JP2019021730A - 電子制御装置 - Google Patents

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康武 和田
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Keiji Sasaki
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康二 長田
Koji Osada
康二 長田
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信昭 成田
宏紀 岡田
Hiroki Okada
宏紀 岡田
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亮一 白石
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Abstract

【課題】送風ユニットにおけるファンの常時オンまたは常時オフの状態を検出することのできる電子制御装置を提供する。【解決手段】この電子制御装置は、制御回路部が実装された回路基板と、内部に回路基板が収容された筐体と、制御回路部により駆動を制御されるファンを有し、筐体を空冷する送風ユニットと、回路基板の温度に相関する物理量を検出する温度検出部と、を備える。制御回路部は、ファンの回転を停止させるように指示するオフ信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける回路基板の上昇温度であるオフ時上昇量と、ファンの回転を開始させるように指示するオン信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける回路基板の上昇温度であるオン時上昇量と、を取得する温度取得部と、オフ時上昇量からオン時上昇量を引いた差分を算出する差分算出部と、を有する。差分が所定の閾値よりも小さい場合にファンの回転に異常が生じていると判定する。【選択図】図5

Description

この明細書の開示は、ファン冷却型の電子制御装置に関する。
特許文献1に開示されるように、防水型の電子装置が知られている。この電子装置は、シール剤により水密に封止された防水筐体を備えており、防水筐体の内部空間に回路基板が収容されている。防水筐体の壁部には、回路基板の生じた熱を放熱するために複数の放熱フィンが設けられている。
特開2016−143852号公報
電子装置の小型化にともない放熱フィンの設置領域が狭くなり、放熱性を確保することが困難となってきている。
これに対し、防水筐体の壁部に、ファン及びハウジングを有する送風ユニットを配置し、放熱性を確保することが考えられる。ところで、送風ユニットは、ファンの回転により筐体を冷却することができるが、ファンの回転には電力の消費を伴う。このため、ファンを常時回転させておくことは省電力の観点から好ましくない。つまり、送風ユニットは、所定の条件でファンが回転して筐体の空冷を行うとともに、適宜停止して電力の無駄な消費を抑制する。
例えば故障等によって送風ユニットが常時オンとなりファンが回転し続けると、過度な電力消費を招く虞がある。逆に、送風ユニットが常時オフとなりファンが回転しないと、冷却という本来の目的を達成することができない。このため、送風ユニットの常時オンまたは常時オフの状態を検出する要請がある。
そこで、この明細書の開示は、送風ユニットにおけるファンの常時オンまたは常時オフの状態を検出することのできる電子制御装置を提供することを目的とする。
この明細書の開示は、上記目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。なお、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、この明細書に開示される電子制御装置は、制御回路部(34)が実装された回路基板(30)と、内部に回路基板が収容された筐体(20)と、制御回路部により駆動を制御されるファン(41)を有し、筐体を空冷する送風ユニット(40)と、回路基板の温度に相関する物理量を検出する温度検出部(35)と、を備え、制御回路部は、ファンの回転を停止させるように指示するオフ信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける回路基板の上昇温度に相関する物理量であるオフ時上昇量(Δoff)と、ファンの回転を開始させるように指示するオン信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける回路基板の上昇温度に相関する物理量であるオン時上昇量(Δon)と、を取得する温度取得部(34a)と、オフ時上昇量からオン時上昇量を引いた差分を算出する差分算出部(34b)と、を有し、差分が所定の閾値よりも小さい場合に、ファンの回転に異常が生じていると判定する。
例えば、制御回路部が出力するオン信号あるいはオフ信号に依らず、何らかの理由によりファンの回転が常時オン状態とされた異常時において、筐体、ひいては回路基板は送風ユニットによって常に空冷された状態にある。つまり、オフ時上昇量とオン時上昇量はほぼ同一となると考えられる。逆に、制御回路部が出力するオン信号あるいはオフ信号に依らず、何らかの理由によりファンの回転が常時オフ状態とされた異常時において、筐体、ひいては回路基板は空冷されない状態にある。この場合も、オフ時上昇量とオン時上昇量はほぼ同一となると考えられる。すなわち、いずれの場合も、オフ時上昇量からオン時上昇量を引いた差分はゼロ近傍となることが予想される。
一方、制御回路部のオン信号によってファンが回転を開始し、オフ信号によってファンが回転を停止する正常の状態であれば、オフ時上昇量は正となり、オン時上昇量は負となると考えられるから、オフ時上昇量からオン時上昇量を引いた差分は正の値となることが予想される。
このように、正常時と異常時とで、オフ時上昇量からオン時上昇量を引いた差分は挙動を異にする。具体的には、異常時の差分は、正常時よりも小さくなる。よって、この差分が、所定の閾値よりも小さいことを以って送風ユニットの異常を検出することができる。
第1実施形態に係る電子制御装置の斜視図である。 図1のII-II線に沿う断面図である。 ファン基板に構成された回路の一例を示す図である。 ファンの回転のオンオフと、ECUの温度の時間変化を示す図である。 制御回路部の制御フローを示すフローチャートである。 制御フローのうち、評価処理の詳細フローを示すフローチャートである。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
なお、以下において、回路基板の板厚方向をZ方向と示す。また、Z方向に直交する一方向であって、コネクタの長手方向をY方向、Z方向及びY方向の両方向に直交する方向をX方向と示す。特に断りのない限り、XY平面に沿う形状を平面形状とする。
(第1実施形態)
最初に、図1〜図3を参照して、本実施形態に係る電子制御装置の概略構成について説明する。なお、図2では、ファンの正回転にともなう空気の流れを一点鎖線の矢印で示している。
図1および図2に示すように、電子制御装置10は、防水筐体20、回路基板30、および送風ユニット40を備えている。この電子制御装置10は、車両の内燃機関を制御する電子制御装置(ECU)として構成されている。
防水筐体20は、回路基板30を収容する内部空間20sとして防水空間を提供する。防水筐体20は、回路基板30の板厚方向であるZ方向において2つの部材に分割されており、一方がケース21、他方がカバー22とされている。防水筐体20は、図示しないシール部材を介して、ケース21及びカバー22を相互に組み付けて構成される。
ケース21は、一面が開口する箱状をなしている。本実施形態では、放熱のために、ケース21が金属材料を用いて形成されている。具体的には、ケース21がアルミダイカストによって成形されている。
ケース21の底壁210は、平面略矩形状をなしている。ケース21の底壁210における外部に面する一面がケースの外面21aであり、本実施形態では、防水筐体20のうち後述の送風ユニット40が搭載される搭載面である。底壁210に連なる4つの側壁のひとつには、図示しない切り欠きが設けられている。この切り欠きは、ケース21の一面の開口につながっている。
底壁210には、複数の貫通孔211が形成されている。貫通孔211は、ケース21の外面21aから内面21bにわたって貫いて形成されている。本実施形態では、ケース21が、底壁210の一部として、底壁210の他の部分に対して凹んで設けられた第1収容部212及び第2収容部213を有している。
第1収容部212は、コネクタ33を収容すべくX方向における一端側に設けられている。第2収容部213は、回路基板30を構成する電子部品32のうち、アルミ電解コンデンサなどの高背部品を収容すべく設けられている。第2収容部213は、X方向に延設されるとともに、一端が第1収容部212に連なっている。貫通孔211は、底壁210のうち、第1収容部212及び第2収容部213を除く部分に形成されている。貫通孔211は、底壁210のうち、略平坦な部分に形成されている。
なお、図1に示す符号214は電子制御装置10を車両に取り付けるための取り付け部であり、符号215は、ケース21とカバー22とを固定するための固定孔である。固定孔215には、図示しないねじが挿入される。これら取り付け部214及び固定孔215は、ケース21と一体に設けられている。
カバー22は、ケース21とともに防水筐体20の内部空間20sを形成する。ケース21とカバー22を組み付けることで、カバー22によりケース21における一面の開口が閉塞される。また、カバー22によりケース21の一面の開口が閉塞されることで、側壁に形成された切り欠きが区画され、図示しない開口部となる。この開口部により、コネクタ33の一部が外部に露出される。
本実施形態では、放熱性向上のために、カバー22も金属材料を用いて形成されている。カバー22も、アルミダイカストによって成形されている。カバー22は、一面が開口する底の浅い箱状をなしている。カバー22は、外面側に複数の放熱フィン220を有している。
防水筐体20のシール部材は、ケース21とカバー22との間、ケース21とコネクタ33との間、及びカバー22とコネクタ33との間を介して、内部空間20sが防水筐体20の外部の空間と連通するのを遮断するように設けられている。このシール部材は、内部空間20sを取り囲むようにケース21及びカバー22の周縁部に配置されている。シール部材により、ケース21及びカバー22の周縁部が水密に封止されている。シール部材として、たとえば硬化前において液状の接着材を採用することができる。
回路基板30は、ケース21に固定されている。回路基板30は、プリント基板31、及び、プリント基板31に実装された電子部品32を有している。プリント基板31は、樹脂などの電気絶縁材料を用いて形成された基材に、配線が配置されてなる。そして、配線と電子部品32とにより、回路が形成されている。プリント基板31は、平面略矩形状をなしている。電子部品32は、プリント基板31におけるケース21側の面である一面31a及びカバー22側の面である裏面31bの少なくとも一方に実装されている。本実施形態では、電子部品32のうち、パワーMOSFETやマイコンなどの発熱素子が、図2に示すように、プリント基板31の一面31aであって、XY平面において送風ユニット40の周囲に配置されている。電子部品32は、後述する送風ユニットの駆動の制御を担う制御回路部34を含んでいる。制御回路部34はプリント基板31上に実装されている。
また、電子部品32には例えばPN接合ダイオードを利用した温度センサなどの温度検出部35を含む。温度検出部35は回路基板30の温度を、直接的あるいは間接的に検出する素子である。温度検出部35により検出される物理量は回路基板30の温度に相関する物理量である。回路基板30の温度に相関する物理量とは、例えば回路基板30の直接的な温度、回路基板30から伝熱する内部空間20sの雰囲気温度、防水筐体20の温度であり、また、それらに対応して温度検出部35から出力される電圧値や電流値も含む。
回路基板30には、コネクタ33が実装されている。コネクタ33は、回路基板30におけるX方向の一端側に実装されている。コネクタ33の一部は防水筐体20の上記した開口部を介して外部に露出され、残りの部分は内部空間20sに収容されている。図示を省略するが、コネクタ33は、樹脂材料を用いて形成されたハウジング、及び、導電性材料を用いて形成され、ハウジングに保持された複数の端子を有している。
送風ユニット40は、ケース21の底壁210に取り付けられている。具体的には、底壁210のうち、防水筐体20の外部に面する外面21aに搭載されている。送風ユニット40は、ケース21の複数の貫通孔211を覆うように取り付けられている。送風ユニット40は、回転により空気の流れを形成し、これによりケース21、ひいては回路基板30を冷却する。送風ユニット40は、ファン41、ハウジング42、及び端子43を備えている。ファン41の構造は、軸流ファンにおける周知の構造と同じである。このため、図2では、ファン41を簡略化して図示している。
ファン41は、軸部410及び複数の羽根411を有している。軸部410は、回転シャフト410aを含んでいる。羽根411は、回転シャフト410aと一体に回転する。よって、回転シャフト410aが、ファン41の回転軸となる。回転シャフト410aの軸方向、すなわちファン41の回転軸の方向が、Z方向と一致するように、送風ユニット40がケース21に取り付けられている。すなわち、羽根411は、外面21aに平行なXY面内で回転するようになっている。ファン41の回転に伴って発生する空気の流れは、主にZ方向であり、本実施形態において羽根411が正回転する場合には、空気が、外部から外面21aに吹き付ける向きの流れとなる。
軸部410は、回転シャフト410a以外にも、ボス410bを有している。ボス410bは、Z方向において回路基板30側に開口し、他端側に閉じた有底の円筒形状をなしている。ボスの外周面には、複数の羽根411が等間隔で設けられている。羽根411は、Z方向において、貫通孔211の周囲部分の外面21aよりも上方に位置している。ボス410b及び羽根411は、所謂インペラとして一体に成形されている。回転シャフト410aは、ボス410bの内部に設けられており、一端がボス410bの略中心に固定されている。金属製の回転シャフト410aは、樹脂製のインペラにインサート成形されて、インペラに一体化されている。ボス410bの内周面には、マグネット410cが取り付けられている。このように、ボス410b、羽根411、回転シャフト410a、及びマグネット410cを含んでロータが構成されている。
軸部410は、上記以外にも、図示しない軸受、コイル410d、軸受ホルダ410eなどを有している。軸受は、回転シャフト410aを回転可能に支持している。軸受ホルダ410eは、軸受を保持している。軸受ホルダ410eは、ハウジング42の底壁420からZ方向に突出している。本実施形態では、軸受ホルダ410eが、ハウジング42と同一材料を用いて一体に設けられている。軸受は、軸受ホルダ410eの内周面に配置されている。コイル410dは、軸受ホルダ410eの外周面に配置されている。このように、コイル410d、軸受、及び軸受ホルダ410eを含んでステータが構成されている。すなわち、ファン41は、モータを有している。
ハウジング42は、ファン41を回転可能に収容している。ハウジング42は、外面21aにおける貫通孔211の周囲部分に対向しつつ貫通孔211に被せるように配置されている。ハウジング42には、複数の通気口が形成されている。複数の通気口は、ファン41(羽根411)の回転にともなって、底壁210の外面21aに沿った空気の流れが形成されるように、Z方向において異なる位置に形成されている。
ハウジング42は、底壁420及び側壁421を有している。ハウジング42は樹脂材料を用いて形成されている。側壁421は、Z方向において両端が開口する筒形状をなしている。この筒の一方の開口が後述する第1通気口423とされている。他方の開口を底壁420が閉塞して、ハウジング42は全体として有底筒状をなしている。隣り合う側壁421の角部、すなわち連結部分は丸みをもったラウンド形状をなしている。
ハウジング42は、第1通気口423及び第2通気口424を有している。ファン41が正回転するとき、第1通気口423が空気の吸気口として機能し、第2通気口424が排気口として機能する。第1通気口423はXY平面で開口し、ケース21から見ればファン41よりもZ方向に遠い位置に形成されている。つまり、Z方向から第1通気口を覗けばファン41の羽根411が視認できる。第2通気口424は、ハウジング42の側壁421に開口した通気口である。側壁421は、Z方向から正面視すると角がラウンドした略矩形を成しており、第2通気口424はX方向に開口した2つ開口部と、Y方向に開口した2つの開口部とから成る。第2通気口424はZ方向において、羽根411と外面21aの間に開口している。つまり、いずれの通気口423,424も、Z方向において貫通孔211の開口周囲の外面21aよりも上方に位置している。
本実施形態において、上記のようにファン41の正回転にともなう空気の流れが、第1通気口423を吸込口とするような流れであるとすれば、空気は第1通気口423からZ方向に吸気されてからXY平面に沿う方向に流れを変え、第2通気口424から排出されてケース21の外面21aに沿って外側に逃げる。ところで、蓄熱しやすい防水筐体20の近傍は空気が温められている傾向にあるため、逆回転による空気の流通よりも、正回転により防水筐体20からより遠いところにある空気を防水筐体20側へ流入されるほうが冷却効果が高くなる。
底壁420は、図示しないシール部材を介してケース21の外面21aに固定されている。底壁420は、貫通孔211を覆うように、貫通孔211の周囲の外面21aに接触固定されている。シール部材は貫通孔211を囲むようにして底壁420と外面21aとの間に介在し、外部から水や塵が貫通孔211に浸入しないようにされている。
端子43は、ハウジング42から内部空間20s側に突出しており、回路基板30と電気的に接続されている。端子43は、ハウジング42の底壁420を貫通している。端子43は、ケース21における貫通孔211に挿通されつつ内部空間20sに突出している。端子43の一端は、ハウジング42内に配置されたファン基板44と電気的に接続され、他端は回路基板30と接続されている。このように、端子43を介して、ファン基板44、すなわち送風ユニット40と、回路基板30とが電気的に接続されている。なお、金属製の端子43は、樹脂製のハウジング42にインサート成形されて、一体化されている。
ファン基板44には、ファン41を回転させるための駆動回路が形成されている。ファン基板44には、軸部410を構成するコイル410dが電気的に接続されている。回路基板30、端子43、及びファン基板44を通じてコイル410dが通電されることにより、上記したロータが回転する。そして、羽根411の所定の形状によりハウジング42内に空気の圧力差が発生し、図2に示すように、第1通気口423から吸入した空気が第2通気口424から排出される。なお、ロータを正方向とは反対の方向に回転させると、第2通気口424から吸入した空気が第1通気口423から排出される。
ファン基板44は、ハウジング42内において、羽根411よりも下方に配置されている。ファン基板44はハウジング42に固定されている。本実施形態では、ファン基板44がポッティング体45によって封止されている。ファン基板44は、端子43及びポッティング体45により、ハウジング42に固定されている。ポッティング体45は、ハウジング42内において、第2通気口424を閉塞せず、且つ、ボスや羽根411などのロータの動きを阻害しない深さで設けられている。なお、ファン基板44の封止は、ポッティング体45に限定されない。たとえば、端子43が実装されたファン基板44が、ハウジング42にインサート成形され、底壁420によってファン基板44が封止された構成を採用することもできる。
上記のとおり、回路基板30とファン基板44は端子43により電気的に接続されており、ファン41の回転の制御が回路基板30上に実装された制御回路部34によって行われている。具体的には、図3に示すように、制御回路部34は、回路基板30に形成されたスイッチSWを介してコイル410dへの通電を制御している。つまり、スイッチSWの開閉のための制御信号の送信は制御回路部34が行う。図3においては、説明の簡単化のために電源VBとスイッチSWとの間にコイル410dが直列接続されたように図示しているが、実際は、ファン基板44が3相交流を成すインバータ回路を有している。上記したように、回路基板33とファン基板44は電源ラインと信号ラインとで互いに接続されている。なお、電源ラインは別途外部から配線しても良い。
本実施形態における回路基板30は、上記したように、制御回路部34と温度検出部35とを備えている。図3に示すように、制御回路部34は温度取得部34aと差分算出部34bとを有している。また、カウンタ34cも備えている。
上記のように、制御回路部34は、スイッチSWに制御信号を出力してスイッチSWの開閉を制御している。スイッチSWが閉成すると電源VBと基準電位GNDとの間にコイル410dが介在するように回路が構成され、ファン41が正回転する。このとき制御回路部34がスイッチSWに対して出力する制御信号をオン信号と称する。一方、スイッチSWが開放されると電源VBと基準電位GNDとの間のコイル410dに電流が流れず、ファン41は回転しない、あるいは回転を停止する。このとき制御回路部34がスイッチSWに対して出力する制御信号をオフ信号と称する。すなわち、制御回路部34は、オン信号あるいはオフ信号をファン基板44のスイッチSWに出力することによりファン41の回転を制御している。制御回路部34の制御フローについては後に詳述するが、制御回路部34は、送風ユニット40のダイアグに際して、オン信号とオフ信号とを交互に出力する。
温度検出部35は、例えばPN接合ダイオードを利用した温度センサであり、回路基板30の温度を、直接的あるいは間接的に検出する素子である。温度検出部35により検出される物理量は回路基板30の温度に相関する物理量である。回路基板30の温度に相関する物理量とは、例えば回路基板30の直接的な温度、回路基板30から伝熱する内部空間20sの雰囲気温度、防水筐体20の温度である。なお、温度検出部35は、温度を、対応した電圧値や電流値に変換して制御回路部34に出力するので、上記する物理量としては、それら電圧値や電流値も含む。
温度取得部34aは、温度検出部35に接続されており、温度検出部35が所定の条件下で検出した温度に相関する物理量を記憶、保持する。具体的には、図4に示すように、制御回路部34がスイッチSWに対してオン信号を出力するタイミング、および制御回路部34がスイッチSWに対してオフ信号を出力するタイミングで回路基板30の温度に相関する物理量を取得する。以下、温度に相関する物理量に関しては、単に温度という。
例えば、図4に示すように、時刻t1においてオン信号が出力され、時刻t2においてオフ信号が出力され、時刻t3においてオン信号が出力され、時刻t4においてオフ信号が出力され、時刻t5においてオン信号が出力され、時刻t6においてオフ信号が出力される例で説明する。なお、オフ信号からオン信号までの時間と、オン信号からオフ信号までの時間の間隔はそれぞれ等しくされている。温度取得部34aは、時刻t1における温度T1を取得し、時刻t2における温度T2を取得し、時刻t3における温度T3を取得し、時刻t4における温度T4を取得し、時刻t5における温度T5を取得し、時刻t6における温度T6を取得する。
上記したように、制御回路部34は、送風ユニット40のダイアグに際して、オン信号とオフ信号とを交互に出力する。このため、オン信号が出力された時点で取得される温度T1,T3,T5はファン41が停止していたときの温度変化を反映した温度である。また、オフ信号が出力された時点で取得される温度T2,T4,T6はファン41が回転していたときの温度変化を反映した温度である。
また、温度取得部34aは、スイッチSWへの制御信号が出力された時点での温度を取得するとともに、ひとつ前の制御信号出力時に取得された温度との差分、すなわち、温度上昇量Δを算出し記憶する。図4を例にすれば、温度取得部34aは、時刻t2においてオフ信号が出力された時点で、温度T2を取得するとともに、温度上昇量T2−T1を算出して記憶する。これは、ファン41が回転しているときの温度上昇に相当し、以降は時刻の別に依らずオン時上昇量Δonと称する。また、時刻t3においてオン信号が出力された時点で、温度T3を取得するとともに、温度上昇量T3−T2を算出して記憶する。これは、ファン41が停止しているときの温度上昇に相当し、以降は時刻の別に依らずオフ時上昇量Δoffと称する。時刻t2時点よりも時刻t3時点の温度が高い(温度が上昇している)ときにはオフ時上昇量Δoffは正であるし、時刻t2時点よりも時刻t3時点の温度が低い(温度が下降している)ときにはオフ時上昇量Δoffは負である。その他の時刻においても同様であり、温度取得部34aは、オフ信号が出力された時点でオン時上昇量Δonを算出し、オン信号が出力された時点でオフ時上昇量Δoffを算出する。
なお、対応する物理量が電圧値である場合には、温度上昇量Δに係る電圧値の変化がオフ時上昇量あるいはオン時上昇量に相当する。ところで、例えばPN接合ダイオードを用いた温度センサの場合、温度が上昇すると出力される電圧値は下降するため、温度上昇時のオフ時上昇量あるいはオン時上昇量は負となるが、このような負の温度特性を有する物理量に対しては、温度上昇に対してオフ時上昇量あるいはオン時上昇量が正となるように演算する。
差分算出部34bは、オフ時上昇量Δoffからオン時上昇量Δonを引いた差分Δoff−Δonを算出する。
図4を例にすれば、例えば時刻t3においては、時刻t3において算出されたオフ時上昇量Δoffから、時刻t2において算出されたオン時上昇量Δonを引くことによって差分Δoff−Δonを算出する。時刻t3において算出される差分は、Δoff=T3−T2、Δon=T2−T1であるから、実質的に、Δoff−Δon=T3−2T2+T1である。
また、例えば時刻t4においては、時刻t3において算出されたオフ時上昇量Δoffから、時刻t4において算出されたオン時上昇量Δonを引くことによって差分Δoff−Δonを算出する。時刻t4において算出される差分は、Δoff=T3−T2、Δon=T4−T3であるから、実質的に、Δoff−Δon=2T3−T2−T4である。
その他の時刻についても同様に、最新のオフ時上昇量Δoffおよびオン時上昇量Δonを用いて、差分Δoff−Δonが算出される。
カウンタ34cは、差分算出部34bにより算出された差分Δoff−Δonが所定の閾値よりも小さいと判定される頻度を計数する。カウンタ34cの具体的な計数の仕方については、図5および図6を参照して後述する。
次に、図5および図6を参照して、上記した電子制御装置10のダイアグ制御の一例について説明する。なお、図5は、制御回路部34の制御フローの全体を示すフローチャートである。図5に示す制御フローは車両におけるイグニッションスイッチがオンされた直後に制御回路部34が実行するものである。これは、このダイアグ制御によりファン41の回転が停止する瞬間が存在し、回路基板30に対する冷却能力が一時的に低下する虞があるものの、イグニッションスイッチがオンされた直後のようなECUが比較的低温な条件下では喫緊の空冷が不要だからである。
つまり、以下に説明する制御フローの開始タイミングは、ECUの負荷や内燃機関からの伝熱量が比較的少ない条件であれば良く、イグニッションスイッチがオンされたタイミングのみに限らない。以下、本制御フローについて具体的に説明する。
先ず、図5に示すように、ステップS101を実行する。ステップS101は、ECUの温度Tを取得するステップである。ここでいうECUの温度Tとは、電子部品32に含まれる温度検出部35が検出する物理量である。なお、初めてステップS101が実行された時刻を、図4における時刻t1に対応するものとして以下説明する。すなわち、初めて実行されたステップS101において取得されるECUの温度はT1である。
また、温度に相関する物理量は、実測値を採用しても良いし、実測できない場合には推定値を採用することもできる。
次いで、ステップS102を実行する。ステップS102は、取得したECUの温度Tと閾値温度Tthとを比較するステップである。ここで、閾値温度Tthは、例えば常温よりも高く、ECUの動作保障温度よりも低い値に設定されている。具体的には、例えば80℃〜100℃に設定されている。なお、ステップS101において検出した温度に相関する物理量が電圧値であれば、閾値温度Tthも電圧値として定義される。つまり、閾値温度Tthとして設定される80℃〜100℃の値と対応する電圧値が設定される。
ステップS102において、検出された温度Tが閾値温度Tthより高ければNO判定となり、ステップS109に進み、通常の送風ユニット40の制御を行うようにされ、ダイアグに係る本制御フローは終了する。つまり、ECUの温度が動作保障温度近傍まで上昇している状況では、ファン41を停止させる動作を含むステップS103以下のフローを実行するよりも、ファン41を正回転させて回路基板30を冷却する通常動作を行うべきであり、本制御フローは中断される。
一方、検出された温度Tが閾値温度Tthより低ければYES判定となる。温度Tが閾値温度Tthより低い状態の一例としては、回路基板30が過熱状態になく、直ちに空冷が必要でない状態がある。回路基板30の温度条件がこのような状態にあるときにはステップS103に進む。
ステップS103は、制御回路部34が、内燃機関の始動開始からの経過時間を判定するステップである。例えば、ステップS103の実行時において、イグニッションスイッチがオンされて内燃機関が始動してから120秒が経過しているか否かを判定する。120秒以上経過していればYES判定となり、本制御フローは終了する。これは、ステップS102と同様に、内燃機関が暖機された状態では本制御に係るダイアグよりも通常制御を優先するからである。一方、内燃機関が始動してからの経過時間が120秒に満たない場合にはNO判定となり、ステップS104に進む。なお、判定に用いられる時間は120秒に限定されるものではなく、車両や環境によって適宜設定されるべきものである。
ステップS104は、制御回路部34がファン基板44のスイッチSWに対して制御信号を出力するステップである。ステップS104において、制御回路部34は、以前のスイッチSWの状態が閉状態であればオフ信号を出力してファン41の回転を停止する指令を出し、以前のスイッチSWの状態が開状態であればオン信号を出力してファン41を回転するように指令を出す。
本例においては、上記のとおり、初めて実行されるステップS101は時刻t1を例にしており、ステップS104もほぼ時刻t1において実行されるので、この時点でのステップS104では、図4に示すように、オン信号が出力される。
次いでステップS105を実行する。ステップS105はECUの温度を記憶するステップである。時刻t1における温度が、温度取得部34aに、温度T1として記憶される。
次いで、ステップS106を実行する。ステップS106は、温度取得部34aがオン時上昇量Δonあるいはオフ時上昇量Δoffを算出するステップである。初めて実行されるステップS106では、時刻t1より前の温度に関する情報がないため、温度の上昇量を計算できない。このため、時刻t1において、ステップS106は実質的に実行されない。
次いで、ステップS107を実行する。ステップS107は、送風ユニット40における不具合の有無を評価するステップであり、図6に示す制御フローに従う。図6におけるステップS201に示すように、ステップS107では、不具合の評価のために、オン時上昇量Δonおよびオフ時上昇量Δoffを用いるため、時刻t1の時点では実行できない。このため、時刻t1においては、本ステップも実質的に実行されない。
次いで、ステップS108を実行する。ステップS108は、ステップS104においてファン41のオンオフが切り替えてからの経過時間を判定するステップである。ここでは、一例として判定時間を10秒としている。つまり、制御回路部34から出力される制御信号が切り替えてから10秒が経過していなければステップS108を継続して現状を維持する。一方、10秒が経過していればステップS101に戻る。
2回目にステップS101が実行される時刻を図4に示す時刻t2とする。つまり、ファン41は時刻t1から10秒が経過するまで回転を継続して時刻t2に至る。ステップS101において、ECUの温度として温度T2が取得される。次いで実行されるステップS102がYES判定とし、ステップS103がNO判定とすれば、ステップS104に進む。
ステップS104では、オフ信号が出力される。そして、ステップS105において温度T2が記憶される。
その後、ステップS106において、温度の上昇量を算出する。2回目のステップS106では、時刻t1から時刻t2に至るまでの温度上昇量T2−T1を算出する。これは、ファン41が回転していることを想定したオン時上昇量Δonに相当する。
次いで、ステップS107を実行する。時刻t2においては、オン時上昇量Δonのみが算出され、オフ時上昇量Δoffは算出されていないので、時刻t2においては、本ステップは実質的に実行されない。
次いで、ステップS108を実行して10秒間待機する。そして、再びステップS101に戻る。
3回目にステップS101が実行される時刻を図4に示す時刻t3とする。つまり、時刻t2から10秒が経過するまでファン41は停止を維持して時刻t3に至る。ステップS101において、ECUの温度として温度T3が取得される。次いで実行されるステップS102がYES判定とし、ステップS103がNO判定とすれば、ステップS104に進む。
ステップS104では、オン信号が出力される。そして、ステップS105において温度T3が記憶される。
その後、ステップS106において、温度の上昇量を算出する。3回目のステップS106では、時刻t2から時刻t3に至るまでの温度上昇量T2−T1を算出する。これは、ファン41が停止していることを想定したオフ時上昇量Δoffに相当する。
3回目のステップS106が実行された段階で、初めてオフ時上昇量Δoffと、オン時上昇量Δonが出揃う。
次いで、ステップS107を実行する。図6を参照して詳しく説明する。
先ず、ステップS201を実行する。ステップS201は、オフ時上昇量Δoffからオン時上昇量Δonを引いた差分Δoff−Δonが、第1閾値Vth1よりも小さいか否かを判定するステップである。一例として第1閾値Vth1を0℃とする。Δoff−Δon<0℃を満たし、ステップS201がYES判定となる場合にはステップS202に進む。
Δoff−Δon<0℃を満たす状況の一例について説明する。内燃機関が始動した直後は、内燃機関の温度は上昇傾向にあり、エンジンECUたる回路基板30も電子部品が通電して温度が上昇する傾向にある。よって、ファン41が停止した状態でのECUの上昇温度であるオフ時上昇量Δoffは正の値となる。一方、ファン41が回転した状態でのECUの上昇温度であるオン時上昇量Δonは、ファン41が正常に回転しているのであれば負値となるか、負値とならずともΔoffよりも小さな値となる。つまり、制御回路部34のオン信号に対してファン41が正常に回転していれば、ΔoffはΔonよりもある程度大きい値になる。
ところが、制御回路部34からオン信号が出力されたにもかかわらずファン41が回転を開始していない場合、ΔonがΔoffとほぼ同値あるいはΔoff<Δonとなる。すなわち、Δoff−Δon<0℃を満たす状況とは、ファン41の回転に異常が示唆される状況である。
ステップS202は、カウンタ34cがその計数値をインクリメントするステップである。上記したように、Δoff−Δon<0℃を満たすと計数値がインクリメントされるのであり、計数値の上昇は、すなわち、ファン41の回転に異常が示唆される状況である。カウンタ34cがカウントする計数値は、例えば回路基板30への電源供給が停止されるとゼロにリセットされる。ステップS202の実行後はステップS205に進む。
一方、Δoff−Δon≧0℃である場合にはステップS201においてNO判定となり、ステップS203に進む。ステップS203は、オフ時上昇量Δoffからオン時上昇量Δonを引いた差分Δoff−Δonが、第2閾値Vth2よりも小さいか否かを判定するステップである。第2閾値Vthは第1閾値Vth1以上の値が設定されるべきであり、一例として第2閾値Vth2を2℃とする。Δoff−Δon≧2℃を満たし、ステップS203がYES判定となる場合にはステップS204に進む。
上記したように、制御回路部34のオン信号に対してファン41が正常に回転していれば、ΔoffはΔonよりもある程度大きい値になる。このため、Δoff−Δon≧2℃を満たす状況とは、制御回路部34のオン信号に対してファン41が正常に回転していることを示唆している。
ステップS204は、カウンタ34cがその計数値をデクリメントするステップである。上記したように、Δoff−Δon≧2℃を満たすと計数値がデクリメントされるのであり、計数値の下降は、すなわち、ファン41の回転が正常に行われていることを示唆する状況である。カウンタ34cがカウントする計数値は、例えば回路基板30への電源供給が停止されるとゼロにリセットされる。ステップS204の実行後はステップS205に進む。
一方、ステップS203においてΔoff−Δon<2℃である場合にはNO判定となる。Δoff−Δon<2℃である場合とは、0℃≦Δoff−Δon<2℃であることを意味する。ΔoffおよびΔonは、内燃機関の運転状況や、放熱フィン220による放熱効率にも依存するため、ある程度の誤差を含む。このため、0℃≦Δoff−Δon<2℃を満たす場合には、異常か正常かの判定を保留し、計数値の増減を行わずにステップS205に進む。このように、本実施形態では、第1閾値Vth1と第2閾値Vth2とを異なる値に設定することで、異常か正常かの判定に際してマージンを持たせている。
ステップS205は、カウンタ34cによりカウントされた計数値が閾値Kを超えたか否かを判定するステップである。閾値Kは例えば3に設定される。ステップS201におけるYES判定(異常判定)が複数回検出され、計数値が閾値Kを超えると、ステップS205はYES判定となり、ステップS206においてファン41の回転に係る異常が確定して、ステップS107を終了する。一方、計数値が閾値Kを超えない間は、異常を確定せず、ステップS107を終了する。ステップS107の終了後はステップS108に進む。
時刻t4以降も同様に、ステップS101からステップS108を繰り返す。そして、ステップS101においてECUの温度が閾値温度Tth以上となるか、あるいはステップS102において、内燃機関の始動から所定の時間(例えば120秒)が経過した段階で本制御フローは終了する。
ステップS206において異常が確定した際の制御については、例えば運転者に対してエンジンECUの異常を報知するようにしても良いし、エンジン出力に制限をかけるフェールセーフ制御を実施しても良い。
次に、本実施形態に係る電子制御装置10の作用効果について説明する。
電子制御装置10では、オフ時上昇量Δoffからオン時上昇量Δonを引いた差分Δoff−Δonに基づいてファン41の回転に関する異常を判定している。
例えば、内燃機関が始動した直後は、内燃機関の温度は上昇傾向にあり、エンジンECUたる回路基板30も電子部品が通電して温度が上昇する傾向にある。よって、ファン41が停止した状態でのECUの上昇温度であるオフ時上昇量Δoffは正の値となる。一方、ファン41が回転した状態でのECUの上昇温度であるオン時上昇量Δonは、ファン41が正常に回転しているのであれば負値となるか、負値とならずともΔoffよりも小さな値となる。つまり、制御回路部34のオン信号に対してファン41が正常に回転していれば、ΔoffはΔonよりもある程度大きい値になる。
ところが、制御回路部34からオン信号が出力されたにもかかわらずファン41が回転を開始していない場合、ΔonがΔoffとほぼ同値あるいはΔoff<Δonとなる。
よって、差分Δoff−Δonと、所定の第1閾値Vth1を比較することにより、制御回路部34のオン信号に対してファン41が正常に回転しているか否かを判定することができる。
これは、制御回路部34のオフ信号に対してファン41が正常に停止しない場合でも同様である。オフ信号が正常にファン41に伝達されれば、ΔoffはΔonよりもある程度大きい値になる。一方、オフ信号が正常に伝達されず、ファン41が回転し続ける状況では、ΔoffはΔonとほぼ同値あるいはΔoff<Δonとなる。よって、差分Δoff−Δonと、所定の第1閾値Vth1を比較することにより、ファン41が正常に回転を停止しているか否かを判定することができる。
また、本実施形態における電子制御装置10は、カウンタ34cを有しており、Δoff−Δon<Vth1を満たして異常が示唆されると、計数値をインクリメントするようになっている。そして、その計数値が所定の閾値Kを超えることで初めてファン41の異常を確定する。換言すれば、Δoff−Δon<Vth1をひとたび満たしたとしても、直ちにファン41の異常とは判定しない。これによれば、ΔoffおよびΔonの算出誤差や外乱に対して、マージンをもって判定することができる。
また、本実施形態における電子制御装置10は、第1閾値Vth1よりも大きな値に設定された第2閾値Vthと、差分Δoff−Δonと、を比較するようになっている。そして、Δoff−Δon≧Vth2を満たす場合には、カウンタ34cにおける計数値をデクリメントするようになっている。Δoff−Δon≧Vth2を満たすとは、ファン41が制御信号に対して正常に動作していることを示唆するものである。すなわち、一時的にΔoff−Δon<Vth1を満たす異常な状態が発生したとしても、その後正常な状態に復帰した場合には、計数値を減少させ、異常が確定しないようにできる。
加えて、本実施形態では、Vth1≦Δoff−Δon<Vth2を満たす場合には、異常か正常かの判定を保留し、計数値の増減を行わないようになっている。つまり、例えば差分Δoff−Δonが、ΔoffおよびΔonの誤差に埋もれるような状況において、異常か正常かの判定を無理に行わないので、ファン41の異常に係る判定精度を向上することができる。
また、電子制御装置10における制御回路部34は、オフ信号とオン信号とを10秒間隔で周期的に繰り返し出力するようになっている。すなわち、10秒だけファン41を回転させ、その後の10秒だけ回転を停止する。これによれば、オン時上昇量Δonと、オフ時上昇量Δoffとを、統一した時間間隔で算出することができる。仮に、ファン41の回転している期間と、停止している期間の時間間隔が異なると、単純にその両者を比較することができない。換言すれば、差分Δoff−Δonと比較すべき第1閾値Vth1および第2閾値Vth2の設定が複雑になる。これに対して、本実施形態における電子制御装置10は、オフ信号とオン信号とを10秒間隔で周期的に繰り返し出力するようになっているので、閾値Vth1,Vth2の設定を容易にすることができる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態について説明したが、上記した実施形態になんら制限されることなく、この明細書に開示する主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
ステップS101における閾値温度Tthや、ステップS103における経過時間(上記例では120秒)、オン信号とオフ信号の切り替え周期(上記例では10秒)、第1閾値Vth1(上記例では0℃)、第2閾値Vth2(上記例では2℃)、および閾値K(上記例では3)は、適宜設定されるべきであり、上記例における具体的な数値に限定されるものではない。
また、ファン41の異常の評価を行うステップS107において、第2閾値Vth2は必ずしも設ける必要はない。例えば、ステップS203およびステップS204を廃して、ステップS201がNO判定の場合にはステップS205に進むように制御しても良い。
また、制御回路部34がカウンタ34cを有さない構成でも良い。この場合、例えばステップS202,ステップS203、ステップS204およびステップS205を廃し、ステップS201においてYES判定となれば、直に異常を確定しても良い。
電子制御装置10が、車両エンジンを制御する制御装置として構成される例を示したが、これに限定されない。
10…電子制御装置、20…防水筐体、20s…内部空間、21…ケース、21a…外面、21b…内面、210…底壁、211…貫通孔、212…第1収容部、213…第2収容部、214…取り付け部、215…固定孔、22…カバー、220…放熱フィン、30…回路基板、31…プリント基板、31a…一面、31b…裏面、32…電子部品、33…コネクタ、34…制御回路部、34a…温度取得部、34b…差分算出部、34c…カウンタ、35…温度検出部、40…送風ユニット、41…ファン、410…軸部、410a…回転シャフト、411…羽根、42…ハウジング、420…底壁、421…側壁、422…フランジ、423…第1通気口、424…第2通気口、43…端子、44…ファン基板、45…ポッティング体,50…第2のハウジング,523…第3通気口,524…第4通気口

Claims (4)

  1. 制御回路部(34)が実装された回路基板(30)と、
    内部に前記回路基板が収容された筐体(20)と、
    前記制御回路部により駆動を制御されるファン(41)を有し、前記筐体を空冷する送風ユニット(40)と、
    前記回路基板の温度に相関する物理量を検出する温度検出部(35)と、を備え、
    前記制御回路部は、
    前記ファンの回転を停止させるように指示するオフ信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける前記回路基板の上昇温度に相関する物理量であるオフ時上昇量(Δoff)と、前記ファンの回転を開始させるように指示するオン信号を出力してから所定時間が経過するまでにおける前記回路基板の上昇温度に相関する物理量であるオン時上昇量(Δon)と、を取得する温度取得部(34a)と、
    前記オフ時上昇量から前記オン時上昇量を引いた差分を算出する差分算出部(34b)と、を有し、
    前記差分が所定の閾値よりも小さい場合に、前記ファンの回転に異常が生じていると判定する、電子制御装置。
  2. 前記制御回路部は、前記差分が所定の閾値よりも小さいと判定される頻度を計数するカウンタ(34c)をさらに備えるとともに、前記オフ信号と前記オン信号とを交互に繰り返し出力するものであり、
    前記カウンタにより計数された計数値が、所定の閾値(K)を超えることを条件に、前記ファンの回転に異常が生じていると判定する、請求項1に記載の電子制御装置。
  3. 前記カウンタは、
    前記差分が所定の第1閾値(Vth1)よりも小さいと判定される場合に前記計数値をインクリメントし、
    前記差分が所定の第2閾値(Vth2)以上であると判定される場合に前記計数値をデクリメントするものであり、
    前記カウンタにより計数された計数値が、所定の閾値を超えることを条件に、前記ファンの回転に異常が生じていると判定する、請求項2に記載の電子制御装置。
  4. 前記制御回路部は、前記オフ信号と前記オン信号とを周期的に繰り返し出力する、請求項2または請求項3に記載の電子制御装置。
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