JP2019020647A - 検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な構成であっても外光の影響を抑えることができる検出装置を提供する。【解決手段】検出装置1は、レーザ光を出射するレーザ光源部2と、レーザ光源部2が出射したレーザ光を整形して出射する回折光学素子10とを備える。また、レーザ光源部2は、偏光成分が整ったレーザ光を出射する。さらに、受光部3に入射する光が通過する位置に偏光子30を配置する。偏光子30は、太陽光等の外光の多くを遮断するので、受光部3が外光の影響を受けにくくできる。【選択図】図1

Description

本発明は、レーザ光を用いる検出装置に関するものである。
検出光を照射して、対象物から反射された検出光を検出して各種用途に用いる検出装置が従来から用いられている。また、人物の顔に検出光を照射して、その検出光によって照らされた人の顔を撮影して利用する検出装置も各種用いられている。このような検出装置は、例えば、セキュリティ装置に用いられたり、自動販売機に用いられたり、運転者の運転支援に利用されるドライバモニタに用いられたりしている。
人物の顔に照射される検出光は、可視光であると眩しく感じられてしまうことから、赤外光が用いられている。しかし、太陽光等には、赤外光も含まれていることから、受光部が赤外光のみを検出又は撮影するように構成されていたとしても、外光の影響を検出結果又は撮影結果が受けてしまう場合があった。
特許文献1には、ドライバモニタにおいて、外光の影響を軽減する撮像装置が開示されている。
特許第5040776号公報
しかし、特許文献1の装置では、太陽光の強さに応じて赤外光強度を変更するので、非常に強力な光源が必要であった。
本発明の課題は、簡単な構成であっても外光の影響を抑えることができる検出装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、偏光成分が整った赤外領域のレーザ光を出射するレーザ光源部(2)と、前記レーザ光源部(2)が出射したレーザ光を整形して出射する回折光学素子(10,20)と、照射対象物において反射された前記レーザ光を受光する受光部(3)と、前記受光部(3)に入射する光が通過する位置に配置された偏光子(30)と、を備える検出装置(1)である。
第2の発明は、第1の発明に記載の検出装置(1)において、前記レーザ光源部(2)は、S偏光、又は、P偏光のいずれかに偏光成分が整ったレーザ光を出射すること、を特徴とする検出装置(1)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明に記載の検出装置(1)において、前記偏光子(30)は、前記レーザ光源部(2)が出射するレーザ光の偏光成分を多く通過させるように配置されていること、を特徴とする検出装置(1)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかに記載の検出装置(1)において、前記偏光子(30)は、凸部上に設けられた凸部金属層(32)と、凹部内に設けられた凹部金属層(33)と、を有した凹凸形状が連続して並んで形成されているワイヤーグリッド型の偏光子(30)であること、を特徴とする検出装置(1)である。
本発明によれば、簡単な構成であっても外光の影響を抑えることができる検出装置を提供することができる。
本発明による検出装置の第1実施形態を示す図である。 本発明による回折光学素子10の実施形態を示す平面図である。 図2の回折光学素子10の例における部分周期構造の一例を示す斜視図である。 図3中の矢印I−Iの位置で回折光学素子10を切断した断面図である。 回折光学素子を説明する図である。 回折光学素子20を示す平面図である。 図6の回折光学素子20の例における部分周期構造の一例を示す斜視図である。 図7中の矢印O−Oの位置で回折光学素子20を切断した断面図である。 グレーティングセルアレイを説明する図である。 偏光子30の斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本発明による検出装置の第1実施形態を示す図である。
なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
また、本明細書において、板、シート、フィルム等の言葉を使用しているが、これらは、一般的な使い方として、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
また、本明細書中において、シート面とは、各シートにおいて、そのシート全体として見たときにおける、シートの平面方向となる面を示すものであるとする。なお、板面、フィルム面に関しても同様であるとする。
また、本発明において透明とは、少なくとも利用する波長の光を透過するものをいう。例えば、仮に可視光を透過しないものであっても、赤外線を透過するものであれば、赤外線用途に用いる場合においては、透明として取り扱うものとする。
本実施形態の検出装置1は、レーザ光源部2と、受光部3と、回折光学素子10(又は、回折光学素子20)と、偏光子30とを備えている。また、レーザ光源部2と回折光学素子10(又は、回折光学素子20)との組合せにより、光照射装置4が構成されている。検出装置1は、例えば、自動車の運転席前部に設置されて、運転者の運転支援に用いるドライバモニタの一部を構成する。
レーザ光源部2は、本実施形態では、波長が800nm以上、2500nm以下の近赤外光領域の波長のレーザ光を検出光として出射する。レーザ光源部2には、例えば、垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)を用いることができる。なお、レーザ光源部2には、垂直共振器面発光レーザ以外のレーザ発光素子を用いてもよい。
また、本実施形態のレーザ光源部2は、偏光成分が整ったレーザ光を出射する。例えば、レーザ光源部2は、S偏光、又は、P偏光のいずれかに偏光成分が整ったレーザ光を出射する。
受光部3は、レーザ光源部2が出射した光を受光して撮影を行う撮影装置(カメラ)である。本実施形態では、レーザ光源部2が近赤外光領域の波長のレーザ光を出射するので、受光部3も、近赤外光領域の波長の光を撮影可能に構成されている。
図2は、本発明による回折光学素子10の実施形態を示す平面図である。
図3は、図2の回折光学素子10の例における部分周期構造の一例を示す斜視図である。
図4は、図3中の矢印I−Iの位置で回折光学素子10を切断した断面図である。
図5は、回折光学素子を説明する図である。
本実施形態の回折光学素子(DOE)10は、図2に示したA,B,C,Dのそれぞれの位置において深さが異なっている。すなわち、回折光学素子10は、4段階の高さの異なる多段階形状により構成されている。そして、回折光学素子10は、通常、異なる周期構造を持つ複数の領域(部分周期構造:例えば、図2のF,G領域)を有している。図3では、部分周期構造の一例を抽出して示している。
回折光学素子10は、図4に示すように、断面形状において複数の凸部11aが並んで配置されている高屈折率部11を備えている。この高屈折率部11は、同じ断面形状を維持したまま、断面の奥行き方向に延在している。
高屈折率部11は、例えば、クオーツ(SiO、合成石英)をエッチング処理により形状を加工して作製される。また、高屈折率部11は、クオーツを加工した物から型取りを行って成形型を作製し、この成形型を利用して電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化して作製してもよい。電離放射線硬化性樹脂組成物を用いてこのような周期構造の物を製造する方法は、様々な手法が公知であり、それら公知の手法を利用して、適宜作成することができる。
電離放射線硬化性樹脂組成物としては、例えば、ポリエステル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ポリオール(メタ)アクリレート、メラミン(メタ)アクリレート、トリアジン(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート系化合物、不飽和ポリエステル系化合物、メラミン系化合物、エポキシ系化合物等からなるラジカル重合性プレポリマー、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等のラジカル重合性不飽和単量体等の中から選択した1種又は2種以上からなる組成物からなる電離放射線硬化性樹脂を挙げることができる。ここで「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート又メタクリレートを意味する。
硬化に用いる電離放射線としては、紫外線、X線、可視光線等の電磁波、又は電子線、イオン線等の荷電粒子線が用いられる。特に、電離放射線として紫外線を採用する場合、該電離放射線硬化性樹脂は紫外線硬化性樹脂と呼ばれる。
その他、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、スチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、熱硬化性ウレタン樹脂、熱硬化性ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
ここで、凸部11aの頂部から凹部12の底部までの深さH(図4参照)は、対象とする光の波長に応じて適切な深さに設定される。なお、凸部11aの並ぶピッチは、回折角度を決定する重要なパラメータであるが、回折光学素子10の面内の位置により異なっており、様々なピッチの、すなわち、様々な回折角度の回折格子が適宜分布して配置されており、図2に示したような一見不規則に見える配置がなされている。このような配置によって、回折光学素子10は、光を整形することが可能である。
また、凸部11aの間に形成されている凹部12及び凸部11aの頂部付近の空間13を含む図4の上方の部分は、空気が存在しており、高屈折率部11よりも屈折率が低い低屈折率部14となっている。これら高屈折率部11及び低屈折率部14が交互に並んで配置された周期構造により、光を整形する作用を備える回折層15が構成されている。
凸部11aは、側面形状の一方側(図4では、左側)に、高さの異なる4つの段部を備えた多段階形状(4レベルの構造)を有している。具体的には、凸部11aは、最も突出したレベル1段部11a−1と、レベル1段部11a−1よりも一段低いレベル2段部11a−2と、レベル2段部11a−2よりもさらに一段低いレベル3段部11a−3と、レベル3段部11a−3よりもさらに一段低いレベル4段部11a−4とを一側面側に有している。また、凸部11aの側面形状の他方側(図4では、右側)は、レベル1段部11a−1からレベル4段部11a−4まで直線上につながる側壁部11bとなっている。
ここで、本発明において「光を整形する」とは、光の進行方向を制御することにより、対象物又は対象領域に投影された光の形状(照射領域)が任意の形状となるようにしたり、照射光の輝度分布を任意の分布となるようにしたりすることをいう。例えば、図5の例に示されるように、平面形状のスクリーン500に直接投影した場合に照射領域502が円形となる光501(図5(b))を発光する光源510を用意する。この光501を、本発明の回折光学素子10を透過させることにより、照射領域504を正方形(図5(a))や、長方形、円形(図示せず)等、目的の形状とすることを、「光を整形する」いう。
この回折光学素子10を通過するレーザ光は、運転者の顔周辺の適切な領域に向けて出射される。なお、回折光学素子10を介しても、レーザ光源部2が出射した光の偏光成分は、レーザ光源部2から出射された時点の状態を維持しており、偏光成分が整った状態となっている。
上述した回折光学素子10は、4段階の階段状の形状に凸部11aが形成されている、いわゆる4レベルの回折格子を基本とした例を説明した。しかし、より単純な、いわゆる2レベルの回折格子を基本とする回折光学素子20を用いてもよい。
図6は、回折光学素子20を示す平面図である。
図7は、図6の回折光学素子20の例における部分周期構造の一例を示す斜視図である。
図8は、図7中の矢印O−Oの位置で回折光学素子20を切断した断面図である。
図6から図8に示す回折光学素子20は、2レベルの回折光学素子(DOE)である点が、先に示した回折光学素子10と異なっているが、その使用形態等は、回折光学素子10と同様である。
回折光学素子20は、異なる周期構造を持つ複数の領域(部分周期構造:例えば、図6のJ〜N領域)を有している。図7では、部分周期構造の一例を抽出して示している。
回折光学素子20は、図8に示すように、断面形状において複数の矩形の凸部21aが並んで配置されている高屈折率部21を備えている。この高屈折率部21は、同じ断面形状を維持したまま、断面の奥行き方向に延在している。
高屈折率部21は、回折光学素子10と同様に、例えば、クオーツ(SiO、合成石英)をドライエッチング処理により形状を加工して作られたものであってもよいし、電離放射線硬化性樹脂組成物を硬化したものであってもよい。このような周期構造の製造方法は、様々な手法が公知であり、それら公知の手法によって、適宜作成することができる。
また、凸部21aの間に形成されている凹部22及び凸部21aの頂部付近の空間23を含む図8の上方の部分は、空気が存在しており、高屈折率部21よりも屈折率が低い低屈折率部24となっている。これら高屈折率部21及び低屈折率部24が交互に並んで配置された周期構造により、光を整形する作用を備える回折層25が構成されている。
ここで、凸部21aの頂部から凹部22の底部までの深さH(図8参照)は、対象とする光の波長に応じて適切な深さに設定される。なお、凸部21aの並ぶピッチは、回折角度を決定する重要なパラメータであるが、回折光学素子20の面内の位置により異なっており、様々なピッチの、すなわち、様々な回折角度の回折格子が適宜分布して配置されており、図6に示したような一見不規則に見える配置がなされている。このような配置によって、回折光学素子20は、光を整形することが可能である。
図9は、グレーティングセルアレイを説明する図である。
なお、上述した回折光学素子10、20は、図2又は図6に示したような一見不規則に見える配置となっている例を挙げて説明した。しかし、回折光学素子の配置は、これに限らず、例えば、図9に示すように、単位回折格子を規則的に配列して構成される、いわゆるグレーティングセルアレイの構成としてもよい。図9中のB〜G領域は、それぞれが部分周期構造となっている。なお、図9は、ごく一部を拡大して模式的に示したものであり、実際には、このような配置が多数並べられている。
図10は、偏光子30の斜視図である。
偏光子30は、ワイヤーグリッド型偏光子であり、入射光のうち、透過軸方向と直交する方向に振動する光を反射するいわゆる反射型の偏光子である。すなわち、偏光子30は、特定の偏光軸の方向(反射される光の振動方向と直交する方向)に振動する光を透過させる。
偏光子30は、透過を制御する波長帯域で透明な透明材料により形成された賦型樹脂層36を備えている。この賦型樹脂層36の表面には、凹状溝31が一定のピッチPで繰り返して並べて配置されている。この凹状溝31の延長方向と直交する方向への繰り返しの凹凸形状によって、賦型樹脂層36の表面には、周期構造が設けられている。
偏光子30は、凹状溝31間の凸部の頂部に、金属材料が配置されており、これにより凹状溝31に沿って延長する金属材料による第1の金属線状部(凸部金属層)32が形成されている。また、凹状溝31の底面部には、第1の金属線状部32と同一の金属材料が配置されており、凹状溝31に沿って延長する金属材料によって第2の金属線状部(凹部金属層)33が形成されている。偏光子30は、この第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33の繰り返しピッチP(凹状溝31の繰り返しピッチと同じ)が、この偏光子30により透過を制御する波長帯域の最短波長λmin以下のピッチP(P≦λmin)となっている。このように、偏光子30は、凹状溝31間の頂部に設けられた第1の金属線状部32と、凹状溝31の底面に設けられた第2の金属線状部33とによる2層構造の金属線状部を備えており、偏光子として機能する。なお、本実施形態において、透過を制御する波長帯域としては、波長が800nm以上、2500nm以下の近赤外光領域を波長帯域としている。
ここで、この凹状溝31の繰り返しにより構成される凹凸形状は、凸部となる平坦な部位を間に挟んで、断面矩形形状の凹状溝31が複数並んで作製される。よって、偏光子30は、凸部の頂部及び凹部の底面部がそれぞれ平坦面に作製される。そして、この頂部及び底面部に一定の厚みT1及びT2となるように金属材料を配置して第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33が形成される。これにより第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33は、それぞれ凸部の頂部形状、凹部の底面部形状に対応して凸部の頂部側及び凹状溝31の底面側が平坦面に形成される。しかし、凸部の頂部及び又は凹部の底面部は、例えば、断面形状を円弧形状等に形成してもよく、種々の形状を広く適用することができる。また、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33は、凸部の頂部形状、凹部の底面部形状に応じた種々の形状を適用することができる。さらに、これに対応して第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33は、凸部の頂部側とは逆側、凹部の底面部側とは逆側についても、種々の形状を適用することができる。
偏光子30は、透明フィルム材を素材とする基材(基材層)35に、透明材料を素材とする賦型樹脂層36が支持されて設けられており、この賦型樹脂層36の賦型処理により凹状溝31が並んで配置された周期構造が形成されている。また、この周期構造が作製された微細な凹凸面上に、蒸着、又は、スパッタリング、又は、電界メッキ、又は、無電解メッキ等により金属層が作製されて第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33が作製されている。
ここで、この基材35には、樹脂材料を面内の一方向に延伸して作製される透明フィルム材が用いられており、光学的に異方性を備えている。すなわち、基材35に用いられる透明フィルム材は、樹脂材料の延伸による光学異方性の発現により、延伸方向の屈折率が延伸方向と直交する方向に比して増大した又は減少した(すなわち延伸方向(延伸軸方向)が遅相軸方向である又は延伸方向(延伸軸方向)に直交する方向が遅相軸方向である)状態にある。
なお、このような延伸方向(延伸軸方向)が遅相軸方向である樹脂材料は、正の複屈折性を示す樹脂材料であり、例えばPET(ポリエチレンテレフタラート)樹脂等である。また、COP(シクロオレフィンポリマー)フィルム、TAC(トリアセチルセルロース)フィルム、ポリイミドフィルム、PEN(ポリエチレンナフタレート)が挙げられる。また、延伸方向(延伸軸方向)に直交する方向が遅相軸方向である樹脂材料は、負の複屈折性を示す樹脂材料であり、例えばPS(ポリスチレン)樹脂等である。
偏光子30は、この基材35の遅相軸方向に対して、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33の延長方向が平行となるように、すなわち、基材35の延伸軸の方向が偏光子30の偏光軸の方向に対して0度の関係を持って配置されている。
このように設定すれば、基材35においては、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33で反射する偏光成分に対して面内方向の屈折率が最も大きい向きであることにより、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33で反射する偏光成分を、最も効率よく反射する向きに基材35が配置されることになる。また、これにより第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33で透過する偏光成分に対しては、界面反射が最も小さくなる向きに基材35が配置されることになり、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33を透過する偏光成分を最も効率よく透過する向きに基材35が配置されることになる。
なお、基材35の延伸軸の方向は、偏光子30の偏光軸の方向に対して90度の関係を持って配置されていてもよい。この90度の関係としても、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33を透過する偏光成分に対して偏光作用を及ぼさないからである。
また、上述した基材35の延伸軸の方向と偏光子30の偏光軸の方向との関係は、0度±1度以内、又は、90度±1度以内、の角度を持って配置されていれば、偏光子30を透過した偏光成分に対して、基材35が偏光作用を及ぼすことによる悪影響を無視できるレベルに抑えることができる。なお、上述の0度及び90度に設けた±1度の範囲を超えてしまうと、急激に偏光状態が乱れるので、上記範囲内に納めることが望ましい。
賦型樹脂層36は、賦型処理可能な各種の硬化性樹脂を用いることができるが、本実施形態では、紫外線硬化性樹脂を用いている。なお、基材35を加熱して軟化させた状態で賦型用金型に押圧して賦型処理してもよく、この場合、賦型樹脂層36は、基材35により構成されることになる。
第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33に用いる金属材料は、例えば各種の導体に係る金属、合金、金属化合物等を広く適用することができるが、アルミニウム、ニッケル、クロム、銀、のいずれかの金属、又は、これらいずれかの金属を含む合金、又は、これらいずれかの金属の化合物を用いることが望ましい。なお、透過を制限する電磁波(光)を効率よく反射する観点からは、アルミニウム、ニッケル、銀等の反射率の高い金属、又は、これら金属の合金、又は、これら金属の化合物を用いることが望ましく、赤外光や可視光に対しては、特にアルミニウムが好ましい。またこれとは逆に、透過を制限する電磁波の反射を抑圧する観点からは、クロム等の反射率の低い金属、又は、これら金属の合金、又は、これら金属の化合物を用いることが望ましい。
なお、第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33の作製には、蒸着、又は、スパッタリングを用いることができ、さらに、化学気相成長、原子層堆積法等を用いてもよい。
以上のような構造の偏光子30について、図3中のP=100nm、L=50nm、S=50nm、T1=100nm、T2=80nm、D=120nmの寸法を例示することができる
上述した構成の偏光子30は、いずれも、第1の金属線状部32が入光側となるように配置されている。仮に、入光側を反対方向にむけてしまうと、入射光が第1の金属線状部32及び第2の金属線状部33に到達する前に賦型樹脂層36に入光し、賦型樹脂層36の屈折率の影響を受けることから、偏光特性の劣化が生じ、所望の偏光特性を得られない場合があるからである。
ここで、偏光子30は、レーザ光源部2が出射するレーザ光の偏光成分を多く通過させるように配置されている。すなわち、レーザ光源部2がS偏光を出射する場合には、S偏光成分を透過可能な方向に透過軸(偏光軸)を合せて偏光子30が配置されている。また、レーザ光源部2がP偏光を出射する場合には、P偏光成分を透過可能な方向に透過軸(偏光軸)を合せて偏光子30が配置されている。このような配置とすることにより、レーザ光源部2が発光して運転者から反射して来た光は、その大部分が受光部3へ到達可能である。運転者で反射しても、偏光状態に変化は殆ど無いからである。一方、太陽光等の外光は、偏光子30の存在によって、その多くが受光する受光部3へは到達できない。外光は、偏光成分が揃っておらず、様々な偏光状態の光が混在している。外光のうちで受光部3へ到達可能なものは、偏光子30の透過軸と一致する方向に振動する偏光成分のみである。よって、本実施形態の検出装置1では、外光の影響を大きく低減することができる。
以上説明したように、本実施形態の検出装置1は、回折光学素子10(又は、20)を用いたことにより、レーザ光源部2が出射する光を効率よく必要な範囲に照射可能である。また、本実施形態の検出装置1は、レーザ光源部2が偏光成分の整ったレーザ光を出射し、かつ、偏光子30を備えたことによって、受光部3へ到達する検出光を低減すること無く、受光部3へ到達する外光を大きく減少させることが可能である。よって、受光部3へ入射する検出光の割合が外光と比較して非常に大きくなり、外光の悪影響を抑えることができる。
また、レーザ光源部2が偏光成分の整ったレーザ光を出射するものを用いることにより、その出射光をさらに偏光子によって減光することがなく、レーザ光の利用効率を高めることができる。
(変形形態)
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)実施形態において、レーザ光源部2は、偏光成分が整ったレーザ光を出射するとして説明した。このレーザ高原部2については、レーザ発振器自体が無偏光のレーザ光を出射し、このレーザ光を偏光子30と同様な偏光子を通すことにより偏光成分が整ったレーザ光とする構成としてもよい。なお、市販されているレーザ光源装置において偏光状態が整って出射されるものは、通常、偏光子が装置内に組み込まれた構成となっている。本発明では、いずれの構成であってもよい。
(2)実施形態において、ドライバモニタに検出装置1を用いる例を挙げて説明した。これに限らず、検出装置1の用途は、セキュリティ装置に用いてもよいし、自動販売機に用いてもよく、その具体的な用途は限定されない。
(3)実施形態において、ワイヤーグリッド型の偏光子30を備える例を挙げて説明した。これに限らず、結晶性材料を用いた偏光子であってもよいし、光学多層膜を用いた偏光子であってもよいし、延伸フィルムを用いた偏光子であってもよく、その他、偏光子の形態は、どのような形態のものであっても利用することができる。
なお、実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 検出装置
2 レーザ光源部
3 受光部
4 光照射装置
10 回折光学素子
11 高屈折率部
11a 凸部
11a−1 レベル1段部
11a−2 レベル2段部
11a−3 レベル3段部
11a−4 レベル4段部
11b 側壁部
12 凹部
13 空間
14 低屈折率部
15 回折層
20 回折光学素子
21 高屈折率部
21a 凸部
22 凹部
23 空間
24 低屈折率部
25 回折層
30 偏光子
31 凹状溝
32 第1の金属線状部
33 第2の金属線状部
35 基材
36 賦型樹脂層
500 スクリーン
501 光
502 照射領域
504 照射領域
510 光源

Claims (4)

  1. 偏光成分が整った赤外領域のレーザ光を出射するレーザ光源部と、
    前記レーザ光源部が出射したレーザ光を整形して出射する回折光学素子と、
    照射対象物において反射された前記レーザ光を受光する受光部と、
    前記受光部に入射する光が通過する位置に配置された偏光子と、
    を備える検出装置。
  2. 請求項1に記載の検出装置において、
    前記レーザ光源部は、S偏光、又は、P偏光のいずれかに偏光成分が整ったレーザ光を出射すること、
    を特徴とする検出装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の検出装置において、
    前記偏光子は、前記レーザ光源部が出射するレーザ光の偏光成分を多く通過させるように配置されていること、
    を特徴とする検出装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の検出装置において、
    前記偏光子は、
    凸部上に設けられた凸部金属層と、
    凹部内に設けられた凹部金属層と、
    を有した凹凸形状が連続して並んで形成されているワイヤーグリッド型の偏光子であること、
    を特徴とする検出装置。
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