JP2019020225A - 分光測色装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被検知面上での照明光量を確保するために、光源と照明光学系を精度良く配置することを提案する。【解決手段】分光測色装置20のハウジング本体21には、導光光学素子31等が所定位置に固定される。電気基板40には光源32と受光素子33が実装され、ハウジング本体21にねじ61にて固定される。、電気基板40の一端側に実装される光源32と導光光学素子31の間は隙間が設けられ、電気基板40の一端側は自由端として変形可能であり、光源32と導光光学素子31の相対位置を可変とし、測色時のみ光源32と導光光学素子31を近接あるいは当接させる。【選択図】図2
Description
本発明は照明装置を用いた分光測色装置に関するものである。特に光源からの光束を導光して被検知面(原稿)を照明する際に好適なものである。
カラー画像を電子写真方式によって形成する画像形成装置において、トナーの混色等における不安定さ、再現性の問題によって色調にずれが生じることがある。これは電子写真方式に限らずインクジェット方式等カラー画像を形成する画像形成装置全般において同様の問題を有する。電子写真方式においては特に使用環境や使用された程度によりドラム感度やトナーの電荷容量、紙への転写効率が各色毎に異なり、混色比率が所定値から外れ色調に影響を与えやすい。さらに、印刷業界ではより高度な色調再現を実現する必要がある。
このような問題を解決するために、画像形成装置に好適な小型の分光測色装置が提案されており、特許文献1では、以下に述べるようなカラー画像形成装置に好適な小型の分光測色装置が提案されている。この分光測定装置は、光源と、被検知面上に配置された被検物を照明する照明光学系と、被検物からの光束を分光光学系に導光する導光光学系と、光束を分光し分光強度分布を取得する分光光学系と、分光された光を受光する受光素子とを備えている。この構成において、照明光学系は入射面と出射面での屈折と反射面での反射を利用することにより光源からの光束を導光して、被検物の読取位置が変動しても被検知面を照らす照明光の光量変動を少なくし、照明効率の高い照明系を実現している。
図12に示すように特許文献1に記載の構成では、電気基板102上に照明光学系103と光源101が固定されているが、照明光学系103と光源101の位置決めについては言及されていない。一般的な電気部品の実装精度は光学部品の取り付け精度と比べて低いため、照明光学系103と光源101を電気基板102に固定しただけでは、光源101と照明光学系103の相対位置に関して十分な精度が得られない。このため、分光測色装置の性能が悪化してしまう可能性がある。
そこで、本発明の目的は、被検知面上での照明光量を確保するために、光源と照明光学系を精度良く配置することを提案するものである。
上記目的を達成するために、本発明の分光測色装置は、
光源と、
前記光源からの光束を被検知面上に導光し、前記被検知面からの反射光を導光する導光光学素子と、
前記導光光学素子からの光束を分光する分光光学素子と、
前記分光光学素子で分光された光束を受光検知する受光素子と、
前記各光学素子を配設する筐体と、
前記光源と前記導光光学素子の相対位置を変更する押圧部材とを有することを特徴とす
る。
光源と、
前記光源からの光束を被検知面上に導光し、前記被検知面からの反射光を導光する導光光学素子と、
前記導光光学素子からの光束を分光する分光光学素子と、
前記分光光学素子で分光された光束を受光検知する受光素子と、
前記各光学素子を配設する筐体と、
前記光源と前記導光光学素子の相対位置を変更する押圧部材とを有することを特徴とす
る。
以上説明したように、本発明によれば、検知面上での照明光量を確保するために、光源と照明光学系を精度良く配置することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明の実施例によるカラー画像形成装置を示す図である。同図において20は後述する構成よりなる分光測色装置である。1C,1M,1Y,1BKは等間隔に配置された各々像担持体としての感光ドラムである。
本実施例における画像形成手段について説明する。画像情報に基づいて各々光変調された光束(レーザビーム)LC,LM,LY,LBKが走査光学装置300から出射し、対応する感光ドラム1C,1M,1Y,1BK面上を照射して潜像を形成する。この潜像は1次帯電器2C,2M,2Y,2BKによって各々一様に帯電している感光ドラム1C,1M,1Y,1BK面上に形成されている。潜像は、現像器4C,4M,4Y,4BKによって各々、シアン,マゼンダ,イエロー,ブラックの画像に可視像化される。そして、可視像化された各色の画像が転写ベルト10上を搬送されてくるシート材Pに転写ローラ5C,5M,5Y,5BKによって順に静電転写されることによってカラー画像が形成される。この後、感光ドラム1C,1M,1Y,1BK面上に残っている残留トナーはクリーナー6C,6M,6Y,6BKによって除去されて、次のカラー画像(トナー像)を形成するために再度1次帯電器2C,2M,2Y,2BKによって一様に帯電される。このように、本実施例では、画像形成部は、感光ドラム1C等,1次帯電器2C等,走査光学装置300,現像器4C等,転写ローラ5C等及び転写ベルト10を含んで構成される。
紙(記録媒体)Pは給紙トレイ7上に積載されており、給紙ローラ8によって1枚ずつ順に給紙され、レジストローラ9によって画像の書き出しタイミングに同期をとって転写ベルト10上に送り出される。転写ベルト10上を精度よく搬送されている間に感光ドラム1C,1M,1Y,1BK面上に形成されたシアンの画像,マゼンダの画像,イエロー
の画像,ブラックの画像が順に紙P上に転写されてカラー画像が形成される。駆動ローラ11は転写ベルトの送りを精度よく行っており、回転ムラの小さな駆動モータ(図示しない)と接続している。紙P上に形成されたカラー画像は定着器(定着部)12によって加圧、加熱定着されたのち、排紙ローラ13などによって搬送されて装置外に出力される。
なお、分光測色装置20は、定着器12下流(ここでは直後)の紙搬送路上に設置されており、紙Pの紙面に形成されたカラーパッチが定着された画像面(被検知面)に対して、照明光が照射されるように配置されている。定着器を経てカラーパッチが画像形成された紙Pは、分光測色装置20によって、紙搬送されるカラーパッチに準じて、カラーパッチ毎の色度を検知する。ここで、画像定着後の紙面上のカラーパッチを測色しているのは、紙種や定着等による色度変化を考慮したうえでカラーマッチングを行うためである。
の画像,ブラックの画像が順に紙P上に転写されてカラー画像が形成される。駆動ローラ11は転写ベルトの送りを精度よく行っており、回転ムラの小さな駆動モータ(図示しない)と接続している。紙P上に形成されたカラー画像は定着器(定着部)12によって加圧、加熱定着されたのち、排紙ローラ13などによって搬送されて装置外に出力される。
なお、分光測色装置20は、定着器12下流(ここでは直後)の紙搬送路上に設置されており、紙Pの紙面に形成されたカラーパッチが定着された画像面(被検知面)に対して、照明光が照射されるように配置されている。定着器を経てカラーパッチが画像形成された紙Pは、分光測色装置20によって、紙搬送されるカラーパッチに準じて、カラーパッチ毎の色度を検知する。ここで、画像定着後の紙面上のカラーパッチを測色しているのは、紙種や定着等による色度変化を考慮したうえでカラーマッチングを行うためである。
次に、分光測色装置20で読み込んだ検出結果を不図示のプリンタコントローラに転送し、プリンタコントローラは出力されたカラーパッチの色再現性が適切に為されているかを判断する。出力された単色、もしくは混色のカラーパッチが、プリントコントローラの指示した色度において、色差が所定範囲内の場合には、カラーキャリブレーションを終了する。色差が所定範囲外の場合には、色差情報をもとにプリンタコントローラは所定の色差以内に収まるまでカラーキャリブレーションを実施することも可能である。
このように、カラー画像形成装置に分光測色装置20を搭載することで、画像形成装置の機差、紙種、使用環境や使用頻度等によって、紙面上に形成されるカラー画像の色度差を生じた場合でも、全ての条件下において、絶対色度に補正することができる。このため、確実に安定した色度を再現することで、より高度なカラーキャリブレーションが実現可能になる。
このように、カラー画像形成装置に分光測色装置20を搭載することで、画像形成装置の機差、紙種、使用環境や使用頻度等によって、紙面上に形成されるカラー画像の色度差を生じた場合でも、全ての条件下において、絶対色度に補正することができる。このため、確実に安定した色度を再現することで、より高度なカラーキャリブレーションが実現可能になる。
図2は本発明の実施例1における分光測色装置20の外観図、図3に内部を説明する分解斜視図である。
ここで、21はハウジング本体、22はスリット(図3)、30は分光光学素子、31は導光光学素子(図3)、32は光源(図3)、33は受光素子(図3)、40は電気基板、50はカバー、51は開口部(図3)、55はシート、60,61はねじを示す。
ここで、21はハウジング本体、22はスリット(図3)、30は分光光学素子、31は導光光学素子(図3)、32は光源(図3)、33は受光素子(図3)、40は電気基板、50はカバー、51は開口部(図3)、55はシート、60,61はねじを示す。
ハウジング本体21には、分光光学素子30と導光光学素子31が所定位置に固定・配設される。
電気基板40には光源32と受光素子33が実装され、ハウジング本体21にねじ61にて取り付けられる。この時、電気基板40の一端側に実装される光源32と導光光学素子31の間は予め隙間が設けられ、電気基板40の一端側は自由端として変形可能な状態である。受光素子33の近傍である両端側の2ヶ所でねじ61で固定されるため、上述の電気基板40の変形により受光素子33の位置が変わることはないが、光源32と導光光学素子との相対位置は変更可能となっている。カバー50の開口部51には透明なシート55が貼付され、ねじ60にてハウジング本体21に固定・一体化され分光測色装置20となる。ここでは、ハウジング本体21が筐体の本体に相当し、これに電気基板40及びカバー50を加えて筐体が構成される。また、電気基板40は、光源32を支持する支持部及び支持部材に相当する。なお、光源32を支持する支持部は、ハウジング本体21に一体に設けられてもよい。
電気基板40には光源32と受光素子33が実装され、ハウジング本体21にねじ61にて取り付けられる。この時、電気基板40の一端側に実装される光源32と導光光学素子31の間は予め隙間が設けられ、電気基板40の一端側は自由端として変形可能な状態である。受光素子33の近傍である両端側の2ヶ所でねじ61で固定されるため、上述の電気基板40の変形により受光素子33の位置が変わることはないが、光源32と導光光学素子との相対位置は変更可能となっている。カバー50の開口部51には透明なシート55が貼付され、ねじ60にてハウジング本体21に固定・一体化され分光測色装置20となる。ここでは、ハウジング本体21が筐体の本体に相当し、これに電気基板40及びカバー50を加えて筐体が構成される。また、電気基板40は、光源32を支持する支持部及び支持部材に相当する。なお、光源32を支持する支持部は、ハウジング本体21に一体に設けられてもよい。
測色の方法を図4(a),(b)を用いて説明する。
図4(a)は分光測色装置20の断面図であり、光源から導光光学素子・分光光学素子の光路を説明する図である。図4(b)は分光測色装置20のカバー50を外した上面図であり、分光光学素子から受光素子の光路を説明する図である。ここで、70は検知対象物を示す。
図4(a)のように光源32からの光束を導光光学素子31で反射、屈折させ検知対象物70に照射する。検知対象物70からの反射光を導光光学素子31によって、ハウジン
グ本体21に一体に成型されたスリット22に導光する。反射光を導光する導光光学素子31は、分光方向と平行な方向に集光作用を有するアナモフィック面と、光束を検知対象に対して平行な方向に折り曲げる機能を有しており、光束はスリット22上でほぼ結像する。スリット22を通過した光束は図4(b)に示すように凹面反射型の回折格子である分光光学素子30によって分光され、受光素子33上に波長毎にスリット像が結像される。分光光学素子30によって分光された光束を受光検知する受光素子33は分光方向に複数のSiフォトダイオードなどの光電変換素子をアレイ状に並べたものである。以下、受光素子33上にアレイ状に並べられた個々の素子を画素と表記する。このアレイ状に並べられた受光素子33の各画素上に分光されたスリット像が集光され、各々の画素によって検出された信号に、光源の分光特性や受光素子の分光感度特性などを補正して信号処理し、検知対象物70の色調を算出する。
図4(a)は分光測色装置20の断面図であり、光源から導光光学素子・分光光学素子の光路を説明する図である。図4(b)は分光測色装置20のカバー50を外した上面図であり、分光光学素子から受光素子の光路を説明する図である。ここで、70は検知対象物を示す。
図4(a)のように光源32からの光束を導光光学素子31で反射、屈折させ検知対象物70に照射する。検知対象物70からの反射光を導光光学素子31によって、ハウジン
グ本体21に一体に成型されたスリット22に導光する。反射光を導光する導光光学素子31は、分光方向と平行な方向に集光作用を有するアナモフィック面と、光束を検知対象に対して平行な方向に折り曲げる機能を有しており、光束はスリット22上でほぼ結像する。スリット22を通過した光束は図4(b)に示すように凹面反射型の回折格子である分光光学素子30によって分光され、受光素子33上に波長毎にスリット像が結像される。分光光学素子30によって分光された光束を受光検知する受光素子33は分光方向に複数のSiフォトダイオードなどの光電変換素子をアレイ状に並べたものである。以下、受光素子33上にアレイ状に並べられた個々の素子を画素と表記する。このアレイ状に並べられた受光素子33の各画素上に分光されたスリット像が集光され、各々の画素によって検出された信号に、光源の分光特性や受光素子の分光感度特性などを補正して信号処理し、検知対象物70の色調を算出する。
本実施例1の特徴となるカバー(押圧部材)50を図5の詳細図を示し、その動作を図6(a),(b)の分光測色装置20と検知対象物(被検知面)70の状態図、図7(a),(b)のカバー50の動作説明図で説明する。
図5において、52は突起部、53はガイド部(係合部)を示し、図6において、80はレバー部(被係合部)を示す。ガイド部53は、光源32とは反対側において、検知対象物70に近い側から遠い側にかけて、よりレバー部80に向けて突出する傾斜部を形成し、レバー部80はガイド部53に向けて突出する凸部を形成している。
図5において、52は突起部、53はガイド部(係合部)を示し、図6において、80はレバー部(被係合部)を示す。ガイド部53は、光源32とは反対側において、検知対象物70に近い側から遠い側にかけて、よりレバー部80に向けて突出する傾斜部を形成し、レバー部80はガイド部53に向けて突出する凸部を形成している。
図6(a)と図7(a)は非測色時の状態を示しており、分光測色装置20は検知対象物70から距離Sの位置にある。その時の光源32と導光光学素子31の相対位置を図7(a)に示す。カバー50の突起部52と電気基板40は近接しているが当接しておらず、光源32と導光光学素子31は距離Hで離間している。
図6(b)と図7(b)は測色時の状態を示している。分光測色装置20は検知対象物70に対して移動可能に設けられており、測色時には分光測色装置20は測色時距離S´の位置まで矢印A1の方向に動作する。レバー部80は画像形成装置の本体側に固定的に構成されており、分光測色装置20の矢印A1方向の動作に伴い、カバー50のガイド部53を矢印A2方向(導光光学素子側)に押圧・変形させる。すなわち、分光測色装置20が矢印A1の方向に移動するに従い、レバー80がガイド部53に係合し、このガイド部53の傾斜部に乗り上げる。ガイド部53は、検知対象物70に近い側から遠い側にかけて、よりガイド部材80側に突出する形状となっているので、分光測色装置20が被検知対象物70に接近するにつれて、ガイド部53を光源32側に押圧して変形させる。同時にガイド部53の対向位置にある突起部52は電気基板40を押圧・変形させ電気基板40に実装される光源32は導光光学素子31の方向に接近する。本実施例では光源32が導光光学素子31と当接し、距離Hは0mmの状態となる。ここでは、カバー50のガイド部53及びレバー部80が連動機構を構成する。ただし、連動機構の構成はこれに限られない。レバー部80に、検知対象物70に遠い側から近い側にかけて、よりカバー50に向けて突出する傾斜部を形成し、カバー50に、レバー部80に向けて突出する凸部を形成してもよい。
なお、電気基板40がハウジング本体21の一部に当接することで、光源32と導光光学素子31の相対位置を精度よく保持することも可能である。
図6(b)と図7(b)は測色時の状態を示している。分光測色装置20は検知対象物70に対して移動可能に設けられており、測色時には分光測色装置20は測色時距離S´の位置まで矢印A1の方向に動作する。レバー部80は画像形成装置の本体側に固定的に構成されており、分光測色装置20の矢印A1方向の動作に伴い、カバー50のガイド部53を矢印A2方向(導光光学素子側)に押圧・変形させる。すなわち、分光測色装置20が矢印A1の方向に移動するに従い、レバー80がガイド部53に係合し、このガイド部53の傾斜部に乗り上げる。ガイド部53は、検知対象物70に近い側から遠い側にかけて、よりガイド部材80側に突出する形状となっているので、分光測色装置20が被検知対象物70に接近するにつれて、ガイド部53を光源32側に押圧して変形させる。同時にガイド部53の対向位置にある突起部52は電気基板40を押圧・変形させ電気基板40に実装される光源32は導光光学素子31の方向に接近する。本実施例では光源32が導光光学素子31と当接し、距離Hは0mmの状態となる。ここでは、カバー50のガイド部53及びレバー部80が連動機構を構成する。ただし、連動機構の構成はこれに限られない。レバー部80に、検知対象物70に遠い側から近い側にかけて、よりカバー50に向けて突出する傾斜部を形成し、カバー50に、レバー部80に向けて突出する凸部を形成してもよい。
なお、電気基板40がハウジング本体21の一部に当接することで、光源32と導光光学素子31の相対位置を精度よく保持することも可能である。
上記構成の実施例1特有の効果は次のようなものである。
・分光測色装置の測色時位置への移動と連動して、また電気基板の弾性力を用いることで、光源と導光光学素子を近接或いは当接可能なので、装置を大型化・複雑化することなく光源の光量を高効率に使用することができる。
・常時、光源と導光光学素子を弾性部材により当接させる場合に比べて、測色時のみ当接することが可能なので、弾性部材の経時的な劣化や光源と導光光学素子の接触部の損傷を防止することが可能であり、信頼性が向上する。
・分光測色装置の測色時位置への移動と連動して、また電気基板の弾性力を用いることで、光源と導光光学素子を近接或いは当接可能なので、装置を大型化・複雑化することなく光源の光量を高効率に使用することができる。
・常時、光源と導光光学素子を弾性部材により当接させる場合に比べて、測色時のみ当接することが可能なので、弾性部材の経時的な劣化や光源と導光光学素子の接触部の損傷を防止することが可能であり、信頼性が向上する。
図12に示すような従来の構成においては、光源101と照明光学系103の相対位置精度の悪化は、照明光学系103の入射面103aでの取り込み効率を悪化させてしまい、その結果、被検知面104を照らす照明光の光量が低下してしまう。照明光が低下すると、所定の蓄積時間では受光素子上での必要光量が確保できなくなってしまうので測色精度が悪化し、必要光量を確保しようとすると、蓄積時間を延ばして必要光量を確保しなければならず、測色タクト(時間)が延びてしまう。相対位置が悪化しても取込み効率を下げないために入射面103aを大きくする方法も考えられるが、入射面103aが大きくなると、当然照明光学素子103も大きくなり、分光測色装置のサイズも大きくなる。分光測色装置のサイズアップは、画像形成装置内に入れて使用する等、設置スペースに制約がある場合、大きな障害となり得る。
一方、上記の構成の実施例1においては、光源と照明光学系の相対位置を高精度に近接あるいは当接することにより、必要最低限のサイズの照明光学系で、光源からの光の取込みを高い効率で実現することができる。このため、本発明によれば、短い測色タクト(時間)で精度良い測色が可能な小型分光測色装置が実現できる。
一方、上記の構成の実施例1においては、光源と照明光学系の相対位置を高精度に近接あるいは当接することにより、必要最低限のサイズの照明光学系で、光源からの光の取込みを高い効率で実現することができる。このため、本発明によれば、短い測色タクト(時間)で精度良い測色が可能な小型分光測色装置が実現できる。
次に本発明の実施例2の分光測色装置20を図8〜図10にて示す。図8(a)は分光測色装置20の外観斜視図、図8(b)は分光測色装置20のカバー50を外した内部を説明する上面図である。図9は分光測色装置20のシャッタ90の説明図である。図10(a)はシャッタ動作時の分光測色装置20の外観斜視図であり、図10(b)は分光測色装置20のカバーを外した内部を説明する上面図である。
ここで、90はシャッタ、91はプレート部、92は突起部、93はアーム部、94は回動穴、95は回動軸を示す。 なお、実施例1の形態と同一な構成と作用は、実施例1と同一の符号を付してその説明は省略する。
ここで、90はシャッタ、91はプレート部、92は突起部、93はアーム部、94は回動穴、95は回動軸を示す。 なお、実施例1の形態と同一な構成と作用は、実施例1と同一の符号を付してその説明は省略する。
上記構成において、シャッタ(シャッタ部材及び押圧部材)90はハウジング本体21に対し回動穴94と回動軸95を中心に回動可能に構成される。シャッタ90のアーム部93には、光源32の光束の通過部であるカバー50に設けられた開口部51を覆うことが可能な配置にプレート部91が構成される。
シャッタ90により、導光光学素子31の表面および分光測色装置20の内部を紙粉や塵埃などで汚染されることを防止する。
シャッタ90により、導光光学素子31の表面および分光測色装置20の内部を紙粉や塵埃などで汚染されることを防止する。
図8(a)と図8(b)は非測色時の状態であり、シャッタ90のプレート91は開口部51を覆う状態である。また、光源32は実施例1で説明した図7(a)の状態と同様に、導光光学素子31からは離間している。
図10(a),(b)はシャッタ動作時の分光測色装置20である。シャッタ90は図示しない機構により矢印A3方向に回動され、所定の位置にて保持され、開口部51は開放される。シャッタ90の矢印A3方向の動作に伴い、突起部92は電気基板40を押圧・変形させ電気基板40に実装される光源32は導光光学素子31の方向に接近する。光源32と導光光学素子31は実施例1で説明した図7(b)の状態と同様に、本実施例では光源32が導光光学素子31と当接した状態となる。
図10(a),(b)はシャッタ動作時の分光測色装置20である。シャッタ90は図示しない機構により矢印A3方向に回動され、所定の位置にて保持され、開口部51は開放される。シャッタ90の矢印A3方向の動作に伴い、突起部92は電気基板40を押圧・変形させ電気基板40に実装される光源32は導光光学素子31の方向に接近する。光源32と導光光学素子31は実施例1で説明した図7(b)の状態と同様に、本実施例では光源32が導光光学素子31と当接した状態となる。
上記構成の実施例2特有の効果は次のようなものである。
分光測色装置で構成されるシャッタ機構で、光源と導光光学素子の相対位置を可変するので、自由度の高い設計・機構が可能で、位置決め精度を向上できる。
分光測色装置で構成されるシャッタ機構で、光源と導光光学素子の相対位置を可変するので、自由度の高い設計・機構が可能で、位置決め精度を向上できる。
本実施例では、中間転写ベルトを採用したタンデム方式のカラー画像形成装置に分光測色装置20を適用した場合について説明する。分光測色装置20としては、実施例1及び
2として説明したものを適用する。図11は、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。まず、図11を用いて本実施例の画像形成装置の画像形成部の動作について説明する。ここで、各画像形成部(画像形成手段)の構成及び動作は、用いるトナーの色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下の説明において特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために図11中符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して総括的に説明する。
2として説明したものを適用する。図11は、本実施例の画像形成装置の概略構成を示す断面図である。まず、図11を用いて本実施例の画像形成装置の画像形成部の動作について説明する。ここで、各画像形成部(画像形成手段)の構成及び動作は、用いるトナーの色(イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K))が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下の説明において特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを表すために図11中符号に与えた添え字Y、M、C、Kは省略して総括的に説明する。
本実施例の画像形成手段は、給送部144、各色のステーション毎の像担持体である感光ドラム131、帯電ローラ132、スキャナ部133、現像器138を備える。また、画像形成手段は、中間転写ベルト137、中間転写ベルト137を駆動する駆動ローラ141、張架ローラ140、補助ローラ142、一次転写ローラ134、二次転写ローラ143、定着部151を備える。更に、画像形成手段は、画像形成部の画像形成動作を制御するプリンタコントローラ155を備える。感光ドラム131は、アルミシリンダの外周に有機光導伝層が塗布されて構成され、図示しない駆動モータの駆動力が伝達されて回転するもので、駆動モータは感光ドラム131を画像形成動作に応じて図中矢印方向(時計回り方向)に回転させる。このように、本実施例では、画像形成部は、感光ドラム131、帯電ローラ132、スキャナ部133、現像器138、中間転写ベルト137、一次転写ローラ134、二次転写ローラ143を含んで構成される。
画像信号(入力信号)を受信すると、記録媒体Pは、給送部144(カセット等)から給送ローラ145、146によって画像形成装置内の搬送路に給送される。その後、記録媒体Pは、後述する画像形成動作と記録媒体Pの搬送動作との同期をとるためのレジストレーションローラ対(以下、単にレジストローラ対とする)147に一旦挟持され、停止して待機する。一方、プリンタコントローラ155は、帯電ローラ132の作用により一定電位に帯電させた感光ドラム131の表面に、受信した画像信号に応じた静電潜像をスキャナ部133により形成させる。
現像器138は、感光ドラム131上に形成された静電潜像を可視化する手段であり、ステーション毎にイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナーを用いて、静電潜像の現像を行う。各現像器138には、スリーブ135が設けられており、スリーブ135には静電潜像を可視化するための現像電圧が印加されている。このように、各感光ドラム131の表面に形成された静電潜像は、各現像器138の作用により単色トナー像としてそれぞれ現像される。各々の感光ドラム131、帯電ローラ132、現像器138は一体構成となっており、画像形成装置本体から着脱可能なトナーカートリッジ139の形態で、画像形成装置本体に取り付けられている。
中間転写ベルト137は、各感光ドラム131に接触しており、カラー画像形成時に図11の矢印方向(反時計回り方向)に各感光ドラム131の回転と同期して回転する。感光ドラム131上で現像された単色トナー像は、一次転写ローラ134に印加された一次転写電圧の作用により順次、中間転写ベルト137に転写され(一次転写)、中間転写ベルト137上で重畳されて多色トナー像となる。その後、中間転写ベルト137上に形成された多色トナー像は、駆動ローラ141と二次転写ローラ143とで形成される二次転写部(ニップ部)に搬送される。一方、レジストローラ対147に挟持された状態で待機していた記録媒体Pは、レジストローラ対147の作用により中間転写ベルト137上の多色トナー像と同期を取りながら二次転写部に搬送される。そして、中間転写ベルト137上の多色トナー像が二次転写ローラ43に印加された二次転写電圧の作用により記録媒体Pに一括転写される(二次転写)。
定着部151は、記録媒体Pを搬送させながら、転写された多色トナー像を溶融定着さ
せるもので、記録媒体Pを加熱する定着ローラ151aと、記録媒体Pを定着ローラ151aに圧接させるための加圧ローラ151bを備えている。定着ローラ151aと加圧ローラ151bは中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ151ah、151bhが内蔵されている。多色トナー像を保持した記録媒体Pは、定着ローラ151aと加圧ローラ151bにより搬送されるとともに、熱及び圧力を加えられることで、トナーが記録媒体Pの表面に定着される。
せるもので、記録媒体Pを加熱する定着ローラ151aと、記録媒体Pを定着ローラ151aに圧接させるための加圧ローラ151bを備えている。定着ローラ151aと加圧ローラ151bは中空状に形成され、内部にそれぞれヒータ151ah、151bhが内蔵されている。多色トナー像を保持した記録媒体Pは、定着ローラ151aと加圧ローラ151bにより搬送されるとともに、熱及び圧力を加えられることで、トナーが記録媒体Pの表面に定着される。
トナー像が定着した後の記録媒体Pは、排出ローラ150によって排出トレイ52に排出されて画像形成動作が終了されるか、又は記録媒体Pの2面目への画像形成が行われる場合には排出ローラ150によりスイッチバックされる(折り返して搬送される)。記録媒体Pの2面目への画像形成動作が行われる場合、1面目(片面)に多色トナー像を保持した記録媒体Pは、排出ローラ150によるスイッチバック動作によって両面搬送路Dを経由して、再びレジストローラ対147に一旦挟持されて停止して待機する。その後、上述した一連の画像形成動作が行われて記録媒体Pの2面目への画像形成が行われる。あるクリーニング装置148は、記録媒体Pに転写されず中間転写ベルト137上に残留したトナー(転写残トナー)をクリーニングするもので、クリーニング装置148により回収されたトナーはクリーナー容器149に蓄えられる。
本実施例の分光測色装置20は、記録媒体Pに形成されたカラーパッチを測色する目的で、両面搬送路D中の長手方向の中央位置に配置されている。ここで、長手方向とは、両面搬送路Dを搬送される記録媒体Pの画像形成面における搬送方向に直交する方向(感光ドラム131の回転軸方向)をいう。本実施例においても、分光測色装置20は、記録媒体の1面目に画像形成部においてカラーパッチが形成され、定着部151において定着された後、その下流である両面搬送路Dに設けられている。また、本実施例の画像形成装置では、画像形成装置内に設けられたプリンタコントローラ155が、分光測色装置20による測色結果に基づいて、カラーパッチの色再現性が適切に為されているかを判断し、必要に応じてカラーキャリブレーションを実施する。
20…分光測色装置、21…ハウジング本体、30…分光光学素子、31…導光光学素子、32…光源、33…受光素子、40…電気基板、50…カバー
Claims (11)
- 光源と、
前記光源からの光束を被検知面上に導光し、前記被検知面からの反射光を導光する導光光学素子と、
前記導光光学素子からの光束を分光する分光光学素子と、
前記分光光学素子で分光された光束を受光検知する受光素子と、
前記各光学素子を配設する筐体と、
前記光源と前記導光光学素子の相対位置を変更する押圧部材とを有することを特徴とする分光測色装置。 - 前記光源を、前記導光光学素子から離間して支持する変形可能な支持部を有することを特徴とする請求項1に記載の分光測色装置。
- 前記支持部は、前記光源が実装された電気基板を含み、前記筐体の本体に取り付けられる支持部材であることを特徴とする請求項2に記載の分光測色装置。
- 前記電気基板には前記受光素子が実装されており、
前記支持部材は、前記受光素子の近傍において、前記筐体の本体に対して固定されていることを特徴とする請求項3に記載の分光測色装置。 - 前記押圧部材は、前記支持部を前記導光光学素子側に押圧して変形させることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の分光測色装置。
- 前記押圧部材は、
前記支持部を前記導光光学素子側に押圧して、前記光源を前記導光光学素子に近接又は当接させる第一の状態と、
前記光源を前記導光光学素子から離間して位置させる第二の状態をとりうることを特徴とする請求項5に記載の分光測色装置。 - 前記押圧部材は、
前記第二の状態において、前記被検知面を照射する光束が通過する開口部を覆い、
前記第一の状態において、前記開口部を開放するように移動するシャッタ部材であることを特徴とする請求項6に記載の分光測色装置。 - 記録媒体の上に画像を形成する画像形成部と、
前記画像が形成された前記記録媒体を前記被検知面として、該画像の色度を検知する請求項1ないし7のいずれか1項に記載の分光測色装置と、
を備えたことを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体の上に画像を形成する画像形成部と、
前記画像が形成された前記記録媒体を前記被検知面として、該画像の色度を検知する請求項6に記載の分光測色装置とを備えた画像形成装置であって、
前記分光測色装置は、前記被検知面に対して移動可能に設けれ、
前記分光測色装置の前記被検知面への接近と、前記押圧部材による、前記光源の前記導光光学素子への近接又は当接を連動させる連動機構を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記連動機構は、
前記押圧部材の、前記光源とは反対側に設けられた係合部と、
前記係合部に対向して、前記画像形成装置の本体側に設けられた被係合部を含み、
前記係合部は、前記被検知面に近い側から遠い側にかけて、より前記被係合部に向けて突出する傾斜部であり、
前記被係合部は、前記係合部と係合し、該係合部に向けて突出する凸部であることを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。 - 前記記録媒体の上に形成される画像はトナー像であり、
前記トナー像を前記記録媒体に定着させる定着部を備え、
前記分光測色装置を前記定着部の下流に設けたことを特徴とする請求項8ないし10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017138184A JP2019020225A (ja) | 2017-07-14 | 2017-07-14 | 分光測色装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017138184A JP2019020225A (ja) | 2017-07-14 | 2017-07-14 | 分光測色装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2019020225A true JP2019020225A (ja) | 2019-02-07 |
Family
ID=65354678
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017138184A Pending JP2019020225A (ja) | 2017-07-14 | 2017-07-14 | 分光測色装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019020225A (ja) |
-
2017
- 2017-07-14 JP JP2017138184A patent/JP2019020225A/ja active Pending
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