JP2019019960A - ベルト式無段変速機 - Google Patents

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達也 森本
宗幸 岡本
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Abstract

【課題】トルクカム機構によりベルト推力を発生させるベルト式無段変速機において、過不足なくベルトクランプ力を与えて変速機の伝達効率を向上させる。【解決手段】セカンダリプーリ20に装備され、プーリ20に入力されるプーリ入力トルクに応じたベルト推力を両シーブ22,23間に発生させると共にプーリ入力トルクを出力側に伝達可能なトルクカム機構40と、トルクカム機構40と並列な動力伝達経路を構成し、プーリ入力トルクを、トルクカム機構40を介することなく出力部材に伝達可能なクラッチ機構50とを備え、クラッチ機構50は、トルクカム機構40に相対回転可能に接し、固定シーブ22にて回転不能かつ軸方向移動可能で、出力部材5に係合可能な係合部材51と、出力部材5と係合部材51とに離隔方向に付勢力を付与する弾性部材60とを有し、セカンダリプーリ入力トルクに応じて、係合部材51から出力部材5にトルクを伝達する。【選択図】図1

Description

本発明は、推力を発生するためのトルクカム機構を備えたベルト式無段変速機に関するものである。
ベルト式無段変速機において、トルクカム機構を使ってベルト推力を発生させる技術が知られている。
例えば特許文献1には、ベルト式無段変速機のセカンダリプーリの可動シーブにベルト推力を加えるために、トルクカム機構を油圧ピストン機構と併設したものが記載されている。さらに、トルクカム機構をバイパスするクラッチを設け、ドライブとコーストとの間の切り替え時にクラッチを係合しておき、切り替え時に動力伝達遅れが生じることでショックが生じないようにすることが記載されている。
特開2008−064125号公報
ところで、上記のようなトルクカム機構は、一般に、トルクカム機構に入力されたトルクに対して、比例的な推力(スラスト力)が出力される。一方、ベルト式無段変速機においては、ベルトの必要推力は、ベルト式無段変速機への入力トルクのみならず、変速比(プーリ比)でも変化する。このため、変速状態によっては、過推力の運転状態が発生する。その結果、過剰なベルトクランプ力によりベルト&プーリシステムの伝達効率悪化(内部フリクションの要因)が発生し、車両の燃費が悪化するという課題が発生する。
特許文献1には、動力伝達遅れを回避するためにクラッチを係合することは記載されてはいるものの、過剰な推力が発生することは何ら考慮されておらず、クラッチの係合力に関し、どのように制御するかは記載されていない。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、トルクカム機構を使ってベルト推力を発生させるベルト式無段変速機において、過不足なくベルトクランプ力を与えるようにして変速機の伝達効率を向上させることができるようにすることを目的としている。
(1)上記の目的を達成するために、本発明のベルト式無段変速装置は、何れも固定シーブ及び可動シーブを有し、駆動源からトルクが入力されるプライマリプーリ及び出力部材にトルクを出力するセカンダリプーリの2つのプーリと、前記2つのプーリに巻き掛けられて動力を伝達するベルトと、を備えるベルト式無段変速装置であって、前記セカンダリプーリに装備され、当該セカンダリプーリに入力されるトルクであるセカンダリプーリ入力トルクに応じたベルト推力を前記両シーブ間に発生させると共に前記セカンダリプーリ入力トルクを出力部材に伝達可能なトルクカム機構と、前記トルクカム機構と並列な動力伝達経路を構成し、前記セカンダリプーリ入力トルクの一部を、前記トルクカム機構を介することなく前記出力部材に伝達可能なクラッチ機構と、を備え、前記クラッチ機構は、前記トルクカム機構に対し相対回転可能に接するとともに、前記セカンダリプーリの固定シーブに対して相対回転不能かつ軸方向に相対移動可能に設けられ、前記出力部材に係合可能な係合部材と、前記出力部材と前記係合部材との両部材間のいずれか一方の部材に相対回転可能に設けられ、前記両部材に対し互いに離隔する方向に付勢力を付与する弾性部材とを有し、前記セカンダリプーリ入力トルクに応じて、前記係合部材から前記出力部材にトルクを伝達することを特徴としている。
(2)前記トルクカム機構で発生する前記ベルト推力の値である発生ベルト推力は、必要とする前記ベルト推力の値である必要ベルト推力よりも常に大きく、且つ、前記セカンダリプーリ入力トルクが大きいほど前記発生ベルト推力と前記必要ベルト推力との差が拡大する特性を有し、前記弾性部材は、前記発生ベルト推力の増大に応じて軸方向に収縮して収縮量に応じて前記付勢力を発揮し、前記発生ベルト推力が基準推力以下の状態では、前記出力部材と前記係合部材とが離隔するように、収縮ストローク特性が設定されていることが好ましい。
(3)前記基準推力は、前記セカンダリプーリ入力トルクが最大になっても前記発生ベルト推力が前記必要ベルト推力以上確保される値に設定されていることが好ましい。
(4)前記出力部材と前記係合部材との各対向面には、摩擦接触する摩擦面がそれぞれ設けられ、これらの摩擦面の何れか一方に摩擦材が装備され、前記トルクカム機構と前記係合部材との間、及び、前記弾性部材と前記両部材のいずれか一方の部材との間に、スラストベアリングがそれぞれ装備されていることが好ましい。
(5)前記トルクカム機構は、前記セカンダリプーリの前記可動シーブに固設され駆動カム面を有する駆動カム部材と、前記セカンダリプーリのプーリ軸に対して相対回転可能で且つ軸方向相対移動不能に連結され前記駆動カム面に対して相対回転する被駆動カム面を有する被駆動カム部材と、を有し、前記係合部材は、前記プーリ軸に対して相対回転不能で且つ軸方向に相対移動可能に連結されている
ことが好ましい。
本発明によれば、トルクカム機構を使ってベルト推力を発生させるベルト式無段変速機において、クラッチ機構を用いて過不足なくベルトクランプ力を与えるように推力調整でき、変速機の伝達効率を向上させることができるようになる。
特に、複雑な制御を要することなくシンプルな機械的な構成によってクラッチ機構を動作させるので、装置の複雑化や大型化やコスト増を抑えながら推力を調整することができる。
一実施形態にかかるベルト式無段変速装置のトルクカム機構及びクラッチ機構を備えたセカンダリプーリの断面構成図である。 一実施形態にかかるベルト式無段変速装置の概略構成図である。 一実施形態にかかるトルクカム機構の動作の概要を示すセカンダリプーリの概略構成図を装備したカム部材の斜視図であり、(a)は変速比がローの状態を示し、(b)は変速比がハイの状態を示す。 一実施形態にかかるトルクカム機構の作動態様を説明する模式的な周面図であり、(a)は各カム部材が位相を合致させた状態を示し、(b)は駆動カム部材が位相を進ませた状態を示し、(c)は駆動カム部材が位相を遅らせた状態を示す。 一実施形態にかかるトルクカム機構を備えたセカンダリプーリの模式的な構成図であり、(a)は最ロー状態を示し、(b)は最ハイ状態を示す。 一実施形態にかかるトルクカム機構の作動態様を説明する模式的な断面図であり、(a)は低トルク伝達時の状態を示し、(b)は高トルク伝達時の状態を示す。 一実施形態にかかるベルト式無段変速装置の推力の特性を示す図であり、(a)は入力トルクが低トルクで一定の場合のカム発生推力の特性を示し、(b)は入力トルクが高トルクで一定の場合のカム発生推力の特性を示す。なお、図7の(a)と(b)とは縦軸及び横軸とも目盛を記していないが、縦軸同士及び横軸同士は互いに比較可能にサイズが統一されている。
以下、図面を参照して本発明にかかるトルクカム機構及びこれを用いたベルト式無段変速装置の実施形態を説明する。なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。かかる実施形態を部分的に用いて実施したり、一部を変更して実施したり、同等の機能を有する他の機構や装置に置き換えて実施したりすることができるものである。
本実施形態にかかるベルト式無段変速装置は、車両に装備されるもので、駆動源の出力トルクを入力され、これを変速して駆動輪側に出力する。車両としては、電動モータのみを駆動源として走行する電気自動車(EV)、電動モータ及びエンジンを駆動源として走行するハイブリッド電気自動車(HEV)、エンジンのみを駆動源として走行するエンジン自動車の何れにも適用できる。
〔ベルト式無段変速装置の構成〕
図1,図2に示すように、このベルト式無段変速装置(以下、CVTとも言う)1は、駆動源であるエンジン2に動力連結されたプライマリプーリ10と、図示しない駆動輪側に動力連結されたセカンダリプーリ20と、プライマリプーリ10とセカンダリプーリ20とに巻き掛けられた動力伝達用のベルト30と、を有している。
プライマリプーリ10は、プライマリ軸(回転軸)11に固定的に連結された固定シーブ12とプライマリ軸11にスプライン係合等によって軸方向に可動に連結された可動シーブ13とからなる。可動シーブ13は図示しない推力発生機構によって、固定シーブ12に接近する側に推力(ベルト推力)を加えられる。この推力によって、固定シーブ12のシーブ面12aと可動シーブ13のシーブ面13aとによってベルト30をクランプする。
また、プライマリプーリ10には、変速(変速比の変更)に必要な推力を発生する変速推力発生機構3が装備されている。この変速推力発生機構3は、図示しない制御装置によって制御され、所要の推力を発生させて可動シーブ13に加える推力を調整して、目標とする変速比を得られる位置に可動シーブ13を移動させる。
セカンダリプーリ20は、セカンダリ軸(回転軸)21に固定的に連結された固定シーブ22とセカンダリ軸21にスプライン係合等によって軸方向に可動に連結された可動シーブ23とからなる。可動シーブ23は推力発生機構としてのトルクカム機構40によって、固定シーブ22に接近する側に推力(ベルト推力)を加えられる。この推力によって、固定シーブ22のシーブ面22aと可動シーブ23のシーブ面23aとによってベルト30をクランプする。なお、本装置では、セカンダリ軸21は駆動輪側と直接的には駆動連結されておらず、トルクカム機構40及び後述の出力部材5を介して駆動輪側と駆動連結しうるようになっている。
トルクカム機構40により発生しセカンダリプーリ20に加わる推力(発生ベルト推力、以下、カム発生推力という)Fcは、後述のクラッチ機構50によって制御される。また、推力発生機構によるプライマリプーリ10の推力も図示しない制御装置によって制御される。
セカンダリプーリ20の推力Fsはベルト30をクランプできる大きさに制御される。また、プライマリプーリ10の推力は、セカンダリプーリ20の推力Fsに対して差推力を与えることによって変速比(プーリ比)rを変更し、セカンダリプーリ20の推力にバランスさせることによって変速比rを保持するように制御される。
〔トルクカム機構の構成〕
ここで、トルクカム機構40について、セカンダリプーリ20と共に詳細に説明する。
セカンダリプーリ20の可動シーブ23は、セカンダリ軸21に対して、その軸方向に一定のストローク範囲で可動であって且つその回転方向に一定の回転範囲で可動に係止されている。トルクカム機構40は、この可動シーブ23の背面側(即ち、可動シーブ23のシーブ面23aと反対側)に装備される。
トルクカム機構40は、図1に示すように、可動シーブ23の背面に固設(即ち、相対回転不能且つ軸方向相対移動不能に結合)された駆動カム部材(ドライブカム部材)41と、駆動カム部材41に隣接して配設され、セカンダリ軸21に対しては相対回転可能且つ軸方向には相対動不能に装備された被駆動カム部材(ドリブンカム部材)43と、駆動カム部材41と被駆動カム部材43との間に同軸に配置されこれらのカム部材41,43に対して相対回転可能な中間カム部材42との3つのカム部材を備えている。そして、被駆動カム部材43が図示しない駆動輪側にトルクを出力する出力部材5と、相対回転不能且つ軸方向には相対移動可能に駆動連結されている。
なお、ここでは、図2に示すように、出力部材5は、円板状に形成され外周に出力ギア6と噛み合うギア部を備え、出力部材5から出力ギア6を経て図示しない駆動輪の車軸へトルクを伝達するようになっている。
また、駆動カム部材41は車両のドライブ走行時(駆動走行時)に被駆動カム部材43を駆動し、被駆動カム部材43は車両のコースト走行時(被駆動走行時)に駆動カム部材41を駆動する。図2及び後述する図5,図6においては、トルクカム機構40を簡略化し中間カム部材42を省略して示している。
駆動カム部材41は、図3(b)の斜視図に示すように、円筒状(又は環状)の部材であって、一端側に環状の第1駆動カム面41dを有しており、他端側が可動シーブ23の背面に固設される。環状の第1駆動カム面41dは、環状全周を2つに等分割されていて、それぞれが所定のカム角度に応じた螺旋状曲面によって構成される。等分割された2つの第1駆動カム面41dの相互間には、それぞれ段状の接続面41jが形成されている。この接続面41jは、それぞれ駆動カム部材41の回転軸線に沿う方向(回転軸線と平行な方向)に形成されている。
被駆動カム部材43は、駆動カム部材41と対称な形状であり、図3(b)の斜視図を反転させた形状である。図3(b)の斜視図を流用して説明すると、一端側に環状の第1被駆動カム面43cを有しており、他端側が図1に示すようにセカンダリ軸21に相対回転可能で軸方向には相対動不能に支持される。環状の第1被駆動カム面43cは、環状全周を2つに等分割されていて、それぞれが所定のカム角度に応じた螺旋状曲面によって構成される。等分割された2つの第1被駆動カム面43cの相互間には、それぞれ段状の接続面43jが形成されている。この接続面43jは、それぞれ被駆動カム部材43の回転軸線に沿う方向(回転軸線と平行な方向)に形成されている。この接続面43jも、それぞれ被駆動カム部材43の回転軸線に沿う方向(回転軸線と平行な方向)に形成されている。
中間カム部材42は、図3(a)の斜視図に示すように、円筒状(又は環状)の部材であって、一端側に前記第1駆動カム面41dに対向する環状の第2駆動カム面42dを有しており、他端側に前記第1被駆動カム面43cに対向する環状の第2被駆動カム面42cを有している。環状の第2駆動カム面42dは、図3(a)に示すように、環状全周を2つに等分割されていて、それぞれが所定のカム角度に応じた螺旋状曲面によって構成される。等分割された2つの第1駆動カム面42dの相互間には、それぞれ段状の接続面42jが形成されている。この接続面42jも、それぞれ中間カム部材42の回転軸線に沿う方向(回転軸線と平行な方向)に形成されている。
環状の第2被駆動カム面42cは、第2駆動カム面42dと対称な形状であり、図3(a)の斜視図を反転させた形状である。この第2被駆動カム面42cも、環状全周を2つに等分割されていて、それぞれが所定のカム角度に応じた螺旋状曲面によって構成される。等分割された2つの第1被駆動カム面42cの相互間には、それぞれ段状の接続面42jが形成されている。この接続面42jも、それぞれ中間カム部材42の回転軸線に沿う方向(回転軸線と平行な方向)に形成されている。
したがって、仮に第1駆動カム面41d及び第2駆動カム面42dの各螺旋状曲面を右ネジ状の螺旋とすれば、第1被駆動カム面43c及び第2被駆動カム面42cの各螺旋状曲面は左ネジ状の螺旋となる。
また、中間カム部材42の第2駆動カム面42dと第2被駆動カム面42cとは、回転方向へ位相ずれして形成されている。つまり、2つの第2駆動カム面42dを接続する接続面42jと、2つの第2被駆動カム面42cを接続する接続面42jとが、回転方向へ位相をずらせて配置形成されている。両カム面42d,42cの位相ずれは、最大90度とすることができる。これにより、中間カム部材42の軸方向長さを短縮することができる。
ここでは、各カム面41d,43c,42d及び42cは、全て同一のカム角度に設定されている。
中間カム部材42の第2駆動カム面42dは、駆動カム部材41の第1駆動カム面41dに接触可能であって、中間カム部材42の第2被駆動カム面42cは、被駆動カム部材43の第1被駆動カム面43cに接触可能である。ただし、両駆動カム面41d,42d間、及び、両被駆動カム面43c,42c間には、図1に示すように、ボール(鋼球)45が介装され、トルクカム機構40は、ボールトルクカム装置として構成される。
このため、図3(a),(b)に示すように、駆動カム部材41の第1駆動カム面41d、中間カム部材42の第2駆動カム面42d及び第2被駆動カム面42c、被駆動カム部材43の第1被駆動カム面43cには、ボール45を内装する溝41g,42g,43がそれぞれ形成されている。これにより、各駆動カム面41d,42d間、及び、各被駆動カム面43c,42c間は、ボール45による点接触により滑らかに摺動する。
このトルクカム機構40の作動メカニズムを詳細に説明する。
駆動カム部材41と被駆動カム部材43とが位相ずれを生じていなければ、図4(a)に示すように、駆動カム部材41の第1駆動カム面41dと中間カム部材42の第2駆動カム面42dとが噛み込むと共に、被駆動カム部材43の第1被駆動カム面43cと中間カム部材42の第2被駆動カム面42cとが噛み込んで、駆動カム部材41と中間カム部材42と被駆動カム部材43とのトータル軸長、つまり、トルクカム機構40の全長は最小となる。この場合、セカンダリプーリ20のV溝の溝幅は最大になり、CVT1の変速比rは最ハイ(最も小さい値)となる。
CVT1では、車両のドライブ走行時に、ベルト30からセカンダリプーリ20に伝達される入力トルクが強まると、セカンダリプーリ20のベルト挟圧力(推力)が不足し、セカンダリプーリ20の固定シーブ22がベルト30に対して滑りを生じる。ただし、セカンダリ軸21と相対動可能な可動シーブ23はベルト30に追従するので、固定シーブ22は可動シーブ23に対して回転位相遅れ(僅かな差回転)を生じる。
このときには、可動シーブ23に固設された駆動カム部材41は、ボール45を介して両駆動カム面41d,42d間をスライドさせながら、図4(b)に示すように、中間カム部材42及び駆動輪側と駆動連結された被駆動カム部材43よりも先行するように相対回転しつつ、被駆動カム部材43及び中間カム部材42に対して軸方向に離隔するように移動して可動シーブ23を固定シーブ22に接近させる。この結果、トルクカム機構40によって、セカンダリプーリ20のV溝の溝幅が狭まる方向の力(セカンダリプーリ20の推力)が強められるため、ベルトクランプ力(ベルト挟圧力)が強まり、固定シーブ22の滑りが解消される。
逆に、車両のコースト走行時に、駆動源が負の入力トルク(制動トルク)を発生する状態では、固定シーブ22の回転位相遅れは解消され、駆動輪側から被駆動カム部材43に入力される被駆動トルク(負の入力トルク)に対してセカンダリプーリ20のベルト挟圧力が不足すると、駆動輪側が駆動源側の可動シーブ23に対して回転位相進みを生じる(逆に言えば、可動シーブ23が固定シーブ22に対して回転位相遅れを生じる)。
このときには、駆動輪側と駆動連結された被駆動カム部材43は、ボール45を介して両被駆動カム面43c,42c間をスライドさせながら、図4(c)に示すように、中間カム部材42及び可動シーブ23に固設された可動カム部材41よりも先行するように相対回転しつつ、駆動カム部材41及び中間カム部材42に対して軸方向に離隔するように移動して可動シーブ23を固定シーブ22に接近させる。この結果、トルクカム機構40によって、セカンダリプーリ20のV溝の溝幅が狭まってプーリ20の推力が強められるため、ベルトクランプ力が強まり、固定シーブ22の滑りが解消される。
なお、車両の停止時等には、駆動トルクも制動トルクも作用しないため、トルクカム機構40により推力は加えられない。そこで、車両の発進時等の初期駆動時にも、ベルト滑りを防止してベルト30を確実にクランプすることができるように、予め可動シーブ23を固定シーブ22に接近する方向に付勢して所定の推力を与えるコイルスプリング(弾性部材)44が装備されている。したがって、セカンダリプーリ20の推力Fsは、トルクカム機構40によるカム発生推力Fcとコイルスプリング44の付勢力による推力との合計推力になる。
このように、セカンダリプーリ20の推力Fsを強めるには、トルクカム機構40は、駆動カム部材41側(可動シーブ23側)と被駆動カム部材43側(固定シーブ22側)とのトルク差に応じて、両シーブ22,23を接近させる方向の力であるカム発生推力Fcを発生するが、可動シーブ23と固定シーブ22との相対距離自体、即ち、変速比rは、プライマリプーリ10の推力調整によって制御される。つまり、カム発生推力Fcは、セカンダリプーリ20が図5(a)に示す最ロー(変速比rが最大値)から図5(b)に最ハイ(変速比rが最小値)までの間にトルク差に応じて発生する。
上記のように、被駆動カム部材43は、駆動輪側の出力部材5に対して、スプライン係合等によって相対回転不能且つ軸方向には相対移動可能に駆動連結されているので、セカンダリプーリ20に入力されたトルクは可動シーブ23から駆動カム部材41,中間カム部材42及び被駆動カム部材43を経て出力部材5に伝達される。
一方、セカンダリプーリ20と出力部材5との間のトルク伝達経路として、このトルクカム機構40と並列にクラッチ機構50が設けられている。
〔クラッチ機構の構成〕
ここで、クラッチ機構50について説明する。
セカンダリ軸21には、被駆動カム部材43の背面43a側に隣接して環状プレート部材(係合部材)51がスプライン係合等によって軸方向に相対移動可能で且つ相対回転不能に連結されている。
環状プレート部材51は、環状プレート部51aと環状プレート部51aの軸心側に設けられセカンダリ軸21とスプライン結合する中空軸部51bとを備えている。環状プレート部51aの一面(図1中、右面)51cは被駆動カム部材43の背面43aと対向し、環状プレート部51aの他面(図1中、左面)51dは出力部材5の内側面5aと対向している。
環状プレート部材51の一面51cと被駆動カム部材43の背面43aとの間には、スラストベアリング71が介装され、環状プレート部材51は、被駆動カム部材43から受ける軸方向の力(カム発生推力)Fcによって軸方向に移動し、且つ、被駆動カム部材43に対して円滑に相対回転するようになっている。
環状プレート部材51の他面51dには、摩擦材52が固設されている。摩擦材52は出力部材5の内側面5aと対向しており、摩擦材52の対向面52a及び出力部材5の内側面5aの対応箇所は互いに摩擦接触しうる摩擦面となっている。
また、環状プレート部材51の他面51dと出力部材5の内側面5aとの間には、両部材51,に対し互いに離隔する方向に付勢力を付与するスプリング(弾性部材)60が介装されている。ここでは、スプリング60は、環状プレート部材51の他面51dに固定され、出力部材5の内側面5aにスラストベアリング72を介して摺接している。スプリング60にはウェイブスプリング,ダイヤフラムスプリング,コイルスプリング等を適用することができる。
したがって、環状プレート部材51は、一面51c側で被駆動カム部材43からカム発生推力Fcを受け、他面51d側でスプリング60の付勢力を受ける。被駆動カム部材43からのカム発生推力Fcが大きくなると、摩擦材52の対向面52aが出力部材5の内側面5aに接近する方向(図1中、左方向)に移動し、被駆動カム部材43からのカム発生推力Fcが小さくなると、摩擦材52の対向面52aが出力部材5の内側面5aから離隔する方向(図1中、右方向)に移動するようになっている。
被駆動カム部材43からのカム発生推力Fcが所定推力(基準推力)F0未満の場合は、図1の上半部及び図6(a)に示すように、摩擦材52の対向面52aは出力部材5の内側面5aと離隔していて、環状プレート部材51と出力部材5との間では摩擦材52を介したトルク伝達はなされない。
一方、被駆動カム部材43からのカム発生推力Fcが大きくなって所定推力(基準推力)F0に達すると、図1の下半部及び図6(b)に示すように、摩擦材52の対向面52aが出力部材5の内側面5aと接触し、互いに摩擦接触することによって摩擦材52を介して環状プレート部材51と出力部材5との間でトルクが伝達される。
このように、クラッチ機構50を通じてセカンダリ軸21から出力部材5にトルクが伝達されるようになると、セカンダリプーリ20から出力部材5に伝達されるトルクは、可動プーリ23からトルクカム機構40を通じて出力部材5に伝達される第1ルートと、セカンダリ軸21からクラッチ機構50を通じて出力部材5に伝達され、前記第1ルートと並列な動力伝達経路を構成する第2ルートとに分散されるようになる。
したがって、セカンダリプーリ20への入力トルクが増大して、カム発生推力Fcが基準推力F0以上になると、第2ルートでトルクが伝達されることにより第1ルートで伝達されるトルクの増加が抑制され、第1ルートで伝達されるトルクに応じてトルクカム機構40で発生するカム発生推力Fcの増加も抑制される。ただし、このようにクラッチ機構50を通じてトルクカム機構40で発生する推力の増加が抑制されても、セカンダリプーリに必要な推力Fst(以下、目標推力Fstという)は確保されるように、基準推力F0等が設定されている。
図7はセカンダリプーリ20におけるカム発生推力Fcの特性を示す図であり、図7(a)はCVT1への入力トルクが所定の低トルクで一定の場合において変速比が最ハイから最ローまでの間のカム発生推力Fcの特性を示し、図7(b)はCVT1への入力トルクが所定の高トルクで一定の場合において変速比が最ハイから最ローまでの間のカム発生推力Fcの特性を示す。図7(a),図7(b)では、縦軸にカム発生推力をとり、横軸に変速比をとっている。これら図7(a),図7(b)の何れのグラフの縦軸,横軸にも目盛を記していないが、縦軸同士及び横軸同士は互いに比較可能にサイズが統一されている。
また、図7(a),図7(b)において、実線は本クラッチ機構50を装備した場合のトルクカム機構40により発生する推力特性を示し、一点鎖線は本クラッチ機構50を装備しない場合のトルクカム機構40により発生する推力特性を示し、破線はトルクカム機構40に必要な推力(必要ベルト推力)Fct(以下、必要推力Fctという)を示している。なお、トルクカム機構40の目標推力Fctとは、セカンダリプーリ20の目標推力Fstからスプリング44の付勢力による推力分を減算したものである(図2参照)。
セカンダリプーリ20の目標推力Fstは、セカンダリプーリ20で伝達すべきトルクに比例する。セカンダリプーリ20で伝達すべきトルクは、CVT1への入力トルク(即ち、プライマリプーリ10への入力トルク)に比例すると共に、CVT1の変速比に比例する。つまり、変速比が大きいほどセカンダリプーリ20へのベルト30の巻き付き径が大きくなり、セカンダリプーリ20で伝達すべきトルクが増大する。
このため、CVT1への入力トルクが一定であれば、セカンダリプーリ20の目標推力Fstは、CVT1の変速比の大きさに比例して増減し、最ハイから最ローに向けて線形に増加する。トルクカム機構40の目標推力Fctも同様に、CVT1への入力トルクが一定であれば、CVT1の変速比の大きさに比例して増減し、最ハイから最ローに向けて線形に増加する。
したがって、図7(a),図7(b)に示すように、CVT1への入力トルクが、図7(a)に示すように低トルクの状態でも、図7(b)に示すように高トルクの状態でも、CVT1の変速比の増大に応じて目標推力Fctは増大するが、低トルク状態のときには、変速比の増加に対する目標推力Fctの増加率は小さくなり、高トルク状態のときには、変速比の増加に対する目標推力Fctの増加率は大きくなる。
これに対して、トルクカム機構40により発生するカム発生推力の特性(一点鎖線及び実線)は、何れの変速比状態でも何れの入力トルク状態でも目標推力Fctを上回る推力が得られるように、目標推力Fctの増加率よりも大きな増加率になるように設定することが必要になる。この結果、本クラッチ機構50を装備しない場合のカム発生推力Fc(一点鎖線)は、図7(a)に示す低トルク状態では、目標推力Fctを僅かに上回る程度であるが、図7(b)に示す高トルク状態では、変速比が高まるほど目標推力Fctに対して過剰に上回るようになる。
これに対して、本クラッチ機構50を装備した場合のカム発生推力Fc(実線)は、図7(a)に示す低トルク状態では、変速比に対する増加率が本クラッチ機構50を装備しない場合のカム発生推力Fc(一点鎖線)よりも僅かに低くなる。これは、摩擦材52を通じた環状プレート部材51と出力部材5との間のトルク伝達はないが、スプリング60の付勢力がスラストベアリング71を通じて被駆動カム部材43に加わる摩擦抵抗による減少分である。なお、図7には実線で示す推力と一点鎖線で示す推力との差を誇張しているが、この摩擦抵抗による減少分は僅かである。
一方、高トルク状態では、セカンダリプーリ20への入力トルクが大きくなり、カム発生推力Fc(実線)も大きくなるため、図7(b)に示すように、変速比が大きくなって、これに伴ってカム発生推力Fc(実線)が大きくなって所定推力(基準推力)F0に達すると、摩擦材52の対向面52aが出力部材5の内側面5aと接触し、互いに摩擦接触することによって摩擦材52を介して環状プレート部材51と出力部材5との間でトルクが伝達されるようになる。この結果、CVT1への入力トルク増に対するカム発生推力Fc(実線)の増加が抑制されて、カム発生推力Fcと目標推力Fctとの差が減少するようになる。
〔作用及び効果〕
本発明の一実施形態に係る無段変速装置は、上述のように構成されているので、以下のような作用及び効果を得ることができる。
つまり、トルクカム機構のみをセカンダリプーリに適用すると、変速比が大きくなる、および/または、CVT1への入力トルクが大きくなると、トルクカム機構40により発生するカム発生推力Fcが大きくなって、カム発生推力Fcと目標推力Fctとの差が大きくなってしまうが、本無段変速装置によれば、この場合に、クラッチ機構50を通じてセカンダリ軸21から出力部材5にトルクが伝達されるようになるため、図7(b)に実線で示すように、カム発生推力Fcと目標推力Fctとの差が減少するようになる。
図7(b)に一点鎖線で示すように、カム発生推力Fcが目標推力Fctに対して過剰に大きくなると、ベルトクランプ力が過剰に大きくなるため、これによってセカンダリプーリ20とベルト30との間のフリクションが増加して、プーリシステムの伝達効率低下を招き、車両の燃費悪化を招くという課題が発生する。
本装置では、カム発生推力Fcが大きくなって目標推力Fctから大きく乖離しようとする状況では、クラッチ機構50を通じて出力部材5にトルクが伝達されるようになるため、駆動輪側へのトルクの伝達量を確保しつつトルクカム機構40によるカム発生推力Fcの増加を抑制し、カム発生推力Fcと目標推力Fctとの乖離を抑制することができる。これにより、セカンダリプーリ20とベルト30との間のフリクションの増加を抑制し、プーリシステムの伝達効率低下を回避し、車両の燃費悪化を回避することができる。また、カム発生推力Fcが目標推力Fctを下回ることがないように設定されているので、セカンダリプーリ20における推力不足が回避され、ベルトスリップの発生も回避される。
なお、トルクカム機構40の駆動カム部材41と被駆動カム部材43とが相対回転すると、これに応じて、環状プレート部材51と被駆動カム部材43とが相対回転し、環状プレート部材51側のスプリング60と出力部材5とが相対回転する。この環状プレート部材51と被駆動カム部材43及びスプリング60と出力部材5とはそれぞれが互いに圧接しているため、相対回転部分にフリクションが発生する。
しかし、これらの箇所にはスラストベアリング71,72が介装されているので、相対回転によるフリクションの発生が抑制される。スラストベアリング71,72を介装してもフリクションの発生を皆無にすることはできないが、駆動カム部材41と被駆動カム部材43との相対回転は常時生じるわけでなくしかも相対回転量は僅かなので、スラストベアリング71,72によるフリクション発生も極めて僅かなものになり、かかるフリクションによる燃費への影響も無視できる程度となる。
また、クラッチ機構50の断接を制御装置によって電気的に制御すればきめの細かい制御ができるが、装置の複雑化や大型化やコスト増を招くおそれがある。これに対して、本装置では、複雑な制御を要することなくシンプルな機械的な構成によってクラッチ機構を動作させるので、装置の複雑化や大型化やコスト増を抑えながら推力を過不足ない状態に調整し、上記の各効果を得ることができる。
〔その他〕
以上、実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態を適宜変更して実施しうるものである。
例えば、上記実施形態では、予め可動シーブ23を固定シーブ22に接近する方向に付勢して所定の推力を与えるコイルスプリング(弾性部材)44が装備されているが、この弾性部材がないものに本発明を適用してもよい。
また、上記実施形態では、トルクカム機構40を駆動カム部材41と中間カム部材42と被駆動カム部材43とからなる3ピース構造としているが、トルクカム機構40は中間カム部材42を備えない2ピース構造であってもよい。
1 ベルト式無段変速装置(CVT)
5 出力部材
5a 出力部材5の内側面(摩擦面)
10 プライマリプーリ
11 プライマリ軸(回転軸)
12 プライマリプーリ10の固定シーブ
13 プライマリプーリ10の可動シーブ
20 セカンダリプーリ
21 セカンダリ軸(回転軸)
22 セカンダリプーリ20の固定シーブ
23 セカンダリプーリ20の可動シーブ
30 ベルト
40 トルクカム機構(トルクカム装置)
41 駆動カム部材(ドライブカム部材)
41d 第1駆動カム面
42 中間カム部材
42c 第2被駆動カム面
42d 第2駆動カム面
43 被駆動カム部材(ドリブンカム部材)
43c 第1被駆動カム面
44 コイルスプリング(弾性部材)
45 ボール
50 クラッチ機構
51 環状プレート部材
51a 環状プレート部
51b 中空軸部
52 摩擦材
52a 摩擦材52の対向面(摩擦面)
60 スプリング(弾性部材)
71,72 スラストベアリング
Fc カム発生推力(発生ベルト推力、トルクカム機構40による推力)
Fct トルクカム機構40の目標推力(必要ベルト推力)
Fs セカンダリプーリ20の推力
Fst セカンダリプーリ20の目標推力

Claims (5)

  1. 何れも固定シーブ及び可動シーブを有し、駆動源からトルクが入力されるプライマリプーリ及び出力部材にトルクを出力するセカンダリプーリの2つのプーリと、
    前記2つのプーリに巻き掛けられて動力を伝達するベルトと、
    を備えるベルト式無段変速装置であって、
    前記セカンダリプーリに装備され、当該セカンダリプーリに入力されるトルクであるセカンダリプーリ入力トルクに応じたベルト推力を前記両シーブ間に発生させると共に前記セカンダリプーリ入力トルクを出力部材に伝達可能なトルクカム機構と、
    前記トルクカム機構と並列な動力伝達経路を構成し、前記セカンダリプーリ入力トルクの一部を、前記トルクカム機構を介することなく前記出力部材に伝達可能なクラッチ機構と、を備え、
    前記クラッチ機構は、
    前記トルクカム機構に対し相対回転可能に接するとともに、前記セカンダリプーリの固定シーブに対して相対回転不能かつ軸方向に相対移動可能に設けられ、前記出力部材に係合可能な係合部材と、
    前記出力部材と前記係合部材との両部材間のいずれか一方の部材に相対回転可能に設けられ、前記両部材に対し互いに離隔する方向に付勢力を付与する弾性部材とを有し、
    前記セカンダリプーリ入力トルクに応じて、前記係合部材から前記出力部材にトルクを伝達する
    ことを特徴とする、ベルト式無段変速装置。
  2. 前記トルクカム機構で発生する前記ベルト推力の値である発生ベルト推力は、必要とする前記ベルト推力の値である必要ベルト推力よりも常に大きく、且つ、前記セカンダリプーリ入力トルクが大きいほど前記発生ベルト推力と前記必要ベルト推力との差が拡大する特性を有し、
    前記弾性部材は、前記発生ベルト推力の増大に応じて軸方向に収縮して収縮量に応じて前記付勢力を発揮し、前記発生ベルト推力が基準推力以下の状態では、前記出力部材と前記係合部材とが離隔するように、収縮ストローク特性が設定されている
    ことを特徴とする、請求項1に記載のベルト式無段変速装置。
  3. 前記基準推力は、前記セカンダリプーリ入力トルクが最大になっても前記発生ベルト推力が前記必要ベルト推力以上確保される値に設定されている
    ことを特徴とする、請求項2に記載のベルト式無段変速装置。
  4. 前記出力部材と前記係合部材との各対向面には、摩擦接触する摩擦面がそれぞれ設けられ、これらの摩擦面の何れか一方に摩擦材が装備され、
    前記トルクカム機構と前記係合部材との間、及び、前記弾性部材と前記両部材のいずれか一方の部材との間に、スラストベアリングがそれぞれ装備されている
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のベルト式無段変速装置。
  5. 前記トルクカム機構は、前記セカンダリプーリの前記可動シーブに固設され駆動カム面を有する駆動カム部材と、前記セカンダリプーリのプーリ軸に対して相対回転可能で且つ軸方向相対移動不能に連結され前記駆動カム面に対して相対回転する被駆動カム面を有する被駆動カム部材と、を有し、
    前記係合部材は、前記プーリ軸に対して相対回転不能で且つ軸方向に相対移動可能に連結されている
    ことを特徴とする、請求項1〜4の何れか1項に記載のベルト式無段変速装置。
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