JP2019019422A - 女性用上衣 - Google Patents

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恵美 御器谷
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恵理 原
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Abstract

【課題】着用感が良好で、外観上もがきれいであり、運動時には乳房の揺れを押える女性用上衣を提供する。【解決手段】伸縮性を有する生地40からなり、横方向に並ぶ2個のカップ22が生地に重ねて設けられている前身頃12を有する。前身頃12の両脇に連結されて環状となる後身頃14と、前身頃12の肩部に連続し後身頃14に連結される一対の肩紐16を有する。生地40は、伸長応力が弱く締め付け力が低い低緊締部42と、低緊締部42と比較して高い伸長応力を有する高緊締部44から成る。低緊締部42により、カップ22が重ねられている部分に、伸びが良好でカップ22の形状に沿う伸展部32を形成する。高緊締部44により、一対のカップ22の湾曲した下側の側縁部に沿って設けられ、両端部がカップ22から後方に延出する帯状のカップ支持部34を備える。一対のカップ22の上側の側縁部から肩部に達する帯状の一対の引き上げ部38を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、運動時等に着用する女性用上衣に関する。
従来、例えば運動する際に着用するスポーツ用のブラジャーは、乳房の形を整えるとともに運動時の乳房の揺れを抑えることが求められる。従来、乳房の揺れを軽減するため、全面的に緊締力が高いパワーネット等が設けられているものがある。その他に、部分的に緊締力の高い素材を設ける等、いろいろな構造が考えられている。
例えば、特許文献1に開示されている乳房保護機能付き女性用衣類は、ストレッチ性のある素材からなるテープを、肌側フロント布と前側フロント布の間に介在させている。そして、脇下テープと前下テープの端部をフロント布部のアンダーテープに縫着し、脇上テープはフロント布部の脇側バイアステープに、前上テープはフロント布部の前中心側バイアステープに、それぞれ縫着している。さらに、乳上テープは、ショルダー布部のバイアステープに、縫着しているものである。これにより、乳頭の位置するトップ領域から乳腺の方向に沿う部分がサポートされる。
特許文献2に開示されている伸縮性に乏しい支持体を備えた衣料品は、ユーザーの乳房のための所定の形状を備えた付形区分と、この付形区分に接合され又は付形区分上に形成され伸縮性に乏しいコンポーネントとを有している。この伸縮性に乏しいコンポーネントは、布上にスクリーン印刷されて設けられているものである。
特許2930932号公報 特開2015−63775号公報
従来のスポーツ用のブラジャーのように、全面的に伸長応力が高いパワーネット等が設けられている場合、面で全体的に締めているため、乳房を面で押さえつけるものであり、着用感が良くない。しかし、パワーネットを弱いものにすると、運動時に乳房に縦揺れと横揺れが生じる。また、パワーネットで強く締めるとカップにへこみが生じ、外観が良くないという問題がある。さらに、強く押さえつけても、乳房は皮膚であり、大胸筋の上でずれるので、揺れを止めることはできないものである。
上記背景技術の特許文献1、2に開示された女性用衣類のように、保護テープや伸縮性に乏しいコンポーネントを設ける場合は、強く圧迫することで乳房の揺れの軽減を図るものであるが、上記と同様に乳房自体を強く圧迫するものであり、同様の弊害がある。また、上記と同様に乳房の形がつぶれて美しくないものである。
この発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、着用感が良好で、外観上もきれいであり、運動時には乳房の揺れを押える女性用上衣を提供することを目的とする。
本発明は、伸縮性を有する生地からなり、横方向に並ぶ2個のカップが前記生地に重ねて設けられている前身頃と、前記前身頃の両脇に連結されて環状となる後身頃と、前記前身頃の肩部に連続し前記後身頃に連結される一対の肩紐が設けられ、前記生地は、伸長応力が弱く締め付け力が低い低緊締部と、前記低緊締部と比較して高い伸長応力を有する高緊締部を有し、前記低緊締部により、前記カップが重ねられている部分に、伸びが良好で前記カップの形状に沿う伸展部が形成され、前記高緊締部により、前記一対のカップの湾曲した下側の側縁部に沿って設けられ両端部が前記カップから後方に延出する帯状のカップ支持部と、前記一対のカップの上側の側縁部から前記肩部に達する帯状の一対の引き上げ部が形成されている女性用上衣である。
前記一対のカップの上端部と、前記一対の引き上げ部の基端部で囲まれた区画に、前記高緊締部により、乳房の跳ね上げを押える跳ね上げ防止部が形成されている。
前記カップ支持部は、前記カップの乳頭から脇の斜め下方に向かう方向に延出し、前記カップと反対側の端部は、前記前身頃の下端部に達している。
前記後身頃の、後中心を除く両脇の部分に、前記低緊締部により、着用者の背面に弱い引き締め力で当接する背面保持部が形成されている。
前記前身頃の、身体側となる裏面には裏布が設けられ、前記裏布は伸縮性を有する前記生地からなり、前記低緊締部と前記高緊締部を有し、前記カップは前記裏布に形成された開口部に取り付けられ、前記伸展部は前記前身頃に設けられている。前記高緊締部による前記カップ支持部、前記引き上げ部、前記跳ね上げ防止部は、前記前身頃と前記裏布の一方又は両方に設けられている。両方に設けられている場合は、互いにほぼ重なる位置に設けられ、形状や伸長応力が異なるものでもよい。
前記生地は、前記高緊締部に沿う方向に、前記生地が伸びにくい縦方向が一致していると良い。さらに、前記生地は、抜腐剤がインクジェット等により任意の柄で印刷され、印刷する柄の形状や面積を変えて前記繊維が溶ける量を変え、所定の形状で所望の伸長応力に設定されているものである。
本発明の女性用上衣は、着用感が良好で、外観がきれいに整っており、運動時には乳房の揺れを押えることができる。女性用上衣の生地は、アルカリ減量加工により低緊締部と高緊締部が簡単に任意の形状で設けられ、必要な部分を、適した力と適した形状で引き締めることができる。
この発明の一実施形態の女性用上衣の斜視図である。 この実施形態の女性用上衣の前身頃の裏面から見た正面図である。 この実施形態の女性用上衣の背面図である。 この実施形態の女性用上衣の表面を構成する各パーツを分解した図である。 この実施形態の女性用上衣の裏面を構成する各パーツを分解した図である。 この実施形態女性用上衣の体幹基準総移動距離評価の結果を示すグラフである。 この実施形態の女性用上衣と比較例の各着用状態の輪郭を示す図である。 この実施形態の女性用上衣の着心地評価の結果を示すグラフである。 この実施形態の女性用上衣の乳房の揺れの評価の結果を示すグラフである。
以下、この発明の実施形態について図面に基づいて説明する。図1〜図3はこの発明の一実施形態を示すもので、この実施形態の女性用上衣10は、運動時に着用するブラジャーであり、着用者の胸を覆う前身頃12と、前身頃12の両方の脇部12eに連続して身体後側を環状に覆う後身頃14と、前身頃12の肩部12dに連続し肩にかかる一対の肩紐16が設けられている。肩紐16の、前身頃12の肩部12dと反対側の端部16cは、2個のカン部材30を介して後身頃14の上端部14aに連結されている。
前身頃12は、U字形の襟ぐり12aと、左右の脇に連続する一対の袖ぐり12bを有し、襟ぐり12aと袖ぐり12bの上端部は肩部12dに達している。肩部12dに連続する肩紐16は、前身頃12の肩部12dに連続する端部は肩部12dの幅に一致して幅が広く、肩部12dから少し離れる部分までは徐々に幅が狭くなり、そこから反対側の端部までは一定幅で形成されている。後身頃14は、前身頃12の左右の脇部12eに連続する矩形状に形成されている。後身頃14の下端部14cは前身頃12の下端部12cと連続し、上端部14aは前身頃12の袖ぐり12bに連続する。
前身頃12の下端部12cと、後身頃14の下端部14cには、一本のゴムベルト24が一周して縫い付けられている。前身頃12の下端部12cと後身頃14の下端部14cには、身体の前中心に、上方に凸となる半円形状の透孔25が各々設けられ、透孔25の直径が、下端部12c,14cに一致し、つまりゴムベルト24の側縁部に一致している。
前身頃12の襟ぐり12aと袖ぐり12bには、縁取り用のテープ26が取り付けられている。前身頃12の襟ぐり12aに取り付けられたテープ26は、肩紐16の身体中央側の側縁部16aに連続し、前身頃12の袖ぐり12bに取り付けられたテープ26は、肩紐16の脇側の側縁部16bに連続し、前身頃12の肩部12dと反対側の端部16cに達している。テープ26は、肩紐16の長手方向の途中から、側縁部16a,16bの一対のテープ26の側縁部が互いに1〜2mm重なり、重なる部分は平らな縫目28により一体に縫い合わされている。肩紐16の端部16cは、2個のカン部材30を介して長さ調節可能に、後身頃14の上端部14aの中央近傍に取り付けられている。
前身頃12の、身体側となる裏面には、前身頃12とほぼ同じ形状の裏布18が縫い合わされ、2重構造となっている。裏布18には、図2に示すように、横方向に並んで2個の開口部20が設けられ、開口部20には、乳房を覆うカップ22が縫い合わせられている。裏布18は、前身頃12に重ねられて、ゴムベルト24とテープ26に縫い付けられている。
前身頃12、後身頃14、肩部16、裏布18は、伸縮性を有し適度な伸長応力を有し高い緊締力がある生地40で作られている。生地40は、部分的に伸長応力が異なるものである。ここで生地40について説明する。生地40は、アルカリ減量速度の異なる2種類以上の繊維とポリウレタン繊維とを含む編地からなり、編地の一部に、抜腐剤によるアルカリ減量加工が施され、アルカリ減量速度の異なる2種以上の繊維のうちアルカリ減量速度がより大きい繊維が除去されている。抜腐剤によりアルカリ減量加工された部分は、伸長応力が低下した低緊締部42となる。なお、アルカリ減量加工されていない部分は高緊締部44であり、低緊締部42と比較して高い伸長応力を有している。抜腐剤の塗布は、インクジェット印刷装置により行われ、印刷パターンを変えることでアルカリによる溶かし量をコントロールして伸長応力の低下の強弱を付けることができる。抜腐剤は染料が含まれていてもよく、低緊締部42に模様を描いてもよい。
次に、生地40の作成方法について詳しく説明する。まず、アルカリ減量速度の異なる2種類以上の繊維とポリウレタン繊維とを含む編地に、抜腐剤をインクジェット印刷装置により印刷した後、140〜190度の温度にて約10分間、熱処理する。抜腐剤は、グアニジン弱酸塩、フェノール類、アルコール類、アルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物等である。その後、公知の洗浄工程を経て生地40となる。低緊締部42以外の部分は高緊締部44となる。なお、アルカリ減量速度の異なる2種類の繊維の例としては、アルカリ減量速度が小さい繊維はナイロン系繊維であり、アルカリ減量速度が大きい繊維はカチオン可染ポリエステル繊維である。なお、2種類の繊維はアルカリ減量速度差が100%以上であればその他の繊維でも良い。
この実施形態の女性用上衣10は、生地40の低緊締部42により後述する伸展部32と背面保持部35が設けられ、高緊締部44により後述するカップ支持部34,37、跳ね上げ防止部36,39、引き上げ部38が設けられている。女性用上衣10のその他の部分は、低緊締部42と同様に、アルカリ減量加工が施された部分であり、高緊締部44よりも伸長応力が低いが、低緊締部42よりも抜腐剤の面積が小さい印刷パターンでアルカリ減量処理されているため、低緊締部42よりも伸長応力が高く、締め付け力が中程度であり、特に記述しない。
次に、前身頃12について図1に基づいて詳しく説明する。図1は、女性用上衣10を外側から見た斜視図であり、前身頃12の生地40が見えている。生地40には、横方向に並ぶ2か所で、裏布18に取り付けられた一対のカップ22が重ねられている部分に、低緊締部42により伸展部32が形成されている。伸展部32は、カップ22の形状とほぼ同じ楕円形状であり、カップ22の形状に沿って良好に伸びることができる。一対の伸展部32の下側の側縁部32aの脇側部分には、高緊締部44によりカップ支持部34が各々形成されている。カップ支持部34は、伸展部32の側縁部32aから延出する帯状であり、カップ22を横方向にホールドするものである。カップ支持部34の一部は、伸展部32の中心、つまりカップ22の乳頭部分から脇の斜め下方に向かう方向に延出し、伸展部32と反対側の端部34aは、前身頃12の下端部12cの後身頃14に近い位置に達している。カップ支持部34の、伸展部32の側縁部32aの上方部分は、伸展部32から離れて上方に細い幅で延出し、伸展部32と反対側の端部34bは、襟ぐり12aの途中の、鎖骨付近に達している。襟ぐり12aの前中心には、高緊締部44により、跳ね上げ防止部36が形成されている。跳ね上げ防止部36は逆三角形であり、運動による乳房の跳ね上げを押えることができる。
次に、裏布18について、図1、図2に基づいて詳しく説明する。図2は前身頃12を裏面から見た正面図であり、裏布18の生地40が見えている。生地40には、一対のカップ22の側縁部32aの下側に沿って、高緊締部44によりカップ支持部37が形成されている。カップ支持部37は、湾曲した側縁部22aに沿う曲線の帯状に形成され、カップ22を横方向にホールドするものである。カップ支持部37の一部は、一対のカップ22の中心、つまり乳頭部分から脇の斜め下方に向かう方向に各々延出し、カップ22と反対側の端部37aは、裏布18の下端部18cの後身頃14に近い位置に達している。一対のカップ22の上側の側縁部22bの中心より少し脇側に位置する部分には、高緊締部44により引き上げ部38が各々形成されている。引き上げ部38は、カップ22を上方にホールドするものであり、側縁部22bから肩部12dに達する帯状であり、側縁部22b側の幅が広く、肩部12dに近づくにつれて狭くなっている。
襟ぐり12aの前中心には、高緊締部44により跳ね上げ防止部39が形成されている。跳ね上げ防止部39は、運動による乳房の跳ね上げを押えるものである。跳ね上げ防止部39は、細い2本の帯状部がX字状に交差した形状であり、一対の下端部は、カップ22の側縁部22bの、中心よりも少し身体前側に近い位置に達し、一対の上端部は、襟ぐり12aの鎖骨付近に達し、鎖骨付近を通過する引き上げ部38にも連続している。
次に、後身頃14ついて、図3に基づいて詳しく説明する。図3は、女性用上衣10の背面図であり、前身頃12の脇部12eと、前身頃12の脇部12eに連結された後身頃14の生地40が見えている。後身頃14の生地40には、前身頃12の脇部12eに接する両端部に、低緊締部42により背面保持部35が形成されている。背面保持部35は、上端部14aと下端部14cに囲まれた矩形であり、着用者の背面に弱い引き締め力で当接し、皮膚表面の段差を生じないものである。なお、後身頃14には裏布が設けられていない。
次に、女性用上衣10の製造方法について説明する。前身頃12は、図4に示すように、中心パーツ50と一対の脇パーツ52に裁断された生地40を、縫い合わされて設ける。脇パーツ52は、乳房を横方向にホールドするため、乳頭から脇の斜め下方に向かう矢印で示す方向と、生地40が伸びにくい縦方向が一致している。中心パーツ50と脇パーツ52の生地40は、詳しくは1〜6の6段階の伸長応力が異なる緊締部が形成されている。図中1はアルカリ減量加工が施されていない高緊締部44である。図中6はアルカリ減量加工が最も強く施された低緊締部42である。図中2〜5は、その中間程度のアルカリ減量加工が施され、数字が大きくなり6に近づくにつれてアルカリ減量加工が強くなる。後身頃14と肩紐16の、6段階の伸長応力が異なる緊締部も図4に示す。
裏布18は、図5に示すように、上パーツ56と下パーツ58に裁断された生地40と、カップ22を縫い合わせて設ける。下パーツ58は、乳頭から脇の斜め下方に向かう矢印で示す方向と、生地40が伸びにくい縦方向が一致している。
図4、図5に示す各パーツで作った前身頃12と後身頃14と、肩紐16、裏布18を縫い合わせ、ゴムベルト24、テープ26、カン部材30を所定位置に縫い付け、女性用上衣10となる。前身頃12と裏布18の、カップ支持部34,37と、跳ね上げ防止部36,39は、互いにほぼ重なって位置し、引き締め力が向上している。
この実施形態の女性用上衣10によれば、必要な部位にのみ必要な引き締め応力を付与しているため、窮屈な感触がなく着用感が良好であり、なおかつ外観をきれいに整えることができる。肩や乳房の着圧が低く、運動しやすい。
前身頃12の伸展部32はカップ22の形状に沿って伸びるため、カップ22全体を締め付けることがなく、着心地が良く、またカップ22がへこむことがなく、保形性を保ち、外観が良好である。従って、厚みとホールド感のあるカップ22を使用することができ、性能を生かすことができる。後身頃14の背面保持部35は、弱い力で背中に密着するため、背面の皮膚表面に段差を生じることがなく、外観がすっきりとする。
さらに女性用上衣10は、運動時には乳房の揺れを防ぐことができる。跳ね上げ防止部36,39により、運動による乳房の跳ね上げを押えることができる。特に跳ね上げ防止部39は、クロス構造で上下左右方向に強く止めることができる。カップ22は、引き上げ部38で肩部12dに引き上げられているため、さらに上下方向の揺れを防ぐことができる。またカップ22は、カップ支持部37でアンダー側を止めることができ、下側の揺れと、中心側斜め下方向への揺れも抑制することができる。またカップ支持部34,37の端部34a,37aは、カップ22の脇の斜め下方に向かって脇後側まで止めることで、脇側の揺れを抑制することができる。
肩紐16は、肩部12dが幅広に設けられ、長手方向につなぎ目がなく、肌当たりが良好である。肩紐16の側縁部16a,16bはテープ26で包まれて外観が良好で耐久性もあり、一対のテープ26は側縁部が互いに僅かに重なった状態で縫目28により一体に縫い合わされ、肌に優しく、また折れ曲がりも防止することができる。テープ26と肩紐16の生地40が重ねて縫われているため、着用時の伸びを解消することができる。
高緊締部44と低緊締部42は、アルカリ減量加工により生地40に柄形状で設けられ、細かい区分が簡単に形成され、製造工程が容易であり、複雑な形状で任意の伸長応力を設けることができ、必要な部位に必要な引き締め応力を得ることができる。生地40の低緊締部42と高緊締部44は外観を同じにすることができ、継ぎ目や段差がなく、すっきりとしたデザインにすることができる。生地40は高緊締部44以外の部分は低緊締部42または中程度のアルカリ減量加工が施された部分であり、着脱がしやすい。
なお、この発明の女性用上衣は、スポーツ用ブラジャーである上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の女性用上衣の構成を有するキャミソール等の衣服や水着でも良く、その形態や用途は問わない。さらに、襟ぐりの形状や肩紐の位置など、各部の形状は変更可能である。各低緊締部と各高緊締部の形状は、必要な引き締め力を得るものであれば適宜変更可能である。裏布はなくてもよく、前身頃にカップや引き上げ部が設けられてもよい。生地の低緊締部と高緊締部の形成方法は、インクジェット以外の方法で抜腐剤を印刷してもよく、またアルカリ減量加工以外の手段で伸長応力を変化させても良い。
この実施形態の女性用上衣10について、着用した被験者が運動を行う時の乳房の揺れについて試験を行った。試験方法は、体幹基準総移動距離評価であり、女性用上衣10であるブラジャーの左胸にb1〜b8の8か所のマークを付け、原点からマークまでの総移動距離(mm)を測定した。b1〜b8の位置は、乳房ベースライン(外側)と乳頭点との距離の、外側から1/3に印したインナーベースライン上に位置し、乳頭点の水平、垂直、斜め45°の各放射線の交点である。b1は垂直上方であり、b2は被験者の正面から見て時計回りに45°であり、以下b3〜b8は時計回りに45°ずつ移動して乳頭点の周囲を一周する。原点は体幹中心点である。運動条件は、トレッドミルにて9km/hのランニングである。データ条件は、ランニング動作10周期分である。被験者は30代女性でサイズはトップ88cm、アンダー74cmである。比較用の3種類のブラジャーA、B、Cについて同様の試験を行い、比較した。この試験の結果を図6に示す。この試験によれば、本願発明のブラジャーは比較用の3種類のブラジャーA、B、Cよりも、b1〜b8のいずれの場所も原点からの総移動距離が小さかった。これにより、運動時の乳房の揺れが小さいことが分かる。なお、他の被験者2名でも同等の効果があった。他の被験者のバストサイズはトップ88cm〜81cm、アンダー75〜72cm)である。
次に、着用時の乳房形状を3Dスキャナ画像により、比較用のブラジャーと比べた。この結果、図7に示すように、本発明によるブラジャーは比較用のブラジャーよりも乳房の位置が上がり、形状がきれいであることが確認された。
次に、衣服圧測定評価を行った。試験方法は、接触圧測定器(AMI3037)を使用し、測定箇所は肩と左乳房上脇側の2か所であり、被験者10名(サイズ/Lサイズ範囲内)、正立位姿勢の静止状態で測定した。比較用の3種類のブラジャーについて、同様の試験を行い比較した。この結果、肩と左乳房上脇側の2か所いずれの場所でも、本発明によるブラジャーは、衣服圧が比較用の3種類のブラジャーよりも低く、肩では最大40%減少し、左乳房上脇側では最大30%減少した。このことから、肩にかかる負担が少なく、乳房の圧迫が小さいことが分かった。
次に、官能評価を行った。試験方法は、被験者10名(サイズ/Lサイズ範囲内)がトレッドミルにて9km/hのランニングを行い、着心地評価を5段階で評価した。1は着心地が悪く、数字が大きいほど着心地が良くなり、最高が5であり、10人の評価の合計を出した。比較用の3種類のブラジャーA、B、Cについて同様の試験を行い、比較した。この結果を図8に示す。これにより、本発明によるブラジャーは、比較用の3種類のブラジャーA、B、Cよりも、評価が高く、着心地が良好であることが分かった。また、ランニング時の乳房の揺れも5段階で評価した。揺れないと感じた時は1であり、数字が大きいほど揺れ感があり最大は5である。10人の評価の合計を出した。比較用の3種類のブラジャーA、B、Cについて同様の試験を行い、比較した。この結果を図9に示す。これにより、本発明によるブラジャーは、比較用の3種類のブラジャーA、B、Cよりも、揺れ感が低く、ホールド性が高いことが分かった。
10 女性用上衣
12 前身頃
12c 下端部
14 後身頃
14c 下端部
16 肩紐
18 裏布
22 カップ
24 ゴムベルト
26 テープ
28 縫目
32 伸展部
34,37 カップ支持部
34a,37a 端部
35 背面保持部
36,39 跳ね上げ防止部
38 引き上げ部
40 生地
42 低緊締部
44 高緊締部

Claims (7)

  1. 伸縮性を有する生地からなり、横方向に並ぶ2個のカップが前記生地に重ねて設けられている前身頃と、前記前身頃の両脇に連結されて環状となる後身頃と、前記前身頃の肩部に連続し前記後身頃に連結される一対の肩紐が設けられ、
    前記生地は伸長応力が弱く締め付け力が低い低緊締部と、前記低緊締部と比較して高い伸長応力を有する高緊締部を有し、
    前記低緊締部により、前記カップが重ねられている部分に、伸びが良好で前記カップの形状に沿う伸展部が形成され、
    前記高緊締部により、前記一対のカップの湾曲した下側の側縁部に沿って設けられ両端部が前記カップから後方に延出する帯状のカップ支持部と、前記一対のカップの上側の側縁部から前記肩部に達する帯状の一対の引き上げ部が形成されていることを特徴とする女性用上衣。
  2. 前記一対のカップの上端部と、前記一対の引き上げ部の基端部で囲まれた区画に、前記高緊締部により、乳房の跳ね上げを押える跳ね上げ防止部が形成されている請求項1記載の女性用上衣。
  3. 前記カップ支持部は、前記カップの乳頭から脇の斜め下方に向かう方向に延出し、前記カップと反対側の端部は、前記前身頃の下端部に達している請求項1記載の女性用上衣。
  4. 前記後身頃の、後中心を除く両脇の部分に、前記低緊締部により、着用者の背面に弱い引き締め力で当接する背面保持部が形成されている請求項1記載の女性用上衣。
  5. 前記前身頃の、身体側となる裏面には裏布が設けられ、前記裏布は伸縮性を有する前記生地からなり、前記低緊締部と前記高緊締部を有し、前記カップは前記裏布に形成された開口部に取り付けられ、前記伸展部は前記前身頃に設けられ、前記高緊締部による前記カップ支持部、前記引き上げ部、前記跳ね上げ防止部は、前記前身頃と前記裏布の一方又は両方に設けられている請求項1記載の女性用上衣。
  6. 前記生地は、前記高緊締部に沿う方向に、前記生地が伸びにくい縦方向が一致している請求項1記載の女性用上衣。
  7. 前記生地は、抜腐剤が任意の柄で印刷され、印刷する柄の形状や面積を変えて前記繊維が溶ける量を変え、所定の形状で所望の伸長応力が設定されている請求項1記載の女性用上衣。
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