JP2019018779A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転舵軸が軸方向に移動する際の摩擦抵抗を抑制することが可能なステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリング装置1は、軸方向への移動によって車両の転舵輪を転舵させるラックシャフト3と、ラックシャフト3をその両端部を除いて収容するラックハウジング5と、ラックハウジング5の内側に取り付けられ、ラックシャフト3を軸方向移動可能に支持する樹脂からなるラックブッシュ6と、ラックシャフト3の軸方向の両端に固定され、ラックブッシュ6に当接することによってラックシャフト3の可動範囲を規定するボールジョイントソケット7とを備える。ラックブッシュ6は、ボールジョイントソケット7が当接する当接部61と、ラックシャフト3の外周面3aに摺接する内周面62aを有する円筒状の支持部62とを有し、支持部62とラックハウジング5の内周面5aとの間に、ラックブッシュ6よりも軟質なOリング60を配置する。【選択図】図3

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
車両のステアリング装置は、ステアリングホイールの操舵操作に応じて転舵軸が車幅方向に沿って軸方向に進退移動し、転舵輪を転舵させる。転舵軸は、その両端部を除いて筒状のハウジングに収容され、ハウジングから突出した転舵軸の先端面には、転舵軸の外径よりも大きな外径を有するボールジョイントのソケットが取り付けられている。
特許文献1に記載のステアリング装置は、転舵軸(ラック軸)の端部における外周面に樹脂からなるラックブッシュが取り付けられている。ラックブッシュは、その一端部がハウジングに収容された円筒状のガイド部と、ガイド部の端部から外方に突出した環状のストッパ部とを一体に有している。ラックブッシュは、ステアリングホイールが操舵された際、転舵軸と共に軸方向に移動し、ガイド部の外周面がハウジングの内周面を摺動する。ステアリングホイールが最大舵角まで操舵されると、ストッパ部がラックハウジングの軸端面に当接し、さらなる転舵軸の移動が規制される。
特許文献2に記載のステアリング装置は、ブッシュがハウジングの端部の内周に取り付けられている。ブッシュは、転舵軸(ラック軸)の外周面に摺接する摺接部を有する筒状の弾性部材と、弾性部材に外嵌されるカラーとからなる。カラーは、弾性部材よりも高剛性の樹脂材料で成形され、ハウジングに内嵌固定されている。弾性部材は、ゴム材からなり、その一端部がカラーから軸方向に突出している。そして、この突出した部分の弾性部材にラックエンドとして設けられたボールジョイントのソケットが当接することで、さらなる転舵軸の移動が規制される。
特開2012−206565号公報 特開2016−137797号公報
特許文献1に記載のステアリング装置では、ラックブッシュのガイド部の軸方向の長さをハウジングに対する転舵軸の移動可能距離以上に長くしなければならない。このため、ガイド部の外周面とハウジングの内周面との摺動面積が大きくなり、転舵軸の移動の際に大きな摩擦抵抗が発生してしまう。
特許文献2に記載のステアリング装置では、カラーよりも剛性の低い弾性部材が転舵軸の外周面に摺接するので、弾性部材の摺接部に摩耗が発生しやすく、また摩擦係数が大きくなるので、転舵軸の移動の際にやはり大きな摩擦抵抗が発生してしまう。なお、仮に特許文献2に記載のブッシュの全体を高剛性の樹脂により成形した場合には、摺接部の摩擦係数を低減することは可能になるが、各部材の寸法誤差や組付誤差に起因してハウジングに対する転舵軸の芯ずれが大きくなると、転舵軸に摺接する摺接部の面圧が一部において高くなり、大きな摩擦抵抗が発生してしまうおそれがある。
そこで、本発明は、転舵軸が軸方向に移動する際の摩擦抵抗を抑制することが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、軸方向への移動によって車両の転舵輪を転舵させる転舵軸と、前記転舵軸をその両端部を除いて収容するハウジングと、前記ハウジングの内側に取り付けられ、前記転舵軸を軸方向移動可能に支持する樹脂からなる支持部材と、前記転舵軸の軸方向の両端に固定され、前記支持部材に当接することによって前記転舵軸の可動範囲を規定する当接部材と、を備え、前記支持部材は、前記当接部材が当接する当接部と、前記転舵軸の外周面に摺接する内周面を有する円筒状の支持部とを有し、前記支持部と前記ハウジングの内周面との間に、前記支持部材よりも軟質な弾性体が配置されたステアリング装置を提供する。
本発明に係るステアリング装置によれば、転舵軸が軸方向に移動する際の摩擦抵抗を抑制することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るステアリング装置の機能構成を模式的に示す概略図である。 ラックハウジングの一部を破断してその内部を示す部分断面図である。 図1の部分拡大図である。 図3の一部をさらに拡大して示す拡大図である。 図3のA−A線断面図である。 図3のB−B線断面図である。 ラックブッシュを一対のOリングと共に示す斜視図である。 ラックハウジングの開口端部を示す斜視断面図である。
[実施の形態]
本発明の実施の形態について、図1乃至図7を参照して説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する上での好適な具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この具体的態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係るステアリング装置の機能構成を模式的に示す概略図である。図2は、ラックハウジングの一部を破断してその内部を示す部分断面図である。図3は、図1の部分拡大図である。図4は、図3の一部をさらに拡大して示す拡大図である。図5Aは、図3のA−A線断面図であり、図5Bは図3のB−B線断面図である。図6は、ラックブッシュを一対のOリングと共に示す斜視図である。図7は、ラックハウジングの開口端部を示す斜視断面図である。
ステアリング装置1は、運転者が回転操作するステアリングホイール20と、ステアリングホイール20が一端部に固定されたコラムシャフト21と、コラムシャフト21に自在継手201を介して連結された中間シャフト22と、中間シャフト22に自在継手202を介して連結された第1ピニオンシャフト23と、第1ピニオンシャフト23に噛み合う転舵軸としてのラックシャフト3とを備えている。
自在継手201,202は、例えばカルダンジョイントからなる。コラムシャフト21、中間シャフト22、及び第1ピニオンシャフト23は、ステアリングホイール20に付与された操舵トルクをラックシャフト3に伝達するステアリングシャフト2を構成する。第1ピニオンシャフト23の端部における外周面には、斜歯からなるピニオン歯231が形成されている。
また、ステアリング装置1は、運転者によるステアリングホイール20の操舵操作を補助する操舵補助力をラックシャフト3に付与する操舵補助装置4と、ラックシャフト3を収容するラックハウジング5(図2に示す)と、ラックハウジング5内でラックシャフト3を支持する支持部材としてのラックブッシュ6,6と、ラックブッシュ6,6に取り付けられた弾性体としての一対のOリング60,60(図3,4に示す)と、ラックシャフト3の軸方向の両端に固定されたボールジョイントソケット7と、ボールジョイントソケット7によってラックシャフト3に対して揺動可能に連結されたタイロッド8とを備えている。
操舵補助装置4は、図1に示すように、第1ピニオンシャフト23における操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ41と、操舵トルクセンサ41によって検出した操舵トルク及び車速に応じてモータ電流を出力する制御装置42と、制御装置42から出力されるモータ電流によって操舵補助力を発生する電動モータ43と、電動モータ43の出力軸431の回転を減速する減速機構44と、減速機構44によって減速された電動モータ43のトルクによって回転する第2ピニオンシャフト45と、減速機構44及び第2ピニオンシャフト45の一部を収容するケース部材46(図2に示す)とを備えている。
減速機構44は、電動モータ43の出力軸431と一体回転するように連結されたウォーム441と、ウォーム441に噛み合うウォームホイール442とからなる。ウォームホイール442は、操舵補助装置4の第2ピニオンシャフト45と共に回転し、この第2ピニオンシャフト45に操舵補助トルクを付与する。第2ピニオンシャフト45の外周面には、斜歯からなるピニオン歯451が形成されている。
ボールジョイントソケット7には、タイロッド8の球状の頭部81が回動可能に収容されている。ボールジョイントソケット7及びタイロッド8の頭部81は、ラックシャフト3に対してタイロッド8を揺動可能に連結するボールジョイント70を構成する。左右のタイロッド8,8は、図略のナックルを介して転舵輪である左右の前輪10,10にそれぞれ連結されている。ラックシャフト3が車幅方向(左右方向)に進退移動すると、左右のタイロッド8,8がそれぞれラックシャフト3に対して揺動し、左右の前輪10,10がそれぞれ転舵される。
ラックシャフト3には、第1ピニオンシャフト23に形成されたピニオン歯231に噛み合う第1のラック歯31、及び第2ピニオンシャフト45に形成されたピニオン歯451に噛み合う第2のラック歯32が形成されている。ラックシャフト3は、第1ピニオンシャフト23及び第2ピニオンシャフト45の回転に伴う軸方向への移動によって、左右の前輪10,10をそれぞれ転舵させる。
ラックハウジング5は、例えばダイキャストによって成形され、ラックシャフト3をその両端部を除いて収容する円筒状の筒部50と、ピニオン歯231を含む第1ピニオンシャフト23の一部を収容する第1ピニオンギヤ収容部51と、ピニオン歯451を含む第2ピニオンシャフト45の一部を収容する第2ピニオンギヤ収容部52とを有している。第1ピニオンギヤ収容部51には、蓋部材510が固定され、この蓋部材510から突出した先端部には、自在継手202(図1参照)との連結のためのセレーション232が形成されている。
ラックハウジング5の筒部50における左右両端部と左右のタイロッド8,8との間には、伸縮可能な蛇腹構造を有するベローズ9,9がそれぞれベルト91(図3,4に示す)によって固定され、ラックハウジング5内への異物の侵入を防止している。このベローズ9,9は、ボールジョイントソケット7,7及びタイロッド8,8の一部をそれぞれ収容し、ラックシャフト3の軸方向移動に伴って伸縮する。
図3に示すように、ボールジョイントソケット7は、タイロッド8の頭部81が嵌合される嵌合孔710が内部に形成された大径部71と、大径部71よりも外径が小さい小径部72と、小径部72から突出した雄ねじ部73とを一体に有している。小径部72の外径はラックシャフト3の外径と同等であり、大径部71と小径部72との間には段差面71aが形成されている。ボールジョイントソケット7は、雄ねじ部73がラックシャフト3の先端部に形成された雌ねじ30に螺合することで、ラックシャフト3に固定されている。
ラックブッシュ6,6は、ラックハウジング5の筒部50における左右両端部における内側に配置され、ラックシャフト3を軸方向移動可能に支持している。ラックシャフト3は、ステアリングホイール20の操舵によって軸方向一側に移動したとき、左右一対のボールジョイントソケット7,7のうち一方のボールジョイントソケット7が一方のラックブッシュ6に当接することにより、さらなる軸方向移動が規制される。また、ラックシャフト3は、ステアリングホイール20の操舵によって軸方向他側に移動したとき、他方のボールジョイントソケット7が他方のラックブッシュ6に当接することにより、さらなる軸方向移動が規制される。
このように、ボールジョイントソケット7は、ラックブッシュ6に当接することによってラックシャフト3の軸方向への可動範囲を規定している。ボールジョイントソケット7は、本発明の当接部材の一態様である。ボールジョイントソケット7は、例えば鉄系の金属からなり、ラックブッシュ6は例えば66ナイロン等の樹脂からなる。ラックブッシュ6が樹脂からなることにより、ボールジョイントソケット7がラックブッシュ6に当接したときの打音が抑制されている。
ラックブッシュ6は、ボールジョイントソケット7が当接する当接部61と、ラックシャフト3の外周面3aに摺接する内周面62aを有する円筒状の支持部62と、ラックハウジング5の筒部50の内周面5aに形成された環状の凹部500に係合してラックハウジング5に対する軸方向移動を規制する突部63とを一体に有している。当接部61と支持部62とは、軸方向に並んで形成されており、当接部61がラックハウジング5の筒部50の開口側に配置されている。突部63は、支持部62における当接部61とは反対側の端部において、支持部62の外周面62bから径方向外方に突出して設けられている。
当接部61は、支持部62とは反対側の軸方向端面61aがボールジョイントソケット7の段差面71aに向かい合い、ステアリングホイール20が最大舵角まで操舵されると、ボールジョイントソケット7の段差面71aが当接部61の軸方向端面61aに当接する。つまり、ボールジョイントソケット7の段差面71aは、ラックブッシュ6に突き当てられる当たり面として形成され、当接部61の軸方向端面61aは、ボールジョイントソケット7が当接する当接面として形成されている。当接部61は、環状であり、その外径は支持部62の外径よりも大きく形成されている。当接部61の内径はラックシャフト3の外径よりも大きく、図4に示すように、当接部61の内周面61bとラックシャフト3の外周面3aとの間には隙間が形成されている。
また、当接部61には、軸方向端面61aとは反対側(支持部62側)の軸方向端面61cに、係止突起611が設けられている。係止突起611は、ラックハウジング5に係合してラックブッシュ6を回り止めするためのものであり、ラックハウジング5の筒部50に形成された係止穴501に係止されている。図3,4には、係止穴501を含むラックハウジング5の断面を示している。なお、当接部61には、軽量化のために肉盗み部を形成してもよい。
支持部62には、軸方向に延びる複数のスリット620が形成されている。スリット620は、当接部61とは反対側の端部から当接部61に向かって形成され、支持部62の内周面62aと外周面62bとの間を貫通している。本実施の形態では、6つのスリット620が周方向に等間隔に形成されており、支持部62は、これらのスリット620によって分割された6つの断片621からなる。それぞれの断片621には、内周面62aに開口する溝622が軸方向に延在して形成されている。
支持部62とラックハウジング5の内周面5aとの間には、ラックブッシュ6よりも軟質な弾性体であるOリング60が配置されている。具体的には、支持部62の外周面62bに周方向に延びる2本の環状溝623が互いに平行に形成されており、これらの環状溝623にそれぞれOリング60が保持されている。Oリング60は、例えばNBR(ニトリルゴム)等のゴム材料からなり、環状に形成されている。また、Oリング60は、支持部62とラックハウジング5の内周面5aとの間でラックブッシュ6の径方向に圧縮され、支持部62の外周面62bの一部である環状溝623の底面623a及びラックハウジング5の内周面5aに弾接している。
支持部62の外径は、支持部62の外周面62bに対向するラックハウジング5の内周面5aの内径よりも小さく、支持部62の外周面62bとラックハウジング5の内周面5aとの間には、周方向の全体にわたって所定の幅の隙間が形成されている。
ラックハウジング5は、ラックブッシュ6の当接部61を収容する部分である第1収容部502の内径が、支持部62を収容する部分である第2収容部503の内径よりも大きく形成されており、第1収容部502と第2収容部503との間に段差面5bが形成されている。ラックハウジング5の段差面5bには、当接部61におけるボールジョイントソケット7側の軸方向端面61aとは反対側の軸方向端面61cが軸方向に対向している。ボールジョイントソケット7の段差面71aが当接部61の軸方向端面61aに当接したとき、当接部61は、ボールジョイントソケット7の段差面71aとラックハウジング5の段差面5bとの間に挟まれる。
ラックブッシュ6の当接部61は、ラックハウジング5の第1収容部502に圧入されている。これにより、ラックブッシュ6の当接部61の外周面61dが第1収容部502の内周面502aに密着する。また、当接部61が第1収容部502に圧入されることにより、当接部61が縮径するが、前述のように当接部61の内周面61bとラックシャフト3の外周面3aとの間には隙間が形成されているので、当接部61が縮径しても、その内周面61bがラックシャフト3の外周面3aに強く押し付けられてしまうことがない。
ラックハウジング5の係止穴501は、図7に示すように、段差面5bから軸方向に凹設されており、ラックブッシュ6の当接部61をラックハウジング5の第1収容部502に圧入する際、係止突起611が係止穴501に嵌入する。これにより、ラックブッシュ6の回り止めがなされる。
また、ラックブッシュ6は、当接部61がラックハウジング5の第1収容部502に圧入される際、突部63が支持部62の弾性変形により縮径して第2収容部503内を移動する。突部63が凹部500に対応する位置まで移動すると、支持部62が復元して突部63が凹部500に係合する。その後、ラックブッシュ6の内側にラックシャフト3が挿通されることにより、突部63が凹部500から離脱不能となる。支持部62には複数のスリット620が形成されているので、このような弾性変形が容易となっている。
なお、図3,4,7では、ラックハウジング5の筒部50の両端部のうち一方の端部を示しているが、他方の端部も同様に構成されている。また、本実施の形態では、筒部50の両端部にそれぞれラックブッシュ6が配置された場合について説明したが、これに限らず、筒部50の一方の端部のみに上記のラックブッシュ6が配置されていてもよい。
(実施の形態の作用及び効果)
以上説明した本実施の形態によれば、以下の作用及び効果を奏することができる。
(1)樹脂からなるラックブッシュ6の支持部62の内周面62aがラックシャフト3の外周面3aに摺接するので、例えばラックシャフト3の軸方向移動の際にラックシャフト3の外周面3aがゴム材を摺動する場合に比較して、摩擦抵抗を抑制することが可能となる。
(2)ラックブッシュ6の支持部62とラックハウジング5の筒部50の内周面5aとの間にラックブッシュ6よりも軟質な弾性体からなるOリング60が配置されているので、寸法誤差や組付誤差によりラックシャフト3がラックハウジング5の筒部50に対して芯ずれしても、支持部62の内周面62aとラックシャフト3の外周面3aとの接触面圧が一部において局所的に高くなってしまうことが抑制される。すなわち、Oリング60によって支持部62の内周面62aとラックシャフト3の外周面3aとの接触面圧を均一化することができ、ラックシャフト3が軸方向に移動する際の摩擦抵抗を抑制することが可能となる。
(3)ラックブッシュ6は、突部63がラックハウジング5の凹部500に係合してラックハウジング5に対する軸方向移動が規制されているので、ラックシャフト3の軸方向移動に連れてラックブッシュ6がラックハウジング5に対して移動することがない。
(4)ラックブッシュ6の支持部62には、軸方向に延びる複数のスリット620が形成されているので、支持部62がその径方向に柔軟に弾性変形することができ、ラックブッシュ6の組み付けの際に突部63を容易に凹部500に係合させることができる。
(5)ボールジョイントソケット7の段差面71aがラックブッシュ6の当接部61の軸方向端面61aに当接したとき、当接部61がボールジョイントソケット7とラックハウジング5の段差面5bとの間に挟まれるので、ボールジョイントソケット7が当接部61に強く突き当たっても、ラックブッシュ6がラックハウジング5に対して移動してしまうことがない。
(付記)
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明したが、これらの実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
また、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記実施の形態では、操舵補助装置4の第2ピニオンシャフト45が第2のラック歯32に噛み合うことで、ラックシャフト3に操舵補助力が付与される場合について説明したが、これに限らず、例えば操舵補助力がコラムシャフト21に付与されるようにステアリング装置1を構成してもよい。
また、上記実施の形態では、ラックブッシュ6の支持部62とラックハウジング5の筒部50の内周面5aとの間に2つのOリング60を配置した場合について説明したが、Oリング60の数は2つに限らず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。また、Oリング60に替えて、例えば円環帯状のゴム部材を支持部62とラックハウジング5の筒部50の内周面5aとの間に配置してもよい。
また、上記実施の形態では、最大舵角時においてラックブッシュ6に当接する当接部材としてボールジョイントソケット7を用いた場合について説明したが、これに限らず、ラックシャフト3に固定された他の部材を当接部材として用いてもよい。
1…ステアリング装置
10…前輪(転舵輪)
3…ラックシャフト(転舵軸)
5…ラックハウジング(ハウジング)
5b…段差面
6…ラックブッシュ(支持部材)
60…Oリング(弾性体)
61…当接部
61a…軸方向端面(当接面)
62…支持部
62a…内周面
620…スリット
63…突部
7…ボールジョイントソケット(当接部材)

Claims (4)

  1. 軸方向への移動によって車両の転舵輪を転舵させる転舵軸と、
    前記転舵軸をその両端部を除いて収容するハウジングと、
    前記ハウジングの内側に取り付けられ、前記転舵軸を軸方向移動可能に支持する樹脂からなる支持部材と、
    前記転舵軸の軸方向の両端に固定され、前記支持部材に当接することによって前記転舵軸の可動範囲を規定する当接部材と、を備え、
    前記支持部材は、前記当接部材が当接する当接部と、前記転舵軸の外周面に摺接する内周面を有する円筒状の支持部とを有し、
    前記支持部と前記ハウジングの内周面との間に、前記支持部材よりも軟質な弾性体が配置された
    ステアリング装置。
  2. 前記支持部材には、前記ハウジングの内周面に形成された凹部に係合して前記ハウジングに対する軸方向移動を規制する突部が設けられている、
    請求項1に記載のステアリング装置。
  3. 前記支持部材の前記支持部には、軸方向に延びる複数のスリットが形成されている、
    請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記ハウジングは、前記当接部を収容する部分の内径が前記支持部を収容する部分の内径よりも大きく、これら両部分の間に段差面が形成され、
    前記支持部材は、前記当接部の外径が前記支持部の外径よりも大きく、前記当接部において前記当接部材が当接する当接面とは反対側の軸方向端面が前記段差面に対向している、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載のステアリング装置。
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