JP2019018550A - 印刷装置、及び、サーマルヘッド - Google Patents

印刷装置、及び、サーマルヘッド Download PDF

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Abstract

【課題】信号線を新設することなく、ラインサーマルヘッドの仕様情報を取得できるようにすることを目的とする。【解決手段】サーマルプリンター1は、識別情報を有する識別情報保持回路203と、識別情報保持回路203を搭載するラインサーマルヘッド170と、ラインサーマルヘッド170を制御する信号を送信する制御信号線と、識別情報に対応するラインサーマルヘッド170の仕様情報を記憶する記憶部11と、制御信号線により識別情報保持回路203から出力された識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいて記憶部11からラインサーマルヘッド170の仕様情報を取得する制御部10と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置、及び、サーマルヘッドに関する。
従来、サーマルヘッドから情報を取得する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1は、最初の1クロックに対応する値を1として以降0とするデータをシフトレジスターに入力し、シフトレジスターから出力されるデータが1となるまでのクロックをカウントして、サーマルヘッドの発熱素子の数を取得する印刷装置を開示する。
特開2010−162810号公報
しかしながら、特許文献1では、サーマルヘッドの発熱素子の数以外について考慮しておらず、サーマルヘッドに係る他の情報を取得できない。ここで、サーマルヘッドに係る情報の取得では、コスト面等を考慮して、サーマルヘッドを制御する信号線の他に、当該情報を取得するための専用の信号線を新設することが望まれない場合がある。
そこで、本発明は、信号線を新設することなく、サーマルヘッドから当該サーマルヘッドに係る情報を取得できるようにすることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、識別情報を有する論理回路と、前記論理回路を搭載するサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドを制御する信号を送信する信号線と、前記識別情報に対応する前記サーマルヘッドに係る情報を記憶するメモリーと、前記信号線により前記論理回路から出力された前記識別情報を取得し、取得した前記識別情報に基づいて前記メモリーから前記情報を取得する制御回路と、を備える。
本発明によれば、サーマルヘッドを制御する信号を送信する信号線により、サーマルヘッドに搭載される論理回路から出力された識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいてメモリーからサーマルヘッドに係る情報を取得するため、識別情報の取得に際し専用の信号線を新設することなく、サーマルヘッドから当該サーマルヘッドに係る情報を取得できる。
また、本発明は、前記信号線は、印刷データを前記サーマルヘッドに送信する第1信号線を含み、前記制御回路は、前記第1信号線に接続するもので、入出力が切り替え可能なポートを備え、前記ポートを入力に切り替えて、前記論理回路から前記第1信号線に出力された前記識別情報を取得する。
本発明によれば、サーマルヘッドを制御する際出力とするポートを入力に切り替えることで識別情報を取得できるため、専用のポートや信号線等を新設することなく、サーマルヘッドの識別情報を取得できる。
また、本発明は、前記信号線は、印刷データを一時的に保持させるラッチ信号を前記サーマルヘッドに送信する第2信号線を含み、前記論理回路は、前記ラッチ信号が前記サーマルヘッドの制御に関してアクティブな状態でない場合に、前記第2信号線を利用して前記識別情報を前記制御回路に出力する。
本発明によれば、論理回路が、ラッチ信号がサーマルヘッドの制御に関してアクティブな状態でない場合に、第2信号線を利用して識別情報を制御回路に出力するため、印刷時のサーマルヘッドの制御と干渉することなくサーマルヘッドの識別情報を取得できる。
また、本発明は、前記信号線は、印刷データを同期して前記サーマルヘッドに送信させるクロック信号を送信する第3信号線を含み、前記第3信号線は、前記論理回路に接続し、前記論理回路は、前記第3信号線から入力される前記クロック信号に同期して前記識別情報を出力する。
本発明によれば、論理回路が、第3信号線から入力されるクロック信号に同期して識別情報を出力するため、識別情報を出力させるための専用の信号線を新設することなく、サーマルヘッドの識別情報を取得できる。
また、本発明は、前記信号線は、電圧を印加する第4信号線と、電圧が接地レベルの第5信号線とを含み、前記論理回路は、前記第4信号線と前記第5信号線との接続の組み合わせに応じて前記識別情報を生成する。
本発明によれば、論理回路が第4信号線と第5信号線が入力信号として接続され、第4信号線と第5信号線との接続の組み合わせに応じて識別情報を生成して出力するため、接続の組み合わせを異ならせるだけで他の回路を必要とせず容易に特定の識別情報を生成でき、サーマルヘッドに容易に識別情報の設定ができる。
また、本発明は、前記制御回路は、取得した前記情報に基づいて、前記信号線を介して前記サーマルヘッドを制御する信号を生成して送信する。
本発明によれば、取得したサーマルヘッドに係る情報に基づいて、信号線を介してサーマルヘッドを制御する信号を生成して送信するため、サーマルヘッドに応じて適切にサーマルヘッドを制御できる。
また、本発明は、前記信号線は、前記サーマルヘッドへの通電時間に対応するストローブ信号を送信する第6信号線を含み、前記制御回路は、取得した前記情報に基づいて、前記第6信号線を介して前記サーマルヘッドへの通電時間を制御する。
本発明によれば、取得したサーマルヘッドに係る情報に基づいて、第6信号線を介してサーマルヘッドへの通電時間を制御するため、サーマルヘッドに適した通電を実行でき、印刷品質の低下を抑制できる。
また、上記課題を解決するために、本発明は、印刷装置に着脱可能なサーマルヘッドであって、前記サーマルヘッドの識別情報を有する論理回路が搭載可能であり、前記サーマルヘッドに係る情報を記憶する前記印刷装置から、前記サーマルヘッドを制御する信号が送信される信号線を備え、前記論理回路は、前記信号線により、前記識別情報を前記印刷装置に送信する。
本発明によれば、印刷装置にサーマルヘッドを装着すると、印刷装置は、サーマルヘッドを制御する信号を送信する信号線を利用して、サーマルヘッドに搭載される論理回路から識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいてメモリーからサーマルヘッドに係る情報を取得するため、識別情報の取得に際し専用の信号線を新設することなく、装着されたサーマルヘッドに係る情報を取得できる。
サーマルプリンターの構成を示す図。 ラインサーマルヘッドを制御する各信号のタイミングチャート。 サーマルプリンターの動作を示すフローチャート。 仕様データベースの一例を示す図。
図1は、サーマルプリンター1(印刷装置)の構成を示す図である。
サーマルプリンター1は、本体に印刷媒体として感熱ロール紙(不図示)を収容し、発熱素子が並べて設けられたライン型のラインサーマルヘッド170(サーマルヘッド)により、感熱ロール紙の印刷面に熱を加えて画素を形成することにより文字や画像等を印刷するプリンターである。
図1に示すように、サーマルプリンター1は、制御部10(制御回路)と、記憶部11と、入力部12と、表示部13と、通信部14と、搬送部15と、切断部16と、印刷部17とを備える。
制御部10は、CPU(プロセッサー)や、ROM、RAM、ASIC、信号処理回路等を備え、サーマルプリンター1の各部を制御する。制御部10は、例えばCPUが、ROMや後述する記憶部11等に記憶されたファームウェアなどのプログラムを読み出して処理を実行し、また、例えばASICに実装された機能により処理を実行し、また、例えば信号処理回路で信号処理を行って処理を実行する等、ハードウェア及びソフトウェアの協業により処理を実行する。
記憶部11は、ハードディスクや、EEPROM等の不揮発性メモリーを備え、各種データを書き換え可能に記憶する。また、記憶部11は、仕様データベース111を記憶する。仕様データベース111については、後述する。
入力部12は、サーマルプリンター1に設けられた操作パネルやタッチパネル等の入力手段を備え、ユーザーの入力手段に対する操作を検出し、制御部10に出力する。制御部10は、入力部12からの入力に基づいて、入力手段に対する操作に対応する処理を実行する。
表示部13は、複数のLEDや、表示パネル等を備え、制御部10の制御で、LEDを所定の態様で点灯/消灯や、表示パネルへの情報の表示等を実行する。
通信部14は、制御部10の制御で、所定の通信規格に従って、ホストコンピューター等の外部装置と通信する。
搬送部15は、感熱ロール紙を搬送方向に搬送するための搬送ローラー(不図示)や、搬送ローラーを回転させる搬送モーター(不図示)、搬送モーターを駆動するモータードライバー(不図示)、その他の感熱ロール紙の搬送に関する構成を備える。搬送部15は、制御部10の制御で、感熱ロール紙を搬送する。
切断部16は、固定刃(不図示)、及び、固定刃に対して交叉するように移動可能な可動刃(不図示)を備えるカッターユニット(不図示)や、可動刃を移動させる移動モーター、移動モーターを駆動するモータードライバー、その他の感熱ロール紙の切断に関する構成を備える。切断部16は、制御部10の制御で、感熱ロール紙を切断する。
印刷部17は、ラインサーマルヘッド170と、ラインサーマルヘッド170に各信号の入出力等を行うヘッド制御回路(入出力回路)171とを備える。
ヘッド制御回路171は、制御部10の制御の下で、後述するポートから、ラインサーマルヘッド170に対し、信号の入出力や、電力の供給、データの入出力等をする制御回路である。
ヘッド制御回路171はポートとして、少なくとも、ストローブポートP1、ラッチポートP2、データポートP3(ポート)、クロックポートP4、電力供給ポートP5、及び、グランドポートP6を備える。
ストローブポートP1は、発熱素子に通電するストローブ信号を送信するストローブ信号線SL(第6信号線)と接続し、ストローブ信号線SLを介してラインサーマルヘッド170にストローブ信号を出力するポートである。ラッチポートP2は、印刷データを一時的に保持させるラッチ信号を送信するラッチ信号線LL(第2信号線)と接続し、ラッチ信号線LLを介してラインサーマルヘッド170にラッチ信号を出力するポートである。データポートP3は、入出力を切り替え可能に構成され、データ(印刷データ)を送信するデータ信号線DL(第1信号線)と接続し、データ信号線DLを介してラインサーマルヘッド170の発熱素子に印刷データを出力し、また、データ信号線DLを介してラインサーマルヘッド170の識別情報保持回路203(論理回路)から後述する識別情報が入力されるポートである。クロックポートP4は、クロック信号を送信するクロック信号線CL(第3信号線)と接続し、クロック信号線CLを介してラインサーマルヘッド170に印刷データまたは識別情報と同期するクロック信号を出力するポートである。電力供給ポートP5は、ラインサーマルヘッド170に電力を供給する電力供給信号線KL(第4信号線)が接続し、電力供給信号線KLを介してラインサーマルヘッド170に電力を供給する。なお、後述にて明らかになるように、電力供給信号線KLに接続される端子には、電圧が印加されるため、電力供給信号線KLは、電圧を印加する電力供給信号線KLでもある。グランドポートP6は、電圧が接地レベルであるグランド信号線GL(第5信号線)が接続し、グランド信号線GLを介して接地レベルの電圧をラインサーマルヘッド170に出力する。
本実施形態では、ラインサーマルヘッド170が備えるストローブ信号線SL、ラッチ信号線LL、データ信号線DL、クロック信号線CL、電力供給信号線KL、及び、グランド信号線GLのそれぞれは、ラインサーマルヘッド170を印刷する際に必要な既存する信号線である。
以下の説明において、ストローブ信号線SL、ラッチ信号線LL、データ信号線DL、クロック信号線CL、電力供給信号線KL、及び、グランド信号線GLを総称して表記する場合には、制御信号線(信号線)と表記する。したがって、本実施形態では、制御信号線とは、ストローブ信号線SL、ラッチ信号線LL、データ信号線DL、クロック信号線CL、電力供給信号線KL、及び、グランド信号線GLを含む。また、本実施形態では、制御信号線が含むこれら信号線が送信する各信号(ストローブ信号、ラッチ信号、クロック信号、データ(データ信号))は、ラインサーマルヘッド170を制御する信号に相当する。さらに、本実施形態では、電力供給信号線KLが供給する電力、及び、グランド信号線GLが出力する電圧も、ラインサーマルヘッド170を制御する信号に相当する。
なお、本実施形態では、ヘッド制御回路171と、制御部10とを別体としているが、一体であってもよいし、また、制御部10のCPUがヘッド制御回路171の構成を具備し、後述する動作を実行してもよい。この場合、ヘッド制御回路171と制御部10とが一体のものが制御回路に相当し、また、制御部10のCPUがヘッド制御回路171の構成を具備する場合には制御部10のCPUが制御回路に相当する。ラインサーマルヘッド170以外の制御部10等は回路基板上に実装されている。
ラインサーマルヘッド170は、サーマルプリンター1に対して着脱可能に構成される。ラインサーマルヘッド170には、各信号線が一体的に構成されたフレキシブルケーブルFCが実装され、回路基板の図示せぬコネクターと着脱可能に接続し、また、フレキシブルケーブルFCを介してヘッド制御回路171と接続する。ラインサーマルヘッド170は、ストローブ信号線SL、ラッチ信号線LL、データ信号線DL、クロック信号線CL、電力供給信号線KL、及び、グランド信号線GLを有しており、フレキシブルケーブルFCと接続することにより、各制御信号線がヘッド制御回路171の対応するポートに接続する。
ラインサーマルヘッド170は、発熱素子ユニット200と、ラッチドライバー201と、シフトレジスター202と、識別情報保持回路203(論理回路)とを備える。
発熱素子ユニット200は、抵抗体により構成される発熱素子を、感熱ロール紙の搬送方向と交差する方向(例えば、直交する方向)に並んで複数有する。
ラッチドライバー201は、ストローブ信号線SLと接続してストローブ信号が入力される入力端子STBと、ラッチ信号線LLと接続してラッチ信号が入力される入力端子LATとを備える。ラッチドライバー201は、シフトレジスター202からの印刷データを入力端子LATに入力されるラッチ信号で一時的に保持した状態で、入力端子STBに入力されるストローブ信号に基づいて発熱素子に通電し、発熱素子ユニット200が有する各発熱素子の発熱を制御する。
シフトレジスター202は、n段のフリップフロップFFにより構成される。なお、図1に示すフリップフロップFFのうち、「FF−1」の文言が記載されたフリップフロップFFは、1段目のフリップフロップFFを示す。同様に、「FF−2」の文言が記載されたフリップフロップFFは、2段目のフリップフロップFFを示し、「FF−(n−1)」の文言が記載されたフリップフロップFFは、n−1段目のフリップフロップFFを示し、「FF−n」の文言が記載されたフリップフロップFFは、n段目(最終段)のフリップフロップFFを示す。
図1に示すようにシフトレジスター202の各フリップフロップFFは、シリアルデータ(印刷データ)が入力される入力端子DIと、シリアルデータに同期するクロック信号が入力される入力端子CLKと、フリップフロップFFからあふれるシリアルデータが出力される出力端子DOとを備える。シフトレジスター202は、1段目のフリップフロップFFの出力端子DOと、2段目のフリップフロップFFの入力端子DIとが接続されるように、n個のフリップフロップFFが順次連結して構成される。
識別情報保持回路203は、ラインサーマルヘッド170に搭載可能であり、1又は複数のフリップフロップFFPにより構成される。識別情報保持回路203は、ラインサーマルヘッド170側のフレキシブルケーブルFC上や、ラッチドライバー201やシフトレジスター202が実装されているセラミック基板上に実装することができる。なお、識別情報保持回路203は、後述するようにラインサーマルヘッド170を識別する識別情報を保持する観点から、複数のフリップフロップFFPを備えることが好ましい。本実施形態では、識別情報保持回路203は、フリップフロップFFP1とフリップフロップFFP2とを備える。以下の説明において、フリップフロップFFP1とフリップフロップFFP2とを総称して表現する場合、及び、識別情報保持回路203が備えるフリップフロップを表現する場合、フリップフロップFFPと表現する。
フリップフロップFFPは、データを出力する出力端子Qと、データが入力される入力端子Dと、リセット端子Rと、セット端子Sと、クロック信号線CLを介してクロック信号が入力されるクロック端子CLKとを備える。
フリップフロップFFPは、リセット端子Rが電力供給信号線KL又はグランド信号線GLに接続し、セット端子Sが電力供給信号線KL又はグランド信号線GLに接続して、0又は1のデータを保持する。本実施形態では、フリップフロップFFP1は、リセット端子Rがグランド信号線GLに接続し、セット端子Sが電力供給信号線KLに接続する。そして、フリップフロップFFP1は、リセット端子Rに「Low」レベルの電圧が印加され、セット端子Sに「High」レベルの電圧が印加されて、「0」のデータを保持する。また、本実施形態では、フリップフロップFFP2は、リセット端子Rが電力供給信号線KLに接続し、セット端子Sがグランド信号線GLに接続する。そして、フリップフロップFFP2は、リセット端子Rに「High」レベルの電圧が印加され、セット端子Sに「Low」レベルの電圧が印加されて、「1」のデータを保持する。
このように、本実施形態では、フリップフロップFFP1が「0」のデータを保持し、フリップフロップFFP2が「1」のデータを保持するため、識別情報保持回路203は、フリップフロップFFP1が保持するデータ、フリップフロップFFP2が保持するデータの順で識別情報が構成される場合、「01」の識別情報を保持する。
図1に示すように、識別情報保持回路203は、フリップフロップFFP1の入力端子DとフリップフロップFFP2の出力端子Qとが接続し、シフトレジスターとして機能する。フリップフロップFFP1の出力端子Qは、データ信号線DLに接続する。
次に、印刷実行時における印刷部17の動作について、図2を参照しつつ説明する。
図2は、ラインサーマルヘッド170を制御する各信号のタイミングチャートである。図2において、タイミングチャートAは、印刷データの出力を示すタイミングチャートであり、タイミングチャートBは、クロック信号の出力を示すタイミングチャートであり、タイミングチャートCは、ラッチ信号の出力を示すタイミングチャートであり、タイミングチャートDは、ストローブ信号の出力を示すタイミングチャートである。
ここで説明する動作の開始時点では、ヘッド制御回路171が、ラッチ信号線LLを介して「High」レベルの信号をラインサーマルヘッド170に出力しているとする。
サーマルプリンター1に接続されているコンピューターからの印刷指令を受け、印刷の実行のトリガーが発生すると、ヘッド制御回路171は制御部10の制御の下で、データポートP3の設定を出力に切り替える。
そして、ヘッド制御回路171は、タイミングt1において、クロック信号線CLを介してシフトレジスター202に発熱素子の数のクロック信号を出力しつつ、クロック信号に同期して、データ信号線DLを介して1ドットライン分の「A1」を示す印刷データをシフトレジスター202の1段目のフリップフロップFFに出力する。この印刷データは、シリアルデータである。シフトレジスター202に出力された印刷データは、1段目からn段目までシフトしていく。なお、ドットラインとは、ラインサーマルヘッド170の発熱素子ユニット200が備える発熱素子の列に対応したデータ、又は、画像の単位を示す。
ヘッド制御回路171は、タイミングt2において、1ドットライン分の「A1」を示す印刷データの出力が完了すると、ラッチ信号線LLを介して、ラッチ信号をラッチドライバー201に出力する。具体的には、ヘッド制御回路171は、ラッチ信号線LLに出力する電圧のレベルを「High」から「Low」に切り替え、「Low」レベルの電圧をラッチ信号としてラッチドライバー201に出力する。
ラッチドライバー201は、ヘッド制御回路171からラッチ信号が入力されると、シフトレジスター202に入力された1ドットライン分の「A1」を示す印刷データをパラレルデータとしてラッチ(一時的に保持)する。このため、シフトレジスター202は印刷データを保持する必要がないので、次の印刷データが受信される。
ヘッド制御回路171は、ラッチドライバー201が1ドットライン分の「A1」を示す印刷データをラッチすると、タイミングt3において、ストローブ信号線SLを介してストローブ信号をラッチドライバー201に出力する。ラッチドライバー201は、ストローブ信号が出力されている間、ラッチした1ドットライン分の「A1」を示す印刷データにおいて、「1」に相当する発熱素子ユニット200の発熱素子に対して通電を実行する。図2の場合、ラッチドライバー201は、ストローブ信号の長さである通電時間tj分、「1」に相当する発熱素子ユニット200の発熱素子に対して通電を実行する。この通電により印刷データに対応する発熱素子が発熱し、感熱ロール紙には、1ドットライン分の「A1」を示す印刷データに基づく印刷が実行される。
感熱ロール紙に1ドットライン分の「A1」を示す印刷データに基づく印刷が実行されると、印刷媒体が1ドットライン分搬送され、ヘッド制御回路171は、上述した動作を再度繰り返し、「A1」を示す印刷データの次に、1ドットライン分の「A2」を示す印刷データを印刷する。このように、ヘッド制御回路171は、1ドットラインごとに印刷を順次実行する。
前述した通り、ラインサーマルヘッド170は、サーマルプリンター1に対して着脱可能に構成される。そのため、サーマルプリンター1には、製造したサーマルプリンター1を仕向ける対象である出荷国や店舗等の仕向け先に応じて、仕様の異なるラインサーマルヘッド170が装着される場合がある。本実施形態では、サーマルプリンター1の仕様として、ラインサーマルヘッド170の発熱素子ユニット200が備える発熱素子の抵抗値を例示する。
例えば、サーマルプリンター1に着脱されたラインサーマルヘッド170の仕様と、サーマルプリンター1が制御しようとするラインサーマルヘッド170の仕様とに、相違があるとする。この場合、サーマルプリンター1は、適切に発熱素子に対する通電時間を制御できず、濃く印刷されたり薄く印刷されたりとユーザーの所望する印刷品質とならない可能性があり、印刷品質が低下する虞がある。
そこで、サーマルプリンター1には、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様を示す仕様情報(サーマルヘッドに係る情報)を取得し、装着されたラインサーマルヘッドの仕様に応じた通電時間tjの制御を実行することが望まれる。しかしながら、ラインサーマルヘッド170の仕様情報を取得するために、ラインサーマルヘッド170に新たな信号線を設けると、ヘッド制御回路171に新たなポートを設ける必要があったり、ラインサーマルヘッド170とヘッド制御回路171とを繋ぐ新たなフレキシブルケーブルFCが必要になったりと、コストが増してしまう。サーマルプリンター1間での互換性もなくなる。
そこで、本実施形態のラインサーマルヘッド170は、上述した構成を有し、また、本実施形態のサーマルプリンター1は、以下に示す動作を実行する。
図3は、サーマルプリンター1の動作を示すフローチャートである。
図3に示すフローチャートの開始時点では、ヘッド制御回路171が、ラッチ信号線LLに「High」レベルの電圧をラッチドライバー201に出力しているものとする。
また、図3に示すフローチャートの開始時点では、データポートP3の設定が出力であるものとする。
まず、サーマルプリンター1の制御部10は、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始するか否かを判別する(ステップS1)。例えば、制御部10は、サーマルプリンター1が工場等から出荷された後に初めて電源が投入された場合、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始すると判別する(ステップS1:YES)。また、例えば、制御部10は、ラインサーマルヘッド170の交換等で、ラインサーマルヘッド170の付け替えが行われた場合、ラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始すると判別する(ステップS1:YES)。また、例えば、制御部10は、入力部12がラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を指示する操作を検出した場合、入力部12からの入力に基づいて、ラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始すると判別する(ステップS1:YES)。コンピューターからの指令によって開始してもよい。
制御部10は、ラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始しないと判別した場合(ステップS1:NO)、処理をステップS9に移行させる。一方、制御部10は、ラインサーマルヘッド170の仕様情報の取得を開始すると判別した場合(ステップS1:YES)、ヘッド制御回路171を制御し、データポートP3の設定を出力から入力に切り替える(ステップS2)。
次いで、ヘッド制御回路171は、データポートP3の設定を入力に切り替えると、制御部10の制御に従って、ラッチ信号線LLに出力する電圧のレベルを「High」から「Low」に切り替える(ステップS3)。図2に示したように、タイミングチャートCのラッチ信号が「Low」のとき、印刷するためのタイミングチャートAの印刷データやタイミングチャートBのクロック信号、タイミングチャートDのストローブ信号は、出力されていない。ラッチ信号が「Low」のとき、各信号と干渉することなく、各信号に対応する信号線を利用して識別情報保持回路203から識別情報を取得することができる。
ヘッド制御回路171は、ラッチ信号線LLに出力する電圧のレベルを「High」から「Low」に切り替えると、識別情報保持回路203が備えるフリップフロップFFPの数に対応するクロック分のクロック信号を、クロック信号線CLを介して識別情報保持回路203に入力する(ステップS4)。本実施形態では、2クロック分のクロック信号をヘッド制御回路171が出力する。
識別情報保持回路203は、2クロック分のクロック信号が入力されると、1クロック目のクロック信号により、フリップフロップFFP1が保持するデータをデータ信号線DLに出力し、また、フリップフロップFFP2が保持するデータをフリップフロップFFP1にシフトする。さらに、識別情報保持回路203は、2クロック目のクロック信号により、フリップフロップFFP1にシフトされたフリップフロップFFP2が保持するデータを、データ信号線DLに出力する。これにより、本実施形態の識別情報保持回路203は、データ信号線DLを介して「01」の識別情報を出力する(ステップS5)。
識別情報保持回路203が識別情報を出力すると、ヘッド制御回路171は、データポートP3の設定が入力であるため、データ信号線DLを介して「10」の識別情報を取得する(ステップS6)。ヘッド制御回路171は、識別情報を取得すると、取得した識別情報を制御部10に出力する。
次いで、制御部10は、ヘッド制御回路171から入力された識別情報と、記憶部11に記憶された仕様データベース111とに基づいて、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報を取得する(ステップS7)。
図4は、仕様データベース111の一例を示す図である。
図4に示すように、仕様データベース111の一件のレコードには、識別情報フィールドF1と、主体フィールドF2と、抵抗値フィールドF3とが対応付く。
識別情報フィールドF1は、ラインサーマルヘッド170の識別情報を格納する。図4に示す識別情報フィールドF1は、「00」を示す識別情報と、「01」を示す識別情報と、「10」を示す識別情報と、「11」を示す識別情報とを格納する。
主体フィールドF2は、ラインサーマルヘッド170を製造する主体を示す主体情報を格納する。図4に示す主体フィールドF2は、「A社」を示す主体情報と、「B社」を示す主体情報とを格納する。
抵抗値フィールドF3は、ラインサーマルヘッド170の発熱素子ユニット200が備える発熱素子の抵抗値を示す抵抗値情報を格納する。図4に示す抵抗値フィールドF3は、「500Ω」を示す抵抗値情報と、「800Ω」を示す抵抗値情報とを格納する。
図4に示すレコードR1は、識別情報フィールドF1に「00」を示す識別情報を格納し、主体フィールドF2に「A社」を示す主体情報を格納し、抵抗値フィールドF3に「500Ω」を示す抵抗値情報を格納する。これは、「00」の識別情報であるラインサーマルヘッド170について、主体が「A社」であり、発熱素子の抵抗値が「500Ω」であることを示している。
図4に示すレコードR2は、識別情報フィールドF1に「01」を示す識別情報を格納し、主体フィールドF2に「A社」を示す主体情報を格納し、抵抗値フィールドF3に「800Ω」を示す抵抗値情報を格納する。これは、「01」の識別情報であるラインサーマルヘッド170について、主体が「A社」であり、発熱素子の抵抗値が「800Ω」であることを示している。
図4に示すレコードR3は、識別情報フィールドF1に「10」を示す識別情報を格納し、主体フィールドF2に「B社」を示す主体情報を格納し、抵抗値フィールドF3に「500Ω」を示す抵抗値情報を格納する。これは、「10」の識別情報であるラインサーマルヘッド170について、主体が「B社」であり、発熱素子の抵抗値が「500Ω」であることを示している。
図4に示すレコードR4は、識別情報フィールドF1に「11」を示す識別情報を格納し、主体フィールドF2に「B社」を示す主体情報を格納し、抵抗値フィールドF3に「800Ω」を示す抵抗値情報を格納する。これは、「11」の識別情報であるラインサーマルヘッド170について、主体が「B社」であり、発熱素子の抵抗値が「800Ω」であることを示している。
図3に示すフローチャートの説明に戻り、制御部10は、ステップS7において、ステップS6で取得した識別情報を格納するレコードを仕様データベース111から特定し、特定したレコードが抵抗値フィールドF3に格納する抵抗値情報を仕様情報として取得する。なお、仕様情報として、抵抗値情報が仕様データベース111に格納されるため、本実施形態では、仕様データベース111を記憶部11が記憶することは、仕様情報を記憶部11が記憶することに相当する。
例えば、制御部10は、ステップS6で取得した識別情報が「01」である場合、仕様データベース111が格納するレコードR1〜レコードR4のうち、レコードR2を特定する。次いで、制御部10は、レコードR2を特定すると、レコードR2の抵抗値フィールドF3が格納する「800Ω」を示す抵抗値情報を仕様情報として取得する。
このように、ヘッド制御回路171は、制御信号線を利用して識別情報保持回路203から装着されたラインサーマルヘッド170の識別情報を取得し、制御部10により記憶部11から装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報として抵抗値情報を取得する。これにより、ヘッド制御回路171は、識別情報保持回路203から識別情報を取得するための専用の信号線を新設することなく、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報を取得できる。
特に、ヘッド制御回路171は、データポートP3の設定を入力に切り替え、データ信号線DLを利用して、識別情報保持回路203から装着されたラインサーマルヘッド170の識別情報を取得する。これにより、印刷データを送信する既存のデータ信号線DLを利用してラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できるため、ヘッド制御回路171は、識別情報を取得するための専用のポートが新設されることなく、装着されたラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できる。当該専用のポートが新設される必要がないため、既存のフレキシブルケーブルFCを利用することが可能となり、サーマルプリンター1のコストが増加することを抑制できる。また、データポートP3の設定が入力である場合に、ヘッド制御回路171は、データ信号線DLを介してラインサーマルヘッド170の識別情報を取得するため、印刷データの実行中に識別情報の取得を実行することがなく、このことに起因して印刷が途中で停止するといった事態の発生を防止できる。
さらに、識別情報保持回路203は、ラッチ信号が「High」レベルの電圧でない場合、すなわち、「Low」レベルの電圧である場合に、識別情報をヘッド制御回路171に出力する。前述した通り、本実施形態のヘッド制御回路171は、ラッチ信号が「High」レベルの電圧である場合に、データ信号線DLを介して1ドットライン分の印刷データをラインサーマルヘッド170に送信する。したがって、ラッチ信号が「High」レベルの電圧であることは、ラインサーマルヘッド170の制御に関してアクティブな状態であることを示す。換言すれば、ラッチ信号が「High」レベルの電圧でないことは、印刷するためのラインサーマルヘッド170の制御に関してアクティブな状態でないことを示す。このように、識別情報保持回路203は、ラッチ信号が「Low」レベルの電圧である場合に、識別情報をヘッド制御回路171に出力するため、ヘッド制御回路171は、既存の制御信号線を利用するに際し、ラインサーマルヘッド170が印刷を実行していない状態を利用して識別情報を取得できる。したがって、ヘッド制御回路171は、ラインサーマルヘッド170の制御を加味して効率的に識別情報を取得できる。
さらに、識別情報保持回路203は、ヘッド制御回路171から入力される2クロック分のクロック信号に同期して、識別情報を出力する。つまり、識別情報保持回路203は、ヘッド制御回路171から入力されるクロック信号をトリガーとして識別情報を出力する。これにより、識別情報保持回路203から識別情報を出力させるための信号線を新設することなく、ヘッド制御回路171は、既存のクロック信号線CLを利用して、識別情報保持回路203からラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できる。
図3に示すフローチャートの説明に戻り、サーマルプリンター1の制御部10は、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報として抵抗値情報を取得すると、取得した抵抗値情報に基づいて、発熱素子に通電する通電時間tjを設定する(ステップS8)。
例えば、サーマルプリンター1の記憶部11が、サーマルプリンター1に係る設定項目と、設定項目に対応する設定値との組み合わせを記憶する設定ファイル(不図示)を記憶しているとする。この場合、制御部10は、取得した抵抗値情報に基づいて、発熱素子に通電する通電時間tjを取得し、取得した通電時間tjに対応する設定値を、通電時間に係る設定項目にセットする。ここでいうセットが、ステップS8における通電時間tjの設定に相当する。なお、取得した抵抗値情報に基づいて通電時間tjを取得する際、制御部10は、所定のアルゴリズムに基づいて抵抗値から通電時間tjを算出してもよく、抵抗値情報と通電時間tjを示す情報とが対応付いた所定のテーブルを参照して、取得してもよい。また、主体フィールドF2の「A社」「B社」を示す主体情報により、例えば発熱素子の構成が「A社」が圧膜、「B社」が薄膜であった場合、それらに対応する異なる通電時間tjを反映した設定ファイルやテーブルを有していてもよい。
なお、制御部10は、今回取得した抵抗値情報が示す抵抗値が、前回取得した抵抗値より小さい場合、ステップS8において、既に設定されている通電時間tjより短い通電時間tjを設定する。また、制御部10は、今回取得した抵抗値情報が示す抵抗値が、前回取得した抵抗値より大きい場合、ステップS8において、既に設定されている通電時間tjより長い通電時間tjを設定する。
制御部10は、取得した抵抗値情報に基づいて通電時間tjを設定すると、印刷部17による印刷を実行するか否かを判別する(ステップS9)。例えば、制御部10は、通信部14により外部から印刷データを受信した場合、印刷部17による印刷を実行すると判別する(ステップS9:YES)。また、例えば、制御部10は、入力部12が印刷の実行を指示する操作を検出した場合、入力部12からの入力に基づいて、印刷部17による印刷を実行すると判別する(ステップS1:YES)。
制御部10は、印刷部17による印刷を実行しないと判別すると(ステップS9:NO)、処理をステップS1に戻す。一方で、制御部10が、印刷部17による印刷を実行すると判別すると(ステップS9:YES)、ヘッド制御回路171は、制御部10の制御に従って、ステップS7において設定した通電時間tjを示すストローブ信号を、ストローブ信号線SLを介してラインサーマルヘッド170に出力して、上述したように1ドットラインずつ印刷を実行する(ステップS10)。
このように、ヘッド制御回路171は、印刷を実行する際、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様情報としての抵抗値情報に基づく通電時間tjを示すストローブ信号を、ラインサーマルヘッド170に出力する。これにより、ヘッド制御回路171は、装着されたラインサーマルヘッド170の発熱素子の抵抗値に適した通電時間tjで通電ができる。そのため、サーマルプリンター1は、装着されたラインサーマルヘッド170の仕様によって、濃く印刷されたり薄く印刷されたりといった事態が発生することを抑制でき、ユーザーの所望する印刷品質で印刷できる蓋然性が高まり、印刷品質の低下を抑制できる。
なお、上述した実施形態では、識別情報保持回路203が、フリップフロップFFP1とフリップフロップFFP2とを有する構成を例示した。しかしながら、識別情報保持回路203が備えるフリップフロップFFPの数は、2つに限定されず、何れの数でもよい。しかしながら、識別情報保持回路203が備えるフリップフロップFFPの数は、複数であることが好ましい。これは、識別情報保持回路203が備えるフリップフロップFFPの数が多ければ多いほど、仕様データベース111に格納するレコードの数を多くすることができ、装着されるラインサーマルヘッド170の仕様に広く対応できるためである。
図1に示すように、識別情報保持回路203は、フリップフロップFFP1とフリップフロップFFP2が保持するデータに基づく識別情報を保持する。本実施形態では、フリップフロップFFP1が「0」のデータを保持し、フリップフロップFFP2が「1」のデータを保持するため、識別情報保持回路203は、「01」の識別情報を保持する。フリップフロップFFP1とフリップフロップFFP2とは、電力供給信号線KLとグランド信号線GLとの接続の組み合わせに応じたデータを保持する。上述した通り、フリップフロップFFP1は、リセット端子Rがグランド信号線GLに接続し、また、セット端子Sが電力供給信号線KLに接続して、「0」のデータを保持する。また、フリップフロップFFP2は、リセット端子Rが電力供給信号線KLに接続し、また、セット端子Sがグランド信号線GLに接続して、「1」のデータを保持する。このように、識別情報保持回路203は、1のフリップフロップFFPにおける電力供給信号線KLとグランド信号線GLとの接続の組み合わせに応じた識別情報を生成する。したがって、1のフリップフロップFFPに対する電力供給信号線KLとグランド信号線GLとの接続の組み合わせを異ならせるだけで、識別情報保持回路203は、容易に、種々の識別情報を生成できる。したがって、ユーザーは、ラインサーマルヘッド170の識別情報を生成するために専用の信号線を新設することなく、容易にラインサーマルヘッド170の識別情報を設定できる。
以上、説明したように、サーマルプリンター1(印刷装置)は、識別情報を有する識別情報保持回路203(論理回路)と、識別情報保持回路203を搭載するラインサーマルヘッド170(サーマルヘッド)と、ラインサーマルヘッド170を制御する信号を送信する制御信号線(信号線)と、識別情報に対応するラインサーマルヘッド170の仕様情報(ラインサーマルヘッド170に係る情報)を記憶する記憶部11と、制御信号線を利用して識別情報保持回路203から識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいて記憶部11から仕様情報を制御部10(制御回路)により取得するヘッド制御回路171と、を備える。
この構成によれば、ヘッド制御回路171が制御信号線を利用して、ラインサーマルヘッド170に搭載される識別情報保持回路203から識別情報を取得し、取得した識別情報に基づいて記憶部11から仕様情報を取得するため、識別情報の取得に際し専用の信号線を新設することなく、ラインサーマルヘッド170の仕様情報を取得できる。
また、制御信号線は、印刷データをラインサーマルヘッド170に送信するデータ信号線DL(第1信号線)を含む。ヘッド制御回路171は、データ信号線DLに接続するもので、入出力が切り替え可能なデータポートP3(ポート)を備える。ヘッド制御回路171は、データ信号線DLを利用してラインサーマルヘッド170の識別情報を取得する際にはデータポートP3の設定を入力に切り替える。
この構成によれば、データポートP3の設定を入力に切り替えることでラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できるため、ヘッド制御回路171に専用のポートや信号線等を新設することなく、ラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できる。
また、制御信号線は、印刷データを一時的に保持させるラッチ信号をラインサーマルヘッド170に送信するラッチ信号線LL(第2信号線)を含む。ラッチ信号線LLは、識別情報保持回路203に接続する。識別情報保持回路203は、ラッチ信号がラインサーマルヘッド170の制御に関してアクティブな状態でない場合に、換言すると、ラッチ信号線LLに出力される電圧が「Low」レベルである場合に、ラッチ信号線LLを利用してラインサーマルヘッド170の識別情報をヘッド制御回路171に出力する。
この構成によれば、ヘッド制御回路171は、既存の制御信号線を利用するに際し、ラインサーマルヘッド170が印刷を実行していない状態を利用して識別情報を取得できる。したがって、ヘッド制御回路171は、ラインサーマルヘッド170の制御と干渉することなく識別情報を取得できる。
また、制御信号線は、印刷データを同期してラインサーマルヘッド170に送信させるクロック信号を送信するクロック信号線CL(第3信号線)を含む。クロック信号線CLは、識別情報保持回路203に接続する。識別情報保持回路203は、クロック信号線CLから入力されるクロック信号に同期してラインサーマルヘッド170の識別情報を出力する。
この構成によれば、識別情報保持回路203が、クロック信号線CLから入力されるクロック信号に同期して識別情報を出力するため、識別情報を出力させるための専用の信号線を新設することなく、ラインサーマルヘッド170の識別情報を取得できる。
また、制御信号線は、電圧を印加する電力供給信号線KL(第4信号線)と、電圧が接地レベルのグランド信号線(第5信号線)とを含む。識別情報保持回路203は、1のフリップフロップFFPに対する電力供給信号線KLとグランド信号線GLとの接続の組み合わせに応じて、識別情報を生成する。
この構成によれば、識別情報保持回路203が、1のフリップフロップFFPに対する電力供給信号線KLとグランド信号線GLとの接続の組み合わせに応じて識別情報を生成するため、1のフリップフロップFFPに対する接続の組み合わせを異ならせるだけで容易に、種々の識別情報を生成できる。したがって、ユーザーは、ラインサーマルヘッド170の識別情報を生成するための専用の信号線を新設することなく、容易にラインサーマルヘッド170の識別情報を設定できる。
また、ヘッド制御回路171は、取得した仕様情報に基づいて、制御信号線を介してラインサーマルヘッド170を制御する信号を送信する。特に、本実施形態では、制御信号線が、ラインサーマルヘッド170への通電時間tjに対応するストローブ信号を送信するストローブ信号線SL(第6信号線)を含み、ヘッド制御回路171は、取得した仕様情報に基づいて、ストローブ信号線SLを介してラインサーマルヘッド170への通電時間tjを制御したストローブ信号を送信する。
この構成によれば、ラインサーマルヘッド170の仕様情報に基づいて、制御信号線を介してラインサーマルヘッド170を制御する信号を送信するため、ヘッド制御回路171は、ラインサーマルヘッド170の仕様に応じて適切にラインサーマルヘッド170を制御できる。特に、本実施形態の場合、ヘッド制御回路171は、ラインサーマルヘッド170の仕様に応じた通電時間tjのストローブ信号を送信するため、ラインサーマルヘッド170の仕様に応じた通電時間tjで発熱素子を通電でき、印刷品質の低下を抑制できる。
なお、上述した実施の形態は、あくまでも本発明の一態様を示すものであり、本発明の範囲内で任意に変形および応用が可能である。
例えば、上述した実施形態では、ラインサーマルヘッド170の仕様情報として、ラインサーマルヘッド170の発熱素子ユニット200が備える発熱素子の抵抗値情報を例示した。しかしながら、仕様情報は、抵抗値情報に限定されず、発熱素子の特性を示す情報や、製造番号を示す情報等の情報でもよい。この場合でも、サーマルプリンター1は、当該情報に基づいてラインサーマルヘッド170を制御する信号(ストローブ信号等)を出力可能であれば、装着されたラインサーマルヘッド170に応じて適切なラインサーマルヘッド170に対する制御を実行できる。
また、例えば、上述した実施形態では、仕様データベース111が仕様情報として抵抗値情報を格納する場合を例示した。しかしながら、仕様データベース111は、さらに種々の仕様情報を格納してもよい。例えば、ラインサーマルヘッド170が有する発熱素子の数を示す情報や、発熱素子の特性を示す情報等を仕様データベース111が格納してもよい。この場合、ラインサーマルヘッド170の識別情報と対応付けて仕様データベース111に格納することで、サーマルプリンター1は、装着されたラインサーマルヘッド170の識別情報を取得することにより種々の仕様情報に基づく制御が可能となる。
また、図1を用いて説明したサーマルプリンター1の構成は、本願発明を理解容易にするために、各装置の機能構成を主な処理内容に応じて分類して示した概略図である。サーマルプリンター1の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。また、各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
また、図3で示したフローチャートの処理単位は、サーマルプリンター1の処理を理解容易にするために、主な処理内容に応じて分割したものである。処理単位の分割の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。サーマルプリンター1の処理は、処理内容に応じて、さらに多くの処理単位に分割することもできる。また、1つの処理単位がさらに多くの処理を含むように分割することもできる。また、同様の処理が行えれば、上記のフローチャートの処理順序も、図示した例に限られるものではない。
1…サーマルプリンター(印刷装置)、10…制御部(制御回路)、11…記憶部、12…入力部、14…通信部、15…搬送部、16…切断部、17…印刷部、111…仕様データベース、170…ラインサーマルヘッド(サーマルヘッド)、171…ヘッド制御回路、200…発熱素子ユニット、201…ラッチドライバー、202…シフトレジスター、203…識別情報保持回路(論理回路)、CL…クロック信号線(第3信号線)、CLK…入力端子、CLK…クロック端子、D…入力端子、DI…入力端子、DL…データ信号線(第1信号線)、DO…出力端子、FC…フレキシブルケーブル、GL…グランド信号線(第5信号線)、KL…電力供給信号線(第4信号線)、LAT…入力端子、LL…ラッチ信号線(第2信号線)、P1…ストローブポート、P2…ラッチポート、P3…データポート、P4…クロックポート、P5…電力供給ポート、P6…グランドポート、Q…出力端子、R…リセット端子、S…セット端子、SL…ストローブ信号線(第6信号線)、STB…入力端子、tj…通電時間、FF…フリップフロップ、FFP1〜FFP2…フリップフロップFFP。

Claims (8)

  1. 識別情報を有する論理回路と、
    前記論理回路を搭載するサーマルヘッドと、
    前記サーマルヘッドを制御する信号を送信する信号線と、
    前記識別情報に対応する前記サーマルヘッドに係る情報を記憶するメモリーと、
    前記信号線により前記論理回路から出力された前記識別情報を取得し、取得した前記識別情報に基づいて前記メモリーから前記情報を取得する制御回路と、を備える、
    印刷装置。
  2. 前記信号線は、印刷データを前記サーマルヘッドに送信する第1信号線を含み、
    前記制御回路は、
    前記第1信号線に接続するもので、入出力が切り替え可能なポートを備え、
    前記ポートを入力に切り替えて、前記論理回路から前記第1信号線に出力された前記識別情報を取得する、
    請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記信号線は、印刷データを一時的に保持させるラッチ信号を前記サーマルヘッドに送信する第2信号線を含み、
    前記論理回路は、前記ラッチ信号が前記サーマルヘッドの制御に関してアクティブな状態でない場合に、前記第2信号線を利用して前記識別情報を前記制御回路に出力する、
    請求項1又は2に記載の印刷装置。
  4. 前記信号線は、印刷データを同期して前記サーマルヘッドに送信させるクロック信号を送信する第3信号線を含み、
    前記第3信号線は、前記論理回路に接続し、
    前記論理回路は、前記第3信号線から入力される前記クロック信号に同期して前記識別情報を出力する、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷装置。
  5. 前記信号線は、電圧を印加する第4信号線と、電圧が接地レベルの第5信号線とを含み、
    前記論理回路は、前記第4信号線と前記第5信号線との接続の組み合わせに応じて前記識別情報を生成する、
    請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷装置。
  6. 前記制御回路は、
    取得した前記情報に基づいて、前記信号線を介して前記サーマルヘッドを制御する信号を生成して送信する、
    請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 前記信号線は、前記サーマルヘッドへの通電時間に対応するストローブ信号を送信する第6信号線を含み、
    前記制御回路は、
    取得した前記情報に基づいて、前記第6信号線を介して前記サーマルヘッドへの通電時間を制御する、
    請求項6に記載の印刷装置。
  8. 印刷装置に着脱可能なサーマルヘッドであって、
    前記サーマルヘッドの識別情報を有する論理回路が搭載可能であり、
    前記サーマルヘッドに係る情報を記憶する前記印刷装置から、前記サーマルヘッドを制御する信号が送信される信号線を備え、
    前記論理回路は、前記信号線により、前記識別情報を前記印刷装置に送信する、
    サーマルヘッド。
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