JP2019018362A - 掲示用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態をとることができる掲示用具において、小さな操作力により開ロック状態を解除可能な構成を実現する。【解決手段】開閉動作可能な対をなす挟持体2、3と、これら両挟持体2、3を閉じ方向に付勢する主バネ部材4と、この主バネ部材4の付勢力により両挟持体2、3が閉じるのを許容するロック解除状態(R)又は前記両挟持体2、3を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態(L)に選択的に切り換える制御手段5とを備えた掲示用具1において、前記制御手段5が、一方の挟持体2に設けられ前記主バネ部材4の付勢力に抗しつつ他方の挟持体3に係合して前記両挟持体2、3を前記開ロック状態(L)とするロック部材6と、前記主バネ部材4を介することなく前記ロック部材6を移動させて前記開ロック状態(L)を解除させるための解除ボタン7とを備えた構成を採用する。【選択図】図6

Description

本発明は、用紙等の掲示物を挟持して保持する掲示用具に関する。
従来、この種の掲示用具として、開閉動作可能な対をなす挟持体と、これら両挟持体を閉じ方向に付勢する主バネ部材とを備え、この主バネ部材の付勢力により両挟持体が閉じるのを許容するロック解除状態又は前記両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態に選択的に切り換えることができるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
ところが、前記特許文献1の掲示用具は、所定の開き姿勢からさらに両挟持体を開く方向に回動させることにより開ロック状態を解除できるようにしたものである。そのため、開ロック状態を解除するのに大きな力が必要になるという問題がある。すなわち、前記主バネ部材は、掲示物が落下しないように挟持しておくため、比較的大きな付勢力を備えたものが採用されている。そのため、その主バネ部材の反発力がかなり高まる開ロック状態からさらにその主バネ部材の付勢力に抗して挟持体を回動動作するには、非常に大きな回動操作力が必要になる。
特開2011−126224号公報
本発明は以上の点に着目し、両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態をとることができる掲示用具において、小さな操作力により開ロック状態を解除可能な構成を実現することを目的とする。
請求項1記載の発明に係る掲示用具は、開閉動作可能な対をなす挟持体と、これら両挟持体を閉じ方向に付勢する主バネ部材と、この主バネ部材の付勢力により両挟持体が閉じるのを許容するロック解除状態又は前記両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態に選択的に切り換える制御手段とを備えた掲示用具であって、前記制御手段が、一方の挟持体に設けられ前記主バネ部材の付勢力に抗しつつ他方の挟持体に係合して前記両挟持体を前記開ロック状態とするロック部材と、前記主バネ部材を介することなく前記ロック部材を移動させて前記開ロック状態を解除させるための解除ボタンとを備えたものである。
請求項2記載の発明に係る掲示用具は、請求項1記載の構成のものにおいて、前記両挟持体は、中間部同士が枢結され先端側に前記掲示物を挟持するための挟持部を備えたものであり、一方の挟持体の基端部と他方の挟持体の基端部とを相寄る方向に操作することにより前記両挟持部同士を前記バネ部材の付勢力に抗して離間させることができるようにしたものである。
請求項3記載の発明に係る掲示用具は、請求項2記載の構成のものにおいて、前記他方の挟持体の基端部における角部分に前記解除ボタンが配されているものである。
請求項4記載の発明に係る掲示用具は、請求項2又は3記載の構成のものにおいて、前記解除ボタンが、前記他方の挟持体の外面よりも内側に配されているものである。
請求項5記載の発明に係る掲示用具は、請求項1、2、3又は4記載の構成のものにおいて、前記ロック部材が、非磁性体であるものである。
本発明によれば、両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態をとることができる掲示用具において、小さな操作力により開ロック状態を解除可能な構成を実現することができる。
本発明の第一の実施形態に係る掲示用具を示す斜視図。 同実施形態に係る掲示用具を示す正面図。 同実施形態に係る掲示用具を示す平面図。 同実施形態に係る掲示用具の動作説明図。 同実施形態に係る掲示用具の動作説明図。 同実施形態に係る掲示用具の動作説明図。 同実施形態に係る掲示用具を示す分解斜視図。 本発明の第二の実施形態に係る掲示用具を示す斜視図。 同実施形態に係る掲示用具を示す斜視図。
本発明の第一の実施形態を、図1〜図7を参照しつつ以下に述べる。
本実施形態の掲示用具1は、磁性体製の壁面Wに磁力により吸着させて使用するマグネット式のものである。
この掲示用具は、図1〜図7に示すように、開閉動作可能な対をなす挟持体2、3と、これら両挟持体2、3を閉じ方向すなわち閉じ姿勢(C)に向かう方向に付勢する主バネ部材4と、この主バネ部材4の付勢力により両挟持体2、3が閉じるのを許容するロック解除状態(R)又は前記両挟持体を所定の開き姿勢(O)でロックする開ロック状態(L)に選択的に切り換える制御手段5とを備えたもので、前記制御手段5は、一方の挟持体2に設けられ前記主バネ部材4の付勢力に抗しつつ他方の挟持体3に係合して前記両挟持体2、3を前記開ロック状態(L)とするロック部材6と、前記主バネ部材4を介することなく前記ロック部材6を移動させて前記開ロック状態(L)を解除させるための解除ボタン7とを備えたものである。
前記両挟持体2、3は、中間部同士が枢結され先端側に掲示物Kを挟持するための挟持部2a、2bを備えたものであり、一方の挟持体2の基端部2bと他方の挟持体3の基端部3bとを相寄る方向に操作することにより前記両挟持部2a、3a同士を前記主バネ部材4の付勢力に抗して離間させることができるようにしたものである。
詳述すれば、一方の挟持体2は、例えば磁性体である板金製のもので、図1及び図3〜図7に示すように、外面2t側の両側縁に外方に延出する側壁21を一体に有するとともに、中間部における両側縁近傍に対をなすアーム状の枢結部22を一体に備えている。そして、その外面2tに前記両側壁21の延出寸法に相当する厚みを有したマグネット23が添設されている。また、この挟持体2の内面2sにおける基端近傍部分には、前記ロック部材6をスライド移動可能に保持するロック部材保持部24が設けられている。このロック部材保持部24は、後述するロック部材6の両側縁をスライド移動可能に案内する対をなすレール241と、前記ロック部材6をロック位置(r)方向に付勢するためのロック用副バネ部材S1の一端を掛止するバネかけ突起242とを備えたものである。
前記ロック部材6は、非磁性体である例えばステンレス製のもので、図1及び図3〜図7に示すように、前記ロック部材保持部24によりスライド可能に保持されるロック部材本体61と、このロック部材本体61の挟持部2a、3a側の端部から起立する第1の起立部62と、このロック部材本体61の挟持部2a、3aと反対側の端部から起立する第2の起立部63とを備えている。前記第1の起立部62は、前記ロック用副バネ部材S1の他端を掛止するバネ掛け用のものである。すなわち、この第1の起立部62と前記バネかけ突起242との間に引張コイルバネ状の前記ロック用副バネ部材S1が張設されており、このロック用副バネ部材S1の付勢力により、前記ロック部材6がロック位置(r)方向、換言すれば、図1及び図4〜6における上方向に付勢されている。前記第2の起立部63には、前記ロック用副バネ部材S1を通過させるための副バネ通過窓63aが形成されているとともに、この第2の起立部63の延出端側には、前記主バネ部材4の付勢力に抗しつつ前記他方の挟持体3の後述する爪部31と係合することにより前記両挟持体2、3を前記開ロック状態(L)とする係合部64と、前記解除ボタン7に操作が加えられた際に後述するロック解除用突起92に衝き当たる傾斜カム部65とが備えられている。すなわち、前記係合部64は前記他方の挟持体3の爪部31に係合し得る位置に配されており、前記傾斜カム部65は後述するロック解除用突起92に対応する位置に配されている。
他方の挟持体3は、例えば磁性体である板金製のもので、図1〜図7に示すように、中間部における両側縁近傍に対をなすアーム状の枢結部32を一体に備えているとともに、基端部3bにおける角部分に、前記解除ボタン7を配するための切欠3xを有している。この挟持体3の先端側は、一方の挟持体2方向に屈曲させてあり、その屈曲端が前記一方の挟持体2の挟持部2aと協働して掲示物Kを挟持するための挟持部3aとなっている。また、この他方の挟持体3の基端部における前記切欠3xと反対側の角部分には、内面3s側に延出し前記ロック部材6に係脱する爪部31が一体に設けられている。なお、この爪部31の平面視における右角部分には、前記ロック部材6の後述する傾斜カム部65との干渉を避けるための凹欠部31xを設けている。
前記一方の挟持体2の枢結部22と前記他方の挟持体3の枢結部22とは、図1〜図6に示すように、共通の枢結軸8により相対回動可能に軸着されている。81は、前記枢結軸8の両端部に装着された抜け止め部材であるEリングである。なお、この枢結軸8の外周には、ねじりコイルバネ構造をなす主バネ部材4が巻装されており、この主バネ部材4の一端部4aは前記一方の挟持体2の基端2b側の内面2sに直接弾接させてあるとともに、他端部4bは前記他方の挟持体3の基端3b側の内面3sに直接弾接させてある。すなわち、これら挟持体2、3は、前記主バネ部材4の付勢力により、閉じ方向すなわち閉じ姿勢(C)に向かう方向に付勢されている。
前記解除ボタン7は、図1及び図3〜図7に示すように、ロック解除用フレーム9に一体に設けられている。このロック解除用フレーム9は、前記他方の挟持体3の内面3sに添接させた板金製のもので、図1及び図3〜図7に示すように、下端部における両側縁近傍にアーム状の枢結部91を備えており、これらの枢結部91を前記枢結軸8に軸支させることにより、その上端部9a側(前記挟持部3aと反対側)が前記他方の挟持体3の内面3sから離間する方向に回動し得るようになっている。このロック解除用フレーム9には、前記主バネ部材4の付勢力を受けないようにすべく、前記主バネ部材4の他端部4bを通過させるための主バネ通過窓9bを設けている。なお、このロック解除用フレーム9は、前記主バネ部材4に比べて反発力がはるかに小さい板バネ状の解除ボタン用副バネ部材S2により前記他方の挟持体3の内面3sに密着する待機位置(w)に弾性保持されており、この待機位置(w)において前記解除ボタン7が前記他方の挟持体3の切欠3xに臨むようになっている。前記待機位置(w)においても、前記解除ボタン7は、前記他方の挟持体3の外面3tよりも内側に配されている。すなわち、前記解除ボタン7の外面7aは、前記挟持体3の外面3tよりも当該挟持体3の材料厚み分だけ内方に控えている。このロック解除用フレーム9の上端部には、前記ロック部材6の傾斜カム部65を押圧して前記ロック部材6を下方にスライド移動させるためのロック解除用突起92を設けている。このロック解除用突起92の左側には、ロック部材6の係合部64と干渉しないようにすべく凹欠部92xが設けられている。
ここで、図1は、本実施形態の掲示用具1を示す全体斜視図である。図2は、同掲示用具1を示す正面図であり、図3は、同掲示用具1を示す平面図である。図4〜図6は、図3におけるA−A線に沿った断面に対応する作用説明図である。すなわち、図4は、両挟持体2、3が閉じた姿勢で掲示物Kを挟持している状態を示しており、図5は、両挟持体2、3が所定の開き姿勢に保持されている開ロック状態(L)を示しており、図6は、開ロック状態(L)が解除される手順を示している。なお、図4〜図6は、一方の挟持体2に他方の挟持体3が係合する部分の断面に対応するものであり、この断面から外れたロック部材6の傾斜カム部65、この傾斜カム部65に関わり合うロック解除用突起92の先端部、及び前記主バネ部材4の他端部は想像線で示している。また、壁面Wや掲示物Kも想像線で示している。図7は、前記掲示用具1を示す分解斜視図である。
次いで、この掲示用具1の使用態様について説明する。
この実施形態の掲示用具1は、主にホワイトボード等の磁性体製の壁面Wに磁力により吸着させて使用するものである。
この掲示用具1は、例えば壁面Wに吸着させた状態で両挟持部2、3間に掲示物Kを適宜挟持させて掲示することができる。すなわち、この掲示用具1を壁面Wに吸着させた状態で、他方の挟持体3の基端部3bを壁面W方向すなわち一方の挟持体2の基端部2b方向に主バネ部材4の付勢力に抗して押圧したりその押圧力を緩めたりすることにより前記両挟持体2、3を開閉させることができる。そのため、前記両挟持体2、3の挟持部2a、3a間に用紙等の掲示物Kを自由に挟持させたり離脱させたりすることができる。
さらに、この掲示用具1は、掲示物Kをより正確な姿勢で掲示したい場合等のために、所定の開き姿勢(O)においてロックすることができるようになっている。詳述すれば、閉じ姿勢(C)から前記他方の挟持体3の基端部3bを押圧操作し続けると、この挟持体3の爪部31が一方の挟持体2側に設けたロック部材6の係合部64に係合して、図5に示すような開ロック状態(L)となる。具体的には、他方の挟持体3が所定の開き姿勢(O)に近づいた段階でこの挟持体3の爪部31が前記ロック部材6の係合部64の縁に当接することになり、さらに他方の挟持体3を所定の開き姿勢(O)まで回動させることにより、前記ロック部材6がロック用副バネ部材S1の付勢力に抗して一時的に図4における下方に退避して、前記爪部31が前記ロック部材6の係合部64に係合する。この状態では、押圧操作をやめても両挟持体2、3は開いたままの姿勢に保持されるため、掲示物Kを両手で位置合わせしながら両挟持体2、3の挟持部2a、3a間に挿入することができる。しかる後、解除ボタン7を押圧すると、解除ボタン7及びロック解除用フレーム9が、前記主バネ部材4に比べてはるかに反発力の小さな前記解除ボタン用副バネ部材S2の付勢力に抗して他方の挟持体3の内面3sから離間する方向に回動し、前記ロック解除用フレーム9に設けられたロック解除用突起92の先端が前記ロック部材6の傾斜カム部65に当接し、摺動することになる。その結果、前記ロック部材6がロック用副バネ部材S1の付勢力に抗しながら図5及び図6における下方にスライド移動することになり、このロック部材6の係合部64と前記他方の挟持体3の爪部31との係合が解除され、図6に示すような状態となる。そのため、解除ボタン7に対する押圧操作をやめると同時に、他方の挟持体3が閉じる方向にすばやく回動し、開ロック状態(L)が解除される。従って、図4に示すように、位置決めして挿入した掲示物Kが両挟持部2a、3a間に挟持されて掲示されることになる。なお、前記解除ボタン7の押圧操作に際して、解除ボタン7及びロック解除用フレーム9は、反発力の大きな主バネ部材4による影響は受けない。
以上に述べた構成のものによれば、開ロック状態(L)を解除する際に、反発力の大きな主バネ部材4をさらに弾性変形させる必要が全くなく、小さな操作力により開ロック状態(L)を解除することができる。すなわち、この掲示用具1では、解除ボタン7に対する操作力が主バネ部材4を介することなく直接ロック部材6に伝達され、その開ロック状態(L)が解除されるため、両挟持体2、3の相対姿勢を主ばね部材の付勢力に抗しつつさらに変化させて開ロック状態(L)を解除するものに比べて、小さな操作力で開ロック状態(L)を解除することができる。
以上に述べた構成のものによれば、開ロック状態(L)を解除する際に、反発力の大きな主バネ部材4をさらに弾性変形させる必要が全くなく、小さな操作力により前記開ロック状態(L)を解除することができる。すなわち、この掲示用具1では、解除ボタン7に対する操作力が主バネ部材4を介することなく直接ロック部材6に伝達され、その開ロック状態(L)が解除されるため、両挟持体2、3の相対姿勢を主ばね部材4の付勢力に抗しつつさらに変化させて開ロック状態(L)を解除するものに比べて、小さな操作力で開ロック状態(L)を解除することができる。
なお、本発明は以上に述べた実施形態に限らない。
例えば、解除ボタンの位置は前記実施形態のように挟持体の角部に設けたものに限られず、種々の位置に設けることが可能である。但し、解除ボタンを挟持体の角部に設けておけば、挟持体を開閉させるための操作を行う際に解除ボタンが邪魔にならないという利点が得られる。
また、解除ボタンは、前記他方の挟持体の外面よりも内側に配されている必要はなく、前記他方の挟持体の外面よりも突出した状態で設けてもよいが、前記実施形態のように、前記他方の挟持体の外面よりも内側に配しておけば、解除ボタンの誤操作により開ロック状態が意図せず解除する不具合が生じにくい。
ここで、解除ボタンを前記他方の挟持体の角部以外に設けられており、かつ前記他方の挟持体の外面よりも内側に配されていないものの例として、図8及び図9を参照しつつ以下に示す第二の実施形態のものが挙げられる。なお、以下の説明において、前述した第一の実施形態におけるものと同一又は対応する各部位には、同一の名称及び符号を付し、説明を省略又は簡略化する。
この実施形態の掲示用具10の解除ボタン7は、図8に示すように、前記他方の挟持体3の中央部基端寄りに設けた解除ボタン通過窓3zを通過し前記他方の挟持体3の外面3tよりも外方に突出している。この解除ボタン7は、前記主バネ部材4に比べて反発力がはるかに小さい板バネ状の図示しない解除ボタン用副バネ部材の基端側に一体に設けられている。前記解除ボタン用副バネ部材S2は、ネジやリベット等の止着具を介してロック解除用フレーム9に接続されており、前記他方の挟持体3の内面3sに対向している。前記ロック解除用フレーム9は、図9に示すように、下端部における両側縁近傍にアーム状の枢結部91を備えており、これらの枢結部91を前記枢結軸8に軸支させることにより、その上端部9a側(前記挟持部3aと反対側)が前記他方の挟持体3の内面3sから離間する方向に回動し得るようになっている。前記第2のロック解除用フレーム9にも、前記主バネ部材4の付勢力を受けないようにすべく、前記主バネ部材4の他端部4bを通過させるための主バネ通過窓9bを設けている。なお、前記解除ボタン7及びロック解除用フレーム9は、前記解除ボタン用副バネ部材により待機位置(w)に弾性保持されており、この待機位置(w)において前記解除ボタン7が前記解除ボタン通過窓3zから最大限突出するようになっている。このロック解除用フレーム9の上端部には、前記ロック部材6の傾斜カム部65を押圧して前記ロック部材6を下方にスライド移動させるためのロック解除用突起92を設けている。このロック解除用突起92の巾方向両端部分には、ロック部材6の係合部64と干渉しないようにすべく凹欠部92xが設けられている。
また、本実施形態のロック部材6は、以下に述べる点で前述した第一実施形態におけるものと異なる。すなわち、図8及び図9に示すように、ロック部材6の第2の起立部63の延出端側には、その巾方向両端部分に、前記他方の挟持体3の爪部31に係合し得る係合部64が設けられており、その巾方向中央部分には、傾斜カム部65が設けられている。
そして、本実施形態では、前記他方の挟持体3の爪部31は、図9に示すように、その平面視における右角部分でなく巾方向中央部に、ロック部材6の傾斜カム部65との干渉を避けるための凹欠部31xを有している。
以上に述べた第二実施形態の掲示用具の構成によっても、解除ボタン7に操作力を加えることにより、主バネ部材4を介することなく、前記ロック解除用フレーム9を経由してロック部材6に操作力を伝達し前記開ロック状態を解除させることができるので、本発明の最も主要な効果、すなわち両挟持体2、3の相対姿勢を主ばね部材4の付勢力に抗しつつさらに変化させて開ロック状態(L)を解除するものに比べて、小さな操作力で開ロック状態(L)を解除することができるという効果を得ることが可能である。
さらに、前記実施形態では、マグネットを備えたものについて説明したが、吸盤等マグネット以外の吸着手段により壁面に吸着して使用できるようにしたものであってもよい。なお、マグネットを備えたものにした場合には、挟持体に対して相対動作を行うロック部材を非磁性体にしておけば、ロック部材の円滑な動作を担保することができる。非磁性体としては、前記実施形態で採用したステンレスに限らず、アルミニウムや樹脂等も考えられる。逆に、マグネット以外の吸着手段により壁面に吸着して使用できるようにしたものであれば、挟持体に対して相対動作を行うロック部材は非磁性体であっても磁性体であってもかまわない。
また、対をなす挟持体は、軸により枢結されたものに限られず、開閉動作し得るものであればどのようなものであってもよい。
その他、本発明の趣旨を損ねない範囲で種々に変更してよい。
1、10…掲示用具
2、3…挟持体
4…主バネ部材
5…制御手段
6…ロック部材
7…解除ボタン
(R)…ロック解除状態
(L)…開ロック状態

Claims (5)

  1. 開閉動作可能な対をなす挟持体と、これら両挟持体を閉じ方向に付勢する主バネ部材と、この主バネ部材の付勢力により両挟持体が閉じるのを許容するロック解除状態又は前記両挟持体を所定の開き姿勢でロックする開ロック状態に選択的に切り換える制御手段とを備えた掲示用具であって、
    前記制御手段が、一方の挟持体に設けられ前記主バネ部材の付勢力に抗しつつ他方の挟持体に係合して前記両挟持体を前記開ロック状態とするロック部材と、前記主バネ部材を介することなく前記ロック部材を移動させて前記開ロック状態を解除させるための解除ボタンとを備えたものである掲示用具。
  2. 前記両挟持体は、中間部同士が枢結され先端側に前記掲示物を挟持するための挟持部を備えたものであり、一方の挟持体の基端部と他方の挟持体の基端部とを相寄る方向に操作することにより前記両挟持部同士を前記主バネ部材の付勢力に抗して離間させることができるようにしたものである請求項1記載の掲示用具。
  3. 前記他方の挟持体の基端部における角部分に前記解除ボタンが配されている請求項2記載の掲示用具。
  4. 前記解除ボタンが、前記他方の挟持体の外面よりも内側に配されている請求項2又は3記載の掲示用具。
  5. 前記ロック部材が、非磁性体である請求項1、2、3又は4記載の掲示用具。
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