JP2019017094A - 無線通信装置及び無線通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぎながら、好適に情報伝送を行なう。【解決手段】端末局は、例えばMCSやRSSIから、(受信可能範囲内にいる)他の端末局の距離を推定し、距離に対して重み付けした値に応じて、自分の送信電力を制御する。例えば、距離に対して重み付けした値から、距離が遠くの端末局が増えたと推定される場合には、自分の送信電力を下げるようにする。この結果、マルチホップでの送信が明示的に行なわれるようになり、且つ、マルチホップ先の電波干渉を抑制することが可能である。【選択図】 図3

Description

本明細書で開示する技術は、主にメディアの占有状態に応じてメディアへのアクセスを制御する無線通信装置及び無線通信方法に係り、例えば、メッシュ・ネットワークのように同一のチャネル上で複数の端末局が存在する通信環境下で情報伝送する無線通信装置及び無線通信方法に関する。
無線技術を用いたネットワークでは、「アクセスポイント」などとも呼ばれる制御局の配下で各端末が情報伝送を行なう構成方法が広く知られている。各端末局は、アクセスポイントを介して同期をとりながら、無線通信を行なう。例えば、端末局は情報伝送に必要な帯域を予約し、他の端末局の情報伝送と衝突が生じないようにチャネルを利用する。しかしながら、このようなネットワークの構成方法では、端末同士で非同期通信を行なう際にも、アクセスポイントを介して無線通信する必要があり、チャネルの利用効率が半減してしまうという問題がある。
これに対し、無線ネットワークの他の構成方法として、端末局同士がアクセスポイントを介さず、直接非同期的に無線通信を行なう「アドホック(Ad−hoc)通信」が考案されている。例えば、IEEE802.11系の無線LAN(Local Area Network)システムでは、アクセスポイントが介在するインフラストラクチャー・モードの他、アクセスポイントを配さず各端末局が自律分散的にピア・ツウ・ピア(Peer to Peer)で動作するアドホック・モードが用意されている。
アドホック・ネットワークでは、アクセスポイントのような、端末局間で同期をとる手段がない。このため、同一チャネルを複数の端末局が使用する際に、競合を回避する必要がある。競合を回避する代表的なアクセス方式として、CSMA(Carrier Sense Multipple Access:キャリア検出多重接続)が知られている。CSMAでは、送信情報のある端末局は、送信に先立ちメディアの占有状態を確認し、メディアがクリアである場合に送信を開始する、という手順によって衝突を回避する。
また、CSMAでは、隠れ端末の問題がある。ここで、隠れ端末とは、互いの無線信号が到達しない状態にある端末局である。隠れ端末のキャリアを検出することができないので、CSMAのみでは隠れ端末との衝突を回避できない。
隠れ端末との衝突を回避する方法として、RTS/CTSが考案されている。送信元の通信局が送信要求パケットRTS(Request To Send)を送信し、データ送信先の通信局から確認通知パケットCTS(Clear To Send)を受信したことに応答してデータ送信を開始する。そして、隠れ端末は、RTS又はCTSのうち少なくとも一方を受信することができるので、RTS/CTSに基づくデータ伝送が行なわれると予想される期間だけ自局の送信停止期間を設定して、衝突を回避する。
しかしながら、CSMAに基づくアクセス方式においては、上記のように衝突を回避できたとしても、同一のチャネル上で情報送信しようとする端末局数に応じて送信可能な機会が減少するという問題がある。ある端末局が、極めて隣接する場所に存在しており当該局との間のパスロスが他局との間のパスロスに比べて著しく小さい端末局との通信を行ないたい場合であっても、他の端末局の信号を受信すると、衝突回避のため送信することが許されない(例えば、特許文献1を参照のこと)。つまり、チャネル上でトラフィック量が増加すると、近隣の端末局への干渉量が増加し、近隣の端末局が使用する帯域を制限してしまう。
本明細書で開示する技術の目的は、メディアの占有状態に応じてメディアへのアクセスを制御する方式で、好適に情報伝送を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法を提供することにある。
本明細書で開示する技術のさらなる目的は、他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぎながら、好適に情報伝送を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法を提供することにある。
本願は、上記課題を参酌してなされたものであり、請求項1に記載の技術は、
無線信号を送信する送信部と、
無線信号を受信する受信部と、
前記送信部の送信電力を制御する送信電力制御部と、
周辺の端末局との遠近に応じて干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示する干渉抑制部と、
を具備する無線通信装置である。
本願の請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、距離の遠い端末局への干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示するように構成されている。
本願の請求項3に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、通信可能な他の端末局との距離によって重み付けされた判定値に応じて、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示するように構成されている。
本願の請求項4に記載の技術によれば、請求項3に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、前記判定値に基づいて距離が遠くの端末局が増えたと推定される場合には送信電力の低下を指示するように構成されている。
本願の請求項5に記載の技術によれば、請求項3に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、前記判定値に基づいて距離が遠くの端末局が減ったと推定される場合には送信電力の増加を指示するように構成されている。
本願の請求項6に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、現在通信中の端末局より距離の遠い端末局への干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の減少を指示するように構成されている。
本願の請求項7に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、通信可能な端末局が存在し、且つ、最も離れていると推定される端末局が通信を行なう対象でない場合には、送信電力の減少を指示するように構成されている。
本願の請求項8に記載の技術によれば、請求項7に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、通信可能な端末局が所定台数未満のときには、送信電力の減少を指示しないように構成されている。
本願の請求項9に記載の技術によれば、請求項7に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、メッシュ・ネットワークにおけるグループの所属状況、通信履歴、又は、nexthopの指定に基づいて、最も離れていると推定される端末局が通信を行なう対象か否かを判定するように構成されている。
本願の請求項10に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、隠れ端末との干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示するように構成されている。
本願の請求項11に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、自分のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定し、前記総数が所定値を超えるときには、前記送信電力制御部の送信電力の減少を指示するように構成されている。
本願の請求項12に記載の技術によれば、請求項11に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、各端末局が送信するビーコン又はアクション・フレームに含まれるBeacon Interval Timing Elementに基づいて、自分のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定するように構成されている。
本願の請求項13に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信させるように構成されている。
本願の請求項14に記載の技術によれば、請求項13に記載の無線通信装置の前記干渉抑制部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信する際に、前記送信電力制御部に送信電力の増加を指示するように構成されている。
本願の請求項15に記載の技術によれば、請求項13に記載の無線通信装置の前記干渉制御部は、送信電力に関する情報を載せたパケットをブロードキャスト転送、又は、マルチキャスト通信により送信させるように構成されている。
本願の請求項16に記載の技術によれば、請求項13に記載の無線通信装置の前記干渉制御部は、送信電力に関する情報として他の端末局に対する送信電力の制御要求を送信するように構成されている。
本願の請求項17に記載の技術によれば、請求項13に記載の無線通信装置の前記干渉制御部は、送信電力に関する情報として自分の送信電力に関する情報を送信するように構成されている。
本願の請求項18に記載の技術によれば、請求項13に記載の無線通信装置の前記干渉制御部は、他の端末局から送信電力に関する情報を受信したことに応じて、自分の送信電力の制御を行なうように構成されている。
本願の請求項19に記載の技術によれば、請求項1に記載の無線通信装置は、前記受信部の信号検出能力を制御する信号検出能力制御部をさらに備えている。そして、前記干渉抑制部は、送信電力の変更に応じて、前記信号検出能力制御部に信号検出能力の変更を指示するように構成されている。
また、本願の請求項20に記載の技術は、
周辺局との遠近に応じた干渉を推定する推定ステップと、
前記干渉を抑制するように、データ送信時における送信電力を制御する送信電力制御ステップと、
を有する無線通信方法である。
本明細書で開示する技術によれば、他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぎながら、好適に情報伝送を行なうことができる、優れた無線通信装置及び無線通信方法を提供することができる。
本明細書で開示する技術を適用した無線通信装置は、例えば、CSMAに基づいて無線アクセス制御が行なわれるネットワークにおいて、端末局として自律的に動作し、送信電力を制御することで他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会を無駄に減少させないようにすることができる。
本明細書で開示する技術を適用した無線通信装置は、自分から距離の遠い端末局への干渉を抑制して、送信機会を向上させることができる。
なお、本明細書に記載された効果は、あくまでも例示であり、本明細書で開示する技術の効果はこれに限定されるものではない。また、本明細書で開示する技術が、上記の効果以外に、さらに付加的な効果を奏する場合もある。
本明細書で開示する技術のさらに他の目的、特徴や利点は、後述する実施形態や添付する図面に基づくより詳細な説明によって明らかになるであろう。
図1は、本明細書で開示する技術を適用した無線通信装置100の構成を示した図である。 図2は、アドホック・ネットワークの構成例を模式的に示した図である。 図3は、マルチホップ通信を行なうネットワークの構成例を模式的に示した図である。 図4は、異なるグループが混在するメッシュ・ネットワークの構成例を模式的に示した図である。 図5は、図4中のSTA0が送信電力を下げてパケットの到達範囲を縮小させた様子を示した図である。 図6は、隠れ端末が存在するネットワークの構成例を模式的に示した図である。 図7は、Bescon Interval Timing Elementのデータ・フォーマットを示した図である。 図8は、Beacon Interval Timing Elementを用いて隠れ端末の台数を推定する方法を説明するための図である。 図9は、端末局毎に送信電力に偏りのあるネットワークの構成例を示した図である。 図10は、無線通信装置100が、他の端末局の距離情報に基づいて自分の送信電力を制御するための処理手順を示したフローチャートである。 図11は、無線通信装置100が、通信を行なっていない遠距離の端末局への干渉を抑制するよう自分の送信電力を制御するための処理手順を示したフローチャートである。 図12は、無線通信装置100が、実質的に影響のある端末局の存在に応じて自分の送信電力を制御するための処理手順を示したフローチャートである。 図13は、端末局毎に送信可能範囲が不均一になっている無線ネットワーク環境を例示した図である。 図14は、信号検出の閾値を上げた端末局にとっての他の端末局の仮想的な送信可能範囲を示した図である。
以下、図面を参照しながら本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。
本明細書で開示する技術は、IEEE802.11などで採用されている、CSMAに基づくアクセス方式を適用した無線ネットワークに適用することができる。例えば、IEEE802.11sで規定されているようなメッシュ・ネットワークに、本明細書で開示する技術を適用することができる。この種の無線ネットワークでは、近隣に同一のチャネルを使用する複数の端末局が存在することが想定される。
近接する端末局間で自律的に相互接続する通信方法として、アドホック通信、アドホック・ネットワークなどが知られている。図2には、アドホック・ネットワークの構成を模式的に示している。このようなネットワークにおいては、各端末局STA0〜STA4は、アクセスポイントのようなマスター局に依存することなく、近接する端末局と相互に直接通信を行なうことが可能である。図中、直接通信が可能な端末局同士をそれぞれ直線a〜gで結んでいる。各端末局STA0〜STA4は、CSMAに基づく無線アクセス方式を採用するものとする。また、アドホック・ネットワークでは、新たに近隣に端末局が現れると、この端末局も自由にネットワークに参加することができる。
各端末局は、自律的に近接する端末局と相互接続するだけでなく、他の端末局間でやり取りされる情報をバケツリレー的に転送(中継)するシナリオも考えられる。例えば、図2において、STA0は、電波が届かないなどの理由から、STA1及びSTA3にしか直接通信できないが、STA3がSTA0のデータを転送(中継)してあげることで、STA0とSTA4は互いに情報をやり取りすることが可能となる。このように端末局が互いにバケツリレーを行ない、遠くの端末局に情報を届ける方法は、マルチホップ・リレーと呼ばれる。マルチホップ通信を行なうネットワークは、メッシュ・ネットワークとして一般に知られている。
図2では、5台の端末局しか描いていないが、メッシュ・ネットワークなどでは、近隣に同一のチャネルを使用する複数の端末局が存在することが想定される。
CSMAに基づくアクセス方式においては、各端末局は、パケットの送信に先立ちメディアの占有状態を確認し、メディアがクリアである場合に送信を行なう。パケットの衝突を避けるために、言い換えれば、端末局は、自分とはたとえ関係のないパケットを受信した場合でも、パケットの送信機会が制限される。これに関連して、CSMAに基づくアクセス方式のメッシュ・ネットワークなどでは、以下のような問題点(1)〜(4)がある。
問題点(1)不要な電波干渉
端末局が隣接するノード数に応じて送信電力及び信号検出能力を制御して、通信可能な端末局の台数を制限することができる(例えば、特許文献1を参照のこと)。しかしながら、この方法では、送信電力及び信号検出能力を制御するトリガーとして、通信可能な端末局の台数しか考慮しないので、所定台数に達しない限り、送信電力の制御は行なわれない。例えば、直接データ通信を行なっていない端末局に対するパケットを多く検知した場合であっても、送信電力制御が行なわれない。このため、端末局が、自分にとって関係のないデータ通信によって自分のデータ送信機会が制限されてしまう、という問題がある。また逆に、端末局が自分の通信によって、その通信には関係ない他の端末局の送信機会を制限してしまう、という問題がある。
問題点(2)隠れ端末による送信機会の減少
CSMAに基づくアクセス方式においては、隠れ端末によるパケットの衝突を避けるために、RTS/CTSによって隠れ端末の送信機会を抑制する(前述)。端末局が隣接するノード数に応じて送信電力及び信号検出能力を制御して、通信可能な端末局の台数を制限する方法では(例えば、特許文献1を参照のこと)、隠れ端末については特に考慮されない。このため、隠れ端末が増えた場合であっても、端末局は特に送信電力の制御を行なわない。しかしながら、RTS/CTSの仕組み上、隠れ端末が増えた場合は干渉する可能性が増えるので、干渉を回避するために送信機会が制限されてしまうという問題がある。
問題点(3)送信電力の不一致による電波干渉
端末局毎に送信電力を制御すると、送信電力の不一致によるアクセス制御の不均一が生じる。これを解消するために、端末局が送信電力に応じて信号検出能力を制御する方法が考えられる(例えば、特許文献1を参照のこと)。しかしながら、信号検出能力を制御したとしても、他の端末局から送出されたパケットによる電波干渉は依然として発生する。このため、データの衝突が発生し、スループットが上がらないという問題がある。
問題点(4)相手の送信電力の推定が困難
通常、通信相手の送信電力と受信RSSIの差分に基づいてパスロス情報を推定し、パスロス情報とパケット・ロス率に基づいて適切なMCS(Modulation and Coding Scheme)を決定する(MCSは、パケット送信に用いるPhyレート、符号化率、変調方式の組み合わせを示すインデックス番号である)。ところが、上記のパスロスの推定方法は、通信相手となる端末局の送信電力が一定(若しくは既知)であることが前提となる。後述するように、干渉抑制などの目的で各端末局が個別に送信電力制御を行なう場合、送信電力は一定でなくなる。すなわち、通信相手の送信電力が不明であるから、RSSIを測定してもパスロスを推定することができない。この結果、端末局は適切なMCSを選択できず、チャンネルの効率的な使用が困難になる。
そこで、本明細書で開示する技術では、CSMAに基づくアクセス方式を適用した無線ネットワークにおいて、少なくとも一部の端末局は、送信電力を制御することで他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会を無駄に減少させないようにしている。
図1には、本明細書で開示する技術を適用し、CSMAに基づくアクセス方式を適用した無線ネットワークにおいて端末局として動作することができる無線通信装置100の構成を示している。無線通信装置100の実体は、無線機の他、パーソナル・コンピューターや、スマートフォンなどの多機能情報端末、ネットワーク・プリンター、ネットワーク・ドライブといった無線LAN機能を搭載した各種情報機器などである。
図示の無線通信装置100は、送信部110と、受信部120と、送信部110及び受信部120が共用する送受信アンテナ101と、送信部110から送出する送信データ並びに受信部120で受け取った受信データの処理を行なう上位層処理部130と、干渉除去部140を備えている。
送信部110及び受信部120は、主に物理(Phy)層の処理を行なう。また、上位層処理部130は、CSMAに基づくメディア接続制御(Media Access Control:MAC)の処理、及びMAC層より上位層に相当する処理を行なう。
上位層処理部130は、MAC層処理として、CSMAに基づくネットワークへのアクセス制御やRTS/CTSを用いたデータ送受信、ビーコンの送受信並びに隣接端末局のビーコン送信タイミング(TBTT:Target Beacon Transmission Time)の管理などを行なう。また、上位層処理部130は、例えばユーザーの要求などに応じて所定のアプリケーションを起動する。アプリケーションは、通信相手となる端末局に送信する送信データを生成したり、通信相手から送られてきた受信データの処理を行なったりする。
送信部110は、チャネル符号化部111と、変調部112と、RF送信部113と、送信電力制御部114を備えている。
チャネル符号化部111は、上位層処理部130から渡された送信データを符号化し、さらには誤り訂正符号化する。変調部112は、誤り訂正符号化された送信データに対しOFDMなどの変調処理を施す。そして、RF送信部113は、変調した後のディジタル信号をアナログ信号に変換し、さらにRF帯へのアップ・コンバート、電力増幅などのRF送信処理を行なった後、アンテナ101から送出する。送信電力制御部114は、後述するように、干渉抑制部140からの指示に従って、RF送信部113に対して電力増幅の指示値を出力し、送信電力を制御する。
受信部120は、RF受信部121と、復調部122と、チャネル復号部123と、信号検出能力制御部125を備えている。
RF受信部121は、アンテナ101で受信した信号の低雑音増幅、ダウン・コンバート、ディジタル信号への変換などのRF受信処理を行なう。復調部122は、受信ディジタル信号にOFDMなどの復調処理を施す。そして、チャネル復号部123は、復調した後の受信データを復号し、さらには誤り訂正して、上位層処理部130に渡す。
信号検出能力制御部125は、例えば干渉抑制部140からの指示に従って、受信部120内の復調部122における信号検出能力を変更する。ここで、信号検出は、一般には、受信パケットのプリアンブル部分の信号の存在を検出することであり、同期処理の一部として位置付けされる。したがって、信号検出能力制御部125は、プリアンブル検出に設定する閾値を変更することで信号検出能力を制御することができる。あるいは、信号受信系にスイッチとアッテネーターを挿入し、信号検出能力を落としたい場合には、受信信号をアッテネーター経由で受信信号として採用するという手段を採ることもできる。あるいは、AD変換のビット幅を調整する手段をとることもできる。信号検出能力を下げる場合には、少ないビット幅のAD変換を行なってより多くの量子化誤差を許容し、等価的に受信信号のSNRを低減させる。
干渉抑制部140は、他の端末局への干渉を抑制し、他の端末局の送信機会を減少させないように、あるいは自分の送信機会の減少を抑制するように、送信電力制御部114に対して送信電力の変更指示を適宜出力する。干渉抑制部140は、他の端末局への干渉を抑制する処理として、例えば以下の(1)〜(3)を行なう。これらをまとめると、干渉抑制部140は周辺の端末局との遠近に応じて干渉を抑制するように送信電力を制御する、と言うことができる。但し、各処理(1)〜(3)の詳細については後述に譲る。
(1)受信RSSIの低い(言い換えれば、距離の遠い)端末局への干渉抑制
(2)通信中の端末局より距離の遠い端末局への干渉抑制
(3)隠れ端末による送信機会の減少の抑制
干渉抑制部140は、上記のような干渉抑制処理を行なうために、上位層処理部130で行なわれているパケット送受信処理を監視したり、チャネル符号化部111に入力される送信データやチャネル復号部123により復号した後の受信データから抽出した特徴量を解析したりして、周囲の端末局に与える干渉や自分が受ける干渉を推定するようにしている。干渉抑制部140は、送信部110、受信部120、又は上位層処理部130のいずれかの内部に配置することも、これらとは独立して配置することも可能である。
また、干渉抑制部140は、送信電力の変更に合わせて、送信部110からの送信可能範囲と受信部120における受信可能範囲がバランスするように、信号検出能力制御部125に対して復調部122における信号検出能力の変更を指示することができる。また、干渉抑制部140は、他の端末局との送信電力の管理(送信電力情報の共有や他の端末局の送信電力制御など)を行なう。
ここでは、CSMAに基づく無線アクセス方式のネットワークで端末局として動作する無線通信装置100が、受信RSSIの低い(距離の遠い)端末局への干渉を抑制する実施例について説明する。以下で説明するように、端末局は、通信可能な他の端末局との距離によって重み付けされた値に応じて、自分の送信電力を制御することで、距離の遠い端末局への干渉を抑制する。
IEEE802.11sのような、マルチホップ通信を行なうネットワークでは、パケットをバケツリレーで送信することが可能である。このような場合、距離が遠いなどの理由で電波状況が良好でない端末局に対しては、直接パケットを送信するよりも、途中の端末局(中継局)を経由して送信した方が、効率よく安定してデータ送信を行なうことが可能である。
例えば、図3に示すようなネットワーク構成において、マルチホップ通信について考察してみる。同図では、6台の端末局STA0〜STA5が動作している。このうちSTA0から送出するパケットの到達範囲を、参照番号301で示す楕円で囲んでいる。
STA5は、STA0のパケット到達範囲301の境界付近に存在する。このため、STA0からの送信パケットは、STA5に届いたり届かなかったりする。すなわち、STA0からSTA5へ通信する際は、電波状態が安定しないので、マルチホップのネットワークでは、STA3を経由してSTA0からSTA5へ通信するような経路302、303が形成される。
つまり、図3に示す例では、STA0とSTA5は直接通信を行なわない。しかしながら、STA0が送出したパケットをSTA5が受信できた場合は、STA5は衝突を回避するために送信が制限されてしまう。
また、そもそもSTA0とSTA5が同一の通信グループに所属していない場合(IEEE802.11sであれば、STA0とSTA5がそれぞれ異なるmesh idを持つグループに所属している場合)でも、STA5がSTA0の送信のパケットの到達可能範囲301内にいる場合には、上記と同様に、電波干渉を回避するために、STA5の送信機会が抑制されてしまう。
そこで、本実施例では、 無線通信装置100が例えばSTA0として動作する際には、通信可能な他の端末局STA1〜STA5との距離によって重み付けされた値に応じて、自分の送信電力を制御することで、STA5のような距離の遠い端末局への干渉を抑制するようにしている。
具体的には、干渉抑制部140は、例えばMCSやRSSIから、(受信可能範囲内にいる)他の端末局の距離を推定し、距離に対して重み付けした判定値に応じて、送信電力制御部114に対して送信電力の制御を指示する。例えば、距離に対して重み付けした判定値から、距離が遠くの端末局が増えたと推定される場合には、自分の送信電力を下げるようにする。この結果、マルチホップでの送信が明示的に行なわれるようになり、且つ、マルチホップ先の電波干渉を抑制することが可能である。
ここで、距離に対して重み付けした値の一例は、 下式(1)に示すように、各端末局k(但し、kは通し番号とする)のRSSI値Rkを基にした距離を表す値1/Rkに係数αを掛けたものの合計値である。干渉抑制部140は、この合計値を、送信電力の制御を決める判定値に用いる。
判定値が所定の閾値βを超えた場合には、距離が遠くの端末局が増えたと推定されるので、下式(2)に示すように、自分の送信電力を下げて、マルチホップ先の電波干渉を抑制するようにする。一方、判定値が所定の閾値γを下回った場合には、距離が遠くの端末局が減ったと推定されるので、下式(3)に示すように、自分の送信電力を上げて、データ送信を確実に行なうためのマージンを確保するようにする。
なお、上式(1)に示した判定値の変化に伴って送信電力が頻繁に変化しないように、送信電力の減少の閾値βと送信電力の増加の閾値γを異なる値(β≠γ)に設定すればよい(例えば、γ<β)。
図10には、マルチホップのネットワーク内で端末局として動作する無線通信装置100が、他の端末局の距離情報に基づいて自分の送信電力を制御するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、受信部120で、周囲の端末局からの受信パケットのRSSIを計測する(ステップS1001)。
干渉抑制部140は、受信部120で計測された各端末局のRSSIを取得して、上式(1)に従って、送信電力の制御を決める判定値を計算する(ステップS1002)。
干渉抑制部140は、算出した判定値を、送信電力を減少させる閾値βと大小比較する(ステップS1003)。ここで、上式(2)で示したように、判定値が送信電力の減少の閾値βを超える場合には(ステップS1003のYes)、干渉抑制部140は、送信電力制御部114に対して、送信電力を減少するよう指示を出す(ステップS1004)。送信電力制御部114は、この指示に応答して、RF送信部113における電力増幅を制御する。なお、ビーコンを含むすべての送信パケットに対して、計算された送信電力を用いる。
一方、判定値が送信電力の減少の閾値β以下の場合には(ステップS1003のNo)、続いて、干渉抑制部140は、算出した判定値を、送信電力を増加させる閾値γと大小比較する(ステップS1005)。そして、上式(3)で示したように、判定値が送信電力の増加の閾値γを下回るときには(ステップS1005のYes)、干渉抑制部140は、送信電力制御部114に対して、送信電力を増加するよう、RF送信部113に対して電力増幅の指示を出す(ステップS1006)。自分の送信電力を制御することで、距離の遠い端末局への干渉を抑制することができる。なお、ビーコンを含むすべての送信パケットに対して、計算された送信電力を用いる。
また、ステップS1004又はステップS1006で送信電力を変更したときには、これに併せて、干渉抑制部140は、信号検出能力制御部125に対して、受信部120内の復調部122における信号検出能力を変更するよう指示する(ステップS1007)。例えば、送信電力を減少させたときには、送信可能範囲が縮減するので、これに伴って、小さな電力で受信されるパケットを検出しないように調整する。但し、送信電力の変更に伴い、信号検出能力の調整も行なうかどうかは任意である。
また、変更した後の送信電力で、算されたパス・メトリックと実際の値に齟齬が生じ、送信データのパケット・ロスなど不具合が発生する可能性があるので、パス・メトリックの再計算を実施する(ステップS1008)。但し、送信電力の変更に伴いパス・メトリックの再計算も行なうかどうかは任意である。
なお、上記のステップS1004での送信電力を減少する処理では、例えば、無線通信装置100が現在のデータ伝送を保持できる必要最小限となる、最低送信電力まで減少させるようにしてもよい。ここで言う最低送信電力は、現在伝送しているデータに必要なデータ伝送速度、RSSIやMCSから得られたパスロス情報、データのQoSに基づいて算出することができる。また、ステップS1004で送信電力を最低送信電力まで引き下げる場合には、ステップS1006での送信電力を増加する処理では、引き下げる前の送信電力に戻す操作であっても良い。
上記の説明では、RSSI値を端末局との距離と相関のある値として利用したが、本明細書で開示する技術の要旨はこのような判定値の計算方法に限定されるものではない。例えば、IEEE802.11s以外の無線モジュールを使用して、周囲の端末局までの距離を推定するようにしてもよい。また、カメラ(例えば、ステレオカメラ)などの撮像画像から各端末局までの距離を算出するようにしてもよい。
ステップS1007で行なわれる、受信部120の信号検出能力の制御について説明を補足しておく。
各端末局が上記のように送信電力制御をそれぞれ個別に行なうと、端末局によって送信電力が異なる状況が発生する。このような場合、送信電力の大きな方の端末局が送信機会を得る可能性が高くなり、端末局毎の送信機会が不均一になることが懸念される。
図13には、端末局毎に送信可能範囲が不均一になっている無線ネットワーク環境を例示している。図示の例では、STA0からSTA5までの6台の端末局が存在している。そして、矢印1301で示す方向で、STA0からSTA1へデータ送信が行なわれ、矢印1302で示す方向で、STA2からSTA3へデータ送信が行なわれ、矢印1303で示す方向で、STA4からSTA5へデータ送信が行なわれるものとする。なお、ここでは、Wi−Fi Directやメッシュ・ネットワークなど、各端末局がピア・ツー・ピアで接続し、伝送している場合を想定している。
STA0は、送信電力を下げている。STA0の送信可能範囲は、参照番号1304で示す楕円で表わされるように、小さくなっている。一方、STA4は、送信電力が大きいままである。STA4の送信可能範囲は、参照番号1305で示す楕円で表わされるが、STA0を含んでいる。このような状況でCSMAに基づく無線アクセスを行なうと、STA0は、STA4から送出される信号を検出できるため、例えばSTA4のRTSパケットを受信するとデータの送信を停止する。一方、STA4は、STA0の信号を検出できないので、例えばSTA0のRTSパケットを検出せず、自分のデータ送信を行なってしまう可能性がある。
このような送信機会の不均一性を軽減するために、STA0は、送信電力を変更したときには、自分の信号検出能力も併せて制御する。すなわち、STA0では、受信部120内の復調部122における信号検出の閾値を変更する。STA0は、自分の送信電力を小さくしたときには、復調部122における信号検出の閾値を上げることによって、信号検出範囲を狭くする。
図14には、STA0が信号検出の閾値を上げたときの、STA0にとってのSTA4の仮想的な送信可能範囲を示している。図示のように、STA0が自分の送信可能範囲1401を小さくしたときに、併せて信号検出範囲を狭くすることにより、STA4の送信可能範囲を参照番号1402で示すように狭くすることと同様の効果を得ることができる。STA0は、STA4の信号を検出できなくなるので、例えばSTA4のRTSパケットを検出せず、自分のデータ送信を行なうことが可能になる。
また、ステップS1008で行なわれる、パス・メトリックの再計算について説明を補足する。
IEEE802.11sを始めとする無線メッシュ・ネットワークでは、経路を選択するために、経路の近さを示す値すなわちパス・メトリックを計算する。IEEE802.11sでは、物理層の伝送速度とパケット誤り率などから計算される、データ・フレームを送信する際にチャネルを占有する時間をデフォルトのパス・メトリックとして規定している。
無線ネットワークでは、伝播環境や各端末局の状況は時々刻々と変化することが想定される。このため、パス・メトリックの計算は一定の時間間隔で行なわれている。しかしながら、ステップS1008で端末局が送信電力や信号検出能力を変更すると、計算されたパス・メトリックと実際の値に齟齬が生じ、送信データのパケット・ロスなどの不具合が発生する可能性が高くなる。したがって、端末局は、自分の送信電力や信号検出能力を変更した場合には、パス・メトリックの再計算を行なうことが好ましい。
パス・メトリックの再計算は、通常の経路選択時と同様に、送信元の端末局が経路要求PREQパケットを送信することで実行される。但し、データの送信元ではなく中継ノードである端末局が送信電力を変更したときには、PREQを送信する方法ではパス・メトリックを得ることはできない。そこで、中継ノードである端末局は、経路エラーPERRパケットを送信元の端末局に送信する。PERRは、本来、無線リンクの悪化などのために設定したメッシュ・パスが利用できなくなった場合に用いられ、送信元に対してメッシュ・パスのリフレッシュ(パス・メトリックの再計算)を促す。したがって、この操作によってパス・メトリックが再計算される。
第1の実施例によれば、端末局は、自分の送信電力を減少させることで、直接通信することがない遠く離れた端末局に対する干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぐことができる。
ここでは、CSMAに基づく無線アクセス方式のネットワークで端末局として動作する無線通信装置100が、現在通信中の端末局より距離の遠い端末局への干渉を抑制する実施例について説明する。以下で説明するように、端末局は、現在通信中の端末局との通信リンクが低下されない程度に自分の送信電力を引き下げることで、現在通信中の端末局より距離の遠い端末局への干渉を抑制する。
例えばアドホックなネットワークでは、端末局は、自分にとって関係のないデータ通信のために自分の送信機会が制限されてしまうという問題がある。また逆に、自分の通信のために、関係のない他の端末局の送信機会を制限するという問題がある。
図4に示すような異なるグループが混在するメッシュ・ネットワークの構成を例にとって、端末局間の相互干渉について考察してみる。同図では、8台の端末局STA0〜STA7が動作しているが、STA0、STA1、STA2、STA3、STA4の5台がグループAに所属し、グレーで表示するSTA5、STA6、STA7の3台がグループBに所属している。また、グループAに所属するSTA0から送出するパケットの到達範囲を、参照番号401で示す楕円で囲んでいる。
STA0は、STA5とは別のネットワークに所属しているので、相互にデータをやり取りすることはない。しかしながら、STA5は、STA0のパケットの到達範囲401の中にいるので、干渉を受けてしまう。
そこで、本実施例では、無線通信装置100が例えばSTA0として動作する際には、既に十分に通信可能な端末局がいる場合で、且つ、最も離れていると推定される端末局が通信を行なう対象でない場合には、送信電力を下げてパケットの到達範囲を縮小することで、不要な電波干渉を抑制して、通信を行なう対象でない端末の送信機会の減少を防ぐことができる。
図5には、図4中のSTA0が送信電力を下げてパケットの到達範囲を縮小させた様子を示している。図中、縮小した後のSTA0の送信パケットの到達範囲を、参照番号501で示す楕円で囲んでいる。このように、STA0は、自分から最も離れたSTA5が通信に関わらない端末局であることを検知した際には、自分の送信電力を下げることで、干渉を抑制し、通信を行なう対象ではないSTA5の送信機会の減少を防ぐようにしている。
図11には、CSMAに基づく無線アクセス方式のネットワーク上で端末局として動作する無線通信装置100が、通信を行なっていない遠距離の端末局への干渉を抑制するよう自分の送信電力を制御するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
まず、受信部120で、周囲の端末局からの受信パケットのRSSIを計測する(ステップS1101)。
次いで、干渉抑制部140は、ステップS1101で計測したRSSIの情報に基づいて、各受信パケットの送信元と通信が可能かどうかをチェックし、通信が可能な端末局の台数をカウントする(ステップS1102)。そして、干渉抑制部140は、現在通信が可能な端末局が一定台数以上存在するかどうかをチェックする(ステップS1103)。
ここで、通信可能な端末局が一定台数未満の場合には(ステップS1103のNo)、後続の送信電力の制御を回避する。何故ならば、このような状況下で送信電力を下げると、通信可能な端末局の台数がさらに減少し、自分の通信機会が著しく損なわれるからである。
一方、現在通信が可能な端末局が一定台数以上存在する場合には(ステップS1103のYes)、続いて、干渉抑制部140は、通信が可能な端末局のうち最も遠距離のものを特定する(ステップS1104)。
通信が可能な各端末局との距離情報を推定する方法としては、RSSI値を距離と相関のある値として利用する他、IEEE802.11s以外の無線モジュールを使用して距離を推定する方法、カメラの撮像画像から算出する方法などが挙げられる(前述)。
そして、干渉抑制部140は、最も遠距離と判断した端末局とは通信を行なっているかどうかをチェックする(ステップS1105)。干渉抑制部140は、上記のようにグループの所属情報に基づいて、端末局と通信を行なっているかどうかを判断することができる。
最も遠距離の端末局と通信を行なっている場合には(ステップS1105のYes)、後続の送信電力の制御を回避する。何故ならば、このような状況下で送信電力を下げると、その端末局との通信が途切れてしまうからである。
一方、最も遠距離の端末局とは通信を行なっていない場合には(ステップS1105のNo)、干渉抑制部140は、送信電力制御部114に対して、送信電力を減少するよう指示を出す(ステップS1106)。送信電力制御部114は、この指示に応答して、RF送信部113における電力増幅を制御する。自分の送信電力を下げることで、干渉を抑制し、通信を行なう対象ではない端末局の送信機会の減少を防ぐことができる。なお、ビーコンを含むすべての送信パケットに対して、計算された送信電力を用いる。
また、ステップS1106で送信電力を変更したときには、これに併せて、干渉抑制部140は、信号検出能力制御部125に対して、受信部120内の復調部122における信号検出能力を変更するよう指示する(ステップS1107)。例えば、送信電力を減少させたときには、送信可能範囲が縮減するので、これに伴って、小さな電力で受信されるパケットを検出しないように調整する。但し、送信電力の変更に伴い、信号検出能力の調整も行なうかどうかは任意である。
また、変更した後の送信電力で、計算されたパス・メトリックと実際の値に齟齬が生じ、送信データのパケット・ロスなど不具合が発生する可能性があるので、パス・メトリックの再計算を実施する(ステップS1108)。但し、送信電力の変更に伴いパス・メトリックの再計算も行なうかどうかは任意である。
なお、ステップS1105では、グループの所属状況以外の情報に基づいて、端末局と通信を行なっているかどうかを判定するようにしても良い。例えば、直接通信することも可能だが、通信履歴からあまり通信していない端末局は、通信を行なっていないと判定することができる。また、IEEE802.111sのネットワークであれば、nexthopに指定されていない端末を、通信を行なっていないと判定するようにしてもよい。
第2の実施例によれば、端末局は、自分の送信電力を減少させることで、直接通信することがない遠く離れた端末局に対する干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぐことができる。
ここでは、CSMAに基づく無線アクセス方式のネットワークで端末局として動作する無線通信装置100が、隠れ端末との干渉を抑制する実施例について説明する。以下で説明するように、端末局は、自分が検知している端末局の台数と、隣接する他の端末局が検知している端末局の台数に応じて自分の送信電力を制御することで、隠れ端末との干渉を抑制し、送信機会の減少を抑制する。
例えば、図6に示すような隠れ端末が存在するネットワークの構成で、端末局間の相互干渉について考察してみる。同図では、6台の端末局STA0〜STA5が動作し、このうちSTA0から送出するパケットの到達範囲を、参照番号601で示す楕円で囲んでいる。STA0から送信したパケットを、STA1、STA2、STA3は受信できるが、STA4、STA5は受信できない状態が示されている。
この場合、参照番号602で示すようにSTA0がSTA1に対してデータを送信する際、STA4はSTA0の状態を知らないので、STA0の送出タイミングと同時期に、参照番号603で示すようにSTA3に対してデータを送信する可能性がある。すると、STA0のパケットとSTA4のパケットが衝突し、STA3はSTA4のデータを受信することはできない。
CSMAに基づくアクセス制御を行なうネットワークでは、このような隠れ端末問題を解決するために、RTS/CTS方式を併用する(前述)。しかしながら、RTS/CTSを使用すると、パケットの衝突を抑制できるが、送出タイミングが遅延する。周辺の端末局や隠れ端末が多くなると、送出タイミングが遅延する結果として、スループットが上がらない。
そこで、本実施例では、無線通信装置100が例えばSTA0として動作する際には、隠れ端末の存在を推定し、隠れ端末を含め、自分のパケットの送受信に実質的に影響のある端末局の台数に応じて送信電力を制御するようにしている。
本明細書で開示する技術の要旨は、隠れ端末の数を推定する方法は特に限定されない。例えば、IEEE802.11sのネットワークであれば、各端末局が報知するビーコンの衝突を防ぐために使用される、ビーコン間隔タイミング要素(Beacon Interval Timing Element)を使用することが考えられる。
図7には、Bescon Interval Timing Elementのデータ・フォーマットを示している。通常、Beacon Interval Timing Elementは、ビーコンやアクション・フレームに挿入して送信される。Beacon Interval Timing Elementには、各端末局が受信した他の端末局のビーコンの送信タイミング情報が格納される。図7に示すBeacon Interval Timing Element700は、受信したN台分のビーコンタイミング情報701−1、…、701−Nが格納されている。通常、Beacon Interval Timing Elementを受信した端末局は、報知されたビーコンの送信タイミングに基づいて衝突が発生しないように、自分のビーコン送信タイミングを決定する。Beacon Interval Timing Elementを用いることで、例えば直接ビーコンを受信できない端末局(隠れ端末)との間でも、ビーコンの衝突が発生しないようにすることが可能になる。本実施例では、この仕組みを利用することで、隠れ端末の台数を推測する。
Beacon Interval Timing Elementを用いて隠れ端末の台数を推定する方法について、図8を参照しながら説明する。同図では、7台の端末局STA0〜STA6が動作している。また、STA0から送出するパケットの受信範囲を、参照番号801で示す楕円で囲んでいる。図示のネットワーク構成で、各端末局(送信側)のパケットの受信範囲にいる端末局(受信側)の一覧を、以下の表1に示しておく。
STA0は、自分の受信範囲内のSTA1、STA2、STA3からしかビーコンを受信できず(参照番号802〜804を参照のこと)、STA4、STA5、STA6からのビーコンを直接受信できないとする。一方、STA3は、STA1、STA4、STA5からのビーコンを受信できるので、参照番号801で示すように、STA1、STA4、STA5のビーコン送信タイミング(TBTT)をBeacon Interval Timing Elementに格納して、ビーコンを送出する。
したがって、STA0は、STA3から受信したビーコンに含まれるBeacon Interval Timing Elementと、自分自身が管理するSTA1、STA2、STA3のビーコン送信タイミングとの差分を見ることで、隠れ端末であるSTA4、STA5が存在することを推定することができる。
また、STA1は、STA0の隠れ端末であるSTA6のビーコンも受信できるので、参照番号803で示すように、STA2、STA3、STA6のビーコン送信タイミングをBeacon Interval Timing Elementに格納して、ビーコンを送出する。そして、STA0は、STA1から受信したBeacon Interval Timing Elementに基づいて、STA6が存在することを推定することができる。
このようにして、STA0は、直接ビーコンを受信できる端末局としてSTA1、STA2、STA3の3台と、隠れ端末隠れ端末としてSTA4、STA5、STA6の3台が、自分のパケットの送受信に影響ある端末局として存在することを把握できる。そして、STA0は、隠れ端末を含め、実質的に影響のある端末局の台数が所定の閾値を超えた場合には、送信電力を制御する。これによって、STA0は、直接電波が届く端末局STA1、STA2、STA3だけでなく、直接電波は届かないが実質的に影響がある端末局(隠れ端末)STA4、STA5、STA6の存在に応じて、送信電力並びに信号検出能力を制御することが可能になる。
図12には、CSMAに基づく無線アクセス方式のネットワーク上で端末局として動作する無線通信装置100が、実質的に影響のある端末局の存在に応じて自分の送信電力を制御するための処理手順をフローチャートの形式で示している。
周囲の端末局からのビーコンを受信すると(ステップS1201)、受信部120で復調及び復号処理を行なう。そして、上位層処理部130では、ビーコンの記載内容を解析する。
干渉抑制部140は、受信した各ビーコンに格納されているBeacon Interval Timing Elementから、隠れ端末を含む、自分のパケットの送受信に実質的に影響のある端末局の総数を推定する(ステップS1202)。そして、自分のパケットの送受信に実質的に影響のある端末局の総数を所定の閾値と大小比較する(ステップS1203)。
自分のパケットの送受信に実質的に影響のある端末局の総数が閾値以下であれば(ステップS1203のNo)、後続の送信電力の制御を行なわない。何故ならば、このような状況下で送信電力を下げると、直接通信を行なっている端末局への送信電力のマージンが小さくなり、通信が不安定になるからである。
一方、自分のパケットの送受信に実質的に影響のある端末局の総数が閾値を超える場合には(ステップS1203のYes)、干渉抑制部140は、送信電力制御部114に対して、送信電力を減少するよう指示を出す(ステップS1204)。送信電力制御部114は、この指示に応答して、RF送信部113における電力増幅を制御する。自分の送信電力を下げることで、隠れ端末など実質的に影響のある端末との干渉を抑制することができる。なお、ビーコンを含むすべての送信パケットに対して、計算された送信電力を用いる。
また、ステップS1204で送信電力を変更したときには、これに併せて、干渉抑制部140は、信号検出能力制御部125に対して、受信部120内の復調部122における信号検出能力を変更するよう指示する(ステップS1205)。例えば、送信電力を減少させたときには、送信可能範囲が縮減するので、これに伴って、小さな電力で受信されるパケットを検出しないように調整する。但し、送信電力の変更に伴い、信号検出能力の調整も行なうかどうかは任意である。
また、変更した後の送信電力で、算されたパス・メトリックと実際の値に齟齬が生じ、送信データのパケット・ロスなど不具合が発生する可能性があるので、パス・メトリックの再計算を実施する(ステップS1206)。但し、送信電力の変更に伴いパス・メトリックの再計算も行なうかどうかは任意である。
なお、上記ではBeacon Interval Timing Elementを含むビーコンやアクション・フレームなど既存の(IEEE802.11で規定されている)フレーム・フォーマットを使用して隠れ端末を推定する方法について詳解したが、その他の方法によっても隠れ端末を推定することができる。
ビーコン・フレームのフレーム・ボディーには、さまざまな情報要素(Information Element:IE)を格納することができる。その1つとして、Vendor Specific IEが定義されている。Vendor Specific IEは、ベンダーが自由に追加し利用可能な情報要素である。本実施例では、自分が検知した(ビーコンを受信できた)端末局の情報をVendor Specific IEに格納して相互に利用することで、隠れ端末の情報を取得することができる。また、IPレイヤーのデータ・パケットとして、隠れ端末の情報をブロードキャストやマルチキャスト、ユニキャストするようにしてもよい。
第3の実施例によれば、端末局は、隠れ端末が増加した際に、自分の送信電力を減少することによって干渉を抑制し、 他の端末局の送信機会の減少を防ぐことができる。
第1乃至第3の実施例では、端末局は、周辺の端末局との遠近に応じて干渉を抑制するように自分の送信電力を制御するものである。
このように端末局毎に送信電力を制御すると、送信電力の不一致によるアクセス制御の不均一が生じる。これを解消するために、端末局が送信電力に応じて信号検出能力を制御する方法が考えられるが、他の端末局から送出されたパケットによる電波干渉は依然として発生する。このため、データの衝突が発生し、スループットが上がらないという、上記の問題点(3)がある。
例えば、図9に示すような、端末局毎に送信電力に偏りのあるネットワークを例にとって考察してみる。同図では、6台の端末局STA0〜STA5が動作している。このうち、STA0から送出するパケットの到達範囲を、参照番号901で示す実線の楕円で囲んでいる。また、STA3から送出するパケットの到達範囲を、参照番号902で示す点線の楕円で囲んでいる。
ここで、STA0は、送信電力を制御していると同時に信号検出能力を制御して、STA3のパケットが到達しないようにしている。これによって、STA0とSTA3間のデータ送出タイミングの公平性を保っている。しかしながら、図9中、STA0が楕円902内に収容されていることからも分かるように、電波的にはSTA3のパケットがSTA0に到達しているため、STA0とSTA3のパケットは衝突する可能性がある。
そこで、本実施例では、端末局間の送信電力の不一致を解消するために、端末局が周辺の端末局に対して送信電力に関する情報を通知する方法を導入し、電波干渉を抑制するようにしている。
例えば、送信電力に関する情報の一例として、周辺の端末局に対して送信電力の制御要求を通知する。この制御要求には、制御させたい端末局の固有情報(例えばアドレスなど)と、送信情報をどの程度制御すべきかを指示する指示値などの情報を記載する。干渉を受けた端末局は、その原因となった端末局に対して送信電力の低下を要求するパケットを送出して、パケットの干渉を抑制する。図9に当て嵌めて説明すると、STA0からSTA3に対して送信電力の低下を要求するパケットを送出することで、STA3の送信電力を低下させ、パケットの干渉を抑制することが可能である。例えば、無線通信装置100がSTA0として動作する場合、干渉抑制部140又は上位層処理部130が、パケットの干渉を検知したことに応じて、送信電力の低下を要求するパケットを送信させる。
また、送信電力に関する情報の他の例として、自分の送信電力の情報を周辺の端末局に通知するようにしてもよい。干渉を受けた端末局は、自分の送信電力の情報を載せたパケットを周辺の端末局にブロードキャストする。あるいは、干渉の原因となった端末局宛てに送信するようにしてもよい。このパケットを受信した周辺の端末局側では、送信電力を制御するかどうかを判断する。例えば、相手の送信電力の情報に適合するように、自分の送信電力を制御してもよい。又は、このパケットの送信元で受信できている端末局のRSSIと、自分で観測されているその相手のRSSIを比較して、送信電力を制御するようにしてもよい。勿論、周辺の端末局は、相手から受信した送信電力の情報を無視してもよい。
端末局は、上記のような送信電力に関する情報を、既存のフレーム・フォーマットを利用して送信することができる。例えば、ビーコンなど既存のフレーム・フォーマットに含まれている、ベンダーが自由に追加し利用可能な情報要素として定義されているVendor Specific IEを利用することができる。また、端末局は、既存のフレーム・フォーマットを利用するのではなく、IPレイヤーのデータ・パケットなど独自のアクション・フレームを定義して、送信電力に関する情報を送信するようにしてもよい。
但し、図9に示した例では、STA0の方が先に送信電力を低下させた状態であり、STA0から送出する電波はSTA3まで届かない。STA0が送信電力に関する情報を載せたパケットをSTA3に直接送信しても、通知することができない。そこで、先に送信電力を低下させた状態のSTA0は、送信電力に関する情報を通知するパケットの送信するときに、一時的に送信電力を増加させるようにしてもよい。STA0として動作する無線通信装置100は、干渉抑制部140が、送信電力制御部114に対して、送信するパケットの種類又はパケットに含まれる情報の種類に応じた送信電力を指示するようにすればよい。
あるいは、先に送信電力を低下させた状態の端末局は、送信電力に関する情報を載せたパケットを、ブロードキャスト転送して、通知するようにしてもよい。若しくは、送信電力に関する情報を載せたデータ・フレームをマルチホップ通信で通知するようにしてもよい。
第4の実施例によれば、周辺の端末局同士で互いの送信電力の情報や周辺の端末局の情報を通知することで、各端末局は、より最適な送信電力を設定することができるようになる。結果として、システム全体で干渉を抑制し、他の端末局の送信機会の減少を防ぐことができる。
また、端末局が周囲の端末局に対して自分の送信電力に関する情報を通知するメリットとして、周囲の端末局の送信電力を自分に合わせて低下させる以外に、端末局間で送信電力の情報を共有できることが挙げられる。すなわち、上述した問題点(4)を解決することができ、各端末局は、通信相手の送信電力と受信RSSIの差分に基づいてパスロス情報を推定できるようになり、この結果として、適切なMCSを選択して、チャンネルの効率的な使用が可能になる。
特開2005−253047号公報
以上、特定の実施形態を参照しながら、本明細書で開示する技術について詳細に説明してきた。しかしながら、本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修正や代用を成し得ることは自明である。
本明細書では、アドホック・ネットワークやメッシュ・ネットワークのように各端末局が自律分散する無線ネットワークに適用した実施形態を中心に説明してきたが、本明細書で開示する技術の要旨はこれに限定されるものではないない。本明細書で開示する技術は、各端末局がCSMAを始めメディアの占有状態に応じてメディアへのアクセスを制御する、さまざまなタイプの無線ネットワークに適用して、端末局間での無駄な干渉を抑制し、各端末局の送信機会を向上することができる。
要するに、例示という形態により本明細書で開示する技術について説明してきたのであり、本明細書の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本明細書で開示する技術の要旨を判断するためには、特許請求の範囲を参酌すべきである。
なお、本明細書の開示の技術は、以下のような構成をとることも可能である。
(1)無線信号を送信する送信部と、
無線信号を受信する受信部と、
前記送信部の送信電力を制御する送信電力制御部と、
周辺の端末局との遠近に応じて干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示する干渉抑制部と、
を具備する無線通信装置。
(2)前記干渉抑制部は、距離の遠い端末局への干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(3)前記干渉抑制部は、通信可能な他の端末局との距離によって重み付けされた判定値に応じて、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(4)前記干渉抑制部は、前記判定値に基づいて距離が遠くの端末局が増えたと推定される場合には送信電力を下げるように指示する、
上記(3)に記載の無線通信装置。
(5)前記干渉抑制部は、前記判定値に基づいて距離が遠くの端末局が減ったと推定される場合には送信電力を上げるように指示する、
上記(3)に記載の無線通信装置。
(6)前記干渉抑制部は、現在通信中の端末局より距離の遠い端末局への干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の減少を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(7)前記干渉抑制部は、通信可能な端末局が存在し、且つ、最も離れていると推定される端末局が通信を行なう対象でない場合には、送信電力の減少を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(8)前記干渉抑制部は、通信可能な端末局が所定台数未満のときには、送信電力の減少を指示しない、
上記(7)に記載の無線通信装置。
(9)前記干渉抑制部は、メッシュ・ネットワークにおけるグループの所属状況、通信履歴、又は、nexthopの指定に基づいて、最も離れていると推定される端末局が通信を行なう対象か否かを判定する、
上記(7)に記載の無線通信装置。
(10)前記干渉抑制部は、隠れ端末との干渉を抑制するように、前記送信電力制御部に送信電力の変更を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(11)前記干渉抑制部は、自分のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定し、前記総数が所定値を超えるときには、前記送信電力制御部の送信電力の減少を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(12)前記干渉抑制部は、各端末局が送信するビーコン又はアクション・フレームに含まれるBeacon Interval Timing Elementに基づいて、自分のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定する、
上記(11)に記載の無線通信装置。
(13)
前記干渉抑制部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信させる、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(13−1)既存のフレーム・フォーマットのVendor Specific IEを用いて送信電力に関する情報を送信する、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(13−2)独自に定義したアクション・フレームを用いて送信電力に関する情報を送信する、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(14)前記干渉抑制部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信する際に、前記送信電力制御部に送信電力の増加を指示する、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(15)前記干渉制御部は、送信電力に関する情報を載せたパケットをブロードキャスト転送、又は、マルチキャスト通信により送信させる、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(16)前記干渉制御部は、送信電力に関する情報として他の端末局に対する送信電力の制御要求を送信する、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(17)前記干渉制御部は、送信電力に関する情報として自分の送信電力に関する情報を送信する、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(18)前記干渉制御部は、他の端末局から送信電力に関する情報を受信したことに応じて、自分の送信電力の制御を行なう、
上記(13)に記載の無線通信装置。
(19)前記受信部の信号検出能力を制御する信号検出能力制御部をさらに備え、
前記干渉抑制部は、送信電力の変更に応じて、前記信号検出能力制御部に信号検出能力の変更を指示する、
上記(1)に記載の無線通信装置。
(20)周辺局との遠近に応じた干渉を推定する推定ステップと、
前記干渉を抑制するように、データ送信時における送信電力を制御する送信電力制御ステップと、
を有する無線通信方法。
100…無線通信装置、101…アンテナ
110…送信部、111…チャネル符号化部、112…変調部
113…RF送信部、114…送信電力制御部
120…受信部、121…RF受信部、122…復調部
123…チャネル復号部、125…信号検出能力制御部
130…上位層処理部、140…干渉抑制部

Claims (15)

  1. 無線信号を送信する送信部と、
    無線信号を受信する受信部と、
    通信可能な端末局のグループの所属情報に基づいて前記送信部の送信電力及び前記受信部の信号検出能力を制御する制御部と、
    を具備し、
    前記制御部は、前記通信可能な端末局が他のグループに所属し通信を行なう対象でない場合に、前記送信電力の減少を指示し、前記送信電力の変更に応じて前記受信部の信号検出能力の変更を指示する、
    無線通信装置。
  2. 前記制御部は、前記無線通信装置とは異なるグループに所属し通信を行なう対象でない端末局が増えたと推定される場合には送信電力を下げるように指示する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  3. 前記制御部は、前記無線通信装置とは異なるグループに所属し通信を行なう対象でない端末局が減ったと推定される場合には送信電力を上げるように指示する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  4. 前記制御部は、通信可能な端末局が所定台数未満のときには、送信電力の減少を指示しない、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  5. 前記制御部は、メッシュ・ネットワークにおけるグループの所属状況、通信履歴、又は、nexthopの指定に基づいて、端末局が通信を行なう対象か否かを判定する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  6. 前記制御部は、隠れ端末との干渉を抑制するように、前記送信部の送信電力の変更を指示する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  7. 前記制御部は、前記無線通信装置のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定し、前記総数が所定値を超えるときには、前記送信部の送信電力の減少を指示する、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  8. 前記制御部は、各端末局が送信するビーコン又はアクション・フレームに含まれるBeacon Interval Timing Elementに基づいて、前記無線通信装置のパケットの送受信に影響のある端末局の総数を推定する、
    請求項7に記載の無線通信装置。
  9. 前記制御部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信させる、
    請求項1に記載の無線通信装置。
  10. 前記制御部は、他の端末局に対して送信電力に関する情報を送信する際に、前記送信部の送信電力の増加を指示する、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  11. 前記制御部は、送信電力に関する情報を載せたパケットをブロードキャスト転送、又は、マルチキャスト通信により送信させる、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  12. 前記制御部は、送信電力に関する情報として他の端末局に対する送信電力の制御要求を送信する、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  13. 前記制御部は、送信電力に関する情報として前記無線通信装置の送信電力に関する情報を送信する、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  14. 前記制御部は、他の端末局から送信電力に関する情報を受信したことに応じて、前記無線通信装置の送信電力の制御を行なう、
    請求項9に記載の無線通信装置。
  15. 無線通信装置における無線通信方法であって、
    通信可能な端末局のグループの所属情報を取得するステップと、
    前記通信可能な端末局が他のグループに所属し通信を行なう対象でない場合に、前記無線通信装置の送信電力の減少を指示するステップと、
    前記送信電力の減少を指示し、前記送信電力の変更に応じて前記受信部の信号検出能力の変更を指示するステップと、
    を有する無線通信方法。
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