JP2019014190A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】リサイクルされていないポリエステルからなる積層体よりもCO2削減効果に優れるとともに、衛生性に優れた積層体を提供する。【解決手段】積層体は、少なくとも、基材層と、バリア性樹脂層と、シーラント層とをこの順に備える。基材層は、エチレングリコールをジオール単位とし、テレフタル酸とイソフタル酸とをジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含む。前記シーラント層は、複数の層を有し、前記複数の層のうち少なくとも1層は、バリア性樹脂層である。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体に関し、より詳細には、包装材料等から回収して再度使用できるようにしたリサイクルポリエステル樹脂を原材料として用いた積層体に関する。
医薬品、化粧品、食品などの商品を充填するための包装材料の製造には、成形のし易さやコスト等の観点から化石燃料由来の材料であるプラスチックが主として用いられている。包装容器用の材料として汎用されているプラスチック材料としては、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などが使用されている。中でも、ポリエステル系樹脂は、その機械的特性、化学的安定性、耐熱性、透明性などに優れ、かつ安価であることから、フィルム、シート、包装容器など各種産業用途に広く使用されている。
ポリエステルは、ジオール単位とジカルボン酸単位とを重縮合して得られる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す場合がある)は、エチレングリコールとテレフタル酸とを原料として、両者をエステル化反応させた後に重縮合反応させて製造されている。これらの原料は、化石資源である石油から生産されており、例えば、エチレングリコールはエチレンから、テレフタル酸はキシレンから工業的に生産されている。
近年、このような化石燃料由来の材料に対して、環境に配慮して様々な用途で化石燃料の使用を削減し、CO排出削減を図る動きが年々強まってきている。こうした化石燃料の使用削減の試みとして、PETボトルなど使用済みの包装材料から回収したポリエステル樹脂を再度使用できるようにして、リサイクルポリエステルとして、再び包装材料の成形にリサイクルする方法が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2では、化石燃料由来のポリエステルを用いて形成された使用済み製品を回収して再度使用できるようにしたポリエステルを包装材料の一部に使用することにより、CO排出量の削減を図ることが提案されている。
特開2011−256328号公報 特開2012−41463号公報
しかしながら、回収されたPETボトル等のポリエステル樹脂製品を粉砕、洗浄して再利用するメカニカルリサイクルによってリサイクルされたリサイクルPETを用いた包装材料は、リサイクルPETに付着していた異物に起因して、コンタミネーションなどが発生している可能性があるとの印象がある。このため、リサイクルPETからなる積層体を用いて製造された包装材料、特に、食品などの商品を充填するための包装材料は、消費者からの信用が得られにくい状況にある。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得る積層体を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、前記基材層は、エチレングリコールをジオール単位とし、テレフタル酸とイソフタル酸とをジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含み、前記シーラント層は、複数の層を有し、前記複数の層のうち少なくとも1層は、バリア性樹脂層である、積層体である。
本発明による積層体において、前記シーラント層は、前記バリア性樹脂層の面のうち前記基材層とは反対側の面に設けられた第1熱可塑性樹脂層と、前記バリア性樹脂層の面のうち、前記基材層側の面に設けられた第2熱可塑性樹脂層とを有していてもよい。
本発明による積層体において、前記シーラント層は、前記バリア性樹脂層と前記第1熱可塑性樹脂層との間に位置する第3熱可塑性樹脂層と、前記バリア性樹脂層と前記第2熱可塑性樹脂層との間に位置する第4熱可塑性樹脂層とを有していてもよい。
本発明による積層体おいて、前記バリア性樹脂層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を含んでいてもよい。
本発明による積層体において、前記バリア性樹脂層は、ポリアミドを含んでいてもよい。
本発明による積層体において、前記バリア性樹脂層は、ポリビニルアルコールを含んでいてもよい。
本発明による積層体おいて、前記イソフタル酸の含有量は、前記ポリエチレンテレフタレートを構成する全ジカルボン酸単位に対して、0.5モル%以上5.0モル%以下であってもよい。
本発明による積層体おいて、前記ポリエチレンテレフタレートの極限粘度は、0.58dl/g以上0.80dl/g以下であってもよい。
本発明によれば、リサイクルされていないポリエチレンテレフタレートからなる積層体よりもCO削減効果に優れるとともに、衛生性に優れた積層体を提供することができる。
本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明による積層体の一例を示す模式断面図である。 本発明による積層体の基材層の一例を示す模式断面図である。
<積層体>
本発明による積層体は、少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備えるものである。積層体は、更に、接着層、印刷層や他の層等を備えてもよい。積層体が接着層や他の層を2層以上備える場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
本発明による積層体について、図面を参照しながら説明する。本発明による積層体の模式断面図の例を図1乃至図6に示す。
図1に示した積層体10は、基材層11と、接着層13と、シーラント層12を構成する第2熱可塑性樹脂層123と、シーラント層12を構成するバリア性樹脂層121と、シーラント層12を構成する第1熱可塑性樹脂層122とをこの順に備える。積層体10を備える包装袋においては、シーラント層12を構成する第1熱可塑性樹脂層122が最内面に位置する。
図2に示した積層体20は、基材層21と、接着層23と、シーラント層22を構成する第2熱可塑性樹脂層223と、シーラント層22を構成する第4熱可塑性樹脂層225と、シーラント層22を構成するバリア性樹脂層221と、シーラント層22を構成する第3熱可塑性樹脂層224と、シーラント層22を構成する第1熱可塑性樹脂層222とをこの順に備える。積層体20を備える包装袋においては、シーラント層22を構成する第1熱可塑性樹脂層222が最内面に位置する。
以下、積層体を構成する各層について説明する。
[基材層]
基材層は、メカニカルリサイクルによりリサイクルされたポリエチレンテレフタレート(以下、ポリエチレンテレフタレートをPETとも記す)を含む。具体的には、基材層は、PETボトルをメカニカルリサイクルによりリサイクルしたPETを含み、このPETは、ジオール単位がエチレングリコールであり、ジカルボン酸単位がテレフタル酸およびイソフタル酸を含む。ここで、メカニカルリサイクルとは、一般に、回収されたPETボトル等のポリエチレンテレフタレート樹脂製品を粉砕、アルカリ洗浄してPET樹脂製品の表面の汚れ、異物を除去した後、高温・減圧下で一定時間乾燥してPET樹脂の内部に留まっている汚染物質を拡散させ除染を行い、PET樹脂からなる樹脂製品の汚れを取り除き、再びPET樹脂に戻す方法である。以下、本明細書においては、PETボトルをリサイクルしたポリエチレンテレフタレートを「リサイクルポリエチレンテレフタレート(以下、リサイクルPETとも記す)」といい、リサイクルされていないポリエチレンテレフタレートを「ヴァージンポリエチレンテレフタレート(以下、ヴァージンPETとも記す)」というものとする。
基材層に含まれるPETのうち、イソフタル酸の含有量は、PETを構成する全ジカルボン酸単位に対して、0.5モル%以上5モル%以下であることが好ましく、1.0モル%以上2.5モル%以下であることがより好ましい。イソフタル酸の含有量が0.5モル%未満であると柔軟性が向上しない場合があり、一方、5モル%を超えるとPETの融点が下がり耐熱性が不十分となる場合がある。なお、PETは、通常の化石燃料由来のPETの他、バイオマスPETであっても良い。「バイオマスPET」とは、ジオール単位としてバイオマス由来のエチレングリコールを含み、ジカルボン酸単位として化石燃料由来のジカルボン酸を含むものである。このバイオマスPETは、バイオマス由来のエチレングリコールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするPETのみで形成されていてもよいし、バイオマス由来のエチレングリコールおよび化石燃料由来のジオールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするPETで形成されていてもよい。
PETボトルに用いられるPETは、上記したジオール単位とジカルボン酸単位とを重縮合させる従来公知の方法により得ることができる。具体的には、上記のジオール単位とジカルボン酸単位とのエステル化反応および/またはエステル交換反応を行った後、減圧下での重縮合反応を行うといった溶融重合の一般的な方法、または有機溶媒を用いた公知の溶液加熱脱水縮合方法などによって製造することができる。
上記PETを製造する際に用いるジオール単位の使用量は、ジカルボン酸またはその誘導体100モルに対し、実質的に等モルであるが、一般には、エステル化および/またはエステル交換反応および/または縮重合反応中の留出があることから、0.1モル%以上20モル%以下過剰に用いられる。
また、重縮合反応は、重合触媒の存在下で行うことが好ましい。重合触媒の添加時期は、重縮合反応以前であれば特に限定されず、原料仕込み時に添加しておいてもよく、減圧開始時に添加してもよい。
PETボトルをリサイクルしたPETは、上記のようにして重合して固化させた後、さらに重合度を高めたり、環状三量体などのオリゴマーを除去したりするため、必要に応じて固相重合を行ってもよい。具体的には、固相重合は、PETをチップ化して乾燥させた後、100℃以上180℃以下の温度で1時間から8時間程度加熱してPETを予備結晶化させ、続いて、190℃以上230℃以下の温度で、不活性ガス雰囲気下または減圧下において1時間〜数十時間加熱することにより行われる。
基材層に含まれるPETの極限粘度は、0.58dl/g以上0.80dl/g以下であることが好ましい。極限粘度が0.58dl/g未満の場合は、基材としてPETフィルムに要求される機械特性が不足する可能性がある。他方、極限粘度が0.80dl/gを超えると、フィルム製膜工程における生産性が損なわれる場合がある。なお、極限粘度は、オルトクロロフェノール溶液で、35℃において測定される。
基材層は、リサイクルPETを50重量%以上95重量%以下の割合で含むことが好ましく、リサイクルPETの他、ヴァージンPETを含んでいてもよい。ヴァージンPETとしては、上記したようなジオール単位がエチレングリコールであり、ジカルボン酸単位がテレフタル酸およびイソフタル酸を含むPETであってもよく、また、ジカルボン酸単位がイソフタル酸を含まないPETであってもよい。また、基材層は、PET以外のポリエステルを含んでいてもよい。例えば、ジカルボン酸単位として、テレフタル酸およびイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸以外にも、脂肪族ジカルボン酸等が含まれていてもよい。
脂肪族ジカルボン酸としては、具体的には、シュウ酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸ならびにシクロヘキサンジカルボン酸などの、通常炭素数が2以上40以下の鎖状または脂環式ジカルボン酸が挙げられる。脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、上記脂肪族ジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステル、プロピルエステルおよびブチルエステルなどの低級アルキルエステル、無水コハク酸などの上記脂肪族ジカルボン酸の環状酸無水物が挙げられる。これらの中でも、脂肪族ジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、ダイマー酸またはこれらの混合物が好ましく、コハク酸を主成分とするものが特に好ましい。脂肪族ジカルボン酸の誘導体としては、アジピン酸およびコハク酸のメチルエステル、またはこれらの混合物がより好ましい。
このようなPETから構成される基材層は、単層であってもよく、多層であってもよい。図3に示すように、基材層に上記したようなリサイクルPETを用いる場合は、第1層31、第2層32、および第3層33の3層を備えた基材層としてもよい。この場合、積層体においては、基材層のうち第3層33がシーラント層側に位置する。また、この場合、第2層32をリサイクルPETのみから構成される層またはリサイクルPETとヴァージンPETとの混合層とし、第1層31および第3層33は、ヴァージンPETのみから構成される層とすることが好ましい。このように、第1層31および第3層33にヴァージンPETのみを用いることにより、リサイクルPETが基材層の表面または裏面から表出することを防止することができる。このため、積層体の衛生性を確保することができる。また、基材層は、図3に示す第3層33を設けることなく、第1層31および第2層32の2層を備えた基材層としてもよい。さらに、基材層は、図3に示す第3層33を設けることなく、第1層31および第2層32の2層を備えた基材層としてもよい。これらの場合においても、第2層32をリサイクルPETのみから構成される層またはリサイクルPETとヴァージンPETとの混合層とし、第1層31および第3層33は、ヴァージンPETのみから構成される層とすることが好ましい。
リサイクルPETとヴァージンPETとを混合して一つの層を成形する場合には、別々に成形機に供給する方法、ドライブレンド等で混合した後に供給する方法などがある。中でも、操作が簡便であるという観点から、ドライブレンドで混合する方法が好ましい。
基材層を構成するPETは、その製造工程において、またはその製造後に、その特性が損なわれない範囲において各種の添加剤を添加することができる。添加剤として、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、着色顔料などが挙げられる。添加剤は、PETを含む樹脂組成物全体に対して、5質量%以上50質量%以下、好ましくは5質量%以上20質量%以下の範囲で添加されることが好ましい。
基材層は、上記したPETを用いて、例えば、Tダイ法によってフィルム化することにより形成することができる。具体的には、上記したPETを乾燥させた後、PETの融点以上の温度(Tm)〜Tm+70℃の温度に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融し、例えばTダイなどのダイよりシート状に押出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラムなどで急冷固化することによりフィルムを成形することができる。溶融押出機としては、一軸押出機、二軸押出機、ベント押出機、タンデム押出機等を目的に応じて使用することができる。
上記のようにして得られたフィルムは2軸延伸されていることが好ましい。2軸延伸は従来公知の方法で行うことができる。例えば、上記のようにして冷却ドラム上に押し出されたフィルムを、続いて、ロール加熱、赤外線加熱などで加熱し、縦方向に延伸して縦延伸フィルムとする。この延伸は2個以上のロールの周速差を利用して行うのが好ましい。縦延伸は、通常、50℃以上100℃以下の温度範囲で行われる。また、縦延伸の倍率は、フィルム用途の要求特性にもよるが、2.5倍以上4.2倍以下とするのが好ましい。延伸倍率が2.5倍未満の場合は、PETフィルムの厚み斑が大きくなり良好なフィルムを得ることが難しい。
縦延伸されたフィルムは、続いて横延伸、熱固定、熱弛緩の各処理工程を順次施して2軸延伸フィルムとなる。横延伸は、通常、50℃以上100℃以下の温度範囲で行われる。横延伸の倍率は、この用途の要求特性にもよるが、2.5倍以上5.0倍以下が好ましい。2.5倍未満の場合はフィルムの厚み斑が大きくなり良好なフィルムが得られにくく、5.0倍を超える場合は製膜中に破断が発生しやすくなる。
横延伸のあと、続いて熱固定処理を行うが、好ましい熱固定の温度範囲は、PETのTg+70〜Tm−10℃である。また、熱固定時間は1秒以上60秒以下が好ましい。さらに熱収縮率の低滅が必要な用途については、必要に応じて熱弛緩処理を行ってもよい。
上記のようにして得られるPETフィルムの厚さは、その用途に応じて任意であるが、通常、5μm以上100μm以下程度であり、好ましくは5μm以上25μm以下である。また、PETフィルムの破断強度は、MD方向で5kg/mm以上40kg/mm以下、TD方向で5kg/mm以上35kg/mm以下であり、また、破断伸度は、MD方向で50%以上350%以下、TD方向で50%以上300%以下である。また、150℃の温度環境下に30分放置した時の収縮率は、0.1%以上5%以下である。
なお、ヴァージンPETは、化石燃料ポリエチレンテレフタレート(以下化石燃料PETとも記す)であってもよく、バイオマスPETであってもよい。ここで、「化石燃料PET」とは、化石燃料由来のジオールをジオール単位とし、化石燃料由来のジカルボン酸をジカルボン酸単位とするものである。また、リサイクルPETは、化石燃料PETを用いて形成されたPET樹脂製品をリサイクルして得られるものであってもよく、バイオマスPETを用いて形成されたPET樹脂製品をリサイクルして得られるものであってもよい。
[シーラント層]
シーラント層は、包装体とした場合に最内層となるものである。シーラント層は、熱によって相互に融着し得る熱可塑性樹脂により形成される層を含む。シーラント層は、化石燃料由来の樹脂材料を含んでいてもよいし、バイオマス由来の樹脂材料を含んでいてもよい。
シーラント層は、バリア性樹脂層と、バリア性樹脂層の面のうち、基材層とは反対側の面に設けられた第1熱可塑性樹脂層とを少なくとも有する。バリア性樹脂層を有することで、積層体を用いて包装袋を製造した際に、基材層に用いられるリサイクルPETに異物が付着していたとしても、当該異物がバリア性樹脂層よりも内面側に表出する不具合を防止することができる。このため、内容物の衛生性を確保することができる。また、シーラント層は、バリア性樹脂層の面のうち、基材層側の面に設けられた第2熱可塑性樹脂層を有していても良い。第2熱可塑性樹脂層を有することにより、シーラント層として複数の樹脂材料の層からなるフィルムを作製した際に、当該フィルムに反りが発生することを抑制できる。また、シーラント層は、バリア性樹脂層と第1熱可塑性樹脂層との間に位置する第3熱可塑性樹脂層と、バリア性樹脂層と第2熱可塑性樹脂層との間に位置する第4熱可塑性樹脂層とを有していてもよい。なお、図示はしないが、シーラント層は、バリア性樹脂層と第1熱可塑性樹脂層との間、バリア性樹脂層と第2熱可塑性樹脂層との間、第1熱可塑性樹脂層と第3熱可塑性樹脂層との間、および/または第2熱可塑性樹脂層と第4熱可塑性樹脂層との間に位置し、各層間の接着を補助する接着補助層を更に有していてもよい。また、このようなシーラント層は、共押し出し法を用いて積層することができる。
次に、シーラント層を構成する各層について説明する。
(バリア性樹脂層)
バリア性樹脂層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物(EVOH)を含む。バリア性樹脂層を構成するEVOHとしては、例えば、特開2008―307847号公報に記載のものを使用することができる。バリア性樹脂層の厚さとしては、1μm以上30μm以下が好ましく、3μm以上25μm以下がより好ましい。バリア性樹脂層の厚さを1μm以上とすることにより、積層体を備える包装袋において、基材層に用いられるリサイクルPETに異物が付着していたとしても、当該異物がバリア性樹脂層よりも内面側に表出する不具合を防止することができる。このため、内容物の衛生性を確保することができる。
また、バリア性樹脂層は、ナイロン等のポリアミドを含む樹脂層であってもよい。この場合、バリア性樹脂層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロンMXD6等が挙げられる。このうち、バリア性樹脂層は、ナイロンMXD6を含む樹脂層であることが好ましい。バリア性樹脂層がナイロンMXD6を含むことにより、バリア性樹脂層のバリア性を向上させることができる。また、バリア性樹脂層の厚さとしては、1μm以上30μm以下が好ましく、3μm以上25μm以下がより好ましい。バリア性樹脂層の厚さを1μm以上とすることにより、積層体を備える包装袋において、基材層に用いられるリサイクルPETに異物が付着していたとしても、当該異物がバリア性樹脂層よりも内面側に表出する不具合を防止することができる。このため、内容物の衛生性を確保することができる。
また、バリア性樹脂層は、ポリビニルアルコ−ルを含む樹脂層であってもよい。この場合、バリア性樹脂層の厚さとしては、1μm以上30μm以下が好ましく、3μm以上25μm以下がより好ましい。バリア性樹脂層の厚さを1μm以上とすることにより、積層体を備える包装袋において、基材層に用いられるリサイクルPETに異物が付着していたとしても、当該異物がバリア性樹脂層よりも内面側に表出する不具合を防止することができ、内容物の衛生性を確保することができる。
(第1熱可塑性樹脂層)
第1熱可塑性樹脂層を形成する樹脂材料としては、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、ヒートシール性エチレン・ビニルアルコール樹脂、または、共重合した樹脂メチルペンテン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは環状オレフィンコポリマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他などの樹脂などが挙げられる。これらは、単独でも二種以上の混合物として使用してもよい。第1熱可塑性樹脂層は、上記のような樹脂のフィルムないしシート、あるいはそのコーティング膜などとして使用することができる。
第1熱可塑性樹脂層を形成する樹脂材料として、ポリエチレンを用いる場合、その原料として、化石燃料から得られるエチレンの他に、バイオマス由来のエチレンを重合したものを用いてもよい。バイオマス由来のエチレンとしては、具体的には、例えば、特開2012―251006号公報に記載のものを使用することができる。バイオマス由来のエチレンを重合して得られたポリエチレンを、第1熱可塑性樹脂層を構成する材料として用いることにより、カーボンニュートラルな材料からなる層で形成できるため、基材層との併用によって、より一層、化石燃料の使用量を削減することができ、環境負荷を減らすことができる。
バイオマス由来のエチレンとしては、市販のものを使用してもよく、例えば、ブラスケム社製の「C4LL−LL118(d=0.916、MFR=1.0g/10分)」のサトウキビ由来直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂や「SBC118(d=0.918、MFR=8.1g/10分)」のサトウキビ由来低密度ポリエチレン系樹脂を使用することができる。
第1熱可塑性樹脂層の厚さとしては、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上130μm以下がより好ましい。
(第2熱可塑性樹脂層)
第2熱可塑性樹脂層を形成する樹脂材料としては、熱によって相互に融着し得る樹脂であれば、特に限定されず、具体的には、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、アイオノマー樹脂、ヒートシール性エチレン・ビニルアルコール樹脂、または、共重合した樹脂メチルペンテン系樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテンポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレンまたは環状オレフィンコポリマーなどのポリオレフィン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、その他などの樹脂などが挙げられる。これらは、単独でも二種以上の混合物として使用してもよい。第2熱可塑性樹脂層は、上記のような樹脂のフィルムないしシート、あるいはそのコーティング膜などとして使用することができる。
第2熱可塑性樹脂層の厚さとしては、20μm以上200μm以下が好ましく、30μm以上130μm以下がより好ましい。
なお、第2熱可塑性樹脂層および上述した第1熱可塑性樹脂層は、互いに同一の樹脂材料によって形成されるとともに、互いに略同一の厚みを有することが好ましい。このことにより、シーラント層として複数の樹脂材料の層からなるフィルムを作製した際に、当該フィルムに反りが発生することを抑制できる。
(第3熱可塑性樹脂層)
第3熱可塑性樹脂層は、ナイロン等のポリアミドを含む樹脂層である。第3熱可塑性樹脂層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。
ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロンMXD6等が挙げられる。耐水性に劣るポリアミド樹脂層を積層体の外側ではなく内部に備えることで、耐水性を損なわずに包装袋に要求される強度を向上させることができる。
第3熱可塑性樹脂層が延伸されたナイロンフィルムである場合、第3熱可塑性樹脂層に用いるナイロンフィルムは、引張強度が、MD方向で、好ましくは150MPa以上350MPa以下、より好ましくは200MPa以上300MPa以下、TD方向で、好ましくは150MPa以上400MPa以下、より好ましくは200MPa以上350MPa以下であり、また、引張伸度が、MD方向で、好ましくは50%以上200%以下、より好ましくは70%以上150%以下であり、TD方向で好ましくは30%以上200%以下、より好ましくは50%以上150%以下である。
第3熱可塑性樹脂層の厚さとしては、1μm以上30μm以下が好ましく、3μm以上25μm以下がより好ましい。
(第4熱可塑性樹脂層)
第4熱可塑性樹脂層は、ナイロン等のポリアミドを含む樹脂層である。第4熱可塑性樹脂層は延伸されていることが好ましく、2軸延伸されていることがより好ましい。ポリアミドとしては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン9、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66、ナイロン66/610、ナイロンMXD6等が挙げられる。耐水性に劣るポリアミド樹脂層を積層体の外側ではなく内部に備えることで、耐水性を損なわずに包装袋に要求される強度を向上させることができる。
第4熱可塑性樹脂層の厚さとしては、1μm以上30μm以下が好ましく、3μm以上25μm以下がより好ましい。
なお、第4熱可塑性樹脂層および上述した第3熱可塑性樹脂層は、互いに同一の樹脂材料によって形成されるとともに、互いに略同一の厚みを有することが好ましい。すなわち、上述した第1熱可塑性樹脂層と第2熱可塑性樹脂層とが互いに同一の材料により形成されるとともに、互いに略同一の厚みを有し、かつ、第3熱可塑性樹脂層と第4熱可塑性樹脂層とが互いに同一の材料により形成されるとともに、互いに略同一の厚みを有することにより、シーラント層として複数の樹脂材料の層からなるフィルムを作製した際に、当該フィルムに反りが発生することを抑制できる。
(接着補助層)
接着補助層は、例えば変性ポリエチレンを含む樹脂層である。この接着補助層は、バリア性樹脂層と第1熱可塑性樹脂層との間、バリア性樹脂層と第2熱可塑性樹脂層との間、第1熱可塑性樹脂層と第3熱可塑性樹脂層との間、および/または第2熱可塑性樹脂層と第4熱可塑性樹脂層との間に位置していることが好ましい。この接着補助層は、各層間の接着を補助し、各層間の接着性を向上させることができる。
ここで、上述のバリア性樹脂層、第1熱可塑性樹脂層、第2熱可塑性樹脂層、第3熱可塑性樹脂層、第4熱可塑性樹脂層及び接着補助層を構成する材料の組み合わせの例をまとめて表1乃至表3に示す。なお、表1乃至表3において、「バリア」は、バリア性樹脂層を意味する。また、「第1」、「第2」、「第3」および「第4」はそれぞれ第1熱可塑性樹脂層、第2熱可塑性樹脂層、第3熱可塑性樹脂層及び第4熱可塑性樹脂層を意味する。さらに、「補助」は、接着補助層を意味する。
なお、表1乃至表3において、「EVOH」は、上述のバリア性樹脂層の構成に係る、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を含む樹脂層を意味する。「ポリアミド」は、上述のバリア性樹脂層の構成に係る、ナイロン等のポリアミドを含む樹脂層を意味する。「PVA」は、上述のバリア性樹脂層の構成に係る、ポリビニルアルコ−ルを含む樹脂層を意味する。すなわち、表1は、バリア性樹脂層がエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を含む樹脂層である場合を示し、表2は、バリア性樹脂層がナイロン等のポリアミドを含む樹脂層である場合を示し、表3は、バリア性樹脂層がポリビニルアルコ−ルを含む樹脂層である場合を示している。
また、表1乃至表3において、「PE」は、上述の第1熱可塑性樹脂層および第2熱可塑性樹脂層の構成に係る、ポリエチレンを含む樹脂層を意味する。「PP」は、上述の第1熱可塑性樹脂層および第2熱可塑性樹脂層の構成に係る、ポリプロピレンを含む樹脂層を意味する。さらに、表1乃至表3において、「○」は、シーラント層が第3熱可塑性樹脂層、第4熱可塑性樹脂および/または接着補助層を含むことを意味し、「×」は、シーラント層が第3熱可塑性樹脂層、第4熱可塑性樹脂および/または接着補助層を含まないことを意味する。
なお、バリア性樹脂層、第1熱可塑性樹脂層、第2熱可塑性樹脂層、第3熱可塑性樹脂層、第4熱可塑性樹脂層及び補助層の組み合わせとして、上記表1乃至表3に示す組み合わせ以外のものを採用してもよい。
[接着層]
接着層は、任意の2層を接着する場合に設けられる層であり、基材層とシーラント層との間に設けることができる。
接着層は、ドライラミネート法により2層を接着する場合、積層される側の層の表面に、接着剤を塗布して乾燥させることにより形成される接着剤層とすることができる。接着剤としては、例えば、1液型あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他などの溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型などの接着剤を用いることができる。2液硬化型の接着剤としては、ポリオールとイソシアネート化合物との硬化物を用いることができる。上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
接着層は、サンドラミネート法により2層を接着する場合に使用される接着樹脂層であってもよい。接着樹脂層に使用できる熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、または環状ポリオレフィン系樹脂、またはこれら樹脂を主成分とする共重合樹脂、変性樹脂、または、混合体(アロイでを含む)を用いることができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、エチレン・ポリプロピレンのランダムもしくはブロック共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン・アクリル酸エチル共重合体(EEA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)、エチレン・マレイン酸共重合体、アイオノマー樹脂、また、層間の密着性を向上させるために、上記したポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂などを用いることができる。また、ポリオレフィン樹脂に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂などを用いることができる。これらの材料は、一種単独または二種以上を組み合わせて使用することができる。環状ポリオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン−プロピレン共重合体、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリノルボネンなどの環状ポリオレフィンなどを用いることができる。これらの樹脂は、単独または複数を組み合せて使用できる。なお、上記したポリエチレン系樹脂としては、上記したバイオマス由来のエチレンをモノマー単位として用いたものを使用して、バイオマス度をさらに向上させることができる。
溶融押出しラミネート法により接着樹脂層を積層する場合には、積層される側の層の表面に、アンカーコート剤を塗布して乾燥させることにより形成されるアンカーコート層を設けてもよい。アンカーコート剤としては、耐熱温度が135℃以上である任意の樹脂、例えばビニル変性樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレンイミン等からなるアンカーコート剤が挙げられるが、特に、構造中に2以上のヒドロキシル基を有するポリアクリル系又はポリメタクリル系樹脂(ポリオール)と、硬化剤としてのイソシアネート化合物との硬化物であるアンカーコート剤を、好ましく使用することができる。また、これに添加剤としてシランカップリング剤を併用してもよく、また、硝化綿を、耐熱性を高めるために併用してもよい。
積層体中に接着層は一つであってもよいし、二つ以上が含まれるようにしてもよい。例えば、積層体中に二つの接着層が含まれる場合、一の接着層を接着層、他の接着層を第2の接着層と言うことがある。
乾燥後のアンカーコート層は、0.1μm以上1μm以下、好ましくは0.3μm以上0.5μm以下の厚さを有するものである。乾燥後の接着剤層は、1μm以上10μm以下、好ましくは2μm以上5μm以下の厚さを有するものである。接着樹脂層は好ましくは5μm以上50μm以下、好ましくは10μm以上30μm以下の厚さを有するものである。
[他の層]
本発明による積層体は、他の層として、印刷層等をさらに備えていてもよい。印刷層は、装飾、内容物の表示、賞味期間の表示、製造者、販売者などの表示、その他などの表示や美感の付与のために、文字、数字、絵柄、図形、記号、模様などの所望の任意の印刷模様を形成する層である。印刷層は、必要に応じて設けることができ、例えば、基材層とバリア性樹脂層の間に設けることができる。印刷層は、基材層の全面に設けてもよく、あるいは一部に設けてもよい。印刷層は、従来公知の顔料や染料を用いて形成することができ、その形成方法は特に限定されない。
印刷層は、好ましくは0.1μm以上10μm以下、より好ましくは1μm以上5μm以下、さらに好ましくは1μm以上3μm以下の厚さを有するものである。
<積層体の製造方法>
本発明による積層体の製造方法は特に限定されず、ドライラミネート法等の従来公知の方法を用いて製造することができる。
本発明による積層体には、化学的機能、電気的機能、磁気的機能、力学的機能、摩擦/磨耗/潤滑機能、光学的機能、熱的機能、生体適合性等の表面機能等の付与を目的として、二次加工を施すことも可能である。二次加工の例としては、エンボス加工、塗装、接着、印刷、メタライジング(めっき等)、機械加工、表面処理(帯電防止処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、フォトクロミズム処理、物理蒸着、化学蒸着、コーティング、等)等が挙げられる。また、本発明による積層体に、ラミネート加工(ドライラミネートや押し出しラミネート)、製袋加工、およびその他の後処理加工を施して、成型品を製造することもできる。
上記積層体は、例えば食品等の商品を充填する包装袋に使用することができる。例えば、上記積層体を使用し、これを二つ折にするか、又は該積層体2枚を用意し、そのシーラントの面を対向させて重ね合わせ、さらにその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型等のヒートシール形態によりヒートシールして、種々の形態の包装袋を製造することができる。
上記において、ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
包装袋は、環境負荷を減らしながらも、優れた衛生性を有するため、特に、食品等を密封包装する包装袋として好適に使用することができる。
10 積層体
11 基材層
12 シーラント層
121 バリア性樹脂層
122 第1熱可塑性樹脂層
123 第2熱可塑性樹脂層
20 積層体
21 基材層
22 シーラント層
221 バリア性樹脂層
222 第1熱可塑性樹脂層
223 第2熱可塑性樹脂層
224 第3熱可塑性樹脂層
225 第4熱可塑性樹脂層

Claims (8)

  1. 少なくとも、基材層と、シーラント層とをこの順に備える積層体であって、
    前記基材層は、エチレングリコールをジオール単位とし、テレフタル酸とイソフタル酸とをジカルボン酸単位とするポリエチレンテレフタレートを含み、
    前記シーラント層は、複数の層を有し、
    前記複数の層のうち少なくとも1層は、バリア性樹脂層である、積層体。
  2. 前記シーラント層は、前記バリア性樹脂層の面のうち前記基材層とは反対側の面に設けられた第1熱可塑性樹脂層と、前記バリア性樹脂層の面のうち前記基材層側の面に設けられた第2熱可塑性樹脂層とを有する、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記シーラント層は、前記バリア性樹脂層と前記第1熱可塑性樹脂層との間に位置する第3熱可塑性樹脂層と、前記バリア性樹脂層と前記第2熱可塑性樹脂層との間に位置する第4熱可塑性樹脂層と、を更に有する、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記バリア性樹脂層は、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物を含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体。
  5. 前記バリア性樹脂層は、ポリアミドを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体。
  6. 前記バリア性樹脂層は、ポリビニルアルコールを含む、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層体。
  7. 前記イソフタル酸の含有量は、前記ポリエチレンテレフタレートを構成する全ジカルボン酸単位に対して、0.5モル%以上5.0モル%以下である、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の積層体。
  8. 前記ポリエチレンテレフタレートの極限粘度は、0.58dl/g以上0.80dl/g以下である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の積層体。
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