JP2019013973A - 圧延機 - Google Patents
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Abstract
Description
また、ベアリングの異常による突発的な生産休止を抑制するため、圧下荷重の上限値を規制することもできるが、この場合、圧下能力の低下に伴って生産性が低下するという課題があった。
竪ロールには、鋼片の幅圧下を行う部分が、軸心方向の2箇所に設けられたものがある。
このような竪ロールを備えた圧延機では、竪ロールの軸心方向中央部ではなく、中央部からずれた位置で幅圧下が行われるため、竪ロールの軸心方向一側により大きな荷重がかかり、竪ロールの軸心方向両側のたわみ量が不均一(軸心方向中央部を中心として対称でない形状)になっていた。これにより、一方のベアリングを押圧するプレッシャーブロックの摩耗が顕著となって竪ロールが傾き、ベアリングの異常が早期に発生することを見出した。
(1)鋼片を幅圧下する対となる竪ロールを備えた圧延機において、
前記竪ロールの軸心の傾きを検知する角度センサーと、
前記竪ロールの軸心方向両側部に装着された軸受け部を、前記鋼片側へ水平方向に押圧する押圧手段とを有し、
前記各押圧手段は、前記角度センサーの出力に基づいて独立して押圧駆動する手段であることを特徴とする圧延機。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る圧延機10は、鋼片11(鋳片:例えばスラブ)を幅圧下する対となって対向配置された竪ロール12を備え、鋼片11の幅圧下を生産性よく経済的に実施可能な設備である。なお、圧延機10は、鋼片11を中心としてその幅方向両側に位置する部分に設けられた装置等が略同様の構成であるため、図1では圧延機10の一方側(右側)のみを図示している。
以下、詳しく説明する。
また、竪ロール12は、圧延機の構成によって、1対でもよく、また、3対以上の複数対でもよい(水平ロールも同様)。なお、図1中の符号13は、鋼片11の搬送ロールである。
圧下装置14は、鋼片11の幅方向(搬送方向に直交する方向)に沿って配置されたガイドレール(図示しない)を有し、このガイドレールに、竪ロール12を軸心回りに回転可能に支持(軸支)するベアリングチョック(軸受け部の一例:以下、単にベアリングともいう)15、16が、ガイドレールに沿って進退可能に設けられている。なお、ベアリング15、16は、竪ロール12の軸心方向両側部に装着されて、竪ロール12の軸心方向が鉛直方向となるようにしている。
押圧手段17、18はそれぞれ、ハウジング19と、このハウジング19内に設けられた油圧シリンダー(液圧シリンダー)20及び圧下スクリュー21とを有している。なお、油圧シリンダー20と圧下スクリュー21の軸心は、鋼片11の幅方向に合わせている。
各油圧シリンダー20の先端部には、ベアリング15、16の側部に当接可能なプレッシャーブロック22が設けられ、油圧シリンダー20の駆動により、プレッシャーブロック22がガイド部材23に案内されて進退可能となっている。
使用にあっては、油圧シリンダー20を動作させてベアリング15、16を押圧し、ベアリング15、16(竪ロール12)を鋼片11側へ水平方向に押圧することで、対向配置された竪ロール12の間隔を、幅圧下する鋼片11の目標の幅(予め設定した幅)に応じて調整できる。
胴部周囲に形成された成形溝25を2段有する竪ロール12は、1本の竪ロール12で2箇所の圧延が可能なものである。これにより、竪ロールの在庫(本数)を低減でき、竪ロールの購入費用の抑制、循環整備の効率化、置き場の省スペース化が図れる。
その結果、下側のベアリング16を押圧するプレッシャーブロック22の方が、上側のベアリング15を押圧するプレッシャーブロック22よりも、早期に厚みが薄くなり、鋼片11を圧延する際に、竪ロール12の軸心が傾くようになる。竪ロール12の軸心が傾くと、ベアリング15、16に偏荷重がかかるようになり、早期に異常が発生する。
なお、この現象は、成形溝が1つの場合でも、例えば、成形溝の形成位置や鋼片の厚みによって、発生するおそれがある。
なお、角度センサー26は、上側のベアリング15に設けることもできる。
鋼片(スラブ)11は、例えば、連続鋳造により製造した鋳片を所定の長さに切断した後、加熱炉(図示しない)にて予め設定した温度まで加熱したものである。
この鋼片11を圧延機10へ搬送して幅圧下する。
以下、詳しく説明する。
圧延機10の使用に際しては、前記したように、下側に形成された成形溝25で鋼片11を幅圧下するため、竪ロール12の上側よりも下側に大きな荷重がかかる。
これにより、竪ロール12が傾いて、ベアリング16の異常(剥離)が早期に発生し易くなる。
ここで、予め設定した角度とは、竪ロール12の傾きによるベアリングにかかる偏荷重の抑制(ベアリングの長寿命化)を図ることを考慮して設定でき、例えば、0.1度、更には0.07度、に設定することが好ましい。
上記したように、2つの押圧手段17、18(油圧シリンダー20)を独立して駆動させて、竪ロール12の傾きを補正して直立させる。鋼片11の幅圧下に際しては、竪ロール12を直立させた状態から必要な幅圧下量まで、2つの押圧手段17、18で同一量押圧する。
上記した圧延機10に対して鋼片を往復移動させ、搬送方向に渡ってスラブの幅と厚みを圧下した。
ここで、角度センサーによって検出された竪ロールの傾斜角度は、0.17度(3/1000rad)であった。この竪ロールの傾きを補正しないまま各押圧手段に設けられた油圧シリンダーを同期駆動させた場合(比較例)、ベアリングの寿命は、正規寿命の約26%まで低下した。
一方、実施例では、各押圧手段に設けられた油圧シリンダーを個別に駆動させて、竪ロールの傾斜角度を0.03〜0.06度(0.5/1000〜1/1000rad)まで補正して直立させた。この場合、ベアリングの寿命は、正規寿命の85〜98%程度まで回復した。
なお、上記した正規寿命とは、圧延条件に基づいて算出したベアリングの寿命である。
例えば、圧下装置の構成は、竪ロールの軸心方向両側に配置された押圧手段を、個別に押圧駆動可能な構成であれば、特に限定されるものではない。
Claims (2)
- 鋼片を幅圧下する対となる竪ロールを備えた圧延機において、
前記竪ロールの軸心の傾きを検知する角度センサーと、
前記竪ロールの軸心方向両側部に装着された軸受け部を、前記鋼片側へ水平方向に押圧する押圧手段とを有し、
前記各押圧手段は、前記角度センサーの出力に基づいて独立して押圧駆動する手段であることを特徴とする圧延機。 - 請求項1記載の圧延機において、前記竪ロールは、成形溝が軸心方向に複数段形成されたカリバーロールであることを特徴とする圧延機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017134502A JP6870509B2 (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 圧延機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017134502A JP6870509B2 (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 圧延機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2019013973A true JP2019013973A (ja) | 2019-01-31 |
JP6870509B2 JP6870509B2 (ja) | 2021-05-12 |
Family
ID=65356371
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017134502A Active JP6870509B2 (ja) | 2017-07-10 | 2017-07-10 | 圧延機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP6870509B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023513183A (ja) * | 2020-02-06 | 2023-03-30 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 垂直圧延スタンドの垂直ローラを自動的に較正する方法及び方法を実施する較正装置 |
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2017
- 2017-07-10 JP JP2017134502A patent/JP6870509B2/ja active Active
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023513183A (ja) * | 2020-02-06 | 2023-03-30 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 垂直圧延スタンドの垂直ローラを自動的に較正する方法及び方法を実施する較正装置 |
JP7429302B2 (ja) | 2020-02-06 | 2024-02-07 | エス・エム・エス・グループ・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング | 垂直圧延スタンドの垂直ローラを自動的に較正する方法及び方法を実施する較正装置 |
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JP6870509B2 (ja) | 2021-05-12 |
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