JP2019012183A - フォトマスク用基板及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】少なくとも主表面と端面とを有するフォトマスク用基板において、主表面の清浄度が高く、非鏡面とされた端面からの発塵を抑制することができるフォトマスク用基板及びその製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも主表面2と端面3とを有するフォトマスク用基板において、端面3における線の算術平均高さRaは、0.05μm以上0.5μm以下であり、前記端面3の任意個所における10μm四方の面の算術平均高さSaは、0.001μm以上0.015μm以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、フォトマスク用基板及びその製造方法に関し、主表面の清浄度が高く、非鏡面とされた端面からの発塵が抑制されるフォトマスク用基板及びその製造方法に関する。
合成シリカガラスは、低熱膨張性と光透過性に優れていることから、ICやLCDのフォトリソグラフィ用のフォトマスク基板として使われている。
例えばLCD用のフォトマスク基板では、研磨された表面と端面およびその境界部分を加工された面取り面で構成される側面を有しており、該表面は鏡面研磨加工されている。なお、端面の表面粗さは、使用目的に応じて、所望の値になるよう加工されることが多い。
フォトマスク用合成シリカガラス基板の製造方法としては、一般的に、合成シリカガラスのブロックを徐冷点以上の温度で一定時間保持した後、歪点以下まで温度を徐々に下げていくアニール処理を施し、熱残留応力を低減した後、スライス、ラッピング、平面研削、面取り、研磨加工を施す方法が知られている。前記研磨加工においては、表層に反射膜を形成するために、基板表面を平坦化(鏡面化)する処理を行う。この鏡面研磨と基板洗浄とを繰り返すことにより、主表面にあっては高い清浄度が得られる。
一方、基板端部(外周部)は、任意の形状に面取りされるが、基板端面の粗さが粗い状態の場合、基板端面に汚れが付着し易いだけでなく、その汚れを除去するために再洗浄或いは再研磨が必要となり、歩留まりが悪化する。また、端面から発塵したパーティクルが表面に影響を及ぼすことも懸念される。前記課題を解決するため、特許文献1では基板端面を鏡面化する方法を提案している。
しかしながら、基板端面を鏡面化すると、特に大型のガラス基板の場合、作業者が基板端面をハンドリング用手袋で把持しようとしても滑って把持できない虞があった。また、基板端面を鏡面化すると、例えば、自動搬送の際のセンサによる基板検出ができない、という課題があった。
これらの課題に対処するものとして、特許文献2では、作業者が基板端部を把持した際に基板が滑り落ちない程度に端面を粗く研磨し、その基板端面の粗さRa(線の算術平均高さ)の範囲を規定するとともに、基板端面の粗さが、面取り面の粗さよりも小さいガラス基板を提案している。
特開昭56−46227号公報 特開2008−280245号公報
ところで、特許文献2に開示されたガラス基板によれば、基板端面の粗さを小さくする、具体的には、面粗さRaを0.05μm〜0.4μmとすることによって、基板端面からの発塵量を低く抑えることができる。また、基板端面は、所定の面粗さとなされた非鏡面化の状態のため、作業者は手を滑らすことなく基板を把持すること、または、自動搬送の際のセンサによる基板検出が可能となる。
しかしながら、研磨によって基板端面を非鏡面の状態に留めた場合、研磨に用いた砥粒子が端面に残り、それが基板主表面を汚染するという別の課題があった。
詳しく説明すると、非鏡面化の状態とされた基板端面にあっては、幅10〜100μm程度、高低差5〜8μm程度の多数の凹凸があり、さらに各凹凸面には図6の模式的な断面図及び図8の模式的な平面図に示すように微小な幅(0.1〜0.5μm)を有するクラックCが存在する。このクラックCが多数存在するために、各凹凸部の表面には多数の襞状の突起Hが形成されている。
前記のような多数のクラックCが存在すると、図7に示すように端面の研磨加工時に砥粒子Pが前記クラックCに入り込み(嵌まった状態となり)、その後に端面の研磨を行った場合でも、或いは基板研磨加工後の基板洗浄処理によっても、砥粒子Pが除去されずに残る虞があった。そして、前記砥粒子Pが前記クラックCに残っていた場合には、フォトマスク基板としての使用の際、前記クラックCに残る砥粒子Pが発塵するという課題があった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、主表面の清浄度が高く、非鏡面とされた端面からの発塵を抑制することができるフォトマスク用基板及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明にかかるフォトマスク用基板は、少なくとも主表面と端面とを有するフォトマスク用基板であって、前記端面における線の算術平均高さRaは、0.05μm以上0.5μm以下であり、前記端面の任意個所における10μm四方の面の算術平均高さSaは、0.001μm以上0.015μm以下であることに特徴を有する。尚、前記フォトマスク用基板は、シリカガラスにより形成されていることが望ましい。このようなフォトマスク用基板によれば、基板端面に形成された凹凸面は平滑化処理されている、別な言い方をすれば、前記クラックCが開放されることで、端面凹凸部に残る研磨砥粒の粒子は、基板洗浄工程において容易に除去することができ、フォトマスク用基板としての製品出荷後における基板端面からの粒子の発塵を防止することができる。
また、上記目的を達成するためになされた本発明にかかるフォトマスク用基板の製造方法は、所定の板形状に切削加工されたガラス基板の端面または前記端面を含む表面に対して薬液エッチングを施す工程を含み、前記薬液エッチングを施す工程により、前記端面における線の算術平均高さRaを、0.05μm以上0.5μm以下とし、且つ、前記端面の任意個所における10μm四方の面の算術平均高さSaを、0.001μm以上0.015μm以下とすることに特徴を有する。
尚、前記薬液エッチングを施す工程は、前記シリカガラス板の表面に対し平均粒径1±0.4μmの砥粒を用いて研磨する第1の研磨工程と、第1の濃度を有するシリカガラス溶解性溶剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄する第1の洗浄工程と、前記シリカガラス板の表面に対し平均粒径0.1±0.04μmの砥粒を用いて研磨する第2の研磨工程と、第2の濃度を有するシリカガラス溶解性洗剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄し、さらに希フッ酸処理と純水とによるリンス処理を行う第2の洗浄工程と、前記第2の濃度よりも低い第3の濃度を有するシリカガラス溶解性洗剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄し、さらに希フッ酸処理と純水とによるリンス処理を行う第3の洗浄処理工程と、のいずれかの工程の前または後に実施することが望ましい。このような製造方法によれば、前記した効果を奏するフォトマスク用基板を得ることができる。
本発明によれば、主表面の清浄度が高く、非鏡面とされた端面からの発塵を抑制することができるフォトマスク用基板及びその製造方法を提供することができる。
図1は、フォトマスク用基板の全体を模式的に示す斜視図である。 図2は、図1のフォトマスク用基板の端部を拡大して示す断面図である。 図3は、図2の基板端部の断面をさらに拡大したイメージを示す模式図である。 図4は、本発明のフォトマスク用基板の製造方法の流れを示すフローである。 図5(a)は、研磨処理後に基板端面の凹凸部に研磨粒子が残っている状態を示す断面図であり、図5(b)は基板端面の表面改質後に洗浄により研磨粒子が除かれた状態を模式的に示す断面図である。 図6は、従来の基板端面を拡大したイメージを示す断面図である。 図7は、図6の基板端面に存在するクラックに粒子が入り込んだ状態を示す断面図である。 図8は、従来の基板端面を拡大したイメージを示す平面図である。 図9は、従来の基板端面を平面視で拡大した写真であって、そこに形成されたブリッジを示す写真である。
以下、本発明に係るフォトマスク用基板及びその製造方法の一実施形態を、図面を参照し説明する。図1は、本発明のフォトマスク用基板の全体を模式的に示す斜視図であり、図2は、図1のフォトマスク用基板の端部(例えば破線で囲む部分)を拡大して示す断面図である。また、図3は、図2の基板端部の断面を更に拡大したイメージを示す模式図である。
図1、図2に示すように本発明のフォトマスク用基板1にあっては、研磨された主表面2(裏表2面)と端面3、及びその境界部分を加工された面取り面4とを有する。主表面2は、反射膜を蒸着しフォトマスク基板として使用するために平坦、且つ鏡面化され、微小欠陥やパーティクルの付着が無い状態となされている。即ち、高い清浄度を有するものとなされている。
一方、端面3においては、単位長さあたりの表面粗さRa(線の算術平均高さ)が0.05μm以上0.5μm以下となるよう制御されている。このような表面粗さRaの範囲に設定されることによって、端面3は非鏡面の状態とされ、LCD用のフォトマスク基板のような、端面を鏡面化できない場合においても、有効かつ現実的な範囲の値となるので、例えば、自動搬送の際のセンサによる基板検出も可能となる。
また、図3に示すように端面3における断面拡大図にあっては、平滑化処理された凹凸3a、3bが形成されている。端面3における局所エリア(任意の10μm四方の測定エリア)に限定して算出した面粗さSa(面の算術平均高さ)は、0.001μm以上0.015μm以下である。これは、面粗さSaが0.015μmよりも大きいと、基板端面に存在する微細な凹凸に研磨時に使用する砥粒の粒子が捕捉され易く、その後の洗浄工程で除去されない虞が高いためである。特に、研磨剤砥粒としてコロイダルシリカガラスを用いた場合には、前記凹凸に砥粒子が捕捉される量が多くなる。なお、Saを0.001μm未満にしても、本発明の効果が有意に向上することがない一方、このようなSa値を実現するには、多大なコストがかかり、工業上実用的とは言い難いものといえる。
ここで、前記面粗さSaを0.015μm以下とするには、切削加工後(或いは、所定の研磨加工後)の基板端面3に対し平滑化処理を施す必要がある。具体的には、薬液エッチングにより各凹凸を平滑化し、研磨粒子が侵入する虞のあるクラック(ポケットとも呼ぶ)を除去する。ここでいう平滑化とは、幅0.1〜0.5μm程度のクラックを溶解し、砥粒子の径よりも幅広の凹部を有する緩やかな凹凸状態に形成することを意味する。
薬液エッチングとしては、例えばHF、HSO、HNO、HCI、CHCOOHなどの酸、或いはNaOH、KOHなどのアルカリ溶液への浸漬、または、HO、HF、NHF、CHCOOHなどの混合液を用いたケミカルフロスト処理により行う。
また、上記薬液エッチングは、通常、ガラス基板全体を前記薬液または混合液に浸漬することで行われるが、もちろん、任意の冶具を用いて、端面だけがエッチングされるようなプロセスを用いてもよい。
エッチングにより生じる凹部の幅は、フォトマスク用基板1の製造に使用する研磨剤の一次砥粒径の2倍以上5倍以下の幅、深さはマクロ視野にてRaを悪化させない程度となることが望ましい。また、エッチング量は、深さ方向に0.02μmから2μmが好ましく、特に0.15以上0.6μm以下がより好ましい。これは、エッチング量の深さが0.02μmより小さいと研磨粒子が侵入するポケットが除去されないためである。また、エッチング量の深さが2μmより大きいと、溝が深くなり、Ra規格を逸脱してしまう。更に後述のような発塵源(ブリッジ)の発生を促進させる。
また、前記のようにエッチング量の深さは0.6μm以下がより好ましい。その理由は、0.6μmよりも深くエッチングを行った場合、端面3の状態によっては、発塵の虞があるためである。即ち、端面3に加工痕などの亀裂やクラックなどの集合体がある場合、エッチングによる浸食が加速し、深い溝が形成される。0.6μmより深いエッチングでは、溝の形成が顕著であり、その深い溝を覆うようなガラスのブリッジ(図9の基板端面を平面視で拡大した写真の矢印で示す領域)が形成される。溝は厚さ方向だけでなく、内部では表面と平行な方向にも進展するため、大きな溝の形成は研磨材粒子を残留させるリスクを高める。また、前記ブリッジは、それ自体が剥離することにより発塵源となる。
続いて、フォトマスク用基板1の製造工程の一例を図4のフローに沿って説明する。先ず、例えば基板材料としてのシリカガラスを研削、或いは研磨加工し、所定の板形状(例えば850mm×1200mm×厚さ10mm)とする(図4のステップS1)。次に研磨砥粒として、酸化セリウム(平均粒径1μm)を用い、硬質スウェードパッドを相対的に回転する表面2及び端面3に対し押し付けることにより第1の研磨処理を施す(図4のステップS2)。
第1の研磨処理後、所定の濃度を有するKOH含有洗剤(シリカガラス溶解性洗剤)の貯留槽への基板全体の浸漬およびスクラブ洗浄(第1の洗浄処理)を行う(図4のステップS3)。第1の洗浄処理が終了すると、基板端面3に対するエッチング処理を行う(図4のステップS4)。具体的には、例えばHF0.9%の貯留槽に、基板全体を40分間浸漬し、エッチング処理を行う。このエッチング処理により、エッチング量は、深さ方向に0.3μm以上0.6μm以下となり、基板端面3における凹凸表面の局所エリア(10μm四方)における面粗さSa(面の算術平均高さ)は、0.001μm以上0.015μm以下となされる。即ち、基板端面3における凹凸表面のクラックが除去され平滑化される。
基板端面3のエッチング処理を終えると、研磨砥粒としてコロイダルシリカ(平均粒径100nm)を用い、スウェードパッドを相対的に回転する表面2に対し押し付けることにより第2の研磨処理を施す(図4のステップS5)。この第2の研磨処理により、基板端面3の表面粗さRa(線の算術平均高さ)が0.05μm以上0.5μm以下となされる。
そして、第2の洗浄処理として、所定の濃度を有するKOH含有洗剤の貯留槽への基板全体の浸漬およびスクラブ洗浄と、希フッ酸処理、及び純水を用いたリンス処理を行う(図4のステップS6)。
更に、第3の洗浄処理として、第2の洗浄処理よりも低濃度のKOH含有洗剤を用いたスクラブ洗浄と、希フッ酸処理、及び純水を用いたリンス処理を行い(図4のステップS7)、フォトマスク用基板を製造する。尚、前記のようにエッチング処理後に前記第2、第3の洗浄を行うため、図5(a)に示すように第1の研磨処理後に基板端面3の凹凸部3a、3bに研磨粒子Pが残っていた場合であっても、図5(b)に示すように、それを容易に除去することができる。
なお、各ステップにおける、KOH濃度及び希フッ酸濃度については、特に厳密な限定を要するものではなく、シリカガラスの溶解速度や狙いとするRa,Sa値の範囲、その他各条件を加味して、適時決定されるが、例えば、KOH濃度は0.1%〜2%、希フッ酸濃度は0.01〜0.1%の範囲で設定される。
本発明において、RaおよびSaを評価する方法は、特に限定されるものではないが、一例として、汎用のレーザー顕微鏡を用いて、基板端面3における凹凸表面を観察し、比較的凹凸の少ない平坦なエリア(例えば200μm四方)を選別し、その範囲内で局所エリア(10μm四方)8〜16ヶ所で画像を取得し、画像解析により、Ra値とSa値を得る。
以上のように本発明に係る実施の形態によれば、基板形状に切削加工したガラス基板の主表面に対し研磨工程により表面欠陥が除去され鏡面化される一方、端面に対しては、非鏡面とする研磨処理と、薬液エッチングによる平滑化処理とが施される。それにより基板端面3における表面粗さRa(線の算術平均高さ)は、0.05μm以上0.5μm以下とされ、且つ端面3における10μm四方あたりの表面粗さSa(面の算術平均高さ)が0.001μm以上0.015μm以下となされる。この基板端面における平滑化処理により、端面凹凸部に残る研磨砥粒の粒子は、基板洗浄工程において容易に除去することができ、フォトマスク用基板としての製品出荷後における基板端面からの粒子の発塵を防止することができる。
尚、前記実施の形態においては、図4のフローに示したようにエッチング処理は、第1の研磨処理及び第1の洗浄処理後に行うものとしたが、本発明にあっては、その形態に限定されるものではなく、フォトマスク用基板の製造工程において、どの段階で実施してもよい。しかしながら、基板全体を浸漬させながらエッチングを行う場合、表面部の変質や潜傷の顕在化が懸念されるため、最終研磨工程後の実施は望ましくない。
また、前記実施の形態においては、基板研磨剤として、酸化セリウムまたはコロイダルシリカを例に示したが、本発明にあっては、それに限らず、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、またはそれらの混合物を用いてもよい。また、研磨工程(研磨装置の上部、下部、またはその両方)に用いる研磨布としてスウェードパッドを用いるものとしたが、それに限らず発泡ウレタン、不織布のいずれかを用いてもよい。
本発明に係るフォトマスク用基板及び製造方法について、実施例に基づきさらに説明する。本実施例では、図4に示したフローに従って、前記実施の形態に示したフォトマスク用基板を製造し、基板表面における研磨砥粒子の付着状態を観察した。
<実施例1>
実施例1では、850mm×1200mm×厚さ10mmの基板に対して、図4のフローに沿ってステップS4において薬液エッチング処理(HF0.9%、40min浸漬)を行い、その後、第2の研磨処理(図4のステップS5)、第2の洗浄処理(図4のステップS6)を続けて実施した後に基板表面における粒子の付着数を測定した。また、第2の洗浄処理後の基板端面からの発塵による付着の集団の有無を測定した。
また、実施例1では、同様の条件での実験を10回行い、各実験において前記第2の研磨処理後、研削方向に対して垂直に走査して基板端面における表面粗さRa(線の算術平均高さ)を測定したところ、0.245μmであった。また、基板端面における10μm四方あたりの表面粗さSa(面の算術平均高さ)は0.009μmであった。
<比較例1>
比較例1では、850mm×1200mm×厚さ10mmの基板に対して、図4のステップS4における薬液エッチングを実施せず、第2の洗浄処理後(図4のステップS6)の基板表面における粒子の付着数を測定した。また、第2の洗浄処理後の基板端面からの発塵による付着の集団の有無を測定した。
また、比較例1では、同様の条件での実験を10回行い、各実験において前記第2の研磨処理後、実施例1と同様に基板端面における表面粗さRa(線の算術平均高さ)を測定したところ、0.223μmであった。
また、基板端面における10μm四方あたりの表面粗さSa(面の算術平均高さ)は0.0153μmであった。
付着の程度の比較は、基板表裏面の平均粒子付着量で行った。ここでは、薬液エッチングを実施しない比較例1を100として、この値との相対比較とした。その結果、実施例1は13となり、比較例1よりも大幅に粒子の付着を抑制できることを確認した。また、基板端面からの発塵による付着の集団は、実施例1では検出されず、比較例1では検出された。
<実施例2>
実施例2では、さらに実施例1における第2の洗浄処理に続けて第3の洗浄処理(図4のステップS7)を実施した後に基板表面における粒子の平均付着数を測定した。また、第3の洗浄処理後の基板端面からの発塵による付着の集団の有無を測定した。
<比較例2>
比較例2では、さらに比較例1における第2の洗浄処理に続けて第3の洗浄処理(図4のステップS7)を実施した後に基板表面における粒子の平均付着数を測定した。また、第3の洗浄処理後の基板端面からの発塵による付着の集団の有無を測定した。
ここでも、比較例1を100として、この値との相対比較とした結果、実施例2は10となり、実施例1よりもさらに粒子の付着を抑制できることを確認した。また、基板端面からの発塵による付着の集団も、実施例2では検出されず、比較例2では検出された。なお、比較例2は19となったことから、第3の洗浄処理を追加するだけでも、ある程度の粒子除去効果があることも確認された。
以上の実施例および比較例の結果から、本発明による作用効果を確認することができた。特に、本発明の好適な製造方法においては、実施例のRa値は、比較例のそれとほぼ同等でありながら、本発明の形態をより的確に表現する10μm四方あたりの表面粗さSa(面の算術平均高さ)では、実施例が0.009μmに対して比較例が0.0153μmとなり、40%も粗さが低減されていることがわかった。
1 フォトマスク用基板
2 主表面
3 端面
4 面取り面

Claims (4)

  1. 少なくとも主表面と端面とを有するフォトマスク用基板であって、前記端面における線の算術平均高さRaは、0.05μm以上0.5μm以下であり、前記端面の任意個所における10μm四方の面の算術平均高さSaは、0.001μm以上0.015μm以下であることを特徴とするフォトマスク用基板。
  2. シリカガラスにより形成されていることを特徴とする請求項1に記載されたフォトマスク用基板。
  3. フォトマスク用基板の製造方法であって、所定の板形状に切削加工されたガラス基板の端面または前記端面を含む表面に対して薬液エッチングを施す工程を含み、前記薬液エッチングを施す工程により、前記端面における線の算術平均高さRaを、0.05μm以上0.5μm以下とし、且つ、前記端面の任意個所における10μm四方の面の算術平均高さSaを、0.001μm以上0.015μm以下とすることを特徴とするフォトマスク用基板の製造方法。
  4. 前記薬液エッチングを施す工程は、前記シリカガラス板の表面に対し平均粒径1±0.4μmの砥粒を用いて研磨する第1の研磨工程と、第1の濃度を有するシリカガラス溶解性溶剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄する第1の洗浄工程と、前記シリカガラス板の表面に対し平均粒径0.1±0.04μmの砥粒を用いて研磨する第2の研磨工程と、第2の濃度を有するシリカガラス溶解性洗剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄し、さらに希フッ酸処理と純水とによるリンス処理を行う第2の洗浄工程と、前記第2の濃度よりも低い第3の濃度を有するシリカガラス溶解性洗剤を用いて前記シリカガラス板を洗浄し、さらに希フッ酸処理と純水とによるリンス処理を行う第3の洗浄処理工程と、のいずれかの工程の前または後に実施することを特徴とする請求項3に記載されたフォトマスク用基板の製造方法。
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