JP2019009045A - 蓄電素子 - Google Patents

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翔平 山尾
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広和 上林
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Abstract

【課題】複数の部材で形成されていても、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を備えた蓄電素子を提供する。【解決手段】容器100と、容器100を貫通する負極端子300であって、少なくとも一部が容器100の外方に配置される外部材310、及び、少なくとも一部が容器100の内方に配置される内部材320を有する負極端子300とを備え、負極端子300は、外部材310及び内部材320の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部330を有する。【選択図】図4B

Description

本発明は、電極端子を備えた蓄電素子に関する。
従来、電極端子を備え、当該電極端子が複数の部材で形成された構成の蓄電素子が知られている。例えば、特許文献1には、裏面に有底孔が形成された外部端子としての金属板と、当該有底孔に圧入された内部端子としての金属軸とを有する電極構造(電極端子)を備えた密閉型電池(蓄電素子)が開示されている。
特許第5639558号公報
しかしながら、上記従来の蓄電素子では、外部端子に内部端子が圧入されて電極端子を形成する構造であるため、電極端子の製造が困難であるとともに、性能不良が生じる可能性があるという問題がある。つまり、本願発明者は、2部材間の圧入により電極端子を形成する場合、部材を圧入構造に加工するのが困難であるとともに、圧入の際に軸部に大きな力をかける必要があるため、電極端子の平面度が悪影響を受けやすく、バスバーとの溶接時の不良の原因となるという問題を見出した。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、複数の部材で形成されていても、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を備えた蓄電素子を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る蓄電素子は、容器と、前記容器を貫通する電極端子であって、少なくとも一部が前記容器の外方に配置される外部材、及び、少なくとも一部が前記容器の内方に配置される内部材を有する電極端子とを備え、前記電極端子は、前記外部材及び前記内部材の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部を有する。
これによれば、蓄電素子は、外部材及び内部材を有する電極端子を備え、電極端子は、外部材及び内部材の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部を有している。つまり、本願発明者は、かしめによる接合は、かしめ部分に局所的な力を加えて塑性変形させればよいため、圧入による接合よりも小さな力で接合することができる点に着目した。このため、電極端子を形成する際に外部材及び内部材をかしめにより接合(かしめ接合部を形成)することで、圧入により構成される従来の電極端子よりも小さな力で接合することができる。これにより、電極端子の平面度が悪影響を受けるのを簡易に抑制することができるため、複数の部材で形成されていても、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記かしめ接合部において、前記他方は、前記一方から前記他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されていることにしてもよい。
これによれば、電極端子は、かしめ接合部において、外部材及び内部材の上記他方が、上記一方から他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されている。これにより、電極端子は、かしめ接合部において、表面に凸部が形成されることとなる。ここで、圧入により電極端子を形成したような場合には、電極端子の表面は平坦なままであるので、電極端子の位置を把握するのが困難な場合がある。このため、電極端子の表面に凸部が形成されることで、当該凸部によって電極端子の位置を把握することができる。例えば、当該凸部を、蓄電素子の製造時に電極端子の配置位置の把握に利用したり、電極端子に対するバスバーの位置決めに利用したりすることができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記内部材は、前記容器を貫通する軸部と、前記軸部の外周から外方に突出した突出部とを有し、前記かしめ接合部は、前記突出部に配置されていることにしてもよい。
これによれば、電極端子において、かしめ接合部は、内部材の軸部の外周から外方に突出した突出部に配置されている。つまり、内部材の軸部の外側の突出部で内部材と外部材とがかしめられている。ここで、圧入により電極端子を形成したような場合には、外部材に内部材の軸部が圧入されるため、一般的にバスバーが接合される外部材の表面の中央部分(内部材の軸部に対応する部分)の平面度が悪影響を受ける。このため、内部材の当該突出部の位置でかしめ接合を行うことで、当該外部材の表面の中央部分の平面度が悪影響を受けるのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記電極端子は、複数の前記かしめ接合部を有することにしてもよい。
これによれば、電極端子は、複数のかしめ接合部を有している。ここで、圧入により電極端子を形成した場合には、外部材が内部材の軸まわりに回転してしまうおそれがある。また、かしめ接合部を1つしか形成しない場合にも、外部材が内部材に対してかしめ接合部まわりに回転してしまうおそれがある。このため、かしめ接合部を複数形成することで、外部材が内部材に対して回転してしまうのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記複数のかしめ接合部は、前記内部材の軸部を挟む位置に配置されていることにしてもよい。
これによれば、複数のかしめ接合部を内部材の軸部を挟む位置に形成することで、外部材が内部材の軸部まわりに回転するのを強固に抑制することができる。これにより、外部材が外部から大きな回転トルクを受けたとしても、外部材が回転するのを抑制することができるため、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記かしめ接合部は、前記電極端子が前記容器を貫通する方向から見て、非円形の形状を有していることにしてもよい。
これによれば、かしめ接合部は、非円形の形状を有している。ここで、圧入により電極端子を形成した場合には、外部材が内部材の軸まわりに回転してしまうおそれがある。また、かしめ接合部を1つしか形成しない場合にも、外部材が内部材に対してかしめ接合部まわりに回転してしまうおそれがある。このため、かしめ接合部を非円形の形状で形成することで、かしめ接合部が単体で回転止めの機能を有することとなり、外部材がかしめ接合部まわりに回転するのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
また、前記外部材及び前記内部材のうちの前記他方に向けて突出する前記一方が、前記他方よりも硬いことにしてもよい。
これによれば、かしめ接合部において、一方が他方に向けて突出する凹凸構造を有するため、一方が他方よりも硬いことで、やわらかい部材が硬い部材に密着することとなる。例えば、外部材がアルミ製かつ内部材が銅製で、内部材が外部材に突出する負極端子の構成や、外部材が銅製かつ内部材がアルミ製で、外部材が内部材に突出する正極端子の構成が挙げられる。このため、やわらかい部材が硬い部材に密着し、外部材と内部材とを強固に接合することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を形成することができる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、当該蓄電素子が備える電極端子としても実現することができる。
本発明によれば、複数の部材で形成されていても、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる電極端子を備えた蓄電素子を実現することができる。
実施の形態に係る蓄電素子の外観を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子の容器内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。 実施の形態に係る蓄電素子を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。 実施の形態に係る負極端子の構成を示す斜視図である。 実施の形態に係る負極端子の構成を示す断面図である。 実施の形態に係る負極端子の外部材と内部材とが接合される工程を示す断面図である。 実施の形態に係るかしめ接合部の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例1に係る負極端子の構成を示す斜視図である。 実施の形態の変形例1に係る負極端子の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例2に係る負極端子の構成を示す斜視図である。 実施の形態の変形例2に係る負極端子の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例3に係る負極端子の構成を示す斜視図である。 実施の形態の変形例3に係る負極端子の構成を示す断面図である。 実施の形態の変形例4に係るかしめ接合部の形状を示す平面図である。 実施の形態の変形例4に係るかしめ接合部の形状を示す平面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電素子について説明する。なお、以下で説明する実施の形態及びその変形例は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態及びその変形例で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、製造工程、製造工程の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態及びその変形例における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、各図において、寸法等は厳密に図示したものではない。
また、以下の説明及び図面中において、蓄電素子が有する一対の電極端子の並び方向、一対の集電体の並び方向、または、容器の短側面の対向方向をX軸方向と定義する。また、容器の長側面の対向方向、容器の短側面の短手方向、または、容器の厚さ方向をY軸方向と定義する。また、蓄電素子の容器本体と蓋との並び方向、容器の短側面の長手方向、電極端子の外部材と内部材との並び方向、電極端子の接合部の突出方向、または、上下方向をZ軸方向と定義する。これらX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向は、互いに交差(本実施の形態では直交)する方向である。なお、使用態様によってはZ軸方向が上下方向にならない場合も考えられるが、以下では説明の便宜のため、Z軸方向を上下方向として説明する。また、以下の説明において、例えば、X軸方向プラス側とは、X軸の矢印方向側を示し、X軸方向マイナス側とは、X軸方向プラス側とは反対側を示す。Y軸方向やZ軸方向についても同様である。
(実施の形態)
まず、図1〜図3を用いて、本実施の形態における蓄電素子10の全般的な説明を行う。図1は、本実施の形態に係る蓄電素子10の外観を示す斜視図である。また、図2は、本実施の形態に係る蓄電素子10の容器100内方に配置されている構成要素を示す斜視図である。具体的には、図2は、蓄電素子10から容器本体111を分離した状態での構成を示す斜視図である。また、図3は、本実施の形態に係る蓄電素子10を分解して各構成要素を示す分解斜視図である。なお、同図では、容器本体111を省略して図示している。
蓄電素子10は、電気を充電し、また、電気を放電することのできる二次電池であり、具体的には、リチウムイオン二次電池などの非水電解質二次電池である。蓄電素子10は、例えば、電気自動車(EV)、ハイブリッド電気自動車(HEV)またはプラグインハイブリッド電気自動車(PHEV)等の自動車用電源や、電子機器用電源、電力貯蔵用電源などに使用される。なお、蓄電素子10は、非水電解質二次電池には限定されず、非水電解質二次電池以外の二次電池であってもよいし、キャパシタであってもよく、さらに、使用者が充電をしなくても蓄えられている電気を使用できる一次電池であってもよい。また、本実施の形態では、矩形状(角型)の蓄電素子10を図示しているが、蓄電素子10の形状は、矩形状には限定されず、円柱形状や長円柱形状等であってもよいし、ラミネート型の蓄電素子とすることもできる。
図1に示すように、蓄電素子10は、容器100と、正極端子200と、負極端子300とを備えている。また、図2及び図3に示すように、容器100内方には、電極体400と、正極集電体500と、負極集電体600とが収容されている。
なお、蓋体110と正極端子200との間、及び蓋体110と正極集電体500との間には、絶縁性及び気密性を高めるためにガスケット等が配置されているが、同図では省略して図示している。負極側についても、同様である。また、容器100の内部には、電解液(非水電解質)が封入されているが、図示は省略する。なお、当該電解液としては、蓄電素子10の性能を損なうものでなければその種類に特に制限はなく、様々なものを選択することができる。また、上記の構成要素の他、正極集電体500及び負極集電体600の側方に配置されるスペーサ、容器100内の圧力が上昇したときに当該圧力を開放するためのガス排出弁、または、電極体400等を包み込む絶縁フィルムなどが配置されていてもよい。
容器100は、矩形筒状で底を備える容器本体111と、容器本体111の開口を閉塞する板状部材である蓋体110とで構成されている。また、容器100は、電極体400等を内部に収容後、蓋体110と容器本体111とが溶接等されることにより、内部を密封することができるものとなっている。なお、蓋体110及び容器本体111の材質は特に限定されず、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼など溶接可能な金属とすることができるが、樹脂を用いることもできる。
電極体400は、正極板と負極板とセパレータとを備え、電気を蓄えることができる蓄電要素(発電要素)である。正極板は、アルミニウムやアルミニウム合金などからなる長尺帯状の集電箔である正極基材層上に正極活物質層が形成された極板である。負極板は、銅や銅合金などからなる長尺帯状の集電箔である負極基材層上に負極活物質層が形成された極板である。そして、電極体400は、正極板と負極板との間にセパレータが配置され巻回されて形成されている。
具体的には、電極体400は、正極板と負極板とが、セパレータを介して、巻回軸(本実施の形態ではX軸方向に平行な仮想軸)の方向に互いにずらして巻回されている。そして、正極板及び負極板は、それぞれのずらされた方向の端部に、活物質層が形成されず基材層が露出した部分(活物質層非形成部)である正極集束部410及び負極集束部420を有している。なお、本実施の形態では、電極体400の断面形状として長円形状を図示しているが、楕円形状、円形状、多角形状などでもよい。または、電極体400は、巻回軸がZ軸方向に平行な巻回型電極体であることにしてもよいし、平板状極板を積層したスタック型や、極板を蛇腹状に折り畳んだ形状などであってもよい。
正極集電体500は、電極体400の正極集束部410と容器本体111の側壁との間に配置され、正極端子200と正極集束部410とに電気的及び機械的に接続(接合)される導電性と剛性とを備えた部材である。また、負極集電体600は、電極体400の負極集束部420と容器本体111の側壁との間に配置され、負極端子300と負極集束部420とに電気的及び機械的に接続(接合)される導電性と剛性とを備えた部材である。また、正極集電体500及び負極集電体600は、蓋体110に固定的に接続(接合)される。この構成により、電極体400が、正極集電体500及び負極集電体600によって蓋体110から吊り下げられた状態で保持(支持)され、振動や衝撃などによる揺れが抑制される。なお、正極集電体500の材質は限定されないが、例えば、電極体400の正極基材層と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。また、負極集電体600についても、材質は限定されないが、例えば、電極体400の負極基材層と同様、銅または銅合金などで形成されている。
正極端子200は、電極体400の正極板に電気的に接続された電極端子であり、負極端子300は、電極体400の負極板に電気的に接続された電極端子である。つまり、正極端子200及び負極端子300は、電極体400に蓄えられている電気を蓄電素子10の外部空間に導出し、また、電極体400に電気を蓄えるために蓄電素子10の内部空間に電気を導入するための金属製の電極端子である。また、正極端子200及び負極端子300は、電極体400の上方に配置された蓋体110に取り付けられている。
具体的には、図3に示すように、正極端子200は、容器100の外方に配置される外部材210と、容器100の内方に配置される内部材220とを有している。そして、正極端子200は、内部材220が蓋体110の貫通孔110aと正極集電体500の貫通孔510とに挿入されて、かしめられることにより、正極集電体500とともに蓋体110に固定される。また、同様に、負極端子300は、容器100の外方に配置される外部材310と、容器100の内方に配置される内部材320とを有している。そして、負極端子300は、内部材320が蓋体110の貫通孔110bと負極集電体600の貫通孔610とに挿入されて、かしめられることにより、負極集電体600とともに蓋体110に固定される。つまり、正極端子200及び負極端子300は、容器100を貫通した状態で蓋体110に固定される。なお、図3では、内部材220及び内部材320は、かしめられる前の状態が図示されている。
ここで、例えば、アルミニウム製のバスバーを電極端子に溶接で接続する場合には、電極端子の表面側の外部材210及び310は、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されるのが好ましい。また、正極端子200の内部材220は、正極集電体500と接続されるため、正極集電体500と同様、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されるのが好ましい。また、負極端子300の内部材320は、負極集電体600と接続されるため、負極集電体600と同様、銅または銅合金などで形成されるのが好ましい。このため、本実施の形態では、正極端子200の外部材210と内部材220とは、一体で(1つの部材として)形成され、負極端子300の外部材310と内部材320とは、別体で形成されている。
以上のような構成において、負極端子300の外部材310と内部材320との接続の構成について、以下に詳細に説明する。なお、正極端子200は、外部材210と内部材220とが一体に形成されているため、正極端子200の構成の詳細な説明は省略する。
図4Aは、本実施の形態に係る負極端子300の構成を示す斜視図である。また、図4Bは、本実施の形態に係る負極端子300の構成を示す断面図である。具体的には、図4Bは、図4Aに示された負極端子300を、IVB−IVB線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の断面図である。
これらの図に示すように、負極端子300は、上述の通り、外部材310と内部材320とを有している。外部材310は、少なくとも一部が容器100の外方に配置される部材であり、上述の通り、例えば、アルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成されている。内部材320は、少なくとも一部が容器100の内方に配置される部材であり、上述の通り、例えば、銅または銅合金などで形成されている。この外部材310及び内部材320の各部について、以下に詳細に説明する。
外部材310は、矩形状かつ平板状の部材であり、下面(Z軸方向マイナス側の面)に、断面長円形状(つまりZ軸方向から見て長円形状)の凹部311が形成されている。本実施の形態では、外部材310は、全ての部位が容器100の外方に配置される。なお、外部材310の形状は、矩形状ではなくて上面視で円形状や長円形状などでもよく、形状は特に限定されない。
内部材320は、軸部321と突出部322とを有している。本実施の形態では、内部材320は、軸部321の下部(Z軸方向マイナス側の部位)が容器100の内方に配置され、その他の部位(軸部321の上部及び突出部322)は、容器100の外方に配置される。
軸部321は、容器100を貫通する円柱形状の部位であり、内部材320の上部の中央部分から下方(Z軸方向マイナス側)に延設されて配置されている。つまり、軸部321は、容器100の蓋体110に形成された貫通孔110bに挿入され、蓋体110を貫通した状態で配置される。
また、軸部321は、下部に断面円形状(つまりZ軸方向から見て円形状)の穴部321aが形成されており、下部が中空リベットの機能を有している。これにより、軸部321は、蓋体110の貫通孔110bと負極集電体600の貫通孔610とに挿入されて、下部がかしめられることにより、負極端子300を負極集電体600とともに蓋体110に固定することができる構成になっている。これらの図では、軸部321は、かしめられる前の状態が図示されている。なお、軸部321は、下部に穴部321aが形成されていない中実のリベットであることにしてもよい。また、軸部321は、円柱形状には限定されず、角柱形状などでもよく、また、リベットの機能を有することなく、負極端子300を蓋体110に固定する構成を有するものでもよい。
突出部322は、軸部321の外周から外方に突出した部位である。具体的には、突出部322は、軸部321の上端部(Z軸方向プラス側の端部)の全周から外方(XY平面に平行な方向)に突出した環状かつ平板状の部位である。また、突出部322は、外部材310の凹部311の形状に対応して、断面の外縁が長円形状(Z軸方向から見た外縁が長円形状)を有している。つまり、突出部322は、外部材310の凹部311の内形状と略同一の外形状を有しており、凹部311に挿入されて嵌合される。これにより、外部材310と内部材320とを、容易に位置決めすることができる。
なお、突出部322及び凹部311の形状は、外部材310と内部材320とを位置決めできる形状であれば、どのような形状でもよい。また、突出部322は、凹部311の内形状と略同一の外形状を有していなくてもよく、また、凹部311内に配置されなくてもよい。または、突出部322は、外部材310と内部材320とを位置決めする機能を有していなくてもよい。
また、負極端子300は、外部材310と内部材320とを接合するかしめ接合部330を有している。つまり、負極端子300は、外部材310及び内部材320の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部330を有している。具体的には、かしめ接合部330は、内部材320が外部材310に向けて突出した凹凸構造の接合部であり、外部材310と内部材320とが互いに嵌合されて接合されている。かしめ接合部330は、例えば、外部材310及び内部材320をかしめることによって(詳細には、クリンチかしめ接合を行うことによって)、形成することができる。
ここで、かしめ接合部330は、突出部322に配置されている。具体的には、負極端子300は、複数(本実施の形態では、2つ)のかしめ接合部330を有しており、この複数のかしめ接合部330は、内部材320の軸部321を挟む位置に配置されている。本実施の形態では、2つのかしめ接合部330が、軸部321を挟んだ対称の位置に、X軸方向に並んで配置されている。このように、かしめ接合部330は、突出部322が外部材310に向けて突出した凹凸構造の接合部であり、外部材310と突出部322とが互いに嵌合されて接合されている。また、かしめ接合部330は、負極端子300が容器100を貫通する方向(Z軸方向)から見て、円形の形状を有している。
以上のかしめ接合部330の構成について、さらに詳細に説明する。図5は、本実施の形態に係る負極端子300の外部材310と内部材320とが接合される工程を示す断面図である。具体的には、図5の(a)は、外部材310に内部材320を配置する前の状態を示す断面図であり、図5の(b)は、外部材310に内部材320を配置した後の状態を示す断面図であり、図5の(c)は、外部材310と内部材320とを接合した状態を示す断面図である。また、図6は、本実施の形態に係るかしめ接合部330の構成を示す断面図である。
まず、図5の(a)に示すように、外部材310と内部材320とが配置される。そして、図5の(b)に示すように、外部材310の凹部311内に内部材320の突出部322が配置される(挿入され嵌合される)ことで、外部材310の下面(凹部311の底面)と内部材320の上面とが接触した状態で、外部材310に対して内部材320が配置される。そして、図5の(c)に示すように、外部材310と内部材320とが、突出部322の位置でかしめられて、かしめ接合部330が形成される。
ここで、かしめ接合部330は、外部材310と内部材320(突出部322)とが、これらの並び方向(本実施の形態ではZ軸方向プラス側)に突出する凹凸構造の接合部であり、互いに嵌合されて接合されている。このかしめ接合部330の構成について、以下に詳細に説明する。
図6に示すように、外部材310及び内部材320(突出部322)は、かしめ接合部330において外部材310側に向けて突出する凸部(外部材凸部310a及び内部材凸部320a)を有している。また、当該凸部は、当該凸部の突出方向(Z軸方向)と交差する方向(同図ではX軸方向両側)に張り出す張出部(内部材張出部320b)を有している。なお、当該凸部及び張出部は、例えば、かしめ接合部330において、外部材310及び内部材320(突出部322)が塑性変形することにより形成される。
具体的には、かしめ接合部330において、内部材320は、外部材310に向けて突出した内部材凸部320aを有している。内部材凸部320aは、内部材320と外部材310との接合面(XY平面に平行な面)と直交する方向(Z軸方向)に突出した円筒形状の凸部である。言い換えれば、内部材凸部320aは、内部材320の外面から、外部材310に向けて凹んだ形状を有している。また、内部材凸部320aは、内部材凸部320aの突出方向(Z軸方向)と交差する方向(外方)に突出した内部材張出部320bを有している。本実施の形態では、内部材張出部320bは、当該突出方向と直交する方向に全周に亘って突出しているが、当該全周のうちの一部が突出していない構成でもよい。
また、かしめ接合部330において、外部材310は、内部材320から離れる方向に向けて突出した外部材凸部310aを有している。外部材凸部310aは、外部材310と内部材320との接合面(XY平面に平行な面)と直交する方向(Z軸方向)に突出した円筒形状の凸部である。言い換えれば、外部材凸部310aは、外部材310の内部材320側の面から、内部材320から離れる方向に向けて凹んだ形状を有している。また、外部材凸部310aは、外部材凸部310aの突出方向(Z軸方向)と交差する方向(外方)の端部に、外部材端部310bを有している。
なお、内部材凸部320a、内部材張出部320b及び外部材凸部310aの突出方向は、上記の方向には限定されず、上記の方向から傾いた方向であってもよく、また、突出形状についても上記には限定されない。また、外部材端部310bについても、外部材凸部310aの突出方向(Z軸方向)と交差する方向(外方)に突出していてもよいが、外方に突出させない構成とすることで、接合作業後に、かしめ接合部330を、接合器具のダイから取り外しやすくすることができる。このため、外部材端部310bの外径(同図ではX軸方向の幅)は、先端に向かうほど小さくなっている。
また、本実施の形態では、内部材320は、外部材310よりも硬い。つまり、内部材320は、外部材310よりも、部材としての硬さが硬い。ここで、部材としての硬さが硬いとは、合金組成が異なる等により硬い材質(硬度が高い材質)で形成されていたり、部材厚さが厚く形成されていたりすることで、部材になったときの硬さが硬いことをいう。つまり、内部材320は、外部材310よりも、剛性が高いともいえる。
このため、内部材320及び外部材310の材質は特に限定されないが、上述の通り、内部材320は例えば銅または銅合金などで形成され、外部材310は例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成され、内部材320は外部材310よりも硬くなっている。また、内部材320及び外部材310の形状も特に限定されないが、例えば、内部材320は、突出部322の厚み(Z軸方向の厚み)が外部材310よりの厚み(Z軸方向の厚み)よりも厚く形成されており、これによっても、内部材320は外部材310よりも硬くなっている。
このように、かしめ接合部330において、外部材310及び内部材320の一方(本実施の形態では、内部材320)は、他方(本実施の形態では、外部材310)に向けて突出する凹凸構造で形成されており、当該他方についても、当該一方から当該他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されている。また、外部材310及び内部材320のうちの当該他方に向けて突出する当該一方は、当該他方よりも硬い。
以上のように、本発明の実施の形態に係る蓄電素子10によれば、外部材310及び内部材320を有する負極端子300を備え、負極端子300は、外部材310及び内部材320の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部330を有している。つまり、本願発明者は、かしめによる接合は、かしめ部分に局所的な力を加えて塑性変形させればよいため、圧入による接合よりも小さな力で接合することができる点に着目した。このため、負極端子300を形成する際に外部材310及び内部材320をかしめにより接合(かしめ接合部330を形成)することで、圧入により構成される従来の負極端子よりも小さな力で接合することができる。これにより、負極端子300の平面度が悪影響を受けるのを簡易に抑制することができるため、複数の部材(外部材310及び内部材320)で形成されていても、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、負極端子300は、かしめ接合部330において、外部材310及び内部材320の上記他方が、上記一方から当該他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されている。これにより、負極端子300は、かしめ接合部330において、表面に凸部が形成されることとなる。ここで、圧入により負極端子を形成したような場合には、負極端子の表面は平坦なままであるので、負極端子の位置を把握するのが困難な場合がある。このため、負極端子300の表面に凸部が形成されることで、当該凸部によって負極端子300の位置を把握することができる。例えば、当該凸部を、蓄電素子10の製造時に負極端子300の配置位置の把握に利用したり、負極端子300に対するバスバーの位置決めに利用したりすることができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、負極端子300において、かしめ接合部330は、内部材320の軸部321の外周から外方に突出した突出部322に配置されている。つまり、内部材320の軸部321の外側の突出部322で内部材320と外部材310とがかしめられている。ここで、圧入により負極端子を形成したような場合には、外部材に内部材の軸部が圧入されるため、一般的にバスバーが接合される外部材の表面の中央部分(内部材の軸部に対応する部分)の平面度が悪影響を受ける。このため、内部材320の突出部322の位置でかしめ接合を行うことで、外部材310の表面の中央部分の平面度が悪影響を受けるのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、内部材320の軸部321の外側の突出部322で内部材320と外部材310とが接触し、この接触した位置にかしめ接合部330が形成されている。ここで、圧入により負極端子を形成したような場合には、内部材の軸部と外部材とが接触するような構成となるため、接触面積を広くとりにくい。一方、内部材320の突出部322と外部材310とが接触することで、内部材320と外部材310との接触面積を広くとることができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、負極端子300は、複数のかしめ接合部330を有している。ここで、圧入により負極端子を形成した場合には、外部材が内部材の軸まわりに回転してしまうおそれがある。また、かしめ接合部330を1つしか形成しない場合にも、外部材310が内部材320に対してかしめ接合部330まわりに回転してしまうおそれがある。このため、かしめ接合部330を複数形成することで、外部材310が内部材320に対して回転してしまうのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、複数のかしめ接合部330を内部材320の軸部321を挟む位置に形成することで、外部材310が内部材320の軸部321まわりに回転するのを強固に抑制することができる。これにより、外部材310が外部から大きな回転トルクを受けたとしても、外部材310が回転するのを抑制することができるため、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
また、かしめ接合部330において、外部材310及び内部材320の一方が他方に向けて突出する凹凸構造を有するため、当該一方が当該他方よりも硬いことで、硬い部材がやわらかい部材に食い込むことが考えられる。そのため、やわらかい部材が硬い部材に密着し、外部材310と内部材320とを強固に接合することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子300を形成することができる。
(変形例1)
次に、上記実施の形態の変形例1について、説明する。図7Aは、本実施の形態の変形例1に係る負極端子301の構成を示す斜視図である。また、図7Bは、本実施の形態の変形例1に係る負極端子301の構成を示す断面図である。具体的には、図7Bは、図7Aに示された負極端子301を、VIIB−VIIB線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の断面図である。なお、図7A及び図7Bは、図4A及び図4Bに対応する図である。
これらの図に示すように、本変形例に係る負極端子301は、上記実施の形態に係る負極端子300が備えるかしめ接合部330に代えて、かしめ接合部331を備えている。なお、本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様のため、詳細な説明は省略する。
ここで、かしめ接合部331は、上記実施の形態のかしめ接合部330とは反対方向(Z軸方向マイナス側)に突出する凹凸構造で形成されている。つまり、かしめ接合部331において、外部材310及び内部材320の一方(本変形例では、外部材310)は、他方(本変形例では、内部材320)に向けて突出する凹凸構造で形成されており、当該他方についても、当該一方から当該他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されている。
以上のように、本変形例に係る負極端子301を備えた蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、本変形例においても、上記実施の形態と同様に、外部材及び内部材のうちの上記の一方(外部材)は、上記の他方(内部材)よりも硬いのが好ましい。このため、本変形例は、外部材を例えば銅または銅合金などで形成し、内部材を例えばアルミニウムまたはアルミニウム合金などで形成した正極端子に適用することもできる。これにより、アルミニウムよりも通電性が良い銅製のバスバーを用いることができる。
(変形例2)
次に、上記実施の形態の変形例2について、説明する。図8Aは、本実施の形態の変形例2に係る負極端子302の構成を示す斜視図である。また、図8Bは、本実施の形態の変形例2に係る負極端子302の構成を示す断面図である。具体的には、図8Bは、図8Aに示された負極端子302を、VIIIB−VIIIB線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の断面図である。なお、図8A及び図8Bは、図4A及び図4Bに対応する図である。
これらの図に示すように、本変形例に係る負極端子302は、上記実施の形態に係る負極端子300が備える2つのかしめ接合部330に代えて、1つのかしめ接合部330を備えている。なお、本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様のため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本変形例に係る負極端子302を備えた蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。なお、本変形例においても、かしめ接合部330は、軸部321から突出した突出部322に形成されているため、外部材310が内部材320に対して回転するのを抑制することができる。また、上記実施の形態では、負極端子300は2つのかしめ接合部330を有し、本変形例では、負極端子302は1つのかしめ接合部330を有しているが、かしめ接合部330は3つ以上あってもよく、かしめ接合部330の個数は特に限定されない。
(変形例3)
次に、上記実施の形態の変形例3について、説明する。図9Aは、本実施の形態の変形例3に係る負極端子303の構成を示す斜視図である。また、図9Bは、本実施の形態の変形例3に係る負極端子303の構成を示す断面図である。具体的には、図9Bは、図9Aに示された負極端子303を、IXB−IXB線を含むXZ平面に平行な面で切断した場合の断面図である。なお、図9A及び図9Bは、図4A及び図4Bに対応する図である。
これらの図に示すように、本変形例に係る負極端子303は、上記実施の形態に係る負極端子300の内部材320の軸部321及び突出部322に代えて、軸部323及び突出部324を備えている。軸部323は、穴部323aが形成された筒状部位の上部開口が板状部位で塞がれたような形状を有している。そして、この軸部323の上部の板状部位の位置に、かしめ接合部332が形成されている。なお、かしめ接合部332は、上記実施の形態におけるかしめ接合部330と同様の構成を有している。また、突出部324は、軸部323の外周(全周)から外方に突出した部位であるが、突出部324にはかしめ接合部は形成されていないため、上記実施の形態における突出部322よりも突出長さが短く(X軸方向の長さが短く)形成されている。このため、外部材310に形成された凹部312についても、上記実施の形態における凹部311よりもX軸方向の長さが短く形成されている。なお、本変形例のその他の構成については、上記実施の形態と同様のため、詳細な説明は省略する。
以上のように、本変形例に係る負極端子303を備えた蓄電素子によれば、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。このように、かしめ接合部は、外部材310及び内部材320のどの位置に形成されていてもよい。
ただし、上記変形例3のように、かしめ接合部332が軸部323に設けられている場合には、外部材310が内部材320に対してかしめ接合部332まわりに回転してしまうおそれがある。また、圧入により負極端子を形成した場合にも、同様に、外部材が内部材の軸まわりに回転してしまうおそれがある。このため、かしめ接合部を、図10Aまたは図10Bに示すような非円形状に形成することにしてもよい。図10A及び図10Bは、本実施の形態の変形例4に係るかしめ接合部333、334の形状を示す平面図である。
これらの図に示すように、かしめ接合部333及び334は、負極端子が容器100を貫通する方向(Z軸方向)から見て、非円形の形状を有している。具体的には、図10Aに示すように、かしめ接合部333は、Z軸方向から見て、+字形状(またはX字形状)を有している。また、図10Bに示すように、かしめ接合部334は、Z軸方向から見て、2つの円形状を連ねたような形状を有している。なお、かしめ接合部の形状は、上記には限定されず、円形状でない形状であればどのような形状であってもよい。
以上のように、本変形例では、かしめ接合部を非円形の形状で形成することで、かしめ接合部が単体で回転止めの機能を有することとなり、外部材310がかしめ接合部まわりに回転するのを抑制することができる。これにより、簡易な構成で、性能不良を抑制することができる負極端子を形成することができる。なお、上記実施の形態やその変形例1、2においても、本変形例のように非円形状のかしめ接合部を形成することで、さらに回転止めの機能を強化することができる。
以上、本発明の実施の形態及びその変形例に係る蓄電素子について説明したが、本発明は、この実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態及びその変形例では、負極端子は、内部材320が容器100を貫通した状態で蓋体110に固定されていることとした。しかし、負極端子は、外部材310が容器100を貫通した状態で蓋体110に固定されていることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、かしめ接合部において、外部材310及び内部材320の他方(外部材310)は、一方(内部材320)から当該他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されていることとした。つまり、外部材310には、外部材凸部310aが形成されていることとした。しかし、外部材310は、外面がフラットに加工されることで、外部材凸部310aが形成されていない構成でもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、負極端子300は、複数のかしめ接合部を有する場合には、当該複数のかしめ接合部は同じ形状を有していることとした。しかし、複数のかしめ接合部は、同じ形状である必要はなく、上面視で異なる形状や、突出高さが異なる形状などであってもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例では、負極端子が上記の構成を有していることとしたが、負極端子に代えて、または負極端子とともに、正極端子が上記の構成を有していることにしてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例に含まれる構成要素を任意に組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
なお、本発明は、このような蓄電素子として実現することができるだけでなく、蓄電素子が備える電極端子(負極端子または正極端子)としても実現することができる。
本発明は、リチウムイオン二次電池などの蓄電素子等に適用できる。
10 蓄電素子
100 容器
200 正極端子
210、310 外部材
220、320 内部材
300、301、302、303 負極端子
310a 外部材凸部
320a 内部材凸部
321、323 軸部
322、324 突出部
330、331、332、333、334 かしめ接合部

Claims (7)

  1. 容器と、
    前記容器を貫通する電極端子であって、少なくとも一部が前記容器の外方に配置される外部材、及び、少なくとも一部が前記容器の内方に配置される内部材を有する電極端子とを備え、
    前記電極端子は、前記外部材及び前記内部材の一方が他方に向けて突出する凹凸構造で形成されたかしめ接合部を有する
    蓄電素子。
  2. 前記かしめ接合部において、前記他方は、前記一方から前記他方に向けた方向に突出する凹凸構造で形成されている
    請求項1に記載の蓄電素子。
  3. 前記内部材は、前記容器を貫通する軸部と、前記軸部の外周から外方に突出した突出部とを有し、
    前記かしめ接合部は、前記突出部に配置されている
    請求項1または2に記載の蓄電素子。
  4. 前記電極端子は、複数の前記かしめ接合部を有する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  5. 前記複数のかしめ接合部は、前記内部材の軸部を挟む位置に配置されている
    請求項4に記載の蓄電素子。
  6. 前記かしめ接合部は、前記電極端子が前記容器を貫通する方向から見て、非円形の形状を有している
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の蓄電素子。
  7. 前記外部材及び前記内部材のうちの前記他方に向けて突出する前記一方が、前記他方よりも硬い
    請求項1〜6のいずれか1項に記載の蓄電素子。
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