JP2019006684A - 累積染毛料組成物 - Google Patents
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そのため、一般的には、理美容院で施術してもらうか、若しくは汚れても直ぐに洗い流せるように入浴時に自己施術しなくてならないなど、使用者に過大な負担を強いるものであった。
しかしながら、上記特許文献1の累積染毛料組成物は、カーボンブラックの含有はなく、また、毛髪への染色力は十分ではない点に課題がある。
しかしながら、この特許文献3の毛髪用組成物は、累積染毛料組成物ではなく、また、毛髪への染色力も十分でなく、配合物性も相違し、本発明とは技術思想(構成及びその作用効果)などが相違するものである。
前記酸性染料は、少なくとも黒401号を含むことが好ましい。
前記水不溶性樹脂は(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーであることが好ましい。
本発明の累積染毛料組成物は、酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、カーボンブラック0.5〜5.0質量%と、水不溶性樹脂1.0〜5.0質量%と、浸透助剤3.0〜20質量%と、キレート剤0.001〜1.0質量%と、有機酸と、低級アルコールと、水とを少なくとも含み、pHが2.5〜4.5であることを特徴とするものである。
黒色401号以外の酸性染料の具体例としては、赤色2号、赤色3号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色 106号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号、青色2号、赤色201号、赤色206号、赤色227号、赤色230号、赤色231号、赤色232号、橙色205号、橙色207号、黄色202号、黄色203号、緑色201号、緑色204号、緑色205号、青色202号、青色203号、青色205号、褐色201号、褐色201号、赤色401号、赤色502号、赤色503号、赤色504号、赤色506号、橙色403号、黄色402号、黄色403号の(1)、黄色406号、黄色407号、緑色401号、緑色402号、紫色401号などの少なくとも1種(各単独又は2種以上の混合物、以下、同様)が挙げられる。
この酸性染料の含有量が0.1%未満の場合、染毛効果が十分に得られず、一方、2.0%を超えると、水及び低級アルコールの混合溶媒中への溶解度の影響で、系が不安定になったり、皮膚等への汚染が生じやすくなるため、好ましくない。
なお、黒色401号の含有量は、カーボンブラックとの併用効果などの点から、酸性染料中に、10〜100%含まれていること(累積染毛料組成物全量に対して、0.01〜2.0質量%)が望ましい。
用いることができるカーボンブラックとしては、例えば、ファーネスブラック、チャネルブラック、アセチレンブラック等、各製法によって製造された染毛料組成物に用いられる市販のカーボンブラック、具体的には、Special Black 6,Color Black S170,SB−4(以上、デグサ社製)、DCブラック、ユニビュアブラックLC902、ミッドナイトブラック(以上、ジオテック社製)等を挙げることができるが、特にこれらに限定されるものではない。
このカーボンブラックの含有量が0.5%未満であると、黒色401号を含む酸性染料との併用効果、並びに、白髪を更に充分に隠蔽する点で劣ることとなり、一方、5.0%を越えると、粘度が急激に上昇し、使用性の点から、好ましくない。
好ましくは、累積染毛性を維持できる点、耐水性の点から、(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーの使用が望ましい。
この水不溶性樹脂の含有量が1.0%未満では、耐水性が乏しくなり、一方、5.0%を越えると、粘度が高くなったり、累積染毛性が低下し、好ましくない。
用いることができる浸透助剤としては、例えば、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、フェノシキエタノール、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、エトキシジグリコール、N−メチルピロリドン、N−メチル−2ピロリドン等の少なくとも1種が挙げられる。
この浸透助剤の含有量が3%未満の場合は、更なる染毛効果が不十分であり、一方、20%を超える場合は、染毛料塗布後の乾燥性が低下し、衣服等への色移りなどが増すため、好ましくない。
用いることができるキレート剤としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3PDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、L−アスパラギン酸−N,N−二酢酸(ASDA)、アミノトリメチレンホスホン酸(NTMP)、ヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)または、これらの塩、これらの誘導体、及びこれらの誘導体の塩から選ばれる少なくとも1種が挙げられる。
上記EDTAなどの塩は、特に限定されないが、EDTA−2Na、EDTA−3Na、EDTA−4Na等が挙げられる。これらのキレート剤の中でも、上述の変色防止の更なる向上、累積染毛料組成物の安定性向上の点から、EDTA−2Na、DTPA、HEDPが好ましい。
このキレート剤の含有量が0.001%未満の場合は、変色防止効果が低く、一方、1.0%を超える場合は、皮膚への刺激が強くなるため、好ましくない。
この低級アルコールの含有量が25%未満であると、乾燥性が低下し、一方、60%を越えると、染毛効果が十分に発揮されないこととなり、好ましくない。
この有機酸の含有量は、後述する累積染毛料組成物のpH範囲となるように好適な量が用いられる。
この染毛料のpHが2.5未満の場合、皮膚染着性が増大するので好ましくなく、一方、pHが4.5を超える場合は、染毛性が低下し、好ましくない。
本発明において、pHの調整は、上述の乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、グリコール酸等の有機酸又はその塩、場合によっては無機酸、または、トリエタノールアミンなどのアルカリを用いて行うことができる。
例えば、水不溶性樹脂、低級アルコールなどのアルコール相と、酸性染料と水などの水相とを各々を汎用のディスパーなどにて均一になるまで撹拌後、アルコール相と水相を混合した後、更に有機酸などを加え、ホモミキサーなどにて均一になるまで撹拌して、累積染毛料組成物を調製することができる。
具体的には、図1及び図2に示す如く、塗布具付き化粧料容器1の毛髪用塗布具において、櫛部30は、櫛部材11と、櫛部材11に並設される板状の多孔質塗布体10とからなり、その櫛部30によって髪を梳くと共に、取り付けられる容器本体2内の塗布液となる累積染毛料組成物を塗布体10を介して毛髪に塗布しうるものである。
上記の貯留担持体4としては塗布液となる本発明の累積染毛料組成物を担持できるものである限り、その材料に制限されるものではなく、例えば、中綿等を挙げることができる。
なお、矩形支持部材12の外壁面と取付孔6の筒状の内壁面とは液密に密着しており、また、支持部材12は取付孔6から着脱可能でも、完全に固定されても良い。
かかる突出量(0.2〜3.0mm)により、その使用時に頭皮等に累積染毛料組成物が付着せず、頭髪の殆どがその根本から頭髪だけに累積染毛料組成物を塗布することができる。上記の範囲未満の突出量(0.2mm未満)では頭皮に直接多孔質塗布体10が当接するおそれがあり、また、上記の範囲を超えてくる(3.0mmを超えると)と、頭髪の根本への十分な塗布が困難となってくる。
従って、櫛部30は、容器本体2の先端部2A、多孔質塗布部材10、矩形支持部材12、及び基部13及び櫛歯14からなる櫛部材11から構成される。
上記の櫛部30は、内キャップ、中キャップ及び外キャップからなるキャップ15で覆われる。
また、このような多孔質塗布体10には近接して櫛部材11の櫛歯14が列設されるが、かかる櫛部材の櫛歯の先端を所定範囲で突き出させることにより、塗布体からの塗布液が頭皮に直接作用しないようにすることができる。このため地肌を汚すことがない。更に、近接範囲を所定範囲内とすることにより、塗布液が櫛部材11を汚すのを防ぐと共に、髪梳き状態とが良く、十分な塗布性が確保できるものとなる。
下記表1に示す配合処方(全量100質量%)で、汎用のディスパーにて均一になるまで撹拌して各累積染毛料組成物を調製した。
上記の方法で得られた実施例1〜19及び比較例1〜12の各累積染毛料組成物について、下記方法により、累積染毛料組成物のpH、耐水性、一時着色性、累積染毛性(累積3回)、刺激性、色相安定性、総合評価の各評価を行った。
これらの結果を下記表1に示す。
上記方法で得られた実施例1〜19及び比較例1〜12の各染毛料組成物をガラス電極pH計にて、25℃におけるpHを測定した。
1gの毛髪毛束(100%白髪)に、得られた各染毛料組成物0.1gを塗布し、常温で120分間放置した。その後、毛束に水で湿らせた濾紙を押し当て、濾紙への色の付き具合を、下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:濾紙に染毛料が全く付着しない。
○:濾紙に染毛料が薄く付着する。
△:濾紙に染毛料がやや濃く付着する。
×:濾紙に染毛料が濃く付着する。
1gの毛髪毛束(20%白髪混じり)に、得られた各染毛料組成物0.2gを塗布し、乾燥後白髪が隠ぺいされたか否かを下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:毛束は、白髪、黒髪の違いが認識出来ないレベルで隠ぺいされている。
○:染毛ムラはあるが、染毛色にほぼ隠ぺいされている。
△:染毛色に染毛されているが、白髪の存在が確認出来る。
×:殆ど着色しない。
1gの毛髪毛束(100%白髪)に、得られた各染毛料組成物0.2gを塗布・乾燥後、2回洗髪する作業を3回繰り返した後、毛髪毛束の染毛状態を下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:市販の酸化染毛料(ヘアカラー)と同等。
○:市販の酸化染毛料と比較すると、若干染毛性に劣る。
△:市販の酸化染毛料と比較すると、明らかに染毛性が劣っている。
×:殆ど染まっていない。
試験者(成人女子)10人が各染毛料組成物を収容した図1及び図2に示す毛髪用塗布具を用いて実際に頭髪に使用した際の刺激性を下記評価基準で評価した。
評価基準:
◎:刺激を感じた人が0人
○:刺激を感じた人が1人
△:刺激を感じた人が2人
×:刺激を感じた人が3人以上
得られた各染毛料組成物を30mlのサンプル瓶に秤量し、50℃の環境下に3ヶ月間放置後、各染毛料組成物の色相(液色)を製造直後の色相(液色)と比較して変色の有無、並びに、瓶の底に凝集物等の沈降物が無いことなどを目視により下記評価基準にて評価した。
評価基準:
◎:色相(液色)は均一で変色はなく、沈降物が底部に確認されない。
○:ごくわずかな変色が見られるが、比べなければわからない。
△:わずかな変色が見られ、単体でみても変色に気づく。
×:はっきりと変色を見て取れる。
上記耐水性、一時着色性(塗布直後の染毛性)、累積染毛性(累積3回)、刺激性、色相安定性の各評価基準(◎、○、△、×)の数、評価項目により、下記評価基準で総合評価した。
評価基準:
◎:全ての評価(5項目)が◎のもの。
○:×と△がなく、1つでも○があるもの。
△:×がなく、1つでも△があるもの。
×:1つでも×があるもの。
これに対して、比較例1〜12を個別的にみると、比較例1及び2は、本発明のキレート剤の含有量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例3及び4は、本発明のカーボンブラックの含有量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例5及び6は、本発明の水不溶性樹脂の含有量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例7及び8は、本発明の浸透助剤の含有量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例9及び10は、本発明の有機酸の含有量が本発明の範囲外となる場合であり、比較例11及び12は、本発明の酸性染料の含有量が本発明の範囲外となる場合であり、これらの場合は、本発明の効果を発揮することできないことが判明した。
Claims (3)
- 酸性染料の少なくとも1種0.1〜2.0質量%と、カーボンブラック0.5〜5.0質量%と、水不溶性樹脂1.0〜5.0質量%と、浸透助剤3.0〜20質量%と、キレート剤0.001〜1.0質量%と、有機酸と、低級アルコールと、水とを少なくとも含み、pHが2.5〜4.5であることを特徴とする累積染毛料組成物。
- 前記酸性染料は、少なくとも黒401号を含むことを特徴とする請求項1記載の累積染毛料組成物。
- 前記水不溶性樹脂が(アクリレーツ/ジメチコン)コポリマーであることを特徴とする請求項1又は2記載の累積染毛料組成物。
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JP2015140326A (ja) * | 2014-01-30 | 2015-08-03 | 日本精化株式会社 | 染色した毛髪の褪色防止剤及びこれを用いた褪色防止方法 |
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- 2017-06-20 JP JP2017120795A patent/JP6996877B2/ja active Active
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