JP2019006198A - シート空調システム - Google Patents

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Abstract

【課題】シートに対して空調風を供給可能な複数のシート空調装置を有し、各シート空調装置の協調により一つのシートに対する空調性能を向上させたシート空調システムを提供する。
【解決手段】シート空調システム100は、シートに対して配置されたシート空調装置を複数有している。各シート空調装置は、冷凍サイクル、送風機及び送風切替部の作動を制御することで、車室内の各シートにて、それぞれに対応する快適な空調を実現する。シート空調システム100には、協調流路65が配置されており、協調流路65は、一方のシート空調装置の送風切替部と、他方のシート空調装置の送風切替部とを接続している。シート空調システム100は、制御部の制御によって、協調流路65を介した空調風の供給を利用して、二つのシート空調装置を用いて、一つのシートに対する空調を実行する。
【選択図】図8

Description

本発明は、シートに対して空調風を供給するシート空調装置を有するシート空調システムに関する。
従来、シートに着座した乗員に快適な温度環境を提供する為に、様々なシート空調装置が開発されている。このシート空調装置に関する発明として、特許文献1に記載された発明が知られている。
例えば、特許文献1に記載されたシート空調装置は、シートの座面部と床の間に配置されており、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを筐体内部に備えている。当該シート空調装置は、冷凍サイクルの作動によって温度調節が施された空調風を、シートに着座している乗員に対して吹き出すように構成されている。この場合の空調風は、冷凍サイクルを構成する凝縮器又は蒸発器における熱交換によって加温又は冷却される。
特開2016−145015号公報
ここで、特許文献1におけるシート空調装置は、一人用のシートに対して配置されており、当該シートに座った乗員にあわせた空調を可能としており、当該乗員の快適性を高めるように構成されている。この為、一般的な乗用車のように複数人が乗車するような構成に対応させる為には、特許文献1のシート空調装置を複数台配置することが望ましい。
しかしながら、車両の乗車定員と同数の乗員が乗車するとは限らず、車室内に乗員のいないシートが存在することが想定される。即ち、このような場合には、各シートに配置されたシート空調装置の内、十分に活用されていないシート空調装置が存在してしまう。
本発明は、これらの点に鑑みてなされており、シートに対して空調風を供給可能な複数のシート空調装置を有するシート空調システムに関し、各シート空調装置の協調により一つのシートに対する空調性能を向上させたシート空調システムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、請求項1に記載のシート空調システムは、
車室内の複数のシート(70)にそれぞれ配置され、各シートに対して空調風をそれぞれ供給する複数のシート空調装置(1)と、
複数のシート空調装置の作動を制御する制御部(60)と、を有するシート空調システム(100)であって、
各シート空調装置は、
送風機(7)と、
送風機により送風された送風空気の温度を調整して空調風とする為の冷凍サイクル(2)と、
冷凍サイクルにより調整された空調風の供給先を切り替える送風切替部(30)と、を有し、
シート空調システムは、複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における送風切替部と、他方のシート空調装置における送風切替部とを接続する協調流路(65)と、を有し、
制御部は、一方のシート空調装置の送風切替部における空調風の供給先を、協調流路に切り替えると共に、協調流路を流れた空調風を、他方のシート空調装置の送風切替部を介して、他方のシートに供給する。
当該シート空調システムによれば、各シート空調装置における各部の作動を制御することで、車室内の各シートに、それぞれに対応する快適な空調を実現することができる。
そして、当該シート空調システムには、協調流路が配置されており、当該協調流路は、複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における送風切替部と、他方のシート空調装置における送風切替部とを接続している。これにより、当該シート空調システムによれば、一方のシート空調装置と他方のシート空調装置との間で、協調流路を介した空調風の供給を実現することができる。
即ち、当該シート空調システムによれば、一方及び他方のシート空調装置を用いて、一方又は他方のシートに対する空調を行うことができる為、シートに座った乗員に対する空調性能を向上させることができる。
又、当該シート空調システムによれば、一方及び他方のシート空調装置の運転動作は、個別に実行され、運転時期や運転内容を別にすることができる為、シートに座った乗員に対する多様な空調を実現し、当該乗員の快適性を向上させることができる。
又、請求項7に記載のシート空調システムは、
車室内の複数のシート(70)にそれぞれ配置され、各シートに対して空調風をそれぞれ供給する複数のシート空調装置(1)と、
複数のシート空調装置の作動を制御する制御部(60)と、を有するシート空調システム(100)であって、
各シート空調装置は、
送風機(7)と、
送風機により送風された送風空気の温度を調整して空調風とする為の冷凍サイクル(2)と、
冷凍サイクルにより調整された空調風の供給先を切り替える送風切替部(30)と、を有し、
シート空調システムは、複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における送風切替部と、他方のシート空調装置における送風切替部とを接続する協調流路(65)と、を有し、
制御部は、一方のシート空調装置の送風切替部における空調風の供給先を、協調流路に切り替えると共に、協調流路を流れた空調風を、他方のシート空調装置の送風切替部を介して、他方のシート空調装置における送風機の吸込口(11)に供給する。
当該シート空調システムによれば、各シート空調装置における各部の作動を制御することで、車室内のシート毎に、それぞれに対応する快適な空調を実現することができる。
そして、当該シート空調システムには、協調流路が配置されており、当該協調流路は、複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における送風切替部と、他方のシート空調装置における送風切替部とを接続している。これにより、当該シート空調システムによれば、一方のシート空調装置と他方のシート空調装置との間で、協調流路を介した空調風の供給を実現することができる。
即ち、当該シート空調システムによれば、一方及び他方のシート空調装置を用いて、一方又は他方のシートに対する空調を行うことができる為、シートに座った乗員に対する空調性能を向上させることができる。
更に、当該シート空調システムによれば、一方のシート空調装置による空調風を、協調流路を介して、他方のシート空調装置における送風機の吸込口に供給することができる。当該シート空調装置では、吸込口に供給された空気は、送風機及び冷凍サイクルの作動によって空調される。
即ち、当該シート空調システムによれば、一方のシート空調装置による空調風をベースとして、更に他方のシート空調装置の冷凍サイクルによる温度調整を行うことができるので、シートに座った乗員に対する空調性能を向上させることができる。
又、当該シート空調システムによれば、一方及び他方のシート空調装置の運転動作は、個別に実行され、運転内容を別にすることができる為、シートに座った乗員に対する多様な空調を実現し、当該乗員の快適性を向上させることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
一実施形態に係るシート空調システムの概略構成を示す説明図である。 一実施形態に係るシート空調装置の正面図である。 一実施形態に係るシート空調装置の側面図である。 一実施形態に係るシート空調装置の内部構成を示す平面図である。 一実施形態に係るシート空調装置の内部構成を示す断面図である。 一実施形態に係るシート空調システムにおける送風切替部の構成を示す説明図である。 一実施形態に係るシート空調システムの制御系を示すブロック図である。 協調冷房モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 協調暖房モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 除霜モードの自己暖房状態におけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 除霜モードの除霜状態におけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 頭寒足熱モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 二段冷房モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 二段暖房モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。 除湿暖房モードにおけるシート空調システムの状態を示す説明図である。
以下、実施形態について図に基づいて説明する。以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
本実施形態に係るシート空調システム100は、バッテリの電力で走行する電気自動車に適用されている。図1に示すように、当該電気自動車の車室には、乗員が座る為の複数のシート70が配置されている。複数のシート70には、シート70Aと、シート70Bが含まれている。
シート70Aは、電気自動車のステアリングに対向するように配置されており、運転席に相当するシート70である。シート70Bは、当該運転席の側方に配置されており、助手席に相当するシート70である。
図2、図3に示すように、各シート70は、座面部71と、背もたれ部72と、シートフレーム73とを有している。座面部71は、乗員が着座する部分であり、その上面に多孔質製のクッション部を有している。
そして、背もたれ部72は、座面部71に座った乗員を背後から支持する部分を構成しており、その前面に多孔質製のクッション部を有している。シートフレーム73は、金属パイプを組み合わせて構成されており、シート70の骨材部として機能する。そして、シート70は、座面部71及び背もたれ部72を、シートフレーム73で相対的な位置を固定することによって構成されている。
本実施形態において、各シート70には、シート空調装置1が配置されている。図2〜図5に示すように、各シート空調装置1は、この電気自動車のシート70の座面部71と車室床面Fとの間の小さなスペースに配置された筐体10内部に、蒸気圧縮式の冷凍サイクル2と、送風機7とを収容して構成されている。
従って、シート空調装置1は、送風機7の作動による送風空気を冷凍サイクル2によって温度調整し、メインダクト21等の送風ダクトを介して、シート70に座った乗員に対して空調風として供給することができる。
ここで、本実施形態に係るシート空調システム100は、複数のシート空調装置1と、これらの作動を制御する制御部60とを有して構成されており、複数のシート空調装置1を協調して作動させることで、乗員の快適性を効果的に高めている。
尚、以下の説明においては、複数のシート70に対する協調制御を説明する為に、運転席であるシート70Aに配置されたシート空調装置1と、助手席であるシート70Bに配置されたシート空調装置1との協調制御を実行可能なシート空調システム100について説明する。又、シート70Aに対して配置されたシート空調装置1を、シート空調装置1Aといい、シート70Bに対して配置されたシート空調装置1を、シート空調装置1Bという。
次に、本実施形態に係るシート空調システム100を構成する各シート空調装置1の概略構成について、図2〜図5を参照しつつ説明する。尚、以下の説明や図2〜図5においては、シート空調装置1A、シート空調装置1Bの総称であるシート空調装置1について説明する。
図2〜図5に示すように、シート空調装置1は、座面部71と車室床面Fとの間に配置可能な箱体として構成された筐体10内部に、冷凍サイクル2と送風機7とを収容している。
冷凍サイクル2は、蒸気圧縮式の冷凍サイクルを構成し、空調対象空間である車室内のシート70周辺へ送風される送風空気を冷却或いは加熱する機能を果たす。当該冷凍サイクル2は、圧縮機3と、凝縮器4と、膨張弁5と、蒸発器6とを有している。
ここで、冷凍サイクル2Aは、シート空調装置1Aにおける冷凍サイクル2を意味し、冷凍サイクル2Bは、シート空調装置1Bにおける冷凍サイクル2を意味する。
そして、冷凍サイクル2では、冷媒としてHFC系冷媒(具体的には、R134a)を採用しており、高圧側冷媒圧力が冷媒の臨界圧力を超えない蒸気圧縮式の亜臨界冷凍サイクルを構成している。もちろん、冷媒としてHFO系冷媒(例えば、R1234yf)や自然冷媒(例えば、R744)等を採用してもよい。更に、冷媒には圧縮機3を潤滑するための冷凍機油が混入されており、冷凍機油の一部は冷媒とともにサイクルを循環している。
図4に示すように、当該シート空調装置1では、送風機7が筐体10内部の中央部分に配置されている。この送風機7は、遠心多翼ファンを電動モータにて駆動する電動送風機である。送風機7は、遠心多翼ファンの回転軸が筐体10の上下方向に一致するように配置されている。
従って、当該送風機7は、筐体10の上下方向に沿って空気を吸い込み、吸い込んだ空気を、軸に対して直交し、且つ、遠心方向へ送風する。送風機7における遠心多翼ファンの回転数(送風量)は、後述する個別制御装置50から出力される制御電圧によって制御される。
図6に示すように、送風機7Aは、シート空調装置1Aの送風機7を意味し、送風機7Bは、シート空調装置1Bの送風機7を意味する。
圧縮機3は、冷凍サイクル2において、冷媒を吸入し、圧縮して吐出するものである。圧縮機3は、シート空調装置1の筐体10内に配置されている。圧縮機3は、吐出容量が固定された固定容量型の圧縮機構を電動モータにて駆動する電動圧縮機として構成されている。
ここで、圧縮機3Aは、シート空調装置1Aの圧縮機3を意味し、圧縮機3Bは、シート空調装置1Bの圧縮機3を意味する。
この圧縮機3の圧縮機構としては、スクロール型圧縮機構、ベーン型圧縮機構等の各種圧縮機構を採用することができる。圧縮機3を構成する電動モータは、後述する個別制御装置50から出力される制御信号によって、その作動(回転数)が制御される。この電動モータとしては、交流モータ、直流モータの何れの形式を採用してもよい。そして、個別制御装置50が電動モータの回転数を制御することによって、圧縮機構の冷媒吐出能力が変更される。
圧縮機3の吐出口には、凝縮器4の冷媒入口側が接続されている。図4に示すように、凝縮器4は、筐体10内部において、送風機7の周囲を約180度の範囲にわたって囲むように配置された複数の熱交換器を冷媒管で接続して構成されている。
従って、当該凝縮器4は、圧縮機3から吐出された高温高圧の吐出冷媒と、送風機7により送風された送風空気とを熱交換させることができ、送風空気を加熱できる。ここで、凝縮器4Aは、シート空調装置1Aの凝縮器4を意味し、凝縮器4Bは、シート空調装置1Bの凝縮器4を意味する。
凝縮器4の冷媒出口側には、膨張弁5が配置されている。当該膨張弁5は、冷媒流路の絞り開度を変更可能に構成されており、凝縮器4から流出した冷媒を減圧させる。図6に示すように、膨張弁5Aは、シート空調装置1Aの膨張弁5を意味し、膨張弁5Bは、シート空調装置1Bの膨張弁5を意味する。
尚、本実施形態に係る減圧部としては、膨張弁5を用いているが、この態様に限定されるものではない。凝縮器4から流出した冷媒を減圧可能であれば、減圧部として、種々の構成を採用することができる。例えば、固定絞りやキャピラリーチューブを本発明の減圧部として採用しても良いし、個別制御装置50の制御信号により絞り開度を制御可能な膨張弁を用いても良い。
膨張弁5の出口側には、蒸発器6の冷媒入口側が接続されている。図4に示すように、蒸発器6は、筐体10内部において、送風機7の周囲を約180度の範囲にわたって囲むように配置された複数の熱交換器を冷媒管で接続して構成されている。即ち、図4に示すように、送風機7は、凝縮器4及び蒸発器6によって、その周囲を囲まれている。
そして、当該蒸発器6は、膨張弁5から流出した冷媒と、送風機7により送風された送風空気とを熱交換させることができ、送風空気を冷却することができる。図6に示すように、蒸発器6Aは、シート空調装置1Aの蒸発器6を意味し、蒸発器6Bは、シート空調装置1Bの蒸発器6を意味する。
そして、筐体10は、シート70の座面部71と車室床面Fの間のスペースに配置可能なサイズの箱型に形成されており、吸込口11と、複数の温風吹出口12及び複数の冷風吹出口13とを、その上面に有している。筐体10Aは、シート空調装置1Aの筐体10を意味し、筐体10Bは、シート空調装置1Bの筐体10を意味する。
図4、図5に示すように、吸込口11は、筐体10の上面における中央部分に形成されている。当該吸込口11は、送風機7における遠心多翼ファンの回転軸の直上部分を含むように開口しており、筐体10内部と外部とを連通している。
従って、送風機7は、その作動に伴って、吸込口11を介して、筐体10の内部へ車室内の空気を吸い込むことができる。吸込口11Aは、シート空調装置1Aの吸込口11を意味し、吸込口11Bは、シート空調装置1Bの吸込口11を意味する。
温風吹出口12は、筐体10の上面における角部の内、凝縮器4側にあたる2つの角部に開口されており、筐体10内部と外部とを連通している。送風機7による送風空気の一部は、凝縮器4における熱交換により温められた後、温風吹出口12から吹き出される。そして、温風吹出口12Aは、シート空調装置1Aの温風吹出口12を意味し、温風吹出口12Bは、シート空調装置1Bの温風吹出口12を意味する。
一方、冷風吹出口13は、筐体10の上面における角部の内、蒸発器6側にあたる2つの角部に開口されており、筐体10内部と外部とを連通している。送風機7による送風空気の他の一部は、蒸発器6における熱交換により冷却された後、冷風吹出口13から吹き出される。図6に示すように、冷風吹出口13Aは、シート空調装置1Aの冷風吹出口13を意味し、冷風吹出口13Bは、シート空調装置1Bの冷風吹出口13を意味する。
図2、図3に示すように、当該吸込口11には、中央接続部材16が取り付けられている。中央接続部材16は、中空状に形成されており、シート70の座面部71に配置された送風切替部30に接続されている。
そして、温風吹出口12には、中空状の温風側接続部材17が取り付けられており、冷風吹出口13には、中空状の冷風側接続部材18が取り付けられている。温風側接続部材17、冷風側接続部材18は、それぞれ、後述する送風切替部30に接続されており、当該送風切替部30を介して、後述するメインダクト21等を含む送風ダクトに接続されている。この点については、後に図面を参照しつつ説明する。
従って、本実施形態に係るシート空調装置1は、メインダクト21等の各種送風ダクトを介して、冷凍サイクル2によって調整された空調風を、シート70に座った乗員に対して供給することができる。
図2、図3に示すように、各シート70の両側面には、一対のメインダクト21と、一対の脚部用ダクト23と、一対の上部ダクト25とがそれぞれ配置されている。又、各シート70における座面部71下方には、下部ダクト27が配置されている。
一対のメインダクト21は、扁平な中空状に形成されており、シート70の座面部71内部に配置された送風切替部30から、シート70の側面に沿って、背もたれ部72中段まで伸びている。
メインダクト21の一端部は、背もたれ部72の中段に位置しており、メイン吹出口22を有している。メイン吹出口22は、メインダクト21内部と連通しており、シート70の幅方向内側に向かってやや湾曲するように形成されている。そして、メインダクト21の他端部は、送風切替部30を介して、温風吹出口12、冷風吹出口13と接続されている。
従って、シート空調装置1によって調整された空調風としての温風W、又は冷風Cは、メイン吹出口22を介して、シート70に座った乗員に対して供給される。メイン吹出口22が背もたれ部72の中段において幅方向やや内側に湾曲している為、シート空調装置1は、シート70に座った乗員の体幹部分に対して、より効率良く空調風を供給することができる。
ここで、メインダクト21Aは、シート70A側におけるメインダクト21を意味し、メインダクト21Bは、シート70B側におけるメインダクト21を意味する。
そして、一対の脚部用ダクト23は、中空状に形成されており、シート70の座面部71に沿って伸びた後、上方に曲がっている。脚部用ダクト23の一端部は、座面部71の上面によりもやや上方に位置し脚部吹出口24を有している。脚部吹出口24は、車幅方向内側に向かってやや湾曲するように形成されている。一方、脚部用ダクト23の他端部は、送風切替部30を介して、温風吹出口12、冷風吹出口13と接続されている。
従って、シート空調装置1によって調整された温風W、又は冷風Cは、脚部吹出口24を介して、シート70に座った乗員の脚部に対して供給される。脚部吹出口24が座面部71上面よりも上方の位置において幅方向やや内側に湾曲している為、シート空調装置1は、シート70に座った乗員の太腿等の脚部に対して、より効率良く空調風を供給することができる。
尚、脚部用ダクト23Aは、シート70A側における脚部用ダクト23を意味し、脚部用ダクト23Bは、シート70B側における脚部用ダクト23を意味する。
一対の上部ダクト25は、背もたれ部72に沿って上方に伸びる中空状に形成されており、背もたれ部72の上部において前方に向かって曲がっている。上部ダクト25の一端部は、背もたれ部72の上部に位置しており、前方に向かって開口した上部吹出口26を有している。そして、上部ダクト25の他端部は、送風切替部30を介して、温風吹出口12、冷風吹出口13と接続されている。
従って、シート空調装置1によって調整された温風W、又は冷風Cは、上部吹出口26を介して、シート70に座った乗員の頭部周辺に対して供給される。即ち、上部吹出口26は、本発明における上部吹出口として機能する。
そして、上部ダクト25Aは、シート70A側における上部ダクト25を意味し、上部ダクト25Bは、シート70B側における上部ダクト25を意味する。
各シート70における座面部71の前側には、中空状の下部ダクト27が配置されており、送風切替部30に対して接続されている。下部ダクト27は、図1、図2に示すように、座面部71の幅方向中央部分に位置しており、前側に位置する温風側接続部材17と冷風側接続部材18の間に配置されている。
下部ダクト27の前面には、下部吹出口28が形成されており、下部ダクト27の内部と外部とを連通している。下部ダクト27の他端部は、メインダクト21等と同様に、送風切替部30を介して、温風吹出口12、冷風吹出口13と接続されている。
従って、シート空調装置1によって調整された温風W、又は冷風Cは、下部吹出口28を介して、シート70に座った乗員の足元周辺に対して供給される。即ち、下部吹出口28は、本発明における下部吹出口として機能する。
尚、下部ダクト27Aは、シート70A側における下部ダクト27を意味し、下部ダクト27Bは、シート70B側における下部ダクト27を意味する。
次に、各シート空調装置1における送風切替部30の概略構成について、図6を参照しつつ詳細に説明する。上述したように、送風切替部30は、シート70の座面部71に配置されており、温風吹出口12等から流出した空調風が流れる複数の流路と、流路を流れる空調風の供給先を切り替える為の供給先切替機構40とを有して構成される。
尚、送風切替部30Aは、シート空調装置1Aの送風切替部30を意味し、送風切替部30Bは、シート空調装置1Bの送風切替部30を意味する。同様に、供給先切替機構40Aは、シート空調装置1Aの供給先切替機構40を意味し、供給先切替機構40Bは、シート空調装置1Bの供給先切替機構40を意味する。
図6に示すように、送風切替部30における複数の流路は、温風供給流路31と、冷風供給流路32と、メイン流路33と、上部送風用流路34と、メイン送風用流路35と、接続流路36と、吸込口供給流路37とを含んでいる。
温風供給流路31は、シート空調装置1における筐体10の上面に配置された2つの温風吹出口12に接続された管状の流路である。従って、シート空調装置1では、各温風吹出口12から吹き出された温風Wは、温風供給流路31の内部を流れて、定められた供給先に供給される。
図6に示すように、温風供給流路31Aは、シート空調装置1Aにおける温風供給流路31を意味しており、温風供給流路31Bは、シート空調装置1Bにおける温風供給流路31を意味する。
冷風供給流路32は、シート空調装置1における筐体10の上面に配置された2つの冷風吹出口13に接続された管状の流路であり、温風供給流路31と平行になるように伸びている。従って、シート空調装置1では、各冷風吹出口13から吹き出された冷風Cは、冷風供給流路32の内部を流れて、定められた供給先に供給される。
そして、冷風供給流路32Aは、シート空調装置1Aにおける冷風供給流路32を意味し、冷風供給流路32Bは、シート空調装置1Bにおける冷風供給流路32を意味する。
メイン流路33は、温風供給流路31と冷風供給流路32に接続された管状の流路である。メイン流路33の一端部は温風供給流路31に接続されており、メイン流路33の他端部は冷風供給流路32に接続されている。従って、温風供給流路31を流れた温風Wや冷風供給流路32を流れた冷風Cは、メイン流路33の内部を流れる。
図6に示すように、メイン流路33Aは、シート空調装置1Aにおけるメイン流路33を意味しており、メイン流路33Bは、シート空調装置1Bにおけるメイン流路33を意味する。
上部送風用流路34は、メイン流路33と一対の上部ダクト25とを接続する為の管状の流路である。上部送風用流路34の一端部はメイン流路33に接続され、上部送風用流路34の他端部は一対の上部ダクト25に接続されている。従って、当該シート空調装置1は、メイン流路33を流れた空調風を、上部送風用流路34を介して、一対の上部ダクト25における上部吹出口26から供給することができる。
そして、上部送風用流路34Aは、シート空調装置1Aにおける上部送風用流路34を意味し、上部送風用流路34Bは、シート空調装置1Bにおける上部送風用流路34を意味している。
又、メイン送風用流路35は、メイン流路33に対して、一対のメインダクト21、一対の脚部用ダクト23及び下部ダクト27を接続する為の管状の流路である。メイン送風用流路35の一端部はメイン流路33に接続されており、メイン送風用流路35の他端部は、一対のメインダクト21、一対の脚部用ダクト23及び下部ダクト27にそれぞれ接続されている。
従って、当該シート空調装置1は、メイン流路33を流れた空調風を、メイン送風用流路35を介して、メインダクト21のメイン吹出口22、脚部用ダクト23の脚部吹出口24、下部ダクト27の下部吹出口28からそれぞれ供給することができる。
ここで、メイン送風用流路35Aは、シート空調装置1Aにおけるメイン送風用流路35を意味し、メイン送風用流路35Bは、シート空調装置1Bにおけるメイン送風用流路35を意味する。
接続流路36は、メイン流路33に対して、吸込口供給流路37と後述する協調流路65を接続する為の管状の流路である。接続流路36の一端部はメイン流路33に接続されており、接続流路36の他端部は、吸込口供給流路37及び協調流路65に接続されている。
図6に示すように、接続流路36Aは、シート空調装置1Aの接続流路36を意味し、接続流路36Bは、シート空調装置1Bの接続流路36を意味する。
吸込口供給流路37は、当該吸込口供給流路37に流入した空調風を、シート空調装置1における吸込口11に導く為の管状の流路である。吸込口供給流路37の一端部は、接続流路36及び協調流路65に接続されており、吸込口供給流路37の他端部は、当該シート空調装置1の吸込口11に取り付けられた中央接続部材16の開口縁に配置されている。
従って、当該シート空調装置1は、吸込口供給流路37に流入した空調風を吸込口11に供給することができ、吸込口11から吸い込んだ空調風をベースとして、冷凍サイクル2による温度調整を行うことができる。
尚、吸込口供給流路37Aは、シート空調装置1Aにおける吸込口供給流路37を意味し、吸込口供給流路37Bは、シート空調装置1Bにおける吸込口供給流路37を意味する。
続いて、送風切替部30における供給先切替機構40の概略構成について、図6を参照しつつ説明する。尚、供給先切替機構40Aは、送風切替部30Aにおける供給先切替機構40を意味し、供給先切替機構40Bは、送風切替部30Bにおける供給先切替機構40を意味する。
供給先切替機構40は、温風供給流路31〜吸込口供給流路37における空調風の流れを切り替える為の機構部であり、切替部41と、切替部42と、切替部43と、切替部44と、切替部45と、切替部46と、切替部47とを有して構成されている。
切替部41は、温風供給流路31とメイン流路33の接続部分に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。切替部41は、ドア部材によって流路を開閉することで、温風供給流路31からの空調風の流出の可否を切り替えることができる。
図6に示すように、切替部41Aは、供給先切替機構40Aにおける切替部41を意味し、切替部41Bは、供給先切替機構40Bにおける切替部41を意味する。
切替部42は、冷風供給流路32とメイン流路33の接続部分に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。切替部42は、ドア部材によって流路を開閉することで、冷風供給流路32からの空調風の流出の可否を切り替えることができる。
尚、切替部42Aは、供給先切替機構40Aの切替部42を意味し、切替部42Bは、供給先切替機構40Bの切替部42を意味する。
そして、切替部43は、メイン流路33において、上部送風用流路34に対する接続部分と、メイン送風用流路35に対する接続部分の間に配置されている。切替部43は、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。
切替部43は、ドア部材によって流路を開閉することで、メイン流路33に関して、上部送風用流路34側とメイン送風用流路35側の間における空調風の流れの有無を切り替えることができる。図6に示すように、切替部43Aは、供給先切替機構40Aの切替部43を意味し、切替部43Bは、供給先切替機構40Bの切替部43を意味する。
切替部44は、上部送風用流路34に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。当該切替部44は、ドア部材によって流路を開閉することで、メイン流路33から一対の上部ダクト25へ向かう空調風の流れの可否を切り替えることができる。切替部44Aは、供給先切替機構40Aにおける切替部44を意味し、切替部44Bは、供給先切替機構40Bにおける切替部44を意味する。
切替部45は、メイン送風用流路35に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。当該切替部45は、ドア部材によって流路を開閉することで、メイン流路33からメインダクト21等の接続部分へ向かう空調風の流れの可否を切り替えることができる。
尚、切替部45Aは、供給先切替機構40Aの切替部45を意味し、切替部45Bは、供給先切替機構40Bの切替部45を意味する。
切替部46は、接続流路36に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。当該切替部46は、ドア部材によって流路を開閉することで、接続流路36からの空調風の流出の可否を切り替えることができる。
図6に示すように、切替部46Aは、供給先切替機構40Aにおける切替部46を意味しており、切替部46Bは、供給先切替機構40Bにおける切替部46を意味する。
切替部47は、吸込口供給流路37に配置されており、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。当該切替部47は、ドア部材によって流路を開閉することで、シート空調装置1の吸込口11に対する空調風の流入の可否を切り替えることができる。
尚、切替部47Aは、供給先切替機構40Aにおける切替部47を意味し、切替部47Bは、供給先切替機構40Bにおける切替部47を意味する。
これにより、当該シート空調装置1は、切替部41〜切替部47の作動を個別に制御することで、空調風の供給先を適宜切り替えることが可能となる。具体的な切替態様については、後に図面を参照しつつ説明する。
図6に示すように、各シート空調装置1における筐体10の側面には、温風排気部48と、冷風排気部49が配置されている。温風排気部48は、凝縮器4及び温風吹出口12の周辺に位置する筐体10の側面に配置されており、筐体10の内部と外部を連通している。
当該温風排気部48は、連通部分の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有しており、供給先切替機構40の一部を構成している。当該温風排気部48は、ドア部材によって連通部分を開閉することで、冷凍サイクル2による温風Wを筐体10の外部に排気するか否かを切り替えることができる。
尚、温風排気部48Aは、供給先切替機構40Aにおける温風排気部48を意味し、温風排気部48Bは、供給先切替機構40Bにおける温風排気部48を意味する。
そして、冷風排気部49は、蒸発器6及び冷風吹出口13の周辺に位置する筐体10の側面に配置されており、筐体10の内部と外部を連通している。当該冷風排気部49は、連通部分の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有しており、供給先切替機構40の一部を構成している。
従って、当該冷風排気部49は、ドア部材によって連通部分を開閉することで、冷凍サイクル2による冷風Cを筐体10の外部に排気するか否かを切り替えることができる。ここで、冷風排気部49Aは、供給先切替機構40Aにおける冷風排気部49を意味しており、冷風排気部49Bは、供給先切替機構40Bにおける冷風排気部49を意味する。
図6に示すように、本実施形態に係るシート空調システム100においては、複数のシート空調装置1における送風切替部30が、協調流路65により接続されている。協調流路65は、管状の流路によって構成されており、運転席側のシート空調装置1Aに係る送風切替部30Aと、助手席側のシート空調装置1Bに係る送風切替部30Bとを接続している。
具体的には、協調流路65の一端部は、運転席側の送風切替部30Aにおける接続流路36A及び吸込口供給流路37の接続部分に接続されており、協調流路65の他端部は、助手席側の送風切替部30Bにおける接続流路36B及び吸込口供給流路37Bの接続部分に接続されている。
従って、当該シート空調システム100によれば、運転席側のシート空調装置1Aと、助手席側のシート空調装置1Bとの間で、協調流路65を介した空調風の供給を行うことができる。
又、図6に示すように、当該協調流路65には、協調切替部66が配置されている。協調切替部66は、流路の内部を開閉可能なドア部材と、当該ドア部材を回動させるサーボモータとを有して構成されている。当該協調切替部66は、ドア部材によって流路を開閉することで、協調流路65における空調風の流れの可否を切り替えることができる。
続いて、本実施形態に係るシート空調システム100における制御系について、図7を参照しつつ説明する。上述したように、本実施形態に係るシート空調システム100は、複数台のシート空調装置1の作動を制御する為の制御部60を有している。
図7に示すように、本実施形態に係る制御部60は、シート空調システム100を構成する複数台のシート空調装置1を個別に制御する為の個別制御装置50と、複数台のシート空調装置1を協調して作動させる為の協調制御装置61とを有している。
先ず、各シート空調装置1の作動を制御する個別制御装置50について説明する。各個別制御装置50は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。そして、個別制御装置50は、そのROM内に記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、圧縮機3、送風機7、送風切替部30等の空調制御機器の作動を制御する。
図7に示すように、個別制御装置50の出力側には、圧縮機3と、送風機7と、供給先切替機構40と、シートセンサ51とが接続されている。従って、当該個別制御装置50は、圧縮機3による冷媒吐出性能(例えば、冷媒圧力)や、送風機7による送風性能(例えば、送風量)を、各シート空調装置1の状況に応じて調整することができる。
又、個別制御装置50は、供給先切替機構40を構成する各切替部41〜切替部47等の作動を制御することにより、当該シート空調装置1における空調風の供給先を任意に選択することができる。
そして、シートセンサ51は、当該シート70に乗員が座っているか否かを検出する為のセンサであり、例えば、感圧式のセンサによって構成することができる。従って、個別制御装置50は、当該シート70における乗員の有無を検知することで、シート空調システム100による協調動作に対応可能か否かを判断することができる。
尚、本実施形態に係るシート空調システム100においては、制御部60は、図7に示すように、個別制御装置50Aと、個別制御装置50Bとを有している。個別制御装置50Aは、運転席側のシート空調装置1Aの作動を制御する為の個別制御装置50であり、個別制御装置50Bは、助手席側のシート空調装置1Bの作動を制御する為の個別制御装置50である。
本実施形態に係るシート空調システム100の制御部60においては、協調制御装置61が、各個別制御装置50の上位システムとして配置されている。協調制御装置61は、CPU、ROMおよびRAM等を含む周知のマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されており、各個別制御装置50に対して接続されている。
従って、協調制御装置61は、各個別制御装置50に対して制御信号を出力して、各シート空調装置1の作動を制御することができ、複数台のシート空調装置1の作動を協調させることができる。
そして、協調制御装置61の出力側には、協調切替部66が接続されている。従って、協調制御装置61は、協調切替部66の作動を制御することで、協調流路65の内部における空調風の流れの可否を切り替えることができ、シート空調システム100における協調制御を実行させることができる。
又、協調制御装置61の入力側には、操作パネル62が接続されている。当該操作パネル62には、シート空調システム100及び各シート空調装置1の空調動作に関する種々の操作スイッチが配置されている。従って、乗員は、当該操作パネル62を操作することで、シート空調システム100における協調制御を要求することができる。
上述のように構成することで、本実施形態に係るシート空調システム100は、複数台のシート空調装置1を有効に活用した協調制御を行うことができる。以下、本実施形態に係るシート空調システム100によって実行可能な協調制御の態様について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
以下の説明においては、運転席側のシート70Aに乗員が座っており、助手席側であるシート70Bには、乗員が存在しないものとする。従って、運転席側のシート空調装置1Aに加えて、助手席側のシート空調装置1Bを用いることで、シート70Aの乗員の快適性を高める協調制御を行うものとする。
尚、以下の説明では、助手席側のシート空調装置1Bは、本発明における一方のシート空調装置に相当し、運転席側のシート空調装置1Aは、本発明における他方のシート空調装置に相当する。
先ず、本実施形態における協調制御の一態様として、協調冷房モードについて、図8を参照しつつ説明する。協調冷房モードとは、シート空調システム100において、複数台のシート空調装置1の冷房運転による冷風Cを、一つのシート70に供給して冷房する状態をいう。
図8に示す例では、シート空調装置1Aによる冷風Cと、シート空調装置1Bによる冷風Cとを、運転席であるシート70Aに供給して冷房する。具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、協調冷房に関する制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部42B、切替部46B、温風排気部48Bが開放され、切替部41B、切替部43B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、冷風排気部49Bが閉鎖される。この結果、図8に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる冷風Cの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、協調冷房に関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した冷風Cが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても協調冷房に関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部42A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部46A、温風排気部48Aが開放され、切替部41A、切替部47A、冷風排気部49Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、シート空調装置1Bから協調流路65を経由した冷風Cが、送風切替部30A内において、シート空調装置1Aで生成された冷風Cと合流する。そして、合流したシート空調装置1A、シート空調装置1Bによる冷風Cは、シート70Aにおける全ての送風ダクト(即ち、メインダクト21〜下部ダクト27)から、シート70Aの乗員に対して供給される。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図8に示すように、協調冷房モードで作動させることで、一つのシート70を複数台のシート空調装置1による冷風Cで冷房することができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用することで、シート70Aに供給される冷風Cの風量を増加させることができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
次に、本実施形態における協調制御の一態様である協調暖房モードについて、図9を参照しつつ説明する。協調暖房モードとは、シート空調システム100において、複数台のシート空調装置1の冷房運転による温風Wを、一つのシート70に供給して暖房する状態をいう。
図9に示す例では、シート空調装置1Aによる温風Wと、シート空調装置1Bによる温風Wとを、運転席であるシート70Aに供給して暖房する。具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、協調暖房に関する制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部41B、切替部43B、切替部46B、冷風排気部49Bが開放され、切替部42B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、温風排気部48Bが閉鎖される。この結果、図9に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる温風Wの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、協調暖房に関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した温風Wが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても協調暖房に関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部46A、冷風排気部49Aが開放され、切替部42A、切替部47A、温風排気部48Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、シート空調装置1Bから協調流路65を経由した温風Wが、送風切替部30A内において、シート空調装置1Aで生成された温風Wと合流する。そして、合流したシート空調装置1A、シート空調装置1Bによる温風Wは、シート70Aにおける全ての送風ダクト(即ち、メインダクト21〜下部ダクト27)から、シート70Aの乗員に対して供給される。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図9に示すように、協調暖房モードで作動させることで、一つのシート70を複数台のシート空調装置1による温風Wで暖房することができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用することで、シート70Aに供給される温風Wの風量を増加させることができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
続いて、本実施形態における協調制御の一態様である除霜モードについて、図10、図11を参照しつつ説明する。
本実施形態のようなシート空調装置1においては、暖房運転を継続していくと、蒸発器6が着霜していく場合がある。蒸発器6の着霜が進行すると、蒸発器6における熱交換性能が低下し、シート空調装置1による暖房性能が低下してしまう。
本実施形態における協調制御に係る除霜モードは、シート70に対する暖房を継続しつつ、各シート空調装置1における蒸発器6の着霜を防止すべく、蒸発器6の除霜を行う状態をいう。
当該除霜モードには、暖房対象であるシート70のシート空調装置1を基準として、自己暖房状態と、除霜状態の2つの状態を含んでいる。自己暖房状態とは、暖房対象である70の暖房を、当該シート70に配置されたシート空調装置1で行い、シート空調システム100における他のシート空調装置1の作動を停止して除霜を行う状態である。
一方、除霜状態とは、暖房対象である70の暖房を、シート空調システム100における他のシート空調装置1で行い、当該シート70に配置されたシート空調装置1の作動を停止して除霜を行う状態である。
先ず、自己暖房状態について、図10を参照しつつ説明する。図10に示す除霜モードの自己暖房状態は、暖房対象のシート70が運転席側のシート70Aであり、当該シート70Aの暖房をシート空調装置1Aで行う状態を示している。この場合、協調制御装置61は、個別制御装置50Aに対して除霜モードにおける自己暖房状態を示す制御信号を出力する。
これにより、当該シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aが開始される。同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、冷風排気部49Aが開放され、切替部42A、切替部46A、切替部47A、温風排気部48Aが閉鎖される。
この時、協調制御装置61は、シート空調装置1Aと同時に、シート空調装置1Bの個別制御装置50Bに対しても、除霜モードにおける自己暖房状態を示す制御信号を出力する。これにより、個別制御装置50Bは、シート空調装置1Bによる暖房運転を停止すると共に、供給先切替機構40Bを構成する各切替部を閉鎖する。又、当該協調制御装置61は、協調切替部66を閉鎖する。
この結果、シート空調装置1Aでは、シート空調装置1Aによる温風Wが、シート70Aにおける全ての送風ダクト(即ち、メインダクト21〜下部ダクト27)から、シート70Aの乗員に対して供給される。この時、シート空調装置1Bにおける暖房運転を停止している為、蒸発器6Bの着霜が自然に融解して除去される。
尚、この自己暖房状態におけるシート空調装置1Bの状態については、図10に示す状態に限定されるものではない。つまり、自己暖房状態におけるシート空調装置1Bの状態としては、シート空調装置1Bにおける暖房運転を停止していれば十分であり、供給先切替機構40Bの状態は適宜変更することができる。
続いて、除霜状態について、図11を参照しつつ説明する。図11に示す除霜モードの除霜状態は、暖房対象のシート70が運転席側のシート70Aであり、当該シート70Aの暖房を助手席側のシート空調装置1Bで行う状態を示している。この場合、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して除霜モードにおける除霜状態を示す制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部41B、切替部43B、切替部46B、冷風排気部49Bが開放され、切替部42B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、温風排気部48Bが閉鎖される。この結果、図11に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる温風Wの供給先が協調流路65に切り替えられる。
同時に、協調制御装置61は、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した温風Wがシート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても、除霜モードにおける除霜状態を示す制御信号を出力する。これにより、個別制御装置50Aは、シート空調装置1Aによる暖房運転を停止すると共に、供給先切替機構40Aの各切替部を制御する。
具体的には、供給先切替機構40Aにおける切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部46Aが開放され、切替部41A、切替部42A、切替部47A、温風排気部48A、冷風排気部49Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、シート空調装置1Bから協調流路65を経由して流入した温風Wが、シート70Aにおける全ての送風ダクト(即ち、メインダクト21〜下部ダクト27)から、シート70Aの乗員に対して供給される。この時、シート空調装置1Aにおける暖房運転を停止している為、蒸発器6Aの着霜が自然に融解して除去される。
このように、本実施形態に係るシート空調システム100において、協調制御としての除霜モードを実行し、自己暖房状態と除霜状態を交互に切り替えることで、暖房対象のシート70の暖房を継続しつつ、シート空調システム100における蒸発器6A、蒸発器6Bの着霜を防止することができる。
次に、本実施形態における協調制御の一態様である頭寒足熱モードについて、図12を参照しつつ説明する。頭寒足熱モードとは、シート空調システム100を構成する複数のシート空調装置1の内、一方のシート空調装置1で生成された冷風Cを、シート70の上部吹出口26から供給し、他方のシート空調装置1で生成された温風Wを、当該シート70の下部吹出口28から供給する状態をいう。
図12に示す例では、シート空調装置1Bによる冷風Cを、シート70Aにおける上部ダクト25Aを介して供給すると同時に、シート空調装置1Aによる温風Wをシート70Aにおける下部ダクト27A等の送風ダクトを介して供給している。
このように温風W及び冷風Cを供給することで、シート空調システム100は、シート70Aに座った乗員を、いわゆる、頭寒足熱の状態とすることができ、乗員の快適性を高めている。
具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、頭寒足熱モードに関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部42B、切替部46B、温風排気部48Bが開放され、切替部41B、切替部43B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、冷風排気部49Bが閉鎖される。この結果、図12に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1BによるCの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、頭寒足熱モードに関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した冷風Cが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても頭寒足熱モードに関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部44A、切替部45A、切替部46A、冷風排気部49Aが開放され、切替部42A、切替部43A、切替部47A、温風排気部48Aが閉鎖される。
供給先切替機構40Aにおいて、切替部44A、切替部46Aが開放されており、切替部42、切替部43Aが閉鎖されている為、協調流路65から供給先切替機構40Aに流入した冷風Cは、メイン流路33を通過することなく、シート70Aの上部ダクト25Aへ導かれる。
又、供給先切替機構40Aにおいて、切替部41A、切替部45Aが開放されており、切替部43Aが閉鎖されている為、温風吹出口12Aから流入した温風Wは、シート70Aにおけるメインダクト21A、脚部用ダクト23A、下部ダクト27Aに導かれる。
これにより、シート70Aにおいては、上部ダクト25Aを介して、乗員の頭部周辺に冷風Cが供給され、メインダクト21A、脚部用ダクト23A、下部ダクト27Aを介して、乗員の体幹や足元に対して温風Wが供給される。つまり、シート空調システム100は、シート70Aに座った乗員の胴体より下方の部分を温めつつ、当該乗員の頭部周辺を低温環境におくことができる。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図12に示すように、頭寒足熱モードで作動させることで、一つのシート70に対して温風W及び冷風Cを個別の経路を用いて供給し、いわゆる頭寒足熱を実現させることができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
続いて、本実施形態における協調制御の一態様である二段冷房モードについて、図13を参照しつつ説明する。二段冷房モードとは、シート空調システム100において、或るシート空調装置1の冷房運転による冷風Cを、他のシート空調装置1の冷房運転によって冷却し、一つのシート70に供給して冷房する状態をいう。即ち、二段冷房モードでは、シート空調システム100における2台のシート空調装置1を用いて、送風空気を段階的に冷却する態様ということができる。
図13に示す例では、シート空調装置1Bによる冷風Cをシート空調装置1Aに供給して、シート空調装置1Aによって冷却した冷風Cを運転席であるシート70Aに供給して冷房する。具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、二段冷房に関する制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部42B、切替部46B、温風排気部48Bが開放され、切替部41B、切替部43B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、冷風排気部49Bが閉鎖される。この結果、図13に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる冷風Cの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、協調冷房に関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した冷風Cが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても二段冷房に関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部42A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部47A、温風排気部48Aが開放され、切替部41A、切替部46A、冷風排気部49Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、供給先切替機構40Aにおける切替部46Aが閉鎖され、切替部47Aが開放されている為、シート空調装置1Bから協調流路65を経由した冷風Cが、吸込口供給流路37Aを介して、吸込口11Aに導かれる。
上述したように、シート空調装置1Aにおいては、吸込口11Aから吸い込んだ空気の温度を冷凍サイクル2Aによって調整して、温風吹出口12A、冷風吹出口13Aから供給する。従って、シート空調装置1Aは、シート空調装置1Bによる冷風Cの温度を、冷凍サイクル2Aによって調整し、冷風Cとして供給することができる。
そして、当該シート空調装置1Aにおいては、供給先切替機構40Aにおける切替部42A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、温風排気部48Aが開放され、切替部41A、切替部46A、冷風排気部49Aが閉鎖されている為、シート空調装置1Aで冷却された冷風Cは、シート70Aにおける全ての送風ダクトから、シート70Aの乗員に対して供給される。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図13に示すように、二段冷房モードで作動させることで、複数台のシート空調装置1によって段階的に冷却された冷風Cを用いて、シート70を冷房することができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用して、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
次に、本実施形態における協調制御の一態様である二段暖房モードについて、図14を参照しつつ説明する。二段暖房モードとは、シート空調システム100において、或るシート空調装置1の暖房運転による温風Wを、他のシート空調装置1の暖房運転によって加熱し、一つのシート70に供給して暖房する状態をいう。即ち、二段暖房モードでは、シート空調システム100における2台のシート空調装置1を用いて、送風空気を段階的に加熱する態様ということができる。
図14に示す例では、シート空調装置1Bによる温風Wをシート空調装置1Aに供給して、シート空調装置1Aによって加熱した温風Wを運転席であるシート70Aに供給して暖房する。具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、二段暖房に関する制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部41B、切替部43B、切替部46B、冷風排気部49Bが開放され、切替部42B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、温風排気部48Bが閉鎖される。この結果、図14に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる温風Wの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、協調冷房に関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した温風Wが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても二段暖房に関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部47A、冷風排気部49Aが開放され、切替部42A、切替部46A、温風排気部48Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、供給先切替機構40Aにおける切替部46Aが閉鎖され、切替部47Aが開放されている為、シート空調装置1Bから協調流路65を経由した温風Wが、吸込口供給流路37Aを介して、吸込口11Aに導かれる。
上述したように、シート空調装置1Aにおいては、吸込口11Aから吸い込んだ空気の温度を冷凍サイクル2Aによって調整して、温風吹出口12A、冷風吹出口13Aから供給する。従って、シート空調装置1Aは、シート空調装置1Bによる温風Wの温度を、冷凍サイクル2Aによって調整し、温風Wとして供給することができる。
そして、当該シート空調装置1Aにおいては、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、温風排気部48Aが開放され、切替部42A、切替部46A、冷風排気部49Aが閉鎖されている為、シート空調装置1Aで加熱された温風Wは、シート70Aにおける全ての送風ダクトから、シート70Aの乗員に対して供給される。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図14に示すように、二段暖房モードで作動させることで、複数台のシート空調装置1によって段階的に加熱された温風Wを用いて、シート70を暖房することができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用して、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
続いて、本実施形態における協調制御の一態様である除湿暖房モードについて、図15を参照しつつ説明する。除湿暖房モードとは、シート空調システム100において、或るシート空調装置1の冷房運転によって除湿された冷風Cを、他のシート空調装置1の暖房運転によって加熱して、一つのシート70に供給する状態をいう。
図15に示す例では、シート空調装置1Bによって除湿された冷風Cをシート空調装置1Aに供給して、シート空調装置1Aによって加熱した温風Wを運転席であるシート70Aに供給している。具体的には、先ず、助手席側のシート空調装置1Bについて、協調制御装置61は、個別制御装置50Bに対して、除湿暖房に関する制御信号を出力する。
これにより、シート空調装置1Bでは、冷凍サイクル2B及び送風機7Bの運転が開始される。同時に、供給先切替機構40Bにおける切替部42B、切替部46B、温風排気部48Bが開放され、切替部41B、切替部43B、切替部44B、切替部45B、切替部47B、冷風排気部49Bが閉鎖される。この結果、図15に示すように、シート空調システム100によれば、当該シート空調装置1Bによる冷風Cの供給先が協調流路65に切り替えられる。
又、協調制御装置61は、協調冷房に関する制御信号と同時に、協調切替部66の作動を制御して、協調流路65の内部を開放する。これにより、シート空調システム100においては、シート空調装置1Bから協調流路65に流入した冷風Cが、シート空調装置1A側へ流入可能となる。
そして、協調制御装置61は、シート空調装置1Bと同時に、シート空調装置1Aの個別制御装置50Aに対しても除湿暖房に関する制御信号を出力する。これにより、シート空調装置1Aでは、冷凍サイクル2A及び送風機7Aの運転が開始される。
同時に、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、切替部47A、冷風排気部49Aが開放され、切替部42A、切替部46A、温風排気部48Aが閉鎖される。
この結果、シート空調装置1Aでは、供給先切替機構40Aにおける切替部46Aが閉鎖され、切替部47Aが開放されている為、シート空調装置1Bから協調流路65を経由した冷風Cが、吸込口供給流路37Aを介して、吸込口11Aに導かれる。
上述したように、シート空調装置1Aにおいては、吸込口11Aから吸い込んだ空気の温度を冷凍サイクル2Aによって調整して、温風吹出口12A、冷風吹出口13Aから供給する。従って、シート空調装置1Aは、シート空調装置1Bにより除湿された冷風Cの温度を、冷凍サイクル2Aによって加熱調整し、温風Wとして供給することができる。
そして、当該シート空調装置1Aにおいては、供給先切替機構40Aにおける切替部41A、切替部43A、切替部44A、切替部45A、温風排気部48Aが開放され、切替部42A、切替部46A、冷風排気部49Aが閉鎖されている為、シート空調装置1Aで加熱された温風Wは、シート70Aにおける全ての送風ダクトから、シート70Aの乗員に対して供給される。
これにより、当該シート空調システム100によれば、図15に示すように、除湿暖房モードで作動させることで、一方のシート空調装置1で除湿された冷風Cを、他方のシート空調装置1で加熱して供給することができ、一つのシート70に対する除湿暖房を行うことができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用することで、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るシート空調システム100において、各シート空調装置1は、冷凍サイクル2、送風機7及び送風切替部30の作動を制御することで、車室内の各シート70にて、それぞれに対応する快適な空調を実現することができる。
そして、当該シート空調システム100には、協調流路65が配置されており、当該協調流路65は、シート空調システム100を構成するシート空調装置1Aの送風切替部30Aと、シート空調装置1Bの送風切替部30Bとを接続している。これにより、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aとシート空調装置1Bの間で、協調流路65を介した空調風の供給を実現することができる。
即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bを用いて、シート70A又はシート70Bに対する空調を行うことができる為、シート70に座った乗員に対する空調性能を向上させることができる。
又、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bの運転動作は、個別に実行され、図8〜図15に示すように、運転時期や運転内容を別にすることができる為、シート70に座った乗員に対する多様な空調を実現し、当該乗員の快適性を向上させることができる。
図8に示すように、当該シート空調システム100によれば、協調冷房モードで協調制御を行うことで、シート空調装置1Aによる冷風Cとシート空調装置1Bによる冷風Cをシート70Aに供給することができる。即ち、当該シート空調システム100は、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用することで、シート70Aに供給される冷風Cの風量を増加させることができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
図9に示すように、当該シート空調システム100によれば、協調暖房モードで協調制御を行うことで、シート空調装置1Aによる温風Wとシート空調装置1Bによる温風Wをシート70Aに供給することができる。即ち、当該シート空調システム100は、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用することで、シート70Aに供給される温風Wの風量を増加させることができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
図10、図11に示すように、当該シート空調システム100によれば、除湿モードで協調制御を行い、自己暖房状態と除霜状態を交互に繰りかえすように作動させることで、暖房対象のシート70Aの暖房を継続しつつ、シート空調システム100における蒸発器6A、蒸発器6Bの着霜を防止することができる。
図12に示すように、当該シート空調システム100によれば、頭寒足熱モードで協調制御を行うことで、シート70Aの上部ダクト25Aを介して、乗員の頭部周辺にシート空調装置1Bによる冷風Cを供給し、シート70Aの下部ダクト27A等を介して、乗員の体幹や足元に対してシート空調装置1Aによる温風を供給することができる。
つまり、シート空調システム100は、シート70Aに座った乗員の胴体より下方の部分を温めつつ、当該乗員の頭部周辺を低温環境におくことができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
又、当該シート空調システム100によれば、図13〜図15に示すように、一方のシート空調装置1による空調風を、協調流路65を介して、他方のシート空調装置1における送風機7の吸込口11に供給することができる。当該シート空調装置1では、吸込口11に供給された空気は、送風機7及び冷凍サイクル2の作動によって空調される。
即ち、当該シート空調システム100によれば、一方のシート空調装置1による空調風をベースとして、更に他方のシート空調装置1の冷凍サイクル2による温度調整を行うことができるので、シート70に座った乗員に対する空調性能を向上させることができる。
又、当該シート空調システム100によれば、一方及び他方のシート空調装置1の運転動作は個別に実行され、運転内容を別にすることができる為、シート70に座った乗員に対する多様な空調を実現し、当該乗員の快適性を向上させることができる。
図13に示すように、当該シート空調システム100によれば、二段冷房モードで協調制御を行うことで、シート空調装置1Bによる冷風Cを、吸込口11Aからシート空調装置1Aに供給し、シート空調装置1Aにより更に冷却して、シート70Aの乗員に供給することができる。即ち、シート空調システム100は、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bによって段階的に冷却された冷風Cを用いて、シート70を冷房することができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
図14に示すように、当該シート空調システム100によれば、二段暖房モードで協調制御を行うことで、シート空調装置1Bによる温風Wを、吸込口11Aからシート空調装置1Aに供給し、シート空調装置1Aにより更に加熱して、シート70Aの乗員に供給することができる。即ち、シート空調システム100は、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bによって段階的に加熱された温風Wを用いて、シート70を暖房することができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
図15に示すように、当該シート空調システム100によれば、除湿暖房モードで協調制御を行うことで、シート空調装置1Bによる冷風Cを、吸込口11Aからシート空調装置1Aに供給し、シート空調装置1Aにより加熱して、シート70Aの乗員に供給することができる。即ち、当該シート空調システム100によれば、シート空調装置1Aに加えて、シート空調装置1Bを有効に活用して、シート70Aに対する除湿暖房を行うことができ、シート70Aにおける乗員の快適性を高めることができる。
(他の実施形態)
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではない。即ち、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変更が可能である。例えば、上述した各実施形態を適宜組み合わせても良い。又、上述した実施形態を、例えば、以下のように種々変形することも可能である。
(1)上述した実施形態においては、シート空調システム100を構成する複数のシート空調装置1として、運転席に相当するシート70Aに配置されているシート空調装置1Aと、助手席に相当するシート70Bに配置されているシート空調装置1Bとを挙げていたが、この態様に限定されるものではない。
本発明に係るシート空調システムを構成するシート空調装置は、車室内に配置された複数のシートに配置されたシート空調装置であれば、車室内におけるシートの配置を限定するものではない。例えば、前部座席のシートと、後部座席に相当するシートに対して適用することも可能であるし、後部座席にあたる一つのシートと、後部座席にあたる他のシートに適用しても良い。
又、上述した実施形態においては、説明の理解を促すために2台のシート空調装置を用いた例について説明したが、この態様に限定されるものではない。本発明に係るシート空調システムは、3台以上のシート空調装置を対象として構成することも可能である。
(2)又、上述した実施形態における協調制御の例示については、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bを用いて、運転席に相当するシート70Aの空調を行う場合を挙げていたが、この態様に限定されるものではない。即ち、本発明に係るシート空調システム100によれば、シート空調装置1A及びシート空調装置1Bを用いて、助手席に相当するシート70Bの空調を行うことも可能である。
(3)そして、上述した実施形態においては、各シート空調装置1の各送風切替部30では、切替部41〜切替部47のそれぞれに対して、サーボモータ及びドア部材を配置していたが、この態様に限定されるものではない。送風切替部30における各切替部よりも少ない数のサーボモータの駆動力をリンク機構等で伝達させることで、各切替部のドア部材を開閉させてもよい。又、各切替部におけるドア部材は、板状の部材により構成してもよいし、フィルム状の部材によって構成することも可能である。
(4)又、上述した実施形態における送風切替部30は、温風供給流路31〜吸込口供給流路37と、切替部41〜切替部47、温風排気部48、冷風排気部49を有して構成されていたが、この態様に限定されるものではない。本発明における送風切替部は、協調流路へ空調風の供給先を切り替え可能に構成されていれば良く、要求される協調制御の内容等に応じて、流路や切替部の数や配置を変更することができる。
(5)上述した実施形態における頭寒足熱モードでは、図12に示すように、シート70Aの上部ダクト25Aから、シート空調装置1Bによる冷風Cを供給し、シート70Aの下部ダクト27A等から、シート空調装置1Aによる温風Wを供給していたが、この態様に限定されるものではない。即ち、シート70Aの上部ダクト25Aから、シート空調装置1Aによる冷風Cを供給し、シート70Aの下部ダクト27A等から、シート空調装置1Bによる温風Wを供給することも可能である。
即ち、頭寒足熱モードの対象となるシートに対して、シート空調システムを構成する複数のシート空調装置の一方から温風又は冷風が供給され、シート空調装置の他方から冷風又は温風が供給されること、及び、頭寒足熱モードの対象となるシートにおいて、供給された冷風が当該シートの上部吹出口から吹き出され、供給された温風が当該シートの下部吹出口から吹き出されることの2つの構成を有することで、本発明に係るシート空調システムにおける頭寒足熱モードを実現することができる。
(6)更に、上述した実施形態においては、シート空調システム100を電気自動車に適用していたが、この態様に限定されるものではない。本発明に係るシート空調システムは、車室内に複数のシートを有する車両であればよく、電気自動車以外の車両に適用することも可能である。
1 シート空調装置
2 冷凍サイクル
7 送風機
11 吸込口
30 送風切替部
40 供給先切替機構
50 個別制御装置
60 制御部
61 協調制御装置
65 協調流路
100 シート空調システム

Claims (10)

  1. 車室内の複数のシート(70)にそれぞれ配置され、各シートに対して空調風をそれぞれ供給する複数のシート空調装置(1)と、
    複数のシート空調装置の作動を制御する制御部(60)と、を有するシート空調システム(100)であって、
    各シート空調装置は、
    送風機(7)と、
    前記送風機により送風された送風空気の温度を調整して前記空調風とする為の冷凍サイクル(2)と、
    前記冷凍サイクルにより調整された前記空調風の供給先を切り替える送風切替部(30)と、を有し、
    前記シート空調システムは、前記複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における前記送風切替部と、他方のシート空調装置における前記送風切替部とを接続する協調流路(65)と、を有し、
    前記制御部は、前記一方のシート空調装置の前記送風切替部における空調風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記空調風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給するシート空調システム。
  2. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて冷却された冷風の供給先を、前記協調流路に切り替え、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給すると共に、
    前記他方のシート空調装置の冷凍サイクルにて冷却された冷風を、当該他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する請求項1に記載のシート空調システム。
  3. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて温められた温風の供給先を、前記協調流路に切り替え、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給すると共に、
    前記他方のシート空調装置の冷凍サイクルにて温められた温風を、当該他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する請求項1又は2に記載のシート空調システム。
  4. 前記制御部は、
    前記他方のシート空調装置の冷凍サイクルにて温められた温風を、当該他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する自己暖房状態と、
    前記他方のシート空調装置の冷凍サイクルの作動を停止すると共に、前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて温められた温風の供給先を、前記協調流路に切り替え、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する除霜状態と、を切り替える請求項1乃至3の何れか1つに記載のシート空調システム。
  5. 前記送風切替部は、前記空調風の供給先として、前記シートの上部に配置された上部吹出口(26)と、前記シートの座面部(71)に配置された下部吹出口(28)と、を含み、
    前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて調整された冷風の供給先を、前記協調流路に切り替え、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートの前記上部吹出口から供給すると共に、
    前記他方のシート空調装置の冷凍サイクルにて調整された温風を、当該他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシートの前記下部吹出口に供給する請求項1乃至4の何れか1つに記載のシート空調システム。
  6. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の前記送風切替部における空調風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記空調風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシート空調装置における前記送風機の吸込口(11)に供給する請求項1乃至4の何れかに記載のシート空調システム。
  7. 車室内の複数のシート(70)にそれぞれ配置され、各シートに対して空調風をそれぞれ供給する複数のシート空調装置(1)と、
    複数のシート空調装置の作動を制御する制御部(60)と、を有するシート空調システム(100)であって、
    各シート空調装置は、
    送風機(7)と、
    前記送風機により送風された送風空気の温度を調整して前記空調風とする為の冷凍サイクル(2)と、
    前記冷凍サイクルにより調整された前記空調風の供給先を切り替える送風切替部(30)と、を有し、
    前記シート空調システムは、前記複数のシート空調装置に含まれる一方のシート空調装置における前記送風切替部と、他方のシート空調装置における前記送風切替部とを接続する協調流路(65)と、を有し、
    前記制御部は、前記一方のシート空調装置の前記送風切替部における空調風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記空調風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシート空調装置における前記送風機の吸込口(11)に供給するシート空調システム。
  8. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて調整された冷風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記冷風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシート空調装置における前記送風機の吸込口に供給し、
    前記他方のシート空調装置の送風機から送風された前記冷風を、当該他方のシート空調装置の冷凍サイクルで冷却し、前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する請求項7に記載のシート空調システム。
  9. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて調整された温風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記温風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシート空調装置における前記送風機の吸込口に供給し、
    前記他方のシート空調装置の送風機から送風された前記温風を、当該他方のシート空調装置の冷凍サイクルで温め、前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する請求項7又は8に記載のシート空調システム。
  10. 前記制御部は、
    前記一方のシート空調装置の冷凍サイクルにて調整された冷風の供給先を、前記協調流路に切り替えると共に、前記協調流路を流れた前記冷風を、前記他方のシート空調装置の前記送風切替部を介して、前記他方のシート空調装置における前記送風機の吸込口に供給し、
    前記他方のシート空調装置の送風機から送風された前記冷風を、当該他方のシート空調装置の冷凍サイクルで温め、前記送風切替部を介して、前記他方のシートに供給する請求項7乃至9の何れか1つに記載のシート空調システム。
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