JP2019005837A - 電動工具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油が作業者の手に付着することを抑制することができる電動工具を提供する。【解決手段】駆動部2と、駆動部2の前方に配置され、駆動部2からの駆動力を伝達して工具を駆動する駆動力伝達部3と、駆動部伝達部3を前側部に収容するハウジング1と、を備え、ハウジング1が、合わせ面13A,14Aで結合される二つの分割体からなる左右二つ割り構造に構成され、ハウジング1は、合わせ面を含む前側部の所定領域がカバー15によって覆われており、カバー15の内面とハウジング1の外面との間には、合わせ面13A,14Aからハウジング1の外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するシール部材19を設けた。【選択図】図3
Description
本発明は、駆動部と、該駆動部の前方に配置され、該駆動部からの駆動力を伝達して工具を駆動する駆動力伝達部と、該駆動力伝達部を前側部に収容するハウジングと、を備え、該ハウジングが、合わせ面で結合される二つの分割体からなる左右二つ割り構造に構成されている電動工具に関する。
かかる電動工具において、二つ割り構造のハウジング内に収容される駆動力伝達部には、摩擦部分における発熱や摩耗を防ぐためにグリス等の潤滑油が注油されている。そして、電動工具の使用中に発生する熱により潤滑油が温められて流動し、その潤滑油がハウジングを構成する二つの分割体の合わせ面から外部に漏れ出すことがある。これを防止するために、例えば特許文献1では、二つ割りの分割体と一体形成された一対のリブが分割体の内部で突き合わされて潤滑油の漏れ防止用の内壁を構成し、この内壁と二つ割りの分割体の合わせ面に形成した凹凸状の嵌合部とで潤滑油の漏れ防止を行っている。
また、特許文献2では、二つ割りの分割体の合わせ面に形成した階段状の嵌合部により潤滑油の漏れ防止を行っている。
また、特許文献3では、駆動力伝達部から漏れ出た潤滑油が二つ割りの分割体の合わせ面から外部に漏れ出すことがないようにハウジング内に潤滑油を吸収する板状の吸収部材を駆動力伝達部の上方及び下方にそれぞれ配置している。
上記特許文献1の構成によれば、内壁を構成する一対のリブの合わせ面及び二つ割りの分割体の合わせ面を隙間のない状態で合わせることができない。そのため、一対のリブの合わせ面から漏れ出た潤滑油が、二つ割りの分割体の合わせ面から外部へ漏れ出てしまうことがある。また、上記特許文献2の構成によれば、二つ割りの分割体の合わせ面に階段状の嵌合部を形成しているものの、この場合も、二つ割りの分割体の合わせ面を隙間のない状態にすることができないため、二つ割りの分割体の合わせ面の隙間から外部に潤滑油が漏れ出してしまうことがある。また、上記特許文献3の構成によれば、板状の吸収部材を駆動力伝達部の上下にのみ配置しているため、駆動力伝達部の潤滑油全てを吸収部材で確実に吸収することができず、この場合も二つ割りの分割体の合わせ面から外部に潤滑油が漏れ出してしまうことがある。要するに、上記3つの特許文献による手段では、二つ割りの分割体の合わせ面から外部に潤滑油が漏れ出してしまうことを十分に解消することができない。その結果、ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油が電動工具を持つ作業者の手に付着してしまうことがあり、早期改善が要望されている。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油が作業者の手に付着することを抑制することができる電動工具を提供することを課題とする。
本発明に係る電動工具は、駆動部と、該駆動部の前方に配置され、該駆動部からの駆動力を伝達して工具を駆動する駆動力伝達部と、該駆動力伝達部を前側部に収容するハウジングと、を備え、該ハウジングが、合わせ面で結合される二つの分割体からなる左右二つ割り構造に構成されている電動工具であって、前記ハウジングは、前記合わせ面を含む前記前側部の所定領域がカバーによって覆われており、該カバーの内面と前記ハウジングの外面との間には、前記合わせ面から前記ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するためのシール部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、二つの分割体の合わせ面から外部に潤滑油が漏れ出すと、ハウジングの外面は潤滑油で汚されるものの、合わせ面を含む前側部の所定領域がカバーによって覆われているので、カバーを持って作業している作業者の持ち手に漏れ出した潤滑油が付着することを抑制することができる。また、前側部の所定領域を覆うカバーの内面とハウジングの外面との間に、合わせ面からハウジングの外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するためのシール部材が設けられているので、前記のように合わせ面から漏れ出した潤滑油をシール部材で堰き止めることができる。
また、本発明に係る電動工具は、前記シール部材が、前記カバーの前端側と後端側の2箇所に設けられており、前後方向において、2箇所の前記シール部材の間に前記二つの分割体を連結するためのねじが配置されていることが好ましい。
かかる構成によれば、シール部材が、カバーの前端側と後端側の2箇所に設けられているので、シール部材の間に漏れ出した潤滑油を溜めておくことができる。また、シール部材の間に二つの分割体を連結するためのねじが配置されているので、二つの分割体を連結するねじの締め付けによって生じる二つの分割体の変形や残留応力によって、二つの分割体の合わせ面において隙間が発生し易いねじの近傍の合わせ面から漏れる潤滑油を確実にシール部材の間に溜めておくことができる。これにより、シール部材の前後、つまりカバーの外部に潤滑油が漏れ出すことを抑制することができるので、作業者の持ち手や作業を行っている周辺の物品に漏れ出した潤滑油が付着することを効果的に防止できる。しかも、ねじ及び漏れ出た潤滑油がカバーで覆われることで外部に露出されないため、美観の低下も抑制できる。
また、本発明に係る電動工具は、前記ハウジングには、前記シール部材を係止するための係止溝が形成されていることが好ましい。
かかる構成によれば、ハウジングに形成した係止溝にシール部材を係止するだけでシール部材の装着を迅速に行うことができる。また、シール部材が係止溝に係止された状態でカバーを装着するだけで組み立てが完了するので、組み立て作業性においても優れる。
また、本発明に係る電動工具は、前記シール部材が、リング状に形成されていてもよい。
かかる構成によれば、リング状に形成されたシール部材によりハウジングを周方向全域に亘ってシールすることができる。
以上の如く、本発明によれば、合わせ面を含む前側部の所定領域を覆うカバーを備えるとともに、カバーの内面とハウジングの外面との間にシール部材を備えることによって、ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油が作業者の手に付着することを抑制することができる電動工具を提供することができる。
以下、本発明に係る電動工具の実施形態について、図面に基づいて説明する。尚、この実施形態では、バッテリ式(バッテリパックは省略している)の電動工具を例に挙げて説明するが、商用交流電源で駆動可能な電動工具であってもよいし、バッテリ及び商用交流電源のいずれでも駆動可能な電動工具であってもよい。また、本実施形態に係る電動工具として、インパクトドライバを例示しているが、各種の電動工具、例えばドリル、スクリュードライバ、ハンマドリル等にも適用することができる。尚、図1において、紙面方向手前側を右側とし、紙面方向奥側を左側とし、紙面の左側を後側とし、紙面の右側を前側とし、紙面の上側を上側とし、紙面の下側を下側として、以下説明する。
<第1実施形態>
図1〜図4に基づいて第1実施形態を説明する。まず、図3に示すように、ハウジング1の後側部に駆動部であるモータ2が収容され、モータ2の前方に配置され、ハウジング1の前側部に駆動力伝達部3が収容されている。ハウジング1は、図1に示すように、モータ2及び駆動力伝達部3が収容される前後方向に長い本体部と、本体部の前後方向中央部の下端から下方へ延出されたハンドル部と、を備えている。ハンドル部には、トリガ4を備えている。
図1〜図4に基づいて第1実施形態を説明する。まず、図3に示すように、ハウジング1の後側部に駆動部であるモータ2が収容され、モータ2の前方に配置され、ハウジング1の前側部に駆動力伝達部3が収容されている。ハウジング1は、図1に示すように、モータ2及び駆動力伝達部3が収容される前後方向に長い本体部と、本体部の前後方向中央部の下端から下方へ延出されたハンドル部と、を備えている。ハンドル部には、トリガ4を備えている。
駆動力伝達部3は、モータ2からの駆動力を伝達して図示していない工具を駆動する。また、駆動力伝達部3は、モータ2のモータ出力軸2Aに連結した遊星歯車機構で構成された減速機構8と、減速機構8で減速されたモータ2の回転力が伝達されるスピンドル9と、スピンドル9に連結されたインパクト機構10と、を備えている。また、この駆動力伝達部3には、摩擦部分における発熱や摩耗を防ぐためにグリス等の潤滑油が注油されている。
インパクト機構10は、前端に位置するアンビル11と、ハンマ12とを有しており、ねじ締め作業において、工具が取り付けられるアンビル11に一定以上の外部トルク(ねじ締め抵抗)が付加されると、ハンマ12がアンビル11に対して回転方向に打撃され、これにより強固なねじ締めを行うことができる。
ハウジング1は、合成樹脂で構成され、図4に示すように、左右方向に分割可能な二つの分割体13,14からなる二つ割り構造に構成されている。また、左半分を構成する分割体13と右半分を構成する分割体14との合わせ面13A,14Aのうちの一方の合わせ面13Aに凸部13Bが形成され、該凸部13Bに係合する凹部14Bが他方の合わせ面14Aに形成されている。また、図1及び図3に示すように、二つの分割体13,14は、多数(ここでは10個)のねじB1〜B10(図1及び図3参照)で互いに連結固定されている。これらのねじB1〜B10を、一方(右側)の分割体14に形成されている貫通孔(図示せず)に螺子部を通してから他方の分割体13に備えているボス部に形成の螺子部にねじ込むことによって、二つの分割体13,14が固定される。
電動工具の使用中に発生する熱により前記駆動力伝達部3に注油されている潤滑油が温められて流動し、この流動する潤滑油が、ハウジング1を構成する二つの分割体13,14の合わせ面13A,14Aからハウジング1の外面に漏れ出すことがある。この対策として、ハウジング1は、合わせ面13A,14Aを含む前側部の所定領域がカバー15によって覆われている。
カバー15は、プラスチック(又は金属でもよい)からなり、ハウジング1の前側部の外面に沿う形状に構成され、図5に示すように、前端にアンビル11の挿通を許容するための貫通孔15Kが形成され、略円筒状に構成された前側部15Aと、前側部15Aの後端から一回り径が大きくなるとともに下方及び後方が開放された略円弧状の後側部15Bと、を備えている。尚、ハウジング1の前側部とは、工具が取り付けられるアンビル11からハウジング1の前後方向半分の位置よりも少し前側までの部分を言う。
前側部15Aは、貫通孔15Kを備える円筒状の第1前側部15aと、この第1前側部15aの後端から後方側に向かうほど径が大きくなるテーパー形状の第2前側部15bと、第2前側部15bの後端と後側部15Bとを連結する第1前側部15aよりも外径が大きく、かつ、後側部15Bよりも外径が小さな円筒状の第3前側部15cと、を備えている。この前側部15Aが筒状に構成されているので、上端側の合わせ面13A,14Aと下端側の合わせ面13A,14Aの両方を覆うことができる(図3に、上端側の一方の合わせ面13A及び下端側の一方の合わせ面13Aを図示している)。
図1及び図5に示すように、後側部15Bは、ハウジング1の前側部の上部及び左右側部を覆う円弧状の本体部15dと、本体部15dの下端から下方に垂下するスカート部15eと、を備えている。本体部15dの左右側部の後端縁には、ハウジング1の前方側へ突出する凸部16を回避するための切欠き15Hが形成されている。また、スカート部15eの右側部に、ねじB3の挿通を許容するための開口15fが形成され、その開口15fには、図4に示すように、内側に突出する突出部29を備えている。突出部29は、開口15fから内側に延びる筒状部29Aと、筒状部29Aの内側端を閉じるとともにねじB3の挿通を許容する貫通孔29bが形成された板部29Bと、を備えている。また、一方(右側)の分割体14の下端部の左右方向内方側部分には、下方に延びる垂直壁部22が形成され、この垂直壁部22の外面に突出部29の板部29Bの内側端が当接するようになっている。この垂直壁部22には、ねじB3が挿通する貫通孔22Aが形成される。他方(左側)の分割体13の下端部の左右方向外方側部分には、下方に延びる垂直壁部23が形成されている。この垂直壁部23には、前記垂直壁部22の貫通孔22Aに挿通されたねじB3が螺合する螺子部17Nが形成されたボス部17が貫通孔22Aに向って突出形成されている。カバー15を電動工具の前端から後ろ向きに移動させることによって、ハウジング1の前側部における合わせ面13A,14Aを含む領域がカバー15で覆うことができる。この状態でねじB3をカバー15の開口15f、突出部29の板部29Bの貫通孔29b及び右側の分割体14の貫通孔22Aに通したのち、左側の分割体13のボス部17の螺子部17Nに螺合することによって、二つの分割体13,14及びカバー15を一挙に固定することができる(図4参照)。
また、図3に示すように、カバー15の内面15Uとハウジング1の外面1Aとの間には、合わせ面13A,14Aからハウジング1の外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するためのシール部材19を有するシール機構18を設けている。このシール機構18は、カバー15の前端部と後端部の2箇所に設けられている。前記シール機構18は、可撓性を有する前記シール部材19と、シール部材19が係止するようにハウジング1の前側部の前後方向の2箇所に形成した係止溝1M,1Mと、を備えている。これら2箇所に設けられたシール機構18,18の間に、二つの分割体13,14を連結するためのねじB1,B2が配置されている。
係止溝1M,1Mは、ハウジング1の筒状に形成された前側部の全周に亘るように形成され、シール部材19は、係止溝1M,1Mに係止するようにリング状(環状)に形成されている。このように、リング状に形成されたシール部材19によりハウジング1の前側部を周方向全域に亘ってシールすることができる。ここでは、シール部材19として弾性体であるOリングを用いているが、弾性及びシール性能を有するものであれば、Oリング以外のシール部材を用いることもできる。
このように合わせ面13A,14Aを含む前側部の所定領域がカバー15によって覆われているので、二つの分割体13,14の合わせ面13A,14Aから外部に潤滑油が漏れ出しても、ハウジング1の外面1Aは潤滑油で汚されるものの、カバー15を持って作業している作業者の持ち手に漏れ出した潤滑油が付着することを抑制することができる。また、前側部の所定領域を覆うカバー15の内面とハウジング1の外面との間に、合わせ面13A,14Aからハジング1の外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するためのシール部材19が設けられているので、合わせ面13A,14Aから漏れ出した潤滑油をシール部材19で堰き止めることができる。しかも、シール部材19が、カバーの前端側と後端側の2箇所に設けられているので、2箇所のシール部材19,19の間に漏れ出した潤滑油を溜めておくことができる。
また、2箇所のシール部材19,19の間に二つの分割体13,14を連結するためのねじB1,B2が配置されているので、二つの分割体13,14を連結するねじB1,B2の締め付けによって生じる二つの分割体13,14の変形や残留応力によって、二つの分割体13,14の合わせ面13A,14Aにおいて隙間が発生し易いねじB1,B2の近傍の合わせ面から漏れる潤滑油をシール部材19,19の間に溜めておくことができる。これにより、シール部材19,19の前後、つまりカバー15の外部に潤滑油が漏れ出すことを抑制することができるので、作業者の持ち手や作業を行っている周辺の物品に漏れ出した潤滑油が付着することを効果的に防止できる。しかも、ねじB1,B2及び漏れ出た潤滑油がカバー15で覆われることで外部に露出されないため、美観の低下も抑制できる。また、ハウジング1に形成した係止溝1M,1Mにシール部材19を係止するだけでシール部材19の装着を迅速に行うことができる。また、シール部材19が係止溝1M,1Mに係止された状態でカバー15を装着するだけで組み立てが完了するので、組み立て作業性においても優れる。
<第2実施形態>
図6〜図8に基づいて第2実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。尚、説明しなかった部分は、第1実施形態と同一である。
図6〜図8に基づいて第2実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。尚、説明しなかった部分は、第1実施形態と同一である。
カバー15は、プラスチック(又は金属でもよい)からなり、ハウジング1の前側部の外面に沿う形状に構成され、図8に示すように、前端にアンビル11の挿通を許容するための貫通孔15Kが形成され、略円筒状に構成された前側部15Aと、前側部15Aの後端から一回り径が大きくなるとともに下方及び後方が開放された略円弧状の後側部15Bと、を備えている。
そして、図1のカバー15と異なるのは、図6〜図8に示すように、後側部15Bの左右両側部のそれぞれに、左右方向外側に突出する後端が開放された略直方体形状の突条20,20が前後方向略全域に亘って形成されている。これら突条20,20の内側のそれぞれには、溝20Mが形成されている。これら溝20M,20Mに係止する略直方体形状の突起1T,1Tがハウジング1の左右側部に一体形成されている。従って、カバー15を、電動工具の前端から後ろ向きに移動させて電動工具に装着した時に、突起1T,1Tに突条20,20の溝20M,20Mが係止することで、ハウジング1に対してカバー15が回転することがないようにしている。
<第3実施形態>
図9〜図12に基づいて第3実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。尚、説明しなかった部分は、第1実施形態と同一である。また、図9では、図1の右側面の電動工具に対して左側面の電動工具を示している。
図9〜図12に基づいて第3実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。尚、説明しなかった部分は、第1実施形態と同一である。また、図9では、図1の右側面の電動工具に対して左側面の電動工具を示している。
カバー15は、プラスチック(又は金属でもよい)からなり、ハウジング1の前側部の外面に沿う形状に構成され、図12に示すように、前端にアンビル11の挿通を許容するための貫通孔15Kが形成され、略円筒状に構成された前側部15Aと、前側部15Aの後端から一回り径が大きくなるとともに後側ほど径が大きくなるテーパー形状に構成された中間部15Cと、中間部15Cの後端から一回り径が大きくなるとともに後端まで同一径に構成された環状の後側部15Bと、を備えている。
そして、後側部15Bの後端部における下端部に、後方に延びる略矩形で板状の舌片21を一体形成している。この舌片21にねじB3が挿通可能な貫通孔21Aが形成されている。これに対して、図10に示すように、一方(右側)の分割体14の下端部の左右方向内方側部分に、下方に延びる垂直壁部22が形成され、その垂直壁部22にねじB3が挿通する貫通孔22Aが形成される一方、他方(左側)の分割体13の下端部の左右方向外方側部分に、下方に延びる垂直壁部23が形成されている。その垂直壁部23には、前記垂直壁部22の貫通孔22Aに挿通されたねじB3が螺合する螺子孔24Nが形成されたボス部24が貫通孔22Aに向って突出形成されている。そして、ボス部24の垂直壁部側端面24Tと一方(右側)の分割体14の垂直壁部22のボス部側端面22Tとの間に、前記舌片21が入り込む隙間25が前方に開口して形成されている。従って、カバー15を、電動工具の前端から後ろ向きに移動させてハウジング1に装着することによって、ボス部24の垂直壁部側端面24Tと一方(右側)の分割体14の垂直壁部22のボス部側端面22Tとの間の隙間25に、カバー15の舌片21が入り込んだ状態になる。この状態でねじB3を、一方(右側)の分割体14の垂直壁部22の貫通孔22A、カバー15の舌片21の貫通孔21Aに挿通したのち、ボス部24の螺子孔24Nに螺合させることによって、カバー15の舌片21を一方(右側)の分割体14の垂直壁部22と他方(左側)の分割体13のボス部24との間に挟み込んだ状態で固定することで、カバー15をハウジング1に固定することができる。
<第4実施形態>
図13〜図16に基づいて第4実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。説明しなかった部分は、第1実施形態と同様である。尚、図13は、図1が電動工具の右側面を示しているのに対して左側面を示している。また、図13に示すように、ハウジング1の外面の形状が、図1とものとは異なっている。更に、図15においては、ねじB1,B2による連結箇所等の一部の図示を省略している。
図13〜図16に基づいて第4実施形態を第1実施形態と異なる部分を主に説明する。説明しなかった部分は、第1実施形態と同様である。尚、図13は、図1が電動工具の右側面を示しているのに対して左側面を示している。また、図13に示すように、ハウジング1の外面の形状が、図1とものとは異なっている。更に、図15においては、ねじB1,B2による連結箇所等の一部の図示を省略している。
カバー15は、図13及び図15に示すように、ハウジング1の前側部の外面のうちの後方側部分を覆うカバー本体26と、ハウジング1の前側部の外面のうちの前方側部分を覆うとともにカバー本体26の前端のフランジ部26Aに当接してカバー本体26の前方への移動を防止するための係止部材27と、を備えている。係止部材27は、ゴム等の弾性体から構成され、後方へ向かうほど大きな径となるテーパー形状の係止本体27Aと、係止本体27Aの前端から内側に延びるとともにアンビル11の挿通を許容するための貫通孔27bが形成された第1フランジ部27Bと、係止本体27Aの後端から内側に延びるとともに前記貫通孔27bよりも大きな貫通孔27cが形成された第2フランジ部27Cと、を備えている。カバー本体26は、プラスチック(又は金属でもよい)から構成され、後方へ向かうほど大きな径となる略テーパー形状の本体部26Bと、本体部26Bの前端から径方向内側に延びる先端を構成するフランジ部26Aと、を備えている。
カバー15に対してハウジング1を構成する二つ割りの分割体13,14の前端部に、周方向全域に亘って凹部28が形成されている。この凹部28は、カバー本体26のフランジ部26Aが嵌合するための第1凹部28Aと、この第1凹部28Aに前後方向前側に連なって形成され、かつ、第1凹部28Aよりも径方向内側に深く形成された第2凹部28Bと、を備えている。第2凹部28Bの径方向の深さは、第2フランジ部27Cが入り込んで係止する深さに設定されている。このように構成されたカバー15をハウジング1に装着する場合には、まず、カバー本体26を電動工具の前端から後ろ向きに移動させてハウジング1に装着させる。このとき、カバー本体26のフランジ部26Aが第1凹部28Aに嵌合される。続いて係止部材27を弾性変形させながら電動工具の前端から後ろ向きに移動させてハウジング1に装着させる。このとき、ハウジング1の前端に形成されている切欠き部1Kに係止部材27の第1フランジ部27Bが係止し、かつ、第2凹部28Bに係止部材27の第2フランジ部27Cが係止する。この係止によりカバー本体26の前方への移動(抜け)が防止される。
また、図16に示すように、ハウジング1を構成する分割体13,14は、左右壁部13a,13bが、分割体13,14の円弧状の上側壁部13c及び下側壁部13dの曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状に湾曲形成されている。すなわち、左右壁部13a,13bが凹んで形成されている。そして、左右壁部13a,13bの上端と上側壁部13cの左右端とが内側に凹んだ第1湾曲部13e,13fで連結され、左右壁部13a,13bの下端と下側壁部13dの左右端とが内側に凹んだ第2湾曲部13g,13hで連結されている。カバー本体26は、この分割体13,14の左右壁部13a,13bに係合する左右一対の係合部30,30を左右壁部に備えている。係合部30,30は、カバー本体26の円弧状の上側壁部26a及び下側壁部26bの曲率半径よりも小さな曲率半径を有する円弧状に湾曲形成された円弧部30A,30Aと、円弧部30A,30Aの上端とカバー本体26の上側壁部26aの左右端とを連結すべく内側に凹んだ第1湾曲部30B,30Bと、円弧部30A,30Aの下端とカバー本体26の下側壁部26bの左右端とを連結すべく内側に凹んだ第2湾曲部30C,30Cと、を備えている。すなわち、係合部30,30は凹んで形成されている。カバー15をハウジング1に装着した状態において、分割体13,14の左右壁部13a,13bにカバー15の係合部30,30が係合することによって、ハウジング1に対してカバー15が回転することがないようにしている。
また、図15に示すように、カバー15の後端部の内面15Uとこれに対応するハウジング1の外面1Aとの間をシールするためのシール部材19を有するシール機構18を備えている。シール機構18は、可撓性を有するシール部材19と、シール部材19が係止するようにハウジング1の前側部の後端部に形成した係止溝1Mと、を備えている。シール機構18を備えることによって、前記のように漏れ出した潤滑油がカバー15よりも後方に移動しないようにシール部材19で堰き止めることができる。
シール部材19としては、前述したように弾性体であるOリングを用いているが、弾性及びシール性能を有するものであれば、Oリング以外のシール部材を用いることもできる。
尚、本発明に係る電動工具は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
前記実施形態では、合わせ面13A,14Aを含む前側部の所定領域を覆うカバー15をハウジング1に備えたが、合わせ面13A,14Aを含む後側部の所定領域を覆うカバー、あるいは、合わせ面13A,14Aを含む前側部と後側部の所定領域を覆うカバーをハウジングに備えて実施してもよい。
また、前記実施形態では、シール部材19をハウジング1の前後方向1箇所又は2箇所に設けたが、ハウジング1の3箇所以上に設けてもよい。また、シール部材19をハウジング1に設けたが、カバー15に設けてもよい。
また、前記実施形態では、シール部材19として断面形状が円形のものを用いたが、楕円形、卵形、長円形等どのような形状のものであってもよい。また、シール部材19をリング状のものから構成したが、リングの一部が切欠かれたC字形状やU字形状のシール部材であってもよい。
1…ハウジング、1A…外面、1K…切欠き部、1M…係止溝、1T…突起、2…モータ(駆動部)、2A…モータ出力軸、3…駆動力伝達部、4…トリガ、8…減速機構、9…スピンドル、10…インパクト機構、11…アンビル、12…ハンマ、13,14…分割体、13A,14A…合わせ面、13B…凸部、14B…凹部、13a,13b…左右壁部、13c,13d…上下壁部、13e,13f…第1湾曲部、13g,13h…第2湾曲部、14K…貫通孔、15…カバー、15A…前側部、15B…後側部、15C…中間部、15K…貫通孔、15U…内面、15a…第1前側部、15b…第2前側部、15c…第3前側部、15d…本体部、15e…スカート部、15f…開口、16…凸部、17…ボス部、17N…螺子部、18…シール機構、19…シール部材、20…突条、20M…溝、21…舌片、21A…貫通孔、22…垂直壁部、22A…貫通孔、22T…ボス部側端面、23…垂直壁部、24…ボス部、24N…螺子孔、24T…垂直壁部側端面、25…隙間、26…カバー本体、26A…フランジ部、26B…本体部、26a,26b…上下壁部、26f…前面、27…係止部材、27A…係止本体、27B…第1フランジ部、27C…第2フランジ部、27b,27c…貫通孔、28…凹部、28A…第1凹部、28B…第2凹部、29…突出部、29A…筒状部、29B…板部、29b…貫通孔、30…係合部、30A…円弧部、30B…第1湾曲部、30C…第2湾曲部、B1〜B10…ねじ
Claims (4)
- 駆動部と、該駆動部の前方に配置され、該駆動部からの駆動力を伝達して工具を駆動する駆動力伝達部と、該駆動力伝達部を前側部に収容するハウジングと、を備え、該ハウジングが、合わせ面で結合される二つの分割体からなる左右二つ割り構造に構成されている電動工具であって、
前記ハウジングは、前記合わせ面を含む前記前側部の所定領域がカバーによって覆われており、
該カバーの内面と前記ハウジングの外面との間には、前記合わせ面から前記ハウジングの外面に漏れ出した潤滑油の移動を規制するためのシール部材が設けられていることを特徴とする電動工具。 - 前記シール部材は、前記カバーの前端側と後端側の2箇所に設けられており、前後方向において、2箇所の前記シール部材の間に前記二つの分割体を連結するためのねじが配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
- 前記ハウジングには、前記シール部材を係止するための係止溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の電動工具。
- 前記シール部材は、リング状に形成されていることを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載の電動工具。
Priority Applications (1)
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JP2017122897A JP2019005837A (ja) | 2017-06-23 | 2017-06-23 | 電動工具 |
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JP2017122897A JP2019005837A (ja) | 2017-06-23 | 2017-06-23 | 電動工具 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021115673A (ja) * | 2020-01-27 | 2021-08-10 | 工機ホールディングス株式会社 | 作業工具 |
-
2017
- 2017-06-23 JP JP2017122897A patent/JP2019005837A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2021115673A (ja) * | 2020-01-27 | 2021-08-10 | 工機ホールディングス株式会社 | 作業工具 |
JP7367542B2 (ja) | 2020-01-27 | 2023-10-24 | 工機ホールディングス株式会社 | 作業工具 |
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