JP2019004612A - ソレノイド - Google Patents

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聡 井口
敏夫 山田
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Abstract

【課題】ソレノイドの組立作業性を向上する。【解決手段】軸部材10がソレノイド20に軸方向に往復動自在に装着される。ソレノイド20は、円筒部と円筒部に軸方向の間隔を隔てて設けられた複数の仕切り部24とを備えたボビン22を有し、軸方向に隣り合った仕切り部の間に、コイルユニットAを構成するコイルA1〜A3が巻き付けられ、コイルユニットBを構成するコイルB1〜B3が巻き付けられる。それぞれのコイルユニットA、Bの巻き始め端部31a、32aと、巻き終わり端部31b、32bがボビン22の一端部から繰り出される。【選択図】図1

Description

本発明はリニアモータ等の直線往復動装置に適用することができるソレノイドに関する。
直線往復動装置には、軸部材であるロッドとケース体とを有する形態がある。ロッドを可動側部材とし、固定側部材のケース体に移動自在にロッドが装着された直線往復動装置はロッドを駆動するタイプである。ケース体を可動側部材とし、固定側部材のロッドにケース体が移動自在に装着された直線往復動装置はケース体を駆動するタイプである。複数のコイルからなるソレノイドをロッドとケース体の一方に設け、同軸に配置された複数の永久磁石をロッドとケース体の他方に設けた直線往復動装置は、コイルへの通電により可動側部材を駆動するリニアモータである。
軸部材に複数の永久磁石を設け、ケース体にソレノイドを設け、軸部材を駆動するタイプのリニアモータが特許文献1に記載されている。このリニアモータのソレノイドは、それぞれ複数のコイルからなる二組のコイルユニットを有している。一方のコイルユニットは1つの相を形成し、他方のコイルユニットは他の1つの相を形成する。二相のコイルユニットからなるコイル組立体はケース体に設けられる。
一方、軸部材にソレノイドを設け、ケース体に複数の永久磁石を設けてケース体を駆動するタイプのリニアモータが特許文献2に記載されている。このリニアモータのソレノイドは、それぞれ複数のコイルからなる三組のコイルユニットを有している。これらのコイルユニットは、U相のコイルユニットとV相のコイルユニットとW相のコイルユニットを形成する。三相のコイルユニットからなるコイル組立体は軸部材に設けられる。それぞれのコイルユニットを形成するための巻線が巻回された複数のボビンが回転式のボビンチャックに設けられており、それぞれの巻線の巻き始め端部は軸部材の一端部に繰り出され、巻き終わり端部は軸部材の他端部に繰り出される。
特開2011−244645号公報 特開2011−188636号公報
リニアモータ用のソレノイドは、それぞれ相を形成する複数のコイルユニットを有しており、各相のコイルユニットは1本の巻線をボビンに巻き付けることにより形成される。つまり、コイルユニットを形成する複数のコイルは1本の連なった巻線により形成されるので、コイルユニットは巻き始め端部と巻き終わり端部とを有している。したがって、2つのコイルユニットを有する二相のコイル組立体は、2つの巻き始め端部と、2つの巻き終わり端部とを有している。
従来のソレノイドは、各相のコイルユニットの巻き始めがソレノイドの一端部から繰り出され、巻き終わり端部はソレノイドの他端部から繰り出されている。コイルユニットの巻き始め端部と巻き終わり端部は、デルタ結線またはスター結線により接続される。また、スイッチング素子がそれぞれのコイルユニットに接続され、コイルユニットの巻線は外部の制御部に接続される。このため、従来のように、コイルユニットの巻き始め端部と巻き終わり端部とがソレノイドの両端部に分散されていると、ソレノイドにおける配線の這い回しが複雑となり、ソレノイドの組立作業性を向上することができないという課題がある。
本発明の目的は、ソレノイドの組立作業性を向上することにある。
本発明のソレノイドは、軸部材と当該軸部材に相対移動自在に装着されるケース体との一方に設けられ、それぞれ複数のコイルからなる複数のコイルユニットを備え、前記軸部材と前記ケース体との他方に設けられ複数の永久磁石を同極性の端面で突き当てられて組み立てられる磁石組立体とにより前記軸部材と前記ケース体に軸方向推力を加えるソレノイドであって、円筒部と当該円筒部に軸方向の間隔を隔てて設けられた複数の仕切り部とを備え、軸方向に隣り合った前記仕切り部の間にコイル受け部が設けられたボビンと、前記ボビンの一端部に繰り出されるそれぞれのコイルユニットの巻き始め端部と、前記ボビンの他端部側の前記コイル受け部から一端部側の前記コイル受け部に向けて前記コイルユニットを構成する前記コイルがコイルユニットの数をNとして、(N−1)個置きに配置され、前記ボビンの一端部に前記巻き始め端部とともに繰り出される巻き終わり端部と、を有する。
ソレノイドは複数のコイルからなる複数のコイルユニットを備えており、それぞれのコイルユニットはボビンに巻き付けられる。それぞれのコイルユニットを構成するコイルはコイルユニットの数をNとして、(N−1)個置きにボビンの一方の端部から他方の端部に配置され、それぞれのコイルユニットの巻き始め端部と、巻き終わり端部とが一方の端部から繰り出される。このように、全てのコイルユニットの巻き始め端部と巻き終わり端部とがボビンの一方の端部から繰り出されるので、それぞれの端部とソレノイドの制御部との配線の這い回しを容易に行うことができ、ソレノイドの組立作業性を向上することができる。
一実施の形態であるソレノイドを有するリニアモータを示す斜視図である。 図1の概略構造を示す断面図である。 (A)はボビンの断面図であり、(B)はボビンの平面図である。 ソレノイドを構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。 ソレノイドへの通電切換を行う制御回路を示すブロック図である。 コイルユニットへの通電モードとスイッチのオンオフ動作との関係を示すステップ表である。 軸部材を直線駆動する際におけるコイルへの通電切換ステップを示すタイムチャートである。 (A)〜(G)は軸部材を前進移動させる時の軸部材の位置とコイルユニットへの通電切換の関係を示す概略図である。 (A)はボビンの巻付け開始部としての補助溝に巻線を巻き付けた状態におけるボビンの平面図であり、(B)は第1のコイルユニットの1番目のコイルをボビンに巻き付けている状態を示す平面図であり、(C)は1番目のコイルの巻付けが完了して第2のコイルユニットの1番目のコイルをボビンに巻き付けている状態を示す平面図である。 (A)は第2のコイルユニットの1番目のコイルの巻付けが完了し第1のコイルユニットの2番目のコイルをボビンに巻き付けている状態を示す平面図であり、(B)は2番目のコイルの巻付けが完了して第2のコイルユニットの2番目のコイルをボビンに巻き付けている状態を示す平面図である。 他の実施の形態であるソレノイドを備えたリニアモータの概略構造を示す断面図である。 図11に示されたソレノイドを構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。 他の実施の形態であるソレノイドを備えたリニアモータの概略構造を示す断面図である。 図13に示されたソレノイドを構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1および図2に示される軸部材10は、ソレノイド20に軸方向に直線往復動自在に装着される。ソレノイド20は、図2に示されるように、ケース体21に取り付けられる。ケース体21は図示しない支持部材に固定され、ソレノイド20は固定側部材である。一方、軸部材10はソレノイド20を介してケース体21に移動自在に支持される可動側部材である。軸部材10とソレノイド20により、軸部材10を直線往復動するリニアモータ9aが構成される。
軸部材10は、図2に示されるように、ステンレス鋼等の非磁性金属材料により形成された横断面円形のパイプ11を有している。磁石組立体12がパイプ11の内部に組み込まれ、磁石組立体12は円柱形状の6つの永久磁石13により構成される。それぞれの永久磁石13は、等しい軸方向長さであり軸方向に着磁され、軸方向に隣り合う永久磁石13は磁極の向きが逆向きとなってパイプ11内に組み込まれる。したがって、それぞれの永久磁石13は同極性の端面が突き当てられた状態となっている。
非磁性金属材料からなる突出軸部14がパイプ11の一端部に挿入される。突出軸部14は括れ部15を有し、パイプ11の一端部を塑性変形させてパイプ11を括れ部15にカシメ固定することにより、突出軸部14はパイプ11の一端部に固定される。円筒部材16がパイプ11の他端部に挿入される。円筒部材16は括れ部17を有し、パイプ11の他端部を塑性変形させてパイプ11を括れ部17にカシメ固定することにより、円筒部材16はパイプ11の他端部に固定される。締結ねじ軸18が円筒部材16にねじ結合され、締結ねじ軸18により磁石組立体12は突出軸部14の端面に向けて押し付けられる。
磁石組立体12を構成する6つの永久磁石13は、磁気反発力に抗して同極性となった磁石端面が突き当てられた状態となって締結ねじ軸18によりパイプ11の内部に締結される。各永久磁石13の相互に突き当てられた磁石端面の近傍においては、半径方向に磁束が集中し、半径方向に高い磁束密度の磁界が発生する。
ソレノイド20は樹脂製のボビン22を有している。図3(A)はボビン22の断面図であり、図3(B)はボビン22の平面図である。
ボビン22は、円筒部23と、円筒部23の軸方向に間隔を隔てて円筒部23に一体に設けられた7つの仕切り部24とを有する。それぞれの仕切り部24は円筒部23から径方向外方に突出している。軸方向に隣り合った2つの仕切り部24の間はコイル受け部25であり、6つのコイル受け部25がボビン22に設けられている。端部フランジ26が円筒部23の一端部に設けられ、端部フランジ27が円筒部23の他端部に設けられている。それぞれの端部フランジ26、27は円筒部23から径方向外方に突出している。巻付け開始部としての補助溝28が、ボビン22の他端部側の仕切り部24と端部フランジ27との間に設けられている。
図3(B)に示されるように、渡り線通路29がボビン22の外周面に軸方向に延びて設けられており、渡り線通路29はそれぞれの仕切り部24のうち円周方向同一位置の部分を切り欠くことにより、円筒部23の外周面により形成される。仕切り部24の一部を切り欠くとともに、二点鎖線で示されるように、円筒部23に軸方向に延びる縦溝29aを形成することにより、渡り線通路29を形成しても良い。
図4はソレノイド20を構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。ソレノイド20は、第1と第2の2つのコイルユニットA、Bを備えた二相ソレノイド、つまり二相励磁式のソレノイドである。第1のコイルユニットAは、直列に接続された3つの単体コイルつまりコイルA1、A2、A3を有し、第1相(A相)を構成する。第2のコイルユニットBは、直列に接続された3つのコイルB1、B2、B3を有し、第2相(B相)を構成する。
コイルA1〜A3は、図3(A)において符号(a1)〜(a3)が記載されたコイル受け部25に巻き付けられる。コイルB1〜B3は、符号(b1)〜(b3)が記載されたコイル受け部25に巻き付けられる。各コイルユニットを構成するコイルは、ボビン22に同軸となって1つ置きにコイル受け部25に巻き付けられる。コイルA1はボビン22の端部フランジ27側のコイル受け部25に巻付けられ、コイルA1とコイルA2の間にはコイルB1が巻き付けられ、コイルA2とコイルA3の間にはコイルB2が巻き付けられ、コイルB3は端部フランジ26側のコイル受け部25に巻き付けられる。コイルユニットをN個有している場合、コイルユニットを構成するコイルは(N−1)個おきにボビン22のコイル受け部25に巻き付けられる。
永久磁石13の軸方向の長さを、図2に示されるように、Lとすると、それぞれのコイルの軸方向の長さMは、コイルユニットの数が2つなので、Lの2分の1である。二相のソレノイド20においては、2つのコイルの長さが永久磁石13の長さLに対応しているので、いずれか1つのコイルの端面部分が永久磁石13の一方の端面部分の近傍位置になると、永久磁石13の他方の端面部分の位置にはいずれかのコイルの端面部分の近傍位置になる。仕切り部24がコイル相互間に設けられているので、隣り合った2つのコイル端面間の部分は、仕切り部24の位置に対応する。
3つのコイルユニットを備えた三相励磁式のソレノイドにおいては、コイルの軸方向の長さMは、永久磁石の長さをコイルユニットの数である3で除した値、つまりLの3分の1である。
図4に示されるように、コイルA1のコイル巻付け方向を正転巻きとすると、コイルA2はコイルA1とは逆方向巻きつまり逆転巻きである。コイルA3はコイルA1と同様に正転巻きである。同様に、コイルB1のコイル巻付け方向を正転巻きとすると、コイルB2はコイルB1とは逆方向巻きつまり逆転巻きである。コイルB3はコイルB1と同様に正転巻きである。このように、それぞれのコイルユニットA、Bにおいて軸方向に隣り合ったコイルは相互に逆方向巻きである。コイルユニットAのコイルA1は、コイルユニットBのコイルB1を介してコイルA2に隣り合っている。
コイルユニットAは、被覆電線つまり巻線31をボビン22に巻き付けることにより形成される。コイルユニットBは、巻線32をボビン22に巻き付けることにより形成される。コイルユニットAの一端を巻き始め端部31aとし、他端を巻き終わり端部31bとする。コイルユニットBの一端を巻き始め端部32aとし、他端を巻き終わり端部32bとする。
巻き始め端部31aは配線35aにより電源30の一方の端子である正極端子に接続され、巻き終わり端部31bは配線36aにより電源30の他方の端子である負極端子に接続される。これらの配線35a、36aは巻き始め端部31aから巻き終わり端部31bに通電する正流側の配線である。一方、巻き終わり端部31bは配線37aにより電源30の正極端子に接続され、巻き始め端部31aは配線38aにより電源30の負極端子に接続される。これらの配線37a、38aは巻き終わり端部31bから巻き始め端部31aに通電する逆流側の配線である。
同様に、巻き始め端部32aは配線35bにより電源30の正極端子に接続され、巻き終わり端部32bは配線36bにより電源30の負極端子に接続される。これらの配線35b、36bは巻き始め端部32aから巻き終わり端部32bに通電する正流側の配線である。一方、巻き終わり端部32bは配線37bにより電源30の正極端子に接続され、巻き始め端部32aは配線38bにより電源30の負極端子に接続される。これらの配線37b、38bは巻き終わり端部32bから巻き始め端部32aに通電する逆流側の配線である。
スイッチSW1が正流側の配線35aに設けられ、スイッチSW6が正流側の配線36aに設けられている。スイッチSW2が逆流側の配線37aに設けられ、スイッチSW5が逆流側の配線38aに設けられている。同様に、スイッチSW3が正流側の配線35bに設けられ、スイッチSW8が正流側の配線36bに設けられている。スイッチSW4が逆流側の配線37bに設けられ、スイッチSW7が逆流側の配線38bに設けられている。これらのスイッチにより構成されるスイッチ機構により、それぞれのコイルユニットA、Bは、巻き始め端部から巻き終わり端部に通電する状態つまり正流モードと、逆方向に通電する状態つまり逆流モードとに切り換えられる。
図5はソレノイド20への通電切換を行う制御回路を示すブロック図である。制御回路は、マイクロコントローラ41と、スイッチ機構42を構成するスイッチング素子が設けられたスイッチ駆動回路43とを有する。ソレノイド20を構成する2つのコイルユニットA、Bは、マイクロコントローラ41からの信号により、正流状態と逆流状態とに切り換えられる。操作盤44と位置検出センサ45がマイクロコントローラ41に接続されている。操作盤44からはソレノイド20への通電開始等の操作信号がマイクロコントローラ41に送られ、位置検出センサ45からは軸部材10の軸方向の位置信号がマイクロコントローラ41に送られる。マイクロコントローラ41は、制御信号を演算するマイクロプロセッサと、制御プログラム等が格納されるメモリとを有している。位置検出センサ45からの位置情報に基づいて、マイクロコントローラ41からの制御信号により、コイルユニットA、Bの通電方向が切換制御される。
位置検出センサ45としてはリニアエンコーダや磁気検出センサを用いることができる。リニアエンコーダは固定側部材であるケース体21に設けられ、軸部材10のソレノイド20に対する軸方向位置がリニアエンコーダにより検出される。
図2は、軸部材10がソレノイド20に対して後退端の位置に位置決めされた状態を示す。それぞれのコイルユニットA、Bの通電方向を切り換えることにより、ソレノイド20から軸部材10に対して軸方向推力が加えられる。これにより、軸部材10は図2において右側に駆動され、これを前進方向とする。前進限位置からは左側に駆動され、これを後退方向とする。
図6は、コイルユニットへの通電モードとスイッチのオンオフ動作との関係を示すステップ表である。図7は軸部材10を直線駆動する際におけるコイルへの通電切換ステップを示すタイムチャートである。図7においては、各コイルの前進端がN極となるように通電されている状態を「+」、後退端がS極となるように通電されている状態を「−」で表している。図8(A)〜(G)は後退限位置の軸部材10を前進端に向けて駆動する際における軸部材10の位置とコイルユニットA、Bへの通電切換の関係を示す概略図である。図6に示されるように、2つのコイルユニットA、Bはそれぞれ正流モードと逆流モードとを有しているので、ソレノイド20への通電モードは4種類である。6つの永久磁石13を備えた軸部材10を前進限位置から後退限位置まで駆動するには、軸部材10の位置に応じて、図6および図7に示されるステップ0〜ステップ6で、通電モードが切り換えられる。
2つのコイルユニットA、Bのうち少なくとも一方の通電モードを切り換えて、コイルにより発生する磁界の方向を切り換えることにより、可動側部材である軸部材10は軸方向に連続的に駆動される。
図8(A)は、図2と同様に、軸部材10が後退端となった状態を示す。このときには、ステップ0で示すように、コイルユニットA、Bはいずれも逆流モードに切り換えられており、軸部材10は後退限位置でロックされている。この後退限位置のもとで、ステップ1で示されるように、コイルユニットBが正流モードに切り換えられると、軸部材10は前進方向に駆動され、図8(B)の位置まで軸部材10が前進したときに、ステップ2で示されるように、コイルユニットAを正流モードに切り換えると、図8(C)の位置まで軸部材10は前進駆動される。このようにして、軸部材10の位置に応じて、両方のコイルユニットA、Bを正流モードと逆流モードとに順次切り換えると、図8(G)で示すように、軸部材10は前進限位置まで駆動される。
前進限位置となった後に、軸部材を後退限位置まで駆動するには、軸部材10のソレノイド20に対する位置に応じて、ステップ6からステップ0に向けてコイルユニットA、Bは正流モードと逆流モードとに順次切り換えられる。
軸部材10に組み込まれる永久磁石13の数を6つ以上に増加させれば、軸部材10の軸方向のストロークを、図2および図8に示した場合よりも長くすることができる。
図9および図10は、ボビン22に巻線を巻き付けてソレノイド20を組み立てる手順を示す。
2本の巻線31、32をボビン22に巻き付けることにより、コイルユニットAが巻線31により形成され、コイルユニットBが巻線32により形成される。図9(A)に示されるように、両方の巻線31、32は巻付け開始部としての補助溝28に複数巻きされる。この補助溝28への巻付け時には、巻線31の一端部側である渡り線部分が渡り線通路29に配置されるとともに、ボビン22の一端部側から繰り出される。この繰り出される部分は、コイルユニットAの巻き始め端部31aである。同様に、巻線32の一端部側である渡り線部分が渡り線通路29に配置されるとともに、ボビン22の一端部側から繰り出される。この繰り出される部分は、コイルユニットBの巻き始め端部32aである。それぞれの巻き始め端部31a、32aの部分は、引き続く巻線操作においては、図9(A)の状態に保持される。両方の巻線31、32を補助溝28に巻き付けることにより、巻線31、32の巻き始め端部31a、32aは繰り出し長さが設定された状態となってボビン22に配置され、後のコイル巻き作業を容易に行うことができる。
次いで、図9(B)に示されるように、ボビン22のコイル受け部25(a1)に、巻線31によりコイルA1が巻き付けられる。コイルA1は、巻線31をコイル受け部25(a1)の全体に複数段巻き付けることにより形成される。コイルA1は渡り線通路29に縦方向に配置された渡り線部分の巻線を覆うように巻線の外側に設けられる。コイルA1の巻付けが完了したら、図9(C)に示されるように、ボビン22のコイル受け部25(b1)に、巻線32によりコイルB1が巻き付けられる。コイルB1も、巻線32を複数段巻き付けることにより形成される。
次いで、ボビン22のコイル受け部25(a2)に、図10(A)に示されるように、巻線31によりコイルA2が巻き付けられる。このときの、巻線方向は、コイルA1を形成するときの巻付け方向に対して逆方向である。さらに、コイルA2の巻付けが完了した後に、コイル受け部25(b2)に、図10(B)に示されるように、巻線32によりコイルB2が巻き付けられる。このときの巻線方向は、コイルB1を形成するときの巻付け方向に対して逆方向である。
同様の手順により、さらに、巻線31によりコイルA3がコイル受け部25(a3)に巻き付けられ、巻線32によりコイルB3がコイル受け部25(b3)に巻き付けられる。それぞれのコイルA3、B3の巻線方向は、コイルA1、B1と同一方向である。コイルA3、B3の巻付けが完了したら、それぞれの巻き終わり端部31b、32bは、図1に示されるように、ボビン22の一端部から巻き始め端部31a、32aとともに繰り出される。
このように、それぞれの巻き始め端部31a、32aをボビン22の一端部から繰り出した状態のもとで、両方のコイルユニットA、Bを構成するコイルを、ボビン22の他端部側からボビン22の一端部に向けて交互に巻き付ける。つまり、ボビン22の一方の端部側から順次コイルを巻き付けることにより、コイルユニットA、Bの巻付けが終了すると、巻き始め端部31a、32aと、巻き終わり端部31b、32bとがボビン22の同一端部から繰り出される。これにより、ボビン22に対するコイルユニットA、Bの巻付け操作性が向上する。しかも、巻線31、32のうち渡り線通路29に配置された部分は、コイルにより覆われる。それぞれの巻き始め端部31a、32aは、図5に示されるように、それぞれに連なった配線35a、35bによりスイッチ駆動回路43に接続される。同様に他の配線もスイッチ駆動回路43に接続される。
したがって、それぞれのコイルユニットA、Bの端部を集合させてスイッチ駆動回路43に接続することができ、コイルユニットA、Bとスイッチ駆動回路43との配線の這い回しが容易になる。これにより、ソレノイド20の組立作業性を向上することができる。
図11は、他の実施の形態であるソレノイド20を備えたリニアモータ9bの概略構造を示す断面図である。図12は、図11に示されたソレノイド20を構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。これらの図においては、上述したソレノイド20の構成部材と共通性を有する部材には同一の符号が付されている。
リニアモータ9bは、上述したリニアモータ9aと同様に、可動側部材である軸部材10と、固定側部材であるソレノイド20とを有し、軸部材10は直線往復動される。軸部材10は、図11に示されるように、5つの永久磁石13からなる磁石組立体12を有している。ソレノイド20は、2つのコイルA1、A2を備えたコイルユニットAと、2つのコイルB1、B2を備えたコイルユニットBとを有している。コイルA1とコイルA2は相互に逆方向巻きであり、コイルB1とコイルB2も相互に逆方向巻きである。
それぞれのコイルユニットA、Bを構成するコイルの数が、リニアモータ9aよりも少ないので、軸部材10に加えられる軸方向推力は小さくなる。軸部材の一方端に連結されて駆動される部材の重量等に応じて1つの相のコイルユニットに設けられるコイルの数を任意に選択することができる。軸部材10に組み込まれる永久磁石13の数を増加することにより、軸部材10の往復動ストロークを図11に示された場合よりも長くすることができる。
図13は、さらに他の実施の形態であるソレノイド20を備えたリニアモータ9cの概略構造を示す断面図である。図14は、図13に示されたソレノイド20を構成するコイルユニットの結線状態を示す配線図である。
リニアモータ9cは、上述したリニアモータ9a、9bと同様に、可動側部材である軸部材10と、固定側部材であるソレノイド20とを有し、軸部材10は直線往復動される。軸部材10は、図13に示されるように、7つの永久磁石13からなる磁石組立体12を有している。ソレノイド20は、4つのコイルA1〜A4を備えたコイルユニットAと、4つのコイルB1〜B4を備えたコイルユニットBとを有している。コイルA1とコイルA3は相互に同一方向巻きであり、コイルA2とコイルA4は相互に同一巻きであるとともに、コイルA1とコイルA3とは逆方向巻きである。同様に、コイルB1とコイルB3は相互に同一方向巻きであり、コイルB2とコイルB4は相互に同一巻きであるとともに、コイルB1とコイルB3とは逆方向巻きである。
図13および図14に示されるソレノイド20においても、それぞれのコイルユニットA、Bにおける隣り合ったコイルは、相互に逆方向巻きである。
図13に示されるソレノイド20は、それぞれのコイルユニットA、Bを構成するコイルの数が、リニアモータ9aよりも増加しているので、軸部材10に加えられる軸方向推力は図2に示される場合よりも大きくなる。この場合においても、軸部材10に組み込まれる永久磁石13の数を増加することにより、軸部材10の往復動ストロークを図13に示された場合よりも長くすることができる。
上述のように、通電モードのタイミングが相違している2つのコイルユニットA、Bに、2つ以上の単体コイルを設けると、軸部材10を直線往復動させるリニアモータが得られる。軸部材の一方端に連結されて駆動される部材の重量等に応じて、それぞれのコイルユニットA、Bに設けられる単体コイルの数を任意に選択することができる。
上述したソレノイド20を有するリニアモータ9a〜9cは、それぞれ軸部材10を可動側部材としてこれ駆動するようにしているが、ソレノイド20が設けられたケース体を可動側部材としてソレノイド20を直線往復動するようにしても良い。つまり、軸部材10とソレノイド20は相対移動自在であれば良い。また、軸部材10の内部にソレノイドを組み込むようにし、環状の永久磁石からなりケース体に装着される磁石組立体を軸部材の外側に配置するようにしても良い。そのような形態のリニアモータにおいても、軸部材とケース体のいずれを可動側部材とすることも可能であるが、磁石組立体か組み込まれるケース体には配線が設けられていないので、ケース体を可動側部材とすることが好ましい。
さらに、上述したそれぞれのソレノイド20は、二相励磁式であるが、三相励磁式のソレノイドにも本発明を適用することができる。また、ケース体21がボビン22を備えることで、ソレノイド20を支持部材に取り付けるようにしても良い。
上述したそれぞれの形態においても、それぞれのコイルユニットの巻き始め端部と巻き終わり端部とを、ボビンの一方の端部から繰り出すことにより、ソレノイドと制御機器との間の配線の這い回しを簡潔にすることができる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。コイルユニットの数は複数であれば、3つ以上としても良い。
9a〜9c リニアモータ
10 軸部材
11 パイプ
12 磁石組立体
13 永久磁石
20 ソレノイド
21 ケース体
22 ボビン
23 円筒部
24 仕切り部
25 コイル受け部
28 補助溝
29 渡り線通路
31、32 巻線
31a、32a 巻き始め端部
31b、32b 巻き終わり端部
41 マイクロコントローラ
42 スイッチ機構
43 スイッチ駆動回路
A、B コイルユニット
A1〜A3、B1〜B3 コイル

Claims (7)

  1. 軸部材と当該軸部材に相対移動自在に装着されるケース体との一方に設けられ、それぞれ複数のコイルからなる複数のコイルユニットを備え、前記軸部材と前記ケース体との他方に設けられ複数の永久磁石を同極性の端面で突き当てられて組み立てられる磁石組立体とにより前記軸部材と前記ケース体に軸方向推力を加えるソレノイドであって、
    円筒部と当該円筒部に軸方向の間隔を隔てて設けられた複数の仕切り部とを備え、軸方向に隣り合った前記仕切り部の間に複数のコイル受け部が設けられたボビンと、
    前記ボビンの一端部に繰り出されるそれぞれのコイルユニットの巻き始め端部と、
    前記ボビンの他端部側の前記コイル受け部から一端部側の前記コイル受け部に向けて前記コイルユニットを構成する前記コイルが前記コイルユニットの数をNとして、(N−1)個置きに配置され、前記ボビンの一端部に前記巻き始め端部とともに繰り出される巻き終わり端部と、
    を有するソレノイド。
  2. 請求項1記載のソレノイドにおいて、それぞれの前記コイルユニットにおける隣り合ったコイルは相互に逆方向巻きである、ソレノイド。
  3. 請求項1または2記載のソレノイドにおいて、前記ボビンの外周面に軸方向に延びる渡り線通路を形成し、前記渡り線通路に前記コイルの間の渡り線部分を配置し、前記コイルにより前記渡り線部分を覆う、ソレノイド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のソレノイドにおいて、前記ボビンの他端部に巻付け開始部を設け、それぞれの前記コイルユニットの前記巻き始め端部の繰り出し長さを前記巻付け開始部により設定する、ソレノイド。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のソレノイドにおいて、前記コイルの軸方向の長さは、前記永久磁石の長さを前記コイルユニットの数で除した値である、ソレノイド。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のソレノイドにおいて、それぞれの前記コイルユニットは、前記巻き始め端部から前記巻き終わり端部に通電する状態と、前記巻き終わり端部から前記巻き始め端部に通電する状態とに切り換えるスイッチ機構を有する、ソレノイド。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のソレノイドにおいて、前記軸部材は非磁性のパイプと、当該パイプ内に組み込まれる磁石組立体とを備え、前記ケース体は前記コイルユニットが巻き付けられる前記ボビンを備え、前記軸部材を前記ケース体により直線往復動自在に支持する、ソレノイド。
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