JP2019003093A - ケーブル付きコネクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】ケーブル内の光ファイバの断線、基板や素子からの剥がれを抑止可能なケーブル付きコネクタを提供する。【解決手段】光ファイバ41と外被45とを有するケーブル4と、伸縮性のないストレインリリーフ6と、光ファイバ41が接続される基板30と、コネクタ2と、を備え、基板30は光ファイバ41が延在する第一方向と直交する第二方向の両端部に孔31A,31Bを有し、ストレインリリーフ6は本体61とアーム部62A,62Bとを有し、アーム部62A,62Bは、本体61から第二方向へ延びる第一延在部62A1,62B1と、屈曲して第一方向に延びる第二延在部62A2,62B2と、第二延在部に設けられた突起部65A,65Bとを有し、孔31A,31Bと突起部65A,65Bとが嵌合されて接着固定され、ケーブル4がストレインリリーフ6の本体61に挿入され、本体61の内面と外被45とが接着固定される。【選択図】図3
Description
本発明は、ケーブル付きコネクタに関する。
特許文献1には、光ファイバと抗張力体とを有する光ファイバケーブルの端部に組み立てられる光モジュールが開示されている。上記光モジュールには、基板を内蔵するハウジングが取り付けられ、光ファイバが基板上の受発光素子に接続されている。抗張力体は、ケーブル長手方向に直線状に配置され接続筒体とカシメリングの間に挟み込んで固定されている。接続筒体は嵌合凸部を有し、基板の嵌合穴に嵌合されている。
特許文献1では、ケーブル(光ファイバケーブル)に対する引っ張り力は、抗張力体、接続筒体およびカシメリングを介して基板に伝わる。しかしながら、上記抗張力体をケーブル長手方向に直線状に配置することは、ケーブルの製造上困難である。このため、ケーブル内で抗張力体が弛んだ部分ができてしまう。したがって、ケーブルに対して、基板を内蔵するハウジングが引っ張られた場合、抗張力体はケーブル内で弛んでいた部分が伸びるだけで抗張力体としての役割を果たさない。そして、ケーブル内の伝送線(光ファイバ、電線等)に引張力が加わり、伝送線が断線したり、基板上の素子(受発光素子等)や電極などから伝送線が剥がれたりするおそれがある。
そこで、本発明は、ケーブルが引っ張られた場合に、ケーブル内の伝送線の断線および基板上の素子等から伝送線が剥がれることを抑止することができるケーブル付きコネクタを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るケーブル付きコネクタは、
一本以上の伝送線と、前記一本以上の伝送線の外周を一括して被覆する外被と、を有するケーブルと、
前記外被の端部に装着される伸縮性のないストレインリリーフと、
前記ケーブルの端部から露出した前記伝送線が接続される基板と、
前記基板における、前記ケーブルの端部が配置される側とは反対側に接続されるコネクタと、
を備え、
前記基板は、前記伝送線が延在する第一方向と直交する第二方向における両端部にそれぞれ第一嵌合部を有し、
前記ストレインリリーフは、少なくともその一部に円筒部を有する本体と、二本のアーム部とを有し、
前記二本のアーム部は、前記本体から前記第二方向にそれぞれ逆向きに延びる第一延在部と、前記第一延在部から屈曲してさらに前記第一方向に延びる第二延在部と、前記第二延在部の所定の位置に設けられた第二嵌合部と、をそれぞれ有し、
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とが嵌合されると共に接着固定され、
前記ケーブルの端部が前記ストレインリリーフの前記円筒部に挿入され、前記円筒部の内面と前記外被とが接着固定されている。
一本以上の伝送線と、前記一本以上の伝送線の外周を一括して被覆する外被と、を有するケーブルと、
前記外被の端部に装着される伸縮性のないストレインリリーフと、
前記ケーブルの端部から露出した前記伝送線が接続される基板と、
前記基板における、前記ケーブルの端部が配置される側とは反対側に接続されるコネクタと、
を備え、
前記基板は、前記伝送線が延在する第一方向と直交する第二方向における両端部にそれぞれ第一嵌合部を有し、
前記ストレインリリーフは、少なくともその一部に円筒部を有する本体と、二本のアーム部とを有し、
前記二本のアーム部は、前記本体から前記第二方向にそれぞれ逆向きに延びる第一延在部と、前記第一延在部から屈曲してさらに前記第一方向に延びる第二延在部と、前記第二延在部の所定の位置に設けられた第二嵌合部と、をそれぞれ有し、
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とが嵌合されると共に接着固定され、
前記ケーブルの端部が前記ストレインリリーフの前記円筒部に挿入され、前記円筒部の内面と前記外被とが接着固定されている。
上記発明のケーブル付きコネクタによれば、ケーブルが引っ張られた場合に、ケーブル内の伝送線の断線および基板上の素子等から伝送線が剥がれることを抑止することができる。
(本発明の実施形態の説明)
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るケーブル付きコネクタは、
(1)一本以上の伝送線と、前記一本以上の伝送線の外周を一括して被覆する外被と、を有するケーブルと、
前記外被の端部に装着される伸縮性のないストレインリリーフと、
前記ケーブルの端部から露出した前記伝送線が接続される基板と、
前記基板における、前記ケーブルの端部が配置される側とは反対側に接続されるコネクタと、
を備え、
前記基板は、前記伝送線が延在する第一方向と直交する第二方向における両端部にそれぞれ第一嵌合部を有し、
前記ストレインリリーフは、少なくともその一部に円筒部を有する本体と、二本のアーム部とを有し、
前記二本のアーム部は、前記本体から前記第二方向にそれぞれ逆向きに延びる第一延在部と、前記第一延在部から屈曲してさらに前記第一方向に延びる第二延在部と、前記第二延在部の所定の位置に設けられた第二嵌合部と、をそれぞれ有し、
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とが嵌合されると共に接着固定され、
前記ケーブルの端部が前記ストレインリリーフの前記円筒部に挿入され、前記円筒部の内面と前記外被とが接着固定されている。
一般的に、外被は、ケーブルを製造する際に最も弛みなく形成可能な部分である。上記構成によれば、外被と伸縮性のないストレインリリーフが固定され、さらにストレインリリーフと基板が固定されている。したがって、ケーブル付きコネクタにおいてケーブルが引っ張られた場合に、ケーブル内の伝送線の断線および基板上の素子等から伝送線が剥がれることを抑止することができる。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係るケーブル付きコネクタは、
(1)一本以上の伝送線と、前記一本以上の伝送線の外周を一括して被覆する外被と、を有するケーブルと、
前記外被の端部に装着される伸縮性のないストレインリリーフと、
前記ケーブルの端部から露出した前記伝送線が接続される基板と、
前記基板における、前記ケーブルの端部が配置される側とは反対側に接続されるコネクタと、
を備え、
前記基板は、前記伝送線が延在する第一方向と直交する第二方向における両端部にそれぞれ第一嵌合部を有し、
前記ストレインリリーフは、少なくともその一部に円筒部を有する本体と、二本のアーム部とを有し、
前記二本のアーム部は、前記本体から前記第二方向にそれぞれ逆向きに延びる第一延在部と、前記第一延在部から屈曲してさらに前記第一方向に延びる第二延在部と、前記第二延在部の所定の位置に設けられた第二嵌合部と、をそれぞれ有し、
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とが嵌合されると共に接着固定され、
前記ケーブルの端部が前記ストレインリリーフの前記円筒部に挿入され、前記円筒部の内面と前記外被とが接着固定されている。
一般的に、外被は、ケーブルを製造する際に最も弛みなく形成可能な部分である。上記構成によれば、外被と伸縮性のないストレインリリーフが固定され、さらにストレインリリーフと基板が固定されている。したがって、ケーブル付きコネクタにおいてケーブルが引っ張られた場合に、ケーブル内の伝送線の断線および基板上の素子等から伝送線が剥がれることを抑止することができる。
(2)前記基板における、前記ストレインリリーフの前記本体に近い端部から、前記第一嵌合部までの距離が、前記第一方向における前記基板の長さの半分より大きくてもよい。
コネクタを外部機器に接続する場合、コネクタ側の基板の端部付近を起点に力が掛かる場合がある。このため、上記構成のように、アーム部と基板との固定部を、コネクタ側の基板の端部に近づけておくことにより、反るような応力が基板に発生することを防ぐことができる。
コネクタを外部機器に接続する場合、コネクタ側の基板の端部付近を起点に力が掛かる場合がある。このため、上記構成のように、アーム部と基板との固定部を、コネクタ側の基板の端部に近づけておくことにより、反るような応力が基板に発生することを防ぐことができる。
(3)前記二本のアーム部のうちの一方は、前記基板の一方の面から前記第二嵌合部が前記第一嵌合部に嵌合され、前記二本のアーム部のうちの他方は、前記基板の他方の面から前記第二嵌合部が前記第一嵌合部に嵌合されていてもよい。
上記構成によれば、基板の双方の面からアーム部が固定されることにより、基板に傾きが生じることを防ぐことができる。
上記構成によれば、基板の双方の面からアーム部が固定されることにより、基板に傾きが生じることを防ぐことができる。
(4)前記二本のアーム部は、前記本体に対して、前記円筒部の中心軸を回転軸とする方向に回転可能であってもよい。
上記構成によれば、ケーブルおよび伝送線と基板との間で捻じれが生じないようにすることができる。
上記構成によれば、ケーブルおよび伝送線と基板との間で捻じれが生じないようにすることができる。
(5)前記ケーブルは、前記外被の内側に金属編組を有し、
前記金属編組は、前記外被の外側に折り返されて前記本体に挿入されており、導電性の接着剤により前記本体に固定されており、
前記ストレインリリーフは、導電性を有し、前記基板のグランドと電気的に接続されていてもよい。
上記構成によれば、外部雑音の影響を受けにくくすることができる。
前記金属編組は、前記外被の外側に折り返されて前記本体に挿入されており、導電性の接着剤により前記本体に固定されており、
前記ストレインリリーフは、導電性を有し、前記基板のグランドと電気的に接続されていてもよい。
上記構成によれば、外部雑音の影響を受けにくくすることができる。
(本発明の実施形態の詳細)
本発明の実施形態に係るケーブル付きコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施形態に係るケーブル付きコネクタの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(第一実施形態)
第一実施形態のケーブル付きコネクタの一例の概観斜視図を図1に示す。本例のケーブル付きコネクタ1は、例えば電子機器同士等を接続するのに用いることができる。図1に示すように、ケーブル付きコネクタ1は、コネクタ2と、ケーブル4と、ストレインリリーフ6と、外部筐体8とを備えている。なお、図1にはケーブル4の一端側のみが示されているが、ケーブル4の他端側にも同様にコネクタ2、ストレインリリーフ6、および外部筐体8が取り付けられていてもよい。
第一実施形態のケーブル付きコネクタの一例の概観斜視図を図1に示す。本例のケーブル付きコネクタ1は、例えば電子機器同士等を接続するのに用いることができる。図1に示すように、ケーブル付きコネクタ1は、コネクタ2と、ケーブル4と、ストレインリリーフ6と、外部筐体8とを備えている。なお、図1にはケーブル4の一端側のみが示されているが、ケーブル4の他端側にも同様にコネクタ2、ストレインリリーフ6、および外部筐体8が取り付けられていてもよい。
コネクタ2は、外部筐体8の一端側(図1では前側)に、コネクタ2の一部が外部筐体8の端部から外方(前方向)へ突出するように配置されている。
ストレインリリーフ6は、外部筐体8に対してコネクタ2が配置されている側と反対の他端側(図1では後側)に、ストレインリリーフ6の一部が外部筐体8の端部から外方(後方向)へ突出するように配置されている。ストレインリリーフ6にはケーブル4の端部が外部筐体8内へ向けて挿通されている。
外部筐体8は、コネクタ2とストレインリリーフ6との間にこれらの部材を連結するように配置されている。外部筐体8は、例えば樹脂製の材料で角筒状に形成されている。外部筐体8内には、各種素子(例えば、受発光素子等)が実装された平板状の基板(例えば、PCB:Printed Circuit Board)30等が収容されている。
図2は、図1のケーブル付きコネクタに使用されるケーブルの一例を示す断面図である。図2に示すように、本例のケーブル4は、例えば中心に配置された一本以上(本例では四本)の光ファイバ41(伝送線の一例)と、その周囲に配置された複数本(本例では四本)の同軸電線42(伝送線の一例)とを有している。ケーブル4は、例えば、同軸電線42の周囲に配置された紙やポリエステルからなる押え巻43と、押え巻43の周囲に配置された錫メッキ軟銅線の編組からなる金属編組44と、金属編組44の周囲に配置されたポリ塩化ビニルからなる外被45とを有している。
光ファイバ41には、例えば石英ガラス光ファイバ、プラスチック光ファイバ等が用いられる。光ファイバ41の周囲にはシース41aが設けられている。光ファイバ41とシース41aとの間には例えば抗張力体を配置してもよい。
同軸電線42は、例えば中心導体と、中心導体を覆う絶縁体と、絶縁体の外側に配置された外部導体と、外部導体を覆う外被とを有している。
同軸電線42は、例えば中心導体と、中心導体を覆う絶縁体と、絶縁体の外側に配置された外部導体と、外部導体を覆う外被とを有している。
以下、第一実施形態のケーブル付きコネクタ1の内部構造について図3,図4を参照しつつ説明する。
図3,図4に示すように、ケーブル付きコネクタ1の外部筐体8内には、基板30の他に、ストレインリリーフ6の一部(前部)と、ケーブル4の端部と、コネクタ2の一部(後部)とが収納されている。また、上述したように、ストレインリリーフ6の後部と、コネクタ2の前部とは、外部筐体8の外部に突出して配置されている。
図3,図4に示すように、ケーブル付きコネクタ1の外部筐体8内には、基板30の他に、ストレインリリーフ6の一部(前部)と、ケーブル4の端部と、コネクタ2の一部(後部)とが収納されている。また、上述したように、ストレインリリーフ6の後部と、コネクタ2の前部とは、外部筐体8の外部に突出して配置されている。
基板30は、例えば前後方向の長さLが25mm、左右方向の幅Wが10mm、上下方向の厚さTが1mmである。基板30は、上下方向の表面に各種素子が実装されており(受発光素子32以外の素子等は図示を省略する)、受発光素子32等が実装された面を上方向へ向けて外部筐体8に固定されている。例えば基板30は、外部筐体8の内側に把持されることで外部筐体8に固定されている。あるいは、基板30は、外部筐体8に固定されたコネクタ2によって把持されることでコネクタ2を介して外部筐体8に固定されていてもよい。
基板30の幅方向における両端部には、基板30を貫通する孔31A,31B(第一嵌合部の一例)がそれぞれ設けられている。孔31A,31Bは、基板30の後端から孔31A,31Bまでの距離L1が基板30の長さLの半分よりも大きくなる位置、すなわち基板30の長さ方向中央部よりも前側に設けられている。また、基板30の後部中央には、レンズモジュールなどと接続された受発光素子32が実装されている。
ストレインリリーフ6は、少なくともその一部に円筒部を有する本体61と、本体61から延びる二本のアーム部62A,62Bとを有している。ストレインリリーフ6は、全体が一つの部品として一体に形成されている。
本体61の中心部には、本体61の長さ方向(前後方向)へ貫通する孔63が設けられている。孔63の内径は、ケーブル4の外径より僅かに大きく、ケーブル4が挿入可能な大きさとなるように形成されている。また、本体61の長さ方向における中央部には本体61の外径を小さくする窪み部64が形成されている。本体61の長さL2は例えば3.5mmであり、外部筐体8の外部に突出して配置されている本体61の後部の長さL3は例えば0.5mmである。
二本のアーム部62A,62Bは、本体61の窪み部64から延び出すように形成されている。アーム部62Aは、本体61の長さ方向と直交する一方向(左方向)へ延びる第一延在部62A1と、第一延在部62A1の端部から屈曲してさらに本体61の長さ方向(前方向)へ延びる第二延在部62A2とで構成されている。同様に、アーム部62Bは、本体61の長さ方向と直交する他の一方向(右方向)へ延びる第一延在部62B1と、第一延在部62B1の端部から屈曲してさらに本体61の長さ方向(前方向)へ延びる第二延在部62B2とで構成されている。第二延在部62A2,62B2には、下方向へ突出する突起部65A,65B(第二嵌合部の一例)がそれぞれ設けられている。
ストレインリリーフ6は、本体61が基板30の後側に位置するとともに、アーム部62A,62Bの第二延在部62A2,62B2が基板30の幅方向における左右両端部にそれぞれ重なって位置するように配置されている。第二延在部62A2,62B2の突起部65A,65Bは、基板30の孔31A,31Bと嵌合可能な所定の位置に設けられている。第二延在部62A2,62B2の突起部65A,65Bは、基板30の孔31A,31Bにそれぞれ嵌合されるとともに、接着剤50によって孔31A,31Bに固定されている。この場合、基板30に重なって配置される第二延在部62A2,62B2は、基板30と接触した状態で配置されていても、基板30との間に僅かな隙間を有した状態で配置されていてもよい。
ストレインリリーフ6は、伸縮性が小さい材料、好ましくは伸縮性が殆どない材料により形成されている。例えばストレインリリーフ6は、ポリスチレン、ABS樹脂(Acrylonitrile Butadiene Styrene)、AS樹脂(Acrylonitrile Styrene)、アクリル等が好ましい。接着剤50は、例えばアクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル樹脂系、シアノアクリレート系、ニトロセルロース系等のものが使用される。
ケーブル4は、ストレインリリーフ6の本体61の孔63に挿通されている。挿通されたケーブル4の端部では光ファイバ41が露出され、露出された光ファイバ41は、レンズモジュール等を介して基板30上の受発光素子32と光学的に接続されている。各光ファイバ41は、本体61の長さ方向、すなわちアーム部62A,62Bの第二延在部62A2,62B2が延びる方向へ延在されている。なお、図示は省略されているが、ケーブル4の同軸電線42は、基板30上に形成されている電極パッドと電気的に接続されるように配置されている。
また、孔63に挿通されたケーブル4は、孔63に挿入されている部分の外被45が孔63の内周面に接着剤51によって固定されている。接着剤51は、例えばアクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン系、塩化ビニル系、酢酸ビニル樹脂系、シアノアクリレート系、ニトロセルロース系等のものが使用される。
このように、ケーブル4の外被45がストレインリリーフ6の孔63内に接着されている構成の場合、ケーブル付きコネクタに要求される耐張力は、例えば40Nである。汎用の接着剤の接着力は1N/mm2程度であるので、40Nの引っ張り力への耐性を持たせるには外被45と孔63の内周面との接触面積を40mm2以上とする必要がある。したがって、ケーブル4の外径を例えば4mmとすると、ストレインリリーフ6の本体61の長さL2(図4参照)は3.2mm以上必要となる。本例における本体61の長さL2は3.5mmであるため、要求される耐張力40Nを確保できる。
コネクタ2は、前部が外部筐体8から外方へ突出され、後部が外部筐体8内に収納された状態で配置されている。コネクタ2内には複数のコンタクトピンが設けられており、これらのコンタクトピンは基板30に形成されている電極と接続されている。
なお、本例のコネクタ2は、基板30と別部品として設けられているが、例えばコネクタ2を基板30と一体部品として構成してもよい。例えば基板30の先端付近に接続用電極を形成し、その接続用電極が形成された先端部分を外部筐体8から露出させこれをコネクタ部としてもよい。これにより、ケーブル付きコネクタが外部機器に挿入されると、外部機器の接続用電極と基板30の接続用電極とが接触して電気的に接続される。
なお、本例のコネクタ2は、基板30と別部品として設けられているが、例えばコネクタ2を基板30と一体部品として構成してもよい。例えば基板30の先端付近に接続用電極を形成し、その接続用電極が形成された先端部分を外部筐体8から露出させこれをコネクタ部としてもよい。これにより、ケーブル付きコネクタが外部機器に挿入されると、外部機器の接続用電極と基板30の接続用電極とが接触して電気的に接続される。
上記のような構成のケーブル付きコネクタ1によれば、ケーブル4の外被45と伸縮性のないストレインリリーフ6とが固定されるとともに、さらにストレインリリーフ6と基板30とが固定されている。一般的に、ケーブル4において外被45は、ケーブル4を製造する際に最も弛みなく形成可能な部分である。したがって、ケーブル4が引っ張られた場合、その引っ張り力は、外被45からストレインリリーフ6を介して基板30へと加わるので、ケーブル4内の光ファイバ41が断線すること、光ファイバ41が基板30上の受発光素子32等から剥がれることを抑止することができる。また、ケーブル4内の同軸電線42においても断線や電極パッド等から剥がれることを抑止することができる。
また、コネクタ2を外部機器に接続する場合、コネクタ2側の基板30の端部付近を起点に力が掛かる場合がある。このため、上記構成では、アーム部62A,62Bの第二延在部62A2,62B2と基板30との固定部を、コネクタ2側の基板30の端部に近づけてある。これにより、基板30に第二延在部62A2,62B2が重なる領域の長さを長くすることができ、基板30に反るような応力が発生することを抑制することができる。
また、ケーブル4が引っ張られた場合、ケーブル4内の光ファイバ41に掛かる負荷を抑制することができるので、アラミド繊維などの抗張力体をケーブル4内に配置させる必要がない。このため、ケーブル付きコネクタ1の組み立て作業が容易となるので、製造コストを低減させることができる。
また、ストレインリリーフ6と基板30とが固定されているので、ストレインリリーフ6に接着固定されたケーブル4の外被45の先端と、基板30の後端との距離を近づけて配置させることができる。このため、外部筐体8を小型化することが可能となる。
(第二実施形態)
第二実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第二実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図5,図6を参照しつつ説明する。図5,図6では外部筐体8の図示を省略している。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
第二実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第二実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図5,図6を参照しつつ説明する。図5,図6では外部筐体8の図示を省略している。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
図5,図6に示すように、ケーブル付きコネクタ1Aは、露出された光ファイバ41の周囲に配置されていた金属編組44が、外被45の外側に折り返されて、ストレインリリーフ6の本体61の孔63内に挿入されている。金属編組44は、孔63の途中までの長さ、例えば本体61の長さL2の半分程度の長さL4で折り返されている。
ケーブル付きコネクタ1Aのストレインリリーフ6Aは、伸縮性が小さい材料、好ましくは伸縮性が殆どない材料であり、且つ、電気伝導性を有する材料で形成されている。例えばストレインリリーフ6Aは、銅、ステンレス鋼等で形成されることが好ましい。孔63に挿入されている金属編組44は、孔63の内周面に導電性の接着剤52によって固定されている。孔63内に挿入されているが金属編組44が折り返されていない部分の外被45は、上記第一実施形態と同様に、接着剤51によって孔63の内周面に固定されている。
なお、ストレインリリーフ6Aは電気伝導性を有するので、外部筐体8からストレインリリーフ6Aが露出した部分を絶縁体のカバー等で覆うようにすることが好ましい。
ストレインリリーフ6Aの第二延在部62A2,62B2の突起部65A,65Bは、基板30の孔31A,31Bにそれぞれ嵌合されている。
基板30は、多層構造を有しているものでもよく、例えば、その内層にグランド層が形成され、孔31A,31Bの内壁に上記グランド層が露出している。孔31A,31B内に嵌合された突起部65A,65Bは、導電性の接着剤53によって孔31A,31Bに固定されている。これにより、金属編組44は、ストレインリリーフ6Aを介して基板30のグランドと電気的に接続される。なお、孔31A,31Bの内壁が導電性部材で覆われ、基板30表面のグランド配線と上記内壁とが電気的に接続される等の構造でもよい。
基板30は、多層構造を有しているものでもよく、例えば、その内層にグランド層が形成され、孔31A,31Bの内壁に上記グランド層が露出している。孔31A,31B内に嵌合された突起部65A,65Bは、導電性の接着剤53によって孔31A,31Bに固定されている。これにより、金属編組44は、ストレインリリーフ6Aを介して基板30のグランドと電気的に接続される。なお、孔31A,31Bの内壁が導電性部材で覆われ、基板30表面のグランド配線と上記内壁とが電気的に接続される等の構造でもよい。
上記のような構成のケーブル付きコネクタ1Aによれば、ケーブル4の金属編組44が基板30のグランドに接続されている。このため、第一実施形態の作用効果に加え、ノイズ耐性を向上させることができるとともに、グランドの電圧降下を抑制することができる。
(第三実施形態)
第二実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第三実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図7,図8を参照しつつ説明する。図7,図8では外部筐体8の図示を省略している。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
第二実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第三実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図7,図8を参照しつつ説明する。図7,図8では外部筐体8の図示を省略している。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
図7,図8に示すように、ケーブル付きコネクタ1Bは、ストレインリリーフ6Bの二本のアーム部62A,62Bのうち、アーム部62Aの第二延在部62A2が基板30の上面側に重なって配置され、アーム部62Bの第二延在部62B2が基板30の下面側に重なって配置されている。このため、第二延在部62A2の突起部65Aが基板30の上面から基板30の孔31Aに嵌合されているのに対し、第二延在部62B2の突起部65Bは基板30の下面から基板30の孔31Bに嵌合されている。例えば図8に示されるように側面視では、第一延在部62A1と62B1とは、窪み部64において上下方向へ段差がある位置から逆向き(左右方向)に延び出している。
上記のような構成のケーブル付きコネクタ1Bによれば、基板30がその上下双方の面からアーム部62Aと62Bとによって固定されている。このため、第一実施形態の作用効果に加え、基板30に傾きが生じることを防ぐことができる。
なお、第一実施形態から第三実施形態において、ストレインリリーフ6(6A,6B)における本体61は、窪み部64よりもケーブル4が挿入される側の部分のみを円筒部とし、アーム部62A,62Bが延在する窪み部64の外形を角柱状としてもよい。このように、本体61に平面部分を有していた方が、アーム部62A,62Bを形成しやすい場合もある。また、窪み部64よりも基板30側の部分の外形も角柱状としてもよい。
(第四実施形態)
第四実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第四実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図9〜図11を参照しつつ以下説明する。図9〜図11は、第四実施形態のケーブル付きコネクタにおけるストレインリリーフ6Cの構成を示す図である。図10と図11は、図9のA−A線における異なる二種類の内部構成例を示す図である。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
第四実施形態のケーブル付きコネクタの概観および使用されるケーブルの一例は、第一実施形態で示した図1,図2と同様であるので説明は省略する。
以下、第四実施形態のケーブル付きコネクタの内部構造について図9〜図11を参照しつつ以下説明する。図9〜図11は、第四実施形態のケーブル付きコネクタにおけるストレインリリーフ6Cの構成を示す図である。図10と図11は、図9のA−A線における異なる二種類の内部構成例を示す図である。なお、第一実施形態に係るケーブル付きコネクタ1と同様の構成については同じ符号を付しその説明を省略する。
図9に示すように、ストレインリリーフ6Cは、本体61とアーム部62A,62Bとがそれぞれ別部材として形成されている。アーム部62A,62Bは、中央にリング部66を有しており、このリング部66の上下方向における同じ高さの位置から第一延在部62A1,62B1が逆向き(左右方向)にそれぞれ延び出している。
図10に示すように、リング部66の内径R1は、本体61の窪み部64の外径R2よりも僅かに大きく形成されている。アーム部62A,62Bと本体61とは、リング部66が窪み部64の周囲を覆うように外側に配置された状態で組み合わされている。本体61に組み合わされたアーム部62A,62Bは、本体61の中心軸(ケーブル4の長さ方向)を回転軸として本体61の周方向へ窪み部64の周囲を回転することが可能である。
図11に示すように、ストレインリリーフ6Cは、本体61に対するアーム部62A,62Bの回転範囲を規制することが可能な構成とされていてもよい。例えばリング部66の内周には凸部66aが形成されている。また、窪み部64には外径の大きさが小さい凹部領域64aが形成されている。凸部66aの内径R3は、窪み部64における凹部領域64aの外径R4よりも大きく、凹部領域64a以外の凸部領域64bの外径R2よりも小さくなるように形成されている。これにより、本体61に組み合わされたアーム部62A,62Bは、窪み部64の周囲を回転可能であるとともに、凸部66aが窪み部64の凸部領域64bに当接することでその回転が規制される。アーム部62A,62Bの回転範囲は、例えば180°程度であることが好ましい。このため、窪み部64の凹部領域64aは、半周程度に形成されていることが望ましい。
例えばストレインリリーフ6を基板30に取り付ける際、第二延在部62A2,62B2の突起部65A,65Bを基板30の孔31A,31Bに嵌合させるためにストレインリリーフ6を捻じるようにして嵌合させる場合がある。この場合、ストレインリリーフ6の本体61の内周面とケーブル4の外被45との間に大きな力が加わり、外被45内の光ファイバ41や同軸電線42が外被45に対して捻じれた状態で、ストレインリリーフ6と基板30とが接着固定されてしまう虞がある。
これに対して、第四実施形態のケーブル付きコネクタにおけるストレインリリーフ6Cによれば、製造工程において、アーム部62A,62Bを本体61に対して回転可能とすることで、ケーブル4および光ファイバ41と基板30との間で捻じれが生じないようにすることができる。
基板30に対してストレインリリーフ6Cが固定された後は、ストレインリリーフ6Cのアーム部62A,62Bは本体61に接着される。これにより、アーム部62A,62Bは本体61に対して回転しないように固定される。
なお、第四実施形態は、上記の作用効果に加えて、前述の第一実施形態の作用効果も奏するものである。
以上、本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。また、上記説明した構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等に変更することができる。
1(1A,1B):ケーブル付きコネクタ
2:コネクタ
4:ケーブル
6(6A〜6C):ストレインリリーフ
8:外部筐体
30:基板
31A,31B:孔(第一嵌合部の一例)
32:受発光素子
41:光ファイバ(伝送線の一例)
42:同軸電線(伝送線の一例)
43:押え巻
44:金属編組
45:外被
50、51:接着剤
52、53:導電性の接着剤
61:本体
62A,62B:アーム部
62A1,62B1:第一延在部
62A2,62B2:第二延在部
63:孔
64:窪み部
64a:凹部領域
65A,65B:突起部(第二嵌合部の一例)
66:リング部66
66a:凸部
2:コネクタ
4:ケーブル
6(6A〜6C):ストレインリリーフ
8:外部筐体
30:基板
31A,31B:孔(第一嵌合部の一例)
32:受発光素子
41:光ファイバ(伝送線の一例)
42:同軸電線(伝送線の一例)
43:押え巻
44:金属編組
45:外被
50、51:接着剤
52、53:導電性の接着剤
61:本体
62A,62B:アーム部
62A1,62B1:第一延在部
62A2,62B2:第二延在部
63:孔
64:窪み部
64a:凹部領域
65A,65B:突起部(第二嵌合部の一例)
66:リング部66
66a:凸部
Claims (5)
- 一本以上の伝送線と、前記一本以上の伝送線の外周を一括して被覆する外被と、を有するケーブルと、
前記外被の端部に装着される伸縮性のないストレインリリーフと、
前記ケーブルの端部から露出した前記伝送線が接続される基板と、
前記基板における、前記ケーブルの端部が配置される側とは反対側に接続されるコネクタと、
を備え、
前記基板は、前記伝送線が延在する第一方向と直交する第二方向における両端部にそれぞれ第一嵌合部を有し、
前記ストレインリリーフは、少なくともその一部に円筒部を有する本体と、二本のアーム部とを有し、
前記二本のアーム部は、前記本体から前記第二方向にそれぞれ逆向きに延びる第一延在部と、前記第一延在部から屈曲してさらに前記第一方向に延びる第二延在部と、前記第二延在部の所定の位置に設けられた第二嵌合部と、をそれぞれ有し、
前記第一嵌合部と前記第二嵌合部とが嵌合されると共に接着固定され、
前記ケーブルの端部が前記ストレインリリーフの前記円筒部に挿入され、前記円筒部の内面と前記外被とが接着固定されている、
ケーブル付きコネクタ。 - 前記基板における、前記ストレインリリーフの前記本体に近い端部から、前記第一嵌合部までの距離が、前記第一方向における前記基板の長さの半分より大きい、請求項1に記載のケーブル付きコネクタ。
- 前記二本のアーム部のうちの一方は、前記基板の一方の面から前記第二嵌合部が前記第一嵌合部に嵌合され、前記二本のアーム部のうちの他方は、前記基板の他方の面から前記第二嵌合部が前記第一嵌合部に嵌合されている、請求項1または請求項2に記載のケーブル付きコネクタ。
- 前記二本のアーム部は、前記本体に対して、前記円筒部の中心軸を回転軸とする方向に回転可能である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のケーブル付きコネクタ。
- 前記ケーブルは、前記外被の内側に金属編組を有し、
前記金属編組は、前記外被の外側に折り返されて前記本体に挿入されており、導電性の接着剤により前記本体に固定されており、
前記ストレインリリーフは、導電性を有し、前記基板のグランドと電気的に接続されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のケーブル付きコネクタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017118515A JP2019003093A (ja) | 2017-06-16 | 2017-06-16 | ケーブル付きコネクタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017118515A JP2019003093A (ja) | 2017-06-16 | 2017-06-16 | ケーブル付きコネクタ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019003093A true JP2019003093A (ja) | 2019-01-10 |
Family
ID=65005934
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2017118515A Pending JP2019003093A (ja) | 2017-06-16 | 2017-06-16 | ケーブル付きコネクタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019003093A (ja) |
-
2017
- 2017-06-16 JP JP2017118515A patent/JP2019003093A/ja active Pending
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