JP2019002392A - 車両用空調装置の送風機 - Google Patents

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Abstract

【課題】異音の発生を抑制しながら空気集合通路の断面積を確保することで、ファンハウジングの大型化を回避しつつ、単位時間あたりの送風量を増加させる。
【解決手段】空気集合通路31の始点の壁面は、曲面部で構成されたノーズ部33が設けられている。曲面部における遠心式ファン3aの外周面に対向する部分は、第1の曲率で湾曲する第1湾曲面33aで形成され、曲面部における空気集合通路31の下流側に臨む部分は、第1の曲率よりも小さな第2の曲率で湾曲する第2湾曲面33bで形成されている。
【選択図】図10

Description

本発明は、例えば自動車等に搭載される車両用空調装置の送風機に関し、特に遠心式ファンを備えた構造の技術分野に属する。
従来より、車両用空調装置は、空調用空気を送風する送風ユニット部と、冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を収容した空調ユニット部とを備えており、送風ユニット部から送風された空調用空気を冷却用熱交換器や加熱用熱交換器で温度調節した後、車室の各部に供給することができるように構成されている。
この種の車両用空調装置としては、例えば特許文献1、2に開示されているように送風ユニット部及び空調ユニット部が一体化されて車幅方向中央部に配置されたフルセンタタイプ、例えば特許文献3、4に開示されているように送風ユニット部及び空調ユニット部が車幅方向に並ぶように配置されたセミセンタタイプ、例えば特許文献5に開示されているように空調用空気として車室内の空気と車室外の空気とを同時に導入することができるように構成された内外気2層流タイプ等がある。
これらいずれのタイプの車両用空調装置も、特許文献6に開示されているように、送風ユニット部は、モーターによって回転駆動される遠心式ファンとそれを収容するファンハウジングとを備えている。ファンハウジングの内部には、回転する遠心式ファンから吹き出した空気が集合する空気集合通路が形成されている。この空気集合通路は、遠心式ファンの周囲を囲むように延びており、遠心式ファンから吹き出した空気は、空気集合通路を流通して下流側へ送られることになる。空気集合通路の始点には、遠心式ファンに最も接近するようにノーズ部が形成されている。空気集合通路の断面は、ノーズ部から下流側へ向かって次第に拡大しながら延びている。
特開2015−54568号公報 特開2010−36765号公報 特開2015−28306号公報 特開2009−12748号公報 特開2012−171489号公報 特開2010−151047号公報
ところで、一般的に車両用空調装置の送風ユニットは車室内に搭載されるので、騒音を低減したいという要求がある。また、車室内において送風ユニットを配設するためのスペースを十分に確保するのは困難になってきており、送風ユニットの小型化が必要になっているが、送風ユニットを小型化すると単位時間あたりの送風量が減少してしまい、その結果、乗員の快適性を満足できなくなる。
送風ユニットの送風量を向上させる手段としては、ファンハウジング内の静圧、即ち空気集合通路内の静圧を高める方法がある。空気集合通路内の静圧を高めるためには、始点となるノーズ部を構成している円弧面の半径を小さくしてノーズ部の空気集合通路への張り出し量を小さくするとともに、空気集合通路の下流側から再び上流側に流入してしまう空気、即ち再流入空気量を減少させることが考えられる。
しかしながら、本発明者の実験によると、ノーズ部を構成している円弧面の半径を小さくすると送風時に異音が発生し易くなることが分かった。従って、ノーズ部を構成している円弧面の半径を小さくするのには騒音の面から限界があり、その結果、ノーズ部を構成している円弧面の半径が大きくなってしまうので静圧が低下し、同サイズのファンハウジングと比較したときに、ノーズ部の空気集合通路への張り出し量が大きくなって空気集合通の断面積が減少し、送風量が減少してしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、異音の発生を抑制しながら空気集合通路の断面積を確保することで、ファンハウジングの大型化を回避しつつ、単位時間あたりの送風量を増加させることにある。
上記目的を達成するために、本発明では、ノーズ部の曲面部を、相対的に曲率の小さな湾曲面と、相対的に曲率の大きな湾曲面とで形成するようにした。
第1の発明は、遠心式ファンと、該遠心式ファンを回転駆動するモーターと、該遠心式ファンを収容するファンハウジングとを有する車両用空調装置の送風機において、上記ファンハウジングの内部には、上記遠心式ファンの周囲を囲むように延びるとともに上記遠心式ファンから吹き出した空気を集合させて流す空気集合通路が設けられ、上記空気集合通路の始点の壁面には、該空気集合通路内へ向けて突出する曲面部で構成されたノーズ部が設けられ、上記ノーズ部における上記遠心式ファンの外周面に対向する部分は、第1の曲率で湾曲する第1湾曲面で形成され、上記ノーズ部における上記空気集合通路の下流側に臨む部分は、上記第1の曲率よりも小さな第2の曲率で湾曲する第2湾曲面で形成されていることを特徴とする。
この構成によれば、遠心式ファンがモーターによって回転駆動されると、遠心式ファンから吹き出した空気がファンハウジング内の空気集合通路で集合して下流側へ送られる。このとき、ノーズ部を構成している曲面部における遠心式ファンの外周面に対向する部分は、相対的に曲率の大きな第1湾曲面で形成されているので、異音が抑制される。一方、ノーズ部を構成している曲面部における空気集合通路の下流側に臨む部分は、相対的に曲率の小さな第2湾曲面で形成されているので、ノーズ部がコンパクトになり、空気集合通路の下流側へのノーズ部の張り出し量が少なくなる。よって、空気集合通路の下流側が絞られることはなく、空気集合通路の下流側の断面積が確保されるので、上流側から下流側に向かって空気集合通路の断面積が徐々に拡大する理想に近い形状になる。よって、単位時間あたりの送風量が増加する。
第2の発明は、第1の発明において、上記第1湾曲面は、円弧面で構成され、上記第2湾曲面は、上記第1湾曲面の半径よりも小さな半径を有する円弧面で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1湾曲面及び第2湾曲面が円弧面となるので、ノーズ部の曲面部の形状が滑らかに連続する形状になる。
第3の発明は、第1または2の発明において、上記曲面部は、上記第1湾曲面と、上記第2湾曲面とが連続して構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1湾曲面と第2湾曲面とが連続して曲面部が形成されるので、第1湾曲面による騒音低減効果と、第2湾曲面による送風量増大効果とが十分に得られる。
第4の発明は、第1から3のいずれか1つの発明において、上記第1湾曲面は、上記空気集合通路の壁面における上記ノーズ部よりも下流側の部分に連続していることを特徴とする。
この構成によれば、空気の流れがスムーズになる。
第5の発明は、第2の発明において、上記第2湾曲面を構成する円弧面の半径は、上記第1湾曲面を構成する円弧面の半径の1/2以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、第2湾曲面の曲率が十分に小さくなるので、空気集合通路の下流側へのノーズ部の張り出し量がより一層少なくなる。
第6の発明は、第1から5のいずれか1つの発明において、上記第1湾曲面は、上記空気集合通路の壁面における上記第1湾曲面以外の部分に比べて上記遠心式ファンの外周面に最も接近していることを特徴とする。
この構成によれば、相対的に大きな曲率の第1湾曲面が遠心式ファンの外周面に最も接近することで、騒音の抑制効果が更に高まる。
第1の発明によれば、ノーズ部の構成する曲面部における遠心式ファンの外周面に対向する部分を、相対的に大きな曲率を有する第1湾曲面で形成し、曲面部における空気集合通路の下流側に臨む部分を、相対的に小さな曲率を有する第2湾曲面で形成したので、異音の発生を抑制しながら、空気集合通路の断面積を確保することができ、ファンハウジングの小型化と単位時間あたりの送風量増加を両立させることができる。
第2の発明によれば、第1湾曲面及び第2湾曲面を円弧面にしたので、ノーズ部の曲面部の形状を滑らかに連続する形状にすることができ、騒音をより一層低減することができる。
第3の発明によれば、第1湾曲面と第2湾曲面とが連続することでノーズ部の曲面部が構成されているので、騒音低減効果と送風量増大効果とを十分に得ることができる。
第4の発明によれば、第1湾曲面が空気集合通路の壁面におけるノーズ部よりも下流側の部分に連続しているので、空気の流れをより一層スムーズにすることができる。
第5の発明によれば、第2湾曲面を構成する円弧面の半径を第1湾曲面を構成する円弧面の半径の1/2以下にしたので、空気集合通路の下流側へのノーズ部の張り出し量をより一層少なくすることができ、単位時間あたりの送風量を更に増加させることができる。
第6の発明によれば、相対的に大きな曲率の第1湾曲面を遠心式ファンの外周面に最も接近させたことで、騒音の抑制効果を更に高めることができる。
実施形態に係る車両用空調装置の送風機の正面図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の左側面図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の右側面図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の背面図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の底面図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の分解斜視図である。 実施形態に係る車両用空調装置の送風機の断面図である。 ファンモーターモジュユールを送風ケーシングから取り外した状態を示す図7相当図である。 図8におけるIX−IX線断面図である。 図9におけるA部拡大図である。 本発明に係る送風機と比較例の送風機との騒音を比較して示すグラフである。
図1は、本発明の実施形態に係る車両用空調装置の送風機(送風ユニット部ともいう。)1を示すものである。この送風機1は、図示しないが車両用空調装置の空調ユニット部に空調用空気を送風するためのものであり、車室内の前端部に設けられたインストルメントパネル(図示せず)の内部に収容される。送風機1はインストルメントパネル内の助手席側(この実施形態では車両右側)に配置される一方、上記空調ユニット部は車幅方向の略中央部に配置される。この実施形態の説明では、車両右側を単に「右」といい、車両左側を単に「左」といい、車両前側を単に「前」といい、車両後側を単に「後」というものとする。
空調ユニット部は、空調ケーシングに収容される冷却用熱交換器及び加熱用熱交換器を備えるとともに、送風機1から送風された空調用空気のうち、冷却用熱交換器を通過する空気量と加熱用熱交換器を通過する空気量とを変更するエアミックスダンパや、生成された調和空気を車室の各部(デフロスタ吹出口、ベント吹出口、ヒート吹出口、リヤベント吹出口等)に選択的に供給するための複数の吹出方向切替ダンパ等を備えている。この空調ユニットは、車室外の空気(外気)のみを導入して温度調節すること、車室内の空気(内気)のみを導入して温度調節すること、及び、車室外の空気と車室内の空気の両方を導入して温度調節することが可能に構成された内外気二層流ユニットである。
(送風機の全体構成)
送風機1は、上記空調ユニット部の内外気二層流構造に対応するように、必要に応じて空調用空気を内外気二層流状態で空調ユニットに送風することができるように構成されている。送風機1と空調ユニット部とは一体化されていてもよいし、別体とされていて中間ダクト等によって接続されていてもよい。送風機1と空調ユニット部とを一体化する場合には、車幅方向中央部に配置されたフルセンタタイプとすることができる。送風機1と空調ユニット部とを別体とする場合には、送風機1と空調ユニット部とを車幅方向に並ぶように配置したセミセンタタイプとすることができる。
図2〜7にも示すように、送風機1は、樹脂製の送風ケーシング2と、該送風ケーシング2の内部に形成された空気通路を開閉するための空気通路開閉構造と、送風ファン(遠心式ファン)3と、ファンモーター4と、エアフィルタ5とを備えている。図1〜図6に示すように、送風ケーシング2は、上下方向中間部において分割可能に構成されており、送風ケーシング2の略上半部を構成する上側ケーシング部材20と、送風ケーシング2の略下半部を構成する下側ケーシング部材21とを備えている。さらに、上側ケーシング部材20は、左右方向中間部において分割されており、左側部材22と右側部材23とで構成されている。また、下側ケーシング部材21は、上下方向に3つの部材に分割されており、上側部材24、中間部材25及び下側部材26で構成されている。下側部材26は、送風ケーシング2の下側部分を構成するとともに、該送風ケーシング2の上側部分(上側ケーシング部材20、上側部材24及び中間部材25)に対して別体に構成されており、本発明の下側ケース構成部材である。尚、ケーシング2の分割構造はこれに限られるものではなく、自由に構成することができ、固定構造についてもビスやファスナを用いた構造とすることができる。
下側部材26は、下側部材26よりも上側部分を構成している中間部材25に対して締結部材7(図6に示す)により締結固定されている。締結部材7としては、例えばネジやボルトを挙げることができるが、各種クリップやファスナ等であってもよく、特に限定されるものではない。締結部材7がネジやボルトの場合、下側部材26の下方から中間部材25に螺合させることによって下側部材26を中間部材25に締結するのが好ましい。また、中間部材25と上側部材25も締結部材(図示せず)によって締結固定されている。さらに、左側部材22と右側部材23も締結部材(図示せず)によって締結固定されている。そして、上側ケーシング部材20と下側ケーシング部材21も締結部材(図示せず)によって締結固定されている。
上側ケーシング部材20の上部の前側には、車室外の空気(外気)を送風ケーシング2内に導入するための開口を有する外気導入ダクト部20aが上方かつ前方へ突出するように形成されている。この外気導入ダクト部20aの先端部に形成されている開口には、図示しないが車体のカウル部等に形成された車室外との連通孔が接続されるようになっている。一方、上側ケーシング部材20の上部の後側には、車室内に開口して車室内の空気(内気)を送風ケーシング2内に導入するための複数の内気導入口20bがそれぞれ車室内に開口するように形成されている。内気導入口20bは上側ケーシング部材20の右側壁部の上部にも開口しており、全てを合わせることで広い開口面積を確保している。
図7に示すように、上側ケーシング部材20の内部には、該上側ケーシング部材20の上部から下部へ延びる空気導入通路(空気通路)20cが設けられている。空気導入通路20cは、外気導入ダクト部20aの下流端に連通するとともに、内気導入口20bにも連通しており、空気導入通路20cに外気及び内気の一方のみ、または両方を同時に導入可能になっている。
さらに、上側ケーシング部材20の内部には、空気導入通路20cに上側仕切部材27が配設されている。上側仕切部材27は、空気導入通路20cにおいて左右方向の中間部に配置されて前後方向に延びるとともに上下方向にも延びており、上側ケーシング部材20に固定されている。また、上側仕切部材27が配設される範囲は、空気導入通路20cの空気流れ方向中間部のみであり、この上側仕切部材27によって空気導入通路20cの中間部が左側通路20dと右側通路20eとに仕切られる。左側通路20dと右側通路20eは上下方向に延びている。左側通路20dの左右方向の寸法は、右側通路20eの左右方向の寸法よりも長く設定されている。
上記エアフィルタ5は、空気導入通路20cにおける上側仕切部材27よりも空気流れ方向下流側に配設されている。エアフィルタ5は、濾過材をプリーツ状に折り曲げて構成された厚肉板状のものであり、略水平に延びる姿勢とされて上側ケーシング部材20に固定されている。
図7に示すように、下側ケーシング21の左側壁部には、空気送出ダクト部21aが左側へ突出するように形成されている。空気送出ダクト部21aの先端部は上記空調ユニット部に接続されている。空気送出ダクト部21aの内部には、上下方向中間部に左右方向に延びる下側仕切部材28が設けられている。空気送出ダクト部21aの内部は、下側仕切部材28により上側送出通路21bと下側送出通路21cとに仕切られる。
下側ケーシング21の内部には、上側ファンケース(ファンハウジング)29と、下側ファンケース(ファンハウジング)30とが上下方向に並ぶように形成されている。詳細は後述するが、ファンモーター4は、下側ファンケース30よりも下方に配設されている。このファンモーター4は、上下方向に延びる回転軸4aと、回転軸4aの下側に接続されて該回転軸4aを駆動するモーター本体4bとを有している。モーター本体4bは、下側ケーシング21の底壁部(下側)を構成する下側部材26に締結部材等によって固定されている。回転軸4aの上側部分は、下側ファンケース30内を通って上側ファンケース29内に達するように上方へ延びている。
送風ファン3は、上側ファンケース29の内部に配置される上側ファン3aと、下側ファンケース30の内部に配置される下側ファン3bとを有している。上側ファン3a及び下側ファン3bは、遠心式ファン(シロッコファン)であり、回転中心線が上下方向に延びる姿勢で配置されてファンモーター4の回転軸4aに固定されている。上側ファン3a及び下側ファン3bが回転することで、上側ファン3a及び下側ファン3bがそれぞれ有する多数の翼の間から径方向外方へ向けて空気が吹き出すように構成されている。この構成は、従来から周知のものである。上側ファン3aの外径は下側ファン3bの外径よりも小さくなっている。上側ファン3aは、上側ファンケース29の内部に収容され、また、下側ファン3bは、下側ファンケース30の内部に収容される。
上側ファンケース29の下壁部は下側ファンケース30の上壁部と共通化されていて、この上側ファンケース29の下壁部には、上側ファンケース29の内部と下側ファンケース30の内部とを連通させる略円形の連通孔29bが形成されている。ファンモーター4の回転軸4aは、連通孔29b内を通っている。連通孔29bの内径は、上側ファン3aの外径よりも大きく設定されており、上側ファン3aを連通孔29bの下方から該連通孔29bに挿入することができるようになっている。
上側ファンケース29の上壁部には、略円形の上側ベルマウス開口部29aが上方に向けて開口するように形成されている。上側ベルマウス開口部29aは、空気導入通路20cのエアフィルタ5よりも下流側において上側仕切部材27よりも左側に連通している。上側ベルマウス開口部29aの周縁部は、全周が下方へ向けて湾曲形成されている。上方から見たとき、上側ベルマウス開口部29aと上記連通孔29bとは同心上に位置するように配置されている。また、上側ベルマウス開口部29aは連通孔29bよりも小径とされている。
図9に示すように、上側ファンケース29の内部には、上側ファン3aの周囲を囲むように延びるとともに、上側ファン3aから吹き出した空気を集合させて流す上側空気集合通路31が設けられている。上側空気集合通路31の始点は、上側ファン3aの左斜め前方に位置しており、この上側空気集合通路31の始点の壁面29cには、該上側空気集合通路31内へ向けて突出する曲面部で構成された上側ノーズ部33が設けられている。上側空気集合通路31は、上側ノーズ部33から上側ファン3aの左側方、後方、右側方、前方を順に通るように湾曲して延びている。上側空気集合通路31の断面積は上側ノーズ部33近傍が最も狭く、下流側へ向かって次第に拡大している。そして、上側空気集合通路31の断面積が最も大きい部分(下流端)が上側送出通路21bの上流端に連通しており、上側空気集合通路31を流通した空気は全て上側送出通路21bに流入して空調ユニット部に送られる。
図10に示すように、上側ノーズ部33における上側ファン3aの外周面に対向する部分は、第1の曲率で湾曲する第1湾曲面33aで形成されている。また、上側ノーズ部33における上側空気集合通路31の下流側に臨む部分は、第1の曲率よりも小さな第2の曲率で湾曲する第2湾曲面33bで形成されている。第1湾曲面33a及び第2湾曲面33bは、それぞれ、水平断面で見たときに円弧を描くように延びる円弧面で構成されている。第2湾曲面33bは、第1湾曲面33aの半径よりも小さな半径を有している。具体的には、第2湾曲面33bを構成する円弧面の半径は、第1湾曲面33aを構成する円弧面の半径の1/2以下に設定されている。この実施形態では、第1湾曲面33aを構成する円弧面の半径は12.0mmであり、第2湾曲面33bを構成する円弧面の半径は6.0mmである。第1湾曲面33aを構成する円弧面の半径及び第2湾曲面33bを構成する円弧面の半径は、上記値に限られるものではなく、第2湾曲面33bを構成する円弧面の半径の方が小さいという条件を満たせば、任意に設定することができる。
また、第1湾曲面33aと第2湾曲面33bとは滑らかに連続しており、第1湾曲面33aと第2湾曲面33bとの間に段差や窪み等ができないようになっている。また、第1湾曲面33aは、上側空気集合通路31の壁面29cにおける上側ノーズ部33よりも下流側の部分に連続している。さらに、第1湾曲面33aは、上側空気集合通路31の壁面29cにおける第1湾曲面33a以外の部分に比べて上側ファン3aの外周面に最も接近している。
また、図9に示すように、下側ファンケース30の内部には、下側ファン3bの周囲を囲むように延びるとともに、下側ファン3bから吹き出した空気を集合させて流す下側空気集合通路32が設けられている。下側空気集合通路32の始点は、下側ファン3bの左斜め前方に位置しており、この下側空気集合通路32の始点の壁面30cには、該下側空気集合通路32内へ向けて突出する曲面部で構成された下側ノーズ部34(図6に示す)が設けられている。下側空気集合通路32は、上側空気集合通路31と同様に、下側ノーズ部34から下側ファン3bの左側方、後方、右側方、前方を順に通るように湾曲して延びている。下側空気集合通路32の下流端が下側送出通路21cの上流端に連通しており、下側空気集合通路32を流通した空気は全て下側送出通路21cに流入して空調ユニット部に送られる。下側ノーズ部34は上側ノーズ部33と同様に第1湾曲面及び第2湾曲面33bが連続した曲面部で形成されている。
下側ケーシング21の内部において上側ファンケース29及び下側ファンケース30の右側方には、該下側ケーシング21の上部から下部へ延びる中間通路21dが形成されている。中間通路21dの上部は、空気導入通路20cのエアフィルタ5よりも下流側において上側仕切部材27よりも右側部分に連通している。中間通路21dの下部は、下側ケーシング21の底壁部(下壁部)に沿って延びるように形成されている。
下側ファンケース30の下壁部は、下側ケーシング21の底壁部から上方に離れて形成されており、下側ファンケース30の下壁部と下側ケーシング21の底壁部との間に中間通路21dの下部が形成されている。下側ファンケース30の下壁部には、ベルマウス部60が挿入されるベルマウス部挿入孔30aが、上下方向から見たときに連通孔29bと同心上に位置するように形成されている。
送風ケーシング2の内部には、略円形の下側ベルマウス開口部60aを有するベルマウス部60が設けられている。ベルマウス部60は、リング状をなしていて下側ファンケース30の下壁部とは別体とされている。ベルマウス部60は、ベルマウス部挿入孔30aに下方から挿入され、下側ファンケース30の下壁部におけるベルマウス部挿入孔30aの周縁部に対して下方から接触するように構成されている。ベルマウス部60は、下側部材26よりも上側部分を構成している下側ファンケース30の下壁部に対して非固定状態とされている。下側ファンケース30の下壁部は中間部材25に形成されている。ここで、非固定状態とは、締結部材等の固定手段を用いることなく、ベルマウス部60が下側ファンケース30の下壁部に接触しているのみであって、ベルマウス部60を下方へ移動させるだけでベルマウス部60が下側ファンケース30の下壁部から容易に離脱する状態である。
図8に示すように、ベルマウス部60の外周部には、環状に延びる溝(凹部)60bが形成されている。また、下側ファンケース30の下壁部におけるベルマウス部挿入孔30aの周縁部には、溝60bに挿入される突条部(凸部)30bが下方へ突出するように形成されている。この突条部30bは、溝60bに沿うように環状に延びている。溝60bと該溝60bに挿入される突条部30bとで凹凸嵌合構造が構成される。凹凸嵌合構造を設けることで、ベルマウス部60と、送風ケーシング2の中間部材25との間からの空気の漏れが抑制される。また、ベルマウス部60のガタつきも抑制される。
ベルマウス部60の内方に、中間通路21dの下部及び下側ファンケース30内に連通するように下側ベルマウス開口部30aが形成されている。この下側ベルマウス開口部30aの周縁部は、全周が上方へ向けて湾曲形成されている。上方から見たとき、連通孔29bと下側ベルマウス開口部30aとは同心上に位置するように配置されている。また、下側ベルマウス開口部30aは上側ベルマウス開口部29aよりも大径としてもよいし、同径としてもよい。
図6に示すように、下側部材26の下部には、後述するファンモーター4が取り付けられるモーター取付孔26bが形成されている。下側部材26におけるモーター取付孔26bの周縁部には、上方へ延びる複数の支持部26cが周方向に互いに間隔をあけて設けられている。これら支持部26cは下側部材26に一体成形されている。支持部26cはベルマウス部60を支持するための部分であり、支持部26cの上端部にベルマウス部60が一体成形されている。つまり、ベルマウス部60は下側部材26に一体成形されている。
また、図1等に示すように、上側ケーシング部材20の左側部材22には、車体のダッシュパネル(図示せず)等に取り付けられる上側取付脚部(取付部)22aが一体成形されている。ダッシュパネルは、車室とエンジンルームとを仕切る鋼板製の部材である。また、下側部材26には、ダッシュパネル等に取り付けられる下側取付脚部(取付部)26aが一体成形されている。この実施形態では、下側部材26に下側取付脚部26aを一体成形しているが、これに限らず、下側部材26よりも上側の部材、上側部材24や中間部材25に下側取付脚部を一体成形してもよい。
(空気通路開閉構造の構成)
次に、空気通路を開閉するための空気通路開閉構造の構成について説明する。図6に示すように、空気通路開閉構造は、左側ダンパ40と、右側ダンパ41と、軸42と、クランク部材43と、リンク44と、アクチュエータ45とを備えている。左側ダンパ40及び右側ダンパ41は、樹脂材からなるロータリーダンパであり、互いに同軸上に配置されて独立して回動するようになっている。
左側ダンパ40は空気導入通路20cの上側仕切部材27よりも左側である左側通路20dの内部に配設されており、左側通路20dを、内気導入口20bに連通させた状態と、外気導入ダクト部20aに連通させた状態と、内気導入口20b及び外気導入ダクト部20aの両方に連通させた状態とに切り替えるためのものである。
右側ダンパ41は空気導入通路20cの上側仕切部材27よりも右側である右側通路20eの内部に配設されており、右側通路20eを、内気導入口20bに連通させた状態と、外気導入ダクト部20aに連通させた状態と、内気導入口20b及び外気導入ダクト部20aの両方に連通させた状態とに切り替えるためのものである。
右側ダンパ41は、閉塞板部41aと、閉塞板部41aの左右両側縁部から延びる端板部41b、41bとを有している。閉塞板部41aは、内気導入口20bの上側仕切部材27よりも右側を閉塞し、また、外気導入ダクト部20aの上側仕切部材27よりも右側を閉塞するための部分であり、この実施形態では略矩形状とされている。
端板部41bは側面視で三角形に近い形状とされている。左側の端板部41bの端部には、略円形断面の左側支軸部41cが左側へ突出するように設けられている。右側の端板部41bの端部には、断面が略円形の右側支軸部41dが右側へ突出するように設けられている。右側支軸部41dは、上側ケーシング部材20の右側壁部に左右方向に貫通するように形成された右側軸受孔20fに挿通されて回動可能に支持されている。右側支軸部41dは、上側ケーシング部材20の右側壁部から右側へ突出している。
右側ダンパ41の左側支軸部41cは、上側仕切部材27を左右方向に貫通するように、該上側仕切部材27に形成された軸受孔27aに挿通されて回動可能に支持されている。左側支軸部41cは軸受孔27aに挿通された状態で上側仕切部材27から左側へ突出している。左側支軸部41cの内部には、嵌合孔41eが左端面に開口して左側支軸部41c内を右側へ延びるように形成されている。嵌合孔41eの断面形状は円形の一部を切り欠いた形状となっている。
左側ダンパ40は、閉塞板部40aと、閉塞板部40aの左右両側縁部から延びる端板部40b、40bとを有している。閉塞板部40aは、内気導入口20bの上側仕切部材27よりも左側を閉塞し、また、外気導入ダクト部20aの上側仕切部材27よりも左側を閉塞するための部分であり、この実施形態では略矩形状とされている。
端板部40b、40bは右側ダンパ41と同様に側面視で三角形に近い形状とされている。左側の端板部40bの端部には、左側支軸部40cが左側へ突出するように設けられている。右側の端板部40bの端部には、右側筒部40dが設けられている。左側支軸部40cは、上側ケーシング部材20の左側壁部に左右方向に貫通するように形成された左側軸受孔20hに挿通されて回動可能に支持されている。左側支軸部40cは、上側ケーシング部材20の左側壁部から左側へ突出している。左側支軸部40cは中空軸部とされている。左側支軸部40cには、後述する軸42の本体軸部42aが左右方向に挿通可能になっている。また、左側支軸部40cの外周面の周方向の一部は切り欠かれている。
右側筒部40dは左右方向に延びており、左右両端が開口している。右側筒部40dの内部には、右側ダンパ41の左側支軸部41cにおける上側仕切部材27から左側へ突出した部分が挿入されている。右側ダンパ41の左側支軸部41cは、右側筒部40dに挿入された状態で回動可能となっている。つまり、右側筒部40dは右側ダンパ41の左側支軸部41cに支持されて右側ダンパ41と左側ダンパ40とが相対的に回動可能になっている。
軸42は、左右方向に延びる本体軸部42aと、本体軸部42aの左端部に設けられた動力伝達部42bとを備えており、アクチュエータ45の出力(駆動力)を右側ダンパ41に伝達するためのものである。本体軸部42aの左側は、左側ダンパ40の左側支軸部40cの内部に挿通された状態で、相対的に回動可能となっている。また、本体軸部42aの中間部は、左側通路20d内に位置しており、左側通路20dを左右方向に横切るように配置される。
本体軸部42aは、左側ダンパ40の左側支軸部40cの内部に挿入されて該左側ダンパ40から右側ダンパ41側(右側)へ突出するように形成されている。具体的には、本体軸部42aの右端部は上側仕切部材27の軸受孔27aよりも右側に位置しており、この本体軸部42aにおける右側ダンパ41側へ突出した部分が、右側ダンパ41の左側支軸部41cに結合されている。すなわち、本体軸部42aの右側は切り欠かれており、この本体軸部42aの右側の断面形状は、右側ダンパ41の左側支軸部41cの嵌合孔41eの断面形状と略一致するようになっている。本体軸部42aの右側における切り欠かれた部分は、右側ダンパ41の左側支軸部41cの嵌合孔41eに挿入された状態で該嵌合孔41eの内面に嵌合し、相対的に回動しないようになっている。
動力伝達部42bは、本体軸部42aに駆動力を伝達するための部分であり、本体軸部42aの外周面から径方向に突出するように形成されている。この動力伝達部42bと本体軸部42aとは樹脂材により一体成形されている。動力伝達部42bの先端側には、左側へ突出するピン(図示せず)が形成されている。
クランク部材43には、左側ダンパ40の左側支軸部40cを挿入可能な連結孔43aが形成されている。連結孔43aは、左側ダンパ40の左側支軸部40cの外周面に嵌合するように形成されている。すなわち、連結孔43aの内周面の形状は、左側支軸部40cの切り欠かれた部分の外周面の形状と略一致するように形成されている。そして、左側支軸部40cの切り欠かれた部分を連結孔43aに挿入することで、クランク部材43と左側支軸部40cとが一体化して相対的に回動しなくなる。また、クランク部材43には、連結孔43aから径方向に離れた部分に、左側へ突出するピン(図示せず)が形成されている。
図6に示すように、リンク44は、板状部材からなるものであり、その略中心部が上側ケーシング部材20の左側部材22の左側壁部に対して回動可能に取り付けられている。リンク44には、動力伝達部42bのピンが差し込まれる第1溝(図示せず)と、クランク部材43のピンが差し込まれる第2溝(図示せず)とが該リンク44の回動方向に延びるように形成されている。リンク44が回動することにより、第1溝に差し込まれている動力伝達部42bのピンと、第2溝に差し込まれているクランク部材43のピンとに、所定のタイミングで中心線周りの回動力を作用させるように構成されている。このリンク44の構成は従来から周知のものである。
アクチュエータ45はケーシング部材20の左側部材22の左側壁部に固定されている。アクチュエータ45の出力軸は、リンク44に結合されており、アクチュエータ45の出力がリンク44に対して該リンク44の回動方向に作用するようになっている。アクチュエータ45は従来から周知のものであり、図示しない空調コントロールユニットによって制御される。
(ファンモーターの構造)
上記ファンモーター4は、空調コントロールユニットによって制御される。図7に示すように、ファンモーター4の回転軸4aの上側は、ファン3の回転中心線上に形成された孔部(図示せず)に圧入された状態で固定されている。回転軸4aは、ファン3の下端部よりも下方へ延びていて、回転軸4aの下側がモーター本体4bに接続されている。
モーター本体4bの上側には、該モーター本体4bの内部から冷却風を排出ための冷却風排出口4cが上方に向けて開口している。この冷却風排出口4cの中心部に回転軸4aが配置されていて、冷却風排出口4cの周縁部と回転軸4aの外周面との間を冷却風が流通するようになっている。
モーター本体4bの上側部分は、下側部材26のモーター取付孔26bに挿入された状態で、送風ケーシング2の内部に配置される。モーター本体4bの下側部分は、送風ケーシング2の外部においてモーター取付孔26bの外方まで延出するように形成されており、図6に示す締結部材8によって下側部材26に締結固定されている。図8に示すように、ファンモーター4及び下側部材26はモジュール化され、このモジュール化された部分が、送風ケーシング2における下側部材26よりも上側部分に対して着脱可能になっている。
(送風機の動作)
次に、上記のように構成された送風機1の動作について説明する。この送風機1は、外気のみを導入する外気導入モードと、内気のみを導入する内気導入モードと、外気と内気の両方を導入する内外気二層流モードとの3つのモードのうちから任意の1つのモードに切り替えることができる。モードの切替は、例えば空調条件等に応じて空調コントロールユニットによって自動で行われるが、手動操作可能にしてもよい。
モードを切り替える際、右側ダンパ41の左側支軸部41cは、左側ダンパ40の右側筒部40dに挿入された状態で相対的に回動可能となっているので、右側ダンパ41と左側ダンパ40とは異なるタイミングで回動させることができるとともに、その回動量も個別に設定可能である。これはリンク44の第1溝及び第2溝の形状設定によって可能になる。
空調コントロールユニットが外気導入モードを選択すると、アクチュエータ45を作動させて、左側ダンパ40及び右側ダンパ41を共に後側へ回動させて内気導入口20bを全閉状態にする。すなわち、クランク部材43を中心線周りに後側へ回動させると、このクランク部材43が取り付けられている左側ダンパ40に対して中心線周りに後側へ回動力が作用して左側ダンパ40が後側へ回動する。また、軸42の動力伝達部42bを中心線周りに後側へ回動させると、この軸42が結合されている右側ダンパ41に対して中心線周りに後側へ回動力が作用して右側ダンパ41が後側へ回動する。
この外気導入モードが選択された状態でファンモーター4が作動して回転軸4aが回転すると、上側ファン3a及び下側ファン3bが回転し、外気が外気導入ダクト部20aから吸い込まれる。外気導入ダクト部20aに吸い込まれた外気は空調用空気としてエアフィルタ5を通過して濾過された後、上側仕切部材27よりも左側の左側通路20dを流通した空気が上側ベルマウス開口部29aから上側ファンケース29内に吸い込まれて上側送出通路21bから空調ユニットに送られる。
また、上側仕切部材27よりも右側の右側通路20eを流通した空気は中間通路21dを下側へ向かって流通して下側ベルマウス開口部30aから下側ファンケース30内に吸い込まれる。下側ファンケース30内に吸い込まれた空調用空気は、下側送出通路21cから空調ユニットに送られる。
一方、空調コントロールユニットが内気導入モードを選択すると、アクチュエータ45を作動させて、左側ダンパ40及び右側ダンパ41を共に前側へ回動させて外気導入ダクト部20aを全閉状態にする。すなわち、クランク部材43を中心線周りに前側へ回動させて左側ダンパ40を前側へ回動させ、また、軸42の動力伝達部42bを中心線周りに前側へ回動させて右側ダンパ41を前側へ回動させる。
この内気導入モードが選択された状態でファンモーター4が作動すると、内気が内気導入口20bから吸い込まれる。内気導入口20bから吸い込まれた内気は空調用空気としてエアフィルタ5を通過して濾過された後、上側仕切部材27よりも左側の左側通路20dを流通した空気が上側ベルマウス開口部29aから上側ファンケース29内に吸い込まれて上側送出通路21bから空調ユニットに送られる。また、上側仕切部材27よりも右側の右側通路20eを流通した空気は中間通路21dを流通して下側ベルマウス開口部30aから下側ファンケース30内に吸い込まれて下側送出通路21cから空調ユニットに送られる。
空調コントロールユニットが内外気二層流モードを選択すると、アクチュエータ45を作動させて、左側ダンパ40を後側へ回動させて内気導入口20bを全閉状態にし、右側ダンパ41を前側へ回動させて外気導入ダクト部20aを全閉状態にする。すなわち、クランク部材43を中心線周りに前側へ回動させて左側ダンパ40を前側へ回動させ、また、軸42の動力伝達部42bを中心線周りに前側へ回動させて右側ダンパ41を前側へ回動させる。これにより、内気導入口20bと外気導入ダクト部20aとが開かれる。そして、外気導入ダクト部20aに吸い込まれた外気は空調用空気としてエアフィルタ5を通過して濾過された後、上側仕切部材27よりも左側の左側通路20dを流通して上側ベルマウス開口部29aから上側ファンケース29内に吸い込まれて上側送出通路21bから空調ユニットに送られる。また、内気導入口20bから吸い込まれた内気は空調用空気としてエアフィルタ5を通過して濾過された後、上側仕切部材27よりも右側の右側通路20e及び中間通路21dを流通して下側ベルマウス開口部30aから下側ファンケース30内に吸い込まれて下側送出通路21cから空調ユニットに送られる。
(実施形態の作用効果)
この実施形態に係る送風機1によれば、ベルマウス部60が下側部材26に一体成形されているので、部品点数の増加を抑制できる。また、下側部材26とベルマウス部60との相対位置がずれにくくなるので、下側部材26を送風ケーシング2の中間部材25に対して組み付けた状態で、ベルマウス部60を所定位置に位置決めすることができる。さらに、ベルマウス部60はファンモーター4とは別体になるので、例えばファン3の外径を車種等に応じて変える場合に、ファンモーター4を共通化してベルマウス部60を下側部材26と一緒に作り替えることで対応可能になる。
また、ファンモーター4及び下側部材26をモジュール化したことで、ファンモーター4を交換等する際に、下側部材26を送風ケーシング2の中間部材25から取り外すだけでファンモーター4も同時に取り外すことが可能になる。ファンモーター4及び下側部材26を送風ケーシング2の中間部材25から取り外す際には、締結部材7による締結を緩めることで簡単に取り外すことが可能になる。
また、下側部材26に下側取付脚部26aを一体成形しているが、上側部材24や中間部材25に下側取付脚部を一体成形する場合には、下側部材26の下側取付脚部26aを省略することができる。これにより、サービス作業時には、下側部材26を中間部材25から容易に取り外すことが可能になる。
また、上側ノーズ部33における上側ファン3aの外周面に対向する部分は、相対的に曲率の大きな第1湾曲面33aで形成されているので、異音が抑制される。一方、上側ノーズ部33における上側空気集合通路31の下流側に臨む部分は、相対的に曲率の小さな第2湾曲面33bで形成されているので、上側ノーズ部33がコンパクトになり、上側空気集合通路31の下流側への上側ノーズ部33の張り出し量が少なくなる。よって、上側空気集合通路31の下流側が絞られることはなく、上側空気集合通路31の下流側の断面積が確保されるので、上流側から下流側に向かって上側空気集合通路31の断面積が徐々に拡大する理想に近い形状になる。よって、単位時間あたりの送風量が増加する。従って、上側ファンケース29の小型化と単位時間あたりの送風量増加を両立させることができる。
送風機1の騒音について図11のグラフに基づいて説明する。グラフの横軸は周波数(Hz)であり、縦軸は音圧dB(A)である。送風量は最大送風量の8割程度に設定した。集音マイクは、送風機1の側方に配置した。また、比較例は、ノーズ部が半径6.0mmの円弧面で構成されている場合であり、本発明は、図10に記載されているようにノーズ部33が、半径12.0mmの円弧面からなる第1湾曲面33aと、半径6.0mmの円弧面からなる第2湾曲面33bとで構成されている場合である。
図11のグラフから明らかなように、本発明は比較例に比べて全体として見たときに音圧が低下している。つまり、同じ送風量で比較したときに、第1湾曲面33a及び第2湾曲面33bを形成しておくことで騒音を低減することができる。この結果は、ノーズ部を構成する曲面部の半径を変更してもほぼ同じである。
尚、上記実施形態では、2つのダンパを左右方向に並ぶように配置したが、これに限らず、例えば前後方向に並ぶように配置してもよい。また、本発明は内外気二層流モードを有しない空調ユニット部用の送風機に適用することもできる。
また、第1湾曲面33a及び第2湾曲面33bは円弧面でなくてもよく、円弧に近似した面や、湾曲した面等であればよい。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る車両用空調装置の送風機は、例えば自動車に搭載することができる。
1 送風機
2 送風ケーシング
3 送風ファン(遠心式ファン)
4 ファンモーター
7 締結部材
29 上側ファンケース(ファンハウジング)
30 下側ファンケース(ファンハウジング)
60 ベルマウス部
60a 下側ベルマウス開口部

Claims (6)

  1. 遠心式ファンと、該遠心式ファンを回転駆動するモーターと、該遠心式ファンを収容するファンハウジングとを有する車両用空調装置の送風機において、
    上記ファンハウジングの内部には、上記遠心式ファンの周囲を囲むように延びるとともに上記遠心式ファンから吹き出した空気を集合させて流す空気集合通路が設けられ、
    上記空気集合通路の始点の壁面には、該空気集合通路内へ向けて突出する曲面部で構成されたノーズ部が設けられ、
    上記ノーズ部における上記遠心式ファンの外周面に対向する部分は、第1の曲率で湾曲する第1湾曲面で形成され、上記ノーズ部における上記空気集合通路の下流側に臨む部分は、上記第1の曲率よりも小さな第2の曲率で湾曲する第2湾曲面で形成されていることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
  2. 請求項1に記載の車両用空調装置の送風機において、
    上記第1湾曲面は、円弧面で構成され、
    上記第2湾曲面は、上記第1湾曲面の半径よりも小さな半径を有する円弧面で構成されていることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
  3. 請求項1または2に記載の車両用空調装置の送風機において、
    上記曲面部は、上記第1湾曲面と、上記第2湾曲面とが連続して構成されていることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載の車両用空調装置の送風機において、
    上記第1湾曲面は、上記空気集合通路の壁面における上記ノーズ部よりも下流側の部分に連続していることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
  5. 請求項2に記載の車両用空調装置の送風機において、
    上記第2湾曲面を構成する円弧面の半径は、上記第1湾曲面を構成する円弧面の半径の1/2以下に設定されていることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載の車両用空調装置の送風機において、
    上記第1湾曲面は、上記空気集合通路の壁面における上記第1湾曲面以外の部分に比べて上記遠心式ファンの外周面に最も接近していることを特徴とする車両用空調装置の送風機。
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