JP2019002353A - エンジン - Google Patents

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喬弘 久下
Takahiro Kuge
喬弘 久下
山田 剛
Takeshi Yamada
剛 山田
真島 豊
Yutaka Majima
豊 真島
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Abstract

【課題】空気とEGRガスとの混合を促進し、NOxの排出量を減少させる。【解決手段】エンジン1は、吸気通路111と、吸気通路111の中心を含む平面Aを挟んで一方側および他方側に少なくとも1つずつ形成され、吸気通路111およびシリンダと連通する分岐後通路131と、吸気通路111のうち、平面Aより一方側に形成され、排気還流通路141が開口する開口部141aと、吸気通路111に設けられ、平面Aより他方側に位置し、開口部141aに対して、排気還流通路141の延長方向に対向する対向部111bと、を備える。【選択図】図2

Description

本開示は、排気ガスが吸気側に還流するエンジンに関する。
従来、EGR(Exhaust Gas Recirculation)機構を備えたエンジンが普及している。EGR機構では、排気ガスが吸気側に還流する。コレクタ部には、吸気通路が接続される。吸気通路には、排気還流通路が接続される。EGRガスは、排気還流通路から吸気通路に流入する。コレクタ部には、複数の分岐後通路が接続される。コレクタ部に流入した空気とEGRガスは、複数の分岐後通路に接続された各シリンダに導かれる。
特許文献1に記載のエンジンでは、吸気通路は、分岐後通路に対して直交する向きに延在している。そのため、吸気通路から分岐後通路に向う空気の圧力損失が大きい。特許文献2に記載のエンジンでは、吸気通路は、分岐後通路に対して平行に延在している。すなわち、吸気通路の中心を含む平面を挟んで一方側および他方側に少なくとも1つずつ、分岐後通路が形成される。
特許第3464110号公報 特開2016−70187号公報
例えば、上記の特許文献2に記載された配置では、特許文献1に記載された配置よりも、吸気通路から分岐後通路に向う空気の圧力損失が抑えられる。しかし、吸気通路から分岐後通路に向う空気の流れが乱され難いため、空気とEGRガスとが混合され難い。そのため、シリンダごとに流入するEGRガスの量のバラツキが大きくなる。その結果、EGRガスの流入量が少ないシリンダでは、NOx(窒素酸化物)の排出量が増加してしまう。
本開示は、このような課題に鑑み、空気とEGRガスとの混合を促進し、NOxの排出量を減少させることが可能なエンジンを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係るエンジンは、吸気通路と、吸気通路の中心を含む平面を挟んで一方側および他方側に少なくとも1つずつ形成され、吸気通路およびシリンダと連通する分岐後通路と、吸気通路のうち、平面より一方側に形成され、排気還流通路が開口する開口部と、吸気通路に設けられ、平面より他方側に位置し、開口部に対して、排気還流通路の延長方向に対向する対向部と、を備える。
吸気通路と、複数の分岐後通路とを連通するコレクタ部と、排気還流通路のうち、開口部より上流側と、コレクタ部のうち、平面より一方側とを連通する連通部と、を備えてもよい。
連通部は、排気還流通路とコレクタ部との間の隔壁を貫通する貫通孔であってもよい。
連通部は、排気還流通路とコレクタ部との間の隔壁に設けられ、開口部から排気還流通路の上流側に延在する切り欠きであってもよい。
分岐後通路は、吸気通路の延長方向に沿って延在してもよい。
本開示によれば、空気とEGRガスとの混合を促進し、NOxの排出量を減少させることが可能となる。
エンジンの概略的な構成を説明するための図である。 本実施形態のエンジンの部分断面図である。 比較例を説明するための図である。 第1変形例のエンジンの部分断面図である。 第2変形例のエンジンの部分断面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、エンジン1の概略的な構成を説明するための図である。図1では、エンジン1のシリンダ2をシリンダヘッド3側(上死点側)から見た図を示す。図1に示すように、エンジン1はシリンダ2を備える。シリンダ2は、図1中、シリンダヘッド3の奥側に位置するシリンダブロック4内部に、複数(図1に示す一例では4つ)設けられる。シリンダ2は、複数であれば、2つ、3つ、または、5つ以上であってもよい。図1では、4つのシリンダ2が一列に配列される例を示す。シリンダ2の端部にはシリンダヘッド3が設けられる。シリンダヘッド3には、不図示の吸気ポートおよび排気ポートが形成される。
インテークマニホールド100は、分岐前配管部110、コレクタ部120、分岐後配管部130、EGR下流配管部140を有する。分岐前配管部110、コレクタ部120、分岐後配管部130、EGR下流配管部140は、例えば、一体成型されてもよいし、それぞれ、または、一部が、別体に成型されて、組み立てられてもよい。
分岐前配管部110は、不図示のエアクリーナに接続される。コレクタ部120は、分岐前配管部110および分岐後配管部130に接続される。分岐後配管部130は、シリンダヘッド3の吸気ポートに接続される。分岐後配管部130は、シリンダ2ごとに設けられる。図1では、4つのシリンダ2に対応して、4つの分岐後配管部130が設けられる例を示す。エンジン1の外部から吸入された空気は、エアクリーナによってろ過された後、分岐前配管部110に導かれる。
分岐前配管部110からコレクタ部120に流入した空気は、それぞれの分岐後配管部130に分流して、シリンダ2に流入する。シリンダ2内に流入した空気は、シリンダ2内に噴射された燃料と混合して混合気となり、混合気が燃焼する。混合気の燃焼圧により、ピストンがシリンダ2内を摺動して、不図示のクランクシャフトを回転させる。
エキゾーストマニホールド5は、合流前配管部5a、合流部5b、合流後配管部5cを有する。
合流前配管部5aは、シリンダヘッド3の排気ポートに接続される。合流前配管部5aは、シリンダ2ごとに設けられる。図1では、4つのシリンダ2に対応して、4つの合流前配管部5aが設けられる例を示す。合流部5bには、それぞれの合流前配管部5a、および、合流後配管部5cが接続される。各シリンダ2において、燃焼により生じた排気ガスは、それぞれの合流前配管部5aを通って合流部5bで合流する。合流した排気ガスは、合流後配管部5cから、例えば、触媒やフィルタなどの浄化装置に導かれる。浄化装置で浄化された排気ガスは、エンジン1の外部に排出される。
また、合流部5bには、EGR配管6の一端が接続される。EGR配管6の他端は、EGR下流配管部140に連結される。合流部5bに流出した排気ガスの一部は、EGR配管6およびEGR下流配管部140を通って、分岐前配管部110(または、コレクタ部120)に還流する。以下、還流する排気ガスをEGR(Exhaust Gas Recirculation)ガスという。
図2は、本実施形態のエンジン1の部分断面図である。図2では、エンジン1のうち、吸気側の一部を示す。図2では、分岐前配管部110、コレクタ部120、分岐後配管部130、および、EGR下流配管部140を切断する面による断面を示す。
図2に示すように、分岐前配管部110の内部には、吸気通路111が形成される。複数の分岐後配管部130の内部には、それぞれ分岐後通路131が形成される。分岐後通路131はシリンダ2に連通する。コレクタ部120の内部空間Sは、吸気通路111と分岐後通路131とを連通させる。EGR下流配管部140の内部には、排気還流通路141が形成される。
図2中、吸気通路111の中心を含む平面Aを一点鎖線で示す。図2では、平面Aが、例えば、複数の分岐後配管部130の配列方向に垂直な場合を例に挙げる。図2に示すように、分岐後通路131(分岐後配管部130)は、平面Aを挟んで、一方側(EGR下流配管部140側、図2中、右側)と、他方側(EGR下流配管部140と反対側、図2中、左側)に2つずつ形成される。
ここでは、分岐後通路131は、平面Aを挟んで、一方側と他方側に2つずつ形成される場合について説明した。ただし、分岐後通路131は、平面Aを挟んで、一方側と他方側に少なくとも1つずつ形成されればよい。また、平面Aが、複数の分岐後配管部130の配列方向に垂直な場合を例に挙げて説明した。ただし、分岐後配管部130が、吸気通路111の中心(中心軸)を含む任意の平面を挟んで、一方側と他方側に少なくとも1つずつ形成されればよい。
分岐後通路131は、吸気通路111の延長方向に沿って延在する。この場合、吸気通路111から(コレクタ部120を介して)分岐後通路131に流れ込む空気の圧力損失が低減する。ただし、吸気通路111に対して、分岐後通路131が斜めに延在してもよい。また、吸気通路111と分岐後通路131は、シリンダヘッド3側から(図1の視点で)見たとき、大凡平行である。吸気通路111と分岐後通路131は、吸気通路111と分岐後通路131を切断する断面(図2に示す断面)において、大凡平行である。ただし、図1の視点で見たとき、または、図2に示す断面において、吸気通路111に対して、分岐後通路131が斜めに延在してもよい。
排気還流通路141(EGR下流配管部140)は、平面Aより一方側(図2中、右側)に位置する。排気還流通路141のうち、吸気通路111に開口する開口部141aは、吸気通路111のうち、平面Aより一方側(図2中、右側)に形成される。
排気還流通路141は、吸気通路111に対して直交する。ただし、排気還流通路141は、吸気通路111に対して直交せず、直角以外の傾斜角であってもよい。排気還流通路141は、複数の分岐後通路131の配列方向(図2中、左右方向)に平行に延在する。ただし、排気還流通路141は、複数の分岐後通路131の配列方向に対して、傾斜してもよい。
インテークマニホールド100のうち、EGR下流配管部140(排気還流通路141)と、コレクタ部120(内部空間S)との間には、隔壁101が形成される。排気還流通路141と内部空間Sとは、隔壁101によって隔てられている。
隔壁101には、連通部102が形成される。連通部102は、排気還流通路141のうち、開口部141aより上流側と、コレクタ部120の内部空間Sのうち、平面Aより一方側(排気還流通路141側、図2中、右側)とを連通する。ここでは、連通部102は、隔壁101を貫通する貫通孔である。連通部102は、隔壁101を、排気還流通路141からコレクタ部120の内部空間Sまで貫通する。
ここで、複数の分岐後通路131を、図2中、右側から分岐後通路131a、分岐後通路131b、分岐後通路131c、分岐後通路131dと称する。分岐後通路131aは、平面Aから一方側に最も離隔する。分岐後通路131bは、平面Aと分岐後通路131aとの間に位置する。分岐後通路131cは、平面Aと分岐後通路131dとの間に位置する。分岐後通路131dは、平面Aから他方側に最も離隔する。
連通部102は、隔壁101のうち、分岐後通路131aの延長上と、分岐後通路131bの延長上との間に形成される。連通部102は、コレクタ部120のうち、分岐後通路131aと分岐後通路131bの間の内壁120aに対向する。
吸気通路111(分岐前配管部110)の内壁111aのうち、コレクタ部120近傍には、対向部111bが形成される。対向部111bは、平面Aより他方側(EGR下流配管部140と反対側、図2中、左側)に位置する。対向部111bは、開口部141aに対して、排気還流通路141の延長方向(図2中、矢印で示す)に対向する。
コレクタ部120のうち、平面Aより一方側(排気還流通路141側、図2中、右側)を第1部分121とし、平面Aより他方側(EGR下流配管部140と反対側、図2中、左側)を第2部分122とする。第1部分121は、第2部分122よりも、図2中、上側(吸気通路111側、分岐後通路131と反対側)に突出している。
すなわち、第1部分121のうち、図2中、上側の内壁121a(隔壁101)は、第2部分122のうち、図2中、上側の内壁122aよりも、図2中、上側に位置する。内壁122aは、内壁121aより、分岐後通路131に近い。内部空間Sのうち、第1部分121側は、内部空間Sのうち、第2部分122側より容積が大きい。
図3は、比較例を説明するための図である。図3に示すように、比較例では、上述した実施形態の対向部111bが形成されていない。すなわち、排気管流通路Laの開口部Lbは、吸気通路Lcの内壁Ldに対して、排気管流通路Laの延長方向に対向しない。
吸気通路Lcと分岐後通路Leが平行に延在しており、吸気通路Lcから分岐後通路Leに向う空気の流れが乱され難い。そのため、空気とEGRガスとが混合され難い。EGRガスは、図3中、左側に向かって流れる。そのため、図3中、右側の分岐後通路Leは、左側の分岐後通路Leより、EGRガスの濃度が低くなる傾向がある。このように、シリンダ2ごとに流入するEGRガスの量のバラツキが大きくなる。その結果、EGRガスの流入量が少ないシリンダ2では、NOx(窒素酸化物)の排出量が増加してしまう。
本実施形態では、上記のように、対向部111bが形成されているため、空気とEGRガスの混合が促進される(均一化が図られる)。シリンダ2ごとに流入するEGRガスの量のバラツキが抑えられる。その結果、NOxの排出量が抑制される。ここでは、対向部111bが、吸気通路111(分岐前配管部110)の内壁111aに形成される場合について説明した。この場合、空気の圧力損失が抑制される。ただし、対向部111bは、内壁111aと別体であってもよい。対向部111bは、吸気通路111に形成され、開口部141aに対して、排気還流通路141の延長方向に対向すればよい。
また、連通部102を設けることで、排気還流通路141を流れるEGRガスの一部が、連通部102を通ってコレクタ部120の第1部分121側に流入する。その結果、EGRガスの流入量が比較的少なくなり易い分岐後通路131a、分岐後通路131bに、EGRガスが供給され易くなる。こうして、EGRガスのさらなる均一化が図られる。
図4は、第1変形例のエンジン1aの部分断面図である。図4では、第1変形例における図2に対応する位置の断面を示す。上述した実施形態では、連通部102が貫通孔である場合について説明した。図4に示すように、第1変形例では、連通部202は、隔壁101に設けられる切り欠きである。連通部202は、開口部141aから排気還流通路141の上流側に延在する。連通部202は、例えば、コレクタ部120のうち、分岐後通路131aと分岐後通路131bの間の内壁120aに対向する位置まで延在する。ただし、連通部202は、内壁120aに対向する位置まで延在せずともよい。連通部202は、隔壁101のうち、分岐後通路131aの延長上まで延在してもよい。
排気還流通路141を流れるEGRガスの一部は、連通部202を通ってコレクタ部120の第1部分121側に流入する。その結果、EGRガスのさらなる均一化が図られる。
図5は、第2変形例のエンジン1bの部分断面図である。図5では、第2変形例における図2に対応する位置の断面を示す。第2変形例では、対向部311bは、内壁122a(コレクタ部120、シリンダ2、分岐後通路131)に近づくほど、平面A側(排気還流通路141側、図5中、右側)に近づく向きに傾斜している。対向部311bは、内壁122a側が開口部141a側に向かって突出している。
対向部311bが傾斜しているため、EGRガスは、対向部311bにガイドされて、第1部分121側に導かれ易くなる。その結果、EGRガスのさらなる均一化が図られる。
以上、添付図面を参照しながら本開示の実施形態について説明したが、本開示はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上述した実施形態および各変形例では、連通部102、202が設けられる場合について説明した。ただし、連通部102、202は必須の構成ではない。
本開示は、排気ガスが吸気側に還流するエンジンに利用することができる。
1 エンジン
1a エンジン
1b エンジン
2 シリンダ
101 隔壁
102 連通部
111 吸気通路
111b 対向部
120 コレクタ部
131 分岐後通路
131a 分岐後通路
131b 分岐後通路
131c 分岐後通路
131d 分岐後通路
141 排気還流通路
141a 開口部
202 連通部
311b 対向部
A 平面

Claims (5)

  1. 吸気通路と、
    前記吸気通路の中心を含む平面を挟んで一方側および他方側に少なくとも1つずつ形成され、前記吸気通路およびシリンダと連通する分岐後通路と、
    前記吸気通路のうち、前記平面より前記一方側に形成され、排気還流通路が開口する開口部と、
    前記吸気通路に設けられ、前記平面より前記他方側に位置し、前記開口部に対して、前記排気還流通路の延長方向に対向する対向部と、
    を備えるエンジン。
  2. 前記吸気通路と、複数の前記分岐後通路とを連通するコレクタ部と、
    前記排気還流通路のうち、前記開口部より上流側と、前記コレクタ部のうち、前記平面より前記一方側とを連通する連通部と、
    を備える請求項1に記載のエンジン。
  3. 前記連通部は、前記排気還流通路と前記コレクタ部との間の隔壁を貫通する貫通孔である請求項2に記載のエンジン。
  4. 前記連通部は、前記排気還流通路と前記コレクタ部との間の隔壁に設けられ、前記開口部から前記排気還流通路の上流側に延在する切り欠きである請求項2に記載のエンジン。
  5. 前記分岐後通路は、前記吸気通路の延長方向に沿って延在する請求項1から4のいずれか1項に記載のエンジン。
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