JP2018537997A - ヒト乳ペプチドを含む調製乳 - Google Patents

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Abstract

1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドを含有する調製乳組成物。【選択図】図6

Description

本発明は、ヒト母乳の組成を綿密に模倣する調製乳組成物(infant formula composition)に関する。特に、本発明は、ベータカゼインタンパク質由来のヒトベータカゾモルフィンペプチドを含有する調製乳組成物に関する。
少なくとも一生の最初の6ヵ月間、好ましくはさらに6〜12ヵ月間の母乳栄養の幼児への利益は、十分に確立されている。ヒトの母乳は、幼児を感染症から保護することならびに糖尿病、肥満および喘息を含む健康問題の発生率を低減することが知られている。母乳で育てられた幼児の腸内細菌叢全体が、抗感染特性を提供し、免疫系の生後発達に関する重要な刺激因子であることは、広く受け入れられている。母乳は、一般に新生児に関する最高の栄養源であると考えられている。しかし、多くの母親が彼女らの乳児に母乳を与えることができないことも、周知であり、従って、乳児に与えるための調製乳(調乳(milk formula)としても知られている)の使用が、好まれ、ある場合には、唯一の選択肢である。
成熟したヒトの乳は、3〜5%の脂肪、0.8〜0.9%のタンパク質、6.9〜7.2%の炭水化物(ラクトースとして計算される)、および0.2%の無機成分を含有する。主なヒト乳タンパク質は、乳清およびカゼインである。これらのタンパク質のバランスが、急速かつ容易な消化を可能にする。乳清タンパク質の濃度は、泌乳初期から低下し、下がり続ける。これらの変化は、結果として泌乳初期における約90:10、成熟乳における60:40、そして泌乳後期における50:50の乳清/カゼイン比をもたらす。ヒト乳の主なタンパク質は、ウシベータカゼインに相同性のカゼイン、アルファラクトアルブミン、ラクトフェリン、免疫グロブリンIgA、リゾチーム、および血清アルブミンである。ヒト乳の必須アミノ酸パターンは、ヒト幼児に最適であることが分かっている必須アミノ酸パターンに非常によく似ている。
調製乳の組成は、産後おおよそ1〜3ヵ月の時点のヒト母乳に基づくように設計されている。最も一般的に用いられる調製乳は、タンパク質源として牛乳からの精製された乳清およびカゼイン、脂肪源として植物油のブレンド、炭水化物源としてラクトース、ビタミン−無機物混合物、ならびに製造業者に応じた他の成分を含有する。加えて、一部の調製乳は、大豆を牛乳の代わりにタンパク質源として使用し、一部の調製乳は、他のタンパク質に対してアレルギーのある幼児のためにその構成アミノ酸へと加水分解されたタンパク質を使用している。ヒト母乳を除くと、調製乳は、(牛乳、ヤギ乳、または変更された組成の調製補完乳(follow−on formulae)とは対照的に)医学界が1歳未満の幼児に関して栄養的に許容可能であると考える唯一の他の乳製品である。
牛乳は、典型的には1リットルあたり約30グラムのタンパク質を含む。カゼインは、そのタンパク質の最大の構成要素(80%)を構成し、ベータカゼインは、そのカゼインの約37%を構成する。過去20年間に、カゼインタンパク質、特にベータカゼインがいくつかの健康障害に関与していることを示す一連の証拠が、増えてきている。
ベータカゼインファミリーは、いくつかのバリアントを含み、それは、通常A1、A2、A3、B、C、D、E、F、G、H等として知られている。A1ベータカゼインおよびA2ベータカゼインは、ほとんどのヒトの集団において消費される乳中の主なベータカゼインである。出願人および他の者は、以前に、乳および乳製品中のA1ベータカゼインの消費ならびにI型糖尿病(国際公開第1996/014577号)、冠動脈性心疾患(国際公開第1996/036239号)および神経障害(国際公開第2002/019832号)を含む特定の健康状態の発生率の間の関連を決定している。さらに、出願人は、A1ベータカゼインおよび腸炎症(国際公開第2014/193248号)、ラクトース不耐性(国際公開第2015/005804号)、および高血糖値(国際公開第2015/026245号)の間の関連を示している。
A1ベータカゼインは、A2ベータカゼインと1個のアミノ酸により異なる。ヒスチジンアミノ酸が、A1ベータカゼインの209アミノ酸配列の67位に位置している一方、プロリンが、A2ベータカゼインの同じ位置に位置している。しかし、この1個のアミノ酸の違いは、腸内でのベータカゼインの酵素消化に決定的に重要である。67位におけるヒスチジンの存在は、ベータカゾモルフィン−7(BCM−7)として知られる7アミノ酸を含むタンパク質断片が酵素消化で生成されることを可能にする。従って、BCM−7は、A1ベータカゼインの消化産物である。A2ベータカゼインの場合、67位はプロリンにより占められており、それは、その位置におけるアミノ酸結合の切断を妨げる。BCM−7は、A2ベータカゼインの消化産物ではない。
全てのベータカゼインは、そのベータカゼインが67位においてプロリンを有するかまたはヒスチジンを有するかに基づいてA1型またはA2型として分類されることができる。従って、ベータカゼインのA1型は、A1、B、C、GおよびHベータカゼインを含み、一方でベータカゼインのA2型は、A2、A3、D、EおよびFベータカゼインを含む。従って、A1型ベータカゼインは、消化の際にBCM−7を生成することができる。A2型ベータカゼインは、BCM−7を生成することができない。
ベータカゾモルフィン(BCM)は、ベータカゼイン由来の生物学的に活性なオピオイドペプチドである。乳中に存在するプロテアーゼ酵素は、摂取の前および消化の間にベータカゼインからBCMを遊離させることが知られている。BCMは、ペプチド鎖の長さにおいて異なり、例えばBCM−4は、4アミノ酸を含み、一方でBCM−7は、7アミノ酸を含む。全てのBCMは、オピオイド活性を有するが異なる親和性を有するようである。一般に、BCMがより短いほど、オピオイド受容体に関する親和性はより強い。ウシBCMは、ヒトBCMに対して構造的に類似しているが、同一ではない。例えば、ウシおよびヒトBCM−7は、ペプチドの4および5位の2アミノ酸により異なる。これらの構造的な違いは、BCM−7のオピオイド活性に影響を及ぼす。ウシBCMは、ヒトBCMよりも少なくとも10倍強力である(すなわち、ミューオピオイド受容体に対するより大きい結合親和性を有する)ことが示されている。
国際公開第1996/014577号 国際公開第1996/036239号 国際公開第2002/019832号 国際公開第2014/193248号 国際公開第2015/005804号 国際公開第2015/026245号
出願人は、ここで、ヒトBCM−7(hBCM−7)がウシBCM−7(bBCM−7)と比較して優先的な神経原性作用を示し、従ってbBCM−7と比較して脳の成長および発達に対してプラスの作用を有することを見出している。従って、ヒトBCM−7および/またはヒトBCM−7に対するペプチド前駆体を含有する調製乳は、幼児の健康および発達に有益であろうことが、予想される。
従って、本発明は、ヒト母乳中に存在するペプチドの、調製乳組成物中への組み込みに基づく。これらのペプチドは、好ましくは(それらに限定されないが)hBCM−5、hBCM−7ならびにhBCM−5およびhBCM−7の前駆体であるペプチドである。関連する利益は、脳の成長および発達ならびに向上した免疫系の発達を含む。
従って、1種類以上のヒトベータカゾモルフィンもしくはそれらの生物学的前駆体を含有する調製乳組成物を提供すること、または少なくとも既存の組成物に対する有用な代替物を提供することが、本発明の目的である。
発明の概要
本発明の第1側面において、1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドを含有する調製乳組成物が、提供される。その1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドは、BCM−4〜BCM−24のいずれであることもできるが、好ましくはBCM−5および/またはBCM−7である。
第2側面において、成分混合物に1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドを添加する工程を含む、調製乳組成物を調製するための方法が、提供される。
別の側面において、本発明の調製乳組成物の幼児のための食品としての使用が、提供される。
別の側面において、1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドの、調製乳組成物の調製における使用が、提供される。
図1は、ウシA1ベータカゼイン、ウシA2ベータカゼインおよびヒトベータカゼインの部分的なアミノ酸配列を示す。 図2は、ヒトBCM−7(hBCM−7)およびウシBCM−7(bBCM−7)の間の遺伝子発現(DET)および遺伝子プロモーターのメチル化レベル(DMT)の対照的なパターンを描写するベン図AおよびBを示す。 図3Aは、広範囲にわたる神経細胞分化を示す、生理食塩水対照で処理された胎児幹細胞を拡大した画像である。 図3Bは、広範囲にわたる神経細胞増殖を示す、1μMモルヒネで処理された胎児幹細胞を拡大した画像である。 図3Cは、bBCM−7と比較してより高度な神経細胞分化を示す、1μM hBCM−7で処理された胎児幹細胞を拡大した画像である。 図3Dは、hBCM−7と比較してより少ない神経細胞分化を示す、1μM bBCM−7で処理された胎児幹細胞を拡大した画像である。 図4は、hBCM−7、bCM−7およびbBCM−9に関するGSH:GSSG比を示す。 図5は、hBCM−7、bCM−7およびbBCM−9に関するSAM/SAH比を示す。 図6は、hBCM−7、bCM−7およびbBCM−9に関するCpGメチル化レベルを示す。
本発明は、ヒトベータカゾモルフィン(BCM)、特にBCM−5、BCM−7および/または前駆体ペプチドを含有する調製乳組成物に関する。
用語“ベータカゾモルフィン”は、乳タンパク質ベータカゼインの消化に由来する任意のペプチドを意味する。
用語“調製乳”は、通常は粉末(水と混合される)または液体(追加の水を用いる、または用いない)からの哺乳瓶栄養補給(bottle−feeding)またはカップ栄養補給(cup−feeding)のために調製された、乳児および12月齢未満の幼児への栄養補給のために設計された製造食品を意味する。米国連邦食品・医薬品・化粧品法(FFDCA)は、調製乳を“そのヒト乳の模倣またはヒト乳に関する完全もしくは部分的な代替物としての適切性の理由により、幼児のための食品としてのみの特別な食事使用のためのものであると主張されている、またはそう表現されている食品”と定義している。調製乳は、おおよそ産後1〜3ヵ月前後の時点のヒトの母乳に基づくように設計されている。最も一般的に用いられる調製乳は、タンパク質源としての精製された牛乳の乳清およびカゼイン、脂肪源としての植物油のブレンド、炭水化物源としてのラクトース、ビタミン−無機物混合物、ならびに製造業者に応じた他の成分を含有する。
用語“前駆体ペプチド”は、消化されて、もしくは他の方法で変換されて、もしくは分解されて別のペプチドになることができる、または別のペプチドの構造的類似体である任意のペプチドを意味する。典型的には、前駆体ペプチドのアミノ酸鎖は、1ヵ所以上で切断されてより少ないアミノ酸残基を有するペプチドを生成する。例えば、BCM−9およびBCM−11は、BCM−5に関する前駆体ペプチドである。特定のペプチドの“構造的類似体”は、その特定のペプチドと同じ生物学的機能を有するがその特定のペプチドと異なる構造を有する任意のペプチドまたはペプチド模倣物を含む。
“粉ミルク”または“乾燥乳”とも呼ばれる用語“粉乳”は、蒸発して乾燥し、粉末として形成されている、または粉末を形成するように処理されている乳を意味する。
上記のように、ウシベータカゼインは、A1ベータカゼインおよびA2ベータカゼインとして分類されることができる。これらの2種類のタンパク質は、ほとんどのヒトの集団において消費される乳中の主なベータカゼインである。A1ベータカゼインは、A2ベータカゼインと1個のアミノ酸により異なる。ヒスチジンアミノ酸が、A1ベータカゼインの209アミノ酸配列の67位に位置している一方、プロリンが、A2ベータカゼインの同じ位置に位置している。しかし、この1個のアミノ酸の違いは、腸内でのベータカゼインの酵素消化に決定的に重要である。67位におけるヒスチジンの存在は、ベータカゾモルフィン−7(BCM−7)として知られる7アミノ酸を含むタンパク質断片が酵素消化で生成されることを可能にする。従って、BCM−7は、A1ベータカゼインの消化産物である。A2ベータカゼインの場合、67位は、プロリンにより占められており、それは、その位置におけるアミノ酸結合の切断を妨げる。従って、BCM−7は、A2ベータカゼインの消化産物ではない。
他のベータカゼインのバリアント、例えばBベータカゼインおよびCベータカゼインも、67位においてヒスチジンを有し、他のバリアント、例えばA3、DおよびEは、67位においてプロリンを有する。しかし、これらのバリアントは、欧州起源の雌牛からの乳中に非常に低いレベルでしか存在しないか、または全く存在しない。従って、本発明の文脈において、用語“A1ベータカゼイン”は、67位においてヒスチジンを有する任意のベータカゼインを指し、用語“A2ベータカゼイン”は、67位においてプロリンを有する任意のベータカゼインを指す。
BCM−5およびBCM−7は、BCMの内でもより重要であると考えられている。それらは、オピエート受容体に関する最高の親和性を有し、従ってBCMペプチドの内で最も研究されている。ヒト母乳中のBCM−5およびBCM−7の存在が、研究されてきた(Jarmolowska et al., Peptides, 2007, 28, 1982-1986)。初乳において、BCM−5(5倍高い)およびBCM−7(8倍高い)両方の、成熟乳におけるよりも有意に高い濃度が、見出された。ヒト母乳中に存在するBCM−5の量は、約5μg/L(初乳)〜約0.5μg/L(4ヵ月)の範囲であることが分かり、BCM−7に関しては、約3μg/L(初乳)〜約0.3μg/L(4ヵ月)の範囲であることが分かった。初乳において、BCM−5およびBCM−7は、おおよそ1.6:1の比率で存在することが分かり、分娩から1ヵ月の時点で収集された乳中ではおおよそ2.5:1、分娩から4ヵ月の時点で収集された乳中ではおおよそ1.7:1であった。BCMは、プロリンに富むため、それらは、ほとんどのプロテアーゼによる攻撃に対して高度に耐性である。これは、BCMが未変化の形態で腸に到達し、腸粘膜に影響を及ぼすことができることを意味する。出生後の最初の12日間における腸粘膜および免疫系の未成熟性は、この期間の間の腸の生体分子に対する透過性が高いことを意味する。BCM−5およびBCM−7の初乳中の高いレベルは、それらが胃腸管に影響を及ぼし得るだけでなく、腸障壁を通過して全身循環に入った後に生物全体にも影響を及ぼし得ることを、示している。
図1を見れば理解できるように、ヒトベータカゼインは、ウシA1ベータカゼインまたはA2ベータカゼインのいずれとも同じではない。より詳細には、BCM−7をコードしている配列は、種の間で異なる。従って、これらのペプチドは、差次的作用を有する。
出願人は、ウシBCMおよびヒトBCMの間の機能的な違いを研究しており、特定のヒトBCMは、それらのウシの対応物と比較して重要である可能性のある有益な特徴を有することを、見出した。研究の結果は、調製乳の製造、特に幼児における腸の発達、脳の成長および発達、ならびに免疫系の発達のための調製乳におけるヒトBCMの使用に関する重要な示唆を有する。
従って、本発明は、1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドを含有する調製乳組成物を提供する。その1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドは、BCM−4〜BCM−24のいずれ(すなわち、BCM−4、BCM−5、BCM−6、BCM−7、BCM−8、BCM−9、BCM−10、BCM−11、BCM−12、BCM−13、BCM−14、BCM−15、BCM−16、BCM−17、BCM−18、BCM−19、BCM−20、BCM−21、BCM−22、BCM−23、およびBCM−24のいずれか1つ)であることもできるが、好ましくはBCM−5および/またはBCM−7である。前駆体ペプチドは、BCM−4、BCM−5、BCM−6、BCM−7、BCM−8、BCM−9、BCM−10、BCM−11、BCM−12、BCM−13、BCM−14、BCM−15、BCM−16、BCM−17、BCM−18、BCM−19、BCM−20、BCM−21、BCM−22、BCM−23、およびBCM−24のいずれか1つの構造的類似体を含む群から選択されることができる。
本発明のある態様において、組成物は、牛乳に由来するベータカゼインをさらに含み、ここで、乳の総ベータカゼイン含有率は、少なくとも50%w/w A2ベータカゼイン、好ましくは少なくとも90%w/w A2ベータカゼイン、例えば少なくとも91%、少なくとも95%、少なくとも98%、少なくとも99%、またはさらには100%w/w A2ベータカゼインを含む。
ベータカゼインバリアントは、A2ベータカゼインであることが好ましいが、A2ベータカゼインは、任意のA2型ベータカゼインバリアント、すなわちベータカゼインアミノ酸配列の67位においてプロリンを有するA2、A3、D、EおよびFベータカゼインのいずれであることもできることは、理解されるべきである。本発明のある態様において、牛乳は、ベータカゼインA2A2遺伝子型を有することが知られている雌牛から得られる。
主に、または排他的にA2ベータカゼインであるベータカゼインを含む(すなわちA1ベータカゼインをほとんどまたは全く含有しない)乳は、まず雌牛をベータカゼイン遺伝子に関して遺伝子型決定し、それらの乳中でA2ベータカゼインを生成し他のベータカゼインを生成しない能力を有する雌牛(すなわちA2A2対立遺伝子を有する雌牛)を同定し、そしてそれらの雌牛から乳を得ることにより、得られることができる。その方法論は、国際公開第1996/036239号において一般的に記載されており、動物遺伝子型決定、群れの形成ならびに牛乳の生産および供給の分野の当業者により認識および理解されているであろう。
本発明の調製乳中に組み込まれるべきヒトBCMは、任意の既知の標準的技法により調製されることができる。これらの技法は、化学合成、組み換えDNA技法、およびヒト母乳からのペプチドの単離を含む。
実施例1において示されるように、両方が両方ともエクソルフィン(exorphins)として一般化されているにもかかわらず、bBCM−7およびhBCM−7は、短期および長期遺伝子発現のパターンに対する対照的な作用を有する。
出願人は、hBCM−7およびbBCM−7の影響下でのゲノムワイドな後成的変化を調べた。これらの2種類のペプチドおよびモルヒネにより誘導される機能的経路および遺伝子ネットワークの変化を調べるため、DNAメチル化MBD−seqおよびDNAマイクロアレイデータが、収集された。対照SH−SY5Y神経芽細胞腫細胞ならびに1μM hBCM−7、bBCM−7またはモルヒネで4時間処理された細胞が、調べられた。モルヒネは、陽性オピオイド作用対照の役目を果たした。
全ゲノムDNAのMBD−seqは、0.1未満のFDRにより定義される差次的にメチル化されたプロモーターの転写産物(DMT)を明らかにした。マイクロアレイデータは、1.5以上の倍率変化および0.05以下の生p値(raw p−value)により定義される差次的に発現された転写産物(DET)を明らかにし、それは、遺伝子領域および非コード領域の両方からの差次的にメチル化/転写された遺伝子を含んでいた。
図2におけるベン図は、1μMモルヒネ、bBCM−またはhBCM−7で4時間処理されたSH−SY5Yヒト神経芽細胞腫細胞(n=5)におけるDETおよびDMTのパターンにおける重複および対比を示す。遺伝子発現は、ゲノムワイドマイクロアレイにより分析されてDETのリストを生成した(図A)。DNAメチル化は、MBD−seqにより分析されて、DMTのリストをもたらした(図B)。DMTおよびDETは、未処理対照と比較した処置群の1以上により引き起こされた重複する転写産物変化を図説するためにプロットされた。DETに関して、N=3;倍率変化≧1.5;生p≦0.05。DMTに関して、N=5、FDR<0.1。
実施例2は、hBCM−7およびbBCM−7の、神経細胞性幹細胞(NSC)の成長および分化に対する対照的な作用を示し、bBCM−7は、モルヒネ対照に対してより比較可能であり、hBCM−7は、より高いレベルの細胞分化を示している。hBCM−7の投与は、bBCM−7を含む試験された他のオピオイドペプチドの投与が促進したよりも大きい程度までNSCの神経発生を促進した。この作用は、hBCM−7が3dpp(蒔いた後の日数)に開始して1日間投与された際に、最も明らかであった。
実施例3は、オピオイドペプチド(モルヒネ、bBCM−7、hBCM−7、およびbBCM−9)の、3dppにおける分化しているNSCの細胞内チオールレベル(GSG:GSSH比)への作用を示す。bBCM−7またはモルヒネの投与は、GSH/GSSG比を有意に増大させ(図4)、SAM/SAH比を有意に低下させた(図5)。対照的に、これらの比率のいずれも、hBCM−7またはbBCM−9により影響を受けなかった。全ての4種類のペプチドは、対照細胞におけるレベルと比較してCpGメチル化を減少させる傾向があり、hBCM−7は、bBCM−9と比較可能であり、対照およびbBCM−7の両方と顕著に異なっていた(図6)。酸化還元状態、ならびに抗酸化物質、例えばGSHの細胞内レベルおよび供与体SAMレベルの形態でのメチル化能力は、NSC分化のプロセスへの重要な寄与因子である。
hBCM−7および(A2ベータカゼインに由来する)bBCM−9の間の機能的類似性は、ヒトBCMが調製乳組成物中の成分として有益であるだけでなく、組成物の粉乳基剤が好ましくはA2ベータカゼイン(または任意のA2型のベータカゼイン)をその主な、または唯一のベータカゼイン構成要素として有する乳に由来するべきであることを、強く示すものである。相当量のA1ベータカゼイン(またはいずれかのA1型のベータカゼイン)を含有する乳に由来する粉乳は、避けられるべきである。
hBCM−7およびbBCM−7の差次的作用の基礎となる機序は、不明であるが、bBCM−7がNSC上で発現しているμオピエート受容体に対してより強いアゴニスト活性を有し、酸化還元およびメチル化状態におけるより大きい変化を引き起こしている可能性がある。これらの差次的作用は、乳児期における人工栄養と比較して母乳栄養の健康上の利益に寄与する可能性もある。
本発明の調製乳組成物は、任意の既知の製造プロセスを用いて調製されることができる。1種類以上のヒトBCMペプチドまたはその前駆体ペプチドは、プロセスにおける任意の適切な段階において添加されることができる。
粉末状調製乳は、任意の標準的な方法により、典型的には乾式ブレンドプロセスまたは湿式混合/噴霧乾燥プロセスを用いて製造されることができる。乾式ブレンドプロセスにおいて、成分は、脱水された粉末状形態であり、完全な調製乳製品に必要な多量および微量栄養素の均一なブレンドを達成するために一緒に混合される。次いで、ブレンドされた製品は、大きすぎる粒子および外来物質を除去するために篩を通過させられる。次いで、篩にかけられた製品は、貯蔵のために袋、トート(totes)または裏打ちされたファイバーボードのドラム(drums)に移される。ある場合には、粉末は、直接粉末包装ラインに移される。包装ラインにおいて、粉末は、粉末を缶充填ライン中に供給するフィラーホッパーに移される。充填された缶は、不活性ガスでフラッシュされ、シーム(seamed)され、ラベルを貼られ、コード化され(coded)、ボール箱中に詰め込まれる。
湿式ブレンド/噴霧乾燥プロセスにおいて、成分は、一緒にブレンドされ、均質化され、低温殺菌され、噴霧乾燥されて粉末状の製品を生成する。成分は、大きいバッチで水とブレンドされ、次いで低温殺菌のために熱交換器へとポンプで送られる。液体は、通常は均質化され、任意の熱感受性微量栄養素(例えばビタミン類、アミノ酸および脂肪酸)が、添加される。液体は、それを蒸発器に通すことにより濃縮されることができ、またはそれは、直接噴霧乾燥機にポンプで送られることができる。噴霧乾燥の後、製品は、粒径を増大させるためおよびその可溶性を向上させるために凝塊形成させられることができる。代替のプロセスにおいて、乳は、ドラム乾燥により乾燥させられることができ、ここで、乳は、加熱されたドラムの表面上に薄膜として適用される。次いで、乳の固体は、削ぎ落とされることができる。凍結乾燥も、用いられることができる。乳の乾燥法および熱処理は、それが処理される際に、粉乳の特性、例えばその冷水中での可溶性、その風味およびその充填密度を変化させる。完成した粉末は、篩を通され、次いで貯蔵のために袋、トートもしくはサイロに移され、または直接粉末包装ラインに移される。
本明細書における先行技術文献へのあらゆる参照は、そのような先行技術が広く知られている、またはその分野における共通の一般的な知識の一部を形成するという自認と考えられるべきではない。
本明細書で用いられる際、単語“含む”、“含むこと”、および類似の単語は、排他的または包括的な意味で解釈されるべきではない。換言すると、それらは、“含んでいるが、それに限定されない”を意味することが、意図されている。
本発明は、以下の実施例への参照によりさらに記載される。特許請求される本発明が、これらの実施例により限定されることは決して意図されていないことは、理解されるであろう。
実施例1:hBCM−7対bBCM−7の短期および長期遺伝子発現に対する対照的な作用。
材料
モルヒネは、Sigma Chemicalsから得られた(カタログ番号M8777、ミズーリ州セントルイス)。BCM−7のヒトおよびウシ形態は、Neopeptide(マサチューセッツ州ケンブリッジ)により委託合成された。SH−SY5Yヒト神経芽細胞腫細胞細胞は、ATCC(登録商標)(バージニア州マナサス)から購入された。
細胞は、10mLのMediatech(バージニア州マナサス)からのアルファ改変最小必須培地(α−MEM)にやはりMediatechからの1%ペニシリン−ストレプトマイシン−ファンギゾンおよびHyClone(ユタ州ローガン)からの10%ウシ胎児血清(FBS)を補ったものを含有する10cm標準組織培養ディッシュ中で、37℃、5%COにおいて増殖性単層として増殖させられた。細胞(継代数4)は、1μM hBCM−7、bBCM−7、モルヒネで4時間処理され、または対照として未処理のままにされた後、RNAまたはDNA抽出が行われた。この濃度は、1μMがEAAT3に媒介されるシステイン取り込みの最大限の阻害をもたらすことを示す以前の用量反応試験に基づいて選択された。
DNAメチル化の分析のための細胞培養からのDNAは、Epigentek(ニューヨーク州ファーミングデール)からのFitAmp(商標)血液および培養細胞DNA抽出キットを用いて単離された。単離されたDNAは、ND−1000 NanoDrop(デラウェア州ウィルミントン)分光光度計を用いて定量化された。RNA転写の分析のための細胞培養からのRNAは、Ambion(テキサス州オースティン)からのRNAqueous(登録商標)−4PCRキットを用いて単離された。単離されたRNAは、DNアーゼで処理された後、ND−1000 NanoDrop分光光度計を用いたRNA定量化が行われた。ゲノムDNAは、Easy DNAキット(Invitrogen K1800−01;ニューヨーク州グランドアイランド)により、細胞株に関する適切なプロトコルを用いて試料から抽出された。
DNAメチル化の測定は、MethylCap−Seqプロトコル(De Meyer et al., PLoS ONE. 2013;8, e59068)を用いて実施された。EdgeR(Robinson et al., Bioinforma Oxf. Engl. 2010;26:139-40)が、条件の間の差次的MBDカバー度(coverage)を有する領域の検出のために用いられた。
マイクロアレイハイブリダイゼーションに関して、それぞれの試料からの500ngの総RNAが、蛍光色素(Cy3;Amersham Biosciences Corp、ニュージャージー州ピスカタウェイ)により、低RNA入力線形増幅標識キット(Agilent Technologies、カリフォルニア州パロアルト)を製造業者のプロトコルに従って用いて標識された。蛍光標識されたcRNAの量および質が、NanoDrop ND−1000分光光度計およびAgilent Bioanalyzerを用いて評価された。製造業者の仕様書に従って、1.6mgのCy3標識されたcRNAが、Agilentヒト全ゲノムオリゴマイクロアレイ(Agilent Technologies, Inc.、カリフォルニア州パロアルト)に対して17時間ハイブリダイズさせられた後、洗浄および走査が行われた。データが、走査された画像から、Feature Extractionソフトウェア(Agilent Technologies, Inc.、カリフォルニア州パロアルト)を用いて抽出された。
対比較(例えばhBCM−7[4時間]対bBCM−7[4時間])が、(1.5以上の倍率変化、0.05以下の生pにおいて)スチューデントのt検定を用いて実施され、差次的に発現された遺伝子のリストを生成した。
統計分析が、Graph Pad Prism(登録商標)バージョン5.01を用いて実施された。独立した手段に関するスチューデントのt検定が、未処理の対照および実験群の間の有意差に関して試験するために用いられた。データは、平均±平均の標準誤差(SEM)として表された。多数のデータの群の間の比較が、一元配置分散分析(ANOVA)、続いてテューキーのポストホック検定を用いて実施され、個々の群の間の違いを決定した。
方法
SH−SY5Y神経芽細胞腫細胞が、1μM hBCM−7およびbBCM−7で処理された。RNAおよびDNAが、4時間後に、処理を伴って、または伴わずに単離された。遺伝子発現における短期の変化を反映する転写変化(DET)が、マイクロアレイアプローチを用いて評価され、CpGメチル化(DMT)状態を通して得られる遺伝子発現に対する長期の作用が、450,000のCpG部位において分析された。両方のエンドポイントからの機能的関与(implications)が、Ingenuity Pathway Analysis 4.0により評価され、KEGG経路分析が、DNAメチル化または転写レベルで有意に変化していた(p<0.05、FDR<0.1)転写産物間の生物学的相互作用を同定するために実施された。結果が、図2において示されている。
実施例2:hBCM−7およびbBCM−7の胎児幹細胞の神経発生に対する対照的な作用
神経細胞性幹細胞の培養
以前に分離および凍結された神経細胞性幹細胞培養物が、適切に解凍、維持および培養された。細胞懸濁液は、DMEM/F12(1:1)、2mM L−グルタミン、1mMピルビン酸ナトリウム、抗生物質/抗真菌剤(Invitrogen、ニューヨーク州グランドアイランド)、0.6%グルコース、25μg/mlインスリン、20nMプロゲステロン、60μMプトレッシン、30nM亜セレン酸ナトリウム(全てSigma、ミズーリ州セントルイスからのもの)、100μg/mlヒトトランスフェリン(Roche、インディアナ州インディアナポリス)、20ng/mlヒト組み換え内皮増殖因子(EGF;RocheまたはInvitrogen、イリノイ州シカゴ)および塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF;Upstate Biotechnology、ニューヨーク州レイクプラシッド)で構成される定義された培地(DF12)中で増殖させられた。細胞は、自由に浮動する凝集体(神経幹細胞塊)として増殖し、3〜4日ごとに機械的解離により継代された。最低4回の継代の後、細胞は、15μg/mlポリL−リジン(Sigma)でコートされた8ウェルガラススライドチャンバー(Nalge Nunc International、イリノイ州ネーパーヴィル)上に18,000細胞/cmの密度で蒔かれた。培養物は、DF12およびEGFまたはEGF+bFGF中で3日間維持され、次いでより長い培養期間の間成長因子を含まないDF12に切り替えられた。免疫細胞化学的研究が、3〜10dppの間の異なる時点において実施された。オピオイドペプチドの作用を分析するため、細胞は、10μMの濃度のモルヒネ、ヒトhBCM−7、ウシbBCM−7、およびbBCM−9(American Peptide、カリフォルニア州サニーベール)で処理された。ペプチドは、滅菌水中で再構成され、37℃で1日または3日間インキュベートされた。平行するウェルが、試験ペプチドを含まないDF12中で維持された(未処理群)。免疫細胞化学的分析が、処理後1、3、または10日の時点で実施された。
間接的免疫細胞化学
細胞は、4%パラホルムアルデヒドにより20分間固定され、エタノール−酢酸溶液(19:1)で20℃において20分間透過処理され、10%ウシ胎児血清でブロッキングされ、一次抗体と共に4℃で一夜インキュベートされた。姉妹(sister)培養物は、陰性対照の役目を果たし、それぞれの場合に一次抗体を含めずにインキュベーションされたことを除いて同様に処理された。免疫蛍光が、全ての抗原の検出のために用いられた。モノクローナル抗ネスチン(クローンRat 401;1:200)は、発生研究ハイブリドーマバンク(アイオワ大学、アイオワ州アイオワシティ)から得られた。ポリクローナル抗グリア原線維酸性タンパク質(1:500)は、Dakopatts(グロストラップ、デンマーク)から購入された。モノクローナル抗βチューブリンイソ型III(1:2000)およびポリクローナル抗βチューブリンイソ型III(1:2000)は、Covance(カリフォルニア州リッチモンド)から購入された。ポリクローナル抗O1(1:5)は、アメリカ培養細胞系統保存機関(バージニア州マナサス)から購入されたハイブリドーマから得られた。モノクローナル抗ブロモデオキシウリジン(BrdU;1:50)は、Dako(ハイ・ウィカム、英国)から得られ、モノクローナル抗神経細胞核(NeuN)は、Chemicon(カリフォルニア州テメキュラ)から得られた。神経抗原の単一標識のために、AlexaFluor 568またはAlexaFluor 488で標識されたヤギ抗マウスIgG(H+L)またはヤギ抗ウサギIgG(H+L)が、Molecular Probes(オレゴン州ユージーン)から購入された。
細胞増殖およびアポトーシスの評価
増殖している細胞を同定するため、100μMのBrdU(チミジンの類似体)が、細胞の固定の24時間前に添加された。エタノール酢酸溶液(19:1)による透過処理の後、細胞は、DNAを変性させるために2N HClで4℃において30分間処理された。BrdUに対する一次モノクローナル抗体(1:20;Dakopatts)が、室温において1時間添加され、AlexaFluor 488標識ヤギ抗マウスIgG(H+L)を用いて検出された。この方法は、過去24時間においてそれらのDNAを複製した細胞の同定を可能にした。アポトーシス細胞は、Hoechst 33342(LifeTechnologies、メリーランド州)を用いて、断片化した濃縮された青く染色された核として可視化され、蛍光顕微鏡下で計数された(Lopez-Toledano M.A. and Shelanski M.L., 2004 Neurogenic effect of beta-amyloid peptide in the development of neural stem cells. J Neurosci. 24(23):5439-44)。結果が、図3A〜3Dにおいて示されている。
実施例3:細胞GSH:GSSH比ならびに酵素活性およびメチル化において反映されるDNAメチル化活性により示される、hBCM−7およびA2ベータカゼイン由来のbBCM−9の間で示される細胞応答に対する効果比較
細胞内チオール代謝産物の単離
神経細胞性幹細胞培養物が、実施例2において記載されたように、幹細胞特異的増殖培地中でコンフルエンスまで増殖させられ、次いで示された薬物と共に特定の時間の間インキュベートされた。培地が、吸引され、細胞が、1mLの氷冷HBSSで2回洗浄された。次いで、HBSSが、吸引され、0.6mLの氷冷dHOが、細胞に添加され、細胞が、フラスコ/ディッシュから剥がされた。細胞懸濁液は、氷上で15秒間超音波処理され、100μLの超音波処理物が、タンパク質含有量を決定するために用いられた。残りの溶解物は、微量遠心分離チューブに、等しい体積の0.4N過塩素酸と共に入れられ、氷上で5分間インキュベートされた。試料は、10,000gで遠心分離され、上清は、新しい微量遠心分離チューブに移された。次いで、100μLの試料が、円錐状の微量オートサンプラーバイアルに入れられ、オートサンプラーの冷却トレイ中で4℃で維持された。最後に、10μLのこの試料が、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)システム中に注入された。
細胞内チオールのHPLC測定
以下の代謝産物の濃度が、測定された:システイン(CYS)、シスチン(CYS2)、グルタチオン(GSH)、グルタチオンジスルフィド(GSSG)、ホモシステイン(HCY)、ホモシスチン(HCY2)、メチオニン(MET)、S−アデノシルホモシステイン(SAH)、およびS−アデノシルメチオニン(SAM)。酸化還元およびメチル化経路の代謝産物が、Agilent Eclipse XDB−C8分析カラム(3×150mm;3.5μm)およびAgilent Eclipse XDB−C8(4.6×12.5mm;5μm)ガードカラムを用いて分離された。2種類の移動相が、用いられた。移動相Aは、0%アセトニトリル、25mMリン酸ナトリウム、1.4mM 1−オクタンスルホン酸を含んでおり、リン酸でpH2.65に調節された。移動相Bは、50%アセトニトリルであった。流速は、最初は0.6mL/分に設定され、以下のような段階勾配が、用いられた:0〜9分 0%B、9〜19分 50%B、19〜30分 50%B。次いで、カラムは、次の運転の前に5%Bで12分間平衡化された。カラム温度は、27℃で維持された。電気化学検出器は、BDD分析セルモデル5040を備えたESA CoulArrayであり、作動電位は、1500mVに設定された。試料濃度は、標準較正曲線およびESAソフトウェアを用いてそれぞれの代謝産物に関するピーク面積から決定され、次いでタンパク質濃度に関して標準化された。一部の試料は、必要に応じて移動相中で希釈され、または50μlまでの試料が、チオール濃度が標準曲線の範囲内であることを確実にするために注入された。
ゲノムDNAの単離
ゲノムDNAが、培養細胞から、全体的なDNAのメチル化を測定するために単離された。DNAは、回収された細胞から、FitAmp血液および培養細胞DNA抽出キット(Epigentek、ニューヨーク州ファーミングデール)を用いて単離された。単離されたDNAは、RNA分解酵素を用いた処理によりあらゆる混入しているRNAを取り除かれ、ND−1000 NanoDrop分光光度計(Thermo Scientific)を用いて定量化された。
全体的なDNAメチル化の測定
全体的なDNAメチル化の分析が、MethylFlashメチル化DNA定量化キットを製造業者の説明書(Epigentek)に従って用いて実施された。簡潔には、100ngの混入物のない(clean)ゲノムDNAが、用いられ、DNAメチル化が、5−メチルシトシンモノクローナル抗体を酵素結合免疫吸着アッセイ様反応において用いて定量化された。メチル化されたDNAのレベルは、マイクロプレートリーダー上のそれぞれのウェルの450nmにおける光学密度に基づいて計算された。結果は、キットの0%〜100%の範囲のメチル化された標準を用いて用意された標準曲線に対して標準化された。
データ分析
結果は、3通りまたは4通りで行われた独立した実験からのそれぞれの抗体に関する陽性細胞の直接計数の平均±平均の標準誤差として表されている。示されている場合、データは、適切な対照群と比較して標準化された。それぞれの培養物において、25の予め決定された視野が、共焦点顕微鏡下で計数された。陽性細胞の数は、Hoechst核染色による同じ領域中の細胞の総数に関して補正された。統計分析が、適宜ボンフェローニのポストホック検定またはスチューデントのt検定による分散分析を用いて実施された。違いは、p<0.05において有意であると考えられた。全ての統計分析は、Prism 6.0ソフトウェア(Graph−Pad Software、カリフォルニア州サンディエゴ)を用いて実施された。結果が、図4〜6において示されている。
本発明は、例として記載されてきたが、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱することなく変更および修正が行われることができることは、理解されるべきである。さらに、特定の特徴に対して既知の均等物が存在する場合、そのような均等物は、あたかも本明細書において具体的に言及されたかのように組み込まれる。

Claims (16)

  1. 1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドを含有する調製乳組成物。
  2. 請求項1に記載の組成物であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、BCM−4、BCM−5、BCM−6、BCM−7、BCM−8、BCM−9、BCM−10、BCM−11、BCM−12、BCM−13、BCM−14、BCM−15、BCM−16、BCM−17、BCM−18、BCM−19、BCM−20、BCM−21、BCM−22、BCM−23およびBCM−24を含む群から選択される、前記組成物。
  3. 請求項1または請求項2に記載の組成物であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、BCM−5およびBCM−7から選択される、前記組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物であって、BCM−5およびBCM−7の両方を含む、前記組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドが、BCM−4、BCM−5、BCM−6、BCM−7、BCM−8、BCM−9、BCM−10、BCM−11、BCM−12、BCM−13、BCM−14、BCM−15、BCM−16、BCM−17、BCM−18、BCM−19、BCM−20、BCM−21、BCM−22、BCM−23およびBCM−24のいずれか1つの構造的類似体を含む群から選択される、前記組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物であって、牛乳に由来するベータカゼインをさらに含み、該乳の総ベータカゼイン含有率が、少なくとも50%w/w A2ベータカゼインを含む、前記組成物。
  7. 請求項6に記載の組成物であって、該乳の総ベータカゼイン含有率が、少なくとも90%w/w A2ベータカゼインを含む、前記組成物。
  8. 請求項6または請求項7に記載の組成物であって、該A2ベータカゼインが、該ベータカゼインのアミノ酸配列の67位においてプロリンを有する任意のベータカゼインである、前記組成物。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の組成物であって、該牛乳が、該ベータカゼインA2A2遺伝子型を有することが知られている雌牛から得られる、前記組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、化学合成により調製される、前記組成物。
  11. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の組成物であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、組み換えDNA技法を用いて調製される、前記組成物。
  12. 調製乳組成物を調製するための方法であって、成分混合物に1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドを添加する工程を含む、前記方法。
  13. 請求項12に記載の方法であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、BCM−4、BCM−5、BCM−6、BCM−7、BCM−8、BCM−9、BCM−10、BCM−11、BCM−12、BCM−13、BCM−14、BCM−15、BCM−16、BCM−17、BCM−18、BCM−19、BCM−20、BCM−21、BCM−22、BCM−23およびBCM−24を含む群から選択される、前記方法。
  14. 請求項12または請求項13に記載の方法であって、該1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドが、BCM−5およびBCM−7から選択される、前記方法。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項に記載の組成物の、幼児のための食品としての使用。
  16. 調製乳組成物の調製における1種類以上のヒトベータカゾモルフィンペプチドまたはその前駆体ペプチドの使用。
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