JP2018537424A - Tgf−ベータスーパーファミリータンパク質の改善された精製 - Google Patents

Tgf−ベータスーパーファミリータンパク質の改善された精製 Download PDF

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Abstract

骨形成タンパク質(BMP)などの骨形成性タンパク質を包含するTGF−βスーパーファミリータンパク質を精製する方法が開示される。
【選択図】なし

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その全体が参照により組み入れられる2015年10月23日付けで出願された米国仮出願第62/245,727号の利益を主張する。
分野
[0001]本発明の開示は、概して、トランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)タンパク質スーパーファミリーのためのタンパク質精製方法に関する。具体的には、本発明の開示は、このようなタンパク質、例えば骨形成タンパク質(BMP)などの精製方法に関する。
[0002]トランスフォーミング増殖因子ベータ(TGF−β)タンパク質スーパーファミリーは、細胞の増殖、移動、分化およびアポトーシスなどの様々な細胞機能を調節する多機能性タンパク質の大きいファミリーである。骨形成タンパク質(BMP)は、とりわけ骨、軟骨および結合組織の成長を調節するシグナル伝達リガンドとして役立つ、TGF−βスーパーファミリーメンバー中のサブファミリーで構成されている。高いレベルの組換えBMPは、対応するDNAを含有する発現ベクターで形質転換した細胞を使用して、細胞培養物(例えば、酵母、大腸菌(E. coli)および哺乳類細胞)中で産生することができる。宿主細胞から分泌されたBMPは、宿主細胞の培養培地から単離して精製しなければならない。典型的には、培養培地は、栄養素(例えば、ビタミン、アミノ酸、補因子、ミネラルなど)、増殖因子/補助物質、様々な他の宿主細胞物質(例えば、核酸、膜成分など)および追加の不要な宿主細胞タンパク質を含有する。細胞培養培地はまた、様々な望ましくないBMP遺伝子産物、例えば、翻訳後修飾されていない生成物の形態や、目的の全長生成物と酷似したBMPのタンパク質分解された形態などを含有することもある。
[0003]一般的に、BMPは、従来の緩衝液系におけるそれらの不溶性、および生理学的なpHで凝集したり沈殿したりするそれらの傾向のために、精製が困難であった(Ruppertら、1996 Eur. J. Biochem. 1996、237(1):295〜302)。実際に、Steckertら(Therapeutic Proteins, Methods in Molecular Biology、第308巻、2005、301〜318頁)は、rhBMP−2が、pHおよび塩に応じて可逆的に自己会合すると予想されることを実証している。BMP精製は、典型的に、精製プロセス中にタンパク質の溶解性を維持するために、カオトロープおよび他の強いタンパク質変性剤、例えば界面活性剤および水溶性有機物質などの使用に頼っている。
[0004]歴史的に、BMPの捕獲および精製には、ヘパリンおよびヘパリン様の親和性樹脂が利用されてきた。例えば、BMP−2のN末端配列は、10塩基の残基を含有し、公知のヘパリン結合部位である(Ruppertら、1996)。ヘパリンとBMPとの間の非共有結合の可逆的相互作用は、増殖因子の構造および機能に与える影響を最小にして結合が起こることを確実にする。従来のヘパリン樹脂は、標準的な無菌化方法である高濃度のNaOHでそれを処理できないこと、およびヘパリンリガンド溶脱の可能性に伴う安全性の問題による欠点がある。ヘパリン樹脂の代替物としては、セルファインサルフェイト(Cellufine Sulfate)(JNC社)が挙げられ、これは、セルロース骨格を硫酸エステルで官能化した樹脂であり、一部の場合においてヘパリン結合タンパク質精製のためのヘパリン類似体として機能する。セルファインサルフェイトの低い(3kDaの)排除限界のために、大きい分子はビーズの外部にのみ吸着し、その結果、ビーズ内部中に存在するリガンドは接近不可能なために容量(capacity)が制限される。
[0005]従来の疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、タンパク質表面上の疎水性領域と、樹脂に化学的に結合した疎水性基(例えば、フェニル、オクチルまたはブチル)との間の非共有結合による相互作用を介したタンパク質の吸着に基づき分子を分離する。典型的なHICプロセスにおいて、タンパク質溶液は高塩濃度の緩衝液中で媒体に適用され、それにより溶媒和が減少し、タンパク質分子上の疎水性領域が露出して、媒体における疎水性リガンドとの相互作用が促進される。分子の疎水性が高いほど結合を促進するのに必要な塩をより少なくし、典型的には、塩濃度を減少させることにより媒体からタンパク質が溶出される。ほとんどの場合、塩濃度を減少させる勾配をHIC媒体に適用して、疎水性が増加する順に媒体からサンプルを溶出させる。またサンプル溶出は、溶出緩衝液への水溶性有機調節剤または界面活性剤の添加によって助けられる場合もある。
Ruppertら、1996 Eur. J. Biochem. 1996、237(1):295〜302 Steckertら、Therapeutic Proteins, Methods in Molecular Biology、第308巻、2005、301〜318頁
[0006]一形態において、本発明の開示は、流体(例えば、細胞培養上清、体液またはこのようなタンパク質を含む他のあらゆる流体)から、例えば骨形成タンパク質(BMP)などのTGF−βタンパク質ファミリーに属するタンパク質を精製する方法であって、BMPを含む流体を、BMPが流体中で可溶性である条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体と接触させる工程であって、流体は、少なくとも1種の塩を、予め決定された閾値を超える濃度で包含し、それによって、BMPと疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を容易にする、工程;疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの溶解性を促進する第1の物質を含む第1の移動相と接触させる工程であって、第1の移動相は、最初の流体の塩濃度に類似した塩濃度を有する、工程;疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの溶解性を促進する第1の物質を含まない第2の移動相と接触させる工程であって、それによって、BMPとクロマトグラフィー媒体との会合を増加させる、工程;疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、流体、第1の移動相および第2の移動相の1つまたはそれより多くと類似していない塩濃度を有する第3の移動相と接触させる工程であって、それによって、第2の非BMPと疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を減少させる、工程;および疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体と、BMPの溶解性を促進して疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を破壊する、第1の物質とは異なる第2の物質を含む溶出移動相とを接触させることによって、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体からBMPを溶出させる工程を含む、上記方法に関する。第2の物質の濃度が、経時的に変化していてもよい。代替として、第2の物質の濃度が、経時的に一定であってもよい。疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体は、ペプチド親和性リガンドで官能化されていなくてもよい。BMPの溶解性を促進する第1の物質は、尿素であってもよい。尿素は、5〜8Mの濃度で第1の移動相中に存在していてもよい。第1の移動相は、50mMのグリシンおよび2Mの塩化ナトリウムを包含していてもよい。尿素は、少なくとも3Mの濃度で流体中に存在していてもよい。流体は、少なくとも1Mの塩化ナトリウムを包含していてもよい。前記BMPの溶解性を促進する前記第2の物質は、ヘキシレングリコールであってもよい。流体は、イオン交換クロマトグラフィー媒体からの溶離液を包含していてもよい。BMPの生成収率は、少なくとも60%であってもよい。BMPの純度は、少なくとも90%であってもよい。
[0007]別の形態において、本発明の開示は、サンプルから、例えば骨形成タンパク質(BMP)などのTGF−βタンパク質ファミリーに属するタンパク質を精製する方法であって、BMPの少なくとも一部が親和性様(affinity-like)クロマトグラフィー媒体に結合するような条件下で、親和性様クロマトグラフィー媒体に、BMPを含有する溶液をローディングする工程;親和性様クロマトグラフィー媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;BMPの少なくとも一部が疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体に結合する条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体に、親和性様クロマトグラフィー媒体からのBMPを含有する溶離液をローディングする工程;疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;BMPの少なくとも一部がカチオン交換媒体に結合する条件下で、カチオン交換媒体に、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体からのBMPを含有する溶離液をローディングする工程;カチオン交換媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;および好適な緩衝液中でBMPを濃縮する工程を含む、上記方法に関する。
[0008]別の形態において、本発明の開示は、流体から、例えば骨形成タンパク質(BMP)などのTGF−βタンパク質ファミリーに属するタンパク質を精製する方法であって、疎水性相互作用媒体上にBMPを含有する流体をローディングする工程であって、流体は、尿素および第1の濃度の第1の塩を包含し、BMPは流体中に溶解している、工程;疎水性相互作用媒体を、第1の溶液で洗浄する工程であって、第1の溶液中の塩の濃度は、第1の濃度未満であり、第1の溶液は、尿素を包含せず、第1の溶液中のBMPの可溶性は、流体中の場合より低い、工程;および第1の塩または尿素を包含しない第2の溶液で、BMPを溶出させる工程を含む、上記方法に関する。尿素は、少なくとも3Mの濃度で流体中に存在していてもよい。流体は、少なくとも1Mの塩化ナトリウムを包含していてもよい。第2の溶液は、BMPの溶解性を促進することができる。第2の溶液は、ヘキシレングリコールを包含していてもよい。
[0009]別の形態において、本発明の開示は、流体である第1の溶液から、例えば骨形成タンパク質(BMP)などのTGF−βタンパク質ファミリーに属するタンパク質を精製する方法であって、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの第1の溶解性を有することを特徴とする第1の溶液と接触させる工程;疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、第1の溶解性より低いBMPの第2の溶解性を有することを特徴とする第2の溶液と接触させる工程;および疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、第2の溶解性より高いBMPの第3の溶解性を有することを特徴とする第3の溶液と接触させる工程を含む、上記方法に関する。
[0010]本発明のある特定の実施態様は、添付の図面によって例示される。図面は、必ずしも原寸通りの縮尺で描かれているわけではなく、本発明の理解に不要なその詳細または他の詳細の認識を難しくするものは省略される場合があることが理解されるであろう。本発明は、必ずしも本明細書に例示された特定の実施態様に限定されないことが理解されるであろう。
[0011]図1は、本発明の開示の一実施態様に係るBMP精製プロセスの概要を示す。 [0012]図2は、本発明の開示の一実施態様に係る親和性様クロマトグラフィー精製からのクロマトグラムを示す。 [0013]図3は、本発明の開示の別の実施態様に係る疎水性相互作用クロマトグラフィー精製のクロマトグラムを示す。 [0014]図4は、本発明の開示のさらに別の実施態様に係るカチオン交換クロマトグラフィー精製のクロマトグラムを示す。
[0015]BMPの発現は、発現ベクターに好適な遺伝子を挿入すること、発現ベクターで好適な哺乳類細胞を形質転換すること、およびBMPを発現する細胞を選択することによって達成することができる。BMPを発現させるのに様々な哺乳類細胞株を使用することができ、このような細胞株としては、例えばCHO(チャイニーズハムスター卵巣)、COS、BHK、Balb/c3T3、293および当業界において知られている類似の細胞株などが挙げられる。これらの細胞は、当業界において知られているあらゆる好適な培養培地中で成長させることができる。
[0016]以下の実施例は、参照によりその全体が開示に組み入れられる米国特許第8,952,131号に記載されているようなデザイナーBMPの細胞培養培地からの単離および精製を記載する。しかしながら、本発明の開示は、TGF−βタンパク質ファミリーに属する他のタンパク質メンバー、特に、BMP−1〜BMP−15を含む骨形成タンパク質、ならびにそれらの組換え体、ホモ二量体、ヘテロ二量体、突然変異および/またはキメラバージョンについても類似の結果で使用できることが理解されるであろう。以下で概説される工程は単に例示の目的のためであり、本発明の開示の範囲を限定することは意図されていない。
[0017]図1は、本発明の開示の精製プロセスの概要を示す。記載された工程の順番は好ましい実施態様を含むが、多数のバリエーションおよび改変が本発明の開示の範囲内であることが当然理解される。例えば、必要に応じて工程の順番を再設計してもよいし、工程を省略してもよい。
回収工程
[0018]正電荷を有するBMPタンパク質が好適な細胞発現系から分泌されると、それらは宿主細胞の負電荷を有する外面と強く結合する傾向がある。BMPにダメージを与えたり、および/または宿主細胞を壊して追加の不要な細胞成分を培地に放出させたりすることなくこの結合を破壊するために、硫酸デキストランが培養培地に添加されてもよい。次いで、5%v/v 1.1Mの4−モルホリンエタンスルホン酸−(2−[N−モルホリノ]エタンスルホン酸)(MES)でpHをpH6.7に調整した後、深層ろ過により、または代替として遠心分離により、培養培地を培養細胞から分離する。
親和性様捕獲(工程1)
[0019]第1の精製工程では、培養培地を「親和性様」媒体上にローディングして、硫酸デキストランを除去し、宿主細胞タンパク質および他の不要な残留生成物を一掃し、BMPを濃縮する。その全体が参照により組み入れられる米国特許出願第20030036629号に記載されているように、マトレックスセルファイン(Matrex Cellufine)(登録商標)硫酸塩(JNC社)が、BMP、例えば組換えヒトBMP−2(rhBMP−2)などを馴化細胞培養培地から最初に精製するための親和性様媒体として使用することができる。セルファインサルフェイトは、硫酸デキストランで官能化した球状のセルロースビーズで構成され、同時にイオン交換媒体としても作用する樹脂と、BMPなどの標的タンパク質中のヘパリン結合部位と結合することができるヘパリン類似体とを包含する。このような多官能価の媒体(以下、「親和性様」または「疑似親和性」と称する)はまた、適切なpH値(これに限定されないが、pH6.7など)でBMPへの結合に関して培養培地中に存在する硫酸デキストランと競合することもできる。適切な洗浄の後、50mMのトリス+0.5MのNaClに添加された0.5MのL−アルギニンを使用して、結合したBMPを溶出させてもよい。
[0020]セルファインサルフェイトは、馴化細胞培養培地からBMPを効果的に捕獲するのに使用することができるが、極めて可燃性の高いエタノール中での貯蔵を必要とし、0.1Mを超える濃度を有するNaOHで滅菌することができず、圧力耐性が比較的低い。本発明の開示の親和性様捕獲工程は、好ましくは、ロバストなCapto(商標)DeVirS樹脂(GEヘルスケア(GE Healthcare)、マサチューセッツ州マールボロ)または親和性様官能性を有する類似の媒体を利用する。Capto(商標)DeVirSは、高度に架橋されたアガロースベースのマトリックスに連結された硫酸デキストランを包含するものであり、これは、ヘパリンまたはセルファイン樹脂のいずれと比べても、アルカリ安定性の増加、エタノール貯蔵の必要がないこと、より高い流速(150cm/時間に対して600cm/時間)、およびより高い容量(0.4mg/mlに対して6mg/ml)などの別の利点を提供する。
[0021]図2を参照すると、例示的な親和性様精製工程において、回収工程からの適正量が決定された(titrated)媒体を、10cm/分以下の直線的な流速で平衡化した媒体上にローディングしてもよい。次いで媒体を3回洗浄する。第1の洗浄液は、1体積分の50mM(MES)、pH5.6を包含していてもよく;第2の洗浄液は、1体積分の50mMのMES、6Mの尿素、pH5.6を包含していてもよく;第3の洗浄液は、1体積分の50mMのMES、6Mの尿素、0.5MのNaCl、pH5.6を包含していてもよい。次いで媒体の定組成溶出は、50mMのMES、6Mの尿素、1MのNaCl、pH5.6を使用して実行してもよい。次いで溶離液は、3%v/v酢酸に酸性化される。驚くべきことに、溶出工程後のBMP収率は88.4%であり、逆相クロマトグラフィーによって検証された純度は60〜75%である。
疎水性相互作用クロマトグラフィー(工程2)
[0022]疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)は、タンパク質とクロマトグラフィーマトリックスに結合した疎水性リガンドとの間の可逆的な相互作用に基づく。ほとんどのタンパク質、さらに程度は低いが親水性分子(例えば、DNAおよび炭水化物)も、その表面上またはその近傍に疎水性領域を包含する。高い塩濃度および/または高いイオン強度の緩衝液の存在下で、タンパク質の疎水性領域とそれに対応する固体支持体上の疎水性領域との間の相互作用が強化される。塩濃度を徐々に増加させることを含むほとんどの溶出手順とは異なり、HIC媒体からの溶出は、疎水性相互作用が逆転して媒体からタンパク質が脱離するように、塩濃度を減少させることを含む。したがってHICは、親和性様媒体からの高塩濃度の定組成溶出後における、優れた精製工程である。
[0023]従来のHIC精製手法を使用した精製にも適しているが、BMPファミリーメンバーの通常とは異なる溶解特性、および可逆的に凝集して沈殿するそれらの性質は、分離を達成するのに複数の相互作用を利用する「ミックスモード(mixed mode)」でHIC精製を実行する機会をもたらす。従来のプロトコールとは異なり、本発明の開示のHIC工程は、BMP分子それ自体の固有の溶解特性によって作動する第2の相互作用に加えて、従来のBMP分子とHIC樹脂との間の相互作用を同時に活用する。いかなる理論にも縛られるつもりはないが、溶解性を促進または阻害する物質のいずれかを利用することによってHIC精製プロセスの有効性を増加させる方式でHIC媒体にBMP分子を結合させながら、BMP分子の溶解特性を操作することができると考えられる。米国特許第7,754,689号(「’689号特許」、その全体が参照により組み入れられる)は、クロマトグラフィー媒体に共有結合で固定されたBMPまたはBMP由来ペプチドで構成される特殊な樹脂を使用してBMPの自己会合特性を活用する精製方法を記載している。本明細書で記載されているように、これらのBMP由来の特殊な樹脂は必須ではなく、標準的な市販のHIC樹脂を使用しても類似の原理を適用することができる。‘689号特許と比べた追加の相違は、本発明の開示のHIC工程は、BMPを可溶性の状態で樹脂に結合させるが、それに対して‘689号特許は、回収を不十分にする可能性がある凝集および沈殿を促進する条件下でBMPをローディングさせることを必要とする点である。結合を達成するために、BMPは、高濃度の塩(例えば、1〜2MのNaCl)およびBMPの溶解性を促進する物質(例えば、6〜8Mの尿素)を含有する溶液中にローディングされる。第1の洗浄液は、残留したローディング溶液をフラッシングして、あらゆる未結合の汚染物質を洗浄して取り除くために、同じ濃度の塩および可溶化剤を含有する。最初の洗浄の後、第2の洗浄液によって可溶化剤を除去し、BMPを不溶性相に移して、塩の非存在下で媒体にBMPを結合させたままにする。これを達成するために、第2の洗浄液は、同じ濃度の塩を含有するが、可溶化剤が低減されているかまたは完全に排除されている。それに続いて、塩を欠いた溶液で媒体を洗浄して、媒体から可溶性のBMP以外の汚染物質を遊離状態で放出させる。次いで、凝集したBMPを可溶性相に戻す溶液(例えば、20〜50%ヘキシレンジオール)を使用して、結合したBMPを媒体から溶出させる。
[0024]図3を参照すると、例示的なHIC精製工程において、親和性様捕獲工程からの酸性化した溶離液を、3MのNaCl、6Mの尿素で1:1に希釈し、滅菌ろ過して、フェニル6FF(GEヘルスケア)HIC媒体上にローディングすることができる。不純物、例えば、宿主細胞タンパク質および他の残留した汚染物質など(例えば、宿主細胞タンパク質、細胞培養培地の成分、DNAなど)は、BMPを結合させたままで媒体から洗浄して取り除くことができる。第1の洗浄液は、1体積分の50mMのグリシン、2MのNaCl、6Mの尿素、pH3.0を包含していてもよく;第2の洗浄液は、50mMのグリシン、2MのNaCl、pH3.0を包含していてもよく;第3の洗浄液は、50mMのグリシン、pH3.0を包含していてもよい。次いで、50mMのグリシン、50%のヘキシレングリコール(2−メチル−2,4−ペンタンジオール、MPD)、pH3.0(20カラム体積、(CV))を使用して、媒体の勾配溶出を実行してもよい。次いで、カチオン交換の仕上げ(polishing)工程に進行する前に、溶離液を滅菌ろ過する。HICカラム工程後のBMP収率は、60〜75%であり、逆相クロマトグラフィーによって検証された純度は93〜99%である。したがって、本発明の開示は、従来のHICプロトコールとほぼ同じBMP収率を提供するが、純度が従来のHICプロトコールより有意に高い(逆相クロマトグラフィーで測定した場合)。
[0025]別の実施態様において、上述したのと同じ最初のローディングおよび洗浄工程を包含するが、従来のHICプロトコールに従って塩濃度を操作することによってタンパク質溶出の実行を可能にする「ミックスモード」アプローチのハイブリッドバージョンを実行してもよい。簡単に言えば、BMPは、高濃度の塩(例えば、1〜2MのNaCl)およびBMPの溶解性を促進する物質(例えば、6〜8Mの尿素)を含有する溶液中にローディングされる。第1の洗浄液は、残留したローディング溶液をフラッシングして、あらゆる未結合の汚染物質を洗浄して取り除くために、同じ濃度の塩および可溶化剤を含有する。最初の洗浄の後、第2の洗浄液(例えば、同じ濃度の塩を含有するが、可溶化剤は存在しない)によって可溶化剤を除去し、塩の非存在下でBMPが媒体に結合したままになるようにBMPを不溶性相に移す。それに続いて、塩を欠いた溶液で媒体を洗浄して、媒体から可溶性のBMP以外の汚染物質を遊離状態で放出させる。次いで、最初の塩濃度に戻す2回の逐次的な洗浄とそれに続く可溶化剤の再導入によって、BMPを媒体に結合させたままにして可溶性の状態に戻す。次いで、従来のHICプロトコールに従って勾配または段階的な方式のいずれかで塩濃度を減少させることにより、結合したBMPを媒体から溶出させ、このようにして使用者は、標準的なHICプロトコールを中心として設計された精製プロセスに「ミックスモードHIC」精製を取り入れることができる。
[0026]一例として、「ミックスモード」のHIC精製アプローチのハイブリッドバージョンにおいて、親和性様捕獲工程からの酸性化した溶離液を、3MのNaCl、6Mの尿素で1:1に希釈し、滅菌ろ過して、フェニル6FF(GEヘルスケア)HIC媒体上にローディングすることができる。宿主細胞タンパク質などの不純物、および他の残留した汚染物質(例えば、宿主細胞タンパク質、細胞培養培地の成分、DNAなど)を、BMPを結合させたままで、媒体から洗浄して取り除いてもよい。第1の洗浄液は、1体積分の50mMのグリシン、2MのNaCl、6Mの尿素、pH3.0を包含していてもよく;第2の洗浄液は、50mMのグリシン、2MのNaCl、pH3.0を包含していてもよく;第3の洗浄液は、50mMのグリシン、pH3.0を包含していてもよく;第4の洗浄液は、第2の洗浄液に類似していてもよく、50mMのグリシン、2MのNaCl、pH3.0を包含していてもよく;第5の洗浄液は、第1の洗浄液に類似していてもよく、50mMのグリシン、2MのNaCl、6Mの尿素、pH3.0を包含していてもよい。溶出は、勾配または段階的な方式のいずれかで、媒体を50mMのグリシン、6Mの尿素、pH3.0に移すことによって達成してもよい。
[0027]NaCl以外の様々な塩が、疎水性相互作用を促進することによってHIC樹脂に適合させ得ることが当然理解される。HIC樹脂に対するBMPの疎水性部分の利用可能性を強化するのに使用することができる塩の非限定的な例としては、NaSO4、SO、(NHSO、NaHPO、KCl、LiCL、KSCNおよびCHCOONHを挙げることができる。また、ヘキシレングリコール(MPD)以外の様々な可溶化剤が、疎水性相互作用媒体からBMPを溶出させるのに使用され得ることも理解されているものとする。好適な可溶化剤の非限定的な例としては、カオトロピック剤(例えば、尿素、アルギニン、グアニジン−HCl)、界面活性剤(例えばCHAPS、トリトン(Triton)−X100、ポリソルベート−80など)、および水溶性有機溶媒(例えば、MPD、アセトニトリル、アルコール、ジオールなど)を挙げることができる。
[0028]当業者であれば理解していると予想されるように、上記で特定した塩のいずれかがここで開示されたHIC工程に取り込まれる可能性がある条件は、余計な実験を行うことなく経験的に決定することができる。例えば、ホフマイスター(Hofmeister)シリーズは、タンパク質を「塩析する(salt out)」(すなわち、溶解性を減少させる;沈殿を起こす)または「塩を加えて溶解度を高める(salt in)」(すなわち、溶解性を増加させる;可溶化する)能力に基づくイオンの分類を提供する。ホフマイスターシリーズの第1の塩は、非極性分子が「塩析する」ように、疎水性相互作用を強化し、溶媒の表面張力を増加させる。ホフマイスターシリーズの後続の塩は、非極性分子の「溶解度が高く」なるように、疎水性相互作用を弱め、溶解性を増加させる。所与のHIC樹脂および/または標的タンパク質に有効であり得る塩は、まずホフマイスターシリーズを参考にして確認することができる。次いで、標的タンパク質の結合、洗浄および溶出の速度論をより正確に表すために、選択された塩のHIC樹脂への適正量を決定してもよい。例えば、2MのNaClが、BMPのHIC精製にとって有益な塩濃度であることが確認されている。
[0029]一実施態様において、第1の工程は、結合の促進における有効性に関して、ホフマイスターシリーズにおける塩を試験すること、およびそのような塩の、BMPがHIC媒体に十分に結合する濃度を確認すること(例えば、モル濃度またはグラム/L)を包含していてもよい。同様に、第2の工程は、ホフマイスターシリーズの塩の、BMPがHIC媒体に結合しない濃度を決定することを包含していてもよい。次いで第3の工程は、特定のホフマイスターシリーズの塩を選び、BMPがローディングされたHIC媒体を緩衝液の連続したアリコートでフラッシングすることによって、その特定の塩の、BMPが溶出し始める濃度を確認することを包含していてもよく、ここで各アリコートは、前のアリコートより順次低い塩濃度を有する。BMPがHIC媒体に結合することがわかっている塩濃度(すなわち、2.0MのNaCl)から開始して、BMPがHIC媒体に結合しないことがわかっている塩濃度(すなわち、1.0MのNaCl)に0.1Mの増加量で徐々に近づけることにより、HIC媒体からBMPが溶出する塩濃度が確認されると予想される(例えば、BMPはおよそ1.4〜1.5MのNaClで溶出する)。代替として、低くなる塩濃度勾配を利用することもでき、その場合、BMPがHIC媒体に結合することがわかっている塩濃度で開始して、BMPがHIC媒体と結合しないことがわかっている塩濃度未満に濃度を減少させる。
カチオン交換の仕上げ(工程3)
[0030]上述したフェニル6FFのHICプロセスの後、カチオン交換クロマトグラフィー媒体は、好ましくは、MPDまたは他の可溶化剤を除去し、DNA、宿主細胞のタンパク質、内毒素および他の非タンパク質様の汚染物質の溶離液をさらに一掃し、BMPを濃縮するのに使用される。図4を参照すると、例示的なカチオン交換の仕上げ工程において、フェニル6FFのHIC媒体からの溶離液を、Capto(商標)S Impact(GEライフサイエンス(GE Life Sciences)、マサチューセッツ州マールボロ)カチオン交換クロマトグラフィー媒体上にローディングし、次いで洗浄して、不純物を除去することができる。第1の洗浄液は、1体積分の50mMのグリシン、pH3.0を包含していてもよく;第2の洗浄液は、50mMのグリシン、6Mの尿素、pH3.0を包含していてもよく;第3の洗浄液は、50mMのトリス、6Mの尿素、0.15MのNaCl、pH7.0を包含していてもよい。次いで媒体の勾配溶出は、50mMのトリス、6Mの尿素、0.4MのNaCl、pH7.0(20CV)を使用して実行することができる。第3のカラム工程後のBMP収率は70〜99%であり、逆相クロマトグラフィーによって検証された純度は93〜99%である。
限外ろ過/透析ろ過
[0031]本発明の開示の精製プロセスにおける追加の工程は、限外ろ過/透析ろ過(UF/DF)工程を包含していてもよく、これには緩衝液交換およびBMPの濃縮のためにタンジェンシャルフローろ過システムが使用される。特定の分子量カットオフを包含するろ過膜デバイスを使用して、より低い分子量の成分を除去しながら大きい分子量のタンパク質(例えば、BMP)を保持することができる。透過する溶液が流動してろ過膜から排出されるのと同じ速度で、保持液に新しい緩衝液を連続的に添加することによって、元の緩衝液の成分が次第に希釈され排除される。例えば、カチオン交換工程からの溶離液を、10kDaのハイドロサート(Hydrosart)(登録商標)限外ろ過膜(ザルトリウス社(Sartorius, AG))上にローディングして、50mMのグリシン、6Mの尿素、pH3.0への緩衝液交換が>99%に達するまで、5〜7透析ろ過体積の50mMのグリシン、6Mの尿素、pH3.0で透析ろ過してもよい。この後、第1の緩衝液交換と類似の手順を使用して、50mMの酢酸へのさらなる緩衝液交換を続いて行ってもよい。最初の緩衝液交換相が完了したら、BMPは、典型的にはおよそ5倍に濃縮されて、4〜6mg/mLのBMP濃度が達成される。タンパク質が濃縮されたら、第2の緩衝液交換を実行して、BMPをその最終的な調合緩衝液(例えば、25mMのグルタミン酸、2%グリシン、1%スクロース、pH4.0)中に入れる。これは、追加の7〜9透析ろ過体積の調合緩衝液で透析ろ過し、その後、保持液を排出し、0.5〜1滞留量の調合緩衝液でシステムをフラッシングすることにより残留したタンパク質を回収することによって達成される。驚くべきことに、UF/DF工程後のBMP収率は、90〜98%である。
[0032]一実施態様において、UF/DF工程の前に、任意選択でウイルスろ過工程を行ってもよい。例えば、カチオン交換工程からの溶離液を、ビレソルブ(Viresolve)(登録商標)Proソリューション(EMDミリポア(EMD Millipore))ウイルスろ過デバイス上にローディングし、医薬品用途の水(WPU)で濯ぎ、3%v/v酢酸緩衝液で平衡化して、一定流量下でろ過してもよい。ウイルスろ過工程後のBMP収率は95〜100%であり、逆相クロマトグラフィーによって検証された純度は92〜99%である。
[0033]UF/DF工程の後、濃縮したBMPは、例えばザルトポア2(Sartopore 2)(登録商標)PESフィルターユニットを一定流量下で使用して、最終的なろ過工程に供してもよい。この最終的なろ過工程後のBMP収率は、95〜100%である。
[0034]本開示の実施態様および例示的なデータは、BMPの精製方法について具体的に述べたものであるが、本発明の開示は、類似の溶解性および/または自己凝集特徴を示すTGF−βスーパーファミリーの他のメンバーにも等価なまたは類似の結果で適用できることが当然理解される。本明細書で開示された方法を使用した精製に適する可能性があるBMPの例としては、これらに決して限定されないが、BMP−2、BMP−3、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、BMP−9、BMP−12、BMP−13、ならびにそれらの組換え体、ホモ二量体、ヘテロ二量体、突然変異体および/またはキメラバージョンが挙げられる。
[0035]成句「および/または」は、本明細書で使用される場合、それにより連結された要素の「いずれかまたは両方」を意味し、すなわち、要素が、一部のケースでは接続的に存在し、他のケースでは離接的に存在することを意味すると当然理解される。「および/または」の節で具体的に関連付けられた要素以外の他の要素が、具体的に関連付けられたそのような要素に関係するかしないかにかかわらず、そうではないことが明らかに示されない限り任意選択で存在する場合もある。したがって、非限定的な例として、「Aおよび/またはB」という言及は、例えば「含む」などの拡大解釈可能な言語と共に使用される場合、一実施態様において、Aを含むがBを含まない(任意選択でB以外の要素を包含する);別の実施態様において、Bを含むがAを含まない(任意選択でA以外の要素を包含する);さらに別の実施態様において、AとBの両方を含む(任意選択で他の要素を包含する)などを指す可能性がある。
[0036]用語「から本質的になる」は、本明細書において別段の定義がない限り、機能に寄与する他の材料は排除されることを意味する。それにもかかわらず、このような他の材料が集合的にまたは個々に微量で存在する場合もある。
[0037]用語「実質的に」または「およそ」は、本明細書で使用される場合、プラスまたはマイナス10%(例えば、重量または体積に基づき)を意味し、一部の実施態様において、プラスまたはマイナス5%を意味する。本明細書中の「一例(one example)」、「例(an example)」、「一実施態様(one embodiment)」、または「実施態様(an embodiment)」という言及は、その例と関連して記載される特定のフィーチャ(feature)、構造、または特徴が、本発明の技術の少なくとも1つの例に包含されることを意味する。したがって、本明細書中の様々なところで成句「一例において(in one example)」、「一例において(in an example)」、「一実施態様」、または「実施態様」が出現するが、必ずしも全てが同じ例について述べているわけではない。さらに、技術の1つまたはそれより多くの例において、特定のフィーチャ、構造、手順、工程、または特徴をあらゆる好適な方式で組み合わせることができる。本明細書で提供される見出しは単に便宜上記載されているにすぎず、特許請求された技術の範囲または意味を限定したりまたは解釈したりすることは意図されない。
[0038]本発明のある特定の実施態様が上述されている。しかしながら、明示的に、本発明はそのような実施態様に限定されるのではなく、本明細書に明示的に記載されているものに対する追加および改変も本発明の範囲内に包含されることが意図されていることに留意されたい。さらに、本明細書に記載される様々な実施態様のフィーチャは相互排他的ではなく、様々な組合せおよび順列で、このような組合せまたは順列が本明細書に記載されていなかったとしても、本発明の本質および範囲から逸脱することなく存在する可能性があることが理解されるものとする。実際に、当業者であれば、本発明の本質および範囲から逸脱することなく、本明細書に記載されたもののバリエーション、改変、および他の実施に想到すると予想される。そのようなものとして、本発明は、前述の例示的な説明によってのみ定義されることはない。

Claims (20)

  1. 流体から骨形成タンパク質(BMP)を精製する方法であって、
    BMPを含む流体を、BMPが流体中で可溶性である条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体と接触させる工程であって、流体は、少なくとも1種の塩を、予め決定された閾値を超える濃度で包含し、それによって、BMPと疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を容易にする、工程;
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの溶解性を促進する第1の物質を含む第1の移動相と接触させる工程であって、第1の移動相は、最初の流体の塩濃度に類似した塩濃度を有する、工程;
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの溶解性を促進する第1の物質を含まない第2の移動相と接触させる工程であって、それによって、BMPとクロマトグラフィー媒体との会合を増加させる、工程;
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、流体、第1の移動相および第2の移動相の1つまたはそれより多くと類似していない塩濃度を有する第3の移動相と接触させる工程であって、それによって、第2の非BMPと疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を減少させる、工程;および
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体と、BMPの溶解性を促進して疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体との会合を破壊する、第1の物質とは異なる第2の物質を含む溶出移動相とを接触させることによって、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体からBMPを溶出させる工程
    を含む、上記方法。
  2. 前記第2の物質の濃度が、経時的に変化する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第2の物質の濃度が、経時的に一定である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体が、ペプチド親和性リガンドで官能化されていない、請求項1に記載の方法。
  5. 前記BMPの溶解性を促進する第1の物質が、尿素である、請求項1に記載の方法。
  6. 前記尿素が、5〜8Mの濃度で前記第1の移動相中に存在する、請求項5に記載の方法。
  7. 前記第1の移動相が、50mMのグリシンおよび2Mの塩化ナトリウムを包含する、請求項1に記載の方法。
  8. 尿素が、少なくとも3Mの濃度で前記流体中に存在する、請求項5に記載の方法。
  9. 前記流体が、少なくとも1Mの塩化ナトリウムを包含する、請求項8に記載の方法。
  10. 前記BMPの溶解性を促進する前記第2の物質が、ヘキシレングリコールである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記流体が、イオン交換クロマトグラフィー媒体からの溶離液を包含する、請求項1に記載の方法。
  12. BMPの生成収率が、少なくとも60%である、請求項1に記載の方法。
  13. 前記BMPの純度が、少なくとも90%である、請求項1に記載の方法。
  14. サンプルから骨形成タンパク質(BMP)を精製する方法であって、
    BMPの少なくとも一部が親和性様クロマトグラフィー媒体に結合するような条件下で、親和性様クロマトグラフィー媒体に、BMPを含有する溶液をローディングする工程;
    親和性様クロマトグラフィー媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;
    BMPの少なくとも一部が疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体に結合する条件下で、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体に、親和性様クロマトグラフィー媒体からのBMPを含有する溶離液をローディングする工程;
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;
    BMPの少なくとも一部がカチオン交換媒体に結合する条件下で、カチオン交換媒体に、疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体からのBMPを含有する溶離液をローディングする工程;
    カチオン交換媒体から、BMPの少なくとも一部を溶出させる工程;および
    好適な緩衝液中でBMPを濃縮する工程
    を含む、上記方法。
  15. 流体から骨形成タンパク質(BMP)を精製する方法であって、
    疎水性相互作用媒体上にBMPを含有する流体をローディングする工程であって、流体は、尿素および第1の濃度の第1の塩を包含し、BMPは流体中に溶解している、工程;
    疎水性相互作用媒体を、第1の溶液で洗浄する工程であって、第1の溶液中の塩の濃度は、第1の濃度未満であり、第1の溶液は、尿素を包含せず、第1の溶液中のBMPの可溶性は、流体中の場合より低い、工程;および
    第1の塩または尿素を包含しない第2の溶液で、BMPを溶出させる工程
    を含む、上記方法。
  16. 前記尿素が、少なくとも3Mの濃度で前記流体中に存在する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記流体が、少なくとも1Mの塩化ナトリウムを包含する、請求項15に記載の方法。
  18. 前記第2の溶液が、BMPの溶解性を促進する、請求項15に記載の方法。
  19. 前記第2の溶液が、ヘキシレングリコールを包含する、請求項18に記載の方法。
  20. 第1の溶液から骨形成タンパク質(BMP)を精製する方法であって、
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、BMPの第1の溶解性を有することを特徴とする第1の溶液と接触させる工程;
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、第1の溶解性より低いBMPの第2の溶解性を有することを特徴とする第2の溶液と接触させる工程;および
    疎水性相互作用クロマトグラフィー媒体を、第2の溶解性より高いBMPの第3の溶解性を有することを特徴とする第3の溶液と接触させる工程
    を含む、上記方法。
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