JP2018535914A - 3d形状のガラス系物品、それを製造する方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

ガラス系基板を成形する方法において、3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型上にガラス系基板を配置する;前記ガラス系基板を成形温度まで加熱する;前記ガラス系基板の上に密閉環境を作成する;及び、加圧ガスを用いて前記密閉環境の圧力を調整して、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させ、成形ガラス系物品を作製する;工程を含む。成形ガラス系物品は、幅に対する高さの比が2×10−4より大きい歪みを有さない。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、その内容が、ここに参照することによってその全体が本願に援用される、2015年10月30日出願の米国仮特許出願第62/248496号の優先権の利益を主張する。
本発明は概して、二次元(2D)ガラス系シートを三次元(3D)ガラス系物品に熱再成形するための方法及び装置、並びにそれから成形された物品に関する。
ラップトップ型パソコン、タブレット、及びスマートフォンなどの携帯用電子機器用の3Dガラスカバーに対する多くの需要が存在する。特に望ましい3Dガラスカバーは、ディスプレイとの交流のための2D表面と、ディスプレイのエッジを包むための3D表面との組合せを有する。3D表面は非可展面、即ち歪曲させずに平面に展開又は広げることができない表面であり、屈曲、角及び湾曲の任意の組み合わせを含み得る。屈曲はきつくかつ急な場合もある。また湾曲は不規則となりうる。このような3Dガラスカバーは、複雑であり、正確に作製することが困難である。
熱再成形は、2Dガラスシートから3Dガラス物品を成形するのに用いられている。熱再成形は、2Dガラスシートを成形温度まで加熱し、さらにその後、その2Dガラスシートを3D形状に再成形することを含む。2Dガラスシートを金型に対して落とし込む(例えば、真空又は重力により)又は押圧することにより再成形を行う場合、良好なガラス表面品質を維持するため、及びガラスと金型との反応を回避するために、ガラスの温度をそのガラスの軟化点より低く維持することが望ましい。軟化より低い温度では、ガラスは高い粘度を有し、屈曲、角及び湾曲などの複雑な形状に再成形するのに高圧を必要とする。従来のガラス熱再成形では、プランジャを用いて必要とされる高圧をかける。プランジャはガラスに接触し、ガラスを金型に対して押圧する。
厚さが均一な3Dガラス物品を得るために、プランジャがガラスを金型に対して押圧する間、プランジャ表面と金型表面との間の間隙は均一でなければならない。図1Aは、プランジャ表面100と金型表面102との間の均一な間隙の例を示す。しかしながら、金型の機械加工における小さな誤差、及び金型とプランジャとの位置合わせ誤差により、プランジャ表面と金型表面との間の間隙が均一でない場合が多い。図1Bは、プランジャの金型との位置合わせ不良による、プランジャ表面100と金型表面102との間の不均一な間隙(例えば103における)を示す。図1Cは、金型表面102における機械加工誤差による、プランジャ表面100と金型表面102との間の不均一な間隙(例えば、105における)を示す。
不均一な間隙は、ガラスの一部の領域における過度の押圧、及びガラスの他の領域における不十分な押圧をもたらす。過度の押圧は、3Dガラス物品中に、顕著な光学的歪みとして現れるガラスの薄化を引き起こすであろう。不十分な押圧は、3Dガラス物品中に、特に、屈曲、角及び湾曲などのガラス物品の複雑な領域に、しわを作るであろう。例えば10マイクロメートル程度の小さな機械加工誤差は、過度な押圧及び/又は不十分な押圧を生じさせることになる不均一な間隙をもたらしうる。また、プランジャ表面、金型表面、ガラス、又は成形に関与する他の設備の回避できない熱膨張も、間隙の均一性に影響を及ぼすことがある。
また、押圧中、プランジャはガラスを伸展させ、それによって、プランジャ表面と金型表面との間のガラスの厚さが変化する。従って、たとえプランジャ表面と金型表面との間の間隙が完璧であったとしても、ガラスの伸展が、不均一な厚さを有する3Dガラス物品をもたらしうる。伸展の結果としてのガラスの厚さの予想される変化を補正するように金型表面又はプランジャ表面を設計することができる。しかしながら、これはプランジャ表面と金型表面との間の不均一な間隙をもたらし、それは上述の通り、ガラスの一部の領域における過度の押圧、及びガラスの他の領域における不十分な押圧をもたらすであろう。
第1の態様において、ガラス系基板を成形する方法は、3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型上にガラス系基板を設置する工程;前記ガラス系基板を成形温度まで加熱する工程;前記ガラス系基板の上に密閉環境を作成する工程;及び、加圧ガスを用いて前記密閉環境の圧力を調整して、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させ、成形ガラス系物品を作製する工程;を有してなる。成形ガラス系物品は、幅に対する高さの比が2×10−4より大きい歪みを有さないものとすることができる。
密閉環境を作成する工程は、金型の上に圧力キャップアセンブリを設置することを含み、圧力キャップは、加圧ガスを供給するためのオリフィス、及びガス流を方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されたバッフルを備える、第1の態様に従う第2の態様。
その方法は、圧力キャップアセンブリを加熱して、ガラス系基板を放射加熱することも含む、第2の態様に従う第3の態様。
圧力キャップの温度は金型表面の温度よりも高い、第2又は第3の態様に従う第4の態様。
圧力キャップと金型表面との間の温度差は、約20℃〜約150℃の範囲内である、第4の態様に従う第5の態様。
圧力キャップには単一のオリフィスのみが存在する、第2から第5の態様のいずれか1つに従う第6の態様。
加圧ガスは加熱される、第1から第6の態様のいずれか1つに従う第7の態様。
密閉環境は、約20psi(約138kPa)〜約60psi(約414kPa)の範囲内の圧力に調整される、第1から第7の態様のいずれか1つに従う第8の態様。
金型表面は少なくとも1つのポートを備え、その方法は、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させるのを支援するために、前記少なくとも1つのポートを通して真空を適用することをさらに含む、第1から第8の態様のいずれか1つに従う第9の態様。
金型表面は、少なくとも1つの平坦領域及び少なくとも1つの屈曲領域を含む、第9の態様に従う第10の態様。
前記少なくとも1つのポートは、前記少なくとも1つの屈曲領域には配置されない、第10の態様に従う第11の態様。
金型表面は、少なくとも1つの平坦領域及び少なくとも1つの屈曲領域を含み、前記少なくとも1つの平坦領域の温度は、前記少なくとも1つの屈曲領域の温度よりも低い、第1から第11の態様のいずれか1つに従う第12の態様。
その方法は、金型表面に対して、ガラス系基板の一部をクランプすることも含む、第1から第12の態様のいずれか1つに従う第13の態様。
ガラス系基板は、第1表面から対向する第2表面まで延在する少なくとも1つの開口を有する、第1から第13の態様のいずれか1つに従う第14の態様。
ガラス系基板はガラス又はガラスセラミックである、第1から第14の態様のいずれか1つに従う第15の態様。
成形温度は、10ポアズ(10Pa・s)〜1011ポアズ(1010Pa・s)の粘度に対応する温度範囲に該当する、第1から第15の態様のいずれか1つに従う第16の態様。
成形ガラス系物品は三次元断面を有し、物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、第1部分と第2部分との間に位置する物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、さらにキャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である、第1から第16の態様のいずれか1つに従う第17の態様。
第18の態様において、ガラス系物品は、3D表面プロファイルを有する第1表面;及び、第1表面に対向する第2表面を備える。第1表面と第2表面との間の厚さは±5%以下で変動し、かつ第1表面は、幅に対する高さの比が2×10−4より大きい歪みを有していない。
ガラス系物品は、第1表面から第2表面まで延在する少なくとも1つの開口をさらに備えていてよい、第18の態様に従う第19の態様。
ガラス系物品は、ガラス又はガラスセラミックである、第18又は第19の態様に従う第20の態様。
第21の態様において、ガラス系物品は3D断面プロファイルを有し、物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、かつ第1部分と第2部分との間に位置する物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、さらに第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成する。キャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である。
ガラス系物品の第1部分及び第2部分は、成形ガラス系物品のエッジである、第21の態様に従う第22の態様。
ガラス系物品の第1部分及び第2部分はフランジを形成する、第21の態様に従う第23の態様。
ガラス系物品は、ガラス又はガラスセラミックである、第21から第23の態様のいずれか1つに従う第24の態様。
第25の態様は、ガラス系基板を成形するための装置である。その装置は、3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型;及び金型表面に係合して金型表面との間に加圧キャビティを提供する圧力キャップ;を備えていてよい。圧力キャップは、キャビティに加圧ガスを供給するためのオリフィス、及びガス流をキャビティ内に方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されたバッフルを備えていてよい。
金型は、金型表面と圧力キャップとの間に配置されたクランプカバーであって、クランプカバーと金型表面との間にガラス系基板の一部をクランプするためのクランプカバーを備えていてよい、第25の態様に従う第26の態様。
単一のオリフィスのみ存在する、第25又は第26の態様に従う第27の態様。
金型表面は、真空源に接続された少なくとも1つのポートを備える、第25から第27の態様のいずれか1つに従う第28の態様。
前述の概要および以下の詳細な説明は両方とも、本発明の例示であり、特許請求の範囲に記載される本発明の性質および特徴を理解するための概要または枠組みを提供することを意図していることが理解されるべきである。添付の図面は、本発明のさらなる理解を提供するために含まれ、本明細書に取り込まれ、本明細書の一部を構成する。図面は、本発明のさまざまな実施の形態を図示し、その説明と共に、本発明の原理および操作を説明する役割を果たす。
添付の図面中の図の説明を以下に記載する。図面は必ずしも一定の縮尺ではなく、図面の特定の特徴および見方が、明瞭さおよび簡潔さのために倍率または略図において誇張して示されている場合がある。
プランジャと金型との間の均一な間隙の概略図 プランジャと金型との間の不均一な間隙の概略図 プランジャと金型との間の不均一な間隙の概略図 その中に配置されたガラス系基板を示す、ガラス系基板から3Dガラス系物品を成形するための例示的装置の断面図 その中に成形3Dガラス系物品を示す、図2Aの例示的装置の断面図 オーバーサイズのガラス系基板から成形された例示的3Dガラス系物品の透視図 機械加工された2Dプリフォームから成形された例示的3Dガラス系物品の透視図 3Dガラス系物品の表面における例示的歪みの断面図 3Dガラス系物品の例示的断面図 3Dガラス系物品の例示的断面図 3Dガラス系物品の例示的断面図 2Dガラス系基板から3Dガラス系物品を成形するための例示的装置の透視図 図7の例示的装置の断面図
本発明のさらなる特徴および利点は、以下の詳細な説明に記載され、またある程度、その説明から当業者に容易に明らかになり、あるいはこの中に記載された発明を実施することにより認識されるであろう。
本明細書及びそれに続く特許請求の範囲において多くの用語に言及するが、それらの用語は、この中に詳述されている意味を有するものとして定義される。
本明細書で用いられる場合、用語「ガラス系」は、ガラス及びガラスセラミック材料を含む。
本明細書で用いられる場合、用語「基板」は、三次元構造体に成形できるガラス系シートを表す。
3Dガラス系物品は一般に、非平面構造(non-planar formation)を有する。本明細書において使用する場合、用語「非平面構造」は、ガラス物品の少なくとも一部分が、2Dガラス系基板の元の展開構成により画定される平面に対して外向きに又はある角度をなして延在する3D形状を意味する。ガラス系基板から成形された3Dガラス系物品は、1又は複数の隆起又は湾曲部分を有してよい。3Dガラス系物品は、成形プロセスによるいずれの外力なしに、自立した物体として非平面構造を保持することができる。
できる。
この中の開示は概して、ガラス系基板を成形温度まで加熱し、さらに加圧密閉環境においてガラス系基板を成形することを含む。ガラス系基板を金型の3D表面プロファイルに完全に適合させるために、加圧ガスを用いてガラス系基板に圧力をかけ、それによって成形ガラス系物品を成形する。
この中に開示されている方法及び装置は、2ピースプレス金型、並びに真空及び/又は自重垂れ(gravity sagging)に依存する1ピース金型を超えて、成形ガラス系物品において、処理能力の改善、効率、厚さの均一性、さらにオレンジピール(ガラス系材料への金型表面の凹凸の押し跡)のような欠陥の最小化をもたらす。例えば、等温加熱に依存する2ピースプレス金型を用いる成形方法を超えて、ある期間にわたり成形ガラス系物品のより高い処理能力を達成することができる。また、成形中にガラス系材料の上部に付加的圧力が加えられるため、本発明の加圧密閉環境を用いてより低い成形温度/より高い粘度でガラス系基板を成形することができ、それにより、1ピース金型において真空及び/又は自重垂れを用いる成形プロセスよりも、より少ないオレンジピールのような欠陥をもたらす。加圧環境の使用はまた、成形の時間を減らし、それによって処理能力を高めることができる。
この中に記載されている方法及び装置はまた、最小限の歪み及び/又はしわを有する様々な形状を形成することを容易にし、そのような形状として、限定はされないが、皿形状の物品(例えば、周囲全体に屈曲を有する物品)、そり形状の物品(例えば、2つの対向する側面に沿って屈曲を有するように成形された実質的に四角形の基板)、深絞り物品(例えば、高さに対する幅のアスペクト比が低い胴を有する物品)、及び物品の厚さを貫通して伸びる開口を有する物品などが挙げられる。ある実施形態において、加圧密閉環境における成形は、成形ガラス系物品が2×10−4より大きな傾斜のある歪みを有さないように歪みを最小化することができる。ある実施形態において、加圧密閉環境における成形は、物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、第1部分と第2部分との間に位置する物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはない3D断面プロファイルを有する成形ガラス系物品を成形することを可能にする。第3部分は、第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、そのキャビティは、約10以下である高さに対する幅のアスペクト比を有していてよい。
装置
図2Aは、2Dガラス系基板204を、3Dガラス系物品に成形するための例示的装置200を示す。装置200は、金型表面206を有する金型202を備える。金型表面206は、成形されるべき3Dガラス物品の3D形状に対応する3D表面プロファイルを有する。ある実施形態において、金型表面206は凹状であり、金型キャビティ207を画定する。ある実施形態において、金型表面206は、少なくとも1つの平坦領域209、及び屈曲領域211を有していてよい。2Dガラス系基板204は、金型キャビティ207の中に又は金型表面206に対して落とし込まれる位置で、金型202上に配置される。ある実施形態において、ポート又は孔208を金型202に設けてよい。ポート208は、金型202の外側から金型表面206まで延在してよい。ある実施形態では、金型202上に位置合わせピン210を設けて、2Dガラスシート204の金型キャビティ207との位置合わせを支援してよい。
ある実施形態において、ポート208は、金型キャビティ207に真空を適用するための真空ポートとして、又は金型キャビティ207内に閉じ込められたガスを排出するための排出ポートとして機能できる。ポート208が真空ポートとして機能する実施形態では、ポート208は、金型表面206の屈曲領域211ではなく、金型表面206の平坦領域209に配置される。そのような平坦領域209のみへの配置は、ガラス系基板204上へのポートの押し跡の視認性を低減することができ、また成形ガラス系物品の屈曲領域にあるポートからの押し跡を研磨して除く必要性を回避することができる。そのような実施形態において、ポート208は、金型表面206の屈曲領域211に隣接する金型表面206の平坦領域209の一部に配置してよい。別の実施形態において、ポート208は、金型表面206の屈曲領域211及び/又は平坦領域209に配置してもよい。ある実施形態において、ガラス系基板204へのポートの押し跡は、ポートのサイズを小さくすることにより最小化することができる。例えば、ポートは、スロット形状で、約0.5mm以下、又は約0.25mm以下、又は約0.125mm以下の幅を有する。
金型202は、例えばガラス系基板から3Dガラス系物品を成形する間に直面するような高温に耐えることができる材料でできている。金型材料は、成形条件下でガラス系材料と反応しない(若しくはガラスに粘着しない)材料であってよく、又は金型表面206は、成形条件下でガラスと反応しない(若しくはガラスに粘着しない)コーティング材料でコーティングされていてよい。1つの実施形態では、金型202はグラファイトなどの非反応性炭素材料でできており、金型表面206は、金型表面206がガラス系材料と接触したときにガラス系材料に欠陥を導入することを回避するために高度に研磨される。別の実施形態では、金型202は、炭化ケイ素、炭化タングステン、及び窒化ケイ素などの高密度セラミック材料でできており、金型表面206は、グラファイトなどの非反応性炭素材料でコーティングされる。別の実施形態では、金型202は、Inconel718、ニッケル−クロム合金などの超合金でできており、金型表面206は、窒化チタンアルミニウムなどの硬質セラミック材料でコーティングされる。さらに別の実施形態において、金型202はニッケルからできており、限定はされないが、そのようなニッケルとして、ニッケル200、ニッケル200、ニッケル201、ニッケル205、ニッケル212、ニッケル222、ニッケル223、又はニッケル270などの工業用純ニッケルグレードが挙げられる。1つの実施形態では、コーティング材料を有する又は有さない金型表面206は、約10nm未満の表面粗さRaを有する。金型202のための炭素材料の使用、又は金型表面206のための炭素コーティング材料の使用は、3Dガラス物品の成形が不活性雰囲気において実施されることを必要とするであろう。
圧力キャップ212は、金型202の頂部上に載せられる。圧力キャップ212はプレナム216を備える。例えば図2Aに示すように、圧力キャップ202が金型202の頂部上に載せられる場合、圧力チャンバ218が金型202と圧力キャップ212との間に形成される。プレナム216は、導管222を介して、加圧ガス221源(その供給源は示されていない)に接続されているプレナムチャンバ220を備える。ある実施形態において、ガスは、例えば窒素などの不活性ガスである。プレナムチャンバ220は、金型202の上に配置されたオリフィス224を備える。ある実施形態において、オリフィス224は、プレナムチャンバ220の底部表面上に中心に配置される。ある実施形態において、図2A及び2Bに示すように、単一のオリフィス224のみが存在する。他の実施形態では、2つ以上のオリフィス224が存在してもよい。ある実施形態において、バッフル225は、オリフィス224を部分的に覆う。2つ以上のオリフィス224が存在する実施形態において、単一のバッフル225が一部または全てのオリフィスを覆っていてよく、或いは、例えば各オリフィス224に対して1つのバッフル225のように、2つ以上のバッフル225が存在してもよい。ある実施形態において、1つまたは複数の支柱227がバッフル225から延在し、プレナムチャンバの底部表面にバッフルを接続してもよい。プレナムチャンバ220内のガスは、金型表面206の方へ、オリフィス224及びバッフル225を通って圧力チャンバ218内に導くことができる。ある実施形態において、バッフル225は、ガスが圧力チャンバ218内へ均等に分配されるように、オリフィス224から離間して配置されかつ部分的にそれを覆うディスクであってよい。ある実施形態において、バッフル225は、ガスが、オリフィス224からガラス系基板の表面まで直線経路で流れるのを防ぐ。ある実施形態において、プレナムチャンバ220から圧力チャンバ218への単一のオリフィス224のみが存在する。圧力キャップ212及びバッフル225は、2Dガラス系基板204が3Dガラス系物品へと再成形される条件下で汚染物質を生成しない材料で作られているべきである。ガラス系材料の再成形中にガラス系基板は圧力キャップ212及びバッフル225の表面と接触しないため、圧力キャップ212及びバッフル225の表面は高度に研磨される必要がないことを除いて、圧力キャップ212及びバッフル225は、金型202と同じ材料でできていてよい。
ある実施形態において、加圧ガス221をプレナム216内のオリフィス224を通して圧力チャンバ218内に送達させる前に、圧力キャップ212と金型202との間の圧力チャンバ218を密閉する。圧力キャップ212の壁213が金型202の頂部を押さえつけるように、圧力キャップ212に力Fを加えることにより、圧力チャンバ218を密閉することができる。この目的のために、ラム、又は力を加えることができる他の手段を用いてよい。圧力チャンバ218を密閉状態に維持するために、力Fを加えることによる密閉圧力は、圧力チャンバ218に送達される加圧ガス221の圧力よりも高くすべきである。ある実施形態において、圧力キャップ212に力を加えるための手段は、ボールジョイントを含んでいてよく、それによって、金型表面206に対する圧力キャップ212の位置決め/位置合わせを、圧力キャップ212と金型表面206との間の適切な密閉を提供するように調節することができる。
図2A及び2Bに示すように、ある実施形態において、金型202を、真空チャック203上に配置してよい。ある実施形態において、1つまたは複数のヒータ240を真空チャック203の下に配置して、金型202、及び金型202上に置かれた2Dガラス系基板204を加熱する。真空チャック203を使用しない場合、1つ又は複数のヒータ240を単純に金型202の下に配置してよい。他の実施形態において、1つ又は複数のヒータを圧力キャップ212に配置して、圧力キャップ212及び加圧ガス221を加熱してよい。圧力キャップ212を加熱すると、ガラス系基板204を直接的に放射加熱することを可能にする。ある実施形態において、ヒータは、直接的に又は圧力キャップ212を通して間接的に、ガラス系基板204に放射熱を送達するように配置されたIRヒータであってよい。圧力キャップ212内のヒータは、金型202又は真空チャック203の下に配置されたヒータ240に加えて又はそれの代わりであってよい。ある実施形態において、圧力キャップ212のプレナムチャンバ220は、その中に分布する1つ又は複数のヒータ223を有していてよい。ヒータは、例えば抵抗ヒータ、又はヘレウス・ノーブルライト(Hereaus Noblelight)社製のmid−IRヒータなどの中赤外線(mid−IR)ヒータのような、任意の適切なヒータでよい。
方法
ある実施形態において、成形プロセスは、金型202上にガラス系基板204を配置することから開始してよい。ある実施形態において、ガラス系基板204は薄く、例えば、約2mm以下、約1.5mm以下、約1mm以下、約0.7mm以下、約0.5mm以下、約0.3mm以下、又は約0.1以下の厚さを有する。ある実施形態において、ガラス系基板204はイオン交換可能なガラスである。イオン交換可能なガラスは、例えばLi、Na、又はその両方のような、小さなアルカリイオンを有するアルカリ含有ガラスである。これら小さなアルカリイオンは、イオン交換プロセス中に、例えばKのようなより大きなアルカリイオンと交換することができる。適切なイオン交換可能なアルカリ含有ガラスの例は、アルカリアルミノケイ酸塩ガラスである。そのようなアルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、比較的低温で少なくとも30μmの深さまでイオン交換することができる。
位置合わせピン210を用いて、金型202上にガラス系基板204を正確に位置決めすることができる。ある実施形態において、ガラス系基板204を金型202上に配置する前に、ガラス系基板204及び/又は金型202を予熱してよい。ガラス系基板204を金型202上に配置した後、ガラス系基板204を加熱してよい。1つの実施形態において、少なくともガラス系基板204は、成形温度まで、例えば10ポアズ(10Pa・s)〜1011ポアズ(1010Pa・s)の粘度範囲に対応する温度範囲まで、加熱される。ある実施形態において、ガラス系基板204は、下記の方法の1つ以上によって、成形温度まで加熱することができる。上述したように、ガラス系基板204は、金型202内のヒータ240により成形温度まで加熱してよい。この加熱は、金型202上に圧力キャップ212を下げて圧力チャンバ218の密閉環境を作成する前、間、又は後に発生してよい。ある実施形態において、例えば、参照によりその全体がこの中に組み込まれる米国特許第9,010,153号に記載されているように、金型202の上に配置された、mid−IRヒータなどのヒータを用いて、ガラス系基板204を優先的に成形温度まで加熱することができる。そのような実施形態において、金型202を圧力キャップ212の下に配置する前に、金型202をヒータの下に配置してよい。また、上述したように、圧力キャップ212内に設置されたヒータによってガラス系基板204を成形温度まで加熱してもよい。そのような実施形態において、加熱の前、間又は後に、圧力キャップ212を下げてよい。
ある実施形態において、ガラス系基板204の3Dガラス物品への成形が開始するまでに、ガラス系基板204及び金型202は、それらが共に同じ温度になるように加熱される。この種類の加熱のために、金型202は、グラファイトなどの非反応性炭素材料でできている、或いは炭素コーティング材料でコーティングされた高密度セラミック材料でできていてよい。加熱は、不活性雰囲気中で行われることが必要であろう。別の実施形態において、例えば金型202の温度がガラス系基板204の温度よりも100℃〜250℃低いというように、金型202の温度がガラス系基板204の温度よりも低くなるように、ガラス系基板204は、金型202上にありながら優先的に加熱される。この優先加熱のために、mid−IRヒータを用いてよい。この優先加熱のために、上述したように、金型202は、硬質セラミック材料でコーティングされた超合金でできている、又はニッケル材料でできていてよい。この材料を用いて、非不活性雰囲気中で優先加熱を行うことができる。
ある実施形態において、ガラス系基板204を成形温度まで加熱する間及び/又は後に、金型キャビティ207に真空を適用して、ガラス系基板204の底面232を金型表面206に対して引き込み、ガラス系基板を金型表面202に対して密着させてよい。真空が適用される前に、ガラス系基板204はすでに重力により金型表面206に対して垂れ始めていてよい。適用される真空は、約70kPaまでの範囲、又は約10kPa〜約40kPaの範囲であってよい。真空がポート208に適用される実施形態において、加圧ガス221がガラス系基板に適用される数秒前に、真空を金型キャビティ207に適用してよい。加圧ガス221をガラス系基板に適用する全持続時間のうち部分的に又はその全体にわたり、真空を維持してよく、その場合、加圧ガス221が適用されているときにガラス系基板が動かないように、真空は、金型表面206上のガラスシートの位置を維持するのを助けることができる。開始のガラス系基板204が金型キャビティ207より大きく、それが金型キャビティ207を覆っている場合、真空を使用することなく、ガラス系基板を3Dガラス系物品に成形することができる。真空があってもなくても成形している間、金型202にあるポート208は、金型キャビティ207内に閉じ込められたガスを排出するために用いられる。
ある実施形態において、上述したようにガラス系基板204をどのように加熱するかによって、ガラス系基板204を加熱する前、間又は後に、圧力キャップ212を金型202上まで下げて、ガラス系基板204の上に圧力チャンバ218の密閉環境を作成することができる。ある実施形態において、真空を適用する前又は後に、圧力キャップ212を金型202上まで下げて圧力チャンバ218の密閉環境を作成することができる。ある実施形態において、圧力チャンバ218の密閉環境が作成されると、圧力チャンバ218の密閉環境内の圧力を調整することができる。ある実施形態において、導管222を通ってプレナムチャンバ220まで、さらにオリフィス224を出てバッフル225を通り過ぎ、圧力チャンバ218内へと加圧ガス221を供給することにより、圧力を調整することができる。ある実施形態において、圧力チャンバ218内の圧力は、約20psi(約138kPa)〜約60psi(約414kPa)の範囲内に調整されうる。従って、加圧ガス221は、ガラス系基板204を金型表面206の3Dプロファイルに完全に適合させるのに必要な圧力を提供し、それによって3Dガラス物品を完全に成形することができる。
ある実施形態において、例えば圧力キャップ212内に配置されたヒータ223によって、加圧ガス221を加熱してよい。ある実施形態において、加圧ガス221は、ヒータ223の間及び/又は上に配置された流路(示されていない)を貫流させることにより加熱することができる。ある実施形態では、加圧ガス221の温度は、上記で述べた10ポアズ(10Pa・s)〜1011ポアズ(1010Pa・s)のガラスの粘度範囲に対応する温度範囲内である。ある実施形態において、加圧成形中にガラス系基板が放射加熱されるように、圧力キャップ212及び/又は加圧ガス221の温度は、800℃超の温度であり、例えば、870℃と950℃の間の温度である。ある実施形態において、成形中、圧力キャップ212の温度は、金型表面206の温度より高く、例えば、圧力キャップ212と金型表面206との温度差は、約20℃〜約150℃の範囲内であってよい。成形中に圧力キャップ212を金型表面206よりも高い温度にすることにより、成形時間の低減をもたらすことができる。加圧ガス221の温度は、ガラス系基板204の温度と同じであっても違っていてもよい。1つの実施形態において、高温加圧ガスの温度は、ガラス系基板の温度の80℃以内である。図2Bは、圧力チャンバ218の密閉環境において加圧ガスからの圧力によりガラス系基板204から成形された3Dガラス系物品205を示す。
ある実施形態において、3Dガラス系物品205を成形した後、圧力チャンバ218への加圧ガス221の流れは、停止されるか、又はより低温の加圧ガス流に置き換えられる。その後、3Dガラス系物品205は、より低温の加圧ガスを用いて又は用いずに、ガラス系材料の歪み点より低い温度まで冷却される。このより低温の加圧ガスは、3Dガラス系物品205のより急速な冷却を支援できる。1つの実施形態では、上記のより低温の加圧ガスが3Dガラス系物品205の冷却に使用される場合、上記のより低温の加圧ガスの温度は、ガラス転移温度±10℃に対応する温度範囲から選択される。別の実施形態では、上記のより低温の加圧ガスが3Dガラス系物品205の冷却に使用される場合、上記のより低温の加圧ガスの温度は、冷却中の金型202の温度に一致するように調整される。これは、熱電対などのセンサを用いて金型202の温度を監視し、センサの出力を使用して上記のより低温の加圧ガスの温度を調整することにより達成することができる。上記のより低温の加圧ガスの圧力は、高温加圧ガスの圧力未満であるか又はそれと同じであってよい。3Dガラス系物品の冷却は、ガラス系物品の厚さにわたる、ガラス系物品の長さに沿った、及びガラス系物品の幅に沿った温度差(ΔT)が最小化されるようになされる。好ましくは、ΔTは、ガラス系物品の厚さにわたり、及びガラス系物品の長さ及び幅に沿って、10℃未満である。冷却中のΔTが小さいほど、ガラス系物品における応力も小さくなる。冷却中にガラス系物品中に高い応力が生成される場合、ガラス系物品は応力に応答して歪むであろう。従って、冷却中にガラス系物品において高い応力が生成されることを回避することが望ましい。3Dガラス系物品205の両側に温度制御されたガス流を適用することにより、3Dガラス系物品を対流冷却できる。上述したように、より低温の加圧ガスを、プレナムチャンバ220内のオリフィス224を通して3Dガラス系物品の頂面236に適用でき、上記のより低温の加圧ガスと同様の特性を有していてよい温度制御されたガス流を、金型202内のポート208を通して3Dガラス系物品205の底面238に適用してよい。ポート208を通して供給されるガスの圧力は、冷却中に3Dガラス系物品205を金型202から持ち上げる正味の力が生成されるようなものであってよい。金型202がガラス系物品より大きな熱質量を有するため、金型202はガラス系物品より遥かに遅い速度で冷却する。金型202のこの遅い冷却は、ガラス系物品の厚さにわたって大きなΔTを生じさせうる。冷却中にガラス系物品を金型202から持ち上げることにより、この大きなΔTを回避するのを助ける。
ある実施形態において、冷却の後に、3Dガラス系物品205のアニーリングを行ってよく、さらに3Dガラス系物品205のアニーリングの後に3Dガラス系物品205に関するイオン交換プロセスを行ってよい。3Dガラス系物品を成形するのに用いられるガラス系基板204は、3Dガラス系物品205に成形された後に最終寸法に機械加工されるオーバーサイズのシートであってよい。この場合、機械加工は、イオン交換プロセスの前に行ってよい。図3Aは、オーバーサイズのガラス系シート302から成形された3Dガラス系物品300の例を示す。3Dガラス系物品300をオーバーサイズのシートから抜き出し、その後適切な機械加工プロセスによりエッジ仕上げすることが必要となるであろう。或いは、ガラス系基板204は、金型202上に正確に位置決めされる必要があり、3Dガラス系物品に成形された後に機械加工されない、機械加工された2Dプリフォームであってよい。機械加工されたプリフォームは、3Dガラス系物品を成形するために必要な正確な形状及びサイズにエッジ輪郭形成及びエッジ仕上げがなされている。図3Bは、機械加工されたプリフォームから成形された3Dガラス系物品304の例を示す。その3Dガラス系物品304は追加のエッジ仕上げを必要としない。
緩やかな輪郭は、高い粘度、例えば10ポアズ(10Pa・s)〜1011ポアズ(1010Pa・s)で成形できるが、きつい屈曲及び鋭い角はそれよりかなり低い粘度、例えば10ポアズ(10Pa・s)と108.2ポアズ(107.2Pa・s)の間の粘度を必要とする。このより低い粘度によって、ガラス系基板を金型により良好に適合させることができる。しかしながら、ガラス系表面に欠陥が押し跡としてつきやすいため、低粘度では良好なガラス系表面化粧を達成することが困難になる。低粘度での成形は、オレンジピールを生成するガラスのリボイルを引き起こしうる。金型表面にある真空ポート又は排出ポートは、より低いガラス粘度において、ガラス系材料に容易に押し跡をつける。一方、高い粘度では、良好な表面化粧を達成しやすい。従って、高められた処理能力と共に、3Dガラス系物品において良好なガラス系表面化粧及び厳しい寸法公差の両方を達成するために、加圧ガスによってガラス系基板に加えられる圧力、ガラス系基板の粘度、並びに真空ポートの配置及びサイズは、考慮すべき因子である。上述したように、開示されている方法及び装置は、2ピースプレス金型、並びに真空及び/又は自重垂れに依存する1ピース金型を超えた、処理能力の改善、効率、及び成形ガラス系物品におけるオレンジピールのような欠陥の最小化をもたらす。
良好なガラス表面化粧を維持しながら、厳しい寸法公差を得るために利用できるいくつかの選択肢が存在する。
1つの選択肢は、金型における輪郭補正を用いることである。例えば、きつい屈曲を有する3D形状を成形するために、金型は、最終形状よりきつい曲げ半径及び急な側壁接線角度の壁を想定して設計されうる。例えば、成形されるべき皿の側壁接線角度が60°である場合、及び良好なガラス表面化粧を維持するためにlog粘度9.5において皿を成形することが望ましい場合、成形プロセスは、金型の輪郭が補正されなければ、側壁接線角度が46°の、即ち所望の角度より14°小さい皿を製造しうる。ガラスの粘度を低下させることなく側壁接線角度を大きくするために、金型の輪郭を、理想の形状と成形物品での測定角度との差だけ側壁接線角度を大きくするように補正することができる。上記の例では、補正された金型は74°の側壁接線角度を有するであろう。形状を成形するために必要な圧力が加圧ガスによって提供されていることにより、懸念すべきプランジャと金型との間隙が存在しないため、この輪郭補正を行うこと、及び厚さが均一なガラス系物品を達成することが可能である。
別の選択肢は、金型に対して高度の研磨を用いることであり、これにより、ガラス表面上に欠陥を生成することなくガラスの粘度を低下させることができる。金型表面は、表面粗さRa<10を有するように作製され、また非粘着性又は非反応性となるように作製してよい。例えば、ガラス状グラファイトコーティングを金型表面に使用してよい。
別の選択肢は、成形されているガラス系材料よりも金型が100℃〜250℃冷たい、冷たい金型/熱いガラスの配置を使用することである。
さらに別の選択肢は、ヒータを用いて、金型表面206の屈曲領域211(「3D領域」、すなわち、屈曲、角及び湾曲の任意の組み合わせを含む、3D形状に成形されるべき領域)に接触するであろう領域に相当するガラス系基板を優先的に加熱することである。例えば、3D領域内のガラス系基板は、ガラス系材料の2D領域(すなわち、3D形状に成形されない残りの領域)内のガラスよりも、10〜30℃高く加熱されてよい。ヒータは、ガラス系基板の上、又は金型の中に配置してよい。
物品
ある実施形態において、この中に開示されている方法及び装置に従い成形された成形3Dガラス系物品は、改善された歪みの質を有する。ガラス表面における歪みは、凸面−凹面−凸面遷移、又は凹面−凸面−凹面遷移を有する領域にわたり、ガラス表面の断面の曲率が符号を変化する(すなわち、正から負へさらに正へ、又は負から正へさらに負へ)ときに生じる。歪みは、グリッドライトの下、表面の検査により特定することができる。グリッドライトは、その上にインプリントされたメッシュを有する光源である。ガラス系物品を暗い背景に置いて、非法線角度でグリッドライトの下で見たときに、歪みは、格子線の反射光が曲率変化の領域で歪む、光反射の不連続変化として特定される。歪みの幅に対する高さの比を測定することにより、歪みの厳しさを定量化することができる。接触式又は非接触式の、任意の市販されている表面粗さ計を用いてガラス系物品の表面を測定し、歪みを特定し及び歪みの幅に対する高さの比を計算することができる。図4は、凸面−凹面−凸面遷移を有する曲率の変化を含む歪みを示す。歪みは、高さH及び幅Wを有する。接線は、曲率の変化を横断して引かれる。高さHは、接線に垂直な線を用いて接線から表面までを測定した最大距離である。幅Wは、表面と接線の接触点から測定した接線に沿った距離として測定される。歪みの幅及び高さが測定されると、高さを幅で割ることにより幅に対する高さの比を計算することができる。ある実施形態において、成形ガラス系物品は、歪みの任意の断面に沿って、幅に対する高さの比が2×10−4より大きな歪みを有していなくてよい。
ある実施形態において、幅に対する高さの比が2×10−4より大きな歪みを有していないガラス系物品は、その中に形成された1つ又は複数の開口を備えてよく及び/又はそり形状であってよい。図5は、第1表面504から対向する第2表面506まで延在する開口502を備えた例示のそり形状のガラス系物品500の断面図を示す。加圧密閉環境において、そのようなオリフィスを用いてガラス系基板を成形することは、真空だけを用いた成形と比較して、オリフィスの周囲の歪みを減らすことができる。なぜなら、真空のみに頼ってガラス系基板を成形する場合、真空はオリフィスを通して空気を吸い込み、金型表面に対して所定位置に基板を保持することを困難にするからである。加圧密閉環境は、この問題を最小化し/取り除くと考えられる。同様に、加圧密閉環境においてそり形状にガラス系基板を成形することは、真空のみを用いて成形するのと比較して、湾曲していないガラス系基板の2つの側面の周囲の歪みを減らすことができる。再度、なぜなら、真空のみに頼ってガラス系基板を成形する場合、真空は、湾曲していない2つの端部を通して空気を吸い込み、ガラス系基板は、金型表面に対して所定位置に基板を保持することができなくなるため、シフティングを困難にするからである。
ある実施形態において、この中に開示されている方法及び装置に従い成形された成形3Dガラス系物品は、第1表面及び対向する第2表面を有し、第1表面と第2表面との間の厚さは、±5%以下で変動する。これは、圧力チャンバの加圧密閉環境において成形中に均一な圧力がガラス系基板に適用される結果として達成できる。
ある実施形態において、例えば図6Aに示すように、成形ガラス系物品600は、同一平面上にある第1部分602と第2部分604、並びに、第1部分及び第2部分と同一平面上にない、第1部分602と第2部分604との間に位置する第3部分606を備えていてよい。ある実施形態において、第3部分606は、第1部分602と第2部分604との間の3D断面プロファイルにキャビティ608を形成することができる。キャビティ608は、限定はされないが、実質的に半球形、実質的に円筒形、及び実質的に半長円形などの、様々な形状を有していてよい。キャビティ608は、高さH及び幅W、並びに高さに対する幅のアスペクト比を有していてよい。高さは、平面Pに垂直な線に沿って測定した、第1部分602及び第2部分604の平面Pと、平面Pに対向するキャビティ608の端面との間の最大距離として測定することができる。幅は、キャビティ608を横断する第1部分602と第2部分604との間の最小距離とすることができる。高さに対する幅のアスペクト比は、幅を高さで割ることにより計算できる。ある実施形態において、キャビティ608は、約10以下、約9以下、約8以下、約7以下、約6以下、約5以下、約4以下、又は約3以下の、高さに対する幅のアスペクト比を有する。ある実施形態において、図6Aに示すように、第1部分602及び第2部分604は、成形ガラス系物品600のエッジを形成してよい。他の実施形態において、例えば図6Bに示すように、第1部分602’及び第2部分604’は、外側周610及び内側周612を有するフランジ603を形成し、キャビティ608’は内側周612から外に広がる。
ある実施形態において、例えば図6Bに関して上述したフランジ及びそれから広がるキャビティを備えたガラス系物品を形成するために成形する場合に、金型を修飾してよい。図7は、そのような例示の金型202’の透視図を示し、図8は、そのような例示の金型202’の断面図を示す。金型202’は、図2A及び2Bに関して上述した金型202に類似する。金型202に類似する金型202’の部分は、数字の後に「’」を付けて同じ参照番号を用い、詳細には繰り返し説明しない。対応する特徴のない金型202’の部分は、7又は8で始まる数字により指定される。金型202’は、金型表面206’、金型キャビティ207’、ポート208’、真空チャック203’、及び位置合わせピン210’を備える。図6Bに示すように、金型202’において成形されるガラス系物品は、外周の周りにあるフランジ、及びフランジの平面から外に広がるキャビティを備える。金型202’において成形されるべきガラス系基板を、エッジが位置合わせピン210’に接するように金型202’上に配置する。クランプカバー700を用いて、成形中に外周の周りのガラス系基板をクランプする。クランプカバー700は、成形すべきガラス系基板の外周に対応する形状を有する、内表面702から延在するうね(ridge)704を備える内表面を有していてよい。図7において、うね704は、円形であるように示されているが、これは単なる例示である。ガラス系基板及びうね704は、例えば、長円形、楕円形、四角形などの、別の形状を有してよい。内表面702は、クランプカバーの外周に沿ってその表面から延在するうね706も備えてよい。金型表面206’は、金型表面206’の外周の周りに溝708を有してよく、それにより、図8に示すようにクランプカバー700が金型202’上に置かれたときに、うね706が溝708にはまり、さらにうね704が、金型表面206’対してガラス系基板800の外周をクランプする。うね706及び溝708はそれぞれ、内表面702及び金型表面206’の外周にあるように図7及び8に示されているが、これは単に例示である。代わりに、うね706及び/又は溝708はそれぞれ、内表面702及び金型表面206’の外周から内側の方へ離間してよい。図8に示すように、うね704は、クランプカバー700が金型表面206’上に置かれたときに、最終的に成形ガラス系物品のフランジを形成する領域にあるガラス系基板800の外周をクランプする。うね704のクランプ機能はまた、ガラス系基板の残りが金型キャビティ207’内へ引き込まれるときに動かないようにガラス系基板800の外周を所定位置に固定し、成形ガラス系物品のフランジにおけるしわの存在を防ぐ又は最小限にする。ある実施形態において、金型202’の内部は、金型202’に冷却機能をもたらす1つ又は複数のキャビティ802を備える。
上述され並びに図7及び図8に示される装置を用いてガラス系基板を成形するプロセスは、うね704と金型表面206’との間のガラス系基板をクランプするためにクランプカバー700が金型表面206’の上に配置されることを追加して、図2A及び2Bに関して記載されている装置を用いて成形するための上記のプロセスに類似する。クランプカバー700は、ガラス系基板を成形温度まで加熱する前及び/又はポート208’を通して真空を適用する前にガラス系基板をクランプするために、所定位置に配置される。ガラス系基板の上に密閉圧力チャンバを作製するために、図2A及び2Bに関して記載及び示されている同じ圧力キャップ212をクランプカバー700の上に設置してよい。クランプカバー700は、ヒンジを介して金型表面206’に取り付けても、又は離れた別個の要素であってもよい。
本発明を限られた数の実施形態に関して説明したが、この開示を見た当業者は、この中に開示されている発明の範囲を逸脱することなく他の実施形態を考案できることを理解するであろう。従って、本発明の範囲は、添付されている特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。
以下、本発明の好ましい実施形態を項分け記載する。
実施形態1
ガラス系基板を成形する方法において、
(a)3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型上にガラス系基板を配置する工程;
(b)前記ガラス系基板を成形温度まで加熱する工程;
(c)前記ガラス系基板の上に密閉環境を作成する工程;及び、
(d)加圧ガスを用いて前記密閉環境の圧力を調整して、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させ、成形ガラス系物品を作製する工程;
を有してなり、前記成形ガラス系物品は、幅に対する高さの比が2×10−4より大きい歪みを有さない、方法。
実施形態2
密閉環境を作成する工程は、金型の上に圧力キャップアセンブリを設置することを含み、圧力キャップは:
加圧ガスを供給するためのオリフィス;及び
ガス流を方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されたバッフル;
を備える、実施形態1に記載の方法。
実施形態3
前記圧力キャップアセンブリを加熱して、前記ガラス系基板を放射加熱することをさらに含む、実施形態2に記載の方法。
実施形態4
圧力キャップの温度は金型表面の温度よりも高い、実施形態2又は3に記載の方法。
実施形態5
圧力キャップと金型表面との間の温度差は、約20℃〜約150℃の範囲内である、実施形態4に記載の方法。
実施形態6
単一のオリフィスのみが存在する、実施形態2から5のいずれか1つに記載の方法。
実施形態7
前記加圧ガスは加熱される、実施形態1から6のいずれか1つに記載の方法。
実施形態8
前記密閉環境は、約20psi(約138kPa)〜約60psi(約414kPa)の範囲内の圧力に調整される、実施形態1から7のいずれか1つに記載の方法。
実施形態9
金型表面は少なくとも1つのポートを備え、該方法は、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させるのを支援するために、前記少なくとも1つのポートを通して真空を適用することをさらに含む、実施形態1から8のいずれか1つに記載の方法。
実施形態10
金型表面は、少なくとも1つの平坦領域及び少なくとも1つの屈曲領域を含む、実施形態9に記載の方法。
実施形態11
前記少なくとも1つのポートは、前記少なくとも1つの屈曲領域には配置されない、実施形態10に記載の方法。
実施形態12
前記金型表面は、少なくとも1つの平坦領域及び少なくとも1つの屈曲領域を含み;さらに、
前記少なくとも1つの平坦領域の温度は、前記少なくとも1つの屈曲領域の温度よりも低い、実施形態1から11のいずれか1つに記載の方法。
実施形態13
前記金型表面に対して、ガラス系基板の一部をクランプすることをさらに含む、実施形態1から12のいずれか1つに記載の方法。
実施形態14
前記ガラス系基板は、第1表面から対向する第2表面まで延在する少なくとも1つの開口を有する、実施形態1から13のいずれか1つに記載の方法。
実施形態15
前記ガラス系基板はガラス又はガラスセラミックである、実施形態1から14のいずれか1つに記載の方法。
実施形態16
前記成形温度は、10ポアズ(10Pa・s)〜1011ポアズ(1010Pa・s)の粘度に対応する温度範囲に該当する、実施形態1から15のいずれか1つに記載の方法。
実施形態17
前記成形ガラス系物品は、三次元断面を有し、
前記物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、かつ第1部分と第2部分との間に位置する前記物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、前記第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、さらに
前記キャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である、実施形態1から16のいずれか1つに記載の方法。
実施形態18
ガラス系物品において、
(a)3D表面プロファイルを有する第1表面;及び、
(b)前記第1表面に対向する第2表面;
を備え、前記第1表面と第2表面との間の厚さは±5%以下で変動し、さらに
前記第1表面は、幅に対する高さの比が2×10−4超である歪みを有さない、ガラス系物品。
実施形態19
前記第1表面から第2表面まで延在する少なくとも1つの開口をさらに備える、実施形態18に記載のガラス系物品。
実施形態20
ガラス又はガラスセラミックである、実施形態18又は19に記載のガラス系物品。
実施形態21
3D断面プロファイルを有するガラス系物品において、
該物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、かつ第1部分と第2部分との間に位置する該物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、さらに
前記キャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である、ガラス系物品。
実施形態22
前記第1部分及び第2部分は、成形ガラス系物品のエッジである、実施形態21に記載のガラス系物品。
実施形態23
前記第1部分及び第2部分はフランジを形成する、実施形態21に記載のガラス系物品。
実施形態24
ガラス又はガラスセラミックである、実施形態21から23のいずれか1つに記載のガラス系物品。
実施形態25
ガラス系基板を成形するための装置において、
3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型;及び
前記金型表面に係合して金型表面との間に加圧キャビティを提供する圧力キャップ;
を備え、前記圧力キャップは、
前記キャビティに加圧ガスを供給するためのオリフィス;及び
ガス流をキャビティ内に方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されるバッフル;
を備える、装置。
実施形態26
前記金型は、金型表面と圧力キャップとの間に配置されたクランプカバーであって、クランプカバーと金型表面との間にガラス系基板の一部をクランプするためのクランプカバーを備える、実施形態25に記載の装置。
実施形態27
単一のオリフィスのみ存在する、実施形態25又は26に記載の装置。
実施形態28
前記金型表面は、真空源に接続された少なくとも1つのポートを備える、実施形態25から27のいずれか1つに記載の装置。
100 プランジャ表面
102 金型表面
200 装置
202,202’ 金型
203,203’ 真空チャック
204,800 ガラス系基板
205,300,304 3Dガラス系物品
206,206’ 金型表面
207,207’ 金型キャビティ
208,208’ ポート
209 平坦領域
210,210’ 位置合わせピン
211 屈曲領域
212 圧力キャップ
216 プレナム
218 圧力チャンバ
220 プレナムチャンバ
221 加圧ガス
222 導管
223,240 ヒータ
224 オリフィス
225 バッフル
502 開口
504 第1表面
506 第2表面
602,602’ 第1部分
604,604’ 第2部分
606,606’ 第3部分
608,608’ キャビティ
700 クランプカバー
702 内表面
704,706 うね
708 溝

Claims (15)

  1. ガラス系基板を成形する方法において、
    (a)3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型上にガラス系基板を配置する工程;
    (b)前記ガラス系基板を成形温度まで加熱する工程;
    (c)前記ガラス系基板の上に密閉環境を作成する工程;及び、
    (d)加圧ガスを用いて前記密閉環境の圧力を調整して、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させ、成形ガラス系物品を作製する工程;
    を有してなり、前記成形ガラス系物品は、幅に対する高さの比が2×10−4より大きい歪みを有さない、方法。
  2. 前記密閉環境を作成する工程は、金型の上に圧力キャップアセンブリを設置することを含み、圧力キャップは:
    加圧ガスを供給するためのオリフィス;及び
    ガス流を方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されたバッフル;
    を備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記圧力キャップアセンブリを加熱して、前記ガラス系基板を放射加熱することをさらに含む、請求項2に記載の方法。
  4. 前記加圧ガスは加熱される、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記密閉環境は、約20psi(約138kPa)〜約60psi(約414kPa)の範囲内の圧力に調整される、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記金型表面は少なくとも1つのポートを備え、該方法は、金型表面のプロファイルにガラス系基板を適合させるのを支援するために、前記少なくとも1つのポートを通して真空を適用することをさらに含む、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記金型表面は、少なくとも1つの平坦領域及び少なくとも1つの屈曲領域を含み;さらに、
    前記少なくとも1つの平坦領域の温度は、前記少なくとも1つの屈曲領域の温度よりも低い、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記成形ガラス系物品は三次元断面を有し、
    前記物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、かつ第1部分と第2部分との間に位置する前記物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、さらに
    前記キャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である、請求項1から7のいずれか1項に記載の方法。
  9. ガラス系物品において、
    (a)3D表面プロファイルを有する第1表面;及び、
    (b)前記第1表面に対向する第2表面;
    を備え、
    前記第1表面と第2表面との間の厚さは±5%以下で変動し、
    前記第1表面は、幅に対する高さの比が2×10−4超である歪みを有していない、ガラス系物品。
  10. 前記第1表面から第2表面まで延在する少なくとも1つの開口をさらに備える、請求項9に記載のガラス系物品。
  11. 3D断面プロファイルを有するガラス系物品において、
    該物品の第1部分及び第2部分は同一平面上にあり、かつ第1部分と第2部分との間に位置する該物品の第3部分は、第1部分及び第2部分と同一平面上にはなく、第3部分は第1部分と第2部分との間の3D断面プロファイルにキャビティを形成し、さらに
    前記キャビティの高さに対するキャビティの幅のアスペクト比は約10以下である、ガラス系物品。
  12. 前記第1部分及び第2部分は、成形ガラス系物品のエッジである、請求項11に記載のガラス系物品。
  13. 前記第1部分及び第2部分はフランジを形成する、請求項11に記載のガラス系物品。
  14. ガラス系基板を成形するための装置において、
    3D表面プロファイルを有する金型表面を備える金型;及び
    前記金型表面に係合して金型表面との間に加圧キャビティを提供する圧力キャップ;
    を備え、前記圧力キャップは、
    前記キャビティに加圧ガスを供給するためのオリフィス;及び
    ガス流をキャビティ内に方向付けるためにオリフィスの上を覆って配置されたバッフル;
    を備える、装置。
  15. 前記金型は、金型表面と圧力キャップとの間に配置されたクランプカバーであって、該クランプカバーと金型表面との間にガラス系基板の一部をクランプするためのクランプカバーを備える、請求項14に記載の装置。
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