JP2018534261A - ゼブラチップ病防除のためのイソチアニルの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ナス科の植物、好ましくはジャガイモでの「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ(Phytoplasma)属種、好ましくは、「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)、より好ましくは「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)の防除のための、式(I)のイソチアゾールカルボキサミド(一般名:イソチアニル)の新規な使用に関するものである。
【化1】

Description

本発明は、植物において「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ(Phytoplasma)属種、好ましくは、「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)、より好ましくは「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)を防除するための式(I)のイソチアゾールカルボキサミド:
Figure 2018534261
(一般名:イソチアニル)
の新規な使用に関するものであり、好ましくはその植物はナス科から選択され、好ましくはその植物はジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム(Solanum tuberosum))である。
さらに、本願は、本発明による治療法を含む、ジャガイモの栽培方法に関する。
さらに、本発明は、塊茎作物植物用の植物成長調節剤として、好ましくはジャガイモ用の植物成長調節剤としての本発明によるイソチアニル(Isotinail)の使用であって、それによって各場合で、農薬活性化合物で処理されていない塊根作物植物(未処理対照)と比較して、あるいいは標準的処理と比較して、塊茎作物植物の収穫量(特に、塊根の重量)を増加させ、および/または塊根作物植物の植物成長(特に、塊根作物植物の葉の成長)を増加させる使用に関するものである。
本発明はさらに、「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種、特に「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)による感染が原因のジャガイモでの着色塊茎の発生率低下に関するものである。
さらに、本発明は、本発明による方法によって得られたジャガイモを揚げることによって製造されるポテトチップスに関するものである。
最後に、本発明は、イソチアニルで処理することによる、ナス科の植物、特にジャガイモでの前記細菌性病原体の防除方法に関するものである。
カンディダートゥス(Candidatus)属種は、キジラミベクター(例えば、バクテリセラ・コッケレリ(Bactericera cockerelli))によってジャガイモ類および他のナス科作物に伝染する細菌である。
ゼブラチップ病は、カンディダートゥス(Candidatus)リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)によって引き起こされ、結果的に揚げたポテトチップス表面に褐色または黒色の着色を生じることから、チップスの品質が低下し、最悪の場合、その用途にジャガイモを全く使えなくなる。
紫染萎黄病は、カンディダートゥス(Candidatus)ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)によって引き起こされる。
植物の好適な抗生物質処置法がないことから、その病害に対する保護は、代表的には、ベクターの制御を目的とした殺虫剤プログラムによって行われる。
しかしながら、殺虫剤プログラムでもなお、かなり多くの感染が起こり得て、特に揚げた際にかなりの焼け(黒色化)を示す塊茎が生産される。
従って、細菌感染に対するジャガイモ植物の保護を改善し、感染したジャガイモから製造されるチップスの焼け(黒色化)を防止する処理方法を提供することが必要とされている。
発明
イソチアニルが、ナス科の植物、特にジャガイモにおいて「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ(Phytoplasma)属種、好ましくは、「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)を防除するのに特に好適であることが認められた。
従って、本発明の第1の主題は、ナス科の植物での前記細菌性病原体の防除のためのイソチアニルの使用である。
本発明のさらなる主題は、ナス科植物での前記細菌性病原体の防除方法において、前記ナス科植物を、式(I)による化合物から選択される化合物で処理することを特徴とする方法である。
本発明のさらなる主題は、ナス科植物での前記細菌性病原体の防除方法において、ナス科の植物を、通常/標準処理と同時におよび/またはそれに加えてイソチアニルで処理し、標準処理として殺虫剤の施用が好ましいことを特徴とする方法である。
従って、イソチアニルを用いて、植え付け時および発芽後一定間隔で植物/塊茎を処理することにより、上記病原体による攻撃に対して植物を保護し、塊茎およびそれから製造されるチップスの質を高めることができる。
その間隔は、2から20日、好ましくは3から15日、より好ましくは4から14日である。好ましい実施形態では、成長期の間、5から20回、好ましくは6から11回の処理を行う。
好ましい実施形態において、施用量は、50g ai/haから250g ai/ha、好ましくは75g ai/haから225g ai/ha、より好ましくは100g ai/haから200g ai/ha、最も好ましくは200g ai/haである(イソチアニルに関して、g ai/ha=ヘクタール当たり有効成分)。
好ましい実施形態において、最初の植え付け時処理は、土壌処理であるが、それ以降の処理は茎葉処理である。
あるいは土壌処理に代えて、苗を活性化合物でコーティングすることができる。
ベクターの効果的な制御のために、イソチアニルによる各処理を殺虫剤の処理と組み合わせ、その殺虫剤は侵入の重度、気候条件、規制要件および施用時期に従って選択することができる。有用な殺虫剤は例えば、イミダクロプリド、スピロテトラマト、スピロメシフェンおよびスピネトラムを含む群から選択される。
植物疾病を防除するのに必要な濃度でのイソチアニルの良好な植物耐容性により、地上および地下植物部分、栄養繁殖材料、および土壌の処理が可能である。
イソチアニルは、収量増加にも適しており、低い毒性を示し、植物によって良好に耐容される。
本発明の別の実施形態は、フレークの焼け(黒色化)が相対的に低いことで、より良好な品質を有する、本発明に従って得られるジャガイモから製造されるポテトチップスである。
本発明はさらに、「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)を防除するために、好ましくは殺虫剤と組み合わせて、播種時および発芽後に数回の処理でイソチアニルを施用する段階、ジャガイモを収穫する段階、そのジャガイモを洗浄、処理およびカットする段階、そのジャガイモを揚げてチップスを得る段階を含む、ポテトチップスの製造方法を含む。
本発明の文脈において、ナス科の植物に施用した場合に有利な効果が認められた。
本発明によれば、ナス科の全ての植物を処理することができる。ナス科の植物とは、本文脈において、望ましいおよび望ましくない野生植物または作物(天然作物を含む。)のような全ての植物部分および植物集団を意味すると理解される。作物植物は、従来の品種改良および至適化法によって、またはバイオテクノロジー法および組み換え法によって、またはこれらの方法の組み合わせによって得ることができるナス科の植物であることができ、ナス科の遺伝子導入植物を含み、植物育成者権利によって保護され得るまたは保護され得ない植物品種を含む。植物部分は、ハーブ、偽茎、芽、葉、苞葉、葉鞘、葉柄、葉身、花および根のような、植物の地上および地下のあらゆる部分および器官を意味するものであり、例として、葉、針葉、柄、茎、花、子実体、果実、房および種子、さらには根、塊茎、地下茎、側枝、吸枝、二次成長部などがある。植物部分には、作物材料ならびに栄養増殖物および生殖増殖物、例えば、切り枝、塊茎、地下茎、挿し木および種子などもある。
すでに上記で言及したように、全てのナス科植物を、本発明に従って処理することができる。好ましい実施形態では、野生で見られるか、従来の生物育種法、例えばハイブリダイゼーション、成長点培養、微細繁殖法、体細胞胚形成、直接器官形成もしくは原形質融合によって得られる植物種および植物品種、ならびにそれらの部分を処理する。さらなる好ましい実施形態では、例えばアグロバクテリウムによる形質転換または胚形成細胞の粒子衝突、および微細繁殖法など、適切な場合は従来法と組み合わせて組み換え法によって得られたナス科のトランスジェニック植物およびナス科の植物品種(遺伝子組み換え生物)を処理する。ナス科の植物には、上記で挙げた全ての植物部分が含まれる。
本発明によれば、各場合で市販されているか使用されている植物品種のナス科植物を処理することが特に好ましい。植物品種は、突然変異誘発または組換えDNA技術によって得られた、新しい特性(「形質」)を有する植物を意味するものと理解される。それらは、変種、品種、生物型または遺伝子型であることができる。
植物種または植物品種、それらの場所および成長条件(土壌、天候、生育期間、栄養)によっては、本発明の処理は、超加算的(「相乗」)効果をもたらすこともある。従って、例えば、実際に起こると予想される効果を超える、施用量の低減および/または活性スペクトルの拡大および/または本発明に従って使用することができる物質および組成物の活性の向上、植物成長の改善、高温もしくは低温に対する耐性の向上、干魃または水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性向上、開花能の向上、収穫の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、収穫作物の品質向上および/または栄養価の上昇、収穫作物の保存安定性および/または加工性の向上が可能である。
本発明による処理方法は、遺伝子改変した生物(GMOs)、例えば、植物または種子の処理に使用することができる。遺伝子改変した植物(またはトランスジェニック植物)は、異種遺伝子がゲノム中に安定に組み込まれている植物である。本質的に、「異種遺伝子」という用語は、植物の外側で提供または組み立てられ、かつ、形質転換植物の細胞核ゲノム、クロロプラストゲノムまたはミトコンドリアゲノムに導入すると、対象となるタンパク質もしくはポリペプチドを発現することで、または別の遺伝子もしくはその植物に存在する他の遺伝子を低下またはスイッチオフすることにより(例えば、アンチセンス技術、共抑制技術またはRNAi技術[RNAi干渉])、新規なもしくは改善された農学的その他の特性を与える遺伝子を指す。ゲノム中に存在する異種遺伝子は、同様にトランス遺伝子と称される。植物ゲノム中でのそれの特定の存在によって定義されるトランス遺伝子は、形質転換事象またはトランスジェニック事象と称される。
植物種または植物品種、それらの場所およびそれらの成長条件(土壌、天候、生育期間、栄養)によっては、本発明の処理は、超加算的(「相乗」)効果をもたらすこともある。例えば、実際に起こると予想される効果を超える次の効果、すなわち施用量の低減および/または作用スペクトルの拡大および/または本発明に従って使用することができる活性物質および組成物の効力強化、植物成長の改善、高温もしくは低温に対する耐性の向上、干魃または水もしくは土壌の塩含有量に対する耐性向上、開花能の向上、収穫の簡易化、成熟の加速、収穫高の増大、より大きい果実、植物高さの増大、葉の緑色の強化、収穫作物の品質向上および/または栄養価の上昇、果実における糖濃度の上昇、収穫作物の保存安定性および/または加工性の向上が可能である。
本発明に従って好ましく処理されるナス科の植物および植物品種には、特別に有利で有用な形質をこれら植物に与える遺伝材料を含む全ての植物が含まれる(それが育種によって、および/またはバイオテクノロジーによって達成されたかは問わない)。
やはり本発明に従って好ましく処理されるナス科の植物および植物品種は、1以上の生物ストレス因子に対して抵抗性である。すなわちこれらの植物は、動物および微生物病原体、例えば線虫、昆虫、ダニ類、植物病原性真菌、細菌、ウィルスおよび/またはウィロイドに対する改善された防除を有する。この文脈でなるべくなら言及すべきものは、植物病原性の真菌もしくはウィルスに対して抵抗性のナス科である。
やはり本発明に従って好ましく処理できるナス科の植物および植物品種は、1以上の非生物ストレス因子に対して抵抗性の植物である。非生物ストレス条件には、例えば、乾燥、低温および高温曝露、浸透圧ストレス、浸水、土壌塩濃度上昇、ミネラルへの曝露増加、オゾン条件、高露光条件、窒素栄養素利用能の制限、リン栄養素利用能の制限、または日陰忌避などがあり得る。
やはり本発明に従って好ましく処理できるナス科の植物および植物品種は、ワクチンまたは治療用タンパク質が異種的に発現される植物である。それには、例えばB型肝炎抗原などがある。
やはり本発明に従って処理することができるナス科の植物および植物品種は、改善された収穫特性を特徴とする植物である。例えば改善された植物の生理、改善された植物成長および改善された植物発達、例えば水利用有効性、水保持有効性、窒素利用の改善、炭素同化増加、光合成向上、種子活力向上および成熟加速によって、収量増加となり得る。収量はさらに、改善された植物構造(ストレス条件および非ストレス条件下)によって影響され得るものであり、それには、早期開花、ハイブリッド種子生産のための開花制御、苗の元気、植物の大きさ、節間の数および間隔、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、鞘の大きさ、鞘の数および穂の数、鞘または穂当たりの種子数、種子のバイオマス、種子充填度の増加、種子脱粒の低減、減少した鞘裂開の低減および立つ力などがあるが、これらに限定されるものではない。さらなる収量関係の形質には、種子組成、例えば炭水化物含有量、タンパク質含有量、油の含有量および油の組成、栄養価、非栄養化合物の減少、加工性改善および貯蔵性の向上などがある。
本発明に従って処理可能なナス科の植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、除草剤耐性植物、すなわち1以上の所定の除草剤に対して耐容性となった植物である。そのような植物は、形質転換によって、またはそのような除草剤耐性を与える突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。
除草剤耐性植物は、例えば、グリホセート耐性植物、すなわち除草剤グリホセートまたはそれの塩に対して耐性とされた植物である。例えば、グリホセート耐性植物は、酵素である5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェート合成酵素(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することで得ることができる。そのようなEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(変異体CT7)、細菌アグロバクテリウム属種のCP4遺伝子、ペチュニアEPSPS、トマトEPSPS、またはシコクビエEPSPSをコードする遺伝子である。それは、変異EPSPSであることもできる。グリホセート耐性植物は、グリホセートオキシド−レダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることで得ることもできる。グリホセート耐性植物は、グリホセートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることで得ることもできる。グリホセート耐性植物は、上記遺伝子の天然突然変異を含む植物を選択することによって得ることもできる。
他の除草剤耐性植物は、例えば、酵素グルタミン合成酵素を阻害する除草剤、例えばビアラホス、フォスフィノスリシンまたはグルホシネートに対して耐性とされた植物である。そのような植物は、阻害に対して抵抗性である除草剤を無毒化する酵素またはグルタミンシンターゼ酵素の変異体を発現させることで得ることができる。そのような有効な無毒化酵素の一つが、例えば、フォスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素である(例えば、ストレプトマイセス属種からのBARもしくはPATタンパク質)。外因性フォスフィノスリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物が報告されている。
さらに別の除草剤耐性植物は、酵素ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされている植物でもある。ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼは、パラヒドロキシフェニルピルビン酸(HPP)がホモゲンチジン酸に変換される反応を触媒する酵素である。天然の耐性HPPD酵素をコードする遺伝子または突然変異HPPD酵素をコードする遺伝子を用いて、HPPD阻害剤に対して耐性の植物を形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性はまた、HPPD阻害剤による天然HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチジン酸の形成を可能にする、ある種の酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することによっても得ることができる。HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて、酵素プレフェン酸デヒドロゲナーゼ活性を有する酵素をコードする遺伝子を用いて植物を形質転換することによって、HPPD阻害剤に対する植物の耐性を改善させることもできる。
さらに別の除草剤抵抗性植物は、アセト乳酸合成酵素(ALS)阻害剤に対して耐性とされた植物である。公知のALS阻害剤には、例えばスルホニル尿素、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン類、ピリミジニルオキシ(チオ)安息香酸化合物および/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン系除草剤などがある。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸合成酵素(AHAS)とも称される)における各種突然変異が、各種の除草剤または除草剤群に対する耐性を付与することが知られている。スルホニル尿素耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の製造が、国際公開WO96/033270に記載されている。さらに別のスルホニル尿素およびイミダゾリノン耐性植物も、例えばWO2007/024782に記載されている。
イミダゾリノンおよび/またはスルホニル尿素に対して耐性である他の植物は、突然変異誘発、除草剤存在下での細胞培地での選別、または突然変異育種によって得ることができる。
やはり本発明に従って処理することができるナス科の植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得られる)は、昆虫耐性トランスジェニック植物、すなわち、ある種の標的昆虫による攻撃に対して耐性とした植物である。そのような植物は、形質転換によってまたはそのような昆虫耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。
やはり本発明によって処理することができるナス科の植物または植物品種(遺伝子工学などの植物バイオテクノロジー法によって得たもの)は、非生物ストレス因子に対して耐性である。そのような植物は、形質転換によりまたはそのようなストレス耐性を付与する突然変異を含む植物の選択によって得ることができる。特に有用なストレス耐性植物には以下のものなどがある。
a.植物細胞または植物においてポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低下させることができるトランス遺伝子を含む植物、
b.植物または植物細胞のPARGコード遺伝子の発現および/または活性を低下させることができるストレス耐性促進トランス遺伝子を含む植物、
c.ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド合成酵素またはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼなどのニコチンアミドアデニンジヌクレオチドサルベージ生合成経路の植物機能性酵素をコードするストレス耐性促進トランス遺伝子を含む植物。
施用形態
ナス科の植物および植物部分および繁殖材料の、式(I)の化合物から選択される化合物による本発明による処理は、直接行うか、一般的な処理方法により、例えば浸漬、散布、噴霧、霧化、分散、塗布、注入によって、それらの環境、棲息場所もしくは貯蔵所に作用させることで行う。
本発明の特に好ましい実施形態において、式(I)による化合物またはそれの製剤を、茎葉処理での施用に用いる。
個々の物理的および/または化学的特性に応じて、式(I)による化合物から選択される化合物は、一般的な製剤、例えば液剤、乳濁液、懸濁液、粉剤、泡剤、ペースト、粒剤、サシェ剤、エアロゾル、ポリマー物質中のマイクロカプセル、およびULV低温−および高温−フォギング(fogging)製剤に変換することができる。
これらの製剤は、公知の方法で、例えば、適宜に乳化剤および/または分散剤および/または発泡剤である界面活性剤を用いて、増量剤、すなわち液体溶媒、加圧液化ガスおよび/または固体担体と式(I)による化合物を混和することで調製される。増量剤として水を用いる場合、例えば、共溶媒として有機溶媒を用いることが可能である。概して好適である液体溶媒は、芳香族、例えばキシレン、トルエンまたはアルキルナフタレン、塩素化芳香族または塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン類、クロロエチレン類または塩化メチレン、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィン類、例えば鉱油留分、アルコール類、例えばブタノールもしくはグリコール、およびそれらのエーテル類およびエステル類、ケトン類、例えばアセトン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノン、強極性溶媒、例えばジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシド、および水、ならびに鉱油、動物油および植物油、例えばヤシ油その他の植物種子油である。液化ガス増量剤または担体は、常温および常圧下では気体である液体を意味するものと理解され、例えばエアロゾル推進剤、例えばハロ炭化水素およびブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素である。好適な固体担体は、例えば、粉砕天然鉱物、例えばカオリン類、クレー類、タルク、チョーク、石英、アタパルガイト、モンモリロナイトおよび珪藻土、ならびに粉砕合成鉱物、例えば、高分散シリカ、アルミナおよびケイ酸塩である。粒剤用に好適な固体担体は、例えば、粉砕して分別した天然岩石、例えば、方解石、軽石、大理石、海泡石、苦灰岩、ならびに、無機および有機のミール(meals)の合成顆粒、ならびに、さらに、有機材料(例えば、おがくず、ココナッツ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコの葉柄など)の顆粒である。好適な乳化剤および/または発泡剤は、例えば、ノニオン系、カチオン系およびアニオン系乳化剤、例えばポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレン脂肪アルコールエーテル類、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル類、アルキルスルホネート類、アルキルサルフェート類、アリールスルホネート類およびタンパク質加水分解物である。好適な分散剤は、例えばリグノスルファイト廃液およびメチルセルロースである。
粉末、顆粒またはラテックスの形態にあるカルボキシメチルセルロース、天然および合成ポリマーなどの粘着剤、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、および天然リン脂質、例えば、セファリンおよびレシチン、および、合成リン脂質を製剤で用いることができる。さらなる添加剤は、鉱油および植物油であることができる。
着色剤、例えば、無機顔料、例えば、酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルー(Prussian Blue)、ならびに、有機染料、例えば、アリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料、ならびに、微量栄養素、例えば、鉄塩、マンガン塩、ホウ素塩、銅塩、コバルト塩、モリブデン塩および亜鉛塩を用いることが可能である。
概して、当該製剤は、0.1から95重量%、好ましくは0.5から90%の活性物質を含む。
イソチアニルは、本発明に従って用いることができ、一般的な製剤、例えば液剤、乳濁液、懸濁液、粉剤、泡剤およびULV製剤に変換することができる。
これらの製剤は、既知方法で、イソチアニルを、一般的な添加剤、例えば、一般的な増量剤、および溶媒または希釈剤、着色剤、湿展剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、防腐剤、第2の増粘剤、接着剤、ジベレリン類、鉱油および植物油、さらには水と混和することによって調製される。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる着色剤は、そのような目的に関して一般的な全ての着色剤である。この文脈では、水中であまり溶解しない顔料および水可溶である染料の両方を使用することができる。挙げることができる例としては、「Rhodamin B」、「C.I.Pigment Red 112」および「C.I.Solvent Red 1」の名称で知られている着色剤がある。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる湿展剤は、農薬活性物質の製剤に関して一般的に使用され、湿潤を促進する全ての物質である。アルキルナフタレンスルホネート類、例えば、ジイソプロピルナフタレンスルホネートまたはジイソブチルナフタレンスルホネートが好ましく使用可能である。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる好適な分散剤および/または乳化剤は、農薬活性物質の製剤に一般的に使用される全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性分散剤である。好ましくは、次のもの:非イオン性もしくはアニオン性の分散剤または非イオン性もしくはアニオン性の分散剤の混合物を使用することができる。挙げることができる好適な非イオン性分散剤としては、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー類、アルキルフェノールポリグリコールエーテル類およびトリスチリルフェノールポリグリコールエーテル類、ならびに、それらのリン酸化誘導体または硫酸化誘導体などがある。好適なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート類、ポリアクリル酸塩類およびアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる消泡剤は、農薬活性物質の製剤に関して一般に使用される全ての泡抑制物質である。好ましくは、シリコーン系消泡剤およびステアリン酸マグネシウムを使用する。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる防腐剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。挙げることができる例としては、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールがある。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる第2の増粘剤は、農薬組成物中で当該目的のために使用することが可能な全ての物質である。好ましくは、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土および高分散シリカが好適である。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができる接着剤は、粘着剤中で使用可能な全ての一般的な結合剤である。好ましくは、ポリビニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコールおよびチロースを挙げることができる。
本発明に従って使用することが可能な製剤の中に存在させることができるジベレリン類は、好ましくは、ジベレリンA1、ジベレリンA3(ジベレリン酸)、ジベレリンA4およびジベレリンA7である。特に好ましいものは、ジベレリン酸である。
ジベレリン類は公知である(R. Wegler ″Chemie der Pflanzenschutz− und Schaedlingsbekaempfungsmittel″[Chemistry of plant protectionおよびpesticide agents], volume 2, Springer Verlag, Berlin−Heidelberg−New York, 1970, pp.401−412参照)。
混合物
イソチアニルは、そのまま用いることができるか、または製剤で、公知の殺菌剤、殺細菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、除草剤、殺虫剤、薬害軽減剤、土壌改良製品または植物ストレスを低減するための製品、例えばマイコネイトとの混合物で用いて、例えば作用スペクトルを拡大したり、抵抗性発達を防止することができる。多くの場合、これによって相乗効果が生じる、すなわち、混合物の効力が、個々の成分の効力を超える。
本発明において、イソチアニルは好ましくは、殺虫剤との混合物として用いられる。
本発明によれば、「混合物」という用語は、可能である上記活性物質のうちの少なくとも2種類の各種組み合わせ、例えばレディミックス、タンクミックス(施用前に合わせて希釈することで、個々の活性物の製剤から調製される噴霧スラリーを意味するものと理解される)またはこれらの組み合わせ(例えば、第3の個別の物質の製剤を用いることによって、上記活性物質のうちの2種類の二元レディミックスを作る。)を意味する。本発明によれば、個々の活性物質を順次に、すなわち、例えば異なる活性物質を含む複数の層を施用することで種子処理を行う場合に、順番に、数時間または数日の妥当な時間間隔で用いることもできる。好ましくは、個々の活性物質をどの順序で用いることができるかは重要ではない。
式(I)による化合物は、そのまま、またはそれの製剤の形態で、またはそれから調製される使用形態、例えば即時使用液剤、懸濁液、水和剤、ペースト、可溶性粉体、微粉剤および粒剤で用いることができる。それらは、一般的な方法で、例えば注ぎ込み、噴霧、霧化、散布、散粉、泡施用、塗布などによって施用することができる。さらに、式(I)による化合物を、超低体積法によって施用することができるか、活性物質調製物または活性物質自体を土壌に注入することができる。植物の栄養繁殖材料も処理することができる。
下記の実施例は、本発明を説明するためのものであって、本発明にいかなる制限も加えるものではない。
6月10日に播種を行った。使用したジャガイモ品種はCaesarであり、第3カテゴリーの塊根を用いた。フルオキサストロビン殺菌剤を施用する場合、全ての処理に土壌処理を行い、1ヘクタール当たり2リットル用量または市販品とし、ペンフルフェンは1ヘクタール当たり0.650リットル用量として、フザリウム属種および/またはリゾクトニアソラニ(Rhizoctonia solani)真菌攻撃を防止した。使用した実験計画は、4回の繰り返しを行うランダムブロックとし、畝間間距離0.92mおよび長さ10メートルで四つの畝間により、実験区画を形成した。有用な区画は、各実験区画の二つの中央畝間にあった。植物間距離は0.25mであった。
施用処理は、播種を行っている時の畝間の底部への施用、および11回の茎葉処理とした。施用した処理を表1に示してある。
表1−細菌疾病でのイソチアニル効率および選択性を求めるための施用処理
Figure 2018534261


Figure 2018534261


Figure 2018534261

評価
発芽:栽培発芽を求めた。それについて、各区画の中央畝間で発芽した植物の数を100%発芽でカウントした。2014年7月2日にデータを収集した(播種22日後)。
植物毒性パーセントを求めた。
バクテリセラ・コケレリ(Bactericera cockerelli)、個体群動態:キジラミ(psilides)成体、幼虫および卵について、個体群動態の試験を行った。それに関して、初回の茎葉処理前と、その後は各処理施用後にカウントを行った。成体数を知るため、各評価において、実験区画当たり20個のネットトラップ(昆虫ネットを使用)を用いた。卵および幼虫の数を求めるため、各評価において区画当たり50個の羽片を評価した。
ゼブラチップ/紫染萎黄病動態:ゼブラチップ/紫染萎黄病症状の出現についての動態を、各施用日に記録し、発生率および重度を求めた。
塊根着色損傷を記録し、それには各カテゴリーについて5個の塊根を選択した。各区画について、(いくつかの繰り返しでは、第1および第2カテゴリーの塊根の数が5未満であったため、得られたものを評価した。)。各塊根の中心に対して横切りを行って、着色レベルを確認した。発生率および重度を求め、それについはFlores−Olivas 2013が記載しているスケールをに基づいた。揚げた薄片での焼け損傷またはゼブラチップも、塊根について用いた方法と同様にして分析した。
生産:収穫において、各処理生産物を分析し、それについては、各実験区画中央畝間の2直線メートルを収穫し、4カテゴリー(第1、第2、第3および組み合わせ)それぞれについてのジャガイモ塊根生産を記録した。
表2;処理発芽パーセント
Figure 2018534261

バクテリセラ・コケレリ(Bactericera cockerelli)(Sulc)についての個体群動態
成体:8月5日(播種55日後)から、B. コケレリ(B. cockerelli)成体を、基本的に参照(witness)処理区画で捕獲し、平均で区画当たり成体7.5匹であった(表3)。8月12日付けの評価で、全ての区画において最大量の成体が観察されたが、そうではあっても、参照(witness)処理では、捕獲された成体の量は、残りの処理の場合より大きかった。個体群動態は、その後の日付では、9月8日に実際にゼロとなるまで低下し、9月19日付けで評価した最後では増加し、成体群では大幅に増加した。表3およびグラフ2で認められるように、捕獲成体数は、参照(witness)の場合より大きく、殺虫剤による処理の場合より低かった(2,5および6)。これらの結果は、イソチアニルを施用した処理など、殺虫剤を施用しなかった処理で、昆虫成体の存在が大きかったことを考慮すると、効率的昆虫モニタリングに基づく殺虫剤施用プログラムを実施することが必要であることを示している。
表3−各処理について各サンプリング日における記録された成体の4回繰り返しの平均
Figure 2018534261

幼虫:B. コケレリ(B. cockerelli)未熟段階の存在に関して、最大量の幼虫が9月2日に検出され(表4)、それは8月18に成体群頂点と同時であることができ、そして最大成体群は9月19日に認められた。再度、殺虫剤による処理で、幼虫数は、参照(witness)処理の場合により小さかったことを認めることができる。
表4−各処理について各サンプリング日における記録された幼虫の4回繰り返しの平均
Figure 2018534261

表5−各処理について各サンプリング日における記録された卵の4回繰り返しの平均
Figure 2018534261

わかるように、殺虫剤およびイソチアニルの組み合わせ処理によって、最も効果的な保護が提供された。
表7−各サンプリング日におけるゼブラチップ/紫染萎黄病発生率対照パーセント
Figure 2018534261

生産−ジャガイモ生産データを表8に示してある。処理6が残りの処理より優れており、続いて処理2および5であった。
表8−ジャガイモ処理生産量平均
Figure 2018534261

各処理について収穫された塊根の商業的品質分析により、再度、処理6で、残りの処理と比較して第1および第2の品質カテゴリーで最も良い収量となったことが示されている。
表10−四つのジャガイモ品質カテゴリーそれぞれにおける処理当たりの生産量平均
Figure 2018534261

ゼブラチップまたは塊根着色
表11−塊根着色発生率および重度の統計解析、ならびにゼブラチップ/紫染萎黄病についての発生率および重度抑制のパーセント
Figure 2018534261

フレーク焼け重度
Figure 2018534261

わかる通り、処理5および6がフレーク焼け重度に関して最良の結果を与えた。すなわち、揚げた時のチップスの黒色化が有意に減少した。

Claims (15)

  1. 植物における「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ(Phytoplasma)属種防除のための、式(I)による化合物の使用。
    Figure 2018534261

  2. 前記植物がナス科から選択される請求項1に記載の使用。
  3. 前記植物が、ジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム(Solanum tuberosum))である請求項1または2に記載の使用。
  4. 前記防除される病原体が「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)である前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  5. 前記防除される病原体が「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)である前記請求項のいずれか1項に記載の使用。
  6. 塊茎作物植物のための植物成長調節剤としての、好ましくはジャガイモのための植物成長調節剤としてのイソチアニル(Isotinail)の使用。
  7. ナス科の植物、特にはジャガイモでの「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター(Liberibacter)属種および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ(Phytoplasma)属種の防除方法であって、前記ナス科植物が処理される方法。
  8. 前記ナス科植物を、殺虫剤処理と同時におよび/または殺虫剤処理に加えてイソチアニルで処理する請求項7に記載の方法。
  9. 成長期中に、5から20回、好ましくは6から11回の処理を行う、請求項7または8に記載の方法。
  10. 処理間の間隔が2から20日、好ましくは3から15日、より好ましくは4から14日である、請求項7から9のいずれか1項に記載の方法。
  11. イソチアニルの施用量が50g ai/haから250g ai/ha、好ましくは75g ai/haから225g ai/ha、より好ましくは100g ai/haから200g ai/ha、最も好ましくは200g ai/haである、請求項7から10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記施用される殺虫剤が、イミダクロプリド、スピロテトラマト、スピロメシフェンおよびスピネトラムを含む群から選択される請求項7から11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 初回処理が土壌処理であり、それ以降の全ての処理が茎葉処理である、請求項7から12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 相対的に低い薄片焼け重度を示す、本発明に従って得られるジャガイモから製造されるポテトチップス。
  15. 「カンディダートゥス(Candidatus)」リベリバクター・ソラナセアルム(Liberibacter solanacearum)および/または「カンディダートゥス(Candidatus)」ファイトプラズマ・アメリカヌム(Phytoplasma americanum)を防除するために、好ましくは殺虫剤と組み合わせて、播種時および発芽後に数回の処理でイソチアニルを施用する段階、
    ジャガイモを収穫する段階、
    そのジャガイモを洗浄、処理およびカットする段階、および
    そのジャガイモを揚げる段階
    を含む、ポテトチップスの製造方法。
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