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Abstract
いくつかの例は、体積部内の異なる深さにおいて支持された一連のヒーターを提供する。一連の温度センサが、該体積部内の異なる深さにおいて支持される。それらの温度センサは、該体積部内の液体の液位を示すために、該ヒーターからの熱の放散を示す信号を出力する。
【選択図】図1A
【選択図】図1A
Description
体積部内の液体の液位を検出するために種々の装置が現在使用されている。それらの装置の中には、比較的複雑でかつ製造コストが高いものがある。
体積部内の液体のレベル(液位)を検出するために現在使用されている多くの既存の装置(デバイス)は、比較的複雑で製造コストが高い。たとえば、多くの現在利用可能な液位検出装置は、高価な構成要素及び高価な材料を用いる。多くの現在利用可能な液位検出装置は、専用の複雑な製造工程を必要とする。
本開示には、製造コストがより安価な種々の例示的な液位検出用液体インターフェースが記述されている。後述するように、いくつかの実施例では、開示されている液位検出用液体インターフェースは、さまざまな抵抗温度係数を有する材料の使用を容易にする。いくつかの実施例では、開示されている液位検出用液体インターフェースは、一般的により高価な耐腐食性材料を用いることなく腐食性液体の液位を検出するのによく適合している。
図1は、液位センサ用の例示的な液位検出インターフェース24を示している。液体インターフェース24は、体積部(たとえば所定の体積を囲むケースないしハウジング)40内の液体と相互作用して、体積部40内の液体の現在のレベルすなわち液位(液体の深さ)を示す信号を出力する。かかる信号を処理して、体積部40内の液位が決定される。液体インターフェース24は、体積部40内の液位を低コストで検出するのを容易にする。
図1に概略的に示されているように、液体インターフェース24は、ストリップ26、各ヒーター30からなる一連のヒーター28、各センサ34からなる一連のセンサ32を備えている。ストリップ26は、液体42を収容している体積部40内に伸びる(浸入する)ことができる細長いストリップである(または該ストリップから構成される)。ストリップ26は、液体42が存在するときに、ヒーター30及びセンサ34のサブセット(一部)が液体42中に沈められるように、ヒーター30及びセンサ34を支持する。
1実施例では、ストリップ26は、液体42中に沈められているストリップ26の部分、それらの部分によって支持されているヒーター30及びセンサ34が、液体42によって完全に囲まれるように(一番上から下まで)支持される。別の実施例では、ストリップ26は、体積部40の1つの側面に隣接するストリップ26の1つの面が液体42に対向しないように、体積部40の該側面に沿って支持される。1実施例では、ストリップ26は、細長い長方形の実質的に平坦なストリップである(または該ストリップから構成される)。別の実施例では、ストリップ26は、それとは異なる多角形の断面、円形の断面、または卵形(ないし楕円形)の断面を有するストリップである(または該ストリップから構成される)。
ヒーター30は、ストリップ26の長さ方向に沿って隔置された個々の発熱体(加熱素子)を備えている。ヒーター30の各々は、個々のヒーターによって放出される熱を関連するセンサ28が検出できるように、センサ28の十分近くに配置されている。1実施例では、各ヒーター30は、他のヒーター30と独立に熱を放出するように、それぞれ独立に作動可能である。1実施例では、各ヒーター30は(電気)抵抗器を備えている。1実施例では、各ヒーター30は、少なくとも10μs(マイクロ秒)の間持続する少なくとも10mW(ミリワット)の電力を有する熱パルスを放出することができる。
図示の例では、ヒーター30は、熱を放出するために使用され、温度センサとしては機能しない。その結果、各ヒーター30を、様々な抵抗温度係数を有する様々な電気抵抗材料から構成することができる。抵抗器を、その抵抗温度係数すなわちTCRによって特徴付けることができる。TCRは、周囲温度の関数としての抵抗器の抵抗値の変化である。TCRを、ppm/℃(parts per million per centigradedegree)の単位で表すことができる。抵抗温度係数は次のように計算される。
抵抗温度係数:TCR=(R2−R1)e−6/(R1×(T2−T1))
ここで、TCRの単位はppm/℃であり、R1は室温におけるオーム単位の抵抗値であり、R2は動作温度におけるオーム単位の抵抗値である。T1は℃単位の室温であり、T2は℃単位の動作温度である。
抵抗温度係数:TCR=(R2−R1)e−6/(R1×(T2−T1))
ここで、TCRの単位はppm/℃であり、R1は室温におけるオーム単位の抵抗値であり、R2は動作温度におけるオーム単位の抵抗値である。T1は℃単位の室温であり、T2は℃単位の動作温度である。
ヒーター30は温度センサ34とは別個の異なるものであるので、ヒーター30を形成するためのウェーハ製造プロセスにおいて様々な薄膜材料の選択肢がある。1実施例では、各ヒーター30は、比較的高い単位面積当たりの熱放散(熱損失)、比較的高い温度安定度(TCR<1000ppm/℃)、及び、周囲の媒体及び熱センサに対する熱発生の密接な結合(intimatecoupling)を有する。適切な材料は、いくつか例を挙げれば、タンタルやタンタルの合金、並びにタングステンやタングステンの合金といった耐火金属及びそれらの金属の合金でありうるが、ドープされたシリコンやドープされたポリシリコンなどの他の熱放散デバイス(放熱デバイス)を使用することもできる。
センサ34は、ストリップ26の長さ方向に沿って隔置された個々の検出素子を備えている。各センサ34は、センサ34が、関連するまたは対応するヒーター30からの熱の伝達を検出しまたは該熱の伝達に応答することができるように、対応するヒーター30の十分近くに配置されている。各センサ34は、特定のセンサ34に伝達される、関連するヒーターからの熱のパルスの結果として生じかつ該パルスに対応する熱の量(熱量)を示すかまたは反映する信号を出力する。関連するヒーターに伝達される熱量は、該熱がセンサに到達する前に通った媒体に依存して変わるであろう。液体は、空気よりも速く熱を伝達するだろう。その結果、センサ34からの信号間の違いは、体積部40内の液体42の液位を示す。
1実施例では、各センサ34は、特徴的な温度応答を有するダイオードを備えている。たとえば、1実施例では、各センサ34は、PN接合ダイオードを備えている。他の実施例では、他のダイオードを使用することができ、または、他の温度センサを使用することができる。
図示の例では、ヒーター30及びセンサ34は、ストリップ26の長さ方向に沿って互いに交互に入りこむすなわちインターリーブされるように、ストリップ26によって支持されている。本開示では、ヒーター及び/もしくはセンサ及びストリップに関して「支持する」または「支持される」という用語は、該ストリップ、ヒーター及びセンサが連結された一つのユニットを形成するように、ヒーター及び/又はセンサが該ストリップによって保持(ないし支持)されることを意味する。そのようなヒーター及びセンサを、該ストリップの外面または内面において支持することができる。本開示では、(2つのアイテム(要素)が)「交互に入りこむ」または「インターリーブされる」という用語は、2つのアイテム(要素)が交互に配置されることを意味する。たとえば、交互に入りこんだヒーターとセンサは、第1のヒーター、該第1のヒーターの後に配置された第1のセンサ、該第1のセンサの後に配置された第2のヒーター、該第2のヒーターの後に配置された第2のセンサなどを含むことができる。
1実施例では、個々のヒーター30は、該個々のヒーター30に近接した複数のセンサ34によって検出される熱パルス(熱のパルス)を放出することができる。1実施例では、各センサ34は、個々のヒーター30から20μm以下の距離だけ離れている。1実施例では、ストリップ26に沿ったセンサ34の最小の一次元密度は、1インチ当たり少なくとも100個のセンサ34(1センチメートル当たり少なくとも40個のセンサ34)である。該一次元密度は、ストリップ26の長さ方向の測定単位当たりに複数のセンサを含んでおり(ストリップ26の該一次元方向の寸法はさまざまな深さまで伸びる(到達する))、液体インターフェース24の深さすなわち液位の検出分解能を決定する。他の実施例では、センサ30は、ストリップ26に沿った別の一次元密度を有している。たとえば、別の実施例では、ストリプ26に沿ったセンサ34の一次元密度は、1インチ当たり少なくとも10個のセンサである。他の実施例では、ストリップ26に沿ったセンサ34の一次元密度は、1インチ当たり約1000個のセンサ(1センチメートル当たり約400個のセンサ)かそれより大きいものでありうる。
いくつかの実施例では、垂直方向(すなわち縦方向)1センチメートルまたは1インチ当たりのセンサの垂直方向の密度すなわち数は、ストリップ26の垂直方向すなわち長手方向の長さに沿って変わりうる。図1Aは、主要寸法すなわち液体中に浸入する長さに沿ったセンサ34の密度が変わりうる例示的なセンサストリップ126を示している。図示の例では、センサストリップ126は、垂直方向の高さすなわち深さに沿った領域においてセンサ34の密度がより大きく、これによって、深さ分解能がより高いことによる利益が得られうる。図示の例では、センサストリップ126は、センサ34の第1の密度を有する下側部分127と、センサ34の第2の密度を有する上側部分129を有しており、該第2の密度は該第1の密度よりも小さい。かかる実施例では、センサストリップ126は、該体積部内の液体の液位が空の状態に近づくにつれて、より高い精度すなわち分解能をもたらす。1実施例では、下側部分127は、1センチメートル当たり少なくとも40個のセンサ34という密度を有し、一方、上側部分129は、1センチメートル当たり10個よりも少ないセンサという密度を有しており、1実施例では、上側部分129は、1センチメートル当たり4個のセンサ34という密度を有している。さらに別の実施例では、代替的に、センサストリップ126の上側部分または中間部分が、センサストリップ126の他の部分に比べて大きなセンサ密度を有することができる。
各ヒーター30及び各センサ34は、コントローラの制御下で選択的に作動可能である。1実施例では、該コントローラは、ストリップ26の一部であるか、またはストリップ26によって保持される。別の実施例では、該コントローラは、ストリップ26上のヒーター30に電気的に接続されたリモートコントローラ(遠隔制御装置)である。1実施例では、インターフェース24は、該コントローラとは別個の構成要素から構成され、これによって、インターフェース24の取り替えを容易にし、または、別個のコントローラによる複数のインターフェース24の制御を容易にしている。
図2は、体積部内の液体の液位を検出して決定するために、液体インターフェース24などの液体インターフェースを用いて実行することができる例示的な方法100のフローチャートである。ブロック102に示されているように、制御信号をヒーター30に送って、熱パルスを放出するように、ヒーター30のサブセット(一部)または各ヒーター30をオン/オフさせる。1実施例では、ヒーター30を順次に作動させ(すなわちオンにし)及びオフにして(すなわち、一定時間オンにした後にオフにするようにパルス駆動して)、熱パルスが順次に放出されるように、制御信号をヒーター30に送る。1実施例では、それらのヒーターは、一定の順番で、たとえば、ストリップ26に沿って一番上から一番下まで順に、またはストリップ26に沿って一番下から一番上まで順に、順次(ないし連続的に)オン及びオフされる。
別の実施例では、ヒーター30は、探索アルゴリズムに基づいて作動され、この場合、該コントローラは、体積部40内の液体42の液位を決定するためにパルス駆動されるヒーターの全作動時間または総数を低減するために、最初にパルス駆動すべきヒーター30を特定する。1実施例では、どのヒーター30を最初にパルス駆動するかの特定は履歴データに基づく。たとえば、1実施例では、該コントローラは、最後に検出された体積部40内の液体42の液位に関するデータを得るために記憶装置を調べて、該最後に検出された液体42の液位に最も近いヒーター30よりも該液位からより離れたところにある他のヒーター30をパルス駆動する前に、該最も近いヒーター30をパルス駆動する。
別の実施例では、該コントローラは、得られた最後に検出された液体42の液位に基づいて体積部40内の液体42の現在の液位を予測して、該予測された現在の液位に近接した(または該現在の液位に一番近い)ヒーター30よりも該予測された現在の液位から離れたところにある他のヒーター30をパルス駆動する前に、該近接した(または該現在の液位に一番近い)ヒーター30をパルス駆動する。1実施例では、液体42の該予測された現在の液位は、最後に検出された液体42の液位、及び液体42の液位を最後に検出してからの時間の経過に基づく。別の実施例では、液体42の該予測された現在の液位は、最後に検出された液体42の液位、及び液体42の消費(ないし消費量)すなわち該体積部からの液体42の排出(ないし排出量)を示すデータに基づく。たとえば、液体インターフェース24がインク供給源内のインクの体積を検出する状況では、液体42の該予測された現在の液位を、最後に検出された液体42の液位、及び該インクなどを使って印刷した頁数などのデータに基づくものとすることができる。
さらに別の実施形態では、ヒーター30を順次にパルス駆動することができ、この場合、体積部40の深さ方向の範囲の中心に近接した(または該中心に一番近い)ヒーターが最初にパルス駆動され、他のヒーターは、体積部40の深さ方向の範囲の該中心からの距離に基づく順番でパルス駆動される。さらに別の実施例では、ヒーター30のサブセット(一部)が同時にパルス駆動される。たとえば、第1のヒーターと第2のヒーターを同時にパルス駆動することができ、この場合、該第1のヒーターと該第2のヒーターは、該第1のヒーターによって放出された熱が、該第2のヒーターからの熱の伝達を検出することが意図されているセンサに伝達されない(すなわち該熱が該センサに到達しない)ように、ストリップ26に沿って互いから十分な距離だけ離れている。したがって、ヒーター30をパルス駆動することによって、体積部40内の液体42の液位を決定するための総時間を短くすることができる。
1実施例では、各熱パルスは、少なくとも10μs(マイクロ秒)の持続時間及び少なくとも10mW(ミリワット)の電力を有する。1実施例では、各熱パルスは、1μs以上100μs以下の範囲内の持続時間または1μs以上1ミリ秒以下の範囲内の持続時間を有している。1実施例では、各熱パルスは、少なくとも10mW以上10W以下の範囲内の電力を有している。
図2のブロック104に示されているように、放出されたパルス毎に、関連するセンサ34が、関連するヒーターから該関連するセンサ34への熱の伝達(または該センサ34に伝達された熱量)を検出する。1実施例では、各センサ34は、関連するヒーターから熱パルスが放出されてから所定時間後に作動させられる(すなわちオンにされまたはポーリングされる)。該所定時間を、該パルスの開始、または該パルスの終了、または、該パルスのタイミングに関連する何らかの他の時間値に基づくものとすることができる。1実施例では、各センサ34は、関連するヒーター30からの熱パルスの終了から少なくとも10μs後に、該関連するヒーター30から伝達される熱の検出を開始する。1実施例では、各センサ34は、関連するヒーター30からの熱パルスの終了から1000μs後に、該関連するヒーター30から伝達される熱の検出を開始する。別の実施例では、各センサ34は、関連するヒーターからの熱パルスの終了から該熱パルスの持続時間に等しい時間後に、該関連するヒーターから伝達される熱の検出を開始し、この場合、かかる検出は、該熱パルスの持続時間の2倍〜3倍の時間の間行われる。さらに別の実施例では、熱パルスと関連するセンサ34による熱の検出との間の時間遅れは、他の値を有しうる。
図2のブロック106に示されているように、該コントローラまたは別のコントローラは、放出された各パルスからの検出された熱の伝達(または伝達された熱量)に基づいて体積部40内の液体42の液位を決定する。たとえば、液体は、空気よりも速い速度で熱を伝導すなわち伝達することができる。体積部40内の液体42の液位が、特定のヒーター30とそれに関連するセンサ34との間に液体が延在するような液位である場合には、該特定のヒーター30から該関連するセンサ34までの熱伝達は、該特定のヒーター30と該関連するセンサ34との間に空気が延在する状況に比べて速いであろう。該コントローラは、関連するヒーター30による熱パルスの放出後に関連するセンサ34によって検出された熱量に基づいて、該特定のヒーター30と該関連するセンサとの間に空気が延在しているかまたは液体が延在しているかを決定する。該コントローラは、この決定、ストリップ26に沿ったヒーター30及び/又はセンサ34の既知の位置、及び、体積部40の床部(平坦な底部)に対するストリップ26の相対的な位置を用いて、体積部40内の液体42の液位を決定する。該コントローラは、該決定された体積部40内の液体42の液位及び体積部40の特性に基づいて、体積部40内に残っている液体の実際の体積または量をさらに決定することができる。
1実施例では、該コントローラは、メモリ(記憶装置)に格納されているルックアップテーブルを調べることによって、体積部40内の液位を決定するが、この場合、該ルックアップテーブルは、センサ34からの異なる信号を体積部40内の異なる液位に関連付ける。さらに別の実施例では、コントローラは、センサ34からの信号をあるアルゴリズムまたは公式への入力として使用することによって、体積部40内の液位を決定する。
いくつかの実施例では、方法100及び液体インターフェース24を、体積部40内の液体の一番上のレベル(液位)すなわち該液体の上面を決定するだけでなく、体積部40内に共に存在している異なる液体の異なる液位を決定するためにも用いることができる。たとえば、互いに異なる液体は、異なる密度またはその他の特性に起因して、互いの上に層をなすと共に、1つの体積部40内に同時に存在することができる。そのような異なる液体の各々は、互いに異なる熱伝達特性を有しうる。かかる用途では、方法100及び液体インターフェース24を用いて、第1の液体の層が体積部40内のどこで終わっており、該第1の液体の下または上にある(該第1の液体とは)異なる第2の液体の層がどこから始まっているかを特定することができる。
1実施例では、体積部40内の液体の決定された(1つまたは複数の)液位、及び/又は、体積部40内の液体の決定された体積または量が、表示装置または音響装置を通じて出力される。さらに別の実施例では、該決定された液位または該決定された液体の体積が、ユーザーに対して警報や警告などを発するための基準として使用される。いくつかの実施例では、該決定された液位または該決定された液体の体積が、補充液の自動的な再発注、または体積部40内への液体の流入を止めるための弁の自動的な閉鎖を引き起こすために使用される。たとえば、プリンタにおいて、体積部40内の該決定された液位は、インクカートリッジの交換またはインク供給源の交換の再発注を自動的に引き起こす(起動する)ことができる。
図3は、例示的な液位検出システム220を示している。液位検出システム220は、台(支持台)222、(上記の)液体インターフェース24、電気的相互接続部226、コントローラ230、及び表示装置(ディスプレイ)232を備えている。台222は、ストリップ26を支持する構造を有している。1実施例では、台222は、ポリマー、ガラス、またはその他の材料から形成されたストリップ、または、ポリマー、ガラス、またはその他の材料から構成されたストリップを備えている。1実施例では、台222は、埋め込まれた電気トレース(電気配線)もしくは導電体を有している。たとえば、1実施例では、台222は、エポキシ樹脂バインダと織りガラス繊維布(woven fiberglass cloth)からなる複合材料から構成される。1実施例では、台222は、ガラス強化エポキシ積層板(glass-reinforced epoxy laminate sheet)、管(チューブ)、ロッド、またはプリント回路基板から構成される。
上記の液体インターフェース24は、台222の長さ方向に沿って伸びている。1実施例では、液体インターフェース24は、台222に接着され、または接合され、またはその他のやり方で台222に取り付けられる。いくつかの実施例では、ストリップ26の厚さ及び強度に依存して、台222を省くことができる。
電気的相互接続部226はインターフェースを備えており、インターフェース24の(図1に示されている)センサ34からの信号は、該インターフェースによって、コントローラ230に送られる。1実施例では、電気的相互接続部226は、電気接触パッド236を備えている。他の実施例では、電気的相互接続部226は、他の形態を有することができる。電気的相互接続部226、台222、及びストリップ26は全体で、液位センサ200を形成し、該液位センサ200を、液体容器体積部に組み込んで該液体容器体積部の一部として固定することができ、または、異なる液体容器もしくは体積部内に一時的に手動で挿入することができる別個の携帯型の検出装置とすることができる。
コントローラ230は、処理ユニット240、及び関連する非一時的なコンピュータ可読媒体すなわちメモリ(記憶装置)242を備えている。1実施例では、コントローラ230は液位センサ200から分離している。他の実施例では、コントローラ230は、センサ200の一部として組み込まれている。処理ユニット240は、メモリ242に収容されている命令を処理する。本願では、「処理ユニット」という用語は、メモリに収容されている一連の命令を実行する現在開発されているか将来開発される処理ユニットを意味するものとする。それらの一連の命令の実行は、該処理ユニットに、制御信号を生成するなどのステップを実行させる。それらの命令を、該処理ユニットによって実行するために、読み出し専用メモリ(ROM)、大容量記憶装置、またはその他の何らかの永続記憶装置からランダムアクセスメモリ(RAM)にロードすることができる。他の実施例では、記載されている機能を実施するために、ハードワイヤード回路を、ソフトウェア命令の代わりにまたはソフトウェア命令と組み合わせて使用することができる。たとえば、コントローラ230を、1以上の特定用途向け集積回路(ASIC)の一部として具現化することができる。特に断りのない限り、該コントローラは、ハードウェア回路とソフトウェアとの任意の特定の組み合わせには限定されず、該処理ユニットによって実行される命令の任意の特定のソースにも限定されない。
処理ユニット(プロセッサ)240は、メモリ242に収容されている命令にしたがって、図2に示され及び図2に関して上記した方法100を実行する。プロセッサ240は、メモリ242に提供されている命令にしたがって、ヒーター30を選択的にパルス駆動する。プロセッサ240は、メモリ242に提供されている命令にしたがって、それらのパルスからの熱放散(ないし熱損失)(または該パルスからの熱放散ないし熱損失の量)及びセンサ34への熱の伝達(または該センサに伝達した熱の量)を示すデータ信号をセンサ34から取得する。プロセッサ240は、メモリ242に提供されている命令にしたがって、センサ34からの該信号に基づいて、該体積部内の液位を決定する。上記したように、いくつかの実施例では、コントローラ230はさらに、液体を収容している該体積部すなわちチャンバー(室)の特性を用いて、液体の量または体積を決定することができる。
表示装置232は、コントローラ230から信号を受け取って、該体積部内の決定された液位及び/又は該体積部内の決定された液体の体積もしくは量に基づいて、可視データを表示する。1実施例では、表示装置232は、該液体で満たされている該体積部の割合を示すアイコンまたは他の図形を表示する。別の実施例では、表示装置232は、液位、または該液体で満たされている該体積部の割合、または、該液体が存在していない(または該液体が排出された)該体積部の割合を示す英数字を表示する。さらに別の実施例では、表示装置232は、該体積部内の決定された液位に基づいて、警告または「許容可能」状態を表示する。さらに別の実施例では、表示装置232を省くことができ、この場合、該体積部内の決定された液位は、補給液の再発注や該体積部に液体を加えるための弁の作動や該体積部への液体の現在なされている追加を終了するための弁の作動などのイベントを自動的に引き起こす(起動する)ために使用される。
図4は、液体供給システム310の一部として組み込まれた液位検出システム220を示す断面図である。液体供給システム310は、液体容器312、チャンバー(室)314、及び、流体(または液体)ポート316を備えている。容器312はチャンバー314を画定する。チャンバー314は、液体42が収容される例示的な体積部40を形成する。図4に示されているように、台222及び液体インターフェース24は、チャンバー314の底部側からチャンバー314内へと突き出て、チャンバー314が完全に空の状態に近いときの液位の決定を容易にしている。他の実施例では、代替的に、台222及び液体インターフェース24を、チャンバー314の一番上からつるすことができる。
液体ポート316は液体通路を有しており、チャンバー314内の液体は、該液体通路によって、外部の容器に送られる。1実施例では、液体ポート316は、チャンバー314からの液体の選択的な排出を容易にする弁(バルブ)またはその他のメカニズム(機構)を備えている。1実施例では、液体供給システム310は、印刷システム用の軸外インク供給源を備えている。別の実施例では、液体供給システム310はさらに、液体インターフェース316を介してチャンバー314からの液体を受け取るためにチャンバー314に流体結合された(すなわち流体が互いの間で行き来できるように結合された)プリントヘッド320を備えている。たとえば、1実施例では、プリントヘッド320を備える液体供給システム310は、プリントカートリッジを形成することができる。本開示では、「流体結合される」という用語は、2つ以上の流体伝達用体積部のうちの1つの体積部から他の体積部へと流体が流れることができるように、該2つ以上の流体伝達用体積部が、互いに直接接続されているか、または間にある体積部もしくは空間を介して互いに接続されることを意味する。
図4に示されている例では、液体供給システム310から離れた、すなわち液体供給システム310とは別個のコントローラ230と液体供給システム310との間の通信は、ユニバーサルシリアルバスコネクタやその他のタイプのコネクタなどのワイピングコネクタ(wiping connector)324によって容易にされる。コネクタ230及び表示装置232は上記のように動作する。
図5は、液体供給システム310の別の実施例である液体供給システム410を示す断面図である。液体供給システム410は、液体供給システム410が、液体ポート316の代わりに液体ポート416を備えている点を除いて液体供給システム310と同様である。液体ポート416は、液体ポート416に、容器312のチャンバー314の上のキャップ426が設けられている点を除いて、液体ポート316と同様である。システム310の構成要素に対応するシステム410の残りの構成要素には、同じように番号が付されている。
図6〜図8は、液位センサ200の1例である液位センサ500を示している。図6は、液体インターフェース224の一部を示す図である。図7は、センサ500の回路図である。図8は、図6の線8−8に沿った液体インターフェース224の断面図である。図6に示されているように、液体インターフェース224は、液体インターフェース224が、一連のヒーター530及び一連の温度センサ534を支持するストリップ26を備えている点で、上記の液体インターフェース24と同様である。図示の例では、ヒーター530及び温度センサ534は、ストリップ26の長さLに沿って交互に入りこんでいる、すなわちインターリーブされており、ここで、長さLは、センサ500が使用されているときに種々の深さにわたるストリップ26の主要寸法である。図示の例では、各センサ534は、長さLに沿った方向で測定された距離(間隔)Sだけ関連するまたは対応するヒーター530から離れており、該距離Sは、20μm以下であり公称10μmである。図示の例では、センサ534と関連するヒーター530とは対をなして配置され、隣接する対のヒーター530は、長さLに沿った方向で測定された距離Dだけ互いに離れており、該距離Dは、連続するヒーター間の熱クロストークを低減するために少なくとも25μmである。1実施例では、連続するヒーター530は、25μm以上2500μm以下の範囲内の距離(公称100μmの距離)Dだけ互いに離れている。
図7に示されているように、図示の例では、各ヒーター530は、トランジスタ552の選択的な作動によって選択的にオン/オフすることができる(電気)抵抗器550を備えている。各センサ534はダイオード560を備えている。1実施例では、温度センサとして機能するダイオード560はPN接合ダイオードである(またはPN接合ダイオードから構成される)。各ダイオード560は、温度の変化に対する特徴的な応答を有している。具体的には、各ダイオード560は、温度の変化に応答して変化する順電圧を有する。ダイオード560の温度と印加された電圧との間にほぼ線形の関係がある。温度センサ534は、ダイオードまたは半導体接合部を有しているので、センサ500をより低コストにすることができ、それらの温度センサを半導体製造技術を用いてストリップ26上に製作することができる。
図8は、例示的なセンサ500の一部の断面図である。図示の例では、ストリップ26は(上記の)台222によって支持されている。1実施例では、ストリップ26はシリコンから構成され、台222はポリマーまたはプラスチックから構成される。図示の例では、ヒーター530はポリシリコンヒータであり(またはポリシリコンヒータから構成され)、ヒーター530は、ストリップ26によって支持されるが、二酸化ケイ素の層などの電気絶縁層562によってストリップ26から分離されている。図示の例では、ヒーター530はさらに、ヒーター530と検出される液体との間の接触を阻止する外側のパッシベーション層564によって密閉されている(ないし覆われている)。層564は、該層がない場合には、検出される液体やインクとの腐食性の接触から生じるであろう損傷からヒーター530及びセンサ534を保護する。1実施例では、該外側のパッシベーション層564は、炭化ケイ素及び/又はオルトケイ酸テトラエチル(TEOS)から構成される。他の実施例では、層562、564を省くことができ、または、層562、564を他の材料から形成することができる。
図7及び図8に示されているように、センサ500の構成は、追加の熱抵抗Rをもたらす種々の層またはバリアーを生じる。ヒーター530によって放出された熱パルスは、そのような熱抵抗を通って関連するセンサ534に送られる。特定のヒーター530から関連するセンサ534に熱が伝わる速さは、該特定のヒーター530が、空気41と液体42のどちらと接しているかに依存して変わる。センサ534からの信号は、それらの信号が空気41と液体42のどちらを通って送られてきたかに依存して変わるだろう。信号の違いは、体積部内の現在の液位を決定するために使用される。
図9A、液体インターフェース24の他の実施例である液体インターフェース624を示しており、図9B及び図9Cは、液体インターフェース24の他の実施例である液体インターフェース644を示している。図9Aでは、ヒーターとセンサが、0、1、2、・・・、Nでラベル付けされた対になって配置されている。液体インターフェース624は、ヒーター30とセンサ34が、ストリップ26の長さ方向に沿って垂直方向(縦方向)にインターリーブまたは交互に入りこんでいるのではなく、ストリップ26の長さ方向に沿って横並びの対の配列をなして垂直方向に配列している点を除いて液体インターフェース24と同様である。
図9B及び図9Cは、液体インターフェース24の別の実施例である液体インターフェース644を示している。液体インターフェース644は、ヒーター30とセンサ34が、ストリップ26の長さ方向に沿って垂直方向に隔置された積み重ね構成(スタック)の配列をなして配列している点を除いて液体インターフェース24と同様である。図9Cは、ヒーター30とセンサ34の対の積み重ね構成の配列を示すインターフェース644の断面図である。
図9A〜図9Cはさらに、ヒーター/センサ対1のヒーター30を例示的にパルス駆動し、その後、近傍の材料を通って熱が放散される様子を示している。図9A〜図9Cでは、該熱の温度または強度は、該熱が、熱源であるヒーター/センサ対1のヒーター30から離れるにつれて放散しすなわち低下する。それらの図において、熱の放散の様子がハッチングの変化によって示されている。
図10は、図9A〜図9Cに示されている例示的なパルス駆動の時間に同期した一対のグラフを示している。図10は、ヒーター/センサ対1のヒーター30のパルス駆動と、ヒーター/センサ対0、1及び2のセンサ34による経時的な応答との間の関係を示している。図10に示されているように、それぞれのヒーター/センサ対0、1及び2のそれぞれのセンサ34の応答は、空気と液体のどちらが、それぞれのヒーター/センサ対0、1及び2の上にあるかまたはそれらの対に隣接しているかに依存して変わる。特徴的な過渡曲線(の形状)及び(応答の)大きさは、空気が存在する場合と液体が存在する場合とで異なっている。この結果、インターフェース644、並びに、インターフェース24及び624などの他のインターフェースからの信号は、該体積部内の液位を示す。
1実施例では、上記のコントローラ230などのコントローラは、個々のヒーター/センサ対のヒーター30を個別にパルス駆動して、パルス駆動された該ヒーター/センサ対のセンサによって検出された温度の大きさ(温度値)を、該ヒーターのパルス駆動パラメータと比較して、液体と空気のいずれが該個々のヒーター/センサ対に隣接しているかを決定することによって、該体積部内の液位を決定する。コントローラ230は、該体積部内の液位が判定されるかまたは特定されるまで、配列をなすそれぞれの対について、そのようなパルス駆動及び検出を実行する。たとえば、コントローラ230は、対0のヒーター30を最初にパルス駆動して、対0のセンサ34によって提供された検出された温度をある所定の閾値と比較することができる。その後、コントローラ230は、対1のヒーター30をパルス駆動して、対1のセンサ34によって提供された検出された温度をある所定の閾値と比較することができる。このプロセスは、液位が判定されるか特定されるまで繰り返される。
別の実施例では、上記のコントローラ230などのコントローラは、ある1つの対のヒーター30を個別にパルス駆動して、複数の対のセンサによって検出された複数の温度の大きさ(複数の温度値)を比較することによって、該体積部内の液位を決定する。たとえば、コントローラ230は、対1のヒーター30をパルス駆動し、その後、対1のセンサ34によって検出された温度、対0のセンサ34によって検出された温度、対2のセンサ34によって検出された温度など(これらの温度は、対1のヒーター30のパルス駆動に起因する)を比較することができる。1実施例では、該コントローラは、該液体インターフェースに沿って垂直方向に配置された複数の異なるセンサからの、単一の熱パルスに起因する複数の温度値の分析を利用して、液体と空気のいずれが、パルス駆動されたヒーターを有するヒーター/センサ対に隣接しているかを決定することができる。かかる実施例では、コントローラ230は、該体積部内の液位が判定されるか特定されるまで、配列をなすそれぞれの対のヒーターを個別にパルス駆動して、その結果生じた対応する複数の異なる温度値を分析することによって、そのようなパルス駆動及び検出を実行する。
別の実施例では、該コントローラは、該液体インターフェースに沿って垂直方向に配置された複数の異なるセンサからの、単一の熱パルスに起因する複数の温度値の差に基づいて、該体積部内の液位を決定することができる。たとえば、特定のセンサの温度値が、近傍の(または隣接する)センサの温度値から大きく変化している場合には、その大きな変化は、液位が、それら2つのセンサの位置を含むそれらの2つのセンサ間に存在することを示している。1実施例では、該コントローラは、隣接する(2つの)センサの温度値の差を所定の閾値と比較して、液位が、それら2つのセンサの既知の垂直方向(縦方向)の位置を含むそれら2つの位置の間に存在するか否かを決定することができる。
さらに他の実施例では、上記のコントローラ230などのコントローラは、単一のセンサからの信号に基づく1つの過渡的温度曲線のプロファイル、または複数のセンサからの信号に基づく複数の過渡的温度曲線のプロファイルに基づいて、該体積部内の液位を決定する。1実施例では、上記のコントローラ230などのコントローラは、個々のヒーター/センサ対のヒーター30を個別にパルス駆動して、パルス駆動された該ヒーター/センサ対のセンサによって生成された過渡的温度曲線を所定の閾値または所定の曲線と比較して、液体と空気のどちらが該個々のヒーター/センサ対に隣接しているかを決定することによって、該該体積部内の液位を決定する。コントローラ230は、該体積部内の液位が判定されるか特定されるまで、配列をなすそれぞれの対について、かかるパルス駆動及び検出を実行する。たとえば、コントローラ230は、対0のヒーター30を最初にパルス駆動して、対0のセンサ34によって生成された過渡的温度曲線をある所定の閾値またはある所定の比較曲線と比較することができる。その後、コントローラ230は、対1のヒーター30をパルス駆動して、対1のセンサ34によって生成された過渡的温度曲線をある所定の閾値またはある所定の比較曲線と比較することができる。このプロセスは、液位が判定されるか特定されるまで繰り返される。
別の実施例では、上記のコントローラ230などのコントローラは、ある1つの対のヒーター30を個別にパルス駆動して、複数の対のセンサによって生成された複数の過渡的温度曲線を比較することによって該体積部内の液位を決定する。たとえば、コントローラ230は、対1のヒーター30をパルス駆動し、その後、対1のセンサ34によって生成された過渡的温度曲線、対0のセンサ34によって生成された過渡的温度曲線、対2のセンサ34によって生成された過渡的温度曲線など(これらの過渡的温度曲線は、対1のヒーター30のパルス駆動に起因する)を比較することができる。1実施例では、該コントローラは、該液体インターフェースに沿って垂直方向に配置された複数の異なるセンサからの、単一の熱パルスに起因する複数の過渡的温度曲線の分析を利用して、液体と空気のどちらが、パルス駆動されたヒーターを有するヒーター/センサ対に隣接しているかを決定することができる。かかる実施例では、コントローラ230は、該体積部内の液位が判定されるか特定されるまで、配列をなすそれぞれの対のヒーターを個別にパルス駆動して、その結果生じた対応する複数の異なる過渡的温度曲線を分析することによって、そのようなパルス駆動及び検出を実行する。
別の実施例では、該コントローラは、該液体インターフェースに沿って垂直方向に配置された複数の異なるセンサによって、単一の熱パルスに起因して生成された複数の過渡的温度曲線の差(ないし違い)に基づいて、該体積部内の液位を決定することができる。たとえば、特定のセンサの過渡的温度曲線が、近傍の(または隣接する)センサの過渡的温度曲線から大きく変化している場合には、その大きな変化は、液位が、それら2つのセンサの位置を含むそれらの2つのセンサ間に存在することを示している。1実施例では、該コントローラは、隣接する(2つの)センサの過渡的温度曲線間の差を所定の閾値と比較して、液位が、それら2つのセンサの既知の垂直方向(縦方向)の位置を含むそれら2つの位置の間に存在するか否かを決定することができる。
図11及び図12は、センサ500の1実施例であるセンサ700を示している。センサ700は、台722、液体インターフェース224、電気的相互接続部(電気的インターフェース)726、ドライバ(駆動回路)728、及びカラー(留め輪などの環状の部品)730を備えている。台722は、上記の台222と同様である。図示の例では、台722はポリマー成形体から構成される。他の実施例では、台722を、ガラスまたはその他の材料から構成することができる。
液体インターフェース224については上記されている。液体インターフェース224は、台722の長さ方向に沿って、台722の面に接合され、または接着され、またはその他のやり方で該面に取り付けられる。台722を、ガラスまたはポリマーまたはFR4またはその他の材料から形成することができ、または、台722は、ガラスまたはポリマーまたはFR4またはその他の材料を含むことができる。
電気的相互接続部726は、(図3〜図5に関して上記した)コントローラ230に電気的に接続する電気接触パッド236を有するプリント回路基板を備えている。図示の例では、電気的相互接続部726は、台722に接着されるかまたはその他のやり方で台722に取り付けられている。電気的相互接続部726は、ドライバ728、並びに、液体インターフェース224のヒーター530及びセンサ534に電気的に接続される。ドライバ728は、電気的相互接続部726を介して受け取った信号に応答して、ヒーター530及びセンサ534を駆動する特定用途向け集積回路(ASIC)を備えている。他の実施例では、代替的に、ヒーター530の駆動及びセンサ534による検出を、ASICの代わりに完全に集積化されたドライバ回路(駆動回路)によって制御することができる。
カラー730は台722の周りに広がっている。カラー730は、台722と液体容器の間の供給源一体化インターフェースとして機能し、センサ700は、体積部内の液位を検出するために、該液体容器内で使用される。いくつかの実施例では、カラー730は、検出される体積部内に含まれている液体と電気的相互接続部726を分離する液体シールを提供する。図11に示されているように、いくつかの実施例では、ドライバ728、並びに、ドライバ728と液体インターフェース224と電気的相互接続部726との間の電気的接続部はさらに、保護用電気絶縁性ワイヤーボンド接着剤、またはエポキシモールディングコンパウンド(epoxy mold compound)の層などの封入剤735によって覆われる。
図13〜図15は、センサ500の別の実施例であるセンサ800を示している。センサ800は、センサ800が台722の代わりに台822を備え、かつ電気的相互接続部726が除かれている点を除いてセンサ700と同様である。台822は、台822に搭載された種々の電子部品間の電気的接続を容易にするための埋め込まれた電気トレース(電気配線)及び接触パッドを有するプリント回路基板もしくはその他の構造から構成される。1実施例では、台822は、エポキシ樹脂バインダと織りガラス繊維布からなる複合材料から構成される。1実施例では、台822は、ガラス強化エポキシ積層板、管(チューブ)、ロッド、またはFR4プリント回路基板などのプリント回路基板から構成される。
図14及び図15に示されているように、液体インターフェース224は、ダイ取付接着剤831によって台822に簡単に接着される。液体インターフェース224さらに、アキュメン(acumen)ドライバ728、及び台822の一部として設けられた電気接触パッド836にワイヤーボンディングされている。封入剤735は、液体インターフェース224とドライバ728と電気接触パッド836との間のワイヤーボンドの上に配置されるかまたは該ワイヤーボンドを覆っている。図13に示されているように、カラー730は、液体インターフェース224の下端部と電気接触パッド836との間の封入剤735の周りに配置されている。
図16、図17、及び図18A〜図18Eは、センサ800を形成するための例示的な方法を示している。図16は、センサ800を形成するための方法900を示している。ブロック902に示されているように、液体インターフェース224が台822に取り付けられる。ブロック904に示されているように、ドライバ728も台822に取り付けられる。図18Aは、液体インターフェース224及びドライバ728を取り付ける前の台822を示している。図18Bは、接着剤層831で(図14に示されている)インターフェース224及びドライバ728を取り付けた後のセンサ800を示している。1実施例では、接着剤層831は、該接着剤層831が正確に位置決めされるように台822に貼り付けられる。1実施例では、液体インターフェース224及びドライバ728の取り付けには、(該接着剤層の)接着剤を硬化させることがさらに含まれる。
図16のブロック906に示されているように、液体インターフェース224が、電気的相互接続部として機能する台822の接触パッド836にワイヤーボンディングされる。次に、図16のブロック908に示されているように、図18Cに示されているワイヤーボンド(結合線)841が封入剤735内に封入される。1実施例では、該封入剤を硬化させる。図17に示されているように、1実施例では、複数のセンサ800を、単一のパネル841の一部として形成することができる。たとえば、複数のセンサ800用の導電性トレース及び接触パッドを有する単一のFR4パネルを基板として使用することができ、該基板上に、液体インターフェース224、ドライバ728、及び封入剤を形成することができる。図16のブロック910に示されているように、そのような実施例では、個々のセンサ800は該パネルから分離される。図18Eに示されているように、センサ800が液体源または流体源の一部として組み込まれる用途では、さらに、カラー730が、ワイヤーボンド841と液体インターフェース224の下端部847との間において台822に固定される。1実施例では、カラー730は接着剤によって台822に接着され、その後、該接着剤を硬化させる。
本開示を例示的な実施例に関して説明したが、当業者には、本発明の主題の思想及び範囲から逸脱することなく形態及び細部を変更できることが理解されよう。たとえば、それぞれの異なる例示的な実施例は、1以上の利益をもたらす1以上の特徴を含むものとして説明されている場合があるが、説明した例示的な実施例または他の代替の実施例において、説明した特徴を互いと交換することまたは互いに組み合わせることができることも意図されている。本開示の技術は比較的複雑であるため、本技術における変更を全て予測できるというわけではない。例示的な実施例に関して説明され、及び特許請求の範囲に記載されている本開示は、可能な限り広義であることが明白に意図されている。たとえば、特に断りのない限り、1つの特定の要素を記述している請求項は、複数の該特定の要素も含んでいる。請求項における「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、異なる要素を単に区別しており、特に断りのない限り、本開示における要素の特定の順番もしくは特定の番号付けに具体的に関連付けられているわけではない。
Claims (15)
- 液体を収容している体積部内に伸びる細長いストリップと、
前記ストリップに沿って該ストリップによって支持された一連のヒーターであって、該ヒーターの各々は、前記体積部内の異なる深さにある、一連のヒーターと、
前記ストリップに沿って該ストリップによって支持された一連の温度センサであって、該温度センサの各々は、前記体積部内の異なる深さにある、一連の温度センサ
とを備える装置であって、
前記温度センサは、前記体積部内の前記液体の液位を示すために、前記ヒーターからの熱の放散を示す信号を出力することからなる、装置。 - 前記細長いストリップはシリコンから構成される、請求項1の装置。
- 前記一連のヒーター及び前記一連の温度センサが封入される、請求項1の装置。
- 前記一連のヒーターと前記一連の温度センサは交互に配置される、請求項1の装置。
- 前記温度センサの各々がダイオードを備える、請求項1の装置。
- 前記液体を収容するための前記体積部を画定するチャンバーと、
前記体積部から液体を受け取るために前記チャンバーに流体結合されたプリントヘッド
をさらに備える、請求項1の装置。 - 前記一連のヒーターは第1のヒーターを備え、前記一連の温度センサは、前記第1のヒーターから20μm以下の距離だけ離れて配置された温度センサを備える、請求項1の装置。
- 温度センサによって出力された信号を受け取って、該信号に基づいて、前記体積部内の前記液体の液位を決定するための処理ユニットをさらに備える請求項1の装置。
- 前記細長いストリップを支持する台をさらに備える請求項1の装置であって、
前記細長いストリップが、
前記一連のヒーター及び前記一連の温度センサを支持する第1の層と、
前記一連のヒーター及び前記一連の温度センサを覆うように、前記第1の層上に形成された第2の層
を備えることからなる、請求項1の装置。 - 前記一連の温度センサが、第1の密度と第2の密度を有し、前記第1の密度は、前記ストリップの第1の垂直部分に沿った密度であり、前記第2の密度は、前記ストリップの第2の垂直部分に沿った密度であって、前記第1の密度とは異なることからなる、請求項1の装置。
- 体積部に沿って垂直に配置されたヒーターから熱パルスを放出するステップと、
前記放出された熱パルスの各々について、温度センサへの熱の伝達を検出するステップと、
前記放出された熱パルスの各々について検出された前記熱の伝達に基づいて、前記体積部内の液体の液位を決定するステップ
を含む方法。 - 各々の熱パルスは、ある持続期間を有し、前記放出されたパルスについての前記熱の伝達が、少なくとも前記持続時間が経過した後に検出される、請求項11の方法。
- 前に検出された前記体積部内の前記液体の液位に基づく順番で、前記ヒーターを順次パルス駆動するステップをさらに含む、請求項11の方法。
- 液体を収容するための体積部を有するチャンバーと、
前記チャンバーに沿って支持された一連のヒーターであって、該ヒーターの各々は、前記体積部内の異なる深さにある、一連のヒーターと、
前記チャンバーに沿って支持された一連の温度センサであって、該温度センサの各々は、前記体積部内の異なる深さにある、一連の温度センサ
とを備える液体容器であって、
前記温度センサは、前記ヒーターからの熱パルスに応答して、前記体積部内の前記液体の液位を示す信号を出力することからなる、液体容器。 - 前記チャンバーの前記体積部内に伸びるストリップをさらに備える請求項14の液体容器であって、前記ストリップは、前記一連のヒーター及び前記一連の温度センサを支持することからなる、請求項14の液体容器。
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