JP2018531367A6 - 実験室の実験データ調査および可視化 - Google Patents

実験室の実験データ調査および可視化 Download PDF

Info

Publication number
JP2018531367A6
JP2018531367A6 JP2017568424A JP2017568424A JP2018531367A6 JP 2018531367 A6 JP2018531367 A6 JP 2018531367A6 JP 2017568424 A JP2017568424 A JP 2017568424A JP 2017568424 A JP2017568424 A JP 2017568424A JP 2018531367 A6 JP2018531367 A6 JP 2018531367A6
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
experiment
data
user
module
analysis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017568424A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6882211B2 (ja
JP2018531367A (ja
Inventor
エム. ヨシカワ、アレックス
ヴィー. サストリー、アナン
オータ、アスカ
シー. クライン、ベン
エム. ボンド、ブラッドリー
エム. フレッザ、ブライアン
アール. ラムールー、キャメロン
エル. ホフラー、キャサリン
ワイ. リー、シェリ
イー. ウェブスター、コートニー
ジェイ. クレインバウム、ダニエル
エヌ. スタンレイ、ジョージ
ダヴリュー フレイザー、ジョージ
ロビショード、ギヨーム
イー. バックマン、ヘイリー
アール. マッカーナン、ジェイムズ
ケイ. レオン、ジョナサン
アール. ズーレック、ポール
エム. ティード、ロバート
イー. ヴァラス、ルーベン
エム. フィツジェラルド、ショーン
アイ. ビジャレアル、サージオ
エル. ヒルバーグ、シェイナ
シヴァニ エス. バイジワラ、
スリカント ヴァイシリンガム、
ジェイ. ウッドサン、ワイアット
チョー、ヤン
ワイ. コング、イーダン
Original Assignee
エメラルド クラウド ラボ、インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by エメラルド クラウド ラボ、インコーポレイテッド filed Critical エメラルド クラウド ラボ、インコーポレイテッド
Priority claimed from PCT/US2016/040589 external-priority patent/WO2017004469A1/en
Publication of JP2018531367A publication Critical patent/JP2018531367A/ja
Publication of JP2018531367A6 publication Critical patent/JP2018531367A6/ja
Priority to JP2021078607A priority Critical patent/JP7297810B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6882211B2 publication Critical patent/JP6882211B2/ja
Priority to JP2023097790A priority patent/JP2023123585A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

本開示は、実験データのデータ分析のためのシステムおよび方法を提供する。分析は、現在の実験から直接生成されない参照データを含み得る。その参照データは、ユーザによって提供されたか、ユーザからの入力を用いてシステムによって計算されたか、ユーザからのいかなる入力も用いずシステムによって計算されたか、のいずれかである実験パラメータの値であり得る。そのような参照データの別の例は、機器の較正方法などの、機器についての情報であり得る。

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、共に2015年6月30日に提出された、米国仮特許出願第62/186,928号および第62/186,936号の、米国特許法第119セクション(e)に基づく利益を主張し、それらのそれぞれの内容は、それの全体で参照によって本明細書に組み込まれる。
データ可視化および分析は、ライフサイエンス研究において重要なツールである。データ可視化は、実験データを解釈および調査するための、コンピュータグラフィック、科学的可視化、および情報可視化の応用である。例は、HPLC曲線の可視化、ゲル電気泳動イメージ、DNAおよびタンパク質配列、ゲノム、アラインメント、系統発生、高分子構造、システム生物学、顕微鏡検査、および磁気共鳴造影データなどが挙げられる。データ可視化および分析の補助に利用可能なソフトウェアツールは、異なるソースからのデータの導入を通常必要とし、そのようなデータに、可視化および分析のために有用な追加の情報を統合する能力に欠ける。
ライフサイエンス研究プロジェクトは、通常、長期間にわたる数多くの段階を伴い、各段階は、異なる機器を必要とし得、異なる入力および出力サンプルを有し得る。例えば、siRNAのスクリーニングは、siRNA合成、精製、確認、数量化、無細胞分析、生体外実験を伴い得る。いかなる単一の機器も、そのような多種多様な実験を実行するように設計されているものではなく、そのような多くの技法、多くの機器、多くのプラットフォームによる研究プロジェクトを柔軟に指定して自動化するための、いかなるシステムまたは方法も現在は存在しない。実際、技法の組み合わせがほぼ指数関数的に多くなる可能性と、各技法内で変更され得る無数の特定のパラメータに起因して、当技術分野における多くの者は、一般化された実験プラットフォームを、不可能であるとみなす。何かによる柔軟性の野心的な要求にかかわらず、機能システムが、特定のタスク(例えば、特定の酵素に関するリガンドの高スループットスクリーニング)に集中した、小さく、制限され、よく定義された組の実験を、自動化することまたは電子的に表すことに注目していることが、分野内の実用的な現状である。この制限された手法は、それ全体を回避することによって、指数規模の一般化問題に「取り組む」。したがって、本明細書に開示されたような、真に柔軟で一般的な実験システムを構築するための技術的基礎を提供しない。
これの1つの理由は、実験データを管理、格納および表示するための既存の電子システムが、コンピュータ化された分析および推論に対応可能な機械可読の形態において用いられる実験プロトコルを指定しないことである。従って、コンピュータが未処理の実験データにアクセスしたときでさえ、未処理データを生成した実験への十分な理解が欠如している。例えば、Indigo電子実験室ノート(「ELN」)において、実験プロトコルはフリーテキストにすぎない。例えば、EPAMライフサイエンス、Indigo ELNユーザガイドバージョン1.2、図18、右下のパネルを参照。従って、Indigo ELNにおける実験設定に関する情報は、機械で構文解析可能なものではなく、人は、フリーテキストによって具現化された実験プロトコル情報を、プログラム的に有効化し得ず、システムに格納された他の情報と関連づけし得ない。これの1つの結論は、多くの分野で観測されているように、フリーテキストを含む実験プロトコル情報の完全性を立証することが可能ではないということである。これの別の結論は、実験プロトコル情報および得られた実験データを合わせてリンクさせることができないことであり、効率的で、信頼のおける、拡張可能な、実験を合わせてリンクさせる一般的な枠組みを実装することを不可能にする。
本開示は、いくつかの実施形態において、実験データのデータ分析のためのシステムおよび方法を提供する。分析は、現在の実験から直接生成されたものでない参照データを含み得、その参照データは、ユーザによって提供されたか、ユーザからの入力と共にシステムによって計算されたか、ユーザからのいかなる入力も用いずシステムによって計算されたかの、いずれかである実験パラメータの値であり得る。そのような参照データの別の例は、機器の較正方法などの、機器についての情報であり得る。
1つの実施形態において、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムが提供され、それはプロセッサ、メモリおよびプログラムコードを備え、プログラムコードは、実験の実行のための実験パラメータに関する値を格納するように構成された実験モジュールと、実験から得られた結果を格納するように構成されたデータモジュールと、実験が実行された機器についての情報を格納するように構成された機器モジュールと、実験が実行された環境状態を格納するように構成された環境モジュールと、データモジュールに格納された結果の視覚的表現を表示するように構成されたデータ可視化モジュールと、を有し、視覚的表現はさらに、実験パラメータに関する値と、機器についての情報と、環境状態とからなるグループから選択される、1または複数の参照データ点の説明を有する。
別の実施形態は、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムを提供し、それはプロセッサ、メモリおよびプログラムコードを備え、プログラムコードは、実験に用いられるサンプルの識別子と、実験を実行するための機器の識別子と、実験から生成されたデータセットの識別子と、実験がいつ、およびどこで実行されたかの環境状態の測定値を含む環境記録の識別子とを表示するように構成された実験モジュールと、データセット、データセットを生成する実験の識別子、およびデータセットに実行された分析の識別子を表すようにデータ抽出物または可視化物を表示するように構成されたデータモジュールと、機器で実行された実験の一覧、機器で実行された対照実験の一覧、および機器に関する整備記録を表示するように構成された機器モジュールと、分析が行われたデータセットの識別子、および分析の結果を表す分析概要または図を表示するように構成された分析モジュールと、実験がいつ、およびどこで実行されたのかの環境状態を表示するように構成された環境モジュールとを有し、システムは、ユーザが実験モジュールによって表示された実験パネルを示されながら、ユーザが実験に関する情報を調査することを、(1)ユーザが、実験から生成されたデータセットの実験パネル上の識別子をクリックすることを可能にし、それによって、データパネル上のデータセットに実行される分析の識別子を表示するデータモジュールを呼び出すことであって、データパネルは、分析パネル上の分析の結果を表す分析概要または図を表示する分析モジュールを呼び出すように、データセットに実行される分析の識別子をユーザがクリックすることを可能にする、呼び出すこと、(2)ユーザが環境記録の識別子をクリックすることを可能にし、それによって、いつ、およびどこで実験が実行されたかの環境状態を表示する環境モジュールを呼び出すこと、および、(3)ユーザが実験を実行するための機器の識別子をクリックすることを可能にし、それによって、機器パネル上に、機器で実行された対照実験の一覧、および、実験に関連する機器に関する整備記録を表示する機器モジュールを呼び出すこと、によって可能にする。
本開示は、いくつかの実施形態において、実験室の実験の設計、調整、スケジューリング、編集、実行、分析、可視化、検証、および共有のための統合されたシステムを実装するための、システム、方法、コンピュータ可読媒体、モジュール、および手段もまた提供する。そのようなシステムは、異種の実験タイプに関する異種の機器で実行される異種のサンプルに対応できる。さらに、異なるエンティティからの情報が共有され得て、実験の設計、検証および分析の利益となるように、異なるサンプル、実験、および機器が統合される。
本開示のうちいくつかの実施形態の、システムの統合は、少なくともいくつかの態様において有利であり得る。例えば、ユーザが実験に関する1または複数のパラメータを入力した後、システムはパラメータを認証し、代替の、または最適のパラメータを示唆し、したがって他のパラメータを調整し、または、ユーザによる入力が与えられなかった他のパラメータを埋めることが可能である。したがって、ユーザからの入力が制限されることなく、システムは、高い予測可能性および再現可能性につながる実験を実行するための、命令およびパラメータの完全なセットを生成し得る。そのような命令は、アイテム化され、直線化され、並行化され、他の、そうでない方法で最適化され得、実験を実行するための明確なコマンドを提供する。
別の利点は、データを生成する実験を特定し、生成されたデータを受信し、および/または、データが生成された後の追加実験の設計を容易にする同一のインタフェースにおいて、ユーザが分析を実行することを、統合されたシステムが可能にすることである。常に可視とは限らないにもかかわらず、特定の実施形態における本システムは、実験の指定されたパラメータの完全なセットを生成する。
開示の発明は、分類または定量化が困難な情報に対して自由で構造化されていないエントリを用いる従来技術とは異なる。1つの実施形態において、本技術は、所望の動作、例えば実験およびデータの両方の、構造化された入力をサポートするユーザインタフェースの内部で、プログラミング言語のためのサポートを提供する。当技術分野において利用可能な、大量のフリーテキストエントリシステムと比較すると、プログラミング言語の使用は、実験の仕様、実験の実際の実行、生成されたデータ、および、ある環境におけるある線形数列状のデータの分析を、互いに関連させることを可能にする。さらに、その数列の要素、ならびに数列全体は、機械可読であり、明確な計算処理に対応可能である。
本技術の一実施形態によれば、断片的なシステムにおいては実用的には可能ではないものを、本システムは、実験の設計の最中の各段階で保証する。このコンテキストにおける保証とは、実験プロトコルの説明が完全であること、すなわち、実験を実行するために必要とされるすべての情報が含まれることを意味する。別の態様において、保証とは、実験プロトコルが自動的にリンクされるものが、実際の実験実行、制御ログ、出力されたサンプル、および生成されたデータを詳述するログを記録することである、ということである。いくつかの実施形態において、リンクは、ある実験プロトコルを他の実験プロトコルと関連させるように用いられる。単に最初の実験プロトコルをコピーおよびペーストして、その後に入力サンプルを変えることではなく、ユーザは、最初の実験を直接参照することができ、その後、ユーザが何を異ならせたいか(例えば、限定するものではないが、サンプル入力を異ならせる、温度を異ならせる)を指定するのみでよい。有利なことに、これは、非常に小型であり、完全性、精度、または再現可能性のいかなる損失もなく、コードを読み取ることが容易であることを可能にする。本技術の一実施形態によれば、システムは、いつユーザが実験プロトコルをコピーしたかを保証するように構成され、したがって、新たなパラメータまたは入力が調整および認証され得る。
本開示の別の実施形態は、実験に関する妥当なデフォルト設定をプログラムで提供することに関する。ユーザに必要なことは、異ならせるものを指定することだけである。これは、実験が機械で計算可能な形態で表されていない場合、例えばフリーテキストの場合には、可能ではない。また、デフォルト設定は、実験が必要とするすべての単一のパラメータをユーザが入力することを強いられないことによって、使用を大幅に改善して容易なものとする。さらに別の実施形態において、実験は自動的に、実験に用いられる材料、例えば、用いられる保存液の寿命についての物流情報と結合される。
本技術の特定の実施形態の別の利点は、分析モジュールが実験の出力を自動的に理解し得ることである。なぜなら、前もって実験を指定するときに、システムは文脈上、出力の定義を知っているからである。
添付の図面の図は、例示のみの目的で、提供された実施形態を説明する。
本開示のシステムで実行される実験タイプを選択する、ユーザインタフェースを示す図である。
実験タイプの選択後に、ユーザがサンプルを選択するためのインタフェースを提示されたことを示す図である。
実験において実行されるサンプルをユーザが選択するインタフェースを示す図である。
実験に関するサンプルが選択されることを示す図である。
ユーザに実験パラメータを調整することを可能とする、ユーザインタフェースを示す。
特定の実験パラメータがユーザによって調整されたことを示す図である。
パラメータに関する入力された値を評価するとき、警告がシステムによって与えられることを示す図である。
有効な実験がユーザによって良好に設計されており、システムによって容認されていることを、システムが裏付けることを示す図である。
データモジュールのインタフェースを示す図である。
実験モジュールのインタフェースを示す図である。
機器モジュールのインタフェースを示す図である。
多数のオブジェクトが、それらのインタフェースでリンクを介して相互接続され、関連する情報をユーザが調査することを可能にする、例を示す図である。
様々なプロットでモジュールを分析または報告するインタフェースに含まれ得る可視化パネルを示す図である。 様々なプロットでモジュールを分析または報告するインタフェースに含まれ得る可視化パネルを示す図である。 様々なプロットでモジュールを分析または報告するインタフェースに含まれ得る可視化パネルを示す図である。
システムで実行され得る実験室の研究プロジェクトの異なる要素を、システムがどのように統合するかを示す図である。
データ調査および検索に関して生成され、および利用される、相互接続されたオブジェクトのいくつかの例を示す図である。 データ調査および検索に関して生成および利用される、相互接続されたオブジェクトのいくつかの例を示す図である。 データ調査および検索に関して生成および利用される、相互接続されたオブジェクトのいくつかの例を示す図である。 データ調査および検索に関して生成および利用される、相互接続されたオブジェクトのいくつかの例を示す図である。
全体的なシステム設計を示す図である。
本開示の一実施形態のシステムを示す図である。
本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。 本開示のいくつかの実施形態のシステムを示す図である。
図のいくつかまたはすべては、例示のための概略的な表示であり、従って、示される要素の実際の相対的なサイズまたは位置を必ずしも図示していない。図は、以下の請求項の範囲または意味を限定するように用いられるものではない旨の明示的な理解と共に、1または複数の実施形態を示す目的で示される。
本開示は、統合された実験室の実験の実行および管理のための、システムおよび方法を提供する。システムは、1または複数のコンピュータと接続される、または相互接続される様々な実験室機器を含み得る。コンピュータは、それが制御し、個々の機器にそれぞれコマンドを送信して出力を受信する、その個々の機器に対してローカルでもリモートでもあり得る。コンピュータは、個々に、より大きい一群のコンピュータ、例えばデータセンタの一部として動作し得る。ユーザ、機器、およびコンピュータ間の通信を容易にするように、ウルフラム・リサーチ(シャンペーン、イリノイ州)によるMathematica(登録商標)言語に基づいて、「シンボリック・ラボ・ランゲージ」(SLL)と呼ばれるコンピュータ言語パッケージが開発されている。SLLスクリプトおよび文法は、以下の請求項の範囲または意味を限定するためには用いられない旨の明示的な理解と共に、1または複数の実施形態の概念的な態様を示す目的で示される。さらに、コンピュータ言語にあまり通じていないユーザがシステムを効率的に用いることを可能にする、ユーザインタフェース(例えば、グラフィカルユーザインタフェース、ウェブインタフェース、Windows(登録商標)またはMacインタフェース、またはモバイルインタフェース)が作成され得る。
[実験の設計および管理のためのユーザインタフェース]
図1、図2、図3、図4、図5、図6A、図6Bおよび図7は、本開示のシステムの一実施形態によって実行される実験室の実験(または単に「実験」)を、ユーザが設計するためのコンピュータユーザインタフェースを示す。本明細書に用いられる用語「実験」は、生物学的または化学的なサンプルまたは試薬の使用を伴う、発見を行うために、仮説を検査するために、または事実を立証するために実行される手順を指す。実験は単一の段階と同じくらい簡潔であり得、生物学的または化学的反応(例えば、サンプルのための260nmでの吸光度検査)を必要としないことが理解される。実験は、決定的な発見をする、または、仮説を是認もしくは否認するために必要であるくらい完全なものである必要はないことが、また理解されるべきである。本明細書で用いられる用語「技法」は、特定のタスクを実行するために、特に、科学的手順の遂行または実行のために用いられる特殊な手順および方法を指す。本開示における明確さの改善のために、用語「技法」は、実験を実行するために組み合わされ得る個々の段階を意味するように用いられるものとする。しかしながら、これは純粋に明確さのためであり、本開示に用いられる「実験」という用語の範囲および定義を限定するものではない。例えば、技法はまた実験でもある。最後に、本明細書に用いられるように、用語「プロトコル」は科学的実験の計画を指す。「技法」と同様に、この用語は文の明確さのために用いられ、「実験」という用語の定義または範囲を限定することが意図されるものではない。例えば、文脈における「実験」という用語は、その実験のためのプロトコルを意味し得る。
図1中、インタフェース100は、メニューエリア101、メインパネル102、およびコンピュータスクリプトパネル103を含み、それは本明細書では場合により「ノート」、「実験室ノート」、または「電子実験室ノート」と呼ばれる。本明細書で用いられる用語「スクリプト」は、事前に機械言語プログラムにコンパイルされて、またはコンパイルされずに実行され得る、コンピュータプログラミング言語またはスクリプト言語で書かれた命令を指す。コンピュータスクリプトパネルは、プログラミング言語またはスクリプト言語で書かれた命令を、対話形式で表示および処理すべく構成され、また任意で、プレーンテキスト、データ、イメージ、および他の媒体を表示および処理すべく構成され得る。パネルは、また、他のパネルの中に組み込まれ得る。例えば、いくつかの実施形態において、スクリプトパネルは、データ、実験、可視化物、および本明細書で開示される他のパネルを含むべく構成される。これらのパネルは、グラフィカルユーザインタフェースを介して、または、スクリプトパネルに入力されたスクリプトコマンドの結果として呼び出され得る。同様に、モジュールもまた、本開示の他の箇所で論じられるように、他のパネルおよびモジュールの中に組み込まれ得る。メニューエリアは、インタフェースの使用の最中の任意の時点で、ユーザが選択するためのメニュー選択肢104のリストを含む。メニューアイテム「プロジェクト」は、ノートに記録された実験の形態などの、ユーザが実験を体系化することを可能にし、および、プロジェクトの作成、表示、修正、削除、共有、または実験を可能にする。「サンプル」は、ユーザがサンプルを追加、修正、注釈、選択、削除、または検査することを可能にする。サンプルはリモートな位置からユーザによって提供され得るので、サンプルメニューはまた、ユーザがサンプルの受信ステータス、量および状態などを検査することを可能にする。メニューアイテム「モデル」は、特に、サンプルと関連づけられ得る複数の物理的特性、その上、物理的オブジェクトに関する概念的プレースホルダをパラメータ化する、様々な概念的枠組み、存在論的エンティティ、管理された術語、管理された分類学、または他の知見の説明の概要へのアクセスをユーザに与える。「報告」は、実験の最中に、または実験に続いてシステムによって生成される報告を表示し、ユーザが可視化物を生成すること、データを抽出または操作すること、ならびに、実験プロセスおよび状態を検査することを可能にする。限定するものではないが、さらに別のメニューアイテム「データ」は、未処理の、処理された、体系化された、または抽出されたデータへのアクセスを提供する。メニューエリアに示され得る、または別な方法で利用可能なメニュー選択肢は、上に例示されるか図1に例示されるものに限定されない。例えば、追加のメニュー選択肢は、「実験」、「プロット」、「シミュレーション」、「分析」、および「検索」を含み得るが、限定するものではない。
新たなプロジェクトを作成するとき、メインパネル102はユーザに関連する情報を表示し、ユーザが好適な入力を行うことを可能にするであろう。例えば、図1に示されるように、複数のコマンド(105)から、ユーザは「Compile Experiment(実験を編集する)」を選択し、それに応答して、インタフェースは106に、利用可能な実験タイプの一覧を示す。実験の「編集」とは、指定されたパラメータ(サンプルを含む)を確認すること、指定されていないパラメータに関する値を導き出すこと、スクリプトの実行に必要なコンピュータオブジェクトを生成すること、ならびに、任意で、実験室で実験を実行すること、結果を搬送すること、および/または、結果を分析すること、などの、実験を定義するスクリプトのオーサリングまたは確認のプロセスを指す。いくつかの実施形態において、用語「実行」は、「編集」と同義語として用いられ、具体的には、パラメータ検証、オブジェクト生成、および、任意で、実験室で実験を実行することに関する。最後に、図1は一実施形態を説明するが、他のレイアウトおよび複数のセットのパネルが利用され得る。
[実験の形式]
典型的な商業的な実験室機器に付属のコンピュータシステムおよびソフトウェアパッケージとは異なり、本開示のシステムおよびソフトウェアは、種々のタイプの実験室機器の統合を可能にする。したがって、本システムは多様な実験を、単独で、および、順次または並行のいずれかでの実験の連続を構成する組み合わせを含む、任意の互換性のある組み合わせでの両方で、リモートで実行できる。そのような機能が、インタフェースに反映される。本開示のシステムおよびソフトウェアは、有利には、物理的に無意味か危険な組み合わせ、例えば、固体材料を作成し、その後に液体取扱いデバイスでそれの操作を試みること、の実行を拒否すべく構成され得る。以下の請求項の範囲または意味を限定するように用いられないであろうという明示的な理解と共に、1または複数の実施形態の機能を示すべく、本開示における実験および技法のタイプの列挙が成される。
したがって、1つの実施形態において、実験的手法の一覧は、以下のタイプのうちの少なくとも2つを含む。合成、精製、増幅、数量化、および細胞培養。1つの態様において、一覧は少なくとも合成および精製を含む。1つの態様において、一覧は少なくとも増幅および数量化を含む。1つの態様において、一覧は少なくとも精製および細胞培養を含む。
いくつかの実施形態において、一覧はさらに、数量化以外の技法(非数量化技法)を含む。非数量化技法は、例えば、クロマトグラフィ、顕微鏡検査、電気泳動、分光法、および、体積または重量検査を含み得る。特定の例において、一覧は、少なくとも核酸またはタンパク質合成、核酸またはタンパク質分析、および核酸増幅を含み得る。更に、実験的手法は複数のタイプに属し得る。例えば、高速液体クロマトグラフィ(HPLC)は、精製と数量化の両方のタイプの技法である。
「合成」は、細胞を用いることなく、出発物質から有機分子または生物学的分子を生成することを指す。有機合成は、全合成または半合成であり得る。全合成とは、単純な、商業的に利用可能な、または天然の前駆体から、複雑な有機分子を完全に化学合成することである。全合成は、線形手法または収束手法のいずれかによって達成され得る。線形合成においては、分子が完成するまで、いくつかの段階が次々に実行される。各段階で作られた化学化合物は、合成中間体と呼ばれる。より複雑な分子に関しては、異なる手法が望ましいことがある。収束合成はいくつかの「ピース」(重要な中間体)の個々の調合を伴い、その後、組み合わされて所望の製品を形成する。半合成または部分的な化学合成は、出発物質として天然源(例えば、植物材料または細菌もしくは細胞培養)から分離された化合物を用いるタイプの化学合成である。これらの天然の生体分子は、通常、大きく複雑な分子である。これは、大きい分子が小さく安価な(通常は石油化学製品の)構成ブロックの段階的な組み合わせから合成される全合成とは、反対のものである。
1つの態様において、合成は、生物学的分子(例えば、核酸またはペプチド)合成である。核酸合成は、化学構造(配列)が定義された核酸の、比較的短いフラグメントの化学合成である。場合により、プロセスはホスホロアミダイト法と、保護された2'−デオキシヌクレオシド(dA、dC、dG、およびT)、リボヌクレオシド(A、C、G、およびU)、または化学的に修飾されたヌクレオシド、例えばLNAまたはBNAから抽出されたホスホロアミダイト構成ブロックと、を用いて固相合成として実装される。他の方法もまた利用可能である。ペプチドは、1つのアミノ酸のカルボキシル基またはC末端を、別のアミノ酸のアミノ基またはN末端に結合させることによって合成され得る。意図しない反応の可能性に起因して、基を保護することが通常必要である。化学的ペプチド合成は、液相合成または固相合成であり得るが、限定するものではない。分子合成の非限定的な例としては、DNA/RNA合成、有機合成(ミリグラムからグラムスケール)、およびペプチド合成が挙げられる。
「精製」は、サンプル中の所望の物質(例えば、細胞、化合物、核酸、またはペプチド分子)の濃度を増大させるためのプロセスを指し、それは通常、不純物とみなされる物質の除去を伴う。精製実験の非限定的な例としては、ゲノムDNA調合、遠心分離、フローサイトメトリー、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、フラッシュクロマトグラフィー、HPLC(イオン交換)、HPLC(逆相)、RNA抽出、cDNA調合、タンパク質抽出、固相抽出、薄層クロマトグラフィー(TLC)、アガロースゲル電気泳動、キャピラリー電気泳動、交差流濾過法(TFF)、透析(調合)、蛍光活性化細胞選別(FACS)、HPLC(順相)、HPLC(調合)、免疫沈降、ガスクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)、液−液抽出、および超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)が挙げられる。
本明細書で用いられる用語「増幅」は、サンプル中の核酸フラグメントのコピー数を増大させるプロセスを指す。最も知られている増幅方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法であり、定量的リアルタイムPCR(qPCR)およびデジタルドロップレットPCRを含む。
「数量化」は、特に、タンパク質または核酸分子中の、生物学的物質の量を確認するプロセスを指す。非限定的な例としては、全タンパク質量、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、HPLC(イオン交換)、HPLC(逆相)、薄層クロマトグラフィー(TLC)、UV/Vis分光法、ウエスタンブロット、マイクロアレイ分析、フローサイトメトリー、HPLC(順相)、およびHPLC(調合)が挙げられる。
「細胞培養」は、細胞を成長させる実験、または、培養された細胞で実験を実行すること、例えば、タンパク質発現、アポトーシス分析、哺乳類細胞培養、遺伝子導入、細菌性細胞培養、酵母細胞培養、コロニーピッキング、および電気穿孔などを包含する。
「非数量化分析」は、単なる数量化以外の、特定の特性(例えば、分子量、分子識別子、配列、サイズ、純度、pH、速動性、電荷、溶融点、グリコシル化ステータス)を明らかにする任意の実験を指す。非数量化分析の例としては、限定するものではないが、化学天秤読み取り値、落射蛍光顕微鏡検査、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、フラッシュクロマトグラフィー、蛍光動力学、蛍光偏光、蛍光分光法、蛍光熱力学、HPLC(イオン交換)、HPLC(逆相)、光学顕微鏡検査、MALDI質量分析、pH読み取り、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、温度計読み取り、薄層クロマトグラフィー(TLC)、UV/可視光線(Vis)速動性、UV/Vis分光法、UV/Vis熱力学、ウエスタンブロット、体積チェック、アガロースゲル電気泳動、原子吸光分光法、原子発光分光法、原子間力顕微鏡検査、キャピラリー電気泳動、円偏光二色性(CD)、共焦点顕微鏡検査、透析(平衡)、示差走査熱量測定(DSC)、DNA配列(次世代)、DNA配列(サンガー)、動的光散乱(DLS)、電子顕微鏡検査、エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、HPLC(順相)、HPLC(調合)、蛍光原位置ハイブリッド形成(FISH)、ガスクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)、誘導的結合プラズマ質量分析(ICP−MS)、赤外線分光法、等温滴定熱量計(ITC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)、溶融点決定、マイクロアレイ分析、NMR(2D/構造的)、NMR(炭素)、NMR(プロトン)、パッチクランプ記録、光刺激発光(PSL)、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)、屈折率測定法、スキャントンネリング顕微鏡検査、溶解度試験、表面プラズモン共鳴(SPR)、タンデム質量分析(MS−MS)、全内部反射蛍光(TIRF)顕微鏡検査、およびX線結晶構造解析法が挙げられる。
いくつかの態様において、一覧はさらに、以下の実験の1または複数を含む。オートクレーブ、バッファ調合、液体取扱い、凍結乾燥、回転蒸発、スピードバック濃縮、真空濾過、ウイルス調合、シロイヌナズナ研究、生物反応槽、ボム熱量測定法、C.エレガンス研究、結晶化、ショウジョウバエ研究、フローケミストリー、プラスミド構築、音波処理、組織均質化、超遠心分離法、マイクロ波反応、および分子クローニング。
[スクリプトの変換および表示]
インタフェース100で、ユーザはシステムに、例えば主領域102において所望の選択を行うことなどによって、命令を与え得る。図2に示されるように、命令は「Western Blot(ウエスタンブロット)」実験を実行すべきものである。そのような命令は、実験を実行するための対応する機器に命令するためのコンピュータコードに翻訳されるであろう。いくつかの実施形態において、コンピュータコードはスクリプト言語の形態をとる。1つの態様において、スクリプト言語はシンボリック・ラボ・ランゲージ(SLL)である。
SLLは、Mathematica(登録商標)言語に基づいて開発された。Mathematica(登録商標)によって提供された、ユーザフレンドリな文法ならびに包括的なデータ操作および可視化機能に加え、SLLはさらに、ライフサイエンスのために具体的に設計された機能、オブジェクト、および知見の説明を含む。本明細書で用いられるように、さらなる修飾語のない「オブジェクト」は、他の記載がない限り、データ構造、および/または機能を指す。また重要なこととして、モジュールは、効率的な機器管理およびデータ通信を可能とするように、数多くの実験室機器とインタフェース接続すべく構築されている。
SLLは、変動する性能のトレードオフと共に、様々なデータベースでサポートされ得る。本明細書で用いられるように、用語「データベース」は、コンピュータに保持されたデータの構造化された組、特に、様々なやり方でアクセス可能なものを指す。データベースのタイプの非限定的な例として、リレーショナル、グラフ、確率的、XML、SQL、XQuery、およびNoSQLが挙げられる。データベースの非限定的な例として、PostgreSQL、MySQL、Oracle Relational DBMS、MongoDB、DB2、およびCassandraが挙げられる。
SLLは、実験結果の照会、操作、および表示のための客観的なシステムを提供する。プロットに含まれるデータ点(例えば、クロマトグラフまたはスペクトルなど)、画像(例えば、ジェル、ブロット、および顕微鏡スライド)、およびメタデータ(例えば、実験が実行された日付、実験の過程で用いられた試薬、実験を実行するために利用された機器など)を含む、各実験の結果は、オブジェクトとして表され、それらは処理され、データベースに挿入され、共に結合される。1つの実施形態において、これは、そのような関連するさらに概念的に別個な情報にアクセスすべく用いられ得る、ポインタまたは「キー(key)」の手段によって達成される。1つのオブジェクトが複数の異種の実験に関連する場合、例えば、機器オブジェクトが、正確な実験的手法、サンプルタイプなどに関係なく、機器を利用するすべての実験とリンクする場合、これは特に強力である。
この設定は、定量的精度およびいかなる関連する詳細も失われることなく、複数のノートおよびチームに亘ってデータを容易にかつコンパクトに共有することを、科学者に可能にする。
更に、SLLごとのデータオブジェクトの計算機システムは、それらのオブジェクトを入力として処理し、アルゴリズム的様式でそれらを処理するスクリプトを書き込む、準備された能力を人に与えることによって、人が多数の組の実験データを抽象的に操作することを可能にする。
SLL、およびSLLの実装によって例示される本開示の発明の概念のうちいくつかをより明らかに示すように、以下はSLLオブジェクト、機能、およびそれらの使用の非限定的な例である。
データオブジェクトの例:data[index,<type>]、例えばdata[44,NMR]は実験室で44番目に実行された核磁気共鳴(NMR)実験を示し得、data[1023、MALDI]は1023番目に実行されたマトリックス支援レーザ脱離イオン化法(MALDI)実験からの結果を組み合わせたものを指す。正確な索引付け方式は重要ではなく、時系列の順序付けも、いかなる特定の象徴的な識別子も必要ではない。例えば、ユーザに定義された文字列が、意図されるオブジェクトをシステムが高い信頼性で確認するために十分である限り、それは、オブジェクトを特定するように用いられ得る。
関数の例:
info[]−データオブジェクトに関するinfoの呼び出し、例えば、info[data[44,NMR]]は、データベースに接続して、その後、その実験に関連づけられたすべてのデータのリストを戻す。いくつかの実施形態において、info[]へのさらなる呼び出しが、データベースに接続するのではなく、(より速い実行時間のために)ローカルにキャッシュされたコピーを自動的に参照するように、infoは、ローカルにそのデータをキャッシュすべく構成される。
inform[]−置換規則の形態で実験に関連づけられたすべてのデータのリスト上でのinformの呼び出しは、そのデータが既にデータベースに挿入されているかどうか参照するためにチェックを行い、そうである場合、以前に挿入されたdata[]オブジェクトを戻し、そうでない場合、そのデータをデータベースに挿入し、そのオブジェクトへの新たなdata[]ポインタを戻すであろう。
SLLは、実験室サンプルの完全な履歴を追跡および照会するための機能もまた含む。追跡される情報の例として、原資料についての情報、それの作成に関わるプロセスからの術前の情報、それが用いられている実験などの、それの現在の複数の特性、品質保証(QA)情報、体積、濃度、およびpHなどの、それの複数の特性に関する情報、化学成分などの、それの固有の複数の特性に関する情報、および、実験室または施設における物理的位置が挙げられる。
オブジェクトの追加の例
オブジェクトは物理的サンプルを表す。sample["サンプル名",<type>]、例えばsample["Nearest Neighbor Strand 4(直近ストランド4)","DNA"]は、それの作成に関わる材料、日付、および関わる生成実験からの実験結果、それの体積、pH、濃度などのサンプルの属性、ならびに、それの実験室における物理的位置(どこに格納されているか)などの、そのサンプルを含む情報をカプセル化する。
group["グループ名"]、例えば、group["Nearest Neighbor Strands(直近ストランド)"]は、実験者が大量に操作することを望む、収集されたサンプルを指す。グループは、任意のサイズの収集されたサンプルを指し得、サンプルは複数のグループの部材であり得る。
プロトコルオブジェクトは、実験機能の実行に従って生成される。例えば、コマンドExperimentHPLC[sample["Crude Nearest Neighbor Sequence 5(未分析の直近シーケンス5)"],Method→IonExchange,FlowRate→3 Milli Liter/Minute]を実行すると、プロトコルオブジェクトprotocol[12345,HPLC]を生成するであろう。そのプロトコルオブジェクトはシステムによって利用され、毎分3ミリリットルの流量での調合イオン交換HPLCの実行によって、未分析の直近シーケンス5の精製から得られる、新たな物理サンプル(および対応するサンプルオブジェクト)の生成を指示してそれと連携する。このようにして、実験機能は、実験室ノート内から実験室内の物理的活動を指示するように用いられる。好ましい実施形態において、これにはプロトコルオブジェクトが介在するが、他のオブジェクト構成が利用されてもよい。さらに、好ましい実施形態において、プロトコルオブジェクトはユーザに戻される。
好ましい実施形態において、実験を表すプロトコルオブジェクトは、実際の研究施設におけるコマンドおよび具体的な動作への処理を待つ、キューに配置される。最初に、ノート内からの任意の実験機能の実行が、そのプロセスに関わるサンプルおよび命令をプロセスキューに追加することによって、開始する。プロセスキューは、実験室内での物理的な実行を待つ実験のキューである。いくつかの実施形態において、プロセスキューの管理は、人間によって実行されるが、他の実施形態においては、プロセスキューは、コンピュータアルゴリズムによって、または人間とアルゴリズム的な意思決定との混合によって管理される。実験がキューから除去されて実行された後、最初に実験を開始したユーザは、実験が完了した旨の通知を受けるであろう。そして、その実験の結果(サンプルおよび/またはデータ)を受信するであろう。好ましい実施形態において、ユーザは、サンプルおよび/またはデータを表し、結果についての関連する情報にユーザがアクセスすることを可能にするコンピュータオブジェクトを受信する。
更に、プロトコルオブジェクトがキューから取り除かれて、オーケストレーションモジュールによって処理されるとき、指定された実験(当技術分野において通常は実験プロトコルとして、従って、「プロトコルオブジェクト」の名前で呼ばれる)を実行するための実際の命令が生成される。オーケストレーションモジュールは、実験が実行されるべき実験室内に配置され得、実験が実行されるべき実験室との通信が可能である限り、リモートサーバ上に、または他の箇所に配置され得る。人間の操作者が実験室で所与の実験を実行するとき、生成された命令の関連する態様が、コンピュータ、携帯可能なタブレット、スマートフォン、または情報共有が可能な別のリモートデバイス上で、動的で対話的なチェックリストとしてその人間に示される。操作者がプロセスを終えると、これらのチェックリストは、各段階の完了をマークし、機器からのファイル名、標準的な所見、または、予期しない困難に陥った場合のさらに詳細な留意点などの、情報を入力するためのフィールドを示すであろう。生成された命令と、実験パラメータ、物理的サンプル入力、環境センサ、および他の文脈的な情報とのプログラム的な連結を部分的な理由として、好ましい実施形態はまた、実験の過程で使用される原資料を追跡し、その情報を出力サンプルおよび任意の結果データに自動的にリンクするための、バーコードまたは無線周波数識別子タグなどの、特定の機器プログラムおよび物理的追跡デバイスとの統合をもサポートする。さらに、生成された命令自体は、実験室から受信された情報に応答して、動的に変更され得る。当業者は、オーケストレーションモジュールによって人間に割り当てられた特定のステップが、ロボットシステムにも、単独で、または人間と連動して割り当てられ得ること、および、そのような変形もまた特許請求の範囲内にあることを、容易に理解するであろう。
ユーザインタフェース100で受信された命令が、ひとたび受信されてコンピュータスクリプトに変換されると、スクリプトはスクリプトパネル103に表示され得る。そのような表示は複数の目的を果たす。第1に、ユーザはスクリプトを、左のグラフィックインタフェースを介したユーザの命令と比較して、命令を確認し得る。第2に、スクリプト言語、例えばSLLにあまり通じていないユーザが、グラフィカルユーザインタフェースにおけるユーザの入力に基づいて動的に生成されたスクリプトに注目することによって、ユーザ自身がその言語に通じるようになることができる。第3に、ユーザはスクリプトパネルに直接スクリプトを入力し得、既存のスクリプトを修正し得る。スクリプトの直接的な書き込みは、より良好な柔軟性、およびより多くの制御を提供するので、スクリプトへの直接的なアクセスをユーザに与えることにより、ユーザにさらなる能力を与え得る。好ましい実施形態において、スクリプトパネルは、例えばMathematicaにおいてみられる、インタプリタ型開発環境の一部であり、スクリプトは、例えばSLLに基づくWolfram言語のような、インタプリタ型コンピュータ言語で書かれる。他の実施形態は、他のインタプリタ型およびコンパイラ型言語、例えばSciPyまたはNumPy、ならびに、コンパイラ型およびインタプリタ型開発環境をサポートする。
いくつかの態様において、ユーザが直接スクリプトコマンドをスクリプトパネルに入力するか、既存のものを修正したとき、その追加または変更がパネル102に反映され得る。例えば、ユーザがパネル103に示されるスクリプトを「experiment[WesternBlot(ウエスタンブロット)]」から「experiment[Transfection(遺伝子導入)]」に変更した場合、ユーザにタンパク質サンプルおよび抗体サンプルの選択を促すのではなく、インタフェースはユーザにDNAサンプルおよび細胞サンプルを特定することを促すであろう。
[サンプル選択]
ひとたび106で実験タイプが選択されると、システムは実験に必要なサンプルのタイプを決定し、ユーザに適切なサンプルを選択することを促すであろう。例えば、図2の例において、ユーザは「Western Blot(ウエスタンブロット)」をクリックし、システムはその後、そのような実験はタンパク質サンプルおよび抗体サンプルが必要であると決定し、したがって、ユーザがサンプルを特定するように、2つの入力領域、201および202を表示する。いくつかの実施形態において、システムは、機能の実行が試みられるときに、サンプルタイプおよび他のパラメータを決定するのみであろう。
サンプルは、施設に送信され得、ゼロから作成され得、または、全体的なシステム内に既に存在するサンプルとして、コンピュータ上のデータソースから特定され得る。サンプルを作成するとき(または、データソースに新たなサンプルを入力するとき)、ユーザは注釈すべき選択肢、すなわち、濃度、体積、純度、生成の日付などの、サンプルの様々な複数の特性の値、および/または、サンプルを用意する実験室もしくは技術者の名前を指定する選択肢を有するが、これらに限定するものではない。好ましい実施形態において、システムは、特定の複数の特性の注釈を要求するように、例えば、続いて起こる可能性がある実験の実行に本質的な情報が入力されることが保証されるように、構成される。
サンプルまたは実験のタイプに応じて、サンプルの特定の複数の特性が、実験の設計のために要求され得る。例えば、タンパク質サンプルのpHおよび濃度が、HPLC実験において要求され得る。pHおよび濃度は、ユーザによって提供されず、したがって、システムは存在しないデータに対処する必要があるであろう。例えば、システムは、サンプルのpHおよび濃度を決定し、必要ならばその後に、それらを最適な値に調整する段階を追加し得る。そのような決定の前には、あるいは、そのような決定が存在しない場合、システムは予め決定されたデフォルト値を用い得る。システムはまた、欠けている複数のサンプル特性値を入力することをユーザに促し得る。
いくつかの態様において、システムは、重要なパラメータ(例えば、pH、濃度、体積)に関して、そのような情報がユーザによってサンプルに提供されたかどうか、決定する段階を準備する。これは、ユーザによって提供された情報が正確でない場合、または、情報が変更された場合、例えば、輸送中の場合に有用である。システムは、内部整合性を保証するために、複数のパラメータに関連する、または複数の特性に従属するクロスチェックをも行い得る。
実験に関するサンプルを選択するとき、図3に示されるように、ユーザは、メニュー301から所望のサンプルを強調表示して、適切な領域(201または202)にドラッグアンドドロップするだけでよい。上で説明されたように、サンプルのそのような選択は、対応するコンピュータスクリプトの生成をもたらすであろう。それは、スクリプトパネル103に表示されるであろう。
いくつかの実施形態において、図には例示されないが、ユーザは最初にサンプルを選択し、その後に実験タイプを選択するように、選び得る。このシナリオにおいて、ユーザに実験タイプを示したとき、システムはサンプルタイプに従って、実験タイプのリストをフィルタリングし得る。例えば、ウエスタンブロットは、DNAサンプルが選択された場合には、リストに含まれないであろう。ユーザはまた、グラフィック補助の支援なしでスクリプトを直接入力し得る。
[実験パラメータ調整]
ひとたび実験タイプおよびサンプルが特定されると、システムはその後、ユーザが実験パラメータを設定するためのインタフェースを示すであろう(例えば、図5のパネル501を参照)。ユーザの入力および/または調整のために示された正確な実験パラメータは、実験タイプに従属するだけではなく、また、選択されたサンプルによって影響を受け得ることに留意する。
ユーザが入力または調整する実験パラメータを示すとき、システムはまた、ユーザ入力が好ましい、所望される、または要求されるパラメータのサブセットを決定し得る。例えば、ウエスタンブロット実験に関して、システムは、ユーザによって決定された染色時間および洗浄時間が他のパラメータより良好かどうか、決定し得る。したがって、これらの2つの項目は、ユーザの注目を引き付けるように強調表示され得る。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、実験パラメータに加えて、ユーザが決定する1または複数の所望の実験結果を含む。1つの態様において、所望の結果は、実験から生成された生成物の、所望の濃度、所望の純度、所望の重量(またはコピー数)である。ひとたびインタフェースが、そのような所望の結果に関するユーザからの入力を受信すると、システムはその後、所望の結果を実現するための好適な実験パラメータを計算し得る。所望の実験結果は、またパラメータでもあり得る。
[パラメータ解決]
本開示のシステムは、いくつかのシナリオにおいて、実験のすべてのパラメータが決定され(代替的に「解決される」と呼ばれる)、実験が実際に実行される前に、将来の参照のために保存されることを保証する。そのような取り組みから、少なくとも3つの利益がある。第1に、解決されたパラメータに関してひとたび実験が設計されれば、ユーザからのさらなる入力、調整、または補正の必要なく、ユーザは実験が意図された通りに実行されるであろう旨の確実性を得るであろう(輸送中のサンプル劣化のような、特定の重大な失敗には影響される)。第2に、パラメータ解決は実験実行のためのいかなるパラメータの曖昧さの材料も除去し、従って、実験の不整合の主要な源を排除したので、実験結果は再現可能であろう。第3に、今後の実験はサンプルおよび内在するパラメータをコピーするか、活用するかのいずれかであり得、実験に関するいかなる文脈的な知見も失われていないので、遠い過去に生成されたデータおよびサンプルを、昨日生成されたデータおよびサンプルと同じくらい、さらなる実験の問い合わせに関する有用な基礎にすることができる。言い換えれば、以下にさらに例示されるように、本技術は、実験室の実験の実行において、高い予測可能性および再現可能性を実現し得る。さらに、実験パラメータのこのプログラム的な特定および解決が、統合された電子システムにおいてのみ可能であることは特筆すべきである。所与の実験の機械可読な定義なしでは、何が要求されているのかコンピュータが理解することは不可能であろう。したがって、要求がよく形成されており十分であるかどうかを決定するための補助となることは不可能であろう。
再現不可能性は、科学的コミュニティ、特にライフサイエンスに関連するコミュニティを長い間悩ませている。再現不可能性の1つのタイプは、科学的ジャーナルへの実験報告を再現しようと試みる科学者の取り組みから来る。例えば、この再現不可能性を定量化する取り組みにおいて、問題の主要な原因の確認としての実験が実行された(Vasilevsky他,PeerJ.2013年9月5日,1:e148)。不整合のうちいくつかは、用いられる試薬、ツール、およびモデルシステムの「特定可能性」の欠如が原因であるとの仮説が立てられた。報告によれば、これらのリソースの54%が一意的に特定可能ではなく、対等の者が正確な検査状態を再現することを困難にすることが判明した。
別のタイプの再現不可能性は、誰かが、同じ実験室または組織で、同じ人または別の人によって、より早期に成された実験を繰り返すときに発生する。例えば、最近、「70%より多くの研究者が、別の科学者の実験を再現しようとして失敗し、半分より多くの研究者が彼ら自身の実験の再現に失敗した」と報告されている(Nature533,452−454(2016年5月26日))。そのような高い再現不可能性の少なくとも1つの理由は、実験パラメータまたは条件の、設定および/または記録の曖昧さである。対照的に、現在開示されている技術のいくつかの実施形態において、すべての実験パラメータまたは条件(場合により「選択肢」と呼ばれる)は、実験の実行の前に解決される。このプロセスは、「選択肢解決」または「パラメータ解決」と呼ばれ得る。
パラメータ解決の1つの態様は、パラメータ識別子、すなわち、実験が実行される前にどのようなパラメータおよび条件が決定される必要があるかに関する。別の態様は、どの決定がユーザからの入力を取得し得るのかを含む、これらのパラメータおよび条件に関する決定を行うことに関する。さらに別の態様において、ユーザ入力の受信後、システムは入力を検査し、必要があれば、勧告、警告、または自動調整をする。これらの態様のうちそれぞれは、以下にさらに詳細に説明される。
実験の実行前に実験に関して決定されたパラメータおよび条件は、類似の実験が従来の方式で実行されるときのものよりも、通常は幅広いものである。例としてHPLCを挙げる。従来のHPLC実験において、HPLC実験の開始前に、技術者は、どのカラムを用いるか、サンプルの濃度および体積、バッファ、および流量を決定し得る。しかしながら、他のパラメータまたは条件は、大部分は未決定のままであり、または、実験を物理的に実行する人の、記録されていない暗黙の知見の一部である。更に、今後に何が重要となるか、または影響力があるものとなるかを人は知らないことが多いので、パラメータを記録することは、科学的な問い合わせにおいて重要である。したがって、記録が選択的、または偶発的になることは、価値の高い知見を省略するという非常に高いリスクに陥る。
従来の実験で通常指定されない1つのタイプのパラメータは、機器の準備または較正である。例えば、HPLCの例において、追加のフラッシュの実行がサンプルの間に挿入されるであろう頻度を指定する、パラメータ「フラッシュ頻度」が、特定の実験室の慣習、または技術者の習慣もしくは訓練によって、通常決定される。さらに、この重要な情報は、大きな影響を与える可能性がある場合でさえ、書き留められることがなく、または、特定の実験と結合されたやり方で記録されることがない。例えば、内部実験は、結果データを役に立たなくするほどに、特定のフラッシュ頻度が単一実験内に十分なばらつきを導入し得ることを示しているが、情報のこの不可欠の部分は、まだ従来のシステムでは記録されない。別のそのような例は、追加の各フラッシュ実行の後に、標準が実行されたかどうか決定する「フラッシュ後の標準」である。さらなる例は、フローサイトメータにおける光ダイオードの増幅器利得であり、それは実験の所見において大きな影響を与えるにもかかわらず、たいていは機器が最初に設置されたときに設定されてその後に忘れられるパラメータである。本開示の一実施形態において、しかしながら、実験の設計ステップ中に、そのような機器の準備または較正のパラメータは、特定される必要があり、決定された値である必要がある。
従来の実験において通常は決定されない別のタイプのパラメータは、実験後ケアである。1つのそのような例は、シャットダウン法、またはHPLC実験のためのクリーンアップフラッシュである。本開示の一実施形態において、実験の設計ステップ中に、そのような機器の実験後ケアのパラメータは、特定される必要があり、決定される値である必要がある。
従来の実験において通常は決定されない、さらに別の一群のパラメータは、実験中に実行され得る操作または分析に関するパラメータである。この操作または分析のうちいくつかは、実験からの特定の出力に従属し得る。例えば、HPLC実験中に、様々なフラクション収集パラメータ(例えば、開始時刻、終了時刻、収集モード、最大収集体積)が決定され得、または、その場限りで調整され得る。しかしながら、本開示の一実施形態において、パラメータは、サンプルのロードの前に決定され得る。例えば、ユーザは標準(例えば、ピークを検出するための信号閾値を定義するピーク開始閾値)を入力することを求められ得、それはその後、フラクション収集パラメータを決定するように用いられる。
ユーザが、本システムに解決のために設定されているパラメータの多くにあまり通じていないことは、よくあることであり得る。したがって、いくつかの実施形態において、本開示のシステムは、パラメータに関する推奨される値を含めるか示すことによって、ユーザを補助する。1つの実施形態において、パラメータに関する推奨される値が、システムにおいて予め定められる。例えば、分析的なHPLCに関して、デフォルトによるシステムは、明示的なユーザの命令が存在しない場合に注入量を1ナノモルに設定し、準備されたHPLCに関して、システムはデフォルトの注入量を50ナノモルとする。別の例において、ユーザの、逆相HPLCまたはイオン交換HPLCの選択に応じて、システムはデフォルトの温度パラメータを動的に45℃または25℃とする。他のパラメータも同様に、システムに選択された温度値は、ユーザによって覆され得る。好ましい実施形態において、システムは、システムがそれ自身で解決し得ないか、ユーザがシステム自身の解決値を覆すことを望む場合のいずれかのパラメータを、ユーザが指定することを必要とするのみであり、従って、非常にコンパクトなスクリプトが可能となる。例えば、SLLにおいて、HPLC実験機能は43のパラメータを有する。通知、受け入れ、選択肢、スケール、フラクション収集、注入体積、フラッシュ頻度、フラッシュ後の標準、注入量、カラム、機器、タイプ、バッファA、バッファB、バッファC、バッチ標準注入体積、バッチ標準サンプル、バッチ標準法、フラッシュ法、シャットダウン法、グラジエント標準、グラジエント標準注入体積、温度、流量、検出波長、グラジエントB、グラジエントC、グラジエント開始、グラジエント終了、グラジエント継続時間、平衡時刻、フラッシュ時刻、グラジエント法、フラクション収集開始時刻、フラクション収集終了時刻、フラクション収集モード、最大フラクション体積、絶対閾値、ピーク勾配、ピーク勾配継続時間、最大収集期間、ピーク終了閾値、およびフラクション収集方法であり、これらのすべてはシステムが解決し得る。従って、好ましい実施形態において、システムに推奨された任意の設定を覆すことを所望しないユーザは、単に以下のように入力するだけでよい。
ExperimentHPLC["Sample 1"]
以下の、かなり手に負えない威圧的なものではない。
ExperimentHPLC["Sample 1", Inform→User Value, Accept→User Value, Options→User Value, Scale→User Value, CollectFractions→User Value, InjectionVolume→User Value, FlushFrequency→User Value,StandardAfterFlush→User Value,InjectionAmount→User Value,Column→User Value,Instrument→User Value,Type→User Value,BufferA→User Value,BufferB→User Value,BufferC→User Value,BatchStandardInjectionVolume→User Value,BatchStandardSample→User Value,BatchStandardMethod→User Value,FlushMethod→User Value,ShutdownMethod→User Value,GradientStandard→User Value,GradientStandardInjectionVolume→User Value,Temperature→User Value,FlowRate→User Value,DetectionWavelength→User Value,GradientB→User Value,GradientC→User Value,GradientStart→User Value,GradientEnd→User Value,GradientDuration→User Value,EquilibrationTime→User Value,FlushTime→User Value,GradientMethod→User Value,FractionCollectionStartTime→User Value,FractionCollectionEndTime→User Value,FractionCollectionMode→User Value,MaxFractionVolume→User Value,AbsoluteThreshold→User Value,PeakSlope→User Value,PeakSlopeDuration→User Value,MaxCollectionPeriod→User Value,PeakEndThreshold→User Value,およびFractionCollectionMethod→User Value]
ここで、「User Value」は、ユーザが所望のパラメータ値を指定しているであろうことを意味している。重要なことは、パラメータがシステムによって決定されたかユーザによって決定されたかに関係なく、すべてのパラメータ値は将来の参照のために保存されることである。人は保存されたパラメータ値を単にコピーするだけでよいので、このことは、今後にユーザが正確に同じ実験を再び実行することが容易であることを意味する。これは、システムによって自動的に、またはユーザによって手動で成され得る。コンパクトだが、さらに計算的に完全なスクリプトを容易に読むために、実験のすべてのパラメータを柔軟に指定できることは、当技術分野における強力な進歩を表す。
別の実施形態において、パラメータに関して推奨される値は、別のパラメータに従属する。例えば、1つの実施形態において、ひとたびシステムがサンプルタイプを解決したとき、システムは適切な検出波長を決定し得る。DNAであると決定されるサンプルに関して、システムは、検出波長パラメータが260nmに設定されることを示唆し、タンパク質であると決定されるサンプルに関して、システムは、280nmの検出波長を示唆する。
別の実施形態において、パラメータに推奨される値は固定値ではなく、むしろ、別の実験または同じ実験の別の部分からの入力値をとる、数式または関数である。この文脈において、いくつかの実施形態において、システムは実験の実行を監視すべく構成され、監視中に収集された情報は、別の実験またはその実験の別の部分における実験パラメータの決定または調整の助けとなるように用いられ得ることに、留意する。
一シナリオにおいて、1または複数の実験パラメータを決定または調整するように用いられる情報は、例えば、事前/上流の実験からの、サンプルの履歴情報である。例えば、サンプルが細胞サンプルであり、システムがサンプルにおける細胞型の成長速度に関するデータを有するとき、その後、履歴的な成長速度情報は、細胞が好適な速度で成長することを保証すべく実験パラメータを調整するように用いられ得る。
別のシナリオにおいて、1または複数の実験パラメータを決定または調整するように用いられる情報は、機器の履歴情報である。機器は、周期的に較正され得る。較正の結果は、実験パラメータの調整の導きとなるように用いられ得る。機器で実行された他の実験の結果も、パラメータを調整および最適化するように、また用いられ得る。
パラメータに関して推奨される値は、1つの実施形態において、さらなるユーザ入力の存在しないこれらのパラメータを自動的に設定するように用いられ得る。そのような自動的に追加される値が、図5に例示される。とはいうものの、システムが特定の制限を課し得る場合でさえも、ユーザは所望のとおりのパラメータのいずれかを調整することを許可され得る。図6Aにおいて、例えば、ユーザは選択されたウエスタンブロット実験のために、サンプルの体積(Sample Volume)、分離時間(Separation Time)、および分離電圧(Separation Voltage)に関する値を調整することを選択する。これらの値が受信されるとき、1つの実施形態において、システムはこれらの値の信頼性を評価する。いくつかの実施形態において、パラメータのサブセットだけが、考慮のためにユーザに示される。
パラメータのうちいくつかが他のパラメータに従属すると仮定すると、実施形態によっては、システムはそのような従属性を守る順序に合わせて、値の信頼性を検査する。例えば、図6Aにおいて調整される3つのパラメータに関連して、システムは第1に、サンプルの体積、抗体体積(Antibody Volume)、内腔体積(Luminal Volume)、および過酸化物体積(Peroxide Volume)に関する値が、最適な範囲、推奨される範囲、または許容される範囲内にあるかどうか検査する。この目的に向けて、システムがパラメータに関する推奨される値を決定するので、パラメータに関する最適な範囲、推奨される範囲、および許容される範囲は、システムによって決定され得ることに留意する。
さらに、いくつかのパラメータの解決は、それ自体が解決される必要がある他のパラメータの値に従属する。様々なパラメータが、数式または関数に基づいて解決され得、従って、完全な解決は、相互関係のある複雑な一連の機能の解決に従属し得る。好ましい実施形態において、これのためのロジックは、必ずしも明示的にシステムにプログラムされる必要はなく、むしろ、解決は、コンピュータサイエンスにおける再帰機能呼び出しの解決に類似した、選択肢の順次的な解決によって自然に処理されることに、留意することが重要である。
その後、システムは分離時間、分離電圧、スタッキング時間(Stacking Time)、およびスタッキング電圧(Stacking Voltage)に関する値を、この特定の実験に関するそれらの適合性に関して、それが、以前の段階で既に評価されているサンプルの体積、抗体体積、内腔体積、および過酸化物体積を有するという条件で、評価する。図6Bに示された例において、システムは、ユーザによって提供された分離電圧が高すぎると決定し、従って、右手側のパネルに警告を表示する。
本開示の特定の複数の実施形態に従って、ユーザが(例えば、図6Aまたは図6Bのインタフェース上の「実験を実行する(Execute Experiment)」ボタンをクリックして)実験の設計を完了した後、実験の実行を完了するために、ユーザからのそれ以上の入力は必要とされない。1つの実施形態において、入力は、サンプルの操作に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、試薬の選択に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、機器の調整、準備、設定、または較正に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、実験からの出力サンプルの収集に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、実験からの出力サンプルのさらなる処理に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、実験に関する環境パラメータの設定に関する情報を指す。1つの実施形態において、入力は、実験結果の格納または表示に関する情報を指す。
[サンプルの受け取りおよびロード]
現在開示されているシステムは実験の計算的に完全な説明を可能にし得るので、実験は、機械または機械と人間との組み合わせのいずれかによってリモートで実行され得、従って、クラウドの中の実験室(lab−in−the−cloud)概念のバージョンが実装される。したがって、コンピュータインタフェースを介した動作に加えて、いくつかの実施形態において、ユーザは他の物理的動作を行うことなく、システムの機器が位置する場所(すなわち、実験室)にサンプルを送ることのみを必要とする。
サンプルは、システムに入力されるときに、サンプルについての情報の前か後に送られ得る。通常、しかしながら、少なくとも各サンプルは既に、実験室で受け取られる前にいくらかの基礎情報を有する。例えば、各サンプルは、名前または識別番号、および、好ましくはサンプルタイプ(例えば、DNAサンプル、タンパク質サンプル、細胞株)を与えられる。いくつかの事例において、濃度、pH、準備のデータ、分子量などの追加の情報もまた、システムに入力される。
ひとたびサンプルが実験室において受け取られると、サンプルはストレージに配置されるか機器にロードされる前に、検査され得る。検査は、濃度、温度、体積、重量、および/またはpHの測定を含み得るが、限定するものではない。ユーザによって提供される情報と相違がある場合には、サンプルの品質または格納された複数の特性に関して、調整が行われ得、またはフラグが立てられる。
いくつかの実施形態において、実験に関する実験パラメータが、そのような測定値に基づいて調整される。一シナリオにおいて、測定された結果は、インタフェース上でユーザによって提供されたものとは異なる。これは、例えば、輸送中の、サンプルの劣化または湿度の喪失によって生じ得る。別のシナリオにおいて、特定のパラメータがユーザによって設定されなかった場合、システムは、実験の設計のデフォルト値を用いていてもよい。
[化合物実験]
現在開示されている実験室システムの能力は、それの、単純なものと複雑なものの両方の多様な実験を自動化する能力に反映されるだけではなく、それの、化合物実験を設計および実行する能力においてもまた強調される。「化合物実験」は、少なくとも2つの成分実験を含む実験を指し、成分実験のうち1つの出力は、他の成分実験の入力サンプルである。さらに、2つの成分実験は、例えば、分子合成、精製、増幅、数量化、細胞培養、および分析と、タイプが異なり得る。いくつかの実施形態において、化合物実験は少なくとも3つの異なるタイプの実験を含む。いくつかの実施形態において、システムは恣意的に多くの異なる実験を含む化合物実験をサポート可能であり、利用可能なリソースによってのみ限定される。化合物実験のある部分は、別の部分の出力または結果に従属する部分として、時間と共に生じ得る。化合物実験のある部分は、互いに順次に、または並行して進行し得る。化合物実験の一部分の実行は、化合物実験の別の部分の結果を第1に検討し、所望の通りに化合物実験を調整するユーザに従属し得る。化合物実験は、実行が始まる前に完全に指定される必要はない。例えば、ユーザは時間と共に追加の成分実験を追加することによって、化合物実験を作成または拡張し得る。実際、分析化学、細胞生物学、および/または分子生物学技法からなる任意のライフサイエンスの発行物において詳述される全体的な実験を、特定の実施形態が複製することが可能である。
化合物実験の1つの例は、核酸合成(合成)を含み、その後に核酸精製(精製)、核酸数量化(数量化)が続き、その後、核増幅(増幅)、およびその後、シーケンシング(分析)が続く。別の例において、化合物実験はタンパク質発現(細胞培養)を含み、その後にタンパク質精製(精製)、およびELISA(数量化)が続く。
化合物実験においてひとたび1つの成分実験が完了すると、システムは適切な出力サンプルを成分実験から収集し、任意で、その後に好適なサンプル分析が続く。例えば、ポリヌクレオチドの例に関して、濃度および体積が確認され得る。必要な場合、濃度、希釈、pH調整などが実行され得る。続いて、この出力サンプルは次の成分実験のために機器に転送される。次の成分実験に関する実験パラメータもまた、サンプル分析および追跡調整に従って、オンザフライで調整され得る。
化合物実験は、基礎の化合物実験「への枝分かれ元」の、または基礎の化合物実験「からの枝分かれ先」の、さらに1または複数の成分実験を含み得る。枝分かれ元の成分実験は、出力サンプルおよび/もしくはデータまたは第2成分実験と共に第3成分実験への入力を形成する、サンプルまたはデータを生成する。対照的に、枝分かれ先の成分実験は、第2成分実験と入力サンプルまたはデータを共有し、それは第3成分実験から生成されたものである。各成分実験において収集されたデータは、自動的に、またはユーザ入力に基づいてのいずれかで、任意の他の成分実験の実験パラメータを調整するように用いられ得る。
化合物実験を設計するパラメータ解決は、化合物内の個々の実験の間の関係を考慮に入れることが必要となり得る。7つの技法を含む化合物実験の以下の例を参照。
段階I:
1)ExperimentDNASynthesis⇒DNAサンプルを生成する
2)ExperimentHPLC(イオン交換)⇒(1)で生成されたサンプルを精製する
3)AnalyzePeaks⇒(2)で生成されたピークを分析し、それらのピークに基づいてフラクションサンプルを選択する
段階II:
今、(3)で選択されたフラクションサンプルを取得し、以下の4つの実験を並行して、または、ユーザが所望する任意の順序で実行する。さらなる分析のための各生成データは:
4)ExperimentHPLC(分析)
5)ExperimentPAGE
6)ExperimentMassSpectrometry
7)ExperimentAbsorbanceQuantification
段階III:
必要に応じて、任意の順序で任意の1または複数分析を実行する。
8)AnalyzePeaks
9)PlotPAGE
10)PlotMassSpectrometry
11)AnalyzeAbsorbanceQuantification
この例において、パラメータ解決に関する特定の検討事項は、段階(4)のExperimentHPLC実験が、段階(2)で実行されたExperimentHPLCから多くのパラメータを継承し得ることである。したがって、ひとたびパラメータが段階(1)に関して解決されると、段階(4)に関してユーザから必要とされる入力は、より少なくなるか、全くなくなる。有利なことに、これはまた、多くのパラメータ値が明示的に考慮されないか、記録されない手動設定において生じることがあるような、(1)と(4)との間でのパラメータ値の不注意な変更によって生じるエラーの機会を低減させる。さらに、上記の段階の処理または分析のとき、1または複数の以下の実験が、出力サンプルに実行され得る。
12)ExperimentAbsorbanceThermodynamics
13)ExperimentFluorescenceKinetics
14)ExperimentTransfection
上記の化合物実験は、専門家によって事前設定されたものではなく、ユーザが、任意のやり方でそれを変更し得、または、全体として何か他のことをし得ることに、留意する。物理的に許容される任意の組み合わせが、例えば高スループットスクリーニングシステムとは異なる、本開示の発明で実行され得る。機能におけるこの差異は、計算機(calculator)に対する汎用コンピュータに類似する。すなわち、本開示の実施形態の柔軟性および一般化可能性は、以前に不可能だった機能を可能にする。別の例として、以下はNature Biotechnologyから出版された論文の方法セクションからとられたものである。「大腸菌K−12 菌株BW25113(遺伝子型:F−,Δ(araD−araB)567,ΔlacZ4787(::rrnB−3),λ−,rph−1,Δ(rhaD−rhaB)568,hsdR514)が用いられて、全22条件に関するプロテオームマップを生成した。rimL、rimJまたはrimI遺伝子のいずれかが削除された変異体菌株が、KEIOコレクションからとられた。削除の正確性は、PCRによって確認された。さらに、ブドウ糖に関するプロテオームおよびLBの状態もまた、菌株MG1655(遺伝子型:F−,λ−,rph−1)およびNCM3722(遺伝子型:F+)に関して決定される」。Alexander Schmidt他、The Quantitative and condition−dependent Escherichia coli proteome,Nature Biotechnology 34,104−110(2015年12月7日)。これは、SLLにおいて以下のように表され得る。
Strains(歪み)
baseLine=model(モデル)["BW25113",Cells(細胞)];
rimLLine=model["BW25113ΔrimL",Cells];
rimJLine=model["BW25113ΔrimJ",Cells];
rimILine=model["BW25113ΔrimI",Cells];
altCellLines={model["MG1655",Cells],model["NCM3722",Cells]};
Primers(プライマー)
rimLFowardPrimer=model["rimLFoward",Oligomer(オリゴマー)];
rimLReversePrimer=model["rimLReverse",Oligomer];
rimLBeacon=model["rimLBeacon",Oligomer];
rimJFowardPrimer=model["rimJFoward",Oligomer];
rimJReversePrimer=model["rimJReverse",Oligomer];
rimJBeacon=model["rimJBeacon",Oligomer];
rimIFowardPrimer=model["rimIFoward",Oligomer];
rimIReversePrimer=model["rimIReverse",Oligomer];
rimIBeacon=model["rimIBeacon",Oligomer];
[実験]
ExperimentcDNAPrep[{rimLLine,rimJPrimerSet,rimIPrimerSet},PBSSample→model["PBS",StockSolution],LysisSolutionSample→model["ABIcDNAPrepLysis",Chemical(化学)],MediaVolume→150 MicroLiter(マイクロリットル),WashVolume→100 MicroLiter,AnnealingTemperature→45 Celsius(℃)]
protocol(プロトコル)[123123,cDNAPrep]
lysisSamples=SamplesOut/. Info[cellPrep]
{sample[12451,Lysate(ライセート)],sample[12452,Lysate],sample[12453,Lysate]}
ExperimentqPCR[lysisSamples,FowardPrimers→{rimLFowardPrimer,rimJFowardPrimer,rimIFowardPrimer},ReversePrimers→{rimLReversePrimer,rimJReversePrimer,rimIReversePrimer},Beacons→{rimLBeacon,rimJBeacon,rimIBeacon},TemplateVolume→2 MicroLiter、ForwardConcentration→0.5 Micro Molar(マイクロモル),ReverseConcentration→0.5 Micro Molar,BeaconConcentration→250 Nano Molar(ナノモル),DenaturationTemperature→95 Celsius,DenaturationTime→15 Second(秒),AnnealingTemperature→60 Celsius,AnnealingTime→30 Second,NumberOfCycles→50]
protocol[123141,qPCR]
qPCRData=Data/.Info[protocol[123141,qPCR]]]
{data[124584,qPCR],data[124608,qPCR],data[124602,qPCR]}
PlotObject[qPCRData].
本開示の発明は、この明細書における実験を具体的に実行すべく設計されたものではないことに留意する。むしろ、システムの柔軟性が、この明細書における実験などの、それがサポートする技法を利用する任意の恣意的な実験を再現するそれの能力によって強調される。さらに、上記SLLスクリプトに指定された多数のパラメータは、ソースの明細書においては曖昧であり、本開示の発明の他の態様と組み合わせてSLLスクリプト記述を用いることによってきれいに解決される何かであることに、留意する。さらに、人が今後に同じ実験を再び実行することを所望した場合、ユーザが必要なことは、実験に用いられた正確なパラメータを抽出すべく、実験に関連づけられたオブジェクト、例えば、protocol[123141,qPCR]を参照することだけであり、それによって、実験に用いられたすべての段階の真に完全な記述の取得が可能となる。さらに、qPCR実験機能を呼び出す、機能呼び出しは、それの完全性にもかかわらず、非常に小型である。例えば、ExperimentqPCRは42のパラメータをとり、この例において、本明細書に合致すべくシステムに解決されたデフォルトを覆すように、さらにわずか12のパラメータがユーザによって指定される。それらがユーザまたはシステムに指定されたものであったとしても、システムはなお、42のパラメータすべてのために用いられる値を保存する。
さらに、本明細書に開示された実験の残りの部分もまた、SLLスクリプトに表され得るが、簡略化のためにここではそれは成されない。本発明者らは、そのような柔軟性およびスケーリングが可能ないかなるシステムも知らない。根本的な点は、以下のことであり続ける。基礎的な研究および開発を含む、広範囲にわたる科学的な問いを追求して、開示の発明が、高い柔軟性を持ち、ならびに、幅広い実験の表示および実行が可能であること。
[実験プロトコルの生成]
いくつかの実施形態において、ひとたび実験の設計が完了してユーザによって提出されると、システムは、設計に基づいて実験プロトコルオブジェクトを生成し、それはパラメータ解決からの結果を含み得る。いくつかの実施形態においてパラメータ解決の完全性を仮定すると、プロトコルオブジェクトもまた計算的に完全であるとみなされ得る。すなわち、プロトコルオブジェクトは、意図される実験を説明すべくさらなるユーザ入力を必要とせず、機器(および任意で技術者)が実験を実行するための命令の組の役割を果たす。
実験室内で用いられる実験プロトコルを生成すべく、いくつかの実施形態において、システムはプロトコルオブジェクトを処理し、段階、サンプル、試薬、および/またはタスクスケジューリング(例えば、並列処理、設備の利用可能性、潜在的なボトルネック、実験室内の機器間の物理的距離、関連するサンプルの位置など)の間の従属性を解決して、実験室において従うべき実験プロトコルを生成する。この解決は、プロトコルオブジェクトを作成したシステムの部分(例えば、ユーザのローカルなコンピュータ)には利用可能でない情報を必要とし得る。この実験プロトコルは、ロボットおよび/または機器を制御するための、API(アプリケーションプログラムインタフェース)呼び出し、ならびに、必要に応じて人間によって実行されるアイテム化された命令などの、機械コードを含み得る。いくつかの実施形態において、プロトコルオブジェクトが作成されたとき、実験プロトコルが生成され、プロトコルオブジェクトに含まれる。好ましい実施形態において、特定の実験室に関連づけられたオーケストレーションモジュールによってプロトコルオブジェクトが処理されるとき、実験プロトコルが作成される。プロトコルオブジェクトの作成は、任意のコンピュータ、例えば、ユーザのコンピュータ、リモートコンピュータサーバ、または実験室に位置するコンピュータに生じ得る。プロトコルオブジェクトの処理もまた、任意のコンピュータ、例えば、ユーザのコンピュータ、リモートコンピュータサーバ、または実験室に位置するコンピュータに生じ得る。
いくつかの実施形態において、ユーザインタフェースは、ストレージからの試薬の取得などの、技術者によって実行される必要があり得る特定のステップに関する命令を示すために、実験室において用いられ得る。したがって、いくつかの実施形態において、命令のアイテム化されたリストが、技術者に連続的に示され得、任意で、各命令の完了のときに、システムは確認を受信する。確認は、(例えば、試薬の包装上のバーコードをスキャンすることによって)技術者によって、または機器(例えば、サンプルがロードされた旨を検知する機器)から自動的に行われ得る。
プロトコルオブジェクトは、実験の設計、実行およびデータ記録を連携させる役割を果たし得る。提供されたように、プロトコルオブジェクトは、実験機能の実行に従って生成される。プロトコルオブジェクトは、その後、対応するサンプルオブジェクトを生成することを含む、新たな物理サンプルの生成を指示し、それと連携し得る。さらに、プロトコルオブジェクトは、直接的または間接的に、機器および/または技術者と相互に作用して実験を実行し得、実験のプロセス、および実験から生成された記録データを監視する。
[実験の実行]
本開示のシステムは、それのユーザの必要に従って構成され得る。いくつかの実施形態において、システムは、相互接続されるか、中心的なサーバにそれぞれ接続される、1または複数のコンピュータ(図18にワークステーションとして示される)を含む。データベースなどのデータソースは、コンピュータのうち1つに配置され得るが、好ましくは、データセンタ内のものなどのリモートサーバに配置され得る。
システムは、科学的機器を有する1または複数の実験室(図18に実験室として示される)もまた含み得る。各実験室およびそれの機器は、システム内の1または複数のコンピュータと電子データを通信する。1つの態様において、システムは実験のタイプごとに、例えば、合成、精製、増幅、数量化、細胞培養、および分析に、少なくとも1つの実験室機器を含む。1つの態様において、システムは少なくとも精製、増幅および数量化の実験室機器を含む。1つの態様において、システムは少なくとも精製、数量化および細胞培養の実験室機器を含む。1つの態様において、システムは少なくとも精製、分析、および細胞培養の実験室機器を含む。
いくつかの態様において、実験室機器は少なくともHPLC、PCR、および培養を実行すべく構成される。1つの態様において、システムはさらに、液体取扱いステーション、フローサイトメータ、遠心分離機、DNA合成機、pHメータ、および顕微鏡を含む。
いくつかの態様において、システムはさらに、実験環境を監視するための様々なセンサ、および環境を制御するためのHVAC(加熱、換気および空気調整)システムを含む。1つの態様において、システムは少なくとも温度センサ、圧力センサ、湿度センサ、および/または光センサを含み、それらのそれぞれはシステムのコンピュータに接続される。関連する態様において、実験の前、実験中、および/または実験の後に、センサデータが、今後のデータ分析およびトラブルシューティングのために、実験データと関連して記録される。
プログラムコード、コンパイラ、および解析機は1または複数のコンピュータに格納され得、それは機器の動作、監視、データ収集、および分析を可能にする。いくつかの態様において、プログラムコードは、ユーザが実験、監視実験、およびレビューを設計し、実験結果を分析することを可能にする、グラフィックユーザインタフェースを示すべくシステムを構成し、それは図に例示される。プログラムコード、解析機、またはコンパイラは、システムの任意の態様を実行するコンピュータ上でローカルに格納される必要はない。
[データ統合モジュール]
図8、図9および図10は、本システムによって生成されるいくつかのデータ可視化インタフェースを示す。そのようなインタフェースは、SLLシステムの様々なオブジェクト、プログラム、および機能(また本明細書で「モジュール」とも呼ばれる)によって可能にされる。オブジェクトおよび機能の非限定的な例として、「実験」、「データ」、「分析」、「サンプル」、「機器」、「制御」、「在庫」、「整備」、「操作者」、「企業」、「モデル」、「報告」、「較正」、「コンテナ」、「方法」、「モデル」、「部分」、「製品」、「プログラム」、「プロトコル」、「センサ」、「シミュレーション」、および「環境」が挙げられる。多くの場合、用語はオブジェクトおよび機能と関連づけられ得、例えば、実験オブジェクトと実験機能の両方があり得る。
「experiment(実験)」モジュールは、実験についての情報を表示すべく構成される。図9に例示されるように、「experiment(実験)パネル」901は、実験タイプ(例えば、フローサイトメトリー)の容易な特定のための、任意のイメージ902を含み得る。さらに、パネルに表示された情報は以下を含み得る(列903は情報タイプを表し、列905は詳細を有する)。
− Operator(操作者):実験の操作者
− Instrument(機器):実験が実行される機器
− Samples In(サンプル):実験に用いられるサンプル
− Data(データ):実験から生成されるデータ
− Environmental(環境):測定された環境データ、例えば、実験室の温度、空気圧、および湿度を示す環境記録の識別子
− Date(日付):実験の日時
− このタイプの実験に特有の他の情報、例えば、流量および流路
情報のこれらの分類のそれぞれには、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得ることに留意する。例えば、ユーザがInstrument(機器)の行905をクリックするとき、Instrument(機器)モジュール(詳細は以下)が呼び出され、この実験に用いられる機器についての情報を示す新たなパネルを示すであろう。
代替的に「分析」または「プロット」モジュールとも呼ばれる「Data(データ)」モジュールは、パネル(例えば、図8のデータパネル801)上で実験から生成されたデータの、少なくとも一部の可視化物を表示すべく構成される。任意のデータセットについて、通常、分析のために関連するデータを抽出する複数のやり方と、データを分析および可視化する様々な方法とがある。データモジュールは、1つの実施形態において、好適なデータ抽出、分析および可視化方法を自動的に決定することができるべく構成され、なおも、他の利用可能な方法をユーザが採用することを可能にする。
例えば、図8のデータがフローサイトメトリーデータセットから用いられると認識すると、データモジュールは、デフォルトによって、この特定のデータセットからオンザフライで決定される適切なスケールで、散布図「802」を生成する。この機能は、しばしば正確なパラメータ解決に従属することに留意する。より複雑な特定の実験データに関して、1より多くのデータエントリ(例えば、実験モジュールのパネル上の複数のエントリとして示される)が生成され得、それぞれがユーザに異なるデータ分析または可視化パネルをもたらす。
実験パネルに類似して、「data(データ)」パネルは、データに関する情報を含む(情報タイプに関しては列803を、詳細な情報に関しては列804を参照)。
− Experiment(実験):データが生成された実験
− Figures(図):実験中の機器から、またはデータから生成された図
− Analysis(分析):データに関して利用可能な分析
− Date(日付):実験の日時
− このタイプのデータに特有の他の情報、例えば、ゲーティング、クラスタリング
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがExperiment(実験)の行805をクリックするとき、実験モジュールが呼び出され、実験に関する情報を表示するであろう。
「Analysis(分析)」モジュールは、以下のものなどの、データ分析および関連する可視化物を表示する。
− Source Data(ソースデータ):分析の生成のときに用いられるデータ
− Processed Data(処理データ):分析の目的に関して処理されたデータ
− Figures(図):分析から生成される図
− Date(日付):分析の日時
− 分析に特有の他の情報、例えば、分析の技術的詳細(例えば、クラスタリング分析、クラスタリングのためのK平均法、および類似性測定のためのユークリッド距離)
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがSource Data(ソースデータ)をクリックするとき、システムは、分析に関して用いられるデータに関する情報を、データモジュールに表示させるであろう。
「Sample(サンプル)」モジュールは、サンプルについての情報を表示すべく構成される。それは、顧客によって提供されて、実験室において受け取られたサンプル、ベンダによって提供されたサンプル、または実験から生成されたサンプルであり得る。情報は、例えば以下を含み得る。
− Supplier(供給業者):サンプルを提供した人または企業
− Experiment(実験):サンプルに実行される実験
− Source Experiment(ソース実験):サンプルが生成された実験
− Container/Location(コンテナ/位置):サンプルが格納されるコンテナおよび/または位置の識別子
− Model(モデル):サンプルおよび関連する分野、パラメータなどのエンティティタイプ(例えば、化学構造、タンパク質配列、細胞型)
− Control(対照):好適な対照サンプルの識別子
− Date(日付):サンプルが生成された、または受け取られた日時
− サンプルに特有の他の情報、例えば、タイプ、溶媒、濃度
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがSource Experiment(ソース実験)フィールドをクリックするとき、システムは実験モジュールを呼び出して、サンプルが生成された実験に関する情報を表示するであろう。
「Instrument(機器)」モジュールは、機器についての情報を表示するように構成される。図10に例示されるように、パネル1001に表示される情報は、例えば、画像1002に図示される機器を含み得る。
− Model(モデル)(列1003参照):機器製造業者のモデル番号(列1004参照)(モデルオブジェクトまたはSLLの一般的なモデル概念と混同しないように)
− Experiment(実験):機器で実行された実験の一覧
− Maintenance(整備):機器に関して実行された整備の一覧
− Controls(対照):機器で実行された対照実験/サンプル
− Data(データ):機器で実行された実験から生成されたデータセット
− Date of Installation(取り付けの日付):機器取り付けの日時
− Visualization(可視化):機器の画像
− Manual(マニュアル):マニュアル文書
− 機器に特有の他の情報、例えば、シリアル番号、ソフトウェア
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがExperiment(実験)の下に列挙した実験をクリックするとき、システムは実験モジュールを呼び出して、機器で実行される実験に関する情報を表示するであろう。オブジェクトのリンクされた性質が理由で、実験(protocol[123,Western][SamplesIn]、または同等に、SamplesIn/.Info[protocol[123,Western]])から来たすべてのサンプルを参照する、またはWesternデータ質量スペクトルで実行されたピークピッキング分析(protocol[123,Western][Data][PeaksSourceSpectra]、または同等に、PeaksSourceSpectra/.Info[Data/.Info[protocol[123,Western]]])をすべて参照するような、非常に柔軟で一意的なクエリを実行することは容易である。
「control(対照)」モジュールは、較正および/または品質管理目的のために、機器上で1または複数のサンプルで実行された対照実験についての情報を表示すべく構成される。いくつかの実施形態において、対照モジュールは対照実験を表示する実験モジュールである。対照モジュールは例えば、以下を含む情報を示し得る。
− Sample(サンプル):対照実験の実行のために用いられるサンプル
− Instrument(機器):対照実験が実行された機器
− Result(結果):対照実験が成功したか失敗したかを示す
− Data(データ):対照実験から生成されたデータ
− Expected Values(期待値):結果における特定のデータ点に関する、期待される値または値の範囲
− Visualization(可視化):データからのデータ可視化
− Date(日付):対照実験が実行された日時
− 対照実験に特有の他の情報、例えば、対照のタイプ
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがinstrument(機器)をクリックするとき、システムは機器モジュールを呼び出して、機器に関する情報を表示するであろう。
「inventory(在庫)」モジュールは、一群のユーザ(例えば、企業)の中のユーザに関する、サンプル、実験、および/またはデータの在庫についての情報を表示すべく構成される。在庫モジュールは、例えば以下を含む情報を示し得る。
− Sample(サンプル):ユーザまたはユーザ群によって提供される、またはそれのために生成されるサンプルの一覧
− Experiments(実験):ユーザまたはユーザ群によって設計される、またはそれのために実行される実験の一覧
− Data(データ):列挙された実験から生成されるデータ
− User(ユーザ):ユーザまたはユーザ群(例えば、企業)
− 在庫に特有の他の情報、例えば、最後の編集時刻
情報のこれらの分類のそれぞれにもまた、別のモジュールにつながるリンクまたは他の計算手段を埋め込み得る。例えば、ユーザがsample(サンプル)をクリックするとき、システムはサンプルモジュールを呼び出して、サンプルに関する情報を表示するであろう。
場合により「sensor(センサ)」モジュールともまた呼ばれる「environment(環境)」モジュールは、実験が実行されたときに収集された環境情報を表示すべく構成される。実験室の温度および空気圧などの環境的因子は、実験に影響を与えることがあることを理解されたい。とはいうものの、好適に統合されたシステムの欠如、または、これらの因子の重要性の認識の欠如に起因する可能性が高いが、そのような環境的因子は、いつ設計したのか、いつ実行したのか、およびいつ実験を記録したのかを、しばしば考慮しない。本技術において、環境変数は厳密に管理されており、それらの詳細は実験後分析のために記録される。環境的因子の非限定的な例は、温度、空気圧、湿度、明るさ、および空気純度(例えば、PM2.5)を含む。本開示の一実施形態に従う環境モジュールは、1または複数の環境的因子に関する測定値を表示すべく構成され、それらを、実行されている実験と関連づける。因子は一般的な、またはローカルな性質のもの、例えば、特定の液体ハンドラの付近の温度に対する実験室の温度であり得る。
限定するものではないが、本システムはまた、以下のモジュール、機器のための整備情報を表示するための「整備」モジュール、特定のサンプルに関するエンティティ情報(例えば、化学的サンプルに関する化学構造、タンパク質サンプルに関するタンパク質配列、細胞サンプルに関する細胞型)を表示するための「モデル」モジュール、モデルに関する文献などの、システムの任意の問題に関する集合的な情報を表示するための「報告」モジュール、実験を実行する操作者の情報(例えば、システムへのサンプルのロード)を表示するための「操作者」モジュール、および、企業についての情報(例えば、機器のベンダ)を表示するための「企業」モジュールを含む。
[データ調査および可視化]
統合実験室システムおよびデータ統合モジュールは、ユーザフレンドリな様式でシステムによって収集された実験に関連づけられた任意のデータを調査することを、ユーザに可能にする。いくつかの例が、図14から図17に例示される。以下の実施例は、グラフィカルユーザインタフェースを介したユーザとの相互作用を必要とする方式で示される。グラフィカルユーザインタフェースにおいて、ユーザはモジュールの特定の表示された情報を見ることができ、リンクをクリックすることによって、または、他の入力メカニズムによって、システムと相互に作用し得る。しかしながら、そのような例は例示のみの目的であり、システム内のデータの調査は必ずしも可視化、ましてやグラフィック的な可視化の必要がないことは、当業者によって容易に理解されるであろう。さらに、異なるモジュールを介した誘導もまた、ユーザによる機械的動作を必要とせず、機械可読なコードまたは命令を単に実行し得るにすぎない。したがって、以下の例におけるクリックは、機能を呼び出すかコマンドを実行することとして理解され得る。
図14において、プロジェクトに関するexperiment(実験)モジュールを呼び出すように、ユーザがコマンドによって(例えば、クリックするか適切なスクリプトを入力することによって)パネルを開くとき、実験モジュールがプロジェクトにおいて実験に関するパネル情報上に表示される。この事例において、実験はフローサイトメトリー実験である(最上部の箱。図9もまた参照)。パネル上で、ユーザは実験から生成されたデータを示すテキストに組み込まれたリンクをクリックし得(図9の第2行から最終行までを参照)、データモジュールが呼び出され、新たなパネル(data(データ)パネル、図8もまた参照)を表示する。
データモジュールによって表示されるデータパネルは、列803および804のテキスト情報リンクに加えて、任意の図「802」を示す。図は、実験から生成されたすべてのデータを表す必要はない。さらに、いくつかの態様において、図がデータの概要を提供するので、それの生成にはユーザ入力を必要としない。したがって、いくつかの態様において、システムは自動的に、データを示すためのデータ抽出/変化および可視化技法を選択する。例えば、フローサイトメトリーデータに関して、データモジュールは自動的に、利用可能なデータ点の少なくとも95%に対応する散布図およびスケールを選択する。
実験パネルのように、データパネルは、他のモジュール/パネルへのリンクもまた含む。リンク805は、例えば、実験パネルに戻るユーザを指す。
データセットは複数の方法で分析され得るので、データパネルは、分析モジュールの複数のインスタンスへのリンクもまた含む(図14の2つのanalysis(分析)モジュールブロックとして示される)。本明細書において、1つの分析はゲーティングに関し、他の分析はクラスタリングに関する。呼び出されたとき、分析モジュールはソースデータ、分析方法の詳細、および分析結果を表示し得るが、これらに限定するものではない。
皆無または最小限のユーザ入力で分析パネルを生成することに加えて、実験から生成されたデータセットから、システムは分析結果からの報告をまた作成し得る。外側から、いずれかの分析パネルの報告リンクをユーザがクリックしたとき、報告モジュールは、report(報告)を示すパネルを提示するであろう。
1つの態様において、報告パネルは実験に関する情報の収集物を表示する。分析パネルのように、そして従来の報告とは異なり、本明細書の報告パネルは統合されたデータソースによってサポートされ、実験室機器に接続されるので、動的であり得る。
例えば、図12Aは分析および報告パネルを含み得る動的な図を示す。本明細書において、時間従属の濃度曲線(1204)が酵素反応速度シミュレーションに関して示され、それは実際の実験との比較のために用いられ得る。曲線の上部に、ユーザによる変更を可能とし、変更からの即時のシミュレーション結果を参照することを可能とする、3つの可動な棒(1203)がある。曲線上でさえ、ユーザがカーソルを特定の点(例えば、1205)に移動した場合、ユーザは、必要に合わせるように曲線を微調整することができるであろう。可視化物を生成するようにスクリプト1201が用いられ、スクリプトへの任意の変更がその可視化物の更新または再生成につながり得ることが、またわかり得る。
図15は、実験に用いられる機器を試し、その後に機器で対照実験を実行するように、ユーザがexperiment(実験)パネルをクリックする、別の場合を示す。対照例は、実際の実験が実行される前の、最も近い対照実験であり得、または、実際の実験の最も近くに(実験の後を含めて)実行された対照実験であり得る。いくつかの態様において、機器が種々のタイプのサンプルおよび実験を取り扱うことができる場合、対照実験は実際の実験と同じ種類である。
図16において、ユーザがexperiment(実験(フローサイトメトリー))に用いられるsample(サンプル(細胞サンプル))へのリンクをクリックしたとき、ユーザはその後、サンプルで実行される別のexperiment(実験(細胞染色))を調べることができる。その後、染色実験を表示するパネルによって、ユーザは染色に用いる異なるサンプル(例えば、chemical sample(化学的サンプル))を見ることができる。サンプルパネルによって、ユーザは、化学構造を示すmodel(モデル)パネル、ベンダ(company(企業)パネル上のベンダ情報に再びアクセスする)、および化学的サンプルの化学的エンティティに関する他の情報(例えば、化学的エンティティに利用可能な質量分析データ)に順々にアクセスし得る。さらに、化学的サンプルパネルおよびモデルパネルからそれぞれ、この化学的エンティティに関する化学的サンプルおよび関連する対照サンプルのNMRデータを表示するように、ユーザはdata(データ)リンクおよびcontrol(対照)リンクをクリックする。
図16の例では、共用サンプルによる異なる実験を関連づけるシステムの能力を強調したが、図17の例は、化合物実験を実行するシステムの能力を示す。
図17において、細胞サンプル20943がフローサイトメトリー実験を実行される。フローサイトメトリー実験の後に収集された細胞は、その後に細胞染色実験を行われ、出力としてある細胞(19423)を特定する。これらの出力細胞はその後、細胞分割実験を実行され、データおよびデータ分析を生成する。特定されたサンプルは、特定のタイプ(model 21)であると意図される。ユーザが細胞型に関するより多くの学習に関心を持つ場合、ユーザはmodel(モデル)パネル上のreport(報告)リンクをクリックすることによって文献情報を見つけることができる。
すべてのこれらの機能およびその他の機能は図11に部分的に表され、各点線は、それらのインタフェース上に示されるリンクによって接続されたパネルの間を、ユーザがナビゲートすることを可能にする連結関係を表す。システムの相互連結関係は、図13に要約され得る。
図12Bおよび図12Cは、従来技術に対する本技術の利点を示す2つのプロットを示す。図12BのプロットPlotMassSpectrometryにおいて、鉛直な直線(矢印によって示される)は、ピークがどこにあるべきとシステムが推定するかを示す。このことは、実験の設計、実行および分析の統合によってのみ可能である。PlotMassSpectrometry関数は、プロットにつながる未処理の質量スペックデータを含むデータオブジェクトにアクセスし、そのデータオブジェクトに関連づけられたサンプルオブジェクトへのリンクを修飾参照し、その後、サンプルに関連づけられたモデルオブジェクト(モデルはサンプルの推定的な核酸シーケンスを含む)へのリンクを修飾参照し、その後、モデルオブジェクトにおける情報に基づいてサンプルの分子量を計算し、ならびに、サンプルのn−1、n−2、およびn−3切断バージョンの分子量を計算する。例えば、モデルが、サンプルがATGCATATGCであることを示す場合、その後、モデルは、ATGCATATGC、ATGCATATG、ATGCATAT、およびATGCATAに関して分子量を計算する。このことは、場合によっては速く終了する合成プロセスを期待されるであろうから、役立つ。したがって、サンプルはそれらの、より短いストランドに対応するピークを有するべきである。可視化の目的で、PlotMassSpectrometry関数はその後、サンプルの計算された期待される分子量付近をグラフの中心に置く。そのような統合は、例えば、誰かが現在からのこのプロット年を図示し、分析されたサンプルの根本的なシーケンスを図示することを望み、その後、同じサンプルを彼自身の実験に用いるために再合成する場合にも、また有利である。それは、当技術分野において非常に困難なことと不可能なこととの間のどこかであるが、本開示の発明と共に実行することは自明な境界線である。それは、スクリプト記述の単一のラインによって、例えば、data[38913,MassSpectromerty][SamplesIn][Model][Strand]が達成され得、または、同等に、Strand/.Info[Model/.Info[SamplesIn/.Info[data[38913,MassSpectromerty]]]]がシーケンスを取得し、それは、その後、新たな合成実験に入力され得る。
そのような利点は、きつく統合された現在開示システムの一実施形態から生じ、分析機能は、データを生成した実験をセットアップする機能に戻って幅広くデータを追跡すること、および実験の設定を調査することが可能である。ユーザインタフェースの実験機能側の前もってのパラメータチェックは、実験がセットアップされるとき、必要な情報のすべてが指定されることを保証する。そのような統合は、実験実行を確実にすることに役立ち得、さらに、結果データの分析を確実にし得、そのような保証を利用して、より強力な分析体験をサポートし得る。
統合の利点を強調する別の例は、図12Cに示されたPlotQuantificationCycleプロットである。そこでは、可視化の上界を決定すべく、プロット機能が実験プロトコルにアクセスし、実験に関して指定されたサイクルの数を引き伸ばし、その後、実行された実際のサイクルの数に基づいて上限および下限(矢印によって示される)を設定する。n個のみのサイクルが実行されたことを機能が知っているので、データの残りの部分は偽のものであるとみなされ得る。偽のデータを破棄することにより、適切な変曲点(丸)の自動計算が改善される。
したがって、1つの実施形態において、本開示のデータ分析方法は、実験(現在の実験)の分析において、現在の実験から直接生成されたものではない参照データを含むことを、必然的に伴う。そのような参照データの1つの例は、ユーザによって提供されたか、ユーザからの入力を用いてシステムによって計算されたか、ユーザからのいかなる入力も用いずシステムによって計算されたかのいずれかである、実験パラメータの値であり得る。そのような参照データの別の例は、機器の較正方法などの、機器についての情報であり得る。
そのような参照データのさらに別の例は、現在の実験が実行される環境状態であり得、温度、明るさ、および湿度を含むがこれに限定されない。さらに別の例において、参照データが、現在の実験に先行する実験に関する、好ましくは現在の実験に関連づけられた実験に関する任意の情報から、引き出されることも、また重要である。そのような先行する実験は、現在の実験において用いられるサンプルを生成するものであり得、それは現在の実験のサンプルを分析し、または、現在の実験の状態を明らかにする。いくつかの実施形態において、参照データは、現在の実験の解釈に制限を課し、現在の実験の結果をクリーンアップすべく(例えば、データの無関係な、無効な、またはあまり重要でない部分を除去する)、または現在の実験に対する標準または対照の役割を果たすべく用いられる。いくつかの実施形態において、現在の実験の結果を解釈すべく、先行する実験からのデータが用いられる。
1つの実施形態において、本開示は、科学的実験を開発するためのシステムを提供する。システムは、メモリ、プロセッサ、機器、および特定ソフトウェア環境、ならびにモジュールを含み得る。図19で例示されるように、システム1900は概念的に2つの部分に分割され得、いくつかのモジュールはクライアントコンピュータ(1901)上に位置し、いくつかのモジュールは実験室の設定(1902)に、より直接に関連するとみなされ得る。それらは、リモートサーバ上でデータベース(1903)に接続され得る。当業者によって容易に理解されるように、図19に例示される構成は、例示のみのためであり、システムがどのように構成され得るかを限定するものではない。
1つの実施形態において、システムは実験モジュール(1904)、パラメータ解決モジュール(1905)、およびユーザインタフェースモジュール(1906)を含む。いくつかの実施形態において、2またはより多い実験モジュールが、システムのソフトウェアベースの開発環境に含まれ、それらのそれぞれが、1または複数のパラメータおよび各パラメータに関する1または複数の基準を含み、1または複数のパラメータによって実験技法を実行するための複数の命令を生成すべく構成される。
実験モジュール1904は、2またはより多くの実験技法を実行するためのコマンドをシステムがユーザから受信可能なユーザインタフェース(1907)を示し得る、ユーザインタフェースモジュール1906と通信する。各コマンドは、実験技法のうち1つに関する1または複数のパラメータに関する入力値を含み得る。これらの入力値は、パラメータ解決に関するパラメータ解決モジュール(1905)において参照され得る。そこで、例えば、入力値が受信される各パラメータに関して、パラメータ解決モジュールが、パラメータに関する基準のうち少なくとも1つに基づいて、入力値が有効かどうか決定する。そのような決定はまた、実験モジュールから情報を取得もし得る。さらに、入力値が受信されないが計算が可能である各パラメータに関して、パラメータ解決モジュールは、パラメータに関する基準のうち少なくとも1つに基づいて、値を計算する。続いて、パラメータ解決モジュールは、少なくとも1つのパラメータが入力値を欠く場合には、警告を生成し得る。
パラメータ解決のとき、1つの実験が、または特定の実施形態においては2またはより多い実験技法が、保存されて実行され得る。情報は、情報がシステムの他の部分によって取得され得るデータベース(1903)において、保存され得る。実験の実行は、実験の特定のステップ(例えば、サンプルの配置)を実行(および確認)するための技術者(1910)と相互に作用する、オーケストレーションモジュール(1909)によって調整され得る。オーケストレーションモジュールはまた、様々な実験状態および環境状態を監視するように、センサモジュール(1908)に命令もする。実験の実行は、実験室の様々な機器(1913)への呼び出しを行う実行モジュール(1911)によって制御され得、それはデータまたは報告を報告モジュール(1912)に送信する。これらのモジュールのうちそれぞれは、オーケストレーションモジュールと、直接または間接的に相互に作用し得る。
図19に例示されたようなシステムは、2またはより多くの実験技法、または代替的に、3またはより多く、4またはより多く、または5またはより多くの実験技法を実行するように適合され得る。いくつかの実施形態において、実験技法は、化学天秤読み取り値、アポトーシス分析、オートクレーブ、バッファ調合、遠心分離、DNA/RNA合成、落射蛍光顕微鏡検査、高速タンパク質液体クロマトグラフィー(FPLC)、フラッシュクロマトグラフィー、フローサイトメトリー、蛍光動力学、蛍光偏光、蛍光分光法、蛍光熱力学、ゲノムDNA調合、HPLC(イオン交換)、HPLC(逆相)、光学顕微鏡検査、液体取扱い、凍結乾燥、MALDI質量分析、哺乳類細胞培養、pH読み取り、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、タンパク質抽出、定量的リアルタイムPCR(qPCR)、RNA抽出/cDNA調合、回転蒸発、固相抽出、スピードバック濃縮、温度計読み取り、薄層クロマトグラフィー(TLC)、全タンパク質量、遺伝子導入、UV/Vis速動性、UV/Vis分光法、UV/Vis熱力学、真空濾過、ウイルス調合、体積チェック、ウエスタンブロット、アガロースゲル電気泳動、シロイヌナズナ研究、原子吸光分光法、原子発光分光法、原子間力顕微鏡検査、細菌性細胞培養、生物反応槽、ボム熱量測定法、C.エレガンス研究、キャピラリー電気泳動、円偏光二色性(CD)、コロニーピッキング、共焦点顕微鏡検査、交差流濾過法(TFF)、結晶化、透析(平衡)、透析(調合)、示差走査熱量測定(DSC)、デジタルドロップレットPCR、DNA配列(次世代)、DNA配列(サンガー)、ショウジョウバエ研究、動的光散乱(DLS)、電子顕微鏡検査、電気穿孔、エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析、酵素結合免疫吸着法(ELISA)、フローケミストリー、蛍光活性化細胞選別(FACS)、蛍光原位置ハイブリッド形成(FISH)、ガスクロマトグラフィー、ガスクロマトグラフィー質量分析(GC−MS)、HPLC(順相)、HPLC(調合)、免疫沈降、誘導的結合プラズマ質量分析(ICP−MS)、赤外線分光法、等温滴定熱量計(ITC)、液体クロマトグラフィー質量分析(LC−MS)、液−液抽出、溶融点決定、マイクロアレイ分析、マイクロ波反応、分子クローニング、NMR(2D/構造的)、NMR(炭素)、NMR(プロトン)、有機合成(ミリグラムからグラムスケール)、パッチクランプ記録、ペプチド合成、光刺激発光(PSL)、プラスミド構築、屈折率測定法、スキャントンネリング顕微鏡検査、溶解度試験、音波処理、超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)、表面プラズモン共鳴(SPR)、タンデム質量分析(MS−MS)、組織均質化、全内部反射蛍光(TIRF)顕微鏡検査、超遠心分離法、X線結晶構造解析法、および酵母細胞培養からなるグループから選択される。
いくつかの実施形態において、状態のうち1つは、警告が一切生成されないことである。いくつかの実施形態において、状態のうち1つは、非クリティカルな警告のみが生成されることである。
いくつかの実施形態において、実行モジュールはさらに、受信されたコマンドを送り返すオブジェクトを生成すべく構成される。いくつかの実施形態において、実行モジュールはさらに、受信されたコマンドによって指定された実験技法を実行すべく、生成されたオブジェクトを物理的な実験室で利用すべく構成される。
いくつかの実施形態において、システムはさらに、受信されたコマンドの実行によって生成されるデータを受信するためのモジュールを有する。いくつかの実施形態において、システムはさらに、ソフトウェアベースの開発環境において受信されたデータの一部を表示するためのモジュールを有する。いくつかの実施形態において、システムはさらに、ソフトウェアベースの開発環境において受信されたデータの一部を分析するためのモジュールを有する。いくつかの実施形態において、システムはさらに、受信されたデータの分析に基づいてグラフィック要素を生成するモジュールを有する。いくつかの実施形態において、システムはさらに、データの受信後にユーザから1または複数の追加の実行可能コマンドを受信するためのモジュールを有する。
いくつかの実施形態において、ソフトウェアベースの開発環境は、実行可能コマンドを選択するためのグラフィック要素を含む。いくつかの実施形態において、ソフトウェアベースの開発環境は、受信されたデータをグラフィック的に表示するための機能を含む。
本開示の他の実施形態は、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムを提供する。システムは、プロセッサと、メモリと、以下に説明するような1または複数のモジュールを含むプログラムコードと、を備え得る。システムのいくつかの例は、図20A、図20B、図20C、図20D、図20E、図20Fおよび図20Gに例示される。
例えば、図20Aにおいて、ユーザはプロットモジュール(2008)を起動して、特定の実験によって生成されたデータを含むデータオブジェクト(2004)にアクセスさせる。プロットモジュールはデータオブジェクトのプロトコルオブジェクト(2002)へのリンクにアクセスしてプロトコルオブジェクトを特定し、必要とする情報をプロトコルオブジェクトから取得する。それは同様に、データオブジェクトから分析オブジェクト(2003)およびサンプルオブジェクト(2005)へのリンクにアクセスして、必要とする情報を特定してそれらのオブジェクトから取得する。それはまた、サンプルオブジェクトにおけるリンクにアクセスして、必要とする関連情報を特定してモデルオブジェクト(2001)から取得する。別に、プロットモジュール(2007)は環境モジュール(2006)から情報を受信し得る。プロットモジュールは、所望のプロットに関する情報を、ユーザインタフェース(2008)に戻す。1つの実施形態において、環境モジュールではなく、類似するリンク構造を介してアクセスされる環境オブジェクトが代わりにある。
図20Bから図20Gは、分析(2009)およびシミュレーションモジュールの実行中に用いられる類似の動作を図示する。好ましい実施形態において、プロット、分析、およびシミュレーションモジュール(2010)は、必要に応じてのみリンクにアクセスする。例えば、モジュールが既にパラメータを解決するのに十分な情報を有する場合、それは任意で、関連する可能性があるリンクに、(それがオブジェクトにおいて示されるものであっても)アクセスしなくてもよい。当業者には、本明細書に図示されたものを超えた、追加のオブジェクトへの追加のリンクが、本明細書に説明されたものと同じ組の動作を用いて、必要に応じてモジュールによって示され得、アクセスされ得ることが、容易に理解されるであろう。例えば、データオブジェクトは、分析モジュールがそこから情報を特定および取得し得る複数のサンプルオブジェクトを、潜在的に示すことがある。
さらに、いくつかの実施形態において、モジュールは別のモジュールと共に動作し得る。例えば、分析モジュールはプロットモジュールを呼び出して、分析モジュールの出力をプロットに出し得る。
いくつかの実施形態において、システム2000は、実験を実行するための実験パラメータの値を格納すべく構成された、1または複数の実験モジュールを含む。各実験モジュールは、複数の実験モジュールが複数の実験を表し得るように、実験(または実験技法)を表し得、複数の実験は相互関係があり得る。代替的に、実験モジュールは1より多い実験を表し得る。
さらに、データモジュールがシステムに含まれ得、実験の結果を格納すべく構成される。いくつかの実施形態において、データモジュールに格納されたデータは、また、実験モジュールによって取得され得るか用いられ得る。1つの実施形態において、システムは、実験が実行された機器についての情報を格納すべく構成される機器モジュールを、さらに含む。実験は、1または複数の機器モジュールによって表され得る、より多くの機器を用い得る。
さらに、別の実施形態において、システムは、実験が実行された環境状態を格納すべく構成された環境モジュールを含む。環境状態の例は上に説明される。
限定するものではないが、システムは、データ分析、調査、または可視化モジュールをまた含み得る。データ分析、調査、または可視化モジュールは、実験のデータを分析、および/または可視化すべく構成される。1つの実施形態において、分析または可視化はデータモジュールに格納された結果に基づくが、1または複数の参照データ点、または他のデータソースからのそれの表現をさらに含み得る。そのようなデータソースの例は、実験モジュール、データモジュール、機器モジュール、または環境モジュールである。データ可視化のために、参照データ点は実験からの結果とともに、ユーザインタフェース上に表示され得る。
いくつかの実施形態において、参照データ点は、分析されている実験に関連する第2の実験からの結果である。いくつかの実施形態において、関係とは、参照データ点が結果の解釈に制限を課すことである。例えば、参照データ点は、データの分析に関連しないものとして、結果の一部の除外の助けとなり、結果を有効化または無効化し、結果に対して標準または対照として振る舞う。
本開示は、別の実施形態において、プロセッサ、メモリ、およびプログラムコードを含む、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムを提供し、プログラムコードは、実験に用いられるサンプルの識別子と、実験を実行するための機器の識別子と、実験から生成されるデータセットの識別子と、実験がいつ、およびどこで実行されたかの環境状態の測定値を含む環境記録の識別子と、を表示すべく構成された実験モジュール、データセットを表すためのデータ抽出物または可視化物と、データセットを生成した実験の識別子と、データセットに実行された分析の識別子とを表示すべく構成されたデータモジュール、機器で実行された実験の一覧と、機器で実行された対照実験の一覧と、機器に関する整備記録とを表示すべく構成された機器モジュール、分析が行われるデータセットの識別子と、分析の結果を表す分析概要または図とを表示すべく構成された分析モジュール、および、実験がいつ、およびどこで実行されたかの環境状態を表示すべく構成された環境モジュールを含み、システムは、ユーザが実験モジュールによって表示される実験パネルを提示されている間、(1)ユーザが実験から生成されるデータセットの識別子を実験パネル上でクリックすることを可能にし、それによって、データモジュールを呼び出して、データセットに実行される分析の識別子をデータパネル上に表示し、データパネルは、データセットに実行された分析の識別子をユーザがクリックすることを可能にし、分析モジュールを呼び出して、分析の結果を表す分析概要または図を分析パネル上に表示すること、(2)ユーザが環境記録の識別子をクリックすることを可能にし、それによって、環境モジュールを呼び出して、いつ、およびどこで実験が実行されたかの環境状態を表示すること、および、(3)ユーザが実験を実行するための機器の識別子をクリックすることを可能にし、それによって、機器モジュールを呼び出して、機器で実行された対照実験の一覧と、実験に関連する機器に関する整備記録とを機器パネル上に表示することによって、ユーザが実験に関する情報を調査することを可能にする。
いくつかの実施形態において、プログラムコードはさらに、サンプルが生成される第1の実験と、サンプルに実行される第2の実験との識別子を表示すべく構成される、サンプルモジュールを有する。
いくつかの実施形態において、分析パネル上に表示された分析概要または図は、分析概要または図が生成されるデータセットに対する調整およびアクセスを、ユーザが行うことを可能にする。
いくつかの実施形態において、システムは、比較のために機器で実行される1または複数の他の実験を見るように、機器パネル上の実験の一覧をユーザがクリックすることを可能にする。
上記の議論は、方法の段階の、特定の順序および構成に言及することがあるが、これらの段階の順序は、説明されるものと異なってもよいことが理解される。例えば、2またはより多くの段階が同時に、または部分的に同時に、実行されてもよい。また、個別の段階として実行されるいくつかの段階は組み合わせられてもよく、同時にまたは連動して実行される段階は個別の段階に分離されてもよく、特定のプロセスのシーケンスは逆転されてもよく、そうでなければ変更されてもよく、個別のプロセスの性質または数は修正されるか変更されてもよい。任意の要素または装置の順序またはシーケンスは、代替の実施形態によっては変更されてもよく、または置き換えられてもよい。したがって、すべてのそのような修正は、本発明の範囲内に含まれるものと意図される。そのような変形は、選択されたソフトウェアシステムおよびハードウェアシステムに、および設計者の選択に従属するであろう。すべてのそのような変形は、発明の範囲内にあると理解される。同様に、本発明のソフトウェアおよびウェブ実装は、標準的なプログラミング技法を達成することができ、様々なデータベース探索段階、相関段階、比較段階、および判断段階を達成するためのロジックであろう。
別な方法で定義されない限り、本明細書に用いられたすべての技術用語および科学的用語は、本発明が属する当技術分野における当業者によって一般に理解されるものと同じ意味を有する。
本明細書に例として説明される発明は、本明細書に具体的に開示されないいかなる要素または複数の要素、限定または複数の限定も無しに、好適に実施され得る。例えば、用語「備える」「含む」「有する」などは、拡張するように、および限定するものではなく読まれるものとする。さらに、本明細書で使用された用語及び表現は、限定の用語ではなく説明の用語として用いられているものであり、従って、そのような用語及び表現の使用は、示されて説明された特徴、またはその部分のいかなる等価物を排除する意図の証拠にもならない。むしろ、特許請求された発明の範囲内で、様々な修正が可能であると認識される。
同様に、本発明は好ましい実施形態および任意の特徴によって具体的に開示されているが、知識を有する読者は、本明細書で実施された主題の修正、改良および変形を理解するであろう。これらの修正、改良および変形は、発明の範囲内であるとみなされる。
発明は、本明細書に広く総称的に説明されている。包括的な開示内に属する、より狭い分類および下位概念のグループ分けのそれぞれもまた、本発明の一部を形成する。これは、削除された材料が具体的に説明されるかどうかに関係なく、属から任意の主題を除去する条件または負の限定を伴う、発明の包括的な説明を含む。
発明の特徴または態様がマーカッシュグループの参照によって説明される場合には、発明は、マーカッシュグループの任意の個々の部材または部材のサブグループに関してもまた、それによって説明される。
本明細書で言及されたすべての発行物、特許出願、特許、および他の参照は、あたかもそれぞれが個々に参照によって組み込まれるのと同じ範囲で、それらの全体で参照として明確に組み込まれる。矛盾がある場合、定義を含む本明細書が基準となるであろう。
本発明は上に言及された実施形態と共に説明されているが、前述の説明および例は開示の範囲を示すことを意図されたものであり、開示の範囲を限定するものではない。開示の範囲内の、他の態様、利点および修正が、開示が属する当技術分野における当業者には明白であろう。

Claims (10)

  1. プロセッサ、メモリ、およびプログラムコードを備える、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムであって、前記プログラムコードは、
    実験を実行するための実験パラメータに関する値を格納する実験モジュール、
    前記実験からの結果を格納するデータモジュール、
    前記実験が実行された機器についての情報を格納する機器モジュール、
    前記実験が実行された環境状態を格納する環境モジュール、および
    前記データモジュールに格納された前記結果の視覚的表現を表示するデータ可視化モジュールを含み、
    前記視覚的表現は、前記実験パラメータに関する前記値、前記機器についての前記情報、および前記環境状態からなるグループから選択される、1または複数の参照データ点の表現をさらに含む、システム。
  2. 前記1または複数の参照データ点が、第2の実験からの結果をさらに含む、請求項1に記載のシステム。
  3. 前記1または複数の参照データ点が、前記結果の解釈に制限を課す、請求項1に記載のシステム。
  4. 前記1または複数の参照データ点が、前記データの分析に関連しないものとしての前記結果の一部を除外する、請求項3に記載のシステム。
  5. 前記1または複数の参照データ点が、前記結果を有効化または無効化する、請求項3または4に記載のシステム。
  6. 前記1または複数の参照データ点が、前記結果に対する標準または対照の役割を果たす、請求項3から5のいずれか一項に記載のシステム。
  7. プロセッサ、メモリ、およびプログラムコードを備える、実験室の実験から取得されたデータを分析するためのシステムであって、前記プログラムコードは、
    実験に用いられるサンプルの識別子と、前記実験を実行するための機器の識別子と、前記実験から生成されるデータセットの識別子と、前記実験がいつ、およびどこで実行されたかの環境状態の測定値を含む環境記録の識別子と、を表示する実験モジュール、
    データセットを表すためのデータ抽出物または可視化物と、前記データセットを生成した実験の識別子と、前記データセットに実行された分析の識別子とを表示するデータモジュール、
    機器で実行された実験の一覧と、前記機器で実行された対照実験の一覧と、前記機器に関する整備記録とを表示する機器モジュール、
    分析が行われるデータセットの識別子と、前記分析の結果を表す分析概要または図とを表示する分析モジュール、および、
    実験がいつ、およびどこで実行されたかの環境状態を表示する環境モジュールを含み、
    前記システムは、ユーザが前記実験モジュールによって表示される実験パネルを提示されている間、
    (1)前記ユーザが前記実験から生成されるデータセットの前記識別子を前記実験パネルでクリックすることを可能にし、それによって、前記データモジュールを呼び出して、前記データセットに実行される分析の識別子をデータパネル上に表示し、前記データパネルは、前記データセットに実行された分析の前記識別子を前記ユーザがクリックすることを可能にし、前記分析モジュールを呼び出して、分析の結果を表す分析概要または図を分析パネル上に表示すること、
    (2)前記ユーザが環境記録の前記識別子をクリックすることを可能にし、それによって、前記環境モジュールを呼び出して、いつ、およびどこで前記実験が実行されたかの環境状態を表示すること、および、
    (3)前記ユーザが前記実験を実行するための機器の前記識別子をクリックすることを可能にし、それによって、前記機器モジュールを呼び出して、前記機器で実行された対照実験の一覧と、前記実験に関連する前記機器の整備記録とを機器パネル上に表示すること
    によって、前記ユーザが前記実験に関する情報を調査することを可能にする、システム。
  8. 前記プログラムコードが、前記サンプルが生成される第1の実験と、前記サンプルに実行される第2の実験との識別子を表示する、サンプルモジュールをさらに含む、請求項7に記載のシステム。
  9. 前記分析パネル上に表示された前記分析概要または図は、前記分析概要または図が生成される前記データセットに対する調整およびアクセスを、前記ユーザが行うことを可能にする、請求項7または8に記載のシステム。
  10. 前記システムが、比較のために前記機器で実行される1または複数の他の実験を見るように、前記機器パネル上の実験の前記一覧を前記ユーザがクリックすることを可能にする、請求項7から9のいずれか一項に記載のシステム。
JP2017568424A 2015-06-30 2016-06-30 実験室の実験データ調査および可視化 Active JP6882211B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021078607A JP7297810B2 (ja) 2015-06-30 2021-05-06 実験室の実験データ調査および可視化
JP2023097790A JP2023123585A (ja) 2015-06-30 2023-06-14 実験室の実験データ調査および可視化

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562186936P 2015-06-30 2015-06-30
US201562186928P 2015-06-30 2015-06-30
US62/186,928 2015-06-30
US62/186,936 2015-06-30
PCT/US2016/040589 WO2017004469A1 (en) 2015-06-30 2016-06-30 Laboratory experiment data exploration and visualization

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021078607A Division JP7297810B2 (ja) 2015-06-30 2021-05-06 実験室の実験データ調査および可視化

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018531367A JP2018531367A (ja) 2018-10-25
JP2018531367A6 true JP2018531367A6 (ja) 2018-12-13
JP6882211B2 JP6882211B2 (ja) 2021-06-02

Family

ID=57609212

Family Applications (4)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017568418A Active JP6920220B2 (ja) 2015-06-30 2016-06-30 実験室の実験の管理、実行および分析のためのシステム、方法及びコンピュータプログラム
JP2017568424A Active JP6882211B2 (ja) 2015-06-30 2016-06-30 実験室の実験データ調査および可視化
JP2021078607A Active JP7297810B2 (ja) 2015-06-30 2021-05-06 実験室の実験データ調査および可視化
JP2023097790A Pending JP2023123585A (ja) 2015-06-30 2023-06-14 実験室の実験データ調査および可視化

Family Applications Before (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017568418A Active JP6920220B2 (ja) 2015-06-30 2016-06-30 実験室の実験の管理、実行および分析のためのシステム、方法及びコンピュータプログラム

Family Applications After (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021078607A Active JP7297810B2 (ja) 2015-06-30 2021-05-06 実験室の実験データ調査および可視化
JP2023097790A Pending JP2023123585A (ja) 2015-06-30 2023-06-14 実験室の実験データ調査および可視化

Country Status (10)

Country Link
US (4) US11955207B2 (ja)
EP (2) EP3317826A4 (ja)
JP (4) JP6920220B2 (ja)
CN (3) CN110300982B (ja)
AU (5) AU2016287731B2 (ja)
CA (2) CA2991094A1 (ja)
HK (2) HK1255230A1 (ja)
IL (4) IL310917A (ja)
SG (1) SG10202105478TA (ja)
WO (2) WO2017004469A1 (ja)

Families Citing this family (26)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110300982B (zh) * 2015-06-30 2024-06-07 爱墨瑞得云实验有限公司 用于管理、执行和分析实验室实验的系统和方法
GB2554334A (en) 2016-05-17 2018-04-04 Tap Biosystems Phc Ltd Automated bioprocess development
US20180341975A1 (en) * 2017-05-23 2018-11-29 Streamlet Data Methods for web optimization and experimentation
US20190034047A1 (en) * 2017-07-31 2019-01-31 Wisconsin Alumni Research Foundation Web-Based Data Upload and Visualization Platform Enabling Creation of Code-Free Exploration of MS-Based Omics Data
JP6967402B2 (ja) * 2017-08-22 2021-11-17 株式会社日立ハイテクサイエンス 分析装置及び分析方法
EP3690886A4 (en) * 2017-09-28 2021-06-23 Seegene, Inc. AMPLIFICATION DATA DISPLAY METHOD AND DEVICE
JP7107526B2 (ja) * 2018-08-27 2022-07-27 株式会社エビデント 実験情報管理システム、実験ノートシステム、実験ノート生成装置、画面生成装置、実験情報管理方法、及び、プログラム
JP7352340B2 (ja) * 2018-09-28 2023-09-28 シスメックス株式会社 測定装置及び精度管理方法
US11294928B1 (en) * 2018-10-12 2022-04-05 Palantir Technologies Inc. System architecture for relating and linking data objects
DE102019103078A1 (de) * 2019-02-07 2020-08-13 Labtwin Gmbh Verfahren zur Unterstützung von Arbeitsabläufen in einer Laborumgebung mittels eines Assistenzsystems
US11568430B2 (en) * 2019-04-08 2023-01-31 Ebay Inc. Third-party testing platform
US11500528B2 (en) * 2019-07-01 2022-11-15 Palantir Technologies Inc. System architecture for cohorting sensor data
CN112649772B (zh) * 2019-10-11 2023-03-28 上海联影医疗科技股份有限公司 磁共振关联协议的参数调整方法、系统和磁共振系统
EP4078602A1 (en) * 2019-12-17 2022-10-26 Beckman Coulter Inc. Computer-implemented liquid-handler protocol
KR102386482B1 (ko) * 2020-05-15 2022-04-14 주식회사 지티사이언 사용자에 최적화된 실험실 환경 제공 방법
CN112216178A (zh) * 2020-10-21 2021-01-12 北京高途云集教育科技有限公司 实验现象模拟方法、装置、系统和电子设备
CN112419108B (zh) * 2020-11-03 2024-07-09 广州理工学院 一种物联网实验云管理系统
JP2022091322A (ja) * 2020-12-09 2022-06-21 株式会社島津製作所 液体クロマトグラフのpH管理システムおよびプログラム
CN112581092A (zh) * 2020-12-23 2021-03-30 上海研鼎信息技术有限公司 一种实验室管理方法、设备及存储介质
WO2022141234A1 (zh) * 2020-12-30 2022-07-07 深圳晶泰科技有限公司 实验工作流模型建立方法
CN113126755B (zh) * 2021-03-23 2021-09-03 北京润尼尔网络科技有限公司 Vr资源的协同开发方法
CN113495772A (zh) * 2021-07-01 2021-10-12 电子科技大学 一种实验操作信息显示方法、装置、设备及可读存储介质
CN113764032B (zh) * 2021-10-21 2022-02-25 北京安智因生物技术有限公司 一种荧光定量pcr平台基因智能识别和报告自动化系统
CN113947377B (zh) * 2021-10-22 2023-05-30 浙江正泰仪器仪表有限责任公司 一种实验室管理系统
KR20230059277A (ko) * 2021-10-26 2023-05-03 정아연 과학실험장치 실험 데이터 분석 시스템 및 방법
CN118072828B (zh) * 2024-04-22 2024-07-19 北京百奥利盟软件技术有限公司 一种多组学实验过程数据的管理方法、系统和存储介质

Family Cites Families (36)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0720737B1 (en) * 1994-06-25 2002-01-16 Koninklijke Philips Electronics N.V. Analysing a material sample
US6389380B1 (en) 1997-09-16 2002-05-14 Evolving Logic Associates System and method for performing compound computational experiments
US20020144905A1 (en) 1997-12-17 2002-10-10 Christian Schmidt Sample positioning and analysis system
AU1615600A (en) * 1998-11-13 2000-06-05 Cellomics, Inc. Methods and system for efficient collection and storage of experimental data
CA2370283C (en) 1999-04-16 2012-07-17 Entelos, Inc. Method and apparatus for conducting linked simulation operations utilizing a computer-based system model
IL131195A0 (en) 1999-08-01 2001-01-28 Fourier Systems Ltd Remote laboratory
JP2001215230A (ja) * 2000-02-03 2001-08-10 Shimadzu Corp 分析装置
US7216113B1 (en) * 2000-03-24 2007-05-08 Symyx Technologies, Inc. Remote Execution of Materials Library Designs
US6932611B2 (en) * 2000-08-01 2005-08-23 Rensselaer Polytechnic Institute Conducting remote instructor-controlled experimentation
WO2002068963A1 (fr) 2001-02-23 2002-09-06 Hitachi, Ltd. Systeme d'analyse
JP2002352092A (ja) 2001-05-24 2002-12-06 Casio Comput Co Ltd 代行処理サービスシステム及び代行処理方法
US7850912B2 (en) 2003-05-14 2010-12-14 Dako Denmark A/S Method and apparatus for automated pre-treatment and processing of biological samples
JP2004333290A (ja) 2003-05-07 2004-11-25 Canon Inc 情報処理システム
JP2005106746A (ja) * 2003-10-01 2005-04-21 Olympus Corp 自動分析装置の遠隔監視システム
JP4579525B2 (ja) 2003-10-27 2010-11-10 日立ソフトウエアエンジニアリング株式会社 遺伝子発現データ管理表示方法
WO2005120698A2 (en) 2004-06-07 2005-12-22 Bioprocessors Corp. Control of reactor environmental conditions
US20060047697A1 (en) * 2004-08-04 2006-03-02 Tyrell Conway Microarray database system
JP4766650B2 (ja) 2004-11-16 2011-09-07 キヤノン株式会社 パラメータ設定支援装置、その制御方法、及びプログラム
JP2006275895A (ja) 2005-03-30 2006-10-12 Olympus Corp 生体関連物質の測定情報の表示方法
US20060241868A1 (en) 2005-04-08 2006-10-26 Affymetrix, Inc. System, method, and computer product for simplified instrument control and file management
JP2009520278A (ja) 2005-12-16 2009-05-21 ネクストバイオ 科学情報知識管理のためのシステムおよび方法
US20070156382A1 (en) 2005-12-29 2007-07-05 Graham James L Ii Systems and methods for designing experiments
US8112232B2 (en) * 2007-02-02 2012-02-07 Beckman Coulter, Inc. System and method for autoverifying laboratory test results
AU2008242910A1 (en) * 2007-04-17 2008-10-30 Emd Millipore Corporation Graphical user interface for analysis and comparison of location-specific multiparameter data sets
US8219328B2 (en) * 2007-05-18 2012-07-10 S-Matrix System and method for automating scientific and engineering experimentation for deriving surrogate response data
JP2009080645A (ja) 2007-09-26 2009-04-16 Hitachi Software Eng Co Ltd 論文作成支援システム
EP2116851B1 (en) * 2008-02-13 2018-09-19 Hitachi High-Technologies Corporation Automatic analyzer
WO2010086862A1 (en) * 2009-02-01 2010-08-05 Sparklix Ltd. Comprehensive electronic laboratory notebook
JP5452254B2 (ja) * 2010-01-28 2014-03-26 シスメックス株式会社 検体分析装置
US8606750B2 (en) 2010-11-12 2013-12-10 Life Technologies Corporation Systems and methods for laboratory assay validation or verification
CN102208058A (zh) * 2010-12-02 2011-10-05 上海电机学院 基于虚拟仪器技术的实验管理方法及其系统
CN103988078B (zh) 2011-09-22 2016-11-02 生物辐射实验室股份有限公司 用于生化数据分析的系统和方法
US20140095191A1 (en) * 2012-09-28 2014-04-03 Issam Kabbani Integrated lab management system
CN102937637B (zh) * 2012-10-22 2015-04-15 中国环境科学研究院 水体实验装置及方法
CN110300982B (zh) 2015-06-30 2024-06-07 爱墨瑞得云实验有限公司 用于管理、执行和分析实验室实验的系统和方法
EP3690886A4 (en) 2017-09-28 2021-06-23 Seegene, Inc. AMPLIFICATION DATA DISPLAY METHOD AND DEVICE

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7297810B2 (ja) 実験室の実験データ調査および可視化
JP2018531367A6 (ja) 実験室の実験データ調査および可視化
Blankenberg et al. Galaxy: a web‐based genome analysis tool for experimentalists
US9977862B2 (en) Bioprocess method and system
Deutsch et al. Trans-proteomic pipeline: robust mass spectrometry-based proteomics data analysis suite
Yang et al. The Quartet Data Portal: integration of community-wide resources for multiomics quality control
Bludau Discovery–versus hypothesis–driven detection of protein–protein interactions and complexes
Turinsky et al. Navigating the global protein–protein interaction landscape using iRefWeb
Aitchison et al. The interactome challenge
Martínez-Bartolomé et al. Proteomics INTegrator (PINT): an online tool to store, query, and visualize large proteomics experiment results
Clancy 23 Visualization of Protein Microarray Data