JP2018529694A - イソシアネートの製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、対応するアミンのホスゲン化によるイソシアネートの製造方法での製造介入の経済的および技術的に改善した実施態様のための方法であって、1つ以上のプラント部分の運転が停止している間、製造プラント全体が閉鎖されるのではなく、むしろ、製造プラント中で利用可能な入力材料および/または反応生成物が運転が停止していない少なくとも1つのプラント部分に再循環する方法に関する。本発明はさらに、イソシアネートを製造するためのプラントおよびイソシアネートを製造するためのプラントの運転方法に関する。

Description

本発明は、対応するアミンのホスゲン化によるイソシアネートの調製プロセスでの製造シャットダウンの、経済的および技術的な視点から改善された構成のためのプロセスであって、1つ以上のプラント区域のシャットダウン中に、製造プラント全体が停止されずに、代わりに、製造プラント中に存在する供給材料および/または反応生成物が、循環モードでシャットダウンされていないプラント区域のうちの少なくともいくつかに誘導されるプロセスに関する。本発明は、さらにイソシアネートを調製するためのプラント、およびイソシアネートを調製するためのプラントの運転方法に関する。
対応するアミンのホスゲンとの反応によるジイソシアネートおよびポリイソシアネートの工業規模の調製は、昔から先行技術で知られていて、反応は気相または液相およびバッチ式または連続式で行うことができる(W. Siefken, Liebigs Ann. 562, 75-106 (1949))。一級アミンおよびホスゲンから有機イソシアネートを調製する方法は既に以前に何度も記載されてきた;例えば、Ullmanns Encyklopaedie der technischen Chemie [Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry], 4th ed. (1977), 第13巻, 351〜353頁およびG. Wegener et. al. Applied Catalysis A: General 221 (2001), 303-335頁, Elsevier Science B.Vを参照。ここでは、芳香族イソシアネート、例えば、メチレンジフェニルジイソシアネート(MMDI−「モノマーMDI」)、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(即ち、PMDIを含むMMDIの高級同族体、「ポリマーMDI」;これらは産業でMMDI成分との混合物として常に得られる)またはトリレンジイソシアネート(TDI)と、脂肪族イソシアネート、例えば、ヘキメチレンジイソシアネート(HDI)またはイソホロンジイソシアネート(IPDI)の両方が世界規模で使用されている。
シェルアンドチューブ反応器中の活性炭触媒での、COおよび塩素からの対応するアミンのホスゲン化に使用するホスゲンの工業規模の調製も同様に先行技術より既知である(例えば、Ullmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, 第5t版、A 19巻, p. 413ff., VCH Verlagsgesellschaft mbH, Weinheim, 1991)。これには、化学量論的に過剰な二酸化炭素を塩素と組み合わせて固定床触媒上にそれらを通すことが含まれている。工業目的に使用された触媒は活性炭であり、好適な活性炭の選択は、今日も経験的に行われている(Mitchell et al.: Selection of carbon catalysts for the industrial manufacture of phosgene; Catal. Sci. Technol., 2012, 2, 2109-2115)。
WO 2009/037179A1は、蓄積を最低限にしたホスゲンおよび各プロセス段階で存在する最小限のホスゲンを用いたイソシアネートの調製プロセスに関する。この目的のために、本出願は、プロセス段階中に存在するホスゲンが本質的に気体状態である方法を提案する。
WO 2013/029918A1には、問題なく異なるプラント投入量で行うことができる、対応するアミンをホスゲンで反応させることによるイソシアネートのプロセス方法が記載され;より具体的には、部分的な投入範囲内でプラントの運転を行った場合でさえも、アミンのホスゲンに対する比を増加させるか、またはホスゲンおよび/またはアミン流に1つ以上の不活性物質を添加することにより、各場合に最適化された滞留時間窓内で混合および/または反応が達成される方法が記載されている。この発明の方法は異なるモードでの既存のプラントの運転ならびに均一な製品および加工品質を可能にするといわれている。これは、銘板容量が異なる多数のプラントの調達の手間を省くことを意図している。
この出願では、ホスゲン化に必須なパラメーター、例えば、具体的には、個々の装置中の共反応物の滞留時間が、銘板容量での製造プラントの運転に最適化され、このことがプラントを銘板容量より低く運転した場合の収量および製品純度の問題につながることがあると教示している(2頁、第20〜36行参照)。部分的投入でも最適化された−狭い−滞留時間窓(即ち、減少したアミン流での銘板容量での運転と比較して)を達成するためには、ホスゲン流および/または不活性物の程度のどちらかが(3頁、第5〜19行参照)、好ましくは全ての成分の合計流速が銘板容量での合計流速に本質的に相当するように増加させることが示唆されている(6頁、第4〜8行)。この出願では、2頁目に記載している発明の背景の記載でスタートアップおよびシャットダウンのプロセスを言及しているものの、運転を行っていないプラント(即ち、アミン流と従って製造されたイソシアネート流がゼロに等しい)が最も有利的に銘板容量の所望の運転状態に達する特定の方法、または運転中の製造プラントを最も有利的にシャットダウンする特定の方法(即ち、アミン流がゼロに減少しているため更なるイソシアネートを製造することができない)について全くもって技術的な教示を開示していない。この出願で開示されている技術的な手段(即ち、ホスゲン流および/または不活性物の程度の増加)は、もっぱら、銘板容量より低い製造プラントの運転(即ち、アミン流は著しく0を超えるものである)の問題、または銘板容量で運転を行っているプラントがどのように銘板容量より低い運転に有利的に切り替えることができるかという問題(実施例を参照)に照らして考察するべきである。
EP 1546091B1に記載のように、ホスゲン化ラインからの反応アウトプットはワークアップを行うことができる。反応生成物については、ホスゲンおよびHClが徐々に蒸発する層状蒸発器、好ましくは流下膜蒸発器でワークアップを行う。
同様にUS 5136087(B)には、ホスゲンプラントの溶媒回収から発生することがある不活性溶媒蒸気を用いた、ホスゲン化からの反応生成物からのホスゲンの除去が記載されている。
溶媒除去および回復の考えられる1つの実施態様は、EP 1854783 B1に記載されている。第一に、溶媒中に溶解させた適当なアミンとホスゲンとの反応によって得られたジフェニルメタンシリーズ(MDI)からのジイソシアネートおよびポリイソシアネートから、塩化水素および過剰ホスゲンを除去し、次にこの粗溶液をイソシアネートと溶媒とに蒸留によって分離する。溶媒をポリイソシアネートを調製するための供給材料の溶液を調製するためのプロセスに再利用する。
ジイソシアネートおよびポリイソシアネートの調製プロセスの品質は、第一に、反応が不適切に行われることで発生する、粗生成物中の所望しない二次的成分および不純物の含有量によって決定される。第二に、プロセスの品質は、プロセスの全体を、プロセスへの介入を必要とする技術的な製造停止または問題がなく運転を行うことができること、および供給材料の損失を回避するか、または少なくとも最小化することができることによって決定される。
そのような問題は、対応するアミンのホスゲン化のスタートアップ(製造プラントの運転を開始させること)またはシャットダウン(製造プラントを停止させること)で生じる場合がある。この種の問題は、例えば、固体が形成されることであって、それは装置(ミキサー、ノズル、反応器壁、導管など)中のケーキ化および妨害を引き起こし得る。さらなる不利な点は、反応器または反応器内あるいは別のプラント区域で点検、整備、修理および清掃の処置が必要な場合、通常、プラント区域のすべての電源を切る必要があり、その理由としてはプロセス工程は互いに基づいて構築されているためであるが、このことによって常に連続的な進行が見られるのである。結果として、プラント全体を空にする必要があり、相当量な不合格品材料をもたらし、非常に時間を消費する。さらに、反応器およびプラント区域をそれぞれの運転温度に戻すためにエネルギーを消費しなければならない。発生するプラントの点検、修理および清掃の手段または原料もしくは補助物の不足のためのそのような製造シャットダウンは、計画されていたか否かにかかわらず、連続的に作動するプラントまたはプロセスの経済運転に相当な影響がある再発性のプラント状態である。
記載の先行技術によるプロセスは、最終生成物の品質の損失をもたらすことなく高収率でのジイソシアネートおよびポリイソシアネートを調製することに成功しているが、唯一記載されたプロセスは、標準状態の運転によるものである。プラントの点検、修理および清掃の手段または、例えば、原料補助物の不足のためのそのような製造停止は考慮されていない。同時に、計画的または非計画的な、製造シャットダウンは、連続的に作動するプラントの経済運転に相当な影響がある再発性のプラント状態である。
そのような製造シャットダウンは、事前に計画された点検シャットダウンでもよく、その目的のためにプラントを停止(run down)させ、エネルギー供給を切り、典型的には点検するプラント区域のすべてを開放し、点検のために清掃する。そのような点検は1週以上かかることがある。点検が終了した後に、製造プラントは閉鎖され、必要に応じて不活性にされ、補助物が供給され、適当な形態のエネルギーと原料が一旦利用可能となると再びスタートアップする。しかしながら、製造シャットダウンは必ずしも開放あるいは反応器もしくはプラントの他の装置への任意の他の機械的な介入に関係しているわけではなく、例えば、原料供給の失敗などの種々の他の理由による製造プラントのシャットダウンおよび再開に関係していることがあり得る。そのような場合では、典型的には部分的投入でプラントの運転を行い、最悪の場合、ロジスティックな供給チェーンが中断された際にはシャットダウンしなければならない。さらに、製造プラントの整備、清掃または修理の必要によって製造シャットダウンが余儀なくされることがある。ここで、ジイソシアネートおよびポリイソシアネートの調製プロセスでのシャットダウンは、製造を最大1日間停止する場合、短期と記載する。実際のところ、製造の損失があること、およびプラントの再開時に、例えば、不活性化が必要な際に窒素が消費されること、またはプラントもしくは供給材料を加熱するにあたり蒸気および電力などのエネルギー形態がひつようであることはこれら全ての製造シャットダウンの特徴である。
当業者であれば、運転中の製造プラントから半連続的にまたは連続的に進行している工業的プロセスは瞬間的に製造シャットダウンに切り替えることはできず、事前に制御した様式で停止しなければならないことを認識している。これは、事故の場合のプラント停止の場合でも同様である。製造シャットダウンの後に再び製造を可能とするために、製造シャットダウンに先立ってプラントをプロセスパラメーターまで戻さなければならない。反応物および装置は加熱しなければならず、装置は不活性にしならなければならないかもしれず、反応物の装置への投入量は所望の目標値に徐々に増加する。このように、このスタートアップ相中には、依然として製造量の損失があり、スタートアップのために冷却したプラントを準備して、次に、すべての運転上関係するパラメーターの観察をしながらも所望の目標値まで稼働させるために不釣り合いなエネルギー量を消費しなければならない。
したがって望ましいのは、所要時間、エネルギー消費、補助物および原料消費および/または廃棄物の低減の点から、単純な方法によった、ジイソシアネートおよびポリイソシアネートの製造プロセスを運転するにあたっての製造シャットダウンの最適化を可能とするプロセスとなるだろう。これは、連続的運転プロセスまたは対応する製造プラントの生産性または経済性が相当な程度に改善することにつながるだろう。
驚くべきことに、この目的は、ジイソシアネートおよびポリイソシアネートの製造プロセスでは、(簡略化された形態で、これに制限されることなく表現すると)短期間のシャットダウン中に、手段の後にできる限り早くプラント全体を再びスタートアップさせることができるように、可能な限り多くのプラント区域を循環モードにした場合に達成されることが見出された。また、驚くべきことに30分間〜最大1日間循環モードにしたプラントのエネルギー消費は、プラントを1日間完全にシャットダウンして新しいスタートアップをした場合と比べて少ない場合があった。短期間のシャットダウンに影響されないプラント区域の管理された循環モードを用いることで種々の利点が実施され、これは下記でさらに詳しく解明するとおりである。
したがって、本発明は下記を提供する:
イソシアネート(1)を製造する方法であって、
I)以下:
I.1)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
I.2)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
I.3)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
I.4)アミン(2)またはアミン溶液(20)をホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
I.5)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、混合装置の下流に設置した反応空間(1200)、
を含む反応域(1000)中、液相中でアミン(2)をホスゲン(3)と反応させる工程であって、
ここで、当該アミン(2)が、好ましくはアミン溶液(20)の形態で、装置1020から質量流量mで、
当該ホスゲン(3)が、好ましくはホスゲン溶液(30)の形態で、装置1030から質量流量mで、かつ
場合により溶媒(4)が装置1040から、混合装置1100中に導入され、その中で混合され、かつ
得られた混合物が下流の反応空間で変換されて、粗イソシアネートおよび溶媒(および微量のホスゲンと塩化水素)を含んでなる液体流(60)とホスゲンおよび塩化水素(および微量の溶媒)を含んでなる気体流(70)とに分離される、工程;
II)工程I)からの液体流(60)を、蒸留装置(2100−「脱ホスゲン化カラム(dephosgenation column)」)で溶媒および粗イソシアネート(および微量のホスゲン)を含んでなる液体流(80)とホスゲンおよび塩化水素(および微量のホスゲン)を含んでなる気体流(90)とに分離する工程;
III)液体流(80)を、蒸留装置(2200−「溶媒カラム」)で溶媒(および微量のホスゲン)を含んでなる気体流(110)と粗イソシアネート(および微量の溶媒)を含んでなる液体流(100)とに分離する工程;
IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、蒸留装置(2300−「溶媒ストリッパー」)で溶媒を含んでなる液体流(120)とホスゲンを含んでなる気体流(130)とに分離する工程;
V)液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得る工程であって、結果として蒸留装置(2400)で、二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得て、場合により、流(141)としてポリマーイソシアネート画分を上流のポリマー除去用装置(2410−「ポリマー除去」、PMA)で除去することを含んでなる工程;
VI)吸収装置(2500−「ホスゲン吸収装置」)で、溶媒(4)中で、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、溶媒およびホスゲンを含んでなる液体流(160)ならびに塩化水素を含んでなる気体流(170)を得る工程;
VII)場合により、そして好ましくは、さらなる吸収装置(2600−「HCl吸収カラム」)で、水または希釈塩化水素中で、気体流(170)を吸収させる工程;
VIII)場合により、そして好ましくは、オフガスクリーニングのための装置(3000)で、少なくともVII)からのオフガス流、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流をクリーニングする工程;
IX)場合により、そして好ましくは、ホスゲンを提供するための装置(1030)に接続させたホスゲン生成装置(4000)で一酸化炭素と塩素からホスゲン(3)を調製する工程
を含んでなり、ここで、工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンでは、質流量mがゼロに低減され、かつシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域で、このシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域からの出力流が、
(i)各プラント区域に再循環されるか、または
(ii)上流または下流のプラント区域に導入され、その時から、場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して、元のプラント区域に再循環される(「循環モード」と呼ばれる)、方法。
この様にすることでもたらされるのは、シャットダウンされていない少なくとも1つのプラント区域に流が連続的に流れることである。シャットダウンされていない全てのプラント区域で手順を追うことが好ましく、これは、好ましくは(i)または(ii)でシャットダウンされていないプラント区域の全てが循環モードで運転されるかまたは循環モードに組み込まれることを意味する。
本発明は、さらに、液相中でイソシアネートを調製するためのプラントを提供し、これは下記でさらに詳細に記載する通りであり、本発明のプロセスの実行に好適である。
最後に、本発明は、液相中でイソシアネートを調製するためのプラントの運転方法を提供し、これは下記でさらに詳細に記載する通りである。
発明の具体的説明
本発明の方法は、通常運転で連続的に運転を行う。これは工程(I)〜(IX)でのプラント区域(それらが装備されている限り)では、製造の間(即ち、質量流mがセロではない(m≠0)間)に、適当な入力流で連続的に充填され(例えば、アミン溶液およびホスゲン溶液が混合装置1100内へ充填され)、かつそれぞれの生成物(例えば、粗イソシアネートおよび溶媒(および微量のホスゲンと塩化水素)を含んでなる液体流(60))ならびにホスゲンおよび塩化水素(および微量の溶媒)を含んでなる気体流(70)がそこから引き出されることを意味する。
本発明の方法は、原則として任意の所望の芳香族、脂肪族および芳香脂肪族(araliphatic)のイソシアネート(1)の製造に好適である。本発明のプロセスは、次のものを調製するために使用することが好ましい:メチレン・ジフェニル・ジイソシアネート(メチレンジフェニルジアミンから)、ポリメチレン・ポリフェニレン・イソシアネート(ポリメチレンポリフェニレンポリアミンから)、メチレン・ジフェニル・ジイソシアネートとポリメチレン・ポリフェニレン・イソシアネートとの混合物、トリレン・ジイソシアネート(トリレンジアミンから)、キシリレン・ジイソシアネート(キシリレンジアミンから)、ヘキサメチレン・ジイソシアネート(ヘキサメチレンジアミンから)、イソホロン・ジイソシアネート(イソホロンジアミンから)およびナフチル・ジイソシアネート(ナフチルジアミンから)、より好ましくは、メチレン・ジフェニル・ジイソシアネート、メチレン・ジフェニル・ジイソシアネートとポリメチレン・ポリフェニレン・ポリイソシアネートとの混合物およびトリレンジイソシアネート。本発明のプロセスは、好ましくはメチレン・ジフェニル・ジイソシアネートおよびメチレン・ジフェニル・ジイソシアネートとポリメチレン・ポリフェニレン・ポリイソシアネートとの混合物を調製するために最も好適である。イソシアネート(1)は、本発明のプロセスでは少なくとも流(140)で得られるが、ここで、2400での蒸留に精製だけでなく異性体分離が含まれている場合(詳細な説明については下記を参照のこと)、(140)は異なる異性体組成(140−1、140−2、...)の異なるイソシアネート流(1)を重複して示すこともある。さらに、特別の実施態様で得られた流141にもイソシアネート(1)が含まれ、ここでは、流141は特に、ポリマーイソシアネート部分(即ち、重合したアミンから抽出することができるイソシアネート(1)、例えば、3つ以上のベンゼン「核」を有するジフェニルメタン・シリーズからのポリイソシアネート)を含んでなる。また、特別の実施態様(図1および下記のこの点に関する詳細な説明を参照)で得られる「残渣流」143もイソシアネートを含み、この流から得ることができる。
本発明に従い使用可能な好適な不活性溶媒(4)は、反応条件下で不活性な溶媒であり、例えば、モノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン(特にオルト異性体)、ジオキサン、トルエン、キシレン、塩化メチレン、ペルクロロエチレン、トリクロロフルオロメタンまたは酢酸ブチルである。不活性溶媒(4)は、好ましくはイソシアネートを本質的に含まず(質量による目標割合:100ppm未満)、かつホスゲンを本質的に含まず(質量による目標割合:100ppm未満)、このことは再循環流を使用する際に注意すべきである。したがって、EP 1854783A2に記載されたプロセスによって処理することが好ましい。溶媒は、個々にまたは例示を目的として言及された任意の所望の溶媒の混合物の形態で使用することができる。モノクロロベンゼン(MCB)またはオルト−ジクロロベンゼン(ODB)を使用することが好ましい。
好適な装置1020、1030および1040は、例えば槽容器であって、装置1020、1030または1040も同様に、それぞれの場合に複数の槽容器を含んでなってもよい(例えば、槽を集合させた(tank farm)形態)。
好適な混合装置1100は、先行技術から十分に公知である。
反応空間1200は、混合装置1100で得られた混合物に完成まで反応を行うために十分な機会が付与される滞留時間装置である。好適な装置は、先行技術から十分に公知である。
粗製プロセス生成物の液体流60と気体流70とへの分離は、その反応空間または下流の分離装置2010で達成される。また、混合装置および反応空間または混合装置、反応空間および分離装置、または反応空間および分離装置を、単一装置(例えば、対応する反応器内で)に統合することも可能である。本発明によれば、複数の混合装置および/または反応空間および/または(存在する場合に)分離装置を、例えば、複数の直列接続した反応器のカスケード形態で、直列にまたは並列に接続することができる。(換言すると、本発明に従い使用する「ある混合装置(a mixing unit)」、「ある反応空間(a reaction space)」などのような表示では、「ある(a)」という用語は不定冠詞と見なすべきであり、「1つの」を意味ではないと見なすべきである。他のプラント区域の他の装置にも当然に同じことが当てはまる。)。
本発明の文脈にて、すべての実施態様では、「工程(I)〜(IX)でのプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウン」は実施される。プラント区域の「シャットダウン」とは、点検、修理、整備または清掃の手段がプラント区域で実施することができるようなその停止を意味する。したがって本発明は、プラント区域の点検、清掃または修理のため、または供給材料もしくは補助物の時限的不足の結果としての「短期間のシャットダウン」と称することができる製造シャットダウンに関する。本発明は、製造プラント全体をシャットダウンする必要なく、プラント区域でそのような手段を実行することを可能にする。代わりに、本発明は、点検、修理、整備または清掃の手段による影響を受けなかったプラント区域あるいは対応するプロセス工程の、循環モードでの(明らかにさらなるイソシアネートが形成されることなく)連続的運転を可能にする。したがって、プラントの全面的シャットダウンは、例外的な(稀な)事例に限定される(例えば、プラント全体の点検の事例)。
本発明によれば、「シャットダウン」という用語は、このため本発明の意味内でプラント区域がn個存在している場合(この点については、後続の段落も参照のこと)、ここでnは自然数であるが、これらプラント区域の最大n−1個のシャットダウンを包含する。したがって本発明によれば、少なくとも1つのプラント区域が「シャットダウン」していない(即ち、少なくとも1つのプラント区域は完全に停止していない)。好ましくは、本発明は、1〜2個のプラント区域のシャットダウンの場合、より好ましくは1個のプラント区域のシャットダウンに関する。したがって本発明によれば、1つのプラント区域(または2つ以上のプラント区域、ただし全部のプラント区域は除く)のシャットダウンの場合、さらなる製品の形成は常に停止する(質量流量mが0まで低下していることから、それ以上のイソシアネートを生産することができないため)。
本発明の文脈では、「循環モード」は、プラント区域の出力流がこのプラント区域での入力流として最終的に再び使用されることを意味すると理解される。これは出力流が同一のプラント区域へ直ちに再循環に戻されるような方法で達成することができる。また、前のプラント区域からの出力流を、1つ以上のさらなるプラント区域を通り抜けた後に限り前のプラント区域へ再循環させることも可能であり(かつ好ましく)、その場合には、さらなるプラント区域は前のプラント区域の上流または下流で接続されていてもよい。この文脈では、「プラント区域」とは、イソシアネート(同様に好ましくはホスゲン)を調製するためのプラントでのそれぞれの工程(I)〜(IX)に対応するプラント区域(それらが装備されている限り)を意味する。それぞれの工程(I)〜(IX)が複数の装置を含んでなる場合、これらの装置の各々をプラント区域と見なしてもよい。したがって本発明の循環モードは、例えば、反応域1000全体またはその一部のみを含んでなっていてもよい。複数工程からのプラント区域が循環モードに包含されることも同様に可能である。
蒸留装置2100(「脱ホスゲン化カラム」と称する)、蒸留装置2200(「溶媒カラム」と称する)、蒸留装置2300(「溶媒ストリッパー」と称する)、蒸留装置2400および場合により存在する装置2410(「ポリマー除去」と称する)、吸収装置2500(「ホスゲン吸収装置」と称する)、吸収装置2600(「HCl吸収カラム」と称する)、オフガス清浄装置3000およびホスゲン生成装置4000は、原則的に、先行技術から既知の通常運転で構成して運転を行ってもよい。しかしながら、装置の観点からは、一般に、本発明の循環モードの実行を可能にするために既存の製造プラントに追加のパイプライン、バルブなどを提供することが必要だろう。本発明のこれらの側面および他の側面は、下記で詳細に説明される。
本発明の実施態様を以下に記載する。文脈から反対が明白でない限り、所望に応じてそれらを互いに組み合わせることができる。
通常運転でのイソシアネートの製造は、例示を目的として以下(同様に図1も参照)のように要約することができる。
a)工程I)の中核操作:溶媒中でアミンをホスゲンと反応させて対応するイソシアネートを得て、得られた粗製プロセス生成物を、粗イソシアネートおよび溶媒(および微量のホスゲンと塩化水素)を含んでなる液体流(60)とホスゲンおよび塩化水素(および微量の溶媒)を含んでなる気体流(70)とに分離させる。
b)工程II)の中核操作:いわゆる脱ホスゲン化カラム2100内で、流60から未転化のホスゲンと一緒に反応で形成されたさらなる塩化水素を除去する。
c)工程III)の中核操作:いわゆる溶媒カラム2200内で、工程II)で得られた液体流80から溶媒を除去する。
d)工程IV)の中核操作:いわゆる溶媒ストリッパー2300内で、工程III)から得た気体流110から、好ましくはそれを凝縮装置(2310)中で液化した後にホスゲンを除去する。
e)工程V)の中核操作:場合によりポリマーイソシアネート画分(141)の除去を含んでなり、蒸留(2400)による、工程III)で得られた液体流100からの溶媒の除去を行い、イソシアネート流140を得る。
f)工程VI)の中核操作:いわゆる吸収装置2500で、工程I)、II)およびIII)からのホスゲンを溶媒中で吸収する。
g)(任意)工程VII)の中核操作:いわゆるHCl吸収カラム2600で、水または希釈塩酸中で、工程VI)で得た気体流170を吸収する。
h)(任意)工程VIII)の中核操作:オフガスクリーニング装置3000で、工程VII)からのオフガス流、好ましくは全ての工程からのオフガス流をクリーニングする。
i)(任意)工程IX)の中核操作:ホスゲン生成装置4000で、塩素および一酸化炭素からホスゲンを調製する。
a)でのイソシアネートの連続製造は先行技術から既知のプロセスによって反応域で達成される。好適なプロセスは、例えば、EP 2077150B1、EP 1616857A1、EP 1873142A1、EP 0716079B1またはEP 0314985B1に記載されている。しかしながら、アミンとホスゲンの反応物の濃度および流量は、ホスゲンの一級アミンに対するモル比が、1.1:1〜30:1、より好ましくは1.25:1〜3:1で、混合域で確立するように選択される。液相中のイソシアネートを製造するプロセスはすべて、粗製プロセス生成物をもたらし、これは所望のイソシアネートと同様に溶解した塩化水素、過剰な溶解したホスゲンおよび溶媒を含んでなる液相(60)と、塩化水素ガス、過剰なガス性ホスゲンおよびガス性溶媒を含んでなる気相(70)とに分割/分離される。また本発明は、b)でのさらなる処理の前に、得られた粗イソシアネート流60を、塩化カルバモイルの分裂のための装置へ通す一つの実施態様をも包含する。
b)でのいわゆる脱ホスゲン化カラム2100での液体粗イソシアネート流60からの塩化水素とホスゲンのさらなる除去は、好ましくはDE−A−10260084に記載のように、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。
c)でのいわゆる溶媒カラム2200での、このように得られた液体イソシアネート流80からの溶媒のさらなる除去は、好ましくはEP 1854783B1に記載のように、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。
d)でのいわゆる溶媒ストリッパー2300での、気体流110からの、好ましくは凝縮装置(2310)でのその液化後でのホスゲンの除去は、好ましくはEP 1854783B1に記載のように、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。
e)での、工程III)で得られた液体イソシアネート流100からの溶媒の除去は、場合によりポリマー除去を含んでなり、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。好適なプロセスは、EP 1854783A2およびEP 1506957A1、またはEP 1371635B1に記載されている。
f)でのいわゆるホスゲン吸収装置2500での、工程I)、II)およびIII)からの気体流の溶媒中での吸収は、好ましくは、DE−A−10260084またはEP 2093215A1に記載のように、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。
g)でのいわゆる吸収カラム2600での、このように得られたHClガス170の水または希釈塩酸中の吸収は、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。EP 2021275B1およびEP 1743882B1に記載のプロセスが好ましい。
h)でのプロセスオフガス処理のプロセス工程は、先行技術から既知の任意の所望のプロセスによって達成することができる。
i)でのホスゲンの連続製造は、原則として先行技術から既知の任意のプロセスによって達成することができる。本発明によるプロセスのこの工程の実行については、EP 1640341B1による「低温コンバイナー」またはEP 0134506B1による「高温コンバイナー」を利用することが可能である。好ましくは使用される高温コンビネーション(EP0 134506B1を参照)には、触媒として活性炭を含有している管形反応器中での塩素の一酸化炭素との反応によってホスゲンを転化させ、同時に得られた反応の熱を蒸気の生成に利用することが含まれる。これは、顆粒状の活性炭を含有し、かつ明確な管直径が100mm未満である第一管形反応器中で、95体積%〜98体積%の使用する塩素を過剰な一酸化炭素と反応させることによって行われ、250℃を超える反応温度でホスゲンを得る。ここで得られた反応の熱は、150℃〜320℃で沸騰する液体の蒸発による冷却または反応器出口で強制循環ポンプおよび温度管理により温度を150℃〜320℃に保った非沸騰性の液体を用いて、除去する。反応器を出る液体または揮発性の熱担体は、冷却媒体としての水を充填した熱交換器で凝縮されて蒸気を発生させ、かつ/または反応器出口で熱担体の温度未満の温度に冷却されて反応器内へと再循環する。反応器を離れる反応ガスは温度50℃〜120℃に冷却され、次に顆粒状活性炭を含有している、温度自動調節により温度を50℃〜100℃に設定した第二反応器に移され、ここで転化が完成し、結果、第二反応器を離れるホスゲンの残留塩素含有量は50ppmv未満となる。反応器の上部で流出するホスゲンは上記のように凝縮される。
本発明の1つ以上のプラント区域でのシャットダウンの手順は以下に詳細に記載する。工程I)からの反応域の混合装置への、場合により溶媒で希釈した、m(即ち、アミンの質量流)のシャットダウンは、上記のように製造プラントの区域の点検、整備、修理および/または清掃のために行われるか、あるいは原料および/または補助物の不足によって引き起こされる停止の間、工程I)での反応は発生し続けない。ここでは、アミンの供給が停止された場合、同様にホスゲンおよび溶媒の供給が同時に中断されないことが特に好ましい。代わりに、アミンおよびホスゲンの希釈に役立つ溶媒の供給、および遅れて(mがゼロであるため、好ましくは少なくとも15分、さらに、好ましくは少なくとも30分、およびより好ましくは少なくとも60分)溶媒で希釈されるホスゲンの供給を中断することが好ましい。これで、アミンパイプライン、混合装置および反応器から、確実にアミンが洗い流される。停止が3時間より長く続けば、ホスゲンもシャットダウンすることができ、その場合には、溶媒のみが混合装置および反応空間へのホスゲン経路に流れる。一旦ホスゲンパイプラインからホスゲンが無くなると、混合装置を場合により飛び越えてもよく、溶媒を第一反応器に直接流すことができる。その後、工程(I)の反応域は循環モードにすることができ、これは、溶媒、ホスゲンおよびイソシアネートを含んでなる排出流が、工程(II)からの脱ホスゲン化カラムのための入力流として使用され、そして、そこから、既に既述したように、工程(V)からの蒸留、工程(VI)からのストリッピングカラムに流され、循環モードで反応域の第一反応器に戻されるという意味である。これは第一に、副産物の任意の形成を防止することができ、かつ、第二に、例えば、反応混合物中に一切の塊状物が形成されないという効果を有利に達成することができる。したがって、所望生成物の汚染、プラント区域、例えば、パイプライン、バルブおよびポンプのブロッキング、同様にケーキ化、ならびに不合格品材料の製造を効果的に回避することが可能である。
既に言及したように、イソシアネート製造は、平行に接続した2つ以上の製造ライン(即ち、I)〜VI)のプラント区域を少なくとも含んでなるプラント)で行うことが可能である。同様に、製造ラインの一部(例えば、混合装置1100および反応空間1200を含んでなる反応器ライン)のみが平行に複製されて運転が行われることも考えられる。そのような場合、本発明上の製造停止の構成については、第一に1つの製造ラインまたは反応器ラインで1つ以上のプラント区域の運転を止めて、この/これらの製造ラインまたは反応器ラインの他のプラント区域を、必要に応じて本発明の循環モードで、運転することが可能である。シャットダウンに影響されない製造ラインの運転は続けることができる。同様に、製造ライン内で平行に運転する複数の反応器ラインの場合には、製造シャットダウンに影響されないすべての反応器ラインの運転を継続して、製造ラインの残るプラント区域に影響を及ぼすことも可能である。あるいは、本発明の文脈では、必要に応じて、すべてのイソシアネート製造ラインまたは反応器ラインで製造を停止し、完全にシャットダウンしていなかったプラント区域を同時またはすぐに連続して循環モードに変換することも同様に可能である。
したがって、本発明は、液相中でイソシアネート(1)を調製するためのプラント(10000)であって、以下のプラント区域:
I)以下:
I.1)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
I.2)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
I.3)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
I.4)アミン(2)またはアミン溶液(20)をホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
I.5)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、ホスゲン化を行うための、混合装置の下流に設置した反応空間(1200)であって、当該反応空間または分離装置が、場合により液体流(60)と気体流(70)用の放流管を備えてなるものである、反応空間(1200)
を含む、反応域(1000);
II)液体流(60)を、液体流(80)と気体流(90)とに分離するための蒸留装置(2100−「脱ホスゲン化カラム」);
III)液体流(80)を、気体流(110)と液体流(100)とに分離するための蒸留装置(2200−「溶媒カラム」);
IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、液体流(120)と気体流(130)とに分離するための蒸留装置(2300−「溶媒ストリッパー」);
V)場合により、ポリマーイソシアネート画分(141)を除去するための上流のポリマー除去用装置(2410−「ポリマー除去」、PMA)を含んでなる、結果として二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得る、液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得るための蒸留装置(2400);
VI)溶媒(4)中に、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、液体流(160)および気体流(170)を得るための装置(2500−「ホスゲン吸収装置」);
VII)場合により(そして好ましくは)水中で、気体流(170)を吸収させるための吸収装置(2600−「HCl吸収カラム」);
VIII)場合により(そして好ましくは)少なくともVII)からのオフガス流のワークアップ、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流のワークアップのために構成したオフガスワークアップのための装置(3000);
IX)場合により(そして好ましくは)装置(1030)に接続したホスゲンを調製するための装置(4000)
を含んでなり、ここで、プラント(10000)は、プラント区域I)〜IX)(それらが存在している限り)での1つ以上のでのシャットダウンでは、
質流量mがゼロに低減され、かつシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域で、このシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域からの出力流が、
(i)各プラント区域に再循環させることができるか、または
(ii)上流または下流のプラント区域に導入させ、その時から、場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して、元のプラント区域に再循環させることができる(「循環モード」と呼ばれる)ように構成されている、プラント(10000)をさらに提供する。
1つ以上のプラント区域でのアミン供給を停止するためのシステムの構成は、プロセス制御装置によることが好ましい。好適なソフトウェアおよびハードウェア製品は市販されており、当業者には既知である。
本発明の好ましい実施態様では、プラント区域は、再循環した出力流からなる入力流に独立に切り替えてもよい。さらなる好ましい実施態様では、様々なプラント区域を、再循環した出力流からなる入力流に同時に切り替えてもよい。ここで、シャットダウンしていない1つおきのプラント区域では、上記で説明したように、出力流をこのプラント区域または別のプラント区域のための入力流として使用することが好ましく、したがって元のプラント区域へ最終的に再循環させることができる。シャットダウンされていないすべてのプラント区域が2つの異なる循環モードの一部となることはさらに好ましい。プラントがホスゲン生成4000(ホスゲン生成装置、IX)のためのプラント区域を含んでなる場合、このプラント区域は、プロセスを停止した場合、循環モードに設定するのではなく、単に停止させることが好ましい。オフガスクリーニングシステム3000(VIII)のプラント区域については、このプラント区域は、プロセスの任意の停止(ただし、完全シャットダウン、例えば、点検シャットダウンを除く)でも運転し続けていることが好ましい。オフガスクリーニングシステム3000(VIII)の不具合の場合には、プラント全体とそのプラント区域全てをシャットダウンする。
本発明のプラントを以下に詳細に説明する:
好ましくは、反応域1000(I)は、アミン貯蔵槽、アミン/溶媒混合器(1020)への停止可能なアミン計測導管および停止可能な溶媒計測導管、ホスゲン流およびアミン流のための混合装置(1100)へのアミン/溶媒混合物のためのパイプライン、ホスゲン生成装置(4000)で生成したホスゲン用の凝縮装置(図示せず)、ホスゲン/溶媒混合物を調製するための貯蔵槽(1030)、ホスゲンおよびアミンのための混合装置(1100)への停止可能なホスゲン/溶媒計測導管ならびにホスゲンおよびアミンを含有している入力流のための混合装置(1100)と反応域(1000)の加熱可能な反応空間(1200)との間の接続部への停止可能な溶媒計測導管(図示せず)。
本発明のプラントは、反応域I)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンにあたり、(第一に)反応域I)の混合装置へのアミン流のみが停止させられるように(特に、プロセス制御装置により)構成しかつ運転を行うことが好ましい。好ましくは、実質的にホスゲンおよびイソシアネートを含まない溶媒流(120)で、アミン計測導管からアミンを、少なくとも10分間(本発明の好ましい構成のプラントで、銘板容量で1時間あたりアミン計測導管を通過する溶媒の6分の1の量の流に対応する)、好ましくは少なくとも20分間(本発明の好ましい構成のプラントで、銘板容量で1時間あたりアミン計測導管を通過する溶媒の3分の1の量の流に対応する)洗い流す。反応域でのアミンの転化を確保するために、ホスゲン/溶媒流(30)は、好ましくは60分間(本発明の好ましい構成のプラントで、銘板容量で1時間あたりホスゲン計測導管を通過するホスゲン/溶媒の量の流に対応する)、好ましくは少なくとも3時間(本発明の好ましい構成のプラントで、銘板容量で1時間あたりホスゲン計測導管を通過するホスゲン/溶媒の3倍の量の流に対応する)継続する。ホスゲンが他で消費することができない場合、アミン供給が停止された際に、存在する場合には、ホスゲン生成装置(4000)もシャットダウンする必要がある。製造停止が12時間より長く続く場合、ホスゲン/溶媒混合物(30)も停止させて、ホスゲン/溶媒計測導管を、反応域I)を通る実質的にホスゲンおよびイソシアネートを取り除いた溶媒(160)でパージする。12時間の運転停止が終わるまで、混合装置1100へのホスゲン/溶媒流(30)は、反応空間1200に導かれ、その後、第一に気相(70)を介してホスゲン吸収(VI)へ、第二に反応空間の液体排出口(60)を介して脱ホスゲン化装置(II)へ、そしてその気相を介してホスゲン吸収(VI)へ同様に導かれる。ホスゲン吸収(VI)では、回収した気相を凝縮し、残留塩化水素を除去する。液相は、ホスゲン溶解槽1030に導かれ、そして混合領域I)の混合装置1100に戻り、これで循環モードが確立する(図2および3参照)。
脱ホスゲン化装置(II)からの液相は溶媒蒸留(III)に導かれ、溶媒含有上部生成物は、ホスゲンおよびイソシアネートを極めて本質的に除去した液相として、溶媒精製(IV)を介して溶媒槽(1040)へ流れ、同様に循環流として反応域I)(図4)の混合装置(1100)へ戻り、その間に溶媒クリーニング(IV)からのホスゲン吸収(VI)へのガス性のホスゲン含有相および溶媒含有相も同様に循環している。
混合装置で作業を行う場合、これをシャットダウンして溶媒クリーニング(IV)からの溶媒の循環モードは、溶媒槽(1040)を介して、次に停止した混合装置を越えて、反応空間1200の取入口へ、そして脱ホスゲン化カラム(II)および溶媒蒸留(III)を介して、溶媒クリーニング(IV)へ戻る形で行うことができる。循環した溶媒の蒸発した成分は、脱ホスゲン化カラム(II)の気相およびホスゲン吸収装置(VI)の液相を介してホスゲン溶解槽(1030)に流れる。
さらに、I)からの粗イソシアネート(60)を、粗イソシアネートおよび溶媒を含んでなる液体有機相(80)と、ホスゲンおよび微量の溶媒と塩化水素を含んでなる気相(90)とに分離する、本発明のプラントの蒸留装置2100(II)は、蒸発装置付きの脱ホスゲン化カラムを含んでなることが好ましい。
本発明のプラントは、脱ホスゲン化カラム(II)以外の1つ以上のプラント構成部分のシャットダウンでは、12時間の運転停止が終わるまで、このプラント区域は、反応空間1200からの液体産出を受け入れるために運転し続けていて、この間にアミン流の停止後に次第に塩化水素がなくなる気相が、ホスゲン吸収装置(VI)、ホスゲン溶解槽1030、混合装置1100および反応空間1200を介して脱ホスゲン化カラム(II)へ循環して戻る形で(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。この間に、アミン流の停止後に次第に粗イソシアネートがなくなる液体有機相は、蒸留装置(III)、溶媒クリーニング(IV)および溶媒槽(1040)を介して、そして混合装置および反応空間を介して脱ホスゲン化カラム(II)へと循環する(図4)。
好ましくは、工程II)からの粗イソシアネート(80)を、粗イソシアネートおよび溶媒を含んでなる液相(100)と溶媒および残留ホスゲンを含んでなる気相(110)とに分離する、本発明のプラントの蒸留装置2200(III)は、真空システムに接続した、真空システムによって減圧下で運転が行われ、かつオフガスクリーニング(XIII)用の装置に放出される、直列に接続した蒸留カラムを2つ含んでなり(図示せず)、それぞれが蒸発器、蒸気凝縮システムおよび溶媒を供給して粗イソシアネートが、溶媒クリーニング(IV)へ取り込まれないように防止する洗浄機(scrubber)を有する。
本発明のプラントは、蒸留装置(III)以外の1つ以上のプラント構成部分のシャットダウンでは、12時間の運転停止が終わるまで、蒸留装置(II)からの液体産出の受け入れを可能とするために蒸留装置(III)は、減圧下で運転し続けていて、この間に微量のイソシアネートが除去された気相が凝縮され、溶媒クリーニング(IV)およびそこに接続した溶媒槽(1040)を介して、混合装置および反応空間を介して分離装置(II)へ、そして蒸留装置(III)へ循環して戻る形で(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。この間に、液体有機相は、工程III)および/または工程II)および/または工程V)の循環モードのためだけに提供された粗イソシアネート中間保管槽を介して蒸留装置(III)へ、そして蒸留装置(II)と蒸留装置(III)との間の取入ラインへ循環して戻る。あるいは、液体有機相は、イソシアネートクリーニング(V)の第一カラム(2410)を介して蒸留装置(III)へ、粗イソシアネート中間保管槽を介してそして蒸留装置(II)と蒸留装置(III)との間の取入ラインへ循環して戻る。
好ましくは、工程III)からの事前にクリーニングした溶媒(110)から残留ホスゲンが除かれる本発明のプラントの蒸留装置2300(IV)は、真空システム付きのストリッピングカラムを含んでなり、ポンプレシーバーおよび蒸発器、蒸留液放出のためのポンプレシーバーおよび真空システムによって減圧下で操作されてオフガスクリーニング用装置(VIII)へと放出される蒸気凝縮システムを有する。
本発明のプラントは、蒸留装置(IV)以外の1つ以上のプラント構成部分のシャットダウンでは、12時間の運転停止が終わるまで、(III)からの2310で凝縮された蒸気の受け入れを可能とするために蒸留装置(IV)は、減圧下で運転し続けていて、この間に残留ホスゲンが除去された溶媒が、溶媒槽(1040)、混合装置1100および反応空間1200を介して、蒸留装置(II)内へ向かい、そして蒸留装置(III)を介して、蒸留装置(IV)へ循環して戻る形で(図4参照)(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。あるいは、残留ホスゲンが除去された溶媒は、蒸留装置(III)を介して溶媒クリーニング(IV)へ、(III)の粗イソシアネート中間保管槽を介して蒸留装置(II)と蒸留装置(III)との間の取入導管へと進んで、循環して戻る。
本発明のプラントの蒸留装置(V)では、工程III)の粗イソシアネート(100)から微量の溶媒および一切の二次成分が取り除かれ、所望の純度および組成のイソシアネートへ分離する。蒸留装置(V)は少なくとも蒸留装置2400を含んでなり、特別の実施態様では、同様に、ポリマーイソシアネート画分を除去するための装置2410を含んでなる。
ジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネート(以下、MDIと総称する)の調製に特に好適な本発明の特定の構成では、蒸留装置(V)は、ポリマー除去用装置(2410)を含んでなる。この実施態様では、III)からの粗イソシアネート(図1で流100)は、供給ポンプ(図示せず)を介してこの第一蒸留装置(2410)へと真空システム(図1で実線で示す流100のための導管;図1で点線で示す流100のための導管はこの実施態様に入らない。)で導かれる。装置(2410)は、蒸発装置(図示せず)、充てんカラム、カラム充填剤上の還流のためのポンプレシーバー(図示せず)、オフガスクリーニング(VIII)用の装置への放出口(図示せず)、微量の残留溶媒用の蒸気引出(vapor draw)を備える蒸気凝縮システム(同様に図示せず)、モノマーイソシアネート画分142用(即ち、ジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの場合では、メチレン・ジフェニル・ジイソシアネート[MMDI−「モノマーMDI」]用)の蒸留液の排出地点も含んでなる。また、装置(2410)は、ポリマー除去用装置(2410)からの底部出力流を受け入れるための生成物槽(2430)への蒸気発生装置および循環ポンプ(どちらも図示せず)を含んでなる。この底部出力流はポリマーイソシアネート画分(141)、即ち、ジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの場合では、ポリメチレン・ポリフェニレン・ポリイソシアネート[PMDI−「ポリマーMDI」]とメチレン・ジフェニル・ジイソシアネート [MMDI−「モノマーMDI」]との混合物を含んでなる。
この実施態様での蒸留装置(V)は、循環ポンプ付きのポンプレシーバー(図示せず)をさらに含んでなり、そこにポリマー除去用装置(2410)の蒸留液排出地点からのモノマーイソシアネート画分(142)が供給される。そこから、流(142)は、追加のイソシアネート組成物およびイソシアネート品質(即ち、例示を目的として言及されたジイソシアネートおよびポリイソシアネートの調製の場合)を得るため、(ポリマーを含まない)メチレン・ジフェニル・ジイソシアネート画分(MMDI画分)を得るための第二蒸留装置(2400)へ導かれる。クリーニングのためおよび場合により、またモノマーイソシアネート画分(2400)を分離するための装置は、図中で示されているように、単一の蒸留カラムのみからなる必要はない。代わりに、特別の実施態様では、2400は、2個以上、好ましくは4〜10個の、直列、同様に部分的に平行に接続された蒸留カラムを表してもよく、この場合、これら蒸留カラムのそれぞれが、装置2410に記載したように備わっている。その場合のこれら特別の実施態様では、精製されたイソシアネート流140の複数の画分(異なる異性体組成を有する画分)が得られる(例えば、例示を目的として言及されたジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの調製の場合、ジフェニルメタン4,4’−ジイソシアネートから主に構成された画分140−1および本質的に、ジフェニルメタン2,4’−および4,4’−ジイソシアネートの混合物から構成された画分140−2)。精製されたイソシアネート140(または140−1、140−2、...)は、接続している製品槽2440へ導かれる(複数のイソシアネート画分の場合、140−1、140−2...は複数の製品槽2440−1、2440−2...へ)。ジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの場合の装置2400の可能な構成は、DE 3145010A1、図2および図3に記載されている。図中で単一蒸留カラム2400、単一蒸気流150および単一の製品槽2440に限定しているのは、単に図面の単純化を理由とするものである。蒸留装置2400からの凝縮不能な蒸気(150)は、オフガスシステムへ導かれる。
蒸留装置(2400)を、隔壁カラムとして実行することも可能であり、その場合には、様々なモノマーイソシアネート画分(ジフェニルメタンシリーズのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの場合、異なる組成のMMDIの異性体を有する画分)が、カラムの様々な地点で得られる。また、EP 1475367B1に記載されているように、複数の隔壁カラムを直列に接続し、場合により隔壁が無いカラムと組み合わせることも可能である。
トリレンジイソシアネート(TDI)の調製に特に好適な本発明の別の特別の実施態様では、装置(2410)は、省略され(換言すると、流100は、蒸留装置2400へ直接導かれる;図1の点線で示した流100に対する導管を参照)、蒸留装置(2400)は、隔壁カラムとして構成される。ポリマー成分(「残渣」)とモノマーイソシアネート(例示を目的として言及された場合でTDI)との混合物を、流(143)としてカラム底部で得る一方で、精製されたイソシアネート(140)(即ち、TDIの調製の場合では純粋TDI)は、副流としてカラム(2400)から排出される。この実施態様では、ポリマーイソシアネート画分の除去は、装置の観点からは蒸留装置2400へこのように統合される。流143からのモノマーイソシアネートを濃縮によって回収することも可能である。あるいは、対応するアミンを回収するために流143を加水分解することもできる。燃焼により流143を純粋に熱利用することも同様に可能である。上で概説したように残留流の観点での流143は、さらに上で記載したようなポリマー除去2410を含んでなる実施態様では存在しない(ポリマー除去2410を含んでなるこの実施態様で底部流を装置2400で発生させることは当然可能であるが、この場合、これらは高沸点モノマー画分140および/または高沸点不純物を含んでなり−ポリマーイソシアネート画分は2410で流141として除去される)。
本発明のプラントは、蒸留装置(V)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンでは、12時間の運転停止が終わるまで、(III)からの出力の受け入れを可能とするために、真空が依然として維持され、(製造投入量に従い)、反応域I)へのアミン供給の停止後に、好ましくは20分間、反応域I)へのアミン供給の停止後に、より好ましくは40分間、蒸留カラムの蒸発器への蒸気供給が停止されるように(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。この場合、蒸留カラムからの冷却出力は最終製品槽へ向かうのではなく、循環モードに切り替えられて、蒸留装置(III)を介して(V)へ、(III)の粗イソシアネート中間保管槽を介して蒸留装置(II)と蒸留装置(III)との間の取入導管へと進んで、循環して戻る。
好ましくは、反応域I)からの蒸気(70)、脱ホスゲン化装置II)(90)および溶媒クリーニングIV)(130)からの蒸気を回収し、かつ合わさった蒸気をホスゲンおよび溶媒を含んでなる液体有機相(160)と塩化水素および微量のホスゲンと溶媒を含んでなる気相(170)とに分離する吸収装置2500(VI)は、回収した3つの蒸気流からのガス性ホスゲンおよび溶媒を冷却して凝縮する冷却媒体としての冷却された溶媒とともに操作する直列に接続した複数の熱交換器、ならびに微量のホスゲンと溶媒を残っているガス性塩化水素からこすり落とす、溶媒により運転が行われる洗浄カラムを含んでなる。
本発明のプラントは、吸収装置(VI)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンでは、工程I)の反応域について上で記載したように、装置VI)の運転は循環モードで行われ続け、この間に、工程I)、II)およびIV)からの蒸気中の塩化水素濃度は、本発明に従いアミン流を停止したために低下し続け、反応域I)に残っているアミンのみが反応で消費されて粗イソシアネートおよび塩化水素が得られるように(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。熱交換器による冷却は維持される。吸収装置2500の洗浄カラムへの溶媒の適用は、量の点では低下し続け、12時間後には、プラント全体のシャットダウンと同様に停止される。
さらに、微量のホスゲンおよび溶媒を依然として含むガス性塩化水素流(170)を、発熱操作でHCl含有水(図示せず)および新鮮で冷却した蒸気凝縮物(180)と伴に塩酸として吸収する、本発明のプラント吸収装置2600(VII)は、吸収カラム2600、オフガスクリーニング用の装置(VIII)への接続、および底部放出冷却器を含んでなることが好ましい。微量の溶媒およびホスゲンは、吸収カラムの上部(流200)によって、オフガスクリーニング用の装置(VIII)へと導かれる。HCl含有水は、減圧下で少しの淡水が適用され、かつ吸収装置VII)が接続している活性炭操作塔を含んでなるオフガスクリーニング用の装置(VIII)から引き出される。塩酸を中間保管するために、プラントの通常操作で使用する吸収カラム2600に接続した塩酸槽(2610)がある。さらに、オフガスクリーニング用の装置(VIII)からのHCl含有水を受ける吸収カラム2600に接続した弱塩酸を含有している追加槽(2620)が存在する。アミン流が停止(m=0)した後に、塩化水素の形成、そして塩酸の製造が減少する。
本発明のプラントは、吸収装置(VII)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンでは、吸収装置は、製造停止の間中にわたり運転が行われ続けて、製造停止の間中にわたり運転が同様に行われ続けたままであるオフガス分解システムのプロセスと一緒に、吸収装置の出力を介して弱塩酸含有容器へ、その出力を介して吸収装置への循環モードにされるように(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。
好ましくは、少なくとも工程VII)のオフガス分解システムのプロセスからのホスゲン含有プロセスオフガス、好ましくは真空システムでの全てのプラント区域からのホスゲン含有プロセスオフガス、同様に圧力維持システムからの不活性ガスと槽ブランケットシステム(tank blanketing system)オフガスを分解する、本発明のプラントの任意のオフガスクリーニング用の装置(VIII)(「オフガス分解プロセス」)は、活性炭で減圧下にて運転が行われ、かつ換気装置を介して操作される、熱による廃ガス洗浄システム(「TAR」)への通気口を有する装置を含んでなる。
本発明のプラントは、オフガス分解システムのプロセス(VII)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンでは、オフガス分解システムのプロセスは、圧力維持システムからの不活性ガスおよび槽ブランケットシステムからのオフガスを受け入れて処理するために、運転停止の間中にわたって絶対的に運転が必ず行われ続けたままであるように(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましく、ここで、塩化水素吸収カラム2600(VII)からの液相は、塩酸槽へ向かうのではなく、弱塩酸用の容器へ迂回させられ、この弱塩酸がオフガス分解システムのプロセスの活性炭操作塔を介して、塩化水素吸収カラムを通り、弱塩酸を含有する容器に戻って循環する。イソシアネートプラントの運転でのプロセスに重要な原則は、オフガス分解システムのプロセスの活性炭操作塔が常に最初に作動され、最後にシャットダウンされるということである。
好ましくは、新鮮なホスゲンを供給原料である塩素(220)および一酸化炭素(230)から調製する本発明のプラントの任意のホスゲン生成装置(IX)4000は、供給材料用の混合装置、給材料用の計測導管付きの、触媒である活性炭を備える装置、冷却循環システムおよび反応域I)でのホスゲン化用のホスゲン/溶媒混合物を調製するホスゲン溶解槽への出口ライン付きホスゲン凝縮装置(図示せず)を含んでなる。ホスゲン凝縮装置からのオフガスはTARに接続していることが好ましい。
ホスゲン生成装置IX)以外の1つ以上のプラント区域のシャットダウンでは、ホスゲン生成装置IX)が反応域I)へのアミン供給の停止と伴にシャットダウンされるように、本発明のプラントは(特に好ましくはプロセス制御装置を用いて)好ましくは構成されて運転が行われることが好ましい。
当然、これらの好ましい実施態様は、複数の可能な循環モードの単なる代表的な例であり、その正確な構成は、製造プラントの特定の特徴によるが、本発明の文脈では単純な方法でこれらの特定の状況にあわせることができる。それはしかしながら、プラントが単一ラインのイソシアネート製造プラントである場合に、装置やパイプラインに存在するアミンの残留量が反応した後に、プラントを製品(イソシアネート1)が離れないという、想定される全ての循環モードに共通する特徴でもある。
2つ以上のイソシアネート反応ラインを平行で運転する場合、例えば、プラントを部分的投入で稼働している場合に、製品がプラントを離れることは絶対的ではなく可能となるだろう。
本発明のシステムおよび本発明のプロセスでは、例えばマニュアルによって任意のプラント区域を循環モードに設定することがここでは可能である。好ましい実施態様では、全ての工程の循環モード、スタートアップおよびモニタリングへの切り替えは、特に好ましくはプロセス制御装置を含んでなる中央制御システムによって達成される。
本発明は、液相中でイソシアネートを調製するためのプラントを運転する方法であって、該プラントが以下のプラント区域:
I)以下:
I.1)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
I.2)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
I.3)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
I.4)アミン(2)またはアミン溶液(20)をホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
I.5)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、ホスゲン化を行うための、混合装置の下流に設置した反応空間(1200)であって、当該反応空間または分離装置が、場合により液体流(60)と気体流(70)用の放流管を備えてなるものである、反応空間(1200)
を含む反応域(1000);
II)液体流(60)を、液体流(80)と気体流(90)とに分離するための蒸留装置(2100−「脱ホスゲン化カラム」);
III)液体流(80)を、気体流(110)と液体流(100)とに分離するための蒸留装置(2200−「溶媒カラム」);
IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、液体流(120)と気体流(130)とに分離するための蒸留装置(2300−「溶媒ストリッパー」);
V)場合により、ポリマーイソシアネート画分(141)を除去するための上流のポリマー除去用装置(2410−「ポリマー除去」、PMA)を含んでなる、結果として二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得る、液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得るための蒸留装置(2400);
VI)溶媒(4)中に、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、液体流(160)および気体流(170)を得るための装置(2500−「ホスゲン吸収装置」);
VII)場合により(そして好ましくは)水中で、気体流(170)を吸収させるための吸収装置(2600−「HCl吸収カラム」);
VIII)場合により(そして好ましくは)少なくともVII)からのオフガス流のワークアップ、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流のワークアップのために構成したオフガスワークアップのための装置(3000);
IX)場合により(そして好ましくは)装置(1030)に接続したホスゲンを調製するための装置(4000)
を含んでなるものであり、ここで、
製造中止の場合には、下記工程:
(i) 混合装置1100へのアミン(2)の供給を停止する工程;
(ii)存在する場合、ホスゲンを調製するための装置(4000)を切り替える工程;
(iii)混合装置(1100)へのホスゲン供給を、通常運転でのホスゲン供給の好ましくは10%〜50%の値に低下させる工程;
(iv)好ましくは装置1020および1030への溶媒の供給を低下させることによって、混合装置(1100)への溶媒供給を、通常運転での溶媒供給の好ましくは10%〜50%の値に低下させる工程;
(v)少なくとも1つのプラント区域を、それぞれのプラント区域からの出力流が:
(v)(i)それぞれのプラント区域へ再循環するか、または
(v)(ii)上流または下流であるプラント区域へ導かれ、そして場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して元のプラント区域へ再循環する(「循環モード」と称する)ように運転する工程が行われる、方法をさらに提供する。
製造停止が、1つ以上のプラント区域I)〜IX)(それらが存在している限り)の保留中のシャットダウンによって生じた結果である場合、以下の工程が工程(v)の後に行われる:
(vi)少なくとも1つのプラント区域をシャットダウンする工程;
(vii)必要に応じて、工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域を開放する工程;
(viii)工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域で整備、清掃および/または修理を行う工程;
(ix)必要に応じて、工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域を閉鎖し、場合により不活性化する工程。
ここでのプロセスのためのプラントは、好ましくは本発明によるプラントである。本発明のこのプロセスによって、上記停止(個々のプラント区域のシャットダウン)の場合でプラントを循環モードで運転し、従って本発明の利点および効果を達成することが有利的に可能である。非常に特に有利に、そして好ましくは、工程(v)では、循環モードに切り替えることができ、かつ製造シャットダウンによる影響を決して受けない全てのプラント区域は、極めて実質的に循環モードにされるが、オフガス流処理用装置3000の運転は行われ続け、ホスゲン生成用装置4000は循環モードから除外される。
好ましい実施態様では、少なくとも1つのプラント区域のシャットダウンでプロセスは、以下のさらなる工程を含んでなる:
(x)工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域をスタートアップする工程、
(xi)存在する場合、ホスゲン生成用装置4000をスタートアップする工程、
(xii)反応域1000(I)の溶媒、ホスゲンおよびアミンの供給を、好ましくはこの順序で開始する工程。
別の実施態様では、単なる原料の不足が生じていて、整備処置を待っているのではない場合に有利となるのであるが、工程(v)で、好ましくは、ホスゲン生成装置4000(好ましくは、さらに上記のようにシャットダウンされる)を除き、すべてのプラント区域は、それぞれのプラント区域からの出力流がそれぞれのプラント区域のための入力流として使用されるか、または、それぞれのプラント区域からの出力流が、上流にまたは下流のプラント区域のための入力流として使用され、そして循環モードで、このプラント区域からの出力流が元のプラント区域の入力流として戻る形で運転が行われ、ここで循環モードを複数のプラント区域で達成することもでき、1つのプラント区域では1つより多い循環モードに組み入れることもできる。この場合、工程(v)の後に下記工程が続く:
(xiii)供給材料または補助物を待つ工程、および、これらが到達するや否や、
(xiv)反応域1000(I)の溶媒、ホスゲンおよびアミンの供給を、好ましくはこの順序で開始する工程。
例示を目的として以下で記載するのは、プラント全体(運転し続けるオフガスシステムプロセスVIIIとシャットダウンするホスゲン生成IXを除く)の設定から循環モードについて、および、同様に例示を目的として、循環モードからの正常運転へのプラントの再開についてである。異なる方法で、例えば、整備処置のために、特定のプラント区域I〜VIIのみの運転を循環モードで行い、その他をシャットダウンすることも当然可能である。
第一の工程では、反応域1000へのアミンの供給を停止する。
第二の工程では、存在する場合、ホスゲン調製をシャットダウンし、プラントの残りを徐々に循環モードにする。ホスゲンをプラント自体で調製せずに外部供給源から供給する場合、この供給源からの供給を停止する。
第三の工程では、依然として存在する残留アミンの転化および反応域内の反応溶液の希釈を行うために、ホスゲン/溶媒混合物30およびアミン/溶媒混合物20の溶媒4の、混合装置1100、そして反応空間1200および脱ホスゲン化カラム2100への流れは、最大3時間そして少なくとも1時間続けられる。
ホスゲン経路およびアミン経路への溶媒供給は継続され、反応域(I)にはホスゲン吸収装置(VI)からのホスゲン溶解槽(1030)を介した充填が行われ、したがって循環モードI)→VI)→I)が確立される(図2参照)。
同時に、反応域(I)にはホスゲン溶解槽1030を介してホスゲン吸収装置(VI)および脱ホスゲン化(II)からのホスゲン含有溶媒が充填され、したがって、循環モードI)→II)→VI)→I)が確立される(図3参照)。
同時に、反応域(I)は、ホスゲン含有溶媒が脱ホスゲン化(II)、溶媒蒸留(III)、溶媒洗浄(IV)、溶媒槽(1040)および装置1020(これ以上のアミン2はそれに今回で供給されていない)を介して反応域の混合装置(1100)(図4参照)へまたは反応空間1200への混合装置の接続部(図示せず)へ戻る形で循環モードにする(循環モードI)→II)→III)→IV)→I))。
同時に、溶媒蒸留(III)からの希釈粗イソシアネートは、粗イソシアネート(V)の蒸留(加熱なし)を介して、第一蒸留カラム2410を通り、粗ポリマーイソシアネート槽(2420)へ、溶媒蒸留(III)の取入導管へ戻る形で循環する(循環モードIII)→V)→III);図5参照)。
同時に、ホスゲン吸収装置(VI)から塩化水素吸収(VII)へ、そしてオフガス分解プロセス(VIII)へのオフガス経路は開放されたままであり、弱酸槽(2620)を介した弱塩酸での塩化水素吸収を循環モードに設定する(循環VII)→VII);図6参照)。
これらの工程を経た後に、VIII(オフガス分解プロセス)およびIX(ホスゲン生成)以外のすべてのプラント区域が循環モードになる。ここで、目的のためにプラント全体を完全にシャットダウンする必要なしに、例えば、ホスゲン生成装置の整備処置を行うことが可能であり、または、原料不足に起因する待機期間を単純に乗り切ることも可能である。整備処置の場合で、ホスゲン生成装置または、別のプラント区域が影響を受けているためにプラント区域I〜VIIIの部分のみを循環モードで運転している場合、当該プラント区域を空にし、清掃し、適切な場合には行う予定の手段のために開放する。その後、整備手段を行い、ホスゲン発生装置(または他のプラント区域)を再び閉鎖し、適切な場合には不活性化し、補助物および供給材料で充填して再開の準備を行う。
循環モードの間、溶媒蒸留および溶媒ストリッパーの真空システムを維持する。反応域、脱ホスゲン化装置、溶媒蒸留および溶媒洗浄の加熱を継続する。オフガスシステムのプロセスの運転は行われたままである。
循環モードからのプラントの再開は、例えば以下のように進めることができる。
容器および装置には希釈した生成物の溶液が詰め込まれている。溶媒蒸留(III)および溶媒ストリッパー(IV)の真空システムは作動している。反応域(I)、脱ホスゲン化装置(II)、溶媒蒸留(III)および溶媒ストリッパー(IV)を加熱し、オフガスシステムのプロセスを作動する。プラントを再びスタートアップさせるために、ホスゲン調製(IX)を最初にスタートアップさせる。
ホスゲンが十分な量で利用可能となると直ちに、第二に、ホスゲン/溶媒槽(1030)の中のホスゲン溶液を濃縮する。
その後、第三に、アミン経路を開放する。ホスゲン化反応は直ちに開始し、粗イソシアネートおよび塩化水素が形成される。その後、反応域の操作セグメントがスタートアップし、ホスゲン、塩化水素および溶媒を含んでなる反応域1200(または下流の分離装置1210)からの蒸気(70)をホスゲン吸収装置(IV)に導かれ、その間に粗イソシアネート、溶媒およびホスゲンを含んでなる液相(80)は脱ホスゲン化装置(III)に導かれる。
(I)からの蒸気が、分離装置、蒸気(70、90および130)のための3つの蒸気導管、液相用の排出導管(160)および塩化水素吸収への送出導管(170)、反応域(I)からの合わせた新鮮な蒸気を含んでなるなるホスゲン吸収装置(VI)に到達するや否や、脱ホスゲン化装置(II)および溶媒ストリッパー(IV)は、工程I)のホスゲン溶解槽へと流れるホスゲンおよび溶媒を含んでなる液体有機相(160)と、塩化水素吸収(VII)へと導かれる、塩化水素および微量の溶媒とホスゲンを含んでなる気相(170)とに分離される。塩化水素吸収(200)からの気相は、オフガス分解プロセス(VIII)へ導かれる。
(VI)からの液相が、吸収装置、液相冷却用の熱交換器、気相凝縮用の熱交換器、気体供給導管、水相用の計測導管2つ、適当な導管付の塩酸保管槽および弱塩酸用保管槽を含んでなる塩化水素吸収(VII)に到達するや否や、(VI)からの気相からの塩化水素ガスは、工程(VII)からの酸性水および追加的な凝縮水(180)とともに発熱性反応で塩酸として吸収され、塩酸槽(2610)へと流れる。オフガス200はオフガス分解プロセス(VIII)へ向かう。
(I)からの反応溶液(60)が、粗イソシアネート用の計測導管、分離装置および熱交換器を含んでなる脱ホスゲン化(II)にポンプで送り込まれるや否や、反応溶液は、ホスゲン吸収(VI)へ導かれる、ホスゲン、溶媒および塩化水素を含んでなる気相(90)と溶媒蒸留(III)へポンプで導かれる粗イソシアネート、溶媒、微量のホスゲンを含んでなる液相(80)とに分離される。
(II)からの粗イソシアネート80が、真空システム付きの蒸留カラム、粗イソシアネートと溶媒の混合物用のポンプレシーバー、この混合物のための熱交換器、溶媒と粗イソシアネートの分離用の分離装置および溶媒蒸気の凝縮のための熱交換器を含んでなる溶媒蒸留(III)に到達するや否や、第一工程では、粗イソシアネート(80)から大部分の溶媒と微量のホスゲンが取り除かれ、後者は、IV)で凝縮され(2310)て溶媒クリーニング(2300)へ送られ、第二工程では、このように事前精製された粗イソシアネートから残留溶媒と微量を残しながらもホスゲンが取り除かれ、流100として精製蒸留(V)にポンプで送り込まれる。工程(III)は、ここでは2段階構成で概説したが、図面では、単純化のために、工程(III)を1段階の蒸留として示し、これも同様に所与の適当な構成で原則的に可能である。
(III)からの微量のホスゲンとともに凝縮された溶媒および粗イソシアネートが、ポンプレシーバー、真空システム付き分離カラム、事前加熱用熱交換器、蒸気生成用熱交換器、蒸気凝縮用の熱交換器および溶媒冷却用の熱交換器を含んでなる溶媒洗浄(IV)にポンプで送り込まれるや否や、微量のホスゲンとともに溶媒および粗イソシアネートからホスゲンが除去される。ホスゲンおよび溶媒を含んでなるこのように形成された蒸気(130)は、ホスゲン吸収(IV)へ導かれ、次いでこのように精製された溶媒(120)は、溶媒槽(1040)へポンプで送り込まれ、ここで、これは反応域(I)内のアミン経路の供給に利用可能となる。
残留溶媒とホスゲン(微量は残る)を取り除いた(III)からの粗イソシアネートが、真空システムおよび分離装置付蒸留カラム2400、蒸発用熱交換器、ポンプレシーバーおよび凝縮用熱交換器ならびに場合により真空システムおよび分離装置付の上流の蒸留カラム2410、蒸発用熱交換器、任意のポリマーイソシアネート画分除去のための凝縮用ポンプレシーバーおよび熱交換器を含んでなる精製蒸留(V)にポンプで送り込まれるや否や、粗イソシアネート100から、MDIの場合には、フェニルイソシアネートおよび他の副産物から(例えば、TDいの場合には、不要なオリゴマーとポリマーから)微量の溶媒が取り除かれ、所望の異性体に分離される。このように、所望のイソシアネート1は所望の純度および同族体ならびに異性体分布(流140および141)で得られる。
TARへ接続している換気装置、ポンプおよび計測導管付のポンプレシーバーならびにガス供給導管で減圧下で操作する活性炭充填装置を含んでなるオフガス分解システムプロセス(VIII)も、循環モードの間運転中であったために、再びスタートアップさせる必要はない。
イソシアネート製造プラント10000全体はこれで低減した投入量(スタートアップ投入量)で稼働し、所望の目標製造まで稼働させることができる。製造プラントを減少した投入量でスタートアップすることがここでは特に好ましく、それは、そうしなければ、塩化水素のワークアップ、ホスゲン吸収および種々の蒸留装置のために必要な温度プロファイルが、例えば、不適当な温度プロフィールに起因して、十分にすぐに利用できないためであり、これは不完全な反応、副産物の形成の増加および製品の不十分なワークアップにつながるであろう。
本発明のプロセスは次の利点を生じさせる:
i)製造シャットダウンのためのプラントの停止と再開にかかる時間が大幅に最小化されることを理由として、プラントの利用可能性が高まることにより生産性が増加する。
ii)より大きな容量のプラントに対する資本コストがない。
iii)長時間のシャットダウンのバッファリングのためのより大きな最終製品槽に対する資本コストがない。
iv)スタートアップ運転の間の不完全な反応の場合に発生する余分な廃棄物が回避される。
v)溶媒のクリーニング、例えば、ホスゲンおよび微量のイソシアネートの除去は、製品品質を促進し、プロセスを再開した際に、反応が摩擦なく行われることを可能にする。
vi)多くの場合では、補助物および供給材料の加熱または機器の加熱など、再開に必要とされる、シャットダウンしたプラント区域の準備が必要がないために、エネルギーが節約される。
vii) 多くの場合では、凝縮液および窒素などの補助物が節約される。
viii) ポンプまたは圧縮機の、それらのベアリングまたはシールがシャットダウンの場合でそれらのスイッチを切る際に毎回の再開で摩耗(suffer)するために、修理の必要の発生率が減少する。したがって、後の修理は回避され、このことも同様にプラントの生産性および整備費用に肯定的な効果を有する。
原則として、エネルギーを節約し、かつ製造シャットダウンで予定されている整備に専念することを可能とするためには、当業者であれば、特にポンプ、装置の修復および追加のプロセス制御技術に必要な追加の資本コストを本発明のプロセスおよび本発明のプラントに見込まなければないために、プラント全体をシャットダウンすること可能性が高いため、本発明のプロセスの成功は当業者には驚くべきことである。本発明は、さらなる例によって以下に説明する。
通常運転でのメチレン・ジフェニル・ジイソシアネートとポリエチレン・ポリフェニレン・ポリイソシアネートとの混合物(以下、総称してMDI)の調製の一般条件−さらに図1参照
メチレンジフェニルジアミンとポリメチレンポリフェニレンポリアミンとの混合物(以下、総称してMDA;2)4.3t/hを温度110℃で、静的混合機(1020)で、溶媒としてのモノクロロベンゼン(MCB;4)11t/hと温度30℃で混合して28%MDA溶液(20)を得た。ホスゲン(3)を、ホスゲン生成装置およびホスゲン凝縮装置(IX)で提供した。その後、主にMCB(4)からなる流(160)でのホスゲン溶解槽中で、ホスゲン(3)を、35%ホスゲン溶液(30)に希釈した。EP 1873142B1に記載のように、温度0℃での、1時間あたり24トンの35%ホスゲン溶液(30)を、温度45℃での、28%MDA溶液(20)の形態の、1時間あたり4.3トンのMDA(2)と断熱反応で反応させた。混合装置(1100)中で2つの原料溶液を混合した後、得られた反応溶液(50)を温度85℃で、懸濁導管に通して加熱したホスゲン化塔(1200)へ流した。ホスゲン化塔の上部では、絶対圧は1.6bar、温度は111℃であった。反応で形成した塩化水素は、ガス流(70)として微量のホスゲンおよびMCBと一緒に除去した。液体反応混合物(60)をホスゲン化塔(1200)から引き出し、連続したワークアップ(IIff.)に供給した。この目的のために、それは、第一に副流として加熱した脱ホスゲン化カラム(II)に導入される。上部温度116℃および絶対圧1.6barでは、微量のMCBおよび塩化水素と一緒にホスゲンを塔頂(90)で除去した。ホスゲンをホスゲン吸収カラム(2500、VI)で吸収し、ホスゲン溶解槽(1030)に流し、塩化水素は塩化水素吸収装置2600(VII)へ向かい、次にさらなる使用のために塩酸槽2610に向かった。イソシアネート含有反応溶液(60)から塩化水素および過剰のホスゲンを除去した後に、粗イソシアネート溶液(80)が得られ、これは脱ホスゲン化カラム2100の底部から放出され、MCB溶媒を除去するために、温度155℃で溶媒蒸留(III)の第一蒸留段階に流れた。この溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、底部温度145℃で600mbarである。MCBは、塔頂(110)からガス状で引き出され、このMCBガス流は、空気凝縮装置(2310)中で凝縮された。真空導管中にイソシアネートの混入の可能性を一切防止するために、この凝縮された溶媒の2.5t/hを洗浄カラム(図1には示されていない)へ噴霧した。残る凝縮MCB(20t/h)は、溶媒ストリッパー2300にポンプで送り込まれ、ここでMCBからホスゲンが除去され、ホスゲン含有蒸気(130)は凝縮されて、ホスゲン吸収装置2500へポンプで送り込まれ、ストリッパー(120)の底部からのホスゲンが取り除かれたMCBは、溶媒槽(1040)にポンプで送り込まれた。粗MDI(100)をカラム2200底部から放出し、第二蒸留カラム(図示せず)で1%まで残留MCBを除去した。この溶媒蒸留カラムでの上部の絶対圧は、底部温度150℃で70mbarである。MCBは、ガス状で塔頂で引き出され、このMCB気体流は凝縮されて第一蒸留カラムの底部へと循環した。その後、向流の蒸発装置では、絶対圧20mbarおよび上部温度170℃で、製品から、フェニルイソシアネートおよび残留MCBなどの二次成分が取り除かれた。これにより、底部製品として5.4t/hのMDIが得られ、これをさらなる蒸留工程(2410/2400)によってワークアップし、所望の純度(ポリマー画分141/モノマー画分140)のMDIを得て、次に、さらなる使用のために対応するMDIの製造槽(2430/2440)に流した。
低温コンバイナーでの通常運転でのホスゲンの調製の一般条件:
混合管中で、塩素810m(STP)/hと一酸化炭素955m(STP)/hとを、18℃および圧力1.8bar(絶対圧)で混合した。塩素に比べて過剰な一酸化炭素を使用して、塩素が完全に反応した後に、ホスゲン中に9%の一酸化炭素が依然として残っているようにした。塩素と一酸化炭素からなる混合ガスは、シェルアンドチューブのホスゲン生成機の基部に存在している分配器に流れた。分配器上のチューブには触媒として2トンの活性炭(Norit RB4C)が存在していた。この触媒を用いて、混合ガスを高い発熱反応で消費してホスゲンを得た。蒸発による水冷却を用いた水循環により反応を冷却した。発生器の出口ラインのホスゲンの温度は、55℃であり、圧力は1.53bar(絶対圧)であった。この時点では、反応の完了は、残留している塩素含有量および一酸化炭素含有量を連続的に測定することによりモニタリングした。このように調製した過剰一酸化炭素を含有しているガス性ホスゲンを、次に−17℃でホスゲン凝縮装置中で凝縮した。ホスゲン凝縮装置からの底部生成物はホスゲン溶解槽(1030)に流れた。過剰一酸化炭素は凝縮せず、塔頂を流れ、下流の同一の設計の第二ホスゲン生成装置へ流れ、ここで、塩素が完全に転化した後に、またホスゲン中に依然として9%の一酸化炭素が残っているように適当な量の塩素と接触した。第二ホスゲン生成装置の下流で同じく、残留している塩素含有量および一酸化炭素含有量を連続的に測定することにより反応の完了をモニタリングした。このように調製したホスゲンは、−17℃で第二ホスゲン凝縮装置中で凝縮した。第二ホスゲン凝縮装置からの底部生成物も同様にホスゲン溶解槽に流れた。上部製品として、微量のホスゲンを含有する過剰一酸化炭素はオフガスマニホールドへ導かれ、そこでホスゲンを除去して、次に熱性排ガス洗浄操作で燃焼した。したがって、1時間あたり4.2トンのホスゲンがホスゲン溶解槽に到達する。
ホスゲン溶解槽1030では、必要に応じて、ホスゲンを溶媒と混合してもよい。イソシアネートのための製造プロセスでは、ホスゲン溶解槽中のホスゲンはモノクロロベンゼンと混合して、35%ホスゲン溶液を得て、さらなる使用のために−2℃で引き出される。(他の工業規模プロセスでは、ホスゲンを純粋な液体ホスゲンの形態で使用することもできる。)
例1(比較例):プラントの完全な停止でのMDIのプラントの一時シャットダウン、修理処置およびMDIプラントの再開
ホスゲン製造でのホスゲン凝縮での不具合のある熱交換器を取り換えるためにプラントの一時シャットダウンを行った。この目的のために、MDIのプラントを完全停止、即ち、反応域、脱ホスゲン化装置、溶媒蒸留、溶媒クリーニング、精製蒸留、塩化水素吸収およびオフガス分解プロセスを停止した。エネルギーの供給は修理処置中に切った。処置後、プラントを再びスタートアップさせたが、そのためにプラント全体を前もって不活性にし、充填し、加熱させることが必要であった。
プラントの完全停止手順:
一般条件に記載のように銘板投入で5.4t/hのMDIを連続モードで調製した。第一にMDAの供給を停止して反応域を停止させた。MDA溶液供給からのMCBおよびホスゲン溶解槽からのホスゲン溶液は、事前に設定した銘板投入容積で1時間流続けた。続いて、ホスゲン供給を停止し、溶媒で2時間パージして反応域からホスゲンを除去した。混合装置は、MDA流が停止した直接に冷却した。工業的加熱法によりこの期間中ホスゲン化反応器の温度を110℃に維持した。この2時間後、加熱のスイッチを切り、ホスゲン化プラントを冷まし、この間に、溶媒で充填したホスゲン化反応器を放置し、プラント圧力が相応して調節された。これで反応域は運転を停止した。ホスゲン化のシャットダウンには合計3時間かかった。
MDA流が停止した後、ホスゲン調製は直ちにシャットダウンした。残留MDAがホスゲン化反応によって消費されるや否や、プラント中のホスゲン貯蔵を可能な限り少なく維持しておくことが望ましいことを理由にホスゲンの利用可能な保管容量はほんの少しであるため、ホスゲン調製をシャットダウンしなければならなない。したがって15以内にホスゲン生成装置をシャットダウンしなければならない。このプラントを停止させる場合、第二ホスゲン生成装置は塩素供給を停止させることにより最初にシャットダウンされ、一方で一酸化炭素流は、継続し、TARのオフガス供給に導かれた。一旦第二ホスゲン生成装置中の塩素供給が閉鎖されると、第一ホスゲン生成装置への塩素および一酸化炭素の供給は、同時に制御された。15分間の停止時間中、混合管へ導入される2つの供給材料の量は、一酸化炭素で545m(STP)/hから0m(STP)/hへ、塩素で455m(STP)/hから0m(STP)/hへ一定に低下した。混合管中の温度は依然として18℃であり、圧力は、絶対圧1.8から1.2barへ直ちに降下した。ホスゲン生成装置中でホスゲンを得るための発熱反応は直ちに終了した。反応の熱は低下し、蒸発による水冷却の水循環は自動的にシャットダウンした。10分後、生成機からの出口ラインの温度は55℃から18°Cまで低下し、圧力は絶対圧1.53barから1.2barへ降下した。ホスゲン調製に続くホスゲン凝縮装置のシェルアンドチューブ熱交換中のホスゲン液化は、自動的にシャットダウンし、熱交換器は−17℃から18℃まで温まりながら、シェルアンドチューブ熱交換器の冷却は一端で閉鎖した。その下流のホスゲン溶解槽中では、それ以上新鮮に調製されたホスゲンが流入せず、ホスゲン溶解槽はこれでホスゲン吸収のみから、ホスゲンとモノクロロベンゼンとの混合物で充填されているために、35%ホスゲン溶液が希釈した。これでホスゲン調製はシャットダウンした。プラント入口およびプラント出口は閉鎖され、混合管は一酸化炭素および塩素下にあり、ホスゲン生成装置中にホスゲンが存在した。ホスゲン調製のシャットダウンには合計15分かかった。
反応域の3時間のシャットダウン中に、その液相は脱ホスゲン化装置に流れ続け、その液相は溶媒蒸留へ流れ、かつその気相はホスゲン吸収に切り替えられた。3時間のパージ中に、脱ホスゲン化装置を15barの蒸気で130barに加熱した。パージ操作後、脱ホスゲン化装置への蒸気を閉鎖し、脱ホスゲン化を休止し、冷却した。ホスゲン吸収装置への蒸気経路は開放されたままであった。脱ホスゲン化装置の底部にもはやMCBが存在しない場合では、溶媒蒸留への放出ポンプがシャットダウンされた。脱ホスゲン化は反応域後に約5分間休止した。
反応域の3時間のシャットダウン中に、その液相は脱ホスゲン化装置に、そして溶媒蒸留へ流れ続けた。3時間のパージ中に、溶媒蒸留の操作は継続して行われた。脱ホスゲン化カラムの底部から放出され、155℃の温度で第一蒸留段階に流れた粗イソシアネート溶液は、MCB溶媒のみが到達するまで、3時間希釈した。この溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、粗MDI濃度の増加と伴に、600mbarから800mbarまで変化し、底部温度は150℃から120℃まで降下した。MCBは、塔頂で、ガス状で引き出されて空気冷却器中で凝縮した。第一に凝縮システム中にイソシアネートの混入の可能性を一切防止するために、この凝縮した溶媒の2.5t/hを洗浄カラムに噴霧した。下降する量の残留凝縮溶媒は、放出ポンプを用いて、レシーバーを介して溶媒クリーニング操作へとポンプで送り込まれた。ほとんどないかの少量の粗MDI含有量を有する液相はカラム底部から放出され、それを除去するために第二蒸留カラムに流れた。この溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、底部温度110℃で200mbarである。MCBは、塔頂で、ガス状で引き出され、このMCBガス流は凝縮され、第一蒸留カラムの底部へ循環した。第二蒸留カラムからの底部は向流の蒸発装置を介して精製蒸留への低温でポンプで送り込まれ、その加熱は反応域へのMDA流のが停止してから約30分後に粗MDIが存在しない状態で切られた。溶媒蒸留は反応域でのパージが終了した後、2時間休止した。
反応域を3時間パージしている間に、その液相は、脱ホスゲン化装置を通り、溶媒蒸留を通り、そして精製蒸留へと流れ続けた。3時間のパージの間に、精製蒸留作業を継続した。溶媒蒸留の底部から放出され、120℃の温度で精製蒸留の第一段階に流れた粗イソシアネート溶液は、精製蒸留の加熱スイッチを切らなければならないため、このような程度に、わずか30分後にMCB溶媒で希釈した。この精製蒸留の上部の絶対圧は、粗MDIの低下する濃度とともに、6mbarから200mbarまで変化し、底部温度は220℃から100℃へ降下した。加熱を調節することで、蒸留は終了し、精製蒸留からの底部はMDI製品槽にポンプで送り込まれた。精製蒸留は、溶媒蒸留と一緒にシャットダウンした。
反応域を3時間パージしている間に、その液相は、脱ホスゲン化装置を介し、溶媒蒸留を介し、そして精製蒸留へと流れ続けた。3時間のパージの間に、溶媒クリーニング処置を継続した。溶媒蒸留のシャットダウンに伴い、溶媒蒸留からの気相からさらなる溶媒が凝縮し出されることがなかった。溶媒クリーニングへの放出ポンプを用いたレザーバーを介した取入口は閉鎖され、放出ポンプのスイッチは切られ、溶媒クリーニングの循環ポンプのスイッチは切られ、溶媒クリーニングの蒸発装置の加熱は閉鎖された。
反応域、脱ホスゲン化装置から発生する蒸気および溶媒洗浄からの凝縮蒸気が存在している限り、同様にホスゲン吸収も流れ続ける。反応域、脱ホスゲン化装置および溶媒洗浄のシャットダウン後、同様にホスゲン吸収を停止させることができる。反応域および脱ホスゲン化装置からホスゲン吸収装置への気相の取入口は、開いたままであった。溶媒洗浄が稼働するや否や、そこからの蒸留液はホスゲン吸収装置へと流れた。したがってホスゲン吸収装置から塩化水素吸収へのオフガス経路は、オフガス分解プロセスのプラントが作動している限り、開いたままであった。ホスゲン吸収装置の圧力は、シャットダウン相全体にわたって絶対圧1.6barで一定に維持され、温度は0℃で一定に維持された。オフガスの洗浄のために、ホスゲン吸収の上部に適用されたMCB(−17℃)はシャットダウンされた。ホスゲン吸収の冷却は溶媒クリーニングのシャットダウンの1時間後にシャットダウンされた。次にホスゲン吸収が休止し、外気温度まで暖まった。
ホスゲン吸収が稼働している限り、塩化水素吸収は稼働したままであった。ホスゲン吸収装置、そして、塩化水素吸収へ入り込む、反応域および脱ホスゲン化装置からの塩化水素含有気相は急速に塩化水素を失った。ホスゲン吸収からの気相中の塩化水素ガスは、オフガス分解プロセスからの酸性水および発熱性反応での追加の凝縮水と伴に吸収装置で吸収されて塩酸槽へ流れた。オフガスは、依然としてオフガス分解プロセスに向かった。30分以内に、到達する塩化水素の量が、弱塩酸しか形成されない程度に低下した、これは目的のために提供された弱塩酸槽へと切り替えられた。同時に、塩化水素吸収への凝縮液の量は3.2t/hから1t/hへ、および弱酸は5.4t/hから3t/hへ著しく抑制された。ホスゲン吸収がシャットダウンされるや否や、塩化水素吸収への凝縮液および弱酸の適用が停止した。塩酸槽への経路は閉鎖された。弱塩酸槽への経路は開いたままであった。塩化水素吸収を介したホスゲン吸収装置からの経路は、オフガス分解プロセスを含めて開いたままであった。塩化水素吸収はホスゲン吸収装置の30分後に休止した。
その後、真空システムは、溶媒蒸留および溶媒クリーニング、同様に精製蒸留のための真空ポンプのスイッチを切ることによりシャットダウンした。プラント区域は標準圧力になるまで窒素で通気した。これらの作業は1時間かかった。
真空システムの下流で、ホスゲン吸収装置、ホスゲン凝縮装置および真空システムを稼働するために、MCBを−17℃に冷却する冷凍システム(アンモニア冷凍システム)のスイッチを切った。この作業は30分かかった。
その後、オフガス分解プロセスのシステムは、第一に、ホスゲン吸収から塩化水素吸収まで、次いで塩化水素吸収からオフガス分解プロセスまでのオフガス経路を閉鎖することによりシャットダウンされた。絶対圧980mbarの減圧下で稼働していた活性炭を充填した装置への水の適用を停止した。換気装置のスイッチを切った。ポンプおよびポンプレシーバーを備えてなる水循環をシャットダウンした。これらの作業は1時間かかった。
最後に、熱性オフガスクリーニングの稼働を、プロセスオフガス経路を閉鎖し、天然ガスの火を止め、燃焼排ガス洗浄の洗浄回路をシャットダウンし、そして、最後にオフガス換気装置のスイッチを切ることによって停止させた。この作業は30分かかった。
これでMDIプラント全体が休止した。プラント圧力を大気圧に設定した。すべてのプラント区域の残った排出バルブを開放し、プラントから残留物質を放出した。すべての装置、ポンプおよびパイプラインを空にし、かつパージすることを伴った完全シャットダウンには合計24時間かかった。ホスゲン調製のためのプラント構成要素を、下記に記載のように整備処置のために調製した。
整備処置の手順
ホスゲン凝縮装置内の不具合のある熱交換器を取り換える必要があった。上記のように、ホスゲン生成は、反応域へのアミン供給が閉鎖されてから15分間休止していた。上記のように、ホスゲン調製の下流に続くホスゲン液化装置のシェルアンドチューブ熱交換器内のホスゲン凝縮は、自動的にシャットダウンした。一旦MDIプラントが休止すると、シェルアンドチューブ熱交換器は製品側の入口および出口で閉鎖された。MCB溶媒を接続し、そこで装置を3時間パージした。続いて、MCBを窒素で2時間吹き出した。同様にシェルアンドチューブ熱交換器を冷却剤側の入口および出口で同時に閉鎖した。MCB冷却剤は、窒素で完全に吹き出した。その後、シェルアンドチューブ熱交換器を取り換えた。シェルアンドチューブ熱交換器を取り込んだ後、窒素の漏れがないかシステムをテストした。この目的に必要な時間は8時間であった。
不具合の熱交換器の取り換えには合計13時間かかり、プラント全体は37時間後に運転の準備が整った。現代の自動化した製造プラントでは、熱交換器の取り換えの準備に必要な人員数で重要な役割(即ち、プラントを部分的に空にすること、入口および出口を備えた不具合のある熱交換器を清掃するためのパージ導管を取り付けること)を行っていた。この場合、追加して製造労働者1人が必要である。パイプラインの分解および組み立てならびに熱交換器の取り換えのための労働者も同様に必要である。
MDIプラントの再開手順:
ホスゲン液化装置の修理処置を13時間行った後に、一旦、システムに窒素の漏れが無いことが分かり、かつシェルアンドチューブ熱交換器の製品側および冷却剤側のバルブが開放されると、プラントのスタートアップに向けてホスゲン調製の準備が整った。これで個々のプラント区域を徐々に作動させてMDIプラントの再開を始めることができる。
オフガス分解プロセスプラントのスタートアップ:
第一に、熱性オフガスクリーニング(TAR)を、オフガス換気装置、次いで燃焼排ガスの洗浄回路のスイッチを入れ、次いで天然ガスの火を点火し、そして最後にオフガスプロセス経路を開放することによって運転を始めた。これらの作業は16時間かかった。
その後、オフガス分解プロセスシステムを、第一に、ポンプおよびポンプレシーバーを備えてなる水回路、次いで換気装置のスイッチを入れることによって開始した。その後、絶対圧980mbarの減圧下で運転している活性炭を充填した装置へ水を適用し始めた。最後に、塩化水素吸収からオフガス分解プロセスへ、およびホスゲン吸収から塩化水素吸収へのオフガス経路を開放した。これらの作業は2時間かかった。
冷却システムおよび補助システムのスタートアップ:
補助溶媒システムの回路の運転は、第一に、異なる温度(冷たい:−17℃、やや冷たい:20℃〜30℃、温かい:50℃)の3つの補助溶媒システムの様々な熱交換器の温度を制御する循環ポンプをスタートアップさせることにより、開始した。その後、ホスゲン吸収装置、ホスゲン液化装置、溶媒蒸留および真空システムの熱交換器の運転を行うために、MCBを−17℃に冷却する冷蔵システム(アンモニア冷蔵システム)をスタートアップさせた。終わりに、真空ポンプのスイッチを入れることにより真空生成の運転を開始した。これらの作業は4時間かかった。
溶媒蒸留のスタートアップ:
蒸留カラムに50%のレベルまでMCB溶媒を充填し、循環ポンプを用いた蒸発装置を通るMCBの循環するポンプによる送出しの運転を開始した。真空経路を開放し、蒸発装置を加熱した。溶媒の蒸留が開始されると、第一溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、絶対圧800mbarに達し、123℃の底部温度が確立された。塔頂でMCBは、ガス状で引き出され、空気冷却器中で凝縮させた。後の段階で、凝縮システムへイソシアネートが混入する可能性を一切防止するために、この凝縮した溶媒2.5t/hを、洗浄カラムへ噴霧した。凝縮溶媒の残留量は溶媒クリーニング用のレザーバーへ流れた。第一蒸留カラムからの液相はカラム底部から放出され、第二蒸留カラムへ流れた。真空経路は開放され、蒸発装置を加熱した。この溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、絶対圧80mbarおよび底部温度60℃に達し、ここでMCB溶媒が沸騰し始めた。塔頂でMCBは、ガス状で引き出され、このMCBガス流は凝縮されて、第一蒸留カラムの底部へ再循環した。溶媒蒸留をさらに行うためには、溶媒クリーニングをスタートアップさせる必要があった。これがスタートアップされるや否や、溶媒が溶媒槽へ流れた。反応域および脱ホスゲン化装置の加熱のスタートアップに伴い、溶媒は、槽から反応域および脱ホスゲン化装置を介して、溶媒蒸留に流れた。その後、溶媒蒸留の運転準備が整い、溶媒クリーニング、溶媒槽、反応域および脱ホスゲン化装置を介して循環して流れた。この作業は8時間かかった。反応域のホスゲン化が開始されるや否や、粗MDIが形成され、これは脱ホスゲン化装置を介して溶媒蒸留に到達した。粗MDIが到達した際に、MCB溶媒は塔頂で蒸気として除去され、かつ溶媒蒸留の底部からの溶媒を大部分取り除いた粗MDIは、精製蒸留にポンプで送り込まれた。第一溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、500mbarに設定され、閉回路制御により145℃の底部温度が確立された。第二溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、閉回路制御によって70mbarに設定され、150℃の底部温度が確立された。
溶媒クリーニングのスタートアップ:
溶媒蒸留のスタートアップが行われることで、溶媒蒸留からの気相から溶媒を凝縮し出した。真空経路を開放した。運転を開始した放出ポンプを用いたレザーバーを介した溶媒洗浄への取入口を開放した。溶媒クリーニングの循環ポンプをスタートアップさせ、溶媒洗浄の蒸発装置の加熱を開放した。絶対圧500mbarおよび温度107℃で、蒸気が生成され、ホスゲン吸収へ凝縮した形態で供給され、これは、ホスゲン吸収が、それらの洗浄カラムに適用されたこれら凝縮蒸気を理由に開始されたが、まだ立ち上がって(run up)いないことを意味する。溶媒クリーニングからのホスゲンを含まない底部は溶媒槽にポンプで送り込まれた。これらの作業は4時間かかった。
ホスゲン吸収のスタートアップ:
溶媒クリーニングから凝縮した蒸気が到達するや否や、反応域のスタートアップで発生する熱い蒸気に備えるために、補助溶媒システム(冷たいシステムおよびやや冷たいシステム)のバルブを開放した。オフガスの洗浄のためのホスゲン吸収の上部に適用した、冷却されたMCBをスタートアップさせた。ホスゲン吸収からの出力は、ホスゲン溶解槽に切り替えた。続いて、ホスゲン溶解槽から反応域への経路を開放した。これで、ホスゲン吸収は、反応域および脱ホスゲン化装置からの蒸気をも受け入れる準備が整った。ホスゲン化の開始に伴い、塩化水素が到達し、これは解放されたオフガス経路を介して塩化水素吸収へと進み、導かれた。過剰ホスゲンを凝縮し、洗浄し出し、凝縮した溶媒と共にホスゲン溶解槽へ流れた。ホスゲン吸収装置の圧力は、スタートアップ相全体にわたって絶対圧1.6barで一定に維持され、温度は0℃に低下した。
ホスゲン調製のスタートアップ:
ホスゲンプラントは、一酸化炭素および塩素を1分間遅らせて一酸化炭素で充填した混合管および塩素混合管へ流すことによってスタートアップさせた。45分(そして塩素については相応して44分間のみ)のスタートアップ時間tの間に混合管に導入された2つの供給材料の量は、一酸化炭素については0m(STP)/hから545m(STP)/hに、塩素については0m(STP)/hから455m(STP)/hまで一定に上昇した。45分後、ホスゲン中9%の一酸化炭素含有量が見つかった。混合管中の温度は18℃であり、圧力は絶対圧1.8barに直ちに調節された。一酸化炭素、および時間差での塩素と一酸化炭素からなる混合ガスは、18℃であるシェルアンドチューブホスゲン発生装置の内部に流入した。ホスゲンを得るための反応は直ちに開始し、それは高度に発熱性であった。反応の熱を蒸発による水冷却を用いた水循環を介して除去した。5分後の発生装置の出口ライン中のホスゲンの温度は、55℃であって、圧力は絶対圧1.57barであった。このように調製したホスゲンは、一般調製条件で記載したように、ホスゲン液化装置中で凝縮され、ホスゲン溶解槽で回収した。熱交換器がMCBで−17℃に冷却された際に、ホスゲン液化装置の運転開始の準備が整い、液化装置のオフガス流は−17℃でMCBで洗浄した。45分後、これらの流量は、塩素については810m(STP)/hおよび一酸化炭素については955m(STP)/hの反応物流量に増加した。これでホスゲン調製が作動し、ホスゲン溶解槽中のホスゲン濃度は6時間以内に35%ホスゲン溶液に徐々に濃縮した。
反応域のホスゲン化のスタートアップ:
ホスゲン化塔をオーバーフローの高さまで溶媒で充填し、熱担体を用いて、ホスゲン化塔は105℃まで既に加熱されていた。ホスゲン溶液濃度25パーセントに到達するや否や、反応域へのアミン経路が開放された。アミン濃度は18パーセントであった。スタートアップの間、MDAに対して化学量論的に過剰なホスゲンが140パーセントで確立された。反応域は、銘板投入量の15%の投入量で運転を開始した。粗MDIと同様に、反応は、直ちに塩化水素を形成し、それは過剰ホスゲンおよび一部の溶媒と一緒に、ホスゲン吸収装置へのガス経路をとった。1時間後、MDA溶液供給は銘板投入量の25%の投入量に増加し、これは生産高1.35t/h(MDI)に相当するものであった。精製蒸留が製造槽への規格適合最終製品を放出する場合にのみ、2つの流量はMDIの銘板投入量5.4t/hに増加させた。この作業は12時間かかった。反応域が銘板投入量で流れている場合、MDA過剰への化学量論的ホスゲンは100パーセントとして確立された。その後、溶媒中のMDA濃度は28パーセントに調節された。ホスゲン溶液中のホスゲン濃度はこれで35パーセントに達した。
脱ホスゲン化装置のスタートアップ:
脱ホスゲン化装置は、溶媒蒸留からのMCB溶媒と共に、反応域を介して溶媒蒸留および溶媒洗浄へ循環していた。最初の粗MDI、溶媒およびホスゲンが、反応域のホスゲン化塔のオーバーフローから到達するや否や、ホスゲン化塔を、絶対圧1.6barで脱ホスゲン化底部にて目標温度の157℃に立ち上げ、このように運転を開始させた。ホスゲン吸収装置への蒸気経路はその間中開いていた。ガス経路を介してホスゲンおよび微量の溶媒は脱ホスゲン化装置を出て、脱ホスゲン化した粗MDIは溶媒蒸留にポンプで送り込まれた。
塩化水素吸収のスタートアップ:
ホスゲン吸収装置から来てオフガス分解プロセスに向かうオフガス経路を開放した。第一に、塩化水素吸収への凝縮液および弱酸の適用をスタートアップした。塩酸槽への経路は閉じている。弱塩酸槽への経路は開いたままであった。ホスゲン化が開始した後に、凝縮液および弱塩酸槽からの弱塩酸の閉回路制御によって最初の塩化水素がホスゲン吸収装置を介して塩化水素吸収へ通り始めるや否や、塩化水素吸収からの出力での塩酸濃度は、31パーセントに調節された。塩酸槽への塩酸の経路は開かれ、弱塩酸槽への経路は閉鎖された。これで、塩化水素吸収の運転が開始した。この作業は2時間かかり、ホスゲン化の作動と並行して行われた。
精製蒸留のスタートアップ:
第二溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧が、閉回路制御によって70mbarで設定され、底部温度が120℃に到達するや否や、この第二溶媒蒸留カラムからの底部は精製蒸留の取入口に切り替えられた。精製蒸留の第一カラムで60パーセントのレベルにて循環ポンプの運転を開始し、蒸発装置を用いて粗MDIをさらに加熱した。絶対圧6barの減圧下で、かつ底部温度220℃にて、粗イソシアネートから微量の溶媒およびフェニルイソシアネートを除去した。精製蒸留の第一カラムからの底部は精製蒸留の第二カラムに流れた。ここでもまた、循環ポンプの運転を開始し、蒸発装置を用いて粗MDIをさらに加熱した。第二カラムでは、絶対圧6mbarおよび底部温度220℃で、カラム底部で引き出されるポリマーMDIからモノマーMDIをカラム上部を介して分離した。ポリマー底部生成物は、MDI製品槽へとポンプで送り込まれた。カラム上部で得たモノマーMDIは、さらなるカラムで所望の粗製の異性体へ分離されることで、次いでそれぞれの製品槽に流れた。
MDIプラントはこれで銘板投入量の25%で運転していた。銘板投入量へ製造プラントを立ち上げるには、これは現代の製造プラントでは自動化されているが、さらに6時間かかった。製造プラントを減少した投入量でスタートアップを行うことが絶対的に必要であり、それは、そうしなければ、ホスゲン化反応、溶媒蒸留、溶媒クリーニングおよび精製蒸留のために必要とされる温度プロファイルが十分にすぐに利用できないためである。これは、不完全な反応、副産物の増加および製品の不適当なワークアップにつながるだろう。さらに、時間の点では、ホスゲン化反応が始まる際にホスゲンが利用可能であるようにホスゲン調製のプラント構成要素をスタートアップさせることが重要である。当該ホスゲン調製が同様に他のユーザーを供給する場合、このプラントの投入量は単に良好な時間で立ち上げればよい。
必要とするエネルギーおよび補助物の評価ならびに清掃処置を含むプラントの停止およびスタートアップにかかった時間:
処置にかかった総時間は81時間であった。十分な人員を利用可能であり、かつ技術的困難性が生じなければ、これは当てはまる。修理処置自体にかかった時間は13時間であった。シャットダウンには、24時間必要であった。スタートアップはさらに44時間かかった。したがって、MDIの生産量は合計437.4トン失われた。
実施例2(本発明):修理処置に影響されないプラント区域の循環モードでのMDIプラントの一時シャットダウン、修理処置およびMDIプラントの再開
ホスゲン製造のホスゲン液化での不具合のある熱交換器を取り換えるためにプラントの一時シャットダウンを行った。この目的のために、ホスゲン製造を完全に停止し、反応域、脱ホスゲン化装置、溶媒蒸留、溶媒クリーニング、精製蒸留、塩化水素吸収およびオフガス分解プロセスなどの他のプラント区域を循環モードにした。修理処置中に、エネルギー源のスイッチはホスゲン製造の領域でのみ切った。真空システムは運転し続けたままであった。修理作業後、プラントを再びスタートアップさせ、ここでは単にホスゲン調製で取り換えた熱交換器を不活性にし、それを冷却媒体で充填することが必要なだけであった。
ホスゲン調製の完全停止および残るMDIプラントのプラント区域の循環モードへの調節のための手順:
例1に記載のように、ホスゲン調製をシャットダウンした。同時に、MDIのプラントの循環モードへの調節は、反応域の混合装置へのMDAの入力流のシャットダウンで開始した。この目的のために、反応域へのMDA供給を停止し、MDAリザーバー槽からのMDA経路を10分間MCBでパージしてMDAを除去した。ホスゲン化プラントの反応域は、ホスゲン化塔中に依然として存在しているMDAを反応で消費しながらホスゲン溶液でパージして粗MDIを得た。これで粗MDI溶液は希釈した。反応の熱はMDA供給の停止後に低減した。ホスゲン化反応器の温度は工業的加熱装置を用いて110℃に維持した。ホスゲン溶解槽からのホスゲン溶液は、記載したように、さらに希釈されているのであるが、反応域を流れて、脱ホスゲン化装置、ホスゲン吸収装置およびホスゲン溶解槽を介して反応域の混合装置に戻る形で循環モードが確立された。反応域の圧力は循環モード中、1.4bar(絶対圧)に維持された。
反応域のホスゲン化が、MDA供給の停止で終了するや否や、脱ホスゲン化装置は上記のように、反応域およびホスゲン吸収装置と共に循環モードになった。循環モード中に、反応域からの液相は脱ホスゲン化装置を流れ続け、この液相は溶媒蒸留に流れ、この気相はホスゲン吸収に切り替えられた。この目的のために、脱ホスゲン化装置は底部温度150℃を維持して、蒸気で加熱し続けた。脱ホスゲン化装置中の粗MDIの濃度は低下した。
反応域でのホスゲン化がMDA供給の停止で終了するや否や、ホスゲン吸収装置は、上記のように、反応域および脱ホスゲン化装置と共に循環モードになった。反応域および脱ホスゲン化装置からのホスゲン吸収装置への気相の取入口は、開いたままであった。溶媒クリーニングが依然として運転中であったために、そこからの蒸留液はホスゲン吸収装置に同様に流れた。ホスゲン吸収装置から塩化水素吸収へのオフガスの経路は、同様に開いたままであった。ホスゲン吸収装置の圧力は、循環モード全体にわたり絶対圧1.6barで一定に維持され、温度は0℃で一定に維持された。オフガスの洗浄のためのホスゲン吸収の上部に適用されたMCB(−17℃)は、1時間当たり15トンから1時間当たり4トンに低減した。ホスゲン吸収の冷却の運転は継続していた。
したがって、混合装置へのMDA供給のシャットダウンを行うことで、反応域の第一循環モードは、ガス状でホスゲン化塔からホスゲン吸収装置へ、液状でホスゲン化塔から脱ホスゲン化装置へ、およびガス状で脱ホスゲン化装置からホスゲン吸収まで、そして、液状でホスゲン溶解槽を介してMDIプラントの反応域の混合装置に戻る形で、確立された。
第二循環モードは、溶媒クリーニング、溶媒槽を介して、反応域を介して脱ホスゲン化装置に戻る形で、溶媒蒸留への脱ホスゲン化装置の底部の取入口から反応域での混合装置へのMDAの供給を停止した後に確立された。
溶媒蒸留は、依然として循環モードで加熱された。脱ホスゲン化カラムの底部から放出され、150℃の温度で第一蒸留段階に流れた粗イソシアネート溶液は、MCB溶媒が到達するまでのみ循環モードの間に希釈された。この溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、粗MDい濃度の増加と共に、600mbarから800mbarまで変化し、底部温度は150℃から120℃まで降下した。MCBは、塔頂でガス状にて引き出され、空気冷却器中で凝縮された。凝縮システムへのイソシアネートの混入の可能性を最初から一切防止するために、この凝縮した溶媒の2.5t/hを洗浄カラムへ噴霧した。残留している凝縮された溶媒は量が減り、放出ポンプを用いて、レシーバーを介して溶媒クリーニング作業へとポンプで送り込まれた。ごくわずかに粗MDIを含有する液相はカラム底部から放出され、第二蒸留カラムへ流れた。この第二溶媒蒸留カラムの上部の絶対圧は、底部温度110℃で200mbarであった。MCBは、塔頂でガス状で引き出され、このMCBガス流は凝縮されて第一蒸留カラムの底部に再循環した。第二溶媒蒸留カラムからの底部は、循環モード中に依然として放出されていた。
溶媒洗浄は、依然として循環モードで加熱されていた。溶媒蒸留からの気相から溶媒はまだ凝縮し出されていなかった。放出ポンプを用いた、レザーバーを介した溶媒クリーニングへの取入口は、開いたままであっり、溶媒クリーニングの放出ポンプおよび循環ポンプの運転は維持されていて、溶媒クリーニングの蒸発装置の加熱は維持された。溶媒クリーニングの運転が開始されるや否や、そこからの蒸留液はホスゲン吸収装置に流れた。不活性MCB溶媒からなる溶媒洗浄からの底部は、凝縮されて溶媒槽へ流れた。
この第二循環モードの運転は、溶媒を溶媒槽から反応域へ、そして脱ホスゲン化装置へ、そして溶媒蒸留の取入口へ戻る形で流すことで、開始された。
したがって、混合装置へのMDA供給のシャットダウンで、反応域の第二循環モードは、液状でホスゲン化塔から脱ホスゲン化装置へ、液状で脱ホスゲン化装置から溶媒蒸留へ、そして、塔頂からガス状で、次いで凝縮状で、溶媒クリーニングへ、そして液相から溶媒槽へ、そして、MDIプラントの反応域の混合装置へ戻る形で、確立された。
第三循環モードは、溶媒蒸留の第二蒸留カラムからの底部で確立された。この目的のために、これらの底部は低温で入力として、反応域へのMDA流の停止から約30分後に加熱スイッチを粗MDIの非存在下で切る向流の蒸発装置を介してポリマー除去(2410)へポンプで送り込まれた。精製蒸留の加熱も同様にシャットダウンされた。主としてMCB溶媒および粗MDIの混合物からなる精製蒸留からの底部は、粗MDIの貯蔵槽(図示せず)にポンプで送り込まれた。粗MDIの貯蔵槽から、低度のMDIを含有するMCB溶媒は、溶媒蒸留の第一蒸留カラム(2200)の取入口にポンプで戻された。このように第三循環モードが確立された。
ホスゲン吸収装置の気相から、塩化水素吸収へ、そして気相を介してTARを含むオフガス分解プロセスへ進むオフガス経路は開放された。第四循環モードは、塩化水素吸収からの出力を塩酸槽から弱塩酸槽へ切り替えることにより確立された。それから弱塩酸は、塩化水素吸収のために吸収装置の上部に戻された。
オフガス分解プロセスの最後に残るプラント構成要素は循環モードに切り替える必要はなく、その理由としてはその正常運転が既に循環モードであるためである。上記のように、ホスゲン吸収装置の気相から塩化水素吸収へ、そして気相を介してTARを含むオフガス分解プロセスへ進むオフガス経路のプロセスが開放された。正常運転とは、第一に、熱性排気ガスクリーニング(TAR)が運転中であって、オフガス換気装置および燃焼排ガス洗浄の洗浄回路が作動していて、天然ガスの火が点火していて、第二に、オフガス分解システムのプロセスが運転中であって、ポンプおよびポンプレシーバーを備えてなる水回路および換気装置が作動していて、活性炭素で充填された装置への水の適用が絶対圧980mbarの減圧下で行われていることを意味する。
正常運転との唯一の異なる点は、オフガス分解プロセスのための活性炭で充填された装置および弱塩酸槽へのその出力に水を連続的に適用した結果充填された弱塩酸槽が水処理プラントに放出されるということである。
シャットダウンされたホスゲン調製を除き、MDIプラント全体は、これで循環モードで作動していた。装置、ポンプおよびパイプラインをパージすることや空にすることを含まない修理処置のための準備(反応域、脱ホスゲン化装置、溶媒蒸留、溶媒クリーニング、精製蒸留、塩化水素吸収およびオフガス分解装置プロセス(process offgas destroyer)ならびにホスゲン調製のシャットダウンの循環モードの確立)には、合計15分かかった。
修理処置の手順:例1に記載のように修理処置を行った。
プラント再開のための準備
ほとんどすべてのプラント区域が既に循環モードであったので、プラントを再開するための準備は最小限であった。例1に記載のように、単に修理後にホスゲン調製を準備し、次に、それの運転を開始させることが必要なだけである。
プラントの再開
一旦ホスゲン調製の運転が行われると、反応域のホスゲン溶解槽中にホスゲンが到達した。ホスゲン溶液濃度が25パーセントに達するや否や、これは45分後の場合であるが、反応域へのアミン経路が開放され、例1に記載のように、ホスゲン化がスタートアップされた。他のプラント構成要素のスタートアップも、例1(比較例)に記載のように、循環モードから同様に行なわれた。最初の塩酸が塩化水素吸収での塩化水素から形成されるや否や、弱塩酸槽から水処理プラントへの出力の放出は終了し、塩化水素吸収の吸収装置の上部へ切り替えられた。新鮮な粗MDIがカラム2410(ポリマー除去)の底部で得られるや否や、カラムの加熱の運転を開始し、かつ、底部から溶媒が除去されるや否や、粗PMDI貯蔵槽(図5の2420)からの底部は、MDI貯蔵槽2430に切り替えられた。循環モードの間、カラム(2400)には、2410)カラムから引き出された蒸留液を介した供給がそれ以上なかったが、貯蔵槽(図示せず)から蒸留の形で流れ続けた。新鮮なMMDI(カラム2410からの引き出された蒸留液)が、再開でカラム(2400)のに到達した際に蒸留は目標投入量へ戻った。
例1に記載のように、MDIプラントはこれで銘板投入量の25%で作動していた。製造プラントを銘板投入量まで作動させるには、現代の製造プラントでは自動化されているが、同様にさらに2時間を要した。
全運転(停止、処置の実行およびスタートアップ)にかかった時間は、16時間であった。修理処置自体にかかった時間は13時間であった。シャットダウンには15分必要であった。スタートアップには2時間45分かかった。
したがって、MDI生産量の損失は合計86.4トンであった。
したがって、1日当たり129.6トンの銘板投入量では、例1(比較例)と比較してMDIを351トン余分に製造した。
結論:循環モードでの本発明の実施例2では、パーセンテージの観点から、例1(比較例)のプラントの完全シャットダウンの場合より、一次エネルギー(蒸気および電力)は64%少なく、消費窒素は80%少なかった。さらに、全体の運転(停止、処置およびスタートアップ)にかかった時間がより短かったためにMDIを300トンを超えて製造することが可能であったことから、プラントの大幅に改善した生産性が見出された。

Claims (15)

  1. イソシアネート(1)を製造する方法であって、
    I)以下:
    I.6)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
    I.7)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
    I.8)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
    I.9)アミン(2)またはアミン溶液(20)を、ホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
    I.10)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、該混合装置の下流に設置した反応空間(1200)、
    を含む反応域(1000)中、液相中でアミン(2)をホスゲン(3)と反応させる工程であって、
    ここで、該アミン(2)が、好ましくはアミン溶液(20)の形態で、装置1020から質量流量mで、かつ
    該ホスゲン(3)が、好ましくはホスゲン溶液(30)の形態で、装置1030から質量流量mで、かつ
    場合により溶媒(4)が装置1040から質量流量mで、
    混合装置1100中に導入され、その中で混合され、かつ
    得られた混合物が、下流の反応空間で変換されて、かつ
    粗イソシアネートおよび溶媒を含んでなる液体流(60)とホスゲンおよび塩化水素を含んでなる気体流(70)とに分離される、工程;
    II)工程I)からの液体流(60)を、蒸留装置(2100)で、溶媒および粗イソシアネートを含んでなる液体流(80)とホスゲンおよび塩化水素を含んでなる気体流(90)とに分離する工程;
    III)液体流(80)を、蒸留装置(2200)で、溶媒を含んでなる気体流(110)と粗イソシアネートを含んでなる液体流(100)とに分離する工程;
    IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、蒸留装置(2300)で、溶媒を含んでなる液体流(120)とホスゲンを含んでなる気体流(130)とに分離する工程;
    V)液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得る工程であって、結果として蒸留装置(2400)で、二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得て、場合により、流(141)としてポリマーイソシアネート画分を、上流のポリマー除去用装置(2410)で除去することを含んでなる工程;
    VI)吸収装置(2500)で、溶媒(4)中で、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、溶媒およびホスゲンを含んでなる液体流(160)ならびに塩化水素を含んでなる気体流(170)を得る工程;
    VII)場合により、そして好ましくは、さらなる吸収装置(2600)で、水または希釈塩化水素中で、気体流(170)を吸収させる工程;
    VIII)場合により、そして好ましくは、オフガスクリーニングのための装置(3000)で、少なくともVII)からのオフガス流、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流をクリーニングする工程;
    IX)場合により、そして好ましくは、ホスゲンを提供するための装置(1030)に接続させたホスゲン生成装置(4000)で一酸化炭素と塩素からホスゲン(3)を調製する工程
    を含んでなり、ここで、工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンでは、質流量mがゼロに低減され、かつシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域で、このシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域からの出力流が、
    (i)各プラント区域に再循環されるか、または
    (ii)上流または下流のプラント区域に導入され、そして、場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して、元のプラント区域に再循環される、方法。
  2. 工程(IX)を含んでなる、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンで、特に工程(IX)からのホスゲン生成装置(4000)のシャットダウンで、反応空間(1200)から、または存在する場合は分離装置(1210)からの気体出力流が、吸収装置2500の入力流に使用され、ここで該吸収装置2500からの液体出力流が、装置1030および1100を介して反応空間(1200)へ導かれて、そして存在する場合に分離装置(1210)へと導かれる、請求項1または2、特に請求項2に記載の方法。
  4. 工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンで、特に工程(IX)からのホスゲン生成装置(4000)のシャットダウンで、反応空間(1200)から、または存在する場合は分離装置(1210)からの液体出力流が、蒸留装置2100の入力流に使用され、ここで該蒸留装置2100からの気体出力流が、吸収装置2500の入力流に使用され、ここで該吸収装置2500からの液体出力流が、装置1030および1100を介して反応空間(1200)へ導かれて、そして存在する場合に分離装置(1210)へと導かれる、請求項1〜3のいずれか一項、特に請求項2または3に記載の方法。
  5. 工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンで、特に工程(IX)からのホスゲン生成装置(4000)のシャットダウンで、反応空間(1200)から、または存在する場合は分離装置(1210)からの液体出力流が、蒸留装置2100の入力流に使用され、ここで該蒸留装置2100からの液体出力流が、蒸留装置2200の入力流として使用され、該蒸留装置2200からの気体出力流が、場合により凝縮装置2310での凝縮後に、蒸留装置2300の入力流として使用され、該蒸留装置2300からの液体出力流が、装置1040、1020および1100を介して反応空間(1200)へ導かれて、そして存在する場合に分離装置(1210)へと導かれる、請求項1〜4のいずれか一項、特に請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. ポリマー除去用の装置(2410)が存在し、かつ工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンで、特に工程(IX)からのホスゲン生成装置(4000)のシャットダウンで、該ポリマー除去用の装置(2410)からの底部出力流が、場合により貯蔵槽(2420)を介して、蒸留装置2200の入力流として使用され、ここで該蒸留装置2200からの液体出力流が、該ポリマー除去用の装置2410へ再循環する、請求項1〜5のいずれか一項、特に請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程(VII)が実施され、かつ工程(I)〜(IX)での1つ以上のプラント区域(それらが装備されている限り)でのシャットダウンで、特に工程(IX)からのホスゲン生成装置(4000)のシャットダウンで、吸収装置2600からの液体出力流が、場合により貯蔵槽(2620)を介して、該吸収装置2600へ再循環する、請求項1〜6のいずれか一項、特に請求項2〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記アミン(2)が、メチレンジフェニルジアミン、ポリメチレンポリフェニレンポリアミン、メチレンジフェニルジアミンとポリメチレンポリフェニレンポリアミンとの混合物、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミンおよびナフチルジアミンからなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 液相中でイソシアネート(1)を調製するためのプラント(10000)であって、以下のプラント区域:
    I)以下:
    I.6)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
    I.7)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
    I.8)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
    I.9)アミン(2)またはアミン溶液(20)をホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
    I.10)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、ホスゲン化を行うための、該混合装置の下流に設置した反応空間(1200)であって、該反応空間または該分離装置が、場合により液体流(60)と気体流(70)用の放流管を備えてなるものである、反応空間(1200)
    を含む、反応域(1000);
    II)液体流(60)を、液体流(80)と気体流(90)とに分離するための蒸留装置(2100);
    III)液体流(80)を、気体流(110)と液体流(100)とに分離するための蒸留装置(2200);
    IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、液体流(120)と気体流(130)とに分離するための蒸留装置(2300);
    V)場合により、ポリマーイソシアネート画分(141)を除去するための上流のポリマー除去用装置(2410)を含んでなる、結果として二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得る、液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得るための蒸留装置(2400);
    VI)溶媒中に、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、液体流(160)および気体流(170)を得るための装置(2500);
    VII)場合により(そして好ましくは)水中で、気体流(170)を吸収させるための装置(2600);
    VIII)場合により(そして好ましくは)少なくともVII)からのオフガス流のワークアップ、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流のワークアップのために構成したオフガス流ワークアップのための装置(3000);
    IX)場合により(そして好ましくは)装置(1030)に接続したホスゲンを調製するための装置(4000)
    を含んでなり、ここで、プラント(10000)が、プラント区域I)〜IX)(それらが存在している限り)の1つ以上のプラント区域でのシャットダウンで、
    質流量mがゼロに低減され、かつシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域で、このシャットダウンしていない少なくとも1つのプラント区域からの出力流が、
    (i)各プラント区域に再循環させることができるか、または
    (ii)上流または下流のプラント区域に導入させ、そして、場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して、元のプラント区域に再循環させることができるように構成されている、プラント(10000)。
  10. 前記質流量mのゼロへの低減および/またはプラント区域I)〜IX)(それらが存在している限り)の1つ以上のプラント区域でのシャットダウンで、シャットダウンされていない少なくとも1つのプラント区域からの出力流の
    (i)各プラント区域への、または
    (ii)上流または下流のプラント区域に導入し、そして、場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介した、元のプラント区域への再循環が、プロセス制御装置を用いて実行される、請求項9に記載のプラント(10000)。
  11. 液相中でイソシアネートを調製するためのプラントを運転する方法であって、該プラントが以下のプラント区域:
    I)以下:
    I.6)アミン(2)を、好ましくは溶媒(4)中のアミン溶液(20)の形態で、提供する装置(1020)、
    I.7)ホスゲン(3)を、好ましくは溶媒(4)中のホスゲン溶液(30)の形態で、提供する装置(1030)、
    I.8)溶媒(4)を提供する装置(1040)、
    I.9)アミン(2)またはアミン溶液(20)をホスゲン(3)またはホスゲン溶液(20)および場合によりさらなる溶媒(4)と混合するための混合装置(1100)、
    I.10)場合により下流に接続させた分離装置(1210)付きの、ホスゲン化を行うための、該混合装置の下流に設置した反応空間(1200)であって、該反応空間または該分離装置が、場合により液体流(60)と気体流(70)用の放流管を備えてなるものである、反応空間(1200)
    を含む反応域(1000);
    II)液体流(60)を、液体流(80)と気体流(90)とに分離するための蒸留装置(2100);
    III)液体流(80)を、気体流(110)と液体流(100)とに分離するための蒸留装置(2200);
    IV)気体流(110)を、好ましくは凝縮装置(2310)中で液化した後に、液体流(120)と気体流(130)とに分離するための蒸留装置(2300);
    V)場合により、ポリマーイソシアネート画分(141)を除去するための上流のポリマー除去用装置(2410)を含んでなる、結果として二次成分および場合により溶媒を含んでなる気体流(150)を得る、液体流(100)から液体イソシアネート流(140)を得るための蒸留装置(2400);
    VI)溶媒中に、気体流(70)、(90)および(130)を吸収させて、液体流(160)および気体流(170)を得るための装置(2500);
    VII)場合により(そして好ましくは)水中で、気体流(170)を吸収させるための装置(2600);
    VIII)場合により(そして好ましくは)少なくともVII)からのオフガス流のワークアップ、好ましくは存在する全てのプラント区域からのオフガス流のワークアップのために構成したオフガス流ワークアップのための装置(3000);
    IX)場合により(そして好ましくは)装置(1030)に接続したホスゲンを調製するための装置(4000)
    を含んでなるものであり、ここで、
    製造中止の場合には、以下の工程:
    (i)混合装置1100へのアミン(2)の供給を停止する工程;
    (ii)存在する場合、ホスゲンを調製するための装置(4000)を切り替える工程;
    (iii)混合装置(1100)へのホスゲン供給を、通常運転でのホスゲン供給の好ましくは10%〜50%の値に低下させる工程;
    (iv)好ましくは装置1020および1030への溶媒の供給を低下させることによって、混合装置(1100)への溶媒供給を、通常運転での溶媒供給の好ましくは10%〜50%の値に低下させる工程;
    (v)少なくとも1つのプラント区域を、それぞれのプラント区域からの出力流が:
    (v)(i)それぞれのプラント区域へ再循環するか、または
    (v)(ii)上流または下流であるプラント区域へ導かれ、そして場合によりシャットダウンされていないさらなるプラント区域を介して元のプラント区域へ再循環するように運転する工程
    が行われる、方法。
  12. 以下の工程:
    (vi)少なくとも1つのプラント区域をシャットダウンする工程;
    (vii)必要に応じて、工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域を開放する工程;
    (viii)工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域で整備、清掃および/または修理の処置を行う工程;
    (ix)必要に応じて、工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域を閉鎖し、場合により不活性化する工程
    が工程(v)の後に行われる、請求項11に記載の方法。
  13. 以下の工程:
    (x)工程(vi)でシャットダウンした少なくとも1つのプラント区域をスタートアップする工程、
    (xi)存在する場合、ホスゲン生成用装置4000をスタートアップする工程、
    (xii)反応域1000(I)の溶媒、ホスゲンおよびアミンの供給を、好ましくはこの順序で開始する工程
    が工程(ix)の後に行われる、請求項12に記載の方法。
  14. 以下の工程:
    (xiii)供給材料または補助物を待つ工程、および、これらが到達するや否や、
    (xiv)反応域1000(I)の溶媒、ホスゲンおよびアミンの供給を、好ましくはこの順序で開始する工程
    が工程(xii)の後に行われる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記アミン(2)が、メチレンジフェニルジアミン、ポリメチレンポリフェニレンポリアミン、メチレンジフェニルジアミンとポリメチレンポリフェニレンポリアミンとの混合物、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミンおよびナフチルジアミンからなる群から選択される、請求項11〜14のいずれか一項に記載の方法。
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