JP2018525393A - 化合物n−(3,5−ジメチルフェニル)−n’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法 - Google Patents

化合物n−(3,5−ジメチルフェニル)−n’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018525393A
JP2018525393A JP2018506997A JP2018506997A JP2018525393A JP 2018525393 A JP2018525393 A JP 2018525393A JP 2018506997 A JP2018506997 A JP 2018506997A JP 2018506997 A JP2018506997 A JP 2018506997A JP 2018525393 A JP2018525393 A JP 2018525393A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
compound
crystalline solid
solid form
dimethylphenyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018506997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6748188B2 (ja
JP2018525393A5 (ja
Inventor
アマト,ホセ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Chemo Research SL
Original Assignee
Chemo Research SL
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Chemo Research SL filed Critical Chemo Research SL
Publication of JP2018525393A publication Critical patent/JP2018525393A/ja
Publication of JP2018525393A5 publication Critical patent/JP2018525393A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6748188B2 publication Critical patent/JP6748188B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C277/00Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C277/02Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups of guanidine from cyanamide, calcium cyanamide or dicyandiamides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C277/00Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C277/08Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups of substituted guanidines
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • A61P35/02Antineoplastic agents specific for leukemia
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C277/00Preparation of guanidine or its derivatives, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C277/06Purification or separation of guanidine
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C279/00Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups
    • C07C279/18Derivatives of guanidine, i.e. compounds containing the group, the singly-bound nitrogen atoms not being part of nitro or nitroso groups having nitrogen atoms of guanidine groups bound to carbon atoms of six-membered aromatic rings
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07BGENERAL METHODS OF ORGANIC CHEMISTRY; APPARATUS THEREFOR
    • C07B2200/00Indexing scheme relating to specific properties of organic compounds
    • C07B2200/13Crystalline forms, e.g. polymorphs

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

本発明は、式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンを調製するための方法であって、式(II)の化合物又は式(II)の化合物の塩と式(II)の化合物との混合物を、式(III)の化合物と極性有機溶媒の存在下で反応させることを含む方法;式(I)の化合物の結晶性固体形態、特に結晶性固体形態A;それらを含む医薬組成物;並びに薬剤としてのそれらの使用、特に、Rho−GTPase細胞タンパク質が介在する病気の治療に関する。

Description

本発明は、式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法に関する。本発明はまた、式(I)の化合物の結晶性固体形態を調製するための方法、特に結晶性固体形態A、及びそれらを含む医薬組成物にも関する。本発明はまた、薬剤として使用するため、特にRho−GTPase細胞タンパク質が介在する疾患の治療のための、式(I)の化合物の結晶性固体形態にも関する。
RhoファミリーGTPaseは、アクチン細胞骨格再構築、遺伝子発現、細胞周期進行、細胞生存、及び他の細胞プロセスを調節するシグナリング経路を制御する分子スイッチである。他の機能の中でも、それらは細胞周期及び細胞分裂の調節に関与し、分泌、エンドサイトーシス、食作用、膜輸送、及びアポトーシスにも関与する。Rhoファミリータンパク質はRasスーパーファミリーの3つの主なブランチのうちの1つを構成する。Rhoタンパク質はRasタンパク質と約30パーセントのアミノ酸同一性を共有する。これまでのところRhoA、Rac1、及びCdc42をはじめとする少なくとも23の哺乳類Rhoファミリータンパク質が特定されている。
腫瘍細胞は、増殖調節解除を提示する以外に、それらの形態学的特徴において改変を示し、そして転移の場合には、組織関門を通過する能力を獲得する。Rho−GTPaseは、細胞形態及び運動性の制御において重要な役割を果たす。Rho−GTPase活性を特異的に阻害することができる化合物は、癌治療における具体的な代替法を提供する。
構造式(I)によって表される化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンは、Rho−GTPase細胞タンパク質の強力且つ選択的な阻害剤である。
Figure 2018525393
特に、式(I)の化合物を使用して、Rho関連Rac1GTPase細胞タンパク質を阻害することができる。従って、Rho関連Rac1GTPase細胞タンパク質の阻害剤としての式(I)の化合物を、哺乳類Rac1細胞タンパク質が介在する疾患を治療するために、特にRac1細胞タンパク質などのRho−GTPase細胞タンパク質が介在する任意の病気の治療のために、使用することができる。
式(I)の化合物の調製及び治療的使用は特許文献1に記載されている。
特許文献1は、本発明の式(I)の化合物に相当する、化合物25(実施例1を参照)の調製方法を開示している。特許文献1で開示されている方法は、当モル量の3,5−ジメチルアニリンクロルヒドレート(chlorhydrate)及びN−(2−トリフルオロメチル)フェニル)シアナミドの無水エタノール中溶液を還流温度で15時間反応させることを含む。式(I)の粗化合物を、カラムクロマトグラフィーによりトリエチルアミンの存在下でヘキサンと酢酸エチルとの混合物を使用して精製した。精製された式(I)の化合物を、127℃の融点を示す白色固体化合物として得た。しかしながら、特許文献1は、式(I)の化合物の結晶性固体形態を調製するための方法を開示していない。更に、極端な反応条件の長時間の使用及びクロマトグラフィー等の非スケール性(non−scaling)精製技術の使用は、その工業的スケールアップをかなり困難にする。
一方、多形性は、固体形態において1つより多い結晶形態と推定されるいくつかの分子の特性である。単一分子は別個の物性を有する様々な結晶形態(「多形」とも呼ばれる)を生じさせる可能性がある。異なる結晶形態の存在及び物性は、X線回折分光法、示差走査熱量測定法、赤外分光法、及び融点等の様々な技術によって測定できる。異なる結晶性固体形態の物性における相違は、バルク固体中の隣接する分子の配向性及び分子間相互作用に起因する。従って、多形は、多形ファミリーの他の形態と比較して、同じ分子式を共有するが、別個の有利及び/又は不利な物性を有する別個の固体である。多形の存在及び物性は予測不可能である。
多形を形成できる医薬組成物の最も重要な物性の一つは、水溶液中の溶解度、特に患者の胃液中の溶解度である。他の重要な特性は、中でも、安定性、バイオアベイラビリティ、調剤の容易性、投与の容易性に関する。ある結晶性固体形態は一種の製剤にとってより適切であり、他の形態は他の異なる製剤に適しているので、例えば結晶性固体形態(即ち多形)等の新しい結晶性固体形態の開発によって、それらを含む製剤処方の特徴の改善が可能になる。加えて、治療指標に応じて、いずれかの製剤処方が好ましい可能性がある。
式(I)形の化合物の結晶性固体形態の特に望ましい改善/利点としては、その製造又は調剤を容易にするための物理化学的特性の改善;吸収及び/又はバイオアベイラビリティを増強すること;より一定な物理化学的特性を有するものを容易に入手可能であること;調剤の際により高い順応性を可能にすること、又は調剤を容易にすること;より良好な分配性(dispensability properties)を有し、従って特に水性生理的環境中に分散させる場合により良好な分散速度を可能にするか、又は吸湿性を低減すること;安定性を改善すること;そして新規投与経路を可能にすることが挙げられる。最も望ましくは、新規結晶性固体形態は、これらの利点の二つ以上、又は更にはほとんどを兼ね備える。
欧州特許第2766342号明細書
従って、より経済的かつより容易に工業化可能な、式(I)の化合物の調製方法、特に、製薬工業での使用、特にRho−GTPase細胞タンパク質が介在する病気の治療に適した式(I)の化合物の新規結晶性固体形態の調製のための方法を開発する必要がある。
本発明者らは、新規な式(I)の化合物の調製方法であって、式(II)のアニリン化合物の塩を、式(III)のシアナミド化合物と温和な温度下で短時間反応させることを含む方法を見出した。該方法は、より容易な産業的スケールアップを可能にする、商業的に入手可能であるか又は容易に調製可能な出発物質の使用を含むので、有利である。
更に、本発明の方法は、再結晶によって容易に精製可能な不純物プロファイルを有する粗形態で式(I)の化合物を得ることを可能にする反応条件下で実施する。特に、本発明の方法は、結晶性固体形態で式(I)の化合物の粗形態(crude)を得ることを可能にする。
さらに、反応媒体からの結晶化によるか、又は特定の条件での再結晶により、結晶性固体形態Aとして得ることができる。化合物(I)の結晶性固体形態Aは製薬工業における使用に適切な物理的及び化学的特性を有するので有利である。
従って、本発明の第1の態様は、式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法であって、極性有機溶媒の存在下、式(II)の化合物塩又は式(II)の化合物の塩と式(II)の化合物との混合物を、式(III)のシアナミド化合物と反応させることを含む。
Figure 2018525393
本発明の第2の態様は、131.5℃の融点を示す、式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aである。
本発明の第3の態様は、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aの有効量を、1以上の薬剤的に許容される賦形剤又は担体と併せて含む医薬組成物である。
本発明の第4の態様は、薬剤として使用するための、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aである。
本発明の第5の態様は、Rho−GTPase細胞タンパク質が介在する病気の治療で使用するための、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aである。
本発明の式(I)の化合物の結晶性固体形態AのDSC曲線を示す。スペクトルは、温度(℃)に対する熱流量(W/g)を表す。 本発明の式(I)の化合物の結晶性固体形態Aの赤外スペクトルを示す。曲線は、波数値(cm−1)に対する透過率(T)を表す。 当該技術分野で公知の式(I)の化合物の比較結晶性固体形態のDSC曲線を示す。スペクトルは、温度(℃)に対する熱流量(W/g)を表す。 当該技術分野で公知の式(I)の化合物の比較結晶性固体形態の赤外スペクトルを示す。曲線は、波数値(cm−1)に対する透過率(T)を表す。
発明の詳細な説明
本願の明細書中で使用する全ての用語は、特に別段の記載がない限り、当該技術分野で知られているようなそれらの通常の意味で理解すべきである。本願で用いられる場合、ある用語についての他のより具体的な定義は、以下で記載するとおりであり、明確に別に記載された定義がより広い定義を提供するのでない限り、本明細書及び特許請求の範囲全体にわたって一貫して適用されることを意図する。
「室温」という語は、20℃〜25℃の温度を指す。
上述のように、本発明の一態様は、式(I)の化合物の調製方法を指す。該方法は、再結晶によって容易に精製可能な結晶化粗形態の式(I)の化合物を得ることを可能にする条件下で実施する。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、方法は、極性有機溶媒の存在下、式(II)のアニリン化合物の塩と式(III)のシアナミド化合物とを反応させることを含む。
場合によって後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた本発明の別の実施形態において、方法は、極性有機溶媒の存在下、式(II)のアニリン化合物及び式(II)のアニリン化合物の塩を、式(III)のシアナミド化合物と反応させることを含む。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、式(II)の化合物の塩は無機塩であり、好ましくはクロルヒドレート(chlorhydrate)、ブロモヒドレート(bromhydrate)およびヨージドヒドレート(iodide hydrate)からなる群から選択されるハロヒドレート(halohydrate)塩であり、更に好ましくは式(II)の化合物の塩はクロルヒドレート塩である。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、極性有機溶媒は、(C〜C)アルコール及び(C〜C)アルコールと水との混合物から選択される。「アルコール」という語は、1個以上の水素原子が1個以上の−OH基で置換された炭化水素を指す。炭化水素は、明細書又は特許請求の範囲で指定された炭素原子数を含む。アルコールという語は、グリコール化合物も含む。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、極性有機溶媒は、エタノール、2−プロパノール(即ち、イソプロパノール)及びn−プロパノールからなる群から選択される(C〜C)アルコールであり、好ましくはエタノール、最も好ましくは、無水エタノールである。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、極性有機溶媒は、(C〜C)アルコールと水;好ましくはエタノールと水の混合物である。場合によって、前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、極性有機溶媒はエタノールと水の混合物であり、この混合物は、83体積%のエタノールと17体積%の水とを含む。本発明の関連で、「体積%」という語は、式(I)の化合物の調製を促進するために必要な各溶媒(即ち、エタノール及び水)の体積の百分率を指す。(C〜C)アルコールと水との混合物の混合物の極性有機溶媒としての使用は、方法の経済的コストを削減することができるので、有利である。
有利には、当該技術分野で開示された方法と比較して、方法の反応条件と組み合わせた出発物質は、容易に結晶化されるために適切な不純物プロファイルを有する式(I)の粗化合物を得ることを可能にする。当該技術分野で記載されるのとは異なり、本発明の式(I)の粗化合物は、再結晶による不純物の除去を可能にする不純物プロファイルを有する。更に、精製された式(I)の化合物は、製薬工業の必須条件に応じる不純物プロファイルを有する結晶形態である。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、本発明の方法を60℃〜75℃、好ましくは65℃〜72℃の温度で実施する。場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、方法は70℃で実施する。
出発物質(II)及び(III)は商業的に入手可能であるか、又は当該技術で公知の任意の方法によって調製することができる。一実施形態において、場合によって後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせて、上述の定義の本発明の方法は、式(IV)の化合物3,5−ジメチルフェニルチオ尿素を、式(III)の化合物を得るような反応条件下、KOH及び(CHCOO)Pb・3HOを使用して、以下のスキームで示すようにして反応させる以前のステップを更に含む。
Figure 2018525393
出発物質(IV)も商業的に入手可能であるか、又は当該技術分野で公知の任意の方法によって調製することができる。
上述の定義の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法であって、式(I)の化合物を結晶化して結晶性固体形態を得る更なる工程を含む方法も本発明の一部である。
結晶化は、化学的固液分離技術を含む均質溶液から固体結晶を形成する方法であり、溶液から純粋な結晶性固相への溶質の物質移動が起こる。「結晶」又は「結晶性固体」又は「結晶固体形態」という語は、その構成成分が高度に規則的な微視的構造に配列され、あらゆる方向に延びる結晶格子を形成する固体物質である。加えて、巨視的単結晶は、通常、特定の特徴的配向性を有する平坦な面からなるそれらの幾何学的形状によって特定可能である。
式(I)の化合物の結晶性固体形態の調製は、当該技術分野で公知の任意の方法、例えば、式(I)の化合物を含む溶媒溶液を形成し逆溶剤を添加することによるか、又は式(I)の化合物の種を添加することによって、冷却により式(I)の化合物の結晶性固体形態の沈殿を誘導することにより、実施することができる。
結晶化条件の選択は、式(I)の化合物の結晶性固体形態並びにその物理的及び化学的特徴を決定するために重要である。
場合によって、前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、方法は、式(I)の粗化合物を(C〜C)アルコールと水との混合物から結晶化させることを含み、好ましくは(C〜C)アルコールはエタノールである。好ましい実施形態において、場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせて、方法は、式(I)の粗化合物を(C〜C)アルコールと水との混合物から結晶化させることを含み、ここで、混合物は、83体積%のエタノールと17体積%の水とを含む。本発明の関連で、「体積%」という語は、式(I)の化合物の結晶形態Aの調製を促進するために必要な各溶媒(即ちエタノール及び水)の体積の百分率を指す。これらの条件で、得られる結晶形態は結晶形態Aである。結晶形態Aは、上述の条件を用いて反応媒体から直接、又はそのような条件で再結晶を実施することによって得ることができる。
本発明の第2の態様は、131.5℃の融点を示す、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aである。実施例で開示するように、本発明の式(I)の化合物の結晶性固体形態AのH RMNスペクトル、13C RMNスペクトル、質量分析、及び元素分析は、欧州特許出願第2766342号明細書で開示されている化合物25に相当する。
式(I)の化合物の結晶性固体形態Aは、示差走査熱量測定法(DSC)において80.37J/gの関連する熱を有する132.42℃でピック(pick)を有する発熱現象を示すものである。結晶性固体形態Aは、図1で示す示差走査熱量測定図を有するものである。この曲線は、当該技術分野で公知の式(I)の化合物の結晶性固体形態の曲線とは異なる。
式(I)の化合物の結晶性固体形態Aはまた、3477、3430、3416、3371、3299、3084、2925、1649、1615、1596、1519、1503、1483、1316、1123、1107、1033、850、764での特徴的なピークを含む赤外スペクトルを示す。結晶性固体形態Aは、図2で示す赤外スペクトルを有するものである。このスペクトルは、当該技術分野で公知の式(I)の化合物の結晶性固体形態のスペクトルとは異なる。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた、本発明の一実施形態において、式(I)の化合物の結晶性固体形態Aは、上述の定義のようなその調製方法によって規定することができ、従って、本発明の方法によって得ることができる式(I)の化合物の結晶性固体形態Aは本発明の一部であると考えられる。従って、極性有機溶媒の存在下、式(II)の化合物の塩又は式(II)の化合物の塩と式(II)の化合物との混合物を、式(III)のシアナミド化合物と反応させることを含み、場合によって、続いて式(I)の化合物を再結晶する更なる工程を含む方法によって得ることができる式(I)の化合物の結晶性固体形態A。本発明に関連して、「得ることができる」、「得られた」という表現及び同等の表現は交換可能に用いられ、いずれの場合も、「得ることができる」という表現は、「得られた」という表現を包含する。
本発明の第3の態様は、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aの治療上有効な量を、1以上の薬剤的に許容される賦形剤又は担体と合わせて含む医薬組成物に関する。
「治療上有効な量」という表現は、本明細書中で使用する場合、投与した場合に、対象とする疾患の発症の防止、又はその1以上の症状のある程度の軽減のために充分である、式(I)の化合物の量を指す。本発明に従って投与した式(I)の化合物の特定の用量は、もちろん、投与される化合物、投与経路、治療される特定の病気、及び同様の検討事項を含む、当該事例を取り巻く特定の環境によって決まる。
「薬剤的に許容される賦形剤又は担体」という表現は、薬剤的に許容される物質、組成物又はビヒクルを指す。各成分は、医薬組成物の他の成分と適合性であるという意味で薬剤的に許容されなければならない。妥当な損益比にふさわしい、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、免疫原性、又は他の問題若しくは合併症のないヒト及び動物、ヒト及び動物の組織又は器官と接触して使用するためにも適していなければならない。
本発明の組成物は、当該技術分野で周知の方法に従って調製することができる。適切な賦形剤及び/又は担体、並びにそれらの量は、調製する処方の種類に応じて当業者が容易に決定することができる。
本発明の第4の態様は、薬剤として使用するための、本発明の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aである。
場合によって前述又は後述する様々な実施形態の1以上の特徴と組み合わせた一実施形態において、Rho−GTPase細胞タンパク質によって、特にRac1細胞タンパク質が介在する病気の治療で使用するための、上述の定義の式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態A。
この態様は、Rho−GTPase細胞タンパク質、特にRac1細胞タンパク質が介在する病気の予防及び/又は治療のための薬剤の調製のための上述の定義の医薬組成物の使用としても処方することができる。それはまた、Rho−GTPase細胞タンパク質によって、特にRac1細胞タンパク質が介在する病気に罹患しているか又は罹患しやすい哺乳類の予防及び/又は治療のための方法に関し、その方法は、前記哺乳類に有効量の本発明の医薬組成物を投与することを含む。
本明細書全体にわたって「治療」の語は、病気の原因、影響、又は進行を除去、軽減、又は改善することを意味し、進行速度の低減、進行速度の停止、病気の改善、及び病気の治癒を含む。予防的手段としての治療(例えば予防)も含まれる。「治療」の語は、2以上の治療又は療法を、例えば連続的又は同時に組み合わせる、併用治療及び療法を包含する。治療及び療法の例としては、化学療法(例えば、薬物、免疫療法におけるような抗体を含む活性剤の投与)、プロドラッグ(例えば、光線力学的療法、GDEPT、ADEPT等において);外科手術;放射線療法;及び遺伝子治療が挙げられるが、これらに限定されるものではない。本発明の関連で、治療には、病気の1以上の症状の軽減、改善または除去;病気の程度の縮小;病気の安定化した(即ち、悪化しない)状態;病気進行の遅延又は減速;病状(condition state)の改善又は緩和;及び病気の寛解(部分的又は全体的のいずれか)が含まれるが、これらに限定されるものではない。
本発明の式(I)の化合物はRho−GTPase細胞タンパク質であり、更に具体的には、Rho−GTPase細胞タンパク質が介在する病気、好ましくはRac1細胞タンパク質が介在する病気の治療で有用な、Rac1細胞タンパク質、阻害剤である。
「Rac1細胞タンパク質が介在する疾患」とは、本明細書中で使用する場合、例えばその病気の発症、進行、発現等にRac1細胞タンパク質及び/又はRac1の作用が重要または必要である病気に関する。
Rho−GTPasesキナーゼ、特にRac1は、細胞周期において中心的な役割を果たすことが知られているので、本発明の好ましい実施形態において、本発明の化合物で予防、改善、又は治療することができる疾患、病気及び/又は障害は増殖性疾患である。少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、好ましくは少なくとも30%のRac1活性の減少が、その疾患の少なくとも一つの臨床指標の改善に至る場合、疾患は減少したRho−GTPase、特にRac1活性から恩恵を受けると考えられる。そのような指標の例は、好ましくは減少する増殖速度、好ましくは誘導される細胞分化等である。
増殖性疾患は、前癌状態;形成異常;異形成;胃腸又は結腸直腸管、肝臓、膵臓、腎臓、膀胱、前立腺、子宮内膜、卵巣、精巣、黒色腫、異形成口腔粘膜の癌、侵襲性口腔癌、小細胞及び非小細胞肺癌、ホルモン依存性乳癌、ホルモン非依存性乳癌、移行上皮癌及び扁平上皮癌、神経芽細胞腫、神経膠腫、グリア芽腫、星状細胞腫を含む神経学的悪性腫瘍、骨肉腫、軟部組織の肉腫、血管腫、内分泌学的腫瘍(endocrinological tumour)、白血病、リンパ腫、並びに他の骨髄増殖性及びリンパ増殖性疾患を含む血液学的新生組織形成(hematologic neoplasia)、上皮内癌、過形成病変、腺腫、線維腫、組織球増殖症、慢性炎症性増殖性疾患、血管増殖性疾患及びウイルス誘発性増殖性疾患、ケラチノサイト及び/又はT細胞の過剰増殖によって特徴づけられる皮膚疾患からなる群から選択されるのが更に好ましい。本発明の化合物で治療可能な特に好ましい疾患は、グリア芽腫;及び結腸直腸、卵巣、前立腺及び胃癌並びに腺癌、更に好ましくは侵襲性腺癌である。
従って、本発明はまた、抗増殖剤である活性な化合物も提供する。「抗増殖剤」という語は、本明細書中で使用する場合、増殖性の病気を治療する化合物(即ち、増殖性の病気の治療で有用な化合物)を指す。
対象は、真核生物、動物、脊椎動物、哺乳類、げっ歯類(例えば、モルモット、ハムスター、ラット、マウス)、ネズミ(例えば、マウス)、イヌ科動物(例えば、イヌ)、ネコ科動物(例えば、ネコ)、ウマ科動物(例えば、ウマ)、霊長類、真猿類(simian)(例えば、サルまたは類人猿)、サル(例えば、マーモセット、ヒヒ)、類人猿(例えば、ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、テナガザル)、又はヒトであってよい。好ましくは、対象はヒトである。
本明細書中で上述の定義の治療は、単独療法として施用することができるか、あるいは本発明の式(I)の化合物に加えて、従来型外科手術又は放射線療法若しくは化学療法を含んでもよい。
明細書及び特許請求の範囲全体にわたって、「含む(comprises)」という語及びこの語の変形は、他の技術的特徴、添加剤、成分、又は工程を排除することを意図しない。本発明の更なる目的、利点、及び特徴は、明細書の精査によって当業者には明らかになるか、又は本発明の実施により習得することができる。以下の実施例及び図面は、説明のために提供し、本発明を限定することを意図するものではない。
全ての試薬は商業的に入手可能であった。融点はBuchi mod B−545を用いて測定した。H及び13C NMRスペクトルをVarian分光計VNMRS−500で記録した。元素分析をLECO CHNS−932で記録した。質量分析スペクトルをAPI−ES技術(大気圧イオン化−エレクトロスプレー)をポジティブモードで使用したLc/MS DVL(agilent technologies)で記録した。IRスペクトルをSpectrum One FT−ITで臭化カリウムディスク(2mg/300mg)によって記録した。DSCスペクトルをTA Instruments Mod.Q20で記録した。DSC測定は、サンプル(1g及び1.5g)をアルミニウム鍋中に入れ、これをその後密封し、40℃から250℃まで10℃/minの割合で加熱することを必要とする。
実施例1:式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態A
工程A;式(IV)の3,5−ジメチルフェニルチオ尿素の調製
Figure 2018525393
3,5−ジメチルアニリン(V)(Aldrich)(194g)と水(800ml)との混合物に撹拌しながら、HCl(192g)を室温でゆっくりと添加した。結果として得られた混合物を15分間撹拌した。次に、チオシアン酸アンモニウム(VI)(Biopack)(134g)を室温で添加した。結果として得られた混合物を撹拌しながら96℃で15時間加熱した。その後、混合物を撹拌しながら25℃まで冷却し、20℃〜25℃の間の温度で撹拌しながら一晩維持した。得られた沈殿を真空下でろ過し、水ですすぎ、そして乾燥して、式(IV)の粗3,5−ジメチルフェニルチオ尿素(235g)を得た。
式(IV)の粗化合物を熱エタノール(96%、1.4L)中に溶解させ、結果として得られた混合物に、熱トルエン(450ml)を添加した。沈殿を25℃で一晩撹拌した。その後、沈殿をろ過し、冷エタノール(96%)ですすぎ、空気乾燥し、続いて真空下で乾燥して、式(IV)の化合物を結晶性固体形態として得た(156g;m.p.170〜172℃)。
工程B;式(III)の3,5−ジメチルフェニルシアナミドの調製
Figure 2018525393
溶液A〜Cを調製した:式(IV)の3,5−ジメチルフェニルチオ尿素(72g、0.4mol)を水(300ml)中に溶解させることによって溶液Aを調製した。KOH(224g)を水(600ml)中に溶解させることによって溶液Bを調製した。(CHCOO)Pb・HO(167g)を水(200ml)中に溶解させることによって溶液Cを調製した。その後、溶液A〜Cを95℃で撹拌しながら貯蔵した。
溶液Aに、95℃の溶液Bを撹拌しながら添加し、直後に溶液Cを95℃で撹拌しながら添加した。沈殿が生じ、結果として得られた混合物を還流温度で2分間加熱した。その後、混合物を0℃で冷却した。混合物をろ過し、酢酸(260ml)の添加によって酸性化し、冷水でリンスした(6回)。次いで、混合物をろ過し、真空下で乾燥して、式(III)の化合物(53g)を得た。
式(III)の化合物を熱トルエン(200ml)中に溶解させた。次いで、活性炭を添加し、結果として得られた混合物を予熱した「dicalite」床でろ過した。その後、60mlの熱n−ヘキサンを添加し、混合物を0℃で冷却し、結晶化させた。結晶を空気で乾燥し、続いて真空乾燥して、式(III)の化合物を白色結晶性固体形態として得た(34g;58%収率、m.p.118〜120℃)。
工程C;式(I)のN−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態Aの調製
Figure 2018525393
式(II−HCl)の2−トリフルオロメチルアニリンクロルヒドレート(Aldrich)(15g、0.076mol)と式(II)の2−トリフルオロメチルアニリン(6g、0.037mol)(Aldrich)との無水エタノール(145ml)及び水(30ml)中混合物に、式(III)の3,5−ジメチルフェニルシアナミド(3g、0.0163)を添加した。結果として得られた混合物を撹拌しながら60℃に加熱し、式(III)の3,5−ジメチルフェニルシアナミド(10.2g、0.0556)を60℃で撹拌しながら1時間ゆっくりと添加した。
結果として得られた混合物を70℃で1時間加熱した。その後、混合物を15℃で冷却し、そして1NのNaOH(約71g)を撹拌しながらpH9.0になるまで添加した。式(I)の化合物との混合物を0℃で15時間貯蔵した。固体をろ過し、乾燥して、式(I)の粗結晶性化合物(4.8g;収率21%、≧98%HPLC)を得た。
式(I)の粗結晶性化合物をエタノール/水の混合物から再結晶して、式(I)の化合物を白色結晶性固体形態Aとして得た。
H RMN(500MHz,CDCl)δ7.61(d,J=6.8Hz,1H),7.44.7.41(m,1H),7.07−7.04(m,2H),6.81(s,2H),6.73(s,1H),4.31(sa,2H),2.25(s,6H)。13C RMN(500MHz,CDCl3)149.3,147.7,139.0,132.8,126.8(q,J=5.3Hz),125.8,125,2 124.3 8q,J=273Hz),123.8(q,J=28.7Hz),122.0,120.2 21.2。IR(cm−1)3477,3430,3416,3371,3299,3084,2925,1649,1615,1596,1519,1503,1483,1316,1123,1107,1033,850,764.EM(u.m.a.)[M+H]+=308。元素分析C1616についての計算値:C=62.53%;H=5.25%;N=13.67%。実測値:C=62.36%;H=5.06%;N=13.71%。融点:131.6〜131.7℃。DSC(Tonset)=132.42℃。
実施例2:式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの比較固体形態
Figure 2018525393
式(I)の化合物の比較固体形態を、欧州特許出願第2766342号明細書の化合物25に関する実施例1で開示されている方法にしたがって調製した。この方法は、当モル量の3,5−ジメチルアニリンクロルヒドレート及びN−(2−トリフルオロメチル)フェニル)シアナミドの無水エタノール中溶液を還流温度で15時間反応させることを含む。NaOHの水溶液をpH9になるまで添加した。混合物をジクロロメタンで抽出した。有機相をNaSOで乾燥し、ろ過した。溶媒を蒸発させて、粗固体形態の式(I)の化合物を得た。粗形態を、トリエチルアミンの存在下でヘキサン:酢酸エチル勾配を用いたカラムクロマトグラフィーによって精製して、式(I)の化合物の純粋な固体形態を得た。
H RMN(500MHz,CDCl)δ7.61(d,J=6.8Hz,1H),7.44.7.41(m,1H),7.07−7.04(m,2H),6.81(s,2H),6.73(s,1H),4.32(sa,2H),2.25(s,6H)。IR(cm−1)3486,3382,3278,3228,3060,2917,1651,1597,1562,1483,1454,1370,1320,1251,1167,1117,1033,841,757(図4に示す)。EM(u.m.a.)[M+H]+=308。元素分析C16H16F3N3についての計算値:C=62.53%;H=5.25%;N=13.67%。実測値:C=62.51%;H=5.08%;N=13.63%。融点:129.4〜129.5℃。DSC(Tonset)=128.78℃(図3に示す。

Claims (13)

  1. 極性有機溶媒の存在下、式(II)の化合物の塩又は式(II)の化合物の塩と式(II)の化合物との混合物を、式(III)のシアナミド化合物と反応させることを含む、 式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法。
    Figure 2018525393
  2. 式(II)の化合物と式(II)の化合物の塩との混合物を、式(III)のシアナミド化合物と反応させることによって実施する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記式(II)の化合物の塩が、前記式(II)の化合物のクロルヒドレート(chlorhydrate)塩である、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 前記極性有機溶媒が(C〜C)アルコールである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記(C〜C)アルコールがエタノールである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記反応を60℃〜75℃の温度で実施する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記式(I)の化合物を結晶化する追加の工程を更に含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記結晶化を(C〜C)アルコール及び水の混合物の存在下で実施する、請求項7に記載の方法。
  9. 131.5℃の融点を示す、前記式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態A。
  10. 132.4℃のDSCを示す、請求項9に記載の式(I)の結晶性固体形態A。
  11. 請求項9又は10に記載の前記式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの前記結晶性固体形態の治療上有効な量を、1以上の薬剤的に許容される賦形剤又は担体と併せて含む、医薬組成物。
  12. 薬剤として使用するための、請求項9又は10で定義する式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態A。
  13. Rho−GTPase細胞タンパク質が介在する病気の治療で使用するための、請求項9又は10で定義する式(I)の化合物N−(3,5−ジメチルフェニル)−N’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの結晶性固体形態A。
JP2018506997A 2015-08-11 2016-08-10 化合物n−(3,5−ジメチルフェニル)−n’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法 Active JP6748188B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP15382424.8 2015-08-11
ARP20150102582 2015-08-11
ARP150102582A AR101498A1 (es) 2015-08-11 2015-08-11 Procedimiento para la preparación del compuesto n-(3,5-dimetilfenil)-n-(2-trifluorometilfenil)guanidina y su forma cristalina a
EP15382424 2015-08-11
PCT/EP2016/069033 WO2017025560A1 (en) 2015-08-11 2016-08-10 A process for the preparation of the compound n-(3,5-dimethylphenyl)-n'-(2-trifluoromethylphenyl) guanidine

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018525393A true JP2018525393A (ja) 2018-09-06
JP2018525393A5 JP2018525393A5 (ja) 2019-08-15
JP6748188B2 JP6748188B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=56799434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018506997A Active JP6748188B2 (ja) 2015-08-11 2016-08-10 化合物n−(3,5−ジメチルフェニル)−n’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法

Country Status (21)

Country Link
US (1) US10343984B2 (ja)
EP (1) EP3334707B1 (ja)
JP (1) JP6748188B2 (ja)
CN (1) CN107922322B (ja)
AR (1) AR101498A1 (ja)
BR (1) BR112018002614B1 (ja)
CA (1) CA2994781A1 (ja)
CY (1) CY1122481T1 (ja)
DK (1) DK3334707T3 (ja)
ES (1) ES2756580T3 (ja)
HK (1) HK1256253A1 (ja)
HR (1) HRP20192301T1 (ja)
HU (1) HUE046959T2 (ja)
LT (1) LT3334707T (ja)
MX (1) MX2018001548A (ja)
PL (1) PL3334707T3 (ja)
PT (1) PT3334707T (ja)
RS (1) RS59759B1 (ja)
RU (1) RU2737430C2 (ja)
SI (1) SI3334707T1 (ja)
WO (1) WO2017025560A1 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530813A (ja) * 2011-10-11 2014-11-20 ウニベルシダッド ナシオナル デ キルメス フェニル−グアニジン誘導体

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IN172842B (ja) * 1990-05-17 1993-12-11 Boots Pharmaceuticals Limited
AU2962297A (en) * 1996-05-24 1998-01-05 Neurosearch A/S Phenyl derivatives useful as blockers of chloride channels
US8283370B2 (en) * 2008-10-03 2012-10-09 The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Army Imidazolidinedione derivatives as antimalarial agents, preparation thereof, and methods of use

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014530813A (ja) * 2011-10-11 2014-11-20 ウニベルシダッド ナシオナル デ キルメス フェニル−グアニジン誘導体

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
STEPHEN BYRN ET AL: "Pharmaceutical Solids: A Strategic Approach to Regulatory Considerations", PHARMACEUTICAL RESEARCH, vol. 12, no. 7, JPN6014008492, July 1995 (1995-07-01), pages 945 - 954, XP055531015, ISSN: 0004237424, DOI: 10.1023/A:1016241927429 *
塩路雄作, 固形製剤の製造技術, vol. 普及版, JPN6011023134, 27 January 2003 (2003-01-27), pages 9 - 12, ISSN: 0004237423 *
浅原 照三, 溶剤ハンドブック, JPN6011026738, 1985, pages 47 - 51, ISSN: 0004237425 *

Also Published As

Publication number Publication date
CN107922322A (zh) 2018-04-17
JP6748188B2 (ja) 2020-08-26
RU2018107840A (ru) 2019-09-12
DK3334707T3 (da) 2020-01-06
US20180244608A1 (en) 2018-08-30
CA2994781A1 (en) 2017-02-16
AR101498A1 (es) 2016-12-21
HRP20192301T1 (hr) 2020-03-20
PL3334707T3 (pl) 2020-05-18
PT3334707T (pt) 2020-01-14
EP3334707B1 (en) 2019-10-09
LT3334707T (lt) 2020-01-27
RU2018107840A3 (ja) 2019-12-18
CY1122481T1 (el) 2021-01-27
SI3334707T1 (sl) 2020-03-31
HK1256253A1 (zh) 2019-09-20
CN107922322B (zh) 2023-11-03
US10343984B2 (en) 2019-07-09
BR112018002614A2 (ja) 2018-10-02
RS59759B1 (sr) 2020-02-28
WO2017025560A1 (en) 2017-02-16
HUE046959T2 (hu) 2020-04-28
RU2737430C2 (ru) 2020-11-30
ES2756580T3 (es) 2020-04-27
BR112018002614B1 (pt) 2023-04-11
EP3334707A1 (en) 2018-06-20
MX2018001548A (es) 2018-06-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7018949B2 (ja) アルギナーゼ活性を阻害するための組成物及び方法
JP6833844B2 (ja) アルギナーゼ活性を阻害する組成物及び方法
ES2960953T3 (es) Forma de sal de clorhidrato para la inhibición de EZH2
TWI597282B (zh) 6,7-不飽合-7-胺甲醯基嗎啡喃衍生物之結晶及其製造方法
EA037521B1 (ru) Противогрибковые соединения и способы их получения
BR112020007826A2 (pt) derivado de 4-benzopiranona, composição farmacêutica, composição alimentar funcional, método para tratamento de doenças relacionadas ao tnf, composição de reagente, método para inibir uma atividade de tnf
JP7025555B2 (ja) 一過性受容体電位a1イオンチャネルの阻害
CN106478502B (zh) 1,2,3,4-四氢异喹啉衍生物、其制备方法和应用
JP6657294B2 (ja) ニューロトロフィン模倣化合物およびこれらの塩の結晶形態
ES2766324T3 (es) Formas salinas de Alfa-TEA: composiciones y usos para tratar enfermedades
JP2023157909A (ja) 2-(5-(4-(2-モルホリノエトキシ)フェニル)ピリジン-2-イル)-n-ベンジルアセトアミドの固体形態
KR20180111797A (ko) 퀴놀론 유사체의 결정형 및 그것의 염
TWI772424B (zh) 一種苯并呋喃類衍生物游離鹼的晶型及製備方法
JP2022106788A (ja) 脂質化ペプチドの水溶性塩、その製造方法および用途
JP6178799B2 (ja) アプレピタントl−プロリン溶媒和化合物−組成物及び共結晶
JP6748188B2 (ja) 化合物n−(3,5−ジメチルフェニル)−n’−(2−トリフルオロメチルフェニル)グアニジンの調製方法
JP2024534517A (ja) Erbb阻害剤としての多形
TW201922690A (zh) 環-amp反應元素結合蛋白的抑制劑
JP7496440B2 (ja) Trka阻害剤
CN117203208A (zh) 靶向活化与失活态kras g12d的抑制剂
JP6317358B2 (ja) L‐リジンを含む(3s,3s’)4,4’‐ジスルファンジイルビス(3‐アミノブタン1‐スルホン酸)の新規結晶相
RU2802964C2 (ru) Твердые формы 2-(5-(4-(2-морфолиноэтокси)фенил)пиридин-2-ил)-n-бензилацетамида
WO2024140754A1 (zh) 一种萘酰胺类化合物、其制备方法及其应用
KR20210155806A (ko) Pi3k 저해제의 결정다형 및 이의 제조방법
WO2014182673A1 (en) Modulators of the g protein-coupled mas receptor and the treatment of disorders related thereto

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190703

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190703

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200325

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200319

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200624

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200714

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200806

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6748188

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250