JP2018524320A - カルボプラチンベースの共結晶の医薬組成物及びその用途 - Google Patents

カルボプラチンベースの共結晶の医薬組成物及びその用途 Download PDF

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Abstract

本発明は、共結晶形成体としてのカルボプラチンと環状アミドの一連の共結晶、及びそれらの医薬的用途に関する。本発明の共結晶は、がんの予防又は治療に使用されることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状アミドとカルボプラチンの一連の共結晶、及びこれらの共結晶の医薬的用途に関する。本発明の共結晶は、がんのような様々な疾患の治療又は予防に使用されることができる。本発明はまた、かかる共結晶を製造する方法に関する。
医薬的な共結晶化は、新しい機能材料を作るために結晶工学での二種以上の純粋化合物の共結晶化によって多大な学術的、工業的、及び治療的関心を引き付けている。特に、医薬的な共結晶は、ターゲット分子又はイオンが活性医薬成分(API)であり、かつそれが水素結合によって共結晶形成体に結合する「共結晶」として規定される(Almarsson M. and Zaworotko J.,Chem.Commun.,2004:1889)。医薬的な共結晶は、ノニオン性超分子錯体であり、活性医薬成分(API)の化学組成を変更せずに医薬開発において溶解性、安定性、及び生物学的利用能のような生理化学的な特性の問題を改良するために使用されることができる。
カルボプラチンは、プラチンアナログの第二世代抗腫瘍薬の一つであるが、シスプラチンと比較して低い毒性のため世界中で認められ、使用されている。不幸にも、カルボプラチンは、第一世代プラチンと比較して穏やかな毒性であるが、骨髄機能抑制のような多数の副作用をなお生じる。さらに、カルボプラチンは、限定された範囲のがんに対してのみ使用されることができる。それゆえ、毒性が少なく、小さい薬剤耐性しか起こさず、多用性を与える、経口的に活性なカルボプラチンアナログ化合物に対する探索が継続している。
結果として、共結晶化技術でシスプラチン、カルボプラチン、及び他のプラチンの生理化学的及び治療的特性を改良することが望ましい。ある場合には、APIとしてプラチンの基本構造を変える必要はないが、溶解性、安定性、透過性、及び生物学的利用能のような特性が改良されることができる。例えば、共結晶が特定の使用環境において治療効果的であり、かつ長い時間期間にわたってレベルを維持することができるように、共結晶化でプラチンAPIの生物学的利用能を有意に強めることが可能であるだろう。
本発明は、カルボプラチンの一連の共結晶を提供し、共結晶の形成体の一つは、環状アミドである。本発明の共結晶は、高められた溶解性、安定性、及び生物学的利用能、並びに医薬用途における多用性のような一つ以上の限定されない目的を満足するものである。
本発明は、各々がカルボプラチン(CBP)と環状アミドを共結晶形成体として含む一連の共結晶、及びそれを作りかつ使用する方法を提供する。
ある実施形態では、環状アミド共結晶形成体は、表1のCF−01からCF−14までで選択され、式中、Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、シアニド基、ヒドロキシル基、アシル基、ホスホリル基、ホスホロアミド基、ヒドロキシルカルボキシル基、フェニル基、又は脂肪族基を表わす。
ある実施形態では、共結晶は、カルボプラチンと表1からのCF−05を含み、一つの特定の実施形態では、Rはメチル基である。特に、本発明の共結晶は、カルボプラチンとN−メチルー2−ピロリドン(NMP)を含むことができ、それらは、1:1の比で結合される。かかる共結晶は、CBP−NMPと称される。ある実施形態では、本発明のCBP−NMP共結晶は、16.0°の回折角2−シータでのピーク及び24.5°±0.2の回折角2−シータでのピークを含むX線回折パターンを有することができ、前記ピークは、図10に記載される。
一つの側面では、本発明の共結晶が形成され、そこではカルボプラチン、活性医薬成分(API)、及び環状アミド(共結晶形成体)が水素結合によって一緒に結合されている。ある実施形態では、他の非共有相互作用もまた、共結晶にありうる。ある実施形態では、他の非共有及び共有相互作用もまた、共結晶に存在しうる。
別の側面では、本発明は、カルボプラチン及び共結晶形成体環状アミドを含む共結晶の化合物を含む医薬組成物を提供する。医薬組成物のある実施形態では、カルボプラチンは、APIである。
本発明の一つの側面は、医薬用途において治療的に有効であるのに十分なレベルの生物学的利用能を与え、かつ治療的に有効な期間、そのレベルを維持するカルボプラチンベースの共結晶に関する。
本発明の別の側面は、ある適応症においてカルボプラチンベースの共結晶(例えば式Iの共結晶)の使用を提供することである。ある実施形態では、共結晶の使用は、単独でのカルボプラチンの使用を超えて広がる。ある実施形態では、本発明は、式Iの共結晶を含む医薬組成物を対象に投与することを含む、必要とする対象において疾患を治療又は予防することに関し、そこでは共結晶は、治療有効量である。ある実施形態では、疾患は、がんであり、他の実施形態では、疾患は、ウイルス感染である。
一つの側面では、本発明は、共結晶の有効量と悪性細胞を接触することによってがんを患っている対象において悪性細胞を殺傷するための本発明の共結晶の化合物を含む医薬組成物の使用に関連する。
一つの側面では、本発明は、本発明の共結晶の一つの化合物の有効量を単独で、又は少なくとも一種の治療薬もしくはアジュバント療法薬と組み合わせて、がん細胞を治療するために本発明の共結晶の一つの化合物を含む医薬組成物の使用に関する。ターゲットとするがんは、前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、及び白血病を含むが、これらに限定されない。
がんの治療のある実施形態では、化合物の治療有効量は、約0.01〜約10mg/kg体重、ある特定の実施形態では、約0.01〜約5mg/kg体重である。
ウイルス疾患の治療のある実施形態では、化合物の治療有効量は、約0.01〜約10mg/kg体重、ある特定の実施形態では、約0.01〜約5mg/kg体重である。
図1は、PC−3前立腺がん細胞株におけるCBP−NMP及び対照化学薬品ドセタキセルとシスプラチンのIC50値を示す。
図2は、LNCaP前立腺がん細胞株におけるCBP−NMP及び対照化学薬品ドセタキセルとシスプラチンのIC50を示す。
図3は、胎児肝細胞HL−7002におけるCBP−NMP及び対照化学薬品ドセタキセルとシスプラチンのIC50を示す。
図4は、ヒト胎児由来腎臓細胞株HEK293におけるCBP−NMP及び対照化学薬品ドセタキセルとシスプラチンのIC50を示す。
図5は、大腸がん細胞株HCT−116におけるCBP−NMP及び対照化学薬品オキサリプラチン及び5−FUのIC50を示す。
図6は、大腸がん細胞株HT−29におけるCBP−NMP及び対照化学薬品オキサリプラチン及び5−FUのIC50を示す。
図7は、胎児肝細胞HL−7002におけるCBP−NMP及び対照化学薬品オキサリプラチン及び5−FUのIC50を示す。
図8は、ヒト胎児由来腎臓細胞株HEK293におけるCBP−NMP及び対照化学薬品オキサリプラチン及び5−FUのIC50を示す。
図9は、DCPのX線粉末回折(XRPD)パターン、及びNMPにおけるDCPの混合物からの新結晶(804609−38−A9)を示す。
図10は、異なる混合物からのCBP−NMP試料のXRPDパターンを示す。
図11は、CBP−NMP試料(804609−44−B)の示差走査熱量測定(DSC)を示す。
図12は、CBP−NMP試料(804609−44−B)のプロトン核磁気共鳴(H−NMR)スペクトルを示す。
図13は、処理後のCBP−NMP試料(804609−44−B)のXRPDを示す。
図14は、210℃に加熱した後のCBP−NMP試料(804609−44−B)のH−NMRを示す。
図15は、CBP−NMP試料の走査電子顕微鏡写真(SEM)結果を示す。
図16は、CBP−NMP試料のSEM結果を示す。
図17は、CBP−NMP試料のSEM結果を示す。
特定の実施形態の以下の記述は、本来的に例示のためだけにすぎず、いかなる点でも本発明やその適用や用途を制限することを意図しない。本明細書中で使用されるとき、範囲は、その範囲内にあるそれぞれのかつ全ての値を記述するための簡略システムとして使用される。範囲内のいかなる値も、この範囲の境界として選択されることができる。さらに、本明細書中で引用された全ての参照物は、それらの全体を参考として本明細書中に含まれる。本明細書中の定義と引用された参考文献中の定義が相反する場合は、本明細書中の定義が優先される。別途定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明の属する技術分野の当業者によって一般的に理解される意味と同じ意味を有する。本明細書中で言及される全ての特許及び文献は、それらの全体を参照によって本明細書に組み入れられる。
用語「有効量」又は「治療有効量」は、意図される用途を達成する(これは、疾患を予防又は治療することを含むが、これらに限定されない)のに十分な、本明細書中に記述される単一の化合物又は複数の化合物の組み合わせの量を意味する。治療有効量は、意図される用途(インビトロ又はインビボ)、治療される対象及び疾患状態(例えば、対象の体重、年齢及び性別)、疾患状態の重症度、投与形態などに応じて変化することがあり得、当業者によって容易に決定されることができる。この用語はまた、標的細胞及び/又は組織において特定の反応(例えば、細胞増殖の減少及び/又は組織の形態学的変化)を誘導する用量にも当てはまる。特定の用量は、選択された特定の化合物、後に続く投与療法、化合物が他の化合物との組み合わせで投与されるかどうか、投与のタイミング、投与される組織、及び化合物が担持される物理的送達システムに応じて変化することがあり得る。
本明細書において使用される用語「治療効果」は、治療的な利益及び/又は予防的な利益を包含する。「予防効果」(例えば、「予防」、「防止」及び「発展の確率を減少させる」などの用語)は、疾患もしくは症状の開始の前に医薬を投与することによって、疾患もしくは症状の出現を遅延させるかもしくは排除すること、疾患もしくは症状の徴候の開始を遅延させるかもしくは排除すること、疾患もしくは症状の進行を遅くするか、中止させるか、もしくは逆転させること、又はそれらのいかなる組み合わせも含む。「治療効果」(例えば、「治療」及び「処置」などの用語)は、疾患もしくは症状の開始の後に医薬を投与することによって、疾患もしくは症状の出現を減少させるかもしくは排除すること、疾患もしくは症状の徴候を減少させるかもしくは排除すること、疾患もしくは症状の進行を遅くするか、中止させるか、もしくは逆転させること、又はそれらのいかなる組み合わせを含む。
本明細書において使用される用語「対象」は、ヒト又は非ヒト動物を意味する。ある実施形態では、対象は哺乳動物である。ある実施形態では、対象はヒトである。
範囲が本明細書中で例えば物理的又は化学的特性(分子量や化学式など)を記述するために使用される場合、範囲の全ての組み合わせ及び副組み合わせ、並びにその中の特定の実施形態を含むことを意図される。数値又は数値範囲に言及する場合、用語「約」は、言及される数値又は数値範囲が、実験的な変動性の範囲内の(又は統計学的な実験誤差の範囲内の)近似であることを意味する。従って、数値又は数値範囲は、変動しうる。ある実施形態では、変動は、言及されている数値又は数値範囲の0%〜15%であり、ある実施形態では、0%〜10%であり、他の実施形態では、0%〜5%である。用語「含む」(及び「有する」又は「含有する」などの関連用語)は、記述された特徴「からなる」又はこれらの特徴「から本質的になる」いかなる組成物、方法、又はプロセスの実施形態などの実施形態を含む。
本発明で使用される化合物は、これらの化合物の結晶形及び非結晶形も含み、例えば多形、擬似多形、溶媒和物、水和物、非溶媒和多形(無水物を含む)、配座多形、及び化合物の非結晶形、並びにそれらの混合物を含む。「共結晶の化合物」は、共結晶から作られた結晶及び非結晶形態を示し、「から作られた」は、溶解、凝縮、結晶分裂、乾燥、粉砕、圧縮、及びポリマー膜被覆のような限定されない既知の方法で処理されるか、又は変わらないままであることを意味する。「結晶形」及び「多形」は、化合物の全ての結晶形及び非結晶形も含むことを意図され、特定の結晶形又は非結晶形が言及されない限り、例えば多形、擬似多形、溶媒和物、水和物、非溶媒和多形(無水物を含む)、配座多形、及び非結晶形、並びにそれらの混合物を含む。
本発明は、カルボプラチン(CBP)及び環状アミドを含む共結晶に関する。ある実施形態では、本発明の共結晶は、以下の式Iの構造を有する:
式中、nは、1〜12から選択される整数であり、n≧2であるとき、環状アミド上の炭素原子は、単結合又は二重結合によって連結され、R,R、及びRは、互いに同じであるか、又は異なり、各々が独立して水素、ハロゲン、アミノ基、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、シアニド基、ヒドロキシル基、アシル基、ホスホリル基、ホスホロアミド基、ヒドロキシカルボキシル基、フェニル基、又は脂肪族基を表わす。
ある実施形態では、nは、2,3,4、又は5である。ある実施形態では、R,R、及びRの各々は、独立して水素、メチル、ビニル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、シクロヘキサンメチル、シアノメチル、及びアミノメチル基を表わす。
ある実施形態では、nは、3であり、環状アミド上の炭素原子は、単結合によって連結される。一つの特定の実施形態では、nは、3であり、環状アミド上の炭素原子は、単結合によって接続され、Rは、メチル、ビニル、イソプロピル、ヒドロキシメチル、シクロヘキサンメチル、シアノメチル、及びアミノメチル基のいずれか一つを表わす。
ある実施形態では、環状アミド共結晶形成体は、以下の構造から選択されることができる。
式中、Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、シアニド基、ヒドロキシル基、アシル基、ホスホリル基、ホスホロアミド基、ヒドロキシルカルボキシル基、フェニル基、又は脂肪族基を表わす。
ある実施形態では、共結晶は、CBP及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を1:1の比で結合されて含む。かかる共結晶は、CBP−NMPと称されることができる。ある実施形態では、共結晶は、16.0°の回折角2−シータでのピーク及び24.5°±0.2の回折角2−シータでのピークを含むX線回折パターンを有する。ある実施形態では、共結晶は、16.0°の回折角2−シータでのピーク及び24.5°±0.1の回折角2−シータでのピークを含むX線回折パターンを有する。ある実施形態では、共結晶は、16.0°の回折角2−シータでのピーク及び24.5°±0.05の回折角2−シータでのピークを含むX線回折パターンを有する。ある実施形態では、共結晶は、図10に示すようなピークを含むX線回折パターンを有する。ある実施形態では、共結晶は、図10に示すようなパターンと実質的に同様のX線回折パターンを有する。
ある実施形態では、CBP及びNMPを含む共結晶は、以下の式IIの構造を有することができる:
ある実施形態では、本発明の共結晶は、(i)共結晶形成体としての環状アミド;及び(ii)共結晶形成体及び活性医薬成分(API)としてのカルボプラチンを含む。ある実施形態では、カルボプラチン及び環状アミドが1:1の比率で結合される。
ここで記載されるように、本発明の共結晶の固体状態は、あらゆる結晶性多形形態、又はそれらの混合物である。共結晶はまた、非晶形態に作られることができ、それは、結晶形態と組み合わされてもよい。ある実施形態では、本発明の共結晶の固体状態は、試料804609−44−Bについて図10のX線粉末回折パターン(XRPD)に示されるように、形態Aである。本発明におけるCBP−NMPの共結晶の形態Aはまた、単結晶特性化及び他の決定法によって確認された。他の実施形態では、共結晶の固体状態は、非晶形態である。本発明の共結晶の異なる形態は、異なる結晶化工程によって得られることができ、共結晶は、既知の技術で非晶形態に作られることができる。
本発明の共結晶(例えばCBPと表1の環状アミドによって形成された共結晶)は、医薬用途において治療的に有効であるために十分なレベルの生物学的利用能を示し、長期間にわたって対象においてそのレベルを維持する。
本発明の共結晶(例えばCBP−NMP)は、(i)カルボプラチンと環状アミドと適切な溶媒を与えて混合し;(ii)工程(i)からの混合物を十分な時間期間スラリー化又は攪拌し;そして(iii)それによって形成された共結晶を単離することを含む方法によって製造されることができる。
この方法の特定の条件は、最適な純度、量、及び/又は生理化学特性を確保するために調整されることができる。ある実施形態では、適当な比は、1:0.1〜1:20,1:0.2〜1:20,1:0.3〜1:20,1:0.4〜1:20,1:0.5〜1:20,1:0.6〜1:20,1:0.7〜1:20;1:0.8〜1:20,1:0.9〜1:20,1:1〜1:1.20,1:2〜1:20,1:3〜1:20,1:4〜1:20,1:5〜1:20,1:6〜1:18,1:7〜1:15,1:8〜1:13,1:9〜1:12、又は1:10〜1:11のモル比である。ある実施形態では、適当な比は、約1:1(モル比)である。ある実施形態では、混合物をスラリー化又は攪拌するための時間期間は、0.1〜24時間、0.2〜12時間、0.25〜6時間、0.3〜2時間、0.4〜1時間、又は0.5〜1時間の範囲であることができる。ある実施形態では、混合物をスラリー化又は攪拌するための時間期間は、約0.5時間であることができる。ある実施形態では、共結晶化合物は、乾燥、濾過、遠心分離、ピペット吸引、又はそれらの組み合わせによって得られることができる。ある実施形態では、共結晶化合物は、遠心分離によって得られることができる。
本発明は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)の医薬用途、及び対象の疾患をその必要において治療又は予防する方法に関する。ある実施形態では、前記方法は、本発明の共結晶の一種以上の化合物(例えばCBP−NMP)の治療有効量を含む医薬組成物を対象に投与することを含む。
ある実施形態では、本発明のカルボプラチンベースの共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)は、有利な治療特性を示す。例えば、ある実施形態では、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)は、カルボプラチン又は他の公知の薬剤と比較してがん又はウイルス感染細胞を殺すのにより有効的であることができる。他の実施形態では、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)は、カルボプラチン又は他の公知の薬剤と比較してがん又はウイルス感染細胞を殺すのに有効性に劣るか、又は実質的に同様の効果を有することができるが、健康又は正常細胞に対する毒性が少なく、その結果、正味の健康への利益をもたらすことができる。例えば、がん細胞又はウイルス感染細胞の治療において公知のプラチンアナログと比較すると、CBP−NMPの化合物は、シスプラチン及びカルボプラチンより毒性が少なく、ずっと安定している。ある実施形態では、CBP−NMPの有利な効果は、少ない副作用であることができる。ある実施形態では、CBP−NMPの化合物は、例えばカルボプラチンと比較して医薬用途における良好な融通性を示すことができる。
ある実施形態では、本発明のカルボプラチンベースの共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)は、有利な生理化学特性を示す。例えば、ある実施形態では、CBP−NMPの化合物は、高い溶解性、安定性、生物学的利用能を持つことができる。例えば、カルボプラチンと比較すると、CBP−NMPの化合物は、ずっと安定しており、様々な投与量の固体形態において安定であることができる。一方、CBP−NMPの化合物の水溶解性は、カルボプラチン(18mg/mL)よりずっと高く、配合及び投与の有意に高い可能性を与える。
ある実施形態では、PC−3細胞の数を減少するためのCBP−NMPの化合物のIC50は、約19.149μMである。別の実施形態では、LNCaP細胞の数を減少するためのCBP−NMPからの化合物のIC50は、約42.234μMである。さらに別の実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、同様条件においてシスプラチンよりずっと高いIC50(例えば約10倍)でHL−7002細胞に対する最小の毒性を示す。さらに別の実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、同様条件においてシスプラチンよりずっと高いIC50(例えば約8倍)でHEK293細胞に対して最小の毒性を示す。ある実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、PC−3細胞の数を減少するための約19.149μMのIC50、LNCaP細胞の数を減少するための約42.234μMのIC50、HK−7002細胞の数を減少するための約20.51μMのIC50、及びHEK293細胞を減少するための約55.119μMのIC50を示す。
ある実施形態では、HCT−116細胞の数を減少するためのCBP−NMPからの化合物のIC50は、約62.026μMである。別の実施形態では、HT29細胞の数を減少するためのCBP−NMPからの化合物のIC50は、約32.026μMである。別の実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、同様条件において5−FUよりずっと高いIC50(例えば約5倍)でHL−7002細胞に対する最小の毒性を示す。さらに別の実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、同様条件において5−FUよりずっと高いIC50(例えば約14倍)でHEK293細胞に対して最小の毒性を示す。ある実施形態では、CBP−NMPからの化合物は、HCT−116細胞の数を減少するための約18.357μMのIC50、ACHN細胞の数を減少するための約62.026μMのIC50、HL−7002細胞の数を減少するための約20.51μMのIC50、及びHEK293細胞を減少するための約55.119μMのIC50を示す。
ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)からなることができる。ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)と、少なくとも一種の追加の治療薬又はアジュバント療法薬を含むことができる。追加の治療薬又はアジュバント療法薬は、葉酸、補酵素Q10、クルクミン、グルタチオン(GSH)、アロエ、オリザノール、5−フルオロウラシル、ボルテゾミブ、又はそれらの組み合わせから選択されることができるが、これらに限定されない。治療されるべき特定の疾患に応じて、追加の治療薬又はアジュバント療法薬は、公知の医薬を含むことができる。ある実施形態では、追加の治療薬又はアジュバント療法薬は、疾患を治療又は予防するために臨床的に既に許容されている医薬を含むことができる。
ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)と、医薬的に許容可能な担体又は賦形剤を含むことができる。「医薬的に許容可能な担体」又は「医薬的に許容可能な賦形剤」は、いかなるそして全ての溶媒、分散媒体、コーティング、抗細菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤、及び不活性成分を含むことを意図される。活性医薬成分のためのかかる医薬的に許容可能な担体又は医薬的に許容可能な賦形剤の使用は、当該技術分野では周知である。いかなる従来の医薬的に許容可能な担体又は医薬的に許容可能な賦形剤も、活性医薬成分と適合性がない限り、本発明の治療組成物におけるその使用が想定される。他の医薬などの追加の活性医薬成分は、記述された組成物及び方法の中に組み込まれることもできる。
さらに別の側面では、対象に投与される医薬組成物中の本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)の量は、約0.005〜20mg/kg体重、約0.005〜10mg/kg体重、約0.005〜5mg/kg体重、約0.005〜2.5mg/kg体重、0.01〜20mg/kg体重、約0.01〜10mg/kg体重、約0.01〜5mg/kg体重、約0.01〜2.5mg/kg体重、0.1〜20mg/kg体重、約0.1〜10mg/kg体重、約0.1〜5mg/kg体重、又は約0.1〜2.5mg/kg体重である。共結晶の特定の量は、特に治療される特定の疾患、及び対象の特定の状態に依存する。
さらに別の側面では、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)を含む医薬組成物の投与は、少なくとも1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,21,28,35,42,49,56,63,70,77,84,91、又は98日間続くことができる。ある実施形態では、医薬組成物の投与は、少なくとも一週間続くことができる。ある実施形態では、医薬組成物の投与は、少なくとも二週間続くことができる。具体的な投与期間は、治療される特定の疾患、及び対象の特定の状態に依存する。
本発明は、様々な側面及び実施形態において、様々な疾患を予防又は治療するための本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)の使用、及び本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)を含む医薬組成物を投与することによって疾患を予防又は治療するための方法を含む。治療又は予防される疾患は、がん及びウイルス感染を含むが、これらに限定されない。
ある実施形態では、疾患は、がんである。ある実施形態では、がんは、膀胱がん、非小細胞肺がん、子宮頸がん、肛門がん、膵臓がん、頭頸部がんを含む扁平上皮がん、腎細胞がん、基底細胞皮膚がん(BCC)、扁平細胞皮膚がん(SCC)、メラノーマ、卵巣がん、小細胞肺がん、子宮内膜がん、グリア芽腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、上皮細胞腫、神経線維肉腫、髄膜腫、消化管間質腫瘍、乳がん、肺がん、大腸がん、甲状腺がん、骨肉腫、胃がん、口腔がん、口腔咽頭がん、胃がん、腎臓腺がん、肝臓がん、前立腺がん、食道がん、精巣がん、婦人科がん、結腸直腸がん、脳腫瘍、白血病(leukemia)、白血病(leucocythemia)、慢性リンパ球性白血病(CLL)、小リンパ球性白血病(SLL)、非ホジキンリンパ腫(NHL)、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)、マントル細胞リンパ腫(MCL)、ホジキンリンパ腫、B細胞急性リンパ芽球性白血病(B−ALL)、バーキットリンパ腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症(WM)、バーキットリンパ腫、多発性骨髄腫、及び骨髄線維症から選択される。
ある実施形態では、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)を含む医薬組成物は、前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、又は白血病を予防又は治療するために使用されることができる。ある実施形態では、がんを予防又は治療するための本発明の共結晶の治療有効量は、約0.01〜約10mg/kg体重である。別の実施形態では、がんを予防又は治療するための本発明の共結晶の化合物の治療有効量は、約0.01〜約5mg/kg体重である。
ある実施形態では、疾患は、ウイルス感染である。ある実施形態では、ウイルスは、DNAウイルス又はRNAウイルスである。例えば、ある実施形態では、ウイルスは、アデノウイルス、単純ヘルペスウイルス、ヒトパピローマウイルス、VITAMIN K ウイルス、天然痘ウイルス、B型肝炎ウイルス(HBV)、パルボウイルスB19のようなDNAウイルスであることができるが、これらに限定されない。他の実施形態では、ウイルスは、ヒトアストロウイルス、ノーウォークウイルス、A型肝炎ウイルス(HAV)、重症急性呼吸器症候群ウイルス、C型肝炎ウイルス(HCV)、黄熱病ウイルス、デングウイルス、ウエストナイルウイルス、TBEウイルス、風疹ウイルス、E型肝炎ウイルス(HEV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、インフルエンザウイルス、ラッサ熱ウイルス(LASV)、クリミアコンゴ出血熱ウイルス、ハンターンウイルス、エボラウイルス、マールブルグウイルス、麻疹ウイルス、ムンプスウイルス、パラインフルエンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、狂犬病ウイルス、D型肝炎ウイルス(HDV)、ロタウイルス、オルビウイルス、コルチウイルス、バンナウイルスのようなRNAウイルスであることができるが、これらに限定されない。
ある実施形態では、医薬組成物は、HBV,HCV,HIV、又はハンターンウイルスによって起こされるウイルス感染を予防又は治療するために使用されることができる。ある実施形態では、ウイルス感染を予防又は治療するための本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)の治療有効量は、約0.01〜約10mg/kg体重である。別の実施形態では、がんを予防又は治療するための本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)の治療有効量は、約0.01〜約5mg/kg体重である。
ある実施形態では、本発明は、必要性のある対象における前立腺がん、結腸直腸がん、腎臓腺がん、又は白血病の徴候を治療、予防、減少又は緩和するか、及び/又は前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、又は白血病の進行を遅延させるかもしくは中止させる方法を提供し、前記方法は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)を含む医薬組成物の有効量を対象に投与することを含む。ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)からなる。ある実施形態では、医薬組成物は、少なくとも一種の追加の治療薬又はアジュバント療法薬をさらに含む。特定の実施形態では、追加の治療薬又はアジュバント療法薬は、葉酸、補酵素Q10、クルクミン、グルタチオン(GSH)、アロエ、オリザノール、5−フルオロウラシル、及びボルテゾミブから選択されることができる。ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)と、医薬的に許容可能な担体又は賦形剤とを含む。
ある実施形態では、本発明は、必要性のある対象におけるHBV,HCV,HIV、又はハンターンウイルスによって起こされるウイルス感染の徴候を治療、予防、減少又は緩和するか、及び/又はHBV,HCV,HIV、又はハンターンウイルスによって起こされるウイルス感染の進行を遅延させるかもしくは中止させる方法を提供し、前記方法は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)を含む医薬組成物の有効量を対象に投与することを含む。ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)からなる。ある実施形態では、医薬組成物は、少なくとも一種の追加の治療薬又はアジュバント療法薬をさらに含む。特定の実施形態では、追加の治療薬又はアジュバント療法薬は、葉酸、補酵素Q10、クルクミン、グルタチオン(GSH)、アロエ、オリザノール、5−フルオロウラシル、及びボルテゾミブから選択されることができる。ある実施形態では、医薬組成物は、本発明の共結晶の化合物(例えばCBP−NMP)と、医薬的に許容可能な担体又は賦形剤とを含む。
ある実施形態では、前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、又は白血病の予防又は治療のために、CBP−NMPの化合物を含む医薬組成物は、点滴、注射によって、又は経口ルートで投与される。ある実施形態では、前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、又は白血病の予防又は治療のために、CBP−NMPの化合物を含む医薬組成物は、少なくとも1,2、又は3週間投与される。
ある実施形態では、HBV,HCV,HIV、又はハンターンウイルスによって起こされるウイルス感染の予防又は治療のために、CBP−NMPを含む医薬組成物は、点滴、注射によって、又は経口ルートで投与される。ある実施形態では、HBV,HCV,HIV、又はハンターンウイルスによって起こされるウイルス感染の予防又は治療のために、CBP−NMPを含む医薬組成物は、少なくとも1,2、又は3週間投与される。
特定の疾患に対する本発明の共結晶の効果は、以下の実施例によって示される。さらに、CBP−NMPの製造方法及びCBP−NMPの生理化学特性もまた、記載される。これらの実施例は、本発明の範囲をいかなる場合にも制限しない。
カルボプラチンと組み合わされることができる共結晶形成体のスクリーニングを通して、環状アミドが強い候補であることを見出した。得られた共結晶は、増大した溶解性、安定性、及び生物学的利用能、並びにカルボプラチン又は他のプラチン化合物と比較した医薬用途における高い融通性のようなターゲット目標を部分的に又は完全に満たす。
カルボプラチンと比較して、本発明の共結晶は、より安定しており、固体形態で安定することができる。N−メチル−2−ピロリドン(NMP)と共結晶形成体カルボプラチンから作られた共結晶(CBP−NMPと称される)は、一例として与えられる。
がん細胞の治療のために報告されたプラチンアナログと比較して、本発明の共結晶の一部は、シスプラチン及びカルボプラチンより毒性が低く、ずっと安定している。
本発明者は、結晶多形形態の形成及び形態IがNMPとカルボプラチンの共結晶に対して確認されたことを決定した。共結晶の非晶形態及び他の形態は、異なる結晶化法を使用して存在することができる。本発明におけるNMPとカルボプラチンの共結晶の形態Iは、XRPD,DSC,SEM、及び他の特性決定法によって確認された。
前立腺がん細胞に対するCBP−NMPの効果
共結晶CBP−NMPは、ドセタキセル及びシスプラチン(前立腺がん患者のために広く許容される薬剤)と比較して前立腺がんの治療において試験された。
PC−3細胞は、骨への転移を有する進行した前立腺がん患者由来の細胞株であり、前立腺小細胞がんのような前立腺がんの特徴を持つ。PC−3細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP、ドセタキセル、又はシスプラチン)で処理され、細胞生存性が、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図1に示される。
CBP−NMPは、ドセタキセルと比較するとPC−3細胞の数を減少する優れた効果を示した。特に、CBP−NMPのIC50は、19.149μMであったが、ドセタキセル及びシスプラチンのIC50は、それぞれ49.924μM及び2.489μMであった(図1)。
LNCaP細胞は、リンパ節転移を有する進行した前立腺がん患者由来の細胞株である。LNCaP細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP、ドセタキセル、又はシスプラチン)で処理され、細胞生存性が、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図2に示される。
LNCaP細胞に対して、CBP−NMPのIC50は、43.234μMであり、ドセタキセル及びシスプラチンのIC50は、それぞれ4.034μM及び2.245μMであった(図2)。
HL−7002細胞は、不死化ヒト胎児肝細胞株である。HL−7002細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP、ドセタキセル、又はシスプラチン)で処理され、細胞生存性が、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図3に示される。
HL−7002細胞に対して、CBP−NMPは、最小の毒性を持つことが検出された−同様の条件でドセタキセルの約1/216及びシスプラチンの約1/10。CBP−NMPのIC50は、20.51μMであり、ドセタキセル及びシスプラチンのIC50は、それぞれ0.095μM及び2.008μMであった(図3)。
HEK293細胞は、不死化ヒト胎児腎臓細胞株である。HEK293細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP、ドセタキセル、又はシスプラチン)で処理され、細胞生存性が、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図4に示される。
HEK293細胞に対して、CBP−NMPは、低いレベルの毒性を示した−同様の条件でドセタキセルの約1/32及びシスプラチンの約1/8。CBP−NMPのIC50の値は、55.119μMであり、一方、ドセタキセル及びシスプラチンのIC50は、それぞれ1.741μM及び6.899μMであった(図4)。
方法及び手順:
細胞培養:前立腺がん細胞株LNCaP及びPC−3は、ATCC(Manassas,VA)から購入された。胎児肝細胞HL−7002及びヒト胚腎臓細胞HEK393は、ATCCから購入された。細胞は、RPMI+5%胎児ウシ血清(FBS)で培養された。
薬剤治療及び細胞生存性(MTS)分析:細胞(10/100mL/ウエル)は、96ウエルプレートで培養され、0.01〜300μMの段階的な濃度で薬剤(例えばCBP−NMP)で処理された。溶媒で処理された細胞は、陰性対照として使用され、シスプラチン及びドセタキセルは、陽性対照として使用された。細胞は、毎日監視され、細胞生存性は、製造者のマニュアルに従ってPromega CellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega,Madison,WI、米国)で評価された。細胞生存性は、バイオスペクトロメータ(Perkin Elmer,Walthan,MA、米国)で読むOD490で監視された。
データ分析:OD490読み取りデータは、溶菌緩衝液の添加後の1時間から4時間で毎時間収集された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。
効果の概要:
PC−3(骨転移を有する進行した前立腺がん患者由来の細胞株)に対して、CBP−NMPは、ドセタキセルより優れた細胞毒性を示したが、シスプラチンより弱かった。LNCaP(リンパ節転移を有する進行した前立腺がん患者由来の細胞株)に対して、CBP−NMPの細胞毒性は、ドセタキセル及びシスプラチンより弱い。HL−7002(不死化ヒト胎児肝細胞株)に対して、CBP−NMPは、低いレベルの細胞毒性を有することが検出されたが、ドセタキセル及びシスプラチンよりずっと弱かった。HEK293(不死化ヒト胎児腎臓細胞株)に対して、CBP−NMPは、低いレベルの細胞毒性を有することが検出されたが、ドセタキセル及びシスプラチンよりずっと弱かった。
大腸がん細胞に対するCBP−NMPの効果
共結晶CBP−NMPは、オキサリプラチン及びフルオロウラシル(5−FU)(大腸がん患者を治療する際に広く使用される薬剤)と比較して大腸がんの治療で試験された。
HCT−116細胞は、大腸がん細胞株である。HCT−116細胞は、段階的な濃度で薬剤(CBP−NMP,5−FU、又はオキサリプラチン)で処理され、細胞生存性は、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図5に示される。
HCT−116細胞に対して、CBP−NMPによる細胞の数を減少する効果は、5−FU及びオキサリプラチンより強い。CBP−NMPのIC50は、62.026μMであり、オキサリプラチン及び5−FUのIC50は、それぞれ8.151μM及び4.214μMであった(図5)。
HT29細胞は、大腸がん細胞株である。HT29細胞は、段階的な濃度で薬剤(CBP−NMP,5−FU、又はオキサリプラチン)で処理され、細胞生存性は、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図6に示される。
HT29細胞に対して、CBP−NMPのIC50は、36.026μMであり、オキサリプラチン及び5−FUのIC50は、それぞれ29.993μM及び7.556μMであった(図6)。
HL−7002肝細胞株細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP,5−FU、又はシスプラチン)で処理され、細胞生存性は、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図7に示される。
HL−7002細胞に対して、CBP−NMPの低レベルの毒性しか検出されなかった。同様の条件では、CBP−NMPの毒性は、オキサリプラチンのそれの約1/5であり、5−FUのそれの約1/8であった。CBCBPのIC50は、20.51μMであり、オキサリプラチン及び5−FUのIC50は、それぞれ2.44μM及び4.418μMであった(図7)。
HEK293腎臓細胞株細胞は、段階的な濃度の薬剤(CBP−NMP,5−FU、又はオキサリプラチン)で処理され、細胞生存性は、Promega Corp.(Madison,WI、米国)からのCellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assayで評価された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。結果は、図8に示される。
HEK293に対して、CBP−NMPの最小の毒性しか検出されなかった。同様の条件では、CBP−NMPの毒性は、オキサリプラチンのそれの約1/9であり、5−FUのそれの約1/5であった。CBP−NMPのIC50は、55.119μMであり、オキサリプラチン及び5−FUのIC50は、それぞれ10.131μM及び3.744μMであった(図8)。
方法及び手順:
細胞培養:大腸がん細胞株HCT−116及びHT−29は、ATCC(Manassas,VA)から購入された。胎児肝細胞HL−7002及びヒト胚腎臓細胞HEK393は、ATCCから購入された。細胞は、RPMI+5%胎児ウシ血清(FBS)で培養された。
薬剤治療及び細胞生存性(MTS)分析:細胞(10/100mL/ウエル)は、96ウエルプレートで培養され、0.01〜300μMの段階的な濃度で薬剤(例えばCBP−NMP)で処理された。溶媒で処理された細胞は、陰性対照として使用され、シスプラチン及びドセタキセルは、陽性対照として使用された。細胞は、毎日監視され、細胞生存性は、製造者の指示に従ってPromega CellTiter 96 AQueous One Solution Cell Proliferation Assay(Promega,Madison,WI、米国)で評価された。細胞生存性は、バイオスペクトロメータ(Perkin Elmer,Walthan,MA、米国)で読むOD490で監視された。
データ分析:OD490読み取りデータは、溶菌緩衝液の添加後の1時間から4時間で毎時間収集された。細胞増殖抑制率の指数が、陰性対照に対する治療群のOD490データを比較することによって得られた。薬剤反応率IC50がSPSS 16.0システムで計算された。
効果の概要:
大腸がん細胞株HCT−116に対して、CBP−NMPは、オキサリプラチン及び5−FUより弱い毒性を示した。大腸がん細胞株HT−29に対して、CBP−NMPは、オキサリプラチンより少し弱い毒性を示し、5−FUより弱い毒性を示した。HL−7002(不死化ヒト胎児肝細胞株)に対して、CBP−NMPは、低いレベルの毒性を有することが検出された。HEK293(不死化ヒト胚腎臓細胞株)に対して、CBP−NMPは、低いレベルの毒性を有することが検出された。
共結晶を製造する方法
本発明の共結晶は、共結晶形成体としてのカルボプラチン及び環状アミドから形成された。包括的な共結晶スクリーニングは、スラリー/攪拌、加熱及び冷却、回転式蒸発、凍結乾燥、冷却、及び蒸発によって実施された。
本発明の一つの共結晶(CBP−NMP)は、まずジシクロプラチン(DCP)、カルボプラチン(CBP)と1,1−シクロブタンジカルボキシレート(CBDCA)から構成される超分子、及びN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の混合物から見出された。X線粉末回折(XRPD)、熱重量分析(TGA)、及び示差走査熱量測定(DSC)によって、NMP溶液中のDCPから形成された共結晶(804609−38−A9)が新しい結晶であることが決定され、新しく形成された共結晶がカルボプラチン(CBP)とNMPの1:1のモル比の共結晶であることが確認された。
NMP溶液におけるDCPから作られた新しい結晶(804609−38−A9)がNMPにおけるカルボプラチンから作られた同じ共結晶(804609−44−B)であることが後で確認された(図9)。特に、515mgのカルボプラチンと4mLのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)の混合物は、約20℃で5時間攪拌された。次いで、反応は、0〜5℃に冷却され、5時間にわたって攪拌された。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予備冷却されたエタノール及びヘプタンによって洗浄された。真空で乾燥された後、507mgの純結晶(CBP−NMP)が得られた。それは、高性能液体クロマトグラフィ(HPLC)、MS,H−NMR,XRPD,DSC、及び単結晶X線特性決定によって分析された。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンとN−メチル−2−ピロリドンの1:1の比を示した。
CBP−NMP構造は、XRPD(図10)、示差走査熱量測定(DSC)(図11)、プロトン核磁気共鳴(H−NMR)(図12)、及び走査電子顕微鏡(SEM)(図15〜17)によって特徴づけられた。図10の804609−44−BのXRPDパターンに示されるように、CBP−NMP共結晶の一つの形態は、形態Aとして言及されることができる。
CBP−NMPが異なる温度で徐々に加熱されたとき、CBP−NMPは、210℃でカルボプラチンに変換されることを発見した(図13)。NMPは、この点で共結晶CBP−NMPから除去された。さらに、CBP−NMPを210℃に加熱することから形成された試料のH−NMRの特徴づけは、変化を確認した(図14)。
多数の他の共結晶もまた、得られた。
515mgのカルボプラチン、4.2mLの1−ブチルピロリジン−2−オン、及び3.0mLのCHClの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、5時間にわたって攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたCHCl及びヘプタンによって洗浄される。真空で乾燥された後、443mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンと1−ブチルピロリジン−2−オンの1:1の比を示した。
550mgのカルボプラチン、3.5gの1,5−ジメチル−2−ピロリジン、及び6.0mLの蒸留水の混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、15mLの蒸留水を加え、混合物を溶解する。得られた溶液を0.45μmフィルターを通して濾過し、溶液を段階的に冷却することによって乾燥する。冷却乾燥後、得られた粗結晶をエタノール及びヘプタンで処理し、415mgの純結晶を得る。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンと1,5−ジメチル−2−ピロリジンの1:1の比を示した。
515mgのカルボプラチン、3.1gの1−ベンジルピペリジン−2,4−ジオン、及び3.0mLのトルエンの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、5時間にわたり攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたトルエン及びヘプタンによって洗浄される。真空乾燥後、478mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンと1−ベンジルピペリジン−2,4−ジオンの1:1の比を示した。
515mgのカルボプラチン及び4mLの1−ビニル−2−ピロリドンの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、5時間にわたり攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたエタノール及びヘプタンによって洗浄される。真空乾燥後、507mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンと1−ビニル−2−ピロリドンの1:1の比を示した。
515mgのカルボプラチン、810mgのN−ビニル−ε−カプロラクタム、及び3.0mLのCHClの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、5時間にわたって攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたCHCl及びヘプタンによって洗浄される。真空乾燥後、522mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンとN−ビニル−ε−カプロラクタムの1:1の比を示した。
515mgのカルボプラチン、1.2gのN−メチル−ε−カプロラクタム、及び3.0mLのCHClの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、反応物を0〜5℃に冷却し、5時間にわたって攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたCHCl及びヘプタンによって洗浄される。真空乾燥後、488mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンとN−メチル−ε−カプロラクタムの1:1の比を示した。
515mgのカルボプラチン、2.5gのラウロカプラム、及び5.0mLのCHClの混合物を約20℃で5時間攪拌する。次いで、混合された反応物を濃縮し、0〜5℃に冷却し、10mLのヘプタンを加え、5時間にわたって攪拌する。得られた粗結晶は、濾過によって得られ、予め冷却されたCHCl及びヘプタンによって洗浄される。真空乾燥後、553mgの純結晶が得られる。それは、HPLC,MS、及びH−NMRによって分析される。特性決定は、この共結晶構造においてカルボプラチンとラウロカプラムの1:1の比を示した。
分析方法
X線粉末回折(XRPD):偏光顕微鏡写真は、室温(RT)で撮影された。X線強度データは、Bruker APEX II CCD回折計(MoKα放射線、λ=0.71073Å)を使用して296(2)Kで収集された。XRPDパターンは、RTでPanalytical Empyreanシステムによって収集された。F2に対して直接法構造解、差分フーリエ計算、及び完全行列最小二乗精密化が、SHELXTL及びOLEX2で実施された(Sheldrick GM.,Acta Crystallogr A,64:112−122,2008;及びO.V.Dolomanovら,J.Appl.Cryst.42,339−341,2009;及びBrandenburg,K.DIAMOND,1999,Crystal Impact GbR,Bonn,Germany参照)。分子グラフィックスは、Brandenburg,K.DIAMOND,1999,Crystal Impact GbR,Bonn,ドイツに従って作られた。
分析機器:Panalytical Empyrean。X線粉末回折は、結晶材料の試料をSi単結晶低バックグラウンドホルダー上に装着して、顕微鏡スライドの助けを借りて試料を薄層に広げることによって行なわれた。2θ位置は、Panalytical 640 Si粉末標準に対して校正された。45kV及び40mAで作動する銅の長精密焦点管によって生成されたX線で試料は照射された。Kα1の波長は1.540589オングストロームであり、Kα2の波長は、1.544426オングストロームであった(Kα2/Kα1の強度比は、0.50)。視準されたX線源は、プログラムされた10mmの発散スリットの組を通過させられ、反射された放射線は、5.5mmの散乱防止スリットを通して指向された。試料は、シータ−シータモードで3°〜40°の2シータの範囲にわたって0.013°の2シータ増分あたり16.3秒間露光された(連続走査モード)。作動時間は、3分57秒であった。機器は、RTMS検出器(X′Celerator)を備えていた。制御及びデータ取得は、データ収集ソフトウェアを使用して作動するDell Optiplex 780 XPによって行なわれた。
X線粉末回折の業界の熟練者は、ピークの相対強度が、例えば30ミクロンより上の大きさの粒子によって影響を受けることがあること、及び非一元アスペクト比は、試料の分析に影響を与えることがあることを認識するだろう。また、X線粉末回折の業界の熟練者は、反射の位置が、試料が回折計中に位置する正確な高さ、及び回折計のゼロ校正によって影響を受けることがあることも認識するだろう。試料の表面平滑性も、限定された影響を有することがある。従って、示される回折パターンのデータは、絶対値に限定されることを意図されない。
示差走査熱量測定(DSC)
DSCは、試料の温度を上昇させるために必要な熱の量の差を測定するための熱分析方法として使用された。参照は、温度の関数として測定された。DSCの一般的なプロセスは、公知である。以下の実施例で使用された特定の機器及び条件は、以下の通りである:
分析機器:TA Instruments Q2000 DSC;
加熱速度:10℃/分;及び
パージガス:窒素。
熱重量分析(TGA)
TGAは、(一定の加熱速度での)上昇する温度の関数としての、又は(一定の温度及び/又は一定の質量損失での)時間の関数としての、試料の物理的及び化学的特性の変化を測定するために使用された。TGAの一般的なプロセスは、公知である。以下の実施例で使用された特定の機器及び条件は、以下の通りである:
分析機器:TA Instruments Q5000 TGA;
加熱速度:10℃/分;及び
パージガス:窒素。
共結晶を含む試料医薬組成物及びその投与
本発明の水性又は固体医薬組成物は、少なくとも一種の追加の治療薬又はアジュバント療法薬の適切な量を有して又は有さずに、有効量の本発明の共結晶(例えばCBP−NMP)を含む。共結晶、並びに治療薬又はアジュバント療法薬は、医薬的に許容可能な担体又は水性媒体中に溶解又は分散されることができる。
治療される特定のがんに依存して、本発明による医薬組成物の投与は、ターゲット組織に経路を介して到達できる限りいかなる一般的な経路を介することができる。例えば、医薬組成物は、点滴、注射、又は経口経路によって投与されることができる。
多数の医薬組成物が製造された:
医薬組成物試料A:70gのCBP−NMPを予め処理された生理食塩水又は5%の水性グルコース(水中)に溶解し、溶液の最終体積を5.0Lに調整した。次いで、溶液を0.22μmフィルターで濾過し、アンプル瓶にそれぞれ50mLで分散した。
医薬組成物試料B:70gのCBP−NMP及び20gのグルタチオン(GSH)を予め処理された生理食塩水又は5%の水性グルコース(水中)に溶解し、溶液の最終体積を5.0Lに調整した。次いで、溶液を0.22μmフィルターで濾過し、アンプル瓶にそれぞれ50mLで分散した。

Claims (21)

  1. カルボプラチン(CBP)及び環状アミドを含む共結晶であって、環状アミドが、以下のものから選択される、共結晶:
    式中、Rは、水素、ハロゲン、アミノ基、C1−C6アルキル基、C3−C6シクロアルキル基、シアニド基、ヒドロキシル基、アシル基、ホスホリル基、ホスホロアミド基、ヒドロキシルカルボキシル基、フェニル基、又は脂肪族基を表わす。
  2. 環状アミドが、式CF−05である、請求項1に記載の共結晶。
  3. 環状アミドが、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)であり、カルボプラチンと環状アミドが、1:1の比で結合される、請求項1に記載の共結晶。
  4. 共結晶が、16.0°の回折角2−シータでのピーク及び24.5°±0.2の回折角2−シータでのピークを含むX線回折パターンを有する、請求項3に記載の共結晶。
  5. 共結晶の固体状態が、いかなる結晶多形形態も含む、請求項1〜3のいずれかに記載の共結晶。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の共結晶の化合物を含む医薬組成物であって、カルボプラチンが活性医薬成分(API)である、医薬組成物。
  7. 共結晶が、いかなる結晶多形形態も有するか、又は非晶形態に作られている、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 少なくとも一種の治療薬又はアジュバント療法薬をさらに含む、請求項6又は7に記載の医薬組成物。
  9. 治療薬又はアジュバント療法薬が、葉酸、補酵素Q10、クルクミン、グルタチオン(GSH)、アロエ、オリザノール、5−フルオロウラシル、及びボルテゾミブからなる群から選択される、請求項8に記載の医薬組成物。
  10. 請求項6〜10のいずれかに記載の医薬組成物を対象に投与することを含む、対象における疾患をその必要において治療する方法であって、共結晶の化合物が、治療有効量である、方法。
  11. 疾患が、がんである、請求項10に記載の方法。
  12. がんが、前立腺がん、大腸がん、腎臓腺がん、及び白血病からなる群から選択される、請求項11に記載の方法。
  13. がんが、前立腺がんである、請求項12に記載の方法。
  14. がんが、大腸がんである、請求項12に記載の方法。
  15. がんが、腎臓腺がんである、請求項12に記載の方法。
  16. がんが、白血病である、請求項12に記載の方法。
  17. 疾患が、ウイルス感染である、請求項10に記載の方法。
  18. ウイルス感染が、B型肝炎ウイルス(HBV)、C型肝炎ウイルス(HCV)、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、又はハンターンウイルスによって起こされる、請求項16に記載の方法。
  19. 化合物の治療有効量が、約0.01〜約10mg/kg体重である、請求項10〜18のいずれかに記載の方法。
  20. 化合物の治療有効量が、約0.01〜約5mg/kg体重である、請求項10〜18のいずれかに記載の方法。
  21. 医薬組成物が、請求項4に記載の共結晶の化合物の有効量、及び医薬的に許容可能な担体又は水性媒体に溶解又は分散された少なくとも一種の治療薬又はアジュバント療法薬の医薬的に許容可能な量を含む水性組成物である、請求項10〜18のいずれかに記載の方法。
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