JP2018522865A - ポリオールを調製する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ポリオールを調製する方法に関する。特に、本発明は、式(I)の1種または複数の化合物を含む組成物Aから出発する、ヒドロヒドロキシメチル化反応を伴う方法による単一ステップでのポリオールの調製に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、好ましくはトリグリセリドから出発してポリオールを調製する方法に関する。特に、本発明は、還元的ヒドロホルミル化またはヒドロヒドロキシメチル化反応により、単一ステップでポリオールを調製する方法に関する。
ポリオールは、一般的に石油から生成される。ポリオールは、織物、プラスチック、化学、製造業界または化粧品業界等の多くの分野で使用される。ポリオールは、特に塗料、接着剤、エラストマー、樹脂または発泡体の調製に使用される。
ポリオールは、一般的にアルケンヒドロホルミル化反応を介して調製される。しかし、この種の取り組みに関する従来技術で記載される方法のほとんどは、水分で劣化するトリアルキルホスフィンまたはホスフィット等の外気での取り扱いが難しい配位子を使用する。より簡易な代替策は、配位子としてアミン用いることを含む。3級アミンの使用は、還元的ヒドロホルミル化反応により末端アルケンをアルコールに変換することに関して、文献(Morales Torres et al.,Catal.Sci.Technol.,2015,5,34−54)に記載されている。様々な系統的研究が、ロジウムとのヒドロホルミル化反応に対するアミンの影響を構造、塩基性度および量の観点で示している(Hunter et al.,Appl.Catal.,1985,19,275−285)。この種の触媒系の最新の使用は、Alperらによる、配位子としての3級ジアミンの存在下におけるスチレンからの末端アルコールの合成(Adv.Synth.Catal.,2012,354,2019−2022)にさかのぼる。ロジウム−アミン触媒系を用いるこの方法によるアルコールの生成はまた、欧州特許第0014225号明細書および米国特許第4,197,414号明細書に記載されているが、1−ヘキセンタイプの軟質オレフィンから出発する方法に限られる。
重質オレフィンに関して、ポリオールは、国際公開第2006/012344号パンフレットに記載されるエポキシ化反応により優先的に合成される。
本発明は、バイオベースの化合物から、例えば植物油からのポリオールの調製を可能にする。その方法は、高い収量および高選択率を伴い、トリグリセリドからのポリオールの選択的調製に特に有利である。
本発明は、式(I)
Figure 2018522865
(式中、
、R、R、R、R、RおよびRは、互いに独立して、かつRおよびRに関してn単位ごとに独立して、H、−OR15、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキル、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C12アリール、または未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10シクロアルキル、あるいは式(Ia)
Figure 2018522865
の基からなる群から選択され、
15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表し、
a、b、xおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜20、有利には0〜15、好ましくは0〜12の整数であり、
rは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
pは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
nは、1〜7の整数である)
の1種または複数の化合物を含む組成物Aからポリオールを調製する方法に関し、前記方法は、
・周期表の縦列9から選択される遷移金属を含む錯体である少なくとも1種の前触媒、
・式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキル、C〜C12アリールまたはC〜C10シクロアルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、4つ、5つまたは6つの環員を含む複素環を形成する)の3級アミンまたはその非4級アンモニウム塩、および
・式(I)の1種または複数の化合物を含む前記組成物A
を、撹拌しながらかつ水素および一酸化炭素の雰囲気下で一緒にするステップa)を含む。
本発明の方法は、式(I)の前記1種または複数の化合物から誘導される1種または複数の化合物の形成を可能にし、炭素−炭素二重結合の全てまたは一部に関して、式(I)の化合物の炭素−炭素二重結合の炭素原子が−CHOH基で置換されており、この同じ炭素二重結合を有する他の炭素原子が水素で置換されている。
図1は、本発明の特定の一実施形態によるポリオールの合成のスキームを表す。 図2は、トリオレインのH NMRスペクトルを表す。 図3は、トリオレインから出発する特定の一実施形態による方法を用いて得られる生成物のH NMRスペクトルを表す。
本発明に使用される用語「置換される」は、用語「置換する」が指す基の1つまたは複数の水素原子が、命名される置換基の1つで置き換わることを意味するが、但し、置換が、考えられる原子の標準の原子価を超えず、置換により安定な化合物、すなわち、反応混合物から単離されるのに十分に頑強な化合物が生じることを条件とする。
用語「アルキル」は、特定の数の炭素原子を含む鎖状または分岐の炭化水素系鎖を指す。例えば、C〜Cアルキルは、少なくとも1つ〜最大で6つの炭素原子を含む鎖状または分岐のアルキル基を意味する。アルキル基は、未置換のアリール基、ハロゲン、NO、CN、SOH、OH、C〜C10アルコキシ、またはカルボニルもしくはカルボキシル基で置換できる。用語「アリール」は、特定の数の炭素原子を含む芳香族炭化水素系環を指し、それは、未置換であるか、あるいは未置換のC〜C10アルキル、ハロゲン、NO、CN、SOH、またはカルボニル、カルボキシル、OHもしくはC〜C10アルコキシ基で置換されている。例えば、アリールは、フェニル、ナフチル、アントラシルまたはフェナントレンであり得る。用語「シクロアルキル」は、特定の数の炭素原子を含む縮合単環式または縮合多環式の非芳香族の炭化水素系環を指す。例えば、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロへキシル、シクロペプチルまたはシクロオクチルを含む。用語「複素環」は、特定の数の環員を含む縮合単環式または縮合多環式の非芳香族の炭化水素系環を指し、炭素原子のうちの少なくとも1つがリン、硫黄、窒素または酸素原子で置き換えられている。特に、本発明に使用される用語「複素環」は、特定の数の環員を含む縮合単環式または縮合多環式の非芳香族の炭化水素系環を指し、炭素原子のうちの少なくとも1つが窒素原子で置き換えられている。
本発明によると、ポリオールを調製する方法が提供される。本発明のポリオールを調製する方法は、式(I)
Figure 2018522865
(式中、
、R、R、R、R、RおよびRは、互いに独立して、かつRおよびRに関して[CR単位ごとに独立して、H、−OR15、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキル、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C12アリール、または未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10シクロアルキル、あるいは式(Ia)
Figure 2018522865
の基からなる群から選択され、
15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表し、
a、b、xおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜20、有利には0〜15、好ましくは0〜12の整数であり、
rは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
pは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
nは、1〜7の整数である)
の1種または複数の化合物を含む組成物Aから出発して実施され、前記方法は、
・周期表の縦列9から選択される遷移金属を含む錯体である少なくとも1種の前触媒、
・式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキル、C〜C12アリールまたはC〜C10シクロアルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、4つ、5つまたは6つの環員を含む複素環を形成する)の3級アミンまたはその非4級アンモニウム塩、
・式(I)の1種または複数の化合物を含む前記組成物A
を、撹拌しながらかつ水素および一酸化炭素の雰囲気下で一緒にするステップa)を含む。
本発明に記載される式(I)、(Ia)または(II)の化合物に含まれる炭素−炭素二重結合は、シス配置でもトランス配置でもよい。用語「炭素−炭素二重結合」は、両方の配置を包含する。
図1は、ヒドロヒドロキシメチル化反応を伴う本発明の特定の一実施形態による方法を例示する。化合物(I)は、3つの炭素−炭素二重結合を含むトリオレインで表される。本発明による方法は、このように、3つの炭素−炭素二重結合がヒドロヒドロキシメチル化されるポリオールの調製を可能にする。炭素原子C1もしくはC2、C’1もしくはC’2、またはC’’1もしくはC’’2の何れか1つが炭素−炭素二重結合ごとにCHOH基を有することができる。
好ましい一実施形態によると、前記組成物Aは、組成物Aの総重量を基準として、式(I)の前記1種または複数の化合物を少なくとも20重量%、有利には少なくとも30重量%、好ましくは少なくとも40重量%、より優先的には少なくとも50重量%、特に少なくとも60重量%、より詳細には少なくとも70重量%、好ましくは少なくとも80重量%含むことができる。
好ましくは、aおよびxは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜12、有利には2〜10、好ましくは3〜9、特に3〜8、より詳細には4〜8の整数であり得る。
好ましくは、bおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜12、有利には0〜10、好ましくは0〜9、特に2〜9、より詳細には3〜8の整数であり得る。
好ましくは、nは、1〜7、有利には1〜5、好ましくは1〜4、特に1〜3の整数であり得、より詳細には、nは1である。
好ましくは、pは、1〜5、有利には1〜4、好ましくは1〜3の整数であり得る。特に、pは、1、2または3であり、より詳細には、pは1または2である。
好ましくは、rは、1〜5、有利には1〜4、好ましくは1〜3の整数であり得る。特に、rは、1、2または3であり、より詳細には、rは1または2である。
有利には、式(I)の前記1種または複数の化合物では、置換基R、R、R、R、R、RおよびRの少なくとも1つは、式(Ia)のものである。好ましくは、式(I)の前記1種または複数の化合物では、置換基R、R、R、R、R、RおよびRのうちの少なくとも2つは、式(Ia)のものである。
好ましい一実施形態によると、式(I)の前記1種または複数の化合物は、式(II)
Figure 2018522865
(式中、
a、b、xおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜20、有利には0〜15、好ましくは0〜12の整数であり、
rは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
pは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
nは、1〜7、好ましくは1〜4の整数であり、
、R、R、R、およびRは、互いに独立して、かつRに関してn単位ごとに独立して、H、−OR15、上述の式(Ia)の基、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキル、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C12アリール、または未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、R15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表す)
のものである。
式(II)の前記1種または複数の化合物では、bおよびxは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜12、有利には2〜10、好ましくは3〜9、特に3〜8、より詳細には4〜8の整数であり得る。
式(II)の前記1種または複数の化合物では、bおよびyは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜12、有利には0〜10、好ましくは0〜9、特に2〜9、より詳細には3〜8の整数であり得る。
式(II)の前記1種または複数の化合物では、nは、1〜7、有利には1〜5、好ましくは1〜4、特に1〜3の整数であり得、より詳細には、nは1である。
式(II)の前記1種または複数の化合物では、pは、1〜5、有利には1〜4、好ましくは1〜3の整数であり得る。特に、pは、1、2または3であり、より詳細には、pは1または2である。
式(II)の前記1種または複数の化合物では、rは、1〜5、有利には1〜4、好ましくは1〜3の整数であり得る。特に、rは、1、2または3であり、より詳細には、rは1または2である。
好ましくは、式(II)の前記1種または複数の化合物では、置換基R、R、R、R、およびRは、互いに独立して、かつRに関してn単位ごとに独立して、H、−OR15、上述の式(Ia)の基、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキルからなる群から選択でき、ここで、R15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表す。
特に、式(II)の前記1種または複数の化合物では、置換基R、R、R、R、およびRは、互いに独立して、かつRに関してn単位ごとに独立して、H、および未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキルからなる群から選択でき、ここで、R15はHを表す。
より詳細には、式(II)の前記1種または複数の化合物では、置換基R、R、R、R、およびRは水素である。
従って、好ましい一実施形態によると、前記1種または複数の化合物は、式(II)(式中、
aおよびxは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜12、有利には2〜10、好ましくは3〜9、特に3〜8、より詳細には4〜8の整数であり得、
bおよびyは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜12、有利には0〜10、好ましくは0〜9、特に2〜9、より詳細には3〜8の整数であり得、
、R、R、R、およびRは、水素であり、
pは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1、2または3であり、
rは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1、2または3であり、
nは、1である)
のものである。
本発明の特定の一実施形態によると、前記組成物Aは、式(I)または(II)の1種または複数の化合物からなることができる。
本発明による方法では、3級アミンは、式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、4つ、5つまたは6つの環員を含む複素環を形成する)のものであり得る。有利には、3級アミンは、式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、アゼチジン、ジアゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジンおよびピペラジンからなる群から選択される複素環を形成する)のものであり得る。イミダゾリジンおよびピラゾリジン複素環は、2つの窒素原子を含む。本発明の場合、これらのイミダゾリジンおよびピラゾリジン複素環の2つの窒素原子は、3級である。好ましくは、3級アミンは、式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、ピロリジンまたはピペリジンを形成する)のものであり得る。特に、3級アミンは、式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜Cアルキルを表す)のものであり得る。
3級アミンは、樹脂に担持され得る。従って、置換基R10は、3級アミンの窒素原子と樹脂との間のスペーサー基であり得る。R10は、C〜C10アルキル、ベンジル、C〜C18アリールまたはC〜C10シクロアルキルであり得る。
好ましくは、前記3級アミンは、6超、有利には7超、好ましくは8超、特に9超のpKaを有する。好ましくは、前記3級アミンは、15未満、有利には14未満、好ましくは12未満、特に11未満のpKaを有する。前記3級アミンは、従って、6〜14のpKa、有利には8〜12のpKa、好ましくは9〜11のpKaを有することができる。
本発明の方法は、水素および一酸化炭素雰囲気の圧力下で実施される。圧力は、一酸化炭素の分圧と水素の分圧との総計を指す。圧力は、50バール〜200バール、有利には65バール〜150バール、好ましくは70バール〜130バール、特に75バール〜120バールであり得る。
好ましくは、一酸化炭素と水素とのモル比は、2:1〜1:10であり得、有利には、一酸化炭素と水素とのモル比は、1:1〜1:5であり、好ましくは、そのモル比は1:1〜1:3であり、特に、一酸化炭素と水素とのモル比は、1:1〜1:2である。
好ましくは、本発明の方法のステップa)は、60℃〜200℃、有利には70℃〜180℃、好ましくは80℃〜150℃の温度で実施できる。
本発明の方法のステップa)は、芳香族炭化水素または脂肪族炭化水素等の有機溶媒の存在下で実施できる。例えば、溶媒は、トルエン、ベンゼン、ヘキサンまたはヘプタンであり得る。
上述のように、本発明による方法は、少なくとも1種の前触媒の存在下で実施される。前記前触媒は、周期表の縦列9から選択される遷移金属を含む錯体である。有利には、前記前触媒は、コバルトまたはロジウムから選択される遷移金属を含む錯体である。有利には、前触媒は、遷移金属としてのロジウムと1種または複数の配位子とを含む錯体である。好ましくは、前記1種または複数の配位子のうちの少なくとも1つは、CO、アセチルアセトネート、シクロオクタジエン、ノルボルネンおよびアセテートから選択される。前触媒は、固体担体に担持され得る。担体は、カーボンブラック、SiO、Al、TiO、MgO、ZnO、CaCO、CaSOもしくはMgSOまたはそれらの組み合わせであり得る。担体と前触媒との重量比は1〜100であり得る。
好ましくは、上述の式NR10の3級アミンと、本発明の方法のステップa)において前触媒として使用される錯体の遷移金属とのモル比は、20超、有利には50超、好ましくは100超、特に200超である。
前記1種または複数の配位子は、リン原子に対してオルト位において置換されている少なくとも1つのC〜C18アリール置換基を含むか、または少なくとも1つのC〜C18アリールオキシ置換基を含むか、少なくとも1種の単座または二座のリン含有配位子を含むこともできる。有利には、前記リン含有配位子は、式P(Ar)または(Ar)−P−L−P(Ar)であり得、式中、Arは、C〜Cアルキル、フェニル、ベンジル、C〜Cシクロアルキル、ハロゲン、C〜CアルコキシルおよびCアリールオキシからなる群から選択される基により、リン原子に対して少なくともオルト位において置換されるC〜C18アリール基であり、およびLは、C〜Cアルキル、C〜C12アリールおよびC〜C10シクロアルキルからなる群から選択されるスペーサーアームである。語句「リン原子に対してオルト位において置換される」は、アリール環において、リン原子に結合している炭素原子に対して2つのオルト位の少なくとも1つが上述の基の1つで置換されていることを意味する。好ましくは、前記リン含有配位子は、式P(Ar)の配位子であり得、ここで、Arは、リン原子に対してオルト位において、メチル、エチル、メトキシ、フェニル、ベンジル、−Fおよびシクロへキシルからなる群から選択される基で置換されるC〜C18アリール基である。
あるいは、前記リン含有配位子は、式P(O−Ar)または(Ar−O)−P−L−P(O−Ar)であり得、式中、Arは、未置換であるかまたはC〜Cアルキル、C〜Cアルキル、ハロゲン、C〜CアルコキシルおよびCアリールオキシからなる群から選択される基で置換されているC〜C18アリール基であり、およびLは、C〜Cアルキル、C〜C12アリールおよびC〜C10シクロアルキルからなる群から選択されるスペーサーアームである。好ましくは、前記リン含有配位子は、式P(O−Ar)の配位子であり得、式中、Arは、未置換であるかまたはメチル、エチル、メトキシ、フェニル、ベンジルもしくはシクロへキシル基で置換されているCアリールである。
特に、前記リン含有配位子は、P(OPh)、P(C、P(o−MePh)、P(o−OMePh)であり得る。
あるいは、前記1種または複数の配位子はまた、少なくとも1つの官能基SO 、NR 、CO (Xは、Li、NaまたはKを表し、Aは、Cl、BrまたはIを表す)を含む少なくとも1つの水溶性単座または二座のリン含有配位子も含む。有利には、前記リン含有配位子は、式P(Ar)または(Ar)−P−L−P(Ar)の配位子であり得、式中、Lは、C〜Cアルキル、C〜C12アリールおよびC〜C10シクロアルキルからなる群から選択されるスペーサーアームであり、Arは、少なくとも1つの官能基SO 、NR 、CO (Xは、Li、NaまたはKを表し、Aは、Cl、BrまたはIを表す)で置換されているC〜C18アリールであり、任意選択的に、C〜Cアルキル、フェニル、ベンジル、C〜Cシクロアルキル、ハロゲン、C〜CアルコキシルおよびCアリールオキシからなる群から選択される基で置換され得る。
特定の一実施形態によると、ステップa)はまた、0.5〜2.0の平均置換度を有するメチル化α−、β−、γ−シクロデキストリン、または0.5〜0.9の平均置換度を有するヒドロキシル化α−、β−、γ−シクロデキストリンを一緒にする。前記メチル化α−、β−、γ−シクロデキストリンは、1.6〜2.0、または0.9〜1.6、0.5〜0.9の平均置換度を有することができる。上述のシクロデキストリンおよび水溶性リン含有配位子をステップa)で使用する場合、有機相と水性相とを含む2相媒体を生成するために水をこの同じステップa)に加える。反応を実施する前、有機相は、特に、本発明による式(I)または(II)の化合物と3級アミンとからなる。本実施形態では、3級アミンは、式NR10のアミンであり、式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表す。シクロデキストリンの存在下で方法を実施する場合、前触媒は、既に定義した水溶性の単座または二座のリン含有配位子を少なくとも1種含む。さらに、その方法は、撹拌中および撹拌を停止した後の反応生成物のデカント中、好ましくは本発明による化合物の少なくとも一部のデカント中、エマルションを安定化させる条件下で実施される。有利には、シクロデキストリンの割合は、ステップa)で一緒にされた水、シクロデキストリンおよび式(I)の前記1種または複数の化合物、好ましくは上述の式(II)の化合物の総重量を基準として15%〜40重量%である。
本発明による方法はまた、その方法を2相媒体において実施する場合、再循環ステップも含むことができる。再循環ステップは、本発明による方法を実施する反応器をガス抜きし、雰囲気制御下で有機相を取り除き、上述の式(I)または式(II)の1種または複数の化合物、3級アミンNR10、および任意選択的に1つまたは複数の上述の配位子を含む組成物Aを反応器に加えるステップを含む。この再循環ステップ中、温度は一定に保つことができ、すなわち、ヒドロヒドロキシメチル化反応を実施した温度に保ち、またはその温度は、ヒドロヒドロキシメチル化反応を実施した温度よりも高い温度または低い温度であり得る。
本発明の特定の一実施形態によると、式(I)の1種または複数の化合物を含む前記組成物A、好ましくは式(II)の1種または複数の化合物を含む前記組成物Aは、0.5〜20、有利には0.5〜15、好ましくは0.5〜10の平均不飽和数を有する植物油である。
好ましくは、式(I)の1種または複数の化合物、好ましくは式(II)の化合物を含む前記組成物Aは、3.5未満、有利には3.4未満、好ましくは3.3未満、より優先的には3.2未満、特に3.1未満、より詳細には3.0未満の平均不飽和数を有する植物油である。好ましくは、前記植物油は、0.5超、有利には1超、好ましくは1.5超、より優先的には2.0超、特に2.5超の平均不飽和数を有する。前記植物油は、従って、2.0〜3.2、有利には2.4〜3.1、好ましくは2.5〜3.0、特に2.6〜2.8の平均不飽和数を有することが可能である。
あるいは、式(I)、好ましくは式(II)の1種または複数の化合物を含む前記組成物Aは、4〜10の平均不飽和数を有する植物油である。
方法
平均不飽和数の測定
重クロロホルム(CDCl)中でのH NMRにより、平均不飽和数を求める。Bruker 300 MHz機器でNMR解析を実施する。化合物の脂肪酸単位に位置するオレフィンプロトンのH NMRシグナルの積分値から、化合物の平均不飽和数を算出する。オレフィンプロトンのH NMRシグナルは、5.3ppmである。1つまたは複数の他のプロトンがオレフィンプロトンのシグナルと重なる場合、積分値に対する後者のプロトンの寄与を低減して、オレフィンプロトンのみに対応する積分値を得るために、標準化ファクターを適用する。
n単位の何れか1つにおいてRが水素である式(II)の化合物の場合、この水素原子のH NMRシグナルは、オレフィンプロトンのシグナルと重なる。FNで示される標準化ファクターを、式:
FN=(シグナルの積分値/対応するシグナルのプロトンの理論数)
の式により算出する。
例えば、トリグリセリドの場合に関して、式FN=B/4による、グリセロールの2つのCH基のプロトンに対応するH NMRシグナルの積分値から、標準化ファクターを算出する。図2は、トリオレインのH NMRスペクトルを表す。グリセロール単位の2つのCH基のプロトンに対応するシグナルを代表するシグナルBは値4を有し、従って、その標準化ファクターは1である。グリセロールCHプロトンは、オレフィンプロトンのシグナルに重なる。従って、以下の式:
DBi=(A−FN)/2
(式中、Aは、グリセロールのCHプロトンおよびオレフィンプロトンに対応するシグナルの積分値に対応し(図2に示す)、FNは、上述の標準化ファクターである)
から平均不飽和数を推定する。
解析した化合物がトリグリセリドでない場合、当業者は、別のプロトンまたは別のプロトン基、例えば、図2において位置CまたはDに位置するプロトンに基づく標準化ファクターFNの計算値を調整することになる。
反応の転化率
以下の式:
転化率(%)=((DBi−DBf)/DBi)×100=((Ai−Af)/(Ai−FN))×100
から反応の転化率が得られ、ここで、DBiおよびDBfは、それぞれ初期および最終の不飽和数であり、AiおよびAfは、反応の開始時および終了時のシグナルAの積分値である。シグナルAは、上で説明したように、オレフィンプロトンのH NMRシグナルに対応する。オレフィンプロトンのシグナルが、オレフィンプロトンに対応しない1つまたは複数の他のプロトンにより変換される場合、標準化ファクターFNを適用して上の説明の通りに計算する。
アルコール選択率の測定
水素化されるアルデヒド、アルコールおよびC=Cに対する選択率は、反応から得られる生成物により裏付けが与えられ、H NMRシグナルの積分により求められる。図3は、トリオレインから出発する本発明による方法を実施することで得られる生成物のH NMRスペクトルを表す。ヒドロキシメチル化基のCHプロトンのシグナル(図3でCとして示す)は、3.54ppmである。式:
選択率(HHM)(%)=((C/(2×FN))/(DBi−DBf))×100
から反応のアルコール選択率が得られ、ここで、Cは、ヒドロキシメチル化基のCHプロトンに対応するシグナルの積分値を表し、FNは、標準化ファクターを表し、DBiおよびDBfは、初期および最終の二重結合の数を表す。
実施例1
1mlのトリオレイン(1mmol)、5mlのトルエン、3.9mgのRh(CO)(acac)(0.015mmol)および3mmolのアミンを反応器内で混合する。80バールの一酸化炭素および水素(モル比1:1)の圧力下で18時間にわたり80℃において反応を実施する。
下の表1は、様々な3級アミンで得られる結果を報告する。
Figure 2018522865
実施例1の結果は、3級アミンの使用により、共触媒も他の添加剤も使用することなく、比較的穏やかな触媒条件下でポリオールの「ワンポット」合成が可能となることを例証する。環状または非環状の脂肪族3級アミンの使用により、優れた転化率および選択率を伴う所望のポリオールの優先的な形成が可能となる。しかしながら、含窒素へテロアリール(ピリジンおよびピロール)またはアミドの使用は、結果として、水素化ステップを伴わずにヒドロホルミル化反応が起こるため、優先的にアルデヒドを生じさせる。
実施例2
3級アミンとしてトリブチルアミンを用い、一酸化炭素および水素の圧力を変更して実施例1を再現した。反応時間は6時間である。表2は、得られた結果を再現する。
Figure 2018522865
CO/H合成ガスの総圧力は、ヒドロヒドロキシメチル化の転化率に対する影響を有し、最終製品の選択率に対しても影響を有する。総圧力が増大する場合、転化率およびアルコール選択率も増大する。圧力が増大するほどC=C水素化選択率が減少することも留意されたい。しかしながら、圧力がかなり増大する場合、最初のヒドロホルミル化ステップが促進され、その後、新たに形成したアルデヒドの水素化ステップが続き、基質の水素化がより遅くならざるを得ない。
実施例3
トリブチルアミンの存在下で6時間、反応温度を変えながら、実施例1を再現した。表3は、得られた結果を再現する。
Figure 2018522865
80℃を超えると、トリグリセリドの転化率が増大し、生成したアルデヒドの高い水素化の活性を伴い、驚くべきことに、基質の炭素−炭素二重結合の水素化を制限する。
実施例4
実施例4は、CO/Hモル比のヒドロヒドロキシメチル化反応に与える影響を判定することを目的とする。3級アミンとしてトリエチルアミンを用いて、実施例1を再現した。反応時間を6時間と定めた。結果を下の表4に再現する。
Figure 2018522865
水素の分圧が増大すると、アルコールの形成に驚くべき影響が生じる。1:2のモル比のCO/Hを使用することにより、理論的反応割合(水素2分子に対してCOを1分子使用)に達することを可能にし、予期されるポリオールに迅速に達するように触媒系をさらに水素化させる。
実施例5
天然植物油から出発して、ポリオールを調製する本発明の方法を適用する。表5は、得られた結果を再現する。
Figure 2018522865
本発明による方法が植物油、すなわち様々な構造のトリグリセリドを含む組成物に適用されることは、これらの結果から明らかになる。
実施例6
自己乳化系の存在下で実施例1を再現した。シクロデキストリン、特にCRYSMEB(登録商標)(2位でメチル化され、グルコシド単位当たりの置換度(DS)0.8を有するCDs)の添加により、オイル/水の界面で界面活性剤の複合体の形成を可能にする。この界面安定化複合体は、2相系を乳化させて、2つの媒体間の界面を多くさせることが可能となる。メタ位でトリスルホン化されたトリフェニルホスフィンのトリナトリウム塩(TPPTS)等の水溶性ホスフィンタイプの配位子を同様に含む前触媒の存在下で方法を実施する。結果を下の表6に再現する。
Figure 2018522865
自己乳化媒体でのシクロデキストリンの使用により、初期のC=C不飽和結合をアルコール官能基に効率的に変換させることが可能となり、これは、水素化生成物の形成を制限し、非常に良好な選択率を伴う。
本明細書に使用する用語および説明は、例示するために提示されるにすぎず、限定するものではない。当業者であれば、以下の特許請求の範囲に記載する本発明の趣旨および範囲ならびにその均等物内で多くの変形形態が可能であることを認めるであろう。前記特許請求の範囲において、全ての用語は、特に明記されない限り広義に理解されるべきである。

Claims (10)

  1. 式(I)
    Figure 2018522865
    (式中、
    、R、R、R、R、RおよびRは、互いに独立して、かつRおよびRに関してn単位ごとに独立して、H、−OR15、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキル、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C12アリール、または未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10シクロアルキル、あるいは式(Ia)
    Figure 2018522865
    の基からなる群から選択され、
    15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表し、
    a、b、xおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜20、有利には0〜15、好ましくは0〜12の整数であり、
    rは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
    pは、1〜10、有利には1〜5の整数であり、
    nは、1〜7の整数である)
    の1種または複数の化合物を含む組成物Aからポリオールを調製する方法において、
    ・周期表の縦列9から選択される遷移金属を含む錯体である少なくとも1種の前触媒、
    ・式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキル、C〜C12アリールまたはC〜C10シクロアルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、4つ、5つまたは6つの環員を含む複素環を形成する)の3級アミンまたはその非4級アンモニウム塩、
    ・式(I)の前記化合物を含む前記組成物A
    を、撹拌しながらかつ水素および一酸化炭素の雰囲気下で一緒にするステップa)を含むことを特徴とする方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、ステップa)が70℃〜180℃、好ましくは80℃〜150℃の温度で実施されることを特徴とする方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法において、式(I)の前記少なくとも1種の化合物が、式(II)
    Figure 2018522865
    (式中、
    a、b、xおよびyは、互いに独立して、式(Ia)の基ごとに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜20、有利には0〜15、好ましくは0〜12の整数であり、
    pは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜5の整数であり、
    rは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜5の整数であり、
    、R、R、R、およびRは、互いに独立して、かつRに関してn単位ごとに独立して、H、−OR15、未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OR15基で置換されているC〜C10アルキル、あるいは上述の式(Ia)の基からなる群から選択され、
    15は、H、あるいは未置換であるかまたは1つもしくは複数の−OH基で置換されているC〜C10アルキルを表し、
    nは、1〜4の整数である)
    のものであることを特徴とする方法。
  4. 請求項3に記載の方法において、式(I)の前記少なくとも1種の化合物が、式(II)(式中、
    aおよびxは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1〜12、有利には2〜10、好ましくは3〜9、特に3〜8、より詳細には4〜8の整数であり得、
    bおよびyは、互いに独立して、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、かつ[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、0〜12、有利には0〜10、好ましくは0〜9、特に2〜9、より詳細には3〜8の整数であり得、
    、R、R、R、およびRは、水素であり、
    pは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1、2または3であり、
    rは、[(CH−C=C−(CH単位ごとに独立して、1、2または3であり、
    nは、1である)
    のものであることを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法において、前記3級アミンが、式NR10(式中、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している窒素原子と一緒に、アゼチジン、ジアゼチジン、ピロリジン、イミダゾリジン、またはピラゾリジン複素環を形成し、好ましくは、R、RおよびR10は、互いに独立して、C〜C10アルキルを表し、またはRおよびRは、それらが結合している前記窒素原子と一緒に、ピロリジンを形成する)のものであることを特徴とする方法。
  6. 請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法において、前記前触媒が、遷移金属としてのロジウムおよび1種または複数の配位子を含む錯体であり、好ましくは、前記1種または複数の配位子の少なくとも1つが、CO、アセチルアセトネート、シクロオクタジエン、ノルボルネンおよびアセテートから選択されることを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、水素および一酸化炭素雰囲気の圧力下で実施され、前記圧力が50バール〜200バール、有利には65バール〜150バール、好ましくは70バール〜130バール、特に75バール〜120バールであることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至7の何れか1項に記載の方法において、前記一酸化炭素と前記水素とのモル比が2:1〜1:10であり、有利には、前記一酸化炭素と前記水素との前記モル比が1:1〜1:5であり、好ましくは、前記モル比が1:1〜1:3であり、特に、前記一酸化炭素と前記水素との前記モル比が1:1〜1:2であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法において、前記アミンと前記遷移金属とのモル比が20超、有利には50超、好ましくは100超、特に200超であることを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法において、式(I)の1種または複数の化合物を含む前記組成物Aが、3.5未満、有利には3.4未満、好ましくは3.3未満、より優先的には3.2未満、特に3.1未満、より詳細には3.0未満の平均不飽和数を有する植物油であることを特徴とする方法。
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