JP2018522067A - ピリジン置換の2−アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤の結晶 - Google Patents

ピリジン置換の2−アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤の結晶 Download PDF

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Abstract

【課題】ピリジン置換の2-アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤の結晶の提供。【解決手段】本発明は、ピリジン置換の2-アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤の結晶、具体的には5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩結晶、その製造方法、その結晶組成物、及びその医薬組成物を開示し、また、式Iの化合物のクエン酸塩結晶のタンパク質キナーゼに関連する疾患への使用を開示する。本発明のクエン酸塩結晶は、バイオアベイラビリティ、吸湿性、安定性、溶解性、純度、製造のし易さなどの少なくとも1項において、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミン又は5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのその他の塩よりも優れる。【選択図】図1

Description

本発明は、医薬化学分野に属し、ピリジン置換の2-アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤の結晶、具体的には、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩結晶、その製造方法、その結晶組成物、その医薬組成物、及びそれらのタンパク質キナーゼに関連する疾患の治療のための適用に関する。
近年の分子生物学の研究によれば、チロシンキナーゼ(Protein Tyrosine Kinases:PTKs)が機能した細胞シグナル伝達経路は、腫瘍の形成及び進行において極めて重要な役割を果たしており、チロシンキナーゼの活性を阻害することにより、細胞シグナル伝達経路の活性化を低下させることができ、腫瘍細胞の誘導、生存及び増殖を阻害し、腫瘍の治療効果に達するということが明らかにされてきた。
未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)は、受容体チロシンキナーゼであり、インスリン受容体スーパーファミリーの一員に属し、腫瘍細胞成長及び進展の過程において重要な役割を果たしている。ALK遺伝子は、複数種類のタンパク質遺伝子と融合して、ALKタンパク質を発現して生成することができ、また、突然変異、増幅などの変異を生じることもできる。1997年に、アロビオーゼ(allobiosis)大細胞リンパ腫における2番染色体の短腕における発癌性のALK遺伝子組換えは、最初に記述され、その後、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫及び悪性組織球増殖症を含むその他の悪性腫瘍においても発見され、かつ炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、食道扁平上皮癌、神経芽細胞腫、及び最近提出された非小細胞肺癌(NSCLC)を含む複数種類の固形腫瘍においても発見されている。
2007年に、ALK遺伝子がEML4遺伝子と融合遺伝子を形成することにより、ALKをエンコードし生じて肺癌細胞の成長を促進することができることが、最初に報告された。EML4-ALK融合は、2番染色体の短腕の挿入によって引き起こされ、これまで複数の変異タイプが発見されてきた。検出により、これらの融合遺伝子のすべては、生物学的機能を持ち、それらの発現産物がキメラチロシンキナーゼの一種であり、2007年から始めてNSCLC(非小細胞肺癌)に関連する研究報告に次第に見られてきた。
EML4-ALK融合遺伝子の発見、及びALK阻害剤のサブグループの被験者(subgroup population)において示されたユニークな効果に基づき、発症の分子機序によって、NSCLCを、例えばEGFR突然変異型、KRAS突然変異型、EML4-ALK遺伝子融合型などのような異なる亜型(サブタイプ)に分けることができる。通常の非小細胞肺癌患者において、EML4-ALK融合遺伝子陽性率が約3%〜7%程度と比較的に低い。EML4-ALK融合遺伝子は、主に非喫煙肺腺癌患者に見られる。2010年に報告された調査によると、中国の肺腺癌患者において、EML4-ALK融合遺伝子陽性率が16.13%であり、ヨーロッパ及びアメリカの患者よりも有意に高く、肺腺癌の非喫煙患者において、その陽性率が19.23%であり、EGFR変異及びKRAS変異を欠ける肺腺癌において、その変異率が42.8%と高いことが、明らかにされた。
タンパク質キナーゼに対する阻害活性を有する多くの化合物は既に研究され、かついくつかのタンパク質キナーゼ阻害剤は既に抗腫瘍治療のために市販されているが、薬剤耐性を生じることになってしまった。したがって、新規なタンパク質キナーゼ阻害剤、例えば、タンパク質キナーゼ(例えば、ALK)を介したALK陽性非小細胞肺癌(NSCLC)などのような癌を予防、緩和、及び/又は治療するためのALKキナーゼ阻害剤の開発が、差し迫った課題となっている。
特許文献1には、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミン(以下、「式Iの化合物」という)及びその製造方法が開示されている。
Figure 2018522067
一般的には、生産、貯蔵及び製剤化などにおける要求を満足するように、医薬はバイオアベイラビリティ、吸湿性、安定性、溶解性、純度、製造のし易さなどの面において優れた特性を有することが期待される。
国際公開第2014/117718号
本発明の一態様によれば、バイオアベイラビリティ、吸湿性、安定性、溶解性、純度、製造のし易さなどの少なくとも1項において式Iの化合物又は式Iの化合物のその他の塩よりも優れた、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩結晶(以下、「式Iの化合物のクエン酸塩結晶」という)を提供する。
本発明の別の態様によれば、式Iの化合物をクエン酸と接触させることを含む、式Iの化合物のクエン酸塩結晶の製造方法を提供する。
また、本発明の別の態様によれば、式Iの化合物のクエン酸塩結晶を含む結晶組成物を提供する。
さらに、本発明の別の態様によれば、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又は結晶組成物を含む医薬組成物を提供する。
さらに、本発明の別の態様によれば、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物の、疾患を治療および/または予防する医薬の製造のための使用を提供する。
本発明の式Iの化合物のクエン酸塩結晶において、式Iの化合物とクエン酸との比率は同一でも異なってもよく、例えば、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶において、式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:0.5-4であってもよく、具体的には、式Iの化合物と薬学的に許容される酸とのモル比は1:0.5、1:1、1:1.5、1:2、1:2.5、1:3、1:3.5又は1:4であってもよい。本発明のいくつかの実施形態において、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶における式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:1である。
本発明の具体的な実施形態によれば、本発明により提供される式Iの化合物のクエン酸塩結晶において、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶には、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩のAタイプ結晶(以下、「式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶」という)、又は5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩のBタイプ結晶(以下、「式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶」という)、又は5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミンのクエン酸塩のCタイプ結晶(以下、「式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶」という)が含まれる。
本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、或いは式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶において、式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:1である。
本発明の一態様によれば、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで12.78°、14.61°、17.63°、18.98°、21.42°及び23.47°付近に特性ピークを有し、好ましくは、7.05°、9.48°、12.78°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、21.42及び23.47°付近に特性ピークを有し、より好ましくは、5.73°、7.05°、9.48°、12.78°、13.76°、14.31°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、21.42°、21.82°、23.47°及び25.68°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、5.73°、7.05°、8.60°、9.48°、12.78°、13.76°、13.99°、14.31°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、20.25°、20.82°、21.42°、21.82°、22.26°、22.49°、23.47°、25.68°、26.64°及び30.19°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、5.73°、7.05°、8.60°、9.48°、12.78°、13.76°、13.99°、14.31°、14.61°、15.66°、16.68°、17.13°、17.63°、18.98°、20.25°、20.82°、21.42°、21.82°、22.26°、22.49°、23.47°、24.86°、25.68°、26.00°、26.64°、27.25°、28.04°、28.76°、29.64°、30.19°、31.33°、31.70°、32.64°、33.47°、33.74°、34.60°、35.72°及び38.44°付近に特性ピークを有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を提供する。
さらに、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、特性ピークのピーク位置及び強度は下記の表に示される。
Figure 2018522067
ある具体的な実施形態において、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶は、図1に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶は、示差走査熱量(DSC)グラフにおいて、195.9℃付近に吸収ピークを有し、具体的には、図4に示されるような示差走査熱量(DSC)グラフに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶は、図7に示されるような熱重量分析(TGA)グラフに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶は、赤外吸収スペクトル(IR)において、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1380.2 cm-1及び1201.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1567.7 cm-1、1491.3 cm-1、1460.3 cm-1、1412.1 cm-1、1344.3 cm-1、1380.2 cm-1及び1201.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1567.7 cm-1、1491.3 cm-1、1460.3 cm-1、1412.1 cm-1、1380.2 cm-1、1344.3 cm-1、1277.3 cm-1、1246.6 cm-1、1201.8 cm-1、1180.8 cm-1、1162.3 cm-1、1071.5 cm-1、1050.6 cm-1、1022.7 cm-1、1002.1 cm-1及び815.2 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図9に示されるような赤外吸収スペクトル(IR)に代表される特徴を有する。
本発明の別の態様によれば、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで6.74°、12.62°、18.42°、22.96°及び25.22°付近に特性ピークを有し、好ましくは、6.74°、7.19°、12.62°、16.42°、18.42°、22.65°、22.96°及び25.22°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、6.74°、7.19°、12.16°、12.62°、13.12°、13.77°、14.14°、16.42°、18.42°、22.02°、22.65°、22.96°、24.08°、25.22°及び27.45°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、6.14°、6.74°、7.19°、10.50°、11.47°、12.16°、12.62°、13.12°、13.77°、14.14°、15.20°、16.42°、17.15°、18.42°、20.13°、21.18°、21.40°、22.02°、22.65°、22.96°、24.08°、25.22°、25.88°、27.45°、28.35°、30.45°、32.09°、32.79°、33.27°、33.88°及び34.92°付近に特性ピークを有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を提供する。
さらに、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、特性ピークのピーク位置及び強度は下記の表に示される。
Figure 2018522067
ある具体的な実施形態において、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶は、図2に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶は、示差走査熱量(DSC)グラフにおいて、194.3℃付近に吸収ピークを有し、具体的には、図5に示されるような示差走査熱量(DSC)グラフに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶は、図8に示されるような熱重量分析(TGA)グラフに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶は、赤外吸収スペクトル(IR)において、2993.1 cm-1、1731.1 cm-1、1600.0 cm-1、1451.2 cm-1、1389.6 cm-1、1270.0 cm-1及び1200.4 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3490.2 cm-1、2993.1 cm-1、1731.1 cm-1、1684.0 cm-1、1600.0 cm-1、1686.4 cm-1、1489.5 cm-1、1451.2 cm-1、1389.6 cm-1、1270.0 cm-1、1248.7 cm-1及び1200.4 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3490.2 cm-1、3310.8 cm-1、3063.4 cm-1、2993.1 cm-1、2841.9 cm-1、1731.1 cm-1、1684.0 cm-1、1600.0 cm-1、1686.4 cm-1、1489.5 cm-1、1451.2 cm-1、1403.7 cm-1、1389.6 cm-1、1343.3 cm-1、1316.3 cm-1、1270.0 cm-1、1248.7 cm-1、1224.5 cm-1、1200.4 cm-1、1031.9 cm-1、995.5 cm-1及び825.7 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図10に示されるような赤外吸収スペクトル(IR)に代表される特徴を有する。
また、本発明の別の態様によれば、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで7.00°、12.78°、13.66°、15.64°、18.14°及び23.43°付近に特性ピークを有し、好ましくは、7.00°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、17.58°、18.14°、18.89°、21.37°及び23.43°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、7.00°、9.48°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、17.58°、18.14°、18.89°、19.84°、20.83°、21.37°、21.76°、22.47°、23.43°、23.66°、24.23°、24.87°、25.61°及び30.16°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、5.71°、6.43°、7.00°、8.54°、9.48°、11.22°、12.19°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、16.66°、16.99°、17.58°、18.14°、18.89°、19.84°、20.21°、20.83°、21.37°、21.76°、22.47°、23.43°、23.66°、24.23°、24.87°、25.61°、25.91°、26.55°、27.21°、28.00°、28.76°、30.16°、31.26°、31.69°、33.41°、33.71°、34.52°及び35.70°付近に特性ピークを有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶を提供する。
さらに、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の、CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、特性ピークのピーク位置及び強度は下記の表に示される。
Figure 2018522067
ある具体的な実施形態において、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶は、図3に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶は、示差走査熱量(DSC)グラフにおいて、196.2℃付近に吸収ピークを有し、具体的には、図6に示されるような示差走査熱量(DSC)グラフに代表される特徴を有する。
これに限定されるものではなく、本発明の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶は、赤外吸収スペクトル(IR)において、3490.5 cm-1、2993.6 cm-1、1730.2 cm-1、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1270.0 cm-1及び1200.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3490.5 cm-1、3299.9 cm-1、2993.6 cm-1、1730.2 cm-1、1683.6、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1451.5 cm-1、1380.0 cm-1、1270.0 cm-1、1247.8 cm-1、1200.8 cm-1、1031.8 cm-1及び826.1 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3490.5 cm-1、3299.9 cm-1、3062.3 cm-1、2993.6 cm-1、2842.4 cm-1、1730.2 cm-1、1683.6 cm-1、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1451.5 cm-1、1404.5 cm-1、1380.0 cm-1、1343.8 cm-1、1270.0 cm-1、1247.8 cm-1、1200.8 cm-1、1161.3 cm-1、1120.0 cm-1、1099.3 cm-1、1077.8 cm-1、1050.0 cm-1、1031.8 cm-1、995.7 cm-1及び826.1 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図11に示されるような赤外吸収スペクトル(IR)に代表される特徴を有する。
本発明において、粉末X線回折スペクトル測定は、以下の通りである。
計器型番:Bruker D2 のX線回折計
条件及び方法:30kv 10mA 、スリット:0.6/3/Ni/8、2θ:5〜40°、time[s]:0.1、ステップ幅:0.02°。
本発明において、DSCスペクトル測定は、以下の通りである。
計器型番:METTLER TOLEDO DSC1、
条件:30〜300℃の範囲において10℃/minで昇温
方法:走査DSCパターン
本発明において、TGAスペクトル測定は、以下の通りである。
計器型番: PerkinElmerPyris I型式 熱重量分析計
条件:25〜700℃の範囲において20℃/minで昇温
方法:JY/T014-1996熱分析通則
本発明において、IRスペクトル測定は、以下の通りである。
計器型番: Perkin Elmer Spectrum 100 赤外分光分析計
条件及び方法:KBr打錠法。具体的には、スペクトル純度臭化カリウムを粉末に研磨し、赤外線乾燥機で乾燥させる。スペクトル純度臭化カリウム粉末を約70mg取り、圧力20Mpaで2分打錠し、ブランク臭化カリウム錠に打錠した。450〜4000cm-1でブランク走査を行った。そして、サンプルを約1.5mg取り、臭化カリウム粉末約200mgと研磨し均一に混合した後、混合粉末を約70mg取り、圧力20Mpaで2分打錠し、サンプルに打錠した。450〜4000cm-1でサンプル走査を行った。
任意の特定された結晶形式について、例えば、結晶形態などの因子に起因した好ましい配向によって、回折ピークの相対強度は変動する可能性があることは、結晶学分野において公知のことである。好ましい配向により影響されたところにおいて、ピーク強度は変化するが、結晶型の特性ピーク位置は変化できない。また、任意の特定された結晶型について、ピークの位置に僅かな誤差があることも、結晶学分野において公知のことである。例えば、サンプルを分析した時の温度の変化、サンプルの移動や計器の標定などにより、ピークの位置が移動し得り、2θ値の測量誤差が±0.2度°ほどとなることがある。このため、当業者に知られるように、各種の結晶構造を特定する際に、このような誤差を考慮に入れるはずである。
DSC測定は、結晶がその結晶構造の変化或いは結晶の溶融により熱を吸収又は放出するときの転移温度を測定する。同一化合物の同一結晶型は、連続する分析において、熱転移温度及び融点の誤差が典型的に約5℃以内にあり、一般的に約3℃以内にある。ある化合物がある特定されたDSCピーク又は融点を有するということは、該DSC ピーク又は融点±5℃のことをいう。DSCによって、異なる結晶型を区分する補助的な方法が提供される。異なる結晶形態は、それなりの異なる転移温度特徴によって同定されることができる。なお、混合物について、そのDSCピーク又は融点はより広い範囲で変動する可能性がある。さらに、物質溶解の過程において分解を伴うため、熔化温度は昇温速度と関連性がある。
IR測定分子における光に応答し振動する基に関連する特定の化学結合は、赤外吸収を引き起こす。異なる結晶型の分子内では、共有結合の電気環境が異なるため、共有結合の強度にも変化があり、共有結合の強度の変化によって、異なる結晶型のIRスペクトルが異なることに決まる。
本発明の別の態様によれば、(1)式Iの化合物と、クエン酸と、第1の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、(2)固体を析出させるステップ、(3)析出された固体を分離するステップ、(4)析出された固体と第2の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、及び(5)固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップを含む、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造方法を提供する。
前記製造方法では、ステップ(1)において、式Iの化合物と、クエン酸と、第1の溶剤とを混合させた後、式Iの化合物とクエン酸とを含む溶液を得た。
前記製造方法では、式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜10であり、さらに好ましくは1:1〜5であり、最も好ましくは1:1.1である。
前記製造方法では、式Iの化合物1molあたり、式Iの化合物と、クエン酸と、第1の溶剤とを混合させて得られた溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは10Lである。
前記ステップ(1)における第1の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種である。
前記ステップ(1)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(1)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(1)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は混合後の溶剤系の沸点である。
前記ステップ(2)における固体を析出させる状態は、静置でもよく、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(2)は、固体が析出した後継続的に混合してもよく、前記混合の時間は特に限定されない。本発明のいくつかの具体的な実施形態において、固体を析出させる時間は、1時間以上であり、好ましくは2時間以上である。前記混合の温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記混合の温度は溶剤系の沸点である。
前記ステップ(4)中の第2の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、エタノールである。
前記ステップ(4)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(4)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は1時間以上であり、好ましくは2時間以上である。
前記ステップ(4)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は溶剤系の沸点である。
好ましくは、ステップ(1)は以下のステップにより行う。
(a)第3の溶剤に式Iの化合物を加えて、式Iの化合物を含む第3の溶液を生成するステップ、
(b)第4の溶剤にクエン酸を加えて、クエン酸を含む第4の溶液を生成するステップ、及び
(c)第4の溶液と第3の溶液とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ。
前記ステップ(1)では、第4の溶剤と第3の溶剤との体積比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜10であり、最も好ましくは1:9である。
前記ステップ(1)では、式Iの化合物1molあたり、前記式Iの化合物を含む第3の溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは9Lである。
前記ステップ(1)では、クエン酸の前記クエン酸を含む第4の溶液におけるモル濃度は、mol/Lで0.01〜100mol/Lであり、好ましくは0.1〜10mol/Lであり、さらに好ましくは1〜5mol/Lであり、最も好ましくは1.1mol/Lである。
前記ステップ(a)中の第3の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール又は水の1種又は複数種であり、さらに好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(b)における第4の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール、水、アセトニトリル、アセトン又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(c)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(c)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(c)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は、混合後の溶剤系の沸点である。
また、本発明の別の態様によれば、(1)式Iの化合物と、クエン酸と、溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、(2)固体を析出させ、固体を析出させるときに選択的に加熱するステップ、及び(3)析出された固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップ、を含む式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造方法を提供する。
前記製造方法では、ステップ(1)において、式Iの化合物と、クエン酸と、溶剤とを混合させた後、式Iの化合物とクエン酸とを含む溶液を得た。
前記製造方法では、式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜10であり、さらに好ましくは1:1〜5であり、最も好ましくは1:1.1である。
前記製造方法では、式Iの化合物1molあたり、式Iの化合物と、クエン酸と、溶剤とを混合させて得られた溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは10Lである。
前記ステップ(1)における溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種である。
前記ステップ(1)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(1)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(1)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は混合後の溶剤系の沸点である。
前記ステップ(2)における固体を析出させる状態は、静置でもよく、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(2)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は溶剤系の沸点である。
好ましくは、ステップ(1)は以下のステップにより行う。
(a)第5の溶剤に式Iの化合物を加えて、式Iの化合物を含む第5の溶液を生成するステップ、
(b)第6の溶剤にクエン酸を加えて、クエン酸を含む第6の溶液を生成するステップ、及び
(c)第6の溶液と第5の溶液とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ。
前記ステップ(1)では、第6の溶剤と第5の溶剤との体積比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜50であり、最も好ましくは1:9である。
前記ステップ(1)では、式Iの化合物1molあたり、前記式Iの化合物を含む第5の溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは9Lである。
前記ステップ(1)では、クエン酸の、前記クエン酸を含む第6の溶液におけるモル濃度は、mol/Lで0.01〜100mol/Lであり、好ましくは0.1〜10mol/Lであり、さらに好ましくは1〜5mol/Lであり、最も好ましくは1.1mol/Lである。
前記ステップ(a)における第5の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール又は水の1種又は複数種、さらに好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール、メタノール及び水の混合溶剤、又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(b)における第6の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、水、メタノール及び水の混合溶剤、又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(c)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(c)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(c)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は混合後の溶剤系の沸点である。
さらに、本発明の別の態様によれば、(1)式Iの化合物と、クエン酸と、第7の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、(2)固体を析出させるステップ、(3)析出された固体を分離するステップ、(4)析出された固体と第8の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、及び(5)固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップ、を含む式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造方法を提供する。
前記製造方法では、ステップ(1)において、式Iの化合物と、クエン酸と、第7の溶剤とを混合させた後、式Iの化合物とクエン酸とを含む溶液を得た。
前記製造方法では、式Iの化合物とクエン酸とのモル比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜10であり、さらに好ましくは1:1〜5であり、最も好ましくは1:1.1である。
前記製造方法では、式Iの化合物1molあたり、式Iの化合物と、クエン酸と、第7の溶剤とを混合させて得られた溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは10Lである。
前記ステップ(1)における第7の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール、水、アセトニトリル又はアセトンの1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種である。
前記ステップ(1)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(1)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは0.5〜1.5時間程度であり、最も好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(1)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は混合後の溶剤系の沸点である。
前記ステップ(2)における固体を析出させる状態は、静置でもよく、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(4)における第8の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、エタノールである。
前記ステップ(4)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(4)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(4)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は溶剤系の沸点である。
好ましくは、ステップ(1)は以下のステップにより行う。
(a)第9の溶剤に式Iの化合物を加えて、式Iの化合物を含む第9の溶液を生成するステップ、
(b)第10の溶剤にクエン酸を加えて、クエン酸を含む第10の溶液を生成するステップ、及び
(c)第10の溶液と第9の溶液とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ。
前記ステップ(1)では、第10の溶剤と第9の溶剤との体積比は1:0.01〜100であり、好ましくは1:0.1〜50であり、最も好ましくは1:9である。
前記ステップ(1)では、式Iの化合物1molあたり、前記式Iの化合物を含む第9の溶液の体積は0.1〜100Lであり、好ましくは1〜30Lであり、さらに好ましくは5〜15Lであり、最も好ましくは9Lである。
前記ステップ(1)では、クエン酸の前記クエン酸を含む第10の溶液におけるモル濃度は、mol/Lで0.01〜100mol/Lであり、好ましくは0.1〜10mol/Lであり、さらに好ましくは1〜5mol/Lであり、最も好ましくは1.1mol/Lである。
前記ステップ(a)における第9の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n-ブタノール又は水の1種又は複数種、さらに好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、メタノール、エタノール、メタノール及び水の混合溶剤、又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(b)における第10の溶剤は、水、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、t-ブタノール、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,4-ジオキサン、アセトン、ブタノン、ペンタノン、シクロペンタノン、ヘキサノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、ベンゼン、トルエン、キシレン、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド又はジメチルスルホキシドの1種又は複数種を含むが、これらに限定されない。好ましくは、メタノール、エタノール又は水の1種又は複数種であり、最も好ましくは、水、メタノール及び水の混合溶剤、又はエタノール及び水の混合溶剤である。
前記ステップ(c)の混合は、振動又は撹拌下で行ってもよい。
前記ステップ(c)は、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間は0〜2時間程度であり、好ましくは1時間程度である。
前記ステップ(c)における加熱温度は、0℃〜混合後の溶剤系の沸点であってもよく、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、前記加熱温度は混合後の溶剤系の沸点である。
さらに、本発明の別の態様によれば、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶を含む結晶組成物であって、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が結晶組成物重量の50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上を占め、前記の式Iの化合物のクエン酸塩結晶が式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、結晶組成物を提供する。
さらに、本発明の別の態様によれば、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物を含む医薬組成物であって、治療有効量である本発明の前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物を含み、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である医薬組成物を提供する。本発明の医薬組成物には、薬学的に許容される補助剤が含有されてもよい。さらに、本発明の医薬組成物には、その他の治療剤の1種又は複数種が含まれてもよい。
前記「薬学的に許容される補助剤」とは、活性成分とともに投与され、活性成分の投与に寄与する不活性物質のことをいい、中国国家食品薬品監督管理局に許可される、人や動物(例えば、家畜)に用いられる任意の許容される流動促進剤、甘味剤、希釈剤、保存剤、染料/着色剤、矯味補強剤、界面活性剤、潤湿剤、分散剤、崩壊剤、懸濁剤、安定化剤、等張化剤、溶剤又は乳化剤を含むが、これらに限定されない。前記補助剤の非制限的な例として、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、各種類の糖及び各種類のデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油、並びにポリエチレングリコールが含まれる。
本発明の医薬組成物は、錠剤、丸剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、ペースト剤、乳剤、懸濁剤、液剤、坐剤、注射剤、吸入剤、ゲル化剤、ミクロスフェア、及びエアゾールなどの固体状態、半固体状態、液体状態又は気体状態の製剤に調製することができる。
本発明の医薬組成物の典型的な投与経路は、経口投与、直腸投与、経粘膜投与、経腸投与、又は局所投与、経皮投与、吸入投与、腸管外投与、舌下投与、膣内投与、鼻内投与、眼内投与、腹膜内投与、筋肉内投与、皮下投与、静脈内投与を含むが、これらに限定されない。好ましい投与途径は、経口投与である。
さらに、本発明の別の態様によれば、タンパク質キナーゼを式Iの化合物のクエン酸塩結晶と接触させることを含む方法であって、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、タンパク質キナーゼ活性を調節する方法を提供する。好ましくは、前記タンパク質キナーゼはALKから選ばれる。さらに、前記タンパク質キナーゼには突然変異したキナーゼが含まれ、そのうち、突然変異キナーゼが突然変異したALKキナーゼから選ばれる。
さらに、本発明の別の態様によれば、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物の疾患を治療及び/又は予防する医薬の製造のための使用を提供する。そのうち、前記疾患がタンパク質キナーゼ(例えば、ALK)活性に関連する疾患、例えば異常細胞増殖であり、前記異常細胞増殖は癌を含む。また、本発明は、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物のALKを介した疾患を治療及び/又は予防する医薬の製造のための使用を提供する。
前記ALKを介した疾患は、ALK陽性非小細胞肺癌、未分化大細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、鼻咽頭癌、乳癌、結腸直腸癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、全身組織球増殖症、及び神経芽細胞腫などを含む。好ましくは、ALK陽性非小細胞肺癌を含み、さらに好ましくは、ALK陽性の原発性又は転移性非小細胞肺癌を含む。
また、本発明は、哺乳動物(例えば、人)に治療有効量である式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物を投与することを含み、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、哺乳動物(例えば、人)疾患を治療及び/又は予防する方法を提供する。そのうち、前記疾患がタンパク質キナーゼ(例えば、ALK)活性に関連する疾患である。
さらに、本発明は、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、タンパク質キナーゼ活性を調節する、又は哺乳動物(例えば、人)のタンパク質キナーゼ活性に関連する疾患を治療及び/又は予防する式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物を提供する。前記タンパク質キナーゼは、好ましくはALKである。前記タンパク質キナーゼには突然変異したキナーゼが含まれ、前記突然変異キナーゼが突然変異したALKキナーゼから選ばれる。
実施例2で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶のXRDスペクトルである。 実施例8で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶のXRDスペクトルである。 実施例12で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶のXRDスペクトルである。 実施例2で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶のDSCグラフである。 実施例8で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶のDSCグラフである。 実施例12で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶のDSCグラフである。 実施例2で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の熱重量分析(TGA)グラフである。 実施例8で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の熱重量分析(TGA)グラフである。 実施例2で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の赤外吸収スペクトル(IR)である。 実施例8で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の赤外吸収スペクトル(IR)である。 実施例12で製造された式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の赤外吸収スペクトル(IR)である。
以下、図面及び実施例により、本発明の技術考案を詳細に説明する。ただし、本発明の請求の範囲は上記内容を含むが、これらに限定されるものではない。
実施例1 式Iの化合物の製造
中間体1 の製造
Figure 2018522067
ステップ1:(S)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エタノール(20.9 g、0.10 mol)をテトラヒドロフラン無水物200 mLに溶解させ、窒素雰囲気下で3-ヒドロキシ-2-ニトロピリジン(16.0 g、0.11 mol)及びトリフェニルホスフィン(40.0 g、0.15 mol)を順次に加え、反応液を室温で1時間撹拌した。0℃に冷却し、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(40 mL、0.15 mol)を滴下し、滴下終了後0℃で12時間撹拌を継続した。溶剤を留去し、油状物を得て、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離し、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-2-ニトロピリジン(20.2 g)を得た(収率:61%)。
ステップ2:0℃で撹拌しながら、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-2-ニトロピリジン(20.0g、60mmol)のエタノール溶液(300mL)に2 M塩酸15mL及び還元鉄粉(27g、480mmol)を添加した。添加終了後、12時間還流させた。室温に冷却し、ろ過し、ろ液を濃縮し、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-2-アミノピリジン(17.0g)を得た。そのまま、次のステップに用いられた(収率:94%)。MS m/z[ESI]:301.0[M+1]。
ステップ3: 0℃で撹拌しながら、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-2-アミノピリジン(15.0g、50mmol)のアセトニトリル溶液(200mL)に、ブロモコハク酸イミド(10g、56mmol)を何回分けて添加した。添加終了後、0℃で1時間反応させた。その後、溶剤を留去し、ジクロロメタンを加え、飽和重炭酸ナトリウム溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残存物を分離し、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-5-ブロモ-2-アミノピリジン(9.88 g)を得た(収率:52%)。MS m/z[ESI]:380.9[M+1]。
ステップ4:(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-5-ブロモ-2-アミノピリジン(7.6g、20mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(7.56g、30mmol)、Pd(dppf)Cl2 (732mg、1mmol)及び無水酢酸カリウム(4.90g、50mmol)を乾燥したジオキサン(200mL)に添加し、窒素置換を行い、100℃で4時間反応させた。冷却した後、減圧で溶剤を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残存物を分離し、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-アミノピリジン(5.46g)を得た(収率:64%)。MS m/z[ESI]:427.1[M+1]。
中間体 2 の製造
Figure 2018522067
ステップ1:2-クロロ-4-メトキシピリジン(2.58g、18mmol)、(S)-3-メチル-1-t-ブトキシカルボニルピペラジン(5.4g、27mmol)、Pd2(dba)3(824mg、0.9mmol)、2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル(1.12g、1.8mmol)、及びカリウムtert-ブトキシド(5.01g、45mmol)を乾燥したトルエン(200mL)に添加し、窒素雰囲気下で16時間還流させた。その後、反応液を室温に冷却し、ろ過し、減圧で濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残存物を分離し、目的とする化合物を製造し得た(収率:50%)。MS m/z[ESI]:308.2[M+1]。
ステップ2: 0℃で撹拌しながら、(S)-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸t-ブチルエステル(2.46g、 8mmol)のアセトニトリル溶液(50mL)に、ブロモコハク酸イミド(1.57g、8.8mmol)を何回分けて添加した。添加終了後、室温で2時間反応させた。減圧で溶剤を留去し、ジクロロメタンを加え、飽和重炭酸ナトリウム溶液で有機相を洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧で濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより残存物を分離し、中間体2を得た(収率:75%)。MS m/z[ESI]:386.1[M+1]。
式Iの化合物の製造
Figure 2018522067
ステップ1:(S)-4-(5-ブロモ-4-メトキシピリジン-2-イル)-3-メチルピペラジン-1-カルボン酸t-ブチルエステル(106mg、0.275mmol)、(R)-3-(1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2-アミノピリジン(140mg、0.33mmol)、テトラ(トリフェニルホスフィン)パラジウム (32mg、0.0275mmol)、及び炭酸セシウム(179mg、0.55mmol)をジオキサン(10mL)及び水(1.5mL)に添加し、窒素置換を行い、100℃で一晩反応させた。冷却した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離し、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチル-4-t-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミン(70 mg)を得た(収率:42%)。MS m/z[ESI]:606.2[M+1]。
ステップ2: 撹拌下で5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチル-4-t-ブトキシカルボニルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミン(67mg、0.11mmol)のジクロロメタン溶液(10mL)にトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、1時間撹拌した後、10mol/Lの水酸化ナトリウム溶液で反応混合物をpHが13を超えるように調節し、その後、ジクロロメタンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで有機相を乾燥し、ろ過し、ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分離して精製(溶出剤は、ジクロロメタン:メタノール=8:1)し、5-((R)-1-(2,6-ジクロロ-3-フルオロフェニル)エトキシ)-4'-メトキシ-6'-((S)-2-メチルピペラジン-1-イル)-3,3'-ビピリジン-6-アミン(30mg)を得た(収率:55%)。
MS m/z [ESI]: 506.1[M+1];
1H-NMR (400 MHz, CDCl3): δ= 7.94(1H,s), 7.71(1H,s), 7.28-7.32(1H,m), 7.07(1H,t, J=8.4Hz), 6.97(1H,s), 6.04-6.13(2H,m), 4.86(2H,s), 4.57-4.59(1H,m), 4.03 (1H,d,J=14Hz), 3.76(3H,s), 3.07-3.33(4H,m), 2.88-3.00(1H,m), 1.84 (3H,d, J=6.8Hz), 1.34(3H,d,J=6.8Hz)。
実施例2 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-メタノール溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、継続的に1〜2時間還流させた。ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。mp:205.1〜206.4℃(BUCHI 融点計B-545を使用し、加熱速度は10℃/minである。)。
そのCuKα線を用いた粉末X線回折パターンを図1に示され、示差走査熱量(DSC)グラフを図4に示され、熱重量分析(TGA)グラフを図7に示され、赤外吸収スペクトル(IR)を図9に示される。
実施例3 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-エタノール溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、継続的に1〜2時間還流させた、ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。
実施例4 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-水溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、継続的に1〜2時間還流させた、ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。
実施例5 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-アセトニトリル溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、継続的に1〜2時間還流させた、ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。
実施例6 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-アセトン溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、継続的に1〜2時間還流させた、ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。
実施例7 式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)の混合溶剤90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体をエタノールで2〜3時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶を得た。
実施例8 式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)の混合溶剤90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を得た。mp:200.6-202.6℃(BUCHI 融点計B-545を使用し、加熱速度は10℃/minである。)。
そのCuKα線を用いた粉末X線回折パターンを図2に示し、示差走査熱量(DSC)グラフを図5に示し、熱重量分析(TGA)グラフを図8に示し、赤外吸収スペクトル(IR)を図10に示す。
実施例9 式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、無水エタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-水溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を得た。
実施例10 式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール/水(メタノールと水との体積比が95:5)の混合溶剤90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-メタノール/水(メタノールと水との体積比が95:5)溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を得た。
実施例11式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-水溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を得た。
実施例12式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)の混合溶剤90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-エタノール/水(エタノールと水との体積比が95:5)溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体をエタノールで1時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶を得た。mp :201.3-203.5(BUCHI 融点計B-545を使用し、加熱速度は10℃/minである)
そのCuKα線を用いた粉末X線回折パターンを図3に示し、示差走査熱量(DSC)グラフを図6に示し、赤外吸収スペクトル(IR)を図11に示す。
実施例13 式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、無水エタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-水溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体をエタノールで1時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶を得た。
実施例14 式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール/水(メタノールと水との体積比が95:5)90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-メタノール/水(メタノールと水との体積比が95:5)溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体をエタノールで1時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶を得た。
実施例15 式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、メタノール90mLに溶解させ、還流撹拌下で調製された濃度1.1mol/Lのクエン酸-水溶液を10mL添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過し、分離された固体をエタノールで1時間還流撹拌させ、ろ過し、分離された固体を85℃、常圧で送風乾燥し、式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶を得た。
実施例16 式Iの化合物塩酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながら体積5mLの調製された塩酸-エタノール溶液(10%、w/w)を添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、白色様固体を得た。
実施例17 式Iの化合物硫酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながら硫酸-エタノール溶液(10mL、1.2 mol/L)を添加し、1 時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、薄黄色固体を得た。
実施例18 式Iの化合物リンゴ酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながらリンゴ酸-1,4-ジオキサン溶液(10mL、1.2 mol/L)を添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、白色様固体を得た。
実施例19 式Iの化合物マレイン酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながらマレイン酸-酢酸エチル溶液(10mL、1.2 mol/L)を添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、白色様固体を得た。
実施例20 式Iの化合物酒石酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながら酒石酸-アセトン溶液(10mL、1.2 mol/L)を添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、白色様固体を得た。
実施例21 式Iの化合物フマル酸塩の製造
式Iの化合物を0.01mol取り、エタノール90mLに溶解させ、室温で撹拌しながらフマル酸-エタノール溶液(10mL、1.2 mol/L)を添加し、1時間反応させた後、反応液に固体を析出させ、ろ過して真空乾燥し、白色様固体を得た。
実施例22 吸湿性実験
実施例1で製造し得た式Iの化合物、実施例2で製造し得た式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、実施例8で製造し得た式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、実施例12で製造し得た式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶、及び実施例16-21で製造し得た式Iの化合物のその他の塩について、《中国薬局方》2005年版、第2部付録XIX Jの《医薬吸湿性試験指導原則》に従って試験し、サンプル吸湿による重量増加をそれそれ算出し、結果を表1に示した。
Figure 2018522067
試験の結果から、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、Bタイプ結晶及びCタイプ結晶の吸湿による重量増加は、式Iの化合物及びその他の塩よりも明らかに低くなることが分かる。
実施例23薬物動態学試験
本実験は、LC-MS/MS法を採用して胃内投与でビーグル犬に式Iの化合物及び式Iの化合物のクエン酸塩結晶を投与した後の血漿中の医薬濃度を測定し、式Iの化合物のクエン酸塩結晶の吸収挙動に対する影響を観察した。
計器:
計器系は、LC-10ADvp(日本国島津社)液体クロマトグラフィーシステム及びTSQ Quantum Access 三連四重極型直列質量分析計を含み、エレクトロスプレーイオン(ESI)源及びXcalibur 2.0.7 データープロセスシステム(米国Thermo Scientific社)を備える。取り扱いソフトウェアは、DAS2.1.1である。その他の計器は、10万分の1電子天秤(Mettler Toledo社)、回転遠心濃縮機(米国LABCONCO社)、高速冷凍遠心機(型番:5430-R、Eppendorf社)、冷蔵庫(型番:BCD-281E、Electrolux)、及び低温冷蔵庫(型番:FORMA 700 SERIES、Thermo SCIENTIFIC)などがある。
クロマトグラフィー条件:
クロマトグラフィーカラム:Thermo C18液体クロマトグラフィーカラム(仕様:150L×2.1mm、5μm)、カラム温度:40℃、移動相A:水相(5mM酢酸アンモニウム、0.1%ギ酸を含む)、流動相B:メタノール、勾配溶出:0.01min、20%→0.5 min、20%→1.5 min、80%→4.5 min、80%→5 min、20%→6 min、stop(B相)。流速:0.3 mL/min。内部標準物質として、ベナゼプリラート(Benazeprilat)を選定し測定した。
質量分析条件:
LC-MS/MSにより測定した。イオン源はESI源であり、陽イオンモードで検測し、スプレー電圧は3.8kVであり、加熱毛細管温度は350℃であり、シースガス(N2)圧は35Arbであり、補助ガス(N2)圧は15 Arbであり、衝突誘起解離(CID)電圧はそれぞれ25eV(CT-1139)、25eV(内部標準物質)である。走査モードは選択反応モニタリング(SRM)であり、定量分析に用いられるイオン反応はそれぞれm/z 506.3→315.2(式Iの化合物)、及びm/z 397→351(内部標準物質)である。
実験方法:
体重9〜11kgの成年健常ビーグル犬6匹(雌、雄各半分)がランダムに2群に分けられ、交差的に式Iの化合物及び式Iの化合物のクエン酸塩結晶が投与された。
12h絶食後、それぞれ5.52 mg/kg及び4 mg/kgで(アルカリ型を標準とし、等モル量で投与した)、式Iの化合物のクエン酸塩結晶及び式Iの化合物(何れも0.5%のCMC-Naで懸濁剤に調製した)を胃内投与した。投与前にブランク血を採血し、投与してから0.5、1、2、3、4、6、8、12、14、24、36hに静脈血を約1.0 mL採血し、ヘパリンを入れた試験管に入れ、遠心して血漿を分取し、-80℃で保管した。ウオッシュ・アウト期間(7日間)後、2群の動物にそれぞれ対応する第2種類の医薬を交換的に投与し、血漿サンプルにおける式Iの化合物の濃度を測定し、被験動物ごとに血漿濃度-時間データーをコンピューターに入力し、DAS2.1.1薬物動態学専門ソフトウェアで関連する薬物動態学パラメーターを求めた。なお、Cmax及びTmaxは実測値である。AUC(0-t)とAUC(0-∞)は、それぞれ測定期間内における血漿濃度-時間曲線下面積と血漿濃度-時間曲線下の総面積であり、AUC(0-t)は血漿濃度実測値より台形法で見積もられ、AUC(0-∞)はAUC(0-t)にt→∞の残り面積を加算して算出し、該面積は下記の式により算出できる。
AUC(t-∞)=Ct
上記の式において、Ctは試験における最後の1点の血漿濃度であり、λは血漿濃度終末相における消失速度定数である。
結果を表2と表3に示す。
Figure 2018522067
相対バイオアベイラビリティ算出方法
AUC(0-t)及びAUC(0-∞)により、それぞれ相対バイオアベイラビリティF1及びF2を算出した。公式は、以下の通りである。
F1=AUC(0-t)(式Iの化合物のクエン酸塩結晶)/AUC(0-t)(式Iの化合物)×100%
F2=AUC(0-∞)(式Iの化合物のクエン酸塩結晶)/AUC(0-∞)(式Iの化合物)×100%
実験の結果から、式Iの化合物と比べ、式Iの化合物のクエン酸塩結晶は、吸収度及び速度がよりよく、バイオアベイラビリティがより高いことが明らかにされる。
実施例24 安定性実験
《中華人民共和国薬局方》2010版、第2部付録XIX Cの原料薬及び医薬製剤安定性実験指導原則を参照し、実施例2で製造し得た式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶及び実施例8で製造し得た式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶を調査した。40℃、60℃、相対湿度75%(25℃)、相対湿度92.5%(25℃)又は光照射(5000lx±500lx)の条件で、それぞれ10日間の安定性調査を行った。0日目及び10日目にそれぞれサンプリングし、HPLCでそれらの全不純物を測定し、その結果を表4と表5に示す。
HPLC検測条件は、以下の通りである。
クロマトグラフィーカラム:Waters XBridge C18 (5μm、4.6×150mm)
移動相A: 0.1%ギ酸を添加した0.01Mギ酸アンモニウム水溶液(トリエチルアミンでpH7.4に調節した)
移動相B:アセトニトリル
直線勾配溶出手順は、以下の通りである。
Figure 2018522067
検測波長:ダイオードアレイ検出器(280nm)
流速:1.0mL/min
カラム温度:40℃
注入量:10μl
溶剤:アセトニトリル-水(1:1)
被験品溶液の調製:被験品を取り、適量を精密秤量し、溶剤を加えて溶解させ、希釈により1mLあたり1mgを含むように溶液を調製し、被験品溶液とする。
Figure 2018522067
実験の結果から、式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶及び式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶は、何れも良好な安定性を有し、且つBタイプ結晶はAタイプ結晶よりも安定性に優れる。

Claims (31)

  1. CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで12.78°、14.61°、17.63°、18.98°、21.42°及び23.47°付近に特性ピークを有し、好ましくは、7.05°、9.48°、12.78°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、21.42°及び23.47°付近に特性ピークを有し、より好ましくは、5.73°、7.05°、9.48°、12.78°、13.76°、14.31°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、21.42°、21.82°、23.47°及び25.68°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、5.73°、7.05°、8.60°、9.48°、12.78°、13.76°、13.99°、14.31°、14.61°、15.66°、17.63°、18.98°、20.25°、20.82°、21.42°、21.82°、22.26°、22.49°、23.47°、25.68°、26.64°及び30.19°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、5.73°、7.05°、8.60°、9.48°、12.78°、13.76°、13.99°、14.31°、14.61°、15.66°、16.68°、17.13°、17.63°、18.98°、20.25°、20.82°、21.42°、21.82°、22.26°、22.49°、23.47°、24.86°、25.68°、26.00°、26.64°、27.25°、28.04°、28.76°、29.64°、30.19°、31.33°、31.70°、32.64°、33.47°、33.74°、34.60°、35.72°及び38.44°付近に特性ピークを有するという構造を有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶。
    Figure 2018522067
  2. 図1に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の結晶。
  3. 前記結晶における式Iの化合物とクエン酸とのモル比が1:1である、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶。
  4. 示差走査熱量において、195.9℃付近に吸収ピークを有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶。
  5. 図4に示されるような示差走査熱量グラフに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項4に記載の結晶。
  6. 図7に示されるような熱重量分析グラフに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶。
  7. 赤外吸収スペクトルにおいて、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1380.2 cm-1及び1201.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1567.7 cm-1、1491.3 cm-1、1460.3 cm-1、1412.1 cm-1、1344.3 cm-1、1380.2 cm-1及び1201.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3462.3 cm-1、2998.2 cm-1、1721.2 cm-1、1686.4 cm-1、1603.4 cm-1、1567.7 cm-1、1491.3 cm-1、1460.3 cm-1、1412.1 cm-1、1380.2 cm-1、1344.3 cm-1、1277.3 cm-1、1246.6 cm-1、1201.8 cm-1、1180.8 cm-1、1162.3 cm-1、1071.5 cm-1、1050.6 cm-1、1022.7 cm-1、1002.1 cm-1及び815.2 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図9に示されるような赤外吸収スペクトルに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の結晶。
  8. CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで6.74°、12.62°、18.42°、22.96°及び25.22°付近に特性ピークを有し、好ましくは、6.74°、7.19°、12.62°、16.42°、18.42°、22.65°、22.96°及び25.22°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、6.74°、7.19°、12.16°、12.62°、13.12°、13.77°、14.14°、16.42°、18.42°、22.02°、22.65°、22.96°、24.08°、25.22°及び27.45°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、6.14°、6.74°、7.19°、10.50°、11.47°、12.16°、12.62°、13.12°、13.77°、14.14°、15.20°、16.42°、17.15°、18.42°、20.13°、21.18°、21.40°、22.02°、22.65°、22.96°、24.08°、25.22°、25.88°、27.45°、28.35°、30.45°、32.09°、32.79°、33.27°、33.88°及び34.92°付近に特性ピークを有するという構造を有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶。
    Figure 2018522067
  9. 図2に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項8に記載の結晶。
  10. 前記結晶における式Iの化合物とクエン酸とのモル比が1:1である、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の結晶。
  11. 示差走査熱量において、194.3℃付近に吸収ピークを有する、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の結晶。
  12. 図5に示されるような示差走査熱量グラフに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項11に記載の結晶。
  13. 図8に示されるような熱重量分析グラフに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の結晶。
  14. 赤外吸収スペクトルにおいて、2993.1 cm-1、1731.1 cm-1、1600.0 cm-1、1451.2 cm-1、1389.6 cm-1、1270.0 cm-1及び1200.4 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3490.2 cm-1、2993.1 cm-1、1731.1 cm-1、1684.0 cm-1、1600.0 cm-1、1686.4 cm-1、1489.5 cm-1、1451.2 cm-1、1389.6 cm-1、1270.0 cm-1、1248.7 cm-1及び1200.4 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3490.2 cm-1、3310.8 cm-1、3063.4 cm-1、2993.1 cm-1、2841.9 cm-1、1731.1 cm-1、1684.0 cm-1、1600.0 cm-1、1686.4 cm-1、1489.5 cm-1、1451.2 cm-1、1403.7 cm-1、1389.6 cm-1、1343.3 cm-1、1316.3 cm-1、1270.0 cm-1、1248.7 cm-1、1224.5 cm-1、1200.4 cm-1、1031.9 cm-1、995.5 cm-1及び825.7 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図10に示されるような赤外吸収スペクトルに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項8又は9に記載の結晶。
  15. CuKα線を用いた粉末X線回折パターンにおいて、2θで7.00°、12.78°、13.66°、15.64°、18.14°及び23.43°付近に特性ピークを有し、好ましくは、7.00°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、17.58°、18.14°、18.89°、21.37°及び23.43°付近に特性ピークを有し、さらに好ましくは、7.00°、9.48°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、17.58°、18.14°、18.89°、19.84°、20.83°、21.37°、21.76°、22.47°、23.43°、23.66°、24.23°、24.87°、25.61°及び30.16°付近に特性ピークを有し、最も好ましくは、5.71°、6.43°、7.00°、8.54°、9.48°、11.22°、12.19°、12.78°、13.66°、14.01°、14.56°、15.64°、16.66°、16.99°、17.58°、18.14°、18.89°、19.84°、20.21°、20.83°、21.37°、21.76°、22.47°、23.43°、23.66°、24.23°、24.87°、25.61°、25.91°、26.55°、27.21°、28.00°、28.76°、30.16°、31.26°、31.69°、33.41°、33.71°、34.52°及び35.70°付近に特性ピークを有するという構造を有する、ことを特徴とする式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶。
    Figure 2018522067
  16. 図3に示されるような粉末X線回折パターンに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項15に記載の結晶。
  17. 前記結晶における式Iの化合物とクエン酸とのモル比が1:1である、ことを特徴とする請求項15又は16に記載の結晶。
  18. 示差走査熱量において、196.2℃付近に吸収ピークを有する、ことを特徴とする請求項15又は16に記載の結晶。
  19. 図6に示されるような示差走査熱量グラフに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項18に記載の結晶。
  20. 赤外吸収スペクトルにおいて、3490.5 cm-1、2993.6 cm-1、1730.2 cm-1、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1270.0 cm-1及び1200.8 cm-1付近に吸収ピークを有し、好ましくは、3490.5 cm-1、3299.9 cm-1、2993.6 cm-1、1730.2 cm-1、1683.6、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1451.5 cm-1、1380.0 cm-1、1270.0 cm-1、1247.8 cm-1、1200.8 cm-1、1031.8 cm-1及び826.1 cm-1付近に吸収ピークを有し、最も好ましくは、3490.5 cm-1、3299.9 cm-1、3062.3 cm-1、2993.6 cm-1、2842.4 cm-1、1730.2 cm-1、1683.6 cm-1、1600.4 cm-1、1489.0 cm-1、1451.5 cm-1、1404.5 cm-1、1380.0 cm-1、1343.8 cm-1、1270.0 cm-1、1247.8 cm-1、1200.8 cm-1、1161.3 cm-1、1120.0 cm-1、1099.3 cm-1、1077.8 cm-1、1050.0 cm-1、1031.8 cm-1、995.7 cm-1及び826.1 cm-1付近に吸収ピークを有し、具体的には、図11に示されるような赤外吸収スペクトルに代表される特徴を有する、ことを特徴とする請求項15又は16に記載の結晶。
  21. (1)式Iの化合物と、クエン酸と、第1の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、
    (2)固体を析出させるステップ、
    (3)析出された固体を分離するステップ、
    (4)析出された固体と第2の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、及び
    (5)固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップ、
    を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶の製造方法。
  22. 前記ステップ(4)の混合時間が1時間以上であり、好ましくは、2時間以上である、請求項21に記載の製造方法。
  23. (1)式Iの化合物と、クエン酸と、溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、
    (2)固体を析出させ、固体を析出させるときに選択的に加熱するステップ、及び
    (3)析出された固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップ、
    を含む請求項8〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶の製造方法。
  24. (1)式Iの化合物と、クエン酸と、第7の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、
    (2)固体を析出させるステップ、
    (3)析出された固体を分離するステップ、
    (4)析出された固体と第8の溶剤とを混合させ、選択的に加熱条件下で行うステップ、及び
    (5)固体を分離し、分離された固体を選択的に乾燥するステップ、
    を含む請求項15〜20のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶の製造方法。
  25. 前記ステップ(4)において、必要に応じて好適な混合時間を選択でき、本発明のいくつかの具体的な実施形態において、混合時間が0〜2時間程度であり、好ましくは、0.5〜1.5時間程度であり、最も好ましくは、1時間程度である、請求項24に記載の製造方法。
  26. 式Iの化合物のクエン酸塩結晶を含む結晶組成物であって、
    式Iの化合物のクエン酸塩結晶が結晶組成物重量の50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは90%以上、最も好ましくは95%以上を占め、
    前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、請求項8〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は請求項15〜20のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、結晶組成物。
  27. 式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物を含む医薬組成物であって、
    治療有効量である前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物を含み、前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、請求項8〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は請求項15〜20のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、医薬組成物。
  28. 前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、請求項8〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は請求項15〜20のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物の疾患を治療及び/又は予防する医薬の製造のための使用。
  29. 前記疾患が、タンパク質キナーゼ活性に関連する疾患である、請求項28に記載の使用。
  30. 前記式Iの化合物のクエン酸塩結晶が、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のAタイプ結晶、請求項8〜14のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のBタイプ結晶、又は請求項15〜20のいずれか1項に記載の式Iの化合物のクエン酸塩のCタイプ結晶である、式Iの化合物のクエン酸塩結晶、又はその結晶組成物、又はその医薬組成物、又はその結晶組成物の医薬組成物のALKを介した疾患を治療及び/又は予防する医薬の製造のための使用。
  31. 前記ALKを介した疾患が、ALK陽性非小細胞肺癌、未分化大細胞リンパ腫、炎症性筋線維芽細胞性腫瘍、鼻咽頭癌、乳癌、結腸直腸癌、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、全身組織球増殖症及び神経芽細胞腫を含む、請求項30に記載の使用。
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JP2017521475A (ja) * 2014-07-31 2017-08-03 正大天晴薬業集団股▲分▼有限公司Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Group Co., Ltd. ピリジン置換の2−アミノピリジン類タンパク質キナーゼ阻害剤

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