JP2018520192A - 直接圧縮用マンニトール顆粒 - Google Patents

直接圧縮用マンニトール顆粒 Download PDF

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Abstract

本発明は、処理されるために少量の滑沢剤のみを必要とする、直接圧縮による錠剤の調製に有用なマンニトール顆粒に関する。本発明はまた、かかる顆粒を調製するプロセスに関する。本発明は、これらの顆粒を含む粉末状組成物、及びまたこれらの粉末状組成物を用いた直接圧縮プロセスも包含する。最後に、本発明は、これらの粉末状組成物で構成された錠剤に関する。
【選択図】図1

Description

本発明の主題は、処理されるために少量の滑沢剤のみを必要とする、直接圧縮による錠剤の調製に有用なマンニトール顆粒である。本発明の主題はまた、かかる顆粒を調製するプロセスである。本発明は、これらの顆粒を含む粉末状組成物、及びまたこれらの粉末状組成物を用いた直接圧縮プロセスも包含する。最後に、本発明は、これらの粉末状組成物から調製された錠剤、及びまた低い滑沢剤含有率を有するマンニトール系錠剤に関する。
直接圧縮技術は、正確な量の活性成分を含有する錠剤の高速かつ比較的低コストの製造を可能にする。この技術は、錠剤の形状を与えるためにパンチによりマトリックス中の粉末状組成物を強く圧縮することに依拠する。それは、高圧を印加することにより、粉末粒子のアグリゲーションを引き起こして固体錠剤を製造する。
この粉末状組成物は、典型的には、賦形剤と、医薬、獣医薬、化粧品、食品、栄養医薬、化学品、又は農薬などの対象となる活性成分とを含む。
直接圧縮で最もよく見られる賦形剤は、希釈剤(「直接圧縮賦形剤」としても知られる)、滑沢剤、(スーパー)崩壊剤、フロー剤、pH安定化剤、色素、風味剤、及び界面活性剤である。
錠剤の形成を可能にするために、圧縮される粉末状組成物は、少なくとも直接圧縮賦形剤と滑沢剤とを常に含む。
直接圧縮賦形剤は錠剤の主な化合物であり、粉末の打錠性及びフロー性に関与する。最もよく使用されるのは、マイクロ結晶セルロース及びラクトースである。
滑沢剤自体は、形成されたばかりの錠剤をマトリックスから排出できるようにする。それは、排出により生じる応力を抑制することにより錠剤の完全性を維持できるようにする。最もよく使用されるのはマグネシウムステアレートであり、続いてカルシウムステアレート及びナトリウムステアリルフマレートである。
滑沢剤の使用量が不十分な場合、もはや満足な錠剤を得ることはできない。この結果、特にラミネーション(「キャッピング」)及び/又はバインディングの痕跡を生じる。
ラミネーションは、2つのカーブ部分の一方の中間部又は開始部のいずれかで錠剤の水平破壊の形態をとる(「キャッピング」としても知られる現象)。バインディングは、マトリックス上の材料の一部分のスティッキングに対応し、前記スティッキングは錠剤の排出後も残る。測定される排出力が増加する以外に(その際、典型的には1000Nに達する)、バインディングは錠剤上で見ることができる。すなわち、製剤がマトリックス上でスティッキング状態にあった場所に対応して縦線が残る。
満足な錠剤は、バインディングの痕跡を呈してはならないため、その全周にわたり完全に平滑なエッジを有する。かかる錠剤は、その全表面にわたり均一かつ平滑な表面をさらに有していなければならない。
滑沢剤は不可欠なものであるが、特定の欠点を有する。ステアレート塩で頻繁に遭遇する問題の1つは、錠剤の崩壊及び溶解を遅らせる可能性があることである。他の問題は、
この滑沢剤が特に不快な味であるうえにそのコストが比較的高いことにある。
こうした問題を克服するために、最近、有利には、直接圧縮賦形剤の役割を発揮できるだけでなく、滑沢剤の役割も部分的に発揮できる多機能賦形剤が本出願人により米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書に記載された。それはマンニトールと顆粒状デンプンとのコアグロメレートであり、それによりマグネシウムステアレートの使用量の低減が可能になった。
この顆粒の欠点の1つは顆粒状デンプンの存在にあり、それにもかかわらず、これは以前の発明で不可欠なものとして提示された。これは、顆粒状デンプンが細菌汚染を受けやすいため、製造及び貯蔵の厳密な制御が必要となるためである。さらに、顆粒状デンプンは高い含水率を有するため、錠剤の活性成分の安定性に有害なこともある。
一方、単独で使用されるマンニトールは、特に活性成分に対してかなり化学的に不活性である点で、ならびにその味及びその結晶形の低吸湿性の点で優れた賦形剤になり得る。
したがって、本出願人により以前に開発された顆粒において、顆粒状デンプンを添加しないで済ますことができれば特に有利であろう。
以上に挙げた米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書で本出願人によりすでに提起された問題は、0.5%未満の顆粒状デンプンを用いて得られた粉末剤が満足なフロー性及び打錠性を有していないことである。
多くの研究後、本出願人は、圧縮及び流動が完全であるだけでなく、それに加えて滑沢性も有する本質的に顆粒状デンプンフリーのマンニトール粉末の調製に成功した。
この粉末は、マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒であり、このマンニトールはα結晶形及びβ結晶形の両方で存在し、α/β比は10/90〜90/10の間であり、この顆粒は、60〜250μmの体積平均直径D4,3、少なくとも465g/lの嵩密度、及び0.75m/g超の比表面積を有する。
結晶形に関してα、β、及びδ−マンニトールの3つの主な形態が文献に報告されている。直接圧縮用途では、主に安定性を理由としてβ−マンニトールが慣例的に好まれる。さらに、マンニトールが本発明に係る顆粒と同様にマイクロ結晶構造の非球状粒子の形態をとる場合、一部の著者は、α−マンニトールの存在を有害なものとして記載している。たとえば、米国特許第6,998,481B2号明細書は、α−マンニトールの存在が粉末の打錠性に有害であることを示している。
以上に挙げた米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書に記載のマンニトールと顆粒状デンプンとのコアグロメレートでは、マンニトールは部分的にα形であった。したがって、本出願人は、純粋β形を選択しなかったため、すでに技術的予想に反していた。しかしながら、この技術的予想は顆粒状デンプンとの共顆粒化により克服された。したがって、顆粒状デンプンフリーのマンニトール顆粒がこの二重結晶形でも対象になり得ることはまったく明らかでなかった。
本出願人は、多段スプレー乾燥機で行われる新規な湿式顆粒化プロセスにより、こうした顆粒の開発に成功した。このプロセスは、特に、円筒状上側部分の壁とチャンバーのルーフとによって形成される角度が90°に等しいスプレー乾燥塔で行われる。塔出口の相対湿度は5%〜60%の範囲内で選択される。
直接圧縮用マンニトール粉末は先行技術ですでに記載されている。しかしながら、本発明の顆粒の特徴の組合せを呈するものはなかった。
溶融/押出し技術、たとえば、本出願人名義の米国特許第4,661,647A号明細書及び米国特許第5,160,680A号明細書に記載の技術などにより得られる粉末は、一般に0.75m/g未満の比表面積及び300μm超の平均直径を有する。こうした粉末は、本発明の顆粒と比較して処理のためにより多量の滑沢剤を必要とする。
単段スプレー乾燥プロセス、たとえば、米国特許出願公開第2011/0135927A1号明細書に記載のプロセスなどでは、一般に60μm未満の平均直径を有する球状粒子からなる粉末が形成される。こうした粉末は、直接圧縮に使用されるプレス内で流動しないことを主な理由として工業的に実用性がない。
他の文献にはマイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒の調製が記載されているが、その結晶形は本発明に必要とされたものに対応しない。
かかる文献の例は、以下の通りである。
− マンニトールが本質的にβ結晶形をとる直接圧縮用マンニトール粉末に関する米国特許第6,998,481B2号明細書(Merck)。
− マンニトールの結晶形に関する記載はないが、以下の実施例1に見られるように実際上はマンニトールが本質的にα結晶形をとる粉末が記載されている本出願人名義の米国特許第5,573,777A号明細書。
これらの粉末は、本発明の顆粒と比較して処理のためにより多量の滑沢剤を必要とする(実施例1を参照されたい)。
本発明の目的は、処理されるために少量の滑沢剤を必要とする、本質的に顆粒状デンプンフリーのマンニトール顆粒を提供することである。
本発明の目的は、特に打錠性及びフロー性に関して直接圧縮賦形剤に必要とされる他の性質をさらに有するマンニトール賦形剤を提供することにより、以上に挙げた問題を解決することである。
本発明の第1の主題は、マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒において、
− 前記マンニトールがα結晶形及びβ結晶形の両方であり、α/β比が10/90〜90/10の間であることと、
− 非球状顆粒が本質的に顆粒状デンプンフリーであることと、
− 非球状顆粒が60〜250μmの体積平均直径D4,3を有することと、
− 非球状顆粒が少なくとも465g/lの嵩密度を有することと、
− 非球状顆粒が0.75m/g超の比表面積を有することと
を特徴とする非球状顆粒からなる。
本発明の第2の主題は、マンニトール顆粒を調製するプロセスであって、
− マンニトール溶液を調製する工程(a)と、
− 工程(a)で得られたマンニトール溶液を多段スプレー乾燥塔(1)でスプレー乾燥する工程(b)であって、微粉のリサイクル処理を含む工程(b)において、
○塔出口の相対湿度が5%〜60%の範囲内で選択されることと、
○多段スプレー乾燥塔(1)が、静的流動床(3)を含む円筒状下側部分(2a)と、円錐状中間部分(2b)と、円筒状上側部分(2c)とからなる、円錐状ベースを備えたチャンバー(2)を含み、円筒状上側部分(2c)の壁とチャンバー(2)のルーフとによって形成される角度(αy)が90°に等しいことと
を特徴とする工程(b)と、
− こうして得られた顆粒を回収する工程(c)と
からなるプロセスからなる。
本発明の第3の主題は、本発明に係るマンニトール顆粒を含む粉末状組成物からなる。
本発明の第4の主題は、本発明に係る粉末状組成物の直接圧縮からなる、錠剤を調製するプロセスからなる。
本発明の第5の主題は、本発明に係る粉末状組成物からなるか、又は本発明に係る錠剤を調製するプロセスによって得ることができるかもしくは得られる錠剤からなる。
本発明の第6の主題は、本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤であって、
− 30.0%〜100.0%のマンニトールと、
− 0.8%未満の滑沢剤と、
− マンニトール及び滑沢剤を除く0%〜70.0%の成分と
からなり、パーセントが乾燥重量によって表され、及びその合計が100%に等しい、本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤からなる。
本発明の第7の主題は、直接圧縮賦形剤としての、本発明に係る顆粒の使用からなる。
本発明に係る顆粒は、有利には、非常に低い含有率の滑沢剤の存在下で満足な外観及び硬度の錠剤の工業的調製を可能にする。
この結果として、現在では、より高い滑沢剤含有率を有する錠剤と比較して特に味の改善された、低い滑沢剤含有率を有するマンニトール系錠剤の製造が可能である。
本発明の顆粒は本質的に顆粒状デンプンフリーであるため、その存在から生じ得る欠点を回避可能である。
この顆粒は、本発明の主題でもある微粉のリサイクル処理を含む多段スプレー乾燥塔での特定のスプレー乾燥プロセスにより得ることが可能である。
このプロセスは、本発明に係る顆粒の調製を可能にすることに加えて連続プロセスであるという利点を有する。すなわち、スプレー乾燥溶液は、前記溶液のスプレー乾燥から生じるマイクロ結晶マンニトールの粉末(「一次粉末」)をアグロメレート化する。
本発明のプロセスは、比較的低い入口温度及び出口温度の使用をさらに可能にするため、エネルギー消費の軽減を可能にすると同時に、特に生産性に関して工業適合プロセスを保証する。
本発明の第1の主題は、マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒において、
− 前記マンニトールがα結晶形及びβ結晶形の両方であり、α/β比が10/90〜90/10の間であることと、
− 非球状顆粒が本質的に顆粒状デンプンフリーであることと、
− 非球状顆粒が60〜250μmの体積平均直径D4,3を有することと、
− 非球状顆粒が少なくとも465g/lの嵩密度を有することと、
− 非球状顆粒が0.75m/g超の比表面積を有することと
を特徴とする非球状顆粒からなる。
「マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒」という表現は、当業者が通常理解するものである。特に100倍の倍率の電子顕微鏡下では、この顆粒は、一般に、さまざまな形状及び不均一な表面を有する。1000倍の倍率では、微細なアグロメレート結晶の微粒子が一般にその表面に見ることができる。「非球状」顆粒という記述は、典型的には、マンニトール溶液の単段スプレー乾燥により得られる粒子(それ自体は当業者により「球状」として記述される)と識別可能なものである。「マイクロ結晶構造」という用語は、1000倍の倍率の電子顕微鏡下で観測したときに表面にマイクロ結晶のみ、ごく稀により大きいサイズの結晶を呈する構造を意味することが意図される。マイクロ結晶は、長さと幅と厚さとの合計が25μm未満の結晶として特に定義される。存在する粒子及びマイクロ結晶は、丸形形状から長尺形状まで非常に異なる形状を有し得る。本発明の顆粒では、このマイクロ構造は、特に「フィラメント状」として記載されることはない。実際には、針状形状を有する結晶が存在したとしても、顆粒の表面に存在するのはごく少数である。比較として、米国特許第6,998,481B2号明細書には、針状形状のマイクロ結晶のみが見ることができるためにフィラメント状と称されるテクスチャーを有する顆粒の写真が提示される。
最後に、本発明の顆粒では、マイクロ結晶は一般に配向されないことに留意されたい。
200倍の倍率の電子顕微鏡下では、この顆粒は、十分に個別化されたマクロ結晶で構成されたマンニトールの従来の結晶粉末と容易に識別される。この結晶粉末は、典型的には多面体形であり、一様な表面を有し、実質的に一定の厚さを有するが、長さ及び幅はさまざまであり、かつ水からの単なる結晶化によりマンニトールで過飽和された溶液から一般に得られ、また、マンニトールマクロ結晶で構成された一次粉末のアグロメレーションにより得られるマンニトール粉末とも識別される。この顆粒はマイクロ結晶構造を有していない。すなわち、結晶は、もはや個別化された形態をとらないが、依然として明確に見ることができるうえに、この顆粒中に鋭いエッジの形態が現れる。また、マンニトール溶液の単段スプレー乾燥(流動床を用いない)により得られるマンニトール粉末とも識別される。この粒子は、マイクロ結晶マンニトールで構成されるが、球状であり、かつ小さい直径、一般的には10〜50μmの間の直径を有する。また、溶融/押出しにより得られるマンニトール粉末とも識別される。この粉末は、より緻密かつより一様な粒子で構成され、程度の差はあっても角張ったスラブの形態をとり、かつ一般に配向されたマイクロ結晶からなる。
慣例的には、マンニトール粉末でマイクロ結晶構造の非球状顆粒の出現を可能にするために、マイクロ結晶構造の粒子で構成された一次粉末のアグロメレーションにより調製が行われる。
したがって、代替的又は相補的に、「マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒」は、好ましくは微粉のリサイクル処理を含めて、マイクロ結晶構造の粒子で構成されたマンニトールの一次粉末のアグロメレーションにより得られる又は得ることができるものとして定義可能である。
また、代替的又は相補的に、本発明に係る顆粒は、単段スプレー乾燥により、溶融/押出しにより、又はマクロ結晶の顆粒化により得られないものとして定義可能である。
本発明の顆粒はまた、マンニトールがα結晶形及びβ結晶形の両方であり、α/β比が
10/90〜90/10の間であることによっても特徴付けられる。
マンニトールの2つのα結晶形及びβ結晶形の共存と、また、それらの割合とは、当業者であれば、赤外分光測定又はX線回折により、好ましくは赤外分光測定により決定可能である。たとえば、これは、以下の実施例1に記載の方法を行うことにより実施可能である。
好ましくは、このα/β結晶形比は、15/85〜85/15、好ましくは20/80〜80/20、好ましくは25/75〜75/25、好ましくは30/70〜70/30、好ましくは35/65〜65/35、好ましくは40/60〜60/40、たとえば45/55〜55/45の範囲内で選択される。それは、たとえば50/50に等しい。
本発明の顆粒はまた、本質的に顆粒状デンプンフリーであることによっても特徴付けられる。
「本質的に顆粒状デンプンフリー」という用語は、本発明では、顆粒状デンプン/マンニトールの乾燥重量比が0.5/99.5未満、好ましくは0.4/99.6未満、好ましくは0.3/99.7未満、好ましくは0.2/99.8未満、好ましくは0.1/99.9未満であること、さらに好ましくは顆粒が完全に顆粒状デンプンフリーであることを意味することが意図される。
より一般的かつ有利には、ここで説明されることは、形態にかかわらず、官能基化(エーテル化、エステル化)された又は官能基化されておらず、かつ加水分解された又は加水分解されていない非顆粒状デンプンなどのデンプンにも当てはまる。
本発明の顆粒はまた、60〜250μmの体積平均直径D4,3を有することによっても特徴付けられる。
この体積平均直径D4,3は、当業者であれば、特に乾式レーザー回折粒子サイズアナライザーにより、たとえば以下の実施例1に記載の方法により決定可能である。
本発明に係る顆粒の体積平均直径D4,3は、一般に60〜240μm、たとえば60〜220μm、さらには60〜200μmの範囲内で選択される。この体積平均直径D4,3は、好ましくは80μm超、好ましくは90μm超、より好ましくは100μm超である。
本発明の顆粒はまた、少なくとも465g/lの嵩密度を有することによっても特徴付けられる。
本発明に係る顆粒の嵩密度は、一般に465〜600g/l、たとえば465〜580g/l、さらには465〜550g/lの範囲内で選択される。この嵩密度は、好ましくは少なくとも470g/l、好ましくは少なくとも480g/l、好ましくは少なくとも490g/l、最も好ましくは少なくとも500g/lである。
好ましくは、本発明に係る顆粒は、少なくとも470g/l、好ましくは470〜700g/l、好ましくは500〜650g/l、最も好ましくは550〜600g/lの範囲内で選択されるタップ密度をさらに有する。
この嵩密度及びこのタップ密度は、当業者であれば、メスシリンダー法を用いて、特にWHOにより推奨される方法(Document QAS/11.450 FINAL,
2012)に準拠して決定可能である。
本発明の顆粒はまた、0.75m/g超の比表面積を有することによっても特徴付けられる。
この比表面積は、当業者であれば、BET法を用いて、たとえば、以下の実施例1に記載の方法に従って決定可能である。
本発明に係る顆粒の比表面積は、一般に0.75〜3.00m/gの間、たとえば0.75〜2.50m/gの間、さらには0.75〜2.00m/gの間、さらには0.75〜1.50m/gの間、さらには0.75〜1.20m/gの間である。この比表面積は、好ましくは0.80m/g超、好ましくは0.85m/g超、好ましくは0.90m/g超、好ましくは0.95m/g超、より好ましくは1.00m/g超である。
本発明に係る顆粒はまた、直接圧縮用顆粒又は「直接圧縮可能」顆粒であることによっても特徴付けられる。「直接圧縮賦形剤」という用語も慣例的に用いられる。したがって、本発明に係る顆粒は直接圧縮可能である。すなわち、先行するテクスチャー処理又は物理的変換処理、たとえば、先行する乾式顆粒化工程又は湿式顆粒化工程を何ら伴わない。
すなわち、単に有効量の滑沢剤を存在させるのみで直接圧縮により十分な硬度の錠剤の形成が可能であることは、当業者であれば分かる。この「有効量」とは、錠剤の形成を効果的に可能にする量、換言すれば、典型的にはラミネーション及びバインディングを起こさずに10個の錠剤の製造で排出力を1000N未満とする量のことである。滑沢剤のこの有効量は、一般に、圧縮される粉末の全乾燥重量を基準にして3乾燥重量%以下である。
満足な錠剤を形成するこの能力は、当業者であれば、特に、10mmの直径、9mmの曲率半径、及び400mgの重量を有する凸錠剤が形成されるように10kNの圧縮力を用いて、試験対象の賦形剤とマグネシウムステアレートなどの滑沢剤とからなる粉末状組成物の直接圧縮により決定可能である。錠剤は、特に、ロータリープレスにより、又は工業用ロータリープレスによる圧縮をシミュレートするシングルパンチ開発プレスにより、たとえば以下の実施例で使用されるものなどにより形成可能である。硬度測定は、得られた錠剤に対して硬度試験機により、たとえば以下の実施例2で使用したものなどにより行われる。
滑沢剤の存在下のみで試験対照の賦形剤から調製された錠剤の硬度は、ニュートン(N)単位で表され、当業者が一般に賦形剤の「打錠性」と呼ぶものを意味する。
したがって、本発明に係る顆粒はまた、一般に50〜500Nの間、たとえば50〜400Nの間、さらには50〜300Nの間、さらには50〜200Nの間、さらには50〜150Nの間の打錠性によっても特徴付けられる。この打錠性は、好ましくは70N超、好ましくは80超N、好ましくは90N超、好ましくは100N超である。
本発明に係る顆粒はまた、好ましくは3〜15秒、好ましくは4〜10秒、最も好ましくは4〜8秒の範囲内で選択されるフローグレードによっても特徴付けられる。
このフローグレードはまた、当業者であれば、特に欧州薬局方により推奨される方法に準拠して決定可能である(「2.9.16.Flowability,01/2005:20916;equipment according to figure 2.9.
16.−2」を参照されたい)。
本発明に係る顆粒はまた、一般に20%〜50%の間、たとえば30%〜50%の間の摩損度によっても特徴付けられる。この摩損度は、好ましくは40%未満、たとえば20%〜40%の間、たとえば30%〜40%の間である。
この摩損度を測定するために、当業者であれば、たとえば以下の実施例2に記載の方法に従って測定を行うことが可能である。
本発明に係る顆粒は「マンニトール顆粒」であるが、しかしながら、本発明で探求された性質を損なわない限り少量の他の成分を含み得る。
他の成分の例は、バインダー、たとえば、ポリビニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、セルロース系誘導体、アカシアガム、ゼラチン、デンプン誘導体、たとえば、マルトデキストリン、トラガカントガムなど、ミネラル、炭水化物、たとえば、糖及びポリオール(マンニトール以外)など、食品添加物、色素、栄養医薬、医薬、獣医薬、又は化粧活性成分、保存剤、安定化剤である。
好ましくは、顆粒中の他の成分の含有率、特にマンニトール以外の炭水化物の含有率は、15.0%未満、好ましくは10.0%未満、好ましくは5.0%未満、好ましくは2.0%未満、好ましくは1.0%未満、より好ましくは0.5%未満であり、これらのパーセントは、顆粒の固体の全乾燥重量を基準にした乾燥重量で表される。最も好ましくは、本発明に係る顆粒は他の成分フリーである。後者の場合、これは、顆粒がマンニトールとその不純物とのみからなることを意味する。
これに関連して、本発明に有用なマンニトールは、好ましくはマンニトールのリッチ度、特にD−マンニトールのリッチ度が乾燥重量基準で95.0%超、好ましくは96.0%超、好ましくは97.0%超、好ましくは97.5%超、好ましくは98.0%超、好ましくは98.5%超、最も好ましくは99.0%超であることに留意すべきである。
他のマンニトール化合物は、典型的にはマンニトールに付随する物質、特にソルビトール、マルチトール、及びイソマルト、還元糖、ニッケル、重金属を含む。それらの含有率は、当業者であれば、特に欧州薬局方により推奨される方法、特に参照文献「Mannitol,01/2014:0559」に採用される方法に準拠して決定可能である。
特に、本発明に有用なマンニトールは、好ましくは、0.1%以下の還元糖含有率、1ppm以下のニッケル含有率、及び5ppm以下の重金属含有率を有する。
本発明に係る顆粒はまた、重量基準で好ましくは0.00%〜0.50%の間の乾燥時重量損失によっても特徴付けられる。この乾燥時重量損失は、重量基準で好ましくは0.40%未満、好ましくは0.30%未満、好ましくは0.25%未満、より好ましくは0.20%未満、たとえば0.01%〜0.20%の間、さらには0.02%〜0.15%の間である。
この乾燥時重量損失は、当業者であれば、特に欧州薬局方により推奨される方法に準拠して決定可能である(「2.2.32.Loss on drying,07/2015:20232」を参照されたい)。
本発明の主題はまた、本発明に係る顆粒の調製に特に有用なマンニトール顆粒を調製す
るプロセスであって、
− マンニトール溶液を調製する工程(a)と、
− 工程(a)で得られたマンニトール溶液を多段スプレー乾燥塔(1)でスプレー乾燥する工程(b)であって、微粉のリサイクル処理を含む工程(b)において、
○塔出口の相対湿度が5%〜60%の範囲内で選択されることと、
○多段スプレー乾燥塔(1)が、静的流動床(3)を含む円筒状下側部分(2a)と、円錐台状中間部分(2b)と、円筒状上側部分(2c)とからなるチャンバー(2)を含み、円筒状上側部分(2c)の側壁とチャンバー(2)のルーフとによって形成される角度(αCy)が90°に等しいことと
を特徴とする工程(b)と、
− こうして得られた顆粒を回収する工程(c)と
からなるプロセスである。
好ましくは、工程(a)で調製されたマンニトール溶液は、重量基準で20%〜60%の間、好ましくは30%〜50%の間、好ましくは35%〜45%の間、たとえば40%に等しい固体含有率を有する。
好ましくは、この溶液は、マンニトールを溶解状態又はマイクロ結晶形態に保つことができる温度に維持される。
好ましくは、工程(b)で参照される相対湿度は、5%〜50%、好ましくは10%〜40%、好ましくは10%〜30%、好ましくは15%〜25%の範囲内で選択される。
好ましくは、工程(b)で参照されるスプレー乾燥塔(1)のチャンバー(2)のルーフの表面は、本質的にフラット、好ましくは完全にフラットである。
好ましくは、スプレー乾燥塔(1)のチャンバー(2)は、8〜1500m、好ましくは10〜1000m、好ましくは50〜800m、好ましくは100〜700m、好ましくは200〜600m、好ましくは300〜500mの容積を有する。この容積は、たとえば400mに等しい。
好ましくは、スプレー乾燥塔(1)の寸法は、直径Dが2.0〜16.0m、好ましくは5.0〜15.0m、好ましくは8.0〜12.0mの範囲内で選択され、H/D比が0.9〜1.6、好ましくは0.9〜1.4、好ましくは1.0〜1.2の範囲内で選択され、D/D比が3.5〜4.5の範囲内で選択され、HCo/HCy比が4.0〜9.0、好ましくは6.0〜9.0、好ましくは8.0〜9.0の範囲内で選択され、HCo/H比が5.0〜25.0、好ましくは10.0〜25.0、好ましくは15.0〜21.0の範囲内で選択され、かつ円錐角αCoが18.0〜25.0°、好ましくは20.0〜24.0°、好ましくは22.0〜23.0°の範囲内で選択されるような寸法である。
たとえば、スプレー乾燥塔(1)の寸法は、直径Dが10.0mに等しく、かつ/又はH/D比が1.1に等しく、かつ/又はD/D比が4.0に等しく、かつ/又はHCo/HCy比が8.3に等しく、かつ/又はHCo/H比が18.2に等しく、かつ/又は円錐角αCoが22.4°に等しいような寸法である。
好ましくは、流量は、静的流動床の空気のスピードが0.3〜1.5m/sであるように選択される。
微粉のリサイクル処理では、微粉及び空気は、好ましくはスプレー乾燥塔(1)のチャ
ンバー(2)のルーフで抽出され、かつ微粉は、好ましくは塔の底部、すなわち、チャンバー(2)の中間部分(2b)の下側部でリサイクルされる。
微粉の抽出は、有利には、2つの乾燥チャンバー排気管(4a及び4b)により行うことが可能であり、これらの排気管は、有利には、スプレー乾燥塔(1)の垂直軸を中心として対向する。それらの縁は、有利には、円柱状部分(2c)の壁から少なくとも1mの位置にある。
有利には、塔のチャンバーから抽出される微粉及び空気は、少なくとも1つのサイクロン、好ましくは2つの直列サイクロンにより分離される。
好ましくは、スプレーノズル圧力は、1000〜7000kg/h、好ましくは3000〜5000kg/h、たとえば400〜4200kg/hの範囲内の溶液流量に対して30〜300bar、好ましくは150〜250barの範囲内で選択される。
好ましくは、塔の頂部の上流の入口空気の温度(「入口温度」)は、120〜240℃、好ましくは170〜210℃の範囲内で選択される。この温度は、たとえば190℃に等しい。
好ましくは、塔出口空気の温度(「出口温度」)は、50〜120℃の間、好ましくは50〜100℃の間、好ましくは50〜90℃の間である。この出口温度は、好ましくは60〜80℃の範囲内で選択される。
好ましくは、静的流動床(3)の空気の温度は、50〜120℃、好ましくは90〜120℃の範囲内で選択される。この温度は、たとえば110℃に等しい。
好ましくは、本発明に係るプロセスはまた、工程(c)の前に、好ましくは15〜25℃の間の温度、たとえば20℃の温度の好ましくは振動流動床に通すことにより、形成されたばかりの顆粒を冷却する工程(b’)も含む。
本発明の顆粒がマンニトール以外の成分を含む場合、本発明に係るプロセスは、こうした他の成分の使用を含む。他の成分は、たとえば微粉リサイクルシステムもしくは追加の入口を介して乾燥形態で、かつ/又はサスペンジョン及び/もしくは溶液の形態で、たとえば微粉砕マンニトールの溶液を介してスプレー乾燥チャンバーに導入可能である。
本発明の主題はまた、本発明に係るマンニトール顆粒を含む粉末状組成物、特に直接圧縮用粉末状組成物である。
この粉末状組成物は、好ましくは、
− 30.0%〜100%の本発明に係るマンニトール顆粒と、
− 0.0%〜70.0%の本発明に係るマンニトール顆粒以外の成分と
からなり、パーセントが乾燥重量によって表され、及びその合計が100%に等しい。
他の成分の例は、典型的には以下の通りである。
− 本発明のマンニトール以外の直接圧縮賦形剤又は希釈剤、たとえば、(i)直接圧縮可能ポリオール、たとえば、直接圧縮可能形態のソルビトール、マルチトール、キシリトール、イソマルト、ラクチトール、もしくはエリトリトール、又は本発明に係るマンニトール以外のマンニトール、(ii)直接圧縮可能糖、たとえば、直接圧縮可能形態のスクロース、デキストロース、デキストレート、ラクトース、又はアルロース、(iii)マイクロ結晶セルロース、及び(iv)直接圧縮可能ミネラル、
− 滑沢剤、
− 分散剤又は崩壊剤、たとえば、ナトリウムデンプングリコレート、架橋カルボキシメチルセルロース、架橋ポリビニルピロリドン、又はデンプン、
− 顆粒化剤、たとえば、ポリビニルピロリドン、アカシアガム、デキストロース、ゼラチン、マルトデキストリン、デンプン、デンプン誘導体、又はトラガカントガム、
− 食品添加物、たとえば、風味剤又は酸味剤、
− 色素、たとえば、ミネラル色素、顔料、又は可溶性色素、
− 滑剤(たとえば、二酸化シリカ)又は抗固着剤(たとえば、タルク)、
− 活性成分、特に、医薬活性成分、獣医薬活性成分、栄養医薬活性成分、又は化粧活性成分。
好ましくは、本発明に係る直接圧縮用粉末状組成物は、少なくとも40.0%、好ましくは少なくとも50.0%、好ましくは少なくとも60.0%、好ましくは少なくとも70.0%、好ましくは少なくとも80.0%、好ましくは少なくとも90.0%の本発明に係るマンニトール顆粒の含有率を有し、パーセントは、粉末状組成物の全乾燥重量に対する本発明に係る顆粒の乾燥重量で表される。このマンニトール顆粒含有率は、一般に、100.0%未満である。典型的には、90.0%〜99.0%、さらには95.0%〜99.0%の範囲内で選択される。
好ましくは、本発明に係る組成物は、0.1%〜3.0%、一般に0.2%〜3.0%、さらには0.3%〜3.0%、さらには0.4%〜3.0%、さらには0.5%〜3.0%、さらには0.6%〜3.0%の滑沢剤含有率を有し、パーセントは、粉末状組成物の全乾燥重量に対する滑沢剤の乾燥重量で表される。好ましくは、この滑沢剤含有率は、2.5%未満、好ましくは2.0%未満、好ましくは1.5%未満、好ましくは1.0%未満である。たとえば、0.6%〜0.9%、さらには0.6%〜0.8%、さらには0.6%〜0.7%の範囲内で選択される。
好ましくは、本発明の滑沢剤は、好ましくは30.0%超、好ましくは50.0%超、好ましくは90.0%超の含有率でマグネシウムステアレートを含み、パーセントは、滑沢剤の全乾燥重量に対するマグネシウムステアレートの乾燥重量で表される。最も好ましくは、本発明の滑沢剤は、すべてマグネシウムステアレートからなる。
好ましくは、本発明に係る粉末状組成物では、本発明に係るマンニトール顆粒は、直接圧縮賦形剤の少なくとも50.0%、好ましくは少なくとも60.0%、好ましくは少なくとも70.0%、好ましくは少なくとも80.0%、好ましくは少なくとも90.0%、好ましくは少なくとも95.0%、好ましくは少なくとも98.0%、好ましくは少なくとも99.0%を占め、パーセントは、粉末状組成物の圧縮賦形剤の全乾燥重量に対する本発明に係る顆粒の乾燥重量で表される。最も好ましくは、粉末状組成物は、本発明に係るマンニトール顆粒以外の直接圧縮賦形剤を含まない。
本発明の主題はまた、好ましくはロータリープレスによる本発明に係る粉末状組成物の直接圧縮からなる、好ましくは錠剤中の滑沢剤の量を低減するための錠剤を調製するプロセスである。
本発明の主題はまた、本発明に係る粉末状組成物で構成されるか、又は本発明に係る直接圧縮による錠剤を調製するプロセスによって得ることができるかもしくは得られる錠剤である。
本発明の目的では、「錠剤」という用語は、粉末状組成物の直接圧縮により得られる固形製剤を意味することが意図される。錠剤は、たとえば、食品、医薬、化粧品、又は栄養
医薬を目的とするものであり得る。錠剤は、トローチ錠、咀嚼錠、もしくは嚥下錠、又は口腔内崩壊錠、又は発泡錠であり得る。これらの錠剤は、成人であっても子供であってもよいヒト又は動物を対象とすることが意図される。また、化学目的又は農薬目的の錠剤であり得る。これらの錠剤は単層錠又は多層錠であり得る。本発明では、錠剤は好ましくは凸形状である。
本発明の主題はまた、本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤であって、
− 30.0%〜100.0%のマンニトールと、
− 0.8%未満の滑沢剤と、
− マンニトール及び滑沢剤を除く0%〜70.0%の成分と
からなり、パーセントが乾燥重量によって表され、及びその合計が100%に等しい、本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤である。
好ましくは、本発明に係る錠剤は、少なくとも40.0%、好ましくは少なくとも50.0%、好ましくは少なくとも60.0%、好ましくは少なくとも70.0%、好ましくは少なくとも80.0%、好ましくは少なくとも90.0%のマンニトール含有率を有し、パーセントは、錠剤の全乾燥重量に対するマンニトールの乾燥重量で表される。このマンニトール含有率は、一般に、100.0%未満である。典型的には、90.0%〜99.0%、さらには95.0%〜99.0%の範囲内で選択される。
好ましくは、本発明に係る錠剤は、0.1%〜3.0%、一般に0.2%〜3.0%、さらには0.3%〜3.0%、さらには0.4%〜3.0%、さらには0.5%〜3.0%、さらには0.6%〜3.0%の滑沢剤含有率を有し、パーセントは、錠剤の全乾燥重量に対する滑沢剤の乾燥重量で表される。好ましくは、この滑沢剤含有率は、2.5%未満、好ましくは2.0%未満、好ましくは1.5%未満、好ましくは1.0%未満である。たとえば、0.6%〜0.9%、さらには0.6%〜0.8%、さらには0.6%〜0.7%の範囲内で選択される。
好ましくは、錠剤のマンニトールはα結晶形及びβ結晶形の両方であり、α/β比は特に以上に定義した通りである。
本発明の主題はまた、直接圧縮賦形剤としての、本発明に係る顆粒の使用である。
好ましくは、本発明に係る顆粒はまた、直接圧縮用粉末状組成物中の滑沢剤の量を低減するためにも使用される。
本発明では、「X〜Yの間」という表現は、記載の限界値を除く値の範囲を包含し、一方、「X〜Yの範囲内」又は代替的に「X〜Y」という表現は、記載の限界値を含む値の範囲を包含するものと理解されることに留意すべきである。
本発明は以下の実施例からより明確に理解されるであろう。これらの実施例は、例示を意図したものであり、限定を意図したものではない。
微粉のリサイクル処理装置を含む本発明に有用な多段スプレー乾燥塔の概略図である。スプレー乾燥塔1は、静的流動床3を含む高さHの円筒状下側部分2aと、高さHCo、最小直径D、最大直径D、及び円錐角αCoの円錐台状中間部分2bと、高さHCy及び直径Dの円筒状上側部分2cとからなる高さHのチャンバー2を含む。円筒状上側部分2cの側壁とチャンバー2のルーフとによって形成される角度αCyは90°に等しい。微粉のリサイクル処理のために、スプレー乾燥塔は、チャンバー2のルーフに位置する2つの対向する抽出乾燥チャンバー排気管4a及び4bと、チャンバー2の円錐台状中間部分2bの下側部に位置する微粉用入口4cとを含む。塔は、スプレー処理システムと空気ディスパーザーとを含む装置5を含む。塔は、静的流動床3に供給する空気入口6を含む。 円筒状上側部分の側壁とチャンバーのルーフとによって形成される角度αCyが、以上に挙げた米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書で使用されたMSD20スプレー乾燥機(NIRO)の場合と同様に110°に等しいという特徴以外には図1の実施例のチャンバー2と同一の特徴を含む、微粉のリサイクル処理装置を含む多段スプレー乾燥塔のチャンバーの概略図である。
試験したマンニトール系賦形剤
塔の底部に微粉のリサイクル処理を含む多段スプレー乾燥塔(MSD、NIROタイプ)で固形分40%のマンニトール溶液をスプレー乾燥させることにより、顆粒状マンニトールのいくつかの粉末を調製した。上流空気流量は34,000Nm/hであり、かつ静的流動床空気流量は15,000Nm/hであった。静的流動床空気温度は110℃であった。スプレー乾燥溶液の流量は約4200kg/hであった。溶液をスプレー乾燥させるために、2つの高圧645×32ノズル(Spraying System SB)を使用した。
マンニトール顆粒IN−1、IN−2、及びCP−1〜CP−4を製造するために、図1に提示されるチャンバー2を有する、すなわち、以下の寸法を有する本発明に係るスプレー乾燥塔を使用した。
− H=10.7m
− HCy=1.1m
− HCo=9.1m
− H=0.5m
− D=10m
− D=2.5m
− αCy=90°
− αCo=22.4°
− 容積=400m
マンニトール顆粒CP−5及びCP−6を製造するために、図2に提示されるチャンバーを有する、すなわち、110°の角度αCyを有するスプレー乾燥塔を使用した。このスプレー乾燥チャンバーは、以上に挙げた米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書で使用されたものに対応する。このチャンバーの寸法は以下の通りである。
− H=12.3m
− HCy=1.1m
− HCo=9.1m
− H=0.5m
− D=10m
− D=2.5m
− D=1.7m
− H=1.6m
− αCy=110°
− αCo=22.4°
− 容積=450m
使用した出口温度、入口温度、及び出口相対湿度は表1に示される。
顆粒AA−1は、米国特許第6,998,481B2号明細書に記載の製品Parteck(登録商標)M200(Merck)に対応する。
顆粒AA−2は、米国特許第5,160,680A号明細書に記載の製品Pearlitol(登録商標)400DC(Roquette Freres)に対応する。
顆粒AA−3は、米国特許第5,573,777A号明細書の実施例1に記載の製品Pearlitol(登録商標)200SD(Roquette Freres)に対応する。
顆粒AA−4は、製品Mannogem(登録商標)EZ(SPI Pharma)に対応する。
直接圧縮
以下の実施例では、10mmの直径、9mmの曲率半径、及び400mgの重量を有する凸錠剤を形成するように10kNの圧縮力を用いて粉末を圧縮した。
使用したプレスは、Stylcam(登録商標)標準プロファイルを用いてAnalisソフトウェアにより制御される、工業ロータリープレス(Stylcam(登録商標)200R、Medel’Pharm)での圧縮をシミュレートするシングルパンチ開発プレスであった。このプレスは、有利には、工業ロータリープレスの操作のシミュレーションを可能にする。プレスは10錠/分のスピードに調整した。
圧縮工程前に粉末と滑沢剤とを均質混合した。この混合工程は、試験対象の粉末の体積の2〜3倍の間の容積を有する密閉容器内に粉末と滑沢剤とを配置することにより、より正確に行った。次いで、この容器を約49回転/分に調整されたエピサイクロイドミキサー(Turbula T2C,Willy A.Bachofen AG Maschinenfabrik,CH−4005 Basel)に固定して、前記ミキサーを5分間回転させた。
実施例1 − 種々のマンニトール賦形剤を圧縮するのに必要とされる滑沢剤の最小量の評価
この実施例では、種々のマンニトール賦形剤を圧縮するのに必要とされる滑沢剤の最小量を決定した。
使用した滑沢剤はマグネシウムステアレート(Baerlocherプラントのマグネシウムステアレート、Wiga Pharma GmbH)であった。
さらに、結晶多形(α/β結晶形比)、体積平均直径D4,3、嵩密度、及び比表面積の観点から粉末の特徴付けを行った。
得られた結果は表1に与えられている。読取りを容易にするために、第1列は、本発明を例示することが意図される顆粒であるか(「IN−X」)、比較の顆粒であるか(「CP−X」)、又は先行技術を例示する顆粒であるか(「AA−X」)を示唆する。
1.嵩密度の決定。試験対象の賦形剤の嵩密度は、WHO(Document QAS/11.450 FINAL,2012)により推奨される方法に準拠して測定した。
2.比表面積の決定。試験対象の賦形剤の比表面積は、S.Brunauerらの論文
BET Surface Area by Nitrogen Absorption(Journal of American Chemical Society,60,309,1938)に記載の技術に従って、分析に付される製造物の表面への窒素の吸収試験に基づく比表面積アナライザー(SA3100−type Beckman−Coulter)により決定した。BET分析は3点で行った。
3.α/β比の決定。臭化カリウムペレット法を用いてフーリエ変換赤外分光測定によりα/β結晶形の比を決定した。
OMNICソフトウェア(Thermo Electron Corporation)を備えた分光計(Nexus(商標)FT−IR、Nicolet)で臭化カリウムペレット技術によりサンプルを分析した。スキャン数20及び分解能4cm−1で記録されたスペクトル領域(3050〜2850cm−1)を用いて、TQ−Analystソフトウェア(Thermo Electron Corporation)により検量及び定量を行った。
L.Walter−Levy(Walter−Levy L.(23/12/1968).Cristallochimie.Sur les varietes cristallines du D−mannitol[D−マンニトールの種々の結晶に関して].C.R.Acad.Sc.,Paris,t.267,Series C,1779−82)により与えられた説明に基づき、そのように同定されたα形及びβ形により、及び範囲(85、65、50、35、及び15%)を包含するこれらの2つの形態の5種の物理的混合物により検量を行った。分析前にメノウ乳鉢中でこれらの混合物及び純粋形を粉砕した。上記の検量を用いて定量を達成した。
4.平均直径の決定。製造業者の技術マニュアル及び仕様書に従って粉末分散モジュール(乾式プロセス)を備えたLS13−320装置(Beckman−Coulter)を利用して、レーザー回折により試験対象の賦形剤の平均直径を測定した。光学濃度が4%〜12%の間、理想的には8%になるように、ホッパースクリュースピード及び分散シュートの振動強度の操作条件を決定した。回折粒子サイズアナライザーの測定範囲は0.04μm〜2000μmであった。結果を体積%として計算してμm単位で表した。粒子サイズ分布曲線から体積平均直径(算術平均)D4,3の値を決定した。
5.錠剤の調製に必要とされる滑沢剤の最小量の決定。錠剤の調製に必要とされる滑沢剤の最小量を決定するために、実施例の導入部のポイント2に示されるように、漸増量の滑沢剤を用いた粉末状組成物を直接圧縮により圧縮した。各試験に対して10個の錠剤を調製した。滑沢剤の最小量は、(i)バインディングもいかなるラミネーションも見られない場合かつ(ii)測定排出力が1000N未満である場合の量である。
得られた結果は表1に与えられている。
Figure 2018520192
比較の顆粒CP−1〜CP−6及び先行技術の顆粒AA−1〜AA−4は、錠剤の製造のために0.8%〜2.5%の量の滑沢剤を必要とする。これらの顆粒は、実際上、不十分な嵩密度及び/又は不十分な比表面積及び/又は本発明に適合しない結晶形を有する。
顆粒CP−1〜CP−4で得られた結果から、以上に挙げた米国特許出願公開第2012/0053249A1号明細書で使用されるプロセスでデンプンを単に除去したのみでは、本発明の顆粒の特性の組合せを有する顆粒は得られないため、本発明の技術的問題を解決できないことを特に示すことができる。
本発明の顆粒IN−1及びIN−2は少量の滑沢剤を必要とするため、錠剤中の滑沢剤含有率を低減可能であり、したがって特に改善された味を有する。
実施例2 − 本発明に係る顆粒の特性
この実施例では、本発明に係る顆粒IN−1及びIN−2の他の特性を決定した。得られた結果は表2に与えられている。
1.打錠性の決定。顆粒IN−1又はIN−2とマグネシウムステアレート(Baerlocherプラントのマグネシウムステアレート、Wiga Pharma GmbH)とからなる粉末状組成物を直接圧縮により圧縮した。硬度試験機(Schleuniger Pharmatron 8M)を用いて錠剤の硬度を測定した。この硬度は賦形剤の打錠性に対応する。
2.フローグレードの決定。欧州薬局方により推奨される方法に準拠してフローグレードを決定した(「2.9.16.Flowability,01/2005:20916;equipment according to figure 2.9.16.−2」を参照されたい)。
3.摩損度の決定。本発明に係る粉末状顆粒は、直径17mm及び重量18.87gの5個の同一の鋼球が導入された25rpmの均一回転スピードで回転する研磨ドラム(E
rweka文献参照:参照11−3x5−3xxx、又は参照11−3x5−x3xx、又は参照11−3x5−4xxx、又は参照11−3x5−x4xxから選択される)を備えた摩損度試験機(Erweka TAR 220,Erweka,63150,Heusenstamm)内で機械的作用に付した。100〜200μmの間の粒子サイズを有する15gの粉末を破砕チャンバーに導入した。装置を15分間回転させた。100μmのメッシュ幅を有する篩上に保持された残留物により表される重量割合を決定した。摩損度値は、篩により保持されない粉末のパーセントに対応する。以上に挙げた篩により保持されない粉末のパーセントが高いほど、摩損度は大きい。
4.乾燥時重量損失の決定。欧州薬局方により推奨される方法に準拠して乾燥時重量損失を決定した(「2.2.32.Loss on drying,07/2015:20232」を参照されたい)。
5.D−マンニトールのリッチ度の決定。参照文献「Mannitol,01/2014:0559」で欧州薬局方により推奨される方法に準拠してD−マンニトールのリッチ度を決定した。
6.タップ密度の決定。WHO(Document QAS/11.450 FINAL,2012)により推奨される方法に準拠してタップ密度を測定した。
Figure 2018520192
本発明に係る顆粒は、錠剤の工業生産が意図された圧縮賦形剤に必要とされる品質を有する。それらは、マトリックスの適正な充填、すなわち、正確量の粉末の均一かつ再現可能な充填を可能にし、及び直接圧縮に使用される装置中で適正に流動する。それらは、化学的及び物理的に安定である。それらは、輸送又は混合物の調製を可能にする十分な凝集性がある。それらは、粉末の他の成分の生物学的利用率を妨げず、特に水との接触時に適正に溶解する錠剤の取得を可能にする。それらは、組成物の成分の均一混合を可能にし、良好な吸収能を有する。それらは、錠剤の摂取が意図される場合に必要とされる許容可能なテクスチャー及び許容可能な味を有する錠剤の製造を可能にする。それらは、商業標準に準拠した包装コスト及び輸送コストを発生する。換言すれば、輸送される粉末の重量とこの重量の包装に必要とされる体積との間に良好な比が存在する。

Claims (13)

  1. マイクロ結晶マンニトールの非球状顆粒において、
    − 前記マンニトールがα結晶形及びβ結晶形の両方であり、α/β比が10/90〜90/10の間であることと、
    − 前記非球状顆粒が本質的に顆粒状デンプンフリーであることと、
    − 前記非球状顆粒が60〜250μmの体積平均直径D4,3を有することと、
    − 前記非球状顆粒が少なくとも465g/lの嵩密度を有することと、
    − 前記非球状顆粒が0.75m/g超の比表面積を有することと、
    を特徴とする非球状顆粒。
  2. 前記マンニトールの前記α/β比が15/85〜85/15であることを特徴とする、請求項1に記載の顆粒。
  3. 80μm超の体積平均直径D4,3を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の顆粒。
  4. 少なくとも470g/lの嵩密度を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の顆粒。
  5. 0.80m/g超の比表面積を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の顆粒。
  6. 50〜500Nの間の打錠性を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の顆粒。
  7. 3〜15秒のフローグレードを有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の顆粒。
  8. マンニトール顆粒を調製するプロセスであって、
    − マンニトール溶液を調製する工程(a)と、
    − 工程(a)で得られた前記マンニトール溶液を多段スプレー乾燥塔(1)でスプレー乾燥する工程(b)であって、微粉のリサイクル処理を含む工程(b)において、
    ○塔出口の相対湿度が5%〜60%の範囲内で選択されることと、
    ○前記多段スプレー乾燥塔(1)が、静的流動床(3)を含む円筒状下側部分(2a)と、円錐台状中間部分(2b)と、円筒状上側部分(2c)とからなるチャンバー(2)を含み、前記円筒状上側部分(2c)の側壁と前記チャンバー(2)のルーフとによって形成される角度(αCy)が90°に等しいことと、
    を特徴とする工程(b)と、
    − こうして得られた前記顆粒を回収する工程(c)と
    からなるプロセス。
  9. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の顆粒を含む粉末状組成物。
  10. 請求項9に記載の粉末状組成物の直接圧縮からなる、錠剤を調製するプロセス。
  11. 請求項9に記載の粉末状組成物からなるか、又は請求項10に記載のプロセスによって得ることができるかもしくは得られる錠剤。
  12. 本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤であって、
    − 30.0%〜100.0%のマンニトールと、
    − 0.8%未満の滑沢剤と、
    − マンニトール及び滑沢剤を除く0%〜70.0%の成分と
    からなり、前記パーセントが乾燥重量によって表され、及びその合計が100%に等しい、本質的に顆粒状デンプンフリーの錠剤。
  13. 直接圧縮賦形剤としての、請求項1〜7のいずれか一項に記載の顆粒の使用。
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