JP2018519482A - 可変有効径ローラを伴う純回転サイクロイド - Google Patents

可変有効径ローラを伴う純回転サイクロイド Download PDF

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Abstract

【課題】
【解決手段】装置は、開放環状空間を有する第1のリングであって、第1のリングの内側周囲面上に設けられた一連の可変幅溝を有する第1のリングと、第1のリングの開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する一連の可変幅溝を有する第2のリングと、第1のリングの内側周囲面と第2のリングの外側周囲面との間に設けられ、第1のリングの内側周囲面上で及び第2のリングの外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラとを含む。
【選択図】図2D

Description

[関連出願の相互参照]
本出願は、2015年6月26日に出願され「Pure Rolling Cycloid(純回転サイクロイド)」と題された米国仮特許出願第62/185,502号の優先権を主張する。該出願は、あたかもその全文が本説明に記載されるかのように、参照によって本書に組み込まれる。
[政府への許諾権]
本発明は、米国陸軍によって授与された契約第W31P4Q−13−C−0046号下で米国政府支援によってなされた。米国政府は、本発明において特定の権利を保有しえる。
「トランスミッション」という用語は、総じて、回転する動力源から別の機器への速度・トルク変換を提供するシステムを指してよい。産業機械、医療ロボット工学、及び家庭用電子機器が、このようなトランスミッションを利用しえる。トランスミッションの選択又は設計は、複数の要因の検討を伴う。要因の例として、負荷容量、効率、及びコストが挙げられる。
本開示は、可変有効径ローラを伴う純回転サイクロイドに関係するシステム及び装置に関する実施形態を説明する。
一態様では、本開示は、装置を説明する。該装置は、開放環状空間を有する第1のリングを含み、該第1のリングは、第1のリングの内側周囲面上に設けられた一連の可変幅切り抜きを有する。装置は、また、第1のリングの開放環状空間内で回転可能な第2のリングも含み、該第2のリングは、第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する一連の可変幅切り抜きを有する。装置は、更に、第1のリングの内側周囲面と第2のリングの外側周囲面との間に設けられ、第1のリングの内側周囲面上で及び第2のリングの外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラを含む。第1のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、第2のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、第2のリングの可変幅切り抜きの総数は、第1のリングの可変幅切り抜きの総数よりも小さく、複数のローラの総数は、第1のリングの可変幅切り抜きの総数よりも小さく、かつ第2のリングの可変幅切り抜きの総数よりも大きい。
別の一態様では、本開示は、装置を説明する。該装置は、開放環状空間を有する第1のリングを含み、該第1のリングは、第1のリングの内側周囲面に沿って空間的に順次配置された複数の凹みを有し、これらの複数の凹みを含む内側周囲面内に、溝が設けられる。装置は、また、第1のリングの開放環状空間内で回転可能な第2のリングも含み、該第2のリングは、第2のリングの外側周囲面に沿って空間的に順次配置された対応する複数の凹みを有し、これらの対応する複数の凹みを含む外側周囲面内に、対応する溝が設けられる。装置は、更に、第1のリングの開放環状空間内で第2のリングが回転するのに伴って、内部周囲面内に設けられた溝及び外側周囲面内に設けられた対応する溝に係合してこれらの溝内で転がるように構成された複数のローラを含む。
尚も別の一態様では、本開示は、装置を説明する。装置は、開放環状空間を有する第1のリングを含み、該第1のリングは、第1のリングの内側周囲面上に設けられた可変幅溝を有する。装置は、また、第1のリングの開放環状空間内で回転可能な第2のリングも含み、第2のリングは、第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する可変幅溝を有する。装置は、更に、第1のリングの内部周囲面と第2のリングの外側周囲面との間に設けられ、第1のリングの可変幅溝及び第2のリングの対応する可変幅溝に係合しつつ第1のリングの内側周囲面上で及び第2のリングの外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラを含む。
以上の概要は、例示に過ぎず、いかなる形であれ制限することを意図しない。上述された例示的な態様、実施形態、及び特徴に加えて、更なる態様、実施形態、及び特徴が、図面及び以下の詳細な説明を参照にすることによって明らかになる。
一実装形態例にしたがった、リング内で転がる円を示した図である。
一実装形態例にしたがった、リング内で円を転がした結果として生じるサイクロイド曲線を示した図である。
一実装形態例にしたがった、第1のリングを示した図である。
一実装形態例にしたがった、図2Aに示された第1のリングの開放環状空間内で回転可能な第2のリングを示した図である。
一実装形態例にしたがった、図2Aの第1のリング内で図2Bの第2のリングが回転可能であるサイクロイド駆動装置を示した図である。
一実装形態例にしたがった、図2Cに示された装置の簡易図である。
一実装形態例にしたがった、ピッチ円と偏心性との間の関係を示した図である。
一実装形態例にしたがった、回転の瞬間中心をピッチ円中心及び接触点とつなぐ三角形の相似性を示した図である。
一実装形態例にしたがった、非球形ローラを有する図2Cの装置の部分分解組み立て図である。
一実装形態例にしたがった、図3Aに示された複数のローラのうちの1つのローラの断面図である。
一実装形態例にしたがった、代替の第2のリングを示した図である。
一実装形態例にしたがった、図4Aの第2のリングに対応するローラを示した図である。
一実装形態例にしたがった、代替の第2のリングを示した図である。
一実装形態例にしたがった、図5Aの第2のリングに対応するローラを示した図である。
一実装形態例にしたがった、2本の隣り合う溝を有する代替の第2のリングを示した図である。
一実装形態例にしたがった、図6Aの第2のリングに対応するローラを示した図である。
一実装形態例にしたがった、ナイフの刃型のローラ−溝構成を示した図である。
一実装形態例にしたがった、滑り嵌め型のローラ−溝構成を示した図である。
一実装形態例にしたがった、面取り型のローラ−溝構成を示した図である。
一実装形態例にしたがった、ゴシックアーチ型のローラ−溝構成を示した図である。
一実装形態例にしたがった、差動サイクロイド駆動の斜視断面図である。
一実装形態例にしたがった、並列に接続された2つのサイクロイド駆動を示した図である。
一実装形態例にしたがった、並列に接続され互いにずらされた2つのサイクロイド駆動を示した図である。
一実装形態例にしたがった、緩みを低減するように構成されたサイクロイド駆動の一例を示した図である。
一実装形態例にしたがった、同軸に合されていない2本のシャフトを接続するために使用される結合部を示した図である。
一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の出力における偏心性を相殺するための結合構成の分解組み立て図である。
一実装形態例にしたがった、図12Aの結合構成の別の視角からの分解組み立て図である。
一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の出力における偏心性を相殺するための構成の分解組み立て図である。
一実装形態例にしたがった、図13Aの構成の別の視角からの分解組み立て図である。
一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の偏心性を相殺するための別の構成を示した図である。
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照にして、開示されたシステム及び方法の様々な特徴と機能とを説明している。本明細書で説明される例示のシステム及び方法の実施形態は、制限することを意味しない。開示されたシステム及び方法の特定の態様が、いずれも本明細書で検討される多岐にわたる様々な構成で配置及び組み合わせできることが、容易に理解されるだろう。
更に、文脈で別途提案されない限り、各図面に例示される特徴は、互いに組み合わせて使用されてよい。したがって、図面は、例示された全ての特徴が必ずしも各実装形態に必要ではないという理解をもって、総じて、1つ以上の全体実装形態のコンポーネント態様と見なされるべきである。
また、本明細書又は特許請求の範囲における要素、ブロック、又はステップの列挙は、いずれも、明瞭化を目的としている。したがって、このような列挙は、これらの要素、ブロック、又はステップが、特定の配置を忠実に守ること又は特定の順序で行われることを必要とする又は示唆しているとは解釈されないべきである。
「実質的に」という用語は、記載された特性、パラメータ、又は値が、厳密に達成される必要はなく、例えば、公差、測定誤差、測定精度制限、及び当該分野で知られるその他の要因を含む偏差又はばらつきが、特性が提供することを意図していた効果を排除しない量で生じてよいことを意味する。
I. 概要
特定の用途のためのトランスミッションの選択又は設計は、複数の要因を検討することを伴う。要因の例として、負荷容量、効率、及びコストが挙げられる。トランスミッションシステムは、もし大負荷容量に合わせて設計されると重くなりえる。他方、小さいトランスミッションシステムは、負荷容量が小さい傾向がある。更に、トランスミッションシステムは、効率や緩みなどのパラメータによって定義される性能の高さが所望される場合に高価になる傾向がある。したがって、所定のサイズに対して負荷容量を増加できる及び製造コストを削減できるトランスミッションシステムが、有益であることができる。
一部の例では、トランスミッションは、他を犠牲にして何らかの目標を達成するように設計される。例えば、高効率を実現するために、玉軸受け又はころ軸受けが、トランスミッションシステムに使用されえる。しかしながら、これらの軸受けは、そのローラのサイズの小ささゆえに、応力集中に見舞われる。応力集中を軽減するために、代わりに、固定された滑り接触が使用されえるが、しかしながら、滑り接触は、通常は低効率である。
本書で開示されるのは、ころ軸受よりも大きくそれゆえに所定のトランスミッション重量に対して大きいトルク容量を提供しえる純回転コンポーネントを利用するサイクロイド駆動装置及びサイクロイド駆動システムを伴うトランスミッションである。更に、開示されるシステムは、サイクロイド駆動の出力を収集するための及びサイクロイド駆動の固有な偏心性を相殺するための構成を利用する。
II. サイクロイド運動
本書で使用される「サイクロイド」という用語は、円形ホイールが直線状の又は円状の経路のいずれかに沿って滑ることなく転がるのに伴って、上記ホイールの縁上の点がたどる曲線を言う。一例では、サイクロイド運動は、円形ホイールが主要な円又はリングの内側で転がるときに生じる。図1Aは、一実装形態例にしたがった、リング102内で転がる円100を例示している。円100がリング102の内表面に沿って移動するのに伴って、円100の縁上の点104がサイクロイド曲線をたどる。
図1Bは、一実装形態例にしたがった、リング102内で円100を転がす結果として生じるサイクロイド曲線106を例示している。サイクロイド曲線106は、円100がリング102内で転がるのに伴って、点104によってたどられる。リング102が静止している間における円100の運動は、サイクロイド運動と呼ばれることがある。
本書で開示されるのは、このサイクロイド運動を利用するトランスミッションシステム及びトランスミッション装置の例である。これらのシステム及び装置は、高効率と、軽量又は小フォームファクタとを実現しえる有利な構成を提供することができる。これらのトランスミッションシステムは、モータ及びトランスミッションがロボットの本体から距離をおいて搭載されえるロボット工学用途に使用されえる。他の用途のなかでも特に、自動車工業、重工業、及びエネルギ生成も、やはり、本書で説明されるトランスミッションの利用から恩恵を受けえる。
III. サイクロイド駆動装置の例
図2A、図2B、図2C、図2D、図2E、及び図2Fは、一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動装置の一例を例示している。具体的には、図2Aは、一実装形態例にしたがった、第1のリング200を例示している。第1のリング200は、開放環状空間202と、第1のリング200の内側周囲面206上に設けられた一連の可変幅切り抜き204A、204B、204C、204D、204E、及び204Fとを有する。
図2Bは、一実装形態例にしたがった、第1のリング200の開放環状空間202内で回転可能な第2のリング208を例示している。第2のリング208は、第2のリング208の外側周囲面212上に設けられた切り抜き210A、210B、210C、及び210Dなどの、対応する一連の可変幅切り抜きを有する。
第1のリング200の一連の可変幅切り抜き204A〜F及び第2のリング208の一連の可変幅切り抜き210A〜Dの各切り抜きは、それぞれ、切り抜きの第1の端において第1の幅から始まる。幅は、次いで、増加して切り抜きの中心において第1の幅よりも広い第2の幅になり、次いで、狭まって切り抜きの第2の端において第1の幅に戻る。例を示すと、第2のリング208の切り抜き210Aは、第1の端214Aと第2の端214Bとを有する。第1の端214Aにおける切り抜き210Aの幅は、小さい。幅は、次いで、切り抜き210Aの中心における幅「d」まで徐々に増加し、次いで、第1の端214Aにおける幅と同様な幅である第2の端214Bまで徐々に減少する。
図2A及び図2Bは、それぞれ、内側周囲面206及び外側周囲面212の空白領域によって隔てられた個々の切り抜き204A〜F及び210A〜Dを例示している。例えば、図2Aに例示された第1のリング200に言及すると、切り抜き204A〜Fは、互いに区別され別々であり、内側周囲面206上の空白領域によって隔てられる。
しかしながら、その他の実装形態例では、表面206及び212は、対応する連続する可変幅通路又は可変幅溝をその中に設けられてよい。各連続する可変幅通路又は可変幅溝は、軸受けの軌道に類似してよい。この類似性のもとで、リング200及び208は、軸受けの案内溝と同様に動作する。可変幅溝の幅は、第1の幅と、該第1の幅よりも大きい第2の幅との間で徐々に変化してよい。例えば、第1の幅は、切り抜き210Aの第1の端214Aにおける幅と同様であってよく、第2の幅は、切り抜き210Aの中心における幅「d」と同様であってよい。可変幅切り抜き204A〜F及び210A〜Dは、第1の幅から第2の幅に増加し次いで第1の幅に戻る可変幅溝の領域を表してよい。可変幅切り抜き204A〜F及び210A〜Dは、したがって、第1の幅又はその他の何らかの幅を有する可変幅溝の一部分などの部分によって隔てられてよい(例えば、図5Aを参照)。このように、可変幅切り抜き204A〜F及び210A〜Dは、対応する連続する可変幅溝又は可変幅軌道の部分であってよい。
図2Cは、一実装形態例にしたがった、第1のリング200内で第2のリング208が回転可能であるサイクロイド駆動装置216を例示している。装置216は、第1のリング200と第2のリング208との間に設けられ複数のローラ220A、220B、220C,220D、及び220Eを互いに結合するように構成されたローラケージ218を含む。ローラケージ218は、複数のローラ220A〜Eが第1のリング200の内側周囲面206上及び第2のリング208の外側周囲面212上でそれらの間で転がるのに伴って、第1のリング200の開放環状空間202内で回転可能である。ローラケージ218は、ローラ220A〜Eを、それらが互いから等距離であるように結合する。
ローラ220A〜Eの各ローラは、内側周囲面206上及び第2のリング208の外側周囲面212上で転がるのに伴って、切り抜き204A〜F及び210A〜Dを横断していく。ローラ220A〜Eのうちの1つのローラが、切り抜き204A〜F及び210A〜Dのうちの1つの切り抜きを横断するのに伴って、そのローラは、その切り抜きの、幅が狭い区域から広めの区域(すなわち、その切り抜きの、中央領域の近く)に移動する。したがって、ローラは、切り抜きを通過するのに伴って、切り抜きへのその嵌り込みを増減させる。具体的には、切り抜きの、幅が広めの区域では、ローラは、その切り抜きを設けられた表面、すなわち内側周囲面206及び外側周囲面212の、中の深いところを通過する。したがって、ローラが切り抜きを横断するのに伴って、第1のリング200の中心とローラとの間の半径方向距離が変化する。
例を示すと、図2Cに示されるように、ローラ220Eは、切り抜き204Bの一端の近くにあるゆえに、切り抜き204Bへの嵌りが少ない。他方、ローラ220Dは、切り抜き204Cの中心に近いゆえに、切り抜き204Cへの嵌りが多い、すなわち、ローラ220Dは、切り抜き204Cの中の深くに配されている。ローラ220Cが実質的に切り抜き204Dの中心にあるゆえに、
ローラ220Cは、ローラ220Dの切り抜き204Cへの嵌りよりも更に、切り抜き204Dへの嵌りが多い。ローラ220A〜Eは、切り抜き210A〜Dを横断するのに伴って、同様に振る舞い、第2のリング208の切り抜き204A〜Dに多く又は少なく嵌り込む。切り抜き又は切り抜きを画定している溝の可変幅は、ローラが切り抜き又は溝を横断するのに伴ってローラの可変有効径を生じさせる手段である。これらの可変有効径ローラは、装置216における純回転運動の維持を可能にする。
上記のように、切り抜き204A〜F及び210A〜Dは、軸受けの軌道と類似に動作する対応する可変幅溝の一部になりえる。したがって、原則では、ローラ220A〜Eの各ローラは、一点において各軌道に接触する。しかしながら、無限に小さい点にかかる負荷は、無限に高い接触圧を引き起こすだろう。実際は、ローラは、各軌道に接触するところで、タイヤが路面に触れるところで平らになるのと同じように僅かに変形する(平らになる)。軌道は、また、各ローラが軌道を圧迫するところで僅かに凹む。したがって、ローラと軌道との間の接触は、大きさが有限であり、有限の圧力を有する。
一例では、装置216は、入力シャフトの速度を特定の比率で低減するように構成されたサイクロイド減速器として動作しえる。例えば、第2のリング208が、軸受けを通じて入力シャフト(不図示)に偏心して装着されえる。この構成では、入力シャフトは、第1のリング200の開放環状空間202内で第2のリング208を湾曲経路に沿って駆動する。更に、一例では、第1のリング200が、サイクロイド減速器の固定子として構成されえる(すなわち、第1のリング200が、固定されえる)。次いで、出力シャフトが、第2のリング208に結合されえて、入力シャフトと比べて低減された速度を有する。別の一例では、第1のリング200が、出力シャフトに結合されて回転可能でありえて、それに対して、第2のリング208は、固定されてサイクロイド減速器の固定子として動作するように構成されえる。したがって、入力、出力、及び固定子の表示は、置き換え可能である。
装置216がサイクロイド減速器として動作するためには、第2のリング208の可変幅切り抜き210A〜Dの総数が、第1のリング200の可変幅切り抜き204A〜Fの総数よりも小さい。更に、ローラ220A〜Eの総数は、第1のリング200の可変幅切り抜き204A〜Fの総数よりも小さく、かつ第2のリング208の可変幅切り抜き210A〜Dの総数よりも大きい。上述された装置216では、第1のリング200は、6つの切り抜きを有し、第2のリング208は、4つの切り抜きを有し、第1のリング200と第2のリング208との間には、5つのローラ220A〜Eが設けられる。
サイクロイド減速器の減速比は、ローラ220A〜Eの総数に基づいて決定される。具体的には、減速比は、次式を使用して計算されえる。
Figure 2018519482
ここで、Rは、減速比であり、Nrは、ローラの数である。
装置216の利点は、1つには、式(1)に基づくと、装置216が非整数の減速比を提供できることである。一例として、もし、第1のリング200が7つの切り抜きを有し、第2のリング208が5つの切り抜きを有し、第1のリング200と第2のリング208との間に6つのローラが設けられるならば、減速比Rは、式(1)によって、2.5:1であると計算できる。
例では、切り抜き及びローラの数が、3つの連続する整数であり、例えば、図2A〜2Cに例示されるように、第2のリング208用に44つの切り抜き、ローラケージ218内に5つのローラ、第1のリング200内に6つの切り抜きがある。しかしながら、例えば、第2のリング208用に4つの切り抜き、ローラケージ218内に6つのローラ、第1のリング200内に8つの切り抜きがあるなどの、その他のパターンによるサイクロイド駆動も可能である。
IV. 回転挙動
純回転は、剛体の、それらの接触点における直線速度の大きさ及び方向の両方が一致するときに起きる。図2Dは、一実装形態例にしたがった、装置216の簡易図を例示している。以下の解析は、任意のローラ数又は減速比に対して成り立つ。図2Dは、装置216、及びローラ220A〜Eの純回転を実現するパラメータ間の関係の解析を促す。
図2Dは、第1のリング200、第2のリング208、及びローラケージ218を円又は円柱として例示している。第1のリング200及び第2のリング208の円柱は、ローラ220A〜Eが接触する表面を画定している。したがって、これらの円柱は、第1のリング200及び第2のリング208の溝内又は軌道内にある。第1のリング200、第2のリング208、及びローラケージ218は、それぞれ、堅く、かつ同心円状にそれぞれ取り付けられた対応するピッチ円を有する。図2Dでは、ピッチ円222は、第1のリング200に相当し、ピッチ円224は、第2のリング208に相当し、ピッチ円226は、ローラケージ218に相当する。
リング200及び208を画定する表面は、ここでは円柱として説明されているが、しかしながら、円錐状の断面であることも可能であり、この場合、各断面は円である。この実装形態は、ベベルギアタイプの配置と類似しているだろう。
3つのピッチ円222、224、及び226は、装置216によって実現される所望の減速比、及び入力シャフトと第2のリング208との間の偏心性の大きさによって定義されえる。具体的には、ピッチ円直径間の比率、並びに第1のリング200、第2のリング208、及びローラケージ218の直径間の比率は、各コンポーネントが有する切り抜き又はローラの整数間の比率に等しい。例えば、ピッチ円222の直径と、ピッチ円224の直径との間の比率は、第1のリング200内の切り抜きの数と、第2のリング208内の切り抜きの数との間の比率に等しい。同様に、第1のリング200の直径と、第2のリング208の直径との間の比率も、第1のリング200内の切り抜きの数と、第2のリング208内の切り抜きの数との間の比率に等しい。別の一例として、ピッチ円222の直径と、ピッチ円226の直径との間の比率は、第1のリング200内の切り抜きの数と、ローラケージ218に結合されるローラの数との間の比率に等しい。同様に、第1のリング200の直径と、ローラ218の直径との間の比率も、第1のリング200内の切り抜きの数と、ローラケージ218に結合されるローラの数との間の比率に等しい。
ピッチ円222、224、226の画定を促す別の制約は、入力シャフトと第2のリング208との間の偏心性の大きさである。図2Eは、一実装形態例にしたがった、ピッチ円222、224、及び226と偏心性の大きさとの間の関係を例示している。具体的には、ピッチ円222の半径とピッチ円226の半径との間の差227Aが、偏心性の大きさの半分である。更に、ピッチ円222の半径とピッチ円224の半径との間の差227Bが、偏心性の大きさに等しい。例示のための一例として、前掲の数の切り抜き及びローラを伴う装置216の場合、偏心性の大きさは、20ミリメートルでありえる。この例では、ピッチ円222の半径は、60mmでありえて、ピッチ円226の半径は、50mmでありえて、ピッチ円224の半径は、40mmでありえる。
上記のような、装置216によって実現される所望の減速比、及び偏心性の大きさの両方に基づいて画定されるピッチ円は、共通する瞬間回転中心228で交わるだろう。瞬間回転中心228は、瞬間的な速度中心とも呼ばれることもあり、平面運動を経ているボディに固定された点であり、該点は、特定の瞬間にゼロ速度を有する。この瞬間に、ボディ内のその他の点の軌跡の速度ベクトルは、この点の周りに、同点を中心とした純回転によって生じるものと同一の円形場を生成する。
第1のリング200、第2のリング208、及びローラケージ218は、瞬間回転中心228を共有するので、第1のリング200及び第2のリング208にローラが接触する点が、ローラの中心を通るとともに瞬間回転中心228も通る線に沿って存在する。例えば、ローラ220Dの場合、その線は、図2Eにおける線230によって表わされる。
この構成の結果として、装置216における剛体間の接触点における速度の方向が、(例えば、ローラ220Dと、第1のリング200と、第2のリング208との間で)一致する。別の言い方をすると、剛体は、次の瞬間には交わらない、すなわち断たれる。これは、純回転のための非干渉条件と呼ぶことができる。しかしながら、純回転が起きるためには、その他の条件が少なくとも1つ満たされる。具体的には、純回転が起きるためには、速度の方向を一致させることに加えて、対をなす剛体の、それらの接触点における絶対速度(すなわち、速度のスカラー量の大きさ)も一致するべきである。各接触点は、その点でつながる剛体の大集合の運動に対する別の制約である。
剛体上における任意の点の絶対速度は、剛体の角速度を上記点と剛体の瞬間回転中心との間の距離で乗じることによって見いだせる。したがって、既知の剛体角速度集合のもとで絶対速度が一致するためには、これらの接触点は、滑りを排除できるように、瞬間回転中心から特定の距離に位置付けられるべきである。
装置216の場合、ローラ220A〜Eの各ローラは、第1のリング200と第2のリング208との間で転がるのに伴って、これらの両リングに接触する。結果として生じるローラと第1の及び第2のリング200及び208との間の2つの接触点は、滑りを排除するために、それぞれ同じ角速度を有するべきである。
総じて、物体の瞬間回転中心は、その固定の基準枠に依存する。3つのピッチ円222、224、及び226は、全て、共通の瞬間回転中心を共有するので、任意のピッチ円が、基準枠として選択できる。ローラケージ218を表すピッチ円226を固定の基準枠として選択すると、本書で提起される解析にとって、更なる利点がある。ピッチ円226を固定の基準枠として扱うことは、各ローラのその中心が固定され、その瞬間回転中心がその幾何学的中心に一致することを示す。例えば、ローラ220Dの幾何学的中心231は、その瞬間回転中心に一致する。しかしながら、結果は、例えばピッチ円222が固定されるなどの他の構成の場合と同じだろう。
したがって、この解析の目的のためには、ローラケージ218を固定して、第1のリング200及び第2のリング208が回転することを許すと好都合である。図2Eに示されるように、2つの接触点232A及び232Bは、ローラ220Dの、幾何学的中心231に一致する瞬間回転中心から等距離にある。したがって、図2Eのローラ220Dについて言及すると、2つの接触点232A及び232Bにおける絶対速度は、ローラ220Dの滑りを排除するために、互いに等しく、かつ反対であるべきである。
3つのピッチ円222、224、及び226の中心は、互いから一定の距離だけ離れている。したがって、ピッチ円222の中心234Aと、ピッチ円224の中心234Bとの間の距離は、偏心性の大きさ(すなわち、227B)に等しく、これらは、固定の基準枠の中心、すなわちピッチ円226の中心235から等距離にある。滑りを排除するためには、中心234B及び234Aにおける絶対速度が等しいべきである。中心234A及び234Bは、ピッチ円222及び224の中心であるので、それらの速度を記述するために、別の式が書ける。
Figure 2018519482
ここで、「B」は、ピッチ円222の半径であり、「A」は、ピッチ円224の半径であり、「w1」は、ピッチ円222及び第1のリング200の角速度であり、「w3」は、ピッチ円224及び第2のリング208の角速度である。各速度「w1」及び「w3」は、所望の減速比から決定でき、しかしながら、以下の解析で示されるように、これらの角速度は、この解析からこぼれ落ちており、純回転を示すようには決定されないかもしれない。
図2Eに例示されるように、「B」と「A」は、同一線上にある、すなわち、瞬間回転中心228から伸びてピッチ円222及び224の中心234A及び234Bとそれぞれ交わる線233が存在する。式(2)に基づくと、
Figure 2018519482
である。
図2Fは、一実装形態例にしたがった、瞬間回転中心228をピッチ円222及び224の中心234A及び234B並びに接触点232A及び232Bとつなぐ三角形236A及び236Bの相似性を例示している。三角形236A及び236Bは、図2Fに示されるように、角度θ及びφを共有する。例示された三角形236Aと236Bとの相似性に基づくと、
Figure 2018519482
である。ここで、「D」は、接触点232Aと瞬間回転中心228との間の距離であり、「C」は、接触点232Bと瞬間回転中心228との間の距離である。したがって、
Figure 2018519482
Figure 2018519482
である。
再び図2Dを参照すると、
Figure 2018519482
であり、ここで、「V3」及び「V1」は、それぞれ、接触点232A及び232Bにおける直線スカラー速度である。式(6)及び(7)に基づくと、
Figure 2018519482
である。
式(8)にしたがうと、接触点232A及び232Bにおける速度「V3」及び「V1」は、それぞれ、大きさが等しく、したがって、ローラ20Dによって与えられる制約との間に整合性があり、それゆえに、滑りは起きないだろう。
図2D及び図2Eは、サイクロイド減速器に結合された入力シャフトの各回転の軌道を瞬間回転中心228が一周したときの動的幾何学構成のスナップショットを表している。ローラ220A〜Eの有効径は、軌道を経て絶えず変化している。それにも関わらず、上記解析は、不変パラメータに依存しており、それゆえに、サイクルを通じて全ての構成に及びしたがって全てのローラ接触点に対して成り立つ。
したがって、装置216のローラ220A〜Eは、もし、例えば式(2)〜(8)によって記述されて図2D、図2E、及び図2Fに例示された上記の次元的関係を装置216が有するならば、滑りを伴うことなく転がるだろう。
図2D〜2Fに言及すると、ローラ220A〜Eと第1のリング200及び第2のリング208との間には、干渉があるように見える。例えば、図2Fに示された領域238は、ローラ220Bと第1のリング200との間の干渉であるように見える。しかしながら、領域238は、干渉ではない。領域238は、ローラ220Bが第1のリング200の中の対応する溝又は切り抜き(例えば、切り抜き204A〜Fのうちの1つの切り抜き)の中の深くに着座していることを例示している。別の言い方をすると、ローラ220Bは、溝又は切り抜きの中の、ローラ220Bを第1のリング200内に深く沈ませるのに十分な広さの地点にきている。
V. サイクロイド駆動装置のための代替構成の例
次に、図2A〜2Fで説明された装置216の幾つかの代替構成の例が説明される。上述された構成では、ローラ220A〜Eは、球形で示されている。図3A〜3Bは、一実装形態にしたがった、非球形ローラの使用を例示している。
具体的には、図3Aは、一実装形態例にしたがった、非球形ローラ300を示す装置216の部分分解組み立て図を例示している。ローラ300は、ローラ220A〜Eに取って代わり、第1のリング200と第2のリング208との間で転がるように構成される。
図3Bは、一実装形態例にしたがった、ローラ300のうちの1つのローラの断面を例示している。図に示されるように、断面A−A’は、第2のリング208の回転軸に平行な面内において、すなわち矢印302に平行な面内において、ひし形である。第2のリング208の回転軸に垂直な、すなわち矢印302に垂直な面内における断面は、ローラ220A〜Eの断面と同様な円形断面である。第1のリング200及び第2のリング200の溝又は切り抜きも、ローラ300の形状に一致するように変更されえる。その他の形状のローラ及び溝もまた、可能である。ただし、ローラの形状に対する制約は、1つには、ローラがその回転軸に対して対称的であるべきことである。
一実装形態例にしたがって、図4Aは、代替の第2のリング400を例示しており、図4Bは、対応するローラ402を示している。第2のリング208のような可変幅切り抜きを有する代わりに、第2のリング400は、第2のリング400の外側周囲面406に沿って空間的に順次配置された凹み404などの複数の凹みを有する。溝又は通路408が、外側周囲面406に沿って配置される。通路408は、図4Aに示されるように、凹み404とともに沈み込む。対応する第1のリング(不図示)が、第2のリング400及びローラ402に一致させるために同様な凹みと通路とを有するだろう。
一実装形態例にしたがって、図5Aは、代替の第2のリング500を例示しており、図5Bは、対応するローラ502を例示している。第2のリング500は、第2のリング500の外側周囲面506上に配置された可変幅溝504を有する。可変幅溝504の幅は、第1の幅「d1」と、第1の幅「d1」よりも大きい第2の幅「d2」との間で空間周期的に変化する。対応する第1のリング(不図示)が、第2のリング500及びローラ502に一致させるために同様な溝を有するだろう。
ローラ502は、可変幅溝504の輪郭に一致する形状を有する。ローラ300と同様に、ローラ502は、第2のリング500の回転軸に平行な面内において、ひし形の断面を有してよい。しかしながら、ローラ502は、ローラ300と比べて長めの円錐状部分508A〜508Bを有する。長めの円錐状部分508A〜508Bは、ローラ502が可変幅溝504に沿って転がる際に、より一貫した剛性をローラ502に与えるだろう。
一実装形態例にしたがって、図6Aは、2本の隣り合う溝602A及び602Bを有する代替の第2のリング600を例示しており、図6Bは、対応するローラ604を例示している。溝602A及び602Bは、第2のリング500の外側周囲面606上に設けられる。溝504のように、溝602A及び602Bのそれぞれの幅は、第1の幅「d3」と、第1の幅「d3」よりも大きい第2の幅「d4」との間で空間周期的に変化する。対応する第1のリング(不図示)が、第2のリング600及びローラ602に一致させるために同様な並行溝を有するだろう。
ローラ604は、溝602A及び602Bのそれぞれの輪郭に一致する形状を有する。具体的には、ローラ604は、隣り合って設けられた2つのローラ608A及び608Bで構成されてよい。例では、ローラ608A及び608Bは、互いに結合されてよく、しかしながら、その他の例では、互いに結合されなくてもよいかもしれない。
例では、3本以上の溝及び3つ以上のローラが、隣り合って積み重ねられてよい。このローラ604構成は、より多くの接触点に負荷が分散されるゆえに、サイクロイド駆動の負荷容量を増加させる。
更に、隣り合うローラ608A〜608Bを使用すると、所定の負荷容量に対してローラの直径を低減させやすくなる。より小直径のローラを使用すると、結果として、第2のリング600に対する入力シャフトの偏心性が低減できる。偏心性は、出力ステージ(図11〜14を参照)で取り除けるが、偏心性が小さい方が、低減させる又は取り除くことがより容易であって、サイクロイド駆動が受ける振動が少なくなるだろう。
図2A〜6Bで説明された実装形態は、例示のための例であり、その他の実装形態例も考えられる。例えば、装置は、第1のリング200を伴わずに第2のリング208を有するだろうことが考えられる。この例では、第2のリング208は、可変幅溝を有してよく、ローラ220A〜Eは、可変幅溝を横切ってよく、そうしてローラ220A〜Eの有効径を変化させる。その他の例では、リング200及び208は、形状が円形でないかもしれず、ただし、その他の非円形の形状を有してよい。例えば、リング200及び208を画定する表面は、円錐状の断面でありえる。この実装形態は、ベベルギアタイプの配置と類似するだろう。別の一例では、可変幅溝は、リングの周囲面の周りで、円形経路の代わりにらせん形経路をたどってよい。この例では、ローラは、上述された図に示された円形経路の代わりに、らせん状の経路を進むだろう。その他の実装形態も同様に、可能である。
VI. ローラ−溝構成の例
図2A〜2C、図3A〜3B、図4A〜4B、図5A〜5B、及び図6A〜6Bに関連して上述された構成は、可変有効径ローラによるサイクロイド駆動の様々な実装形態例を例示している。様々なその他のタイプの溝、切り抜き、又は通路が、対応するローラ構成及び形状とともに使用されえる。更に、ローラの軸対称性を維持するその他のローラ断面が使用されえる。
ローラの構成、形状、及び輪郭、並びに対応する溝の構成は、サイクロイド駆動の負荷容量、負荷共有、剛性、効率及び摩擦、接触応力、トルク出力、並びにサイクロイド駆動の運動学的制約に影響する。したがって、ローラの構成は、サイクロイド駆動の負荷容量及び効率などの様々な要件の均衡をとるために調整されえる設計パラメータと見なされてよい。
図7A〜7Dは、ローラ−溝構成の例を例示している。「溝」という用語は、図7A〜7Dに関連したこの章では、溝に加えて「切り抜き」、「通路」、及び「軌道」を範囲に含むものとして使用される。上記のように、溝は、軸受けの軌道に類似し、リングは、軸受けの案内溝に類似する。
図7A〜7Dは、外側の、すなわち第1のリング704の外側溝702と、内側の、すなわち第2のリング708の内側溝706との間にあるローラ700の断面図を例示している。図7A〜7Dは、4つの異なるローラ溝設計の例を例示している。ローラ700は、球形ローラとして示されているが、その他の形状も使用されえる。ローラ700は、上述されたうちの任意のローラを表してよい。また、第1のリング704は、上述されたうちの任意の第1のリングを表してよく、第2のリング708は、上述されたうちの任意の第2のリングを表してよい。
ローラ700は、4つの場所710A、710B、710C、及び710Dにおいて溝702及び706とインターフェイスする(境界を接する)。このインターフェイスは、効率、負荷容量、摩耗などの幾つかの性質に合わせて最適化できる。
図7Aは、一実装形態例にしたがった、ナイフの刃型のローラ−溝構成を例示している。図7Aに示されたナイフの刃型の構成は、インターフェイス場所710A〜710Dが実質的に単点接触であること、又は高負荷下で広がって短い線接触を形成する接触パッチであることによって特徴付けられる。このスタイルは、全ての負荷において高い効率を提供しえるが、しかしながら、摩耗の増加に関係する恐れがある。
図7Bは、一実装形態例にしたがった、ポケット型、すなわち滑り嵌め型のローラ−溝構成を例示している。この滑り嵌め型の構成では、各場所710A〜710Dは、長さが「w」である長めの線接触パッチを有する。この構成は、高い負荷容量を有することができる。高い負荷では、インターフェイス場所710A〜710Dにおける線接触パッチが僅かに厚くなり、そうして負荷容量を増加させる。しかしながら、このインターフェイス構成は、ローラ700とリング704及び708との間における僅かな擦れが原因で、効率の低下を招く。
図7Cは、一実装形態例にしたがった、面取り型のローラ−溝構成を例示している。このインターフェイスは、低圧下における点接触から始まり、負荷下で成長して楕円形になる。このインターフェイスは、ローラ形状次第では、幾何学形状が単純化されるゆえに、より製造が容易だろう。
図7Dは、一実装形態例にしたがった、ゴシックアーチ型のローラ−溝構成を例示している。図7Dに示された構成では、溝702及び706は、高効率を維持しつつも場所710A〜710Dにおける接触パッチが負荷下で迅速に成長するように、ローラ700の曲率よりも小さい曲率を有してよい。
例では、図7A〜7Dに示された構成は、サイクロイド駆動内で個別に、かつ一貫性をもって使用されえる。しかしながら、これらの構成は、最適な効果を得るために、溝(例えば、溝702及び/又は溝706)の長さに沿ってサイクロイド駆動内で組み合わされてよい。例えば、溝の最大幅部分は、図7Cに示された面取り型のインターフェイス構成を有してよく、その一方で、溝の最高負荷容量部分は、図7Bに示された滑り嵌め型の構成を有することがありえる。例では、ローラ700との接触を一時的に緩めるために、溝の一部が緩和されえる。これは、パーツの再位置合わせ又は摩耗の軽減を許すために成されえる。
VII. 並行・差動サイクロイド駆動構成
図8は、一実装形態例にしたがった、差動サイクロイド駆動800の斜視断面図を例示している。差動サイクロイド駆動800は、図8に示されるように差動的に接続された2つのサイクロイド駆動802及び804を含む。サイクロイド駆動802及び804は、上述されたうちの任意の構成を有してよく、互いに異なる減速比を有しえる。
第1のサイクロイド駆動802の第2のリング806が、結合部材810を通じて第2のサイクロイド駆動804の第2のリング808に結合又は接続される。入力シャフト(不図示)が、軸受け又は駆動部材812A及び812Bに偏心して結合されるように構成される。入力シャフト及び駆動部材812Aは、第1のサイクロイド駆動802の、固定された又は静止した第1のリング814内で、第2のリング806を駆動する。別の言い方をすると、第1のリング814は、差動サイクロイド駆動800のための機械的土台であると見なされる。反対に、第2のサイクロイド駆動804の第1のリング816は、自由に回転可能である。
この構成は、大きな減速比を許容する。具体的には、第1のサイクロイド駆動802が減速比「R1」を有し、第2のサイクロイド駆動804が減速比「R2」を有すると想定すると、結果として得られる差動サイクロイド駆動800の減速比Rdは、次式によって決定できる。
Figure 2018519482
例えば、もし、「R1」が2:1(すなわち、R1=1/2)であり、「R2」が2.5:1(すなわち、R2=1/2.5)であるならば、Rdは、式(9)によって1/14であると計算できる。このように、大きい減速比が、差動サイクロイド駆動800によって実現可能である。
差動サイクロイド駆動800による別の利点は、対応する第2のサイクロイド駆動804の偏心性によって第1のサイクロイド駆動802の偏心性が打ち消される、すなわち相殺されることである。このようにすれば、第1のリング816における出力を修正するために(すなわち、偏心性を相殺する)ために追加のメカニズムが差動サイクロイド駆動800に結合されなくてすむ。
差動サイクロイド駆動800などの差動サイクロイドは、差動的に接続された2つのサイクロイド駆動802及び804を含む。サイクロイド駆動802及び804は、並列に接続される又は1つに積み重ねられることもありえる。図9Aは、一実装形態例にしたがった、並列に接続された2つのサイクロイド駆動802及び804を例示している。図9Aに示された構成は、図6A〜6Bに示された構成と同様である。駆動部材812A及び812Bは、入力シャフト902に偏心して装着され、それぞれの第2のリング806及び808を駆動するように構成される。
同じ向きに互いに積み重ねられた、すなわち並列に積み重ねられたサイクロイド駆動802及び804などの複数の純回転サイクロイドの使用は、パーツ数を大幅に増やすことなく複数のサイクロイド駆動に負荷が分散されるゆえに、より大きい負荷容量を許容する。一例では、この構成の製造を容易にするために、各サイクロイドからの整合するコンポーネントが1つのパーツとして製造されえる。例えば、2本の第1のリング814及び816に取って代わらせるために、1本の外部リングが製造されえる。同様に、2つの第2のリング806及び808に取って代わらせるために、図6Aに例示されたリング600などの1本の内部リングが製造されえる。
例では、複数の純回転サイクロイドが、互いにずらされた状態で互いに積み重ねられてよい。図9Bは、一実装形態例にしたがった、並列に接続され一方のサイクロイド駆動802がもう一方のサイクロイド駆動804からずらされた2つのサイクロイド駆動802及び804を例示している。図9Bに示されるように、サイクロイド駆動802の駆動部材812A及び第2のリング806は、サイクロイド駆動804の駆動部材812B及び第2のリング808から上向きにシフトしている。この構成は、より大きい負荷容量、及び尚も更には負荷伝達も許容する。しかしながら、第2のリング806及び808に接続された出力は、1つの出力に合流されず、個別に収集されるかもしれない。
VIII. バックラッシュ軽減を伴う実装形態の例
機械システムにおけるバックラッシュを軽減又は排除することが所望される。上述された装置及びシステムにおけるバックラッシュの源は、1つには、ローラと通路、溝、又は切り抜きとの間の製造公差である。
図10は、一実装形態例にしたがった、バックラッシュを軽減するように構成されたサイクロイド駆動の例1000を例示している。サイクロイド駆動1000の第1の(外側)リング1002が、2つの半パーツ1004A及び1004Bに分けられてよい。半パーツ1004A〜1004Bは、剛性のバネ又はネジ1006などのネジによって1つに結合されえる。(1本又は複数本の)ネジ1006を締めることによって、溝(通路又は切り抜き)1008及び1010の幅が狭められてよく、そうして、溝1008及び1010と(1つ又は複数の)ローラ1012との間に干渉が生じる。(1本又は複数本の)ネジがきつく締められるほど、より多くのバックラッシュの軽減が実現される。しかしながら、(1つ又は複数の)ローラ1012と溝1008及び1010との間の摩擦が増すゆえに、効率は低下する。
サイクロイド駆動1000は、一体型の最優先クラッチとして使用されえる。入力トルクが閾値を超えると、出力は、入力トルクに対して滑りを生じる。サイクロイド駆動1000を一体型の最優先クラッチとして使用するためには、2つの半パーツ1004A〜1004Bをつなぐネジ1006が、大幅に変位可能な剛性バネで置き換えられてよい。入力トルクが閾値を超えると、2つの半パーツ1004A及び1004Bは、互いから遠ざかってよく、これは、そうでなければ通過するには小さすぎるだろう溝(例えば、溝1008及び1010)を(1つ又は複数の)ローラ1012が通過することを許す。(1つ又は複数の)ローラ1012は、溝を横断するのに伴って、入力トルクが未だ閾値を超えているのでなければ溝の中の次の部分に捉えられるだろう。このクラッチの利点は、それが、幾つかのパーツを追加するだけでトランスミッションに直接的に統合されえることである。
サイクロイド駆動1000は、図10に示されるように外側リング1002を、又は内側リング1014を、又は両リングを分けることによって構成されえる。
IX. 偏心性の相殺
上記のように、サイクロイド駆動の第2の(内部)リング(例えば、第2のリング208、400、500、600、及び806のうちの任意)は、軸受け又は駆動部材を通じて入力シャフトに偏心して装着される。サイクロイド駆動の第2のリングには、サイクロイド駆動の出力シャフトが結合され、したがって、出力シャフトは、偏心運動を有し、第2のリングの回転軸に対して垂直な方向に変位する。同心角回転を伝達するためには、変位が排除できる。
図11は、一実装形態例にしたがった、同軸に合されていない2本のシャフトを接続するために使用される結合部1100を例示している。結合部1100は、3枚のディスク1102、1104、及び1106を含む。ディスク1102などの一方の外側ディスクが、入力シャフトに結合されてよい一方で、もう一方の外側ディスク1106は、出力シャフトに結合されてよい。
中間ディスク1104は、図に示されるように、舌(すなわち鍵)と溝(すなわち鍵穴)との構成によって、両外側ディスクに結合される。「舌」及び「鍵」という用語は、本書において区別なく使用される。同様に、「溝」及び「鍵穴」という用語も、本書において区別なく使用される。
具体的には、外側ディスク1102は、溝1108を有し、中間ディスク1104は、外側ディスク1102に面する側に舌1110を有し、そうして溝1108に対応する及び係合する。同様に、中間ディスク1104は、外側ディスク1106に面する側に溝1112を有し、外側ディスク1106は、溝1112に対応する及び係合する舌1114を有する。舌1110は、溝1112に垂直である。したがって、中間ディスク1104は、ディスク1102、1104、及び1106が回転するのに伴って、外側ディスク1102及び1106に対して半径方向に滑るように構成される。
軸合わせされていない入力シャフト及び出力シャフトが外側ディスク1102及び1106に結合され、中間ディスク1104は、入力シャフトの回転を出力シャフトに伝える。中間ディスク1104は、外側ディスク1102及び1106に対して半径方向に滑るように構成されるので、入力シャフトと出力シャフトとが軸合わせされていないことによる影響は排除される。
結合部1100は、上述されたサイクロイド駆動の偏心性を排除するために使用されえる。一例として、図2Cに戻ると、結合部1100の外側ディスク1102及び1106のうちの一方が、第2のリング208に結合されてよい。次いで、出力シャフトが、もう一方の外側ディスクに結合されてよい。したがって、第2のリング208が偏心方式で回転するのに伴って、外側ディスク1102及び1106に対して半径方向に滑る中間ディスク1104の能力は、出力シャフトにおける偏心性による影響を相殺する。
図12A〜12Bは、一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の出力における偏心性を相殺するための結合構成1200を例示している。図12A〜12Bに例示されたサイクロイド駆動は、第1のリング及び第2のリングを伴うサイクロイド駆動装置216と同様である。図12A〜12Bでは、視覚的な混乱を減らすために、ローラ及びローラケージが省略されている。
構成1200では、図11で例示された比較的大きな舌・溝配置とは対照的に、サイクロイド駆動は、より小さい舌・溝配列を有する。平行な複数の小さめの舌及び溝を使用することによって、所定の容積に対する結合の負荷容量が増し、そうして、所定の負荷容量に対して構成1200をよりコンパクトにすることが可能になる。
コンポーネントの両側が図に例示されえるように、図12Aは、1つの視角からサイクロイド駆動の分解組み立て図を例示しており、図12Bは、別の視角からサイクロイド駆動の分解組み立て図を例示している。入力シャフトは、コンポーネント1201に、コンポーネント1201の中心で結合されてよい(すなわち、入力シャフトとコンポーネント1201とは同心である)。軸受け1202が、入力コンポーネント1201に偏心して装着される。偏心して装着された軸受け1202は、サイクロイド駆動の第1のリング1204に結合される。(装置216における第2のリング208及び第1のリング200の構成と同様に、)第2のリング1204は、第1のリング1206内に配されえる。
更に、図12Bに示されるように、第2のリング1204は、出力ディスク1102及び1106のうちの1つとして動作するように構成される。第2のリング1204は、入力シャフトの方を向く第1の側と、第1の側とは反対側の第2の側とを有する。第2の側は、単一の舌(例えば舌1114)又は単一の溝(例えば溝1108)とは対照的に、複数の舌及び溝1208を含む。
構成1200は、図11における中間ディスク1104と同等な中間ディスク1210を含む。ディスク1104の単一の舌1110及び単一の溝1112に代わって、ディスク1210は、ディスクの両側に複数の舌及び溝1212及び1214を有する。具体的には、ディスク1210の第1の側が、第1のリング1204の方を向き、舌及び溝1212を有するのに対し、第1の側とは反対側の第2の側は、舌及び溝1214を有する。舌及び溝1212は、舌及び溝1214に垂直である。
ディスク1216は、外側ディスク1102及び1106のいずれかと同様な出力ディスクである。ディスク1216は、ディスク1210の舌又は溝1214に係合するように構成された複数の舌又は溝1218を有する。動作時には、第2のリング1204が偏心方式で動くのに伴って、ディスク1210は、第2のリング1204及び出力ディスク1216の両方に対して半径方向に滑り、そうして出力の偏心性が排除される。
図13A〜13Bは、一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の出力における偏心性を相殺するための別の構成1300の分解組み立て図を例示している。構成1300は、偏心性を相殺するために、リンクを使用する。
入力シャフトが、偏心して装着された軸受け1302に結合されてよい。軸受け1302は、前述の構成で説明されたように、入力シャフトに対して偏心している。構成1300は、第1のリング1306内で回転可能である第2の(内部)リング1304を含む。第2のリング1304は、入力シャフトの方を向く第1の側と、第1の側とは反対側の第2の側とを有する。
構成1300は、4つのリンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dを含み、各リンクは、2つの小杭を有する。更に多くの又は少ないリンクが使用されえて、各リンクは、更に多くの又は少ない小杭を有することがありえる。リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dは、互いに接続又は結合され、第2のリング1304の対応面に平行な面内に配される。リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dの小杭は、面に垂直な方向に突き出す。
構成1300は、図に示されるように4つの穴を有する中間部材1310も有する。構成1300は、穴1314などの穴を2つ有する出力部材1312も有する。リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dの小杭の部分集合が、中間部材1310及び出力部材1312の方を向きそれらに結合されるのに対し、小杭の別の部分集合は、第2のリング1304の方を向きそれに結合される。
図13Bにおける破線は、リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dの小杭の半分がどのようにしてその他の部材の穴に結合されるかを例示している。例えば、リンク1308Dの少杭1316は、中間部材1310を超えて伸び、出力部材1312の穴1314に結合される。リンク1308Dの小杭1318は、中間部材1310の穴1320に結合される。リンク1308Bの小杭1320は、中間部材1310の穴1322に結合される。リンク1308Bの小杭1324は、第2のリング1304の穴1326に結合される。図における視覚的な混乱を減らすために、小杭とそれぞれの穴との接続のうちの半分のみが示されている。
各小杭は、該小杭が受けられる又は結合される対応する穴内で自由に回転可能である。前述の構成で説明されたように、第2のリング1304は、偏心方式で動き回る。リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dの長さは、偏心性を相殺できるように、第2のリング1304の偏心の量を大幅に上回るべきである。第2のリング1304は、それに結合された小杭を通じて、偏心運動を排除又は低減する方式でリンク1308A〜D及び中間部材1310の動きを引き起こす。したがって、出力部材1312も、偏心性を伴うことなく動き回る。出力部材に結合されたシャフトは、したがって、偏心運動を伴うことなく回転するだろう。
図14は、一実装形態例にしたがった、サイクロイド駆動の偏心性を相殺するための別の構成1400を例示している。先に示された構成が、単一の第2のリングを含む一方で、構成1400は、2本の第2のリング1402及び1404を有する複合型の第2のリング1401を含む。2本の第2のリング1402及び1404は、互いに固着され、したがって、同じ速度で一体として回転する。
構成1400は、第2のリング1402が第1のリング1406内で回転し、第2のリング1404が第1のリング1408内で回転するように、2本の対応する第1のリング1406及び1408も含む。一方の第1のリングが、接地される、すなわち固定される一方で、もう一方の第1のリングは、自由に回転可能である、すなわち浮遊している。
2本の第2のリング1402及び1404のピッチ円直径は、少量又は閾値だけ異なる。例えば、第2のリング1402のピッチ円直径は、55mmでありえて、第2のリング1404のピッチ円直径は、50mmでありえる。同様に、2本の第1のリング1406及び1408のピッチ円直径は、少量又は閾値だけ異なり、ただし、第1のリング1406のピッチ円直径と第1のリング1408のピッチ円直径との差は、第2のリング1402のピッチ円直径と第2のリング1404のピッチ円直径との差に等しい。例えば、第1のリング1406のピッチ円直径は、60mmでありえて、第1のリング1408のピッチ円直径は、55mmでありえる。
図14は、偏心コンポーネント1412に結合された入力シャフト1410も示している。第2のリング1402及び1404は、偏心コンポーネント1412を包囲するように構成されたころ軸受け1414に装着される。動作時には、入力シャフト1410が回転するのに伴って、第2のリング1402及び1404は、ともに、対応するそれらの第1のリング1406及び1408内で偏心方式でそれぞれ動く。
もし、第1のリング1406が「接地」リング(すなわち、動かない第1のリング)であると見なされるならば、出力は、自由に回転可能である、すなわち浮遊している第1のリング1408から収集されてよい。第2のリング1404及び第1のリング1408の配置は、第1のリング1406内における第2のリング1402の回転の偏心性を打ち消す。したがって、出力は、偏心性を有さない。この構成では、構成1400の減速比が、第1のリングと第2のリングとの各対間の2つの減速比の積であるゆえに、大きな減速比が得られるだろう。
X. 結論
本書で説明される配置は、例示目的に過ぎないことが理解されるべきである。しかるがゆえに、当業者ならば、その他の配置及びその他の要素(例えば、機械、界面、順番、動作群など)が代わりに使用できること、並びに所望の結果にしたがって一部の要素が完全に省略されてよいことがわかる。
本書では、様々な態様及び実装形態が開示されてきたが、当業者にならば、その他の態様及び実施形態が明らかである。本書で開示された態様及び実装形態は、例示目的であり、制限することを意図しておらず、真の範囲は、添付の特許請求の範囲によって、そのような特許請求の範囲によって権利を与えられる全範囲の等価物とともに示される。本書で使用される用語は、特定の実装形態を説明する目的のために過ぎず、制限することを意図しない。
図3Bは、一実装形態例にしたがった、ローラ300のうちの1つのローラの断面を例示している。図に示されるように、断面A−A’は、第2のリング208の回転軸に平行な面内において、すなわち矢印302に平行な面内において、ひし形である。第2のリング208の回転軸に垂直な、すなわち矢印302に垂直な面内における断面は、ローラ220A〜Eの断面と同様な円形断面である。第1のリング200及び第2のリング208の溝又は切り抜きも、ローラ300の形状に一致するように変更されえる。その他の形状のローラ及び溝もまた、可能である。ただし、ローラの形状に対する制約は、1つには、ローラがその回転軸に対して対称的であるべきことである。
一実装形態例にしたがって、図6Aは、2本の隣り合う溝602A及び602Bを有する代替の第2のリング600を例示しており、図6Bは、対応するローラ604を例示している。溝602A及び602Bは、第2のリング600の外側周囲面606上に設けられる。溝504のように、溝602A及び602Bのそれぞれの幅は、第1の幅「d3」と、第1の幅「d3」よりも大きい第2の幅「d4」との間で空間周期的に変化する。対応する第1のリング(不図示)が、第2のリング600及びローラ602に一致させるために同様な並行溝を有するだろう。
図13Bにおける破線は、リンク1308A、1308B、1308C、及び1308Dの小杭の半分がどのようにしてその他の部材の穴に結合されるかを例示している。例えば、リンク1308Dの少杭1316は、中間部材1310を超えて伸び、出力部材1312の穴1314に結合される。リンク1308Dの小杭1318は、中間部材1310の穴1319に結合される。リンク1308Bの小杭1320は、中間部材1310の穴1322に結合される。リンク1308Bの小杭1324は、第2のリング1304の穴1326に結合される。図における視覚的な混乱を減らすために、小杭とそれぞれの穴との接続のうちの半分のみが示されている。
本書では、様々な態様及び実装形態が開示されてきたが、当業者にならば、その他の態様及び実施形態が明らかである。本書で開示された態様及び実装形態は、例示目的であり、制限することを意図しておらず、真の範囲は、添付の特許請求の範囲によって、そのような特許請求の範囲によって権利を与えられる全範囲の等価物とともに示される。本書で使用される用語は、特定の実装形態を説明する目的のために過ぎず、制限することを意図しない。
本発明は、たとえば、以下のような態様で実現することもできる。
適用例1:
装置であって、
開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面上に設けられた一連の可変幅切り抜きを有する第1のリングと、
前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する一連の可変幅切り抜きを有する第2のリングと、
前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間に設けられ、前記第1のリングの前記内側周囲面上で及び前記第2のリングの前記外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラと、
を備え、
前記第1のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、前記第2のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、前記第2のリングの前記可変幅切り抜きの総数は、前記第1のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも小さく、前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも大きい、装置。
適用例2:
適用例1の装置であって、
前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記可変幅切り抜き又は前記第2のリングの前記可変幅切り抜きのいずれかの可変幅切り抜きを横断するのに伴って、前記第1のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
適用例3:
適用例1の装置であって、
前記可変幅切り抜きのうちの少なくとも1つの切り抜きは、前記切り抜きの第1の端において第1の幅から始まり、増加して前記切り抜きの中心において前記第1の幅よりも広い第2の幅になり、狭まって前記切り抜きの第2の端において前記第1の幅に戻る、装置。
適用例4:
適用例1の装置であって、更に、
前記第1のリングと前記第2のリングとの間に設けられ、前記複数のローラを互いに結合するように構成されたローラケージであって、前記複数のローラが前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間で転がるのに伴って、前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能であるローラケージを備える装置。
適用例5:
適用例4の装置であって、
前記ローラケージは、前記複数のローラをそれらが互いから等距離であるように結合する、装置。
適用例6:
適用例1の装置であって、
前記複数のローラは、球形である、装置。
適用例7:
適用例1の装置であって、
前記複数のローラは、それぞれ、前記第2のリングの回転軸に平行な面内においてひし形の断面を及び前記第2のリングの前記回転軸に垂直な面内において円形の断面を有する、装置。
適用例8:
適用例1の装置であって、
前記第1のリングの前記内側周囲面は、その中に設けられた可変幅溝を有し、前記可変幅溝の幅は、第1の幅と、前記第1の幅よりも広い第2の幅との間で変化し、前記可変幅切り抜きは、前記第1の幅から前記第2の幅に増加して前記第1の幅に戻る前記可変幅溝の領域を含み、前記可変幅切り抜きは、前記第1の幅を有する前記可変幅溝の部分によって隔てられる、装置。
適用例9:
適用例1の装置であって、
前記第1のリングは、固定されている、装置。
適用例10:
装置であって、
開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面に沿って空間的に順次配置された複数の凹みを有し、前記複数の凹みを含む前記内側周囲面内に溝が設けられる第1のリングと、
前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面に沿って空間的に順次配置された対応する複数の凹みを有し、前記複数の凹みを含む前記外側周囲面内に対応する溝が設けられる、第2のリングと、
前記第2のリングが前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転するのに伴って、前記内側周囲面内に設けられた前記溝及び前記外側周囲面内に設けられた前記対応する溝に係合してこれらの溝内で転がるように構成された複数のローラと、
を備える装置。
適用例11:
適用例10の装置であって、
前記第1のリングは、凹みの総数を有し、前記第2のリングは、凹みの総数を有し、前記第2のリングの前記凹みの総数は、前記第1のリングの前記凹みの総数よりも小さく、前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記凹みの総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記凹みの総数よりも大きい、装置。
適用例12:
適用例10の装置であって、更に、
前記第1のリングと前記第2のリングとの間に設けられ、前記複数のローラを互いに結合するように構成されたローラケージであって、前記複数のローラが前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間で転がるのに伴って、前記開放環状空間内で回転可能であるローラケージを備える装置。
適用例13:
適用例10の装置であって、
前記第1のリング又は前記第2のリングのいずれかは、固定されている、装置。
適用例14:
適用例10の装置であって、
前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記溝及び前記複数の凹み、並びに第2のリングの前記対応する溝及び前記対応する複数の凹みを横断するのに伴って、前記第1のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
適用例15:
装置であって、
開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面上に設けられた可変幅溝を有する第1のリングと、
前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する可変幅溝を有する第2のリングと、
前記第1のリングの前記内部周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間に設けられ、前記第1のリングの前記可変幅溝及び前記第2のリングの前記対応する可変幅溝に係合しつつ前記第1のリングの前記内側周囲面上で及び前記第2のリングの前記外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラと、
を備える装置。
適用例16:
適用例15の装置であって、
前記第1のリングの前記可変幅溝は、複数の領域を、前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域が前記領域の第1の端において第1の幅から始まり、増加して前記領域の中心において前記第1の幅よりも広い第2の幅になり、狭まって前記領域の第2の端において前記第1の幅に戻るように、画定し、
前記第2のリングの前記対応する可変幅溝は、対応する複数の領域を、前記対応する複数の領域のうちの少なくとも1つの対応する領域が前記対応する領域の対応する第1の端において前記第1の幅から始まり、増加して前記対応する領域の対応する中心において前記第2の幅になり、狭まって前記対応する領域の対応する第2の端において前記第1の端に戻るように、画定する、装置。
適用例17:
適用例16の装置であって、
前記第1のリングの前記可変幅溝によって画定される領域の総数は、前記第2のリングの前記対応する可変幅溝によって画定される領域の総数よりも小さく、
前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記可変幅溝によって画定される前記領域の総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記対応する可変幅溝によって画定される前記領域の総数よりも大きい、装置。
適用例18:
適用例15の装置であって、
前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記可変幅溝及び前記第2のリングの前記対応する可変幅溝を横断するのに伴って、前記第2のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
適用例19:
適用例15の装置であって、
前記可変幅溝は、第1の可変幅溝であり、前記対応する可変幅溝は、第1の対応する可変幅溝であり、前記第1のリングは、前記第1の可変幅溝に平行に設けられた第2の可変幅溝を有し、前記第2のリングは、前記第1の対応する可変幅溝に平行に設けられた第2の対応する可変幅溝を有する、装置。
適用例20:
適用例19の装置であって、
前記複数のローラのうちの少なくとも1つのローラは、互いに結合され前記第1のリングの前記第1の及び第2の可変幅溝並びに前記第2のリングの前記第1の及び第2の対応する可変幅溝を横断するように構成された2つの隣り合うローラを含む、装置。

Claims (20)

  1. 装置であって、
    開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面上に設けられた一連の可変幅切り抜きを有する第1のリングと、
    前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する一連の可変幅切り抜きを有する第2のリングと、
    前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間に設けられ、前記第1のリングの前記内側周囲面上で及び前記第2のリングの前記外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラと、
    を備え、
    前記第1のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、前記第2のリングは、可変幅切り抜きの総数を有し、前記第2のリングの前記可変幅切り抜きの総数は、前記第1のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも小さく、前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記可変幅切り抜きの総数よりも大きい、装置。
  2. 請求項1に記載の装置であって、
    前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記可変幅切り抜き又は前記第2のリングの前記可変幅切り抜きのいずれかの可変幅切り抜きを横断するのに伴って、前記第1のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
  3. 請求項1に記載の装置であって、
    前記可変幅切り抜きのうちの少なくとも1つの切り抜きは、前記切り抜きの第1の端において第1の幅から始まり、増加して前記切り抜きの中心において前記第1の幅よりも広い第2の幅になり、狭まって前記切り抜きの第2の端において前記第1の幅に戻る、装置。
  4. 請求項1に記載の装置であって、更に、
    前記第1のリングと前記第2のリングとの間に設けられ、前記複数のローラを互いに結合するように構成されたローラケージであって、前記複数のローラが前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間で転がるのに伴って、前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能であるローラケージを備える装置。
  5. 請求項4に記載の装置であって、
    前記ローラケージは、前記複数のローラをそれらが互いから等距離であるように結合する、装置。
  6. 請求項1に記載の装置であって、
    前記複数のローラは、球形である、装置。
  7. 請求項1に記載の装置であって、
    前記複数のローラは、それぞれ、前記第2のリングの回転軸に平行な面内においてひし形の断面を及び前記第2のリングの前記回転軸に垂直な面内において円形の断面を有する、装置。
  8. 請求項1に記載の装置であって、
    前記第1のリングの前記内側周囲面は、その中に設けられた可変幅溝を有し、前記可変幅溝の幅は、第1の幅と、前記第1の幅よりも広い第2の幅との間で変化し、前記可変幅切り抜きは、前記第1の幅から前記第2の幅に増加して前記第1の幅に戻る前記可変幅溝の領域を含み、前記可変幅切り抜きは、前記第1の幅を有する前記可変幅溝の部分によって隔てられる、装置。
  9. 請求項1に記載の装置であって、
    前記第1のリングは、固定されている、装置。
  10. 装置であって、
    開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面に沿って空間的に順次配置された複数の凹みを有し、前記複数の凹みを含む前記内側周囲面内に溝が設けられる第1のリングと、
    前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面に沿って空間的に順次配置された対応する複数の凹みを有し、前記複数の凹みを含む前記外側周囲面内に対応する溝が設けられる、第2のリングと、
    前記第2のリングが前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転するのに伴って、前記内側周囲面内に設けられた前記溝及び前記外側周囲面内に設けられた前記対応する溝に係合してこれらの溝内で転がるように構成された複数のローラと、
    を備える装置。
  11. 請求項10に記載の装置であって、
    前記第1のリングは、凹みの総数を有し、前記第2のリングは、凹みの総数を有し、前記第2のリングの前記凹みの総数は、前記第1のリングの前記凹みの総数よりも小さく、前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記凹みの総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記凹みの総数よりも大きい、装置。
  12. 請求項10に記載の装置であって、更に、
    前記第1のリングと前記第2のリングとの間に設けられ、前記複数のローラを互いに結合するように構成されたローラケージであって、前記複数のローラが前記第1のリングの前記内側周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間で転がるのに伴って、前記開放環状空間内で回転可能であるローラケージを備える装置。
  13. 請求項10に記載の装置であって、
    前記第1のリング又は前記第2のリングのいずれかは、固定されている、装置。
  14. 請求項10に記載の装置であって、
    前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記溝及び前記複数の凹み、並びに第2のリングの前記対応する溝及び前記対応する複数の凹みを横断するのに伴って、前記第1のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
  15. 装置であって、
    開放環状空間を有する第1のリングであって、前記第1のリングの内側周囲面上に設けられた可変幅溝を有する第1のリングと、
    前記第1のリングの前記開放環状空間内で回転可能な第2のリングであって、前記第2のリングの外側周囲面上に設けられた対応する可変幅溝を有する第2のリングと、
    前記第1のリングの前記内部周囲面と前記第2のリングの前記外側周囲面との間に設けられ、前記第1のリングの前記可変幅溝及び前記第2のリングの前記対応する可変幅溝に係合しつつ前記第1のリングの前記内側周囲面上で及び前記第2のリングの前記外側周囲面上で転がるように、かつそれらの間で回転可能であるように構成された複数のローラと、
    を備える装置。
  16. 請求項15に記載の装置であって、
    前記第1のリングの前記可変幅溝は、複数の領域を、前記複数の領域のうちの少なくとも1つの領域が前記領域の第1の端において第1の幅から始まり、増加して前記領域の中心において前記第1の幅よりも広い第2の幅になり、狭まって前記領域の第2の端において前記第1の幅に戻るように、画定し、
    前記第2のリングの前記対応する可変幅溝は、対応する複数の領域を、前記対応する複数の領域のうちの少なくとも1つの対応する領域が前記対応する領域の対応する第1の端において前記第1の幅から始まり、増加して前記対応する領域の対応する中心において前記第2の幅になり、狭まって前記対応する領域の対応する第2の端において前記第1の端に戻るように、画定する、装置。
  17. 請求項16に記載の装置であって、
    前記第1のリングの前記可変幅溝によって画定される領域の総数は、前記第2のリングの前記対応する可変幅溝によって画定される領域の総数よりも小さく、
    前記複数のローラの総数は、前記第1のリングの前記可変幅溝によって画定される前記領域の総数よりも小さく、かつ前記第2のリングの前記対応する可変幅溝によって画定される前記領域の総数よりも大きい、装置。
  18. 請求項15に記載の装置であって、
    前記複数のローラのうちのあらかじめ定められたローラが、前記第1のリングの前記可変幅溝及び前記第2のリングの前記対応する可変幅溝を横断するのに伴って、前記第2のリングの中心と前記あらかじめ定められたローラとの間の半径方向の距離が変化する、装置。
  19. 請求項15に記載の装置であって、
    前記可変幅溝は、第1の可変幅溝であり、前記対応する可変幅溝は、第1の対応する可変幅溝であり、前記第1のリングは、前記第1の可変幅溝に平行に設けられた第2の可変幅溝を有し、前記第2のリングは、前記第1の対応する可変幅溝に平行に設けられた第2の対応する可変幅溝を有する、装置。
  20. 請求項19に記載の装置であって、
    前記複数のローラのうちの少なくとも1つのローラは、互いに結合され前記第1のリングの前記第1の及び第2の可変幅溝並びに前記第2のリングの前記第1の及び第2の対応する可変幅溝を横断するように構成された2つの隣り合うローラを含む、装置。
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