JP2018517154A - 手持ち式フィールドポータブル表面プラズモン共鳴装置および化学および生物学的薬剤の検出におけるその用途 - Google Patents

手持ち式フィールドポータブル表面プラズモン共鳴装置および化学および生物学的薬剤の検出におけるその用途 Download PDF

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Abstract

SPR検出装置は、平面金属層を含むセンサー部材を含む光学システムを含み、センサー部材が、筐体に取り外し可能に搭載可能である。第1の光学素子が、センサー層に対する法線に対する所定の角度範囲で金属層の裏側に向けて入射ビームを方向付けする。第2の光学素子が、入射ビームに対応した少なくとも1つの反射されたビームを金属層から変換器に案内する。変換器が、表面プラズモン共鳴角を検出するために、筐体内に配置されて少なくとも1つの光電変換器に動作可能に接続された信号プロセッサへの送信のために入来電磁放射を電気信号に変換する。第1の光学素子が、少なくとも1つの入射ビームが少なくとも20°にわたって広がるように構成される。

Description

非常に低い濃度の溶質の測定のために表面プラズモン共鳴を使用するシステム、方法、およびデバイス/装置が提供される。特に、実験室環境外において、および特に、厳しい環境において利便性高く高精度な測定を行うことが可能なポータブル分析機器の形態をとるシステムおよび特に装置が提供される。
表面プラズモン共鳴(SPR:Surface Plasmon Resonance)システムは、よく知られ、概して、卓上分析システムとして実験室環境において使用される。入射光が特定の角度で表面に当たったとき、金属の薄膜層内に生成される表面プラズモン振動の現象が発生する。単純な検出システムは、金属表面の周辺における環境の関数として変化する表面プラズモンの振動または共鳴周波数の変化を検出し得る。これは、例えば、金属表面に接触する溶液の濃度のわずかな変化の検出をもたらす。機器のコアは、光源、光学素子、(レンズ、プリズム)、および光ディテクターを利用する本質的には光学的なものである。
一般的なSPRシステムは、典型的には、入射ビームが全反射(TIR:total internal reflection)をもたらす界面の臨界角より大きな角度でプリズムの平面に当たるように、半円柱プリズム(研磨された曲面と研磨された平面または平らな面とをもつ、その軸に沿って半分に切られた円柱)の形状のガラス基材内に光が入射されるクレッチマン配置を利用する。金属の薄膜、典型的には厚さ50nmの金が、半円柱プリズムの平面上に堆積される。(臨界角より大きな)特定の入射角で、TIRにより発生するエバネセント波が金層を貫通し、金属内において表面プラズモンモードと結合し、表面プラズモンモードを振動状態にする。表面プラズモン(SP:Surface Plasmon)は、金属表面における自由電子の縦振動である。これらの表面プラズモンモードが生成される入射角を検出することにより、これらの表面プラズモンモードの周波数を探査することは、表面プラズモン共鳴(SPR)分光の基礎である。光のビームがガラス媒質との界面において金属薄膜に当たり、ガラス媒質が下側と呼ばれることに留意することが重要である。しかし、SPは、金属層または薄膜の他方側において生成され、この場合、他方側は上側となる。SPは本質的にエバネセントでもあり、このことは、典型的には入射ビームの波長程度の、上側の短距離内における任意の変化が、プラズモン周波数に影響することを意味する。SPRが生物学的または化学センサーとして使用される場合、上側に配位子が結合される。分析対象がこれらの配位子に結合したとき、上側のすぐ近くにおけるこの金属(例えば、金)層内において変化が影響を受け、SPR周波数の変化をもたらす。金層の下側からのこれらの変化を調査することにより、特定の対象分子が検出され得る。したがって、金属層の上側は、検出面でもある。
SPRシステムは、例えば、生物学、化学、および材料科学において日常的に使用される。デバイスは、本質的に高感度であり、配位子/分析対象の化学的性質と組み合わされたとき非常に強力となる。この場合、目的の分析対象と特異的に結合する配位子が開発される。次に、配位子が金属表面に化学的に結合され、結合は分析対象との相互作用であり、配位子が表面プラズモンの共鳴周波数の変化をもたらす。このことがシステムを特異的にし、すなわち、配位子は、分析対象のみと反応し、他の成分は信号変化に寄与しない。化学実験室は、例えば、重複したデータを時折提供しながら各々が特定の種類の測定のために互いに補完する傾向がある一式の他の機器の一部として、SPRシステムを利用する。SPRと連携して使用される他の種類の機器および技術の例として、例えば、蛍光分光、高速液体クロマトグラフィー(HPLC:High-performance liquid chromatography)、赤外(IR:Infrared)分光、X線光電子分光(XPS:X-ray photoelectron spectroscopy)が挙げられる。これらのシステムは、SPRがすることができない測定をする場合があり得るが、SPRは、その本質的な高感度と、適切な配位子の開発、特異性をともなうという点で独自性がある。目的の分析対象に特異的に結合する配位子の開発は、SPRを、非常に低い濃度の特異的な検出のための強力なプラットフォームにする。
より小さなデバイスを開発する試みがなされている(例えば、米国特許第7,148,968号明細書、米国特許出願公開第2010/0284012号明細書、中国特許第102692397B号明細書を参照されたい)。しかし、デバイスと試験手順とのいずれも特殊な設備または訓練を受けた人を必要としないような、および、このようなデバイスが自己校正するような、真にポータブルなフィールドシステムが依然として必要とされる。
それ自体の電源とともに内蔵され、自己校正し、内部プロセッサを含み、および、結果または追加的な分析を報告するためにスマートフォンまたは近くのコンピュータに無線で接続され得るSPRシステムおよび装置/デバイスが提供される。必要な場合は(例えば、ナノモル)、新規な配位子/分析対象の化学的性質をもつ、非常に低い濃度の化学および生物学的薬剤を測定する方法がさらに提供される。ポータブルSPRシステムは、多数の手法において使用され得、本明細書において与えられる例は決して、ポータブルSPRシステムの用途をこれらに限定することを意味せず、いくつかの可能なデバイスおよびセンサーの構成および動作モダリティを区別するのみである。戦場において、専門家が現場に到達する前に、疑わしい荷物がTNT(2,4,6−トリニトロトルエン)を含むか否かを兵士が知ることを必要とし得る。フィールドポータブルSPRシステムを使用すると、兵士は、1組のトランプの寸法であるSPRシステムを含むリュックサックから小さな袋を取り出して、TNT配位子を使用して準備された梱包された(例えば、汚染に耐えるように真空包装された)センサーを裂いて開封し、小型デバイス内のスロット内にセンサーを挿入し、目的の荷物付近でセンサー表面を露出し得る。デバイスは、TNTの存在に対して「yes」もしくは「no」の回答で、またはより包括的な形態でTNTの相対濃度について応答する。
試験室、食品科学もしくは製造施設、または長期間にわたる監視を必要とする任意の他の設備において、一部の成分(例えば、フルクトース)の濃度は、12時間の周期にわたって1時間ごとに報告される必要がある。この場合、センサーは、材料(例えば、液体)の流れ内にインラインで挿入される。実際、センサーは、製造の異なる位置において複数の位置に配置され得る。
プローブの形態をとり得る小型SPRデバイスが提供され、プローブの端部は、センサーとインターフェースをとる。経済的理由から、1つのプローブが、複数のセンサーからデータを受信し得る。作業者は、定期的に、センサーにプローブを接続し、例えば、その時点においてセンサー表面に結合したフルクトースの量に関係するデータを受信し、手持ち式プローブからセンサーを接続解除して、材料の流れに対してインラインでその場所にセンサーを残し、データ取得のために次のセンサーに移動し得る。データのこの集合体は、ホスト記録管理コンピュータに(無線接続能力を使用して)送信され得る。
特定の実施形態において、SPRシステムが溶液のビーカー内に浸漬され得る手持ち式プローブの形態をとる場合、SPRシステムは、地下水などの液体を試験するために環境フィールド試験に使用され得る。SPRセンサー表面に結合された配位子は、非常に低い濃度の重金属、ヒ素、または他の汚染物質による地下水汚染を検出するために使用され得る。
特に、化学種濃度を特定するために部分的に動作可能な、および、表面プラズモン共鳴を利用する検出装置のための光学システムが提供される。装置は手持ち式であり得る筐体を含み、システムは筐体内または筐体上に配置される。光学システムは、平面金属層を含むセンサー部材であって、センサー部材が筐体に取り外し可能に搭載可能な、センサー部材と、筐体内に配置され、層に対する法線に対する所定の角度範囲で金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように構成された第1の光学要素と、筐体内に配置された少なくとも1つの光電変換器と、筐体内に配置され、少なくとも1つの入射ビームに対応する少なくとも1つの反射されたビームを、金属層から少なくとも1つの光電変換器に案内するように構成された第2の光学要素とを備える。特定の実施形態において、入射ビームは、複数の波長をもち得る。少なくとも1つの光電変換器が、筐体内に配置される、表面プラズモン共鳴角を検出するために少なくとも1つの光電変換器に動作可能に接続された信号プロセッサへの送信のために入来電磁放射を電気信号に変換する。第1の光学要素は、少なくとも1つの入射ビームが少なくとも約20°にわたって広がるように構成される。特定の実施形態において、光電変換器は、限定されないが、筐体内において互いに離間した1つのまたは代替的に2つ以上の光電変換器デバイスを含む。少なくとも1つの反射されたビームは、互いに離間したそれぞれの反射角範囲をもつ反射されたビーム部分のペアを含むとともに、第2の光学要素が、反射されたビーム部分のうちの第1の反射されたビーム部分を光電デバイスのうちの1つに方向付けするように、および、反射されたビーム部分のうちの第2の反射されたビーム部分を光電デバイスのうちの別の1つに方向付けするように構成される。マルチプレクサーは、光電デバイスの下流に配置され得る。他の一実施形態において、第1の光学要素がプリズムを含み、金属層がプリズムの表面上に配置され、プリズムが互いに対して第1の角度に配向された2つの第1の表面を含み、第1の表面が各々、金属層に対してそれぞれの第2の角度で配向される。2つの第1の表面が金属層の入力または上流側に位置する場合、プリズムが、金属層の出力または下流側に位置した、互いに対して第1の角度で配向された2つの第2の表面をさらに含み、第2の表面が各々、金属層に対して第2の角度のうちのそれぞれの角度で配向される。第1の光学要素は、限定されないが、2つ以上のレーザービーム源を含み得、各々が、第1の表面のうちのそれぞれの第1の表面を介してセンサー表面にそれぞれの入射ビームを方向付けするように構成され、少なくとも1つの光電変換器が、少なくとも1つの光電変換器デバイスを含む。さらなる一実施形態において、第2の光学要素は、限定されないが、ビーム結合器を含み、光電変換器が、少なくとも1つの電気光学変換器デバイス(例えば、連続光電変換器要素の単一の平面アレイ)を構成する。さらに別の他の一実施形態において、第1の光学要素が、それぞれの光学ビーム路内に配置された、金属層上においてそれぞれの焦線に収束するそれぞれのビームを生成する複数のマイクロレンズを含む。第2の光学要素は、それぞれの焦線から発散するそれぞれのビームをコリメートするために、それぞれの光学ビーム路内に配置された類似した複数のマイクロレンズを付随して含む。
さらなる一実施形態において、下方でさらに詳細に記載されるように、第1の光学要素は、例えば、デジタルマイクロミラーデバイスを利用し得る走査器を備える。システムは、1つまたは複数の非SPR検出システムをさらに備え得る。非SPR検出システムは、例えば、蛍光分光、赤外分光、紫外・可視分光、インピーダンス分光、反射分光、またはサイクリックボルタンメトリーを利用し得る。
システムは、金属センサー表面を備えるセンサー部を含む表面プラズモン共鳴検出デバイスのためのキャップをさらに備え得、キャップは、センサー部と流体密封状態で接触してセンサー部にかぶせて挿入するように適応された本体部材を含む。本体部材は、マイクロ流体入口孔と、入口孔に連通した、金属表面に並置して配置可能なマイクロ流体チャンバと、チャンバに連通したマイクロ流体排出または流通チャンネルとを含む少なくとも1つの毛細管回路を含む。さらに、マイクロ流体孔が毛細管孔であるキャップのマイクロ流体孔の長さを調節する方法が提供され、本方法は、毛細管孔の表面の性質を変えることを含む。特定の一実施形態において、毛細管孔の表面の性質が、1つまたは複数の界面活性剤により毛細管孔の内壁をコーティングすることにより、または、限定はされないが、電圧、電磁放射、および音波を含む外部刺激の適用により変更される。
入口孔および排出または流通チャンネルが周辺環境に連通するように、キャップの本体部材がセンサー部に結合することに適応され得る。毛細管回路が第1の毛細管回路である場合、キャップの本体部材は、入口チャンネルと、入口チャンネルに連通した、金属表面に並置して配置可能な追加的なマイクロ流体チャンバと、追加的なマイクロ流体チャンバに連通した追加的な排出または流通チャンネルとを含む第2の毛細管回路を含んで形成され得る。さらに、キャップは、追加的なマイクロ流体チャンバの反対側で入口チャンネルの上流端部に配置されたマイクロ流体容器をさらに備え、容器が、所定のSPR特性の参照液を収容する。容器は、容器から入口チャンネルおよび追加的なマイクロ流体チャンバへの参照液の移送を可能にするための、有効化要素、トリガー、解放、壊れやすい部材などを備え得る。
さらに、上述のキャップが提供される。キャップは、上述のような1つまたは複数の非SPR検出システムをさらに提供し得、非SPR検出システムとして、限定されないが、蛍光分光、赤外分光、紫外・可視分光、反射率のためのシステム、および/または、サイクリックボルタンメトリーおよび/またはインピーダンス分光を利用し得る電気化学的な性質を検出するためのシステムが挙げられ得る。
さらに、対象の生物学的または化学成分の存在および/または量を検出するのに十分な条件下で、上述のシステムに参照流体および試験流体を適用することを含む、試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在および/または量を検出する方法が提供される。
特に、(a)筐体を含む表面プラズモン共鳴デバイスを提供することと、(b)筐体に交換可能モジュール式センサー部を装着することであって、センサー部が、第1の平面金属層を含む、装着することと、(c)第1の金属層に接触するように参照流体を配置することと、(d)続いて、参照流体に対する第1の表面プラズモン参照角度を特定するようにデバイスを動作させることと、(e)第1の金属層に接触するように試験流体を配置することと、(f)続いて、試験流体に対する第2の表面プラズモン参照角度を特定するようにデバイスを動作させることと、(g)第1の表面プラズモン共鳴角と第2の表面プラズモン共鳴角とから、試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在を特定するように信号プロセッサを動作させることと、(h)筐体からセンサー部を除去することと、(i)筐体に異なるモジュール式センサー部を装着することと、を含み、異なるモジュール式センサー部が、第2の平面金属層を含む、検出方法が提供される。参照流体が空気であり得る。信号プロセッサの動作は、対象の生物学的または化学成分の濃度を特定するために、信号プロセッサを動作させることを含み得る。
参照流体が液体である場合、本方法は、キャップが交換可能モジュール式センサー部に流体密封状態で接触するように、交換可能モジュール式センサー部にかぶせて筐体に交換モジュール式キャップを装着することをさらに含む。参照流体は、第1の表面プラズモン参照角度を特定するためのデバイスの動作前に、キャップ内の容器から第1の金属層に流されるか、または導かれる。第1の金属層に接触するように試験流体を配置することは、キャップ内の毛細管またはマイクロ流体チャンネルを通して試験流体を第1の金属層に引き込むことを含む。
本方法は、非プラズモン共鳴手段、より具体的にはデバイスを提供することと、試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在と任意選択的に濃度とを特定することと、SPRを使用して取得された結果を非SPR手段と比較することと、をさらに含む。より具体的には、デバイス、特に、流体成分の存在を検出するためのSPR信号を測定するためのデバイスであるSPR検出デバイスを動作させる方法が提供される。本デバイスは、筐体と、電磁放射源を含む筐体内に配置された第1の光学要素とを備え、筐体内に配置された、少なくとも1つの光電変換器を含む第2の光学要素をさらに備える。本デバイスは、筐体内に配置され、少なくとも1つの光電変換器に動作可能に接続された信号プロセッサをさらに含む。本方法は、(i)筐体にセンサー部を装着することであって、センサー部が平面金属層を含む、装着することと、(ii)金属層に接触するように参照流体を配置することと、(iii)続いて、層に対する法線に対する所定の角度範囲で金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように第1の光学要素を動作させることと、(iv)参照流体に対する反射角度の関数として反射強度を検出するように、少なくとも1つの光電変換器を含む第2の光学要素を動作させることと、(v)参照流体に対する反射強度を符号化するための第1の電気信号を生成することと、(vi)参照流体に対する第1の表面プラズモン共鳴角を第1の電気信号から検出するように信号プロセッサを動作させることと、(vii)第1の共鳴角を記憶することと、(viii)金属層に接触するように試験流体を配置することと、(ix)続いて、層に対する法線に対する所定の角度範囲で、金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように第1の光学要素を動作させることと、(x)試験流体に対する反射角度の関数として反射強度を検出するように、少なくとも1つの光電変換器を含む第2の光学要素を動作させることと、(xi)試験流体に対する反射強度を符号化するための第2の電気信号を生成することと、(xii)試験流体に対する第2の表面プラズモン共鳴角を第2の電気信号から検出するように信号プロセッサを動作させることと、(xiii)、第1の表面プラズモン共鳴角と第2の表面プラズモン共鳴角とから、試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在を特定するように、信号プロセッサをさらに動作させることとを含む。少なくとも1つの入射ビームが、少なくとも約20°にわたって広がる。本デバイスは、SPRデバイスであり得ることに加えて、非SPR測定を行うための、または、代替的に、非SPRデータ(例えば、蛍光、IR、UV/可視光の、電気化学的な性質)を生成するためのデバイスでもあり得る。関係する一態様において、本方法は、金属層の前側に少なくとも1つの入射ビームを方向付けして、非SPR信号またはエネルギー刺激源を生成することをさらに含み得る。特定の一実施形態において、エネルギー刺激源は、電気信号、マイクロ波、および超音波であり得る。
表面プラズモン共鳴(SPR)検出のための包括的な、または知られた光学システムの概略図である。 本発明に従って開示されるSPRデバイスのブロック図である。 SPRデバイスの三次元描写を示す図である。 光ディテクター上の像内における異なる位置を異なるSPR吸収線がどのように占めるかを示す図である。 (図4A)水溶液の液滴のSPR応答を測定する光学システムの図である。(図4B)図4Aのシステムにより提供される像内におけるSPR吸収線の相対位置を示す図である。 (図5A)空気のSPR応答を測定する光学システムの図である。(図5B)図5Aのシステムにより提供される像内におけるSPR吸収線の相対位置を示す図である。 (図6A)空気と水などの液体との両方に対するSPR信号を導く光学システムの図である。(図6B)図4Aのシステムにより提供される像内における2つのSPR吸収線の相対位置を示す図である。 (図7A)空気と水などの液体との両方に対するSPR信号を導くための別の光学システムの図である。(図7B)図4Aのシステムにより提供される像内における2つのSPR吸収線の相対位置を示す図である。 SPR信号線(挿入図)と、空気と水などの液体との両方に対するSPR信号を導くための関係するビーム路とを示す、大幅に拡大したセンサープリズム406の図である。 (図9A)空気と水などの液体との両方に対するSPR信号を導くための、さらに別の光学システムの図である。(図9B)図9Aのシステムにより提供される像内における2つのSPR吸収線の相対位置を各々が示す3つの像フィールドを示す図である。 マイクロ流体キャップを含むSPRデバイスの概略断面図である。 本発明に従った別のマイクロ流体キャップを含むSPRデバイスの概略断面図である。 組み合わせデバイスの概略図である。 SPRおよび蛍光検出システムを組み込んだキャップの概略図である。
システムが、添付図面に示される実施形態を参照しながら例示として以下でより詳細に説明される。後述の実施形態が例示としてのみ提示され、発明の概念をいずれかの特定の物理的構成に限定すると解釈されてはならないことに留意しなければならない。
値の範囲が提供される場合、その範囲の上限と下限との間における、文脈上、他の意味に明示的に規定される場合を除いて下限の単位の小数第1位までの、中間にある各値、および、その記載される範囲内における任意の他の記載される、または中間にある値が本発明内に包含されることが理解される。これらの小範囲の上限と下限とは、小範囲内に独立して含まれ得、記載される範囲内において明確に排除される任意の限界値がある場合にはそれに従って、本発明内にさらに包含される。表記された範囲が限界の一方または両方を含む場合、それらの含まれる限界値の両方のうちのいずれかを除いた範囲もまた本発明に含まれる。
別段の定めがない限り、本明細書で使用される技術用語および科学用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者により通例理解される意味と同じ意味をもつ。本明細書において説明される方法および材料と同様または同等な任意の方法および材料も本発明の実施または試験時に使用され得るが、本明細書では好ましい方法および材料が説明される。
本開示において引用されるすべての刊行物および特許が、全体として参照により組み込まれる。本明細書におけるいかなる記載も、先行発明であることを理由としたこのような開示に対して本発明が先行する資格がないことの自認とは解釈されない。参照により組み込まれる資料が本明細書と矛盾する、または一致しない範囲において、このような資料のどれよりも本明細書が優先される。
本明細書および付属の特許請求の範囲で使用される場合、「1の(a)」、「1の(an)」、および「(the)」といった単数形の表現は、文脈上、他の意味に明示的に規定される場合を除き、複数形の参照を含むことに留意されなければならない。
他の意味であることが示されない限り、一連の要素の前に記載される「少なくとも(at least)」という用語は、一連の要素内の各要素を表すと理解される。当業者は、通常の範囲を越えない実験を行うことにより、本明細書において説明される本発明の特定の実施形態と同等な多くのものを認識するか、または把握することができる。このような同等なものが、本発明により包含されることが意図される。本明細書および後述の特許請求の範囲を通して、文脈上、そうでないことが必要とされない限り、「備える(comprise)」という用語、および、「備える(comprises)」および「備える(comprising)」などの類似表現は、記載される整数もしくはステップ、または、整数またはステップの群の包含を意味し、任意の他の整数およびステップ、ならびに、整数およびステップの群の排除を意味しないと理解される。したがって、「備える(comprising)」、「含む(including)」、「含む(containing)」、「含む(having)」などの用語は、拡張可能または追加可能に、および限定されないように理解されなければならない。「金属の薄層膜(thin−layer film of metal)」、「金属薄膜(metallic thin−film)」、「金属層(metal layer)」、「金属層(metallic layer)」という用語は、交換可能に使用される。
図1、図4A、および図5Aは、収束入射ビーム12を生成し、目的の分析対象(イオン、分子、ウイルス粒子など)の存在の定性的検出、および任意選択的に濃度の定量的検出のために、屈折率R1をもつ光学基材17(例えば、ガラス)上に堆積された金属の薄膜16の裏面14または下側にビームを方向付けする入力光学素子10を備えるSPRシステムを示す。金属の薄膜に接触し、金属の薄膜の上側として規定された媒質は、屈折率R2をもつ。発散する反射されたビーム18は、出力光学素子20により捕捉され、光電変換器22、典型的には、ピクセル状光学要素の平面または2Dアレイをもつ電荷結合デバイス上に合焦される。上述のように、および、以下でさらに詳細に記載されるように、図1は、包括的なSPRシステムを示し、図4Aは、水溶液の液滴のSPR応答を測定する光学システムの図であり、図5Aは、空気のSPR応答を測定する光学システムの図である。
フィールドポータビリティ
Cappoらによる米国特許第7,395,103号明細書は、涙液膜内の成分を測定するためのプローブとして使用されるポータブル手持ち式SPRデバイスについて説明する。他の人が、その人たちがそうすることを意図していなかった場合でも、小型SPRシステムの寸法に単に基づいてポータビリティに寄与する、小型SPRシステムについて説明している。
実験室用機器の特徴を組み込んだ、および実験室用機器の特徴を上回る小型手持ち式SPRシステムが本明細書において提供される。フィールドにおけるSPRなどの高感度分析機器の使用は、理想的な条件に満たない状況において正確な測定を確実なものとするために特別な注意を必要とするので、実験室バージョンの改善されたバージョンが必要とされる。
本小型システムのブロック図が図2Aに示され、三次元描写が図2Bに示される。「前端部」またはセンサー部110は、ユニットの筐体112に装着され、試験溶液または流体に接触し、センサー表面114に溶液を送達する手段を提供する。センサー部110は、センサー表面114、典型的には、金が適切に付着するようにクロムの薄層(≒2nm)、または他の下地材料を覆うようにガラス上に真空蒸着された50nmの金の層を含む。「ガラス」は、入来光の入射角が所与の条件(屈折率、センサー材料、波長など)に対してSPR現象が発生する範囲内であるように、(全反射で作用するものを含む)反射ファセット面をもつ、動作波長において透過的な任意の他の材料(例えば、プラスチック)であり得る。筐体112のレーザー源116(例えば、3.8mmまたは5.6mmのTOパッケージの種類の633nmにおける可視光レーザーダイオード)は、調査レーザービームを生成する。上流または入力光学システム118は、空間プロファイルでレーザービームを調整し、検出面または層114にビームを伝達して、結合または吸着した分子を調査し、像形成光学素子を含む下流のまたは出力光学システム120は、反射されたビームを(図1では別々に示されない)光電センサー、または、(1波長のみなので)モノクロであり、高分解能(「HD」、high resolution)であり、小さなピクセル寸法(≒1マイクロメートル)をもつ電荷結合デバイスなどの焦点面アレイに方向付けする。SPRの線状の動きが非常に小さな程度まで検出され得るので、これらの特質をもつ像センサーは、濃度における小さな変化を検出することに対する非常に高い親和性をデバイスがもつことを可能にする。さらに、温度センサー122が前端部内に搭載され、温度センサー122は、センサー表面114内および周囲の1つまたは複数の位置における温度データを集めて、熱電冷却器が一定の温度を維持するためのフィードバックループを提供する。信号処理ユニット124は、マイクロプロセッサ、コンピュータ、または他の電子部品により実現され、出力光学素子120の焦点面アレイからビデオ画像信号を受信する。ソフトウェアが、信号処理ユニット124を構成し、生のビデオ画像データを処理して、SPR角最小値を高精度に特定する。センサー122からの温度データは、リアルタイムでSPR最小値計算に供給されて、測定工程を通して温度変化を修正する。さらに、参照流体(例えば、空気)から特定された参照信号は、メモリ126に記憶され、信号プロセッサ124に同時に提供されて、試料または対象試験流体からのSPR信号と参照流体からのSPR信号との間の差を報告することにより、単一値の結果(すなわち、濃度)を生成する。信号処理ユニット124は、結果を報告すること、記録管理、および/または追加的な分析のために、スマートフォンまたは近くのコンピュータ(図示せず)に送信器128を介して無線で接続され得る。代替的または追加的に、デバイスは、ユーザーに試験結果の報告を提供するための、信号プロセッサ124に接続されたディスプレイ130を備え得る。
実際には、手持ち式ユニットが上述の特質のすべてを含むために、多くのコンポーネントの寸法が小さくされ、多くのコンポーネントのすべてが各技術分野における現在の技術に含まれる。図2Bは、手持ち式デバイス内にパッケージ化された、図2Aのブロック図に示されるコンポーネントの三次元モデルを示す。
自己参照
SPRにおいて使用される測定技術は、主に、参照液またはバッファ溶液と比較して実行される。言い換えると、卓上SPRデバイスにより実験室内において測定を実施するとき、流体は、配管を通してポンプ搬送され、小さな流路を通して検出面に直接接触する。このチャンネルは、漏れを防ぐ適切な封止材を含む(配位子が結合された金属薄膜の上側として規定された)センサー表面をまたぐ、フローセルと呼ばれる組立体の一部である。したがって、典型的な測定は、センサー表面上でバッファ溶液を通ることをともない、測定される流体が後に続く。データ記録は、時間の関数として実行され、まず、バッファに対して信号が取得され、次に、試験される流体に対する信号の変化が取得される。センサー表面に注入された後続の測定は、同様の組成をもつが濃度の高い流体に対して実行された場合、各々が濃度に比例した信号の変化を示す。処理されたデータの信号の変化は、SPR角の変化を表す。測定された各溶液の濃度が知られていた場合、濃度の関数としてSPR応答が記録され得、同じ条件下で未知の濃度が測定されたとき、その濃度が特定され得る。
従来の実験室SPRシステムは、かさばり、AC電源を必要とし、デスクトップコンピュータに装着され、フローセルシステムの追加的な装着を含むので、従来の実験室SPRシステムはフィールドでは適切に動作しない。実験室構成と比べてフィールドポータブルシステムでは、フローセルシステムが特別なコンポーネント(ポンプ搬送、配管)を付加するので、フローセルシステムは利便性が高くなく、プローブの先端におけるセンサーを使用して液体を簡易に探査することが好ましい。しかし、SPRは相対測定であるので、濃度を特定するために何らかの基準が必要とされる。一例として、水内の食塩の濃度を高精度に特定することが所望されると仮定する。フローセルを含む卓上システムにおいて、高精度な食塩溶液が作製され、センサー表面にわたって流され、食塩濃度に対するSPR角変化の直線状の一連のデータ点を生成する。未知の量が検出面上に通されたとき、既知のデータの群の中で未知のデータ点が該当する位置を推定することにより、経験的なデータから未知の濃度が推測され得る。例えば、10mMステップでの500mMから600mMの範囲の濃度の食塩水は、この範囲にわたってSPR角が大きくなるデータ点のセットを提供する。552mMの食塩水の未知の溶液が注入された場合、このデータ点は、校正溶液の550mMから560mMの間に当てはまる。何らかのデータ処理により、未知の溶液の値が予測され得る。
フィールドの状況において、バッファまたは校正溶液内にプローブを浸漬することが可能であるが、利便性が非常に悪い。これは、2ステップの測定手順を必要とし、外部溶液が搬送され、汚染物質を含まないように保たれなければならない。測定が行われる前に、センサーが溶液に接触するように操作され、読み取り値が捕捉されてデバイス内に保存され、次に、未知の溶液にセンサーを接触させることにより、実際の測定が実行される。
自己参照または自己校正システムは、フィールドポータブルシステムにおいて特に有益である。これは、参照信号が水(図4A、図4B)により、何らかの他の溶液により、または、さらには、センサー表面の周辺における空気(図5A、図5B)から生成され得るので、いくつかの手法で実行され得る。検出面に接触する媒質の関数としてSPR信号がどのように変化するかの一例を挙げると、屈折率R3の水がセンサー表面に接触する場合、SPR現象が発生する入射角は、センサー表面の法線に対して55度である(図4A)。この角度において、光は金属(例えば、金)薄膜内にほぼ完全に吸収され、結果として得られる反射は、ゼロに近い強度を示す。SPR現象が発生する入射角度が43度であり得るので、エタノールなどの大幅に異なる屈折率(R2)をもつ水以外の流体は、例えば(SPR規格によると、SPR測定値が典型的には小数第4位から小数第6位の変化に留められるので、水の屈折率1.33とエタノールの屈折率1.36との差が非常に大きい)、信号位置の大きな変化をもたらす(異なるSPR信号線を示す図3参照)。より大きな屈折率によりこの変化を上回ることが、43度を越える信号を生成し、機器を+/−10度の典型的なダイナミックレンジをもつ範囲の外に出し得、概して、SPR光学システムは、55度を中心とした45〜65度のSPR角内の検出範囲全体を使用する液体検出を想定して設計される。
SPRは周辺媒質が空気であるときにも発生し得、1.0−図5Aに示す、および図4Aに示す水滴の存在しない場合におけるR2−である空気の屈折率が33度に、多くの液体SPR最小値から遠いSPR最小値をもたらす(図5A)。しかし、空気からのこのSPR最小値信号は、測定に対する相対校正点として使用され得、測定直前に記録され得る。
この場合において、SPRシステムが空気からおよび水からのSPR信号を同時に捕捉するように、および、基準として機能する空気を使用して相対測定が行われるように、SPRシステムが設計される。このことが、非常に実用的で利便性の高いシステムを提供する。すなわち、新たなセンサーがフィールドポータブル機器内に挿入されるとすぐに、この新たなセンサーが、周辺の空気から新たなセンサーの参照信号をすぐに取得し得、次に、目的の分析対象の測定に進む。これらの2つの信号間の差は、(SPR空気信号と分析対象の上昇する濃度のSPR信号との間の差からなる)校正データのセットと比較され、未知の濃度が特定される。
自己参照システムに対する他の利点は、センサー光学系および機器内のセンサー光学系を保持するために使用される機械システムの製造公差に関係する。フローセルシステムを含み、ハードウェアに物理的にまったく干渉せずに、合間にすすぐことによってセンサーが複数の実験を行うために使用され得る卓上システムの場合と異なり、フィールドポータブルシステムでは、典型的には、フローシステムが存在せずにセンサー表面をすすぐ手段がない場合と同様に、センサーがすべての測定前に交換されることが意図される。このことは、SPR信号の変化が典型的には非常に小さいので、センサーの除去および挿入がSPR信号の変化と解釈され得るという点で、自己参照システムなしでは相対測定がより難しいことを意味する。言い換えると、参照信号のために1つのセンサーを使用し、センサーを除去し、分析対象の測定のために別のセンサーを挿入すると、信頼性の高い測定が行われない可能性がある。
利点をより明確に実証するために、フィールドポータブルデバイスを使用した分析対象の2つの濃度の試験を検討し、フローセルシステムが存在しない場合におけるこれらの測定の各々において、および必要とされる利便性のために、センサーは、第2の測定時に新たなセンサーに交換されなければならない。工程は次のとおりである。すなわち、デバイスがオンに切り替えられ、新たなセンサーが、汚染防止パッケージから開封されて、デバイス内に挿入される。デバイスは、空気信号と分析対象(1)信号とを捕捉する。センサーが除去されて捨てられ、空気信号と分析対象(2)信号とを捕捉する第2の新たなセンサーを使用して工程が繰り返される。実際には、互いに近い2つの濃度を比較したとき、SPR角の変化は、信じられないほど小さい。自己参照空気信号を使用しない場合、1つのセンサーを除去して新しいセンサーを挿入する作業は、測定を複雑にし得、各測定による2つのSPR信号がそれらの濃度に相関しないおそれがある可能性が高い。センサーの除去と新しいセンサーの挿入とが、第2の表面が第1の表面と厳密に同じ位置にあることをもたらし得、移動または傾倒され得る(センサー自体が同じことを引き起こし得る製造公差をもつ)。その結果、センサー表面に当たる光のビームが、第1のセンサーとは異なる角度になり、したがって、反射またはSPR角は、第1のものに対する濃度変化を表さず、望ましくない位置ずれ情報も含む。製造公差が、0.1mmより良好に小さく維持され得る場合であっても、SPR角の変化は、目的の濃度の典型的な変化に対して、小数第3位または小数第4位の程度に小さい。過度に厳しい公差は困難であり実用的でないので、自己参照システムが必要となる。
SPR空気信号と水の範囲内の信号との両方を捕捉し得る実用的なシステムの課題は、光学システムおよび検出システムに課される需要に関係する。水と空気とにおけるSPR信号間の差は、非常に大きく、入来光ビームの角度的広がりに直接関係する。
図1に示される現代のSPRシステムの設計において、金属薄膜層16は、屈折率R1のガラス17上に50nmの厚さに真空蒸着され、単色(または、疑似単色)光を使用して背部または下側14から調査される(前または上側、または金属薄膜側24には、配位子が結合され、分析対象が接触する)。金属薄膜表面の下側に対する特定の入射角でSPR現象が発生し、その角度におけるすべての入射光が金属薄膜、例えば、金薄膜内に吸収される。屈折率R2の試料を測定するとき、SPR発生の角度(「SPR(θ)」)は未知であり、目的のパラメータである。昔のSPRシステムは、単一のレーザービームをいくつかの角度で走査して、センサー表面を探査し、反射されたビームの強度がゼロ近くに減少する角度であるSPR(θ)を特定し、典型的なシステムは現在、光の収束コーンまたは開口数(NA=sin(θ/2))内のすべての角度を探査する、金属薄膜16の後側14に衝突する光の収束ビーム12を使用する。理想的には、水、溶剤、空気、およびガスなどに対して想定されるSPR(θ)角をカバーする光のコーンは、最高の柔軟性を与える。光の有限コーンと、光学コンポーネントの寸法、複雑さ、およびコストに対する検討とが必要とされるので、実際上の制約がこれを妨げる。非常に幅広い角度のカバレッジをもつ高品質収束ビーム12を生成することは、簡単ではない。さらに、典型的には二次元ディテクターアレイ(例えば、CCDまたはCMOSカメラ)である検出システムは、特定の寸法(例えば、1/2インチCCDは4mm×6mm)で形成され、幅広い角度の反射されたビームは、再コリメートされると、比較的小さなディテクターエリアをあふれるほど満たす。これは、圧縮光学素子により、ディテクター22に適合するように像を縮小することにより補償され得るが、SPR信号像の動きが、より少ないピクセルをカバーすることになるので分解能が損なわれる。
これを避けるために、妥当なコーン角度(≒NA=0.2)をもつ研究ベースのSPRシステムは、センサー表面の前における合焦された位置の周りでSPRプリズムを実際に回転させ、(反射に起因した2倍の速度で)ディテクターを同時に回転させて、反射された像を捕捉し得る。これは、事実上ほとんどのSPR(θ)、および確実に空気および液体から捕捉することを可能にする。
しかし、小型手持ち式ポータブルシステムは、任意の可動部品の快適さを提供することができない。機器の大きなダイナミックレンジ(広範囲のSPR(θ))を可能にするSPRシステム内における入射および反射されたビームの大きな角度的広がりを促進し得る光学および検出システムの、本明細書で開示されるいくつかの構成が存在する。本明細書において説明される他の構成は、ダイナミックレンジ外の信号(すなわち、水の屈折率に近い屈折率をもつ液体のダイナミックレンジ外の空気信号)を適切に捕捉するという追加的な利点をともなって、従来のダイナミックレンジを使用可能にする。入射ビームの効果的な角度的広がりは、(屈折率R2=1.0の)空気参照信号および(屈折率R3の)液体試験試料信号を捕捉するには十分である。
図3に示されるように、SPR信号は、ディテクター面上における他の明るいフィールド内に暗い線として現れる。暗い線は、金属薄膜内への光の吸収を表し、明るいフィールドは、金属薄膜の下側からの他の角度の光の反射である。図4Aおよび図4Bに示されるように、純水(R3=1.33)からSPR信号を捕捉することは、約55度の(面法線に対する)入射角を必要とし、空気からの場合は、約33度の入射角を必要とする(図5Aおよび図5B)。これは、入射ビームの角度範囲が、少なくとも約20度、または代替的に少なくとも約22度、または少なくとも約28度であることを必要とすることを意味する。これは、0.24の開口数を意味する。手持ち式デバイスは小さいので、レーザービームの直径は約2mmであり、したがって、収束ビームを生成するフォーカスレンズは、少なくともこの直径をもつ。単純な形状により、0.24のNAを使用するこのレンズの焦点は、f=4mmおよびf/#=2である。単純な(一要素)レンズが使用される場合、これは比較的速い光学システムであり、したがって、この性能が最終的な像品質を損なう。収差を修正するために多要素レンズが必要とされる。
図6Aおよび図6Bは、マルチプレクサー306(MUX:multiplexer)に出力信号を供給する二重ディテクター302および304を含むシステム300を示す。システム300は、f/2光学システム、すなわち、空気(R2=1.0)に対するSPR信号と溶液(R3がR2を置換する)に対するSPR信号との両方をカバーする十分大きな収束角度をもつシステムの場合、適切に修正された入力光学素子308と出力光学素子310とを含む。SPR光学システムが、光学基材317内への収束または入力ビーム316を生成して、合焦された線を金属薄膜318の下側に伝達するので、円柱レンズ312および314が典型的に使用され、したがって、入力光学素子308と出力光学素子310とは、多要素(二重または三重)レンズ、または、さらには、非円柱(非球面の円柱と同等の)レンズ312、314を含む。センサー表面318上に十分に大きな収束角で広がる入力ビーム316を使用することで、反射が等しく反対となって対称形の発散出力ビーム320を生成し、出力光学素子310によるこのビームのコリメーションが、典型的なディテクター(CCDまたはCMOSセンサー)寸法より大きな、比較的大きな直径を形成する。反射されたビームの圧縮が追加的なレンズ(逆ビームエキスパンダー)により実現され得るが、分解能は低下する。SPR信号の捕捉が、2つの二次元像センサーまたはディテクター302および304により実現され、一方が、空気(R2=1.0)からの参照SPR信号用であり、もう一方が、試験される溶液(R3)522からのSPR信号用である。2つの像信号は、マルチプレクサー306を介して結合され、信号プロセッサ(124、図2Aおよび図2B)に提供される。
図7Aおよび図7Bは、単一の像ディテクター352を含み、光学ビーム結合器354を含むシステム350を示す。多要素入力光学素子356が、収束入力ビーム358を、屈折率R1の光学基材を通して金属薄膜362の下側360に方向付けする一方で、発散出力ビーム364は、多要素出力光学素子366によりコリメートされて、屈折率R2(例えば、空気)に対する参照と、その直後の瞬間における屈折率R3の試験流体(例えば、水溶液)とに関するSPR信号を搬送する幅広い平行ビーム368を形成する。ビーム368は、光学ビーム結合器キューブ(ビームスプリッター)354を使用して光学的に結合される。
図8に示される代替的なアプローチにおいて、屈折率R1の光学基材であるセンサープリズム406の入力側において内部で反射するファセット面または表面402および404は、収束または入力ビーム408を金属薄膜410の下側に伝達し、複合的であるか、または相対的に傾斜している。金属薄膜の反対側または上側は屈折率R2に接触する。2つのファセット面が形成された入力側は、入力ビーム408の第1の部分412を公称33度の入射角で、および、入力ビーム408の第2の部分414を公称55度の入射角で伝達し得る。センサープリズム406の出力ファセット面416および418は、入力ファセット402および404の鏡像であり、ディテクターアレイ420に、識別可能な距離426ぶん離れた屈折率R2およびR3の試料により生成された2つの独立したSPR信号422および424を伝達する。入力ビーム408は、2つの光源ビーム428および430から生成され得る。この場合において、1つの光源432が光ビーム428をSPRプリズムのプリズムファセット面または表面402に伝達して、金属薄膜410の法線に対して33度の入射角をもつビーム部分412を生成する。第1の光源432から水平に離れた別の光源434(任意選択的に、2つに分割された単一の光源)が、金属薄膜の法線に対するビーム部分414の入射角が55度となるように、光ビーム430をプリズムファセット面または表面404に伝達する。代替的なアプローチにおいて、入力ビーム408は、ワンショットでファセット面402および404の両方をカバーするには十分な幅をもつ単一のビームである。これらの手法において、1つが参照用であり、1つが測定用である2つのSPR信号が、ディテクターアレイ420に同時に伝達され、結果としての測定が2つの間のピクセル間隔の差に影響するように処理され、校正テーブルと比較したとき、未知の試料濃度が高精度に測定され得るといえる。
空気からのSPR信号を使用するのではなく、測定の直前に解放される独立した校正溶液が機器のヘッド内のバイアル瓶内に維持され得る。この種類のアプローチは、図11を参照して以下で説明されるマイクロ流体浸漬システムに、より適する。
図9Aおよび図9Bに示されるさらに異なる別の一実施形態において、自己参照のための技術は、金属薄膜表面454から光を伝達および捕捉するための入力レンズ状マイクロレンズアレイ450と出力レンズ状マイクロレンズアレイ452とを含む。光456のコリメートされたビームは、レンズ状(円柱)レンズアレイ450内に入力される。これが、金属薄膜表面454の下側に、各々がそれ自体のSPR信号を生成するために利用可能な複数の合焦された線像を生成する収束するビーム458、460、462を生成する。反射されると、それぞれの発散ビーム464、466、468が、レンズ状アレイ452に送られ、レンズ状アレイ452が、各ビームをそれぞれ470、472、474においてコリメートし、ディテクター476に複数のSPR信号を送る。SPRシステムが従来のクレッチマン配置で構成される場合、レンズ状アレイ450の設計は、各レンズ要素450が傾倒した表面に対応する長い焦点距離をもつことを必要とする。適切なセクション分けにより、1つのビーム458、460、または462が、(屈折率R2の空気として示される)参照試料のために使用され得、残りが屈折率R3の試験試料476と屈折率R4の試験試料478とのために使用されて、図9Bに示すSPR参照信号480ならびに試験試料信号482および484を生成する。実際、レンズ要素450および452の数に応じて、参照信号とともに、異なる溶液の複数の読み取り値が取得可能である。これは、後述のマイクロ流体システムの設計の適切な変更により実行され得、各チャンネル(SPR信号)に対する特異性を得るために、別々の配位子が金属薄膜表面454の異なる部分に結合される。これにより、すべてが同じ瞬間に行われる単一の測定工程(図9B)において、複数の分析対象の検出が可能となる。厳密に同時にすべてのSPR信号を捕捉することが、正確な測定システムの重要な側面であることを明らかにし得る。SPRは非常に高感度な技術であるので、外力により参照または試料が経時的に変化する(例えば、局所的環境により活発な汚染が発生する)場合、同時信号捕捉が、時間に関係する変数を除去して、参照に対するまたは互いに対する信号の比較により、より正確な測定をもたらす。
可動部品は実用的でないと考えられているが、必要とされる範囲をカバーする走査器は、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD:digital micromirror device)を使用し得る。これらは、個別に回転し得る微小寸法のミラーの長方形アレイを含む小さな半導体デバイスである。この場合、レーザーがDMD上に当たり、電子部品がマイクロミラーを制御して、参照および試料からのSPR信号に対する角度範囲にわたってビームを走査する。
自己参照の別の手段は、SPR光源ビーム内の複数の波長の使用であり得る。吸収が発生するSPR角は、波長に依存する。例えば、赤色レーザーと緑色レーザーとの両方が、ビーム結合器キューブの使用により重複する入射ビームにおいて使用される。赤色に対するSPR(θ)は、緑色に対するSPR(θ)とは異なり、例えば図7Bに示されるように、像内に2つの暗い線をもたらす。これらの2つの信号間の分離が、参照として使用される。しかし、2つの暗い線間の分離が大きい、試験される溶液に対する空気または他の校正溶液からの信号と異なり、異なる波長からの信号が互いにほぼ重なる。距離は波長に依存する(紫外線から可視光を経て赤外線までの任意の波長が、SPRにおいて使用され得る)が、実際には、2つの信号を互いに識別することが困難であり得る。それにもかかわらず、システムを通して2つの波長を通すことは、デバイスコストの上昇を最低限に抑えて、有用な(または、重複した)校正情報を提供し得る。
浸漬プローブ
手持ち式SPRシステムが、採取された液体を試験するためにフィールドにおいて利便性高く使用されるために、手持ち式の先端を液体内に浸漬することができることが好ましい。米国特許第7,395,103号明細書においてCappoらにより説明されるSPRプローブは、接触型プローブであり、すなわち、センサー表面が濡れた表面に一時的に接触することが意図され、接触時に測定が行われる。例えば、試料が液体で満たされたビーカーであるとき、接触プローブは困難さをともなう。SPRセンサー表面は典型的には平面であり、SPRが発生する適切な角度に入来光を方向付けする何らかの種類の反射ファセット面がSPRセンサー表面に隣接している。’103特許は、センサーに光を伝達してディテクターに光を反射する鏡面として、全反射において使用される2つの傾斜面を含むセンサー表面について説明している。試料ビーカー内にこの検出面が浸漬される場合、液体とセンサー表面との接触のみが発生しなければならず、液体がファセット面に接触した場合、そのことが全反射を損ない、光はもはや検出面またはディテクターに反射されない。さらには、これらの傾斜面が反射薄膜によりコーティングされている(例えば、アルミニウム堆積されている)場合、コンポーネントの寸法が小さく、密接して取り付けられるので、ファセット面またはセンサープリズムの側部に触れた液体が毛細管現象によりデバイス内に流出して、機器に壊滅的な損傷をもたらし得る。
従来の市販のSPR機器は、典型的には、ビーカーから配管を通して、検出面に直接接触した1つの開放端をもつ小さなセルまたはチャンバにつながったポート内に流体を引き込むポンプシステムからなる、センサー表面に液体を送達する「フローセル」を使用する。液体は、ポンプの動作によりチャンバを通り、出口ポートを出て、配管内に、および概して廃棄コンテナ内へと押されるか、または流される。このシステムを使用するとき、実験者は続いて、表面にわたっていくつかの液体を流し、分子結合および乖離といったものに関係し得るSPR信号の動的な変化を記録し得る。ポンプが稼働している間に、マニホールドシステムを通して、または、異なるビーカー内に単に配管を配置することにより、異なる液体が交換され得る。これは、例えば、化学実験室における利便性を高め、機器がブラックボックスになり、配管に通すという化学的要素だけが関心事となる。
取り扱われるSPRシステムが浸漬プローブとして使用される場合、これを達成する1つの手法は、手持ち式機器を、配管およびチャンバを使用してフローセルシステムに接続することである。チューブはビーカー内に挿入され得、何らかの種類のポンプシステムが組み込まれ得る。しかし、フィールドでは、コンポーネント、電力需要、および実験を行う時間を最小化することが望ましい。一体型システム−流体を引き込むことと、検出面に試料を送達することと、測定を行うこととのすべてが小型化された寸法内で行われる1つのモノリシックデバイス−が非常に望まれる。
屈折率R1のセンサープリズム504にかぶせてはめ合わされた「ノーズコーン」またはキャップ部材502を示す代替例が図10に示される。キャップ部材502は、屈折率R2の薄膜金属表面508の上側に液体を送達するように構成された少なくとも1つのマイクロ流体経路506を含む。キャップ502は、小さな毛細管孔をもつ、従来の手段により製造されたプラスチック製部品であり得、測定後に捨てられる使い捨て可能部材であり得る。液体が機器の筐体510を通り抜けることができないように、キャップ部材502が液密なはめ合わせで少なくともセンサープリズム504にかぶせて、手持ち式SPRシステム(図示せず)全体、または、図10に示されるようにその適切な部分を封止するように構成され得る。マイクロ流体経路506は、薄膜金属表面508上の合焦された線に、または合焦された線上に位置する小さなチャンバ512に(屈折率R2の)試験溶液を送達する毛細管孔である。毛細管孔の長さは、検出されるシステム内の作用における表面力により決定され得る。チューブの長さは、例えば、界面活性剤類似ポリマーおよび界面活性剤によりコーティングすることにより、および/または、限定はされないが、電圧、電磁放射(例えば、光)および音波を含む外部刺激により、毛細管の内壁の表面の性質を変えることにより調節され得、その結果、チューブは、試料収集のためには十分に長くなり、試料がセンサー表面に達するには十分に短くなる。その結果、機器は、発生し得る任意の特別な状況に対応するように設計され得る。特定の一実施形態において、キャップは、収集される試料との接触角を大きくして、達しにくいエリアからのサンプル収集を容易にする材料により内壁をコーティングすることにより、毛細管の長さがより長くなるように工夫され得る。もちろん、分析対象の検出に干渉しないコーティング材料を選択する必要がある。キャップ部材502は、空気を通気し、溶液を排出するためのマイクロ流体経路514をさらに含む。
SPRは温度に依存するので、温度センサーおよび熱電冷却器516(および、図2に示す122)が、SPRプリズム504の下方に埋設されて、信号プロセッサ(例えば、図2に示す124)に温度データをリアルタイムで供給して、最終結果を補償する。
参照信号は、2チャンネルSPRシステムを使用して金属薄膜表面上に参照液を導入することにより取得され得、これにより、金属薄膜表面上の2つの場所が調査される。例えば、上述のレンズ状レンズシステムにおいて、1つのチャンネル(合焦された線)が、屈折率R3の試験溶液のためのチャンネル自体のマイクロ流体経路をもち、別のチャンネルが、屈折率R2の参照液のための別のマイクロ流体経路をもつ。図11に示されるように、屈折率R2の参照液が、ノーズコーン型キャップ部材520の内部で、小さな破壊可能バイアル瓶522内に存在し得、プランジャ524を押してバイアル瓶を破壊することにより解放される。溶液は、毛細管孔526を通って、金属薄膜表面530に隣接して試験溶液(屈折率R3)チャンバ532から隔離されたチャンバ528に流れる。
特定の一実施形態において、遠隔地の水域をサンプリングするために、試料が試験ビーカー内にすくわれ、大きな微粒子に対するフィルタ処理がなされ、SPR手持ち式機器がビーカー内に挿入される。溶液が毛細管現象により小さな孔内に引き込まれ、センサーに送達される。マイクロ流体システムは、気泡を入れずに1つの液体から別の液体に浸漬し得るように、通気自動閉鎖弁を含むような手法で設計される。
他の分析技術の一体化
ここまでに述べたように、化学実験室は多くの場合、異なる技術を使用して同じ結果を生成し得る補完機器のホストを含む。場合によっては、結果が重複するか、または、1つの機器が他の機器がもたない情報を提供し得る。任意の分析機器を使用するとき、結果の信頼性を保証するために、異なる技術を利用した他の機器にアクセス可能であることが有用である。非常に低い濃度を測定し得る多くの異なる機器が存在する。しかし、場合によっては、別の機器を使用して測定値を確認することが必要とされるか、または、目的に応じて機器の工程の確認部分が生じる。
例えば、センサー表面が配位子を使用して用意されるSPRシステムにおいて、配位子がタンパク質であるか他の化学的な組成物であるかによらず、配位子が表面に結合されているか否かは、特定することができない。センサー表面に結合された配位子がなければ、測定は成果が得られない。一例として、ボロン酸(配位子)が、典型的には糖センサーとして使用するためにチオールの化学的性質によりSPRセンサー表面に結合される。配位子を結合する工程は、ある期間にわたるセンサー表面へのいくつかの化学薬品の付与と、自己集積化単層を構築することとを必要とし、最後の層がボロン酸となる。目的の分析対象により配位子を試験して、良好なまたは困惑する結果を入手することの他には、ボロン酸が実際にセンサーに付着していることを知る手法がない。センサー表面に結合されたボロン酸を確認するための1つの方法は、用意された表面を、別の分析機器、例えば、表面の元素組成を測定し得るx線光電子分光(XPS)で分析することである。配位子がSPRセンサー表面に結合されている場合、機器は、この場合、高濃度のホウ素を含むスペクトルを示す。配位子が実際にセンサー表面に結合されたというこの情報をもつことは、想定外の結果の原因となるセンサーのあらゆる懸念を払拭し、不適切に用意されたセンサーを使用した試験に浪費する実験時間を節約する。
他の分析化学技術の一体化は、測定の信頼性に寄与する追加的なまたは重複したデータを提供するフィールドポータブルシステムにとって大きな利点となる。特定の一実施形態において、蛍光分光は、配位子/分析対象の化学的性質が使用され得るという点で、SPRにいくつか類似した点をもつ共通した技術である。実際、同じ配位子が使用され得るが、蛍光分光では、配位子が溶液内に溶かされて、分析対象と相互作用する。特定の波長の光(例えば、紫外線)により照らされたとき、溶液が蛍光発光して、通常、広いスペクトルにわたる他の波長を発する。スペクトルをフィルタ処理すること、および、例えば、青色および緑色光の強度を見ることにより、典型的には相対強度の比が得られ、これにより、分析対象の濃度が推測され得る。蛍光分光とSPR分光との間の違いは、蛍光が、溶液内で生じるのに対し、SPRが表面上で生じ、SPRが本質的に、より高感度なことである。
SPRおよび蛍光分光が、配位子/分析対象の化学的性質を使用した技術を共通して使用するということが、SPRと蛍光との両方を使用する組み合わせ機器をもたらす。SPRでは、センサー表面が後側から照らされる(光が、金属表面までガラス基材を通って反射する)のに対し、蛍光では、センサーが前側から照らされる(光が、金属表面に当たって、金属表面で反射し、基材を通り抜けない)。したがって、図10において説明されるキャップ502を含む手持ち式デバイスにおいて、この部分は、蛍光分光器の要素、すなわち、小さなUV光源(例えば、発光ダイオード、(LED:light emitting diode))、生成された蛍光スペクトルを分離するための帯域通過フィルタ、および目的の波長の相対強度を測定するための電子ディテクターを収容するように延び得る。もう少し大きな1mm四方において取得され得る従来のLED光源(例えば、Phillips Lumileds Luxeon p/n LHUV−0385)が、ほぼ同じ寸法の一体化二次元アレイディテクター(例えば、Omnivision p/n OV07191−A20A,640×480 CMOS像センサー)とともに与えられた場合、センサーに結合された配位子を含むSPRシステムと併用される蛍光分光計全体をキャップ502内に組み込むことが可能である。蛍光信号からの反射光はさらに、経済的理由から、鏡のシステムを介して、SPRシステムにおいて使用される二次元アレイに送信され得る。この場合、金属表面上に載った溶液内において配位子が分析対象と相互作用し、溶液がUV光により照射されたとき蛍光発光する同じ試料1)と、金属表面上において配位子と分析対象とが相互作用して、SPR共鳴角の変化をもたらす試料2)とに対して、2つの独立した測定値が発生する。
この二重使用システムは、2つの異なる技術を使用してほぼ厳密に同時に測定が行われ得るという点で非常に有用となる。別のやり方であれば一致しない測定値をもたらす任意の変数(例えば、温度)が、厳密に同時に考慮されるので、単一の試料の用意、センサーの用意、および、より同等な結果が、明確な利点として挙げられる。すぐに明らかとはならない他の利点も生じ得る。
他の分析機器が、手持ち式SPRデバイスに一体化され得、蛍光に限定されない。例えば、広帯域光源が表面に伝達され、反射光が波長の関数として測定される他の分光技術であり、特定の波長が表面試料により吸収されて組成を表す。放射源は、紫外線、可視光、または赤外線であり得、この場合、この技術は、UV−VIS分光またはIR分光として知られる。UV−VISまたはIR分光構成の変更例において、粒子寸法により光が表面から散乱される反射分光も実施され得る。別の一実施形態において、SPRに加えて電気化学が実施され得る。電気化学として、インピーダンス分光およびサイクリックボルタンメトリーが挙げられる。電気化学がさらに金属の薄膜を必要とし、センサー表面の「前側」から実施されるのに対し、SPRは「後側」から試料を調査して、例えばSPRとインピーダンス分光との両方の同時測定を可能にする。
図12は、配位子と分析対象とのペアが金薄膜上に存在する、1つのセンサー表面を使用する組み合わせデバイスにおける小型コンポーネントを示す。SPR測定は上述のように実施され、その中で、収束入力ビーム601は屈折率R1の光学基材602を通って伝播し、配位子と分析対象とのペアを含む試験される試料603の位置において線像に合焦される。光が金薄膜604で反射されて、共鳴角SPR(θ)605が生成される。蛍光分光計部は、SPR測定と比べて金薄膜の反対側から、屈折率R2の試料603に向けて方向付けされた狭帯域の紫外光を発するUV LED606を備える。UVビームは、配位子/分析対象ペアを含む試料と相互作用する。反射されたビームは、UV励起および広帯域蛍光スペクトル607を搬送する。このビームは、UV励起ビーム608を遮蔽しながら、狭帯域の青色および狭帯域の緑色光を透過する二重帯域通過フィルタに通される。光学くさび609が緑色および青色光を異なる角度で分散させ、各々がCMOSディテクター610のそれぞれの半分に当たる。CMOSディテクターの各側からの強度値が記録され、レシオメトリック計算が濃度を導出する。
図13に示される両方のシステムが、毛細管孔702と配位子/分析対象ペア705を含む試料とともに、502(図10参照)と同様のキャップ701内に組み込まれる。蛍光システムはUV LED703を、二重帯域通過フィルタ、光学くさび、およびCMOSディテクターを含む検出アーム704とともに含むように示される。SPR部は、屈折率R1の光学基材706上の金薄膜709で反射してSPR信号ビーム708を生成する入力ビーム707とともに示される。ファセット面をもつSPRプリズムが708に示される。
10 入力光学素子
12 収束入射ビーム、収束ビーム
14 裏面、背部または下側、後側
16 金属の薄膜、金属薄膜層、金属薄膜、金属表面
17 光学基材、ガラス
18 反射されたビーム
20 出力光学素子
22 光電変換器、ディテクター
24 金属薄膜側
110 センサー部
112 筐体
114 センサー表面、検出面、検出層
116 レーザー源
118 入力光学システム、入力光学素子
120 出力光学システム、出力光学素子
122 温度センサー、温度センサーおよびTE冷却器
124 信号処理ユニット、信号プロセッサ
126 メモリ
128 送信器
130 ディスプレイ
300 システム
302 二重ディテクター、二次元像センサーまたはディテクター
304 二重ディテクター、二次元像センサーまたはディテクター
306 マルチプレクサー
308 入力光学素子
310 出力光学素子
312 円柱レンズ
314 円柱レンズ
316 入力ビーム
317 光学基材
318 金属薄膜、センサー表面
320 発散出力ビーム
350 システム
352 像ディテクター
354 光学ビーム結合器、光学ビーム結合器キューブ(ビームスプリッター)
356 多要素入力光学素子
358 収束入力ビーム
360 下側
362 金属薄膜、金属表面
364 発散出力ビーム
366 多要素出力光学素子
368 平行ビーム
406 センサープリズム
402 表面、入力ファセット、ファセット面
404 表面、入力ファセット、プリズムファセット面
408 入力ビーム
410 金属薄膜
412 第1の部分、ビーム部分
414 第2の部分、ビーム部分
416 出力ファセット面
418 出力ファセット面
420 ディテクターアレイ
422 SPR信号
424 SPR信号
426 距離
428 光源ビーム、光ビーム
432 第1の光源、光源1参照ビーム
434 別の光源、光源2試験ビーム
430 光源ビーム、光ビーム
450 入力レンズ状マイクロレンズアレイ、レンズ状アレイ、レンズ要素
452 出力レンズ状マイクロレンズアレイ、レンズ状アレイ、レンズ要素
454 金属薄膜表面
456 光
458 収束するビーム
460 収束するビーム
462 収束するビーム
464 発散ビーム
466 発散ビーム
468 発散ビーム
476 ディテクター
476 試験試料
478 試験試料
480 SPR参照信号
482 試験試料信号
484 試験試料信号
502 キャップ、キャップ部材
504 SPRプリズム、センサープリズム
506 マイクロ流体経路
508 薄膜金属表面
510 筐体
512 チャンバ
514 マイクロ流体経路
516 熱電冷却器
520 ノーズコーン型キャップ部材
522 バイアル瓶
524 プランジャ
526 毛細管孔
528 チャンバ
530 金属薄膜表面
532 チャンバ
601 収束入力ビーム、SPR入力ビーム
602 光学基材
603 試験される試料
604 金薄膜
605 共鳴角SPR(θ)
606 UV LED
607 UV励起および広帯域蛍光スペクトル
607 UV LED
608 UV励起ビーム
608 二重帯域通過フィルタ、青色、緑色、およびUV遮蔽体
609 光学くさび
610 CMOSディテクター
701 キャップ
702 毛細管孔
703 UV LED
704 検出アーム
705 配位子/分析対象ペア
706 光学基材
707 入力ビーム
708 SPR信号ビーム
709 金薄膜

Claims (29)

  1. 化学種濃度を特定するための、および少なくとも表面プラズモン共鳴を利用するための検出装置のための光学システムであって、前記装置が、筐体を含み、前記システムが、前記筐体内または前記筐体上に配置され、前記システムが、
    平面金属層を含むセンサー部材であって、前記センサー部材が、前記筐体に取り外し可能に搭載可能な、センサー部材と、
    前記筐体内に配置され、前記層に対する法線に対する所定の角度範囲で前記金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように構成された、第1の光学要素と、
    前記筐体内に配置された少なくとも1つの光電変換器と、
    前記筐体内に配置され、前記金属層から前記少なくとも1つの光電変換器に、前記少なくとも1つの入射ビームに対応する、少なくとも1つの反射されたビームを案内するように構成された、第2の光学要素と、
    を備え、
    前記少なくとも1つの光電変換器が、表面プラズモン共鳴角を検出するために、前記筐体内に配置されて前記少なくとも1つの光電変換器に動作可能に接続された信号プロセッサへの送信のために、入来電磁放射を電気信号に変換し、前記第1の光学要素が、前記少なくとも1つの入射ビームが少なくとも約20°にわたって広がるように構成された、
    光学システム。
  2. 前記少なくとも1つの光電変換器が、前記筐体内において互いに離間した2つの光電変換器デバイスを含む、
    請求項1に記載の光学システム。
  3. 前記少なくとも1つの反射されたビームが、互いに離間したそれぞれの反射角範囲をもつ反射されたビーム部分のペアを含み、前記第2の光学要素が、前記反射されたビーム部分のうちの第1の反射されたビーム部分を、前記光電デバイスのうちの1つに、および、前記反射されたビーム部分のうちの第2の反射されたビーム部分を、前記光電デバイスのうちの別の1つに方向付けするように構成された、
    請求項2に記載の光学システム。
  4. 前記光電デバイスの下流に配置されたマルチプレクサーをさらに備える、
    請求項2に記載の光学システム。
  5. 前記第1の光学要素が、プリズムを含み、前記金属層が、前記プリズムの表面上に配置され、前記プリズムが、互いに対して第1の角度に配向された2つの第1の表面を含み、前記第1の表面が、各々、前記金属層に対してそれぞれの第2の角度で配向された、
    請求項1に記載の光学システム。
  6. 前記2つの第1の表面が、前記金属層の入力または上流側に位置し、前記プリズムが、前記金属層の出力または下流側に位置して互いに対して前記第1の角度で配向された2つの第2の表面をさらに含み、前記第2の表面が、各々、前記金属層に対して前記第2の角度のうちのそれぞれの角度で配向された、
    請求項5に記載の光学システム。
  7. 前記第1の光学要素が、走査器を備える、
    請求項1に記載の光学システム。
  8. 前記入射ビームが、複数の波長をもつ、
    請求項1に記載の光学システム。
  9. 前記第2の光学要素が、ビーム結合器を備え、前記少なくとも1つの光電変換器が、少なくとも1つの電気光学変換器デバイスを構成する、
    請求項1に記載の光学システム。
  10. 前記第1の光学要素が、それぞれの光学ビーム路内に配置された、および、前記金属層上においてそれぞれの焦線に収束するそれぞれのビームを生成する、複数のマイクロレンズを含み、前記第2の光学要素が、それぞれの光学ビーム路内に配置された、および、前記それぞれの焦線から発散するそれぞれのビームをコリメートする、類似した複数のマイクロレンズを含む、
    請求項1に記載の光学システム。
  11. 前記システムが、1つまたは複数の非表面プラズモン共鳴検出システムをさらに備える、
    請求項1に記載の光学システム。
  12. 前記非プラズモン共鳴検出システムが、蛍光分光、赤外分光、紫外・可視分光、インピーダンス分光、反射分光、および/またはサイクリックボルタンメトリーを利用する、
    請求項11に記載の光学システム。
  13. 前記システムが、キャップをさらに備え、前記キャップが、金属センサー表面を備えるセンサー部を含み、前記キャップが、前記センサー部と流体密封状態で接触しながら前記センサー部にかぶせて挿入されるように適応された本体部材を含み、前記本体部材が、マイクロ流体入口孔と、前記入口孔に連通した、前記金属表面に並置して配置可能なマイクロ流体チャンバと、前記チャンバに連通したマイクロ流体排出または流通チャンネルとを含む少なくとも1つの毛細管回路を含む、
    請求項1に記載の光学システム。
  14. 試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在および/または量を検出する方法であって、対象の生物学的または化学成分の存在および/または量を検出するのに十分な条件下で、請求項1に記載のシステムに参照流体および前記試験流体を適用することを含む、方法。
  15. 筐体を含む表面プラズモン共鳴デバイスを提供することと、
    前記筐体に交換可能モジュール式センサー部を装着することであって、前記センサー部が、第1の平面金属層を含む、装着することと、
    前記第1の平面金属層に接触するように参照流体を配置することと、
    続いて、前記参照流体に対する第1の表面プラズモン参照角度を特定するように前記デバイスを動作させることと、
    前記第1の平面金属層に接触するように試験流体を配置することと、
    続いて、前記試験流体に対する第2の表面プラズモン参照角度を特定するように前記デバイスを動作させることと、
    前記第1の表面プラズモン共鳴角と前記第2の表面プラズモン共鳴角とから、前記試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在と任意選択的に濃度とを特定するように信号プロセッサを動作させることと、
    前記筐体から前記センサー部を除去することと、
    前記筐体に異なるモジュール式センサー部を装着することであって、前記異なるモジュール式センサー部が、第2の平面金属層を含む、装着することと、
    を含む、検出方法。
  16. 前記参照流体が、空気である、
    請求項15に記載の方法。
  17. 非表面プラズモン共鳴デバイスを提供することと、前記試験流体内における対象の生物学的または化学成分の前記存在と任意選択的に前記濃度とを特定することと、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  18. 前記参照流体が、液体であり、前記方法が、交換モジュール式キャップが前記交換可能モジュール式センサー部に流体密封状態で接触するように、前記交換可能モジュール式センサー部にかぶせて、前記筐体に前記交換モジュール式キャップを装着することをさらに含み、前記金属層に接触するように前記参照流体を前記配置することが、前記第1の表面プラズモン参照角度を特定するための前記デバイスの前記動作前に、前記参照流体を前記キャップ内の容器から前記第1の金属層に流すことを含み、前記第1の金属層に接触するように前記試験流体を前記配置することが、前記キャップ内の毛細管またはマイクロ流体チャンネルを通して前記第1の金属層に前記試験流体を引き込むことを含む、
    請求項15に記載の方法。
  19. 非表面プラズモン共鳴デバイスを提供することと、前記試験流体内における対象の生物学的または化学成分の前記存在と任意選択的に前記濃度とを独立して特定することと、
    をさらに含む、請求項15に記載の方法。
  20. 流体成分の存在を検出するために動作させる方法であって、デバイスが、筐体と、電磁放射源を含む前記筐体内に配置された第1の光学要素とを備え、前記デバイスが、前記筐体内に配置されて少なくとも1つの光電変換器を含む第2の光学要素をさらに備え、前記デバイスが、前記筐体内に配置されて前記少なくとも1つの光電変換器に動作可能に接続された信号プロセッサをさらに含み、方法が、
    前記筐体にセンサー部を装着することであって、前記センサー部が、平面金属層を含む、装着することと、
    前記金属層に接触するように参照流体を配置することと、
    続いて、前記層に対する法線に対する所定の角度範囲で、前記金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように、前記第1の光学要素を動作させることと、
    前記参照流体に対する反射角度の関数として反射強度を検出するように、前記少なくとも1つの光電変換器を含む前記第2の光学要素を動作させることと、
    前記参照流体に対する前記反射強度を符号化する第1の電気信号を生成することと、
    前記参照流体に対する第1の表面プラズモン共鳴角を前記第1の電気信号から検出するように前記信号プロセッサを動作させることと、
    前記第1の共鳴角を記憶することと、前記金属層に接触するように試験流体を配置することと、
    続いて、前記層に対する前記法線に対する前記所定の角度範囲で、前記金属層の裏側に向けて少なくとも1つの入射ビームを方向付けするように、前記第1の光学要素を動作させることと、
    前記試験流体に対する反射角度の関数として反射強度を検出するように、前記少なくとも1つの光電変換器を含む前記第2の光学要素を動作させることと、
    前記試験流体に対する前記反射強度を符号化する第2の電気信号を生成することと、
    前記試験流体に対する第2の表面プラズモン共鳴角を前記第2の電気信号から検出するように、前記信号プロセッサを動作させることと、
    前記第1の表面プラズモン共鳴角と前記第2の表面プラズモン共鳴角とから、前記試験流体内における対象の生物学的または化学成分の存在を特定するように、前記信号プロセッサをさらに動作させることと、
    を含む、流体成分の存在を検出するために動作させる方法。
  21. 前記金属層の前側に向けて前記入射ビームをさらに方向付けするように、前記第1の光学要素を動作させることをさらに含む、
    請求項20に記載の方法。
  22. 蛍光が測定される、
    請求項20に記載の方法。
  23. 金属センサー表面を備えるセンサー部を含む表面プラズモン共鳴検出デバイスのためのキャップであって、前記キャップが、前記センサー部と流体密封状態で接触しながら前記センサー部にかぶせて挿入されるように適応された本体部材を含み、前記本体部材が、マイクロ流体入口孔と、前記入口孔に連通した、前記金属表面に並置して配置可能なマイクロ流体チャンバと、前記チャンバに連通したマイクロ流体排出または流通チャンネルとを含む少なくとも1つの毛細管回路を含む、
    キャップ。
  24. 前記毛細管回路が、第1の毛細管回路であり、前記本体部材が、第2の毛細管回路を含んで形成され、前記第2の毛細管回路が、入口チャンネルと、前記入口チャンネルに連通した、前記金属表面に並置して配置可能な追加的なマイクロ流体チャンバと、前記追加的なマイクロ流体チャンバに連通した追加的な排出または流通チャンネルとを含み、前記追加的なマイクロ流体チャンバの反対側で、前記入口チャンネルの上流端部に配置されたマイクロ流体容器をさらに備え、前記容器が、所定のSPR特性の参照液を収容する、
    請求項23に記載のキャップ。
  25. 容器が、前記容器から前記入口チャンネルへの前記参照液の移送を可能にするための有効化要素と、前記追加的なマイクロ流体チャンバとを備える、
    請求項23に記載のキャップ。
  26. 前記入口孔および前記排出または流通チャンネルが周辺環境に連通するように、前記本体部材が、前記センサー部に結合するように適応された、
    請求項23に記載のキャップ。
  27. 請求項23に記載のキャップのマイクロ流体孔の長さを調節する方法であって、
    前記マイクロ流体孔が、毛細管孔であり、方法が、前記毛細管孔の表面の性質を変えることを含む、
    方法。
  28. 前記毛細管孔の表面の性質が、1つまたは複数の界面活性剤、または外部刺激の適用により前記毛細管孔の内壁をコーティングすることにより変更される、
    請求項27に記載の方法。
  29. 前記毛細管孔の前記表面の性質が、電圧、電磁放射、および音波からなる群から選択された外部刺激の適用により変更される、
    請求項27に記載の方法。
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