JP2018515552A - 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法 - Google Patents

避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018515552A
JP2018515552A JP2017560243A JP2017560243A JP2018515552A JP 2018515552 A JP2018515552 A JP 2018515552A JP 2017560243 A JP2017560243 A JP 2017560243A JP 2017560243 A JP2017560243 A JP 2017560243A JP 2018515552 A JP2018515552 A JP 2018515552A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
shbg
progestin
amount
ligand
estrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017560243A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018515552A5 (ja
Inventor
エイジス・キドニエウス
マイケル・イー・カフリッセン
ケイティ・マクファーレン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Agile Therapeutics Inc
Original Assignee
Agile Therapeutics Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Agile Therapeutics Inc filed Critical Agile Therapeutics Inc
Publication of JP2018515552A publication Critical patent/JP2018515552A/ja
Publication of JP2018515552A5 publication Critical patent/JP2018515552A5/ja
Priority to JP2021117119A priority Critical patent/JP2021169503A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/57Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids substituted in position 17 beta by a chain of two carbon atoms, e.g. pregnane or progesterone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/565Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/56Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids
    • A61K31/565Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol
    • A61K31/567Compounds containing cyclopenta[a]hydrophenanthrene ring systems; Derivatives thereof, e.g. steroids not substituted in position 17 beta by a carbon atom, e.g. estrane, estradiol substituted in position 17 alpha, e.g. mestranol, norethandrolone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P15/00Drugs for genital or sexual disorders; Contraceptives
    • A61P15/18Feminine contraceptives
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2300/00Mixtures or combinations of active ingredients, wherein at least one active ingredient is fully defined in groups A61K31/00 - A61K41/00

Abstract

性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンホルモン剤の送達のための組成物および方法が開示される。組成物はこのようなプロゲスチン類と非プロゲスチンSHBGリガンドを、少なくとも一部のプロゲスチンを血漿中でSHBGから解離させ、それによりそのバイオアベイラビリティを高めるために組み合わせる。避妊のための製剤の有効性を最適化し、副作用および有害事象を最小化するための、SHBG結合および解離の使用を介する血中のプロゲスチンおよびエストロゲンレベルを調節する方法も開示される。

Description

発明の分野
本発明は、ホルモン剤の経皮送達の分野に属する。より具体的に、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンホルモン剤の送達、最も具体的には未結合プロゲスチンホルモン剤、特にプロゲスチンレボノルゲストレル(LNG)の、調節された血漿レベルでの循環への送達に関する。また、避妊のために製剤の有効性を最適化し、副作用および有害事象を最小化するためのプロゲスチンおよびエストロゲンレベルの調節にも関する。
発明の背景
1. 経皮送達
経皮薬物送達システムは、より一般的な経口または非経腸投与形態を超える顕著な利点を提供する。まず、植込錠、子宮内デバイス(IUD)および注射と比較したとき、薬物の投与は非侵襲性であり、医療従事者による手順が不要である。第二に、連日摂取すべき経口製剤と比較したとき、1パッチから1週間の送達ができる。第三に、薬物の経皮送達は、ホルモン剤を含む多くの薬物を代謝し、不活性化する肝臓初回通過を迂回する。第四に、薬物の送達が上下変動なく制御され、良好な副作用プロファイル、有効性およびコンプライアンスをもたらす。
避妊用ホルモン製剤はプロゲスチン類およびエストロゲン類の両方を含む。多くの種々のプロゲスチン類が避妊用製剤に使用されるが、エチニルエストラジオール(EE)が、製剤のエストロゲン成分としてほとんど排他的に使用される。米国において、避妊用ホルモン剤の送達のために、Xulane(もはや市販されていないエブラパッチに相当するジェネリック薬)の経皮パッチ剤1種単独が市販されている。このパッチ剤はプロゲスチンノルエルゲストロミンおよび合成エストロゲンEEを送達する。有効な製剤であるが、極めて大量のエチニルエストラジオール(約50〜60ピコグラム/ミリリットル(pg/ml)平均血清濃度)を送達し、これは静脈血栓塞栓性事象のリスクを増やし、同様に乳房圧痛および悪心のような副作用を増加させることが示されている。避妊用製剤における低レベルのEE(20〜30pg/ml)の送達は、副作用低減および良好な安全性プロファイルのために製剤する好ましい方法として、米国食品医薬品局(FDA)ならびに業界で認められている。
最も広く使用されているプロゲスチンはレボノルゲストレル(LNG)であり、それは安全性および有効性に関する膨大なデータベースによるものである。EEのようなエストロゲン成分を伴わずにプロゲスチン類単独を送達する市販経皮パッチ剤はない。
2. エストロゲンおよびプロゲスチンホルモン剤
エストロゲン類は、自然条件下で、女性生殖器系および二次性徴の発現および制御を担うステロイド系エストロゲン受容体アゴニストである。本発明の目的で、エストロゲン類は、天然に存在するエストロゲン類の合成誘導体を含む。
エストロゲン活性は、多くのステロイド系および非ステロイド系化合物により共有される。最も強力な天然に存在するステロイドは17−ベータ−エストラジオール(エストラジオール)、続いてエストロンおよびエストリオールである。いくつかの合成ステロイド系エストロゲン類は、EE、メストラノールおよびキネストロールを含む。天然エストロゲン類の化学的改変は、それらを経口で有効とする。例えば、天然ホルモン17−ベータエストラジオールおよびそのエステルプロドラッグのいくつかの経口バイオアベイラビリティは10%より低く(Lokind, K.B et al., (1991) Int. J. Pharmaceutics, 76, 177-182)、一方合成ホルモンEEの経口バイオアベイラビリティは95%である。これらの化合物のフェノール性の特長が、エストロゲン受容体に高選択的親和性を提供する化学的部分である。エストロゲン活性を有する非ステロイド系化合物は、天然の植物成分である。これらは、フラボン、イソフラボンおよびクメスタン誘導体であり、ステロイドのフェノール環を模倣するフェノール化合物である(Goodman and Gilman’s The Pharmacological Basis of Therapeutics, 8th edition, Eds Alfred Goodman Gilman, Theodore W. Rail, Alan S. Nies, and Palmer Taylor. P. 1384, New York, Pergamon Press, 1990, p. 1384)。
避妊用エストロゲン類は、主に月経周期の調節に使用される。それらはまたSHBGに優先的に結合し、結合しているプロゲスチンを解離させ(displace)、それにより、高濃度の遊離プロゲスチンホルモンを血漿中で循環させることにより、受胎能力制御にも作用する。
天然プロゲスチンは、経口バイオアベイラビリティが低いプロゲステロンである。化学修飾は、とりわけ、ヒドロキシルプロゲステロン、メドロキシプロゲステロン、二酢酸エチノジオール、ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、メゲストロールおよびLNGを含む、多様な経口で有効なプロゲスチン類を合成している。プロゲスチンホルモン剤の主機能は受胎能力の制御である。
大部分が経口でバイオアベイラブルであるが、プロゲスチンホルモン剤は、一般に、皮膚浸透能が低いことがよく知られており、これは経皮送達には問題である(例えば、米国公開2013/0317462号参照)。皮膚浸透のための化学増強剤を使用し、または使用しない、死体皮膚アッセイによる、種々のプロゲスチンホルモン剤の皮膚浸透に関するいくつかの発行済および係属中の特許がある。例えば、米国特許5,474,783号は、酢酸ノルエチンドロンの流量をわずか0.05μg/cm/時間と開示し、米国公開2007/0098775A1号は、ノルエルゲストロミンの非増強流量が0.02〜0.05μg/cm/時間であり、増強流量が0.3〜0.9μg/cm/時間であることを開示している。米国公開2013/0317462号は、酢酸ノルエチステロンの非増強流量を0.05μg/cm/時間および増強流量を0.1〜0.13として、またネストロンの非増強流量を0.005μg/cm/時間、増強流量を0.01μg/cm/時間として開示する。他の特許は、他のプロゲスチン類のヒト皮膚を介する浸透を記載しており、WO1996/040355A1号は、17−デアセチルノルゲスティメートの非増強流量0.1μg/cm/時間、増強流量を0.2〜0.8μg/cm/時間と開示し、米国特許4,863,738はプロゲステロンの非増強流量を0.14μg/cm/時間、LNGの非増強流量を0.13〜0.21μg/cm/時間として開示する。これに対して、米国特許7,045,145号および7,384,650号は、LNGについて0.25〜0.3μg/cm/時間である増強皮膚(4種の化学増強剤で増強)浸透を開示する。上記の数値から、大部分のプロゲスチン類の浸透が極めて低いことが明らかであり、それ故に血漿中で循環する遊離プロゲスチンレベルを増加し得ることが重要である。
経皮送達において、送達される薬物は、パッチ剤適用数時間後にその最高血漿濃度に到達し、ホルモン剤の場合、この遅延時間は、パッチ剤適用後、1〜2日であることも周知である(LNGパッチ剤、米国特許7,045,145B1号;XulaneTMノルエルゲストロミン/エチニルエストラジオール経皮システム処方情報、Clinical Pharmacology)。標準的避妊用レジメンは、3週間のホルモン剤処置と1週間の休薬期間を含み、このサイクルを28日毎に繰り返す。
発明の要約
1用量で避妊に有効とするプロゲスチンの最適量がある。経口投与について、プロゲスチンのこのレベルは、プロゲスチン類が腸管粘膜組織を介して迅速に吸収されるため、容易に送達できる。経皮送達において、大部分のプロゲスチン類の皮膚を介する浸透が極めて限定的であり、パッチのサイズを大きくする必要があり、それ故に、皮膚への接着が困難となり、美容的に許容されないため、大きな障壁となる。
好都合なことに、本発明者らは、女性の血漿中で循環する遊離プロゲスチンの量を、送達されるプロゲスチン量を増加させることなく、共送達されるエストロゲンの量を増加させることにより、増加できることを発見した。プロゲスチンLNGについてここに例示されるとおり(表1および図1参照)、1μgのLNGの付加的送達が、血漿中で循環するLNGの量を約3.5pg/mlまで増加させるが、LNGの定量送達に対して1μgのEEの付加的送達は、血漿中で循環するLNGの量を約30pg/mlに増加させる。EE、17−ベータエストラジオールならびに他のホルモン性および非ホルモン性エストロゲン化合物のようなエストロゲン類は、しばしば、LNGおよび大部分の他のプロゲスチン類より相当大
量がヒト皮膚を介して送達され得るため、避妊が小型経皮パッチ剤を介して達成され得る場合がある。
本発明のある説明的実施態様において、適切な避妊有効性を調節し、またホルモン剤に起因する副作用および有害事象を最小化するために、1種を超えるエストロゲンホルモン剤が経皮製剤で送達される。ここに記載する実験は、エストロゲンホルモンであるEEを用いて実施したが、本発明は、a)天然および合成エストロゲン類、b)SHBGに結合親和性を有する他のホルモン性化学成分および非ホルモン性化学成分、c)SHBGに結合親和性を有するフラグメントおよび小分子およびd)血漿中で循環する遊離SHBGの量を増加させ、そうしてSHBGに結合できるプロゲスチンの量を減らし、大量のプロゲスチンを遊離させる、ホルモン性成分および非ホルモン性成分のような他の化合物を用いて有用である。上記成分およびそれらの組み合わせは、ここで“SHBGリガンド”として定義する。SHBGリガンドのこの使用の重要な態様は、純粋なホルモン性化合物が原因であり得る副作用を増加させることなく、遊離プロゲスチンレベルを増加させるために、ホルモン性化合物と非ホルモン性化合物の組み合わせを可能にすることである。さらに、本発明における使用のための適当なプロゲスチン類は、SHBGにある程度結合親和性を有するものである。例えば、EEはSHBGに高親和性も有するため、結合しているプロゲスチンをSHBGから解離させ、それ故に血漿中で循環している遊離プロゲスチンを増やす。下記実施例に見られるとおり、本発明者らは、EEの10μg/日毎の送達に対し、血漿中で循環している遊離LNGの量が、送達されるレボノルゲストレルの量を増加させることなく、300pg/ml増加されることを実験的に発見した。
それ故に、本発明のある態様は、(a)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(b)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含む、妊娠するリスクのある女性への体内投与のための避妊用組成物であって、ここで、非プロゲスチンSHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物は1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、組成物に関する。
種々の実施態様において、プロゲスチンはノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである。
非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つはエチニルエストラジオール(EE)であってよく、組成物は、1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤し得る。ある実施態様において、組成物はEE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。あるいは、組成物はEE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含んでよく、含まれるSHBGリガンドの合計量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。
ある実施態様において、SHBGリガンドはエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである。ここで使用する用語“抗体フラグメント”は、一般にフラグメントがSHBGに結合するように、抗SHBG抗体のCDRを含むポリペプチド、例えば、FabおよびscFvをいう。
SHBGリガンドは、エストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせであり得る。特に、エストロゲンは、他のSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである。より具体的に、エストロゲンは、エストロンおよび/またはエストリオールと組み合わせた17−ベータエストラジオールを含む。あるいは、SHBGリガンドは、非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである。
上記組成物を、経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与用に製剤できる。ある実施態様において、組成物をプロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層は皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスはさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層(backing layer)を含む。特定の実施態様において、デバイスのAI層は、15cm以下または10cm以下の皮膚接触表面を有する。他の実施態様において、組成物は、錠剤またはカプセル剤として経口投与用に製剤される。
本発明の他の態様は、避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルの間、女性に、該処置期間の間、(a)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(b)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含む組成物を投与することを含む、避妊の方法に関し、ここで、非プロゲスチンSHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物は1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される。処置サイクルは、一般に3〜12週間の処置期間、続く1週間の休薬期間からなる。
方法の種々の実施態様において、プロゲスチンはノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである。
非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つはエチニルエストラジオール(EE)であってよく、組成物は、1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤し得る。ある実施態様において、組成物はEE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、含まれるSHBGリガンドの量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。あるいは、組成物はEE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含んでよく、ここで、含まれるSHBGリガンドの合計量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。
ある実施態様において、SHBGリガンドはエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである。
SHBGリガンドは、エストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせであり得る。特に、エストロゲンは他のSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールを含み得る。より具体的に、エストロゲンはエストロンおよび/またはエストリオールと組み合わせた17−ベータエストラジオールを含む。あるいは、SHBGリガンドは非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである。
上記方法において、組成物を、経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与用に製剤できる。ある実施態様において、組成物をプロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層は皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスはさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む。特定の実施態様において、デバイスのAI層は、15cm以下または10cm以下の皮膚接触表面を有する。他の実施態様において、組成物は、錠剤またはカプセル剤として経口投与用に製剤される。
本発明の他の態様は、避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルを含む、避妊方法を実施するためのキットに関する。キットは、一般に(a)1以上の処置期間に十分な複数処置期間用量単位(ここで、処置期間用量単位は、(i)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(ii)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量でSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、SHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物は1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される)、(b)休薬期間に十分な1以上の休薬期間用量単位(ここで、休薬期間用量単位は(i)ホルモン剤を含まないかまたは(ii)低用量ホルモン剤を含む)および(c)避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルを含む避妊方法の実施のための指示を含む。
ある実施態様において、キットは、3〜12週間の処置期間と、続く1週間の休薬期間を含む処置サイクルのための用量単位を含む。例えば、キットは連日投与のための21または21の倍数の経口処置期間用量単位およびホルモン剤を含まないかまたは低ホルモン剤を含む7または7の倍数の経口休薬期間用量単位を含み得る。あるいは、キットは、週に1回連続適用のための3または3の倍数の経皮処置期間用量単位および低ホルモン剤を含むかまたはホルモン剤を含まない1または1の倍数の休薬期間用量単位を含み得る。処置の長さにより、同じ倍数の休薬期間用量単位を含んでも、倍数が異なってもよい。
キットの種々の実施態様において、プロゲスチンはノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである。
非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つはエチニルエストラジオール(EE)であってよく、組成物は、1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤し得る。ある実施態様において、組成物はEE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。あるいは、組成物はEE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含んでよく、ここで、含まれるSHBGリガンドの合計量は、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である。
ある実施態様において、SHBGリガンドはエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである。
SHBGリガンドは、エストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせであり得る。特に、エストロゲンは他のSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールを含み得る。より具体的に、エストロゲンはエストロンおよび/またはエストリオールと組み合わせた17−ベータエストラジオールを含む。あるいは、SHBGリガンドは非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである。
本発明の他の態様は、“オン・デマンド”避妊として称されることがある避妊方法に関する。方法は、(a)女性に定期的または継続的に、その女性により選択される処置サイクルの期間中、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し、そして(b)女性が性行為を行う約12時間前から約6時間後の時点で、SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドをボーラスで女性に投与し、それにより女性が性行為を行うことにより妊娠するかもしれない時間枠の間、定期的または継続的に投与されるプロゲスチンの避妊有効性を高めることを含む。
この方法のある実施態様において、処置サイクルは、3〜12週間の処置期間と、続くホルモン剤が投与されないかまたは低用量ホルモン剤が投与される1週間の休薬期間を含む。
プロゲスチンは、種々の実施態様においてノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルから選択され得る。
ある実施態様において、女性に送達されるボーラスのSHBGリガンドは、約20〜100μgのEEに相当する量を含む。
この方法において、プロゲスチンは、経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与するための組成物に製剤できる。ある実施態様において、プロゲスチンを、プロゲスチンを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層は皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスはさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む。プロゲスチンはまた1日あたり10μg未満のEEに相当する量を送達する量で非プロゲスチンSHBGリガンドをさらに含む組成物に製剤され得る。
本方法の実施態様において、ボーラスのSHBGリガンドを経口送達用に製剤する。
本発明の他の態様は、“オン・デマンド”避妊用レジメンを実施するためのキットに関する。キットは、(a)経口、経粘膜、皮下または経皮送達による定期的または継続的投与用組成物に製剤されたSHBG結合親和性を有する複数用量単位のプロゲスチン、(b)経口送達によりボーラスとして投与するための組成物に製剤された複数用量単位の非プロゲスチンSHBGリガンドおよび(c)(i)女性に定期的または継続的に、その女性により選択される処置サイクルの期間中、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し、そして(ii)女性が性行為を行う約12時間前から約6時間後の時点で、SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドをボーラスで女性に投与し、それにより女性が性行為を行うことにより妊娠するかもしれない時間枠の間、定期的または継続的に投与されるプロゲスチンの避妊有効性を高めることを含む、避妊方法においてキット成分を使用するための指示を含む。
キットは、種々の実施態様において、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルから選択されるプロゲスチンを使用し得る。ある実施態様において、プロゲスチンは、1日あたり10μg未満のEEに相当する量を送達する量でさらに他のSHBGリガンドを含む組成物に製剤される。
ある実施態様において、女性に送達されるボーラスのSHBGリガンドは、約20〜100μgのEEに相当する量を含む。
ある実施態様において、プロゲスチン組成物を、プロゲスチンを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層は皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスはさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む。
本発明の他の態様は、(a)患者に性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し、それにより、プロゲスチンが患者の血清中で送達される際にプロゲスチンの少なくとも一部がSHBGに結合し、それにより患者の血清中での循環から隔離されるようにし、そして(b)患者に患者血清中の少なくとも一部のプロゲスチンをSHBGから解離させるのに十分な量で1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与し、それにより患者の血清中で循環するプロゲスチン量を増加させることを含む、プロゲスチンを投与した患者の血清中で循環するプロゲスチン量を増加させる方法に関する。
本発明のさらに他の態様は、プロゲスチンとプロゲスチン以外の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与することを含む、SHBGに結合するプロゲスチンの効力を高める方法を提供する。
本発明のさらに他の態様は、プロゲスチンと臨床以下の量の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与することを含む、SHBGに結合するプロゲスチンの避妊有効性を高める方法に関する。
上記の3つの方法のいずれか一つにおいて、非プロゲスチンSHBGリガンドはエストロゲンであってよく、1日あたり10μg未満のエストロゲンの送達をもたらす量で投与され得る。種々の実施態様において、エストロゲンはEEであり、1日あたり2.5μg未満のEEの送達をもたらす量で投与される。
本発明の他の性質および利点は、ここに示す図面、説明および例から理解される。
LNG血漿レベルに対するEE送達の影響を示すグラフである。ホルモン剤を実施例に記載する経皮送達システムから送達した。X軸は送達されるEEの量(μg/日)を表し、Y軸はLNGの平均血清濃度(pg/ml)を表し、1420値が収集されたデータから外挿された。
EE存在下(黒丸)またはEE非存在下(白四角)、ヒト死体皮膚を通過するLNGのインビトロ浸透を示すグラフである。X軸は時間(時間)を示し、Y軸はLNG浸透(μg/cm)を示す。
発明の詳細な記載
大部分のプロゲスチン類はSHBGにも結合し、それ故に血中に送達されたホルモンの大部分は必要な避妊効果を提供するために自由に利用されない。それ故に、本発明は、SHBGに結合親和性を有するが、EE、17−ベータエストラジオールまたは他のSHBGリガンドの利用により解離され得るプロゲスチン類に関する。“解離させる”ことにより、SHBGリガンドが、そうでなければプロゲスチンと結合するSHBG上の結合部位を占拠することを意味する。このような解離は、血漿中でSHBGに結合したプロゲスチンの量を減らし、それによりプロゲスチンへの暴露を効率的に増加させることができる。例えば、このようなプロゲスチン類は、SHBGへの結合親和性順で、d−ノルゲストレル、dl−ノルゲストレル、ノルエチステロン、LNG、ノルエチノドレルおよびリネストレノール(塩類、例えば、酢酸ノルエチステロンを含む)を含む。これらのプロゲスチン類すべて、SHBGにEEより高い親和性を有する。酢酸メゲストロールおよびメドロキシプロゲステロンは高結合親和性を有しない(Victor, A., et al., J. Clin. Endocrinol. Metab. 43: 244, 1975)。他の刊行物が類似の結果を示しており、例えば、Phillips(1990, Steroids, 55(8):373-375)は、ノルゲスティメートおよびその代謝物がSHBGに低結合親和性を有するが、ゲストデン、レボノルゲストレルおよび3−ケトデソゲストレルは、合理的に高い親和性を有することを示した。Schoultz(1989, Gynecol. Obstet. Invest. 27: 151-154)は、LNGおよびノルエチステロンがSHBGに高結合親和性を有するが、酢酸メドロキシプロゲステロンおよびデソゲストレルは低結合親和性を有することを示している。Pollow(1989, Contraception, 40(3): 325-341)は、ゲストデン、LNGおよび3−ケトデソゲストレルがSHBGに高結合親和性を有するが、プロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸シプロテロンおよびデソゲストレルは低結合親和性を有することを示している。
SHBGは、アンドロゲン類およびエストロゲン類に結合する糖タンパク質である。例えば、血流中でに循環しているテストステロンおよびエストラジオールは、大部分SHBGに結合している。約1〜2%のごくわずかな一部が未結合または遊離であり、それ故に生物学的に活性であり、細胞の受容体を活性化できる。種々の性ホルモン剤のSHBGに対する相対的結合親和性は、ジヒドロテストステロン>テストステロン>アンドロステンジオール>エストラジオール>エストロンと報告されている(Somboonporn, W. & S. Davis, 2004, Endocrine Reviews 25: 374-88)。上記段落に記載するとおり、LNGおよびゲストデンのような販売製品として重要なプロゲスチン類もSHBGに結合する。本発明者らは、驚くべきことに、EE、17−ベータエストラジオール、他のSHBGリガンドまたはそれらの組み合わせの経皮避妊用製剤の取り込みの量が多いほど、一般に血漿中で循環している遊離プロゲスチンの量が多くなることに気付いた。この仮説は、下記実施例に見ることができるとおり、正しいことが証明された。未結合プロゲスチンの増加は、サイズが小さく、美容的により魅力的である避妊に有効な経皮パッチ剤の製造を可能とし得る。さらに、経皮、経口またはその他のいずれで送達されるのであれ、正しいSHBGリガンドまたはSHBGリガンドの組み合わせの使用は避妊有効性を改善し、同時に副作用および有害事象を調節することができる。
本発明は、SHBGに高結合親和性を有するプロゲスチン類に特に有用である。しかしながら、SHBGに結合しているものに対するSHBGリガンドが血漿中で循環しているプロゲスチンの量に影響を与えるためには、少なくともある程度の結合親和性が必要であるが、SHBGに低結合親和性を有するプロゲスチン類にも有効である。
下記実施例において、使用した解離剤(プロゲスチンのSHBGへの結合を阻害)はEEであるが、プロゲスチンをSHBGから解離させることができる他の薬剤も本発明で有用である。それ故に他の薬剤が使用可能であるように、EE以外のSHBGリガンドを同じ方法で使用できることは理解されるべきであり、SHBGに結合する天然または合成の非ステロイド剤さえも(例えば、Pugeat, MM et al., 1989, J. Clin. Endocrinol. Metab. 53: 69-75参照)を使用できる。このような他の薬剤は、例えば、抗SHBG抗体またはそのフラグメント(このような抗体の適切な相補性決定領域を含むポリペプチド、例えば、Fab、scFvおよび他のポリペプチドを含む)、フラボン類、フラバノン類、イソフラボン、イソフラバノン類、カルコン類、パラベン類、ジフェニルエチレン誘導体、ビベンジル誘導体、スチルベン誘導体、種々のマイコエストロゲン類、クメスタン誘導体および小分子のようなSHBG結合活性を有する天然非ステロイド化合物(例えば、Cherkasov, A. et al., 2005, J. Med. Chem. 48: 3203-3213; Cherkasov et al., 2005(b), J. Chem. Inf. Model 45: 1842-1853; Cherkasov et al., 2006, J. Med. Chem 49: 7466-7478; Cherkasov et al., 2008, J. Med. Chem 51: 2047-2056; Avvakumov et al., 2010, Mol. Cell. Endocrinol. 316: 13-23; Herzog, AG et al., 1991, Epilepsia, 32(4):550-553; Victor, A et al., 1977, Br. Med. J. 8 October, 934-935; Goodman and Gilman, Eight Ed., supra, p. 1384; Hong, H et al., 2015, Toxicol. Sci. 143: 333-348参照)を含み、フェノールはSHBG結合の構造指標として有用である(Hong et al., 2015, supra)。
Cherkasov et al.(2005 et seq., supra)は、多数の化合物のスクリーニングのための“イン・シリコ”薬物設計方法を記載する。著者らは、このような方法を使用して、約13μM〜約125μMのIC50濃度でSHBGに親和性を有する29個の非ステロイド系SHBGリガンドを発見したと報告している。Hong et al.(2015)は、125個の構造的に多様な化学物質をスクリーニングし、これらの87個が約0.2nM〜約4mMの範囲のIC50濃度でSHBGに親和性を有するとして同定したことを報告する。これらのいずれも本発明の実施態様において有用であるが、この範囲の上端の親和性を有するSHBGリガンド(例えば、100μM以下または50μM以下または10μM以下または1μM以下のIC50)が有利であり得る。さらに、SHBGに結合しているプロゲスチンの約50%、例えば10%、20%、30%、40%、60%、70%、80%または90%を解離できるSHBGリガンドを選択することが望ましい。
当業者は、当分野で周知の方法により、一般に対照化合物としてテストステロンまたはエストラジオールを使用する競合的結合アッセイを使用して、提唱されるSHBGリガンドの結合親和性を容易に試験できる(例えば、Chersakov et al., 2005, supra; Hong et al., 2015, supra参照)。例えば、Cherkasov et al.(2005, supra)は、テストステロンおよびエストラジオールに対するヒトSHBGへの試験化合物の結合親和性を決定する確立された競合的リガンド結合アッセイを使用した。アッセイは、SHBG含有希釈ヒト妊娠血清を、標識リガンドとしてのトリチウム標識ジヒドロテストステロン(DHT)を混合し、次いで各化合物を、その標識DHTをSHBGから解離させる能力について試験することを含んだ。試験化合物のIC50濃度は、得られた競合曲線から決定できた。プロゲスチンのSHBGからの約50%解離を達成する濃度も、上記文献に提供されるもののような、濃度曲線情報に基づき選択し得る。
上述のとおり、ホルモン剤(テストステロン、プロゲスチン類、エストロゲン類)のSHBGへの結合親和性は多様であることが判明している。本発明においてホルモン性および非ホルモン性SHBGリガンドの両方の使用において、特定のプロゲスチンの使用から始め、その後EEのような対照物質に基づき必要な選択したSHBGリガンドの量を決定するのが最も有用である。例えば、本発明者らは、LNGについて、EEの送達量が1日あたり10μg増加させると、血中LNGが300pg/ml増加することを示している。従って、異なるSHBGリガンドを使用して同じ結果を達成することが望ましいならば、そのリガンドの量を、SHBGに対するその各結合親和性により計算した、EEに相当する量とすることができる。これに関し、SHBGに対する17β−エストラジオールの結合親和性は、EEより60倍高く、それ故に比例して少ない17β−エストラジオールがEEで見られるのと同じ効果の達成に必要であることは注目に値する。逆に、いくつかの非ホルモン性SHBGリガンドの結合親和性は、EEの1/10倍またはそれより低いことが示されている。テストステロン解離アッセイにおける相対的結合親和性を使用して、どの程度の選択したSHBGリガンドが、選択した量のEEと同じ結果を達成するのに必要であるか決定できる(例えば、Schotter, M & G. Spitzeller, 1998 J. Nat. Prod. 61: 119-121; Nilsson, B & B. von Schoultz, 1989, Gynecol. Obstet Invest. 27:151-154; Phillips, A et al., 1990, Steroids 55:373-375; also Cherkasov et al., 2005, 2005(b), 2006 and 2008, supra参照)。先に記載のとおり、Cherkasov et al.および他のグループは、数千もの種々の化合物のSHBG結合親和性を測定し、それにより本発明の組成物および方法において使用するのに適する数十から数百の化合物を同定している。
それ故に、LNGに対して、EE以外のSHBGリガンドの量を、EE(または他の対照)と比較した相対的親和性に基づき選択できる。例えば、選択したSHBGリガンドの結合親和性がEEの1/10倍であるならば、EEの1μgあたりの代わりに選択SHBGリガンドの10μgの共送達が必要となる。従って、遊離プロゲスチン濃度の30pg/ml増加に1μgのEEの添加が必要であるならば、同じ効果が、SHBGに1/10倍の親和性を有する異なるSHBGリガンド10μgの投与により得ることができる。リガンドの量または濃度による特定のリガンドの結合親和性の乗法積は、選択プロゲスチンに基づき、全リガンドについて同じ結果を生じるはずである。異なるプロゲスチンが選択されるならば、同様の作業が、そのプロゲスチンのSHBG結合親和性とLNGの結合親和性を比較して、適切な量のそのプロゲスチンをもたらす。
EE、17β−エストラジオールまたは一般にヒトの避妊または他のホルモン療法に使用される他のエストロゲンがSHBGリガンドとして選択されるならば、本発明は、避妊に一般に使用されるより相当少ないホルモン剤の使用を可能にするという明確な利点を有する。好ましい実施態様において、本発明の組成物を、1日あたり10μg未満のこれらのエストロゲン類の送達に製剤する。特定の実施態様において、1日あたり9.5μg未満または9μg未満または8.5μg未満または8μg未満または7.5μg未満または7μg未満または6.5μg未満または6μg未満または5.5μg未満または5μg未満または4.5μg未満または4μg未満または3.5μg未満または3μg未満または2.5μg未満または2μg未満または1.5μg未満または1μg未満のEEの送達に製剤される。他の実施態様において、例えば17β−エストラジオールを使用して、さらに少ないエストロゲン、例えば1日あたり2μg未満または1.5μg未満または1μg未満または900ng未満または800ng未満または700ng未満または600ng未満または500ng未満または400ng未満または300ng未満または200ng未満または100ngを送達できる。当然、類似量を、SHBGに対する結合親和性に基づき、他の天然に存在するまたは合成エストロゲン類について計算できる。
本発明の組成物を、経口、経粘膜(例えば、舌下、薄膜)および経皮を含む、当業者に知られる多様な経路により投与するために製剤できる。組成物はまた子宮内デバイス(IUD)および植込錠のような長時間作用型可逆性避妊用(LARC)デバイス用にも製剤できる。特に、例えばEEまたは17β−エストラジオールより低いSHBGへの結合親和性を有するSHBGリガンドの送達のために、他の経路により効率的に送達できない大量のこのようなリガンドが必要とされ得るため、経口および舌下用量が適し得る。
本発明の組成物および適当な担体を含む医薬製剤または剤形は、錠剤、カプセル剤、カシェ剤、小丸薬、丸剤、散剤または顆粒剤を含む固体投与形態、液剤、散剤、流動性エマルジョン、流動性懸濁液剤、半固体、軟膏剤、ペースト剤、クリーム剤、ゲル剤またはゼリー剤、フォーム剤および制御放出デポー剤を含む局所投与形態、経皮剤、膣リング剤、バッカル製剤および植込錠であり得る。
活性成分を、薬学的に許容される希釈剤、充填剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤、界面活性剤、疎水性媒体、水可溶性媒体、乳化剤、緩衝液、湿潤剤、保湿剤、可溶化剤、抗酸化剤防腐剤などと組成物に製剤することは当分野で知られる。多くの薬剤学参考書が手引きのために利用可能であり、例えば、“Modern Pharmaceutics”, Banker & Rhodes, Marcel Dekker, Inc. (1979); “Goodman & Gilman's The Pharmaceutical Basis of Therapeutics”, 8th Edition, MacMillan Publishing Co., New York (1980), or Remington's Pharmaceutical Sciences, Osol, A., ed., Mack Publishing Company, Easton, Pa. (1980)がある。
ここに記載したとおり、経皮組成物は、本発明が有効量のホルモン剤送達をもたらし、少量のホルモン剤の使用を可能とするため、本発明の興味深い実施態様を提供し得る。それ故に、本明細書全体にわたり記載するとおり、適量のプロゲスチンの経皮送達が、小さいサイズの経皮送達媒体の使用により達成され得る。種々の実施態様において、経皮パッチ剤のホルモン送達部分の皮膚接触表面積は20cm以下であり得る。ある実施態様において、表面積は19cm以下または18cm以下または17cm以下または16cm以下または15cm以下または14cm以下または13cm以下または12.5cm以下または12cm以下または11cm以下または10cm以下または9cm以下または8cm以下または7cm以下または6cm以下または5cm以下であり得る。本発明は、ある実施態様において、他の送達媒体、例えば、植込錠、錠剤などの小型化にも使用し得る。
経皮組成物は、送達する選択ホルモン剤に依存して、周知の方法で製剤する。例示的実施態様において、LNGは、粘着性ポリマーマトリクスおよび1種以上の皮膚浸透増強剤および実施例に記載する他の添加物を含む、経皮送達システムから送達される(米国特許7,045,145号および7,384,650号も参照)。他のプロゲスチン類の送達も、皮膚浸透増強剤(例えば、WO2013/112806A2号参照)を用いてまたは用いずに達成できる。
本発明の組成物は、好ましくは、1日用量(例えば、経口用)または1週用量(例えば、経皮用)が適切な逐次投与用に構成されている、キットまたはパッケージの形で製造される。それ故に、他の本発明の説明的実施態様は、同調させた、固定順序で複数用量単位の避妊用組成物を含む医薬パッケージを提供し、ここで、用量単位の順序または配置は、連日または毎週投与の時期に対応する。ある実施態様において、このようなキットまたはパッケージは、避妊処置の間の退薬期間に使用するためのプラセボを含む。これらは、“処置期間”の間の“休薬期間”とここでは称し、集合的に“処置サイクル”に含まれる。プラセボは、避妊に有効量の成分を含まない異なるサイズまたは色の剤形(例えば、丸剤またはパッチ剤)を含む、あらゆる形態を取り得る。あるいは、パッケージは、例えば、経口投与形態のブリスターパックにおける28個のブリスター中7個または経皮パッケージにおける4区画中1区画が空であるような、“空白部”を含み得る。
他の説明的実施態様において、本発明は、避妊のための現在利用可能な“プロゲスチン単独”ホルモン送達選択肢を改善でき、すなわち、血中のSHBGに対するプロゲスチンの結合減少のために第二のSHBGリガンドを利用し、それによりプロゲスチンの利用能を増加させる。多くの女性にとって、プロゲスチン単独パッチ剤は、複合経口避妊薬と比較したとき、良好な処置選択肢であり得る。従って、本発明の製剤は、エストロゲン含有避妊薬が禁忌であるかまたは他の点で不適切もしくは望ましくないとき、より適切である。標的集団は授乳中または高血圧の女性、血栓症のリスクがある女性、血管性片頭痛を経験した女性、肥満度指数(BMI)>30kg/mの過体重の女性または35歳以上の喫煙女性を含む。
同様に、IUDおよび植込錠のようなLARCデバイスは、一般にプロゲスチン単独を含むように製剤される。これらのデバイスは、デバイスから送達される循環プロゲスチン量を増加させ、有効性を高めるために、非プロゲスチンSHBGリガンドが補足され得る。
本発明者らは、プロゲスチン単独パッチ剤の開発に向けた臨床試験を実施した。パッチ剤は、ホルモン剤LNGに加えて、パッチ剤活性層の約60%を構成する4種の増強剤、湿潤剤ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーおよびアクリル酸感圧性接着剤を含んだ。パッチ剤を、Barex内表面のポリエステルフィルムでヒートシールした。パッチ剤を薬物LNGで飽和させ、各パッチ剤は、LNGを7日送達した。2サイズのパッチ剤を、1日あたりLNG 43mgおよび83mgを送達する6.5cmおよび12.5cmで作り、それ以外は、パッチ剤は同一であった。LNGの平均血漿レベルは174pg/mlおよび307pg/mlであり、平均Cmin値109pg/mlおよび205pg/mlであった。LNG単独避妊用製剤について、有効な製剤を得るために、250pg/ml血漿の平均LNGレベルを達成しなければならないことは認められている(Contraception 1997 Nov. 56 (5): 317-321)。20cmを超える活性パッチ剤部分が、全患者に必要な最小血中レベルの達成に必要である。周辺粘着剤を7日接着達成のために使用しなければならないため、実際のパッチ剤ははるかに大きく、例えば、ほぼ30cmであり、これは多くの女性にとって審美的に許容されない。それ故に、我々の発明は、主にプロゲスチン類とエチニルエストラジオールまたは非ホルモン性SHBGリガンドのようなSHBGリガンドを含む、小さいサイズの有効な経皮ホルモン避妊用パッチ剤を提供できる。SHBGリガンドの親和性がEEとほぼ同等かそれより大きいならば(Hong (2015)によるとIC50=0.8μM)、極小量のSHBGリガンドが用いられ得る。EEについて、これらの量は、上記のとおり、10μg/日以下、例えば、1μg/日、2μg/日、3μg/日、4μg/日、5μg/日、6μg/日、7μg/日、8μg/日または9μg/日である。EEまたは他のエストロゲンSHBGリガンドの場合、このような製剤は、ごく少量のエストロゲンSHBGリガンドしか送達しないにも関わらず、非生理期子宮出血および微量出血および消退出血のようなサイクルパラメーターの良好な制御のさらなる利点を、エストロゲン類が一般にこれらのサイクルパラメーターを制御しているため、提供し得る。
他の説明的実施態様において、本発明は、上記プロゲスチン単独パッチ剤避妊手段を、女性自身が管理する“オン・デマンド”避妊に拡張できる。本手段は、連続装用、例えば、1週間全体が意図されるパッチ剤ほど多くのプロゲスチンを送達する必要がない可能性があるプロゲスチン単独パッチ剤が使用される(小さく、女性に美容的により許容されるように)。性行為前、好ましくは行為0〜12時間前、女性は、10〜50μgのEEまたは同等強度の他のSHBGリガンドを含むボーラス用量を使用する。プロゲスチンレベルは基底レベルの数倍上昇し始める(Contraception, 1992 Mar: 45(3):187)。この方法で、女性は、上記のとおりいくつかの顕著な副作用を有し得る、エストロゲンの使用量を制御できる。避妊のこの方法は、性行為を、例えば、月に4〜6回以下のように間欠的にする女性に有利に使用され得る。この方法で、エストロゲン成分への高くかつ長い暴露が、標準ホルモン避妊薬と比較して最小化される。イソフラボン群のSHBGリガンドが、本発明のこの態様に適当なリガンドであるが、上記エストロゲン類および他の任意のSHBGリガンドを使用できる。
本発明のこの態様において、キットに連続的または定期的に投与されるプロゲスチンを、ボーラス用量のSHBGリガンドと共に包装するのが有利であり得る。プロゲスチンについて、剤形は、経口または経粘膜であり得るが、経皮であるのが好ましい。SHBGリガンドについて、用量は、丸剤、薄膜剤、舌下用量またはボーラスの送達を大きな遅延なく可能にする他の形態であり得る。それ故に、例えば、キットは、複数経皮プロゲスチンパッチ剤および複数のSHBGリガンド丸剤を含み得る。レジメンにおいて、女性はプロゲスチンパッチ剤を連続的に装着し、パッケージ指示に従い、交換する。女性が性行為の実施を予測するとき、プロゲスチンパッチ剤を装着し続けたまま、SHBGリガンドの1つ(または指示数)のボーラス用量を摂取する。女性は、プロゲスチンパッチ剤の除去により自身の判断でこのレジメンを休止することができ、それにより休薬期間が開始され、消退出血を経験し得る。
第二の臨床試験において、2種のLNG+EE経皮パッチ剤を製造し、試験した。これらのパッチ剤の厚さならびにパッチ剤平方センチメートルあたりのLNG、増強剤、湿潤剤および感圧性粘着性の含量は同一であった。これらのパッチ剤と上記LNG単独パッチ剤の間の唯一の差は、それぞれ1.8mgおよび2.3mgのEEのパッチ剤への添加であった。驚くべきことに、これらのパッチ剤からの臨床データは、EEの添加が、当量のLNGの添加より約10倍高く、LNG血漿レベルを増加させたことを示した。それ故に、LNG 6.5パッチ剤における5μgのEE/日の共送達は、LNGレベルを、250pg LNG/mlの最小必要レベルを超えて増加させる。それ故に、LNG単独パッチ剤の約1/3倍小さいパッチ剤が、LNGと極低量の約1〜10μgのEE/日の共送達により、所望の性質を備えることができた。他のエストロゲン類または非ホルモン性SHBGリガンドも使用できる。例えば、天然エストロゲン17−ベータエストラジオールを、10μg/日未満の極小量の送達で使用できる。下に示すとおり、極小量の17−ベータエストラジオールを、その効力がプロゲスチン類のSHBGの解離においてEEより60倍高いため、使用できる。また、SHBGリガンドの組み合わせを、有効なパッチ剤サイズの最適化およびまた副作用および有害事象減少のために送達できる。このような低量は臨床用量以下、すなわち、観察可能な臨床効果を発現せず、例えば、SHBGリガンドがエチニルエストラジオールであるならば、臨床用量以下は、女性の月経周期に著しく影響しないか、エチニルエストラジオールに一般に付随する乳房圧痛および悪心のような副作用を発生させない量である。
ある説明的実施態様において、本発明は、本発明の製剤において、天然ホルモン17β−エストラジオール(エストラジオール)を、上記のとおり、避妊にほぼ排他的に使用されるエストロゲンであるEEより少なくとも60倍強力であるため、単独でまたは他のSHBGリガンドと組み合わせて使用している(Hong et al., 2015, supraは、テストステロン解離アッセイにおいてEEおよび17β−エストラジオールを測定し、17β−エストラジオールが、EEより100倍強力、すなわち、IC50 7×10−9M対7.9×10−7Mであることを発見した)。エストラジオール対エチニルエストラジオールの相対的親和性は試験されており、エストラジオールがテストステロンをSHBGから置換するのにエチニルエストラジオールより60倍強力であり、テストステロン結合グロブリンにエチニルエストラジオールより60倍高い親和性を有することが示されている(J, Clin. Endocrinol. Metab. 43: 244, 1976; J Clin. Endocrin. Metab. 53 no 1, 69, 1981)。それ故に、この比較により、10μg/日のEEと等価は、エストラジオールの場合10/60=0.17mg(167ng)/日である。それ故に、エチニルエストラジオールを使用して一般に製造されるものに対して実質的に小さい経皮パッチ剤を、エストラジオールを使用して製造できる。エストラジオールは、ヒトで約95%である高い肝臓初回通過代謝のため、経口避妊では使用されていない。経皮送達において、肝臓初回通過効果がないため、30μg送達は、全身を循環する約30μgに対応する。
ある説明的実施態様において、本発明は、血漿中で循環する遊離プロゲスチンの量を増加させ、それ故に有効な、しかし、小さいサイズの経皮パッチ剤の製造を可能とするため、17−ベータエストラジオールを単独でまたは他のSHBGリガンドと組み合わせて使用している。小さいサイズのパッチ剤は、女性による経皮避妊用パッチ剤の受け入れに大きな利点である。エストラジオールはSHBGに高結合親和性を有し、SHBGにも結合するプロゲスチンホルモン剤を効率的に解離できる。
ある説明的実施態様において、本発明は、エストラジオール対使用する他の天然SHBGリガンドの比により、利用可能な遊離プロゲスチンの調整を可能とする、天然エストロゲンSHBGリガンドとエストラジオールの組み合わせを使用する。例えば、ヒトにおいて最も強力な天然に存在するエストロゲンはエストラジオールであり、エストロン、エストリオール(Goodman and Gilman, 8th ed. p. 1384)およびエステトロールが続く。上記音とおり、フラボンおよびイソフラボンのような他の天然非エストロゲン化合物をエストラジオールと組み合わせて使用できる。
上記のとおり、本発明の実施に有用な典型的経皮投与レジメンは、各々避妊に有効量のプロゲスチンおよびSHBGリガンドまたは2以上のSHBGリガンドの組み合わせを含む3回の1週間パッチ剤の連続適用と、続くホルモン剤が送達されないかまたはSHBGリガンドが送達される1週間休薬期間を含む。しかしながら、本発明は、例えば、延長サイクル投与レジメンまたは修飾休薬期間レジメンを含む、任意の他の投与レジメンで実施できる。
上記のとおり、本発明者らは、LNG単独またはLNG+EE含有経皮避妊用パッチ剤の開発に向けて、数臨床試験を実施した。避妊用製剤のエストロゲン成分が月経周期制御に重要なだけでなく、受胎能力の制御にも等しく重要であることが明らかに示された。これらの例を下に示し、我々の発明の実施態様を明らかに示す。
EEレベルの少しの増加で観察された遊離LNGレベルの実質的増加が、LNG単独パッチ剤とLNG+EEパッチ剤の薬物動態の差異によるものでないことを明らかにするため、インビトロ皮膚浸透実験を、ヒト死体皮膚を使用して実施した。この実験の目的は、ヒト皮膚を通って浸透するLNGの量が、LNG単独パッチ剤とLNG+EEパッチ剤で異なるかを決定するものであった。結果を実施例3に示し、両パッチ剤からのLNGの浸透は同様であったことを示す。パッチ剤の一方へのEEの存在は、ヒト皮膚を通るLNGの浸透に、それ故に2パッチ剤のLNG薬物動態に影響しなかった。これは、我々の発明がEEおよびLNGホルモン剤のSHBGの示差的結合の薬力学的効果によるものであった事実をさらに実証する。
本発明の利点は経皮投与の場合に最大であるが、本発明はまた避妊薬の膣投与、経口避妊薬にも適用でき、ここで、女性は、避妊に有効量のプロゲスチンを処置期間中投与され、また一定量の1種以上のSHBGリガンドを処置期間中投与される。経皮および経口送達の組み合わせ、例えば、17−ベータエストラジオール単独の経皮送達とプロゲスチンLNGの経口送達も企図される。
本発明の説明的実施態様は、次の性質の1以上を有する、感圧性接着剤、プロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む、経皮重合マトリクスを含む。ある実施態様において、SHBGリガンドは、(i)エストロゲン受容体への結合が臨床的に無関係であるようにエストロゲン受容体に結合しないまたはエストロゲン受容体にわずかしか結合しない化合物であるかまたは(ii)エストラジオール、エストロン、エストリオール、エステトロールエストラジオールまたはエチニルエストラジオールであり、対象の血漿中に送達されるSHBGリガンドの量は極低量である、すなわち、避妊に無効な量であるまたは(iii)エストラジオール、エストロン、エストリオール、エステトロールエストラジオールまたはエチニルエストラジオールであり、対象の血漿中に送達されるSHBGリガンドの量は、1〜10μg/日EE相当である。
上記と組み合わせても組み合わせなくてもよいある実施態様において、プロゲスチンはLNGである。特定の実施態様において、組成物を、少なくとも約20〜30μg/日または40〜70μg/日または80〜120μg/日のLNGを7日以上送達するよう製剤する。一部がLNGの経皮送達に適用可能であるある実施態様において、重合マトリクスはさらに1種以上の浸透増強剤を含む。
ある実施態様において、重合マトリクスは、表面積<20cmを有する経皮パッチ剤ないに含まれる。ある実施態様において、マトリクスは経皮パッチ剤に含まれ、皮膚に7日間接着する。
特定の説明的実施態様は、例えば(i)感圧性接着剤、プロゲスチンおよび0.1〜1mg EEを含む経皮重合マトリクスまたは(ii)感圧性接着剤、2〜2.5mg LNGおよび0.1〜1mg EEを含む経皮重合マトリクスを含み、ここで、組成物は、30μg/日以上のLNGを送達する。
他の本発明の説明的実施態様は、次の性質の1以上を有する錠剤またはカプセル剤、プロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む。ある実施態様において、SHBGリガンドは、(i)エストロゲン受容体への結合が臨床的に無関係であるようにエストロゲン受容体に結合しないまたはエストロゲン受容体にわずかしか結合しない化合物(すなわち、臨床以下の量)であるかまたは(ii)エストラジオール、エストロン、エストリオール、エステトロールエストラジオールまたはエチニルエストラジオールであり、対象の血漿中に送達されるSHBGリガンドの量は極低量である、すなわち、避妊に無効な量(すなわち、臨床以下の量)または(iii)エストラジオール、エストロン、エストリオール、エステトロールエストラジオールまたはエチニルエストラジオールであり、対象の血漿中に送達されるSHBGリガンドの量は、1〜10μg/日EE相当である。
上記と組み合わせても組み合わせなくてもよいある実施態様において、プロゲスチンはLNGである。他の実施態様において、プロゲスチンはノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである。
特定の説明的実施態様は、例えば(i)0.1〜0.15mg LNGまたは(ii)0.3〜0.5mgノルゲストレルまたは(iii)0.4〜1.5mgノルエチンドロンを含む、錠剤またはカプセル剤であり、各々(i)0.5〜10μgのEEまたは(ii)0.01〜0.5μgのエストラジオールと組み合わせられる。
次の実施例は、本発明を極めて詳細に記載する。それらは、本発明を限定するものではなく、説明を意図する。
実施例1
この臨床試験において、LNG単独パッチ剤を調製し、使用した。パッチ剤は、ホルモンLNGに加えて、パッチ剤活性層の約60%を構成する4種の増強剤、湿潤剤ポリビニルピロリドン/酢酸ビニルコポリマーおよびアクリル酸感圧性接着剤を含んだ。パッチ剤を、アルミニウム/ポリエステルフィルムでBarex(アクリロニトリル/アクリル酸メチルコポリマー)内表面でヒートシールした。パッチ剤を薬物LNGで飽和させ、各パッチ剤はLNGを7日間送達した。LNG 43μg/日および83μg/日を送達する6.5cmおよび12.5cmの2サイズパッチ剤を製造し、それ以外パッチ剤は同一であった。これは、無作為化、オープンラベル、平行群試験であった。36名の対象が参加し、35名が治験を終了した(17名が6.5低用量群および18名が12.5高用量群)。各パッチ剤を連続レジメンとして投与し、毎週パッチ剤を適用し、無パッチ剤期間があった。各パッチ剤を腹部に提供した。パッチ剤を、全治験期間中毎週交換した(8週間まで)。
LNGの平均血漿レベルは、それぞれ174pg/mlおよび307pg/mlで低かった。他の興味深い点は、付加的40μg/日のLNG(LNG6.5から開始し、LNG12.5)がLNG血中レベルをほとんど増加させず、LNG 1μg送達あたり約3pg/ml血漿にしか対応しなかったという事実である。パッチ剤がLNGで飽和されているため、極めて大きなサイズパッチ剤を有効なLNG単独避妊用製剤の提供のために開発しなければならない。
実施例2
第二の臨床試験において、2個のLNG+EE経皮パッチ剤を調製し、試験した。これらのパッチ剤の厚さならびにパッチ剤平方センチメートルあたりのLNG、増強剤、湿潤剤および感圧性粘着性の含量は同一であった。これらのパッチ剤と上記LNG単独パッチ剤の間の唯一の差は、それぞれ1.8mgおよび2.3mgのEEのパッチ剤への添加であった。この治験の目的は、投与3サイクル中の種々の用量のエチニルエストラジオールを含むパッチ剤の排卵抑制およびサイクル制御に対する薬力学的効果の評価ならびに治験中のLNGおよびEEの血清濃度を得ることであった。登録は、LNG/EE12.5L処置群およびLNG/EE12.5H処置群各々への45名の対象を含み、これらは、本発明に適切な群である。
結果は、平均LNG血漿レベルがそれぞれ786pg/mlおよび1012pg/mlであり、EEの平均血漿レベルがそれぞれ15.4pg/mlおよび23.4pg/mlであったことを示した。
実施例1および2から得た臨床データからの関連薬物動態結果を表1に示す。
EE 1μgあたりの送達の関数としての血漿中のLNGの量を図1に示す。この図は、パッチ剤からの一定LNG送達で、血漿中のLNGの量は、EEを共送達したとき実質的に高いことを示す。パッチ剤からのLNG送達を一定に維持しながら、共送達されたEE 10μg毎に、血漿中におけるLNGの量は約300pg/ml増える。
実施例3
本発明者らは、EEを共投与したときのLNGの血流への高放出は、EEがSHBGに高親和性を有するとの事実から、それがSHBGに結合していたLNGを解離させるためであるとの仮説を立てた。LNG単独パッチ剤からのLNGの送達がLNGおよびEEの両方を含むパッチ剤からのものと異なる可能性を排除するために、インビトロ皮膚浸透実験を、表1の列2および4からのパッチ剤を使用して実施した。
本試験の目的は、EEおよびLNGの両方を含むパッチ剤(表1、列4のパッチ剤)とLNG単独を含むパッチ剤(表1、列2のパッチ剤)からのヒト死体皮膚を介するLNGのインビトロ皮膚浸透を比較することであった。
1名のみの皮膚ドナーをこれらのインビトロ皮膚浸透実験に使用した(約375μmで皮膚分節された分割厚のヒト死体皮膚)。全インビトロ皮膚浸透を、PermeGear Membrane Transport Systemで実施した。各Membrane Transport Systemは、磁気撹拌子、6単位の2チャンバー(ドナーおよびレシーバー)セット、オリフィス直径15mm、有効浸透表面積1.767cmを備えた、垂直、ジャケット付き(37℃±0.5℃)フランツ拡散セルからなった。各セルを、皮膚サンプルを約3cm×3cmの四角に切断し、それらを、フランツセルのレシーバーコンパートメントの上部にマウントすることにより調製した。試験するパッチ剤を、皮膚の角質層表面上に載せ、次いで拡散セルのドナーおよびレシーバーコンパートメントを適当な位置にクランプした。次いでレシーバーコンパートメントを、レシーバー媒体および皮膚/溶液界面に気泡がないことを確実にするために傾けながら、約12mlのレシーバー媒体/受容体溶液(リン酸緩衝化食塩水(PBS)+0.5%Oleth 20+0.008%ゲンタマイシン、pH7.3)で満たした。
皮膚流動試験を168時間の間実施した。実験開始後予定した間隔で(24時間、48時間、72時間、96時間、120時間、144時間および168時間)、HPLCを使用してLNG濃度を決定するために、レシーバーコンパートメントの全内容物を回収した。レシーバー媒体におけるLNG溶解度は、各回集間隔をとおしてシンク条件を確実にするのに十分であった。
これらの実験結果を、LNG+EE含有パッチ剤については表2およびLNG単独含有パッチ剤については表3に示す。
表2および3の検討から、LNGの放出がEEの存在に影響されないのは明らかである。これはまた図2にグラフ的に示される。
本発明は、ここに記載し、例示した実施態様に限定されない。添付する特許請求の範囲内で変更および修飾が可能である。用語“含む”、“含んで”などは非限定的であることを意味する。ここに引用する全ての技術論文、学術論文、特許、特許公報などは、その全体を引用により本明細書に包含させる。

Claims (60)

  1. (a)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(b)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含む、妊娠するリスクのある女性への体内投与のための避妊用組成物であって、ここで、非プロゲスチンSHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物は1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、組成物。
  2. 非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つがエチニルエストラジオール(EE)であり、1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、請求項1に記載の組成物。
  3. EE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの量がプロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項1に記載の組成物。
  4. EE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの合計量がプロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項1に記載の組成物。
  5. プロゲスチンがノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである、請求項1に記載の組成物。
  6. SHBGリガンドがエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである、請求項1に記載の組成物。
  7. SHBGリガンドがエストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせである、請求項1に記載の組成物。
  8. エストロゲンが他のSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールを含む、請求項7に記載の組成物。
  9. エストロゲンがエストロンおよび/またはエストリオールと組み合わせた17−ベータエストラジオールを含む、請求項8に記載の組成物。
  10. SHBGリガンドが非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである、請求項1に記載の組成物。
  11. 経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与のために製剤される、請求項1に記載の組成物。
  12. プロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤され、ここで、AI層が皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスがさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む、請求項11に記載の組成物。
  13. デバイスのAI層が15cm以下の皮膚接触表面を有する、請求項12に記載の組成物。
  14. デバイスのAI層が10cm以下の皮膚接触表面を有する、請求項10に記載の組成物。
  15. 錠剤またはカプセル剤として経口投与用に製剤される、請求項11に記載の組成物。
  16. 避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルの間、女性に、該処置期間の間、(a)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(b)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含む組成物を投与することを含み、ここで、非プロゲスチンSHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物が1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、避妊の方法。
  17. 処置サイクルが3〜12週間の処置期間と、続く1週間の休薬期間を含む、請求項16に記載の方法。
  18. 非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つがエチニルエストラジオール(EE)であり、組成物が1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、請求項16に記載の方法。
  19. 組成物がEE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの量が、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項16に記載の方法。
  20. 組成物がEE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの合計量が、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項16に記載の方法。
  21. プロゲスチンがノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである、請求項16に記載の方法。
  22. SHBGリガンドがエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである、請求項16に記載の方法。
  23. SHBGリガンドがエストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせである、請求項16に記載の方法。
  24. エストロゲンが他のSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールを含む、請求項23に記載の方法。
  25. エストロゲンがエストロンおよび/またはエストリオールと組み合わせた17−ベータエストラジオールを含む、請求項24に記載の方法。
  26. SHBGリガンドが非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである、請求項16に記載の方法。
  27. 組成物が経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与のために製剤される、請求項16に記載の方法。
  28. 組成物をプロゲスチンおよび非プロゲスチンSHBGリガンドを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層が皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスがさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む、請求項27に記載の方法。
  29. デバイスのAI層が15cm以下の皮膚接触表面を有する、請求項28に記載の方法。
  30. デバイスのAI層が10cm以下の皮膚接触表面を有する、請求項28に記載の方法。
  31. 組成物が、錠剤またはカプセル剤として経口投与用に製剤される、請求項27に記載の方法。
  32. 避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルを含む、避妊方法を実施するためのキットであって、
    (a)1以上の処置期間に十分な複数処置期間用量単位(ここで、処置期間用量単位は、(i)性ホルモン結合グロブリン(SHBG)と結合親和性を有するプロゲスチン剤および(ii)SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量でSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、SHBGリガンドがエストロゲンであるならば、組成物が1日あたり10μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される);
    (b)休薬期間に十分な1以上の休薬期間用量単位(ここで、休薬期間用量単位が(i)ホルモン剤を含まないかまたは(ii)低用量ホルモン剤を含む);および
    (c)避妊に有効量のプロゲスチンホルモンを送達する予定した処置期間およびホルモン剤を送達しないかまたは低用量ホルモン剤を送達する予定した休薬期間を有する処置サイクルを含む避妊方法の実施のための指示
    を含む、キット。
  33. 3〜12週間の処置期間と、続く1週間の休薬期間を含む処置サイクルのための用量単位を含む、請求項32に記載のキット。
  34. 連日投与のための21または21の倍数の経口処置期間用量単位およびホルモン剤を含まないかまたは低ホルモン剤を含む7または7の倍数の経口休薬期間用量単位を含む、請求項33に記載のキット。
  35. 週に1回連続適用のための3または3の倍数の経皮処置期間用量単位および低ホルモン剤を含むかまたはホルモン剤を含まない1または1の倍数の休薬期間用量単位を含む、請求項33に記載のキット。
  36. 非プロゲスチンSHBGリガンドまたは複数SHBGリガンドの一つがエチニルエストラジオール(EE)であり、ここで、組成物が1日あたり2.5μg未満のエストロゲンを送達するように製剤される、請求項32に記載のキット。
  37. 組成物がEE以外の少なくとも1種の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの量が、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項32に記載のキット。
  38. 組成物がEE以外の2種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを含み、ここで、含まれるSHBGリガンドの合計量が、プロゲスチンをSHBGからEEの一定量と同じ割合での解離の達成に必要な当量である、請求項32に記載のキット。
  39. プロゲスチンがノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである、請求項32に記載のキット。
  40. SHBGリガンドがエストロゲンではなく、エストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはそのフラグメント、小分子またはこれらの組み合わせである、請求項32に記載のキット。
  41. SHBGリガンドがエストロゲンとエストロゲン化合物、非エストロゲンホルモン、抗SHBG抗体またはフラグメントまたは小分子の1種以上の組み合わせである、請求項32に記載のキット。
  42. SHBGリガンドが非エストロゲンSHBGリガンドと組み合わせたEEまたは17−ベータエストラジオールである、請求項32に記載のキット。
  43. (a)女性に定期的または継続的に、その女性により選択される処置サイクルの期間の間、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し;そして
    (b)女性が性行為を行う約12時間前から約6時間後の時点で、SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドをボーラスで女性に投与し、それにより女性が性行為を行うことにより妊娠するかもしれない時間枠の間、定期的または継続的に投与されるプロゲスチンの避妊有効性を高める
    ことを含む、避妊方法。
  44. 処置サイクルが、3〜12週間の処置期間と、続くホルモン剤が投与されないかまたは低用量ホルモン剤が投与される1週間の休薬期間を含む、請求項43に記載の方法。
  45. プロゲスチンがノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである、請求項43に記載の方法。
  46. 女性に送達されるボーラスのSHBGリガンドが約20〜100μgのEEの相当量を含む、請求項43に記載の方法。
  47. プロゲスチンが経口、経粘膜、経皮および皮下から選択される経路による投与のための組成物に製剤される、請求項43に記載の方法。
  48. プロゲスチン組成物を、プロゲスチンを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層が皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスがさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む、請求項47に記載の方法。
  49. プロゲスチンが1日あたり10μg未満のEEに相当する量を送達する量で非プロゲスチンSHBGリガンドをさらに含む組成物に製剤される、請求項43に記載の方法。
  50. ボーラスのSHBGリガンドを経口送達用に製剤する、請求項43に記載の方法。
  51. (a)経口、経粘膜または経皮送達による定期的または継続的投与のための組成物に製剤された複数の用量単位のSHBG結合親和性を有するプロゲスチン;
    (b)経口送達によりボーラスとして投与するための組成物に製剤された複数用量単位の非プロゲスチンSHBGリガンドおよび
    (c)(i)女性に定期的または継続的に、その女性により選択される処置サイクルの期間の間、性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し、そして(ii)女性が性行為を行う約12時間前から約6時間後の時点で、SHBGに結合しているプロゲスチンの少なくとも一部を解離させ、それにより女性の血漿中で循環している未結合プロゲスチンの量を増加させるのに十分な量のSHBGに結合する1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドをボーラスで女性に投与し、それにより女性が性行為を行うことにより妊娠するかもしれない時間枠の間、定期的または継続的に投与されるプロゲスチンの避妊有効性を高めることを含む、避妊の方法においてキット成分を使用する指示
    を含む、キット。
  52. プロゲスチンがノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロンまたはノルエチノドレルである、請求項51に記載のキット。
  53. 女性に送達されるボーラスのSHBGリガンドが約20〜100μgのEEの相当量を含む、請求項51に記載のキット。
  54. プロゲスチン組成物を、プロゲスチンを含む活性成分(AI)層を含む経皮送達デバイスに製剤し、ここで、AI層が皮膚接触表面および非皮膚接触表面を有し、デバイスがさらに非皮膚接触表面に隣接する支持層を含む、請求項51に記載のキット。
  55. プロゲスチンが1日あたり10μg未満のEEに相当する量を送達する量でさらに他のSHBGリガンドを含む組成物に製剤される、請求項51に記載のキット。
  56. (a)患者に性ホルモン結合グロブリン(SHBG)に結合親和性を有するプロゲスチンを投与し、それにより、プロゲスチンが患者の血清中に送達された際にプロゲスチンの少なくとも一部がSHBGに結合し、それにより患者の血清中での循環から隔離されるようにし、そして(b)患者に患者血清中で少なくとも一部のプロゲスチンをSHBGから解離させるのに十分な量で1種以上の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与し、それにより患者の血清中における循環プロゲスチン量を増加させる
    ことを含む、プロゲスチンを投与した患者の血清中での循環プロゲスチン量を増加させる方法。
  57. プロゲスチンとプロゲスチン以外の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与することを含む、SHBGに結合するプロゲスチンの効力を高める方法。
  58. プロゲスチンと臨床以下の量の非プロゲスチンSHBGリガンドを共投与することを含む、SHBGに結合するプロゲスチンの避妊有効性を高める方法。
  59. 非プロゲスチンSHBGリガンドがエストロゲンであり、1日あたり10μg未満のエストロゲンの送達をもたらす量で投与する、請求項56、57および58のいずれかに記載の方法。
  60. エストロゲンがEEであり、1日あたり2.5μg未満のEEの送達をもたらす量で投与する、請求項59に記載の方法。
JP2017560243A 2015-05-18 2016-05-18 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法 Pending JP2018515552A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021117119A JP2021169503A (ja) 2015-05-18 2021-07-15 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562163113P 2015-05-18 2015-05-18
US62/163,113 2015-05-18
US201562254999P 2015-11-13 2015-11-13
US62/254,999 2015-11-13
PCT/US2016/033024 WO2016187269A1 (en) 2015-05-18 2016-05-18 Contraceptive compositions and methods for improved efficacy and modulation of side effects

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021117119A Division JP2021169503A (ja) 2015-05-18 2021-07-15 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018515552A true JP2018515552A (ja) 2018-06-14
JP2018515552A5 JP2018515552A5 (ja) 2019-06-20

Family

ID=56116539

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017560243A Pending JP2018515552A (ja) 2015-05-18 2016-05-18 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法
JP2021117119A Pending JP2021169503A (ja) 2015-05-18 2021-07-15 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021117119A Pending JP2021169503A (ja) 2015-05-18 2021-07-15 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20180125860A1 (ja)
EP (1) EP3297634A1 (ja)
JP (2) JP2018515552A (ja)
CN (1) CN107995864A (ja)
AU (2) AU2016264137B2 (ja)
BR (1) BR112017024783A2 (ja)
CA (1) CA2986039A1 (ja)
HK (1) HK1251938A1 (ja)
MX (1) MX2017014768A (ja)
WO (1) WO2016187269A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2383279A1 (en) 2011-07-19 2011-11-02 Pantarhei Bioscience B.V. Process for the preparation of estetrol
TN2017000499A1 (en) 2015-06-18 2019-04-12 Mithra Pharmaceuticals S A Orodispersible dosage unit containing an estetrol component
PL3310346T3 (pl) 2015-06-18 2021-10-25 Estetra Sprl Dyspergowalna w ustach tabletka zawierająca estetrol
ES2877186T3 (es) 2015-06-18 2021-11-16 Estetra Sprl Comprimido orodispersable que contiene estetrol
US11147771B2 (en) 2015-06-18 2021-10-19 Estetra Sprl Orodispersible dosage unit containing an estetrol component
KR20220144885A (ko) 2016-08-05 2022-10-27 에스테트라, 소시에떼 아 레스폰서빌리떼 리미떼 월경통 및 생리통의 관리방법
CN110740713A (zh) * 2017-03-15 2020-01-31 敏捷治疗公司 个性化避孕制剂
JOP20200260A1 (ar) 2018-04-19 2019-10-19 Estetra Sprl مركبات واستخداماتها للتخفيف من الأعراض المصاحبة لانقطاع الطمث
TWI801561B (zh) 2018-04-19 2023-05-11 比利時商依思特拉私人有限責任公司 化合物及其用於緩解絕經相關症狀的用途

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07509218A (ja) * 1992-03-02 1995-10-12 シエーリング アクチエンゲゼルシヤフト エストロゲン/プロゲスチン/アンチプロゲスチン方法並びに経口避妊及び月経調整のためのキット
US5552394A (en) * 1994-07-22 1996-09-03 The Medical College Of Hampton Roads Low dose oral contraceptives with less breakthrough bleeding and sustained efficacy
JPH1129481A (ja) * 1997-06-23 1999-02-02 Medical College Of Hampton Roads 月経の出血を少なくし維持された効力を持つ超低投与量避妊薬
US20030073673A1 (en) * 1997-09-11 2003-04-17 Rolf-Dieter Hesch Hormonal contraceptive product
JP2007513938A (ja) * 2003-12-12 2007-05-31 シエーリング アクチエンゲゼルシャフト 浸透増強剤を必要としないホルモンの経皮送達
JP2007524648A (ja) * 2003-07-17 2007-08-30 アジル・セラピューティクス・インコーポレイテッド 経皮ホルモン送達システム:組成物および方法
WO2014100599A1 (en) * 2012-12-21 2014-06-26 Teikoku Pharma Usa, Inc. Compositions and methods for transdermal delivery of hormones and other medicinal agents
JP2015508750A (ja) * 2012-01-27 2015-03-23 アジル・セラピューティクス・インコーポレイテッドAgile Therapeutics, Inc. 経皮ホルモン送達

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5208225A (en) * 1986-02-27 1993-05-04 Warner-Lambert Company Compositions containing fixed combinations
IE61236B1 (en) * 1986-07-15 1994-10-19 American Home Prod Combination dosage form for pre-menopausal women
US4863738A (en) 1987-11-23 1989-09-05 Alza Corporation Skin permeation enhancer compositions using glycerol monooleate
US5474783A (en) * 1988-03-04 1995-12-12 Noven Pharmaceuticals, Inc. Solubility parameter based drug delivery system and method for altering drug saturation concentration
US7704983B1 (en) * 1992-03-02 2010-04-27 Eastern Virginia Medical School Antiprogestin method for reducing side effects associated with low dosage HRT and oral contraception
ES2190472T5 (es) 1995-06-07 2012-03-09 Ortho-Mcneil Pharmaceutical, Inc. Parche transdérmico para la administración de 17-deacetil norgestimato, en combinación con un estrógeno.
US6139873A (en) * 1996-07-10 2000-10-31 Cedars-Sinai Medical Center Combined pharmaceutical estrogen-androgen-progestin
US6251956B1 (en) * 1998-08-20 2001-06-26 Ortho Pharmaceutical Corporation Combination progestin oral contraceptive regimen
US7045145B1 (en) * 1999-11-24 2006-05-16 Agile Therapeutics, Inc. Transdermal contraceptive delivery system and process
WO2002011768A1 (en) 2000-08-03 2002-02-14 Antares Pharma Ipl Ag Novel composition for transdermal and/or transmucosal administration of active compounds that ensures adequate therapeutic levels
CN1672685A (zh) * 2004-03-26 2005-09-28 董可娟 一种新的避孕药物
US20100178323A1 (en) * 2007-07-10 2010-07-15 Agis Kydonieus Dermal Delivery Device
PL2214643T3 (pl) * 2007-11-02 2014-09-30 Acrux Dds Pty Ltd Układ transdermalnego dostarczania hormonów i steroidów
EP2343963B1 (en) * 2008-10-08 2019-04-10 Agile Therapeutics, Inc. Transdermal delivery
US9192614B2 (en) * 2008-10-08 2015-11-24 Agile Therapeutics, Inc. Contraceptive transdermal delivery of hormones
ES2795455T3 (es) * 2008-10-08 2020-11-23 Agile Therapeutics Inc Suministro transdérmico
WO2010111488A1 (en) * 2009-03-27 2010-09-30 Agile Therapeutics, Inc. Transdermal delivery

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07509218A (ja) * 1992-03-02 1995-10-12 シエーリング アクチエンゲゼルシヤフト エストロゲン/プロゲスチン/アンチプロゲスチン方法並びに経口避妊及び月経調整のためのキット
US5552394A (en) * 1994-07-22 1996-09-03 The Medical College Of Hampton Roads Low dose oral contraceptives with less breakthrough bleeding and sustained efficacy
JPH1129481A (ja) * 1997-06-23 1999-02-02 Medical College Of Hampton Roads 月経の出血を少なくし維持された効力を持つ超低投与量避妊薬
US20030073673A1 (en) * 1997-09-11 2003-04-17 Rolf-Dieter Hesch Hormonal contraceptive product
JP2007524648A (ja) * 2003-07-17 2007-08-30 アジル・セラピューティクス・インコーポレイテッド 経皮ホルモン送達システム:組成物および方法
JP2007513938A (ja) * 2003-12-12 2007-05-31 シエーリング アクチエンゲゼルシャフト 浸透増強剤を必要としないホルモンの経皮送達
JP2015508750A (ja) * 2012-01-27 2015-03-23 アジル・セラピューティクス・インコーポレイテッドAgile Therapeutics, Inc. 経皮ホルモン送達
WO2014100599A1 (en) * 2012-12-21 2014-06-26 Teikoku Pharma Usa, Inc. Compositions and methods for transdermal delivery of hormones and other medicinal agents

Also Published As

Publication number Publication date
AU2021262853A1 (en) 2021-12-02
BR112017024783A2 (pt) 2018-08-07
AU2016264137A1 (en) 2018-01-18
CA2986039A1 (en) 2016-11-24
EP3297634A1 (en) 2018-03-28
WO2016187269A1 (en) 2016-11-24
MX2017014768A (es) 2018-03-23
AU2016264137B2 (en) 2021-08-19
HK1251938A1 (zh) 2019-05-03
US20180125860A1 (en) 2018-05-10
CN107995864A (zh) 2018-05-04
JP2021169503A (ja) 2021-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018515552A (ja) 避妊用組成物ならびに有効性改善および副作用調節方法
Sitruk-Ware et al. Contraception technology: past, present and future
JP5184727B2 (ja) 女性への非経口アンドロゲンステロイドの投与
Bennink et al. Clinical effects of the fetal estrogen estetrol in a multiple-rising-dose study in postmenopausal women
EP1390041B1 (en) Drug delivery system comprising a tetrahydroxylated estrogen for use in hormonal contraception
AU667729B2 (en) Minimizing progestin associated breakthrough bleeding
MXPA01009813A (es) Terapia interrumpida de reemplazo de hormonas con dosis bajas de estrogeno.
Gerrits et al. Pharmacokinetic profile of nomegestrol acetate and 17β-estradiol after multiple and single dosing in healthy women
JP2018515552A5 (ja)
Grandi et al. Pharmacokinetic evaluation of desogestrel as a female contraceptive
EP1293210B1 (en) Means and method for hormonal contraception
Haiba et al. Clinical evaluation of two monthly injectable contraceptives and their effects on some metabolic parameters
Bitzer Progestogens in contraception
US20040198707A1 (en) Means and method for hormonal contraception
JP2003511399A (ja) 女性避妊薬の成分としてのメソプロゲスチン(プロゲステロン受容体モジュレーター)
AU2018235778B2 (en) Personalized contraceptive formulations
US5622943A (en) Minimizing progestin associated breakthrough bleeding
RU2796919C2 (ru) Композиции для персонализированной контрацепции
Lipp Novel drug delivery systems for steroidal hormones
JP2003513908A (ja) ホルモン補充療法(hrt)のための組成物の成分としてのメソプロゲスチン(プロゲステロン受容体モジュレーター)
Nelson New developments in oral contraception: clinical utility of estradiol valerate/dienogest (Natazia®) for contraception and for treatment of heavy menstrual bleeding: patient considerations

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190517

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190517

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200407

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201006

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210316