JP2018515142A - Cas9介在遺伝子編集用の合成シングルガイドrna - Google Patents
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Abstract
リンカーで連結された、2つの別個の機能性配列(crRNA及びtracrRNAとして通常知られる)を有する合成シングルガイドRNA類を提供する。これら合成シングルガイドRNA分子類は、真核細胞中のcas9などのRNA−ガイドエンドヌクレアーゼと用いる場合、遺伝子編集に有用である。合成シングルガイドRNA類を利用すると、ハイスループット方式で遺伝子編集用スクリーニングを簡単かつ便利に実施できる。【選択図】図1
Description
本発明は遺伝子編集分野に関する。
長年にわたり、細胞内の活性を制御するために、研究者はオリゴヌクレオチドの利用に関心を向けてきた。研究されてきた手順は、アンチセンス技術及びRNA干渉(RNAi)技術に依拠したプロセスである。こうした各技術は、関連するヌクレオチド配列の相補性度合に基づき、あるオリゴヌクレオチドの活性を利用して1個以上の他の核酸類の領域又は複数領域を標的化している。
DNA活性の制御について近年研究されてきた領域では、CRISPR−Casシステムを利用している。CRISPR−Casシステムによって、バクテリアの約40%−60%及び古細菌の約90%で天然に存在するタンパク質を利用できる。天然起源のCRISPRタンパク質類は、ある種の非翻訳型RNAとの組合せで、外来性DNAに対する耐性を、原核生物に付与することが示されてきた。原核生物中、CRISPR遺伝子座位は、オペロンに配置されるcas遺伝子と、スペーサーと称されて同一反復配列が点在する特有のゲノム標的化配列類からなるCRISPR配列と、から構成される。
近年、II型CRISPRシステム由来のRNAガイドDNAエンドヌクレアーゼである、Cas9を用いた遺伝子発現の制御方法の開発が、研究者たちにより報告された。研究者たちは、一般的に、ガイドRNA(gRNA)を用いた共発現を行う場合、ストレプトコッカス・ピロゲネス由来のCas9タンパク質を用い、遺伝子編集に成功したと述べている。この文脈では、gRNAは2個の別々のRNA分子からなるキメラ型分子、つまり、非標的化トランス活性配列(tracrRNA)と結合したDNA標的化配列(crRNA)である。一方、Cas9発現細胞において2個の別個の合成RNA、つまり、crRNA及びtracrRNAを用いて、或いは、細胞内にCas9発現ベクター、Cas9タンパク質、または、Cas9 mRNAを形質導入して、効率的に遺伝子編集を行うことも可能である。しかし、残念ながら、シングルガイドRNA分子の化学合成は、その大きさ(〜116nts)及び低収率のために、未だ実用化されてはいない。本発明はこの問題を解決する。
本発明は、DNAを調節及び/または修飾するのに有用な、化学的に合成した様々なシングルガイドRNA分子類を目的とする。ここに開示した様々な技術を利用して、例えば、オリゴヌクレオチド類や、オリゴヌクレオチド−タンパク質複合体類を用いることで、生物の一細胞または複数の細胞で、DNAの活性を効率的かつ効果的に制御することが可能である。
第1実施形態中、本発明は、標的DNAの配列に相補的な配列を有する第1オリゴヌクレオチドと、部位特異的修飾化ポリペプチドと相互作用する配列を有する第2オリゴヌクレオチドとを有する、合成シングルガイドRNAを提供する。第1オリゴヌクレオチドと第2オリゴヌクレオチドは、非ホスホジエステル共有結合によって結ばれている。また、第1オリゴヌクレオチドは、通常、約25−60ヌクレオチド長を有し、第2オリゴヌクレオチドは、通常、約40−100ヌクレオチド長を有する。ここに開示するヌクレオチド類の何れについても、化学的に修飾することが可能であり、例えば、2’位の修飾ができる。
共有結合の例として、以下に限定されるものではないが、カルバメート結合、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、イミン結合、アミジン結合、アミノトリアジン結合、ヒドラゾン結合、ジスルフィド結合、チオエーテル結合、チオエステル結合、チオリン酸エステル結合、ジチオリン酸エステル結合、スルホン酸アミド結合、スルホン酸エステル結合、スルホン結合、スルホキシド結合、ウレア結合、チオウレア結合、ヒドラジド結合、オキシム結合、トリアゾール結合、光感受性結合、Diels−Alder環状付加対または閉環メタセシス対、及びMichael反応対などのC−C結合生成基などが挙げられる。
部位特異的修飾化ポリペプチド類は、合成シングルガイドRNAと相互作用するRNA結合部分と、二本鎖DNAの開裂など部位特異的酵素活性を示す活性部分とを有する、RNAガイドDNAエンドヌクレアーゼ類である。部位特異的修飾化ポリペプチドの一例として、II型CRISPRシステムに由来するCas9が挙げられる。このCas9ポリペプチドには、天然に存在する野生型タンパク質、突然変異型Cas9(例えば、点変異、欠失変異、切断変異)、または、別の機能性タンパク質と結合したキメラ型ポリペプチドがある。標的DNAは任意のDNAであってよいが、好適には真核生物のDNA、より好適には哺乳類のDNA,さらに好適にはヒトのDNAである。標的配列は、DNAの鋳型鎖の翻訳領域、DNAの非鋳型鎖の翻訳領域、または、DNAの鋳型鎖のプロモータ領域などの非翻訳領域、DNAの非鋳型鎖のプロモータ領域、鋳型鎖または非鋳型鎖のエンハンサー領域、或いは、鋳型鎖または非鋳型鎖のインシュレータ領域などである。また、標的配列は、長い非コードRNA(lncRNA)をコード化する非コード配列であってもよい。
第2実施形態中、本発明は、第1実施形態の合成シングルガイドRNAと、部位特異的修飾化ポリペプチドまたはこのポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドとを有する組成物を提供する。部位特異的修飾化ポリペプチドの一例として、II型CRISPRシステム由来のCas9が挙げられる。このCas9ポリペプチドには、天然に存在する野生型タンパク質、突然変異型Cas9(例えば、点変異、欠失変異、切断変異)、または、別の機能性タンパク質と結合したキメラ型ポリペプチドがある。いくつかの実施形態中、修飾化ポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドは、インビトロで転写されたCas9 mRNAである。また、別の実施形態中、修飾化ポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドは、修飾化タンパク質を発現するプラスミドDNA、または修飾化ポリペプチドを発現するウイルス粒子(例えばレンチウイルス粒子)である。
また、第3実施形態中、本発明は、標的DNAを部位特異的に修飾する方法を提供する。この方法は、第1実施形態の合成シングルガイドRNAと、部位特異的修飾化ポリペプチドまたはこのポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドとを、細胞内に導入する。或いは、細胞と接触させる工程を有する。部位特異的修飾化ポリペプチドの一例として、II型CRISPRシステム由来のCas9が挙げられる。このCas9ポリペプチドには、天然に存在する野生型タンパク質、突然変異型Cas9(例えば、点変異、欠失変異、切断変異)、または、別の機能性タンパク質と結合したキメラ型ポリペプチドがある。いくつかの実施形態中、修飾化ポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドは、インビトロで転写されたCas9 mRNAである。また、別の実施形態中、修飾化ポリペプチドをコード化するポリヌクレオチドは、修飾化タンパク質を発現するプラスミドDNA、または修飾化ポリペプチドを発現するウイルス粒子(例えばレンチウイルス粒子)である。
さらに、本発明は、第1実施形態の合成シングルガイドRNAのライブラリを提供する。このライブラリは、少なくとも10、30、50、75、または少なくとも100個のRNA分子、少なくとも500、或いは少なくとも1000個のRNA分子からなるものであって、標的DNAの異なる配列を標的にする。この例において、標的DNAは、複数のsgRNAで標的にされる同一遺伝子か、または異なる遺伝子を標的にする各sgRNAが標的にする複数の遺伝子であってよい。また、このライブラリは少なくとも2個の合成シングルガイドRNAからなるプールの形態や、またはマルチウエル方式の各ウエルに入れた個々のRNAであってもよい。
本発明の様々な実施形態は、遺伝子編集の高効率性、高特異性及び高利便性の一又は二つを提供できる。
本発明は、真核生物のDNA及び/またはクロマチン、及び/またはDNA及び/またはクロマチンに関連した他の部分からなる内在性領域を変更する、及び/または修飾するために、オリゴヌクレオチドの分子、複合体、システム及びその他組成物を提供する。さらに、これらオリゴヌクレオチドの分子、複合体、システム及びその他組成物を製造及び使用する方法を提供する。本発明の様々な実施形態によって、インビトロ及びインビボの活性を、所望の特異性度合で効果的且つ効率的に変更することが可能である。
(定義)
特に断らない限り、または文脈から暗に示されない限り、以下に述べる用語、成句、略語や頭字語は次に説明する意味を有する。
特に断らない限り、または文脈から暗に示されない限り、以下に述べる用語、成句、略語や頭字語は次に説明する意味を有する。
略語「Cas」は、CRISPR関連部分、例えば、II型のCas9やその誘導体を意味する。Cas9タンパク質類は、酵素(つまり、RNAガイドDNAエンドヌクレアーゼ類)ファミリーを構成し、天然に存在する場合、二本鎖DNAを開裂するために、活性化tracrRNA及び標的化crRNA間に形成される塩基対構造に依拠する酵素類である。天然に存在するtracrRNA:crRNAの2次構造には、crRNAの3’末端側22個のヌクレオチドと、成熟tracrRNAの5’末端近傍セグメントとの間に塩基対が形成される。この塩基対の相互作用によって、例えば、crRNAの5’末端側20個のヌクレオチドは別のcrRNAとは異なり、このcrRNAがCasタンパク質と連携するとき、標的DNAとの結合が可能となる。
また、略語「CRISPR」は、クラスター化して規則的配列の短い回文型反復配列(Clusterd Regularly Interspaced Short Palindromic Repeats)を意味する。また、CRISPRは、SPIDR(Spacer Interpersed Direct Repeats)としても知られ、DNA遺伝子座位のファミリーを構成する。こうした遺伝子座位は、通常、短く且つ保存性の高いDNA反復配列、例えば、1−40回反復し、少なくとも部分的に回文配列した24−50塩基対から構成される。この反復配列は、通常、種特異的であり、一定の長さ、例えば、20−58塩基対からなる多様な配列で構成される。CRISPR座位は、1以上のタンパク質と、タンパク質に翻訳されない1以上のRNAとをコード化できる。よって、「CRISPR−Cas」システムは、バクテリアまたは古細菌と同一或いはそれらに由来するシステムであり、CRISPAR座位によってコード化される、または前記座位に由来する、Casタンパク質を少なくとも1つ含むシステムである。例えば、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370のII型CRISPER座位は、4個の遺伝子から構成され、Cas9ヌクレアーゼの遺伝子とともに、2個の非コードRNA:tracrRNA、及び、同一反復配列(DR)が配置されたヌクレアーゼガイド配列(スペーサ)を含む、プレcrRNA配列を有する。
また、略語「crRNA」は、CRISPR RNAを意味する。crRNAは、特定の位置で処理される一本の長いRNAとして、構成的に転写されるCRISPR配列から得ることができる。また、crRNAは、化学合成も可能である。crRNA分子は、DNA標的化セグメントと、DNA標的化RNAのタンパク結合セグメントからなる不完全なdsRNA二本鎖の片方を構成するヌクレオチドのストレッチとを有する。
また、「ガイドRNA」及び「シングルガイドRNA」の用語は、同じ意味で使用する。ガイドRNA(gRNA)を化学的な意味で使用するとき、「合成シングルガイドRNA」または「合成sgRNA」としての意味を有する。また、ガイドRNAは、crRNA及びtracrRNAであって、修飾された或いは本来のサイズまたは形状の、2つの異なる機能性配列を有するポリヌクレオチド配列を意味する。また、gRNAは、発現ベクターを用いて発現可能であるか、または化学的に合成できる。合成sgRNAは、リボヌクレオチドやその類似体、またはその修飾体、或いは、修飾体の類似体や非天然型ヌクレオシドを含むことができる。合成シングルガイドRNAは、修飾された骨格や、非天然型のヌクレオシド間の連結部を含有してもよい。
また、本明細書で用いる「リンカー」の用語は、少なくとも2つの別個のオリゴヌクレオチド分子を連結する化学物質を意味する。幾つかの実施形態中、前記した第1のオリゴヌクレオチドと第2のオリゴヌクレオチドとは、この第1オリゴヌクレオチドの3’末端と、第2オリゴヌクレオチドの5’末端とが共有結合で結ばれている。或いは、第1及び第2オリゴヌクレオチドは、この第1オリゴヌクレオチドの5’末端と、第2オリゴヌクレオチドの3’末端とが共有結合で結ばれていてもよい。
次に、「ヌクレオチド」の用語は、リボヌクレオチドまたはデオキシヌクレオチドを意味する。幾つかの実施形態中、各ヌクレオチドは、リボヌクレオチドやその類似体や修飾体、または修飾体の類似物である。ヌクレオチドは、プリン型核酸塩基、例えば、アデニン、ヒポキサンチン、グアニン、及びこれらの誘導体及び類似体とともに、ピリミジン型核酸塩基、例えば、チトシン、ウラシル、チミン、及びこれらの誘導体や類似体を含む塩基種から構成される。
修飾された塩基の例として、以下のヌクレオチドが挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、アデニン、グアニン、チトシン、チミン、ウラシル、キサンチン、イノシン、及びクエオシンが挙げられる。なお、これら塩基は、1以上の原子や官能基で置換または付加反応して修飾される。この置換や付加反応によって、1以上の位置でヌクレオチドをアルキル化、ハロゲン化、チオール化、アミノ化、アミド化、またはアセチル化することができる。
修飾された塩基のより具体的な例としては、以下に限定されるものではないが、5−プロピニルウリジン、5−プロピニルシチジン、6−メチルアデニン、6−メチルグアニン、N,N-ジメチルアデニン,2−プロピルアデニン,2−プロピルグアニン、2−アミノアデニン、1−メチルイノシン、3-メチルウリジン、5−メチルシチジン、5-メチルウリジン、5−(2−アミノ)プロピルウリジン、5−ハロシチジン、5−ハロウリジン、4−アセチルシチジン、1−メチルアデノシン、2-メチルアデノシン、3−メチルシチジン、6−メチルウリジン、2-メチルグアノシン、7−メチルグアノシン、2,2−ジメチルグアノシン、5−メチルアミノエチルウリジン、5−メトキシウリジン、デアザヌクレオチド類、例えば、7−デアザアデノシン、6−アゾウリジン、6−アゾシチジン、6−アゾチミジン、5−メチルー2−チオウリジン、及び2−チオウリジン、4−チオウリジン、2−チオウリジンなどのその他チオ塩基、ジヒドロウリジン、シュードウリジン、クエウロシン、アルカエオシン、ナフチル及び置換ナフチル基、N6−メチルアデノシン、5-メチルカルボニルメチルウリジン、ウリジン 5-オキシ酢酸、ピリジン4−オン、及びピリジン2−オンなどのO−及びN−アルキル化プリン及びピリミジン、アミノフェノールまたは2,4,6−トリメトキシ ベンゼンなどのフェニル及び修飾フェニル基、G−クランプヌクレオチドとして作用する修飾シトシン、8−置換アデニン及びグアニン、5−置換ウラシル及びチミン、アザピリミジン、カルボキシヒドロキシアルキルヌクレオチド、カルボキシアルキルアミノアルキルヌクレオチド、及びアルキルカルボニルアルキル化ヌクレオチドなどが挙げられる。
修飾ヌクレオチドは、糖残基を修飾したヌクレオチドを含むと共に、リボシル基ではない糖またはその類似体を有するヌクレオチドも含む。例えば、糖残基は、マンノース、アラビノース、グルコピラノース、ガラクトピラノース、4’−チオリボース、及びその他糖類、複素環、または炭素環式化合物や、それらの派生物である。糖残基の修飾例として、2’位の修飾が挙げられる。2’位リボースの修飾例としては、以下に限定されるものではないが、−OH基、−H(水素)、−F、−NH3、−OCH3、及び他のO−アルキル残基(例えば、−OC2H5及び−OC3H7、アルケニル残基、アルキニル残基及びオルトエステル残基)などの残基による置換が挙げられる。
「相補的」の用語は、ポリヌクレオチドが互いに塩基対を形成する能力を意味する。通常、塩基対は逆平行のポリヌクレオチド鎖または領域中のヌクレオチド単位間で水素結合して形成される。相補的なポリヌクレオチド二本鎖または領域は、ワトソンークリック型塩基対(例えば、A対T,A対U、C対G)、或いは、安定二本鎖を形成できる別の型での塩基対である。完全相補性または100%相補性とは、1つのポリヌクレオチド鎖または領域の各ヌクレオチドが、第2のポリヌクレオチド鎖または領域の各ヌクレオチド単位と水素結合を形成する状態をいう。また、不完全な相補性とは、2つの鎖または2個の領域のヌクレオチド単位の一部が、しかし全部ではないものが互いに水素結合を形成する状態をいう。本明細書に開示する合成シングルガイドRNAは、例えば、10−20のヌクレオチド長を有するヌクレオチド配列であって、標的DNAの配列に相補的である。但し、この相補性は、合成シングルガイドRNAが標的DNAの配列を、配列依存的に修飾できる限り、連続して相補的である必要はない。
「部位特異的修飾化ポリペプチド」の語句は、RNAに結合し、特定のDNA配列を標的にするポリペプチドまたはタンパク質を意味する。本発明中で用いる部位特異的修飾化ポリペプチドとは、RNAガイドDNAエンドヌクレアーゼであって、合成シングルガイドRNA分子によって特定のDNA配列を標的にし、この合成シングルガイドRNAと結合することで二本鎖標的DNAを開裂させる。本発明中好適なRNAガイドDNAエンドヌクレアーゼは、II型CRISPR−Casシステムまたはその誘導体由来のCas9タンパク質類である。これらは、天然に存在する野生型タンパク質、トランケートされたCas9タンパク質やキメラ型cas9ポリペプチドを含む突然変異型Cas9のいずれかである。このキメラ型cas9ポリペプチドは、本来のCas9タンパク質またはCas9タンパク質の断片と結合した別個の機能性ドメイン(例えば転写活性部)を有する。
「PAM」の略語は、プロトスペーサ隣接部分を意味する。通常、PAMは3−5ヌクレオチド長で、CRISPR遺伝子配列の中で、非標的鎖の下流または3’位側のプロトスペーサに隣接して位置する。PAM配列及びその位置は、CRISPR−Casシステムのタイプに従って変化する。例えば、ストレプトコッカク・ピオゲネスII型システムにおいて、PAMはNGG共通配列を有し、この配列は2つのG:C塩基対を含み、標的DNAの中にプロトスペーサに由来する配列の下流に塩基対を1つ形成する。PAM配列は、標的DNAの非相補性鎖(プロトスペーサ)上に存在し、PAMの逆相補性部が標的DNA配列の5’位に位置する。このPAM配列は、あるシステム、例えば、部位特異的修飾化タンパク質が由来するシステムに特異的である。
本明細書中、核酸やポリペプチドに使用する「キメラ型」の用語は、異なる起源に由来する構造で規定される2つの成分を示す。例えば、キメラ型ポリペプチドの文脈でキメラ型の用語を使用する場合、このキメラ型ポリペプチドは、2つの異なるポリペプチドに由来するアミノ酸配列を有する。キメラ型ポリペプチドは、修飾型または天然存型のポリペプチド配列の何れか一方を含有する。本発明の合成シングルガイドRNAとともに用いるキメラ型部位特異的修飾化ポリペプチドの例として、以下に限定されるものではないが、標的DNAを修飾する酵素活性を有するポリペプチドが挙げられる。例えば、メチルトランスフェラーゼ活性、デメチラーゼ活性、DNA修復活性、ポリメラーゼ活性、リコンビナーゼ活性、ヘリカーゼ活性、インテグラーゼ活性などのものが挙げられる。
また、「ペプチド」、「ポリペプチド」または「タンパク質」の用語は、本明細書中、相互に交換可能に使用され、任意の長さをもつアミノ酸ポリーマーを意味する。また、コードされたまたはコードされないアミノ酸や、化学的または生物学的に修飾或いは誘導したアミノ酸、及び修飾したペプチド骨格を有するポリペプチドが含まれる。
本明細書の中で、ある範囲を述べるときは常に、例えば、温度範囲、時間範囲、パーセント配列相同性範囲、配列相補性範囲、長さの範囲、または、成分や濃度の範囲、全ての中間範囲や部分的範囲、並びに、これら範囲内に含まれる全ての個々の値は、本開示の中に含まれるものとする。
また、ここに使用する「有する」(comprising)の用語は、「含む」(including)、「含有する」(containing)または「特徴をもつ」(characterized by)と同意語であり、包括的または非限定的な意味をもち、追加や、ここに引用していない要素或いは方法の工程を除外するものではない。また、ここに使用する「からなる」(consisting of)の用語は、請求項の要素の中に明示されない要素、工程や成分を除外している。また、ここに使用する、「基本的に、からなる」(consisting essentially of)の用語は、請求項の基本的及び新規特徴に実質的に影響しない物質及び工程を除外するものではない。なお。個々の例において、「有する」(comprising)、「基本的に、からなる」(consisting essentially of)及び「からなる」(consisting of)の用語は何れも、1個または他の2個の用語と交換することができる。また、ここに説明として述べる開示は、本明細書中に具体的に開示していない任意の要素や限定がなくとも実施することが可能である。
[合成シングルガイドRNA]
[合成シングルガイドRNA]
本発明は、Cas9などの部位特異的修飾化ポリペプチドと共に使用する場合、標的DNAの特定の遺伝子座を修飾するのに有用な、合成シングルガイドRNA類を提供する。この合成シングルガイドRNA類は、共有結合した2個のオリゴヌクレオチドから構成される。第1のオリゴヌクレオチド(crRNAとして知られる)は、標的DNA中のヌクレオチド配列に相補的な配列と、tracrRNAと複合体をなす配列とを含有する。第2のオリゴヌクレオチド(tracrRNAとして知られる)は、部位特異的修飾化ポリペプチド(例えばCas9)と相互作用するヌクレオチド配列と、前記第1のオリゴヌクレオチドと複合体をなす配列とを有する。合成シングルガイドRNA及び部位特異的修飾化ポリペプチドは複合体を形成し、前記第1オリゴヌクレオチドの相補的配列によって決まる特定の配列で、この複合体は標的DNAを標的化して開裂する。
本発明のシングルガイドRNAは、他の方法、例えば、ベクター発現法やインビトロ転写法で構築したガイドRNAに比較していくつかの利点を有する。つまり、i)その機能性を設計、付与及び試験することが簡単である。ii)所望に応じて、ヌクレオチドを化学的に修飾し、安定性及び特異性を増強することができる。iii)ハイスループット(HTP)スクリーニングの目的で、多数のシングルgRNA類を構築可能である。さらに、結合化学を用いて2個の別々のオリゴヌクレオチドを結合することで、より長いRNA類を化学合成するときに生じる低収率問題を回避できる。
本発明の合成シングルガイドRNAは、通常、約65−160ヌクレオチド長、例えば、約66−120ヌクレオチド長、約70−110ヌクレオチド長、約81−99ヌクレオチド長を有する。ある実施形態中、第1オリゴヌクレオチドは、約25−60ヌクレオチド長を有し、第2オリゴヌクレオチドは、約40−100ヌクレオチド長を有する。また、幾つかの実施形態中、第1オリゴヌクレオチドは、約30−55ヌクレオチド長を有し、約35−50ヌクレオチド長、または、約40−45ヌクレオチド長を有する。第1ヌクレオチド内には、標的配列に相補的な領域または配列(つまり標的化配列)がある。また、幾つかの実施形態中、この標的化配列は、18、19または20のヌクレオチド長を有する。標的化配列は、標的配列に対して100%の相補性をもつ必要がないことは理解できよう。標的化配列は、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも95%または100%の相補性を、標的配列に対して有してよい。幾つかの実施形態中、第2ヌクレオチドは、約50−90ヌクレオチド長を有し、約60−80ヌクレオチド長、または、約70−75ヌクレオチド長を有する。ある場合には、第1オリゴヌクレオチドは、18ヌクレオチド長の標的化配列を有し、少なくとも約7ヌクレオチド長の、少なくとも約10ヌクレオチド長の、少なくとも約15ヌクレオチド長の、少なくとも約22ヌクレオチド長のtracr結合配列を有する。また、ある事例では、第1ヌクレオチドは約42ヌクレオチド長を有し、第2ヌクレオチドは約74ヌクレオチド長を有する。さらにまた、幾つかの例では、第1ヌクレオチドは約34ヌクレオチド長を有し、第2ヌクレオチドは約65ヌクレオチド長を有する。また、別の例では、第1ヌクレオチドは34ヌクレオチド長を有し、第2ヌクレオチドは47ヌクレオチド長を有する。
また、幾つかの実施形態中、第1ヌクレオチド及び第2ヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドは、化学的に修飾されていてもよい。例えば、第1及び第2ヌクレオチドの任意のヌクレオチドは、2’−修飾を有していてもよい。また、別の実施形態では、第1ヌクレオチド、第2ヌクレオチド、及び合成sgRNAの最後のヌクレオチドは、単独でまたは組み合わせて化学的に修飾されていてもよい。幾つかの実施形態では、第1ヌクレオチド、第2ヌクレオチド及び前記した最後のヌクレオチド以外の各ヌクレオチドは、リボース糖上に2’−OH基を含有する。また幾つかの例では、第1ヌクレオチドまたは第2ヌクレオチドの一方が、或いは第1ヌクレオチドまたは第2ヌクレオチドの両方が、修飾されたオリゴヌクレオチドを含有してもよい。
本発明の合成sgRNAは、天然存在型のように、任意の対応するcrRNA対及びtracrRNA対を有することができる。なお、前記crRNA及びtracrRNA配列は、幾つかのII型CRISPR−Casシステムに由来する先行技術で公知である(WO2013/176772)。
[第1オリゴヌクレオチドと第2オリゴヌクレオチドどの結合]
[第1オリゴヌクレオチドと第2オリゴヌクレオチドどの結合]
本発明の合成シングルガイドRNAは、通常、約65から160ヌクレオチド長を有し、以下の式で表される。
A−L−B
A−L−B
ここに、Aは約25−60ヌクレオチド長の第1オリゴヌクレオチドを表し、Lは柔軟性をもつリンカーを表し、Bは約40−100ヌクレオチド長の第2オリゴヌクレオチドを表す。
本発明のシングルガイドRNAを合成するために、標準的ホスホロアミド合成プロトコール(Herdewijn,P.,編集、分子生物学における方法(Methods in MolecularBiology)、Col.288,オリゴヌクレオチド合成:方法と応用(OligonucleotideSyntesis:Methods and Applications)、Humana Press,New Jersey(2012))を用い、先ず、2個の別々のオリゴヌクレオチド(第1及び第2オリゴヌクレオチド)を合成する。ある例では、第1オリゴヌクレオチドまたは第2オリゴヌクレオチドは、合成完結時に、第2または第1オリゴヌクレオチドと結合できる適当な官能基を有する。しかし、第1または第2オリゴヌクレオチドが結合用に好適な官能基を含有しない場合、従来技術で公知の標準的プロトコール(Hermanson,G.T.,バイオコンジュゲート技術(Bioconjugate Techniques)、Academic Press(2013))を用いて官能基化することができる。
官能基の例としては、以下に限定されるものではないが、水酸基、アミノ基、カルボン酸基、カルボン酸ハライド基、カルボン酸活性エステル基、アルデヒド基、カルボニル基、クロロカルボニル基、イミダゾリルカルボニル基、ヒドラジド基、セミカルバジド基、チオール基、マレイミド基、ハロアルキル基、スルホニル基、アリル基、プロパギル基、ジエン基、アルキン基及びアジド基などが挙げられる。一旦、第1オリゴヌクレオチド及び第2ヌクレオチドが官能基化されれば、この2個のオリゴヌクレオチド間に共有化学結合または連結が形成される。化学結合の例としては、以下に限定されるものではないが、カルバメート、エーテル、エステル、アミド、イミン、アミジン、アミノトリジン、ヒドラゾン、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、スルホンアミド、スルホネート、スルホン、スルホキシド、ウレア、チオウレア、ヒドラジド、オキシム、トリアゾール、光感受性結合、Diels−Alder環状付加対または閉環メタセシス対、及びMichael反応対などのC−C結合形成基などが挙げられる。
本発明は、ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370由来のII型CRISPR−Casシステムを用いて例示される。このシステムにおいて、crRNAは天然存在型の42ヌクレオチド長を有し、tracrRNAは天然存在型の74ヌクレオチド長を有する。先に説明したように、crRNAの3’末端側22個のヌクレオチドと、tracrRNAの5’末端近傍セグメントとの間に塩基対が形成され、この塩基対形成によってCas9との複合体形成が可能になるため、配列特異的に二本鎖DNAを開裂できる。
ここに開示する合成シングルガイドRNAの一例として、99ヌクレオチド長であって、65merの第2オリゴヌクレオチドと結合する34merの第1オリゴヌクレオチドが挙げられる(表1のODN−6参照)。
第1オリゴヌクレオチド(34mer)の塩基対領域のヌクレオチド配列を以下に示す(ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370由来)。
5’−N20−GUUUUAGAGCUAGA−3’(SEQ ID NO:1)。なお、N20は標的配列に相補的な配列を示す。
5’−N20−GUUUUAGAGCUAGA−3’(SEQ ID NO:1)。なお、N20は標的配列に相補的な配列を示す。
次に、第2オリゴヌクレオチド(65mer)の塩基対領域のヌクレオチド配列を以下に示す(ストレプトコッカス・ピオゲネスSF370由来)。
5’−AAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUU−3’(SEQ ID NO:2)。
5’−AAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUU−3’(SEQ ID NO:2)。
なお、ストレプトコッカス・ピオゲネス由来のcrRNA、tracrRNA及びCas9ポリペプチドに基づいて例示したが、如何なるII型CRISPR−Cas9システム類に由来するcrRNA、tracrRNA及びcas9ポリペプチドの配列を用いても、本発明を実施することができる。公知のII型CRISPR−Cas9システムは、以下に限定されるものではないが、ストレプトコッカス・サーモフィリス、ストレプトコッカス・アウレウス、ストレプトコッカス・ミュータンツ、リステリア・イノクア、ナイセリア・メニンギチデス、パスチューレラ・ムルトシダ、エム・モバイルなどが挙げられる。従って、これらシステム由来のcrRNA及びtracrRNA配列を利用可能であり、本明細書で記載したsgRNA類を設計及び合成して、対応するCas9ポリペプチド、機能的相同体またはキメラ型Cas−9と共に使用し、標的DNAを修飾可能である。crRNAや対応するtracrRNA、及びCas−9タンパク質のヌクレオチド配列を含む詳細については、WO2013/176772を参照。
[合成シングルガイドRNAとタンパク質複合体]
[合成シングルガイドRNAとタンパク質複合体]
合成シングルガイドRNAの第1オリゴヌクレオチドと第2オリゴヌクレオチドとが好適な二次構造を形成するとき、修飾の形態に拘わらず、この合成sgRNAは、部位特異的修飾化ポリペプチドと結合することができる。この部位特異的修飾化ポリペプチドは、RNA結合領域と活性領域とを有する。RNA結合領域は二本鎖領域またはその近傍でsgRNAと結合できる。また、活性領域は、標的または標的と結合した分子や部分に作用することができる。
幾つかの実施形態中、修飾化タンパク質はエンドヌクレアーゼ活性をもつ天然存在型のCas9である。また、別の実施形態では、修飾化タンパク質はエンドヌクレアーゼ活性をもたない非天然型Cas9である。例えば、RuvClの非活性型変異体と、HNHヌクレアーゼドメイン(例えばD10A及びH841A;WO2013/141680)とを含有するか、或いは、これらドメインを欠失するが、異なる活性ドメインや非活性ドメインを随意もたせたストレプトコッカス・ピオゲネス由来のCas9タンパク質であってよい。
また、幾つかの実施形態中、修飾化タンパク質は標的DNAのプロトスペーサ隣接部分(PAM)を認識できる、及び/または、DNA成分に直接結合できる。DNA成分とは、DNAヌクレオチドの一本鎖または二本鎖ストレッチ、クロマチン、或いはクロマチン内部のタンパク質(例えばヒストン)である。幾つかの実施形態中、部位特異的活性、例えば、標的の開裂は以下の2条件で決まる位置で発生する。つまり、(i)第1オリゴヌクレオチドの標的化領域と、標的との間で生じる塩基対の相補性、及びii)標的内におけるPAM配列。
これとは別に、または追加すると、前記修飾化タンパク質はヘリカーゼ活性を有する。ヘリカーゼ活性によって、第1オリゴヌクレオチドの標的化配列で特定されるDNA標的配列を、前記修飾化タンパク質は解きほぐすことができる。DNAが解きほぐされると、前記標的化配列は、DNA標的と塩基対を形成できる。
[方法]
[方法]
本発明のオリゴヌクレオチド及び複合体を、インビトロ及びインビボで用いると、細胞または生物に変化を起こす。例えば、本発明によって、一本鎖オリゴヌクレオチド、つまり、合成シングルガイドRNAを細胞内に導入できる。合成シングルガイドRNAは、上記したように結合した第1オリゴヌクレオチドと、第2オリゴヌクレオチドとを有する。
また、部位特異的修飾化タンパク質を導入することもできる。第2オリゴヌクレオチドセグメントにリンカーで結合した第1オリゴヌクレオチドを含む一本鎖合成sgRNAを導入前、導入後、または導入時に、細胞外部から修飾化タンパク質が導入される。その成分は複合体として導入してもよいが、または、その成分が細胞内で複合体を形成してもよい。
この導入操作は、受動的またはビークルを介して実施可能であり、修飾化タンパク質は導入時にバッファー中に混入しておいてもよい。よって、幾つかの実施形態中、修飾化タンパク質、合成sgRNA、または前記修飾化タンパク質をコードするベクターをキットの一部とすることができる。或いは、修飾化タンパク質をコードするメッセンジャーRNAを、遺伝子編集用に合成gRNAと共に使用することができる。
また、一方で、修飾化タンパク質を細胞内にあらかじめ存在させておくか、または、ベクターによって細胞内で発生させておくこともできる。このベクターは、例えば、修飾化タンパク質の遺伝子コードをもつDNAポリヌクレオチドを含む組換発現ベクターであってよい。幾つかの実施形態で、ベクターを使用する場合、このベクターは誘導性プロモータを含有する。
また、別の実施形態では、上記したように化学修飾したオリゴヌクレオチドを有する合成sgRNAを、細胞内に導入できる。その他の方法としては、修飾化タンパク質を導入してもよい。この修飾化タンパク質は、ガイドRNAの導入以前、導入後、または導入時に、外部から導入可能である。或いは、修飾化タンパク質を細胞内にあらかじめ存在させておくか、または、ベクターによって細胞内に発生させてもよい。幾つかの実施形態では、ベクターを用いる場合、このベクターは誘導性プロモータを含有する。
こうして、細胞内または核内に全ての成分が揃い、複合体が生成すると、第1オリゴヌクレオチドの標的化領域、または、第1オリゴヌクレオチドの5’末端またはその近傍に位置する標的化配列は、標的に対する標的化領域の相補性によって、複合体を標的に向かわせる。続いて、この複合体の活性領域は、標的配列、標的配列の発現、または標的配列に近接した部分に作用する。
もし、誘導性プロモータによって1以上の成分が発生する場合、この方法を開始する以前、または実行する間、前記プロモータを誘導する分子は導入されていなければならない。
この方法によって、タンパク質の発現や発現速度を増加または減少させることができ、或いは、転写速度を増加または減少できる。限定されない例としては、この方法によって、標的DNAの部位特異的修飾を行うことができる。さらに、幾つかの例では、この方法によって、修飾化タンパク質の以下に記した1以上の活性領域により、DNAまたは付随したタンパク質を変化させることができる。つまり、ヌクレアーゼ活性、メチルトランスフェラーゼ活性、デメチラーゼ活性、DNA修復活性、DNA損傷活性、デアミネーション活性、ジスムターゼ活性、アルキル化活性、脱プリン化活性、酸化活性、ピリミジン二量体生成活性、インテグラーゼ活性、トランスポラーゼ活性、ポリメラーゼ活性、リガーゼ活性、ヘリカーゼ活性、グリコラーゼ活性、アセチルトランスフェラーゼ活性、デアセチルトランスフェラーゼ活性、キナーゼ活性、ホスファターゼ活性、ユビキチンリガーゼ活性、デユビキチン化活性、アデニル化活性、脱アデニル化活性、SUMO化活性、脱SUMO化活性、リボシル化活性、脱リボシル化活性、ミリストイル化活性、または、脱ミリストイル化活性などが挙げられる。
例えば、活性部位がヌクレアーゼの場合に前記方法を行うとき、修飾化タンパク質は、標的DNA中に二本鎖切断を誘導する。活性領域は、天然存在型の修飾化タンパク質の一部またはそれ由来するものである。或いは、活性領域は天然存在タンパク質と結合しているか、または、天然に存在しないキメラ型タンパク質の一部と結合している。
例えば、活性部位がヌクレアーゼの場合に前記方法を行うとき、修飾化タンパク質は、標的DNA中に二本鎖切断を誘導する。活性領域は、天然存在型の修飾化タンパク質の一部またはそれ由来するものである。或いは、活性領域は天然存在タンパク質と結合しているか、または、天然に存在しないキメラ型タンパク質の一部と結合している。
幾つかの実施形態中、非相同的末端結合または相同的特異的修復を可能にする条件下で、前記方法は実施される。さらに、ある実施形態では、前記方法はドナーポリペプチドに標的DNAを接触させる工程を有する。詳細に関しては、Maggio et al. Trends Biotechnol 2015、May33(5)280−294及びChen et al.Nature Methods 2011 Sept:8(9)753−757参照。
[合成]
[合成]
本発明はシステム類も提供する。これらシステム類は、複合体の成分を有するか、または、複合体の任意の1以上の成分を生成できるベクターと、1以上のオリゴヌクレオチド、例えば、単一のRNA分子としてcrRNA及びtracrRNAを含有するオリゴヌクレオチドと、の組合せを有する。
1実施形態中、本発明は細胞中の一部分を、または細胞中の一部分の発現を変化させるシステムを提供する。このシステムは、部位特異的修飾化タンパク質を発現するベクター及び合成シングルガイドRNAを有する。使用する細胞は遺伝修飾された細胞であるか、またはこの細胞になるものである。ある例では、この細胞は、古細菌細胞、バクテリア細胞、真核細胞、真核単細胞生物、身体細胞、細菌細胞、幹細胞、植物細胞、藻類細胞、動物細胞、無脊椎動物細胞、脊椎動物細胞、魚類細胞、カエル細胞、鳥類細胞、哺乳類細胞、ブタ細胞、ウシ細胞、ヤギ細胞、ヒツジ細胞、げっ歯類細胞、ラット細胞、マウス細胞、非ヒト細胞、及びヒト細胞からなる群から選ばれる細胞、または、これら細胞に由来する細胞である。
ベクターが存在する場合、このベクターは、タンパク質に翻訳されるRNA配列への転写を通して、修飾化タンパク質を発現することができる。上記したように、この修飾化タンパク質は、オリゴヌクレオチド結合領域と、活性領域とを有する。また、随意、ベクターは誘導性プロモータを含有することができる。ベクターを用いる場合、このベクターは、例えば、プラスミドDNAまたはウイルス粒子である。第1実施形態中、Cas9タンパク質は、ColEl複製起点を含むプラスミド上のアンヒドロテトラサイクリン(aTC)−誘導性プロモータから発現させる。また、別の実施形態では、ドキシサイクリン誘導性発現システムを使用する。
前記修飾化タンパク質の遺伝子コードのベクター内には、蛍光タンパク質、及び/または、ピューロマイシンまたはブラスチサイジンなどの選択マーカータンパク質の遺伝子コードの配列が存在する。蛍光タンパク質またはマーカータンパク質の遺伝子コードの配列は、修飾化タンパク質の遺伝子コードである同じプロモータの制御を受けるか、或いは、前記配列は同じベクター上にありながら異なるプロモータの制御を受ける。一方、前記配列は、別個のプロモータの制御を受ける異なるベクター上に存在することも可能である。蛍光タンパク質または選択マーカータンパク質を制御する別個のプロモータが存在する場合、このプロモータは、同じまたは異なる分子によって誘導されるか、または、修飾化タンパク質の遺伝子コードの配列の転写を誘導できる刺激によって誘導される。
ここに記載する実施例は、説明を目的としたものである。特に言及しない限り、または、文脈から明確である限り、ある実施例に関して言及した如何なる特徴も、他の任意の実施例と関連させて使用することができる。
3’−アジドアデノシンポリスチレン担体の合成(図1)
N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−ヒドロキシエチル)メチルカルバメート]−3’,5’−O−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(2):
N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−ヒドロキシエチル)メチルカルバメート]−3’,5’−O−(テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(2):
化合物1(10.0g、17.2mmol)のジクロロメタン(DCM)170mL溶液に、CDI(1,1’−カルボニルジイミダゾール)(2.9g、18.1mmol)を加えた。18時間撹拌後、2−(メチルアミノ)エタノール(5.2g、68.8mmol)を加えた。1.5時間後に反応を終了し、溶媒を蒸発乾固させた。粗生成物を100g Ultra cartrigeと、酢酸エチル:MeOHグラジエント系(0→10%)を用いたBiotage IsoleraTMで精製し、化合物2を白色泡状物として得た(10.8g,93%)。化合物2はRP−HPLCで分析した:10.54min, 99.4%。 1NMR (CDCI3, 300 mHz)δ8.65 (s, 1 Η), 8.63 (s, 1 Η), 8.10 (s, 1 Η),6.04 (d, J= 8.8 Hz, 1 Η), 5.64 (d, J= 5.3 Hz, 1 Η), 5.15 (m, 1 Η), 4.16-3.98 (m, 4 Η), 3.76 (m, 2 Η), 3.56-3.15 (m, 3 Η), 3.05 及び2.96 (各々 s, 3 Η), 2.86 (s, 1 Η), 2.59 (m, 1Η), 1.27 (d, J= 6.8 Hz, 6 Η), 1.08-1.01 (m, 28 Η)。
N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]アデノシン(3):
N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]アデノシン(3):
化合物2(6.0g,8.8mmol)のDCM44mL溶液に、トリエチルアミン(2.7g,26.4mmol)を加えた。氷浴でこの溶液を冷却し、次に、メタンスルホニルクロリド(1.2g,10.6mmol)を、5分間かけてゆっくりと加えた。30分撹拌後、DCM100mLでこの溶液を希釈し、分液ロートに移した。有機相を、10%クエン酸(2×50mL)、水(1×50mL)及び飽和NaCl(1×50mL)で続けて洗浄した。有機相をNa2SO4パッドに通し、濃縮してN6−イソブチリル−2’’−O−[2−(2−メタンスルホネート−オキシエチル)メチルカルバメート]−3’,5’−O−(テトライソプロピルージシロキサン−1,3−ジイル)アデノシンを白色泡状物として得た。これをRP−HPLCで分析した:10.97 min, 96.7%。 1HNMR (CDCI3, 300 mHz) δ8.62 (s, 1 Η), 8.58 (s, 1 Η), 8.11 (s, 1 Η), 6.06 (s, 1 Η), 5.64,(d, J= 4.7 Hz, 1 Η), 5.15 (m, 1 Η), 4.39-4.26 (m, 2 Η), 4.15-3.99 (m, 3 Η), 3.85-3.68(m, 1 Η), 3.60-3.41 (m, 1 Η), 3.23- 3.17 (m, 1 Η), 3.07 及び 3.02 (各々s, 3 Η), 1.27 (d, J= 6.8 Hz, 6 Η), 1.08-1.00 (m, 28 Η)。
得られた化合物をジメチルスルホキシド(DMSO)20mLに、直接溶解した。この溶液に、アジ化ナトリウム(1.9g,29.2mmol)を加えた。続いて得られた懸濁液を60℃で10時間加熱し、次に水100mLで希釈した。反応混合物をEt2Oで抽出した(3×100mL)。エーテル抽出層を合わせ、水(1×50mL)で、続いて飽和NaCl(1×50mL)で洗浄した。この溶液をNa2SO4で乾燥し、濃縮して、N6−イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]−3’,5’−O−テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3’−ジイル)アデノシンを、白色泡状物として得た(5.5g,89%)。これをRP−HPLCで分析した:11.88 min, 94.1%。 1H NMR
(CDCI3, 300 mHz) δ8.64 (s, 1 Η), 8.61 (s, 1 Η), 6.04 (d, J= 3.1 Hz, 1 Η), 5.65 (d, J= 5.3Hz, 1 Η), 5.15 (m, 1 Η), 4.16-3.99 (m, 3 Η), 3.54-3.37 (m, 3 Η), 3.27-3.18 (m, 1 Η), 3.05及び 2.97 (各々s, 3 Η), 1.27 (d, J= 6.8 Hz, 6 Η), 1.08-1.00 (m, 28 Η)。
(CDCI3, 300 mHz) δ8.64 (s, 1 Η), 8.61 (s, 1 Η), 6.04 (d, J= 3.1 Hz, 1 Η), 5.65 (d, J= 5.3Hz, 1 Η), 5.15 (m, 1 Η), 4.16-3.99 (m, 3 Η), 3.54-3.37 (m, 3 Η), 3.27-3.18 (m, 1 Η), 3.05及び 2.97 (各々s, 3 Η), 1.27 (d, J= 6.8 Hz, 6 Η), 1.08-1.00 (m, 28 Η)。
得られた化合物を、追加精製することなく脱シリル化工程を行った。TEMED(4.50g,39.0mmol)のCH3CN31mL溶液に、0℃にて、約48%HF(1.0mL,27.3mmol)を滴下して加えた。この溶液を10分間撹拌し、別のフラスコ中のN6−イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]−3’,5’−O−テトライソプロピル−ジシロキサン−1,3−ジイル)アデノシン(5.5g,7.8mmol)に加えた。反応混合物を2時間撹拌し、濃縮乾固した。この粗生成物を、50gUltra cartridgeを用い、85:15の酢酸エチル:ヘキサン溶液(0.1%TEMED)から酢酸エチル(0.1%TEMED)の6%MeOH溶液へとグラジエント系で行うBiotage IsoleraTMで精製し、化合物3を白色泡状物として得た(3.3g,化合物2から81%)。このものをRP−HPLCで分析した:4.78 min,96.1%。 1NMR (CDCI3, 300 mHz) δ9.08 (bs, 1 Η), 8.63 (s, 1 Η), 8.21 (d, J= 3.6 Hz, 1Η), 6.18 (d, J= 6.1 Hz, 1 Η), 5.66 and 5.59 (each as m, 1 Η), 4.76 (m, 1 Η), 4.27 (m, 1Η), 3.00-2.94 (m, 1 Η), 3.81-7.77 (m, 1 Η), 3.57-3.38 (m, 1 Η), 3.31-3.20 (m, 4 Η), 2.94及び2.84 (各々 s, 3 Η), 1.24 (d, J= 6.8 Hz, 6 Η)。
5’−O−ジメトキシトリチル−N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]−アデノシン(4)
5’−O−ジメトキシトリチル−N 6 −イソブチリル−2’−O−[2−(2−アジドエチル)メチルカルバメート]−アデノシン(4)
化合物3(3.3g,7.1mmol)のDCM70mL溶液に、N−メチルモルホリン(2.3g,21.3mmol)を加えた。DMT−クロリド(2.63g,7.8mmol)を滴定するようにして、0.2当量分過剰量の反応混合物に対して、添加毎に赤色が消えるように添加した。1.1当量のDMT−クロリドの添加を20分かけて行い、反応を完結させた。この反応混合物を、DCM50mLで希釈し、飽和NaCl(1×50mL)で洗浄した。この溶液をNa2SO4で乾燥し、濃縮した。得られた粗生成物を、50g Ultra cartridgeを用い、DCM−アセトン溶液でグラジエント系(0→30%)で行う、Biotage IsoleraTMで精製し、化合物4を白色泡状物として得た(4.7g,86%)。このものをRP^HPLCで分析した:8.64 min, 98.9%。 1NMR (CDCI3, 300 mHz) δ8.63 (s, 1Η), 8.57 (s, 1 Η), 8.5 (s, 1 Η), 7.40-7.16 (m, 9 Η), 6.76 (d, J= 8.6 Hz, 4 Η), 6.32-6.28 (m,1 Η), 5.75及び5.67 (各々 m, 1 Η), 4.81-4.75 (m, 1 Η), 4.25 (m, 1 Η), 3.75 (s, 6 Η), 3.69-3.59 (m, 5 Η), 3.51-3.35 (3 Η), 2.98及び2.71 (各々 s, 3 Η), 1.26 (d, J= 6.8 Hz, 6Η)。
5’−ヘキシンホスホロアミド(8)の合成(図2)
フラスコ中、DCM10mLで化合物7(ヘキス−5−イン−1−オール、1.4mL)を溶解し、この溶液にN,N-ジイソプロピルアミン(1.82mL)を加えた。無水条件下、別のフラスコ内にて、ホスフィニル化試薬 ビス−(N,N−ジイソプロピルアミノ)シアノエチルホスフィン(当量の化合物7に対して1.5当量)をDMC(mmolホスフィンに対して2mL)で希釈し、MeCN中の0.45Mの1H−テトラゾール(当量の化合物7に対して0.5当量のテトラゾール)を加え、5分間振とうした。次に、活性化させたホスフィニル化試薬の溶液を、室温にてよく撹拌させた化合物7の溶液に加え、TLC分析で反応が完結するまで、室温下で撹拌した。過剰のホスフィンを消去するために、エタノールを加え、反応混合物を30分間更に撹拌し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。得られた生成物をシリカゲルで精製し、0.8gのホスホロアミダイト8を得た。31P NMR (CDCI3, 121.5 mHz) δ147.0 (s)。
フラスコ中、DCM10mLで化合物7(ヘキス−5−イン−1−オール、1.4mL)を溶解し、この溶液にN,N-ジイソプロピルアミン(1.82mL)を加えた。無水条件下、別のフラスコ内にて、ホスフィニル化試薬 ビス−(N,N−ジイソプロピルアミノ)シアノエチルホスフィン(当量の化合物7に対して1.5当量)をDMC(mmolホスフィンに対して2mL)で希釈し、MeCN中の0.45Mの1H−テトラゾール(当量の化合物7に対して0.5当量のテトラゾール)を加え、5分間振とうした。次に、活性化させたホスフィニル化試薬の溶液を、室温にてよく撹拌させた化合物7の溶液に加え、TLC分析で反応が完結するまで、室温下で撹拌した。過剰のホスフィンを消去するために、エタノールを加え、反応混合物を30分間更に撹拌し、ロータリーエバポレーターで乾燥させた。得られた生成物をシリカゲルで精製し、0.8gのホスホロアミダイト8を得た。31P NMR (CDCI3, 121.5 mHz) δ147.0 (s)。
複合体化したオリゴヌクレオチドの合成(表1及び図3)
2’−ACE保護RNAオリゴヌクレオチド(ODN−1.1、ODN−2、ODN−3.1、ODN−4、ODN−5、ODN−7及びODN−8)を、MerMade合成機(Bioautomation Corporation,米国、テキサス、アーウィング)で、ポリスチレン固相担体と、2’−ビス(アセトキシエトキシ)メチルエーテル(2’−ACE)ホスホロアミダイトを用い、化学合成した。ODN−2及びODN−4には、アミノメチル化したポリスチレン担体6(実施例1参照)を使用した。また、ODN−5には、5’−ヘキシンホスホロアミダイト8を用いた。合成サイクル完了後、担体上のオリゴヌクレオチドは、室温下Na2S2溶液で処理し、続けて水で洗浄した。40%のN−メチルアミン(NMA)水溶液を用い、オリゴヌクレオチドを担体から切り出し、55℃で加温し、凍結乾燥した。得られた粗RNAを脱塩し、HPLCで精製し、精製した試料をUPLC及びESI−MSで同定確認した。
2’−ACE保護RNAオリゴヌクレオチド(ODN−1.1、ODN−2、ODN−3.1、ODN−4、ODN−5、ODN−7及びODN−8)を、MerMade合成機(Bioautomation Corporation,米国、テキサス、アーウィング)で、ポリスチレン固相担体と、2’−ビス(アセトキシエトキシ)メチルエーテル(2’−ACE)ホスホロアミダイトを用い、化学合成した。ODN−2及びODN−4には、アミノメチル化したポリスチレン担体6(実施例1参照)を使用した。また、ODN−5には、5’−ヘキシンホスホロアミダイト8を用いた。合成サイクル完了後、担体上のオリゴヌクレオチドは、室温下Na2S2溶液で処理し、続けて水で洗浄した。40%のN−メチルアミン(NMA)水溶液を用い、オリゴヌクレオチドを担体から切り出し、55℃で加温し、凍結乾燥した。得られた粗RNAを脱塩し、HPLCで精製し、精製した試料をUPLC及びESI−MSで同定確認した。
ODN−1.2及びODN−3.2:
DMF中でアジド酢酸NHSエステル(Click Chemistry Tools)を合成後、凍結乾燥した3’−アミノアルキル修飾オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−1.1またはODN−3.1)に、Na2CO3/NaHCO3バッファー中で加えた。得られたアジド標識オリゴヌクレオチドを脱塩し、逆相HPLCで精製した。
DMF中でアジド酢酸NHSエステル(Click Chemistry Tools)を合成後、凍結乾燥した3’−アミノアルキル修飾オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−1.1またはODN−3.1)に、Na2CO3/NaHCO3バッファー中で加えた。得られたアジド標識オリゴヌクレオチドを脱塩し、逆相HPLCで精製した。
Cu(I)存在下の結合反応:
5’−ヘキシン修飾オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−5)(50mmol)を水と2M TEAAバッファー(pH7.0)に溶解した。続いて、3’−アジド標識オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−3.2)(75mmol,DMSO中の10mM保存溶液)を加えた。アスコルビン酸5mM保存溶液(175μL)を加え、アルゴンにて溶液を脱気した。予め調製したCu(II)−TBTA溶液(87μL)(55%DMSO 10mM)を先の反応混合物に加えた。この混合物を室温下終夜放置して反応させた。同じ結合反応条件で、ODN−2またはODN−4を、ODN−5と結合させ、2個の異なる標的遺伝子を標的にする合成sgRNAを合成できる。
5’−ヘキシン修飾オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−5)(50mmol)を水と2M TEAAバッファー(pH7.0)に溶解した。続いて、3’−アジド標識オリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−3.2)(75mmol,DMSO中の10mM保存溶液)を加えた。アスコルビン酸5mM保存溶液(175μL)を加え、アルゴンにて溶液を脱気した。予め調製したCu(II)−TBTA溶液(87μL)(55%DMSO 10mM)を先の反応混合物に加えた。この混合物を室温下終夜放置して反応させた。同じ結合反応条件で、ODN−2またはODN−4を、ODN−5と結合させ、2個の異なる標的遺伝子を標的にする合成sgRNAを合成できる。
結合させたオリゴヌクレオチド(2’−ACE保護ODN−6)を、アセトンを用いて沈殿させた。得られたペレット状生成物をアセトンで洗浄、乾燥し、逆相HPLCにて精製した。ダーマコンの2’−脱保護バッファー(100mMの酢酸−TEMED,pH3.4−3.8)を添加し、室温下30分インキュベーションして2’−ACE基を除去した。結合させたRNAオリゴヌクレオチド(ODN−6)を、エタノール沈殿にて脱塩し、使用に供した。
表1.オリゴヌクレオチド類の合成
なお、Lは以下の構造を表す。
なお、Lは以下の構造を表す。
ストレプトコッカス・ピオゲネスCas9タンパク質を安定に発現するHEK293T細胞を、1穴あたり1000細胞密度で96穴プレートに播種した。翌日、crRNA(42mer,5’−GUGUAUUUUGACCUACGAAUGUUUUAGAGCUAUGCUGUUUUG−3’:SEQ ID NO:13)及びtracrRNA(74mer,5’−AACAGCAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUGGCACCGAGUCGGUGCUUUUUUU−3’:SEQ ID NO.14)、または3個の合成sgRNA類の81mer(ODN−8)、99mer(ODN−7)及び結合した99mer(ODN−6)を、10mM Tris−HCl(pH7.5),100mM NaCl,及び1mMから100μMEDTAに、個々に再懸濁させた。crRNA及びtracrRNAを共に加えて複合体を形成し、無菌の1X siRNAバッファー(ダーマコン、B−00200−UB−100)を用い、このRNAを5μMまで希釈した。最終濃度25nMのcrRNA:tracrRNA複合体(各々25nMのcrRNA及びtracrRNA)または合成sgRNAを、遺伝子導入に使用した。DharmaFECT1遺伝子導入試薬(ダーマコン、#T−2001−03)を用いて、25nM crRNA:tracrRNA複合体または合成sgRNAを用いて、細胞に遺伝子を導入した。
PhusionHFバッファー(TermoScientific,#−518L)中、プロテイナーゼK及びRNアーゼAで56℃、20分、続いて96℃、5分、熱不活性化して直接細胞溶解し、遺伝子導入から72時間後に、ゲノムDNAを単離した。標的遺伝子PPIBの開裂部位に隣接するプライマーを用いてPCRを行った。500ngのPCR生成物を、T7エンドヌクレアーゼI(T7EI,#M0302L)と25分間、37℃で処理し、2%アガロースゲル上で試料を分離した。各試料の編集パーセント(挿入欠失)は、ImageJを用いて算出した。
図4に示すように、結合させた合成sgRNA(表1のODN−6として標識した99mer)は、T7E1ミスマッチ検出アッセイで示されたように、遺伝子編集の活性を有する(レーンD及びE)。また、図4に示すように、数個のコントロールRNA分子:レーンAは99merの合成RNA(非結合)、レーンBは81merの合成RNA(非結合)であって、両者ともに遺伝子編集の活性を有する。81merは99merと同じcrRNA(34個のヌクレオチド)を有するが、一方、その配列はtracrRNAの3’末端から切り縮められている。なお、tracrRNA(5−GUGUAUUUUGACCUACGAAUGUUUUAGAGCUAGAAAUAGCAAGUUAAAAUAAGGCUAGUCCGUUAUCAACUUGAAAAAGUG−3’:SEQ ID NO.12)。
結合体生成物(レーンD)の未精製バッチ及び精製バッチ(レーンE)の両者ともに、crRNA:tracrRNA複合体(レーンC)に比較して有意な編集機能を提供する。結合反応の前駆体は、レーンFで示すように編集機能をもたない。20merの標的化配列(5’−GUGUAUUUUGACCUACGAAU−3’:SEQ ID NO.15)を設計し、ヒトPPIB遺伝子、chr15:64,454,334−64,454,353のエクソン2の起点を標的にする。
結合体生成物(レーンD)の未精製バッチ及び精製バッチ(レーンE)の両者ともに、crRNA:tracrRNA複合体(レーンC)に比較して有意な編集機能を提供する。結合反応の前駆体は、レーンFで示すように編集機能をもたない。20merの標的化配列(5’−GUGUAUUUUGACCUACGAAU−3’:SEQ ID NO.15)を設計し、ヒトPPIB遺伝子、chr15:64,454,334−64,454,353のエクソン2の起点を標的にする。
本出願に引用した全ての文献は、本明細書の内容から逸脱しない範囲で、その全体を引用して、ここに組み入れるものとする。
Claims (26)
- (i)標的DNAの配列と相補的な配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
(ii)部位特異的修飾化ポリペプチドと相互作用する配列を有する第2のオリゴヌクレオチドと、を有する合成シングルガイドRNAであって、
前記第1のオリゴヌクレオチド及び前記第2のオリゴヌクレオチドは、非ホスホジエステル共有結合を介して結合していることを特徴とする、合成シングルガイドRNA。 - 前記第1オリゴヌクレオチドは25−60ヌクレオチド長を有し、前記第2オリゴヌクレオチドは40−100ヌクレオチド長を有することを特徴とする、請求項1の合成シングルガイドRNA。
- 前記共有結合は、カルバメート、エーテル、エステル、アミド、イミン、アミジン、アミノトリジン、ヒドロゾン、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、スルホンアミド、スルホネート、スルホン、スルホキシド、ウレア、チオウレア、ヒドラジド、オキシム、チアゾール、光感受性結合、Diels−Alder環状付加対または閉環メタセシス対、及びMichael反応対のC−C結合生成基からなる群から選択される化学的部分を有することを特徴とする、請求項1−2の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記部位特的修飾化ポリペプチドはCas9ポリペプチドであることを特徴とする、請求項1−3の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記Cas9ポリペプチドはストレプトコッカス・ピオゲネス由来であることを特徴とする、請求項1−4の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記Cas9ポリペプチドはストレプトコッカス・サーモフィリス由来であることを特徴とする、請求項1−4の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記した第1オリゴヌクレオチドまたは第2オリゴヌクレオチドの少なくとも1個のヌクレオチドは、化学的に修飾されていることを特徴とする、請求項1−6の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 化学的に修飾された少なくとも1個のヌクレオチドは2’位修飾を有することを特徴とする、請求項7の合成シングルガイドRNA。
- 前記部位特異的修飾化ポリペプチドはキメラ型部位特異的修飾化ポリペプチドであることを特徴とする、請求項1−8の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記標的DNAは哺乳類のDNAであることを特徴とする、請求項1−9の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- 前記哺乳類のDNAはヒトのDNAであることを特徴とする、請求項10の合成シングルガイドRNA。
- 酵素活性が低下または消失するように、前記Cas9ポリペプチドは少なくとも1個の突然変異を有することを特徴とする、請求項1−11の何れか1項の合成シングルガイドRNA。
- (a)標的DNAの配列に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
(b)部位特異的修飾化ポリペプチドと相互作用する配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第1のオリゴヌクレオチドと、非ホスホジエステル共有結合を介して結合している第2のオリゴヌクレオチドと、を有する
(i)合成シングルガイドRNAと、
(ii)部位特異的修飾化ポリペプチドまたは前記部位特異的修飾化ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、
を有する組成物であって、
前記部位特異的修飾化ポリペプチドは、
(ア)前記合成シングルガイドRNAと相互作用するRNA結合部分と、
(イ)部位特異的酵素活性を示す活性部分であって、前記合成シングルガイドRNAの前記ヌクレオチド配列によって酵素活性部位が決定されることを特徴とする活性部分と、を有することを特徴とする組成物。 - 前記合成シングルガイドRNAは65−160ヌクレオチド長を有することを特徴とする、請求項13の組成物。
- 前記共有結合は、カルバメート、エーテル、エステル、アミド、イミン、アミジン、アミノトリアジン、ヒドラゾン、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、スルホンアミド、スルホネート、スルホン、スルホキシド、ウレア、チオウレア、ヒドラジド、オキシム、チアゾール、光感受性結合、Diels−Alder環状付加対または閉環メタセシス対、及びMicahel反応対からなる群より選択される化学的部分を有することを特徴とする、請求項13−14の組成物。
- 前記部位特異的修飾化ポリペプチドはCas9ポリペプチドであることを特徴とする、請求項13−15の組成物。
- 前記合成シングルガイドRNAは少なくとも1個の化学的に修飾されたヌクレオチドを含むことを特徴とする、請求項13−16の組成物。
- 前記化学的に修飾されたヌクレオチドは、2’位修飾を有することを特徴とする、請求項17の組成物。
- 標的DNAの部位特異的修飾化方法であって、前記方法は、
(a)標的DNAの配列に相補的なヌクレオチド配列を有する第1のオリゴヌクレオチドと、
(b)部位特異的修飾化ポリペプチドと相互作用する配列を有する第2のオリゴヌクレオチドであって、前記第1のオリゴヌクレオチドと、非ホスホジエステル共有結合を介して結合している第2のオリゴヌクレオチドと、を有する
(i)合成シングルガイドRNAと、
(ii)部位特異的修飾化ポリペプチドまたは前記部位特異的修飾化ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドと、に前記標的DNAを接触させる工程を有し、
前記部位特異的修飾化ポリペプチドは、
(ア)前記合成シングルガイドRNAと相互作用するRNA結合部分と、
(イ)前記シングルガイドRNAの前記ヌクレオチド配列によって酵素活性の部位が決定されることを特徴とする部位特異的酵素活性を示す活性部分と、を有することを特徴とする方法。 - 前記合成シングルガイドRNAは65−160ヌクレオチド長を有することを特徴とする、請求項19の方法。
- 前記共有結合は、カルバメート、エーテル、エステル、アミド、イミン、アミジン、アミノトリジン、ヒドロゾン、ジスルフィド、チオエーテル、チオエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、スルホンアミド、スルホネート、スルホン、スルホキシド、ウレア、チオウレア、ヒドラジド、オキシム、トリアゾール、光感受性結合、Diels−Alder環状付加対または閉環メタセシス対、及びMichael反応対のC−C結合生成基からなる群から選定される化学的部分を有することを特徴とする、請求項19−20の方法。
- 前記部位特異的修飾化ポリペプチドはCas9ポリペプチドであることを特徴とする、請求項19−21の方法。
- 前記合成シングルガイドRNAは少なくとも1個の化学的に修飾されたヌクレオチドを含むことを特徴とする、請求項19−22の方法。
- 前記標的DNAはインビボ染色体の一部であることを特徴とする、請求項19−23の方法。
- 前記標的DNAはインビトロ染色体の一部であることを特徴とする、請求項19−23の方法。
- 請求項1の合成シングルガイドRNAのライブラリであって、前記ライブラリは少なくとも10個のRNA分子を有することを特徴とする。
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