JP2018510870A - B7リガンド二量体界面に由来する単離されたペプチドおよびそれらの使用 - Google Patents
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Abstract
Description
主要な補助刺激受容体としてのCD28は、免疫応答の重要なレギュレーターである(1〜3)。T細胞上で構成的に発現されるCD28は、抗原提示細胞上で発現されるそのB7補助リガンド、すなわち、B7−1(CD80)およびB7−2(CD86)と相互作用するホモ二量体である。CD28/B7相互作用は、即時T細胞応答に不可欠なシグナルの伝達をもたらす(2〜4)。CD28補助リガンドB7−2(CD86)は、抗原提示細胞上で構成的に発現されるが、B7−1(CD80)はその後にのみ誘導され(4);ゆえに、B7−2/CD28相互作用は初期抗原シグナル伝達を調節する(5、6)。
本開示は、ヒトB7−2の細胞外ドメインの領域内の結晶学的二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、単離および精製されたペプチドであって、前記領域は配列番号13で示されるアミノ酸配列からなり、前記結晶学的二量体界面は、配列番号13のアミノ酸残基Thr−11、Leu−26、Ser−27、Leu−46、Gly−47、Lys−48、Glu−49、Phe−51、Met−59、Gly−60、Arg−61、Thr−62、Ser−63、Phe−64、Asp−65、Ser−66、Asp−67、Arg−72、His−74およびAsn−75からなり、前記単離および精製されたペプチドは、そのC末端および/またはN末端に少なくとも2個の付加的アミノ酸残基をさらに含んでなり、前記付加的アミノ酸残基は、配列番号13内の前記結晶学的二量体界面の前記少なくとも1個のアミノ酸残基にすぐ隣接する配列番号13の連続するアミノ酸残基であり、前記単離および精製されたペプチドは、3〜約30個のアミノ酸残基からなる、単離および精製されたペプチド、ならびにその機能的断片および誘導体を提供する。これらのペプチドはまた、本明細書で「hB7−2模倣物ペプチド」とも呼ばれる。
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号13で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記B7−2模倣ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記B7−2模倣ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.前記B7−2模倣ペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、前記B7−2模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、前記B7−2模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体は3〜約40個のアミノ酸残基からなる。
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号14で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記B7−1模倣ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記B7−1模倣ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.前記B7−1模倣ペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、前記B7−1模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、前記B7−1模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体は3〜約40個のアミノ酸残基からなる。
今般開示される主題は、スーパー抗原は従前に示されるようにCD28と直接結合するだけでなく、CD28補助リガンド、すなわち、B7−2とも結合するという驚くべき発見に基づく。本明細書では、スーパー抗原によるB7−2の結合がスーパー抗原機能に不可欠であることが示される。
1)アラニン(A)、グリシン(G);
2)アスパラギン酸(D)、グルタミン酸(E);
3)アスパラギン(N)、グルタミン(Q);
4)アルギニン(R)、リシン(K);
5)イソロイシン(I)、ロイシン(L)、メチオニン(M)、バリン(V);
6)フェニルアラニン(F)、チロシン(Y)、トリプトファン(W);
7)セリン(S)、トレオニン(T);および
8)システイン(C)、メチオニン(M)
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号13で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記B7−2模倣ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記B7−2模倣ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.前記B7−2模倣ペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、前記B7−2模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、前記B7−2模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体は3〜約40個のアミノ酸残基からなる。
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号14で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記B7−1模倣ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記B7−1模倣ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.前記B7−1模倣ペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、前記B7−1模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、前記B7−1模倣ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体は3〜約40個のアミノ酸残基からなる。
ペプチド
ペプチドは、フルオロニル−メトキシカルボニル化学を用いて合成し、切断し、トリフルオロ酢酸(triflouroacetic acid)で側鎖を脱保護した。ペプチドは、高速液体クロマトグラフィーにより純度>95%であり;分子量は、MALDI−TOF質量分析によって確認した。ペプチドは、生物学的アッセイでのプロテアーゼ耐性の増強のために両末端にD−Ala(D−アラニン)を付加し、かつ、表面プラズモン共鳴(SPR)のためにCys(システイン)を付加した。B7−2ペプチドはRPMI 1640組織培養培地に容易に溶解した。
αSEBモノクローナル抗体(Toxin Technology:クローンMB2B33)、セイヨウワサビペルオキシダーゼ結合ヤギ抗マウスIgGまたはロバ抗ヤギ(KPL)、マウスモノクローナルαCD28(クローン37407)、αCD3(クローンUCHT1)、ヤギポリクローナル抗CD28および抗B7−2(R&D Systems)抗体を用いた。固定化したB7−2−FcおよびリボヌクレアーゼAへのSEBの結合を、対応するセイヨウワサビペルオキシダーゼ結合マウス抗SEBモノクローナル抗体を用いて酵素結合免疫吸着アッセイでアッセイした。
健康なヒトドナーからヒト末梢血単核細胞(PBMC)をフィコールパーク(Amersham)で分離し、50mlのRPMI 1640培地で2回洗浄し、4×106細胞/mlで再懸濁させ、2%ウシ胎児血清、2mMグルタミン、10mM MEM非特異的アミノ酸、100mM Na−ピルビン酸、10mM Hepes pH7.2、5×10−5M 2−メルカプトエタノール、100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシンおよび5μg/mlナイスタチンを添加したこの培地で培養した。ブドウ球菌内毒素B(SEB、ロット1430、米国陸軍感染症研究所毒物学部門)(10、12)を終濃度100ng/mlとなるように加えた。マウス抗ヒトモノクローナル抗体αCD3(クローンUCHT1;100ng/ml)およびαCD28(クローン37407;2.5μg/ml)(R&D Systems、ミネアポリス、MN)を誘導物質として使用した。ヒトPBMCを用いる試験のために大腸菌リポ多糖(LPS)0111:B4をSigma Aldrich(セントルイス、MO)から入手した。分泌されたサイトカインは、ELISAキット(R&D Systems)を用いて3反復で定量し、平均±SEMとして表す。
B7−2を発現するベクターは、Verso RT−PCRキット(ABgene)を用い、全ヒトPBMC RNAからのヒトCD86(NM_175862)のcDNA合成により作出した。CD86 cDNAは、リン酸化PCRプライマー5’−GACGTCGACGGAAGGCTTGCACAGGGT(配列番号51で示される)および5’−CACGCGGCCGCCCAGGTCATGAGCCATTAAGC(配列番号52で示される)とともにKODポリメラーゼ(Novagen)を用いて作出した。PCR産物を、SalIIおよびNotIで消化されGFP領域を欠くpEGFP−N3 DNA(Clontech)に、Fast−Link DNAライゲーションキット(Epicentre)を用いて挿入した。
細胞上のCD28に対するB7−2の結合に及ぼすSEBの影響をアッセイするために、HEK293T細胞を、細胞表面CD28(10)を発現するように、またはGFP発現エンプティーベクターでトランスフェクトした。36時間後、これらの細胞をSEB不在下または存在下で0.2μg/mlの可溶性B7−2とともに45分間インキュベートした。冷リン酸緩衝生理食塩水で3回洗浄した後、細胞を溶解させた。B7−2の結合および細胞によるCD28の発現を示すために、等量の全細胞タンパク質(ブラッドフォードアッセイ)に対して10%ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)およびウエスタンブロット法を行った。逆に、細胞上のB7−2に対するCD28の結合に及ぼすSEBの影響は、HEK293T細胞を、細胞表面B7−2を発現するようにトランスフェクトすることによりアッセイした。36時間後、細胞をSEBの不在下または存在下で0.2μg/mlの可溶性CD28とともに45分間インキュベートした。上記のように3回洗浄した後、細胞を溶解させた。CD28の結合および細胞によるB7−2の発現を示すために、等量の全細胞タンパク質に対して10%PAGEおよびウエスタンブロット法を行った。
黄色ブドウ球菌COL、黄色ブドウ球菌TSST−1産生株、および化膿連鎖球菌SMEZ産生株から単離された染色体DNAを用いて、wt SEB、TSST−1およびSMEZ遺伝子をpHTT7K(14)へクローニングした。上記遺伝子の各個を、N末端His6タグを有する成熟タンパク質として大腸菌で発現させた。挿入配列をDNAシーケンシングにより確認した。全タンパク質をHis・Bindカラム(Novagen)に載せ、イミダゾールで段階的に溶出した。透析後に回収された組換えタンパク質は、SDS−PAGEで純度>98%であり、分子量標準(GE Healthcare−Amersham Pharmacia)で較正した1×30cmスーパーデックス75カラムによる分析的ゲル濾過(カラムからタンパク質を1ml/分の流速で溶出させた)で単量体として>98%均質であった。組換えSEBは10μg/mlでマウスに致死的であった。
タンパク質およびペプチドを10mM酢酸ナトリウムpH4.0で10〜200μg/mlに希釈し、それぞれアミンカップリングキットおよびアミン−チオールカップリングキット(BIAcore)を用いてCM5センサーチップに固定化した。物質移動限界を最小とする低リガンド密度条件下、25mM HEPES pH7.4、150mM NaCl、3.4mM EDTA、および0.005%界面活性剤P20中、20μl/分でアナライトを注入した。なお、固定化リガンドの最大結合能が50〜150応答単位の範囲であれば、結合動態の測定が可能である。再生は50mMリン酸で行った。動態分析は、BIAcore 3000装置にて25℃で行い、結合シグナルから対照フローセルシグナルを差し引いた。アナライト曲線は2反復で実施し、代表的な結果を示す。BIAavaluation 3.1ソフトウエアを用いて直線リガンド濃度域でKDを求めた(1:1ラングミュア結合)。複合体のKD決定の基準は、kaおよびkdのパーセントとしての標準誤差であり;十分に2を下回るχ2値は、理論結合値と観測結合値の間の適合の質を示し、調べたリガンドの純度を証明する。適合残差は±2の範囲内であり、良好な適合度が確認される。ヒトIgG(Jackson Laboratories)およびリボヌクレアーゼA(Sigma)を対照として用いた。
雌BALB/cマウス(10〜12週;Harlan)に、スーパー抗原に感作させるためにSEBおよび20mgD−ガラクトサミンの腹腔内注射により抗原投与した(12)。アンタゴニストペプチドを抗原投与の30分前に腹膜内注射した。生存率をモニタリングした。生存率は、モニタリングした限り(2週間)、72時間以降一定に維持された。マウスを含む試験は、所内動物実験委員会により承認されたものである。
生存曲線は、比較のためのログランク検定とともにカプラン・マイヤー法を用いて分析した。
タンパク質構造のCartoonモデルをPyMol(www.pymol.org)で作出した。
B7−2はSEBと結合するためにそのホモ二量体界面を使用する
B7−2/CTLA−4複合体(1)において、CD28とCTLA−4の間で保存されているMYPPPYドメインはB7−2と会合し、その結果、B7−2二量体界面は完全に接近可能な状態で留まる。よって、B7−2結晶学的ホモ二量体界面の残基をオーバーラップする、本明細書でD−Ala−pB2−4(配列番号6で示されるアミノ酸配列(D−A)EKFDSVHSKYM(D−A)を有する)およびD−Ala−pB2−6(配列番号10で示されるアミノ酸配列(D−A)DSDSWTLR(D−A)を有する)と呼ばれる短いペプチドを合成した。これらのペプチドを、B7−2二量体界面領域について図1に示す。図1は、N末端ProがMetで置換された、配列番号50で示されるアミノ酸配列を有する配列番号13の変異体を示す。対照として、本明細書でD−Ala−pB2−2(配列番号2で示されるアミノ酸配列(D−A)DLPCQFANSQN(D−A)を有する)、D−Ala−pB2−3(配列番号4で示されるアミノ酸配列(D−A)HHKKPTGMIR(D−A)を有する)およびD−Ala−pB2−5(配列番号8で示されるアミノ酸配列(D−A)MLKIQAY(D−A)を有する)と呼ばれるペプチドを合成した。なお、これらのペプチドは二量体界面の外側にある(図1に示される通り)。
B7−2またはCD28に対するSEBの結合:二量体界面ペプチドによる相互阻害
次に、B7−2を発現する細胞集団に対するSEBの結合を調べた。図4Aに示されるように、SEBの結合は、αB7−2抗体によって排除されたが、CD28二量体界面エピトープを標的とするモノクローナル抗体であるαCD28によっては排除されず、特異性を示す。興味深いことに、B7−2二量体界面模倣ペプチドD−Ala−pB2−4およびD−Ala−pB2−6の単独または組合せは、B7−2を発現する細胞に対するSEBの結合を効果的に遮断したが、二量体界面の外側にあるペプチドD−Ala−pB2−2は結合を阻害しなかった(図4A)。ペプチドD−Ala−pB2−7も同様に、単独でもD−Ala−pB2−4と組み合わせた場合でも、B7−2を発現する細胞に対するSEBの結合を遮断した(図4B)。
B7−2二量体界面ペプチドはSEB致死から保護する
次に、SEB刺激マウスに対するペプチドD−Ala−pB2−4、D−Ala−pB2−6およびD−Ala−pB2−7の効果を実証するためにスーパー抗原致死に関して認知されているモデルであるD−ガラクトサミン感作マウスを使用した(10および12)。図5Aに示されるように、D−Ala−pB2−4およびD−Ala−pB2−6は、スーパー抗原致死を遮断した。1/5の対照マウスだけがSEB刺激から生残し、SEB暴露時にD−Ala−pB2−4およびD−Ala−pB2−6をそれぞれ受容した4/5および5/5のマウスが生残した(図5A)。注目すべきは、ペプチドD−Ala−pB2−7はSEBの2〜3倍モル過剰が存在するだけで保護を示した(図5B)。この高い有効性は、スーパー抗原に対する有害な応答の媒介におけるB7−2二量体界面の重要な役割を裏づける。
B7−2二量体界面に由来するペプチドによるCD28シグナル伝達の減弱化
上記のように、αCD3により誘導されたヒトPBMCにおけるペプチドD−Ala−pB2−7の効果も調べた。図6Aおよび図6Bに示されるように、D−Ala−pB2−7は、ペプチド1μg/mlで存在した場合でも(図6A)または10倍濃度の10μg/mlが存在した場合でも(図6B)、αCD3によるIFN−γの誘導を阻害せず、このことはそれがT細胞受容体を介したシグナル伝達を遮断しないことを示す。さらに、どちらの濃度でも、すなわち、1または10μg/mlでも、D−Ala−pB2−7はそれ自体応答を誘導しなかった(それぞれ図6Aおよび図6B)。
ペプチドpB2−4、pB2−6およびpB2−7によるLPSシグナル伝達の減弱化
リポ多糖(LPS)は、グラム陰性菌に特異的な病原性因子であり、より一般に、グラム陰性感染のホールマークである。図9Aに示されるように、大腸菌LPSによるヒトPBMCにおけるTNF−α発現の誘導は、B7−2二量体界面模倣ペプチドD−Ala−pB2−4、D−Ala−pB2−6ならびにそれらの組合せによる減弱化に感受性があった。B7−2二量体界面模倣ペプチドpB2−7の効果を図9Bに示す。
B7−2二量体界面模倣ペプチドの効力
B7−2二量体界面は、補助刺激において既知の役割を持たず、CD28結合部位から構造的に十分に分離されている。受容体ホモ二量体界面内で、弱い、短距離ファンデルワールス相互作用は立体的適合と組み合わさって受容体のホモ二量体形成を可能とし、ヘテロ二量体の生成を妨げる。スーパー抗原の会合はB7−2単量体間の接触に取って代わるはずであり、B7−2単量体はCD28とは異なって二量体界面の外側で分子間ジスルフィド結合を介して連結されておらず、従って、再二量体化に二次結合反応を必要とする。このことは、上記に示されるように、毒素に対して低モル比であっても致死的SEB刺激からマウスを保護するD−Ala−pB2−7の能力を説明し得る。
B7−1ホモ二量体界面に由来するペプチド
B7−1はB7−2と同族であり、B7−1およびB7−2は両方とも抗原提示細胞(APC)の表面で発現される補助刺激リガンドとして働く。図11は、B7−1ホモ二量体界面に由来するペプチド、すなわち、それぞれ配列番号38、配列番号42、配列番号40および配列番号48で示されるpB1−4、pB1−6、pB1−7およびpB1−8を示す。図12は、ヒトB7−1およびヒトB7−2の両方の二量体界面に由来するセグメントのアラインメントを模式的に示し、保存されている残基を太字で示し、B7−2二量体界面に関与する残基を下線で示す。図12はまた、ヒトB7−2ペプチドpB2−4、pB2−7およびpB2−6を、B7−1配列の一部のペプチドpB1−4、pB1−7およびpB1−6とアラインしたものも示す。例えばスーパー抗原刺激などの種々の誘導の結果としてのサイトカインレベルに対する、ヒトB7−1二量体界面に由来するペプチドの効果も調べられる。
多微生物感染モデル:盲腸結紮穿刺(Cecal Ligation and Puncture)(CLP)
マウス盲腸結紮穿刺(CLP)モデルは、多微生物感染を調べ、腹腔内感染または敗血症に対する治療薬の効果を追跡するために臨床上適切なモデルである。特定病原体不在 BALB/cマウス(8〜12週)およびCD1非近交系マウス(8〜12週間)を入手する。総ての動物試験は、試験が開始される前に所内動物実験委員会(Institutional Animal Care and Use Committees)(IACUC)によって承認される。
Claims (33)
- ヒトB7−2の細胞外ドメインの領域内の結晶学的二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体であって、前記領域は、配列番号13で示されるアミノ酸配列からなり、前記結晶学的二量体界面は、配列番号13のアミノ酸残基Thr−11、Leu−26、Ser−27、Leu−46、Gly−47、Lys−48、Glu−49、Phe−51、Met−59、Gly−60、Arg−61、Thr−62、Ser−63、Phe−64、Asp−65、Ser−66、Asp−67、Arg−72、His−74およびAsn−75からなり、前記単離および精製されたペプチドは、そのC末端および/またはN末端に少なくとも2個の付加的アミノ酸残基をさらに含んでなり、前記付加的アミノ酸残基は、配列番号13内の前記結晶学的二量体界面の前記少なくとも1個のアミノ酸残基にすぐ隣接する配列番号13の連続するアミノ酸残基であり、前記単離および精製されたペプチドは、3〜約30個のアミノ酸残基からなる、単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体。
- 前記結晶学的二量体界面の前記少なくとも1個のアミノ酸残基と、そのC末端および/またはN末端における2〜約8個の前記付加的アミノ酸残基とを含んでなる、請求項1に記載の単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体。
- 配列番号11(MGRTSFDSDS、pB2−7とも呼ばれる)、配列番号5(EKFDSVHSKYM、ペプチドpB2−4とも呼ばれる)および配列番号9(DSDSWTLR、ペプチドpB2−6とも呼ばれる)で示されるアミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列からなる、請求項1または請求項2に記載の単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体。
- ヒトB7−1の細胞外ドメインの領域内の結晶学的二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体であって、前記領域は、配列番号14で示されるアミノ酸配列からなり、前記結晶学的二量体界面は、配列番号14のアミノ酸残基Val−15、Leu−29、Ala−30、Ser−48、Gly−49、Asp−50、Met−51、Lys−58、Asn−59、Arg−60、Thr−61、Ile−62、Phe−63、Asp−64、Ile−65、Thr−66、Val−72、Leu−74およびAla−75からなり、前記単離および精製されたペプチドは、そのC末端および/またはN末端に少なくとも2個の付加的アミノ酸残基をさらに含んでなり、前記付加的アミノ酸残基は、配列番号14内の前記結晶学的二量体界面の前記少なくとも1個のアミノ酸残基にすぐ隣接する配列番号14の連続するアミノ酸残基であり、前記単離および精製されたペプチドは、3〜約30個のアミノ酸残基からなる、単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体。
- 前記結晶学的二量体界面の前記少なくとも1個のアミノ酸残基と、そのC末端および/またはN末端のそれぞれにおける2〜約8個の前記付加的アミノ酸残基とを含んでなる、請求項4に記載の単離および精製されたペプチドならびにその機能的断片および誘導体。
- 配列番号38(MNIWPEYK、pB1−4と呼ばれる)、配列番号40(KNRTIFDITN、pB1−7で示される)、配列番号42(DITNNLSIV、pB1−6で示される)、配列番号46(SGDMNIWPEYKNRTIFDITNNLSIVILA)および配列番号48(YKNRTIFD、pB1−8で示される)で示されるアミノ酸配列から選択されるアミノ酸配列からなる、請求項4または請求項5に記載の単離および精製されたペプチドおよびその機能的誘導体。
- 前記機能的誘導体が、
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号13で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記単離されたペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、請求項1〜3の前記ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、請求項1〜3の前記ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体が、3〜約40個のアミノ酸残基からなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の単離されたペプチド。 - 前記機能的誘導体が、
i.そのN末端および/またはC末端において、配列番号14で示されるアミノ酸配列の対応する位置にすぐ隣接して存在する1〜4個の連続するアミノ酸残基だけ延長された前記ペプチド;
ii.そのN末端および/またはC末端において、
(a)システインによりまたはラウリルシステインにより;
(b)非天然有機部分によりまたは合成アミノ酸残基により;
(c)N−アセチルまたはリシル−パルミトイル残基により;
(d)天然または合成アミノ酸残基であり得る1または複数の疎水性アミノ酸残基により、
延長された前記ペプチド;または
iii.(i)および(ii)のペプチドのいずれかの二量体または多量体;
iv.請求項4〜6のいずれか一項に記載の前記単離されたペプチドの制約立体配座;
v.挿入、欠失、置換から選択される少なくとも1つの合成突然変異により改変された、請求項4〜6の前記ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体であって、改変ペプチドが前記二量体界面の少なくとも1個のアミノ酸残基を含んでなる、請求項4〜6の前記ペプチドのいずれかおよび(i)〜(iv)に定義されるそれらの誘導体
のうちのいずれか1つであり、前記誘導体が、3〜約40個のアミノ酸残基からなる、請求項4〜6のいずれか一項に記載の単離されたペプチド。 - 前記ペプチドが、そのN末端においておよび/またはそのC末端においてD−Alaアミノ酸残基で延長されている、請求項1〜8のいずれか一項に記載の単離されたペプチド。
- 配列番号6で示されるアミノ酸配列(D−A)EKFDSVHSKYM(D−A)からなるペプチド(ペプチドD−Ala−pB2−4とも呼ばれる)、配列番号10で示されるアミノ酸配列(D−A)DSDSWTLR(D−A)からなるペプチド(ペプチドD−Ala−pB2−6とも呼ばれる)および配列番号12で示されるアミノ酸配列(D−A)MGRTSFDSDS(D−A)からなるペプチド(ペプチドD−Ala−pB2−7とも呼ばれる)のいずれか1つである、請求項9に記載の単離されたペプチド。
- 配列番号39で示されるアミノ酸配列(D−A)MNIWPEYK(D−A)からなるペプチド(D−Ala−pB1−4とも呼ばれる)、配列番号41で示されるアミノ酸配列(D−A)KNRTIFDITN(D−A)からなるペプチド(D−Ala−pB1−7とも呼ばれる)、配列番号43で示されるアミノ酸配列(D−Ala)DITNNLSIV(D−Ala)からなるペプチド(D−Ala−pB1−6とも呼ばれる)、および配列番号49で示されるアミノ酸配列(D−Ala)YKNRTIFD(D−Ala)からなるペプチド(D−Ala−pB1−8とも呼ばれる)のうちのいずれか1つである、請求項9に記載の単離および精製されたペプチド。
- 請求項1〜11のいずれか一項に定義される少なくとも1つの単離および精製されたペプチドを有効成分として含んでなり、場合により、薬学上許容可能な担体、希釈剤、アジュバントおよび/または賦形剤をさらに含んでなる、医薬組成物。
- 細菌病原体、細菌病原体の混合物および/または毒性細菌成分により誘発される、敗血症、毒性ショック、敗血性ショック、重度敗血症、機能喪失および結果としての死亡のうちの少なくとも1つに対して防御免疫を惹起するための、請求項12に記載の医薬組成物。
- ヒト対象において、細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つの処置のための、請求項12に記載の医薬組成物。
- 前記細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つが、グラム陽性菌、グラム陰性菌および毒性細菌成分のうちの少なくとも1つにより誘発される、請求項14に記載の医薬組成物。
- 前記グラム陰性菌が、プロテオバクテリア、大腸菌、サルモネラ菌属、赤痢菌属、腸内細菌科、シュードモナス、モラクセラ、ヘリコバクター、ブデロビブリオ属、ステノトロホモナス、酢酸菌、レジオネラ、アルファプロテオバクテリア、ボルバキア、グラム陰性球菌、ナイセリア種、淋菌、髄膜炎菌、モラクセラ・カタラーリス、グラム陰性桿菌、インフルエンザ菌、肺炎桿菌、レジオネラ・ニューモフィラ、緑膿菌、プロテウス・ミラビリス、エンテロバクター・クロアカ、霊菌、ピロリ菌、腸炎菌、チフス菌、アシネトバクター・バウマニ、野兎病菌、ビブリオ属、バルニフィカス、コレラ菌、フルビアリス、腸炎ビブリオ、アルギノリチカス、フォトバクター・ダムセラ、アエロモナス・ヒドロフィラ、ウェルシュ菌、クロストリジウム・ヒストリチカム、プリフィロモナス/プレボテラ種 プレボテラ・インテルメディア、プレボテラ・ブッケ、プレボテラ種、バクテロイデス・ユニフォルミスおよびNDM−1細菌株からなる群から選択され、前記グラム陽性菌がA群連鎖球菌属、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、B群連鎖球菌属、糞便連鎖球菌、D群連鎖球菌属、G群連鎖球菌属、緑色連鎖球菌、ストレプトコッカス・ミレリ、プロピオニバクテリウム種、エンテロコッカス・フェシウム、ペプトストレプトコッカス種、微好気性連鎖球菌、乳酸菌種、表皮ブドウ球菌および黄色ブドウ球菌からなる群から選択され、前記毒性細菌成分が外毒素、内毒素、スーパー抗原性毒素、病原体関連分子パターン(PAMP)、傷害関連分子パターン分子(DAMP)、リポ多糖、ペプチドグリカンまたはそれらの毒性成分、自然免疫系の細胞により認識される病原体群に関連する分子、およびToll様受容体(TLR)により認識される病原体群に関連する分子からなる群から選択される、請求項13〜15のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記少なくとも1つの毒性細菌成分がスーパー抗原性毒素である、請求項13〜16のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 経口投与および非経口投与のうちのいずれか1つのための、請求項12〜17のいずれか一項に記載の医薬組成物。
- 前記非経口投与が、静脈内、筋肉内、腹腔内、鼻腔内、くも膜下腔内、皮下注射のうちのいずれか1つである、または前記投与が吸入である、請求項18に記載の医薬組成物。
- 必要とするヒト対象において、細菌病原体、細菌病原体の混合物および/または毒性細菌成分により誘発される、敗血症、毒性ショック、敗血性ショック、重度敗血症、機能喪失および結果としての死亡のうちの少なくとも1つに対する防御免疫を惹起するための方法で使用するための、請求項1〜11のいずれか一項に定義されるペプチド。
- 必要とするヒト対象において、細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つを処置する方法で使用するための、請求項1〜11のいずれか一項に定義されるペプチド。
- 必要とするヒト対象において、細菌病原体、細菌病原体の混合物および/または毒性細菌成分により誘発される、敗血症、毒性ショック、敗血性ショック、重度敗血症、機能喪失および結果としての死亡のうちの少なくとも1つに対する防御免疫を惹起するための方法で使用するための、請求項12および13のいずれか一項に定義される医薬組成物。
- 必要とするヒト対象において、細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つを処置する方法で使用するための、請求項1〜11のいずれか一項に定義される少なくとも1つの単離および精製されたペプチドを有効成分として含んでなり、場合により、薬学上許容可能な担体、希釈剤、アジュバントおよび/または賦形剤をさらに含んでなる、医薬組成物。
- 前記方法が、前記必要とするヒト対象に付加的治療薬を投与することをさらに含んでなる、請求項21に記載の使用のためのペプチド。
- 前記細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つが、グラム陽性菌、グラム陰性菌および毒性細菌成分のうちの少なくとも1つにより誘発される、請求項23に記載の使用のための医薬組成物。
- 前記グラム陰性菌が、プロテオバクテリア、大腸菌、サルモネラ菌属、赤痢菌属、腸内細菌科、シュードモナス、モラクセラ、ヘリコバクター、ブデロビブリオ属、ステノトロホモナス、酢酸菌、レジオネラ、アルファプロテオバクテリア、ボルバキア、グラム陰性球菌、ナイセリア種、淋菌、髄膜炎菌、モラクセラ・カタラーリス、グラム陰性桿菌、インフルエンザ菌、肺炎桿菌、レジオネラ・ニューモフィラ、緑膿菌、プロテウス・ミラビリス、エンテロバクター・クロアカ、霊菌、ピロリ菌、腸炎菌、チフス菌、アシネトバクター・バウマニ、野兎病菌、ビブリオ属、バルニフィカス、コレラ菌、フルビアリス、腸炎ビブリオ、アルギノリチカス、フォトバクター・ダムセラ、アエロモナス・ヒドロフィラ、ウェルシュ菌、クロストリジウム・ヒストリチカム、プリフィロモナス/プレボテラ種 プレボテラ・インテルメディア、プレボテラ・ブッケ、プレボテラ種、バクテロイデス・ユニフォルミスおよびNDM−1細菌株からなる群から選択され、前記グラム陽性菌がA群連鎖球菌属、化膿連鎖球菌、肺炎連鎖球菌、B群連鎖球菌属、糞便連鎖球菌、D群連鎖球菌属、G群連鎖球菌属、緑色連鎖球菌、ストレプトコッカス・ミレリ、プロピオニバクテリウム種、エンテロコッカス・フェシウム、ペプトストレプトコッカス種、微好気性連鎖球菌、乳酸菌種、表皮ブドウ球菌および黄色ブドウ球菌からなる群から選択され、前記毒性細菌成分が外毒素、内毒素、スーパー抗原性毒素、病原体関連分子パターン(PAMP)、傷害関連分子パターン分子(DAMP)、リポ多糖、ペプチドグリカンまたはそれらの毒性成分、自然免疫系の細胞により認識される病原体群に関連する分子、およびToll様受容体(TLR)により認識される病原体群に関連する分子からなる群から選択される、請求項25に記載の使用のための医薬組成物。
- 前記毒性細菌成分が少なくとも1つのスーパー抗原性毒素である、請求項25に記載の使用のためのペプチドまたは使用のための医薬組成物。
- 必要とするヒト対象において、細菌病原体、細菌病原体の混合物および/または少なくとも1つの毒性細菌成分により誘発される、敗血症、毒性ショック、敗血性ショック、重度敗血症、機能喪失および結果としての死亡のうちの少なくとも1つに対する防御免疫を惹起するための方法であって、前記対象に免疫学的に有効な量の請求項1〜11のいずれか一項に定義されるペプチドまたはそれを含んでなる薬学上許容可能な組成物を投与することを含んでなる、方法。
- 前記少なくとも1つの毒性細菌成分がスーパー抗原性毒素である、請求項28に記載の方法。
- 前記免疫学的に有効な量が約0.1〜約60μg/Kg前記対象の体重である、請求項28および29のいずれか一項に定義される方法。
- 必要とするヒト対象において、細菌感染およびそれに関連する急性炎症のうちの少なくとも1つを処置する方法であって、前記対象に治療上有効な量の請求項1〜11のいずれか一項に定義される少なくとも1つのペプチドまたは請求項12および14〜19のいずれか一項に定義される、それを含んでなる組成物を投与することを含んでなる、方法。
- 前記治療上有効な量が約0.1〜約60μg/Kg前記対象の体重である、請求項31に記載の方法。
- 前記方法が、付加的治療薬を投与することをさらに含んでなる、請求項31または請求項32に記載の方法。
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