JP2018502845A - 細菌感染症の治療のための抗微生物性ポリミキシン - Google Patents

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Abstract

本発明は、抗菌剤である式Iの抗微生物性ポリミキシン化合物、又はその医薬として許容し得る塩、水和物、若しくは溶媒和物、それらを含む医薬組成物、それらの使用方法、及びこれらの化合物を製造する方法を提供する。【化1】【選択図】なし

Description

(発明の分野)
ポリミキシンの新規誘導体、その医薬組成物、その使用方法、及びその製造方法が本明細書に提供される。これらの化合物は、病原性微生物(細菌)種に対して強力な活性を有する。
(発明の背景)
治療が困難なグラム陰性感染症と戦う抗微生物剤が緊急に必要とされている。現在のグラム陰性抗生物質は、広まった細菌耐性のために有効性が低下した。新たな抗菌剤は、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumannii)、緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)、及び肺炎桿菌(Klebsiela pneumoniae)など、重篤な感染症に関与するグラム陰性病原体を含む、特定のヒト及び獣医学的な病原体に対して有用なレベルの活性を有さなければならない。
他の抗菌剤の中で、ポリミキシンは、緑膿菌を含むグラム陰性病原体に対するその高い効力で卓越している。このクラスは、例えば、VelkovらによりJ. Med. Chem., 2010, 53巻、1898-1916ページに記載される通り、ポリミキシンB(PMB)及びポリミキシンE(コリスチン)を含むいくつかの構造的に関連する環状ペプチドアナログで構成されている。
残念なことに、細菌に対しては非常に強力であるものの、ポリミキシンは、カチオン性ペプチドクラスに固有の毒性を欠点として持つ。これは、主に、哺乳動物又はヒトへの投与後のインビボでのポリミキシンの残留による高頻度の重篤な有害作用をもたらすが、これらの薬剤は圧倒的に腎臓に蓄積する。
腎組織でのコリスチンの蓄積は、最高で臓器不全を含む重度な副作用を起こす。他のポリミキシン医薬に比べて大幅に改善された安全性及び低減された有害作用の傾向を有する新たなポリミキシン化合物が本明細書に提供される。
種々のポリミキシン誘導体及び構造的に関連したシクロペプチドは、例えば、公報WO 2015/149131、WO 2015/135976、US 2015/0031602、WO 2014/188178、WO 2014/108469、CN 103923190、US 2014/0162937、WO 2014/028087、WO 2013/112548、CN 103130876、WO 2013/072695、WO 2012/168820、WO 2012051663、US 2012/0283176、US 2010/0160215、US 2009/0215677、WO 2008/017734、WO 2006/045156、US 2006/0004185、US 6380356、及びUS 3450687に記載されてきた。これらの参考文献のいずれも、本発明の化合物も、本明細書に提供されるポリミキシン抗生物質の腎毒性を減少させる新たな概念も、具体的に記載せず、一般的に企図もしていない。
(発明の概要)
特にグラム陰性微生物に対する有用な抗菌活性を有する化合物が本明細書に提供される。
ポリミキシンの抗微生物(抗菌)活性が、その哺乳類毒性に一般的に平行することが知られている。そのため、このクラスのより強力な抗菌剤は一般的により毒性がある(例えば、Keirsteadらの文献(Toxicol. Sci. 2014, 137巻、278-291ページ)参照)。ポリミキシンの有害作用は、特に長期の療法が必要とされる場合、これらの分子の腎臓尿細管細胞(ネフロン)への結合による腎臓におけるその蓄積をもたらし、哺乳類の膜の破壊及びその後の腎毒性が続く。
本明細書に提供される新たなポリミキシンは、治療されている哺乳類の対象に対する毒性が著しく減少していると同時に、インビトロ及びインビボで強力な抗菌活性を示す。この抗菌活性と改善された忍容性との組み合わせは、本明細書に提供される化合物の独特な設計により得られる。
従来技術に記載される従来のポリミキシンとは対照的に、本明細書に提供される組成物は、薬物がその所望の殺菌効果を発揮した後インビボで切断される、少なくとも1つの代謝的に(化学的に又は生化学的に)不安定な官能基(エステル、カルバマート、又はホスファート基など)を組み込んだ新規なポリミキシン構造である。重要なことには、該新たな分子は、所望の抗菌効果を示すための充分な代謝安定性及び滞留時間を示すが、その後インビボで代謝的に分解し、そのため、腎臓などの臓器組織における有害な蓄積を回避する。この代謝プロセスがはるかに毒性の低い(親薬物に比べて)代謝物(複数可)をもたらすので、有害作用(腎毒性など)は最低限にされるか、又はなくなる。
この一般的な手法は、抗炎症ステロイドに関してBrutscheらによりLancet. 2000, 356巻、556-561ページに記載された「ソフトドラッグ」医薬品化学戦略に関する。
ソフトドラッグデザインを、「プロドラッグ」という対立する概念から区別することが重要であるが、プロドラッグでは、例えば、HuttinenらによりPharmacol. Rev. 2011, 63巻、750-771ページに総説されるように、薬物の不安定な誘導体が、例えば改善された溶解度又は低減された急性毒性を付与するために提供される。両クラスともインビボの代謝を受けるが、ソフトドラッグとプロドラッグの決定的な違いは、ソフトドラッグが代謝される前に活性である一方で、プロドラッグは、代謝された後のみに高度に活性のある薬物を生み出し、その代謝されていない形態では通常不活性である点である。実際上、ソフトドラッグは真の薬物(すなわち、活性のある存在)であるが、プロドラッグは活性薬物の送達形態にしかすぎない。ポリミキシンの特定のエステルプロドラッグが、例えば、Hobbsにより特許公報FR 6035 19680708に記載の通り報告されている。コリスチン(colsitin)のプロドラッグ形態、コリスチンメタンスルホナートは、例えば、Bergenらにより、Antimicrob. Agents Chemother. 2006, 50巻、1953-1958ページに記載された。重要なことには、後者の治療剤はコリスチン腎毒性の典型を欠点として依然として有し、その理由は、このプロドラッグコリスチンからの放出物が相変わらず腎臓に蓄積するからである。
長期間の全身曝露及びこのクラスの腎毒性の原因であるポリミキシンの組織蓄積を制限するポリミキシンソフトドラッグのデザイン又は用途を報告する従来の文献はない。さらに、このクラスは、通常の代謝プロセスに関与するものに類似の特定の酵素クラスを阻害することが知られている。例えば、エステラーゼ酵素のポリミキシンB阻害は、CohenらによりAntibiot. Chemother. 1954, 18-24ページに記載された。したがって、生化学の当業者であれば、ポリミキシンエステル誘導体の代謝による分解が、ソフトドラッグポリミキシンを作り出す目的のために全く実現可能でないことを通常は予想するだろう。
驚くべきことに、本明細書に提供される化合物は、その所望の抗菌効果を発揮した後で、インビボで代謝される。そのため、本明細書に提供される抗菌性化合物の代謝を促進する独特なデザインにより、前記化合物の組織における過度の蓄積は全く起こり得ない。関与する代謝プロセスは、例えば、エステラーゼにより媒介されるエステル基の切断、ホスファターゼにより媒介されるホスファート若しくはホスホナート基の切断、ヒドロラーゼにより媒介されるカルバマート基の切断、又はヒドロキシルアミン誘導体のレダクターゼにより媒介される切断を含み得る。重要なことに、上述のデザイナー基(designer groups)は、抗菌効能を減少させることなく、後者を最大にするように作用すらしながら、このクラスの構造活性相関(SAR)に合致するようにポリミキシン構造に選択的に組み込まれている。
当業者ならば、代謝分解の潜在的な基質の全てが治療用のソフトドラッグとしての使用に好適なわけではないことを認識するだろう。前記分解が起こる前に、完全なソフトドラッグ分子は、血液及び/又は組織中でその抗菌効果を発揮する充分な期間インビボで滞在しなくてはならない。分解プロセスが速すぎると、抗菌作用を実施できる完全なソフトドラッグの量が病原体根絶には不充分になり、治療効果が無くなるだろう。そのような化合物は、ソフトドラッグとして機能できない。
他方で、潜在的なポリミキシンソフトドラッグがインビボであまりにも安定であると、それは腎毒性を発揮するだろうが、それは完全な薬物の腎臓における蓄積後に現れる。結果として、そのような化合物は、充分な速度で分解せず(抗菌効果が達成された後)、その蓄積及び腎毒性につながるだろう。結果として、そのような化合物もソフトドラッグとして機能できない。
実際上、ソフトドラッグ構造は、2つの対立する性質:インビボでの充分に長い滞留時間と充分に速い代謝分解を調和させなければならない。驚くべきことに、本明細書に記載される化合物は、抗菌効果のために必要なソフトドラッグの相対的な安定性並びに組織中の過度の蓄積及び生じる腎毒性を予防するそのような化合物の制御された代謝分解の厳密な要件を満たす。
代謝分解の他に、本明細書に提供される化合物は、エステル基と遊離のアミン基の両方を有する分子に知られているpH依存性の自己切断などの化学的切断によりインビボで分解されることがある。これら2つの基が互いに比較的近くにあり、アミン基が基本的に遊離である場合(中性又は生理学的pH条件下で)、アミン基はエステル基によりアシル化されることがあり、アシル基が酸素原子から窒素原子へ転移する。親活性薬物の構造のこの変化は、有害作用を起こす傾向が減少した、活性の低い、又は不活性な分解産物を生み出し得る。
一態様において、本明細書に提供される化合物の上述の代謝分解又は化学的分解は、例えば正味の(全)分子正電荷が減少した、著しく毒性が低下した分解産物(複数可)をもたらすが、この電荷が他のポリミキシンの哺乳類の膜への結合及び腎組織中のその蓄積に関与している。
別の態様において、本明細書に提供される化合物の上述の代謝分解又は化学的分解がもたらす、短縮された(最小化又は切断された)親油性側鎖を有する毒性分解産物は著しく少ないが、この側鎖が、哺乳類の膜の破壊並びにポリミキシン薬物コリスチン及びポリミキシンBにより起こる腎毒性に関与している。
一態様において、式Iの化合物:
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が本明細書に提供される:
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ
Xは、O、NH、N(C1-6アルキル)、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-、又は後者のNH基で-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり、且つ、R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるか;或いは、XはNであり、且つR3はNH又はN(C1-6アルキル)であり、且つR3とXはまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、以下の追加の規定があり:
Xが、O、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-である場合、R2は、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子は炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2は、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;
Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又は後者のNHでC(=O)R2に接続しているNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-である場合、R2は、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;
R3とXがまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成する場合、R2は、Xが、NH、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-、又は-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-である場合に関して上記の通り定義され;
rは1又は2であり;
Lは、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;
R4からR7、R9、及びR10は、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ
R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかは、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、
R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ
R11及びR12は、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R11とR12は、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは、i)R4とR11とii)R6とR12のいずれか又は両方が、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;
式中、m、n、o、及びpは、0、1、及び2から独立に選択され、且つLが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
[a]、[b]、及び[c]のそれぞれは、NH、N(C1-6アルキル)、及びOから独立に選択されるが;
但し、[a]、[b]、及び[c]のそれぞれがNHであり、XがOであり、且つR3がCH2NH2である場合、R2が5-メチル-ヘプチルでないことを条件とする)。
別の態様において、治療上有効な量の式Iの化合物及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物がある。
別の態様において、哺乳動物における微生物感染症又は細菌感染症の治療の方法であって、該哺乳動物に治療上有効な量の式Iの化合物を投与することを含む方法がある。
側鎖において、又はポリミキシンB及びコリスチンに存在する特定のアミノ酸の代りに前記分子のシクロペプチドコアにおける2つまでのアミノ酸において上記構造とは異なる、同じクラスのポリミキシンB及びコリスチンと密接に関連しているアナログも提供される。
これらは、例えば、ポリミキシンA、ポリミキシンF、ポリミキシンS1、ポリミキシンK、又は本明細書に提供される基R2に類似な代謝的に不安定な基を組み込んだオクタぺプチン誘導体を包含する。そのような分子が、式I〜Vの化合物と共に本明細書に提供される抗菌剤にも存在し得ることが理解される。
別の態様において、式I〜Vの化合物中の基R2が、追加の生物学的標的(複数可)で作用するポリミキシンとは異なる(different from polymyxin)抗微生物剤クラス構造(複数可)を組み込むことが提供される。この修飾を利用して、最適な抗微生物スペクトルを達成し、例えば、グラム陰性病原体とグラム陽性病原体の両方、又はポリミキシン耐性細菌、又はマイコバクテリア(Mycobacteria)を標的とすることができる。前記抗微生物剤構造R2は、タンパク質合成阻害剤(例えば、オキサゾリジノン、フェニコール、アミノグリコシド、オキサボロール、ペプチドデホルミラーゼ阻害剤、テトラサイクリン、ムピロシン、又はフシジン酸)、細胞壁生合成阻害剤(例えば、β-ラクタム、シクロセリン、又はホスホマイシン)、ジャイレースA及び/又はトポイソメラーゼIV阻害剤(例えば、フルオロキノロン又はピリドン)、ジヒドロ葉酸阻害剤(例えば、トリメトプリム)、葉酸合成阻害剤(例えば、サルファ薬)、脂肪酸生合成(FAB)阻害剤(例えば、PCT WO 2011026529に記載の構造、又は例えばEurop. J. Med. Chem. 2014, 84巻、382-394ページに総説されている追加の阻害剤構造)、又は細菌排出ポンプ阻害剤(例えば、アルギニン及び/又はリジンなど塩基性アミノ酸を含むジ-、トリ-、又はポリペプチド断片)から選択される抗菌剤又はその生物活性構造要素を組み込み得る。
別の態様において、式I〜Vの化合物中の基R2は、細菌標的へのより効率的な薬物送達のために、細菌の鉄輸送系を利用することにより式I〜Vの化合物の抗菌活性を増加させるために導入された鉄キレート化シデロフォア基(例えば、カテコール又はハロゲン化カテコール基、N-ヒドロキシアミド基、又は6員のアミド若しくはN-ヒドロキシアミド窒素含有複素環式環)を組み込んでいる。
追加の態様において、式I〜Vの化合物、又はその医薬として許容し得る塩、プロドラッグ、溶媒和物、若しくは水和物、及び医薬として許容し得る担体、賦形剤、又は希釈剤を含む医薬組成物が提供される。
別の態様において、ヒト又は他の恒温動物における微生物(細菌)感染症を治療する方法であって、必要とする該対象に、治療上有効な量の式I〜Vの化合物又はその医薬として許容し得る塩、プロドラッグ、溶媒和物、若しくは水和物を投与することによる方法が提供される。式I〜Vの化合物は、液体又は固体エアゾール形態としての前記投与を含み、例えば、経口的に、非経口的に、経皮的に、局所的に、直腸内に、又は鼻腔内に投与できる。
さらに別の態様において、式I〜Vの化合物を製造するための新規な中間体及び方法が提供される。
(発明の詳細な説明)
特記されない限り、明細書及び特許請求の範囲に使用される以下の用語は、以下に与えられる意味を有する。
種々の炭化水素含有部分の炭素原子の含量は、該部分中の炭素原子の最低及び最高の数を示す接頭語により示され、すなわち接頭語Ci-jは、両端を含む整数「i」から整数「j」の炭素原子の部分を示す。そのため、例えば、C1-14アルキルは、両端を含む1〜14個の炭素原子のアルキルを指す。
用語アルキルは、直鎖と分岐鎖の両方の飽和炭化水素基を指す。「プロピル」などの個別の基への言及は直鎖基のみを包含し、「イソプロピル」などの分岐鎖の異性体は具体的に言及される。特記されない限り、「アルキル」は1〜12個の炭素原子を有する。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、アルキル基は、ハロ、ヒドロキシ、シアノ、C1-12アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ビアリール、複素環式、及びヘテロアリール(Het)基からなる群から選択される1、2、3、又は4つの置換基により任意に置換されている。いくつかの実施態様において、アルキルは、ジフルオロメチル、2-フルオロエチル、トリフルオロエチル、(アダマンタン-1-イル)メチル、3-(シクロヘキシル)プロピル、4-プロピルシクロヘキシル、-CH=CH-アリール、-CH=CH-複素環式、-CH=CH-ヘテロアリール、-CH2-フェニル、ビフェニルメチルなどを含むがこれらに限定されない。いくつかの実施態様において、アルキルは非置換である。
用語「アルキレン」は二価アルキル基を指す。特記されない限り直鎖「アルキレン」は1〜12個の炭素原子を含む。アルキレン基は、アルキルに関して記載された通り任意に置換されている。いくつかの実施態様において、アルキレンは非置換である。
用語アルケニルは、少なくとも1つの二重結合、及びいくつかの実施態様において1、2、又は3つの二重結合を含む直鎖と分岐鎖の両方の炭化水素基を指す。特記されない限り、「アルケニル」は2〜12個の炭素原子を含む。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、アルケニルは、ハロ、C1-12アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ビアリール、複素環式、及びヘテロアリールからなる群から選択される1、2、又は3つの置換基により任意に置換されている。いくつかの実施態様において、アルケニルは、ジフルオロメチル、2-フルオロエチル、トリフルオロエチル、(アダマンタン-1-イル)メチル、3-(シクロヘキシル)プロピル、4-プロピルシクロヘキシル、-CH=CH-アリール、-CH=CH-複素環式、-CH=CH-ヘテロアリール、-CH2-フェニル、ビフェニルメチルなどを含むが、これらに限定されない。いくつかの実施態様において、アルケニルは非置換である。
用語アルケニレンは二価アルケニル基を指す。特記されない限り、「アルケニレン」は2〜12個の炭素原子を含む。アルケニレン基は、アルケニルに関して記載された通り任意に置換されている。いくつかの実施態様において、アルケニレン基は非置換である。
用語「シクロアルキル」又は「炭素環」は、3〜18個(いくつかの実施態様において、3〜6つ)の炭素原子の環式飽和、一価、単環式又は二環式、飽和又は不飽和炭化水素基を意味する。いくつかの実施態様において、シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロヘキシル、シクロドデカノイルなどを含むが、これらに限定されない。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、シクロアルキル基は、ハロ、C1-12アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、複素環式、及びヘテロアリールからなる群から選択される1、2、又は3つの置換基により任意に置換されている。いくつかの実施態様において、シクロアルキルは非置換である。
用語「シクロアルキレン」は、二価シクロアルキル基又は二価炭素環基を意味する。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、シクロアルキレン基は、シクロアルキルに関して記載された通り任意に置換されている。いくつかの実施態様において、シクロアルキレンは非置換である。いくつかの又は任意の実施態様において、i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかにより、それらが結合している原子と共に形成されるC3-6シクロアルキレン基は、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている。
用語「ヘテロアルキル」は、N、O、及びS(O)n(式中、nは0〜2の整数である)から選択されるヘテロ原子を含む置換基を有する先に定義されたアルキル又はシクロアルキル基を意味し、いくつかの実施態様において、該置換基は、ヒドロキシ(OH)、C1-4アルコキシ、アミノ、チオ(-SH)などを含む。前記ヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の部分に組み込まれることも[例えば、ヘテロアルキルはC1-4アルキルC(=O)OC3-6シクロアルキルNH2であり得る]、複素環式置換基を含むこともある[例えば、ヘテロアルキルは2-(4-モルホリノ)エチルであり得る]。いくつかの実施態様において、置換基は、-NRaRb、-ORa、及び-S(O)nRcを含み、式中、各Raは、独立に、水素、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、任意に置換されているアリール、任意に置換されている複素環式、又は-C(O)R(式中、RはC1-4アルキルである)であり;各Rbは、独立に、水素、C1-4アルキル、-SO2R(式中、Rは、C1-4アルキル又はC1-4ヒドロキシアルキルである)、-SO2NRR'(式中、R及びR'は、互いに独立に、水素又はC1-4アルキルである)、又は-CONR'R"(式中、R'及びR"は、互いに独立に、水素又はC1-4アルキルである)であり;nは0〜2の整数であり;且つ、各Rcは、独立に、水素、C1-4アルキル、C3-6シクロアルキル、任意に置換されているアリール、又はNRaRb(式中、Ra及びRbは先に定義された通りである)である。いくつかの実施態様において、ヘテロアルキルは、2-メトキシエチル(-CH2CH2OCH3)、2-ヒドロキシエチル(-CH2CH2OH)、ヒドロキシメチル(-CH2OH)、2-アミノエチル(-CH2CH2NH2)、2-ジメチルアミノエチル(-CH2CH2NHCH3)、ベンジルオキシメチル、チオフェン-2-イルチオメチルなどを含むが、これらに限定されない。
用語「ハロ」は、フルオロ(F)、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、又はヨード(I)を指す。
用語「アリール」は、フェニル又はナフチルを指す。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、アリールは、ハロ、-C1-12アルキル(非置換又は一実施態様において1、2、若しくは3つのハロにより置換された)、アリール、-OH、-OC1-12アルキル、-S(O)nC1-4アルキル(式中、nは、0、1、又は2である)、-C1-4アルキルNH2、-NHC1-4アルキル、-C(=O)H、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRc、OC(=O)ヘテロアリール、OC(=O)(複素環式環)及び-C=N-ORd(式中、Rdは、水素又は-C1-4アルキルである)から独立に選択される1〜3つの置換基により任意に置換されている。
用語「アリールアルキル」は、アリール及びアルキルが、それらのぞれぞれの定義において記載された通り任意に置換されている場合を含む、それぞれ本明細書に定義されるアリール基により置換されているアルキル基を指す。
用語「アリールヘテロアリール」は、アリール及びヘテロアリールが、それらのぞれぞれの定義において記載された通り任意に置換されている場合を含む、それぞれ本明細書に定義されるヘテロアリール基により置換されているアリール基を指す。
用語「ヘテロアリールアリール」は、アリール及びヘテロアリールが、それらのぞれぞれの定義において記載された通り任意に置換されている場合を含む、それぞれ本明細書に定義されるアリール基により置換されているヘテロアリール基を指す。
用語「ビアリール」は、アリール基が定義において記載された通り独立に任意に置換されている場合を含む、本明細書に定義される別のアリール基により置換されている本明細書に定義されるアリール基を指す。
用語「ビアリールアルキル」は、各アリールが独立に、及びアルキルがそれらのそれぞれの定義において記載された通り任意に置換されている場合を含む、それぞれ本明細書に定義される別のアリール基により置換されているアリール基により置換されているアルキル基を指す。
複素環式、複素環式環、及び複素環という用語は、環中に3〜12個の炭素原子並びに酸素、窒素、P(=O)、及びS(O)m(式中、mは0〜2の整数である)からなる群から独立に選択される1〜4つのヘテロ原子を含む、単環式若しくは二環式の芳香環又は飽和若しくは不飽和の単環式若しくは二環式の芳香族でない環を指す。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、複素環式環は、1、2、又は3つのハロ、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRb、-C1-20アルキル、-OH、-NH2、-OC1-20アルキル、-S(O)mC1-20アルキル(式中、mは、0、1、又は2である)、-C1-20アルキル-NH2、-NHC1-4アルキル、-C(=O)H、又はC=N-ORd(式中、各Ra、Rb及びRdは、独立に、水素又はC1-20アルキルである)により任意に置換されている。いくつかの実施態様において、複素環式環は非置換である。いくつかの又は任意の実施態様において、R4からR10のいずれか2つにより形成される、及び/又はR11とR12により形成される、及び/又はR4とR11により形成される、及び/又はR6とR12により形成される4〜7員又は5〜7員環は、複素環に関して本明細書に記載される通り任意に置換されている。いくつかの又は任意の実施態様において、R11とR12により形成される、及び/又はR4とR11により形成される、及び/又はR6とR12により形成される4〜7員環は、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている。
用語シクロアルキル、シクロアルキレン、及び複素環の文脈における用語「不飽和」は、部分不飽和を指すが、芳香環を指さない。
いくつかの実施態様において、複素(heterocylic)環には、アゼチジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、インドリジン、イソインドール、インドール、ジヒドロインドール、インダゾール、プリン、キノリジン、イソキノリン、キノリン、フタラジン、ナフチルピリジン、キノキサリン、キナゾリン、シンノリン、プテリジン、カルバゾール、カルボリン、フェナントリジン、アクリジン、フェナントロリン、イソチアゾール、フェナジン、イソオキサゾール、イソオキサゾリノン、フェノキサジン、フェノチアジン、イミダゾリジン、イミダゾリン、ピペリジン、ピペラジン、インドリン、フタルイミド、1,2,3,4テトラヒドロ-イソキノリン、4,5,6,7-テトラヒドロベンゾ[b]チオフェン、チアゾール、チアジアゾールテトラゾール、チアゾリジン、チオフェン、ベンゾ[b]チオフェン、モルホリニル、チオモルホリニル(チアモルホリニルとも称される)、ピペリジニル、ピロリジン、テトラヒドロフラニル、1,3-ベンゾオキサジン、1,4-オキサジン-3-オン、1,3-ベンゾオキサジン-4-オン、ピロリジン、ピロリジン-2-オン、オキサゾリジン-2-オン、アゼピン、ペルヒドロアゼピン、ペルヒドロアゼピン-2-オン、ペルヒドロ-1,4-オキサゼピン、ペルヒドロ-1,4-オキサゼピン-2-オン、ペルヒドロ-1,4-オキサゼピン-3-オン、ペルヒドロ-1,3-オキサゼピン-2-オン、アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンなど、及び前記窒素ヘテロシクリルのN-オキシドがあるが、これらに限定されない。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、複素環式環は、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、OC(=O)NRaRb(式中、各Ra及びRbは、独立に、水素又はC1-6アルキルである)から選択される基により置換されているものを含む置換及び非置換の環を含む。
用語ヘテロアリールは、ベンゼン又は別の複素環式環に任意に縮合している5員又は6員のC-又はN-連結複素環式環を指す(該複素環式環の少なくとも1つが芳香族である)。いくつかの実施態様において、ヘテロアリールは、ピリジン、チオフェン、フラン、ピラゾール、インドール、ベンゾイミダゾール、キノリン、ピリミジン、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、4-ピリミジニル、5-ピリミジニル、3-ピリダジニル、4-ピリダジニル、3-ピラジニル、4-オキソ-2-イミダゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、3-ピラゾリル、4-ピラゾリル、5-ピラゾリル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、4-オキソ-2-オキサゾリル、5-オキサゾリル、1,2,3-オキサチアゾール、1,2,3-オキサジアゾール、1,2,4-オキサジアゾール、1,2,5-オキサジアゾール、1,3,4-オキサジアゾール、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、3-イソチアゾール、4-イソチアゾール、5-イソチアゾール、2-フラニル、3-フラニル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-イソピロリル、4-イソピロリル、5-イソピロリル、1,2,3,-オキサチアゾール-1-オキシド、1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-オキサジアゾール-5-イル、5-オキソ-1,2,4-オキサジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-3-イル、1,2,5-チアジアゾール-3-イル、1,2,4-チアジアゾール-5-イル、3-オキソ-1,2,4-チアジアゾール-5-イル、1,3,4-チアジアゾール-5-イル、2-オキソ-1,3,4-チアジアゾール-5-イル、1,2,4-トリアゾール-3-イル、1,2,4-トリアゾール-5-イル、1,2,3,4-テトラゾール-5-イル、5-オキサゾリル、3-イソチアゾリル、4-イソチアゾリル及び5-イソチアゾリル、1,3,4,-オキサジアゾール、4-オキソ-2-チアゾリニル、又は5-メチル-1,3,4-チアジアゾール-2-イル、チアゾールジオン、1,2,3,4-チアトリアゾール、及び1,2,4-ジチアゾロン(dithiazolone)を含むが、これらに限定されない。実施態様又は特許請求の範囲のいずれかに具体的に詳述されるあらゆる基の他に、ヘテロアリール基は、C(=O)ORa、OC(=O)Ra、及びOC(=O)NRaRb(式中、各Ra及びRbは、独立に、水素又はC1-6アルキルである)から選択される基により置換されているものを含む置換及び非置換の環を含む。いくつかの実施態様において、ヘテロアリールは非置換である。
用語「ヘテロアリールアルキル」は、それぞれ本明細書に定義されるヘテロアリール基により置換されているアルキル基を指す。
特記されない限り、「炭素原子」は、H、ハロ、NRaRb、C1-12アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールにより、又は複素環式環により任意に置換されている元素炭素の原子を意味する。炭素原子は、sp3、sp2、及びsp電子混成を有する原子を含む。
「任意の」又は「任意に」は、その後に記載される事象又は状況が、起こる必要はないが起こるかもしれず、記載が、事象又は状況が起こる場合及びそれが起こらない場合を含むことを意味する。例えば、「アルキル基により任意に一置換又は二置換されているアリール基」は、アルキルが存在する必要はないが存在することがあり、記載が、アリール基がアルキル基により一置換又は二置換されている状況及びアリール基がアルキル基により置換されていない状況を含むことを意味する。
WO2015/135976の化合物D93は以下の構造を有する:
Figure 2018502845
(式中、上記構造中のR基は:
Figure 2018502845
である)。この化合物は、本明細書に記載される態様及び実施態様のいずれからも明確に除外される。
いくつかの実施態様において、式I又はIIの化合物は、XがOである場合、R2がC1-14アルキルでないものである。
同じ分子式を有するが、それらの原子の結合の性質若しくは順序又は空間中でのそれらの原子の配列が異なる化合物は「異性体」と称される。空間中でのそれらの原子の配列が異なる異性体は「立体異性体」と称される。
互いの鏡像でない立体異性体は「ジアステレオマー」と称され、互いの重ね合わせることができない鏡像であるものは「エナンチオマー」と称される。化合物が不斉中心を有する場合、例えば、4つの異なる基に結合している場合、1組のエナンチオマーがあり得る。エナンチオマーは、その不斉中心の絶対配置により特徴づけることができ、カーン及びプレローグのR-及びS-配列則により、又は分子が偏光面を回転させる方法により説明され、右旋性又は左旋性(すなわち、それぞれ(+)又は(-)-異性体として)と称される。キラル化合物は、個別のエナンチオマーとしても、その混合物としても存在し得る。等しい比率のエナンチオマーを含む混合物は「ラセミ混合物」と称される。
本明細書に提供される化合物は、1つ以上の不斉中心を有し得る;したがって、そのような化合物は、個別の(R)-若しくは(S)-立体異性体として、又はその混合物として製造され得る。他に示されない限り、本明細書及び特許請求の範囲中での特定の化合物の説明又は命名は、個別のエナンチオマーと、ラセミであろうと他の形態であろうとその混合物の両方を含むものとする。立体化学の決定及び立体異性体の分離の方法は当技術分野に周知である(「先進有機化学(Advanced Organic Chemistry)」、第4版、J. March, John Wiley and Sons, New York, 1992の第4章における議論を参照されたい)。
式Iの化合物の水素(H)又は炭素(C)置換は、それぞれの原子の任意の同位元素による置換を含む。そのため、水素(H)置換は、例えば、特定の治療又は診断療法に、又は代謝研究用途に、又は安定性の増大のために望まれ得る通り、1H、2H(重水素)、又は3H(トリチウム)同位元素置換を含む。任意に、本発明の化合物は、3H、15O、12C、又は13N同位元素など、当技術分野に公知である放射性同位元素又は放射性元素を組み込んで、それぞれの放射標識された式Iの化合物を与え得る。
「医薬として許容し得る担体」は、全般的に安全で、非毒性で、生物学的にも他の面でも望ましくなくない医薬組成物の製造において有用である担体を意味し、獣医学的な使用並びにヒトの医薬的使用に許容し得る担体を含む。本明細書及び特許請求の範囲において使用される「医薬として許容し得る担体」は、1種と2種以上の両方のそのような担体を含む。
化合物の「医薬として許容し得る塩」は、医薬として許容し得るものであり、親化合物の所望の薬理活性を有する塩を意味する。そのような塩には:
(1)塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸により形成される酸付加塩;若しくは酢酸、プロピオン酸、ヘキサン酸、シクロペンタンプロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、乳酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、3-(4-ヒドロキシベンゾイル)安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1,2-エタンジスルホン酸、2-ヒドロキシエタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、2-ナフタレンスルホン酸、4-トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸、4-メチルビシクロ[2.2.2]オクタ-2-エン-1-カルボン酸、グルコヘプトン酸、4,4'-メチレンビス-(3-ヒドロキシ-2-エン-1-カルボン酸)、3-フェニルプロピオン酸、トリメチル酢酸、tert-ブチル酢酸、ラウリル硫酸、グルコン酸、グルタミン酸、ヒドロキシナフトエ酸、サリチル酸、ステアリン酸、ムコン酸などの有機酸により形成される酸付加塩;又は
(2)親化合物に存在する酸性プロトンが、金属イオン、例えば、アルカリ金属イオン、アルカリ土類イオン、若しくはアルミニウムイオンにより置換されているか;若しくは、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン、N-メチルグルカミンなどの有機塩基に配位している場合に形成される塩がある。
疾病を「治療すること」、「治療」、又は「療法」は:
(1)疾病を予防すること、すなわち、疾病に曝露され得るか、若しくは疾病になる素因があり得るが、疾病の症状をまだ経験せず示してもいない哺乳動物において、疾病の臨床症状が起こらないようにすること、
(2)疾病を阻害すること、すなわち、疾病若しくはその臨床症状の発生を停止若しくは減少させること、又は
(3)疾病を軽減すること、すなわち、疾病若しくはその臨床症状の後退を起こすこと
を含む。
「治療上有効な量」は、疾病を治療するために哺乳動物に投与された場合、疾病のそのような治療を引き起こすのに充分な化合物の量を意味する。「治療上有効な量」は、化合物、疾病及びその重症度、並びに治療される哺乳動物の年齢、体重などにより変動するだろう。
「脱離基」は、合成有機化学におけるそれと従来関連する意味を有し、すなわち、求核剤により置換されることが可能な原子又は基であり、クロロ、ブロモ、ヨード、メシルオキシ、トシルオキシ、トリフルオロスルホニルオキシ、メトキシ、N,Oジメチルヒドロキシル-アミノなどのハロゲン、C1-4アルキルスルホニルオキシ、エステル、又はアミノがある。
「プロドラッグ」は、そのようなプロドラッグが哺乳類の対象に投与された場合、本明細書に提供される化合物による活性な親薬物をインビボで放出するあらゆる化合物を意味する。本明細書に提供される化合物のプロドラッグは、本明細書に提供される化合物に存在する官能基を、修飾部分がインビボで切断されて親化合物を放出するように修飾することにより製造される。プロドラッグは、化合物中のヒドロキシ、スルフヒドリル、アミド、又はアミノ基が、インビボで切断されてそれぞれ遊離のヒドロキシル、アミド、アミノ、又はスルフヒドリル基を再生し得る任意の基に結合している、本明細書に提供される化合物を含む。プロドラッグの例には、本明細書に提供される化合物中のヒドロキシ官能基のエステル(例えば、酢酸エステル、ギ酸エステル、安息香酸エステル、リン酸エステル、又はホスホン酸エステル誘導体)、カルバマート(例えば、N,N-ジメチルアミノカルボニル)などがあるが、これらに限定されない。
用語「哺乳動物」は、ヒト、家畜、及び伴侶動物を含む全哺乳動物を指す。
本明細書に記載される化合物は、一般的にIUPAC又はCAS命名法システムに従って命名される。当業者に周知である略語が使用され得る(例えば、フェニルの代りに「Ph」、メチルの代りに「Me」、エチルの代りに「Et」、時間又は数時間の代りに「h」、及び室温の代りに「rt」)。
(例示的な実施態様)
本発明の最も広い定義の中で、式Iの化合物の特定の化合物が好ましくなり得る。基、置換基、及び範囲に関する以下に列記される具体的で好ましい値は説明のためのみのものである;それらは、他の定義された値も、基及び置換基に関する定義された範囲内の他の値も排除しない。
本明細書に記載されるいくつかの好ましい化合物において、C1-14アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、オクチル、ノニル、デシル、及びその異性体形態であり得る。
本明細書に記載されるいくつかの好ましい化合物において、C2-12アルケニルは、ビニル、プロペニル、アリル、ブテニル、及びその異性体形態(シス及びトランス異性体を含む)であり得る。
本明細書に記載されるいくつかの好ましい化合物において、C3-7シクロアルキルは、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びその異性体形態であり得る。
本明細書に記載されるいくつかの好ましい化合物において、C1-14ヘテロアルキルは、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、2-(N,N-ジメチルアミノ)エチル、2-(4-モルホリノ)エチル、及び2-メトキシエチルであり得る。
本明細書に記載されるいくつかの好ましい化合物において、ハロは、フルオロ(F)又はクロロ(Cl)であり得る。
本明細書に記載される化合物は、追加のキラル中心を有することがあり、光学活性な形態及びラセミ形態で単離され得ることも当業者により認識されるだろう。本発明は、本発明の化合物のあらゆるラセミの、光学活性な、互変異性の、幾何学的な、又は立体異性の形態、又はその混合物を包含する。
本明細書に記載されるあらゆる実施態様は、本明細書に記載されるあらゆる他の実施態様と組み合わせることができる。
一実施態様において、式Iaの化合物:
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が提供される
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、XがO又は-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-である場合、R2は、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、アリール-C(=O)OR4、ビアリール-C(=O)OR4、アリール-OC(=O)R4、ビアリール-OC(=O)R4、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、XがNHである場合、R2は、アリール-C(=O)OR4、ビアリール-C(=O)OR4、アリール-OC(=O)R4、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m(CR6R7)nP(=O)(OR8)2、又は(CR4R5)m(CR6R7)nO(P=O)(OR8)2であり(式中、R4、R5、R6、R7、及びR8は、H、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルから独立に選択されるか;或いはR4とR5かR6とR7のいずれかがまとまって、C3-6シクロアルキル基を形成し;且つ、m及びnは、0〜2から独立に選択される);且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルであり、A、B、及びCは、NH又はOから独立に選択される)。
一実施態様において、式Iaの化合物において、R1はCH2CH(CH3)2又はCH2Phであり、且つR3はCH2NH2であり、且つA、B、及びCは全てNHである。
別の実施態様において、コリスチン、ポリミキシンB、並びに公報WO 2013/072695、US 2012/0316105、US 8,415,307、WO 2010/091294、WO 2010/130007、US 2010/0160215、WO 2007/066906、US 2006/0004185、US 4,091,092、JP 5,305,3680、JP 4,601,6152、及びDE 1,906,699に報告されたものなど、従来技術において提供された化合物を除外することを条件として式Iaの化合物が提供される。
別の実施態様において、式IIaの化合物:
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が提供される
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリール-C(=O)OR4、ビアリール-C(=O)OR4、アリール-OC(=O)R4、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
追加の実施態様において、以下の式IIIaの化合物:
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物が本明細書に提供される
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、アリール-C(=O)OR4、ビアリール-C(=O)OR4、アリール-OC(=O)R4、ビアリール-OC(=O)R4、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり(式中、R4、R5、R6、R7、及びR8は、H、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルから独立に選択されるか;或いは、R4とR5かR6とR7のいずれかはまとまって、C3-6シクロアルキル基を形成し;且つ、m及びnは0〜2から独立に選択される);且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
別の実施態様において、本発明は、以下の式IVaの化合物:
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物を提供する
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、アリール-C(=O)OR4、ビアリール-C(=O)OR4、アリール-OC(=O)R4、ビアリール-OC(=O)R4、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり(式中、R4、R5、R6、R7、及びR8は、H、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルから独立に選択されるか;或いは、R4とR5かR6とR7のいずれかはまとまって、C3-6シクロアルキル基を形成し;且つ、m及びnは、0〜2から独立に選択される);且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
式IIaの化合物の好ましい1群が以下に示される:
Figure 2018502845
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、以下の群:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
式IIIaの化合物の好ましい1群が以下に示される:
Figure 2018502845
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、以下の群:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
式IVaの化合物の好ましい1群が以下に示される:
Figure 2018502845
(式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ、R2は、以下の群:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、R3は、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、
pが1であり;
R1が、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
[a]、[b]、及び[c]がそれぞれNHであり;
XがOであり;R3が、CH2NH2又はNH2であり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
Xが、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり;R3が、CH2NH2又はNH2であり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
XがNHであり;R3が、CH2NH2又はNH2であり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
XがNであり、R3が、NH又はN(C1-6アルキル)であり、且つ、R3とXがまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8;CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり;且つ
rが、1又は2であり;
Lが、NH、N(CH3)、CF2、CH2、CH(CH3)、C(CH3)2、CH2CH2、CH2CF2、CF2CH2、CH2CH(CH3)、CH(CH3)CH2、CH2CH2C(CH3)2O、OC(CH3)2CH2CH2、CH2CH2C(CH3)2NH、NHC(CH3)2CH2CH2、CH2CH(n-ヘキシル)、CH(n-ヘキシル)CH2、CH2CH2C(i-Pr)2O、OC(i-Pr)2CH2CH2、OCH(CH3)CH2CH2、CH2CH2CH(CH3)O、
Figure 2018502845
であり;
R4からR7が、独立に、H、ハロ、C1-14アルキルであり;且つ、R8が、H又はC1-14アルキルであるか;或いは
i)R4とR5とii)R6とR7のいずれか又は両方が、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成し;
R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;
R11及びR12は、独立に、H、又はC1-14アルキルであるか;或いは、R11とR12は、それらが結合している2つの酸素原子と共に、3つの追加の原子がC1-6アルキルにより任意に置換されている炭素である6員飽和複素環を形成し;且つ
m、n、及びoが、0、1、及び2から独立に選択され;且つ
XがOである場合、R2が5-メチル-ヘプチルでないことを条件とするものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]がNHであり;且つ他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]がN(C1-6アルキル)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]がOであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[b]がNHであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[b]がN(C1-6アルキル)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[b]がOであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[c]がNHであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[c]がN(C1-6アルキル)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[c]がOであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]、[b]、及び[c]がNHであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]、[b]、及び[c]がN(C1-6アルキル)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、[a]、[b]、及び[c]がOであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R1がCH2CH(CH3)2であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R1がCH2Phであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、pが0であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、pが1であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、pが2であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、XがNであり、且つR3がNH又はN(C1-6アルキル)であり、且つR3とXがまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、R2が、Xが、NH、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-である場合に関して先に定義されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3とXがまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、R2が、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子は炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3とXがまとまって、NHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがOであり;且つ、R2が、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子が炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがOであり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがOであり;且つ、R2が、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがOであり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;各アリール及びヘテロアリールが、独立に、ハロ、-C1-12アルキル、及びヒドロキシから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意に置換されており;アルキル及びC1-14アルキルが、ハロ、ヒドロキシ、及びシアノから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIVの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のOで-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり;R2が、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子が炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIVの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のOで-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり;R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;及び他の全ての基が、記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIVの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のOで-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり;R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;各アリール及びヘテロアリールが、ハロ、-C1-12アルキル、及びヒドロキシから独立に選択される1、2、又は3つの基により独立に任意に置換されており;アルキル及びC1-14アルキルが、ハロ、ヒドロキシ、及びシアノから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、O、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり;且つ、R2が、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子が炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、O、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-(後者のOで-C(=O)R2に接続)、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-(NHで-C(=O)R2に接続)であり;R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、記載される実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、O、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-(後者のOで-C(=O)R2に接続)、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-(NHで-C(=O)R2に接続)であり;R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;各アリール及びヘテロアリールが、独立に、ハロ、-C1-12アルキル、及びヒドロキシから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意に置換されており;アルキル及びC1-14アルキルが、ハロ、ヒドロキシ、及びシアノから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又は後者のNHでC(=O)R2に接続しているNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり;且つ、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又は後者のNHでC(=O)R2に接続しているNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又は後者のNHでC(=O)R2に接続しているNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;C(=O)OR8中のR8及び各C(=O)OR4中のR4は、独立に、C1-14アルキル又はC3-6シクロアルキルであるか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;各CR4R5及び各CR6R7中のR4、R5、R6、及びR7が、独立に水素又はC1-14アルキルであり;且つ、各アリールは、C1-12アルキル及びハロから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意にさらに置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがNHであり;且つ、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがNHであり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIIの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがNHであり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;C(=O)OR8中のR8及び各C(=O)OR4中のR4は、独立に、C1-14アルキル又はC3-6シクロアルキルであるか;或いは、R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;各CR4R5及び各CR6R7中のR4、R5、R6、及びR7が、独立に、水素又はC1-14アルキルであり;且つ、各アリールは、C1-12アルキル及びハロから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意にさらに置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがN(C1-6アルキル)であり;且つ、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがN(C1-6アルキル)であり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;XがN(C1-6アルキル)であり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;C(=O)OR8中のR8及び各C(=O)OR4中のR4が、独立に、C1-14アルキル又はC3-6シクロアルキルであるか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;各CR4R5及び各CR6R7中のR4、R5、R6、及びR7が、独立に、水素又はC1-14アルキルであり;且つ、各アリールが、C1-12アルキル及びハロから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意にさらに置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のNHでC(=O)R2に接続したNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NHであり;且つ、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のNHでC(=O)R2に接続したNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NHであり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;Xが、後者のNHでC(=O)R2に接続したNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NHであり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;C(=O)OR8中のR8及び各C(=O)OR4中のR4が、独立に、C1-14アルキル又はC3-6シクロアルキルであるか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;各CR4R5及び各CR6R7中のR4、R5、R6、及びR7が、独立に、水素又はC1-14アルキルであり;且つ、各アリールが、C1-12アルキル及びハロから独立に選択される1、2、又は3つの基により任意にさらに置換されており;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、
a)XがOであり;R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
b)Xが、後者のOで-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり;R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;且つ、R2が、C1-14アルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
c)XがNHであり;R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;且つ、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であるか;或いは
d)XがNであり、R3が、NH又はN(C1-6アルキル)であり、且つ、R3とXがまとまってNHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;R2が(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり;
且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、又はIVの化合物は、R2がL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R2がL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;Lが、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、CF2、(CR4R5)m、O(CR4R5)m、NH(CR4R5)m、N(C1-6-アルキル)(CR4R5)m、(CR4R5)mO、(CR4R5)mNH、(CR4R5)mN(C1-6-アルキル)、(CR4R5)mCF2及びCF2(CR6R7)nから選択され、且つL中のm及びnは、独立に、1又は2であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R2がL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;Lが、CF2、(CR4R5)m、O(CR4R5)m(CR6R7)n、NH(CR4R5)m、N(C1-6-アルキル)(CR4R5)m、(CR4R5)m(CR6R7)nO、(CR4R5)mNH、(CR4R5)mN(C1-6-アルキル)、(CR4R5)mCF2及びCF2(CR6R7)nから選択され、L中のm及びnが、独立に、1又は2であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R2がL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;Lが、CF2、(CR4R5)m、O(CR4R5)m(CR6R7)n、NH(CR4R5)m、N(C1-6-アルキル)(CR4R5)m、(CR4R5)m(CR6R7)nO、(CR4R5)mNH、(CR4R5)mN(C1-6-アルキル)、(CR4R5)mCF2及びCF2(CR6R7)nから選択され、L中のm及びnが、独立に、1又は2であり;R4、R5、R6、及びR7が、水素、C1-14アルキル、及びハロから独立に選択されるか、或いは、R4とR5が、それらが結合する炭素と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、R6とR7が、それらが結合する炭素と共に、C3-6シクロアルキレンを形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、又はIVの化合物は、R2がL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;R11及びR12が、独立に、H、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、又はアリールアルキルであるか;或いは、R11とR12が、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、又はIVの化合物は、R11及びR12が、独立に、H又はC1-14アルキルであるか;或いは、R11とR12が、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R4からR7、R9、及びR10が、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、R8が、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;R4とR5が、それらが結合している窒素と共に、N及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成し;i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、及びiv)R9とR10のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成し;R4とR5、R6とR7、R4とR6、及びR9とR10のいずれかが、それらが結合する炭素と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ、R11及びR12が、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R11とR12が、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは、i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方が、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iは、式II
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、
R1が、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ
R2が、C1-14アルキル、C1-13アルキルCF2-、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールCF2-、アリールアルキル、ビアリール、アリールCF2-、ビアリールアルキル、ヘテロアリール、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ヘテロアリールアルキル、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;且つ、Lが、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;且つ
R4からR7、R9、及びR10が、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ
R8が、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R4からR10のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、R4からR10のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ、R11及びR12が、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R11とR12が、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキルにより任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは、i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方が、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が、C1-6アルキル及びアリールから独立に選択される1又は2つの基により任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;且つ、rが1又は2であり;且つ、m、n、o、及びpが、0、1、及び2から独立に選択され、且つ、Lが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるが;但し、R3がCH2NH2である場合、R2が5-メチルヘプチルでないことを条件とする、式IIによるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、R3がCH2NH2であり、且つ、[a]、[b]、及び[c]が全てNHであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、XがOであり、且つ、R2が、1、2、又は3つのハロにより置換されているアルキル;ヒドロキシ及びハロから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されているビアリール;ヒドロキシ及びハロから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されているアリールヘテロアリール;ヒドロキシ及びハロから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されているヘテロアリールアリール;各アリールが、独立に、ヒドロキシ及びハロから独立に選択される1、2、3、又は4つの基により任意に置換されており、アルキルが、1又は2つのハロにより任意に置換されているビアリールアルキル;(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8(式中、m及び2はそれぞれ1である)から選択され、R4、R5、R6、及びR7が、独立に、水素、メチル、又はハロであり、且つ、R8が、C3-6シクロアルキル;ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル;アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル;及びC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIの化合物は、XがOであり、且つ、R2が、以下の構造:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、他の全ての基が本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、式III
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式IIIの化合物は、
R1が、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり;式中、R4からR7が、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、R8が、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R4からR8のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、i)R4とR5、ii)R6とR7、及びiii)R4とR6のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、R4からR8のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ、rが1又は2であり;且つ、m、n、及びpが、0〜2から独立に選択され;且つ
R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIIの化合物は、XがNHであり、R2が、アリール[C(=O)OR4]r;ビアリール[C(=O)OR4]r;アリール[OC(=O)R4]r;ビアリール[OC(=O)R4]r;(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8から選択され(式中、m及び2はそれぞれ1であり、R4、R5、R6、及びR7は、独立に、水素、メチル、又はハロであり、且つ、R8は、C1-14アルキル又はC3-6シクロアルキル;ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル;テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル;アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル;及びC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり;且つ、rは1又は2であり、且つ、各アリールは、独立に、ハロ及びヒドロキシから独立に選択される1又は2つの基により任意にさらに置換されている);且つ、他の全ての基が、本明細書に記載されるいずれかの実施態様に定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIIIの化合物は、XがNHであり、且つ、R2が、以下の構造:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、式IV
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式IVの化合物は、
R1が、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり; R4からR7が、独立に、H、ハロ、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R4からR8のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、i)R4とR5、ii)R6とR7、及びiii)R4とR6のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、R4からR8のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、4〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ、rが、1又は2であり;且つ、m、n、及びpが、0〜2から独立に選択され;且つ
R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIVの化合物は、Xが-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり、且つ、R2が、以下の構造:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、式V
Figure 2018502845
又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はIVの化合物は、
R1が、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ
Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又はOであり;且つ、R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるか;或いは
Xが、N又はN(C1-6アルキル)であり、且つ、R3がNHであり、且つ、R3とXがまとまって、基NHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ
Lが、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;
R4からR7、R9、及びR10が、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
R4からR7、R9、及びR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは、R4からR7、R9、及びR10のいずれか2つが、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、R6とR10が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ
R11及びR12が、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R11とR12が、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキルにより任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは、i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方が、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;且つ、m、n、o、及びpが、0、1、及び2から独立に選択され、Lが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
R3が、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Vの化合物は、Lが、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、CF2、(CR4R5)m、O(CR4R5)m、NH(CR4R5)m、N(C1-6-アルキル)(CR4R5)m、(CR4R5)mO、(CR4R5)mNH、(CR4R5)mN(C1-6-アルキル)、(CR4R5)mCF2、及びCF2(CR6R7)nから選択され、且つ、L中のm及びnが、独立に、1又は2であるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I又はVの化合物は、(R12O)(R11O)P(=O)-L-C(=O)-が、以下の構造:
Figure 2018502845
から選択され;
且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり、mが0であり、nが1であり、且つ、R6とR8が、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、又はIVの化合物は、R2が、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、又はVの化合物は、i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、及びiv)R9とR10のいずれかが、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成し;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、[a]、[b]、及び[c]のそれぞれがNHであり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義された化合物は、R3がCH2NH2であり、且つpが1であり;且つ、他の全ての基が、本明細書に記載される態様及び/又は実施態様のいずれかに定義される通りであるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、化合物は、該化合物がTFA若しくはHCl塩である場合又は該化合物がTFA若しくはHCl塩でない場合の実施例1〜39及び41〜55のいずれか;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、式Iの化合物は、該化合物がTFA若しくはHCl塩である場合又は該化合物がTFA若しくはHCl塩でない場合の実施例1〜18、21〜27、30〜39、41〜43、45、及び48〜55のいずれか;又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物によるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物は、哺乳類の血液中の半減期が約1時間から約36時間未満のものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物は、哺乳類の血液中の半減期が少なくとも約1時間だが約12時間以下のものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物は、細菌コロニー形成単位数により、又は生存した哺乳動物の数により決定される通り、病原体緑膿菌の成長を根絶する又は予防することにおいて、同一の薬物投与量で、ポリミキシンBより少なくとも3倍高い効能を有するものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物は、ポリミキシンBより少なくとも7倍高い効能を有するものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物は、緑膿菌感染症が肺感染症又は肺炎であるものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、哺乳動物における微生物感染症又は細菌感染症の治療の方法であって、該哺乳動物に治療上有効な量の式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物を投与することを含む方法が提供される。いくつかの又は任意の実施態様において、哺乳動物における微生物感染症又は細菌感染症の治療の方法であって、該哺乳動物に治療上有効な量の式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物を投与することを含み、該化合物が、該哺乳動物に、エアゾール形態を含む医薬組成物中で、経口的に、非経口的に、経皮的に、局所的に、直腸内に、又は鼻腔内に投与される方法が提供される。いくつかの又は任意の実施態様において、該方法は、該微生物感染症が、グラム陰性、グラム陽性、又はマイコバクテリア感染症であるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、該方法は、該微生物感染症が、ポリミキシンB又はコリスチン耐性感染症を含む、緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ、大腸菌(Escherichia coli)、又は肺炎桿菌から選択される微生物により起こされるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、該方法は、該感染症が、皮膚、軟部組織、呼吸器、骨、又は眼の感染症であるものである。いくつかの又は任意の実施態様において、該方法は、微生物感染症又は細菌感染症の治療が、14日以上の期間を有し、治療を受けている哺乳動物において明らかな腎毒性が現れないものである。
いくつかの又は任意の実施態様において、治療上有効な量の式I、II、III、IV、若しくはVの化合物又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義される化合物及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物が提供される。
いくつかの又は任意の実施態様において、以下の式の中間体がある
Figure 2018502845
(式中、PGは、Bocなどの窒素保護基であり;且つR1及びR2は、発明の概要又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義された通りである)。
いくつかの又は任意の実施態様において、以下の式の中間体がある
Figure 2018502845
(式中、PGは、Bocなどの窒素保護基であり;且つ、R1及びR2は、発明の概要又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義された通りである)。
いくつかの又は任意の実施態様において、以下の式の中間体がある
Figure 2018502845
(式中、PGは、Bocなどの窒素保護基であり;且つ、R1及びR2は、発明の概要又は本明細書に記載される実施態様のいずれかに定義された通りである)。
(一般的な合成スキーム)
本発明の化合物は、以下に議論されるスキームの1つ以上に従って製造できる。特定のポリミキシン及びコリスチン出発物質の一般的な合成は、文献に記載されている。例えば、Boc保護されたポリミキシンノナペプチドの製造は、O'DowdらによりTetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページに記載された。追加の保護されたポリミキシンBノナペプチド及びコリスチンノナペプチド誘導体は、OkimuraらによりChem. Pharm. Bull. 2007, 55巻、1724-1730ページに記載される通りに製造できる。同様に、参考文献Tetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページに記載された一般的なペプチドアシル化化学作用を利用すれば、本発明の側鎖R2基を導入して、本明細書において発明された新規な化合物に到達できる。
スキームの多数の具体的な変形を利用して、通常のビルディングブロック及び従来の保護脱保護方法(Boc-、Cbz、及びケイ素保護化学作用など)を使用して具体的な化合物(好ましい実施態様において先に述べられたものなど)にアクセスできるので、スキームは説明のためのみに示されている。重要な中間体の合成は、他の場所に記載された。
例えば、式IIの化合物の例示的な一般的合成は、スキーム1に示されている。中間体1(R1がCH2Phであるもの)は、参考文献Tetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページ(その中の化合物4、PMBN-Boc4)に記載の通り製造される。中間体1(R1がCHMe2であるもの)は、例えば、PCT WO 2015/0031602に記載の通り製造できる。
Figure 2018502845
(スキーム1.pが1である式IIの化合物の一般的な合成)
a)(S)-2-アシルオキシ-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸(式中、アシルはR2C(=O)である)、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);b)HX(X=OC(=O)CF3、OC(=O)H、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(複数可)(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど)。
(S)-2-アシルオキシ-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸などの他のアミノ酸ビルディングブロックは、例えば、市販の(S)-2-ヒドロキシ-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸の、構造R2C(=O)Clのそれぞれの塩化アシルによるアシル化により容易に製造される。任意に、tert-ブトキシカルボニル(Boc)保護基以外、例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)基が利用され、その後に、Cbz-脱保護工程が加わる(例えば、H2/Pd/C、又はHBr-AcOH試薬を使用する)。例えば、モノグラフ「グリーンの有機合成における保護基(Greene's Protecitive Groups in Organic Synthesis)」、2007, Wileyに総論されている通り、種々の他の保護基を利用できる。
式IIIの化合物の例示的な一般合成は、スキーム2に示されている。中間体1(R1がCH2Phであるもの)並びに中間体3に至るこのシーケンスの2工程は、参考文献Tetrahedron Lett. 2007、48巻、2003-2005ページに記載されている。
Figure 2018502845
(スキーム2.pが1である式IIIの化合物の一般的な合成)
a)Fmoc-Dab(Boc)-OPfp、DMF;又はFmoc-Dab(Boc)-OH、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);b)ピペリジン;c)R2C(O)OH、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);d)HX(X=OCOCF3、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(複数可)(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど)。
式IVの化合物の例示的な一般合成は、スキーム3に示されている。やはり、中間体1(R1がCH2Phであるもの)及び中間体3に至るこのシーケンスの最初の2工程は、参考文献Tetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページに記載されている。
Figure 2018502845
(スキーム3.pが1である式IVの化合物の一般的な合成)
a)Fmoc-Dab(Boc)-OPfp、DMF;又はFmoc-Dab(Boc)-OH、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);b)ピペリジン;c)(S)-2-アシルオキシ-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸(式中、アシルはR2C(=O)である)、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);d)HX(X=OCOCF3、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど)。
Figure 2018502845
(スキーム4.pが1である式Vの化合物の一般的な合成)
a)(R12O)(R11O)P(=O)-L-COOH、カップリング剤(HATU、HBTU、TBTU DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(DMF、NMP、MeCNなど);b)HX(X=OCOCF3、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど);c)NaI、LiI、MgI2、MgBr2、Bu4N+I-など)、1種以上の溶媒(アセトン、ジオキサン、THF MeTHFなど)。
イミダゾリル基R3を組み込んでいる式I〜Vの追加の化合物を製造するために、上記の例示的なスキーム1〜4におけるジアミノ酪酸Fmoc-Dab(Boc)-OH試薬は、Fmoc-His(Boc)-OHなどの保護されたイミダゾリルアミノ酸誘導体に単に替えられ、合成は先に示された通りに実施される。
本発明の範囲内の追加の化合物は、以下の式VIの構造など(スキーム5)、式I〜Vのアミノ酸の代りに、それに密接に関連した種々の他のアミノ酸を組み込み得る。これらは、例えば、SharmaらによりJ. Peptide Res. 1999, 53巻、501-506ページに;de VisserらによりJ. Peptide Res. 2003,61巻、298-306ページに;又はMageeらによりJ. Med. Chem. 2013, 56巻、5079ページに報告される通り、ポリミキシン及び関連環状ペプチドの固相合成の標準的な方法により達成されるコアシクロペプチドの合成アセンブリーにより容易に製造される。
Figure 2018502845
(スキーム5.式I〜Vにおけるアミノ酸を任意に置換する種々のアミノ酸を組み込んでいる、式I〜Vの化合物に類似な式VIの化合物の一般的な合成)
a)必要に応じて反復される、連続的な標準的アミノ酸カップリング及び脱保護工程:i)DMF中20%ピペリジン;ii)Fmoc保護されたアミノ酸試薬、カップリング剤(HATU、HBTU、TBTU DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);iii)DMF中20%ピペリジン;b)R2COOH、カップリング剤(HATU、HBTU、DIC、EDC、CDIなど)、塩基(DIEA、TEAなど)、1種以上の非プロトン性極性溶媒(複数可)(DMF、NMP、MeCNなど);c)連続的な工程:i)DMF中2%抱水ヒドラジン;ii)モノメトキシトリチルクロリド、DIEA;iii)TFA/TIS/DCM 3:5:92(v/v/v);d)ICH2CN、DIEA、NMP;e)HX(X=OCOCF3、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(複数可)(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど);e)HX(X=OCOCF3、Clなど)、任意の捕捉試薬(TES、水、アニソール、エタンジチオールなど)、1種以上の溶媒(複数可)(DCM、DCE、ジオキサン、MeTHFなど)。
これらの発表された手順の以下の定形的な変形体に従うと、スキーム5において式VIの化合物に関して説明されている通り、当業者は、式I〜Vの化合物に示されているそれぞれのアミノ酸の代りに任意のアミノ酸を組み込むことができる(式中、任意のAA1からAA6は、任意のNH2、アミジン、又はグアニジン基で、酸により切断可能なBoc又はTrt基などの保護基(複数可)(PG)により保護されているものを含む、任意の(S)又は(R)-アミノ酸を表し;且つ、アミノ酸AA1からAA6の数は、例えば、0、1又は2から独立に選択されるs、t、及びwの数により変わることがあり;且つ、Rは、H、H2NC1-12アルキル、H2NC(=NH)C1-12アルキル、HN=CH-NHC1-12アルキル、HN=C(C1-12アルキル)-NHC1-12アルキル、H2NC(=NH)NHC1-12アルキル、C1-12アルキル、C3-7シクロアルキル、アリール、ヘテロアリールなど、アミノ酸中に組み込まれ得る任意の置換基であり;且つ、Ddeは、N-(1-(4,4-ジメチル-2,6-ジオキソシクロヘキシリデン)エチル保護基又は同様のアミン保護基である)。
例えば、スキーム5の最初の中間体は、de VisserらによりJ. Peptide Res. 2003, 61巻、298-306ページに記載された通り製造され、残りの合成は、この方法をわずかに変えるのみで同様に、ペプチド合成の当業者により容易に実施される。任意に、アミノ酸スレオニン及びジアミノ酪酸は、セリン、アミノ酪酸、ジアミノプロピオン酸、ヒスチジンなどの一般に知られている他のアミノ酸により独立に置換できる。同様に、天然のL-アミノ酸は、D-アミノ酸又は合成により入手できるアミノ酸により置換することができ、α-アミノ酸をβ-アミノ酸、γ-アミノ酸などにより置換することが含まれる。式VIの化合物の例示的な一構造は、同様にスキーム5に例示されている。式I〜Vの化合物のR2と同様に定義された基R2を組み込んだ式VIの得られた化合物は、本発明の範囲内である。そのような化合物は、同様に、ポリミキシンB又はコリスチン耐性細菌に対する活性を含む大幅に増大した抗菌活性及び効能など、ポリミキシンB及びコリスチンよりも増大した利益及び/又は式I〜Vの特定の化合物と同等又はそれより優れていると同時に、大幅に低減された腎毒性などの毒性を有することの利益を与え得る。
本明細書に記載される具体的な化合物の追加の合成は、以下の実施例の種々の合成スキームにより表される。
本明細書に記載される実施態様は以下の実施例で説明されるが、それらは本発明の範囲を説明するものであり、それを限定するものではない。全体を通して使用される、合成分野の当業者に周知である通常の略語。NMRは、特記されない限りD2O溶液で分析される1H NMRスペクトル(δ、ppm)を意味する。LCMSは、液体クロマトグラフィー質量分析法分析を意味する。ポジティブイオン化方法の質量分析法データ(m/z)が提供される。クロマトグラフィーは、特記されない限り、シリカゲルクロマトグラフィーを意味する。TLCは薄層クロマトグラフィーを意味し、PTLCは分取薄層クロマトグラフィーを意味する。HPLCは、水中0.1% TFA-MeCN溶液(TFA塩用)の勾配又は水-MeCN勾配(HCl塩用)で溶離するC18相カラムを使用する逆相高速液体クロマトグラフィーを意味する。DCMはジクロロメタンを意味し、TEAはトリエチルアミンを意味し、TESはEt3SiHを意味し、TFAはCF3COOHを意味し、Pfpはペンタフルオロフェニルを意味し、HATUは、1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム3-オキシドヘキサフルオロホスフェートであり、HBTUは、2-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートであり、DICはジイソプロピルカルボジイミドであり、CDIはカルボニルジイミダゾールであり、DIEAはジイソプロピルエチルアミンであり、DMFはジメチルホルムアミドであり、NMPはN-メチルピリジンであり、DCEはジクロロエタンであり、THFはテトラヒドロフランであり、Fmocはフルオレニルメチルオキシカルボニルクロリドであり、EDCは1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドであり、Dabはジアムノ(diamno)酪酸であり、Bocはtert-ブトキシカルボニルであり、Trtはトリチルである。他の試薬の略語は、例えば、the Journal of Organic Chemistryに見出されるものなど、the American Chemical Societyの略語のリストを含む、通常の合成文献に見出される通りに使用した。特記されない限り、試薬は全て、商業的供給源から得たか、又は利用可能な文献に記載される従来の方法により製造した。アミドカップリング及び脱保護方法などの標準的な手順は、実験プロトコル全体を通して交換可能で適用可能である。
(参考例1)
(実施例1の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体1A。TEA(0.6ml)を、約-5℃のDMF中の中間体1(0.34g;R1=CH2Ph、参考文献Tetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページに記載の通りに製造)の混合物に加え、次いで、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアート(0.136g)を加え、生じた混合物を放置して室温まで温め、一晩撹拌した。混合物をEtOAc/ブラインにより処理し、EtOAc(3×)で抽出し、該溶液を真空下で蒸発させた。残渣を、10%MeOH/DCMにより溶離させてPTLCにより精製すると、中間体1Aを与えた。
中間体1B。中間体1A(58mg)と10%Pd/C(19mg)のMeOH(3mL)中の混合物を、6時間水素化した(1トル)。混合物を濾過し、溶媒を真空下で蒸発させると粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。MS(m/z):796(M+2H)。
実施例1の参考化合物。中間体1B(0.34g)を、TES(0.68mL)と共にTFA/水(v/v 9:1、6.8mL)に加え、混合物を室温で20分間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、生じた粗生成物を水で希釈し、一晩凍結乾燥させた(lyophized)。残渣を分取HPLCにより精製すると、生成物(TFA塩)を与えた。MS(m/z):596.0(M+2H)。
(実施例2)
(実施例2の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例2の化合物。実施例2の化合物(TFA塩)を、(S)-ペンタフルオロフェニル2-(2-([1,1'-ビフェニル]-4-イル)アセトキシ)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタノアートを、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用する以外、実施例1の化合物の合成の手順に従って、中間体1(R1=CH2Ph)から製造した。MS(m/z):1258.6(M+H)。
(実施例3)
(実施例3の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例3の化合物。実施例3の化合物(TFA塩)を、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペルフルオロフェノキシ)ブタン-2-イル[1,1'-ビフェニル]-4-カルボキシラートを、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用する以外、実施例1の化合物の合成の手順に従って中間体1(R1=CH2Ph)から製造した。MS(m/z):1244.5(M+H)。
(実施例4)
(実施例4の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例4の化合物。実施例4の化合物(TFA塩)を、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イル3-((テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)オキシ)-[1,1'-ビフェニル]-4-カルボキシラートを、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用して、実施例1に関する手順と同様に中間体1(R1=CH2Ph)から製造する。
(実施例5)
(実施例5の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例5の化合物。実施例5の化合物(TFA塩)を、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イル2-(3-クロロフェニル)イソニコチネートを、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イル[1,1'-ビフェニル]-4-カルボキシラートの代りに使用して、実施例3に関する手順と同様に中間体1(R1=CH2Ph)から製造する。
(実施例6)
(実施例6の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例6の化合物。実施例6の化合物(TFA塩)を、(2S)-ペンタフルオロフェニル2-(2-([1,1'-ビフェニル]-4-イル)-2-フルオロアセトキシ)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタノアートを、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用して、実施例1に関して記載した通りに中間体1(R1=CH2Ph)から製造する。
(実施例7)
(実施例7の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体7A。50mlフラスコに、中間体1(681.8mg、R1=CH2Ph)、(R)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタン酸(176.2mg)、HATU(209.1mg)、DIEA(71.1mg)、無水DCM(5mL)及び乾燥MeCN(5mL)をAr下で入れた。該混合物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣をDCMに溶解させ、水、5%NaClで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮すると、粗製の中間体7Aを白色の固体として与えた。
中間体7(中間体3と同じ)。100mLフラスコに、中間体7A(626.8mg)、10%Pd/C(300mg)、0.1M HCl水溶液(1.1ml)、及びMeOH(50ml)をH2下で入れた。該混合物を、室温で4時間水素化し(1トル)、MeOHで補助しながらセライトに通して濾過し、真空下で蒸発させると粗生成物を与え、HPLCにより精製すると中間体7を白色の固体として与えた。
中間体7B。10mlフラスコに、中間体7(40.1mg)、4-ブトキシ-4-オキソブタン酸(5.35mg)、HATU(11.7mg)、DIEA(3.98mg)、無水DCM(1ml)及び乾燥MeCN(1ml)をAr下で加えた。混合物を室温で3時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣をEAに溶解させ、ブラインで洗浄し、無水Na2SO4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮すると、中間体7Bを白色の固体として与えた。
実施例7の化合物。実施例7の化合物(TFA塩)は、実施例1の化合物の製造における最終工程に関して記載された通りに、中間体7Bから同様に製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例8)
(実施例8の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体8A。中間体8Aを、4-ブトキシ-3,3-ジメチル-4-オキソブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用したこと以外、中間体7Bの製造に関して上述された通りに製造した。
実施例8の化合物。実施例8の化合物(TFA塩)を、中間体8Aを中間体7Bの代りに使用した以外、実施例7の化合物の製造における最終工程に関して上述された通り中間体8Aから製造した。
Figure 2018502845
(実施例9)
(実施例9の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体9A。中間体9Aを、4-ブトキシ-3-メチル-4-オキソブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、中間体7Bの製造に関して上述された通りに製造した。
実施例9の化合物。実施例9の化合物(TFA塩)を、中間体9Aを中間体7Bの代りに使用して、実施例7の化合物の製造における最終工程に関して上述された通り中間体9Aから製造した。
Figure 2018502845
(実施例10)
(実施例10の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例10の化合物。実施例10の化合物(TFA塩)を、4-(sec-ブトキシ)-3-メチル-4-オキソブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例7の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造する。
(実施例11)
(実施例11の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例11の化合物。実施例11の化合物(TFA塩)を、4-(sec-ブトキシ)-3,3-ジメチル-4-オキソブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例7の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造する。
(実施例12)
(実施例12の化合物の合成:)
Figure 2018502845
(3-(ベンジルオキシ)-3-オキソ)プロピル2,2-ジメチルブタノアート。2,2-ジメチルブタノイルクロリド(592mg)を、0℃のDCM(10mL)中のベンジル3-ヒドロキシプロパノアート(720mg)とTEA(1.1mL)の混合物に、撹拌しながら滴加した。該混合物を室温で一晩撹拌し、濾過し、濾液を真空下で蒸発させた。残渣をシリカゲルカラム(0-30%ヘキサン-EtOAc勾配により溶離)により精製すると、生成物を与えた。
3-(2,2-ジメチルブタノイルオキシ)プロパン酸。MeOH(10mL)中の(3-(ベンジルオキシ)-3-オキソ)プロピル2,2-ジメチルブタノアート(1.1g)とPd/C(0.6g、56%H2O)の混合物を室温で3時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、溶媒を蒸発させると、粗製の3-(2,2-ジメチルブタノイルオキシ)プロパン酸を与え、次の工程に直接使用した。
中間体12A。DIEA(0.148mL)及びHATU(0.342mg)を、DCM(25mL)中の3-(2,2-ジメチルブタノイルオキシ)プロパン酸(169mg)の混合物に加えた。該混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、中間体7(0.62g)を加え、該混合物を一晩撹拌し、次いで真空下で蒸発させた。残渣をHPLCにより精製すると、中間体12Aを与えた。
実施例12の化合物。TFA/H2O(3.0mL/0.4mL)中の中間体12A(160mg)とTES(0.2mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。該混合物を蒸発させ、残渣をHPLCにより精製すると、実施例12の化合物(TFA塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例13)
(実施例13の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例13の化合物。実施例13の化合物(TFA塩)を、3-((2-メチルブタノイル)オキシ)ブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例7の化合物に関して記載された通り中間体7から製造する。
(実施例14)
(実施例14の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例14の化合物。実施例14の化合物(TFA塩)を、3-メチル-3-((2-メチルブタノイル)オキシ)ブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例7の化合物に関して記載された通り中間体7から製造する。
(実施例15)
(実施例15の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例15の化合物。実施例15の化合物(TFA塩)を、3-(ブチリルオキシ)ブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例7の化合物に関して記載された通り中間体7から製造する。
(実施例16)
(実施例16の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例16の化合物。実施例16の化合物(TFA塩)を、実施例1に関する類似の手順に従い、中間体1(R1=CH2Ph)から同様に、(7R,10S)-16,16-ジメチル-3,8,14-トリオキソ-10-((ペンタフルオロフェノキシ)カルボニル)-1-フェニル-2,15-ジオキサ-4,9,13-トリアザヘプタデカン-7-イルオクタノアートを、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用して製造した。MS(m/z):646(M+2H)。
(実施例17)
(実施例17の化合物の合成:)
Figure 2018502845
4-フェニル-2,6-ジフルオロベンゾイルクロリド。室温のDCM(2mL)中の4-フェニル-2,6-ジフルオロ安息香酸(840mg)と(COCl)2(2mL)の撹拌されている混合物に、DMF(1滴)を加えた。該混合物を室温で2時間撹拌し、真空下で蒸発させると、粗製の4-フェニル-2,6-ジフルオロベンゾイルクロリドを与えた。
(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3,5-ジフルオロ-[1,1'-ビフェニル]-4-カルボニル)オキシ)ブタン酸。DCM/ACN(5mL/5mL)中の上記(abive)4-フェニル-2,6-ジフルオロベンゾイルクロリド(1.0g)と、(S)-4-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)-2-ヒドロキシブタン酸(548mg)と、TEA(1mL)の混合物を室温で一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、生成物をHPLCにより精製すると、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3,5-ジフルオロ-[1,1'-ビフェニル]-4-カルボニル)オキシ)ブタン酸を与えた。
中間体17A。中間体17Aは、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3,5-ジフルオロ-[1,1'-ビフェニル]-4-カルボニル)オキシ)ブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用した以外、中間体7Bの製造に関して上述された通り製造した。実施例17の化合物。実施例17の化合物(TFA塩)を、中間体17Aを7Bの代りに使用した以外、実施例7の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り製造した。
Figure 2018502845
(実施例18)
(実施例18の化合物の合成:)
Figure 2018502845
4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸。Py(10mL)中のペンタン-2-オール(1.0g)、ジヒドロフラン-2,5-ジオン(1.0g)及びDMAP(0.244g)を、約80℃で18時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣を水/EtOAc(10mL/20mL)で溶解させ、EtOAc層を分離した。水層をEtOAc(2×20mL)で抽出した。合わせた有機相を1N HCl(4×8mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で除去すると、粗生成物を与え、それを次の工程で直接使用した。
中間体18A。DIEA(0.247mL)及びHATU(0.57g)を、4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸(0.282g)のDCM(25mL)溶液に加えた。該混合物を室温で30分間撹拌し、次いで中間体7(1.1g)を加え、該混合物を一晩撹拌し、揮発物を真空下で蒸発させ、残渣をHPLCにより精製すると、中間体18Aを白色の固体として与えた。MS(m/z):1733.4(M+H)。
実施例18の化合物。TFA/H2O(2.5mL/0.25mL)中の中間体18A(255mg)とTES(0.12mL)の混合物を室温で4時間撹拌し、真空下で蒸発させ、残渣をHPLCにより精製すると、実施例18の化合物(TFA塩)を灰白色の固体として与えた。
Figure 2018502845
(実施例19)
(実施例19の化合物の合成:)
Figure 2018502845
ベンジル(2-メチルペンタン-2-イル)スクシナート。ベンジル4-クロロ-4-オキソブタノアート(3.5g)のCHCl3(20mL)溶液を、0℃のCHCl3(40mL)中の2-メチルペンタン-2-オール(1.57g)とNa5P3O10(1.98g)の混合物に加えた。該混合物を12時間還流下で撹拌した。該混合物をブライン(40mL)で洗浄し、DCM(2×15mL)で抽出し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で除去し、残渣をPTLCにより精製すると、2gのベンジル(2-メチルペンタン-2-イル)スクシナートを与えた。
4-((2-メチルペンタン-2-イル)オキシ)-4-オキソブタン酸。MeOH(20mL)中のベンジル(2-メチルペンタン-2-イル)スクシナート(2.0g)とウェットPd/C(0.8g;56%H2O)の混合物を6時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、濾液を蒸発させると、粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
中間体19A。中間体19Aを、4-(2-メチルペンタン-2-イルオキシ)-4-オキソブタン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用する以外、中間体18Aの製造に関して上述された通り製造した。
実施例19の化合物。実施例19の化合物(TFA塩)を、実施例18の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り中間体19Aから製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例20)
(実施例20の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体20A。中間体20Aは、3-ヒドロキシプロパン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用した以外、中間体18Aの製造に関して上述された通り製造した。
実施例20の化合物。実施例20の化合物(TFA塩)を、実施例18の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り中間体20Aから製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例21)
(実施例21の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体21A。中間体21Aは、4-(シクロヘキシルオキシ)-4-オキソブタン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用した以外、中間体18Aの製造に関して上述された通り製造した。
実施例21の化合物。実施例21の化合物(TFA塩)を、実施例18の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り中間体21Aから製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例22)
(実施例22の化合物の合成:)
Figure 2018502845
(3-(ベンジルオキシ)-3-オキソ)プロピル2,2-ジメチルペンタノアート。塩化オキサリル(2.8mL)を、DCM(5mL)中の2,2-ジメチルペンタン酸(2.6mL)に0℃で滴加し、それに続いて触媒量のDMF(2滴)を滴加した。該混合物を室温で1.5時間撹拌し、真空下で濃縮した。これをDCM(5mL)に溶解させ、該溶液を、DCM(5mL)中のベンジル3-ヒドロキシプロパノアート(2.6g)及びEt3N(5.1mL)に0℃で撹拌しながら滴加した。該混合物を室温で4時間撹拌し、次いでブライン(10mL)で洗浄し、DCM(2×15mL)で抽出した。有機相を乾燥させ(硫酸Na)、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配溶離0-30パーセントEtOAc/石油エーテル)により精製すると生成物を与えた。
3-((2,2-ジメチルペンタノイル)オキシ)プロパン酸。MeOH(40mL)中の(3-(ベンジルオキシ)-3-オキソ)プロピル2,2-ジメチルペンタノアート(4.1g)とウェットPd/C(1.2g;56%H2O)の混合物を、15時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、真空下で蒸発させると、生成物を与えた。
中間体22A。中間体22Aを、3-(2,2-ジメチルペンタノイルオキシ)プロパン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用した以外、中間体18Aの製造に関して上述された通り製造した。
実施例22の化合物。実施例22の化合物(TFA塩)を、実施例18の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り中間体22Aから製造する。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例23)
(実施例23の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例23の化合物。実施例23の化合物(TFA塩)を、2-オキソ-4-フェニルテトラヒドロフラン-3-カルボン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用した以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例24)
(実施例24の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例24の化合物。実施例24の化合物(TFA塩)を、4-((ペンタン-2-イルオキシ)カルボニル)安息香酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用した以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造した。
Figure 2018502845
(実施例25)
(実施例25の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例25の化合物。実施例25の化合物(TFA塩)を、4-((2-メチルペンタノイル)オキシ)安息香酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用した以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造した。
Figure 2018502845
(実施例26)
(実施例26の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体26A。DIEA(0.21mL)及びHATU(456mg)を、(2S)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-(4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタンアミド)ブタン酸(460mg)のDCM(20mL)溶液に加えた。該混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、中間体7(0.83g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣をHPLCにより精製すると、中間体26Aを与えた。
中間体26B。中間体26AのMeOH(15mL)溶液を、ウェットPd/C(130mg、56%)の存在下で2時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、揮発物を真空下で除去すると、中間体(TFA塩)26Bを与えた。
実施例26の化合物。実施例26の化合物(TFA塩)を、実施例18の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り中間体26Bから製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例27)
(実施例27の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例27の化合物。実施例27の化合物(TFA塩)を、4-(ヘキサン-2-イルオキシ)-4-オキソブタン酸を4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用し、4-(ヘキサン-2-イルオキシ)-4-オキソブタン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用してそれぞれの中間体27Aを製造した以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造した。
Figure 2018502845
(実施例28)
(実施例28の化合物の合成:)
Figure 2018502845
ベンジル6-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)ヘキサノアート。2,2-ジメチルブタノイルクロリド(1.5mL)を、ベンジル6-ヒドロキシヘキサノアート(2.3g)及びTEA(4.2mL)のDCM(20mL)溶液に撹拌しながら滴加し、該混合物を室温で6時間撹拌し、次いでブライン(3×10mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。揮発物を真空下で除去し、生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(勾配0-30%ヘキサン-EtOAc)により精製した。
6-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)ヘキサン酸。MeOH(15mL)中のベンジル6-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)ヘキサノアート(1.8g)及びウェットPd/C(0.6g;56%H2O)を5時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、真空下で蒸発させると、生成物を与えた。
中間体28A。DIEA(0.21mL)及びHATU(446mg)を、3-((2,2-ジメチルペンタノイル)オキシ)プロパン酸(242mg)のDCM(15mL)溶液に加えた。該混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、中間体1(0.8g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、蒸発させ、残渣をEtOAc(80mL)に吸収させ、0.2%HCl(3×30mL)、飽和NaHCO3(2×20mL)及びブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させると粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
実施例28の化合物。TFA/H2O(4.0mL/0.5mL)中の中間体28A(1.15g)とTES(0.2mL)の混合物を室温で1.5時間撹拌した。該混合物を真空下で蒸発させ、残渣をHPLCにより精製すると、実施例28の化合物(TFA塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例29)
(実施例29の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体18。DIEA(1.49mL)及びHATU(0.91g)を、DCM(15mL)中の2-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)酢酸(0.42g)の混合物に加え、該混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、(S)-ベンジル4-アミノ-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)ブタノアート(1.25g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣をEtOAc(80mL)に吸収させ、0.2%HCl(3×20mL)、飽和NaHCO3(2×20mL)、及びブライン(20mL)で洗浄した。有機相を乾燥させ(硫酸Na)、溶媒を真空下で除去すると、生成物を与え、次の工程で直接使用した。
中間体19。H2O(6mL)中のLiOH・H2O(0.093g)を、THF(8mL)中の粗製の中間体18(0.85g)に加え、該混合物を5時間撹拌した。次いで、該混合物を濾過し、揮発物を真空下で除去すると、生成物を与え、次の工程で直接使用した。
中間体29A。DIEA(0.21mL)及びHATU(0.46g)を、粗製の中間体19(0.49g)のDCM(25mL)溶液に加え、該混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体1(1.5g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、蒸発させ、残渣をEtOAc(80mL)に吸収させ、0.2% HCl(3×30mL)、飽和NaHCO3(2×20mL)、ブライン(20mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させると、粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
中間体29B。MeOH(25mL)中の粗製中間体29A(3.5g)とウェットPd/C(0.8g;56%H2O)の混合物を、16時間水素化した(1トル)。該混合物を濾過し、溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(勾配DCM中0-20%MeOH)により精製した。
中間体29C。DIEA(0.09mL)及びHATU(0.19g)を、DCM(10mL)中の3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパン酸(0.094g)に加え、該混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体29B(0.404g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、残渣をEtOAc(30mL)に吸収させ、0.2%HCl(3×10mL)、飽和NaHCO3(2×10mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させると、粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
実施例29の化合物。ジオキサン(3mL)中の4N HClを、1,4-ジオキサン(2mL)中の中間体29C(0.55g)に加え、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。エーテル(10mL)を加え、沈殿した粗生成物を濾過し、乾燥させ、HPLCにより精製すると、実施例29の化合物(HCl塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例30)
(実施例30の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体30A。DIEA(0.18mL)及びHATU(0.39g)を、DCM(15mL)中の2-(ジブトキシホスホリル)酢酸(0.26g;Kabachnikらの文献(Zh. Obsch. Khimii、1971、41巻、1426ページ)と同様に製造)に加え、該混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体7(0.77g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、蒸発させ、残渣をEtOAc(60mL)に吸収させ、0.2% HCl(3×20mL)、飽和NaHCO3(2×15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させると、粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
実施例30の化合物。1,4-ジオキサン(4mL)中の4N HClを、ジオキサン(3mL)中の中間体30A(0.98g)に加え、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。エーテル(10mL)を加え、沈殿した粗生成物を濾過し、乾燥させ、HPLCにより精製すると、実施例30の化合物(HCl塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例31)
(実施例31の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体24。DIEA(0.3mL)及びHATU(0.63g)を、DCM(20mL)中の(S)-1-((ベンジルオキシ)カルボニル)-4-(tert-ブトキシカルボニル)ピペラジン-2-カルボン酸(0.6g)に加え、該混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体1(1.5g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、蒸発させ、残渣をEtOAc(60mL)に吸収させ、0.2%HCl(3×20mL)、飽和NaHCO3(2×15mL)、ブライン(15mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させ、粗生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(DCM中0-12%勾配MeOH)により精製した。
中間体25。MeOH(20mL)中の中間体24(1.5g)とウェットPd/C(1.0g;56%H2O)の混合物を4時間水素化した(1トル)。混合物を濾過し、溶媒を真空下で蒸発させると、粗生成物を与え、次の工程で直接使用した。
中間体31A。DIEA(0.11mL)及びHATU(0.23g)を、DCM(6mL)中の4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸(0.11g)に加え、該混合物を30分間撹拌した。次いで、中間体25(0.32g)を加え、該混合物を一晩撹拌した。揮発物を真空下で除去し、DMF(3mL)を加え、それに続いて余分のDIEA(0.11mL)を加え、該混合物を5時間撹拌した。次いで、EtOAc(60mL)を加え、有機相を、0.2%HCl(3×20mL)、飽和NaHCO3(20mL)、ブライン(10mL)で洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で蒸発させると、粗製の中間体31Aを与え、次の工程で直接使用した。
実施例31の化合物。1,4-ジオキサン(4mL)中の4N HClを、ジオキサン(1mL)中の中間体31A(0.42g)に加え、該混合物を室温で1時間撹拌した。エーテル(12mL)を加え、沈殿した粗生成物を濾過し、乾燥させ、HPLCにより精製すると、実施例31の化合物(HCl塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例32)
(実施例32の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体32A。中間体32Aを、3-(2,2-ジメチルブタノイルオキシ)プロパン酸を4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用する以外、中間体31Aの製造に関して上述された通り製造する。
実施例32の化合物。実施例32の化合物(HCl塩)を、中間体32Aから、実施例31の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例33)
(実施例33の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例33の化合物。MeCN/NMP(3mL/1.5mL)中の実施例30の化合物(75mg)及びMgBr2(75mg)を、75℃で3時間撹拌した。該混合物を室温に冷却し、濃縮し、HPLCにより精製すると、粗生成物を与えた。これを1.2N HCl(2mL)に溶解させ、15分間室温に保ち、次いでHPLCにより精製すると、実施例33の化合物(HCl塩)を与えた。
Figure 2018502845
(実施例34)
(実施例34の化合物の合成:)
Figure 2018502845
(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-ヒドロキシブタン酸。臭化ベンジル(3.03g)を、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-ヒドロキシブタン酸(2.72g)の0℃のTHF(50mL)及びTEA(4.6mL)中の溶液に、撹拌しながら加えた。該混合物を放置して室温に温め、8時間撹拌し、次いで、NH4Cl飽和水溶液(50mL)により処理し、DCM(3×170mL)で抽出した。合わせた有機溶液を乾燥させ(硫酸Na)、真空下で蒸発させた。粗製の物質をカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサンから、ヘキサン中10%DCM、DCM、及びDCM中1%MeOH)により精製すると、生成物を与えた。
(S)-ベンジル4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパノイル)オキシ)ブタノアート。上記エステル(310mg)、3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパン酸(225.8mg)、DCC(247.4mg)、DMAP(24.4mg)を混合し、次いで乾燥DCM(4mL)をAr下で加えた。該反応物を室温で12時間撹拌し、濾過し、真空下で蒸発させた。残渣をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中0-30%勾配EtOAc)により精製すると、標記化合物を無色の油として与えた。
(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパノイル)オキシ)ブタン酸。MeOH(15mL)中の上記粗製のベンジルエステル(438.3mg)、10%Pd/C(120mg)を室温で一晩水素化し(1トル)、濾過し、溶媒を真空下で蒸発させると、粗生成物を無色の油として与え、次の工程で直接使用した。
中間体34A。HATU(152.1mg)、DIEA(71μL)を、(S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-2-((3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパノイル)オキシ)ブタン酸(155.8mg)のDCM(2mL)溶液に、Ar下室温で加えた。該混合物を室温で30分間撹拌し、次いでDCM(2mL)中の中間体1(272.7mg)を加えた。該反応物を室温で12時間撹拌した。揮発物を除去し、残渣をDMF(2mL)に溶解させ、DIEA(71μL)を加え、該反応物を室温で4時間撹拌した。EtOAc(24mL)を加えた。有機相を分離し、0.2N HCl水溶液、NaHCO3飽和水溶液、及びブラインで洗浄し、乾燥させた(硫酸Na)。溶媒を真空下で除去し、残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM中0-12%勾配MeOH)により精製すると、中間体34Aを白色の固体として与えた。
実施例34の化合物。実施例34の化合物(HCl塩)を、中間体34Aから、実施例31の化合物の製造における最終工程に関して記載された通り製造した。灰白色の固体。
Figure 2018502845
(実施例35)
(実施例35の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体29。DCM(10mL)中の(S)-2-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-3-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)プロパン酸(136.5mg)、HATU(153.3mg)、DIEA(71μL)を室温で30分間撹拌した。中間体1(500mg、R1=CH2Ph)のDCM(2mL)溶液を加え、該反応物を室温で2時間撹拌した。揮発物を真空下で除去し、粗製の中間体29を高真空下で乾燥させ、次いで次の工程に直接使用した。
中間体30。MeOH(8mL)中の中間体29と10%Pd/C(234.8mg)の混合物を、室温で4時間水素化し(1トル)、次いでCeliteに通して濾過した。溶媒を真空下で除去し、残渣を、DCM、及び次いでDCM中1-12%MeOHにより溶離するカラムクロマトグラフィーにより精製すると、中間体30を薄黄色の固体として与えた。
中間体35A。中間体35Aの合成を、3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパン酸を2-(ジブトキシホスホリル)酢酸の代りに使用し、中間体30を中間体7の代りに使用した以外、実施例30の化合物の合成における中間体30Aの合成に関して記載された通り実施した。
実施例35の化合物。実施例35の化合物の合成(HCl塩)を、中間体35Aを中間体30Aの代りに使用した以外、実施例30の化合物の合成に関して記載された通り実施すると、実施例35の化合物を白色の固体として与えた。
Figure 2018502845
(実施例36)
(実施例36の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例36の化合物。実施例36の化合物(TFA塩)を、中間体36Aを4-オキソ-4-(ペンタン-2-イルオキシ)ブタン酸の代りに使用し、トリス-BocポリミキシンBヘプタペプチド(PMBH-Boc3;Synthesis, 2015, 2088-2092ページと同様に製造)を中間体7の代りに使用した以外、実施例18の化合物の手順と同様に製造する(及び、同様な標準的なアミドカップリング(HATU、DIEA)及びベンジルエステル脱保護(Pd/C上での水素化)工程を中間体36Aの製造に利用する)。実施例36の化合物(TFA塩)の最終的な(TFA)脱保護及びHPLC精製を、実施例18の化合物(TFA塩)の合成に関して記載された通りに実施する。
(実施例37)
(実施例37の化合物の合成)
Figure 2018502845
実施例37の化合物。実施例37の化合物(HCl塩)を、2-(5,5-ジメチル-2-オキシド-1,3,2-ジオキサホスフィナン-2-イル)酢酸(WO2014/62411に記載の通り製造)を2-(ジブトキシホスホリル)酢酸の代りに使用した以外、実施例30の化合物に関する手順に従って中間体7から製造した。
Figure 2018502845
(実施例38)
(実施例38の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例38の化合物。実施例38の化合物を、2-(ジブトキシホスホリル)-2,2-ジフルオロ酢酸(J. Chem. Soc., Perkin Trans. 1, 1999, 8巻、1051-1056ページと同様に製造)を、2-(ジブトキシホスホリル)酢酸の代りに使用する以外、実施例30の化合物に関する手順に従って中間体7から製造する。MS(m/z): 1333.4(M+H)。
(実施例39)
(実施例39の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例39の化合物。実施例39の化合物(HCl塩)を、2-((ジブトキシホスホリル)アミノ)酢酸(Org. Lett., 2005, 7巻、4781-4784ページと同様に製造)を2-(ジブトキシホスホリル)酢酸の代りに使用した以外、実施例30の化合物の合成の手順に従って合成した。MS(m/z):1312.6(M+H)。
(参考例40)
(実施例40の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例40の参考化合物。実施例40の化合物(HCl塩)を、刊行物Tetrahedron Lett. 2007, 48巻、2003-2005ページに従って製造し、HPLCにより精製した。MS(m/z):482.2(M+2H)。
(実施例41)
(実施例41の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例41の化合物。実施例41の化合物(TFA塩)を、中間体1(R1=CHMe2;WO 2015/0031602と同様に製造)を中間体1(R1=CH2Ph)の代りに使用する以外、実施例7の化合物の合成の手順と同様に製造する。
(実施例42)
(実施例42の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例42の化合物。実施例42の化合物(TFA塩)を、中間体41Bを中間体7の代りに使用する以外、実施例12の化合物の合成に関して記載された手順と同様に製造する。
(実施例43)
(実施例43の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例43の化合物。実施例43の化合物(TFA塩)を、(S)-ペンタフルオロフェニル2-アセトキシ-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)ブタノアートを((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用した以外、実施例1の化合物の合成の手順に従って、中間体1(R1=CH2Ph)から製造した。MS(m/z):1106.5(M+H)。
(実施例44)
(実施例44の化合物の合成)
Figure 2018502845
実施例44の化合物。実施例44の化合物(TFA塩)を、(S)-ペンタフルオロフェニル4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-2-ヒドロキシブタノアートを((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用した以外、実施例1の化合物の合成の手順と同様に、中間体1(R1=CH2Ph)から製造した。MS(m/z):532.9(M+2H)。
(実施例45)
(実施例45の化合物の合成:)
Figure 2018502845
中間体45B。中間体45Bを、MageeらによりJ. Med. Chem. 2013, 56巻、5079ページに記載された手順と同様に記載された方法と同様に製造する。
中間体45C。中間体45Cを、中間体45Bから、実施例12の化合物の合成と同様に製造する。
実施例45の化合物。実施例45の化合物(HCl塩)の合成を、実施例12の化合物の合成における最終工程に関して記載された通りに実施し、ジオキサン中のHClをDCM中のTFAの代りに使用して最終工程を実施する。
(実施例46)
(実施例46の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例46の化合物。実施例46の化合物(HCl塩)を、(2S)-6-(sec-ブトキシカルボニル)-4-(tert-ブトキシカルボニル)-1-イソブチルピペラジン-2-カルボン酸をHATU及びDIEAと共に、((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用し、ジオキサン中のHClをDCM中のTFAの代りに使用して最終工程を実施する以外、実施例1の化合物の合成の手順に従って、中間体1(R1=CH2Ph)から製造する。
(実施例47)
(実施例47の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例47の化合物。実施例47の化合物(HCl塩)を、sec-ブチル4-クロロ-3-イソシアナトベンソアートを((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用し、ジオキサン中のHClをDCM中のTFAの代りに使用して最終工程を実施する以外、実施例1の化合物の合成の手順の第一工程と同様に中間体1(R1=CH2Ph)から製造する。
(実施例48)
(実施例48の化合物の構造:)
Figure 2018502845
実施例48の化合物。実施例48の化合物(TFA塩)を、3-((2,2-ジメチルブタノイル)オキシ)プロパン酸をHATU及びDIEAと共に使用して、末端L-スレオニンアミノ酸残基をアシル化し、最終的な脱保護工程(TFA、TES)を実施例12の化合物の合成に関して記載された通り実施する以外、US 2008/0287345の参考文献に従い、化合物NAB7039の合成の手順と同様に製造する。
(実施例49)
(実施例49の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例49の化合物。実施例49の化合物(HCl塩)を、中間体7から実施例7の手順と同様に、2-((3-クロロベンゾイル)オキシ)イソニコチン酸を酸の代りに4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用し、ジオキサン中のHClをDCM中のTFAの代りに使用して最終工程を実施して製造する。
(実施例50)
(実施例50の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例50の化合物。実施例50の化合物(TFA塩)を、(S)-ペンタン-2-オールをラセミのペンタン-2-オールの代りに使用する以外、実施例18の化合物(TFA塩)の合成に関して記載された通り製造する。
(実施例51)
(実施例51の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例51の化合物。実施例51の化合物(TFA塩)を、(R)-ペンタン-2-オールをラセミのペンタン-2-オールの代りに使用する以外、実施例18の化合物(TFA塩)の合成に関して記載された通り製造する。
(実施例52)
(実施例52の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例52の化合物。実施例52の化合物(TFA塩)を、ヘプタン-4-オールをペンタン-2-オールの代りに使用する以外、実施例18の化合物(TFA塩)の合成に関して記載された通り製造する。
(実施例53)
(実施例53の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例53の化合物。実施例51の化合物(TFA塩)を、(S)-4-(((ベンジルオキシ)カルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペルフルオロフェノキシ)ブタン-2-イル2-オキソ-5-ペンチルテトラヒドロフラン-3-カルボキシラートを、実施例1の化合物の合成に使用された((S)-4-((tert-ブトキシカルボニル)アミノ)-1-オキソ-1-(ペンタフルオロフェノキシ)ブタン-2-イルオクタノアートの代りに使用する以外、実施例1の化合物(TFA塩)の合成に関して記載された通り製造する。
(実施例54)
(実施例54の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例54の化合物。実施例54の化合物(TFA塩)を、2-オキソ-5-フェニルテトラヒドロ-2H-ピラン-3-カルボン酸を、実施例18の化合物の合成に使用された4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造する。
(実施例55)
(実施例54の化合物の合成:)
Figure 2018502845
実施例55の化合物。実施例54の化合物(TFA塩)を、2-オキソ-4-ペンチルオキセタン-3-カルボン酸を、実施例18の化合物の合成に使用された4-ブトキシ-4-オキソブタン酸の代りに使用する以外、実施例18の化合物に関して記載された通り中間体7から同様に製造する。
(有用性及び試験)
本明細書に提供される化合物は、種々のグラム陰性微生物に対して強力な活性を示す。したがって、本明細書に提供される化合物は広い抗菌活性を有する。そのため本明細書に提供される化合物は有用な抗微生物剤であり、グラム陰性微生物、例えば、緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ(Acinetobacter baumanii)、大腸菌(E. coli)、肺炎桿菌、インフルエンザ菌(H. influenzae)、及びモラクセラ・カタラーリス(M. catarrahlis)、並びにバクテロイデス及びクロストリジウム種などの選ばれた嫌気性微生物、並びに特定のポリミキシンB及びコリスチン耐性種を含む、いくつかのヒト及び獣医学的病原体に対して有効であり得る。
特定の実施態様において、本明細書に提供される特定のポリミキシン化合物は、ソフトドラッグとして適格である、以下を含む具体的な独特な性質の特定の組み合わせを有する:
a)固有の(その分子自体の)抗菌活性又は効力(インビトロで決定された);
b)哺乳動物における有用な抗菌性効能(哺乳類のモデルにおいてインビボで決定された);
c)ソフトドラッグ分子が、より毒性の低い代謝物(複数可)へのインビボの分解を受けて、腎毒性を起こす可能性がある腎組織への完全な化合物の蓄積を妨げる(例えば、インビボ状態を模す血漿安定性試験で決定される);
d)前記ソフトドラッグ分解は、最適にゆっくりとした速さで起こらなければならない(完全なソフトドラッグの分解の前にその抗菌作用を可能にするため);
e)前記ソフトドラッグ分解はあまりにもゆっくりと起こってはいけない(インビボで薬物が残留すると完全な分子の腎臓での蓄積をもたらし、腎障害を起こす可能性があるだろう);
f)哺乳動物における低減された腎毒性(例えば、腎障害腎毒性バイオマーカーアッセイで決定される)。
いくつかの実施態様において、ポリミキシンソフトドラッグ自体は(その完全な分子状態で)、現在のポリミキシン薬物、ポリミキシンB及びコリスチンに比べて腎細胞に対する毒性が低い。
医薬分野の当業者ならば、ソフトドラッグに対する要件が、通常の薬物に対する既に厳しいパラメーターを超えることを容易に認識するだろう。これらの要件のため、全てのポリミキシン化合物がソフトドラッグポリミキシンであるわけではない。
さらに、新たなポリミキシンの特定のグラム陰性感染症に対する、ポリミキシンB又はコリスチンに比較して改善された効能が非常に望ましい。肺炎肺感染症は、ポリミキシンB及びコリスチンを含む現在のほとんどの薬物により不充分に対処されており、現在許容できないほど高い患者死亡率をもたらしている。
本明細書に提供される化合物のインビトロ活性は、2012年にthe Clinical and Laboratory Standards Institute, Wayne, Pennsylvania, USAにより発表された「好気的に成長する細菌の希釈法抗菌薬感受性試験の方法;認証された標準-第9版(Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria That Grow Aerobically;Approved Standard-Ninth Edition)」に記載の通り、最小発育阻止濃度(MIC、μg/mL)の決定など標準的な試験により評価できる。例えば、ミューラー・ヒントン寒天プレート上で一晩成長した細菌コロニーを選択し、分光光度計により測定して約80%透過率の濁度となるように、滅菌食塩水に懸濁させた。懸濁液を、カチオン調整ミューラー・ヒントンブロスにより200倍に希釈して、試験のための接種物として作用させた。試験化合物の2倍段階希釈を、96ウェルマスタープレート中で実施して、所望の濃度に到達した。マスタープレートの各ウェルからの10マイクロリットルの試料を、96ウェルアッセイプレートのそれぞれのウェルに移した。細菌接種物(90マイクロリットル)を、アッセイプレートの各ウェルに導入した。アッセイプレートを、35℃のインキュベーターに約24時間入れ(撹拌なし)、それに続いてMICを測定した。MIC値を、所与の試験剤濃度でのウェル中の細菌成長の有無に基づいて決定した。MIC値は、眼に見える細菌成長を妨げる試験抗生物質の最低濃度と定義される。より低いMIC値はより高い抗菌活性を示し、より高いMIC値はより劣る抗菌活性を示す。
本明細書に記載される例示的な化合物の、グラム陰性病原体緑膿菌、大腸菌、又は肺炎桿菌に対する有用な活性を、表1のMICデータにより示す。
表1. 代表的なグラム陰性細菌に対する抗菌活性(MIC)
Figure 2018502845
aいくつかの独立した試験から得たMIC範囲。b遠位の6-Me置換のみがない、WO 2015/135976の化合物D93の参考アナログ(図2参照)。cポリミキシンBノナペプチド。
表1のデータが明らかにするように、代表的な化合物は、グラム陰性病原体に対して非常に活性がある。
重要なことには、実施例12、18、21〜25、28、34の化合物など、極性又は代謝的に若しくは化学的に不安定な基をR2に(通常のポリミキシンの脂肪族アルキル鎖の代りに)組み込んでいる本明細書に記載される特定の化合物の高い効力は予期しないものである。実際に、確立された構造活性相関(SAR)は、親油性の高い(R2)側鎖が、良好な抗菌活性のために必要であるという予測をたてていた(例えば、VelkovらによりJ. Med. Chem., 2010, 53巻、1898-1916ページに総論される通り)。したがって、せいぜい、極性(例えば、エステル)基をそのR2側鎖に組み込んでいる化合物は、ポリミキシンBよりも著しく活性が低く、上記試験で明らかになるPMBの抗菌活性に等しい抗菌活性を確実に持たないと予測されただろう。
最初のポリミキシンホスホナート誘導体(ビス-アルキルホスホナート側鎖を組み込んでいる)と考えられている実施例30の化合物の高い活性及びポリミキシンB対照薬よりわずか約2分の1の活性である実施例33のモノホスホン化合物(SARにより不利とされる酸性基を組み込んでいる)の活性も驚くべきものである。
重要なことには、実施例18、12、及び17のポリミキシンソフトドラッグで、それぞれ実施例19、20、及び44の化合物により表される予測代謝物は、全て著しく低下した活性を示す。そのため、実施例19及び20の化合物は、それぞれ実施例18及び12の親ソフトドラッグより少なくとも2〜4分の1の活性である。例えば、実施例18のソフトドラッグの予測代謝物、すなわち実施例19の化合物は、試験において2種のグラム陰性病原体に対して基本的に不活性であり(表1;実施例12及び18のソフトドラッグと、そのそれぞれの代謝物、実施例20及び19との構造の関係については、以下の図1参照)、実施例17の化合物の予測代謝物、実施例44の化合物は同様に不活性である。
ポリミキシンクラスの確立された構造-毒性の関係と合致して、したがって、減少した抗菌効力を有するこれらの代謝物化合物は、減少した腎毒性を有することが期待される(例えば、Velkovらの文献(J. Med. Chem., 2010, 53巻、1898-1916ページ参照)。実際に、実施例40の参考化合物(表1参照)、末端の親油性(lipohilic)アシル鎖を欠くポリミキシンBノナペプチド(PMBN)で、これは周知である。
したがって、ポリミキシン分野の当業者ならば、実施例40と同様に、実施例19、20、及び44の化合物が、それぞれのソフトドラッグの分解からインビボで形成されると、薬物PMBよりも同様に腎毒性が低く、PMBNの(実施例25)低い腎毒性と同様な低い腎毒性を有すると期待されると期待するだろう。例えば、実施例19及び20の化合物は、それぞれソフトドラッグ実施例18及び12のエステラーゼにより媒介される加水分解により形成されると期待され;或いは、実施例44の化合物は、実施例17のソフトドラッグエステルの同様な酵素的加水分解により形成されると期待される。
本明細書に記載される化合物のインビボ効能をインビボで示すために、大腸菌敗血症、緑膿菌腿感染症、及び緑膿菌肺感染症(肺炎)マウスモデルを、Current Protocols in Pharmacology, 2005, 13A.4.1-13A.4.13, John Wiley & Sons, Inc.に記載の通り、試験化合物の静脈内(IV)又は皮下(SC)投与により利用した。大腸菌敗血症モデルにおいて、抗菌効能は、ED50(mg/kg)、又は試験内の感染した動物の50%が生存する有効薬物投与量として決定される。より低いED50値は、薬物のより高い治療効能を表す。生存する動物の数(所与の薬物投与量で使用される感染した動物の総数から)は、効能の別の指標である。そのため、より多数の生存する哺乳動物は、試験化合物の優れた治療効能を示す。腿及び肺感染症モデルにおいて、細菌コロニー形成単位(CFU)のより大きい減少は、より強力な有益な治療効果(より多くの細菌の根絶)を示し、より低いCFU減少又はCFU値の増加は、より低い効果(より少ない細菌の根絶)、又は治療効果が無いことを示す。
本発明の代表的な化合物の効能データは、以下の表2及び3に示される。
表2. ポリミキシン B (PMB)対照と並べて示す全身及び腿組織感染症の代表的なマウスモデルにおける効能
Figure 2018502845
a処理のない対照群に対する12時間での細菌コロニー形成単位(CFU)数の変化。より大きい減少は、試験化合物によるより強い細菌根絶を意味する。b遠位の5-Me-ヘプチル置換がない、WO 2015/135976の実施例D93の参考アナログ(図2参照)。c比較試験におけるPMB対照薬のデータ。d各群における全(B)マウスのうち生存した動物の数(A)が、A/B比として括弧内に示される;大きなA/B比は、優れた治療効果を示す。e実施例18のソフトドラッグの代謝物。f実施例12のソフトドラッグの代謝物。
データから明らかである通り(表2及び3)、本明細書のポリミキシンは、感染した哺乳動物にポリミキシンB対照薬と類似のレベルで投与される場合、優れた抗菌活性を有する。
重要なことに、ソフトドラッグ実施例18及び12の代謝物、すなわち、それぞれ実施例19及び20の化合物は、抗菌効能を欠いている(表2)。したがって、先に議論された通り、これらの代謝物は、PMBよりも腎毒性が低いはずである(表5及びその議論でさらに確認される通り)。この意図的に設計された効能の欠如は、本明細書に開示されるソフトドラッグポリミキシンの代謝物には望ましく、その理由は、ポリミキシンが腎臓に蓄積し、ポリミキシンの高い抗菌活性がその高い腎毒性と関連しているからである。実際に、ポリミキシンクラスの構造における当技術分野の(art)化合物は、多重荷電のカチオン性コアを、伸びた親油性側鎖と組み合わせて有し、それが、化合物が細菌膜と結合して細胞壁の破壊及び抗菌性の殺菌性(cidality)を発揮する能力のもとであるが、腎臓の尿細管細胞に結合してネフロンのアポトーシス(又は死)を起こす能力のもとでもある。そのため、このデータは、実例となるソフトドラッグとして実施例12及び18の化合物をさらに実証する。
現在のポリミキシン剤コリスチン及びポリミキシンB(PMB)は、一般に肺炎の治療には不充分であり、特殊化された薬物製剤又は送達系によりこの問題に対処する数十年にわたる取組みを刺激している(FeeleyらによりN. Engl. J. Med., 1975, 293巻、471-475ページに報告されたPMBエアゾール;又はWoodによりExpert Rev. Anti-infect. Ther., 2011, 9巻、993ページに総論されたコリスチンエアゾールなど)。全く予期せず非常に驚くべきことに、実施例12及び18の化合物は、緑膿菌マウス肺感染症モデルにおいて、薬物ポリミキシンBに対する明瞭な優越を示す。これは、PMBと比較した細菌コロニーの増大した根絶並びに本明細書に開示されるポリミキシンに関する改善された動物の生存(表3)により証明される。表3の試験データから明らかである通り、本明細書に表される新たなポリミキシンは、病原体の細菌コロニー形成単位の根絶に関して、ポリミキシンBである薬物対照薬よりも数桁効能が高い。これは、典型的には望ましいであろう(例えば、DalfinoらによりClin. Inf. Dis. 2012,54巻、1720-1726ページに引用された増大したコリスチン投薬に関する奨励と合致して)標準的なポリミキシン薬物レジメンに対して約3から7倍をはるかに超える効能の向上である。さらに、本明細書に記載される化合物は、特殊化され高価な肺送達システム(現在のポリミキシンに企図されるエアゾール送達など)の必要性を回避する可能性を有する。
表3. ポリミキシン B (PMB) 対照と並べて示すマウスの肺炎肺感染症モデルにおける効能
Figure 2018502845
a感染を誘導するために使用した出発接種物(細菌負荷)に比較した、24時間での細菌コロニー形成単位(CFU)数の変化。より大きい減少は、試験化合物による細菌根絶がより強力であることを意味し、CFU値の増加は、効能が低い又は全く無いことを示す。
既に述べられた通り、ポリミキシン化合物がソフトドラッグとして作用するには、その分子は、その治療作用を発揮した後、好ましくはエステラーゼ媒介性の加水分解などの代謝プロセスにより、インビボで活性がより低い(そのため毒性が低い)分解物に分解すべきである。実施例12及び18の化合物のこの代謝分解を以下の図1に表す。
Figure 2018502845
図1.実施例12及び18のソフトドラッグ化合物のそれぞれの代謝物、実施例20及び19の化合物への代謝分解
図1は、実施例12のエステル化合物が代謝によりアルコール(実施例20の化合物)になる一方で、実施例18の「逆」エステル化合物が代謝により酸(実施例19の化合物)になることを示す。これは、抗菌活性に必要だが、(ポリミキシンB及びコイリスチン(coilistin)などのすでに記載されたポリミキシンに関して報告される通り)ポリミキシンクラス内の腎毒性の一因であるとも知られている親油性側鎖の喪失により起こる。
ポリミキシンソフトドラッグが、細菌を殺した後に分解し、そのため、腎臓における蓄積及び腎毒性につながる血漿及び組織中の完全な薬物の残留を防ぐことが有利である。ポリミキシンB及びコリスチンの薬物投薬の少なくとも7日にわたるこの蓄積は、例えば、NillsonらによりChem. Res. Toxicol., 2015, 28巻、1823ページに報告された。
好ましくは、ポリミキシンソフトドラッグは、インビボで約1時間〜約36時間の半減期を、又は、より好ましくは、約1時間〜約12時間の半減期を示す。驚くべきことに、本発明の特定の化合物は、このクラスのソフトドラッグに要求される厳しい性質の組み合わせを有する。
本発明の例示的な化合物を、哺乳類の血液のインビボ状態を再現する37℃でのヒト血漿における安定性に関して試験した。選択された化合物の血漿安定性を以下の通り実施した。ヒト血漿(K2 EDTA)をBioreclamation社から得た。アッセイを96ウェルマイクロタイタープレートで実施した。試験化合物を、血漿の存在下で、二連で、37℃でインキュベートした。反応混合物(25μL)は、最終濃度25μMの試験化合物を含んでいた。代謝の程度を、時間経過に伴う試験化合物の消失として計算した。ユーカトロピンを陽性対照として含ませて、アッセイの成績を確認した。それぞれの所与の時点で、100μLの内部標準を含むクエンチ溶液(0.1% HCOOHを含む100% MeCN)を各ウェルに移した。プレートを密封し、ボルテックスにかけ、4℃で15分間4,000rpmで遠心分離した。上清を、LC/MS/MS分析のために新しいプレートに移した。生じ得る代謝物の形成を、全試料でモニターした。試料を、島津LC-20AD LC Pumpシステムに接続したAB Sciex API 4000装置を利用してLC/MS/MSで分析した。Waters Atlantis T3 dC18逆相HPLCカラム(20 mm×2.1 mm)を0.5mL/分の流量で使用し、0.1% HCOOH水溶液及びMeCN中0.1% HCOOH(後者の2%から98%への勾配を利用)により溶離して、分析試料を分離した。残りの試験化合物をMS/MSイオン電流により定量化した。
驚くべきことに、ポリミキシンのエステル誘導体は、以下の表4のデータにより示される通り、具体的なエステルタイプによって、異なるヒト血漿安定性を示した。
表4.ポリミキシンBと比べたヒト血漿中の安定性
Figure 2018502845
a認識できる代謝は検出されなかった。b WO2015/135976の実施例D93の参考アナログ、構造D93と同一、遠位の5-Me-ヘプチル置換がない(図2参照)。
実施例1の参考化合物は、認識できる代謝を全く示さなかった(仮説として以下の図2に示す)。さらに、期待される代謝物(実施例44の化合物)の形成はこの試験においてMS分析により全く検出可能でなかった。
Figure 2018502845
図2.実施例1の参考化合物の代謝の欠如及び公報WO2015/135976のエステルD93の構造と比較したその構造
実際に、実施例1の化合物のヒト血漿安定性は、ポリミキシンBのものと基本的に同一である。そのため、実施例1の化合物及びWO 2015/135976のほぼ同一の化合物D93の構造により表されるこの特定のクラスのポリミキシンエステル誘導体はソフトドラッグではない。
PMBの血漿安定性に基本的に類似の実施例1の化合物のこの安定性に基づいて、この代謝的に安定な参考化合物及びそのアナログD93(WO 2015/135976の)もまた、PMBのように、腎臓に蓄積し、腎毒性を示すと予測されるだろう。注目すべきことには、化合物D93は、薬物ポリミキシンBと構造がほぼ同一であり、主要な違いはアシル基結合の位置である:PMBにおいてはアミドNHで、化合物D93中のエステルOとは異なる。このように、実施例1とD93の上述の構造はソフトドラッグであるとは考えられず、腎毒性があると予測される。
上述の通り、ソフトドラッグポリミキシンは、ポリミキシンB及びコリスチンに対して大幅に低下した、このクラスの主要な制限である腎毒性を示すはずである。ポリミキシンの腎毒性は、例えば、KeirsteadらによりToxicol. Sci., 2014, 137巻、278-291ページに記載されているものと同様に、ヒト腎糸球体メサンギウム細胞(HK-2)細胞傷害性アッセイを利用して、インビトロで決定できる。インビボでは、腎毒性は、例えば、DevarajanによりScand. J. Clin. Lab. Invest. Suppl., 2008, 841巻、89-94ページに記載された臨床的に評価された好中球ゼラチナーゼ結合性リポカリン(NGAL)アッセイなどの尿バイオマーカーアッセイを利用して決定できる。
驚くべきことに、所望の抗菌性効力(MIC)、哺乳動物での効能、及びソフトドラッグに好適な代謝プロファイルの他に、本明細書に提供されるポリミキシン誘導体は、本明細書の例示的な化合物に関して表5のデータにより示される通り、インビトロ(HK-2アッセイ)と生きている哺乳動物(ラット)モデルの両方で、腎細胞に対する毒性も低い。
表5.ポリミキシンB(PMB)陽性対照と比較した腎毒性: インビトロでのHK-2、インビボでのラット尿NGALバイオマーカーのデータ
Figure 2018502845
aHK-2アッセイはEurofins Cerep, Franceで実施。NGALアッセイは、PharmOptima, USAで実施。bラット尿バイオマーカー、反復投与試験、25mg/kg/日1日に4回、皮下投与。cクラス1:完全な応答曲線を有する観察された細胞傷害性。クラス4:有意な活性が全くない。d試験化合物の観察されたシグナルがバックグラウンドに類似。eポリミキシンBノナペプチド。
表5のデータから明らかである通り、実施例12及び18の化合物は、ヒト腎臓HK-2試験においてPMBよりも著しく毒性が低い:PMB陽性対照及び本発明の実例としての化合物に関して、それぞれクラス1及びクラス4細胞傷害性グレード、並びに後者に関して有意な活性は全くない。実施例12及び18の非常に活性の高いポリミキシン化合物の、この固有の(完全な分子状態の)低毒性は驚くべきものであり、その理由は、先に議論された通り、ポリミキシンの高い効力が、腎細胞に対する毒性と大まかに平行であるからである。したがって、これらの分子は、PMB薬物と効力では基本的に等しく、非細胞傷害性であるよりは、腎細胞に対するPMB毒性と類似なものを示すと通常期待されるだろう。
重要なことには、これらのソフトドラッグの確認された代謝物、実施例19及び20の化合物は、同様に、例えば、KeirsteadらによりToxicol. Sci., 2014, 137巻、278-291ページに報告されている通り、PMBよりもはるかに腎毒性が低いことが知られている(しかし有用な抗菌活性を欠く)実施例40の参考化合物、ポリミキシンBノナペプチド(PMBN)と同様に、HK-2アッセイにおいて非常に低下した(PMBよりも)毒性を示す。
したがって、実施例12及び18のソフトドラッグの代謝時に、実施例20及び19の生じた代謝物は、高い腎毒性を誘導するとは予測されないだろう。データは、著しく低下した腎毒性及び改善された安全性を有するこのクラスの最初のソフトドラッグとしての本明細書に記載されるポリミキシンの好適性をさらに表す。
最も重要なことには、実施例12及び18の例示的な化合物は、インビボで、NGALアッセイにより明らかになった通り、反復投与ラット試験において及び腎毒性の検出のための尿バイオマーカーを利用して低い腎毒性を示す。驚くべきことに、これらの化合物は、ポリミキシンBと比べて大幅に低下した腎毒性レベルを示すが、後者は、実施例18の代謝物、実施例19の不活性酸化合物のものに類似である(表5)。
このように、本明細書に提供される化合物は、1組の革新的なポリミキシンソフトドラッグを含み、実験によるインビトロ及びインビボデータは、これらの化合物を抗生物質クラスの期待が持てる薬剤として支持している。重要なことには、該化合物は、腎毒性とグラム陰性肺炎の治療のための現在のポリミキシンの不充分な効能の両方を含む、現在使用されているポリミキシン薬物の重大な限界に対処する可能性がある。本明細書に提供される化合物は、高い死亡率及び腎障害などの重篤な有害作用により現在悪化している様々な重篤なグラム陰性感染症の新たな安全な治療の可能性を有する。
任意に、本明細書に提供されるポリミキシンは、他の抗菌性クラスの薬剤(複数可)と組み合わせてグラム陰性感染症の治療に使用できる。例えば、ポリミキシンB又はコリスチン耐性感染症を含む感染症の最適な治療に望まれ得る通り、リファンピシン、カルバペネム、フルオロキノロン、又はセファロスポリンクラスの薬剤など、ポリミキシン抗生物質と相乗的な薬剤を前記組み合わせに使用できる。
本発明の化合物の改善された安全性プロファイルは、ポリミキシン誘導性の腎毒性を予測するバイオマーカーアッセイでさらに証明される。いくつかのそのようなアッセイ(NGALアッセイを含む)は、例えば、KeirsteadらによりToxicol. Sci. 2014, 137巻、278-291ページに記載されてきた。
このように、本発明の特定の化合物は、インビトロ及びインビボで高い抗菌活性を示すが、現在のポリミキシン薬物、コリスチン及びポリミキシンBによる療法を限定する腎毒性という欠点がない。このポリミキシンにとって驚くべき効果は、本明細書に提供される新たな化合物の大幅に改善された安全性を提供する。短期間の療法の間の著しく改善された忍容性に加え、これらの新たなポリミキシンは、哺乳動物又はヒトにおける持続感染に要求され得る、より長期間の療法の可能性を与える。改善された安全性のため、本明細書に提供される特定の組成物による微生物感染症又は細菌感染症の治療は、コリスチン又はポリミキシンBによる認可された治療に比べ、有益にその期間が延ばされ得る。とりわけ、本明細書に提供される特定の化合物に対する改善された哺乳類の忍容性は、前記ポリミキシンを使用する微生物感染症又は細菌感染症の治療を可能にし、可能な療法の期間は約14日〜約50日、及び、より好ましくは、28日〜45日である。
いくつかの実施態様において、本明細書に記載される特定の化合物はソフトドラッグである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載されるインビトロ抗菌活性を有する特定の化合物は、親油性R2側鎖を有する当技術分野の化合物と驚くべき対比で、極性R2側鎖基を有する;さらに、これらの化合物は任意にソフトドラッグである。いくつかの実施態様において、本明細書に記載される特定の化合物は、肺炎肺感染症モデルにおいて驚くべき活性を有する;さらに、これらの化合物は任意にソフトドラッグである。
(投与及び医薬製剤)
一般に、本明細書に提供される化合物は、治療上有効な量で、同様な用途の役に立つ薬剤の許容される投与様式のいずれによっても投与できる。例としては、本明細書に提供される化合物は、経口的に、非経口的に、経皮的に、局所的に、直腸内に、又は鼻腔内に投与できる。本明細書に提供される化合物、すなわち有効成分の実際の量は、治療すべき疾病、すなわち感染症の重症度、対象の年齢及び相対的な健康、使用される化合物の効力、投与の経路及び形態、並びに他の因子などのいくつかの要素に依存するが、それらは全て主治医の認識の範囲内にある。
細胞培養アッセイ及び動物試験から得られたデータは、ヒトでの使用のために様々な用量を処方するのに使用できる。そのような化合物の用量は、好ましくは、毒性がほとんど又は全く無いED50を含む血中濃度の範囲内にある。用量は、利用される剤形及び利用される投与経路に依存してこの範囲内で変わり得る。本明細書に提供される方法に使用されるあらゆる化合物に関して、治療上有効な投与量は、最初は動物モデルから推定され得る。投与量は、動物モデルにおいて公式化されて、細胞培養で決定されたIC50(すなわち、症状の半数阻害を達成する試験化合物の濃度)を含む循環血漿濃度範囲が達成できる。そのような情報を利用して、ヒトにおける有用な投与量をより正確に決定できる。
医薬として使用される場合、本明細書に提供される化合物は、通常、医薬組成物の形態で投与される。これらの化合物は、経口、非経口、経皮、局所、直腸、及び鼻腔内を含む、種々の経路で投与できる。
本明細書に提供される化合物は、注射組成物、経口組成物、吸入式組成物、又は局所組成物として有効である。そのような組成物は、医薬分野に周知の方法で製造され、少なくとも1種の活性化合物を含む。
本発明は、有効成分として、1種以上の本明細書で上記に提供される化合物を、医薬として許容し得る担体と共に含む医薬組成物も含む。本発明の組成物を製造する際に、有効成分は、通常賦形剤と混合され、賦形剤により希釈され、又はカプセル、小袋、紙、若しくは他の容器の形態であり得るそのような担体内に封入されている。賦形剤が希釈剤としても作用する場合、それは、固体材料でも、半固体材料でも、液体材料でもよく、有効成分のビヒクル、担体、又は媒体として作用する。このように、組成物は、錠剤、丸剤、散剤、ロゼンジ剤、小袋、カシェ剤、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、液剤、シロップ剤、エアゾール剤(固体として、又は液体媒体中で)、例えば10重量%までの活性化合物を含む軟膏剤、ソフト及びハードゼラチンカプセル、坐剤、滅菌注射用液剤、及び滅菌の包装済み散剤の形態であり得る。
組成物は、好ましくは、それぞれの用量が約0.1〜約2000mg、より一般的には約1〜約900mgの有効成分を含む単位剤形で製剤される。用語「単位剤形」は、それぞれの単位が所望の治療効果を生み出すように計算された所定の量の活性物質を好適な医薬賦形剤と共に含む、ヒト対象及び他の哺乳動物のための単位の用量として好適な物理的に個別の単位を指す。好ましくは、本明細書で上記に提供される化合物は、約20重量パーセント以下の医薬組成物、より好ましくは約15重量パーセント以下で利用され、残部は医薬として不活性な担体(複数可)である。
活性化合物は、広い用量範囲にわたり有効であり、一般的に医薬として又は治療上有効な量で投与される。しかし、実際に投与される化合物の量が、治療すべき病態、治療されている細菌感染症の重症度、選択される投与経路、投与される実際の化合物、個別の患者の年齢、体重、及び反応、患者の症状の重症度などを含む関連する状況に照らして、医師により決定され得ることが理解されるだろう。
恒温動物における細菌感染症を治療又は戦うための治療用途において、化合物又はその医薬組成物は、抗菌的に有効である、治療を受けている動物における活性成分の濃度、すなわち量又は血液レベルを得て維持する用量で、経口的に、局所的に、経皮的に、及び/又は非経口的に投与できる。一般に、そのような抗菌的に又は治療上有効な量の用量の活性成分(すなわち、有効用量)は、約0.1mg/kg〜約250mg/kg、より好ましくは約1.0mg/kg〜約50mg/kgの体重/日の範囲であろう。
錠剤などの固体組成物を製造するために、主要な有効成分は医薬賦形剤と混合され、本発明の化合物の均質な混合物を含む固体の予備製剤組成物が形成される。これらの予備製剤組成物を均質と言及する場合、それは、該組成物が、錠剤、丸剤及びカプセル剤などの等しく有効な単位剤形に容易にさらに分割できるように、有効成分が組成物全体に均一に分散されていることを意味する。次いで、この固体予備製剤は、例えば、0.1〜約500mgの本発明の有効成分を含む、上述の種類の単位剤形にさらに分割される。
本明細書に記載される錠剤又は丸剤は、長時間作用の利点を与える剤形を与えるように被覆又は他の方式で調合され得る。例えば、錠剤又は丸剤は、内部用量成分及び外部用量成分を含み得るが、後者は、前者を覆う外被の形態である。該2成分は、腸溶性層により分離され得るが、それは、胃の中での崩壊に耐え、内部成分をそのまま十二指腸に通すか、又は放出を遅延するように作用する。種々の材料がそのような腸溶性の層又はコーティングに使用でき、そのような材料には、いくつかのポリマー性の酸及びポリマー性の酸とシェラック、セチルアルコール、及び酢酸セルロースなどの材料との混合物がある。
本明細書に記載される新規組成物が経口又は注射による投与のために組み込まれ得る液体形態は、水溶液、好適に風味をつけたシロップ、水性又は油性の懸濁液、及びコーン油、綿実油、ゴマ油、ヤシ油、又は落花生油などの食用油を含む風味をつけた乳液、並びにエリキシル及び類似の医薬ビヒクルを含む。
吸入又は吹送のための組成物には、医薬として許容し得る、水性溶媒若しくは有機溶媒、又はその混合物中の溶液及び懸濁液、並びに散剤がある。液体又は固体組成物は、上述の好適な医薬として許容し得る賦形剤を含み得る。好ましくは、組成物は、経口又は鼻腔内呼吸器経路により、局所又は全身作用のために投与される。好ましくは医薬として許容し得る溶媒中の組成物は、不活性ガスの使用により噴霧され得る。噴霧される溶液は、噴霧装置から直接吸入されてよく、或いは、噴霧装置は、フェイスマスクテント又は間欠的陽圧呼吸器に接続されていてよい。液剤、懸濁剤、又は散剤組成物を、製剤を適切な方法で送達する装置から、好ましくは経口的又は鼻腔内に投与できる。
本発明に使用するための他の好適な製剤は、「レミントンの製薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」、Mace Publishing Company, Philadelphia, PA, 第17版(1985)に見出すことができる。
任意に、本発明の化合物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤、又はポリミキシン薬物の有害作用を和らげることが一般に知られているメガリン-受容体阻害剤を含む追加の作用物質と共投与され得る。
上述の通り、本明細書に記載される化合物は、上述の種々の薬物送達系における使用に好適である。さらに、投与される化合物のインビボ血清半減期を増大させるために、化合物を、カプセル化することも、リポソームの内腔に導入することも、コロイドとして製造することもでき、或いは、化合物の増大した血清半減期を与える他の従来の技法を利用できる。例えば、それぞれ引用により本明細書に組み込まれているSzokaら米国特許第4,235,871号、同第4,501,728号、及び同第4,837,028号に記載の通り、リポソームを製造するための種々の方法が利用可能である。任意に、本明細書に記載される化合物を、例えば、TakiらによりPharmaceut., 2012, 3巻、1092ページに記載の通り製造されたナノミセル又はナノ材料によりカプセル化された組成物として投与できる。
上述の通り、患者に投与される化合物は、本明細書に記載される医薬組成物の形態である。これらの組成物は、従来の滅菌技法により滅菌され得るか、又は滅菌濾過され得る。生じた水溶液は、そのままの使用のために包装することも、凍結乾燥することもでき、凍結乾燥された製剤は、投与前に滅菌水性担体と合わされる。化合物製剤のpHは、典型的には、3〜11、より好ましくは5〜9、最も好ましくは7〜8であろう。前記賦形剤、担体、又は安定剤のいくつかの使用が薬剤塩の形成をもたらすことが理解されるだろう。
本明細書に引用されるそれぞれ及び全ての特許、特許出願、及び刊行物(例えば、定期刊行物、論文、及び/又は教科書)の開示は、引用により本明細書にその全体として組み込まれる。また、本明細書及び添付される特許請求の範囲で使用される通り、「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「1つの(one)」などの単数の冠詞は、単数又は複数を指すものとする。本発明は好ましい態様と共に本明細書に説明されてきたが、当業者は、前記明細書を読んだ後、本明細書に述べられた本発明に対して、変更、等価物の置換、及び他の種類の改変を行うことができる。上述の各態様は、他の態様のいずれか又は全てに関して開示されたそのような変形体又は態様も含み得るか、又は組み込み得る。本発明は、本明細書に記載される特定の態様の点で限定的なものではなく、それらは、本明細書に提供される個別の態様の単一の実例であると意図される。当業者には明らかな通り、本発明の多くの改良及び変形を、その趣旨及び範囲から逸脱せずに行うことができる。本明細書に列記された方法に加え、本発明の範囲内にある機能的に等価な方法は、前記説明より当業者には明らかであろう。本発明が、当然ながら変わり得る特定の方法、試薬、プロセス条件、材料などに限定されないことを理解されたい。本明細書に使用された術語は、特定の態様を説明する目的のみのものであり、限定的なものではないことも理解されたい。このように、本明細書が例示的であるとみなされることが意図される。

Claims (29)

  1. 以下の式Iの化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物:
    Figure 2018502845
    (式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;且つ
    Xは、O、NH、N(C1-6アルキル)、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-、又は後者のNH基で-C(=O)R2に接続している-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-であり、且つ、R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるか;或いは、XはNであり、且つR3は、NH又はN(C1-6アルキル)であり、且つ、R3とXはまとまって、基NHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;且つ、以下の追加の規定があり:
    Xが、O、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-、又は-OC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-である場合、R2が、C1-14アルキル、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、アリールヘテロアリール、ヘテロアリールアリール、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、NH(C1-14アルキル)、NH(Ar)、NH-(N、S、及びO原子の少なくとも1つを含む5〜6員ヘテロ芳香族基及び残りの原子が炭素である)、OC1-14アルキル、OAr、NH(OC1-14アルキル)、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは、R2が、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;
    Xが、NH、N(C1-6アルキル)、又は後者のNHでC(=O)R2に接続しているNHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-である場合、R2が、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[-OC(=O)OR4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、(CR4R5)m[N(C1-6アルキル)O]C(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;
    R3とXがまとまって、NHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成する場合、R2が、Xが、NH、-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)NH-、又は-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-である場合に関して上記と同様に定義され;
    式中、rは、1又は2であり;
    Lは、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;
    R4からR7、R9、及びR10は、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ
    R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかは、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは
    R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員の飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員の飽和複素環を形成し;且つ
    R11及びR12は、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R11とR12は、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方は、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;
    式中、m、n、o、及びpは、0、1、及び2から独立に選択され、且つ、Lが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
    [a]、[b]、及び[c]のそれぞれは、NH、N(C1-6アルキル)及びOから独立に選択され;
    但し、[a]、[b]、及び[c]のそれぞれがNHであり、XがOであり、且つR3がCH2NH2である場合、R2が5-メチル-ヘプチルでないことを条件とする)。
  2. 式IIによる請求項1記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
  3. 式IIによる請求項1若しくは2記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
    (式中、
    R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
    R2は、C1-14アルキル、C1-13アルキルCF2-、C3-12シクロアルキル、アリール、アリールCF2-、アリールアルキル、ビアリール、アリールCF2-、ビアリールアルキル、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、ヘテロアリールアルキル、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、C1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はL-P(=O)(OR11)(OR12)であり;
    Lは、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;且つ
    R4からR7、R9、及びR10は、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ、R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR5、ii)R6とR7、iii)R4とR6、iv)R9とR10、v)R6とR10、及びvi)R4とR9のいずれかは、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは
    R4からR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは、
    R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;且つ
    R11及びR12は、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R11とR12は、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方は、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;
    rは、1又は2であり;且つ
    式中、m、n、o、及びpは、0、1、及び2から独立に選択され、且つ、Lが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
    R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであり;但し、R3がCH2NH2である場合、R2が5-メチルヘプチルでないことを条件とする)。
  4. R3がCH2NH2であり、且つ[a]、[b]、及び[c]が全てNHである、請求項1記載の化合物。
  5. XがOであり、且つR2が以下の構造から選択される、請求項1、3、4、又は5記載の化合物:
    Figure 2018502845
  6. 式IIIによる請求項1記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
  7. 式IIIによる請求項1若しくは6記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
    (式中、
    R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
    R2は、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イルであり;
    R4からR7は、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ
    R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R4からR8のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR5、ii)R6とR7、及びiii)R4とR6のいずれかは、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは
    R4からR8のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;且つ、rは、1又は2であり;
    式中、m、n、及びpは、0〜2から独立に選択され;且つ
    R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
  8. XがNHであり、且つR2が以下の構造から選択される、請求項1、6、又は7記載の化合物:
    Figure 2018502845
  9. 式IVによる請求項1記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
  10. 式IVによる請求項1若しくは9記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
    (式中、
    R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
    R2は、アリール[C(=O)OR4]r、ビアリール[C(=O)OR4]r、アリール[OC(=O)R4]r、ビアリール[OC(=O)R4]r、アリール-OC(=O)NR4R5、ビアリール-OC(=O)NR4R5、(CR4R5)m(CR6R7)nC(=O)OR8、ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、アリール-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、C1-14アルキル-ジヒドロフラン-2(3H)-オン)-3-イル、テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、アリール-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又はC1-14アルキル-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-オン-3-イル、又は(CR4R5)m(CR6R7)nOC(=O)R8であり;
    R4からR7は、独立に、H、ハロ、NH2、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであり;且つ
    R8は、H、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R4からR8のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR5、ii)R6とR7、及びiii)R4とR6、iv)のいずれかは、それらが結合している原子と共に、C3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは
    R4からR8のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環が、N、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    R6とR8は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環が、任意に、N、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;且つ、rは、1又は2であり;
    式中、m、n、及びpは、0〜2から独立に選択され;且つ
    R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
  11. Xが-NHC(=O)CH(CH2CH2NH2)O-であり、且つR2が、以下の構造から選択される、請求項1、9、又は10記載の化合物:
    Figure 2018502845
  12. 式Vによる請求項1記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
  13. 式Vによる請求項1、12記載の化合物、又はその医薬として許容し得る塩、溶媒和物、若しくは水和物
    Figure 2018502845
    (式中、R1は、CH2CH(CH3)2又はCH2Phであり;
    Xは、NH、N(C1-6アルキル)、又はOであり、且つ、R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルであるか;或いは、Xは、N又はN(C1-6アルキル)であり、且つR3はNHであり、且つR3とXがまとまって、基NHCH2CH2N又はN(C1-6アルキル)CH2CH2Nを構成し;
    Lは、O、NH、N(C1-6アルキル)、C1-6アルキレン、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、O(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、NH(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、N(C1-6アルキル)(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)o、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oO、(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oNH、及び(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oN(C1-6アルキル)から選択され;
    R4からR7、R9、及びR10は、独立に、H、NH2、ハロ、NH(C1-6アルキル)、NH(OC1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R4からR7、R9、及びR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、少なくとも1つのO原子を含むか、又は1つのO原子並びにN及びSから独立に選択される追加のヘテロ原子を含み残りの原子が炭素である4〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    R4からR7、R9、及びR10のいずれか2つは、それらが結合する炭素原子(複数可)と共に、4〜7員の飽和又は不飽和のC3-6シクロアルキレンを形成するか;或いは
    R4からR7、R9、及びR10のいずれか2つは、それらが結合する原子(複数可)と共に、5〜7員の飽和又は不飽和の複素環であって、該環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である5〜7員の飽和又は不飽和の複素環を形成するか;或いは
    R6とR10は、それらが結合している原子と共に、少なくとも1つのO原子を含む4〜6員飽和複素環であって、該複素環がN、O、及びSから選択される追加のヘテロ原子を任意に含み残りの原子が炭素である4〜6員飽和複素環を形成し;且つ
    R11及びR12は、独立に、H、N(C1-6アルキル)、C1-14アルキル、C3-6シクロアルキル、アリール、アリールアルキル、ビアリール、ビアリールアルキル、又はヘテロアリールアルキルであるか;或いは
    R11とR12は、それらが結合している2つの酸素原子と共に、2、3、又は4つの追加の原子が、C1-6アルキルにより任意に置換されている炭素である5〜7員飽和複素環を形成するか;或いは
    i)R4とR11及びii)R6とR12のいずれか又は両方は、それらが結合している原子と共に、1つのO原子及び1つのP原子を含み残りの原子が炭素である5〜7員飽和複素環を形成し;
    式中、m、n、o、及びpは、0、1、及び2から独立に選択され、且つ、Lが(CR4R5)m(CR6R7)n(CR9R10)oである場合、m+n+o≧1であり;且つ
    R3は、NH2、CH2NH2、又はイミダゾリルである)。
  14. Lが、CR4=CR6-(CR9R10)o、(CR4R5)m-CR6=CR10、CF2、(CR4R5)m、O(CR4R5)m、NH(CR4R5)m、N(C1-6-アルキル)(CR4R5)m、(CR4R5)mO、(CR4R5)mNH、(CR4R5)mN(C1-6-アルキル)、(CR4R5)mCF2、及びCF2(CR6R7)nから選択され、且つ、L中のm及びnが、独立に1又は2である、請求項12又は13記載の化合物。
  15. (R12O)(R11O)P(=O)-L-C(=O)-が、以下の構造から選択される、請求項1及び12〜14のいずれか一項記載の化合物:
    Figure 2018502845
  16. [a]、[b]、及び[c]のそれぞれがNHである、請求項1記載の化合物。
  17. R3がCH2NH2であり、且つpが1である、請求項1〜16のいずれか一項記載の化合物。
  18. 哺乳類の血液中の半減期が約1時間から約36時間未満である、請求項1〜17のいずれか一項記載の化合物。
  19. 哺乳類の血液中の半減期が少なくとも約1時間であるが、約12時間以下である、請求項18記載の化合物。
  20. 細菌コロニー形成単位数により、又は生存する哺乳動物の数により決定して、病原体緑膿菌の成長を根絶又は予防することにおいて、同一の薬物投薬量で、ポリミキシンBよりも少なくとも3倍高い効能を有する、請求項1〜19のいずれか一項記載の化合物。
  21. ポリミキシンBよりも少なくとも7倍高い効能を有する、請求項20記載の化合物。
  22. 前記緑膿菌感染症が、肺感染症又は肺炎である、請求項20及び21のいずれか一項記載の化合物。
  23. 治療上有効な量の請求項1〜22のいずれか一項記載の化合物及び医薬として許容し得る担体を含む医薬組成物。
  24. 哺乳動物における微生物感染症又は細菌感染症の治療の方法であって、該哺乳動物に治療上有効な量の請求項1〜22のいずれか一項記載の化合物又は請求項23記載の医薬組成物を投与することを含む、前記方法。
  25. 前記化合物が、前記哺乳動物に、医薬組成物中で、経口的に、非経口的に、経皮的に、局所的に、直腸内に、又は鼻腔内に投与される、請求項24記載の方法。
  26. 前記微生物感染症が、グラム陰性、グラム陽性、又はマイコバクテリア感染症である、請求項24記載の方法。
  27. 前記微生物感染症が、緑膿菌、アシネトバクター・バウマニ、大腸菌、又は肺炎桿菌から選択される微生物により起こされる、請求項24記載の方法。
  28. 前記感染症が、皮膚、軟部組織、呼吸器、骨、又は眼の感染症である、請求項24記載の方法。
  29. 微生物感染症又は細菌感染症の治療が14日以上の期間を有し、療法を受けている前記哺乳動物において明らかな腎毒性が現れない、請求項24記載の方法。
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