JP2018500908A - コーヒー組成物及びその使用 - Google Patents
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Abstract
本発明は、コーヒーアロマが向上したコーヒー組成物を提供する方法に関する。更に、本発明は、係るコーヒー組成物を、飲料ディスペンサ用カプセルを製造するために使用することにも関する。【選択図】 図1
Description
本発明は、コーヒー組成物を提供するための方法に関する。特に、本発明は、油中に懸濁され、油相中で焙煎された微粉化コーヒー生豆粒子を含有する飲料に関する。
本発明は、上記の焙煎したコーヒー生豆を、クリーマー、飲料粉末、レディ・トゥ・ドリンク液体飲料調製物、又は飲料の生成に適した飲料用カプセルに使用することに関する。
[背景技術]
コーヒーアロマは、口当たり並びに舌によって感じられる甘味、塩味、苦味及び酸味の各属性以外の全てのコーヒーフレーバー属性に関与する。したがって、コーヒーアロマは、スペシャルティコーヒーにとって、最も重要な属性である。インスタントコーヒーでさえ、我々のアロマ受容体を刺激する成分を有している。しかしながら、インスタントコーヒーは揮発性芳香族化合物の大部分が失われているため、コーヒーフレーバー全体の劇的な減少が生じるという違いがある。
コーヒーアロマは、口当たり並びに舌によって感じられる甘味、塩味、苦味及び酸味の各属性以外の全てのコーヒーフレーバー属性に関与する。したがって、コーヒーアロマは、スペシャルティコーヒーにとって、最も重要な属性である。インスタントコーヒーでさえ、我々のアロマ受容体を刺激する成分を有している。しかしながら、インスタントコーヒーは揮発性芳香族化合物の大部分が失われているため、コーヒーフレーバー全体の劇的な減少が生じるという違いがある。
従来技術の方法は、コーヒー生豆を豆のまま乾燥加熱することによって焙煎した後、これを挽いて、コーヒー粒子を微粉化することと関係する。このプロセスは、プロセス中にアロマが失われるという欠点がある。そのため、向上した力強いアロマプロファイルをもたらすことができるコーヒー組成物が必要とされている。アロマの放出を改善することは大きな利点になり得、特に、アロマの改善した組成物を提供するためのより効率的なプロセス及び/又はより確実なプロセスは有利であろう。
本発明は、完全に乾燥した状態のコーヒー生豆を微粉化した後、油中に懸濁させ、微粉化懸濁液を焙煎することに関する。本方法の利点は、焙煎プロセスが油中にて直接行われることによる、完全な保護、極めて新鮮な焙煎アロマ、完全な捕捉、及び劣化からの直接保護である。
コーヒー組成物は、既に上市されている特別設計された調製機で飲料を調製するためのカプセルに加えることができる。欧州特許第0512468号は、このようなカートリッジに関する。このようなカプセルは、Nescafe Dolce Gusto(登録商標)装置などの飲料ディスペンサを使用してコーヒー飲料を調製するために使用することができる。
貯蔵寿命が長く、かつ可溶性が良好である飲料粉末を含有するカプセルの製造が必要とされている。
[発明の概要]
本発明の一態様は、コーヒー組成物を提供するための方法に関し、この方法は、
a)油成分をコーヒー生豆と混合し、油中のコーヒー豆を挽くことにより、油成分中に組み込まれた微粉化コーヒーを含む組成物を準備するステップと、
b)前記微粉化成分を焙煎するステップと、を含む。
本発明の一態様は、コーヒー組成物を提供するための方法に関し、この方法は、
a)油成分をコーヒー生豆と混合し、油中のコーヒー豆を挽くことにより、油成分中に組み込まれた微粉化コーヒーを含む組成物を準備するステップと、
b)前記微粉化成分を焙煎するステップと、を含む。
本発明の別の態様は、上記方法によって得ることができるコーヒー組成物に関する。
本発明の更なる態様は、RTD飲料、クリーマー、コーヒーミックス、ココア麦芽飲料、チョコレート製品、ベーカリー製品又は調理用製品(culinary product)を製造するためのコーヒー組成物の使用に関する。
本発明の詳細を以下に記載する。
前述のように、本発明は、可溶性が改善し、かつ味及び/又はアロマプロファイルが向上したコーヒー組成物を提供する方法に関する。したがって、本発明の一態様は、コーヒー組成物を提供するための方法に関し、この方法は、
a)第1の混合ステップにて、油成分をコーヒー生豆と混合し、油中のコーヒー豆を挽くことにより、油成分中に組み込まれた微粉化コーヒーを含む第1の組成物を準備するステップと、
b)この微粉化成分を焙煎するステップと、を含む。
a)第1の混合ステップにて、油成分をコーヒー生豆と混合し、油中のコーヒー豆を挽くことにより、油成分中に組み込まれた微粉化コーヒーを含む第1の組成物を準備するステップと、
b)この微粉化成分を焙煎するステップと、を含む。
別の実施形態において、本発明の方法は、
乳タンパク質、植物性タンパク質又はこれらの組み合わせを含む水性成分を準備するステップと、
第2の混合ステップにて、第1の焙煎微粉化組成物を第2の組成物と混合するステップと、
この組成物を均質化することにより水中油型エマルジョンを準備するステップと、を更に含む。
乳タンパク質、植物性タンパク質又はこれらの組み合わせを含む水性成分を準備するステップと、
第2の混合ステップにて、第1の焙煎微粉化組成物を第2の組成物と混合するステップと、
この組成物を均質化することにより水中油型エマルジョンを準備するステップと、を更に含む。
一実施形態において、上記方法は、ステップf)上記水中油型エマルジョンを乾燥して粉末にすること、を更に含む。
本発明の一実施形態において、焙煎は、微粉化コーヒー生豆組成物を含有する油成分を160〜250℃まで、場合により2〜15分間加熱するプロセスである。本発明の一実施形態において、焙煎は、微粉化コーヒー生豆組成物を含有する油成分を160〜250℃まで、場合により2〜30分間加熱するプロセスである。一実施形態において、油成分の加熱は、160〜180℃で8〜15分間行われる。一実施形態において、油成分の加熱は、160〜180℃で8〜15分間行われる。一実施形態において、油成分の加熱は、160〜250℃で8〜30分間行われる。係る焙煎ステップは、マイクロ波、任意のチューブ型熱交換器又は任意のフライ器具若しくは調理器具を使用して行うことができる。
微粉化コーヒー生豆粒子(MGC)は、ローラーグラインディング、ジェットミリング、クライオミリングなどの種々の広範な微粉化技術により得た後、油中に懸濁させることができる。あるいは、粗挽きコーヒー生豆粒子を油中にてビーズミルで粉砕することによってMGCの油中直接懸濁液を得てもよい。
焙煎済み豆のジェットミリングなどの一部の微粉化技術は、アロマ損失に影響することから、好ましくない。本方法において、現在使用されている他の技術で行われているようなミリング中のコーヒー生豆の窒素保護は必要とされない。第1のステップのジェットミリング微粉化においてコーヒー生豆のみを使用することは、アロマ損失の影響を伴わずに実施することが可能である。これは、焙煎が、完全に切り離されたプロセスの第2段階において油中で行われるためである。したがって、本発明の利点は、コーヒーアロマの油中への即時的捕捉、良好な回収であり、新鮮なアロマの最大限の保護を提供する。アロマは油中で直接生成されるため、このアロマは、酸素又はアロマを損なわせるあらゆる環境とのいかなる不利な相互作用からも保護される。更に、油はまた、アロマ生成の直接的な段階、すなわち焙煎ステップでの、コーヒーアロマの回収を最大にすることができる優れた媒体でもある。焙煎度もまた、微粉化コーヒー生豆粒子の大きさに起因して、コーヒー生豆を豆のまま使用する場合よりも良好に制御され、不均一な焙煎が減り、速く達成される。
したがって、本発明の目的は、アロマプロファイルが改善したコーヒー組成物を提供するための方法に関する。
種々の成分の混合順序は、異なってもよい。好ましくは、油相と水相は、別個に調製される。乳化剤は、通常、油に混合されるが、水相に加えてもよい。タンパク質及びクリーマー成分などの他の乳タンパク質を水相中に溶解させる。次いで、2つの相を混合し、均質化して、エマルジョンを作製する。このエマルジョンは、液状で使用することができ、又は乾燥させてもよい。コーヒー粒子をごく少量の油に組み込み(かつミル粉砕し)、その後、油を追加してもよい。したがって、一実施形態において、1つ以上の更なる油成分が、ステップe)の後、例えば低温殺菌及び/又は乾燥前に添加される。
コーヒー粒子は、好ましくは、油に添加した後に微粉化(例えば、ミリングによる)されるが、微粉化した形態のコーヒー粒子を油に供給してもよい。
乳化剤は、好ましくは、ステップa)で第1の組成物に加えられるが、他のステップで添加されてもよい。したがって、一実施形態において、1つ以上の乳化剤が、
ステップa)の第1の組成物に、及び/又は
ステップc)の水性成分に、及び/又は
ステップc)の混合中に、及び/又は
ステップd)の均質化中に添加される。
ステップa)の第1の組成物に、及び/又は
ステップc)の水性成分に、及び/又は
ステップc)の混合中に、及び/又は
ステップd)の均質化中に添加される。
本発明のコーヒー組成物は、低分子量の乳化剤を含み得る。低分子量の乳化剤とは、分子量が1500g/mol未満の乳化剤を意味する。エマルジョンは、熱力学的に不安定であるため、エマルジョンの相は経時的に分離し得る。乳化剤とは、水中油型エマルジョンの2つの相間の界面を安定化し、相分離速度を遅らせる化合物である。一実施形態において、乳化剤は、モノグリセリド、ジグリセリド、アセチル化モノグリセリド、トリオレイン酸ソルビタン、ジオレイン酸グリセロール、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸グリセロール、モノステアリン酸グリセロール、モノオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸プロピレングリコール、モノステアリン酸ソルビタン、ステアロイル乳酸ナトリウム、ステアロイル乳酸カルシウム、モノパルミチン酸グリセロールソルビタン;モノグリセリド、レシチン、リゾレシチンのジアセチル化酒石酸エステル;モノグリセリド及び/又はジグリセリドのコハク酸エステル;モノグリセリド及び/又はジグリセリド、レシチン、リゾレシチン、タンパク質の乳酸エステル;及び脂肪酸、レシチン(例えば、ダイズレシチン、キャノーラレシチン、ヒマワリレシチン及び/又はサフラワーレシチン)、リゾレシチンのスクロースエステル;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。
混合ステップa)は、種々の手段により実施することができる。一実施形態において、第1の混合ステップa)は、コーヒー成分を微粉化するミリングによって行われる。本文脈において、「微粉化する」という用語は、粒子が100マイクロメートル(μm)未満、例えば0.1〜50μmの範囲、例えば1〜30μmの範囲、例えば1〜25μmの範囲の粒子径に加工されるプロセスに関する。同様に、「微粉化(された)」という用語は、平均粒子径が100マイクロメートル(μm)未満、例えば0.1〜50μmの範囲、例えば1〜25μmの範囲、又は例えば1〜100μmの範囲である粒子に関する。ミリングは、好ましくは、ボールミル中で油中コーヒー生豆をミリングするか、又は直接乾式ミリングするかして実施される。本発明の一実施形態において、第1の混合ステップa)は、コーヒー成分を微粉化するミリングによって行われる。ミリングは、例えば、油又は融解した油脂中のコーヒーのローラーミリング、油中におけるコーヒーのジェットミリング又はインパクトミリングであってよい。
ステップa)の油成分は、種々の供給源から選択することができる。一実施形態において、ステップa)の油成分は、パーム核油、キャノーラ油、ダイズ油、ヒマワリ油、サフラワー油、綿実油、パーム油、乳脂、トウモロコシ油及び/又はココヤシ油からなる群から選択される油を含む。油は、好ましくは、最大で約50%(重量/重量)の量でクリーマー組成物中に存在し、クリーマー組成物中の油の量は、例えば1%〜40%(重量/重量)の間、例えば5〜40%の範囲、例えば10〜40の範囲、例えば5〜30%の範囲、又は例えば10〜30%の間の範囲であってよい。本文脈において、油が重量/重量パーセンテージで含まれる場合、%は、油を含む水分以外の要素(固形物含量+油)に関する。水性組成物中の、微粉化コーヒーを含有する油成分の総量は変動し得る。したがって、なお更なる実施形態において、水性組成物は、少なくとも5%(w/w)、例えば5〜50%の範囲、例えば5〜40%、例えば5〜30%、例えば5〜20%の範囲、又は例えば5〜15%の範囲の微粉化コーヒー含有油成分を含む。別の実施形態において、水性組成物は、少なくとも20%(w/w)の微粉化コーヒー含有油成分を含む。これらの重量%は、油と、油中の微粉化コーヒーとの両方を含むことを理解されたい。
本発明の文脈において、特に明記されない限り、言及されるパーセンテージは、乾燥固形分(乾燥物基準)の重量/重量パーセンテージである。
本発明の方法はまた、好ましくは水性形態でのクリーマー成分の添加を含む。クリーマー組成物とは、例えばコーヒーなどの食品組成物に対して、色(例えば、白色化作用)、風味、テクスチャ、口当たり及び/又は他の所望の特徴などの具体的特徴を付与するために添加することが意図された組成物を意味する。したがって、本発明によって提供されるコーヒー組成物は、クリーマーとして使用することもできる。ステップc)で提供されるクリーマー成分は液状であるが、本発明の最終クリーマー組成物は液状であっても、粉末(乾燥)状であってもよい。本文脈において、乾燥させたコーヒーは、10%未満の含水率、好ましくは5%未満、又はより好ましくは3%未満の水を有するものと理解される。
クリーマー成分は、水性組成物中に含めるのに有用な任意の原材料又は原材料の組み合わせであってよい。したがって、一実施形態において、ステップc)の水性成分は、タンパク質、親水コロイド、緩衝剤及び/又は甘味料を含む。
水性成分は、好ましくは0.5〜15%の範囲、例えば1.5〜10%、例えば1.5〜5%のタンパク質、好ましくは約0.1〜3%のタンパク質、例えば約0.2〜2%のタンパク質、より好ましくは約0.5%(重量/重量)〜約1.5%のタンパク質を含む。タンパク質は、任意の好適なタンパク質、例えば、カゼイン、カゼイン塩及びホエイタンパク質などの乳タンパク質;植物性タンパク質、例えば、ダイズタンパク質及び/若しくはエンドウタンパク質;並びに/又はこれらの組み合わせであってよい。タンパク質は、好ましくは、カゼイン酸ナトリウムである。組成物中のタンパク質は、乳化剤として働くこと、テクスチャを与えること、及び/又は白色化作用をもたらすことができる。タンパク質の量が少なすぎると、液体クリーマーの安定性が低下する場合がある。タンパク質の量が多すぎると、生成物の粘度が所望の粘度よりも高くなり、液体加工には高くなりすぎる場合がある。
水性成分は、親水コロイドを含んでもよい。親水コロイドは、組成物の物理的安定性を改善するのに役立ち得る。好適な親水コロイドは、例えば、κ−カラギーナン、ι−カラギーナン、及び/又はλ−カラギーナンなどのカラギーナン;デンプン、例えば、加工デンプン;セルロース、例えば、微結晶セルロース、メチルセルロース、又はカルボキシ−メチルセルロース;寒天;ゼラチン;ゲランガム(例えば、高アシル、低アシル);グアーガム;アラビアゴム;コンニャク;ローカストビーンガム;ペクチン;アルギン酸ナトリウム;マルトデキストリン;トラガカント(tracaganth);キサンタン;又はこれらの組み合わせであってよい。
本発明の水性成分は、緩衝剤を更に含み得る。緩衝剤は、コーヒーなどの高温酸性環境への添加時の好ましくないクリーミング又はクリーマーの沈殿を防ぐことができる。緩衝剤は、例えば、モノリン酸塩、二リン酸塩、炭酸及び重炭酸ナトリウム、炭酸及び重炭酸カリウム又はこれらの組み合わせであってよい。好ましい緩衝剤は、リン酸カリウム、リン酸二カリウム、リン酸水素カリウム、重炭酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸水素ナトリウム及びトリポリリン酸ナトリウムなどの塩である。緩衝剤は、例えば、クリーマーの重量に対して、約0.1〜約3%の量で存在し得る。
本発明の水性成分は、フレーバー、甘味料、着色料、酸化防止剤(例えば、脂質酸化防止剤)又はこれらの組み合わせなどの1つ以上の追加の原材料を更に含み得る。甘味料は、例えばショ糖、果糖(fructose)、ブドウ糖、麦芽糖、デキストリン、果糖(levulose)、タガトース、ガラクトース、固形コーンシロップ及び他の天然又は人工甘味料を含み得る。シュガーレス甘味料は、限定されるものではないが、マルチトール、キシリトール、ソルビトール、エリトリトール、マンニトール、イソマルト、ラクチトールなどの糖アルコール、加水分解水添デンプン及びこれらと同様のものを単独又は組み合わせて含み得る。フレーバー、甘味料及び着色料の使用量は大きく変動し、甘味料の効力、製品に望まれる甘味の程度、用いられるフレーバーの量及び種類並びに費用についての考慮などの要因によって異なるであろう。糖及び/又はシュガーレス甘味料の組み合わせが使用される場合がある。一実施形態において、甘味料は、本発明のクリーマー組成物中に、全組成物の重量に対して、約5〜90%、例えば20〜90%、好ましくは、例えば20〜70%の範囲の濃度で存在する。別の実施形態において、甘味料濃度は、全組成物の重量に対して、約40%〜約60%の範囲である。好ましい実施形態において、ステップe)の甘味料は、グルコースシロップである。
好ましい実施形態において、水性成分は、カゼイン酸ナトリウム、リン酸二カリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、塩化ナトリウム及び水を含む。更なる一実施形態において、ステップc)の水性成分は、非乳製品クリーマーである。カゼイン酸ナトリウムは、加工されると、乳製品分野の科学者と政府規制当局の双方からもはや本来の乳製品物質とは認められなくなるほど物質的に変化する。このため、カゼイン酸ナトリウムは、FDA規則に従った非乳製品の原材料になり得る。
典型的な水性組成物の例を以下の表1〜3に示す。
当業者は、他の多様なクリーマーを生成できる。したがって、上記のクリーマー組成物は、水性組成物の単なる例にすぎない。
方法はまた、低温殺菌ステップを含み得る。したがって、更に別の実施形態において、低温殺菌ステップは、81℃の最低温度にて少なくとも5秒間実施される。低温殺菌ステップ後に得られたコーヒー組成物は、RTD飲料の製造に使用することができる。方法は、乾燥ステップも含み得る。したがって、更なる実施形態において、乾燥ステップは、噴霧乾燥、真空ベルト乾燥、ローラ乾燥又は凍結乾燥によって実施される。乾燥ステップ後に得られたコーヒー組成物は、飲料業界で使用されるクリーマー、例えば、コーヒー及び茶飲料用の乳添加物を製造するために使用することができる。乾燥混合後のコーヒー組成物は、チョコレート/麦芽飲料、コーヒーミックスなどの粉末飲料、小売り用のベーカリー製品及び調理用製品を製造するために使用することができる。係るコーヒー組成物はまた、飲料ディスペンサで使用されるカプセルの作製に使用することもできる。
前述のとおり、コーヒーはまた、乾燥形態であってもよい。したがって、更なる態様において、本発明は、
微粉化コーヒーが組み込まれた油成分と、
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、水性成分と、を含む、
水中油型乳化乾燥コーヒー組成物に関する。
微粉化コーヒーが組み込まれた油成分と、
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、水性成分と、を含む、
水中油型乳化乾燥コーヒー組成物に関する。
微粉化コーヒーの量は、微粉化コーヒーが組み込まれる油の量との関係で定義することもできる。したがって、別の実施形態において、油中に組み込まれた微粉化コーヒーの量と油の量との重量/重量比(又は重量比)は、0.01:1〜2:1の範囲、例えば0.05:1〜2:1、例えば0.1:1〜2:1、例えば0.1:1〜1:1、例えば0.4:1〜1:1、例えば0.6:1〜1:1、例えば0.8:1〜1、又は例えば1:1である。
本発明の文脈において、「重量比」、「(重量/重量)」又は「重量/重量比」という用語は、言及されている化合物の重量間の比を指す。
本発明のコーヒー組成物は、乾燥形態(含水率10%未満、好ましくは5%未満、更により好ましくは3%未満)又は液体状態のいずれであってもよいことが理解される。
本発明の好ましいコーヒー組成物の例は、以下のものが挙げられる。
微粉化コーヒーが組み込まれた1〜50%(w/w)の油成分であって、微粉化コーヒーは、微粉化コーヒーが組み込まれた油成分の総重量の2.5〜70%を構成する、油成分と、
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、1つ以上のタンパク質成分と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、1つ以上のタンパク質成分と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
微粉化コーヒーが組み込まれた1〜50%(w/w)の油成分であって、微粉化コーヒーは、微粉化コーヒーが組み込まれた油成分の総重量の2.5〜70%を構成する、油成分と、
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、10〜50%(w/w)の1つ以上のタンパク質成分と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、10〜50%(w/w)の1つ以上のタンパク質成分と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
微粉化コーヒーが組み込まれた1〜50%(w/w)の油成分であって、微粉化コーヒーは、微粉化コーヒーが組み込まれた油成分の総重量の2.5〜70%を構成する、油成分と、
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、10〜50%(w/w)の1つ以上のタンパク質成分と、
グルコースシロップなどの10〜70%(w/w)の糖供給源と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
例えばカゼイン酸ナトリウムを含む、10〜50%(w/w)の1つ以上のタンパク質成分と、
グルコースシロップなどの10〜70%(w/w)の糖供給源と、を含む、本発明に係るコーヒー組成物。
なお、本発明の一態様の文脈で記載されている実施形態及び特徴は、発明の他の態様にも当てはまることに注意が必要である。
本出願に引用されている全ての特許文献及び非特許文献は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
ここで、以下の非限定的な実施例にて本明細書を更に詳述する。
実施例1
レディ・トゥ・ドリンク(RTD)飲料を提供する方法
方法
コーヒー生豆を粗く粉砕した後、予熱したパーム核油と混合し、ビーズミル(Hosokawa Alpine Hydro−Mill 90 AHM、T=65℃、酸化ジルコニウムビーズ1.7/1.9mm、3000RPM、TS25)を使用して微粉化した。
ミルを1回通した後の微粉化粒子の粒径分布は、25μmのd90,3を特徴とするものであり、すなわち、全体の90%が25マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する。
次いで、融解したFHPKO中のMGC懸濁液を以下の滞留時間でチューブ型熱交換器Actiniに通した。
a)中程度の焙煎色を得るために温度180℃で12分、
b)濃い焙煎色を得るために230℃で4分。
焙煎することで、コーヒーアロマが生成された。
レディ・トゥ・ドリンク(RTD)飲料を提供する方法
方法
コーヒー生豆を粗く粉砕した後、予熱したパーム核油と混合し、ビーズミル(Hosokawa Alpine Hydro−Mill 90 AHM、T=65℃、酸化ジルコニウムビーズ1.7/1.9mm、3000RPM、TS25)を使用して微粉化した。
ミルを1回通した後の微粉化粒子の粒径分布は、25μmのd90,3を特徴とするものであり、すなわち、全体の90%が25マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する。
次いで、融解したFHPKO中のMGC懸濁液を以下の滞留時間でチューブ型熱交換器Actiniに通した。
a)中程度の焙煎色を得るために温度180℃で12分、
b)濃い焙煎色を得るために230℃で4分。
焙煎することで、コーヒーアロマが生成された。
並行して、スキムミルク(95%)及び砂糖(5%)を容器中で50℃で混合攪拌した。次いで、油性調製物と水性調製物の両方を50℃で混合攪拌した。最終混合物を予熱し(80℃)、直接蒸気注入(APV−HTST、145℃、5秒)によるUHT処理に供し、80℃に瞬間冷却し、均質化した(APV−HTST)。
あるいは、焙煎を行った後、油中にて焙煎したMGC懸濁液を、2〜5%のコーヒー抽出物及び13%の砂糖を含有する別の組成物に加えた。最終混合物を予熱し(80℃)、直接蒸気注入(APV−HTST、145℃、5秒)によるUHT処理に供し、80℃に瞬間冷却した後、20℃まで放冷し、缶に充填した。
あるいは、焙煎を行った後、油中にて焙煎したMGC懸濁液を、2〜5%のコーヒー抽出物及び13%の砂糖を含有する別の組成物に加えた。最終混合物を予熱し(80℃)、直接蒸気注入(APV−HTST、145℃、5秒)によるUHT処理に供し、80℃に瞬間冷却した後、20℃まで放冷し、缶に充填した。
アロマ試験
驚くべきことに、この油中焙煎MGC粒子を2つの水性組成物に加えると、微粉化焙煎コーヒー粒子をRTD水性組成物中に単に加えただけの場合と比較して、官能検査において感じられる新鮮さ及びコーヒーらしさの度合いがより大きくなり、アロマが向上することがわかった。
驚くべきことに、この油中焙煎MGC粒子を2つの水性組成物に加えると、微粉化焙煎コーヒー粒子をRTD水性組成物中に単に加えただけの場合と比較して、官能検査において感じられる新鮮さ及びコーヒーらしさの度合いがより大きくなり、アロマが向上することがわかった。
実施例2
クリーマーを提供する方法
コーヒー生豆を粗く粉砕した後、予熱したパーム核油と混合し、湿式ビーズミル(Hosokawa Alpine Hydro−Mill 90 AHM、T=65℃、酸化ジルコニウムビーズ1.7/1.9mm、3000RPM、TS25)を使用して微粉化した。
クリーマーを提供する方法
コーヒー生豆を粗く粉砕した後、予熱したパーム核油と混合し、湿式ビーズミル(Hosokawa Alpine Hydro−Mill 90 AHM、T=65℃、酸化ジルコニウムビーズ1.7/1.9mm、3000RPM、TS25)を使用して微粉化した。
ミルを1回通した後の微粉化粒子の粒径分布は、25μmのd90,3を特徴とするものであり、すなわち、全体の90%が25マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する。
次いで、融解したFHPKO中のMGC懸濁液を以下の滞留時間でチューブ型熱交換器Actiniに通した。
a)中程度の焙煎色を得るために温度180℃で12分、
b)濃い焙煎色を得るために230℃で4分。
焙煎することで、コーヒーアロマが生成された。
a)中程度の焙煎色を得るために温度180℃で12分、
b)濃い焙煎色を得るために230℃で4分。
焙煎することで、コーヒーアロマが生成された。
並行して、グルコースシロップ、緩衝塩及びカゼイン酸ナトリウムを容器中で65℃で混合攪拌した。
次いで、油性調製物と水性調製物の両方を50℃で混合攪拌した。最終混合物を予熱し(80℃)、直接蒸気注入(APV−HTST、145℃、5秒)によるUHT処理に供し、80℃に瞬間冷却し、均質化した(APV−HTST)。
次いで、最終エマルジョン混合物を均質化し、乾燥塔内で噴霧乾燥させる。焙煎したばかりのMGCを含有する粉末クリーマーを得る。
驚くべきことに、実施例1の場合と同様に、この油中焙煎MGC粒子を2つの水性組成物に加えると、微粉化焙煎コーヒー粒子をクリーマー油中に単に加えただけの場合と比較して、官能検査において感じられる新鮮さ及びコーヒーらしさの度合いがより大きくなり、アロマが向上することがわかった。
実施例3
ベンチ規模でホットコーヒーミックス飲料を提供する方法
方法
コーヒー生豆を液体窒素で冷却した後、Dittingグラインダーで粗く粉砕して、225μmのd90,3(すなわち、全体の90%が225マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する)にした。その後、粉砕したコーヒー生豆をオーブン内で90℃にて14時間乾燥させた。
ベンチ規模でホットコーヒーミックス飲料を提供する方法
方法
コーヒー生豆を液体窒素で冷却した後、Dittingグラインダーで粗く粉砕して、225μmのd90,3(すなわち、全体の90%が225マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する)にした。その後、粉砕したコーヒー生豆をオーブン内で90℃にて14時間乾燥させた。
続いて、乾燥させた粉砕コーヒー生豆を、予熱したパーム核油と混合(1部のコーヒー生豆を2部の油と混合)し、ビーズミル(Retsch、Planetary Ball Mill PM 100 CM、T=65℃、酸化ジルコニウムビーズ2.0mm、500RPM)を使用してバッチモードで微粉化した。
上記条件下で30分のミリングを2回行った後のコーヒー生豆微粉化粒子の粒径分布は、35μmのd90,3を特徴とするものであり、すなわち、全体の90%が35マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する。
上記条件下で30分のミリングを2回行った後のコーヒー生豆微粉化粒子の粒径分布は、35μmのd90,3を特徴とするものであり、すなわち、全体の90%が35マイクロメートルより小さい直径を有する粒子に属する。
次いで、融解したFHPKO中のMGC懸濁液6グラムを試験管中に充填した。試験管を蓋で密封した後、220℃に温度調節して加熱した油浴中に14分間入れた(図2)。この間に、微粉化コーヒー生豆サンプルの褐色化が生じた(図3)。芳香化した油及び熱処理した微粉化コーヒー上部の試験管のヘッドスペース中のアロマをスニッフィングにより評価した。コーヒーノートは、例えば、ポップコーン及び香ばしいアロマ以外の複雑なアロマも感じることができた。
並行して、2つのコーヒーミックス粉末(参照及びベース)を85℃の温水で再構成した。参照は、スクロース、マルトデキストリン、純粋な可溶性コーヒー、FHPKO及び微粉化したが従来のとおり焙煎したコーヒーを含んだ。ベースは、微粉化焙煎コーヒー以外は同じ成分から構成し、より少量のFHPKOを加えた。
減少した油含量及び微粉化焙煎コーヒー分の損失を補うために、熱処理した油中微粉化コーヒー(図3中のサンプルA*)をベースに加えてミックスAを作製し、参照と同量の脂肪及びコーヒー固形分に達するようにした。
アロマ試験
驚くべきことに、油中熱処理MGC粒子をミックスAに加えると、このコーヒーミックスは、従来のとおりに焙煎した微粉化コーヒーを含有する参照において感じられるものよりも、より強く、より複雑で、より新鮮なアロマを示した。ミックスAでは、甘味、香ばしさ、ポップコーン及びカラメルの方向に入る更なるノートさえ官能試験で検出することができた。
驚くべきことに、油中熱処理MGC粒子をミックスAに加えると、このコーヒーミックスは、従来のとおりに焙煎した微粉化コーヒーを含有する参照において感じられるものよりも、より強く、より複雑で、より新鮮なアロマを示した。ミックスAでは、甘味、香ばしさ、ポップコーン及びカラメルの方向に入る更なるノートさえ官能試験で検出することができた。
アロマ分析
本発明の熱処理した油中コーヒー成分(試作品サンプルA*)及び油中微粉化焙煎コーヒー参照(参照を100%とする)について、22のフレーバー化合物の相対量(%)を測定した。
本発明の熱処理した油中コーヒー成分(試作品サンプルA*)及び油中微粉化焙煎コーヒー参照(参照を100%とする)について、22のフレーバー化合物の相対量(%)を測定した。
サンプル調製
油中コーヒー混合物を60℃まで加熱して油マトリックスを融解し、0.5gの混合物をシラン処理済みガラスバイアル(20mL)中に入れ、密封した(ヘッドスペース/SPME分析に使用される標準バイアル)。
油中コーヒー混合物を60℃まで加熱して油マトリックスを融解し、0.5gの混合物をシラン処理済みガラスバイアル(20mL)中に入れ、密封した(ヘッドスペース/SPME分析に使用される標準バイアル)。
アロマの抽出
密封したバイアル中で油中コーヒーサンプルを20℃で60分間平衡させた後、固相マイクロ抽出(SPME;PDMS/DVB/Carboxenで覆われた2cmのファイバー)を使用して、ヘッドスペースから60℃で30分間にわたってアロマ化合物を抽出した。アロマ化合物を240℃で熱的に脱着させ、GC/MS装置に注入した。
密封したバイアル中で油中コーヒーサンプルを20℃で60分間平衡させた後、固相マイクロ抽出(SPME;PDMS/DVB/Carboxenで覆われた2cmのファイバー)を使用して、ヘッドスペースから60℃で30分間にわたってアロマ化合物を抽出した。アロマ化合物を240℃で熱的に脱着させ、GC/MS装置に注入した。
GC/MS分析
注入した揮発性物質は、GCオーブン(Trace GC Ultra、Thermo Scientific)で次の温度プログラム:40℃で6分間等温、6℃/分で180℃まで、次いで10℃/分で250℃まで、最後に250℃で5分間等温を使用して、DB−624 UI(Agilent)カラムで分離した。Quadrupol質量分析計(ISQ、Thermo Scientific)を70eV(EIモード)で使用してマススペクトルを記録した。
注入した揮発性物質は、GCオーブン(Trace GC Ultra、Thermo Scientific)で次の温度プログラム:40℃で6分間等温、6℃/分で180℃まで、次いで10℃/分で250℃まで、最後に250℃で5分間等温を使用して、DB−624 UI(Agilent)カラムで分離した。Quadrupol質量分析計(ISQ、Thermo Scientific)を70eV(EIモード)で使用してマススペクトルを記録した。
データ統合
Xcaliburソフトウェア(Thermo Scientific)を用いてデータを統合した。それぞれの分析種のピーク面積をコーヒーマトリックスの量に対して補正し、次いで、油中MRC生成物の分析種ピークを、参照を100%として相対濃度(%)に変換した。アロマ各種の相対濃度は、種のそれぞれの単一成分を平均することによって得た。
Xcaliburソフトウェア(Thermo Scientific)を用いてデータを統合した。それぞれの分析種のピーク面積をコーヒーマトリックスの量に対して補正し、次いで、油中MRC生成物の分析種ピークを、参照を100%として相対濃度(%)に変換した。アロマ各種の相対濃度は、種のそれぞれの単一成分を平均することによって得た。
結果
表4の結果は、油中熱処理微粉化コーヒー生豆(サンプルA*)中の主な香気物質が極めて高濃度であることを示している。2−フルフリルチオールなどの特に重要なコーヒーマーカーは、微粉化焙煎コーヒーサンプルと比較して、本発明の生成物では4倍多いことがわかる。本発明のサンプルにおいて、アルデヒド、ジケトン及び硫黄化合物などの新鮮さのマーカーは、最大3倍多く、フェノール(スパイシー、フェノール様)は約20倍増加した。2−アセチルチアゾール、2−アセチルピラジン及び2−アセチルピリジンなどの香ばしさ及びポップコーンのにおいがする成分は、参照生成物と比較して、熱処理した油中MGCサンプルにて、平均して約4〜8倍多く認められた。最も驚くべき影響は、カラメル様のにおいがするフラネオールであり、本発明のサンプルであるサンプルA*で500倍を超える増加を示している。土臭く及び香ばしいにおいがするピラジン並びにパン様のにおいがするフルフリル化合物は、参照と比較して、本発明の生成物では約1.7〜20倍多い。本発明の生成物サンプルA*中のアロマ全含有量(22のアロマ化合物全ての相対濃度の平均)は、参照の油中コーヒーサンプルの30倍以上である。
表4の結果は、油中熱処理微粉化コーヒー生豆(サンプルA*)中の主な香気物質が極めて高濃度であることを示している。2−フルフリルチオールなどの特に重要なコーヒーマーカーは、微粉化焙煎コーヒーサンプルと比較して、本発明の生成物では4倍多いことがわかる。本発明のサンプルにおいて、アルデヒド、ジケトン及び硫黄化合物などの新鮮さのマーカーは、最大3倍多く、フェノール(スパイシー、フェノール様)は約20倍増加した。2−アセチルチアゾール、2−アセチルピラジン及び2−アセチルピリジンなどの香ばしさ及びポップコーンのにおいがする成分は、参照生成物と比較して、熱処理した油中MGCサンプルにて、平均して約4〜8倍多く認められた。最も驚くべき影響は、カラメル様のにおいがするフラネオールであり、本発明のサンプルであるサンプルA*で500倍を超える増加を示している。土臭く及び香ばしいにおいがするピラジン並びにパン様のにおいがするフルフリル化合物は、参照と比較して、本発明の生成物では約1.7〜20倍多い。本発明の生成物サンプルA*中のアロマ全含有量(22のアロマ化合物全ての相対濃度の平均)は、参照の油中コーヒーサンプルの30倍以上である。
Claims (15)
- a)油成分をコーヒー生豆と混合し、油中の前記コーヒー豆を挽くことにより、前記油成分中に組み込まれた微粉化コーヒーを含む組成物を準備するステップと、
b)前記微粉化成分を焙煎するステップと、を含む、コーヒー組成物を提供するための方法。 - 乳タンパク質、植物性タンパク質又はこれらの組み合わせを含む水性成分を混合するステップと、
前記組成物を均質化することにより水中油型エマルジョンを準備するステップと、を更に含む、請求項1に記載の方法。 - 前記第2の組成物が乳タンパク質であり、前記乳タンパク質がカゼイン酸ナトリウムを含む、請求項2に記載の方法。
- 増量剤及び/又は甘味料を前記水中油型エマルジョンに添加するステップと、
前記水中油型エマルジョンを低温殺菌するステップと、を更に含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。 - 前記増量剤がマルトデキストリンを含み、前記甘味料が糖、炭水化物の組み合わせ及び/又は繊維を含む、請求項4に記載の方法。
- 前記水中油型エマルジョンを乾燥するステップと、
コーヒー組成物を提供するステップと、を更に含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 - 1つ以上の乳化剤が、
ステップa)の前記第1の組成物に、及び/又は
ステップc)の前記水性成分に、及び/又は
ステップc)の前記混合中に、及び/又は
ステップe)の前記均質化中に添加される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。 - 前記第1の混合ステップa)が、前記コーヒー成分を微粉化するミリングによって行われる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
- 前記微粉化成分を焙煎するステップが、微粉化コーヒー組成物中の前記油成分を160〜250℃で8〜15分間加熱するプロセスを含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
- 前記油成分中の前記微粉化コーヒーを加熱するステップがマイクロ波又はチューブ型熱交換器actiniを使用する、請求項9に記載の方法。
- 前記油中に組み込まれたコーヒーの量と前記油の量との重量/重量比が、0.01:1〜2:1の範囲、例えば0.05:1〜2:1、例えば0.1:1〜2:1、例えば0.1:1〜1:1、例えば0.4:1〜1:1、例えば0.6:1〜1:1、例えば0.8:1〜1、又は例えば1:1である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 少なくとも5%(w/w)、例えば5〜70%の範囲、例えば5〜50%、例えば5〜30%、例えば5〜20%の範囲、又は例えば5〜10%の範囲の前記微粉化コーヒー含有油成分を含む、請求項11に記載の方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法に従って得ることができるコーヒー組成物。
- RTD飲料、クリーマー、コーヒーミックス、ココア麦芽飲料、チョコレート製品、ベーカリー製品又は調理用製品を製造するための請求項13に記載のコーヒー組成物の使用。
- 飲料ディスペンサで使用されるカプセルを作製するための請求項13に記載のコーヒー組成物の使用。
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