JP2018206712A - 誘導加熱用電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】位相ずれのない、より高速なスイッチング信号を生成することを可能にする信号生成回路を含む誘導加熱用電源装置を提供すること。【解決手段】同期信号を生成する同期信号生成回路1と、入出力間の電気的な接続を遮断し、信号を伝送可能にする絶縁回路3a1〜3d1と、絶縁回路を介した同期信号を受けて、リスタート信号を生成するリスタート信号生成回路4a〜4dと、基準発振源を有し、基準発振源からの信号に基づいて生成される出力信号のスタートタイミングを、前記リスタート信号によって同期をとって出力可能なシンセサイザ回路5a〜5dと、シンセサイザ回路からのパルス信号に基づいて、スイッチング用ドライブ信号A〜Dを出力する整合回路6a〜6dと、スイッチング用ドライブ信号を受けて、加熱用コイルL1に高周波パルス電流を供給するスイッチング素子Qa〜Qdを備えたインバータ回路を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、加熱用コイルに高周波パルス電流を供給し、電磁誘導電流によって加熱対象物を加熱する誘導加熱用電源装置に関する。
加熱用コイルに交流電力を供給し、加熱用コイルによって形成される磁界中に置かれた加熱対象物(以下、ワークとも称する。)に誘起される誘導電流によって、ワークを自己発熱により加熱する誘導加熱装置が知られている。
この誘導加熱装置に電力を供給する誘導加熱用電源装置は、一般に商用電源の交流電力をコンバータで直流電力に変換し、この直流電力をインバータ回路で交流電力に逆変換して、加熱用コイルに供給するように構成される。
すなわち前記インバータ回路は、一般に直列に接続されたスイッチング素子としてのパワー半導体素子の対が、直流電源間に並列に接続されて構成され、前記加熱用コイルの各端部は、各対におけるパワー半導体素子の直列接続点の間にそれぞれ接続される。したがって、これをフルブリッジ型インバータ回路と称している。
そして、高速なスイッチング動作によって、各対のクロスするパワー半導体素子が同期して共にオン状態になされ、このオン動作がクロスするパワー半導体素子ごとに交互に繰り返される。これにより、加熱用コイルに対して高周波の交流電力が供給される。
このようなインバータ回路を含む誘導加熱用電源装置は、例えば特許文献1に開示されている。
特開2009−277577号公報
図7は、前記した特許文献1に示すフルブリッジ型インバータ回路に加えるドライブ信号を生成する回路の従来例をブロック図で示している。
このドライブ信号の生成回路は、図7に示すように信号源回路11からもたらされる方形波信号Saa〜Sadが、絶縁回路a〜d(12a〜12d)にそれぞれ加えられる。
この例においては、信号源回路11からもたらされる方形波信号SaaとSadは同相信号であり、方形波信号SabとSacは、前者に対して逆相になされている。なお図8(a)には信号源回路11からもたらされる方形波信号Saaの例が示されている。
前記絶縁回路a〜d(12a〜12d)は、入出力間の電気的な接続を遮断すると共に、信号を伝送可能にするものであり、初段の信号源回路11側と、後段に接続されるフルブリッジ型インバータ回路を含む回路構成を、電気的に絶縁(アイソレーション)するものである。
すなわち、絶縁回路(アイソレーション回路)12a〜12dは、フルブリッジ型インバータ回路の後述するパワー半導体素子(スイッチング素子)を介して、初段の信号源回路11との間に閉回路が形成され、短絡状態が発生するのを阻止するために設けられる。
なお、前記絶縁回路(アイソレーション回路)12a〜12dには、図7に破線で示す吹き出しで囲んだ例に示すように、フォトカプラもしくはパルストランスなどが用いられる。図7に示す例はフォトカプラを示しており、これは信号源回路11からもたらされる前記した方形波信号によって点灯する発光ダイオードD1と、発光ダイオードD1からの光を受光するフォトダイオードD2、およびフォトダイオードD2からの信号を受けてスイッチング動作をするトランジスタQ1を含むものとなる。
前記各絶縁回路(アイソレーション回路)12a〜12dからの各信号は、例えばリニアパワーアンプからなる整合回路a〜d(13a〜13d)に供給されて電力増幅され、インバータ回路におけるパワー半導体素子のスイッチング用ドライブ信号A〜Dになされる。
図8(b)は、絶縁回路12aから整合回路a(13a)に供給される信号波形の一例を示している。これは前記したフォトカプラを構成する発光ダイオードとフォトダイオードの間の信号伝達特性の影響や、アナログ回路に生ずる浮遊容量などの影響を受けて、歪んだ信号波形となる。
図8(c)は、図8(b)に示された絶縁回路からの信号波形を、整合回路a(13a)によって電力増幅した例を示しており、図8(b)に示す信号波形が、ほぼリニアに電力増幅されている様子を示している。
なお、図8(b)および図8(c)に示す信号波形は、図示する関係で比較的素直な歪み波形の形態を示しているが、現実にはオーバシュートなどを含むより複雑な信号波形となる。
ところで、図7に示した従来におけるドライブ信号の生成回路によると、フォトカプラ等を含む絶縁回路12a〜12dを介した歪みを含むアナログ信号が電力増幅され、これがインバータ回路におけるパワー半導体素子のスイッチング用ドライブ信号A〜Dとして利用される。
このために、ドライブ信号としては、図8(c)に例示したように、方形波に比較して、歪みを含んだ遥かに質の低いものとなる。また、絶縁回路12a〜12dとして機能する前記したフォトカプラの信号伝達特性は、高い周波数領域の利用には限界があり、現実には百KHz程度以下に制限を受ける。
しかしながら、一部の特殊なワークを加熱処理するこの種の誘導加熱装置においては、数百KHzを超えるパルス信号を、インバータのスイッチング用ドライブ信号として利用したいとする要求があり、したがって、図7に示した構成のドライブ信号生成回路を含む誘導加熱用電源装置においては、その要求に応えることは不可能となる。
そこでこの発明は、先に説明した絶縁回路(アイソレーション回路)は、その機能をそのまま果たすと共に、より高速なスイッチング用ドライブ信号を生成することを可能にし、望ましくはデューティ比(パワー半導体素子がオンになされる期間)が、例えば50%の方形状のスイッチングドライブ信号(パルス信号)を、互いに位相ずれのない状態で正確に生成し得る信号生成回路を含む誘導加熱用電源装置を提供することを課題とするものである。
前記した課題を解決するためになされたこの発明に係る誘導加熱用電源装置は、同期信号を生成する同期信号生成回路と、入出力間の電気的な接続を遮断すると共に、信号を伝送可能にする絶縁回路と、前記絶縁回路を介した同期信号生成回路からの同期信号を受けて、リスタート信号を生成するリスタート信号生成回路と、基準発振源を有し、当該基準発振源からの信号に基づいて生成されるパルス信号のスタートタイミングを、前記リスタート信号によって同期をとって出力可能なシンセサイザ回路と、前記シンセサイザ回路からのパルス信号に基づいて、ドライブ信号を生成する整合回路と、前記整合回路からのドライブ信号を受けて、加熱用コイルに高周波パルス電流を供給するスイッチング素子を含むインバータ回路とを備えたことを特徴とする。
この場合、前記シンセサイザ回路から出力されるパルス信号の周波数、パルス信号のデューティ比、パルス信号の電圧値のいずれか一つ、もしくは複数を選択的に設定することで、前記加熱用コイルに供給する高周波パルス電流を制御するドライブ信号の設定手段が備えられていることが望ましい。
そして、前記ドライブ信号の設定手段は、マイクロコンピュータにより構成され、当該マイクロコンピュータにおいて設定されることにより出力される命令信号が、前記シンセサイザ回路に供給されるように構成される。
一方、前記インバータ回路に備えられるスイッチング素子の数に対応して、前記絶縁回路、リスタート信号生成回路、シンセサイザ回路および整合回路をそれぞれに含む回路セットが備えられる。
そして、前記各回路セットにおけるそれぞれの絶縁回路には、好ましくは各絶縁回路の温度特性を補償する温度補償手段が備えられる。
さらに、前記リスタート信号生成回路から出力されるリスタート信号の出力タイミングを校正することができるキャリブレーション手段が備えられていることが望ましい。
前記した誘導加熱用電源装置によると、シンセサイザ回路に備えた基準発振源からの基準信号に基づいて生成されるスイッチング用ドライブ信号を、インバータ回路におけるスイッチング素子に与えるように構成したので、数百KHzを超える高い周波数の交流電力をインバータ回路の加熱用コイルに与えることが可能となる。
一方、高い周波数信号の扱いには限界が生ずる例えばフォトカプラ等を含む絶縁回路は、前記シンセサイザ回路に与えるリスタート信号を生成するための同期信号を伝送するように利用される。したがって、絶縁回路においては前記ドライブ信号に対して桁違いに低い周波数の同期信号を扱うことになるので、絶縁回路としての機能を発揮しつつ同期信号の伝送機能を十分に果たすことができる。
そして、各シンセサイザ回路からは、定期的に出力される前記したリスタート信号に同期してパルス信号がそれぞれ出力されるので、位相ずれが蓄積されることのない理想的なスイッチング用ドライブ信号をインバータ回路に与えることができる。
この発明に係る誘導加熱用電源装置の一部を構成するドライブ信号の生成回路を示したブロック図である。 ドライブ信号を受けて加熱用コイルに交流電力を与えるインバータ回路の例を示した結線図である。 図1に示すドライブ信号の生成回路における動作を説明する信号波形のタイミングチャートである。 シンセサイザ回路から出力されるパルス信号の周波数が変更される例を示すシンセサイザ回路および整合回路からの信号波形図である。 シンセサイザ回路から出力されるパルス信号のデューティ比が変更される例を示す信号波形図である。 シンセサイザ回路から出力されるパルス信号の電圧値が変更される例を示す信号波形図である。 従来のドライブ信号の生成回路を示したブロック図である。 図7に示す生成回路における一部の信号波形図である。
この発明に係る誘導加熱用電源装置について、図に示す実施の形態に基づいて説明する。図1はインバータ回路に与えるスイッチング用ドライブ信号の生成回路をブロック図で示したものであり、この例においては後述する図2に示すフルブリッジ型インバータ回路に備えられる4つのパワー半導体素子(スイッチング素子)に対応させて、4組の回路セットによるドライブ信号生成回路で構成される。
符号1は同期信号生成回路であり、この同期信号生成回路1からの同期信号は、絶縁回路a1〜d1(3a1〜3d1)に対してそれぞれ与えられる。なお、この絶縁回路a1〜d1は、後で説明する第2の絶縁回路a2〜d2(3a2〜3d2)と区別するために、第1の絶縁回路と呼ぶこともある。
図1においては第1の絶縁回路3a1〜3d1に、それぞれ同期信号Saa,Sab、Sac,Sadを与えるように示されているが、この同期信号は図3(a)に示すように同一の方形波信号である。
この同期信号Saa,Sab、Sac,Sadは、後述するリスタート信号を生成するために用いるものであり、その発生周期は例えば10msec〜100msec程度になされる。
なお、図3に示すタイミングチャートは、主に後述するリスタート信号の作用を説明するものであり、図3(a)に示す同期信号と、図3(d)〜(g)に示す高周波パルス信号の時間軸は、必ずしも一致していない。
第1の絶縁回路a1〜d1(3a1〜3d1)は、図7に基づいてすでに説明したとおり、例えばフォトカプラを用いて構成され、入出力間の電気的な接続を遮断すると共に、前記した同期信号を伝送可能にするものである。
この絶縁回路a1〜d1(3a1〜3d1)からの各出力Sba〜Sbdは、フォトカプラの信号伝達特性の影響や、アナログ回路の浮遊容量などの影響を受けて、図3(b)に示すように信号の立上がりおよび立下がりが緩慢になされた信号波形になされ、これらの各出力Sba〜Sbdは、リスタート信号生成回路4a〜4dにそれぞれ供給される。
リスタート信号生成回路a〜d(4a〜4d)は、例えばFPGA(Field Programmable Gate Array) により構成されたプログラム可能なロジックデバイスであり、この例においては特定なスレッショルド(閾値)特性を有するいわばワンショットマルチバイブレータとしての機能を持たせたものとして利用される。
すなわちその機能は、図3(b)に示すアナログ信号出力を受けて、特定のスレッショルド電圧Vthをトリガーとして、図3(c)に示すように一定期間、パルス出力を発生するように作用する。
そして、図3(c)に示すパルス出力の立下がりのタイミングをリスタートとし、図1にDDSa〜DDSdとして示すシンセサイザ回路5a〜5dからの出力パルスのスタートタイミングの同期をとられるように制御される。
この例に示すシンセサイザ回路5a〜5dには、それぞれに基準発振源を備えた例えばDDS (Direct Digital Synthesizer) が利用される。このDDSは各デバイスメーカより、ほぼ同様の機能を有するものが提供されており、一例としてアナログ・デバイセズ社の“AD9954”を好適に用いることができる。
このデバイスには、同期用の入力端子が備えられており、各シンセサイザ回路5a〜5dからは、定期的に供給される前記したリスタート信号にスタートタイミングを同期させた数百KHz程度の高周波パルス信号を、それぞれ出力するように設定することができる。
図3(d)〜図3(g)は、シンセサイザ回路a〜d(5a〜5d)が、リスタート信号を受けた時における出力パルスのスタートタイミングの同期の様子を示している。
ここで、図3(c)に示すリスタート信号を受けた時の第1と第4のシンセサイザ回路5a,5dからの出力パルスSda,Sddは同相となるように、また第2と第3のシンセサイザ回路5b,5cからの出力パルスSdb,Sdcは、前者とは逆相になるようにそれぞれ設定されて出力される。
すなわち、スタートタイミングの同期Synの直前において、最大ずれ幅Mwで示すように、各シンセサイザ回路からのパルス信号間に位相ずれが生じていても、リスタート信号を受けるSynで示すタイミングで、各シンセサイザ回路5a〜5dからのパルス信号間の同期がとられる。
したがって、各シンセサイザ回路5a〜5dからのパルス信号は、定期的に受ける前記したリスタート信号によって、位相にずれが蓄積されることのないパルス信号をそれぞれもたらすことができるものとなる。
図1に示すように、前記各シンセサイザ回路5a〜5dからのパルス信号は、整合回路a〜d(6a〜6d)によって、スイッチング用ドライブ信号A〜Dとしてもたらされる。前記整合回路6a〜6dは、この実施の形態においては、リニアパワーアンプからなる電力増幅器を用いているが、この整合回路6a〜6dは各シンセサイザ回路5a〜5dからの入力パルス信号を、例えば低い出力インピーダンスに変換するインピーダンス変換回路であっても良く、さらには入力レベルに対して出力レベルが低下する減衰回路を用いる場合も考えられる。
そして、整合回路a〜d(6a〜6d)からの各出力は、図2に示すインバータ回路におけるパワー半導体素子をオン状態にドライブするスイッチング用ドライブ信号A〜Dとして利用される。
一方、図1に示すドライブ信号の生成回路には、マイクロコンピュータ(以下、マイコンと称する。)2を利用したドライブ信号の設定手段が備えられている。この設定手段を構成するマイコン2からは、ドライブ信号の設定に基づく命令信号Csが、それぞれ第2絶縁回路a2〜d2(3a2〜3d2)を介して出力される。
なお、第2絶縁回路a2〜d2は、すでに説明した第1絶縁回路a1〜d1と同様に、例えばフォトカプラを用いて入出力間の電気的な接続を遮断すると共に、前記マイコン2からの命令信号Csを伝送可能にするものである。
この実施の形態においては、マイコン2からの命令信号Csは、第2絶縁回路a2〜d2をそれぞれ介して、各リスタート信号生成回路4a〜4dに送られるように構成されている。そして、リスタート信号生成回路4a〜4dをそれぞれ経由して、各シンセサイザ回路5a〜5dに前記命令信号Csが供給されるように構成されている。
なお、前記第2絶縁回路a2〜d2をそれぞれ介したマイコン2からの命令信号Csは、リスタート信号生成回路4a〜4dを介さずに、各シンセサイザ回路5a〜5dに直接供給する構成も採用することができる。
前記マイコン2においては、各シンセサイザ回路5a〜5dから出力されるパルス信号の周波数、PWM信号のデューティ比、パルス信号の電圧値等を設定することができ、これらの設定値が前記した命令信号Csとして出力される。
図4(a)はシンセサイザ回路5aからのパルス信号Sdaの出力が、マイコン2からの命令信号Csによって、その周波数が変更される一例を示している。そして、図4(b)は、シンセサイザ回路5aからのパルス信号Sdaが、整合回路6aによって電力増幅されて、スイッチング用ドライブ信号Aになされる例を示している。
また、図5は前記マイコン2からの命令信号Csによって、シンセサイザ回路5aからのPWM信号Sdaのデューティ比が変更される一例を示している。
さらに、図6は前記マイコン2からの命令信号Csによって、シンセサイザ回路5aからのパルス信号Sdaの電圧値が変更される一例を示している。
図1に示す例においては、前記したとおり各整合回路6a〜6dはリニアパワーアンプとして機能し、これによりスイッチング用ドライブ信号として理想的な方形波の信号A〜Dを、図2に示すインバータ回路に与えることができる。
すなわち、図5および図6に示すように、シンセサイザ回路5aからのパルス信号のデューディ比、およびパルス信号の電圧値を変更することで、結果として後述するインバータ回路のスイッチング素子のオン時間、および加熱用コイルへの通電量を制御することができ、これによりワークに与える誘導加熱の電力量を調整することができるものとなる。
図2は、図1に示すスイッチング信号生成回路からのスイッチング信号を受けるフルブリッジ型インバータ回路の例を示している。このインバータ回路には、商用電源から直流変換された直流電源E1が備えられ、この直流電源E1の正極と負極間に、直列に接続されたスイッチング素子としてのパワー半導体素子の対が、並列に接続されて構成される。
スイッチング素子として機能するパワー半導体素子として、この例においてはTGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:絶縁ゲート・バイポーラトランジスタ)を使用しており、直流電源E1の正極と負極間に、パワー半導体素子QaとQbが直列に接続され、またパワー半導体素子QcとQdが同様に直列接続されている。
そして、加熱用コイルL1には、共振用コンデンサC1が直列接続され、このコイルL1とコンデンサC1による直列接続体の両端は、パワー半導体素子の直列接続点の間にそれぞれ接続され、これによりフルブリッジ型インバータ回路が形成されている。
フルブリッジ型インバータ回路を構成する4つの半導体素子Qa〜Qdの各ゲート端子には、図1に示すドライブ信号生成回路からのスイッチング用ドライブ信号A〜Dが、ゲートパルス信号として供給される。
これにより、半導体素子QaとQdのゲート端子には、同時にオン状態に制御されるスイッチング用ドライブ信号A,Dが供給され、これにより加熱用コイルL1は励磁される。続いて半導体素子QbとQcのゲート端子には、同時にオン状態に制御されるスイッチング用ドライブ信号B,Cが供給され、これにより加熱用コイルL1は逆方向に励磁される。
この作用は、数百KHzのドライブ信号によって繰り返えされ、加熱用コイルL1によって形成される磁界中に置かれた加熱対象物(ワーク)に誘起される誘導電流によって、ワークは自己発熱によって加熱される。
なお、図1に示す回路構成によると、第1の各絶縁回路a1〜d1の出力電位が、所定の閾値電位Vthに達した時に、図3(c)に示すリスタート信号が生成され、その立下がりのタイミングにおいて、各シンセサイザ回路5a〜5dからのパルス信号のスタートタイミングの同期がとられる。したがって、アナログ回路からなる各絶縁回路a1〜d1は、それぞれに温度特性を有するために、各シンセサイザ回路5a〜5dのパルス信号のスタートタイミングの同期Synに、時間的なバラツキが生ずるという問題が発生する。
したがって、前記各絶縁回路a1〜d1には、それぞれの温度特性を補償する温度補償手段(例えば、ペルチェ素子を用いたPID制御)を備えることで、前記したスタートタイミングの同期Synに、時間的なバラツキが生ずるのをある程度抑えることができる。
さらに、図1に示す回路構成においては、リスタート信号生成回路4a〜4dから出力されるリスタート信号の出力タイミングを校正することができるキャリブレーション手段を備えることも効果的である。
このキャリブレーション手段としては、一例として図3(c)に示す特定のスレッショルド電圧Vthをトリガーとして立ち上がるパルス信号のパルス幅に、正または負のオフセット量を設定することで、各シンセサイザ回路5a〜5dのパルス信号のスタートタイミングの同期Synを合わせることが可能となる。
以上の説明のとおり、この発明に係る誘導加熱用電源装置によると、シンセサイザ回路に備えた基準発振源からの信号に基づいて、インバータ回路におけるスイッチング素子をドライブするように構成されるので、より高い周波数の交流電力を加熱用コイルに与えることが可能となる。
この場合、定期的に供給されるリスタート信号によって、各シンセサイザ回路からのパルス信号のスタートタイミングが合わされるので、位相にずれが蓄積されることのない理想的なスイッチング用ドライブ信号をインバータ回路に与えることができるなど、前記した発明の効果の欄に記載したとおりの作用効果を得ることができる。
なお、以上説明した図1に示したドライブ信号の生成回路は、フルブリッジ型インバータ回路をドライブするために、初段の同期信号生成回路1を除いて、4組の回路セットによる信号生成回路を備えた構成にされている。しかし、例えばハーフブリッジ型インバータ回路を利用する場合においては、図1に示したドライブ信号の生成回路は、2組の回路セットを備えた構成が採用されることになる。
1 同期信号生成回路
2 ドライブ信号設定手段(マイコン)
3a1〜3d1 第1絶縁回路
3a2〜3d2 第2絶縁回路
4a〜4d リスタート信号生成回路
5a〜5d シンセサイザ回路
6a〜6d 整合回路
A〜D スイッチング用ドライブ信号
Qa〜Qd パワー半導体素子(スイッチング素子)
L1 発熱用コイル
C1 共振コンデンサ
E1 直流電源

Claims (6)

  1. 同期信号を生成する同期信号生成回路と、
    入出力間の電気的な接続を遮断すると共に、信号を伝送可能にする絶縁回路と、
    前記絶縁回路を介した同期信号生成回路からの同期信号を受けて、リスタート信号を生成するリスタート信号生成回路と、
    基準発振源を有し、当該基準発振源からの信号に基づいて生成されるパルス信号のスタートタイミングを、前記リスタート信号によって同期をとって出力可能なシンセサイザ回路と、
    前記シンセサイザ回路からのパルス信号に基づいて、ドライブ信号を生成する整合回路と、
    前記整合回路からのドライブ信号を受けて、加熱用コイルに高周波パルス電流を供給するスイッチング素子を含むインバータ回路と、
    を備えたことを特徴とする誘導加熱用電源装置。
  2. 前記シンセサイザ回路から出力されるパルス信号の周波数、パルス信号のデューティ比、パルス信号の電圧値のいずれか一つ、もしくは複数を選択的に設定することで、前記加熱用コイルに供給する高周波パルス電流を制御するドライブ信号の設定手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱用電源装置。
  3. 前記ドライブ信号の設定手段は、マイクロコンピュータにより構成され、当該マイクロコンピュータにおいて設定されることにより出力される命令信号が、前記シンセサイザ回路に供給されることを特徴とする請求項2に記載の誘導加熱用電源装置。
  4. 前記インバータ回路に備えられるスイッチング素子の数に対応して、前記絶縁回路、リスタート信号生成回路、シンセサイザ回路および整合回路をそれぞれに含む回路セットが備えられていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の誘導加熱用電源装置。
  5. 前記各回路セットにおけるそれぞれの絶縁回路には、各絶縁回路の温度特性を補償する温度補償手段が備えられていることを特徴とする請求項4に記載の誘導加熱用電源装置。
  6. 前記リスタート信号生成回路から出力されるリスタート信号の出力タイミングを校正することができるキャリブレーション手段が備えられていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載の誘導加熱用電源装置。
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