JP2018204889A - 渦輪発生装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】気体が排出される開口の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を搬送する。【解決手段】渦輪発生装置1は、内部空間11を有する筐体10と、内部空間11と筐体10の外部空間12とを連通する開口21を有する排出部20と、筐体10又は排出部20に取り付けられたガイド30と、内部空間11に存在する気体を、開口21を介して外部空間12に排出することで、開口21から渦輪2を射出させる排出機構40と、排出機構40を制御する制御回路50とを備え、ガイド30は、開口21に重ならないように開口21の前方側に張り出しており、ガイド30の張出方向Qは、開口21の軸方向Pに対して傾斜している。【選択図】図1
Description
本開示は、渦輪発生装置に関する。
従来、気体を吹出口から目標箇所に向けて空間中へ吹き出すことにより、気体を目標箇所に到達させる気体搬送装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
しかしながら、上記従来の気体搬送装置では、吹出口の正面方向に気体が搬送されるため、気体を目標箇所に到達させるためには、吹出口を目標箇所に向ける必要がある。このため、例えば、複数の目標箇所が存在する場合には、吹出口の向きを目標箇所毎に変更しなければならない。また、気体搬送装置が壁などの構造物に固定されている場合には、吹出口の向きを変更することができず、目標箇所に気体を到達させることができない。
そこで、本開示は、気体が排出される開口の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を搬送することができる渦輪発生装置を提供する。
上記課題を解決するため、本開示の一態様に係る渦輪発生装置は、内部空間を有する筐体と、前記内部空間と前記筐体の外部空間とを連通する開口を有する排出部と、前記筐体又は前記排出部に取り付けられたガイドと、前記内部空間に存在する気体を、前記開口を介して前記外部空間に排出することで、前記開口から渦輪を射出させる排出機構と、前記排出機構を制御する制御回路とを備え、前記ガイドは、前記開口に重ならないように前記開口の前方側に張り出しており、前記ガイドの張出方向は、前記開口の軸方向に対して傾斜している。
本開示に係る渦輪発生装置によれば、気体が排出される開口の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
(本開示の概要)
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る渦輪発生装置は、内部空間を有する筐体と、前記内部空間と前記筐体の外部空間とを連通する開口を有する排出部と、前記筐体又は前記排出部に取り付けられたガイドと、前記内部空間に存在する気体を、前記開口を介して前記外部空間に排出することで、前記開口から渦輪を射出させる排出機構と、前記排出機構を制御する制御回路とを備え、前記ガイドは、前記開口に重ならないように前記開口の前方側に張り出しており、前記ガイドの張出方向は、前記開口の軸方向に対して傾斜している。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る渦輪発生装置は、内部空間を有する筐体と、前記内部空間と前記筐体の外部空間とを連通する開口を有する排出部と、前記筐体又は前記排出部に取り付けられたガイドと、前記内部空間に存在する気体を、前記開口を介して前記外部空間に排出することで、前記開口から渦輪を射出させる排出機構と、前記排出機構を制御する制御回路とを備え、前記ガイドは、前記開口に重ならないように前記開口の前方側に張り出しており、前記ガイドの張出方向は、前記開口の軸方向に対して傾斜している。
これにより、ガイドが開口の前方側に張り出しているので、開口から射出された渦輪は、ガイドに沿った方向に進行する。したがって、開口の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を搬送することができる。例えば、筐体及び排出部が固定されており、開口の向きが変更できない場合であっても、ガイドの向きを変えることで、複数の目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
また、例えば、前記排出部は、前記筐体から延びる筒体部であってもよい。
これにより、排出部が筒体部であるので、空気の流れが安定し、渦輪の形状及び進行方向が安定する。また、ガイドと開口との間に隙間を形成することができるので、渦輪の形状及び進行方向をより安定させることができる。したがって、気体の搬送をより安定して行うことができる。例えば、より遠い目標箇所へ気体を到達させることができる。
また、例えば、渦輪発生装置は、さらに、前記ガイドの姿勢を変更することで、前記ガイドの張出方向と前記開口の軸方向とがなす角度を変更する角度変更機構を備えてもよい。
これにより、ガイドの向きを変更することができるので、気体の搬送方向を変更することができる。例えば、複数の目標箇所が存在する場合には、ガイドの向きを変更することで、開口の向きを変更することなく、複数の目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
また、例えば、前記ガイドの張出方向と前記開口の軸方向とがなす角度は、10°以上25°以下の範囲であってもよい。
これにより、開口の前方側において、開口の軸方向に対してなす角度が10°以上25°以下の範囲に存在する目標箇所に向けて気体を安定して搬送することができる。
また、例えば、前記ガイドの前記開口に沿った方向の長さは、前記開口の周の少なくとも4分の1であってもよい。
これにより、ガイドに渦輪が引き寄せられやすくなり、渦輪をガイドに沿って進行させやすくなる。したがって、気体の搬送を安定して行うことができる。
また、例えば、渦輪発生装置は、複数の前記ガイドを備え、複数の前記ガイドはそれぞれ、前記開口の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、前記開口の前方側に張り出す第1の状態と、前記開口の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能であってもよい。
これにより、複数のガイドの各々の角度を調整することで、渦輪の搬送方向を変化できる範囲を大きくすることができる。したがって、より広範囲に存在する目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
また、例えば、渦輪発生装置は、さらに、前記筐体の内部空間に機能物質を含むミスト又はガスを供給する供給装置を備え、前記制御回路は、さらに、前記供給装置を制御してもよい。
これにより、目標箇所に向けて機能物質を気体に含めて搬送することができる。例えば、機能物質として浄化機能を有する薬剤を利用することで、目標箇所の浄化、及び、目標箇所に至る経路上の空間の浄化を行うことができる。また、筐体内の気体に機能物質を含ませた状態で渦輪が射出され、渦輪が空間の空気を巻き込みながら進行することにより、空間に浮遊する菌、ウイルス又は微粒子などを、機能物質を含む渦輪の中に巻き込むことができる。よって、渦輪通過箇所の浄化ができる。
以下では、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。したがって、例えば、各図において縮尺などは必ずしも一致しない。また、各図において、実質的に同一の構成については同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態1)
[1−1.概要]
まず、実施の形態1に係る渦輪発生装置の概要について、図1及び図2を用いて説明する。
[1−1.概要]
まず、実施の形態1に係る渦輪発生装置の概要について、図1及び図2を用いて説明する。
図1は、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の斜視図である。図2は、図1のII−II線における本実施の形態に係る渦輪発生装置1の断面図である。
渦輪発生装置1は、図1及び図2に示すように、筐体10の内部空間11に存在する気体を開口21から吐き出させることで、渦輪2を射出する装置である。開口21から射出された渦輪2は、進行方向Rに沿って進行する。
本実施の形態では、図1に示すように、渦輪発生装置1は、開口21の軸方向Pに対して傾斜した方向に渦輪2を進行させる。具体的には、渦輪2の進行方向Rは、ガイド30の張出方向Qに略平行である。
なお、ガイド30が設けられていない場合、渦輪2は、開口21の軸方向Pに沿って進行する。つまり、渦輪2は、開口21の正面方向に進行する。本実施の形態に係る渦輪発生装置1は、ガイド30を備えることで、ガイド30の張出方向Qに沿った方向に渦輪2を偏向させて進行させることができる。これにより、筐体10の内部空間11に存在する気体を、渦輪2の進行方向Rに沿って搬送することができる。
本実施の形態では、筐体10の内部空間11に存在する気体には、機能物質が含まれている。機能物質は、例えば、浄化機能を有する物質である。これにより、渦輪2の進行方向に位置する目標箇所、及び、目標箇所に至るまでの経路の浄化を行うことができる。目標箇所は、例えば浄化対象となる場所であり、ドアノブ又は机の上などの多くの人物が触れる場所である。浄化には、具体的には、菌類若しくは細菌類の除去である除菌、ウイルスの不活化、及び、化学物質の分解若しくは不活化などが含まれる。
[1−2.構成]
続いて、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の構成について説明する。
続いて、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の構成について説明する。
図1及び図2に示すように、渦輪発生装置1は、筐体10と、排出部20と、ガイド30と、排出機構40とを備える。また、図3に示すように、渦輪発生装置1は、さらに、制御回路50と、供給装置60とを備える。なお、図3は、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の構成を示すブロック図である。
以下では、渦輪発生装置1が備える各構成要素の詳細について、図1〜図3を適宜参照しながら詳細に説明する。
[1−2−1.筐体]
図2に示すように、筐体10は、内部空間11を有する。内部空間11には、空気などの気体が存在している。本実施の形態では、図3に示す供給装置60から供給された機能物質が、内部空間11に存在する気体に含まれている。
図2に示すように、筐体10は、内部空間11を有する。内部空間11には、空気などの気体が存在している。本実施の形態では、図3に示す供給装置60から供給された機能物質が、内部空間11に存在する気体に含まれている。
図1に示すように、筐体10の外形形状は、例えば直方体状又は立方体状であるが、これに限らない。筐体10は、球体状でもよく、円柱体状又は角柱体状でもよい。内部空間11の形状も同様である。なお、筐体10の外形形状と内部空間11の形状とは異なっていてもよく、例えば、直方体状の筐体10に、球体状の内部空間11が設けられていてもよい。筐体10は、樹脂材料又は金属材料などを用いて形成されている。
[1−2−2.排出部]
図1及び図2に示すように、排出部20は、内部空間11と筐体10の外部空間12とを連通する開口21を有する。本実施の形態では、排出部20は、筐体10から延びる筒体部である。
図1及び図2に示すように、排出部20は、内部空間11と筐体10の外部空間12とを連通する開口21を有する。本実施の形態では、排出部20は、筐体10から延びる筒体部である。
図4は、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の排出部20及びガイド30の近傍を示す拡大断面図である。図5は、本実施の形態に係る渦輪発生装置1の正面図である。
図1及び図5に示すように、本実施の形態に係る排出部20は、円筒体であり、円形の開口21を有する。排出部20の径φ(図4を参照)は、例えば30mm以上100mm以下の範囲である。排出部20の長さLは、例えば30mmである。なお、これらの寸法は一例に過ぎず、これらに限定されない。
排出部20は、樹脂材料又は金属材料などを用いて筐体10と一体成形により形成されている。あるいは、排出部20は、筐体10とは別体であり、筐体10の外壁を貫通するように固定されていてもよい。排出部20は、筐体10の正面の略中央に設けられている。
[1−2−3.ガイド]
ガイド30は、排出部20に取り付けられている。本実施の形態では、図1に示すように、ガイド30は、排出部20の前後方向の略中央に取り付けられて、開口21の周の一部を覆っている。図1、図2及び図4に示すように、ガイド30は、開口21に重ならないように開口21の前方側に張り出している。具体的には、ガイド30は、開口21の外側に位置しており、正面視において開口21に重なっていない。
ガイド30は、排出部20に取り付けられている。本実施の形態では、図1に示すように、ガイド30は、排出部20の前後方向の略中央に取り付けられて、開口21の周の一部を覆っている。図1、図2及び図4に示すように、ガイド30は、開口21に重ならないように開口21の前方側に張り出している。具体的には、ガイド30は、開口21の外側に位置しており、正面視において開口21に重なっていない。
なお、本明細書において、「前方」とは、開口21の軸方向Pに平行な方向であり、開口21から筐体10とは反対側に向かう方向、すなわち、開口21の正面方向である。開口21を基準としたとき、筐体10とは反対側が開口21の「前方側」であり、筐体10側が開口21の「後方側」である。また、正面視とは、軸方向Pに沿って後方側を見た場合である。
図1に示すように、本実施の形態に係るガイド30は、開口21の周の一部に沿った形状を有する。具体的には、開口21が円形であるので、ガイド30は、円筒の一部である。例えば、ガイド30は、円筒体である排出部20の外径と略等しい長さを内径とする円筒の一部であり、その中心角が90°である。具体的には、ガイド30の開口21に沿った方向の長さは、開口21の周の少なくとも4分の1である。図5に示すように、本実施の形態に係るガイド30は、開口21の周の4分の1を覆っている。なお、ガイド30は、前方側程、開口21から離れる方向に広がる円錐台筒の一部であってもよい。
ここで、ガイド30の幅方向の中央部分を通り、ガイド30の後方端から前方端に向かう方向を、ガイド30の張出方向Qとする。幅方向とは、開口21の軸方向P及び張出方向Qの各々に直交する方向である。ガイド30は、張出方向Qの両側に均等に広がって開口21の周の一部を覆っている。
図4に示すように、ガイド30の張出方向Qは、開口21の軸方向Pに対して傾斜している。ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αは、開口21の径φに応じて定められた値である。具体的には、開口21の径φが大きい程、角度αは大きな値にすることができる。また、開口21の径φが小さい程、角度αは小さな値にすることができる。
例えば、開口21の径φが100mmの場合に、角度αは、10°以上25°以下の範囲である。また、開口21の径φが30mmの場合に、角度αは、10°以下の範囲である。なお、これらの数値は一例に過ぎず、これらに限定されない。
また、ガイド30の張出量(突出量)Aは、例えば、10mm以上30mm以下の範囲である。ここで、張出量Aとは、開口21の軸方向P(前後方向)における、開口21からガイド30の先端までの距離である。
本実施の形態では、ガイド30は、排出部20の外側面に取り付けられている。具体的には、ガイド30は、排出部20の前方端(すなわち、前後方向における開口21と同じ位置)より後方に位置している。例えば、ガイド30は、排出部20の長さ方向における略中央の位置に取り付けられている。これにより、排出部20の前方端において、ガイド30と排出部20との間に隙間が形成されるので、適切な形状で渦輪が形成されやすくなる。
なお、ガイド30は、排出部20の前方端に取り付けられていてもよく、後方端(すなわち、排出部20と筐体10との接続部分)に取り付けられていてもよい。ガイド30は、筐体10に取り付けられていてもよい。ガイド30は、例えば、ネジなどの固定具を用いて固定されているが、接着剤などによって固定されていてもよい。
ガイド30は、樹脂材料又は金属材料を用いて形成されているが、これに限らない。ガイド30は、例えば、木材又は紙材を用いて形成されていてもよい。
[1−2−4.排出機構]
排出機構40は、内部空間11に存在する気体を、開口21を介して外部空間12に排出することで、開口21から渦輪2を射出させる機構である。具体的には、排出機構40は、内部空間11に存在する気体に瞬間的な刺激を与えることで、開口21を介して当該気体を外部空間12に瞬間的に排出する。なお、瞬間的とは、十分に短い時間のことであり、例えば1秒以下の時間である。開口21から外部空間12に排出された気体は、外部空間12で安定していた空気にぶつかって薄く広がることでリング状の渦輪2になる。渦輪2は、ガイド30に沿って張出方向Qに進行する。
排出機構40は、内部空間11に存在する気体を、開口21を介して外部空間12に排出することで、開口21から渦輪2を射出させる機構である。具体的には、排出機構40は、内部空間11に存在する気体に瞬間的な刺激を与えることで、開口21を介して当該気体を外部空間12に瞬間的に排出する。なお、瞬間的とは、十分に短い時間のことであり、例えば1秒以下の時間である。開口21から外部空間12に排出された気体は、外部空間12で安定していた空気にぶつかって薄く広がることでリング状の渦輪2になる。渦輪2は、ガイド30に沿って張出方向Qに進行する。
本実施の形態では、図2に示すように、排出機構40は、弾性膜体41と、打撃装置42とを備える。
弾性膜体41は、ゴム膜などの薄膜状の部材であり、筐体10の一部として内部空間11と外部空間12とを隔てるように配置されている。なお、弾性膜体41は、筐体10の内部空間11に配置されていてもよく、内部空間11を開口21側の前方空間と、反対側の後方空間とに隔てていてもよい。
弾性膜体41は、打撃装置42によって打撃を受けた場合に弾性変形する。具体的には、弾性膜体41は、中央近傍に後方から瞬間的な打撃を受け、前方に向けて曲面の凸形状に瞬間的に弾性変形する。図2には、変形後の弾性膜体41を破線で図示している。弾性膜体41が前方に変形することで、内部空間11に存在する気体が前方に押し出されて、開口21から渦輪2として射出される。
打撃装置42は、弾性膜体41を瞬間的に打撃することで、弾性変形させる。例えば、打撃装置42は、振り子式の打撃装置であり、一端が筐体10に固定された支持体と、当該支持体の他端に設けられた剛体からなるヘッドとを備える。ヘッドを所定の角度(高さ)まで引き上げてから下ろすことで、ヘッドが弾性膜体41を打撃する。ヘッドを下ろすタイミング及び高さなどは、制御回路50によって制御される。
なお、打撃装置42の代わりに、弾性膜体41を瞬間的に弾性変形させる他の装置を利用してもよい。例えば、超音波を発生するスピーカを利用してもよい。スピーカから発せられる超音波によって弾性膜体41を瞬間的に弾性変形させてもよい。
また、排出機構40は、内部空間11に存在する気体を開口21から吹き出させることが可能であれば、図2に示す例には限定されない。例えば、排出機構40は、内部空間11に前後方向にスライド可能に支持されたピストン機構であってもよい。ピストン機構は、内部空間11に存在する気体を前方に押し出すことで、開口21から渦輪2を射出させる。
あるいは、排出機構40は、外部から内部空間11に、気体を強制的に給気するファン又はコンプレッサなどの給気装置であってもよい。内部空間11に給気された気体が、給気前から内部空間11に存在する気体を前方に押し出すことで、開口21から渦輪2が射出される。
[1−2−5.制御回路]
制御回路50は、排出機構40を制御する。具体的には、制御回路50は、渦輪2を発生させるタイミング及び筐体10から排出する気体の量などを制御する。例えば、制御回路50は、予め定められたスケジュール情報に基づいて渦輪2を発生させる。
制御回路50は、排出機構40を制御する。具体的には、制御回路50は、渦輪2を発生させるタイミング及び筐体10から排出する気体の量などを制御する。例えば、制御回路50は、予め定められたスケジュール情報に基づいて渦輪2を発生させる。
スケジュール情報は、渦輪2を発生させるタイミング又は頻度を示す情報である。例えば、スケジュール情報は、数秒〜数分又は数時間に1回のタイミングで定期的に繰り返し渦輪2を発生させる。
あるいは、制御回路50は、ユーザから指示されたタイミングで渦輪2を発生させてもよい。制御回路50は、ユーザが操作するスマートフォンなどの情報端末と通信する通信部、又は、ユーザが操作する物理ボタンなどの入力部を備えてもよい。
本実施の形態では、制御回路50は、さらに、供給装置60を制御する。具体的には、制御回路50は、渦輪2が生成される時点で筐体10の内部空間11に存在する気体に機能物質が十分に含まれているように、供給装置60を制御することで、内部空間11に機能物質を供給させる。これにより、筐体10内に供給された機能物質は、気体と共に渦輪2として射出される。
制御回路50は、例えばマイクロコントローラなどで実現される。例えば、制御回路50は、プログラムが格納された不揮発性メモリ、プログラムを実行するための一時的な記憶領域である揮発性メモリ、入出力ポート、プログラムを実行するプロセッサなどで実現される。あるいは、制御回路50は、集積回路を含む1以上の電子回路で実現されてもよい。
[1−2−6.供給装置]
供給装置60は、筐体10の内部空間11に機能物質を含むミスト又はガスを供給する。具体的には、機能物質は、浄化機能を有する薬剤であり、例えば、次亜塩素酸又はアルコールなどである。機能物質は、気体又は液体である。
供給装置60は、筐体10の内部空間11に機能物質を含むミスト又はガスを供給する。具体的には、機能物質は、浄化機能を有する薬剤であり、例えば、次亜塩素酸又はアルコールなどである。機能物質は、気体又は液体である。
供給装置60は、機能物質を生成又は保管する機能物質源と、機能物質源と内部空間11との間に設けられたバルブとを備える。制御回路50からの制御に基づいて、バルブの開閉が行われる。供給装置60は、制御回路50からの制御によりバルブを開けることで、機能物質源から機能物質を内部空間11に供給する。
なお、本実施の形態では、浄化を例に挙げているが、これに限らない。例えば、機能物質は、香気物質でもよい。供給装置60は、香水又は芳香剤などを内部空間11に供給してもよい。
[1−3.ガイドによる渦輪の偏向]
ここで、ガイド30による渦輪2の偏向の原理について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係る渦輪2のガイド30の機能を説明するための図である。具体的には、図6は、開口21から射出された直後の渦輪2とガイド30の一部とを示している。
ここで、ガイド30による渦輪2の偏向の原理について、図6を用いて説明する。図6は、本実施の形態に係る渦輪2のガイド30の機能を説明するための図である。具体的には、図6は、開口21から射出された直後の渦輪2とガイド30の一部とを示している。
図6に示すように、渦輪2は、渦輪2の内周側では渦輪2の進行方向に気体が流れ、外周側では渦輪2の進行方向とは反対方向に気体が流れている。つまり、渦輪2を構成する気体は、渦輪2の進行方向に沿って内周側から外周側への回転しながら進行している。
本実施の形態では、ガイド30は、開口21の周の一部を覆うように設けられているので、開口21から射出された渦輪2の外周の一部に沿って位置している。渦輪2の外周の近傍に位置する空気は、渦輪2の回転によって、ガイド30の先端から後端に向かう方向に移動する。
このとき、ガイド30の表面に沿って流れる空気は、ガイド30との摩擦抵抗によって減速する。このため、渦輪2に近い部分とガイド30に近い部分とでは、風速の差が生じて間に減圧空間が発生する。渦輪2は、発生した減圧空間によって引き寄せられる。減圧空間は、図6に示すように、渦輪2の進行に伴ってガイド30に沿って形成されるので、渦輪2は、ガイド30の後端から先端に向かう方向(すなわち、張出方向)に沿って進行する。
本願発明者らは、ガイド30によって渦輪2の進行方向を変更することを、渦輪発生装置1を試作して検証した。図7に検証結果を示す。
図7は、本実施の形態に係る渦輪発生装置1のガイド30の角度と渦輪2の偏向角度(搬送方向)との関係を示す図である。図7において、横軸は、ガイド30の角度として、ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αを示している。縦軸は、渦輪2の偏向角度として、渦輪2の進行方向Rと軸方向Pとがなす角度(偏向角度)βを示している。
図7に示すように、ガイド30の角度αと渦輪2の偏向角度βとは、比例関係を有している。具体的には、渦輪2の偏向角度βは、ガイド30の角度αに一致する。つまり、渦輪2は、ガイド30の張出方向Qに沿った方向に進行することが分かる。発明者らの行った検証では、偏向角度βは、4°以上25°以下の範囲で調整可能であった。
このとき、渦輪2の偏向角度βの調整可能な範囲は、開口21の径φに依存する。具体的には、開口21の径φが大きい場合には、偏向角度βを大きくすることができる。例えば、開口21の径φが100mmである場合には、偏向角度βは、10°以上25°以下の範囲である。
また、開口21の径φが小さい場合には、偏向角度βを小さくすることができる。例えば、開口21の径φが30mmである場合には、偏向角度βは、4°以上6°以下である。
このように、開口21の径φの大きさによって、渦輪2の偏向可能な範囲が変化する。一方で、開口21の径φにはよらず、ガイド30の角度αに沿った方向に渦輪2が進行する。つまり、渦輪発生装置1によれば、ガイド30の張出方向Qに沿って気体を搬送することができる。
[1−4.まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置1は、内部空間11を有する筐体10と、内部空間11と筐体10の外部空間12とを連通する開口21を有する排出部20と、排出部20に取り付けられたガイド30と、内部空間11に存在する気体を、開口21を介して外部空間12に排出することで、開口21から渦輪2を射出させる排出機構40と、排出機構40を制御する制御回路50とを備える。ガイド30は、開口21に重ならないように開口21の前方側に張り出しており、ガイド30の張出方向Qは、開口21の軸方向Pに対して傾斜している。
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置1は、内部空間11を有する筐体10と、内部空間11と筐体10の外部空間12とを連通する開口21を有する排出部20と、排出部20に取り付けられたガイド30と、内部空間11に存在する気体を、開口21を介して外部空間12に排出することで、開口21から渦輪2を射出させる排出機構40と、排出機構40を制御する制御回路50とを備える。ガイド30は、開口21に重ならないように開口21の前方側に張り出しており、ガイド30の張出方向Qは、開口21の軸方向Pに対して傾斜している。
これにより、ガイド30が開口21の前方側に張り出しているので、開口21から射出された渦輪2は、ガイド30に沿った方向(具体的には、張出方向Q)に進行する。したがって、開口21の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を渦輪2として搬送することができる。例えば、筐体10及び排出部20が固定されており、開口21の向きが変更できない場合であっても、ガイド30の向きを変えることで、複数の目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
(実施の形態2)
続いて、実施の形態2について説明する。実施の形態2に係る渦輪発生装置は、ガイド30の角度を変更する角度変更機構を備える。これにより、ガイドの向きを変更することができるので、気体の搬送方向を変更することができる。
続いて、実施の形態2について説明する。実施の形態2に係る渦輪発生装置は、ガイド30の角度を変更する角度変更機構を備える。これにより、ガイドの向きを変更することができるので、気体の搬送方向を変更することができる。
[2−1.構成]
まず、本実施の形態に係る渦輪発生装置101の構成について、図8〜図10を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る渦輪発生装置101の構成について、図8〜図10を用いて説明する。
図8は、本実施の形態に係る渦輪発生装置101の斜視図である。図9は、本実施の形態に係る渦輪発生装置101の構成を示すブロック図である。図10は、本実施の形態に係る渦輪発生装置101の排出部20及びガイド30の近傍を示す拡大断面図である。
図8〜図10に示すように、渦輪発生装置101は、実施の形態1に係る渦輪発生装置1と比較して、新たに角度変更機構170を備える点と、制御回路50の代わりに制御回路150を備える点とが相違する。以下では、実施の形態1との相違点を中心に説明し、共通点の説明を省略又は簡略化する。
[2−1−1.角度変更機構]
角度変更機構170は、ガイド30の姿勢を変更することで、ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αを変更する。角度変更機構170は、例えば、排出部20に固定されたベアリングと、ガイド30に固定され、かつ、ベアリングに回動可能に支持される軸体と、軸体を回動させるサーボモータとを備える。ガイド30の回動の軸は、軸方向Pと張出方向Qとに直交する方向である。
角度変更機構170は、ガイド30の姿勢を変更することで、ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αを変更する。角度変更機構170は、例えば、排出部20に固定されたベアリングと、ガイド30に固定され、かつ、ベアリングに回動可能に支持される軸体と、軸体を回動させるサーボモータとを備える。ガイド30の回動の軸は、軸方向Pと張出方向Qとに直交する方向である。
例えば、制御回路150によってサーボモータが駆動され、サーボモータが軸体を回動させる。これにより、軸体に固定されたガイド30が回動することで、ガイド30の角度αが変更される。なお、図10には、角度変更機構170によるガイド30の回動方向を白抜きの矢印で図示している。
図11は、本実施の形態に係る渦輪発生装置101において、ガイド30の角度αが変更される様子を示す遷移図である。
図11の(a)に示すように、ガイド30の角度αがα1である場合、渦輪2は、角度β1の方向に進行する。図7で示したように、渦輪2の偏向角度β1は、ガイド30の角度α1に略一致する。このとき、角度変更機構170は、例えば、ガイド30の角度αをα1より小さいα2に変更する。これにより、図11の(b)に示すように、渦輪2の偏向角度βもβ1からβ2に変更される。
角度変更機構170は、角度αを所定の範囲内で変更する。所定の範囲は、例えば0°以上25°以下の範囲であるが、10°以上25°以下の範囲でもよい。角度変更機構170は、角度αを滑らかに連続的に変更してもよく、段階的に(離散的に)変更してもよい。
[2−1−2.制御回路]
制御回路150は、実施の形態1に係る制御回路50の動作に加えて、角度変更機構170を制御する。具体的には、制御回路150は、ガイド30の角度αの変更量、及び、角度αを変更するタイミングを制御する。
制御回路150は、実施の形態1に係る制御回路50の動作に加えて、角度変更機構170を制御する。具体的には、制御回路150は、ガイド30の角度αの変更量、及び、角度αを変更するタイミングを制御する。
例えば、複数の目標箇所が存在する場合に、制御回路150は、渦輪2を射出する度にガイド30の姿勢を変更する。これにより、複数の目標箇所に向けて渦輪2を順次射出することができる。あるいは、制御回路150は、一定期間毎にガイド30の姿勢を変更してもよい。また、制御回路150は、ユーザからの指示に基づいてガイド30の姿勢を変更してもよい。
[2−2.まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置101は、ガイド30の姿勢を変更することで、ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αを変更する角度変更機構170を備える。
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置101は、ガイド30の姿勢を変更することで、ガイド30の張出方向Qと開口21の軸方向Pとがなす角度αを変更する角度変更機構170を備える。
これにより、ガイド30の向きを変更することができるので、渦輪2の進行方向R、すなわち、気体の搬送方向を変更することができる。例えば、複数の目標箇所が存在する場合には、ガイド30の向きを変更することで、開口21の向きを変更することなく、複数の目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
(実施の形態3)
続いて、実施の形態3について説明する。実施の形態3に係る渦輪発生装置は、複数のガイドを備える。これにより、開口の前方側に張り出させるガイドを選択的に変更することで、渦輪の搬送方向を変更できる範囲を大きくすることができる。
続いて、実施の形態3について説明する。実施の形態3に係る渦輪発生装置は、複数のガイドを備える。これにより、開口の前方側に張り出させるガイドを選択的に変更することで、渦輪の搬送方向を変更できる範囲を大きくすることができる。
[3−1.構成]
まず、本実施の形態に係る渦輪発生装置201の構成について、図12及び図13を用いて説明する。
まず、本実施の形態に係る渦輪発生装置201の構成について、図12及び図13を用いて説明する。
図12は、本実施の形態に係る渦輪発生装置201の斜視図である。図13は、本実施の形態に係る渦輪発生装置201の排出部20及びガイド231〜234の正面図である。
渦輪発生装置201は、実施の形態1に係る渦輪発生装置1と比較して、ガイド30と角度変更機構170との組を複数備える点が相違する。具体的には、図12に示すように、渦輪発生装置201は、4つのガイド231〜234を備える。さらに、渦輪発生装置201は、4つのガイド231〜234の各々の姿勢を変更する4つの角度変更機構を備える。なお、図12には、4つの角度変更機構のうちガイド231の姿勢を変更する角度変更機構271のみが図示されている。以下では、実施の形態1及び2との相違点を中心に説明し、共通点の説明を省略又は簡略化する。
[3−1−1.ガイド]
4つのガイド231〜234はそれぞれ、実施の形態1及び2に係るガイド30と同じであり、取り付け位置が異なっている。具体的には、4つのガイド231〜234はそれぞれ、開口21の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、開口21の前方側に張り出す第1の状態と、開口21の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である。例えば、4つのガイド231〜234の各々は、開口21を外側から囲むように排出部20に取り付けられている。図13に示すように、正面視において、4つのガイド231〜234は、開口21の周りに周方向に並んで配置されている。
4つのガイド231〜234はそれぞれ、実施の形態1及び2に係るガイド30と同じであり、取り付け位置が異なっている。具体的には、4つのガイド231〜234はそれぞれ、開口21の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、開口21の前方側に張り出す第1の状態と、開口21の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である。例えば、4つのガイド231〜234の各々は、開口21を外側から囲むように排出部20に取り付けられている。図13に示すように、正面視において、4つのガイド231〜234は、開口21の周りに周方向に並んで配置されている。
図13は、本実施の形態に係る渦輪発生装置201の正面図である。図13に示すように、ガイド231〜234はそれぞれ、開口21の正面に向かって上側、左側、下側及び右側に取り付けられている。
4つのガイド231〜234の各々は、可動式である。4つのガイド231〜234は、それぞれに対応する角度変更機構(角度変更機構271など)によって、開口21の前方に張り出す、又は、張り出さない、及び、張り出す場合の角度が変更される。
本実施の形態では、渦輪発生装置201が渦輪2を射出する場合において、4つのガイド231〜234のうち1つのガイドのみが、開口21の前方側に張り出している。つまり、4つのガイド231〜234のうち1つのガイドのみが開口21の前方側に張り出した第1の状態になり、残りのガイドは、開口21の前方側に張り出さない第2の状態になる。
例えば、図12では、開口21の上側に取り付けられたガイド231のみが開口21の前方側に張り出している。すなわち、ガイド231のみが第1の状態となっている。残りの3つのガイド232〜234は、開口21の前方側に張り出しておらず、第2の状態となっている。なお、図13では、4つのガイド231〜234の全てが前方側に張り出している様子を示している。
なお、本実施の形態では、ガイド231〜234の各々が回動可能である例について示しているが、ガイド231〜234の可動方式は、これに限定されない。例えば、ガイド231〜234は、蛇腹又は折り畳み式であり、張出方向Qに沿って伸縮可能であってもよい。
[3−1−2.角度変更機構]
4つの角度変更機構はそれぞれ、対応するガイド231〜234の姿勢を変更する。例えば、図12に示す角度変更機構271は、ガイド231の姿勢を変更する。具体的には、角度変更機構271は、例えば、排出部20に固定されたベアリングと、ガイド231に固定され、かつ、ベアリングに回動可能に支持される軸体と、軸体を回動させるサーボモータとを備える。ガイド231の回動の軸は、軸方向Pと張出方向Qとに直交する方向である。
4つの角度変更機構はそれぞれ、対応するガイド231〜234の姿勢を変更する。例えば、図12に示す角度変更機構271は、ガイド231の姿勢を変更する。具体的には、角度変更機構271は、例えば、排出部20に固定されたベアリングと、ガイド231に固定され、かつ、ベアリングに回動可能に支持される軸体と、軸体を回動させるサーボモータとを備える。ガイド231の回動の軸は、軸方向Pと張出方向Qとに直交する方向である。
図14は、本実施の形態に係る渦輪発生装置201において、ガイド231及びガイド233の姿勢が変更される様子を示す遷移図である。
図14の(a)に示すように、ガイド231のみが開口21の前方側に張り出し、残りのガイド232〜234が開口21の前方側に張り出していない。この場合、実施の形態1及び2と同様に、渦輪2は、ガイド231に沿った方向に進行する。ここでは、ガイド231が開口21の上部を覆うように前方側に張り出しているので、渦輪2は、前方上方に向かって進行する。
ここで、角度変更機構271は、ガイド231の姿勢を調整することで、開口21の前方側に張り出す第1の状態から、開口21の前方側に張り出さない第2の状態に変更する。さらに、角度変更機構273は、ガイド233の姿勢を調整することで、開口21の前方側に張り出さない第2の状態から、開口21の前方側に張り出す第1の状態に変更する。これにより、ガイド233は、開口21の下部を覆うように前方側に張り出しているので、図14の(b)に示すように、渦輪2は、ガイド233に沿った方向、具体的には、前方下方に向かって進行する。
なお、開口21の前方側に張り出させるガイド以外のガイドは、渦輪2の偏向に寄与しない範囲で前方側に張り出していてもよい。例えば、図14の(a)に示す場合において、ガイド232〜234は、各々の張出方向と開口21の軸方向Pとのなす角度が25°より大きく、90°以下でもよい。
[3−2.まとめ]
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置201は、複数のガイド231〜234を備える。複数のガイド231〜234はそれぞれ、開口21の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、開口21の前方側に張り出す第1の状態と、開口21の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である。
以上のように、本実施の形態に係る渦輪発生装置201は、複数のガイド231〜234を備える。複数のガイド231〜234はそれぞれ、開口21の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、開口21の前方側に張り出す第1の状態と、開口21の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である。
これにより、複数のガイド231〜234の各々の角度を調整することで、渦輪2の進行方向(すなわち、気体の搬送方向)を変化できる範囲を大きくすることができる。したがって、より広範囲に存在する目標箇所に向けて気体を搬送することができる。
[3−3.変形例]
なお、渦輪発生装置201が備えるガイドの数は、4つに限らず、2つ若しくは3つ、又は、5つ以上であってもよい。なお、5つ以上のガイドを備える場合には、ガイドの中心角は、90°より小さくてもよい。
なお、渦輪発生装置201が備えるガイドの数は、4つに限らず、2つ若しくは3つ、又は、5つ以上であってもよい。なお、5つ以上のガイドを備える場合には、ガイドの中心角は、90°より小さくてもよい。
図15は、本変形例に係る渦輪発生装置301の正面図である。図15に示すように、渦輪発生装置301は、16個のガイド330を備える。16個のガイド330の各々は、開口21の互いに異なる部分に配置され、かつ、開口21の前方側に張り出す第1の状態と、開口21の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である。
16個のガイド330はそれぞれ、開口21の周の一部に沿った形状を有する。具体的には、開口21が円形であるので、16個のガイド330はそれぞれ、円筒の一部である。例えば、16個のガイド330は、円筒体である排出部20の外径と略等しい長さを内径とする円筒の一部であり、その中心角が22.5°である。具体的には、ガイド330の開口21に沿った方向の長さは、開口21の周の16分の1である。図15に示すように、本実施の形態に係るガイド330はそれぞれ、開口21の周の16分の1の部分であって、互いに異なる部分を覆うように前方側に張り出させることが可能である。なお、ガイド330は、前方側程、開口21から離れる方向に広がる円錐台筒の一部であってもよい。
16個のガイド330のうち、開口21の周方向に連続する4つのガイド330を開口21の前方側に張り出させた場合、上記の実施の形態3で示したガイド231などと同じ機能を実現する。つまり、4つのガイド330で1つのガイド231と同等の機能を実現する。
したがって、16個のガイド330から、開口21の周方向に連続する4つのガイド330の選び方は16通りあるため、16通りの方向へ渦輪2を進行させることができる。さらに、前方側へ張り出させる4つのガイド330の各々の角度を調整することで、渦輪2の進行方向(気体の搬送方向)をより細かく調整することができる。
(他の実施の形態)
以上、1つ又は複数の態様に係る渦輪発生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
以上、1つ又は複数の態様に係る渦輪発生装置について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の主旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したもの、及び、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の範囲内に含まれる。
例えば、上記の実施の形態では、排出部20が筒体部である例について示したが、これに限らない。排出部20は、筐体10の一部であって、筐体10に設けられた開口の縁に沿った部分でもよい。
また、例えば、上記の実施の形態では、ガイド30が円筒の一部又は円錐台筒の一部である例について示したが、これに限らない。図16は、実施の形態の変形例に係る渦輪発生装置401の正面図である。図16に示すように、渦輪発生装置401は、ガイド430を備える。ガイド430は、矩形又は台形の平板である。
また、例えば、上記の実施の形態では、開口21の形状が円形である例について示したが、これに限らない。図17は、実施の形態の変形例に係る渦輪発生装置501の正面図である。図17に示すように、渦輪発生装置501は、角筒状の排出部520を備える。排出部520は、正方形の開口521を備える。なお、開口521の形状は、長方形、六角形若しくは八角形などの多角形、又は、楕円形若しくは半円形などでもよい。あるいは、開口521の形状は、星形でもよい。
また、例えば、ガイド30の取り付け位置を変更可能であってもよい。例えば、ガイド30は、開口21の周に沿った回転方向へのスライドが可能であってもよい。これにより、1つのみのガイド30で、実施の形態3と同様に、開口21の上側だけでなく、上下左右又は斜め方向に向けて渦輪2を偏向させることができる。
また、例えば、ガイド30の姿勢を手動で変更することができてもよい。例えば、ガイド30と排出部20又は筐体10とは、ヒンジを介して回動可能に固定されていてもよい。
また、上記の各実施の形態は、特許請求の範囲又はその均等の範囲において種々の変更、置き換え、付加、省略などを行うことができる。
本開示は、気体が排出される開口の向きを変更することなく、目標箇所に向けて気体を搬送することができる渦輪発生装置として利用でき、例えば、空気清浄機、空調設備などに利用することができる。
1、101、201、301、401、501 渦輪発生装置
2 渦輪
10 筐体
11 内部空間
12 外部空間
20、520 排出部
21、521 開口
30、231、232、233、234、330、430 ガイド
40 排出機構
41 弾性膜体
42 打撃装置
50、150 制御回路
60 供給装置
170、271、273 角度変更機構
2 渦輪
10 筐体
11 内部空間
12 外部空間
20、520 排出部
21、521 開口
30、231、232、233、234、330、430 ガイド
40 排出機構
41 弾性膜体
42 打撃装置
50、150 制御回路
60 供給装置
170、271、273 角度変更機構
Claims (7)
- 内部空間を有する筐体と、
前記内部空間と前記筐体の外部空間とを連通する開口を有する排出部と、
前記筐体又は前記排出部に取り付けられたガイドと、
前記内部空間に存在する気体を、前記開口を介して前記外部空間に排出することで、前記開口から渦輪を射出させる排出機構と、
前記排出機構を制御する制御回路とを備え、
前記ガイドは、前記開口に重ならないように前記開口の前方側に張り出しており、
前記ガイドの張出方向は、前記開口の軸方向に対して傾斜している
渦輪発生装置。 - 前記排出部は、前記筐体から延びる筒体部である
請求項1に記載の渦輪発生装置。 - さらに、
前記ガイドの姿勢を変更することで、前記ガイドの張出方向と前記開口の軸方向とがなす角度を変更する角度変更機構を備える
請求項2に記載の渦輪発生装置。 - 前記ガイドの張出方向と前記開口の軸方向とがなす角度は、10°以上25°以下の範囲である
請求項1〜3のいずれか1項に記載の渦輪発生装置。 - 前記ガイドの前記開口に沿った方向の長さは、前記開口の周の少なくとも4分の1である
請求項1〜4のいずれか1項に記載の渦輪発生装置。 - 複数の前記ガイドを備え、
複数の前記ガイドはそれぞれ、前記開口の周の互いに異なる部分に配置され、かつ、前記開口の前方側に張り出す第1の状態と、前記開口の前方側に張り出さない第2の状態とを切り替え可能である
請求項1〜5のいずれか1項に記載の渦輪発生装置。 - さらに、
前記筐体の内部空間に機能物質を含むミスト又はガスを供給する供給装置を備え、
前記制御回路は、さらに、前記供給装置を制御する
請求項1〜6のいずれか1項に記載の渦輪発生装置。
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