JP2018204625A - 背板固定具及びこれを用いた背板固定構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】 この発明は、背板固定板への背板の固定及び解除を容易に行うことができる背板固定具及び背板固定構造を得ることを課題とする。
【解決手段】 この発明は、背板固定板3,4に形成された差込溝Gに差し込まれる背板2を固定するための背板固定具であって、前記背板固定板3,4の厚み部分に前記差込溝Gと直交方向に連通して形成された円孔31,41に挿脱される略円柱状の本体に、前記背板2が前記差込溝Gに差し込まれた状態で前記本体の前記円孔31,41への挿脱を許容するための軸方向の切欠部12が形成されるとともに、前記本体1を回転させることで前記背板2の端部が挿脱される周方向の凹溝13が前記切欠部12を基端として形成され、前記凹溝13の深さ13dを前記切欠部12の切り欠き深さ12dよりも浅くした背板固定具1として構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 この発明は、背板固定板3,4に形成された差込溝Gに差し込まれる背板2を固定するための背板固定具であって、前記背板固定板3,4の厚み部分に前記差込溝Gと直交方向に連通して形成された円孔31,41に挿脱される略円柱状の本体に、前記背板2が前記差込溝Gに差し込まれた状態で前記本体の前記円孔31,41への挿脱を許容するための軸方向の切欠部12が形成されるとともに、前記本体1を回転させることで前記背板2の端部が挿脱される周方向の凹溝13が前記切欠部12を基端として形成され、前記凹溝13の深さ13dを前記切欠部12の切り欠き深さ12dよりも浅くした背板固定具1として構成する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、背板固定板に形成された差込溝に背板を差し込んで固定する収納家具の背板固定具及びこれを用いた背板固定構造に関するものである。
本棚などの収納家具の背板の固定構造としては、従来より、天板や底板、側板等の背板固定板に背板を差し込むための差込溝を形成し、この差込溝に背板の端部を差し込んで固定する構造が知られている。
このような従来の固定構造にあっては、背板の端部を側板等に形成された差込溝に単に差し込んだだけのものであるため、背板がぐらついたり、何かの拍子で背板が差込溝から外れてしまうという問題がある。
このような従来の固定構造にあっては、背板の端部を側板等に形成された差込溝に単に差し込んだだけのものであるため、背板がぐらついたり、何かの拍子で背板が差込溝から外れてしまうという問題がある。
かかる問題を解決すべく、例えば、特開2001−153116号公報において、背板固定板に形成した差込溝に背板の端部を挿入して固定するキャビネットの背板固定具の発明が提案されている。
この背板固定具によれば、背板固定板の差込溝よりも外方側の板面端部に板の厚さ方向で、差込溝に近接もしくは臨ませて有底の係止孔を形成し、この係止孔の側部に背板固定板の端面に開口する開口部を形成するとともに、この係止孔に挿入される固定具の本体に背板に打ち込まれる背板固定手段を備え、この背板固定手段の操作部を背板固定板の開口部に臨ませたものとしてあるので、背板固定板の係止孔に固定具本体を挿入して、背板固定手段の操作部をハンマーなどで打ち込むことで、背板を固定することができる。
特開2001−153116号公報
しかしながら、この発明の背板固定具にあっては、背板固定手段を背板に打ち込むことによって背板を固定しているので、一端背板を固定してしまうと容易にこれを解除することができない。そのため、キャビネットを分解しようとしても、背板を取り外すことができず、無理に取り外そうとすると、背板が破損してしまうおそれがある。
この発明は、背板固定板への背板の固定及び解除を容易に行うことができる背板固定具及び背板固定構造を得ることを課題とする。
この発明の背板固定具は、背板固定板に形成された差込溝に差し込まれる背板を固定するための背板固定具であって、前記背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に挿脱される略円柱状の本体に、前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容するための軸方向の切欠部を形成するとともに、前記本体を回転させることで前記背板の端部が挿脱される周方向の凹溝を前記切欠部を基端として形成し、前記凹溝の深さを前記切欠部の切り欠き深さよりも浅くしたものとして構成する。
請求項2の発明は、背板固定時に、前記背板の端部が前記凹溝の側壁によって前記差込溝の側壁に付勢されるようにしたことを特徴とする。
請求項3の発明は、前記凹溝は、基端側において次第に幅広となるように形成したことを特徴とする。
請求項4の発明は、前記切欠部と前記凹溝とはそれぞれ平坦底面を有し、両平坦底面がなす角度を90°未満としたことを特徴とする。
請求項5の発明は、前記凹溝の基端側底面を曲面で構成したことを特徴とする。
請求項6の発明は、前記本体の外周には軸方向に複数の溝を形成したことを特徴とする。
請求項7の背板固定構造は、背板固定板に形成された差込溝に差し込まれる背板を前記背板固定板に固定するための背板固定構造であって、前記背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に、前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容するための軸方向の切欠部と、前記切欠部を基端として形成され前記本体を回転させることで前記背板の端部が挿脱される周方向の凹溝とを備え、前記凹溝の深さが前記切欠部の切り欠き深さよりも浅く形成された背板固定具を、前記切欠部側を前記背板固定板の差込溝に差し込まれた背板側に向けて嵌挿した後、前記背板固定具を回転させて前記凹溝に前記背板の端部を嵌め込み、前記凹溝の底面で前記背板の端面を付勢しつつ前記凹溝の側面で前記背板の端部側面を前記差込溝の側壁方向に付勢することにより、前記背板を前記背板固定板に固定したことを特徴とする。
この発明によれば、背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に挿脱される略円柱状の本体に、前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容するための軸方向の切欠部を形成するとともに、前記本体を回転させることで前記背板の端部に挿脱される周方向の凹溝を前記切欠部を基端として形成し、前記凹溝の深さを前記切欠部の切り欠き深さよりも浅くしたので、前記背板固定具の切欠部側を前記背板固定板の差込溝に差し込まれた背板側に向けて前記円孔に嵌挿した後、前記背板固定具を回転させて前記凹溝に前記背板の端部を嵌め込み、前記凹溝の底面で前記背板の端面を付勢することにより、前記背板を固定することができる。
そして、このとき、背板が背板固定具の周方向に形成された凹溝に嵌め込まれた状態で固定されているので、背板がストッパーとして機能することとなり、背板固定板の円孔から背板固定具が抜け落ちることがない。
また、背板の固定を解除する場合には、背板固定具を反対方向に回すことで凹溝への背板端部の嵌め込み状態が解除され、背板を背板固定板から取り外すことができる。
したがって、この発明によれば、背板固定板への背板の固定及び解除を容易に行うことができる。
そして、このとき、背板が背板固定具の周方向に形成された凹溝に嵌め込まれた状態で固定されているので、背板がストッパーとして機能することとなり、背板固定板の円孔から背板固定具が抜け落ちることがない。
また、背板の固定を解除する場合には、背板固定具を反対方向に回すことで凹溝への背板端部の嵌め込み状態が解除され、背板を背板固定板から取り外すことができる。
したがって、この発明によれば、背板固定板への背板の固定及び解除を容易に行うことができる。
請求項2の発明によれば、背板固定時に、前記背板の端部が前記凹溝の側壁によって背板固定板に形成された差込溝の側壁に付勢されるようにしたので、背板の端面及び側面の二方向からの付勢力によって背板を固定することができ、背板の固定をより安定させることができる。
請求項3の発明によれば、背板固定具の周方向に形成される凹溝は、基端側が次第に幅広となるようにして設けたので、本体を回転させて背板を凹溝に嵌め込む際に背板端部の受け入れ口となる凹溝の基端側が幅広に開口することとなり、背板の位置が凹溝の位置と多少ずれていても背板の端部を容易に凹溝内に案内することができる。
請求項4の発明によれば、背板固定具の切欠部と凹溝とはそれぞれ平坦底面を有し、この両平坦底面がなす角度を90°未満としたので、切欠部底面と凹溝底面とのなす角度が鋭角となり、背板固定具を回転して凹溝の平坦底面を背板の端面に当接させて背板を固定すると、大きな力を加えない限り背板固定具を逆方向に回転させることができず、背板固定具は簡易的にロックされた状態となるため、背板の固定状態が意図せず解除されることを防止することができる。
請求項5の発明によれば、背板固定具の凹溝の基端側底面を曲面で構成したので、背板固定具を回転して背板を固定する際、背板の端面が凹溝の基端部底面に引っかかることがなく、背板固定具の回転をスムーズに行うことができる。
請求項6の発明によれば、背板固定具本体の外周には軸方向に複数の溝を形成したので、背板固定具を背板固定板に形成された円孔に挿脱する際に、円孔内壁に対して挿脱方向に生じる抵抗を抑えることができるとともに、背板固定具が背板固定板に形成された円孔に挿入された状態においては、この溝が滑り止めとして機能するので、背板固定具が意図せず回転して背板の固定状態が解除されてしまうことを防止することができる。
請求項7の発明によれば、背板固定板に形成された差込溝に差し込まれる背板を前記背板固定板に固定するための背板固定構造であって、前記背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に、前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容する軸方向の切欠部と、前記切欠部を基端として形成され前記本体を回転させることで前記背板の端部に挿脱される周方向の凹溝とを備え、前記凹溝の深さが前記切欠部の切り欠き深さよりも浅く形成された背板固定具を、前記切欠部側を前記背板固定板の差込溝に差し込まれた背板側に向けて嵌挿した後、前記背板固定具を回転させて前記凹溝に前記背板の端部を嵌め込み、前記凹溝の底面で前記背板の端面を付勢しつつ前記凹溝の側面で前記背板の端部側面を前記差込溝の側壁方向に付勢することにより、前記背板を前記背板固定板に固定する背板固定構造としたので、前記背板固定具を用いて背板固定板への背板の固定及び解除を容易に行うことができる。
図1ないし図15は、この発明の背板固定具及びこれを用いた背板固定構造の実施例の概要を示す図である。
この発明の背板固定具1が用いられる収納家具Kは、図16に示すように、背板2と、それぞれ内側面の背面側近傍に背板2の端縁を差し込むための差込溝Gが形成された左側板3、右側板4、天板5及び底板6を備え、背板2の各辺の端縁を各板の差込溝Gに差し込むことにより、前面が開口した箱状に組み立てられるように構成されている。
この実施例においては、収納家具Kの開口した前面側を正面とし、向かって左側の板を左側板3、右側の板を右側板4として説明し、左側板3及び右側板4を背板固定板として背板2を背板固定具1を用いて固定する背板固定構造を示すものとする。
この実施例においては、収納家具Kの開口した前面側を正面とし、向かって左側の板を左側板3、右側の板を右側板4として説明し、左側板3及び右側板4を背板固定板として背板2を背板固定具1を用いて固定する背板固定構造を示すものとする。
左側板3及び右側板4のそれぞれの厚み部分(背面部)には、差込溝Gと直交方向に連通するように円孔31,41がそれぞれ2個ずつ形成されている。この円孔31,41は、差込溝Gと中間部付近で連通するような深さのものとして形成されている(図13参照)。
この実施例においては、左側板3及び右側板4の厚さは何れも21mm、天板5及び底板6の厚さは何れも16mm、背板2の厚さは4mmとしてある。また、差込溝Gは、その背面側端縁が左側板3、右側板4、天板5、底板6のそれぞれ背面側端縁から6mmの位置に、幅5mm、深さ5.5mmのものとして形成してある。
また、円孔31,41は、左側板3、右側板4のそれぞれ背面内側縁から8mmの位置を中心として直径約10mm、深さ約17mmのものとして形成してある。
また、円孔31,41は、左側板3、右側板4のそれぞれ背面内側縁から8mmの位置を中心として直径約10mm、深さ約17mmのものとして形成してある。
図1ないし図10は、この実施例に用いられる背板固定具1の概要を示す図であり、図11ないし図15は、背板固定具1を用いた背板2の背板固定板への固定構造の概要を示す図である(なお、各図においては、必要に応じて内部構造も併せて図示してある。)。
以下、右側板4に形成された円孔41に装着される背板固定具1について説明するが、この背板固定具1を上下逆さまに用いることで左側板3の円孔31に装着することができる。また、左側板3の円孔31に背板固定具を装着する場合にあっては、以下に説明する背板固定具1を左右対称に構成して用いることもできる。
以下、右側板4に形成された円孔41に装着される背板固定具1について説明するが、この背板固定具1を上下逆さまに用いることで左側板3の円孔31に装着することができる。また、左側板3の円孔31に背板固定具を装着する場合にあっては、以下に説明する背板固定具1を左右対称に構成して用いることもできる。
背板固定具1は、合成樹脂を用いて、直径が右側板4に形成された円孔41の直径よりも僅かに小さく、高さが円孔41の深さよりも僅かに小さな略円筒形状に形成されている。そして、この背板固定具1は、略円筒形状の本体の軸方向に形成された切欠部12と、この切欠部12を基端として周方向に形成された凹溝13とを備えている。なお、この実施例において、背板固定具1は合成樹脂素材で構成してあるが、金属素材で構成することも可能である。
切欠部12は、略円筒形状の本体の正面側先端を基端とし、この切欠部12を右側板4の差込溝G側に向けて円孔41に挿入した時に円孔41と差込溝Gの連通部が完全に露出される位置まで形成されている(図13参照)。
凹溝13は、その幅が背板2の端部の幅よりも僅かに大きく形成されており、背板端部が挿脱可能となっている。そして、この凹溝13は、背板固定具1を右側板4の円孔41に挿入した際、右側板4に形成された差込溝Gの位置よりも背面側に僅かにずれた位置となるように形成されている(図15参照)。
また、凹溝13の基端側131は、切欠部12にかけて次第に幅広となるように形成されるとともに、その底面131aが切欠部12と曲面で接続されている。
また、凹溝13の基端側131は、切欠部12にかけて次第に幅広となるように形成されるとともに、その底面131aが切欠部12と曲面で接続されている。
切欠部12の底面12a及び凹溝13の底面13aはそれぞれ平坦面で構成されており、切欠部底面12aと凹溝底面13aとがなす角度θは略70度である(図6参照)。
切欠部12の切り欠き深さ12d(外周から切欠部底面12aへ引かれる垂線が最も長くなる位置の深さ)は、切欠部12を背板2側に向けて右側板4の円孔41に背板固定具1を挿入した際、右側板4の差込溝Gの底面Gaよりも背板2側に切欠部底面12aが突出しない深さとしてあり、また、凹溝13の深さ13d(外周から凹溝底面13aへ引かれる垂線が最も長くなる位置の深さ)は、切欠部12の切り欠き深さ12dよりも浅く、背板固定具1を回転させて背板2の端部を凹溝13に嵌合したときに、背板2の端面2aが凹溝底面13aによって付勢される程度の深さに形成してある。
このように、凹溝13の深さ13dを切欠部12の切り欠き深さ12dよりも浅くすることにより、凹溝底面13aから本体軸心Oを通って反対側外周縁に至るまでの長さL1が、切欠部底面13aから本体軸心Oを通って反対側外周縁に至るまでの長さL2よりも長くなるため、背板固定具1を回転させることにより、背板差込溝Gに挿入された限度で円孔41内に突出した背板2の端面2aを、凹溝底面13aで付勢することができる。
このように、凹溝13の深さ13dを切欠部12の切り欠き深さ12dよりも浅くすることにより、凹溝底面13aから本体軸心Oを通って反対側外周縁に至るまでの長さL1が、切欠部底面13aから本体軸心Oを通って反対側外周縁に至るまでの長さL2よりも長くなるため、背板固定具1を回転させることにより、背板差込溝Gに挿入された限度で円孔41内に突出した背板2の端面2aを、凹溝底面13aで付勢することができる。
この実施例においては、背板固定具1の直径は10mm、長さは17mmとしてある。そして、切欠部12は、長さが正面側先端から12mm、切り欠き深さ12dは3mmのものとして形成されており、また、凹溝13は、その背面側端縁が本体の背面側端縁から5mmの位置に、幅が5mm、深さ13dが2mmのものとして形成してある。
さらに、背板固定具1の外周(略円筒形状の本体の切欠部12及び凹溝13を除いた外周部分)には、軸方向に複数の溝11が形成されている。この溝11の側壁は、背板固定具1を用いて背板2を固定する方向に回転させたときに円孔41の内周と接触する側の側壁11b(回転方向表示142の向きと反対側に位置する側壁)を、円孔41内周との接触抵抗を減らすために、斜め方向に約45度傾斜させて形成してある(図10参照)。すなわち、軸心Oと側壁11bの立ち上がり部とを結ぶ直線と、側壁11bとがなす角度ωを約45度としてある。
また、背板固定具1の背面14には、プラスドライバーを用いて背板固定具1の回転操作を行うための十字穴141が切ってあるとともに、切欠部12が形成されている側を示すための切欠側表示142と、固定時に背板固定具1を回転させる方向示す回転方向表示143とが設けられている。
次いで、この背板固定具1を用いて、背板固定板である右側板4に背板2を固定する構造の組み付け手順を説明する。
まず、図16に示すように、左側板3、右側板4、天板5、底板6の各差込溝Gに対応する背板2の端縁を差し込み、前面が開口した箱状の収納具を組み立てる。
次いで、図12及び図13に示すように、右側板4の厚み部分に形成された円孔41に、背板固定具1の切欠部12を背板側に向けて背板固定具1を挿入する。円孔41は、その一部が右側板4に形成された差込溝Gと直交方向に連通しており、差込溝Gに差し込まれた背板2の端部が差込溝Gの深さを限度として円孔41内に突出しているが、背板固定具1の切欠部12側を背板2側に向けて円孔41内に挿入することにより、円孔41内に突出した背板2の端部に接触することなくこれを奥まで挿入することができる。このとき、背板固定具1の背面14に表示されている切欠側表示142を目印にするとよい。そして、背板固定具1の外周には複数の軸方向の溝11が切欠部12及び凹溝13を除く全周に亘って形成されているので、背板固定具1を円孔41に挿入する際に背板固定具1の外周と円孔41の内周との間に生じる摩擦抵抗を可及的に抑えることができ、背板固定具1を円孔41内にスムーズに挿入することができる。
図12は背板2が差込溝Gに差し込まれた状態の右側板4の円孔41に背板固定具1を挿入した状態を示す概要図であり、図13はその状態の水平方向の断面図(E断面図)である。
まず、図16に示すように、左側板3、右側板4、天板5、底板6の各差込溝Gに対応する背板2の端縁を差し込み、前面が開口した箱状の収納具を組み立てる。
次いで、図12及び図13に示すように、右側板4の厚み部分に形成された円孔41に、背板固定具1の切欠部12を背板側に向けて背板固定具1を挿入する。円孔41は、その一部が右側板4に形成された差込溝Gと直交方向に連通しており、差込溝Gに差し込まれた背板2の端部が差込溝Gの深さを限度として円孔41内に突出しているが、背板固定具1の切欠部12側を背板2側に向けて円孔41内に挿入することにより、円孔41内に突出した背板2の端部に接触することなくこれを奥まで挿入することができる。このとき、背板固定具1の背面14に表示されている切欠側表示142を目印にするとよい。そして、背板固定具1の外周には複数の軸方向の溝11が切欠部12及び凹溝13を除く全周に亘って形成されているので、背板固定具1を円孔41に挿入する際に背板固定具1の外周と円孔41の内周との間に生じる摩擦抵抗を可及的に抑えることができ、背板固定具1を円孔41内にスムーズに挿入することができる。
図12は背板2が差込溝Gに差し込まれた状態の右側板4の円孔41に背板固定具1を挿入した状態を示す概要図であり、図13はその状態の水平方向の断面図(E断面図)である。
背板固定具1を円孔41に完全に挿入したら、背面14に形成された十字穴141にプラスドライバーを当て、回転方向表示143が示す方向に回転させる。これにより、背板2の端部に対して背板固定具1の凹溝13が嵌まり込む形となる。このとき、凹溝13の基端側131は切欠部12に向かって次第に広くなっており、また、その底面131aは曲面で構成されているので、背板2の差込溝G内における位置が前面側にずれていた場合でも、背板2の端部が凹溝13の側壁13bに引っかかることなく凹溝13内にスムーズに案内される。そして、凹溝13の深さ13dは切欠部12の切り欠き深さ12dより浅いものとしてあるので、背板固定具1を回転させて背板2の端部を凹溝13内に嵌め込むと、凹溝底面13aが背板2の端面2aを左側板3方向に付勢する形となる。
さらに、凹溝13は右側板3の差込溝Gと同じ幅に形成されているが、背板固定具1を円孔41に挿入した際に凹溝13が背面側に僅かに(この実施例では1mm)ずれた位置となるように設けてあるので、背板固定具1を回転させて背板2の端部が凹溝13内に嵌め込まれると、背板2の端部は凹溝13の底面13aによってその端面2aが左側板3側に付勢されるだけでなく、凹溝側壁13bによって背面側に付勢される。すなわち、背板2は左側板3方向及び背面方向の2方向に背板固定具1によって付勢される形で右側板4に固定されることとなる。
図14は円孔41に挿入された背板固定具1を時計回りに回転させて背板2を固定した状態を示す概要図であり、図15はその状態の水平方向の断面図(F断面図)である。
さらに、凹溝13は右側板3の差込溝Gと同じ幅に形成されているが、背板固定具1を円孔41に挿入した際に凹溝13が背面側に僅かに(この実施例では1mm)ずれた位置となるように設けてあるので、背板固定具1を回転させて背板2の端部が凹溝13内に嵌め込まれると、背板2の端部は凹溝13の底面13aによってその端面2aが左側板3側に付勢されるだけでなく、凹溝側壁13bによって背面側に付勢される。すなわち、背板2は左側板3方向及び背面方向の2方向に背板固定具1によって付勢される形で右側板4に固定されることとなる。
図14は円孔41に挿入された背板固定具1を時計回りに回転させて背板2を固定した状態を示す概要図であり、図15はその状態の水平方向の断面図(F断面図)である。
そして、背板固定具1を用いて背板2を固定した状態にあっては、凹溝13に背板2が嵌め込まれた状態になっているので、背板固定具1が円孔41から抜けてしまうことがない。
加えて、切欠部底面12aと凹溝底面13aとがなす角度θは略70度としてあるので、意識的に一定以上の力を加えなければ背板固定具1を回転方向表示143と反対方向に回転させることができず、背板固定具1は簡易的にロックされた状態となる。
さらに、背板固定具1の外周には、全周に亘って軸方向の溝11が形成されているので、この溝11が滑り止めとしての機能を果たし、ロックされた状態の背板固定具1が意図せず緩んでしまうことを防止することができる。
加えて、切欠部底面12aと凹溝底面13aとがなす角度θは略70度としてあるので、意識的に一定以上の力を加えなければ背板固定具1を回転方向表示143と反対方向に回転させることができず、背板固定具1は簡易的にロックされた状態となる。
さらに、背板固定具1の外周には、全周に亘って軸方向の溝11が形成されているので、この溝11が滑り止めとしての機能を果たし、ロックされた状態の背板固定具1が意図せず緩んでしまうことを防止することができる。
背板固定具1によって右側板4に固定された背板2の固定を解除する場合には、上述の組み付け手順を逆に行えばよい。
すなわち、簡易的にロックされた状態の背板固定具1の背面14に形成された十文字141にプラスドライバーを当て、回転方向表示143が示す方向と反対方向に回転させる。これにより、凹溝13に嵌め込まれていた背板2の端部が凹溝13から抜けて、背板固定具1のロック状態が解除されると共に、凹溝底面13a及び凹溝側壁13bによる背板2に対する2方向への付勢状態も解除される。そして、切欠側表示142を目印にして切欠部12を背板2側に合わせ、その状態で背板固定具1を円孔41から引き抜く。これにより、背板固定具1を用いた背板2の右側板4への固定が完全に解除され、背板2を右側板4の差込溝Gから抜き出し可能な状態とすることができる。
すなわち、簡易的にロックされた状態の背板固定具1の背面14に形成された十文字141にプラスドライバーを当て、回転方向表示143が示す方向と反対方向に回転させる。これにより、凹溝13に嵌め込まれていた背板2の端部が凹溝13から抜けて、背板固定具1のロック状態が解除されると共に、凹溝底面13a及び凹溝側壁13bによる背板2に対する2方向への付勢状態も解除される。そして、切欠側表示142を目印にして切欠部12を背板2側に合わせ、その状態で背板固定具1を円孔41から引き抜く。これにより、背板固定具1を用いた背板2の右側板4への固定が完全に解除され、背板2を右側板4の差込溝Gから抜き出し可能な状態とすることができる。
以上、この実施例においては、左右側板を背板固定板とした場合の背板固定構造及び背板固定具について説明したが、左右側板両方に円孔を設けて背板固定具を用いて背板を固定するばかりでなく、左右側板の何れか一方のみに円孔を設けてこの発明の背板固定具並びに背板固定構造を用いて背板を固定することも可能である。また、左右側板ではなく、天板及び底板あるいはこれらの何れか一方に円孔を設け、この発明の背板固定具並びに背板固定構造を用いて背板を固定することもできる。
この発明は、背板固定板に形成された差込溝に背板を差し込んで固定する収納家具の背板固定具及びこれを用いた背板固定構造に関するものであり、産業上の利用可能性を有するものである。
1 背板固定具
11 溝
12 切欠部
12a 切欠部底面
13 凹溝
13a 凹溝底面
13b 凹溝側壁
131 凹溝基端部
131a 凹溝基端部底面
14 背面
2 背板
2a 背板端面
3 左側板
31 円孔
4 右側板
41 円孔
5 天板
6 底板
G 背板差込溝
Ga 背板差込溝底面
11 溝
12 切欠部
12a 切欠部底面
13 凹溝
13a 凹溝底面
13b 凹溝側壁
131 凹溝基端部
131a 凹溝基端部底面
14 背面
2 背板
2a 背板端面
3 左側板
31 円孔
4 右側板
41 円孔
5 天板
6 底板
G 背板差込溝
Ga 背板差込溝底面
Claims (7)
- 背板固定板に形成された差込溝に差し込まれる背板を固定するための背板固定具であって、
前記背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に挿脱される略円柱状の本体に、
前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容するための軸方向の切欠部が形成されるとともに、
前記本体を回転させることで前記背板の端部が挿脱される周方向の凹溝が前記切欠部を基端として形成され、
前記凹溝の深さを前記切欠部の切り欠き深さよりも浅くした、
背板固定具。 - 背板固定時に、背板の端部が凹溝の側壁によって差込溝の側壁に付勢されるようにした、
請求項1記載の背板固定具。 - 凹溝は、基端側が次第に幅広となるように設けられた、請求項1又は2記載の背板固定具。
- 切欠部と凹溝とはそれぞれ平坦底面を有し、両平坦底面がなす角度は90°未満とした、請求項1ないし3の何れか記載の背板固定具。
- 凹溝の基端側底面は曲面で構成された、請求項1ないし4の何れか記載の背板固定具。
- 本体の外周には軸方向に複数の溝が形成された、請求項1ないし5の何れか記載の背板固定具。
- 背板固定板に形成された差込溝に差し込まれる背板を前記背板固定板に固定するための背板固定構造であって、
前記背板固定板の厚み部分に前記差込溝と直交方向に連通して形成された円孔に、
前記背板が前記差込溝に差し込まれた状態で前記本体の前記円孔への挿脱を許容するための軸方向の切欠部と、前記切欠部を基端として形成され前記本体を回転させることで前記背板の端部が挿脱される周方向の凹溝とを備え、前記凹溝の深さが前記切欠部の切り欠き深さよりも浅く形成された背板固定具を、前記切欠部側を前記背板固定板の差込溝に差し込まれた背板側に向けて嵌挿した後、前記背板固定具を回転させて前記凹溝に前記背板の端部を嵌め込み、前記凹溝の底面で前記背板の端面を付勢しつつ前記凹溝の側面で前記背板の端部側面を前記差込溝の側壁方向に付勢することにより、前記背板を前記背板固定具に固定したことを特徴とする、
背板固定構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017106828A JP2018204625A (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 背板固定具及びこれを用いた背板固定構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017106828A JP2018204625A (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 背板固定具及びこれを用いた背板固定構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018204625A true JP2018204625A (ja) | 2018-12-27 |
Family
ID=64955477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017106828A Pending JP2018204625A (ja) | 2017-05-30 | 2017-05-30 | 背板固定具及びこれを用いた背板固定構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018204625A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2023079968A (ja) * | 2021-11-29 | 2023-06-08 | 明▲勁▼木業(深▲せん▼)有限公司 | 家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 |
-
2017
- 2017-05-30 JP JP2017106828A patent/JP2018204625A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023079968A (ja) * | 2021-11-29 | 2023-06-08 | 明▲勁▼木業(深▲せん▼)有限公司 | 家具板材の嵌挿溝式連結用固定具 |
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