JP2018204327A - 中間杭清掃装置 - Google Patents

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勇人 木下
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Abstract

【課題】掘削時における、中間杭周囲に付着した付着物を安全且つ効率良く取り除くことができる中間杭清掃装置を提供する。【解決手段】この中間杭清掃装置100は、筐体10と、筐体10に支持された清掃機構20および移動機構60とを備える。清掃機構20は、3つの機構部から構成され、打撃によりセメント固化物Mを破砕する破砕機構30と、振動を利用してセメント固化物Mを剥がす剥脱機構40と、セメント固化物Mをブラッシングまたはエアー噴射により除去する仕上清掃機構50とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、付着物が付着した中間杭を清掃するための中間杭清掃装置に関する。
例えば山留め工事では、切梁を支持するために多数の中間杭が打設される。この種の中間杭は、地盤に掘削孔を形成し、その掘削孔内に液状セメントを注入後、H形鋼等の中間杭を液状セメント中に挿入するプレボーリング工法等で施工される。
中間杭を打設後、地盤上部を舗装して車道として用いつつ、下部の地盤を、重機を使用して掘削する。この掘削時に、中間杭の周囲に付着している土砂(特に粘性土)やセメント固化物等の付着物を除去する必要がある。ここで、中間杭がH形鋼であれば、フランジ外面は重機による除去作業が可能である。一方、ウェブの部分は、H形鋼の凹部内に位置するため、凹部内の付着物を重機で除去することは困難である。
そのため、凹部内の付着物に対しては、ブレーカ等を用いた人力での除去作業となるので、重機と人とが近接する作業になるという問題がある。また、人力での除去作業は重労働であるという問題がある。特に、大型の現場では、中間杭の本数が多いため、付着物の除去作業に要する工数も大きく、このような問題がより顕著である。
そこで、例えば特許文献1に記載の技術は、事前作業として、中間杭に対して予めモルタル剥離剤を根固め部以外の全表面に塗布している。また、特許文献2に記載の技術は、中間杭への土砂やセメント固化物等の付着物の付着を防止する範囲に、予め生分解性充填材を装填したり、剥離剤を塗布したりしている。これら文献に記載の技術によれば、付着物の除去部と根固め部とでの付着物の剥離強度を変えているので、付着物の除去が容易になる。
特開2001−288763号公報 特開平07−166543号公報
しかしながら、これら文献に記載の技術は、事前作業により付着物の剥離強度を変えるために、その事前作業のための工数が増加するとともに、剥離剤の塗布等事前の準備作業は煩雑なので、その手間が余分に掛かるという問題がある。また、剥離強度の異なる複数の液状セメントを要する施工作業となるので、施工効率が低下するという問題がある。さらに、2種類の配合を用意する場合、その配合作業にも手間が掛かるという問題がある。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、掘削時に、中間杭周囲の付着物を安全且つ効率良く取り除くことができる中間杭清掃装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様に係る中間杭清掃装置は、中間杭に装着されて前記中間杭に付着した付着物を除去するための中間杭清掃装置であって、筐体と、該筐体に支持される清掃機構と、前記筐体を前記中間杭に沿って少なくとも下方に移動可能な移動機構と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記清掃機構が、前記セメント固化物を除去する第一除去部と、該第一除去部で除去しきれなかった前記セメント固化物を除去する第二除去部と、該第二除去部で除去しきれなかった前記セメント固化物を除去する第三除去部と、を前記筐体の下部からこの順に有することは好ましい。
本発明の一態様に係る中間杭清掃装置は、清掃機構と、筐体を中間杭に沿って下方に移動可能な移動機構とを有するので、周囲にセメント固化物が付着した中間杭の上部に当該中間杭清掃装置を装着し、掘削に伴い、当該中間杭清掃装置を中間杭に沿って降下させつつ、中間杭の上部から下部に向けて中間杭表面の付着物を除去できる。
つまり、本発明の一態様に係る中間杭清掃装置によれば、付着物の除去を当該装置単独で行うことができる。そのため、地中に施工した中間杭(例えばH形鋼)を掘削する際に、装着された中間杭の周囲に付着した付着物を自動運転で取り除くことができる。よって、重機と人とが近接作業となることがなく、人力による危険作業を減らすことができ、中間杭周囲の付着物を安全且つ効率良く取り除くことができる。
上述のように、本発明によれば、掘削時に、中間杭周囲の付着物を安全且つ効率良く取り除くことができる。
本発明に係る中間杭清掃装置の一実施形態を説明する模式的斜視図である。 本発明に係る中間杭清掃装置の一実施形態の模式的説明図であり、同図(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は平面図であって、同図ではH形鋼を用いた中間杭を併せて図示している。 図2(a)における破砕機構の部分の模式的説明図であり、同図では中間杭の手前側フランジを破断した状態で示している。 図2(a)における剥脱機構の部分の模式的説明図であり、同図では中間杭の手前側フランジを破断した状態で示している。 本発明に係る仕上清掃機構部分の模式的説明図であり、同図(a)は、図2(a)における仕上清掃機構の部分を、中間杭の手前側フランジを破断した状態で示し、図5(b)は同図(a)でのA矢視を示している。 図2に示す中間杭清掃装置における移動機構の動作を説明する図((a)〜(c))である。 本発明に係る移動機構の変形例(第一変形例)を説明する模式的左側面図である。 本発明に係る移動機構の変形例(第二変形例)の模式的説明であり、同図(a)はその正面図、(b)は(a)での要部拡大図、(c)は(b)の平面図である。 本発明に係る剥脱機構の変形例(第一変形例)を説明する模式的左側面図である。 本発明に係る剥脱機構の変形例(第二変形例)を説明する模式的左側面図である。 本発明に係る仕上清掃機構の変形例(第一変形例)を説明する模式的平面図である。 本発明に係る仕上清掃機構の変形例(第二変形例)を説明する模式的左側面図((a)、(b))である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を適宜参照しつつ説明する。本実施形態の中間杭清掃装置は、中間杭の周囲に付着している土砂(特に粘性土)やセメント固化物等の付着物を除去するためのものである。特に、本実施形態では、セメント固化物の除去に好適な例を示す。なお、図面は模式的なものである。そのため、厚みと平面寸法との関係、比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。また、以下に示す実施形態ないし変形例は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の実施形態に特定するものではない。
図1に示すように、この中間杭清掃装置100は、筐体10と、筐体10に支持された清掃機構20および移動機構60とを備える。清掃機構20は、3つの機構部から構成され、この例では、打撃によりセメント固化物M(図2参照)を破砕する破砕機構30と、振動を利用してセメント固化物Mを剥がす剥脱機構40と、セメント固化物Mをブラッシングまたはエアー噴射により除去する仕上清掃機構50とを有する。
移動機構60は、一対のジャッキ装置61による昇降方式により、筐体10を中間杭Kに沿って下方に移動可能に構成されている。なお、同図の例では、各ジャッキ装置61および清掃機構20の上部にはアイボルト11が設けられ、中間杭清掃装置100全体や個々の部材をクレーンで吊り下げて移動作業や設置作業が容易になっている。なお、同図では、中間杭清掃装置100に供給される電気、エア等の配線・配管の図示は省略する。
図2に示すように、筐体10は、平面視が略U字形をなす鋼製のフレームを有し、その略U字形の凹部内に、上記清掃機構20が装備されている。移動機構60は、筐体10のフレーム上部に設けられている。本実施形態の移動機構60は、筐体10の左右外側面に設けられた一対のジャッキ装置61と、各ジャッキ装置61に内蔵された入れ子型の伸縮アーム62と、各伸縮アーム62の先端にそれぞれ装備された電磁石装置63とを有する。
左右一対の電磁石装置63は、H形鋼を用いた中間杭Kの表面に、磁力によって着脱可能になっている。これにより、移動機構60は、一対の電磁石装置63を吸着状態とすれば、筐体10の上部の位置で、清掃機構20による除去作業時の反力を受容可能になっている。そして、左右一対のジャッキ装置61の伸縮アーム62を中間杭Kの延在方向に沿って伸縮することで、筐体10を中間杭Kに沿って昇降可能になっている(図6参照)。
ここで、本実施形態の清掃機構20は、破砕機構30、剥脱機構40および仕上清掃機構50を、筐体10の下部からこの順に有する。破砕機構30は、セメント固化物Mを除去する第一除去部である。また、剥脱機構40は、破砕機構30による破砕作業での大割で除去しきれずに残った中間杭Kの表面のセメント固化物Mを除去する第二除去部である。さらに、仕上清掃機構50は、剥脱機構40による剥脱作業で除去しきれずに残った中間杭表面の微少なセメント固化物を除去する第三除去部である。
詳しくは、破砕機構30は、図3に示すように、清掃機構20の最下段に装備され、筐体10の下部に配置されるブレーカ等の一または複数のチッピング装置31〜33を備える。各チッピング装置31〜33は、セメント固化物Mに対し、ウェブKw面の延在方向に沿って真上からピックを当接可能に配置されている。これにより、破砕機構30は、各チッピング装置31〜33のピックを軸方向に進退駆動するにより、セメント固化物Mを打撃して大割する破砕機能を奏するようになっている。なお、各チッピング装置31〜33の駆動源としては、圧縮空気や油圧によって駆動することができる。
ここで、従来、H形鋼を用いた中間杭KのウェブKw部分のセメント固化物Mの除去作業を人力で行う場合、左右のフランジKfが支障となり、ウェブKwの延在方向に対して真上からウェブKw面に沿ってピックを当てることが困難であった。これに対し、この中間杭清掃装置100であれば、破砕機構30は、ウェブKwの延在方向に沿ってセメント固化物Mの真上から各チッピング装置31〜33のピックを当てることができるため、効率良くセメント固化物Mを除去するはつり機能を奏することができる。
特に、本実施形態の破砕機構30では、図3に示すように、長さの異なる複数のチッピング装置31〜33を備え、各チッピング装置31〜33相互は、除去対象となるセメント固化物Mの接触作用面が、水平面に対して外側が低くなる斜面となる大割が可能に配置されている。これにより、本実施形態の破砕機構30によれば、セメント固化物Mが大割された除去物が、外側へと誘導されて効率良く自由落下させることができる。
剥脱機構40は、図4に示すように、清掃機構20の中段に装備され、剥脱用の先端治具が着脱可能に設けられる。本実施形態では、先端治具として、下端に向けて尖頭状のスクレーパ41が装着されている。スクレーパ41は、中間杭Kの表面に沿うように装着され、移動機構60による筐体10の降下に応じてH形鋼表面(この例ではウェブKwの表面)とセメント固化物Mとの間に食い込むとともに、破砕機構30による破砕作業で生じる振動を利用したケレン機能を奏するようになっている。これにより、剥脱機構40は、破砕機構30で除去しきれずに残ったセメント固化物Mが比較的に大きな場合であっても、効率良くセメント固化物Mをそぎ落とし可能になっている。
仕上清掃機構50は、図5に示すように、清掃機構20の最上段に装備され、ブラッシングまたはエアー噴射によりセメント固化物を除去する仕上清掃機能を奏するものである。本実施形態の仕上清掃機構50は、不図示のモータにより回転駆動される、外径の異なる複数のワイヤブラシを有する。
本実施形態の例では、同図(b)に示すように、ウェブKwとフランジKfとの内隅部に対向する位置に設けられた二つの小型ワイヤブラシ51と、ウェブKwとフランジKfそれぞれに対向するように、小型ワイヤブラシ51よりも低い位置に設けられた一つの大型ワイヤブラシ52とを有する。本実施形態の仕上清掃機構50では、これら小型ワイヤブラシ51および大型ワイヤブラシ52が、H形鋼を用いた中間杭Kの凹部内面に押圧状態で対向配置され、凹部内面に対して万遍無く、ブラッシングによる清掃が可能になっている。
次に、上述した中間杭清掃装置100の動作および作用効果について説明する。
本実施形態の中間杭清掃装置100を使用する際は、まず、上記アイボルト11を用いて中間杭清掃装置100全体をクレーンで吊り下げ、セメント固化物Mの除去作業を行う中間杭Kに対して所期位置に移動する。この中間杭清掃装置100によれば、各ジャッキ装置61および清掃機構20の上部にアイボルト11が設けられているので、中間杭清掃装置100全体をクレーンで吊り下げて所期位置に容易に移動できる。
所期位置としては、図2に示したように、中間杭のウェブKwとフランジKfとによる凹部に対向するように清掃機構20を位置させるとともに、左右のジャッキ装置61が左右のフランジKfの外面に対向する位置に中間杭清掃装置100を配置する。中間杭清掃装置100を所期位置に配置したら、左右一対の電磁石装置63を吸着状態として中間杭清掃装置100の姿勢を安定させる(図6(a)参照)。
中間杭清掃装置100の姿勢を安定させたら、各種重機により中間杭Kを掘削しつつ、中間杭Kの周囲に付着しているセメント固化物Mの除去作業を行う。本実施形態の例では、中間杭Kを掘削する掘削作業、および、中間杭KのフランジKfの外面に付着しているセメント固化物Mの除去作業については、図示しない他の重機によって除去作業が行われる。そして、本実施形態の中間杭清掃装置100は、中間杭Kの凹部内面に存するセメント固化物Mの除去作業に特化して除去作業を行う。
図6(a)に示す装着状態から中間杭清掃装置100が駆動されると、中間杭清掃装置100は、中間杭の凹部内面に存するセメント固化物Mを、清掃機構20の3つの除去部により、破砕、剥脱および仕上清掃で順に除去しつつ、移動機構60により、中間杭Kの上部から下部に向けて自身を降下させる。そして、図6(b)および(c)に示すように、中間杭清掃装置100の昇降時には、いずれか一方の電磁石装置63を吸着状態とし、他方の電磁石装置63を非吸着状態とする交互繰り返し動作により、中間杭Kの上部から下部まで自動的に移動することができる。
本実施形態の中間杭清掃装置100によれば、移動機構60により、周囲にセメント固化物Mが付着した中間杭Kの上部に当該装置が装着可能とされ、さらに、掘削に伴い当該装置を中間杭Kに沿って降下可能である。さらに、清掃機構20として、筐体10の下部から順に、破砕機構30、剥脱機構40、仕上清掃機構50を有しているので、中間杭Kの上部から下部に向けて移動しつつ、3つの機構30、40、50の協働によって中間杭表面のセメント固化物Mを除去しながら降下することができる。
そして、この中間杭清掃装置100によれば、移動機能、破砕機能、剥脱機能および仕上清掃機能を一の機体に有するので、当該中間杭清掃装置100により、セメント固化物Mの除去を単独で行うことができる。そのため、地中に施工した中間杭Kを掘削する際に、中間杭Kの周囲に付着したセメント固化物Mを自動運転で取り除くことができる。よって、重機と人とが近接作業となることがなく、人力による危険作業を減らすことができる。なお、中間杭清掃装置100の駆動および上記一連の動作は、オペレータが離隔位置から無線または有線で操縦してよいし、また、中間杭清掃装置100自体に装備したコントローラによって自動制御で運転してもよい。
特に、本実施形態では、清掃機構20が多段(この例では3段)の除去部を備えるので、中間杭K表面のセメント固化物Mを効率良く除去する上で優れている。つまり、本実施形態では、セメント固化物Mの除去作業に際し、まず、破砕機構30による打撃により大割し、その後に、剥脱機構40により、破砕機構30の破砕作業で生じる振動を利用して、剥脱作業用のスクレーパ41を中間杭K表面のセメント固化物Mに接触させ、付着物を剥がすことができる。その後、仕上清掃機構50は、隅部用の小型ワイヤブラシ51と、直線部用の大型ワイヤブラシ52とを併用して、これら外径の異なる複数のブラシ51、52を回転駆動することにより、H形鋼の凹部内の清掃を効率良く行うことができるのである。
このように、本実施形態の中間杭清掃装置100は、周囲にセメント固化物Mが付着した中間杭Kの上部に当該中間杭清掃装置100を装着可能であり、さらに、3つの除去部を筐体10の下部から順に有する清掃機構20と、筐体10を中間杭Kに沿って下方に移動可能な移動機構60とを有するので、掘削に伴い、当該中間杭清掃装置100を中間杭Kに沿って降下させつつ、中間杭Kの上部から下部に向けて中間杭K表面のセメント固化物Mを当該装置単独で除去できる。
そのため、地中に施工した中間杭Kを掘削する際に、中間杭Kの周囲に付着したセメント固化物Mを自動運転で取り除くことができる。よって、人力による危険作業を減らすことができ、中間杭K周囲のセメント固化物Mを安全且つ効率良く取り除くことができる。特に、重機では困難であったH形鋼のウェブKwに付着したセメント固化物Mの除去作業を人力によらず自動的に行うことができる。
また、従来は、重機による掘削作業と人力によるセメント固化物Mの除去作業とが近接し且つ並行して行われる混在作業となっていたところ、この中間杭清掃装置100によれば、重機と本装置とによる作業なので、人の近接が不要となり安全性が向上する。また、セメント固化物Mの除去作業の機械化により、中間杭Kの清掃作業を省力化・省人化できる。また、中間杭清掃装置100の3つの除去部により、はつり、ケレン、清掃作業を同時に行うことができるため、効率良く中間杭Kの清掃作業を行うことができる。
以上説明したように、この中間杭清掃装置100によれば、掘削時の中間杭K周囲のセメント固化物Mを安全且つ効率良く取り除くことができる。なお、本発明に係る中間杭清掃装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しなければ種々の変形が可能なことは勿論である。
例えば、上記実施形態では、清掃機構20の例として、セメント固化物の除去に好適な例を示したが、これに限らず、本発明に係る清掃機構は、中間杭の周囲に付着している土砂(特に粘性土)やセメント固化物等の付着物を除去できれば、種々の態様を採用することができる。例えば、付着物が土砂(特に粘性土)である場合には、第一除去部である破砕機構30を不要とし、第二除去部である剥脱機構40と、第三除去部である仕上清掃機構50とから清掃機構20を構成してもよい。また、破砕機構30、剥脱機構40および仕上清掃機構50を分離して、それぞれ個別に清掃機構20として装備してもよいし、また、各機構を換装可能な構成として、用途に応じて適宜装着してもよい。
また、例えば上記実施形態では、中間杭清掃装置100の移動機構60は、筐体10の左右に設けられて伸縮アーム62が内蔵された一対のジャッキ装置61と、各ジャッキ装置61の伸縮アーム62の先端にそれぞれ設けられた電磁石装置63とを有し、電磁石装置63は、中間杭Kの表面に磁力によって着脱可能なように個別に励磁可能な構成例を示したが、これに限定されない。例えば、中間杭Kの上部に、反力を受けることができる部材があれば、電磁石装置63に替えて、その部材に伸縮アーム62の先端を固定することで、機器本体をフランジKfに沿って昇降する構成としてもよい。
次に、中間杭清掃装置100の移動機能の第一変形例を図7に示す。第一変形例は、ワイヤによる吊り下げ式の例である。同図に示すように、第一変形例の移動機構60Bは、H形鋼を用いた中間杭Kの上部に着脱可能に設置される取り付け治具65と、取り付け治具65に連結されて筐体10を垂下する垂下ワイヤ66とを有する。垂下ワイヤ66は、中間杭K側に向かうモーメント力Rにより清掃機構20を中間杭Kに密着させるように、筐体10に対して、筐体10と清掃機構20とを含む装置本体部の重心Gよりも、中間杭Kの側に位置する箇所に装着される。なお、同図において清掃機構20が中間杭Kに密着するイメージを符号Sの部分で示している。
ここで、清掃機構20の3つの除去部による、「はつり、ケレン、清掃作業」では、各機構の作用部分が、中間杭Kの表面と密着状態を維持することが重要である。これに対し、この第一変形例は、H形鋼側に向かう力を確保するために、中間杭Kの上部に取り付け用治具65を設置し、装置本体の外側に重心Gが位置するように垂下ワイヤ66で筐体10を垂下するので、ワイヤで吊り下げる簡単な構成で、装置本体がH形鋼に密着する状態をモーメント力Rにより創生することができる。
次に、移動機能の第二変形例を図8に示す。第二変形例は、一対の歯車による挟持および自走を可能とする方式の例である。同図に示すように、第二変形例の移動機構60Cは、中間杭KのフランジKfを両側から挟持する把持装置68を備える。把持装置68は、自身外周面に多数の歯69hが設けられるとともに、不図示のモータで回転駆動可能な一対の把持歯車69を有する。これにより、第二変形例の移動機構60Cは、一対の把持歯車69の挟持力によって筐体10および清掃機構20の姿勢を保持するとともに、一対の把持歯車69相互を回転させることにより、フランジKfに沿って筐体10および清掃機構20を昇降可能になっている。
このように、第二変形例の移動機構60Cによっても、外周面に多数の歯69hを設けた一対の把持歯車69を有する把持装置68により、フランジKfを両側から挟持できる。これにより、挟持力によって筐体10および清掃機構20の姿勢を保持するとともに、一対の把持歯車69を回転することにより、フランジKfに沿って昇降できる。
次に、剥脱機能の第一変形例を図9に示す。同図に示すように、第一変形例の剥脱機構40Bは、中間杭Kの凹部内面に押圧状態で対向配置された一または複数のはつり用板ばね42を有する。はつり用板ばね42は、例えば鍬型をなし、基端側は中間杭Kとの対向方向に隙間を有するとともに、先端側が中間杭Kの表面に当接するように装着される。これにより、第一変形例の剥脱機構40Bは、当該一または複数のはつり用板ばね42に破砕機構30での大割作業で生じる振動を伝達し、その振動による当該板ばね42のはつり作用でセメント固化物Mを剥がすように構成されている。
第一変形例において、はつり用板ばね42の配置は、H形鋼の外面に対向するように複数の板ばね42を取付けて、各板ばね42を押圧状態で支持することが好ましい。これにより、斫り作業で生じる振動を各板ばね42に伝達し、各板ばね42の振動による作用で付着物をそぎ落とすことができる。
次に、剥脱機構の第二変形例を図10に示す。同図に示すように、第二変形例の剥脱機構40Cは、径方向に放射状に張り出す複数のビット44を有するビットカッタ43を備えている。ビットカッタ43は、破砕機構30による加振がなされつつ、不図示のモータで回転駆動可能に構成されている。これにより、第二変形例の剥脱機構40Cは、ビットカッタ43を回転駆動し、複数のビット44による引っ掻き作用と加振による打撃作用との相乗効果によってセメント固化物Mを剥がすことができる。つまり、第二変形例によれば、回転駆動されるビットカッタ43のビット44に振動を加えることにより、ビット44による引っ掻き作用と打撃作用との相乗効果によってケレン機能を奏する。なお、ビット44は、道路のライン消去機のように、接地抵抗により回転させられ、セメント固化物Mを打撃しつつ剥離する構成とすることができる。
次に、仕上清掃機能の第一変形例を図11に示す。第一変形例の仕上清掃機構50Bは、同図に示すように、平面視が略三角形状のベース54を有する。ベース54の中心には駆動部55が設けられ、駆動部55の駆動により、ベース54が、ルーロの三角形状に対応した駆動軌跡を描くように構成されている。そして、略三角形状のベース54には、各々が自転しつつ全体としてルーロの三角形状の先端に位置する公転を行うように、3つのワイヤブラシ53が配置されている。これにより、3つのワイヤブラシ53は、略三角形状のベース54の3つの角の部分に、中間杭Kの凹部内面の隅部まで清掃が行き届くように配置される。
第一変形例の仕上清掃機構50Bによれば、H形鋼の隅部まで清掃が行き届くように、ルーロの三角形に対応した駆動軌跡を描くベース54の先端に、3つのワイヤブラシ53を配置しているので、中間杭Kの凹部の隅部まで効率良く清掃することができる。
次に、仕上清掃機能の第二変形例を図12(a)、(b)に示す。各図に示すように、第二変形例の仕上清掃機構50Cは、上述したワイヤブラシに替えて、またはワイヤブラシと共に装備された、エアー噴射装置70を備える。この例では、エアー噴射装置70として圧縮空気を用いてノズル先端70sからエアーを中間杭Kの表面に噴射可能になっている。例えば、上述した移動用のジャッキ装置61が空圧駆動であれば、圧縮空気を用いてノズル先端70sからエアーを中間杭Kの表面に噴射する上で好適である。なお、同図(a)はスクレーパ41を備える剥脱機構40にエアー噴射装置70を対応させた例を示し、同図(b)ははつり用板ばね42を備える剥脱機構40Bにエアー噴射装置70を対応させた例を示している。
第二変形例によれば、圧縮空気を用いてエアー噴射装置70のノズル先端70sからエアーを中間杭Kの表面に噴射し、これにより、微細なモルタル片や粉じんを吹き飛ばしてH形鋼表面のセメント固化物Mを除去できる。
また、上記実施形態では、ウェブKwの部分では、隅部用の小型ワイヤブラシ51と、直線部用の大型ワイヤブラシ52とを併用した二種類ブラシを用いる例を示したが、これに加えて、更に、フランジ部では中型のワイヤブラシを用いるように構成してもよい。
10 筐体
11 アイボルト
20 清掃機構
30 破砕機構
31 第一チッピング装置
32 第二チッピング装置
33 第三チッピング装置
40、40B、40C 剥脱機構
41 スクレーパ
42 はつり用板ばね
44 ビット
50、50B、50C 仕上清掃機構
51 第一ワイヤブラシ
52 第二ワイヤブラシ
53 第三ワイヤブラシ
54 ベース
60、60B、60C 移動機構
61 ジャッキ装置
62 伸縮アーム
63 電磁石装置
65 取り付け治具
66 垂下ワイヤ
68 把持装置
69 把持歯車
70 エアー噴射装置
100 中間杭清掃装置
K 中間杭
Kf フランジ
Kw ウェブ
M セメント固化物

Claims (12)

  1. 中間杭に装着されて前記中間杭に付着した付着物を除去するための中間杭清掃装置であって、
    筐体と、該筐体に支持される清掃機構と、前記筐体を前記中間杭に沿って少なくとも下方に移動可能な移動機構と、を備えることを特徴とする中間杭清掃装置。
  2. 前記清掃機構は、前記付着物を除去する第一除去部と、該第一除去部で除去しきれなかった前記付着物を除去する第二除去部と、該第二除去部で除去しきれなかった前記付着物を除去する第三除去部と、を前記筐体の下部からこの順に有する請求項1に記載の中間杭清掃装置。
  3. 前記移動機構は、前記筐体の左右に設けられて伸縮アームが内蔵された一対のジャッキ装置と、各ジャッキ装置の伸縮アームの先端にそれぞれ設けられた電磁石装置とを有し、
    前記電磁石装置は、前記中間杭の表面に磁力によって着脱可能なように個別に励磁可能に構成されている請求項1または2に記載の中間杭清掃装置。
  4. 前記移動機構は、前記中間杭の上部に設置される取り付け治具と、前記取り付け治具に連結されて前記筐体を垂下する垂下ワイヤと、を有し、
    前記垂下ワイヤは、前記中間杭側に向かうモーメント力で前記清掃機構を前記中間杭に密着させるように、前記筐体に対して、前記筐体と前記清掃機構とを含む装置本体部の重心よりも前記中間杭側に位置する箇所に装着される請求項1または2に記載の中間杭清掃装置。
  5. 前記移動機構は、前記中間杭のフランジを両側から挟持する一対の把持装置を備え、
    該一対の把持装置は、自身外周面に多数の歯が設けられるとともに回転駆動可能な一対の把持歯車を有し、該一対の把持歯車の挟持力によって前記筐体および前記清掃機構の姿勢を保持するとともに、該一対の把持歯車相互を回転させることにより前記フランジに沿って前記筐体および前記清掃機構を昇降可能になっている請求項1または2に記載の中間杭清掃装置。
  6. 前記付着物は、セメント固化物であり、
    前記第一除去部は、前記セメント固化物を打撃により破砕する破砕機構を有し、
    前記第二除去部は、前記セメント固化物を振動を利用して剥がす剥脱機構を有し、
    前記第三除去部は、前記セメント固化物をブラッシングまたはエアー噴射により除去する仕上清掃機構を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の中間杭清掃装置。
  7. 前記破砕機構は、前記セメント固化物を打撃により大割可能な複数のチッピング装置を有し、
    該複数のチッピング装置相互は、前記セメント固化物との接触作用面が水平面に対して外側が低くなるように配置されている請求項6に記載の中間杭清掃装置。
  8. 前記剥脱機構は、前記中間杭の面を押圧する状態で対向配置された一または複数の板ばね若しくはスクレーパを有し、当該一または複数の板ばね若しくはスクレーパに前記破砕機構での打撃で生じる振動を伝達し、その振動による当該板ばね若しくはスクレーパのはつり作用で前記セメント固化物を剥がすように構成されている請求項6または7に記載の中間杭清掃装置。
  9. 前記剥脱機構は、加振および回転駆動されるビットカッタを有し、該ビットカッタによる引っ掻き作用と打撃作用との相乗効果によって前記セメント固化物を剥がすように構成されている請求項6または7に記載の中間杭清掃装置。
  10. 前記仕上清掃機構は、外径が異なるとともに、各々が回転駆動される複数のワイヤブラシを有する請求項6〜9のいずれか一項に記載の中間杭清掃装置。
  11. 前記仕上清掃機構は、各々が自転しつつ全体としてルーロの三角形状に対応した駆動軌跡を描く公転が可能に配置された3つのワイヤブラシを有する請求項6〜9のいずれか一項に記載の中間杭清掃装置。
  12. 前記仕上清掃機構は、前記中間杭の表面にエアーを噴射可能なノズルを有し、前記セメント固化物のうち微細なモルタル片や粉じんを吹き飛ばして前記中間杭表面のセメント固化物を除去するように構成されている請求項6〜11のいずれか一項に記載の中間杭清掃装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114517478A (zh) * 2022-03-07 2022-05-20 哈尔滨铁路建设咨询有限公司 一种铁路跨线桥引桥基桩维护设备

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