JP2018204062A - ワーク処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ワークに吹付けた冷却水が冷却ユニットの入口部に向かって流れることを抑制可能なワーク処理装置を提供する。
【解決手段】本実施形態のワーク処理装置1は、加熱ユニット12と冷却ユニット13とを備えている。冷却ユニット13のノズル部21は、ワーク2に向けて冷却水を噴射する噴射流路85,95を有している。冷却ユニット13の入口部13a付近に吸引部14が配置されている。吸引部14は、ノズル部21と加熱ユニット12との間に配置されたチャンバ構成部材100を有している。チャンバ構成部材100に吸引チャンバ102が形成されている。吸引チャンバ102に負圧発生手段110が接続されている。チャンバ構成部材100の内側に吸入口112が形成されている。吸入口112はチャンバ構成部材100の周方向に沿って開口している。
【選択図】図4

Description

この発明は、ロッド等のワークに向けて冷却水を吹付けるノズル部を備えたワーク処理装置に関する。
ばね鋼からなるロッド等のワークを長手方向に移動させながら連続的に熱処理する場合、高温に加熱されたワークを水等の冷却媒体によって急冷することが行われている。例えば特許文献1に、ワーク(鋼線材)を熱処理する際に使用される冷却装置の一例が記載されている。その冷却装置は、外層パイプと、内層パイプと、外層パイプと内層パイプとの間に形成された導水路と、内層パイプに形成された多数のノズル(噴射孔)とを有している。加熱されたワークを内層パイプの内側に通し、このワークを長手方向に移動させながら、前記ノズルからワークに向けて水を噴射する。噴射された水によってワークが急冷されることにより、焼入組織が形成される旨記載されている。
特許文献2には、ワーク(長尺棒鋼)の移動焼入のための冷却剤噴射装置が記載されている。その冷却剤噴射装置は、ワークに向けて水を噴射する多数のノズルを有する環状ジャケットを備えている。これらノズルは、環状ジャケットの周方向に等間隔で複数箇所に配置され、ワークに対して45°の角度で水を噴射するように構成されている。
特公昭61−3377号公報 特開2011−6771号公報
特許文献1の冷却装置は、内層パイプに形成されたノズル(噴射孔)からワークに向けて水を噴射する。特許文献2の冷却剤噴射装置は、環状ジャケットに配置されたノズルから水などの冷却剤を噴射する。このため特許文献1,2は、いずれも、ワークの表面で跳ね返った水(冷却剤)の一部がワークの移動方向とは反対側に流れる可能性がある。このためノズル付近に高周波誘導コイルなどの加熱装置が配置されていると、加熱装置が水分に触れて漏電や発錆などの不具合が生じる原因となる。
従って本発明の目的は、ノズル部からワークの表面に向けて噴射された冷却水がワークの移動方向とは反対の方向に流れることを抑制しつつ、ワークに対し冷却水が接触し始める境界を制御可能なワーク処理装置を提供することにある。
1つの実施形態は、ワークに向けて冷却水を噴射する冷却ユニットを備えたワーク処理装置であって、前記冷却ユニットは、前記冷却水が流れる冷却水流路を有しかつ前記ワークが挿入されるワーク挿入孔を有した水冷ジャケットと、前記水冷ジャケットに設けられ前記ワークに向けて前記冷却水を噴射する噴射流路を有したノズル部と、前記ワークの移動方向に関して前記ノズル部の上流側に配置された吸引部とを有している。前記吸引部は、吸引チャンバを有したチャンバ構成部材と、前記吸引チャンバに負圧を生じさせる負圧発生手段と、前記チャンバ構成部材の内周部に開口しかつ前記吸引チャンバに連通する吸入口とを具備している。
この実施形態において、前記吸引部の前記吸入口は、前記チャンバ構成部材の内周部の周方向に連続して開口していてもよい。また前記チャンバ構成部材は、前記吸入口と前記吸引チャンバとに連通する吸引流路を有し、前記吸引流路は、前記冷却水が前記ワークの移動方向の前側に向かうように前記水冷ジャケットの軸線に対し90°よりも大きい角度をなして傾斜していてもよい。前記吸引チャンバと連通する吸引接続部が前記吸引チャンバの外周部の接線方向に延びていてもよい。
また前記冷却ユニットに挿入される前記ワークの移動方向に関して前記冷却ユニットの上流側に、前記ワークを加熱する加熱ユニットが配置され、前記吸引部が前記加熱ユニットと前記ノズル部との間に配置されていてもよい。前記冷却ユニットに挿入される前記ワークの移動方向に関して前記吸引部の上流側に、前記ワークに向けてエアを噴出する噴出孔を有していてもよい。前記ノズル部の前記噴射流路は、前記冷却水が前記ワークの移動方向の前側に向かうよう前記水冷ジャケットの軸線に対し90°未満の角度をなして傾斜していてもよい。
本発明によれば、冷却ユニットのノズル部からワークの表面に向けて噴射された冷却水が冷却ユニットの入口部に向かって移動することを前記吸引部によって抑制できる。このため冷却水の一部が冷却ユニットの入口部から出てしまうことを抑制することができる。例えば冷却ユニットの入口部付近に加熱ユニット等の機器が配置されている場合に、加熱ユニット等の機器が被水することを抑制できる。また冷却水が冷却ユニットの入口部に向かって移動することを抑制できるため、ワークに対し冷却水が接触し始める境界の位置を制御可能である。
第1の実施形態に係るワーク処理装置を模式的に示す側面図。 図1に示されたワーク処理装置の冷却ユニットの斜視図。 同冷却ユニットの吸引部の正面図。 同冷却ユニットの軸線方向に沿う断面図。 同冷却ユニットのノズル部を拡大して示す断面図。 同冷却ユニットのノズル部を分解して示す断面図。 同冷却ユニットのノズル部の第1のリング部材の正面図。 図5中のF8−F8線に沿うノズル部の断面図。 第2の実施形態に係る冷却ユニットの一部の軸線方向に沿う断面図。
以下に第1の実施形態に係る冷却ユニットを備えたワーク処理装置1について、図1から図8を参照して説明する。
図1はワーク処理装置1の構成を模式的に示している。ワーク処理装置1は、ワーク2を移動させるワーク送り機構10と、ワーク2の熱処理を行う熱処理装置11とを備えている。熱処理装置11は、ワーク2を加熱する加熱ユニット12と、ワーク2を冷却する冷却ユニット13とを含んでいる。冷却ユニット13に吸引部14が設けられている。またこのワーク処理装置1は、ワーク2の温度を測定する温度センサ15と、ワーク2の径を測定するワーク径測定器16と、制御部17などを含んでいる。
ワーク2の一例はばね鋼からなり、断面が円形の丸棒である。処理前のワーク2の径D1は特に問わないが、例えば8〜20mmである。ワーク径測定器16は、処理後のワーク2の径を、例えばレーザビームの発光部と受光部とを用いて測定する。ワーク2は、図1に矢印F1で示す方向(ワーク2の軸線X1に沿う方向)に連続的に移動する。
ワークとしては、角線材のように断面が円形以外の線材、あるいは中空の線材であってもよい。また、ワークは連続的な線材に限定されるものでもなく、例えば非連続な棒材、板材等であってもよい。
ワーク送り機構10は、ワーク2の移動方向に関して上流側に配置された第1ローラ10aと、ワーク2の移動方向に関して下流側に配置された第2ローラ10bとを含んでいる。第1ローラ10aと第2ローラ10bとは、それぞれ駆動機構18,19によって回転し、かつ、油圧アクチュエータ等の加圧手段によってワーク2の径方向に押圧される。第1ローラ10aと第2ローラ10bの回転速度(周速度)は制御部17によって制御され、所定の速度でワーク2を軸線X1に沿う方向に移動させる。
加熱ユニット12の一例は高周波誘導コイル12aを備えている。高周波誘導コイル12aは、冷却ユニット13の入口部13a付近において、ワーク2を焼入れ可能な第1の温度(例えばオーステナイト化温度)まで急速加熱する。
以下に冷却ユニット13と吸引部14とについて説明する。
図2は冷却ユニット13の斜視図、図3は吸引部14の正面図である。図4は冷却ユニット13の断面図である。冷却ユニット13は、ワーク2の移動方向に関して加熱ユニット12の下流側に配置されている。冷却ユニット13は、ワーク2を第2の温度まで急冷することにより、ワーク2の熱処理(例えば焼入れ)を行う。
冷却ユニット13の1つの実施形態は、水冷ジャケット20と、水冷ジャケット20に設けられた環状のノズル部21とを含んでいる。後に詳しく説明するようにノズル部21はワーク2を囲む形状であり、ワーク2に向けて冷却水を噴射するようになっている。冷却ユニット13は、この明細書に記載した実施形態に限定されることはなく、要するに、ワーク2に向けて冷却水を噴出することができる構成を有していればよく、様々な構成を採用することができる。
水冷ジャケット20は、円筒形のハウジング(外筒)30と、ハウジング30の内部に配置された円筒形の内側部材(内筒)31と、ハウジング30に設けられた冷却水供給口35と、第1の端部材36と、第2の端部材37とを備えている。第1の端部材36と第2の端部材37とは、互いにタイロッド38(図2に示す)によって連結されている。
ハウジング30と内側部材31との間に冷却水流路40(図4と図5に示す)が形成されている。冷却水流路40は冷却水供給口35と連通している。冷却水供給口35は、冷却水配管41(図1に示す)を介してポンプユニット42に接続されている。ハウジング30の内側に配置された内側部材31に、ワーク2が通ることのできる大きさ(内径)のワーク挿入孔50が形成されている。ワーク挿入孔50は、冷却ユニット13の入口部13aと出口部13bとにわたり、ワーク2の長手方向(軸線X1に沿う方向)に延びている。
第1の端部材36は、水冷ジャケット20の第1の端部20aに設けられている。第1の端部材36に、ワーク2が通る大きさの孔36aが形成されている。第2の端部材37は、水冷ジャケット20の第2の端部20bに設けられている。第2の端部材37に、ワーク2が通ることのできる大きさの孔37aが形成されている。
冷却水流路40は、第1の端部材36と第2の端部材37との間に形成され、水冷ジャケット20の軸線X2(図4に示す)に沿う方向に延びている。冷却水流路40は、水冷ジャケット20の第1の端部20aから第2の端部20bに向かって、次第に内径が大きくなる(流路断面積が拡大する)形状である。水冷ジャケット20の軸線X2は、ワーク挿入孔50を通るワーク2の軸線X1と実質的に一致している。
図5は冷却ユニット13の一部(ノズル部21)を拡大して示す断面図である。図6はノズル部21を分解して示す断面図である。ノズル部21は、水冷ジャケット20の第1の端部20aに配置されている。本実施形態のノズル部21は、3個のリング部材51,52,53と、2個のスペーサリング61,62とを含んでいる。リング部材51,52,53は、水冷ジャケット20の軸線X2に沿う方向に互いに間隔を存して配置されている。
すなわち第1のリング部材51と第2のリング部材52とは、第1のスペーサリング61を間に挟んだ状態で、軸線X2に沿う方向に互いに隣り合って配置されている。第2のリング部材52と第3のリング部材53とは、第2のスペーサリング62を間に挟んだ状態で、軸線X2に沿う方向に互いに隣り合って配置されている。
図7は、第1のリング部材51の正面図である。第1のリング部材51は、環状の第1の支持部51aと、第1の支持部51aの周方向の複数個所に形成された第1のリブ51bと、第1のリブ51bによって支持された環状の第1のボディ51cとを有している。第1の支持部51aは、ハウジング30の内面30aに接している。第1の支持部51aと第1のボディ51cとの間に、冷却水流路40に連通する流通部51dが形成されている。
図6等に示されるように、第1のリング部材51のボディ51cには、内側部材31の端部31aが挿入される凹部70と、Oリング等のシール部材71が密接するシール壁72と、ワーク2が通る孔73と、第2のリング部材52に向かって突出する凸形の曲面からなる流路形成面74などが形成されている。
第2のリング部材52は、環状の第2の支持部52aと、第2の支持部52aの周方向の複数個所に形成された第2のリブ52bと、第2のリブ52bによって支持された環状の第2のボディ52cとを有している。第2の支持部52aは、ハウジング30の内面30aに接している。第2の支持部52aと第2のボディ52cとの間に、冷却水流路40に連通する流通部52dが形成されている。
図6等に示されるように、第2のボディ52cに、凹形の曲面からなる流路形成面80と、凸形の曲面からなる流路形成面81と、ワーク2が通る円形の孔82が形成されている。凸形の流路形成面81は、凹形の流路形成面80の反対側に形成されている。第2のリング部材52の流路形成面80は、第1のリング部材51の流路形成面74と対向している。
流路形成面74,80の間に第1の噴射流路85が形成されている。すなわち互いに隣り合うリング部材51,52同士の対向面間に、第1の噴射流路85が形成されている。第1の噴射流路85は、流通部51dを介して冷却水流路40と連通している。第1の噴射流路85は、水冷ジャケット20の軸線X2を中心とする回転対称形である。第1の噴射流路85の先端側に、噴射口86が形成されている。図8に示されるように噴射口86は、ノズル部21の内面21aにおいて、ノズル部21の全周にわたって連続して開口している。
図5に示されるように、第1の噴射流路85は、噴射口86がワーク2の移動方向F1の前側を向くように、水冷ジャケット20の軸線X2に対し、90°未満の角度θ1をなして傾斜している。しかも第1の噴射流路85は、冷却水流路40と連通する流通部51dから噴射口86に向かって、次第に流路断面積が小さくなるオリフィス形状となっている。このため冷却水流路40から流通部51dを経て第1の噴射流路85に流入した冷却水は、噴射口86に向かって次第に流速が増加し、矢印F2で示すように角度θ1をなして噴射口86から勢いよく噴出する。
第1のリング部材51の支持部51aと第2のリング部材52の支持部52aとの間に、第1のスペーサリング61が配置されている。第1のスペーサリング61の厚さT1(図6に示す)に応じて、第1のリング部材51と第2のリング部材52との間の距離を変化させることができる。つまりスペーサリング61の厚さT1に応じて、流路形成面74,80間の距離を調整することができる。このためスペーサリング61の厚さT1を変えることにより、第1の噴射流路85の流路断面積を調整することができる。
第3のリング部材53は、環状の第3のボディ53aを有している。第3のボディ53aの周面は、ハウジング30の内面30aに接している。第3のボディ53aには、凹形の曲面からなる流路形成面90と、ワーク2が通る円形の孔91とが形成されている。第3のリング部材53の流路形成面90は、第2のリング部材52の流路形成面81と対向している。
流路形成面81,90の間に第2の噴射流路95が形成されている。すなわち互いに隣り合うリング部材52,53同士の対向面間に、第2の噴射流路95が形成されている。第2の噴射流路95は、流通部52dを介して冷却水流路40と連通している。第2の噴射流路95は、第1の噴射流路85と同様に、水冷ジャケット20の軸線X2を中心とする回転対称形である。第2の噴射流路95の先端側に噴射口96が形成されている。噴射口96は、ノズル部21の内面21aにおいて、ノズル部21の全周にわたって連続して開口している。
図5に示されるように第2の噴射流路95は、噴射口96がワーク2の移動方向F1の前側を向くように、水冷ジャケット20の軸線X2に対し、90°未満の角度θ1をなして傾斜している。しかも第2の噴射流路95は、冷却水流路40と連通する流通部52dから噴射口96に向かって、次第に流路断面積が小さくなるオリフィス形状となっている。このため冷却水流路40から流通部52dを経て第2の噴射流路95に流入した冷却水は、噴射口96に向かって次第に流速が増加し、矢印F3で示すように角度θ2をなして噴射口96から勢いよく噴出する。
第2のリング部材52の支持部52aと第3のリング部材53との間に、第2のスペーサリング62が配置されている。第2のスペーサリング62の厚さT2(図6に示す)に応じて、第2のリング部材52と第3のリング部材53との間の距離を変化させることができる。つまりスペーサリング62の厚さT2に応じて、流路形成面81,90間の距離を調整することができる。このためスペーサリング62の厚さT2を変えることにより、第2の噴射流路95の流路断面積を調整することができる。
リング部材51,52,53によって形成される噴射流路85,95は、軸線X2を中心とする回転対称形である。すなわちリング部材51,52,53が軸線X2まわりのどのような相対的な位置にあっても、噴射口86,96の開口量(流路断面積)は変化しない。このため冷却ユニット13を組立てる際に、水冷ジャケット20に対するリング部材51,52,53の軸線X2まわりの位置を気にすることなく、リング部材51,52,53を水冷ジャケット20に配置することができる。
冷却ユニット13の入口部13aに吸引部14が設けられている。吸引部14はチャンバ構成部材100を有している。チャンバ構成部材100は中空のリング形状をなし、水冷ジャケット20の第1の端部20aに配置されている。すなわちチャンバ構成部材100は、ワーク2の移動方向F1に関して、加熱ユニット12の下流側でかつノズル部21の上流側に配置されている。チャンバ構成部材100に、ワーク2が通ることができる大きさの円形の孔101が形成されている。
チャンバ構成部材100の内部に吸引チャンバ102が形成されている。図3に示されるように吸引チャンバ102は、水冷ジャケット20の軸線に沿う方向から見て、円形の内周面を有する旋回流発生部102aを含んでいる。吸引チャンバ102の外周部には、旋回流発生部102aと連通する位置に吸引接続部103が形成されている。
吸引接続部103は、吸引チャンバ102の内部に吸入された気流が旋回流発生部102aに沿って軸線まわりの旋回流(矢印Rで示す)を生じるように、旋回流発生部102aの外周部の接線方向に延びている。吸引接続部103に負圧発生手段(減圧部)110が接続されている。
このように吸引接続部103の一例は、吸引チャンバ102に吸入された気流が旋回流を生じるように構成されている。しかし吸引接続部103は、吸引チャンバ102に吸入された気流が必ずしも旋回流を生じるような構成でなくてもよい。例えば吸引接続部103は、チャンバ構成部材100の径方向から気流が放射状に吸引チャンバ102に吸入され、外部に排出されるような構成でもよい。つまり吸引接続部103は、吸引チャンバ102に対し、チャンバ構成部材100の径方向に延在して設けられてもよい。
図4と図5に示されるように、チャンバ構成部材100の内周部に吸入口112が形成されている。吸入口112は、ノズル部21の近傍において、ノズル部21の内面21aとワーク2との間の隙間113(図4に示す)に連通している。吸入口112はチャンバ構成部材100の内周部の全周にわたり連続して開口している。
吸入口112は、吸引流路114を介して吸引チャンバ102と連通している。吸引流路114は、冷却水がワーク2の移動方向の前側に向かうよう水冷ジャケット20の軸線X2に対し90°よりも大きい角度θ3(図5に示す)をなして傾斜している。入口部13aから吸引流路114に向かって流れる空気が冷却水とぶつかるため、冷却水が入口部13aに向かって流れることを抑制できるものである。
次に本実施形態のワーク処理装置1の作用について説明する。
図1に示されるようにワーク2は、第1ローラ10aと第2ローラ10bなどによって矢印F1で示す方向に移動する。移動するワーク2が加熱ユニット12によって第1の温度に加熱される。加熱ユニット12によって加熱されたワーク2は、冷却ユニット13の入口部13aから冷却ユニット13に挿入され、軸線X1に沿う方向に連続的に移動しながら、冷却ユニット13によって第2の温度まで急冷される。
図5に示されるように、冷却ユニット13の内部において、ノズル部21の噴射口86,96から冷却水が角度θ1,角度θ2をなして噴出する。すなわちワーク2の移動方向F1の前側に向かって噴射口86,96から冷却水が噴出する。噴射口86,96は、それぞれ、ノズル部21の内面21aの全周にわたり連続して開口している。このため噴射口86,96から噴出する冷却水は、図8に矢印F4で示すように、ノズル部21の全周からワーク2に向かって均等に噴出する。このためワーク2の周面全体に冷却水を当てることができ、ワーク2をほぼ均等に冷却することができる。冷却されたワーク2は、冷却ユニット13の出口部13bから出てゆく。
冷却水が高温のワーク2に接すると、冷却水は沸騰し気泡を生じるが、噴射口86,96から噴出した冷却水がワーク2に激しく衝突するため気泡が排除され、低温の冷却水が次々にワーク2に接することにより、ワーク2が効果的に冷却される。ワーク2に当った冷却水は、ワーク2の表面に沿ってワーク挿入孔50を通り、図1に矢印F5で示すように水冷ジャケット20の第2の端部20bから外部に排出される。
本実施形態の噴射流路85,95は、噴射口86,96から噴出する冷却水がワーク2の移動方向F1の前側に向かうように、軸線X2に対し角度θ1,θ2(図5に示す)をなして傾いている。このため噴射口86,96から噴射された冷却水が加熱ユニット12に向かうことを抑制することができる。
噴射口86,96から噴出した冷却水はワーク2の表面でその流れの一部が反転する。しかも冷却水が高温のワーク2に触れることにより沸騰し、水蒸気が発生する。このような水分が加熱ユニット12に向かって流れると、加熱ユニット12が被水して漏電や発錆などの原因となるため好ましくない。
しかるに本実施形態の冷却ユニット13によれば、噴射口86,96から噴出する冷却水がワーク2の移動方向の前側すなわち加熱ユニット12から離れる方向に流れる。しかも加熱ユニット12に近付く方向に逆流しようとする冷却水の飛沫や水蒸気は、図5に矢印F6で示すように、冷却ユニット13の入口部13aから吸入された空気と一緒に吸入口112から吸引チャンバ102内に吸入される。吸引チャンバ102に吸入された水分を含む気流は、図3に矢印Rで示すように、吸引チャンバ102内で軸線まわりの旋回流を生じながら吸引接続部103を経て排出される。
このように本実施形態の冷却ユニット13は、ノズル部21の噴射口86,96から噴出する冷却水が角度θ1,θ2(図5に示す)をなしてワーク2の移動方向の前側に向かう。しかもワーク2の表面へ噴射された結果、逆流する冷却水の一部や沸騰した水蒸気が冷却ユニット13の入口部13aに向かうことを、吸引部14によって吸収することができる。このため加熱ユニット12が被水することを抑制することができる。逆流する冷却水は、ワーク2の移動方向に関して、吸引部14よりも上流側に届かない。このためワーク2に対し冷却水が接触し始める境界(図5に2点鎖線L1で示す冷却開始位置)を効果的に制御することができる。
図9は、第2の実施形態に係る冷却ユニット13´を示している。この冷却ユニット13´は、ワーク2の移動方向に関して、吸引部14の上流側に形成されたエア流通部120と、エア流通部120にエアを供給するエア供給源121とを有している。エア流通部120の一例は、チャンバ構成部材100の径方向に延びている。エア供給源121の一例は、工場内で製造される圧縮エア(いわゆる工場エア)である。エア流通部120の先端に形成された噴出孔122は、吸引部14の内面において周方向に連続して開口している。
図9に示されるように、エア流通部120の噴出孔122からワーク2に向かって噴出したエアが、矢印F7で示すように吸入口112に向かう。このため、噴射口86,96から噴射された冷却水が加熱ユニット12(図1に示す)に向かって逆流することをさらに効果的に抑制できる。しかもワーク2に対し冷却水が接触し始める境界(図9に2点鎖線L1で示す冷却開始位置)をさらに効果的に制御することができる。それ以外の構成について第2の実施形態の冷却ユニット13´は、第1の実施形態の冷却ユニット13と共通であるため、両者に共通の箇所に共通の符号を付して説明を省略する。
なお本発明を実施するに当たり、冷却ユニットを構成する水冷ジャケットやノズル部、吸引部等の具体的な態様を、必要に応じて変形して実施できることは言うまでもない。加熱ユニットは高周波誘導コイル以外の発熱源を有するものであってもよい。また本発明のワーク処理装置が焼入以外の熱処理に使用されてもよい。
1…ワーク処理装置、2…ワーク、X1…ワークの軸線、11…ワーク熱処理装置、12…加熱ユニット、13…冷却ユニット、13a…入口部、13b…出口部、14…吸引部、F1…ワークの移動方向、20…水冷ジャケット、X2…水冷ジャケットの軸線、21…ノズル部、21a…内面、40…冷却水流路、50…ワーク挿入孔、85…第1の噴射流路、86…噴射口、95…第2の噴射流路、96…噴射口、100…チャンバ構成部材、101…ワークが通る孔、102…吸引チャンバ、102a…旋回流発生部、103…吸引接続部、110…負圧発生手段(減圧部)、112…吸入口、114…吸引流路、120…エア流通部、122…噴出孔。

Claims (7)

  1. ワークに向けて冷却水を噴射する冷却ユニットを備えたワーク処理装置であって、
    前記冷却ユニットは、
    前記冷却水が流れる冷却水流路を有しかつ前記ワークが挿入されるワーク挿入孔を有した水冷ジャケットと、
    前記水冷ジャケットに設けられ前記ワークに向けて前記冷却水を噴射する噴射流路を有したノズル部と、
    前記ワークの移動方向に関して前記ノズル部の上流側に配置された吸引部とを有し、
    前記吸引部は、
    吸引チャンバを有したチャンバ構成部材と、
    前記吸引チャンバに負圧を生じさせる負圧発生手段と、
    前記チャンバ構成部材の内周部に開口しかつ前記吸引チャンバに連通する吸入口と、
    を具備したことを特徴とするワーク処理装置。
  2. 前記吸引部の前記吸入口は、前記チャンバ構成部材の内周部の周方向に連続して開口していることを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
  3. 前記チャンバ構成部材は、
    前記吸入口と前記吸引チャンバとに連通する吸引流路を有し、
    前記吸引流路は、前記冷却水が前記ワークの移動方向の前側に向かうように前記水冷ジャケットの軸線に対し90°よりも大きい角度をなして傾斜していることを特徴とする請求項1または2に記載のワーク処理装置。
  4. 前記吸引チャンバと連通する吸引接続部が前記吸引チャンバの外周部の接線方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
  5. 前記冷却ユニットに挿入される前記ワークの移動方向に関し、前記冷却ユニットの上流側に、前記ワークを加熱する加熱ユニットが配置され、前記吸引部が前記加熱ユニットと前記ノズル部との間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
  6. 前記冷却ユニットに挿入される前記ワークの移動方向に関し、前記吸引部の上流側に、前記ワークに向けてエアを噴出する噴出孔を有したことを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
  7. 前記ノズル部の前記噴射流路は、前記冷却水が前記ワークの移動方向の前側に向かうよう前記水冷ジャケットの軸線に対し90°未満の角度をなして傾斜していることを特徴とする請求項1に記載のワーク処理装置。
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