JP2018203570A - 合わせガラス製造方法 - Google Patents

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Yukio Taniguchi
幸夫 谷口
雅幸 関戸
Masayuki Sekido
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Abstract

【課題】合わせガラスを容易にかつ精度よく製造するための技術を提供する。【解決手段】本実施形態によるは合わせガラス製造方法は、少なくとも2枚のガラス板と、少なくとも2枚のガラス板の間に配置され、樹脂注入のための空間を形成する中間層と、を準備する工程と、少なくとも2枚のガラス板の間に中間層を配置し、少なくとも2枚のガラス板と中間層とを固着させる工程と、化学的作用あるいは物理的作用によって硬化する硬化樹脂であって、散乱粒子を含む硬化樹脂を、ガラス板と中間層とによって形成された樹脂注入のための空間に注入する工程と、注入した散乱粒子を含む硬化樹脂を硬化させることにより、少なくとも2枚のガラス板の間に光散乱層を形成する工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本開示は、合わせガラス製造方法に関する。
特許文献1は、2枚のガラスによって散乱機能を有する散乱機能シートを挟んで構成される合わせパネルについて開示している。散乱機能シートは非透明であり、パネルの端部(例えば、底面部や側面部)から光を導入した場合、当該パネルを面発光させることができる。
特開2006−298061号公報
しかしながら、特許文献1に開示される合わせパネルを製造する際には、各ガラスの内側面と散乱機能シートの面とをそれぞれ接着剤などで貼り合わせる必要があり、貼合精度を良くすることが難しいこともある。また、製造工程に散乱機能シートを貼り合わせる工程が含まれると、パネルの大型化が困難な場合もある。例えば、数m×数mの面サイズのパネルを実現する場合、精度良くガラスおよび散乱機能シートを貼り合わせることが難しい。
本開示は、合わせガラスを容易にかつ精度よく製造するための技術を提供する。
上記課題を解決するために、本実施形態による合わせガラス製造方法は、少なくとも2枚のガラス板と、少なくとも2枚のガラス板の間に配置され、樹脂注入のための空間を形成する中間層と、を準備する工程と、少なくとも2枚のガラス板の間に中間層を配置し、少なくとも2枚のガラス板と中間層とを固着させる工程と、化学的作用あるいは物理的作用によって硬化する硬化樹脂であって、散乱粒子を含む硬化樹脂を、ガラス板と中間層とによって形成された樹脂注入のための空間に注入する工程と、注入した散乱粒子を含む硬化樹脂を硬化させることにより、少なくとも2枚のガラス板の間に光散乱層を形成する工程と、を含む。
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになる。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。
本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではないことを理解する必要がある。
本開示によれば、合わせガラスを容易にかつ精度よく製造することができるようになる。
本開示の実施形態による合わせガラス100の構成を示す図である。 本実施形態による合わせガラス100の製造工程を示す図である。 各工程を模式的に表した図である。 散乱剤入り硬化樹脂注入前の合わせガラスの開口部302から散乱剤入り硬化樹脂を真空注入する方法について説明するための図である。 図2〜図4で説明した製造方法によって製造した合わせガラス100の変形例について説明するための図である。 散乱剤入り硬化樹脂の注入方法の具体例を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本開示の実施形態について説明する。添付図面では、機能的に同じ要素は同じ番号で表示される場合もある。なお、添付図面は本開示の原理に則った具体的な実施形態と実装例を示しているが、これらは本開示の理解のためのものであり、決して本開示を限定的に解釈するために用いられるものではない。
また、本明細書等において用いる、形状や幾何学的条件並びにそれらの程度を特定する、例えば、「平行」、「直交」、「垂直」、「同一」等の用語や長さや角度の値等については、厳密な意味に縛られることなく、同様の機能を期待し得る程度の範囲を含めて解釈されるべきである。
本明細書等において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値のそれぞれを下限値及び上限値として含む範囲であることを意味する。
本実施形態では、当業者が本開示を実施するのに十分詳細にその説明がなされているが、他の実装・形態も可能で、本開示の技術的思想の範囲と精神を逸脱することなく構成・構造の変更や多様な要素の置き換えが可能であることを理解する必要がある。従って、以降の記述をこれに限定して解釈してはならない。
本開示の実施形態は、少なくとも2枚のガラス板の間に光散乱層を設けた合わせガラス製造方法に関し、樹脂を注入(充填)するための空間を形成するための中間層を少なくとも2枚のガラス板の間に配置し、これらを固着させ、形成した空間に、複数種類の液体を混合することにより硬化する硬化樹脂であって、散乱剤(以下、「散乱粒子」とも言う)を含む硬化樹脂を注入し、当該硬化樹脂を硬化させることにより、少なくとも2枚のガラス板をしっかりと固着させること、を含む合わせガラス製造方法に関する。
<合わせガラスの構成>
図1は、本開示の実施形態による合わせガラス100の構成を示す図である。図1Aは、合わせガラス100の全体外観を示し、図1Bは、合わせガラス100の断面を示している。
図1Aおよび1Bに示されるように、合わせガラス(パネルとも言う)100は、2枚のガラス板(「ガラス基板」と称してもよい)101と、当該2枚のガラス板101の間に設けられた光散乱層102と、によって構成される。また、合わせガラス100は、所定サイズのパネル面(平面部とも言うことができる)103を提供する。合わせガラス100を窓(建材)として用いる場合、パネル面103は窓面を構成する。後述する製造方法によれば、パネル面103を大きくすることができるため、本実施形態による合わせガラス100は、大きな建物(例えば、高層ビルや商業施設など)の窓面として用いることができる。
また、図1Bに示されるように、パネル面103と垂直な(角度を付けてもよい)側面(底(側)面や天(側)面)105から光源104によって発せられた光(照明光)を光散乱層102に導入すると、光散乱層102に含まれる散乱剤によって、導入された光が散乱し、散乱光となってパネル面103から出力される。従って、高層ビルや商業施設の窓に合わせガラス100を用いると、光源104を露出させずに窓面の全体あるいは一部を光らせることができる。このため、非常に意匠性の優れた窓(建材)を提供することができる。また、パネル面103のサイズを小さくすることにより、合わせガラス100そのものを照明器具として用いることも可能である。なお、後述するように、中間膜301(図3参照)をガラス板101によって挟むことにより、パネル面103において散乱剤を導入する場所をコントロールすることができる。このため、散乱剤の濃度をパネル面103の箇所によって異なるようにして明るい部分と暗い部分を作ったり、パネル面103に模様を作ったりすることができるようになる。
<合わせガラスの製造工程>
図2は、本実施形態による合わせガラス100の製造工程を示す図である。図3は、各工程を模式的に表した図である。図2および図3を用いて、合わせガラス100の製造方法について説明する。
(i)工程201
合わせガラス100の厚さとパネル面のサイズに合うような2枚のガラス板101と中間膜301(図3参照)を用意する。中間膜301の厚さは100μm〜数mmの厚さに設定されるため、合わせガラス100の厚さに対してはガラス板101の厚さが支配的となる。中間膜301は、図3Aに示されるように、例えば、ガラス、アクリル樹脂、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレートやポリアクリロニトリルなどの透明基板で構成される。また、中間膜301は、その上端の一部が開口端となっており、光散乱層102を所望の模様や形状などにするためのパターンニング(開口)が施されたシート(100μm〜数mmの厚さ)である。図3Aでは、中間膜301にはパターンニングが施されているが、ガラス板101の上下左右端部を一定の幅で被う枠のように中間膜301を構成してもよい(図3E参照)。また、中間膜301の代わりに、ガラス板101の周囲(端部)に貼るための堰き止めテープ(厚さが100μm〜数mmとなるテープ)やひも状の部材を用意してもよい。
(ii)工程202
工程201で用意したガラス板101と中間膜301とを貼り合わせる。これらを貼り合わせる際には、透明な樹脂製の接着剤を用いることができる。また、中間膜301を熱硬化型樹脂や光硬化樹脂で構成する場合には、ガラス板101と中間膜301とを位置合わせした後で加熱したり、光を照射したりすることにより、ガラス板101と中間膜301とを貼り合わせることができる。さらに、工程202が終了すると、ポケット状の空間(隙間部)を備える合わせガラスが出来上がる。このポケット状の空間に光散乱層102を構成する材料が流し込まれることになる。
(iii)工程203
工程202でできた合わせガラスの開口部302から散乱剤入り硬化樹脂を注入する(図3B参照)。硬化樹脂の注入方法は、ポケット状の空間に流し入れることの他、真空注入法(後述)を用いることもできる。この散乱剤入り硬化樹脂が固まると光散乱層102となり、2枚のガラス板101を固着する。散乱剤入り硬化樹脂は、例えば、注入前に主剤と散乱剤を混合し、それにさらに硬化剤を混合することにより得られる。硬化剤を混合してから硬化するまでにはある程度の時間が掛かるため、注入前に散乱剤入り硬化樹脂を準備しておくことができる。
散乱剤としては、例えば、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウムや硫酸バリウムなどの無機粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子(酸化アルミニウム)、硬化樹脂やガラスと屈折率が異なる粒子(例えば、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂等)等を用いることができる。
以上のような複数の液体(樹脂)を混合すると硬化する樹脂(例えば、2液硬化樹脂)を用いると、硬化前の混合液は粘性が低いため、2枚のガラス板101の間に形成された空間に当該混合液をスムーズに注入することができる。
(iv)工程204
散乱剤入り硬化樹脂を注入後、一定時間待機し、別の液を注入しても混ざり合わない程度にまで、注入した硬化樹脂を硬化させる。完全に硬化するまで待機してもよいが、完全硬化までの時間が長く掛かる場合には時間を短縮することができるようになる。なお、散乱剤入り硬化樹脂を硬化させるために、加熱したり、光を照射したりしてもよい。
(v)工程205
散乱剤が入っていない透明硬化樹脂303(同様に、例えば、2液硬化樹脂を用いてもよい)を開口部302に注入して蓋をする(図3C)。
(vi)工程206
工程205で開口部302に注入した透明硬化樹脂303を硬化させる。透明硬化樹脂303を硬化させるために、一定時間待機したり、加熱したり、光を照射したりする。
以上のようにして合わせガラス100を製造することできる。出来上がった合わせガラス100に側面(天面や底面)105から光を照射すると、光散乱層102に含まれる散乱剤により光が散乱し、パネル面103から放出される(図3D参照)。
<真空注入法の例>
図4は、散乱剤入り硬化樹脂注入前の合わせガラスの開口部302から散乱剤入り硬化樹脂を真空注入する方法について説明するための図である。中間膜301を、接着剤、光または熱の何れか少なくとも1つの手段でガラス板101に固着させた後に、減圧雰囲気中に放置する等によって予め脱泡処理を施した散乱剤入り硬化樹脂(主剤と、散乱剤と、硬化剤とを混合して得られた液体)を合わせガラスのポケット状の空間(間隙)に真空注入装置を用い、気圧差を利用して充填を行う。
ここで、真空注入装置は、図4Aに示されるように、硬化樹脂注入前の合わせガラスであるセル401を収容する真空チャンバ402と、真空ポンプ403と、散乱剤入り硬化樹脂を収容する樹脂ポート404と、樹脂ポート404を昇降させる昇降機405と、を備えている。
開口部302を下にしてセル401を真空チャンバ402の内部に載置した後、真空チャンバ402は、真空ポンプ403により減圧がなされる。真空チャンバ402の内部には、セル401を所要個数セットするテーブルが設けられている。このテーブルには図4Bで示すように、硬化していない散乱剤入り硬化樹脂(例えば、散乱剤と2液を混合して得られる樹脂:硬化前は粘性の低い液体状の樹脂となっている)4041が収納された樹脂ポート404が昇降機405により昇降可能に設置されている。なお、真空チャンバ402にはバルブ(図示せず)が設けられており、不活性ガスに類した窒素ガスが出入りすることによって樹脂及びセルの酸化を防止している。また、例えば、散乱剤入り硬化樹脂4041が樹脂ポート404に適宜補充され、常に樹脂ポート404が満タンになるように調整する機構(図示せず)を設けるようにしてもよい。
上記のような真空チャンバ402を用いて樹脂4041の注入を行う場合には、100Pa以下に減圧された環境下で、昇降機405により樹脂ポート404を上昇させ、溶融状態の樹脂がセル401の開口部302に接するようにし、その後、真空ポンプ403を作動させ真空チャンバ402の内部を昇圧し、その気圧差により樹脂4041がセル401の開口部302から侵入し、2枚のガラス板101の間隙部を充填する。
なお、樹脂4041の注入は、間隙部を樹脂4041で満たすのに充分である100Pa以下の減圧状態から、少なくとも1回以上、任意の気圧にて任意の時間(例えば1分以上)保持し、その後に常圧まで昇圧する多段階昇圧方法を採用することによって、樹脂4041の充填を徐々に、確実に行うことができる。
<合わせガラスの変形例>
図5は、図2〜図4で説明した製造方法によって製造した合わせガラス100の変形例について説明するための図である。
(i)変形例1(図5A)
図5Aは、楔型に光散乱層102を形成した合わせガラス100の構成例を示す図である。この合わせガラスの製造方法は、例えば、(i-1)2枚のガラス板101と、天面側の厚さが底面側の厚さよりも厚く、側面の幅が底面から天面に向かって徐々に大きくなっている中間膜301を準備すること、(i-2)2枚のガラス板101と中間膜301とを貼り合わせること(変形例1において、中間膜301は、ガラス板101の周囲(端部)に貼り付けられる)、(i-3)開口部302(図5には図示せず)から散乱剤入り硬化樹脂(例えば、2液硬化樹脂+散乱剤)を、貼り合わせたガラス板101同士の間隙部(ポケット状の空間)に注入すること、(i-4)注入した散乱剤入り硬化樹脂を硬化させること(一定時間待機したり、加熱したり、光を照射したりする)、(i-5)開口部302に透明硬化樹脂を注入し、開口部302を塞ぐこと、(i-6)透明硬化樹脂を硬化させること(一定時間待機したり、加熱したり、光を照射したりする)の各工程から構成される。
このような工程によって製造された合わせガラス100は、天面に近い位置ほど光散乱層102が厚く構成されている。従って、合わせガラス100の天面側から光を導入すると、天面に近い位置ほど光の散乱量が多く明るくなる(ユーザに明るい印象を与える)が、底面に近い位置ほど光の散乱量が少なく天面側に比べて相対的に暗くなる(ユーザに暗い印象を与える)。
(ii)変形例2(図5B)
図5Bは、中心部に円形(楕円形)ドーム状の光散乱層102を形成した合わせガラス100の構成例を示す図である。この合わせガラスの製造方法は、例えば、(i-1)2枚のガラス板101と、天面側と底面側および左右側面側の厚さが中心部付近の厚さよりも厚く、2枚のガラス板101と貼り合わせたときにドーム状の空間が内部に形成される中間膜301を準備すること、(i-2)2枚のガラス板101と中間膜301とを貼り合わせること、(i-3)開口部302(図5には図示せず)から散乱剤入り硬化樹脂(例えば、2液硬化樹脂+散乱剤)を、貼り合わせたガラス板101同士の間隙部(ドーム状の空間)に注入すること、(i-4)注入した散乱剤入り硬化樹脂を硬化させること(一定時間待機したり、加熱したり、光を照射したりする)、(i-5)開口部302に透明硬化樹脂を注入し、開口部302を塞ぐこと、(i-6)透明硬化樹脂を硬化させること(一定時間待機したり、加熱したり、光を照射したりする)の各工程から構成される。
このような工程によって製造された合わせガラス100に光を照射すると、ドーム状の光散乱層102の中心付近において光の散乱量が多く、光散乱層102の端部であればあるほど光の散乱量は少なくなる。また、ドーム状の光散乱層102が設けられていない領域では光の散乱は発生しない。このため、ドーム状の光散乱層102の中心付近が一番明るく、次いでドーム状の光散乱層102の周辺部が明るく、光散乱層102が設けられていない部分は暗くなる。
(iii)変形例3
上述の実施形態では、2液以上の樹脂を混合して硬化する樹脂を用いて光散乱層102を形成しているが、2液硬化樹脂以外に、1液タイプ硬化樹脂、例えば熱硬化型樹脂や紫外線・可視光硬化型樹脂を用いることも可能である。1液タイプを用いることにより、2液タイプで必要な2液を混合するための装置や工程を省略することができる。以下、紫外線硬化型樹脂の場合について説明する。
紫外線硬化型樹脂には、例えば、ウレタンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート、エポキシアクリレート、などを用いることができる。短時間でガラス間に注入するためには、樹脂は低粘度が望ましいが、高粘度の場合も真空吸引により注入を促進すればよい。このような紫外線硬化型樹脂は、注入後、合わせガラスの片面から、ガラスを通して紫外線を照射する(外部からのエネルギーを加えて物理的作用を起こさせる)ことにより硬化する。なお、紫外線の照射量は、ガラスの紫外線吸収量を考慮して決定する。また、紫外線照射装置としては、水銀ランプや紫外線LEDが用いられる。合わせガラス100が紫外線照射装置の照射面積より大きい場合は、照射領域(線状もしくはスポット状など)合わせガラスを相対的に走査しながら硬化すればよい。
(iv)その他の変形例
図5に示すように、本明細書では2つの変形例を挙げたが、変形例はこれら2つに限定されるわけではなく、中間膜301の形状を工夫することにより様々な形状の光散乱層102を実現することができる。例えば、中間膜301をアイランド状(複数のアイランド)にガラス板101に貼り付ければアイランド以外の部分を光散乱層102とすることもできるし、一枚の樹脂製シートを所望の形状に切り抜くこと(この場合、散乱剤入り硬化樹脂を注入するための注入口を複数設けてもよい)により様々なデザインの模様を実現するための中間膜301を提供することができる。
<散乱剤入り硬化樹脂の注入の具体例>
図6は、散乱剤入り硬化樹脂の注入方法の具体例を説明するための図である。図6による方法を用いると、1枚の合わせガラス100において光散乱層102の厚さを変えることなく、散乱剤の密度を適宜変更することができる。このため、光を合わせガラス100の側面から光散乱層102に導入したときに明るさの異なる部分(例えば、グラデーションなど)を容易に創り出すことができるようになる。
第1タンク601は、散乱剤が入っていない透明主剤(2液硬化樹脂の一方の樹脂)604を収容している。第2タンク602は、散乱剤入りの主剤(主剤604に散乱剤を混合した液)605を収容している。また、第3タンク603は、硬化剤(2液硬化樹脂の他方の樹脂)606を収容している。
主剤と硬化剤との割合が一定範囲内に収まれば、これら2つの樹脂を混合したときに十分な硬化作用が得られる。そこで、透明主剤604と散乱剤入り主剤605から得られる主剤の量と硬化剤606との割合を上記一定範囲内に制御しながら、散乱剤入り主剤605の量を増減させて2液硬化樹脂全体における散乱剤の濃度(ただし、最終製品としての合わせガラス100のヘイズ値が1〜10%(1%以下では十分に明るくならず、10%以上では透明とならないためである。なお、あえて透明とはならないヘイズ値10%以上を採用してもい。この場合でも照明・発光機能は発揮できる)となるように散乱剤の濃度をコントロールする必要がある)を変化させることができる。具体的には、まず、中間膜301(図6には図示せず)と2枚のガラス板101とで形成される2液硬化樹脂の注入(充填)空間の容量を算出する。次に、算出した容量、予め決められた散乱剤の濃度の情報、および上記主剤と硬化剤606との割合の範囲の情報(2液混合で硬化するための条件)に基づいて、混合すべき、透明主剤604、散乱剤入り主剤605、および硬化剤606の量を決定する。そして、図6に示される例によれば、決定された各液の量に従って、まず透明主剤604と散乱剤入り主剤605とを混合し、バルブ609を開けて混合液1を生成する。さらに、混合液1に、決定された量の硬化剤606を混合し、バルブ612を開けて光散乱層102の素となる混合液3を生成する。最後に、混合液3を上記注入(充填)空間に注入する。注入の方法は、上述したように、単に混合液3を流し込む方法や真空注入法(図4参照)などを用いることができる。
なお、図6では、透明主剤604と散乱剤入り主剤605を混合してから硬化剤606を混合するようにしているが、透明主剤604と硬化剤606を最初に混合し、次いで散乱剤入り主剤605を混合するようにしてもよい。また、ここでは、2液混合、つまり透明主剤604と散乱剤入り主剤605における主剤は同じ種類の液剤を用いているが、異なる種類の液剤を用いてもよい。この場合、3液硬化樹脂としてもよいし、2液硬化樹脂(主剤と硬化剤)に、硬化に影響を与えないような別の液剤+散乱剤を用いてもよい。
<まとめ>
(i)本開示の実施形態による合わせガラス100は、散乱剤(散乱粒子)を含む2液(3液以上でもよい)硬化樹脂(2種類以上の液状樹脂を混合させて化学的作用を起こさせることにより硬化する)をガラス板間に形成した空間(隙間)に注入(流し込む方法や真空注入法などを用いることができる)することにより、製造される。このようにすることにより、合わせガラスを容易にかつ精度よく製造することができるようになる。また、本実施形態による製造方法は、大型(パネル面が大きい)の合わせガラスを製造する場合にも適用可能である。また、従来は加圧や過熱を用いていたため専用の加工装置が必要となり、大面積や曲がったガラスに対しては装置の制約として対応できなかったが、本実施形態による製造方法を用いれば、パネル面103が大面積なだけでなく曲がっているような合わせガラス100を製造することもできるようになる。
本実施形態による合わせガラス100は、その底面や天面から光散乱層に光を導入することにより、光を散乱させて、パネル面103を光らせることができる。このような合わせガラス100をビルや商業施設の窓(建材)として用いると、昼間は通常の窓となり、夜間は光る窓とすることができるため、デザイン性に優れた窓面を実現することができる。また、住宅用には、例えば、玄関の小窓部分に当該合わせガラス100を使用し、その底面や天面から光散乱層に光を導入することにより、当該小窓を夜間は玄関照明として機能させることができるため、玄関照明を排除することができる。特に、シンプルスタイルやモダンスタイルの住宅に適用すれば、すっきりとした印象を与えることができる。
(ii)図5に示すように、中間膜(中間層)301の形状を工夫することにより、形成される光散乱層102の形状(例えば、場所による厚さ)を制御でき、光の散乱量を可変にすることができる。
(iii)合わせガラス100に導入される光の散乱の量を制御するのは、上記光散乱層102の厚さを制御することの他に、2液硬化樹脂に含ませる散乱剤(散乱粒子)の量を制御すれば、光散乱層102の厚さが均一であっても光散乱層102の場所によって光の散乱量を可変にすることができる。なお、散乱粒子の含有量は合わせガラス100のヘイズ値が1〜10%となるように決定することが好ましい。
100 合わせガラス
101 ガラス板
102 光散乱層
103 パネル面
104 光源
301 中間膜(中間層)
302 開口部

Claims (9)

  1. 少なくとも2枚のガラス板と、前記少なくとも2枚のガラス板の間に配置され、樹脂注入のための空間を形成する中間層と、を準備する工程と、
    前記少なくとも2枚のガラス板の間に前記中間層を配置し、前記少なくとも2枚のガラス板と前記中間層とを固着させる工程と、
    化学的作用あるいは物理的作用によって硬化する硬化樹脂であって、散乱粒子を含む硬化樹脂を、前記ガラス板と前記中間層とによって形成された樹脂注入のための空間に注入する工程と、
    前記注入した前記散乱粒子を含む硬化樹脂を硬化させることにより、前記少なくとも2枚のガラス板の間に光散乱層を形成する工程と、
    を含む、合わせガラス製造方法。
  2. 請求項1において、
    さらに、前記空間の樹脂注入口を透明樹脂で塞ぐ工程を含む、合わせガラス製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記準備する工程は、場所によって前記光散乱層の厚さを可変にする前記空間を形成することが可能な前記中間層を準備することを含む、合わせガラス製造方法。
  4. 請求項1または2において、
    前記注入する工程は、前記散乱粒子の濃度を変えながら前記散乱粒子を含む硬化樹脂を前記空間に注入することを含む、合わせガラス製造方法。
  5. 請求項1から4の何れか1項において、
    さらに、前記合わせガラスのヘイズ値が1〜10%となるように、前記散乱粒子の含有量を決定する工程を含む、合わせガラス製造方法。
  6. 請求項1から5の何れか1項において、
    前記散乱粒子は、酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、シリカ粒子、アルミナ粒子、硬化樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、またはポリスチレン樹脂を含む、合わせガラス製造方法。
  7. 請求項1から6の何れか1項において、
    前記注入する工程は、真空注入法を用いて、前記散乱粒子を含む硬化樹脂を前記空間に注入することを含む、合わせガラス製造方法。
  8. 請求項1から7の何れか1項において、
    前記硬化樹脂は、少なくとも2種類の液状樹脂を混合することによって前記化学的作用を起こし、硬化する樹脂である、合わせガラス製造方法。
  9. 少なくとも2枚のガラス板と、前記少なくとも2枚のガラス板の間に配置され、樹脂注入のための空間を形成する中間層と、を準備する工程と、
    前記少なくとも2枚のガラス板の間に前記中間層を配置し、前記少なくとも2枚のガラス板と前記中間層とを固着させる工程と、
    外部からエネルギーを加えることによって硬化する硬化樹脂であって、散乱粒子を含む硬化樹脂を、前記ガラス板と前記中間層とによって形成された樹脂注入のための空間に注入する工程と、
    外部からエネルギーを加えて物理的作用を起こさせ、前記注入した前記散乱粒子を含む硬化樹脂を硬化させることにより、前記少なくとも2枚のガラス板の間に光散乱層を形成する工程と、
    を含む、合わせガラス製造方法。
JP2017111154A 2017-06-05 2017-06-05 合わせガラス製造方法 Pending JP2018203570A (ja)

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