JP2018202528A - 加工装置 - Google Patents

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Fumiteru Tashino
文照 田篠
昌史 青木
Masashi Aoki
昌史 青木
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Abstract

【課題】直動機構の劣化を適切に検出できる加工装置を提供する。【解決手段】被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、サーボモータで回転するボールねじと該ボールねじに螺合するナットと該ナットが固定されたスライダ部とを含む直動機構と、該直動機構の劣化を検出する劣化検出ユニットと、を備え、該劣化検出ユニットは、該スライダ部を所定の速度で移動させた際の該直動機構から発せられる弾性波を検出するAEセンサと、該スライダ部を所定の速度で移動させた際に該AEセンサで検出される該弾性波の振幅の閾値を登録する閾値登録部と、該AEセンサで検出された該弾性波の振幅が該閾値登録部に登録された閾値によって規定される範囲を外れた場合に、該ボールねじと該ナットのねじ溝との間の隙間が拡大していることを報知する報知ユニットと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、ボールねじを回転させてスライダ部を移動させる直動機構を備えた加工装置に関する。
半導体ウェーハに代表される板状の被加工物を加工する際には、例えば、被加工物を保持するためのチャックテーブルや、被加工物を加工するための加工ユニットを備える加工装置が使用される。この加工装置では、ボールねじ式の直動機構によってチャックテーブルと加工ユニットとを相対的に移動させている(例えば、特許文献1参照)。
直動機構は、サーボモータによって回転するボールねじと、ボールねじに螺合するナットと、ナットが固定されたスライダ部とで構成されており、サーボモータでボールねじを回転させることによって、スライダ部を直線的に移動させることができる。なお、このスライダ部には、チャックテーブルや加工ユニット等が取り付けられている。
特開2012−161861号公報
ところで、ボールねじとナットとの間に加工屑等の異物が侵入すると、この異物によって摩耗が進行し、ボールねじとナットとの隙間や、ナット内の溝とボールとの隙間等が拡大し易くなる。サーボモータは、例えば、スライダ部(ナット)の位置に基づいてフィードバック制御されるので、この隙間が拡大すると、スライド部を移動させるとき、オーバーシュートによってスライダ部が周期的に前後に振動しながら移動してしまう。
このように、スライダ部(ナット)の位置を精度良く制御できない状況で被加工物を加工すると、加工の精度も大幅に低下する。本発明はかかる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、直動機構の劣化を適切に検出できる加工装置を提供することである。
本発明の一態様によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、サーボモータで回転するボールねじと該ボールねじに螺合するナットと該ナットが固定されたスライダ部とを含む直動機構と、該直動機構の劣化を検出する劣化検出ユニットと、を備え、該劣化検出ユニットは、該スライダ部を所定の速度で移動させた際の該直動機構から発せられる弾性波を検出するAEセンサと、該スライダ部を所定の速度で移動させた際に該AEセンサで検出される該弾性波の振幅の閾値を登録する閾値登録部と、該AEセンサで検出された該弾性波の振幅が該閾値設定部で設定した閾値によって規定される範囲を外れた場合に、該ボールねじと該ナットのねじ溝との間の隙間が拡大していることを報知する報知ユニットと、を含むことを特徴とする加工装置が提供される。
本発明の一態様において、該AEセンサは、該ボールネジを回転可能に支持する支持部に接して設けられることが好ましい。
本発明の一態様に係る加工装置は、AE(Acoustic Emission)センサを含む劣化検出ユニットを備える。該AEセンサは、該加工装置に伝わる弾性波を検出でき、例えば、スライダ部を移動させた際に生じる弾性波を検出できる。ナット内の溝とボールとの隙間等が拡大しサーボモータがオーバーシュートによりスライダ部を振動させる時にスライダ部の移動に伴ってAEセンサで検出される弾性波は、通常時にスライダ部の移動に伴って検出される弾性波とは異なる。
そこで、該AEセンサで検出される弾性波の振幅の閾値を設定し、AEセンサで検出される弾性波の振幅が該閾値で規定される範囲を外れた場合に、報知ユニットに該ボールねじと該ナットのねじ溝との間の隙間が拡大していることを報知させる。そのため、本発明の一態様に係る加工装置は、直動機構の劣化を適切に検出できる。
切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。 AEセンサの設置位置の例を模式的に示す側面図である。 図3(A)は、AEセンサの構造を模式的に示す斜視図であり、図3(B)は、AEセンサの構造を模式的に示す断面図である。 劣化検出ユニットのAEセンサで測定される弾性波の例を示すグラフである。
添付図面を参照して、本発明の一態様に係る実施形態について説明する。なお、本実施形態では、板状の被加工物を切削する切削装置を例に挙げて説明するが、本発明の加工装置は、直動機構を備える研削装置やレーザー加工装置等でも良い。図1は、本実施形態に係る切削装置の構成例を模式的に示す斜視図である。
図1に示すように、切削装置(加工装置)2は、各構成要素を収容するための筐体4を備えている。筐体4の内部には、基台6が収容されている。基台6の上面には、X軸移動機構(直動機構)8が設けられている。X軸移動機構8は、X軸方向(加工送り方向、前後方向)に平行な一対のX軸ガイドレール10を備えており、X軸ガイドレール10には、X軸移動テーブル(スライダ部)12がスライド可能に取り付けられている。
X軸移動テーブル12の下面(裏面)側には、ナット(不図示)が設けられており、このナットには、X軸ガイドレール10に平行なX軸ボールねじ(ボールねじ)14が螺合されている。X軸ボールねじ14の一端部には、X軸パルスモータ(サーボモータ)16が連結されている。X軸パルスモータ16でX軸ボールねじ14を回転させることで、X軸移動テーブル12は、X軸ガイドレール10に沿ってX軸方向に移動する。
X軸移動テーブル12の上面側(表面側)には、テーブルベース18が設けられている。テーブルベース18の上部には、被加工物を保持するためのチャックテーブル20が配置されている。チャックテーブル20の周囲には、被加工物を支持するフレームを四方から固定する4個のクランプ20aが設置されている。
被加工物は、例えば、シリコン等の半導体でなる円形のウェーハであり、その上面(表面)側は、中央のデバイス領域と、デバイス領域を囲む外周余剰領域とに分けられている。デバイス領域は、格子状に配列された分割予定ライン(ストリート)でさらに複数の領域に区画されており、各領域には、IC、LSI等のデバイスが形成されている。
チャックテーブル20は、モータ等の回転駆動源(不図示)に連結されており、Z軸方向(鉛直方向、高さ方向)に概ね平行な回転軸の周りに回転する。また、上述したX軸移動機構8でX軸移動テーブル12をX軸方向に移動させれば、チャックテーブル20はX軸方向に加工送りされる。
チャックテーブル20の上面は、被加工物を保持する保持面20bとなっている。この保持面20bは、X軸方向及びY軸方向に対して概ね平行に形成されており、チャックテーブル20やテーブルベース18の内部に形成された流路(不図示)等を通じて吸引源(不図示)に接続されている。該吸引源を作動させると、該保持面20bに載せられた被加工物に負圧が作用して該被加工物が吸引保持される。なお、この吸引源の負圧は、テーブルベース18に対してチャックテーブル20を固定する際にも利用される。
チャックテーブル20に近接する位置には、被加工物をチャックテーブル20へと搬送する搬送機構(不図示)が設けられている。また、X軸移動テーブル12の近傍には、切削時(加工時)に使用された純水等の切削液(加工液)の廃液を一時的に貯留するウォーターケース22が設けられている。ウォーターケース22内に貯留された廃液は、ドレーン(不図示)等を通じて切削装置2の外部に排出される。
基台6の上面には、X軸移動機構8を跨ぐ門型の支持構造24が配置されている。支持構造24の前面上部には、2組の切削ユニット移動機構(直動機構)26が設けられている。各切削ユニット移動機構26は、支持構造24の前面に配置されY軸方向(割り出し送り方向、左右方向)に概ね平行な一対のY軸ガイドレール28を共通に備えている。Y軸ガイドレール28には、各切削ユニット移動機構26を構成するY軸移動プレート(スライダ部)30がスライド可能に取り付けられている。
各Y軸移動プレート30の裏面側には、ナット(不図示)が設けられており、このナット部には、Y軸ガイドレール28に平行なY軸ボールねじ(ボールねじ)32がそれぞれ螺合されている。各Y軸ボールねじ32の一端部には、Y軸パルスモータ(サーボモータ)34が連結されている。Y軸パルスモータ34でY軸ボールねじ32を回転させれば、Y軸移動プレート30は、Y軸ガイドレール28に沿ってY軸方向に移動する。
各Y軸移動プレート30の前面(表面)には、Z軸方向に概ね平行な一対のZ軸ガイドレール36が設けられている。Z軸ガイドレール36には、Z軸移動プレート(スライダ部)38がスライド可能に取り付けられている。
各Z軸移動プレート38の裏面側には、ナット(不図示)が設けられており、このナットには、Z軸ガイドレール36に平行なZ軸ボールねじ(ボールねじ)40がそれぞれ螺合されている。各Z軸ボールねじ40の一端部には、Z軸パルスモータ(サーボモータ)42が連結されている。Z軸パルスモータ42でZ軸ボールねじ40を回転させれば、Z軸移動プレート38は、Z軸ガイドレール36に沿ってZ軸方向に移動する。
各Z軸移動プレート38の下部には、被加工物を切削(加工)するための切削ユニット(加工ユニット)44が設けられている。また、切削ユニット44に隣接する位置には、被加工物を撮像するためのカメラ(撮像ユニット)46が設置されている。各切削ユニット移動機構26で、Y軸移動プレート30をY軸方向に移動させれば、切削ユニット44及びカメラ46は割り出し送りされ、Z軸移動プレート38をZ軸方向に移動させれば、切削ユニット44及びカメラ46は昇降する。
切削ユニット44は、Y軸方向に概ね平行な回転軸を構成するスピンドル(不図示)の一端側に装着された円環状の切削ブレード48を備えている。スピンドルの他端側にはモータ等の回転駆動源(不図示)が連結されており、切削ブレード48は、スピンドルを介して伝達される回転駆動源の回転力によって回転して被加工物1(図2参照)を切削加工する。
X軸移動機構8、チャックテーブル20、搬送機構、切削ユニット移動機構26、切削ユニット44、カメラ46等の構成要素は、それぞれ、制御ユニット50に接続されている。この制御ユニット50は、ウェーハの加工条件等に合わせて、上述した各構成要素を制御する。
被加工物を切削加工すると、被加工物1から切削屑(加工屑)が発生する。該切削屑等の異物がX軸移動機構8や切削ユニット移動機構26を構成するボールねじとナットとの間に加工屑等の異物が侵入すると、この異物によって摩耗が進行し、ボールねじとナットとの隙間や、ナット内の溝とボールとの隙間等が拡大し易くなる。
該ボールねじを回転させるサーボモータは、制御ユニット50によりスライダ部(ナット)の位置に基づいてフィードバック制御されるので、この隙間が拡大すると、オーバーシュートによってスライダ部(ナット)が移動しながら前後に振動してしまう。スライダ部(ナット)の位置を精度良く制御できない状態となるため、この状態で被加工物を加工すると、加工の精度も大幅に低下する。
そこで、切削装置2にはAE(Acoustic Emission)センサ52が設置される。例えば、図1及び図2に示す通り、基台6の最前方上面や、X軸ボールねじ14の支持体や、X軸移動テーブル(スライダ部)12の上面等のいずれか少なくとも1か所に据え付けられる。なお、図2は、AEセンサ52の設置位置の例を模式的に示す側面図である。
AEセンサ52は、被測定物が変形する際あるいは破壊される際に内部に蓄えていた弾性エネルギーを放出して発生させる弾性波を検出するセンサである。AEセンサ52が切削装置2に設置されると、切削装置2の各構成から発出され伝播される弾性波(振動)を検出することができる。例えば、AEセンサ52は、切削装置2のサーボモータを作動させてスライダ部を移動させるときに発生する弾性波を検出できる。
ここで、AEセンサ52の構造についてさらに説明する。図3(A)は、AEセンサ52の構造を模式的に示す斜視図であり、図3(B)は、AEセンサ52の構造を模式的に示す断面図である。図3(A)に示す通り、AEセンサ52は、例えば、上部が塞がれた円筒状に形成されステンレスでなる筐体52aを有する。該筐体52aの側面に開口(不図示)が設けられ該開口を通じて同軸ケーブル52bが該筐体52aの内部に接続されている。該同軸ケーブル52bは、例えば、制御ユニット50に電気的に接続されている。
図3(B)に示す通り、筐体52aの内部には、振動子52gが備えられ、同軸ケーブル52bの内部導体と、外部導体と、の一方は、該振動子52gのマイナス電極52cに接続されており、他方は、該振動子52g上面のプラス電極52dに接続されている。該筐体52aの内部の隙間には、封止樹脂52eが充填されている。該振動子52gの下部は、該筐体52aの底部を塞ぐように配設されたセラミックス等でなる絶縁材52fに接している。
該AEセンサ52は、該絶縁材52fが切削装置2に接するように設置され、検出対象となる弾性波(振動)は該絶縁材52fを介して該振動子52gに伝播する。振動子52gに到達した弾性波(振動)は、該振動子52gにより該弾性波(振動)に応じた電圧の電気信号に変換される。該電気信号は、該同軸ケーブル52bを通じて制御ユニット50に伝達される。
図1に示す通り、制御ユニット50には、X軸移動機構8や切削ユニット移動機構26の劣化を検出するための劣化検出ユニット54が接続されている。劣化検出ユニット54は、AEセンサ制御部54a、判定部54b、閾値登録部54c等を含む。
AEセンサ制御部54aは、切削装置2に設置されたAEセンサ52による弾性波(振動)の検出を制御し、該AEセンサ52で検出された弾性波(振動)に応じた電気信号を受信して、該電気信号を判定部54bに送る。
判定部54bは、AEセンサ制御部54aから受信した該電気信号を評価して、X軸移動機構8や切削ユニット移動機構26の劣化状態を評価する。閾値登録部54cは、X軸移動機構8や切削ユニット移動機構26が劣化していると判定できるAEセンサ52で検出される弾性波(振動)の閾値が登録されている。該判定部54bは、AEセンサ制御部54aから受信した該電気信号と、該閾値登録部54cに登録された閾値と、を比較して、劣化の有無を判定する。
切削装置2は、筐体4の前面にタッチパネル付きの表示部56を備える。該表示部56は、制御ユニット50に電気的に接続されており、切削装置2の稼働状態や、加工条件等を表示できる。また、該タッチパネルにより加工条件等の指令を該制御ユニット50に入力できる。
切削装置2は、筐体4の上面から突き出す警告ランプ58を備える。該警告ランプ58は、制御ユニット50に電気的に接続されており、例えば、緑のランプと、赤のランプと、を有する。該制御ユニット50は、切削装置2の稼働状態が正常である場合には該緑のランプを点灯させ、切削装置2に何らかの異常が生じている場合には赤のランプを点灯させる。
劣化検出ユニット54の判定部54bでX軸移動機構8や切削ユニット移動機構26に劣化が生じていると判定される場合、該制御ユニット50は劣化に関する情報を表示部56に表示させ、劣化について切削装置2のオペレータに報知する。また、該制御ユニット50は、警告ランプ58の赤のランプを点灯させ、劣化が生じていることを該オペレータに報知する。すなわち、表示部56や警告ランプ58は、報知ユニットとして機能する。
切削装置2では、チャックテーブル20の上面の保持面20bに保持されたウェーハ1を切削ユニット44に装着された切削ブレード48で切削加工する。切削加工時には、X軸移動機構8や切削ユニット移動機構26を作動させて、チャックテーブル20や切削ユニット44を移動させる。
次に、上述した切削装置2でX軸移動機構8の劣化を検出する手順について説明する。なお、切削ユニット移動機構26の劣化も同様の手順で検出できる。X軸移動機構8の劣化の検出を安定的に実施しようとする場合、被加工物1の切削加工時よりも、切削装置2に定期的に実施されるメンテナンス時に実施されるのが好ましい。X軸移動機構8の劣化を検出する際には、まず、X軸パルスモータ(サーボモータ)16でX軸ボールねじ14を回転させて、X軸移動テーブル(スライダ部)12を移動させる。
X軸移動テーブル12の移動速度は、例えば、被加工物1を加工する際の移動速度(代表的には、200mm/s)に合わせると良い。ただし、この移動の速度は、任意に設定、変更できる。X軸移動テーブル12の移動は制御ユニット50により制御される。X軸パルスモータ(サーボモータ)16でX軸ボールねじ14を回転させてX軸移動テーブル12を移動させると、X軸移動機構8の各構成から弾性波が生じて、AEセンサ52に該弾性波が伝播して検出される。
例えば、X軸ボールねじ14と、X軸ボールねじ14に螺合するナットとの間に加工屑等の異物が侵入すると、この異物によって摩耗が進行し、X軸ボールねじ14と、X軸ボールねじ14に螺合するナットのねじ溝との間の隙間が拡大してしまう。サーボモータは、例えば、X軸移動テーブル(スライダ部)12の位置に基づいてフィードバック制御されるので、この隙間が拡大すると、オーバーシュートによってスライダ部の移動の際に前後に振動してしまう。
スライダ部が振動するように動かされると、切削装置2の各構成からは通常時に発生する弾性波とは異なる弾性波が発生する。そのため、AEセンサ52には通常時とは異なる弾性波が検出される。AEセンサ52に検出される弾性波について図4を用いて説明する。図4は、AEセンサ52で測定される弾性波の例を示すグラフである。
図4に示すグラフの横軸は、AEセンサ52による弾性波の測定を開始してからの経過時間を表し、縦軸は弾性波を検出したAEセンサ52が出力する電気信号の電圧を表している。該電圧は、AEセンサ52に到達する弾性波の振幅が大きくなるほど高くなる。
図4に示すグラフには、X軸移動機構8が劣化していない状態で該X軸移動機構8を作動させたときに観測される弾性波60の一例が示されている。また、図4に示すグラフには、X軸移動機構8が劣化した状態で該X軸移動機構8を作動させ、X軸移動テーブル(スライダ部)12が移動しながらオーバーシュート駆動に起因して前後に振動するときに観測される弾性波62の一例が示されている。
図4に示される通り、X軸移動テーブル(スライダ部)12が移動しながら前後に振動するときに観測される弾性波62は、X軸移動機構8が劣化していない状態で観測される弾性波60よりも大きな振幅の振動として観測される。すなわち、AEセンサ52で観測される弾性波を評価することで、X軸移動機構8の劣化状態を判定できる。
例えば、劣化検出ユニット54のAEセンサ制御部54aは、X軸移動機構8の作動時にAEセンサ52から出力される電気信号を受信して、該電気信号の電圧の平均値を算出する。
X軸移動機構8の作動開始直後や作動停止直前では、X軸移動機構8の動作が安定していない場合があるため、X軸移動テーブル(スライダ部)12の加速時や減速時の該電圧を平均値の算出からは除外するのが好ましい。さらに、切削ブレード48による切削加工時にX軸移動テーブル12が前後に振動せずに移動することが重要であるから、切削ブレード48がチャックテーブル20の中心の前後100mmの範囲に差し掛かるときの該電圧の平均値を算出するのが特に好ましい。
そして、AEセンサ制御部54aはAEセンサ52から発せられた該電気信号の電圧の平均値を判定部54bに送る。該判定部54bは、閾値登録部54cに登録された閾値を読み出して、受信した平均値と、該閾値と、を比較する。例えば、AEセンサ52により図4に示す弾性波60が観測されるとき、その平均値60aは該閾値64よりも低くなるため、判定部54bは、X軸移動機構8が劣化していないと判定する。
その一方で、例えば、AEセンサ52により図4に示す弾性波62が観測されるとき、その平均値62aは該閾値64よりも高くなるため、判定部54bは許容されない劣化がX軸移動機構8に生じていると判定する。そして、判定結果を例えば制御ユニット50に送信し、該制御ユニット50は報知ユニットに該判定結果に基づいて警告を発せさせ、切削装置2のオペレータに劣化を報知する。
例えば、筐体4の前面に設置されている表示パネル56に、X軸ボールねじ14と、X軸ボールねじ14に螺合するナットのねじ溝との間の隙間が拡大している旨の情報を表示させる。切削装置2を操作するオペレータは、この表示を確認することによって適切な対策を採ることができる。
オペレータの採り得る対策としては、例えば、X軸ボールねじ14、及びX軸ボールねじ14に螺合するナットの清掃、交換、X軸パルスモータ16のゲイン調整等がある。これらの対策を採ることで、オーバーシュートによるX軸移動テーブル12の前後方向の振動を防いで、切削(加工)の精度を高く維持できる。
本実施形態に係る加工装置では、X軸移動機構8の劣化と同様に切削ユニット移動機構26の劣化を検出できる。すなわち、AEセンサ52により各スライダ部の移動により発生する弾性波を検出することで、該スライダ部を移動させるボールねじと、該スライダ部の裏面に配設され該ボールねじに螺合するナットのネジ溝との間の隙間が拡大していることを検出できる。したがって、各直動機構の劣化を適切に検出できる。
なお、本発明は上記実施形態の記載に限定されず、種々変更して実施可能である。例えば、上記実施形態では、AEセンサ52を用いて、加工装置(切削装置)のメンテナンス時等に直動機構の劣化を検出する場合について説明したが、本発明の一態様に係る加工措置はこれに限定されない。
例えば、加工装置(切削装置)により被加工物を加工する際にもAEセンサ52を作動させて該加工装置(切削装置)の内部の弾性波を検出してもよい。AEセンサ52により検出される弾性波をより高い精度で解析できると、各直動機構に進行する劣化が許容されない範囲となったときに直ちに報知ユニットに警告を表示させて加工装置(切削装置)のオペレータに対応を促すことができる。
その他、上記実施形態に係る構造、方法等は、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施できる。
1 被加工物
2 切削装置(加工装置)
4 筐体
6 基台
8 X軸移動機構(直動機構)
10 X軸ガイドレール
12 X軸移動テーブル(スライダ)
14 X軸ボールねじ(ボールねじ)
16 X軸パルスモータ(サーボモータ)
18 テーブルベース
20 チャックテーブル
20a クランプ
20b 保持面
22 ウォーターケース
24 支持構造
26 切削ユニット移動機構(直動機構)
28 Y軸ガイドレール
30 Y軸移動プレート(スライダ)
32 Y軸ボールねじ(ボールねじ)
34 Y軸パルスモータ(サーボモータ)
36 Z軸ガイドレール
38 Z軸移動プレート(スライダ)
40 Z軸ボールねじ(ボールねじ)
42 Z軸パルスモータ(サーボモータ)
44 切削ユニット(加工ユニット)
46 カメラ(撮像ユニット)
48 切削ブレード
50 制御ユニット
52 AEセンサ
52a 筐体
52b 同軸ケーブル
52c マイナス電極
52d プラス電極
52e 封止樹脂
52f 絶縁材
52g 振動子
54 劣化検出ユニット
54a AEセンサ制御部
54b 判定部
54c 閾値登録部
56 表示パネル
58 警報ランプ
60,62 弾性波
60a,62a 平均値
64 閾値
本発明の一態様によれば、被加工物を保持するチャックテーブルと、該チャックテーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、サーボモータで回転するボールねじと該ボールねじに螺合するナットと該ナットが固定されたスライダ部とを含む直動機構と、該直動機構の劣化を検出する劣化検出ユニットと、を備え、該劣化検出ユニットは、該スライダ部を所定の速度で移動させた際の該直動機構から発せられる弾性波を検出するAEセンサと、該スライダ部を所定の速度で移動させた際に該AEセンサで検出される該弾性波の振幅の閾値を登録する閾値登録部と、該AEセンサで検出された該弾性波の振幅が該閾値登録に登録された閾値によって規定される範囲を外れた場合に、該ボールねじと該ナットのねじ溝との間の隙間が拡大していることを報知する報知ユニットと、を含むことを特徴とする加工装置が提供される。

Claims (2)

  1. 被加工物を保持するチャックテーブルと、
    該チャックテーブルに保持された被加工物を加工する加工ユニットと、
    サーボモータで回転するボールねじと該ボールねじに螺合するナットと該ナットが固定されたスライダ部とを含む直動機構と、
    該直動機構の劣化を検出する劣化検出ユニットと、を備え、
    該劣化検出ユニットは、
    該スライダ部を所定の速度で移動させた際の該直動機構から発せられる弾性波を検出するAEセンサと、
    該スライダ部を所定の速度で移動させた際に該AEセンサで検出される該弾性波の振幅の閾値を登録する閾値登録部と、
    該AEセンサで検出された該弾性波の振幅が該閾値設定部で設定した閾値によって規定される範囲を外れた場合に、該ボールねじと該ナットのねじ溝との間の隙間が拡大していることを報知する報知ユニットと、を含むことを特徴とする加工装置。
  2. 該AEセンサは、該ボールネジを回転可能に支持する支持部に接して設けられることを特徴とする請求項1記載の加工装置。
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