図1において、紙面左右方向は、先後方向(第1方向)であって、紙面左側が先側(第1方向一方側)、紙面右側が後側(第1方向他方側)である。また、紙面上下方向は、左右方向(幅方向、第2方向)であって、紙面上側が左側(幅方向一方側、第2方向一方側)、紙面下側が右側(幅方向他方側、第2方向他方側)である。また、紙面紙厚方向は、上下方向(厚み方向、第3方向)であって、紙面手前側が上側(厚み方向一方側、第3方向一方側)、紙面奥側が下側(厚み方向他方側、第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。なお、図1〜図3においては、カバー絶縁層11を省略している。
<第1実施形態>
図1に示す回路付サスペンション基板1は、図4に示すように、磁気ヘッド3を搭載するスライダ4、および、電子部品の一例としての発光素子5を搭載するスライダユニット6を実装して、ハードディスクドライブ(図示せず)に搭載される。
回路付サスペンション基板1は、図1に示すように、先後方向に延びる平帯形状に形成されている。回路付サスペンション基板1では、図5に示すように、第1層の一例としての金属支持基板8、金属支持基板8の上に形成される第2層の一例としてのベース絶縁層9、ベース絶縁層9の上に形成される第3層の一例としての導体パターン10、および、導体パターン10の上に形成される第4層の一例としてのカバー絶縁層11を備えている。
金属支持基板8は、図1に示すように、先後方向に延びる平帯形状に形成されており、本体部13と、本体部13の先側に形成されるジンバル部14とを一体的に備えている。
本体部13は、先後方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。本体部13は、回路付サスペンション基板1がハードディスクドライブに搭載されるときに、ハードディスクドライブのロードビーム(図示せず)に支持される。
ジンバル部14は、本体部13がロードビームに実装されたときに、ロードビームに搭載されることなく、下面がロードビームから露出し、スライダユニット6(図2〜図5における仮想線参照)が実装される。ジンバル部14は、本体部13の先端から連続して先側に延び、本体部13よりも幅広に形成されている。ジンバル部14は、1対のアウトリガー部16と、搭載部17と、1対のアウトリガー部16と搭載部17とを連結する連結部18とを備えている。
アウトリガー部16は、平面視細長矩形状をなし、本体部13の幅方向両端部から先側に向かって直線状に延びるように1対として形成されている。
搭載部17は、先後方向に長手の平面視略矩形状に形成され、1対のアウトリガー部16に対して幅方向内側に間隔を隔て、かつ、本体部13の先端縁に対して、先後方向に間隔を隔てるように配置されている。詳しくは、搭載部17は、搭載部17の後側部分が1対のアウトリガー部16に挟まれ、搭載部17の先側部分がアウトリガー部16の先端部よりも先側に突出するように配置されている。これによって、搭載部17と1対のアウトリガー部16との間、および、搭載部17と本体部13との間に、平面視において先側に向かって開く略U字状の後側開口部15が開口されている。
連結部18は、1対のアウトリガー部16の先端部と搭載部17の先後方向中央における幅方向両端とを連結するように、幅方向に延びている。つまり、1対の連結部18は、搭載部17の先後方向略中央において、搭載部17に連結されている。
搭載部17は、連結部18よりもわずかに先側(具体的には、後述するジンバル先端絶縁層43の後端縁)を基準として、それよりも後側がスライダ搭載部19として区画され、それよりも先側が端子搭載部20として区画されている。
また、搭載部17には、搭載部17の幅方向中央において、先後方向略中央から先側部分にわたって先側開口部21が形成されている。
先側開口部21は、金属支持基板8を厚み方向に貫通するように、平面視略矩形状に形成されている。
なお、図3に示すように、搭載部17において、スライダ搭載部19における先側開口部21、すなわち、先側開口部21の後側部分が、発光素子挿通領域22として区画され、端子搭載部20における先側開口部21、すなわち、先側開口部21の先後方向中央部分および先側部分が、端子形成領域23として区画されている。
スライダ搭載部19は、スライダユニット6が実装されるスライダ実装領域である。スライダ搭載部19において、発光素子挿通領域22よりも後側部分における平面視略中央には、スライダユニット6を載置するための接着剤50(後述)が塗布される接着領域24が区画されている。
端子搭載部20は、端子形成領域23内において、電子部品接続端子の一例としての金属支持端子26と、金属側接続端子27と、金属配線28とを備えている。
金属支持端子26は、端子形成領域23の後側部分に設けられ、平面視略矩形(角ランド形状)に形成されている。金属支持端子26は、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(2つ)配置されている。
金属側接続端子27は、金属支持端子26の先側、かつ、端子形成領域23の先側部分に設けられ、底面視略円形状(丸ランド形状)に形成されている。金属側接続端子27は、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(2つ)配置されている。
金属配線28は、金属支持端子26と金属側接続端子27とを電気的に接続するように、先後方向に延びるように形成されており、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(2つ)配置されている。
金属支持基板8は、例えば、ステンレス、42アロイ、アルミニウム、銅−ベリリウム、りん青銅などの金属材料から形成されている。好ましくは、ステンレスから形成されている。
金属支持基板8の厚みは、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、30μm以下、好ましくは、25μm以下である。
金属配線28の幅は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。
また、複数の金属配線28の間隔は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。
また、金属支持端子26、および、金属側接続端子27の幅および長さ(先後方向長さ)は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、500μm以下、好ましくは、450μm以下である。
ベース絶縁層9は、図1および図5が参照されるように、金属支持基板8の上面に形成されている。具体的には、ベース絶縁層9は、本体部13に対応する本体部絶縁層40と、ジンバル部14に対応するジンバル部絶縁層41とを備えている。
本体部絶縁層40は、本体部13の上面において、導体パターン10が形成されるパターンに対応するように、後端部から先側に向かって延び、本体部13の先端部において、幅方向両外側斜め先方に向かって分岐する平面視略Y字状に形成されている。
ジンバル部絶縁層41は、図2に示すように、本体部絶縁層40の先端部から連続して、幅方向に間隔を隔てて先側に向かって延びる1対のジンバル外側絶縁層42と、1対のジンバル外側絶縁層42の先端部間を連結するジンバル先端絶縁層43とを備えている。
1対のジンバル外側絶縁層42は、分岐した本体部絶縁層40の先端部から連続して幅方向両外側斜め先方に向かって延びた後、ジンバル部14よりも幅方向外側において、先側に屈曲して延びる平面視略矩形状に形成されている。
ジンバル先端絶縁層43は、1対のジンバル外側絶縁層42の先端部間を架設するように幅方向に延びる平面視略矩形状に形成されている。ジンバル先端絶縁層43は、その先端縁が、金属支持基板8の搭載部17の先端縁と一致しており、端子搭載部20を幅方向に跨ぐように配置されている。言い換えると、厚み方向に投影したときに、搭載部17において、ジンバル先端絶縁層43と重なる部分が端子搭載部20であり、ジンバル先端絶縁層43と重ならない部分がスライダ搭載部19である。
また、ジンバル先端絶縁層43には、図5に示すように、複数(2つ)の、第1開口部の一例としての連通穴44が形成されている。
連通穴44は、厚み方向に投影したときに、金属側接続端子27と重なる部分において、ジンバル先端絶縁層43を厚み方向に貫通するように、平面視略円形状に形成されている。
また、ジンバル部絶縁層41において、図2に示すように、1対のジンバル外側絶縁層42、および、ジンバル先端絶縁層43によって、ジンバル開口部46が区画されている。つまり、ジンバル開口部46は、平面視略矩形状の開口であり、ジンバル開口部46からは、後側開口部15、搭載部17のスライダ搭載部19、アウトリガー部16、および、連結部18が露出されている。
そして、ジンバル部絶縁層41は、ジンバル開口部46内において、複数(4つ)の台座47を備えている。
台座47は、平面視において、スライダ搭載部19における接着領域24よりも外側の四角に配置されている。台座47は、平面視略矩形状に形成されている。
ベース絶縁層9は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂などの絶縁性材料から形成されている。好ましくは、ポリイミド樹脂から形成されている。
ベース絶縁層9の厚み(最大厚み)は、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、35μm以下、好ましくは、33μm以下である。
連通穴44の直径(すなわち、導電性接続部36の直径)は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。
導体パターン10は、図1および図2が参照されるように、ベース絶縁層9の上面に形成されている。具体的には、導体パターン10は、第1導体回路の一例としての磁気ヘッド接続用回路37と、第2導体回路の一例としての電子部品接続用回路38と、接続部の一例としての導電性接続部36とを備えている。
磁気ヘッド接続用回路37は、信号端子31Aと、磁気ヘッド接続端子の一例としてのヘッド側端子32と、信号配線35Aとを備えている。
信号端子31Aは、本体部絶縁層40の後端部かつ幅方向略中央部に設けられ、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(6つ)配置されている。信号端子31Aは、外部側端子として、リード・ライト基板(図示せず)に電気的に接続される。
ヘッド側端子32は、図2および図3に示すように、ジンバル先端絶縁層43の後側部分における幅方向中央であって、厚み方向に投影したときに、端子形成領域23の後端部に重なるように形成されており、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(6つ)配置されている。
信号配線35Aは、本体部絶縁層40において、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(6つ)形成されており、信号端子31Aと、ヘッド側端子32とに電気的に接続されている。信号配線35Aは、磁気ヘッド3(図4仮想線参照)、および、リード・ライト基板(図示せず)間に電気信号を伝達する。
具体的には、信号配線35Aは、本体部絶縁層40において、信号端子31Aから先側に向かって延び、本体部絶縁層40の先端部において、本体部絶縁層40に沿って幅方向両側に向かって2束に分岐状に屈曲した後、幅方向両端部において先側に屈曲し、ジンバル部絶縁層41の先端部に向けて、ジンバル外側絶縁層42に沿って先側に向かって延び、図2および図3に示すように、先後方向において、先側開口部21の端子形成領域23と同一位置において、図2に示すように、幅方向内側に屈曲して集束状に至り、折り返されて、ヘッド側端子32に至るように形成されている。
電子部品接続用回路38は、電源端子31Bと、導体側接続端子33と、電源配線35Bとを備えている。
電源端子31Bは、本体部絶縁層40の後端部に複数(2つ)設けられている。電源端子31Bは、複数(6つ)の信号端子31Aの幅方向両外側に互いに間隔を隔ててそれぞれ1つ配置されている。電源端子31Bは、外部側端子として、電源(図示せず)に電気的に接続される。
導体側接続端子33は、ジンバル先端絶縁層43の先後方向略中央における幅方向中央であって、厚み方向に投影したときに、端子形成領域23の先端部に重なるように形成されており、幅方向に互いに間隔を隔てて複数(2つ)配置されている。導体側接続端子33は、平面視略円形状(丸ランド形状)に形成され、厚み方向に投影したときに、導電性接続部36を含むように配置され、図5に示すように、導体側接続端子33の下端部は、導電性接続部36(後述)の上端部と連続している。具体的には、これにより、電源端子31Bは、電源配線35B、導体側接続端子33、導電性接続部36、金属側接続端子27および金属配線28を介して、金属支持端子26と電気的に接続される。
電源配線35Bは、本体部絶縁層40に複数(2つ)設けられている。電源配線35Bは、複数(6つ)の信号配線35Aよりも幅方向両外側において、幅方向に互いに間隔を隔ててそれぞれ1つ形成されている。電源配線35Bは、電源端子31Bと、導体側接続端子33とに電気的に接続されている。電源配線35Bは、発光素子5(図5仮想線参照)、および、電源(図示せず)間に電気信号を伝達する。
具体的には、電源配線35Bは、電源端子31Bから先側に向かって、信号配線35Aに沿って延び、図2および図3に示すように、先後方向において、先側開口部21の端子形成領域23と同一位置において、図2に示すように、幅方向内側に屈曲して、導体側接続端子33に至るように形成されている。
導電性接続部36は、連通穴44に設けられている。具体的には、導電性接続部36は、連通穴44を充満するように設けられている。導電性接続部36は、導体側接続端子33より小径の円柱形状に形成されている。
導電性接続部36は、厚み方向に投影したときに、金属側接続端子27に含まれるように形成され、図5に示すように、導電性接続部36の上端部は、導体側接続端子33の下面と連続し、導電性接続部36の下端部は、金属側接続端子27の上面と接触している。
導体パターン10は、例えば、銅、ニッケル、金、はんだ、または、これらの合金などの導体材料から形成されている。好ましくは、銅から形成されている。
導体パターン10の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、50μm以下、好ましくは、20μm以下である。
信号配線35Aおよび電源配線35Bの幅は、例えば、5μm以上、好ましくは、8μm以上であり、例えば、200μm以下、好ましくは、100μm以下である。
また、複数の信号配線35A間の間隔、および、信号配線35Aと電源配線35Bとの間隔は、例えば、5μm以上、好ましくは、8μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、100μm以下である。
また、信号端子31A、電源端子31B、ヘッド側端子32および導体側接続端子33の幅および長さ(先後方向長さ)は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
また、複数の信号端子31A間の間隔、信号端子31Aと電源端子31Bとの間隔、および、複数のヘッド側端子32間の間隔は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、1000μm以下、好ましくは、800μm以下である。
導体側接続端子33の直径は、例えば、30μm以上、好ましくは、40μm以上であり、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。
導電性接続部36の直径は、例えば、5μm以上、好ましくは、10μm以上であり、例えば、100μm以下、好ましくは、90μm以下である。
また、図示しないが、信号端子31A、電源端子31B,ヘッド側端子32、および、導体側接続端子33の表面には、例えば、無電解めっき、電解めっきなどのめっき、好ましくは、電解めっきによって、めっき層が形成されている。めっき層は、例えば、ニッケル、金などの金属材料から形成されている。好ましくは、金から形成されている。このめっき層の厚みは、例えば、0.01μm以上、好ましくは、0.05μm以上であり、例えば、8μm以下、好ましくは、4μm以下である。
カバー絶縁層11は、図1および図2が参照されるように、本体部13およびジンバル部14にわたって形成され、図5に示すように、ベース絶縁層9の上面に、導体パターン10を被覆するように、ベース絶縁層9と略同一の外形パターンで形成されている。
カバー絶縁層11は、信号配線35Aおよび電源配線35Bを被覆し、かつ、信号端子31A、電源端子31B、ヘッド側端子32および導体側接続端子33の上面を露出する。
具体的には、カバー絶縁層11は、信号端子31Aの上面を露出する信号端子開口部(図示せず)、電源端子31Bの上面を露出する電源端子開口部(図示せず)、および、導体側接続端子33の上面を露出する第2開口部の一例としての接続端子開口部39が形成されている。また、端子搭載部20においては、カバー絶縁層11は、その後端縁が、ヘッド側端子32が露出するように形成されている。すなわち、カバー絶縁層11の端子搭載部20における後端縁は、平面視において、ベース絶縁層9のジンバル先端絶縁層43の後端縁よりも先側に位置している。
接続端子開口部39は、厚み方向にカバー絶縁層11を貫通しており、厚み方向に投影したときに、導電性接続部36と重なるように形成されている。また、接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33に含まれるように形成されている。すなわち、接続端子開口部39は、導体側接続端子33の上面の内周部が露出するように、形成されている。
カバー絶縁層11は、ベース絶縁層9を形成する絶縁性材料と同一の絶縁性材料から形成されている。カバー絶縁層11の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、40μm以下、好ましくは、10μm以下である。
接続端子開口部39の直径は、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、100μm以下、好ましくは、80μm以下である。
次に、この回路付サスペンション基板1の製造方法について、図6A〜図6Eを参照して説明する。
この方法では、図6Aに示すように、まず、金属支持基板8を用意する。
次いで、図6Bに示すように、ベース絶縁層9を金属支持基板8の上面に形成する。
具体的には、ベース絶縁層9を、図1が参照されるように、本体部絶縁層40、および、ジンバル部絶縁層41に対応するパターンとして、金属支持基板8の上に形成する。ジンバル部絶縁層41においては、連通穴44と、ジンバル開口部46とを備えるパターンとして形成する。
連通穴44、および、ジンバル開口部46が形成されるベース絶縁層9を形成するには、感光性の絶縁性材料のワニスを金属支持基板8の上に塗布して乾燥させて、ベース皮膜を形成する。
その後、ベース皮膜を、図示しないフォトマスクを介して露光する。フォトマスクは、遮光部分、および、光全透過部分を備えており、ベース絶縁層9を形成する部分には光全透過部分を、ベース絶縁層9を形成しない部分と、連通穴44、および、ジンバル開口部46を形成する部分には遮光部分を、ベース皮膜に対して、対向配置し、露光する。
その後、ベース皮膜を現像し、必要により加熱硬化させることにより、連通穴44、および、ジンバル開口部46を備えるベース絶縁層9を、上記したパターンで形成する。
次いで、図6Cに示すように、導体パターン10を、ベース絶縁層9の上面に、アディティブ法またはサブトラクティブ法などのパターン形成法、好ましくは、アディティブ法によって形成する。
つまり、図1が参照されるように、導体パターン10を、ベース絶縁層9の上面に、信号端子31A、電源端子31B、ヘッド側端子32、導体側接続端子33、信号配線35A、電源配線35Bおよび導電性接続部36を備えるように形成する。なお、導体側接続端子33については、まず、導電性接続部36を連通穴44内に充填し、次いで、導体側接続端子33をその上に形成する。これによって、導電性接続部36と、導体側接続端子33とは、一体的に形成される。
次いで、図6Dに示すように、カバー絶縁層11を、導体パターン10を被覆するように、ベース絶縁層9の上面に形成する。
具体的には、カバー絶縁層11を、図5が参照されるように、信号配線35Aおよび電源配線35Bを被覆し、信号端子31A、電源端子31B、ヘッド側端子32および導体側接続端子33の上面を露出するパターンとして、金属支持基板8の上に形成する。すなわち、カバー絶縁層11を、信号端子開口部、電源端子開口部および接続端子開口部39を備え、端子搭載部20における後端縁が、ベース絶縁層9の後端縁よりも先側となるパターンとして、形成する。
カバー絶縁層11を形成するには、ベース絶縁層9の形成と同様に、感光性の絶縁性材料のワニスを塗布して乾燥させて、カバー皮膜を形成した後、カバー皮膜を露光し、続いて、現像して、加熱硬化することにより、上記したパターンで形成する。
次いで、図6Eに示すように、金属支持基板8を、例えば、エッチングなどによって、後側開口部15、および、先側開口部21を形成するとともに、その先側開口部21内には、金属支持端子26、金属側接続端子27、金属配線28が形成されるように、外形加工する。
このようにして、回路付サスペンション基板1が得られる。
その後、得られた回路付サスペンション基板1において、図6Eの仮想線に示すように、1対の検査用プローブ60の先端(下端)を、各端子に押し当てて、導体パターン10の導通を検査する。
具体的には、磁気ヘッド接続用回路37の導通を検査する場合は、回路付サスペンション基板1の厚み方向一方側から、一方の検査用プローブ60をヘッド側端子32に押し当て、他方の検査用プローブ60を信号端子31Aに押し当てる。これにより、信号配線35Aの断線の有無を検査することができる。
また、電子部品接続用回路38の導通を検査する場合は、回路付サスペンション基板1の厚み方向一方側から、一方の検査用プローブ60を導体側接続端子33に押し当て、他方の検査用プローブ60を電源端子31Bに押し当てる。これにより、電源配線35Bの断線の有無を検査することができる。
そして、この回路付サスペンション基板1には、図2〜図4に仮想線で示すように、スライダユニット6が搭載される。
スライダユニット6は、図5に示すように、スライダ4と、発光素子5とを備えている。
スライダ4は、平面視略矩形箱形状に形成されている。スライダ4は、磁気ヘッド3を搭載している。
磁気ヘッド3は、スライダ4の先端部の上側部分に形成されており、図示しない磁気ディスクに対して、読み取りおよび書き込みできるように設けられている。
発光素子5は、スライダ4よりも外形の小さい平面視略矩形状に形成されている。発光素子5は、例えば、レーザダイオードを備えた熱アシスト装置であり、レーザービームによって、図示しない磁気ディスクの記録面を加熱することができるように設けられている。発光素子5は、スライダ4の先端部における下面に設けられている。
そして、スライダユニット6は、発光素子5が発光素子挿通領域22に挿通されるように、回路付サスペンション基板1に対して上側から実装される。
そうすると、スライダ4は、その下面の四角が台座47の上面に当接するとともに、接着領域24に塗布される公知の接着剤50を介して接着されることにより、ジンバル部14のスライダ搭載部19に載置される。
そして、スライダユニット6では、回路付サスペンション基板1に対して、スライダ4の端子48がはんだボール45によりヘッド側端子32と電気的に接続され、発光素子5の端子49がはんだボール45により金属支持端子26と電気的に接続される。
そして、この回路付サスペンション基板1によれば、図5に示すように、スライダ4に設けられる磁気ヘッド3は、回路付サスペンション基板1の上側から、ヘッド側端子32に対して電気的に接続され、発光素子5は、回路付サスペンション基板1の下側から、金属支持端子26に対して電気的に接続される。
そして、この回路付サスペンション基板1では、図5に示すように、ヘッド側端子32が上側に露出されている。また、導体側接続端子33が、接続端子開口部39内においてカバー絶縁層11から上側に露出されている。つまり、回路付サスペンション基板1では、ヘッド側端子32および導体側接続端子33が同じ側から露出されている。
その結果、検査用プローブ60を、上側から、ヘッド側端子32、および、導体側接続端子33のそれぞれに押し当てることにより、ヘッド側端子32および金属支持端子26のそれぞれの導通検査を実施することができる。よって、導通検査の作業性の向上を図ることができる。
また、金属支持基板8が金属支持端子26を備えるので、金属支持端子26を設けるためのさらなる導体層と、その導体層を厚み方向に絶縁するための絶縁層とを設ける必要がない。よって、回路付サスペンション基板1の薄膜化および軽量化を図ることができる。
また、この回路付サスペンション基板1によれば、厚み方向に投影したときに、接続端子開口部39は、導電性接続部36と重なっている。
このため、金属支持基板8と電気的に接続される導電性接続部36において導通検査を実施することができるので、より精度の高い導通検査を実施することができる。
<第2実施形態>
図7を参照して、第2実施形態の回路付サスペンション基板1について説明する。なお、第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した第1実施形態では、図5が参照されるように、金属支持基板8、ベース絶縁層9、導体パターン10およびカバー絶縁層11を備えているが、第2実施形態では、図7に示すように、金属支持基板8、ベース絶縁層9、第1層の一例としての第1導体パターン51、第2層の一例としての中間絶縁層53、第3層の一例としての第2導体パターン52および第4層の一例としてのカバー絶縁層11とを備えている。
金属支持基板8は、回路付サスペンション基板1の最も下側に形成されている。すなわち、ベース絶縁層9の下側に形成されている。金属支持基板8には、第1実施形態における先側開口部21は形成されておらず、また、金属支持基板8は、金属支持端子26と、金属側接続端子27と、金属配線28とを備えていない。
ベース絶縁層9は、金属支持基板8の上側に形成されている、すなわち、第1導体パターン51の下側に形成されている。
ベース絶縁層9は、第1導体パターンが形成されるパターンに対応するように、形成されている。ベース絶縁層9には、連通穴44が形成されていない。
第1導体パターン51は、ベース絶縁層9の上側に形成されている。第1導体パターン51は、端子形成領域23内において、電子部品接続端子の一例としての導体パターン端子54と、金属側接続端子27と、金属配線28とを備えている。
導体パターン端子54は、金属支持端子26と略同一のパターンとして形成されている。
中間絶縁層53は、第1導体パターン51を被覆するように、ベース絶縁層9の上側に形成されている。
中間絶縁層53には、連通穴44が形成されている。連通穴44は、厚み方向に投影したときに、金属側接続端子27と重なる部分において、中間絶縁層53を厚み方向に貫通するように、平面視略円形状に形成されている。
第2導体パターン52は、中間絶縁層53の上側に形成され、磁気ヘッド接続用回路37 電子部品接続用回路38および導電性接続部36を備えている。
導電性接続部36は、連通穴44を充満するように設けられている。
カバー絶縁層11は、中間絶縁層53の上側に、第2導体パターン52を被覆するように、ベース絶縁層9と略同一の外形パターンで形成されている。
第2実施形態の回路付サスペンション基板1においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
特に、第2実施形態の回路付サスペンション基板1によれば、第1導体パターン51と、第1導体パターン51の上側に形成される中間絶縁層53と、中間絶縁層53の上側に形成される第2導体パターン52と、第2導体パターン52の上側に形成されるカバー絶縁層11を備え、さらに、第1導体パターン51の下側に形成されるベース絶縁層9と、ベース絶縁層9の下側に形成される金属支持基板8とを備える。
このため、金属支持基板8が、導体パターン端子54を備える第1導体パターン51を支持しているので、導体パターン端子54の機械的強度の向上を図ることができる。
<第3実施形態>
図8および図9を参照して、第3実施形態の回路付サスペンション基板1について説明する。なお、第3実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した第1実施形態では、図4および図5が参照されるように、第2開口部の一例としての接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33に含まれるように形成されているが、例えば、図8および図9に示すように、第2開口部の一例としての金属配線開口部55が、厚み方向に投影したときに、金属配線28と重なるように形成することもできる。
金属配線開口部55は、厚み方向にカバー絶縁層11およびベース絶縁層9を貫通し、金属配線28の上面(金属配線露出部56)を露出している。金属配線開口部55は、厚み方向に投影したときに、金属配線28に含まれるように、平面視略円形状に形成されている。すなわち、金属配線開口部55は、金属配線28の上面の内側部分が露出するように形成されている。
金属配線開口部55の直径(すなわち、金属配線露出部56の直径)は、金属配線28の幅よりも短く、例えば、10μm以上、好ましくは、20μm以上であり、例えば、200μm以下、好ましくは、150μm以下である。
そして、この回路付サスペンション基板1では、図9に示すように、ヘッド側端子32が上側に露出されている。また、金属配線28が、金属配線開口部55内においてカバー絶縁層11およびベース絶縁層9から上側に露出されている。つまり、回路付サスペンション基板1では、ヘッド側端子32および金属配線28が同じ側から露出されている。
その結果、検査用プローブ60を、上側から、ヘッド側端子32、および、金属配線28(金属配線露出部56)のそれぞれに押し当てることにより、ヘッド側端子32および金属支持端子26のそれぞれの導通検査を実施することができる。よって、導通検査の作業性の向上を図ることができる。
特に、第3実施形態によれば、検査用プローブ60を金属配線露出部56に押し当てることにより、電源端子31B、電源配線35Bおよび導体側接続端子33の導通に加えて、導電性接続部36と金属側接続端子27との接触面における導通も検査することができる。
一方、第1実施形態によれば、カバー絶縁層11のみを貫通すればよく、また、導体側接続端子33の平面視面積が広いため、接続端子開口部39の形成が容易である。また、検査用プローブ60を押し当てる際に、接続端子開口部39の機械的強度に優れる。
<第4実施形態>
図10および図11を参照して、第4実施形態の回路付サスペンション基板1について説明する。なお、第4実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した第1実施形態では、図4および図5が参照されるように、第2開口部の一例としての接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33に含まれるように形成されているが、例えば、図10および図11に示すように、第2開口部の一例としてのプローブ端子開口部57が、厚み方向に投影したときに、プローブ端子58(後述)と重複するように形成することもできる。
第4実施形態の回路付サスペンション基板において、導体パターン10は、さらにプローブ端子58およびプローブ配線59を備える。
プローブ端子58は、導体側接続端子33よりも先側に形成されている。
プローブ配線59は、先側がプローブ端子58と電気的に接続され、後側が導体側接続端子33と電気的に接続されるように、形成されている。
プローブ端子開口部57は、厚み方向にカバー絶縁層11を貫通しており、厚み方向に投影したときに、プローブ端子58と重なるように形成されている。また、プローブ端子開口部57は、厚み方向に投影したときに、プローブ端子58に含まれるように、平面視略円形状に形成されている。すなわち、プローブ端子開口部57は、プローブ端子58の上面の内側部分が露出するように、形成されている。
プローブ端子開口部57の直径(すなわち、プローブ端子58の直径)は、接続端子開口部39の直径と同様である。
第4実施形態の回路付サスペンション基板1においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
特に、第4実施形態によれば、プローブ端子58の配置の自由度が大きいため、導通検査において、検査プローブを押し当てる位置を自由に設定できる。そのため、導通検査の作業性の容易化を図ることができる。
一方、第1実施形態によれば、導通検査のための配線および端子を別途設ける必要がないため、配線設計が容易となる。
<第5実施形態>
図12、図13Aおよび図13Bを参照して、第5実施形態の回路付サスペンション基板1について説明する。なお、第5実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した第1実施形態では、信号端子31Aおよび電源端子31Bの上面はカバー絶縁層11から露出しているが、例えば、図12、図13Aおよび図13Bに示すように、信号端子31Aおよび電源端子31Bの上面が、カバー絶縁層11によって被覆され、かつ、信号端子31Aおよび電源端子31Bの下面が、金属支持基板8およびベース絶縁層9から露出させることもできる。
すなわち、上記した第1実施形態では、信号端子31Aおよび電源端子31Bは、これらの上面において、外部部品と電気的に接続される上面端子(表面端子)である。一方、第5実施形態では、外部部品接続端子の一例としての信号端子31Aおよび電源端子31Bは、これらの下面において、外部部品の一例としてのリード・ライト基板または電源に電気的に接続される下面端子(裏面端子)である。
第5の実施形態では、具体的には、図12、図13Aおよび図13Bに示すように、金属支持基板8には、本体部13の略中央部に、本体開口部71が形成されている。
本体開口部71は、厚み方向に金属支持基板8を貫通し、厚み方向に投影したときに、信号配線35A、電源配線35B、信号端子31Aおよび電源端子31Bを含むように、平面視略矩形状に形成されている。
金属支持基板8は、本体開口部71の外形を構成する本体枠部72を備えている。本体枠部72は、本体部13において、外形がベース絶縁層9の外形と略同一となる矩形枠状に形成されている。
ベース絶縁層9には、信号端子31Aの下面を露出する複数(6つ)の信号端子側ベース開口部63と、電源端子31Bの下面を露出する複数(2つ)の電源端子側ベース開口部68とが形成されている。
複数(6つ)の信号端子側ベース開口部63のそれぞれは、厚み方向にベース絶縁層9を貫通し、厚み方向に投影したときに信号端子31Aを含む平面視略矩形状に形成されている。
複数(2つ)の電源端子側ベース開口部68のそれぞれは、厚み方向にベース絶縁層9を貫通し、厚み方向に投影したときに電源端子31Bを含む平面視略矩形状に形成されている。
信号端子側ベース開口部63および本体開口部71が、他方側開口部の一例としての信号端子側下側開口部65を構成する。また、電源端子側ベース開口部68および本体開口部71が、他方側開口部の一例としての電源端子側下側開口部70を構成する。
導体パターン10は、導体回路の一例としての磁気ヘッド接続用回路37と、導体回路の一例としての電子部品接続用回路38とを備えている。
複数(6つ)の磁気ヘッド接続用回路37のそれぞれは、上記したヘッド側端子32と、上記した信号配線35Aと、上記した信号端子31Aと、信号端子側プローブ端子62と、信号端子側プローブ配線64とを備えている。
信号端子31Aは、信号配線35Aに対して厚み方向他方側に向かって突出するように形成され、信号端子側ベース開口部63の内部に充填されている。信号端子31Aは、信号配線35Aより幅広の角ランド形状に形成されている。信号端子31Aの下面は、ベース絶縁層9および金属支持基板8から露出、すなわち、信号端子側下側開口部65内において露出されており、ベース絶縁層9の下面と面一となるように形成されている。
信号端子側プローブ端子62は、信号端子側プローブ配線64より幅広の丸ランド形状に形成されている。信号端子側プローブ端子62は、信号端子31Aよりも後側に形成され、厚み方向に投影したときに、本体開口部71と重なるように間隔を隔てて形成されている。複数(6つ)の信号端子側プローブ端子62は、幅方向に互いに間隔を隔てて配置されている。
信号端子側プローブ配線64は、その先側が信号端子31Aと電気的に接続され、後側が信号端子側プローブ端子62と電気的に接続されるように、形成されている。
複数(2つ)の電子部品接続用回路38のそれぞれは、上記した導体側接続端子33と、上記した電源配線35Bと、上記した電源端子31Bと、電源端子側プローブ配線69と、電源端子側プローブ端子67とを備えている。
電源端子31Bは、側断面視において、信号端子31Aと略同一形状に形成されている。すなわち、電源端子31Bは、電源配線35Bに対して厚み方向他方側に向かって突出するように形成され、電源端子側ベース開口部68の内部に充填されている。電源端子31Bの下面は、ベース絶縁層9および金属支持基板8から露出、すなわち、電源端子側下側開口部70において露出されており、ベース絶縁層9の下面と面一となるように形成されている。
電源端子側プローブ端子67は、電源端子31Bよりも後側に間隔を隔てて形成され、厚み方向に投影したときに、本体開口部71と重なるように形成されている。複数の電源端子側プローブ端子67は、複数(6つ)の信号端子側プローブ端子62の幅方向両外側に互いに間隔を隔ててそれぞれ1つ配置されている。
電源端子側プローブ配線69は、その先側が電源端子31Bと電気的に接続され、後側が電源端子側プローブ端子67と電気的に接続されるように、形成されている。
カバー絶縁層11には、本体部13において、一方側開口部の一例としての信号端子側プローブ開口部61と、一方側開口部の一例としての電源端子側プローブ開口部66とが形成されている。
信号端子側プローブ開口部61は、信号端子側プローブ端子62と対応して複数(6つ)形成されている。信号端子側プローブ開口部61は、厚み方向にカバー絶縁層11を貫通しており、厚み方向に投影したときに、信号端子31Aと重ならない位置に配置され、かつ、信号端子側プローブ端子62と重なる位置に配置されている。また、信号端子側プローブ開口部61は、厚み方向に投影したときに、信号端子側プローブ端子62に含まれるように、平面視略円形状に形成されている。すなわち、信号端子側プローブ開口部61は、信号端子側プローブ端子62の上面の内側部分が露出するように、形成されている。
電源端子側プローブ開口部66は、電源端子側プローブ端子67と対応して複数(2つ)形成されている。電源端子側プローブ開口部66は、側断面視において、信号端子側プローブ開口部61と同一形状に形成されている。また、電源端子側プローブ開口部66は、厚み方向にカバー絶縁層11を貫通しており、厚み方向に投影したときに、電源端子31Bと重ならない位置に配置され、かつ、電源端子側プローブ開口部66は、電源端子側プローブ端子67と重なる位置に配置されている。また、電源端子側プローブ開口部66は、厚み方向に投影したときに、電源端子側プローブ端子67に含まれるように、平面視略矩形円形状に形成されている。すなわち、電源端子側プローブ開口部66は、電源端子側プローブ端子67の上面の内側部分が露出するように、形成されている。
信号端子側プローブ開口部61の直径および電源端子側プローブ開口部66の直径のそれぞれは、接続端子開口部39の直径と同様である。
第5実施形態の回路付サスペンション基板1においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
特に、第5実施形態によれば、信号端子31Aおよび電源端子31Bが下面端子(裏面端子)である場合において、検査プローブを上側から信号端子側プローブ端子62および電源端子側プローブ端子67を押し当てることができる。そのため、導通検査の作業性の向上を図ることができる。
なお、上記第5実施形態では、信号端子31Aおよび電源端子31Bがともに下面端子であるが、信号端子31Aおよび電源端子31Bのいずれか一方のみを、下面端子とすることができる。その場合、下面端子を備える導体パターンのみが プローブ配線(信号端子側プローブ配線64または電源端子側プローブ配線69)を備えることができる。
<第6実施形態>
図14、図15Aおよび図15Bを参照して、第6実施形態の回路付サスペンション基板1について説明する。なお、第6実施形態において、上記した第5実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
上記した第5実施形態では、信号端子側プローブ端子62および電源端子側プローブ端子67は、厚み方向に投影したときに、本体開口部71と重なるように形成されているが、例えば、図14、図15Aおよび図15Bに示すように、信号端子側プローブ端子62および電源端子側プローブ端子67は、厚み方向に投影したときに、金属支持基板8の本体枠部72と重なるように形成することもできる。
具体的には、信号端子側プローブ開口部61、信号端子側プローブ端子62、電源端子側プローブ開口部66および電源端子側プローブ端子67は、本体枠部72の後端部の上に配置されている。
第6実施形態の回路付サスペンション基板1においても、上記した第5実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
特に、信号端子側プローブ端子62および電源端子側プローブ端子67は、本体枠部72の上に配置および支持されているため、検査用プローブを信号端子側プローブ端子62および電源端子側プローブ端子67に押し当てる際に、機械的強度に優れる。
<その他変形例>
上記した第1実施形態では、図4および図5が参照されるように、接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33に含まれるように形成されているが、図示しないが、接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33に部分的に含まれるように、すなわち、接続端子開口部39は、導体側接続端子33と部分的に重なるように形成することができる。
さらには、接続端子開口部39は、厚み方向に投影したときに、導体側接続端子33と重ならないが、電源配線35Bと重なるように形成することもできる。この場合、接続端子開口部39は、電源配線35Bと重なる位置であれば、本体部13またはジンバル部14のいずれに形成することもできる。