JP2018200454A - 顕微鏡システム、制御方法、及び、プログラム - Google Patents

顕微鏡システム、制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】タイムラプス観察において、良好に球面収差を補正する。【解決手段】顕微鏡システム100は、顕微鏡装置10と制御装置40を備える。顕微鏡装置10は、対物レンズ22と、球面収差を補正する補正装置である補正環23と、を有する。顕微鏡装置10を制御する制御装置40は、タイムラプス観察のインターバル期間中に、サンプルSの基準対象位置を検出し、少なくとも対物レンズ22から基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、対物レンズ22の位置と補正環23の設定との関係を示す補正情報を更新する。また、制御装置40は、タイムラプス観察の観察期間中に、少なくとも変化情報に基づいて決定された対物レンズ22の位置毎に、補正情報に従って補正環23を制御する。【選択図】図1

Description

本明細書の開示は、顕微鏡システム、制御方法、及び、プログラムに関する。
顕微鏡分野では、カバーガラスの厚さに起因する球面収差を補正することが可能な補正環付きの対物レンズが知られている(例えば、特許文献1参照)。対物レンズの補正環は、従来は、専らカバーガラスの厚さに起因する球面収差を補正する目的で用いられてきたが、サンプルの深部を観察する手法が普及した近年では、観察対象面の深さに応じて変化する球面収差を補正する目的でも使用されている(例えば、特許文献2参照)。
特許文献2には、観察開始前に、サンプルに対する対物レンズの相対位置と球面収差が補正される補正環の設定値との関係を算出し、観察中に、その関係に基づいて補正環を制御する技術が記載されている。
特開平05−119263号公報 特開2014−160213号公報
ところで、顕微鏡を用いた観察方法の一つとして、タイムラプス観察が知られている。タイムラプス観察は長時間に亘ることが少なくないため、タイムラプス観察の期間中に、サンプルの状態(例えば、大きさや組成など)が変化してしまうことがある。このような場合には、タイムラプス観察の開始前に算出された関係に従って補正環を制御しても、球面収差が十分に補正されないといった事態が生じ得る。
以上のような実情を踏まえ、本発明の一側面に係る目的は、タイムラプス観察において、良好に球面収差を補正する技術を提供することである。
本発明の一態様に係る顕微鏡システムは、対物レンズと球面収差を補正する補正装置とを有する顕微鏡装置と、前記顕微鏡装置を制御する制御装置と、を備える。前記制御装置は、タイムラプス観察のインターバル期間中に、観察対象物の基準対象位置を検出し、少なくとも前記対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と前記補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、前記タイムラプス観察の観察期間中に、少なくとも前記変化情報に基づいて決定された前記対物レンズの位置毎に、前記補正情報に従って前記補正装置を制御する。
本発明の一態様に係る制御方法は、タイムラプス観察のインターバル期間中に、観察対象物の基準対象位置を検出し、少なくとも対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と球面収差を補正する補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、前記タイムラプス観察の観察期間中に、少なくとも前記変化情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの位置毎に前記補正装置を制御する。
本発明の一態様に係るプログラムは、顕微鏡装置を制御する制御装置に、タイムラプス観察のインターバル期間中に、観察対象物の基準対象位置を検出し、少なくとも対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と球面収差を補正する補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、前記タイムラプス観察の観察期間中に、少なくとも前記変化情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの位置毎に前記補正装置を制御する処理を実行させる。
上記の態様によれば、タイムラプス観察において、良好に球面収差を補正することができる。
顕微鏡システム100の構成を例示した図である。 制御装置40の構成を例示した図である。 対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係を説明するための図である。 対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係を説明するための別の図である。 対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係を説明するための更に別の図である。 タイムラプス観察の一例を示すフローチャートである。 タイムラプス観察において行われる各処理のタイミングを示した図である。 基準対象位置検出処理の一例を示すフローチャートである。 補正情報更新処理の一例を示すフローチャートである。 観察処理の一例を示すフローチャートである。 補正情報決定対象位置及び観察対象位置の調整について説明するための図である。 補正情報更新処理の別の例を示すフローチャートである。 タイムラプス観察の別の例を示すフローチャートである。
図1は、一実施形態に係る顕微鏡システム100の構成を例示した図である。図2は、顕微鏡システム100に含まれる制御装置40の構成を例示した図である。図1に示す顕微鏡システム100は、顕微鏡装置10と、顕微鏡装置10を制御する制御装置40と、表示装置50と、制御装置40への指示を入力するための複数の入力装置(キーボード60、レボルバ操作装置70)を備える。
顕微鏡装置10は、例えば、二光子励起顕微鏡装置である。また、顕微鏡装置10は、共焦点顕微鏡装置、ライトシート顕微鏡装置、ライトフィールド顕微鏡装置などであってもよい。顕微鏡装置10は、顕微鏡20と、顕微鏡20の各部を駆動する駆動装置30と、を備える。なお、図1では、顕微鏡20と駆動装置30は別個に記載されているが、顕微鏡20と駆動装置30は一体に構成されてもよい。
顕微鏡20は、ステージ21と、補正環23付きの対物レンズ22と、対物レンズ22が装着されたレボルバ24と、を備える。補正環23は、球面収差を補正する補正装置の一例であり、対物レンズ22内のレンズを設定に応じた位置に移動させる。ステージ21には、観察対象物であるサンプルSが置載される。より詳細には、ステージ21に試料台21aが置載され、その試料台21aの上に上面がカバーガラスCGで覆われたサンプルSが置載される。サンプルSは、例えば、マウスの脳などの生体サンプルである。なお、補正環23の設定とは、例えば、補正環23の基準位置からの回転角度のことである。
駆動装置30は、補正環駆動装置31と、照準装置32と、を備える。補正環駆動装置31は、制御装置40からの指示に従って補正環23を駆動する装置であり、補正環23の設定を変更する装置である。照準装置32は、制御装置40からの指示に従ってレボルバ24を対物レンズ22の光軸方向に移動させる装置である。照準装置32は、レボルバ24を光軸方向に移動させることで対物レンズ22の位置を変更する。
制御装置40は、例えば、標準的なコンピュータである。制御装置40は、図2に示すように、プロセッサ41、メモリ42、ストレージ43、インタフェース装置44、及び、可搬記憶媒体46が挿入される可搬記憶媒体駆動装置45を備え、これらがバス47によって相互に接続されている。
プロセッサ41は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)などであり、プログラムを実行してプログラムされた処理を行う。メモリ42は、例えば、RAM(Random Access Memory)であり、プログラムの実行の際に、ストレージ43または可搬記憶媒体46に記憶されているプログラムまたはデータを一時的に記憶する。
ストレージ43は、例えば、ハードディスク、フラッシュメモリであり、主に各種データやプログラムの記憶に用いられる。インタフェース装置44は、制御装置40以外の装置(例えば、顕微鏡装置10、表示装置50、キーボード60、レボルバ操作装置70など)と信号をやり取りする回路である。可搬記憶媒体駆動装置45は、光ディスクやコンパクトフラッシュ(登録商標)等の可搬記憶媒体46を収容するものである。可搬記憶媒体46は、ストレージ43を補助する役割を有する。ストレージ43及び可搬記憶媒体46は、それぞれプログラムを記憶した非一過性のコンピュータ読取可能記憶媒体の一例である。
図2に示す構成は、制御装置40のハードウェア構成の一例であり、制御装置40はこの構成に限定されるものではない。制御装置40は、汎用装置ではなく専用装置であってもよい。制御装置40は、プログラムを実行するプロセッサの代わりに又は加えて、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)などの電気回路を備えてもよく、それらの電気回路により、後述する処理が行われてもよい。
表示装置50は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、CRTディスプレイなどのディスプレイである。なお、表示装置50は、タッチパネルセンサを備えてもよく、その場合、入力装置としても機能する。
レボルバ操作装置70は、顕微鏡システム100の利用者が観察対象面の位置を指示するための入力装置である。利用者がレボルバ操作装置70を用いて観察対象面の位置を変更する指示を制御装置40へ入力することで、制御装置40が照準装置32にレボルバ24を光軸方向に移動させる。これにより、対物レンズ22が光軸方向に移動し、その結果、観察対象面の位置を変更する。なお、観察対象面とは、後述する観察処理において顕微鏡装置10によって画像が取得される対物レンズ22の光軸と直交する平面であり、例えば、画像取得時における対物レンズ22の焦点面である。また、観察対象面の位置は、観察対象位置ともいう。
図3から図5は、対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係を説明するための図である。なお、図3から図5では、カバーガラスCGの図示は省略されている。
図3に示すように、顕微鏡システム100では、対物レンズ22の位置によって観察対象面の深さが変化する。ここで、対物レンズ22の位置(以降、z位置とも記す。)とは、対物レンズ22の光軸方向の位置のことである。より詳細には、ステージ21の設定位置に対する対物レンズ22の相対的な位置である。観察対象面の深さとは、サンプルS表面から観察対象面までの対物レンズ22の光軸方向の距離のことである。図3(a)及び図3(b)には、z位置がz1のときに観察対象面の深さがD1になるのに対して、z位置がz2のときには観察対象面の深さがD2になる様子が示されている。
観察対象面の深さが変化すると、対物レンズ22と観察対象面の間の媒質の屈折率分布が変化する。例えば、図3に示す例では、対物レンズ22と観察対象面の間にある空気の領域とサンプルSの領域の比率が変化し、その結果、屈折率分布が変化する。このため、観察対象面の深さが変化すると、顕微鏡20で生じる球面収差の量も変化することになる。
従って、球面収差を補正することができる補正環23の設定は、通常、対物レンズ22の位置によって異なる。図3(a)及び図3(b)には、z位置がz1のときには球面収差を補正することができる補正環23の設定がθ1であるのに対して、z位置がz2のときには球面収差を補正することができる補正環23の設定がθ2である様子が示されている。
そこで、顕微鏡システム100では、制御装置40は、球面収差を補正することができる対物レンズ22の位置と補正環23の設定との関係を示す補正情報を予め生成し、生成された補正情報に用いて対物レンズ22の位置毎に補正環23を制御する。これにより、対物レンズ22の位置によらず球面収差を補正することができるため、観察対象面の深さによらず良好な画像を取得することができる。
ところで、タイムラプス観察の期間中に、サンプルSや顕微鏡装置10に経時変化が生じることがある。図4には、サンプルSに経時変化が生じた結果、サンプルSが膨張した様子が示されている。また、図5には、タイムラプス観察の期間中に加わった熱の影響により、ステージ21の位置が光軸方向に変化した様子が示されている。
図4に示すように、サンプルSが膨張すると、サンプルS表面と対物レンズ22の間の距離が変化する。このため、対物レンズ22の位置を変更していないにも関わらず、観察深さが変化することになる。図4(a)には、サンプルSが膨張した結果、z位置がz1のときの観察深さがD1からD1+Δ1に変化し、その結果、球面収差を補正することができる補正環23の設定もθ1からθ3に変化した様子が示されている。図4(b)には、サンプルSが膨張した結果、z位置がz2のときの観察深さがD2からD2+Δ1に変化し、その結果、球面収差を補正することができる補正環23の設定もθ2からθ4に変化した様子が示されている。
図5に示すように、ステージ21の位置が変化すると、サンプルSの位置もステージ21の位置の変化に伴って変化することになるため、サンプルS表面と対物レンズ22の間の距離が変化する。このため、対物レンズ22の位置を変更していないにも関わらず、観察深さが変化することになる。図5(a)には、ステージ21の位置が変化した結果、z位置がz1のときの観察深さがD1からD1+Δ2に変化し、その結果、球面収差を補正することができる補正環23の設定もθ1からθ5に変化した様子が示されている。図5(b)には、ステージ21の位置が変化した結果、z位置がz2のときの観察深さがD2からD2+Δ2に変化し、その結果、球面収差を補正することができる補正環23の設定もθ2からθ6に変化した様子が示されている。
図3と図4の比較によって示されるように、サンプルSの状態が変化すると、球面収差を補正することができる対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係が変化する。なお、図4では、サンプルSの状態変化の一例として、サンプルSの形状や大きさが変化する例を示したが、サンプルSの組成や温度の変化によりサンプルSの屈折率分布が変化するような状態変化においても同様に、上述した関係が変化する。また、図3と図5の比較によって示されるように、顕微鏡装置10の状態が変化すると、球面収差を補正することができる対物レンズ22の位置と補正環23の設定の関係が変化する。このため、タイムラプス観察の開始前に生成した補正情報をこれらの変化が生じ得るタイムラプス観察の期間中継続して使用し続けると、球面収差を十分に補正することができなくなってしまうことがある。
そこで、顕微鏡システム100では、制御装置40は、タイムラプス観察のインターバル期間中に、補正情報を更新する。より詳細には、制御装置40は、インターバル期間中に、サンプルSの基準対象位置を検出し、少なくとも対物レンズ22から基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて補正情報を更新する。
ここで、インターバル期間とは、タイムラプス観察中の期間であって、時間的に離間した2つの観察期間の間の期間のことである。タイムラプス観察の期間は、観察期間とインターバル期間で構成される。また、サンプルSの基準対象位置とは、観察対象面の深さの基準となる位置である。具体的には、サンプルSの界面のうち対物レンズ22に最も近い界面の位置、つまり、カバーガラスCGが用いられる場合であれば、サンプルSとカバーガラスCGの界面の位置のことである。
さらに、制御装置40は、タイムラプス観察の観察処理中に、少なくとも変化情報と補正情報に基づいて、対物レンズ22の位置毎に補正環23を制御する。より詳細には、制御装置40は、少なくとも変化情報に基づいて決定された対物レンズの位置毎に、補正情報に従って補正環23を制御する。
顕微鏡システム100によれば、これらの処理を行うことで、サンプルSや顕微鏡装置10に経時変化が生じた場合であっても、球面収差を補正することができる。従って、タイムラプス観察においても、球面収差を補正し、良好な画像を取得することができる。
図6は、タイムラプス観察の一例を示すフローチャートである。図7は、タイムラプス観察において行われる各処理のタイミングを示した図である。以下、図6及び図7を参照しながら、タイムラプス観察の期間中に顕微鏡システム100の制御装置40で行われる処理について具体的に説明する。
図6に示す処理は、例えば、制御装置40のプロセッサ41が、ストレージ43又は可搬記憶媒体46に記録されているプログラムをメモリ42にロードして実行することにより開始される。
まず、制御装置40は、観察条件を設定する(ステップS100)。ここでは、制御装置40は、利用者が入力装置を用いて入力した情報に従って、観察条件を設定する。なお、観察条件を設定するとは、例えば、タイムラプス観察の期間中の任意のタイミングで読み出すことができるように、観察条件を他の情報とは区別してメモリ42、ストレージ43等の記憶部に記憶することである。
ステップS100で設定される観察条件は、特に限定しないが、例えば、観察対象範囲、観察位置、スキャン回数、インターバル時間などである。観察対象範囲とは、観察対象面上における画像化される領域(xy領域)の範囲のことである。観察対象範囲は、例えば、利用者が観察に使用する対物レンズ(ここでは対物レンズ22)と光軸に直交する方向(xy方向)についてのステージ21の位置とを特定する情報を入力することで、制御装置40により設定されてもよい。また、観察位置とは、観察対象面に対応する対物レンズ22の位置のことである。観察位置は、例えば、利用者が観察対象面を1つ以上指定することで設定されてもよく、利用者が観察対象面の上下限と観察対象面間の間隔を指定することで設定されてもよい。また、スキャン回数とは、タイムラプス観察の期間中に繰り返し行われる観察処理の回数、つまり、観察処理の回数のことである。インターバル時間とは、インターバル期間の時間的な長さのことである。
次に、制御装置40は、補正情報算出条件を設定する(ステップS200)。ここでは、制御装置40は、利用者が入力装置を用いて入力した情報に従って、補正情報算出条件を設定する。なお、補正情報算出条件を設定するとは、例えば、タイムラプス観察の期間中の任意のタイミングで読み出すことができるように、補正情報算出条件を他の情報とは区別してメモリ42、ストレージ43等の記憶部に記憶することである。
ステップS200で設定される補正情報算出条件は、特に限定しないが、例えば、補正情報の算出方法、補正情報決定位置などである。補正情報の算出方法は、後述するように、既存の補正情報を変換する方法と、新たに補正情報を生成する方法がある。補正情報決定位置は、補正情報の生成に用いられる画像を取得するときの対物レンズ22の位置のことである。補正情報決定位置は、例えば、利用者が複数指定することで設定される。なお、補正情報決定位置は、対物レンズ22が補正情報決定位置にあるときに顕微鏡装置10によって画像が取得される平面(以降、この平面の位置を補正情報決定対象位置と記す。)がサンプルSの内部に位置するように決定されていればよい。補正情報決定位置は、観察位置と同じであって異なっていてもよい。
観察条件と補正情報算出条件が設定されると、制御装置40は、更新予定時刻を経過したか否かを監視する(ステップS300)。なお、更新予定時刻とは、ステップS100で設定されたインターバル時間に基づいて算出される次回の観察予定時刻よりも、後述するステップS400及びステップS500の処理に要する時間以上前の時刻である。以降では、観察予定時刻と更新予定時刻は、ステップS100において予め算出され、観察条件及び補正情報算出条件とともに記憶部に記憶されているものとして説明する。
更新予定時刻を経過すると、制御装置40は、サンプルSの基準対象位置を検出する基準対象位置検出処理(ステップS400)を行い、その後、ステップS400で検出した基準対象位置を用いて補正情報を更新する補正情報更新処理(ステップS500)を行う。なお、基準対象位置検出処理と補正情報更新処理については、後に詳述する。
補正情報が更新されると、制御装置40は、観察予定時刻を経過したか否かを監視し(ステップS600)、観察予定時刻を経過すると、観察処理を行う(ステップS700)。観察処理では、制御装置40は、対物レンズ22の位置毎に補正環23を制御する。なお、観察処理については、後に詳述する。
その後、制御装置40は、タイムラプス観察を終了するか否かを判断する(ステップS800)。ここでは、制御装置40は、観察処理が行われた回数がステップS100で設定されたスキャン回数に達しているときにはタイムラプス観察を終了する。一方、制御装置40は、観察処理が行われた回数がスキャン回数に達していないときにはタイムラプス観察を終了せずに、スキャン回数に達するまでステップS300からステップS800までの処理を繰り返す。
以上により、顕微鏡システム100では、図7に示すように、タイムラプス観察のインターバル期間中に補正情報が更新されるため、予定された時刻に行われる観察処理において、良好な画像を取得することができる。
以下、タイムラプス観察の期間中に制御装置40で行われる基準対象位置検出処理、補正情報更新処理、観察処理について、更に詳細に説明する。
図8は、基準対象位置検出処理の一例を示すフローチャートである。基準対象位置検出処理が開始されると、図8に示すように、制御装置40は、まず、対物レンズ22を初期位置へ移動する(ステップS401)。ここでは、制御装置40は、照準装置32に対物レンズ22の位置を初期位置へ移動させる。なお、初期位置は、例えば、対物レンズ22の焦点面がサンプルSと対物レンズ22の間に位置するような位置であればよい。
次に、制御装置40は、対物レンズ22を所定量だけ移動する(ステップS402)。ここでは、制御装置40は、照準装置32に対物レンズ22をサンプルSに近づく方向へ所定量だけ移動させる。
さらに、制御装置40は、顕微鏡装置10に画像の取得を指示する(ステップS403)。その後、制御装置40は、顕微鏡装置10がステップS403の指示に従って取得した画像(以降、第1画像と記す。)を解析する(ステップS404)。ここでは、制御装置40は、例えば、第1画像に含まれる所定値を越える輝度を示す画素の割合(以降、単に、画素の割合と記す。)、換言すると、第1画像を構成する画素の数に対する所定値を超える輝度を示す画素の数の比率、を算出する。
画像解析が終了すると、制御装置40は、解析された第1画像が検出条件を満たしているか否かを判断する(ステップS405)。検出条件は、第1画像がサンプルSが撮像された画像であると判断するための条件であり、例えば、上述した画素の割合についての閾値(例えば、50%など)である。ここでは、サンプルSに対応する画素は、サンプルS以外(例えば、空気など)に対応する画素に比べて高い輝度を示すことから、画素の割合が閾値以上である場合には、制御装置40は、検出条件を満たしていると判断する。
検出条件を満たしていないと判断すると、制御装置40は、検出条件を満たしていると判断するまで、ステップS402からステップS405の処理を繰り返す。そして、検出条件を満たしていると判断すると、制御装置40は、サンプルSの基準対象位置を記憶し(ステップS406)、基準対象位置検出処理を終了する。ここでは、検出条件を満たした時点における対物レンズ22の焦点面の位置を基準対象位置として記憶する。
ステップS406では、対物レンズ22から基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報を生成し、基準対象位置とともに記憶してもよい。上記の変化量は、前回検出された基準対象位置から今回検出された基準対象位置までの距離として算出可能である。ただし、初回の基準対象位置検出処理では、変化量は0として算出する。
以上のように、インターバル期間中に行われる図8に示す基準対象位置検出処理では、制御装置40は、顕微鏡装置10が対物レンズ22の位置が異なる複数の状態で複数の第1画像を取得するように、顕微鏡装置10を制御する(ステップS402、ステップS403)。さらに、制御装置40は、少なくとも顕微鏡装置10が取得した複数の第1画像に基づいて、サンプルSの基準対象位置を検出する(ステップS404からステップS406)。より具体的には、少なくとも、複数の第1画像の各々に対して算出される、所定値を超える輝度を示す画素の割合に基づいて、サンプルSの基準対象位置を検出する。
なお、図8に示す基準対象位置検出処理では、ステップS402の所定量が小さいほど、基準対象位置を高い精度で検出することができる。その一方で、所定量が小さいほど、基準対象位置検出処理での画像取得回数が増加する。そのため、基準対象位置の検出に時間がかかってしまう。従って、ステップS402の所定量は、検出精度と処理時間とのバランスを考慮して決定されることが望ましい。
図9は、補正情報更新処理の一例を示すフローチャートである。補正情報更新処理が開始されると、図9に示すように、制御装置40は、まず、最初の補正情報決定位置を読み出す(ステップS501)。ここでは、制御装置40は、図6のステップS200で補正情報算出条件として設定された補正情報決定位置のうちの一つを読み出す。
次に、制御装置40は、補正情報決定位置を調整する(ステップS502)。ここでは、制御装置40は、少なくともステップS406で算出された変化情報に基づいて、変化情報が示す変化量だけ補正情報決定位置を調整し、調整後の補正情報決定位置を記憶部に記憶する。変化量がプラス、つまり、基準対象位置がプラス方向に移動した場合であれば、補正情報決定位置もプラス方向に変化させることで調整する。
さらに、制御装置40は、補正情報決定位置へ対物レンズ22を移動する(ステップS503)。ここでは、制御装置40は、照準装置32に対物レンズ22をステップS502で調整された補正情報決定位置へ移動させる。
その後、制御装置40は、補正装置の設定毎に評価値を算出する(ステップS504)。ここでは、制御装置40は、まず、補正環23の設定を変更するための設定変更指示と、画像を取得するための画像取得指示と、を顕微鏡装置10へ繰り返し出力する。即ち、制御装置40は、補正環23の設定が異なる複数の状態で複数の画像(以降、それぞれの画像を第2画像と記す。)を取得するように、顕微鏡装置10を制御する。その後、補正環23の設定が異なる状態で取得された複数の第2画像を顕微鏡装置10から受信すると、制御装置40は、複数の第2画像の各々に対して評価値を算出する。評価値は、球面収差と相関のある値であればよく、例えば、球面収差が補正されているほど大きくなる画像のコントラスト値である。なお、コントラスト値は、画像中の特定の領域から算出されるのではなく、画像全体に対して算出されることが望ましい。
第2画像毎に評価値が算出されると、制御装置40は、補正情報決定位置における補正装置の設定を算出する(ステップS505)。ここでは、制御装置40は、少なくともステップS504で算出した複数の評価値に基づいて補正環23の設定を算出する。評価値がコントラスト値である場合であれば、コントラスト値が高いほど球面収差がより良好に補正されていると判断できる。このため、制御装置40は、例えば、複数の評価値のうちの最も高い評価値が算出された画像を特定し、その特定された画像を取得したときの補正環23の設定を、補正情報決定位置における球面収差を補正することができる補正環23の設定(以降、単に補正情報決定位置における補正環23の設定と記す。)として特定してもよい。また、制御装置40は、複数の評価値を用いた関数近似により評価値が最大となる補正環23の設定を推定し、推定された補正環23の設定を、補正情報決定位置における補正環23の設定に特定してもよい。
その後、制御装置40は、補正情報決定位置と設定情報を関連付けて記憶する(ステップS506)。ここでは、制御装置40は、ステップS501で読み出した補正情報決定位置とステップS505で算出された補正環23の設定についての情報(設定情報)を関連付けて記憶部に記憶する。
さらに、制御装置40は、記憶部に記憶されている補正情報決定位置を全て読み出し済みか否かを判断し(ステップS507)、全てを読み出し済みではない場合には、次の補正情報決定位置を読み出し(ステップS508)、ステップS502からステップS507の処理を繰り返す。
制御装置40は、ステップS507で全ての補正情報決定位置を読み出し済みと判断すると、補正情報を生成して(ステップS509)、記憶部に記憶し(ステップS510)、その後、補正情報更新処理を終了する。ここでは、制御装置40は、ステップS506で記憶された複数の補正情報決定位置とそれら複数の補正情報決定位置に関連付けられた複数の設定情報に基づいて、補正情報を生成し記憶する。具体的には、制御装置40は、例えば、補正情報決定位置と設定情報との複数の組み合わせに対して補間処理又は関数近似処理を行って、対物レンズ22の位置(z)と補正環23の設定(θ)についての関数を算出する。そして、算出した関数を補正情報として記憶部に記憶することで、補正情報を更新する。なお、補間処理又は関数近似処理の具体的な方法については、特に限定しない。任意の方法が採用し得る。
以上のように、インターバル期間中に行われる図9に示す補正情報更新処理では、制御装置40は、少なくとも顕微鏡装置10が取得した複数の第2画像に基づいて、新たな補正情報を生成し、その新たな補正情報で補正情報を更新する。より具体的には、制御装置40は、少なくとも、複数の第2画像の各々に対してコントラスト値を算出し、算出されたコントラスト値に基づいて球面収差が補正される補正情報決定位置と補正装置の設定との組み合わせを算出する。そして、少なくともその組み合わせに基づいて新たな補正情報を生成し、生成した新たな補正情報で補正情報を更新する。
図10は、観察処理の一例を示すフローチャートである。観察処理が開始されると、図10に示すように、制御装置40は、まず、最初の観察位置を読み出す(ステップS701)。ここでは、制御装置40は、図6のステップS100で観察条件として設定された観察位置のうちの一つを読み出す。
次に、制御装置40は、観察位置を調整する(ステップS702)。ここでは、制御装置40は、少なくともステップS406で算出された変化情報に基づいて、変化情報が示す変化量だけ観察位置を調整し、調整後の観察位置を記憶部に記憶する。変化量がプラス、つまり、基準対象位置がプラス方向に移動した場合であれば、観察位置もプラス方向に変化させることで調整する。
観察位置が調整されると、制御装置40は、観察位置に対応する補正装置の設定を算出する(ステップS703)。ここでは、制御装置40は、ステップS702で調整後の観察位置と補正情報更新処理で更新した補正情報とに基づいて、観察位置に対応する補正環23の設定を算出する。具体的には、制御装置40は、例えば、補正情報である関数に観察位置を代入して、補正環23の設定を算出する。
設定が算出されると、制御装置40は、観察位置へ対物レンズ22を移動し(ステップS704)、補正装置の設定を更新する(ステップS705)。ここでは、制御装置40は、照準装置32に対物レンズ22をステップS702で調整された観察位置へ移動させる。その後、制御装置40は、補正環駆動装置31に補正環23の設定をステップS703で算出した設定に変更させる。なお、ステップS704とステップS705の処理順序は、特に限定しない。ステップS705の処理をステップS704の処理よりも先に行ってもよく、これらを時間的に並列に行ってもよい。
その後、制御装置40は、顕微鏡装置10に画像の取得を指示し(ステップS706)、指示に従って顕微鏡装置10が取得した画像を記憶する(ステップS707)。そして、制御装置40は、記憶部に記憶されている全ての観察位置で画像を取得済みか否かを判断し(ステップS708)、全ての観察位置で画像を取得済みではない場合には、次の観察位置を読み出し(ステップS709)、ステップS702からステップS708の処理を繰り返す。そして、制御装置40は、ステップS708で全ての観察位置で画像を取得済みであると判断すると、観察処理を終了する。
以上のように、観察期間中に行われる図10に示す観察処理では、制御装置40は、少なくとも変化情報に基づいて決定された対物レンズ22の位置である観察位置毎に、補正情報に従って補正環23を制御する。
図6から図10に示すように、顕微鏡システム100では、インターバル期間中に、上述した基準対象位置検出処理及び補正情報更新処理を行うことで、サンプルSや顕微鏡装置10に生じた経時変化に合わせて補正情報を適切に更新することができる。また、観察期間中に、上述した観察処理を行うことで、適切に更新された補正情報から観察位置に応じた補正環23の設定を算出し、算出した補正環23の設定でサンプルSの画像を取得することができる。
従って、顕微鏡システム100によれば、タイムラプス観察において、サンプルSや顕微鏡装置10に経時変化が生じた場合であっても、良好に球面収差を補正することができる。このため、良好な画像を得ることができる。
さらに、顕微鏡システム100では、タイムラプス観察中に基準対象位置BPが変化した場合であっても、変化の前後の様子を描いた図11の模式図P1及び模式図P2に示すように、変化量Cを示す変化情報に基づいて補正情報決定位置及び観察位置が調整され、その結果、補正情報決定対象位置CP及び観察対象位置OPがオフセットされる。図11に示すΔzは、観察対象位置間の間隔を示している。
このため、繰り返し行われる補正情報更新処理では、毎回、同じ観察深さにおける情報に基づいて補正情報を更新することができる。これにより、補正情報の算出条件が安定するため、更新される度に補正情報の精度が大きく変化するといった事態を回避することができる。また、繰り返し行われる観察処理では、毎回、同じ観察深さの画像を取得することができる。従って、顕微鏡システム100によれば、タイムラプス観察において、安定した精度で球面収差を補正しながら、サンプルSの一定の位置を継続的に観察することができる。このため、タイムラプス観察で取得された画像を用いて行うサンプルSの分析を、容易且つ高精度に行うことが可能となる。
なお、顕微鏡システム100の制御装置40は、インターバル期間中に基準対象位置を検出すればよく、図8に示す基準対象位置検出処理とは異なる処理により、基準対象位置を検出してもよい。例えば、カバーガラスCGが使用される場合であれば、まず、カバーガラスCGの表面のうちの対物レンズ22に近い表面を検出し、カバーガラスCGの厚さ分だけずれた位置を基準対象位置として検出しても良い。
また、顕微鏡システム100の制御装置40は、インターバル期間中に、補正情報を更新すればよく、図9に示す補正情報更新処理の代わりに、図12に示す補正情報更新処理を行ってもよい。
図12は、補正情報更新処理の別の例を示すフローチャートである。図12に示す補正情報更新処理では、制御装置40は、まず、新たな補正情報を生成するか、補正情報を変換するかを判断する(ステップS901)。ここでは、制御装置40は、例えば、ステップS200で補正情報算出条件として設定された補正情報の算出方法に従って判断してもよい。また、補正情報の算出方法は、補正情報更新処理の各回に対して設定されてもよい。例えば、奇数回では、補正情報を変換し、偶数回では、新たな補正情報を生成するように設定されてもよい。また、初回だけ新たな補正情報を生成し、2回目以降は補正情報を変換するように設定されてもよい。
ステップS901で新たな補正情報を生成すると判断すると、制御装置40は、ステップS902からステップS911までの処理を行う。なお、ステップS902からステップS911までの処理は、図9のステップS501からステップS510までの処理と同様である。
一方、ステップS901で補正情報を変換すると判断すると、制御装置40は、まず、既存の補正情報を記憶部から読み出す(ステップS912)。その後、制御装置40は、読み出した補正情報に対して変化情報を用いた変換処理を行い(ステップS913)、変換処理で生成された変換後の補正情報で既存の補正情報を更新する(ステップS914)。ここでは、制御装置40は、例えば、補正情報である対物レンズ22の位置(z)と補正環23の設定(θ)についての関数を、変化情報が示す変化量だけz方向に平行移動した新たな関数を算出し、新たな関数で既存の関数を更新する。
顕微鏡システム100は、図9に示す補正情報更新処理の代わり図12に示す補正情報更新処理を行った場合であっても、タイムラプス観察において、良好に球面収差を補正することができる。特に、図12に示す補正情報更新処理において補正情報を変換する処理を行う回数を増やすことで、インターバル期間中に行われる画像取得の回数を減らすことができる。タイムラプス観察では、サンプルSとしてしばしば生体サンプルが用いられるため、画像取得回数を減らすことでサンプルSへのダメージを抑制することが可能な図12に示す補正情報更新処理は、タイムラプス観察において有効な補正情報更新処理の一つである。
また、顕微鏡システム100は、インターバル期間中に補正情報を更新すればよく、必ずしもインターバル期間の度に補正情報を更新する必要はない。このため、顕微鏡システム100の制御装置40は、図6に示すタイムラプス観察の処理の代わりに、図13に示すタイムラプス観察の処理を行ってもよい。
図13は、タイムラプス観察の別の例を示すフローチャートである。図13に示す処理は、ステップS200とステップS300の間に、制御装置40が補正情報を更新するか否かを判断する処理(ステップS250)が含まれている点が、図6に示す処理とは異なる。
ステップS250では、制御装置40は、例えば、ステップS200で補正情報算出条件として設定された情報に基づいて判断してもよい。この場合、ステップS200において、補正情報を更新するタイミングを指定する情報を予め補正情報算出条件として設定し、その情報に基づいてステップS250において補正情報を更新するか否かを判断してもよい。ステップS200では、例えば、所定回数毎に補正情報を更新する処理が行われるように情報が設定されてもよい。
ステップS250で補正情報を更新すると判断すると、制御装置40は、ステップS300からステップS800の処理を行う。一方、ステップS250で補正情報を更新しないと判断すると、制御装置40は、ステップS300からステップS500の処理をスキップしてステップS600からステップS800の処理を行う。
顕微鏡システム100は、図6に示す処理の代わり図13に示す処理を行った場合であっても、タイムラプス観察において、良好に球面収差を補正することができる。
上述した実施形態は、発明の理解を容易にするための具体例を示したものであり、本発明の実施形態はこれらに限定されるものではない。顕微鏡システム、制御方法、及び、プログラムは、特許請求の範囲の記載を逸脱しない範囲において、さまざまな変形、変更が可能である。
上述した実施形態では、補正装置として補正環23を例示したが、補正装置は補正環23に限らない。補正装置は、光路上で生じる球面収差の量を変化させることができるものであればよい。補正装置は、例えば、顕微鏡装置10の光学系を構成するレンズを移動させる装置であってもよく、また、LCOS(Liquid crystal on silicon、商標)、DFM(Deformable Mirror)、液体レンズなどを用いた装置であってもよい。
また、上述した実施形態では、照準装置32がレボルバ24を光軸方向に移動することで、対物レンズ22の位置(より詳細には、ステージ21の設定位置に対する対物レンズ22の相対位置)を変更する例を示したが、対物レンズ22の位置は、ステージ21を光軸方向に移動することで変更してもよい。
また、上述した実施形態では、タイムラプス観察で単一の観察対象範囲を観察する例を示したが、タイムラプス観察で対物レンズ22の光軸と直交する方向に異なる複数の観察対象範囲を観察してもよい。この場合、顕微鏡システム100は、制御装置40からの指示に応じて動作する電動ステージを備えることが望ましい。この場合、制御装置40は、記憶部に観察対象位置毎に補正情報を記憶し、インターバル期間中に、観察対象範囲毎に基準対象位置検出処理と補正情報更新処理を行い、観察期間中に、観察対象範囲毎に観察処理を行うことが望ましい。つまり、制御装置40は、観察期間中に、少なくとも、変化情報と、顕微鏡装置10の視野に対応する観察対象範囲のための補正情報と、に基づいて、対物レンズ22の位置毎に補正環23を制御してもよい。
10・・・顕微鏡装置、20・・・顕微鏡、21・・・ステージ、21a・・・試料台、22・・・対物レンズ、23・・・補正環、24・・・レボルバ、30・・・駆動装置、31・・・補正環駆動装置、32・・・照準装置、40・・・制御装置、41・・・プロセッサ、42・・・メモリ、43・・・ストレージ、44・・・インタフェース装置、45・・・可搬記憶媒体駆動装置、46・・・可搬記憶媒体、47・・・バス、50・・・表示装置、60・・・キーボード、70・・・レボルバ操作装置、100・・・顕微鏡システム、BP・・・基準対象位置、C・・・変化量、CG・・・カバーガラス、CP・・・補正情報決定対象位置、IM・・・界面、OP・・・観察対象位置、P1、P2・・・模式図、S・・・サンプル

Claims (11)

  1. 対物レンズと、球面収差を補正する補正装置と、を有する顕微鏡装置と、
    前記顕微鏡装置を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、
    タイムラプス観察のインターバル期間中に、
    観察対象物の基準対象位置を検出し、
    少なくとも前記対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と前記補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、
    前記タイムラプス観察の観察期間中に、
    少なくとも前記変化情報に基づいて決定された前記対物レンズの位置毎に、前記補正情報に従って前記補正装置を制御する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 請求項1に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    前記顕微鏡装置が前記対物レンズの位置が異なる複数の状態で複数の第1画像を取得するように、前記顕微鏡装置を制御し、
    少なくとも前記顕微鏡装置が取得した前記複数の第1画像に基づいて、前記観察対象物の前記基準対象位置を検出する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  3. 請求項2に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    少なくとも、前記複数の第1画像の各々に対して算出される、所定値を超える輝度を示す画素の割合に基づいて、前記観察対象物の前記基準対象位置を検出する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    前記観察対象物の界面のうちの前記対物レンズに最も近い界面である前記基準対象位置を検出する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    少なくとも前記変化情報に基づいて補正情報決定位置を調整し、
    前記対物レンズの位置が前記補正情報決定位置にあるときに、前記顕微鏡装置が前記補正装置の設定が異なる複数の状態で複数の第2画像を取得するように、前記顕微鏡装置を制御し、
    少なくとも前記顕微鏡装置が取得した前記複数の第2画像に基づいて、新たな補正情報を生成し、
    前記新たな補正情報で前記補正情報を更新する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  6. 請求項5に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    少なくとも、前記複数の第2画像の各々に対して算出されるコントラスト値に基づいて、球面収差が補正される前記補正情報決定位置と前記補正装置の設定との組み合わせを算出し、
    少なくとも前記組み合わせに基づいて、前記新たな補正情報を生成する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  7. 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、前記インターバル期間中に、
    前記補正情報に対して前記変化情報を用いた変換処理を行い、
    前記変換処理で生成された変換後の補正情報で前記補正情報を更新する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記制御装置は、
    前記対物レンズの光軸と直交する方向に異なる複数の観察対象範囲の各々毎に前記補正情報を記録する記憶部を備え、
    前記観察期間中に、少なくとも、前記変化情報と、前記複数の観察対象範囲のうちの前記顕微鏡装置の視野に対応する観察対象範囲のための前記補正情報と、に基づいて、前記対物レンズの位置毎に前記補正装置を制御する
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の顕微鏡システムにおいて、
    前記補正装置は、前記対物レンズの補正環である
    ことを特徴とする顕微鏡システム。
  10. タイムラプス観察のインターバル期間中に、
    観察対象物の基準対象位置を検出し、
    少なくとも対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と球面収差を補正する補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、
    前記タイムラプス観察の観察期間中に、
    少なくとも前記変化情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの位置毎に前記補正装置を制御する
    ことを特徴とする制御方法。
  11. 顕微鏡装置を制御する制御装置に、
    タイムラプス観察のインターバル期間中に、
    観察対象物の基準対象位置を検出し、
    少なくとも対物レンズから前記基準対象位置までの距離の変化量を示す変化情報に基づいて、前記対物レンズの位置と球面収差を補正する補正装置の設定との関係を示す補正情報を更新し、
    前記タイムラプス観察の観察期間中に、
    少なくとも前記変化情報と前記補正情報とに基づいて、前記対物レンズの位置毎に前記補正装置を制御する
    処理を実行させることを特徴とするプログラム。
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