JP2018200367A - レンズ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境温度が変化しても、ガタ無く、円滑にレンズ保持枠を駆動することができるレンズ装置を提供すること。【解決手段】鏡筒と、前記鏡筒に対して相対的に駆動するレンズ保持枠を設けたレンズ装置において、前記鏡筒と前記レンズ保持枠のいずれか一方をカムコロ取り付け部材、もう一方を直進溝構成部材とし、前記カムコロ取り付け部材には、複数のカムコロから成るカムコロ列を設け、前記直進溝構成部材には、前記カムコロ列に対応した直進溝を設け、前記コロ取り付け部材には、前記コロ取り付け部材とは異なる線膨張係数を有する温度変化反応部材を固着させ、前記温度変化反応部材は、環境温度変化時に、前記カムコロ取り付け部材における、前記カムコロ部材の取り付け部を、前記直進溝に対して垂直方向に相対的に変化せしめるように配置されていることを特徴とする構成とした。【選択図】 図1

Description

本発明は、レンズ装置に関し、特に光軸方向に駆動するレンズ保持枠を有するレンズ装置に関するものである。
従来、固定鏡筒に対して、光学素子を有するレンズ保持枠を、ズーミングやフォーカシングのために光軸方向に直進可動するレンズ装置がある。このようなレンズ装置の中で、レンズ保持枠を固定鏡筒に対して直動自在に保持する方法として、光軸を中心として複数配置された直進溝と、各直進溝に対応するカムコロ列を用いる方法が知られている。より詳細に説明すると、まず、レンズ保持枠には、複数のカムコロからなるカムコロ列を光軸周りに複数列配置する。
その上で、固定鏡筒には、前述したカムコロ列に対応した、光軸と平行な直進溝を複数配置し、各カムコロ列を直進溝にそれぞれ係合する方法である。なお、固定鏡筒側にカムコロ列を、レンズ保持枠側に直進溝を配置する方法もある。
このような方法のレンズ装置においては、カムコロ列を構成するカムコロのうち、少なくとも1つずつを、直進溝の両側の壁面のそれぞれに適度な与圧をかけた状態で接触させることで、レンズ保持枠のガタを抑制しているものがある(例えば、特許文献1)。
この方法では、レンズ保持枠を滑らかに駆動するために、カムコロにはベアリングを用い、内輪側を固定して、外輪をカム溝の壁面に接触させている。
特開2001−264613号公報
このような構造のレンズ装置においては、固定鏡筒やレンズ保持枠には、軽量化を目的として、アルミニウムやマグネシウムなどの軽金属の合金が用いられることが多い。これに対して、カムコロとなるベアリングは、鋼材やステンレスなどによって構成される。このため、環境温度が変化した際には、固定鏡筒とカムコロとの材質の違いによる線膨張係数の差によって、直進溝の溝と、カムコロの外径とが、膨張、あるいは収縮する量が異なる。このため、直進溝からカムコロが受ける与圧が変化したり、ガタが発生したりすることがあり、これによって、レンズ保持枠を駆動する際に問題となったり、レンズ装置の性能の劣化が起こることがあった。
そこで、本発明の目的は、環境温度が変化しても、ガタ無く、円滑にレンズ保持枠を駆動することができるレンズ装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、鏡筒と、前記鏡筒に対して相対的に駆動するレンズ保持枠を設けたレンズ装置において、前記鏡筒と前記レンズ保持枠のいずれか一方をカムコロ取り付け部材、もう一方を直進溝構成部材とし、前記カムコロ取り付け部材には、複数のカムコロから成るカムコロ列を設け、前記直進溝構成部材には、前記カムコロ列に対応した直進溝を設け、前記コロ取り付け部材には、前記コロ取り付け部材とは異なる線膨張係数を有する温度変化反応部材を固着させ、前記温度変化反応部材は、環境温度変化時に、前記カムコロ取り付け部材における、前記カムコロ部材の取り付け部を、前記直進溝に対して垂直方向に相対的に変化せしめるように配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、環境温度が変化しても、ガタ無く、円滑にレンズ保持枠を駆動することができるレンズ装置を提供することができる。
本発明の第1の実施例を適用したレンズ装置において、一部固定鏡筒を破断させた状態での全体を示す斜視図である。 本発明の第1の実施例を適用したレンズ装置において、レンズ保持枠の脚部を示す図であり、(a)は平常時の状態を示す図である。また、(b)は環境温度が高くなった時、(c)は環境温度が低くなった時のそれぞれのレンズ保持枠の変形の様子を、誇張して示す図である。 本発明の第1の実施例を適用したレンズ装置において、カムコロ部分を示す図であり、(a)が両端に配置される基準用カムコロ、(b)が内側に配置された調整用カムコロを示している図である。 本発明の第1の実施例の別例を示す図であり、レンズ保持枠の脚全体を変形せしめるようにしたレンズ保持枠の脚部を示している図である。 本発明の第2の実施例を適用したレンズ装置において、一部固定鏡筒を破断させた状態での全体を示す斜視図である。 本発明の第2の実施例を適用したレンズ装置において、固定鏡筒のカムコロ列取り付け部周辺を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1から図6は、本発明の実施形態にかかわるレンズ装置において、説明を容易にするために一部を抜粋し、誇張・簡略化した図である。なお、図中には、説明を容易にするために、右手座標系10を示す。この座標系10において、X方向はレンズ装置の光軸11の方向と一致させている。また、Y方向は、説明に用いたカムコロの軸方向と一致させている。
[実施例1]
以下、図1から図4を参照して、本発明の第1の実施例による、レンズ保持枠3をカムコロ列4の取り付け部材とし、温度変化反応部材8a、8bを固着させたレンズ装置1について説明する。
図1から図3は、発明の第1の実施例によるレンズ装置1における図である。図1はレンズ装置1の一部を抜粋、破断した形状での全体の斜視図を示している。レンズ装置1には、光学素子12を保持し、ズーミングやフォーカシングを行うために光軸11の方向(図中の座標系10におけるX方向)に稼働するレンズ保持枠3と、前述のレンズ保持枠3を光軸方向に稼働可能に保持する固定鏡筒2が構成されている。
固定鏡筒2には、レンズ保持枠3の稼動の妨げにならない位置にカム部材13が配置されている。そのカム部材13の外周部には、レンズ保持枠3の光軸11の方向移動のガイドとなるカムリフト溝14が設けられている。一方、レンズ保持枠3には、このカム部材13に設けられたカムリフト溝14に対応するカムフォロワーコロ15が設けられている。カムリフト溝14とカムフォロワーコロ15とが係合し、カム部材13がその中心軸周りに回転すると、レンズ保持枠3がカムリフト溝14に沿って光軸方向に駆動される。
図2はレンズ保持枠3のカムコロ列4の固定部周辺を座標系10におけるY軸方向から見た状態を、図3はカムコロ列4と直進溝7の係合状態を座標系10におけるX軸方向から見た状態をそれぞれ説明用に誇張して示した図である。ここで、図3(a)は基準用カムコロ5a,5bの、図3(b)は調整用カムコロ6a,6bの係合状態を示している。なお、図2及び後述の図4においては、直進溝7の壁面7a,7bを、他と明瞭に区別するために、破線によって示している。
固定鏡筒2には、その内径部に、レンズ保持枠3の光軸方向稼働に対するガイドと、レンズ保持枠3の保持との役割を果たす、光軸と平行な方向に設けられた直進溝7が略等間隔(略等分)になるように3か所に配置されている。なお、この直進溝7の個数は、レンズ保持枠3が安定して保持できれば、何か所でも構わない。
一方、レンズ保持枠3には、前述の固定鏡筒2に設けられた直進溝7に対応する位置に、光学素子12を保持している本体部より、光軸方向に延伸した脚部17が設けられている。この脚部17には、前記直進溝7に係合するように、ベアリングによって構成される4つのカムコロ5a,5b,6a,6bが、光軸方向に沿って略1列に配置され、カムコロ列4を形成している。この4つのカムコロ5a,5b,6a,6bのうち、両端に配置された2つが基準用カムコロ5a,5bであり、内側の2つが調整用カムコロ6a,6bである。
なお、それぞれのカムコロ5a,5b,6a,6bの外径部寸法は、直進溝7の幅寸法(図2(a)におけるW)よりも小さくなっている。その差としては、レンズ装置1の使用温度範囲において、常に直進溝7とそれぞれのカムコロ5a,5b,6a,6bとの間に、一定の隙間が確保できる程度である。
カムコロ列4の両端の基準用カムコロ5a,5bの外径部は、直進溝7の片側の壁面7aに接触する。一方、調整用カムコロ6a,6bには、取り付け軸18と、調整用カムコロ6a,6bの内径部との間に偏心カラー16を設けている。この偏心カラー16を回転させて、取り付け軸18に対する調整用カムコロ6a,6bの位置を調整することができる。この調整構造を用いて、両端の基準用カムコロ5a,5bが接している直進溝7の壁面7aとは反対側の壁面7bに、調整用カムコロ6a,6bの外径部を接触させる。これによって、カムコロ列4は直進溝7に対してガタ無く配置され、結果としてレンズ保持枠3は固定鏡筒2に対してガタ無く保持される。
固定鏡筒2とレンズ保持枠3は、レンズ装置1の軽量化を目的に、アルミニウム合金やマグネシウム合金といった軽金属で構成されている。ここで、アルミニウムの線膨張係数は概ね23(×10−6/K)であり、マグネシウムの線膨張係数は概ね25(×10−6/K)である。対して、各カムコロ5a,5b,6a,6bはベアリングによって構成されているため、鋼材やステンレス合金にて構成されている。ここで、鋼材の線膨張係数は概ね10〜12(×10−6/K)であり、ステンレスの線膨張係数は、構成にも依るが概ね10〜17(×10−6/K)である。
このように、直進溝7を有する固定鏡筒2の線膨張係数と、カムコロ5a,5b,6a,6bの線膨張係数とでは、固定鏡筒2の線膨張係数の方が大きく、環境温度の変化に応じてより大きく膨張、あるいは収縮する。
レンズ保持枠3の脚部17には、カムコロ列4が並ぶ方向に沿うように、脚部17の根元側端の基準用カムコロ5aと、その隣の調整用カムコロ6aにまたがるように、温度変化反応部材8aを固着している。また同様に、脚部17の先端側端の基準用カムコロ5bと、その隣の調整用カムコロ6bにまたがるようにも、温度変化反応部材8bを固着している。この温度変化反応部材8a、8bは、レンズ保持枠3を構成する材質に比較して線膨張係数が低い材質で構成されている。
なお、固着されているのは、調整用カムコロ6a,6bが接している直進溝7の壁面7aがある側であり、固着の方法は後述するレンズ保持枠3の変形に対し十分な強度を確保できれば如何なる方法でも良い。これによって、レンズ保持枠3の脚部17を、一部バイメタル構造としている。
レンズ保持枠3の脚部17には、後述するバイメタル構造を利用しての変形を助長するため、カムコロ列4を挟んで温度変化反応部材8a、8bを固着したのと反対側に、カムコロ列4の並ぶ方向に沿ってスリット9aを設けている。このスリット9aは、2つの調整用カムコロ6a,6bの間部分に設けられているカムコロ列4に対して垂直な方向に設けられたスリット9bに繋がっている。これにより、後述するレンズ保持枠3の変形の際には、レンズ保持枠3の脚部17の根元側と先端側とで個別に変形を起こすようになっている。
以降、調整用カムコロ6a,6bを直進溝7の壁面7bに接触させるよう調整した際の温度を基準とし、以上に示した構成が環境温度変化時に起こす、レンズ保持枠3の、特に脚部17における変形の挙動を説明する。
まず、図2(b)は環境温度が上昇した状態を示す図である。環境温度が上昇すると、固定鏡筒2の温度も上昇し、膨張する。これに伴って、固定鏡筒2に設けられた直進溝7の溝幅も拡大する。その拡大量(図2(b)におけるΔα)は、直進溝7の基準温度での幅、温度の変化量、及び固定鏡筒2を構成する材質の線膨張係数によって決まる。
一方、レンズ保持枠3に構成された各カムコロ5a,5b,6a,6bも膨張する。しかし、線膨張係数の差から、各カムコロ5a,5b,6a,6bの外径寸法の変化量は、直進溝7の幅の変化量よりは小さくなる。すなわち、直進溝7の幅寸法と、カムコロ5a,5b,6a,6bの外径寸法との寸法差は拡大する。
また、固定鏡筒2と同様に、レンズ保持枠3本体も膨張する。この際、脚部17も均一に膨張しようとするが、線膨張係数の小さい温度変化反応部材8a、8bは、レンズ保持枠3の脚部17に対して膨張量が小さくなる。
この、線膨張係数の異なる2つの材質を固着させた、脚部17のバイメタル構造によって、脚部17のスリット9a、9bによって区切られた部分では、調整用カムコロ6a,6bの取り付け部が、湾曲するように変形する。この変形を、直進溝7に垂直な方向(図2(b)におけるY方向)でみると、調整用カムコロ6a,6bが接している直進溝7の壁面7bに向かうよう動くことになる。
このように、環境温度の上昇によって、各カムコロ5a,5b,6a,6bの外径と、直進溝7の幅との寸法差が大きくなっても、その分をレンズ保持枠3が変形することで調整用カムコロ6a,6bの位置を動かしで、その差を埋めることができる。そのため、直進溝7とカムコロ列4との間にガタが生じることを抑制できる。
これに対して、環境温度が基準温度に対して低下した場合には、環境温度が上昇した場合とは逆の反応が起こる。この状態を示したのが図2(c)である。環境温度が下がると、固定鏡筒2は収縮し、固定鏡筒2に設けられた直進溝7の幅は図2(c)におけるΔβ分だけ狭くなる。同様に、各カムコロ5a,5b,6a,6bも収縮するが、線膨張係数の差から、直進溝7の溝幅の変化量よりも、各カムコロ5a,5b,6a,6bの外径寸法の変化量の方が小さくなる。すなわち、直進溝7に対してカムコロ列4が詰まるような関係となる。
この際、レンズ保持枠3も同時に収縮する。線膨張係数の違いにより、レンズ保持枠3の脚部17に固着された温度変化反応部材8a、8bの収縮量は、レンズ保持枠3本体部の収縮量に比べて小さくなる。このため、脚部17のスリット9a、9bによって区切られた部分は、高温時とは逆の方向に、湾曲するような変形を起こす。すなわち、この変形を、直進溝7に垂直な方向(図2(b)におけるY方向)でみると、調整用カムコロ6a,6bが接している直進溝7の壁面7bから離れるように動くことになる。
このレンズ保持枠3の変形によって、直進溝7の溝幅の寸法変化量と、カムコロ5a,5b,6a,6bの外径寸法の寸法変化量との差分の影響が吸収できる。すなわち、カムコロ5a,5b,6a,6bに対して直進溝7の壁面7a,7bから過剰な圧力が発生することを低減することができる。そのため、環境温度が低下した状態においても、レンズ保持枠3を良好に稼働することが可能となる。
なお、本実施例において、温度変化反応部材8a、8bとして、レンズ保持枠3本体より線膨張係数が低い材質を使用する例を提示したが、これは、レンズ保持枠3本体より線膨張係数が高い材質を用いるようにしてもよい。その場合には、レンズ保持枠3に対して、直進溝7の基準カムコロ5a,5bの接する壁面7a側に温度変化反応部材を固着するようにする。
また、脚部17におけるレンズ保持枠3本体に対する温度変化反応部材8a、8bの厚みの割合は、使用温度範囲や、それぞれの材質の熱膨張係数、曲げ剛性等に応じて調整する必要がある。この際、本実施例においては、温度変化反応部材8a、8bは一様の厚みを持つ形状で示したが、必ずしも一様でなくても良い。これは例えば、基準用カムコロ5a,5bの取り付け部から、調整カムコロ6a,6bの取り付け側に向かうに従って厚みを変化させることで、変形度合を調整することができるようになる。さらには、脚部17全体をバイメタル部品によって構成される別部品として、レンズ保持枠3に取り付けるような構成にしても良い。
また、本実施例において、レンズ保持枠3の稼動に関して、固定鏡筒2に設けられたカム部材に設けられた曲カム溝と、レンズ保持枠3に設けられた曲カムコロとを係合させて、カム部材を回転させる方法を提示した。しかし、レンズ保持枠3を駆動する方法は、送りネジ機構等の提示した方法以外の方法であっても構わない。
また、本実施例においては、脚部17にスリット9a、9bを設け、光軸方向前後の基準コロに対して2つの調整カムコロの取り付け部が変形する方法を提示した。これは、例えば図4のように、スリット9a、9bを設けずにレンズ保持枠3の脚部20の両側に交互に温度変化反応部材19を設けることで、脚部17全体を変形せしめるようにしても良い。
なお、本実施例において、各カムコロはベアリングによる構成として提示したが、これはベアリングではなく、円筒形状のコロ部材を用いても良い。また、本実施例では、両端の基準用カムコロ5a、5bに対応するように2つの調整用カムコロ6a、6bを使用する方法を提示したが、これは各カムコロ列に1つの調整用カムコロとしても良い。さらに、組立時の調整用カムコロ6a、6bの位置調整方法として、偏心カラー16を用いる方法を提示したが、これは取り付け軸そのものを偏心軸にして調整する等、他の方法を用いても良い。
[実施例2]
以下、図5から図6を参照して、本発明の第2の実施例による、固定鏡筒22にカムコロ列24と、温度変化反応部材28a、28bを搭載したレンズ装置21について説明する。なお、実施例1と同等の構成については、図中は同じ符号を使用し、説明を省略する。
図5は、本実施例を適用したレンズ装置21の、一部を切り欠いた形状で示す斜視図である。固定鏡筒22には、レンズ保持枠23の光軸11方向への稼動を妨げない位置に、光軸11と平行になるように送りネジ30が設けられている。また、レンズ保持枠23には、この送りネジ30に対応するメスネジ部31が設けられている。このメスネジ部31が送りネジ30と螺合し、送りネジ30がその中心軸周りに回転することで、レンズ保持枠23は固定鏡筒22に対して光軸11の方向(座標系10におけるX方向)に稼働される。
固定鏡筒22には、内径部の略等間隔となる4か所に、それぞれ2列からなるカムコロ列24が設けられている。また、レンズ保持枠23側には、それぞれのカムコロ列24に対応する直進溝部材27が4か所設けられている。図6は、このカムコロ列24と直進溝部材27部の周辺を、座標系10におけるY軸方向から見た状態を示す図である。なお、図6においては、他と明瞭に区別するために、直進溝部材27を破線にて示している。
直進溝部材27にカムコロ列24が係合することで、レンズ保持枠23が固定鏡筒22に対して光軸方向に保持される。固定鏡筒22に設けられたそれぞれ2列からなるカムコロ列24は、片方の1列側が基準用カムコロ25a,25bに、もう一列が調整用カムコロ26a,26bとなっている。基準用カムコロ25a,25bがレンズ保持枠23の直進溝部材27の片側の壁面27aに接触した状態を維持ながら、調整用カムコロ26a,26bがもう一方側の壁面27bに接触するように、取り付け位置が調整されている。
調整用カムコロ26a,26bの取り付け部を囲うように、固定鏡筒22にはスリット29が設けられている。また、2つの調整用カムコロ26a,26bの取り付け部に沿うように、温度変化反応部材28a、28bを固定鏡筒22に固着させている。この温度変化反応部材28a、28bは、固定鏡筒22を構成する材質に対して、線膨張係数が小さい材質で構成されている。
環境温度が変化した場合の各構成部材の挙動は、概ね実施例1と同様である。すなわち、環境温度が変化した際には、構成部材がそれぞれの線膨張係数に応じて膨張、あるいは収縮する。線膨張係数の差から、温度変化反応部材28a、28bは固定鏡筒22本体に比べて変化量が小さいため、固定鏡筒22の調整用カムコロ26a,26bの取り付け部周辺がバイメタル構造の効果で湾曲するように変形する。
この際、環境温度が上がった際には調整用カムコロ26a,26が、直進溝部材27の壁面27bに近づくような、逆に環境温度が下がった際には、調整用カムコロ26a,26bが遠ざかるような変形となる。これによって、各カムコロ25a,25b,26a,26bとレンズ保持枠23に設けられた直進溝部材27の線膨張係数の差を吸収することができる。
なお、本実施例のように、各カムコロ列24を2列によって構成する方法では、固定鏡筒22と直進溝部材27との材質が異なる場合、そこでの線膨張係数の差もまた、カムコロ列24と直進溝部材27とのガタや、カムコロへの負荷の変化要因となりうる。そのため、その固定鏡筒22と直進溝部材27との材質が異なる場合には、そこでの線膨張係数の差も加味して、温度変化反応部材の材質や厚みを設定することが望ましい。
また、温度変化時の固定鏡筒22に設けるスリット29の入れ方は本実施例のように調整用カムコロ26a,26bを纏めて囲うようなやり方でなくても、適切な変化量を確保できれば、如何なる形状であっても構わない。また、その変形を妨げないように、外径部にスリット部を覆うようなカバーを設けても良い。そうすることで、内部への異物侵入を防ぐことができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
1、21・・・レンズ装置 2、22・・・固定鏡筒 3、23・・・レンズ保持枠
4、24・・・カムコロ列 5a,5b,25a,25b・・・基準用カムコロ
6a,6b、26a、26b・・・調整用カムコロ 7・・・直進溝
7a、7b、27a、27b・・・直進溝の壁面
8a、8b、19、28a、28b・・・温度変化反応部材
9a、9b、29・・・スリット 10・・・座標系 11・・・光軸
12・・・光学素子 13・・・カム部材 14・・・カムリフト溝
15・・・カムフォロワーコロ 16・・・偏芯カラー
17、20・・・レンズ保持枠の脚部 18・・・カムコロ取り付け軸
27・・・直進溝部材 30・・・送りネジ 31・・・メスネジ部

Claims (4)

  1. 鏡筒と
    前記鏡筒に対して、相対的に駆動するレンズ保持枠を設けた
    レンズ装置において、
    前記鏡筒と前記レンズ保持枠のいずれか一方をカムコロ取り付け部材、もう一方を直進溝構成部材とし、
    前記カムコロ取り付け部材には、複数のカムコロから成るカムコロ列を設け、
    前記直進溝構成部材には、前記カムコロ列に対応した直進溝を設け、
    前記コロ取り付け部材には、前記コロ取り付け部材とは異なる線膨張係数を有する温度変化反応部材を固着させ、
    前記温度変化反応部材は、環境温度変化時に、前記カムコロ取り付け部材における、前記カムコロ部材の取り付け部を、前記直進溝に対して垂直方向に相対的に変化せしめるように配置されていることを特徴とする
    レンズ装置。
  2. 前記直進溝は、光軸に平行で光軸を中心として等分となるように複数配置されていることを特徴とする
    請求項1に記載のレンズ装置。
  3. 前記カムコロ列を構成する複数のカムコロ部材は、前記直進溝の両側の壁面に、それぞれ少なくとも1つは接触するように配置されたことを特徴とする
    請求項1または2に記載のレンズ装置。
  4. 前記コロ取り付け部材には、前記温度変化反応部材の固着方向と平行となる方向にスリットを設けたことを特徴する
    請求項1乃至3のいずれか1項に記載のレンズ装置。
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