JP2018199794A - シクロブタンジカルボン酸エステル類を電子供与体とするチーグラーナッタ触媒 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)マグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体としてのシクロブタンジカルボン酸エステル類を接触させて得られる、オレフィン類重合用触媒の固体触媒成分。上記(A)固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)外部電子供与体を含有する、オレフィン類重合用触媒。
【選択図】図1
Description
(発明2)上記(A)固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)外部電子供与体を含有する、オレフィン類重合用触媒。
(発明3)発明2のオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行う、ポリオレフィンの製造方法。
(発明4)発明3のポリオレフィンの製造方法により得られるポリオレフィン。
本発明のオレフィン類重合用触媒の固体触媒成分(A)(以下、「(A)固体触媒成分」)は、マグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体としてのシクロブタンジカルボン酸エステル類を接触させることによって調製される。本発明の(A)固体触媒成分は従来電子供与体として使用されていなかったシクロブタンジカルボン酸エステル類を含有する点で、新規なオレフィン類重合用触媒の固体触媒成分である。
本発明において用いられる(B)有機アルミニウム化合物(以下「成分(B)」)は、従来からMg/Ti触媒の調製に用いられてきた有機アルミニウム化合物を制限なく使用することができる。このような有機アルミニウム化合物は典型的には以下の一般式で表されるものである。
本発明において用いられる(C)外部電子供与体(以下「成分(C)」)は、従来からMg/Ti触媒の調製に用いられてきた外部電子供与体(外部ドナー)を制限なく使用することができる。このような本発明の成分(C)として好ましい化合物は、従来から高性能Mg/Ti触媒の調製に用いられている以下の一般式で表される有機ケイ素化合物である。
このような成分(C)として、フェニルアルコキシシラン、アルキルアルコキシシラン、フェニルアルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルコキシシラン、シクロアルキルアルキルアルコキシシランおよびアルコキシシランなどを用いることができる。このような化合物として例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリ−n−プロピルメトキシシラン、トリ−n−プロピルエトキシシラン、トリ−n−ブチルメトキシシラン、トリイソブチルメトキシシラン、トリ−t−ブチルメトキシシラン、トリn−ブチルエトキシシラン、トリシクロヘキシルメトキシシラン、トリシクロヘキシルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジ−n−プロピルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジ−n−プロピルジエトキシシラン、ジイソプロピルジエトキシシラン、ジ−n−ブチルジメトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン、ジ−t−ブチルジメトキシシラン、ジ−n−ブチルジエトキシシラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、ビス(2−エチルヘキシル)ジメトキシシラン、ビス(2−エチルヘキシル)ジエトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジエトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジエトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン、シクロヘキシル(イソプロピル)ジメトキシシラン、シクロヘキシルエチルジエトキシシラン、シクロペンチルメチルジメトキシシラン、シクロペンチルメチルジエトキシシラン、シクロペンチルエチルジエトキシシラン、シクロペンチル(イソプロピル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(n−ペンチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(n−ペンチル)ジエトキシシラン、シクロペンチル(イソブチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(n−プロピル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(n−プロピル)ジエトキシシラン、シクロヘキシル(イソプロピル)ジエトキシシラン、シクロヘキシル(n−ブチル)ジメトキシシラン、シクロヘキシル(n−ブチル)ジエトキシシラン、シクロヘキシル(イソブチル)ジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、フェニルエチルジメトキシシラン、フェニルエチルジエトキシシラン、シクロヘキシルジメチルメトキシシラン、シクロヘキシルジメチルエトキシシラン、シクロヘキシルジエチルメトキシシラン、シクロヘキシルジエチルエトキシシラン、2−エチルヘキシルトリメトキシシラン、2−エチルヘキシルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、t−ブチルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、シクロペンチルトリメトキシシラン、シクロペンチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、2−エチルヘキシルトリメトキシシラン、2−エチルヘキシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジエトキシシラン、シクロヘキシルシクロペンチルジプロポキシシラン、3−メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、4−メチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、3、5−ジメチルシクロヘキシルシクロペンチルジメトキシシラン、3−メチルシクロヘキシルシクロヘキシルジメトキシシラン、ビス(3−メチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、4−メチルシクロヘキシルシクロヘキシルジメトキシシラン、ビス(4−メチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン、3、5−ジメトキシシクロヘキシルシクロヘキシルジメトキシシランおよびビス(3、5−ジメチルシクロヘキシル)ジメトキシシラン等が挙げられる。
本発明のオレフィン類重合用触媒は、上記新規の(A)固体触媒成分、成分(B)、成分(C)を含む、新規なオレフィン類重合用触媒である。各成分の使用量比は、本発明の効果に影響を及ぼすことのない限り任意であり、特に限定されるものではないが、通常成分(B)は成分(A)中のチタン原子1モル当たり、1〜2000モル、好ましくは50〜1000モルの範囲で用いられる。成分(C)は、成分(B)1モル当たり、0.001〜10モル、好ましくは0.002〜2モル、特に好ましくは0.002〜0.5モルの範囲で用いられる。
本発明のオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合もしくは共重合を行う。本発明のオレフィン類重合用触媒は、ほぼ均一な球状の形態を有しているため、粒子形態の均一性が高いポリオレフィンを製造することができる。オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレン、プロピレン及び1−ブテンが好適に用いられる。特に好ましくはプロピレンである。プロピレンの場合、他のオレフィン類との共重合を行うこともできる。共重合されるオレフィン類としては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン等であり、これらのオレフィン類は1種あるいは2種以上併用することができる。とりわけ、エチレン及び1−ブテンが好適に用いられる。プロピレンと他のオレフィン類の単量体との共重合としては、プロピレンと少量のエチレンをコモノマーとして、1段で重合するランダム共重合と、第一段階(第一重合槽)でプロピレンの単独重合を行い、第二段階(第二重合槽)あるいはそれ以上の多段階(多段重合槽)でプロピレンとエチレンの共重合を行う、いわゆるプロピレン−エチレンブロック共重合が代表的である。この様なランダム共重合やブロック共重合においても、上記の(A)成分および(B)成分、または(C)成分からなる本発明の触媒は有効であり、触媒活性、立体規則性が良好であるばかりでなく、分子量分布の広い重合体もしくは共重合体を与える。
本発明のオレフィン類重合用触媒を用いた重合によって、従来の高性能Mg/Ti触媒を使用した場合と同等かそれ以上の高い収率で、立体規則性が高く、かつ粒子形状が良好なポリオレフィンが製造される。本発明のポリオレフィンは、新規なオレフィン類重合用触媒の残渣を含有する点で新規なポリオレフィンである。本発明のポリオレフィンは化学物質として新規であるが、その構造を化学式や一般式で表現することが技術上不可能であるので、本発明のポリオレフィンをその製造方法で定義せざるを得ない。
以下の反応経路でα−トルキシル酸ジブチルエステルを合成した。
Mg(OC2H5)2粒子2.0gを分散させた脱水トルエン16mlに、0℃〜5℃を保持した状態でTiCl4/トルエン溶液(体積比1:1混合溶液)8mlを滴下した。得られた分散液を90℃まで昇温し、ここにα−トルキシル酸ジブチルエステル(3)0.845gを溶解させたトルエン溶液2.5mlを加えた。液温を110℃まで加熱し、2時間反応させた。得られた粉末を、90℃に加熱したトルエン16mlで2回デカンテーション洗浄した後、さらに、TiCl4/トルエン溶液(体積比1:1混合溶液)8mlを加え110℃で2時間反応させた。反応終了後、110℃に加熱したトルエン20mlで3回、さらに室温のヘプタン16〜20mlで4回デカンテーション洗浄し、真空乾燥した。こうして本発明の固体触媒成分(A−1)を得た。
窒素雰囲気下、350rpmの機械撹拌下、50℃に維持された1Lのステンレス製容器に充填したヘプタン200mlを0.5MPaのプロピレンで飽和させた。ここにトリエチルアルミニウム(B−1)3.0mmol、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン(C−1)0.2mmol、固体触媒成分(A−1)、追加のヘプタン100mlをこの順で添加して重合を開始した。重合中のプロピレン圧力を0.5MPaに保持した。重合開始から60分後にプロピレンの供給を停止して重合を終了した。こうしてポリプロピレンが得られた。
Claims (4)
- (A)マグネシウム化合物、チタン化合物及び電子供与体としてのシクロブタンジカルボン酸エステル類を接触させて得られる、オレフィン類重合用触媒の固体触媒成分。
- 上記(A)固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、および(C)外部電子供与体を含有する、オレフィン類重合用触媒。
- 請求項2に記載のオレフィン類重合用触媒の存在下にオレフィン類の重合を行う、ポリオレフィンの製造方法。
- 請求項3に記載のポリオレフィンの製造方法により得られるポリオレフィン。
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